説明

2つのレセプタクルを周囲環境への漏れがないように接続するための二重フラップ装置

本発明は、2つのレセプタクル(3、5)を周囲環境への漏れがないように接続するための二重フラップ装置(1、1’)に関する。二重フラップ装置が、解除可能に接続することができる2つのハウジング半分(10、10’;20、20’)を備えている。各々のハウジング半分(10、10’;20、20’)が、半シャフト(14、24)によって枢動することができるフラップ(12、12’;22、22’)を収容している。この二重フラップ装置(1、1’)の接続状態において、ハウジング半分(10、10’;20、20’)およびフラップ(12、12’;22、22’)がそれぞれ互いに当接して、互いに押し付けられる。2つのフラップ(12、12’;22、22’)の半シャフト(14,24)が一体化し、回転軸(A)を有する共通のシャフト(15)を形成する。したがって、ロック装置(40、40’)を使用して、両方のフラップ(12、12’;22、22’)を、共通のシャフト(15)によって閉鎖位置と開放位置との間で枢動させることができる。本発明によれば、第1のハウジング半分(10、10’)が、少なくとも片側に、それぞれの半シャフト(14)の軸方向の延長に位置するロック装置(30、30’)を備え、二重フラップ装置(1、1’)を非ロック位置とロック位置との間で切り換えることができるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の冒頭部分に記載の2つのレセプタクルを周囲環境への漏れがないように接続するための欧州特許第1213244(B1)号明細書による二重フラップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プロセス工学システムの種々の部門ならびに他の製造、保管、または輸送装置において、レセプタクルの形状の容器または管を、流動性を有する製品の交換を行うために、互いに接続しなければならないことが多くある。この場合、この種のレセプタクルが、レセプタクルの中身の汚染の恐れがなく、あるいはレセプタクルの周囲の汚染の恐れがないように、常に閉じられたままであることが、重要となりうる。
【0003】
継ぎ手の形状の公知の二重フラップ装置は、この種のレセプタクルの間の接続を、ハウジング半分に回転可能に取り付けられたフラップによって各々のレセプタクルが閉じられる形式にてもたらす。接続が生み出されたときに限り、フラップを一緒に回転させることができ、したがって流動性の製品を、第1のレセプタクルから第2のレセプタクルへの流れの方向に移動させることができる。この接続は、周囲環境への漏れが実質的にないように意図されている。移動の際にも、製品は、内部に可能な限りしっかりと封じられたままであり、二重フラップ装置によって囲まれている。
【0004】
公知の二重フラップ装置が、例えば欧州特許第1213244(B1)号明細書または独国実用新案第20014871(U1)号明細書に開示されている。
【0005】
製品の移動の前、最中、および移動後のレセプタクルの密封が、公知の二重フラップ装置と比べてさらに改善および簡単化されなければならない。密封の問題の1つの理由は、フラップまたは二重フラップが取り付けられたハウジング半分の不確実または不完全な接続あるいは不確実な固定である。
【0006】
さらに、公知の二重フラップ装置の取り扱いは、多くの場合に、複雑であってミスを生じやすい。例えば、異なる機能を有する漠然とした数のレバーを操作することがあり得る。場合によっては、ハウジング半分を複数の位置にて接続することが可能であり、製造公差に起因してフラップが正確に上下に位置することができない可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、上述の問題を解決し、取り扱いが簡単であり、確実かつ周囲環境への漏れがないように接続することが可能であり、柔軟に使用することができる二重フラップ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、本発明によれば、請求項1の特徴付け部分の特徴を備える2つのレセプタクルを周囲環境への漏れがないように接続するための二重フラップ装置によって解決される。
【0009】
本発明の好都合な実施の形態が、従属請求項に記載され、そのような好都合な実施の形態を、図面を参照しつつ本明細書から選び出すことができる。
【0010】
本発明は、2つのレセプタクルを周囲環境への漏れがないように接続することを可能にし、特にはフラップをそれぞれが備えている2つのハウジング半分を有する二重フラップ装置によって、第1のレセプタクルから第2のレセプタクルへの流れの方向に流動性を有する製品の制御された移動を可能にする。各々のフラップが、ハウジング半分を閉じ、したがって一方のレセプタクルの各々の管の断面を流れの方向に対して横方向に閉じる。
【0011】
ハウジング半分の間に、解除可能な接続を生み出すことができる。接続が生み出された場合、ハウジング半分およびハウジング半分に取り付けられたフラップが、互いに当接して、互いを補強する。
【0012】
フラップの適切な形状が、管の断面の形状に従って選択される。一般に、円形の断面を有する接続片を閉鎖しなければならない。この場合、円形のフラップを有するハウジング半分が、接続片へとフランジによって取り付けられる。
【0013】
互いに当接しているフラップを共通の回転軸を中心にして回転させることで、管の断面をもはや閉じないようにフラップを開放位置に達するように流れの方向に向けることができる。開放位置において、流動性を有する製品を、フラップまたは二重フラップを過ぎて二重フラップ装置を通って流すことができる。
【0014】
回転軸に沿って、フラップは、両側に半シャフトを有しており、これら半シャフトが、該当のハウジング半分に枢動可能に取り付けられる。接続された状態の二重フラップ装置において、2つのフラップの半シャフトがぴったりと合い、回転軸を有する共通のシャフトを形成する。
【0015】
それぞれの半シャフトの軸方向の延長において、第1のハウジング半分が、それぞれのフラップの少なくとも片側に、ロック装置を有する。ロック装置が、ハウジング半分の間に解除可能な接続を生み出し、ハウジング半分を互いに対して補強する。回転軸を中心とする回転によって、ロック装置は、二重フラップ装置を、非ロック位置とロック位置との間で調節する。
【0016】
本発明による二重フラップ装置は、特には管または他の配管の互いの接続または互いのドッキングが必要な場合に、きわめて取り扱いが簡単である。さらに、ロック装置が軸方向に配置され、フラップの回転軸を中心にして回転させることができることで、ロック装置を調節装置に組み合わせる可能性が開ける。
【0017】
好都合な実施の形態においては、それぞれの半シャフトの軸方向の延長において、第2のハウジング半分が、それぞれのフラップの少なくとも片側に、ロック要素を有する。このロック要素が、ロック装置と相互作用する。ロック位置において、第2のハウジング半分のロック要素の周囲に、第1のハウジング半分のロック装置が、少なくとも部分的に係合することができる。
【0018】
この目的のために、ロック装置が、好ましくはロック用レバーによって操作される。ロック装置は、回転軸を中心にして回転させられる場合に、徐々にロック要素の外周のより多くの部分を囲む。
【0019】
さらなる実施の形態においては、安全装置が、調節装置が操作可能になる前に、ロック装置の回転によってロック要素が完全に囲まれなければならないようにする。
【0020】
したがって、意図せぬ調節に対する保護が、さらに高められる。
【0021】
さらなる実施の形態においては、それぞれの半シャフトの軸方向の延長において、2つのハウジング半分の両方が、それぞれのフラップの片側にのみロック装置を有する。これは、結果として、同一または実質的に同一のハウジング半分を、ただ1つの互いに対する向きでのみ互いにドッキングさせることができることを意味する。好ましくは、この形式の実施の形態は、ロック装置の反対側に、他方のハウジング半分の対応するロック装置が周囲に係合させられるロック要素を有する。
【0022】
一貫的にあらかじめ定められるフラップの互いに対する位置および得られる柔軟性が、この形式のハウジング半分が常に互いに適合し、正の要素および負の要素が存在しないため、好都合である。必要条件は、2つのハウジング半分のフラップが形状およびサイズにおいて互いに一致することだけである。
【0023】
さらなる実施の形態は、調節装置およびロック装置に共通の制御要素と、結合要素とを有する。共通の制御要素として、共通のレバーを両方の装置のために操作できると好ましいかもしれない。制御要素の第1の部分的回転が、例えばロック装置に割り当てられる一方で、制御要素の第2の部分的回転が、調節装置を制御する。しかしながら、調節装置は、ハウジング半分が互いに確実に接続された場合にのみ操作可能になるように意図される。この目的のため、結合要素が、ハウジング半分の間の解除可能な接続を共通の制御要素によって生み出すことができ、第1の部分的回転にてハウジング半分を互いに対して補強することができ、第2の部分的回転にて2つのフラップを共通のシャフトによって閉鎖位置と開放位置との間で枢動させることができるような方法で、調節装置およびロック装置を互いに結合させる。
【0024】
結合要素は、好ましくは、ハブにおいてばねで付勢されたピンとして設計され、ピンが、荷重が加えられたときに、調節装置をロック装置内で回転できるように解放する。対照的に、荷重が加えられていない状態では、ピンが装置の互いの相対回転を阻止する。したがって、フラップの枢動は、ハウジング半分がロックされているときにのみ可能である。結果として、ロックを、フラップが閉じている場合にのみ解除可能である。
【0025】
結果として、操作の確実性の向上につながる制御部材の数のユーザに優しい削減を達成することができる。
【0026】
本発明による二重フラップ装置は、プロセス工学システムにおいて特に好都合に使用される。
【0027】
本発明を、以下で図面を参照しつつ2つの典型的な実施の形態においてさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1の典型的な実施の形態による二重フラップ装置の斜視図を示しており、互いに異なる第1および第2のハウジング半分が、流れの方向に向けられ、間隔を空けて互いに対向して待機しており、すなわち未だ互いにドッキングしていない状態にある。
【図2】回転軸に沿った図1の二重フラップ装置の断面を示している。
【図3】図1の二重フラップ装置について、回転軸を横切る断面を示している。
【図4】図3に沿った図1の二重フラップ装置の断面を示しており、ハウジング半分が互いにドッキングしているが、未だ互いにロックされてはおらず(非ロック位置)、フラップは閉鎖位置にある。
【図5】図4に沿った図1の二重フラップ装置の断面を示しており、ハウジング半分がロック位置にある。
【図6】図1の二重フラップ装置の回転軸に沿った断面を示しており、ハウジング半分が図5によるロック位置にある。
【図7】図5によるロック位置にある図1の二重フラップ装置の断面を示しており、フラップが開放位置にある。
【図8】第2の典型的な実施の形態による二重フラップ装置の回転軸に沿った断面を示しており、2つの同一な閉じたハウジング半分が、互いに対して回転させられて待機し、流れの方向に向けられ、間隔を空けて位置しており、すなわち未だ互いにドッキングしていない状態にある。
【図9】図8の二重フラップ装置の断面を示しており、ハウジング半分が互いにドッキングしており、二重フラップ装置は非ロック位置にある。
【図10】図9に沿った図8の二重フラップ装置の断面を示しており、二重フラップ装置がロック位置にある。
【図11】図10に沿った図8の二重フラップ装置の断面を示しており、フラップが開放位置に示されている。
【図12】図1または8の二重フラップ装置のシールリングの断面を示している。
【図13】図12のシールリングの上面図を示している。
【図14】図12においてxで特定されている領域の詳細図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図面において、同一または機能的に同一の要素には、特にそのようでないと述べられていない限り、同じ参照符号が備えられている。より分かりやすくするために、すべての参照符号がすべての図に入れられているわけではない。
【0030】
図1〜図7が、第1の典型的な実施の形態による二重フラップ装置1を示している。二重フラップ装置1が、第1のハウジング半分10および第2のハウジング半分20で構成され、両者の間に解除可能な接続を生み出すことができる。図1〜3において、ハウジング半分10、20は、互いから離され、互いに対して流れの方向に向けられた状態で図示されている。図4〜図7は、ハウジング半分10、20が互いに当接した状態の二重フラップ装置1を示している。この状態において、互いにドッキングしたハウジング半分10、20も説明される。
【0031】
図1〜図7によるハウジング半分10、20が互いに当接した場合に、二重フラップ装置1を、非ロック位置とロック位置との間で調節することができる。
【0032】
図4が、非ロック位置にある二重フラップ装置1を示している。図5〜図7が、ロック位置にある二重フラップ装置1を示している。
【0033】
ロック位置において、二重フラップ装置1は、調節装置40によって閉鎖位置(図5および図6)と開放位置(図7)との間を枢動可能である。開放位置においては、二重フラップ12、22が、流れの方向Dに向けられる。
【0034】
第1のハウジング半分10は、流れの方向Dの一方の側の第1のレセプタクル3へとフランジによって取り付けられている。このフランジによる取り付けは、第1のハウジング半分10と管ソケットとの間の溶接接続であってよい。第1のハウジング半分10は、流れの方向Dに流れを通過または移動させるための穴を中央に有している。
【0035】
第1のレセプタクル3とは反対の側に、第1のハウジング半分10は、流れの方向Dに対して横方向である平面に位置する環状のシール用ワッシャ60を有している。第1のフラップ12が、回転軸Aを中心にして回転できるように、シール用ワッシャ60に取り付けられ、あるいは第1のハウジング半分10にシール用ワッシャ60を軸方向に貫いて取り付けられている。閉鎖位置において、第1のフラップ12が、第1のハウジング半分10を通過する流れが存在しないように穴を閉じる。回転軸Aは、レセプタクル3から遠ざかる方を向いたシール用ワッシャ60の表面上の閉鎖面11に位置している。回転軸Aと同軸に、第1の半シャフト14が、回転軸Aの方向に見たときの第1のフラップ12の両側において、第1のフラップ12へと接続されている。半シャフト14を、回転軸Aと同軸な方向に第1のフラップ12に一体に形成することも可能である。したがって、第1の半シャフト14は、その丸みを帯びた外周にてシール用ワッシャ60に位置し、シール用ワッシャ60において回転可能である。したがって、取り付けは、摺動軸受の形状にて実現される。代案として、特には回転をもたらす制御アクチュエータが組み込まれている他の取り付けも考えられる。
【0036】
第1の半シャフト14は、第1のフラップ12が第1のハウジング半分10から脱落することがあり得ないように、軸受要素38によって第1のハウジング半分10に保持されている。軸受要素38を、ブシュとして設計することができる。ブシュを受け入れるために、周方向に延びる溝が、第1のフラップ12から遠ざかる方を向いた端面において、半シャフト14に設けられている。
【0037】
第1のフラップ12は、閉鎖面11の側においてわずかに凸状の設計であり、すなわち流れの方向Dの方向に第1のハウジング半分へとわずかに引っ込んでいる。第1のフラップ12の外周の領域において、フラップ12は、閉鎖面11の側に、シールリング50を取り付けることができる環状溝を有している。シールリング50は、特に好都合には、片側において隣接する第1の半シャフト14の表面の一部に及ぶように、第1のフラップ12の外周をわずかに超えて半径方向に広がる。
【0038】
第1の半シャフト14の軸方向の延長において、第1のハウジング半分10は、回転軸Aの方向に見たときの内側から外側への両側に、調節装置40およびロック装置30を有している。各側の調節装置40が、該当の第1の半シャフト14を一緒に回転するように保持するとともに、自身はロック装置30に少なくとも部分的に回転可能に取り付けられている。したがって、2つの装置30、40は、回転軸Aを中心にして互いに独立して回転可能である。
【0039】
第1のフラップ12は、第1のレセプタクル3に面して、中央の領域への第1の凹所16を有しており、したがって第1のフラップ12は、中央の領域において可能な限り薄くなるように設計されている。凹所16は、第1のプレート12の外周に向かって可能な限り遠くまで延びている。凹所16の半径方向外側の壁は、第1のハウジング半分10の穴の内側の輪郭の流れを妨げない(flow−friendly)連続部として延びており、この連続部は、所定の管状の断面を大きくは変化させず、随意によりこの段面をわずかに先細りにしている。
【0040】
原則として、第2のハウジング半分20は、第1のハウジング半分10に一致した方法で第1のハウジング半分10と同様に構成される。装置30、40の代わりに、第2のハウジング半分20は、第2のフラップ12の両側の第2の半シャフト24の軸方向の延長にロック要素32を有している。ロック要素32は、外側の輪郭に関して、半円柱の形状に設計されており、したがって第1のハウジング半分10のロック装置30が、ロックが行われるときにロック要素32をぴったりと合った様相で囲むことができる。
【0041】
2つのハウジング半分10、20を、互いに解除可能に接続でき、あるいは互いにドッキングさせることができる。この目的のために、ハウジング半分10、20を、それぞれの回転軸に関して、共通の回転軸Aを有するように互いに対して向けなければならない。
【0042】
ハウジング半分10、20が互いに対して向けられたとき、対向する斜面34が、ロック装置30の半分開いた周壁に、軸Aに平行な向きに形成される。ドッキングの際に、ロック要素32が、斜面34に案内されてロック装置30内の同軸な位置へと滑り込む。
【0043】
精密な調節のために、閉鎖面11を貫く円錐形の先細りの調節ニップル36が、第1の半シャフト14に一体に形成され、あるいは第1の半シャフト14に固定されている。調節ニップル36に対向する位置の対応する第2の半シャフト24の心出し穴360が、調節ニップル36を受け入れるように意図されている。斜面34および円錐形の先細りの心出しニップル36のキャッチ領域が、わずかに重なり合ってドッキング時のハウジング半分10、20の良好な案内を保証するように設計されている。
【0044】
2つのハウジング半分10、20の軸受要素38の各々が、一緒の回転のためにハウジング半分10、20に配置されている。ハウジング半分10、20がドッキングさせられ、回転軸が互いに当接する場合、軸受要素38も、その外周の一部分によって互いに当接する。このようにして、半シャフト14、24の回転の際に、回転の進行において、一方のハウジング半分10の軸受要素38が、他方のハウジング半分20の半シャフト14、24の対応する溝に係合し、その逆も然りである。
【0045】
ロック装置30を、ロック用レバー31によって回転させることができ、調節装置40を、制御レバー42によって回転させることができる。そのような構成または手動制御要素の別の構成に加えて、例えば空気式、油圧式、または電気式のアクチュエータなど、自動制御要素を代わりに使用してもよい。
【0046】
図8〜図11が、第2の典型的な実施の形態による二重フラップ装置1’を、図2、図4、図6、および図7の動作位置に相当する図にて示している。
【0047】
二重フラップ装置1’は、ハウジング半分10’、20’への装置30’、40’の配置によって実質的に異なっている。閉鎖フラップ12’、24’のレセプタクルは、第1の典型的な実施の形態と実質的に同一に設計されている。
【0048】
第2の典型的な実施の形態においては、ハウジング半分10’、20’が、同一の設計であり、したがってこれらのハウジング半分を、互いに対して180°回転させ、互いに対して精密に一致させ、互いによって閉じることができる。ロック装置30’および調節装置40’が、第1または第2のハウジング半分10’、20’の各側にペアにて分配されている。結果として、各々のハウジング半分10’、20’が、それと反対の側に、ロック要素32’、ロック用レバー31’、および制御レバー42’を有している。
【0049】
結果として、第2の典型的な実施の形態のレバー31’、42’の配置が第1の典型的な実施の形態と比べて異なっていても、二重フラップの形状の第1および第2のフラップ12’、22’について、図11による開位置への回転を達成することができる。
【0050】
図12〜図14が、それぞれ2つの眺めおよび詳細図にて示されたシールリング50を示している。フラップ12、12’、22、22’および半シャフト14、24の密封におけるシールリング50の機能の成就は、半シャフト14、24の間でのシールリング50の膨張によって達成される。この目的のために、シールリング50は、回転軸Aの方向の両側に位置する周上の向かい合う部位Wにおいて幅がより広い設計である。フラップ12、12’、22、22’の枢動を可能にするために、シールリング50の直径は、フラップ12、12’、22、22’のフラップ直径よりも小さくなければならず、あるいは最大でも同じ直径でなければならない。シールリング50は、この幅の広い部位Wを半シャフト14、24の間に位置づける。
【0051】
特に好都合には、シールリング50の側壁が、角度βおよびγで斜めであるように設計される。それぞれの部位Wにおいて、シールリング50は、部位Wのシールリング50を受け入れる半シャフト14、24の方向へとシールリップ52によって半径方向外側へと広げられている。シールリップ52は、受け入れの半シャフト14、24に向かって角度αに傾けられている。
【符号の説明】
【0052】
1、1’ 二重フラップ装置
3 第1のレセプタクル
5 第2のレセプタクル
10、10’ 第1のハウジング半分
11 閉鎖面
12、12’ 第1のフラップ
14 第1の半シャフト
15 シャフト
16 第1の凹所
20、20’ 第2のハウジング半分
22、22’ 第2のフラップ
24 第2の半シャフト
26 第2の凹所
30、30’ ロック装置
31、31’ ロック用レバー
32、32’ ロック要素
33 溝状ガイド
34 斜面
36 調節ニップル
38 軸受要素
40、40’ 調節装置
42、42’ 制御レバー
50 シールリング
52 シールリップ
60 シール用ワッシャ
360 心出し穴
α 角度
A 回転軸
D 流れの方向
R 直径
W 部位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのレセプタクル(3、5)を周囲環境への漏れがないように接続するための二重フラップ装置(1、1’)であって、
解除可能な接続を間に生み出すことができる2つのハウジング半分(10、10’;20、20’)と、
ハウジング半分(10、10’;20、20’)ごとに1つのフラップ(12、12’;22、22’)とを備えており、前記フラップが、半シャフト(14、24)によって該当のハウジング半分(10、10’;20、20’)に枢動可能に取り付けられ、
二重フラップ装置(1,1’)が接続位置にあるときに、ハウジング半分(10、10’;20、20’)およびフラップ(12、12’;22、22’)が互いに当接して互いを補強し、
2つのフラップ(12、12’;22、22’)の半シャフト(14,24)が、回転軸(A)を有する共通のシャフト(15)を形成するようにぴったり合い、両方のフラップ(12、12’;22、22’)を、共通のシャフト(15)を介して調節装置(40、40’)によって閉鎖位置と開放位置との間で枢動させることができ、開放位置において流動性を有する製品を第1のレセプタクル(3)から第2のレセプタクル(5)へと流れの方向(D)に移動させることができる二重フラップ装置(1、1’)であり、
それぞれの半シャフト(14)の軸方向の延長において、第1のハウジング半分(10、10’)が、少なくともそれぞれのフラップ(12、12’)の片側に、二重フラップ装置(1、1’)を非ロック位置とロック位置との間で調節することができるロック装置(30、30’)を有しており、ロック装置(30、30’)が、ハウジング半分(10、10’;20、20’)の間の解除可能な接続を生み出すとともに、ハウジング半分(10、10’;20、20’)を互いに対して補強することを特徴とする二重フラップ装置(1、1’)。
【請求項2】
それぞれの半シャフト(24)の軸方向の延長において、第2のハウジング半分(20、20’)が、少なくともそれぞれのフラップ(22、22’)の片側に、ロック位置において周囲に第1のハウジング半分(10、10’)のロック装置(30、30’)を少なくとも部分的に係合させることができるロック要素(32、32’)を有していることを特徴とする請求項1に記載の二重フラップ装置(1、1’)。
【請求項3】
それぞれの半シャフト(14、24)の軸方向の延長において、両方のハウジング半分(10’;20’)の各々が、それぞれのフラップ(12’;22’)の片側にロック装置(30’)を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の二重フラップ装置(1’)。
【請求項4】
それぞれの半シャフト(14、24)の軸方向の延長において、両方のハウジング半分(10’;20’)の各々が、それぞれのフラップ(12’;22’)のロック装置(30’)とは反対の側にロック要素(32’)を有していることを特徴とする請求項3に記載の二重フラップ装置(1’)。
【請求項5】
調節装置(40、40’)およびロック装置(30、30’)に共通の制御要素と、結合要素とを備えており、調節装置(40、40’)およびロック装置(30、30’)を、ハウジング半分(10、10’;20、20’)の間の解除可能な接続を共通の制御要素によって生み出すことができ、第1の部分的回転にてハウジング半分(10、10’;20、20’)を互いに対して補強することができ、第2の部分的回転にて2つのフラップ(12、12’;22、22’)を共通のシャフト(15)によって閉鎖位置と開放位置との間で枢動させることができるような方法で、結合要素によって互いに結合させることができることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の二重フラップ装置(1、1’)。
【請求項6】
ハウジング半分(10、10’;20、20’)の少なくとも一方が、それぞれのフラップ(12、12’;22、22’)の周囲に環状に配置されたシール用ワッシャ(60)を有しており、シール用ワッシャ(60)が、フラップ(12、12’;22、22’)とともに、閉鎖面(11)に位置し、あるいは閉鎖面(11)に平行に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の二重フラップ装置(1、1’)。
【請求項7】
シール用ワッシャ(60)が、プラスチックで構成されていることを特徴とする請求項6に記載の二重フラップ装置(1、1’)。
【請求項8】
フラップ(12、12’;22、22’)のうちの少なくとも一方が、シールリング(50)を有しており、シールリング(50)を、ハウジング半分(10、10’;20、20’)の間の閉鎖面(11)に面して、フラップ(12、12’;22、22’)の環状溝に挿入することができることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の二重フラップ装置(1、1’)。
【請求項9】
ハウジング半分(10、10’;20、20’)のドッキング時に、シールリング(50)が変形可能であり、少なくとも変形の経過を経て、シールリング(50)が半シャフト(14、24)の間の封止領域へと突き出すようにフラップ(12、12’;22、22’)よりも大きい外周を有することを特徴とする請求項8に記載の二重フラップ装置(1、1’)。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の二重フラップ装置(1、1’)をプロセス工学システムにおいて使用すること。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2012−530218(P2012−530218A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514395(P2012−514395)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【国際出願番号】PCT/EP2010/003591
【国際公開番号】WO2010/145804
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(511256934)アンドックジステム ゲー. ウンチ ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】