説明

2層フレキシブル基板とその製造方法

【課題】銅導体部の欠陥がなく、かつ絶縁体フィルムと下地金属層との密着性に優れ、絶縁信頼性の高い銅皮膜層を形成した2層フレキシブル基板とその製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁体フィルム上に乾式めっき法により形成されたクロムの割合が12〜22原子%で残部がニッケルのニッケル−クロム合金を主として含有する層厚5〜50nmの下地金属層と、前記下地金属層上に形成された層厚10nm〜12μmの銅皮膜層とからなり、その製造方法は、絶縁体フィルムの少なくとも片面に、接着剤を介さずに直接下地金属層を形成し、該下地金属層上に所望の層厚の銅導体層を形成する2層フレキシブル基板の製造方法において、前記絶縁体フィルム上に乾式めっき法によりニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層を形成し、更に、前記下地金属層上に乾式めっき法により銅皮膜層を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は2層フレキシブル基板とその製造方法に係り、より具体的には、絶縁体フィルム上に乾式めっき法でニッケル−クロム合金の下地金属層(シード層)を形成し、次いで銅導体層を形成するに際し、密着性が高く、耐熱性を有し、かつ絶縁信頼性の高い銅導体層を形成した2層フレキシブル基板とその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、フレキシブルプリント配線板を作製するために用いられる基板は、絶縁体フィルム上に接着剤を用いて導体層となる銅箔を貼り合わせた3層フレキシブル基板(例えば、特許文献1参照)と、該絶縁体フィルム上に接着剤を用いることなしに乾式めっき法または湿式めっき法により直接銅導体層を形成した2層フレキシブル基板とに大別される。
【0003】
ここで、3層フレキシブル基板を用いる場合には、サブトラクティブ法によって前記基板上に所望の配線パターンを形成することにより3層フレキシブルプリント配線板を製造することができ、また、2層フレキシブル基板を用いる場合には、サブトラクティブ法またはアディティブ法によって前記基板上に所望の配線パターンを形成することによりフレキシブルプリント配線板を製造することができるが、大抵の場合、製造方法が簡単で、低コストで製造することができる3層フレキシブル基板の方が採用されている。
【0004】
ところで、近年の電子機器の高密度化に伴って配線板における配線幅も狭ピッチのものが求められるようになってきている。
しかし、3層フレキシブルプリント配線板の製造に際しては、基板の絶縁体フィルム上に形成した銅導体層を所望の配線パターンに従ってエッチングして配線部の形成を行う場合に、配線部の側面がエッチングされる、いわゆるサイドエッチングが生ずるために配線部の断面形状が裾広がりの台形になり易い。
従って、配線部間の電気的絶縁性を確保するまでエッチングを行うと、配線ピッチ幅が広くなり過ぎてしまうために、従来一般的に使用されている35μm厚さの銅箔を接着剤で絶縁体フィルムと貼り合わせた3層フレキシブル基板を用いる限り、配線板における配線部の狭ピッチ化を行うには限界があった。
このため、従来の35μm厚さの銅箔張り合わせ基板に代えて、18μm厚さ以下の薄い銅箔張り合わせ基板を使用し、サイドエッチングによる裾広がりの幅を小さくしてフレキシブルプリント配線板における配線部の狭ピッチ化を図ることが行われてきた。
ところが、このような薄肉の銅箔は剛性が小さくハンドリング性が悪いため、一旦銅箔にアルミニウムキャリアなどの補強材を貼り合わせて剛性を高くした後、該銅箔と絶縁体フィルムの貼り合わせを行い、しかる後再びアルミニウムキャリアを除去する方法が採られていたが、この方法ではあまりにも手間と時間がかかり作業性、生産性が悪いという問題があった。
また、このような薄い銅箔では、層厚のばらつきやピンホールや亀裂の発生などによる銅導体層欠陥が増加するなどの製造技術上の問題もあり、さらに銅箔が薄くなればなるほどその製造が困難となり、製造価格が極めて高くなって3層フレキシブルプリント配線板のコストメリットが失われてしまう結果となっていた。
【0005】
殊に最近になって、厚さ10数μm以下、数μm程度の銅箔を使用しなくては製造できないような狭幅で、狭ピッチの配線部を有する配線板への要求が強まるに至り、このような薄い銅箔を用いた3層フレキシブル基板による配線板は、上記したような技術的な問題に加え、製造コスト上からも問題があった。
【0006】
そこで、接着剤を施すことなく直接絶縁体フィルム上に銅導体層を形成することができる2層フレキシブル基板を用いたフレキシブルプリント配線板が注目されるに至った。
かかる2層フレキシブル基板は接着剤なしで直接絶縁体フィルム上に銅導体層を形成するものであり、従って基板自体の厚さを薄くすることができる上に、被着させる銅導体層の層厚も任意の厚さに調整することができるという利点を有している。
そして、このような2層フレキシブル基板を製造する場合には、絶縁体フィルム上に均一な層厚の銅導体層を形成する手段として通常は電気銅めっき法が採用されるが、そのためには、電気銅めっき皮膜を施す絶縁体フィルムの上に薄膜の下地金属層を形成して表面全面に導電性を付与し、その上に電気銅めっき処理を行うのが一般的である(特許文献2参照)。
【0007】
ここで、絶縁体フィルム上に薄膜の下地金属層を得るためには、真空蒸着法、スパッタリング、イオンプレーティング法などの乾式めっき法を使用するのが一般的であるが、このような乾式めっき法で得られる導体層には、通常数10μm〜数100μmの大きさのピンホールが多数発生するので、下地金属層には往々にしてこのピンホールによる絶縁体フィルム露出部分を生ずることになる。
従来、この種のフレキシブルプリント配線板においては、配線に必要な銅の導電性皮膜の厚さは35μmを超え50μmまでが適当であるとされていたが、形成される配線の幅も数100μm程度であるため、数10μmのピンホールの存在による配線部の欠陥を生ずることは少なかった。
ところが、本発明において指向するような狭幅、狭ピッチの配線部を持ったフレキシブル配線板を得ようとする場合には、前述したように配線部形成のための銅皮膜層の層厚は18μm以下、好ましくは8μm以下、理想的には5μm程度の極めて薄い層厚とすることが好ましく、配線部に欠陥を生ずる恐れが多くなるものであった。
【0008】
ここで、下地金属層を形成した絶縁体フィルム上に所望の層厚の銅皮膜層を形成した2層フレキシブル基板を用いて、サブトラクティブ法によってフレキシブルプリント配線板の製造を行う場合を例にとって説明すると、配線部パターンの形成は次の工程で行われる。(1)該銅皮膜層上に、配線部のみがマスキングされ非配線部の銅皮膜層が露出するような所望の配線部パターンを有するレジスト層を設ける。
(2)露出している銅皮膜層を化学エッチング処理により除去する。
(3)最後にレジスト層を剥離除去する。
従って、銅皮膜層の層厚を、特に、例えば5μmというように極めて薄く形成した基板を使用して、例えば配線幅15μm、配線ピッチ30μmというような狭配線幅、狭配線ピッチの配線板を製造する場合、乾式めっき処理によって基板の下地金属層に生じているピンホールのうち粗大なものは大きさが数10μm乃至数100μmのオーダーに達し、5μm程度の層厚の電気銅めっき皮膜を形成したのでは、ピンホールによる絶縁体フィルム露出部分を殆ど埋めることができないため、この露出部分、つまり皮膜層の欠落部分が配線部にかかり、配線部は該ピンホールの位置で欠落して配線欠陥となるか、そうでなくても配線部の密着不良を招く原因となっていた。
【0009】
かかる問題を解決する方法として、絶縁体フィルム上に乾式めっき法で下地金属層を形成した上に、さらに中間金属層として無電解めっきによる銅層を施してピンホールによる絶縁体フィルムの露出部分を被覆する方法が提案されている(特許文献3参照)が、この方法によるときは、確かにある程度ピンホールによる絶縁体フィルムの露出部分をなくすことはできるが、一方において、無電解銅めっき処理に用いられるめっき液やその前処理液などが、既に形成され修復されていない大小さまざまなピンホール部分から絶縁体フィルムと下地金属層との間に浸透し、これが下地金属層の密着性、その後に形成される電気銅めっきによる皮膜層の密着性を阻害する原因となる可能性があることがわかってきており、十分な解決策とはなっていなかった。
また、狭幅、狭ピッチの配線部を持ったフレキシブルプリント配線板を得ることを目的に、下地金属層にニッケル−クロム皮膜を形成し電気銅めっき皮膜を形成する時、下地金属層のクロム量が少ない場合には、配線パターン形成後、ICと接続するためリード線部に金めっきを行う場合がある。この時、長時間金めっき液にリード線部が曝された場合には、下地金属層が腐食することがあることが指摘されていた。
更に、高温高湿の環境下で隣り合うリード線間に直流電圧をかけると、該リード線が接着しているフィルム部分に変色が起きる場合があることがあるが、まだ詳しい原因はわかっていなかった。
【特許文献1】特開平6−132628号公報
【特許文献2】特開平8−139448号公報
【特許文献3】特開平10−195668号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであり、乾式めっき法および電気めっき法を使用したフレキシブルプリント配線板の製造における、絶縁体フィルム上に乾式めっき処理によって下地金属層(シード層)を形成するに際して生ずるピンホールに起因する銅皮膜部の欠陥がなく、かつ絶縁体フィルムと下地金属層との密着性に優れ、絶縁信頼性の高い銅導体層を形成した2層フレキシブル基板とその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、前記絶縁体フィルム上に乾式めっき法により形成されたクロムの割合が12〜22原子%で残部がニッケルのニッケル−クロム合金を主として含有する層厚5〜50nmの下地金属層と、前記下地金属層上に形成された層厚10nm〜12μmの銅皮膜層からなる2層フレキシブル基板を用いることにより、上記課題を解決し、密着性が高く、耐熱性を有し、かつ絶縁信頼性の高い銅導体層を形成した2層フレキシブル基板を得ることができ、狭幅、狭ピッチの配線部を持ったフレキシブル配線板にも適用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明の第1の実施態様に係る2層フレキシブル基板は、絶縁体フィルムの少なくとも片面に、接着剤を介さずに直接下地金属層を形成し、該下地金属層上に所望の層厚の銅導体層を形成する2層フレキシブル基板において、前記絶縁体フィルム上に乾式めっき法により形成されたクロムの割合が12〜22原子%で残部がニッケルのニッケル−クロム合金を主として含有する層厚5〜50nmの下地金属層と、前記下地金属層上に形成された層厚10nm〜12μmの銅皮膜層とからなることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の2層フレキシブル基板は、前記ニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層の層厚が、15〜50nmであることを特徴とし、更に、前記絶縁体フィルムが、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた樹脂フィルムであることを特徴とし、また、前記乾式めっき法は、真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法のいずれかであることを特徴とするものである。
【0013】
次に、本発明の第2の実施態様に係る2層フレキシブル基板の製造方法は、絶縁体フィルムの少なくとも片面に、接着剤を介さずに直接下地金属層を形成し、該下地金属層上に所望の層厚の銅導体層を形成する2層フレキシブル基板の製造方法において、前記絶縁体フィルム上に乾式めっき法によりニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層を形成し、更に、前記下地金属層上に乾式めっき法により銅皮膜層を形成することを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の2層フレキシブル基板の製造方法は、前記銅皮膜層を乾式めっき法により形成した後、更に、該銅皮膜層の上に湿式めっき法により銅層を形成することを特徴とし、また、前記乾式めっき法は、真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法のいずれかであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る2層フレキシブル基板の製造方法によれば、密着性が高く、耐熱性を有し、かつ絶縁信頼性の高い銅導体層を形成した2層フレキシブル基板を得ることができ、従って、この基板を使用することによって、密着性が高く、欠陥のない配線部を有する信頼性の高い狭幅、狭ピッチの配線部を持ったフレキシブルプリント配線板を効率よく得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
1)2層フレキシブル基板
本発明の2層フレキシブル基板は、絶縁体フィルムの片面又は両面に、接着剤を介さずに直接下地金属層を形成し、該下地金属層上に所望の層厚の銅導体層を形成する2層フレキシブル基板において、前記絶縁体フィルム上に乾式めっき法により形成されたクロムの割合が12〜22原子%で残部がニッケルのニッケル−クロム合金を主として含有する層厚5〜50nmの下地金属層と、前記下地金属層上に形成された層厚10nm〜12μmの銅皮膜層とからなることを特徴としている。
上記構成を採用することによって、密着性が高く、耐熱性を有し、かつ絶縁信頼性の高い銅導体層を形成した2層フレキシブル基板を得ることができるのである。
ここで、前記乾式めっき法で得られたニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層の層厚が、5nm未満であると、その後の処理工程を経ても下地金属層の長期的な密着性に問題が生じてしまい、一方、該下地金属層の層厚が、50nmを超えると、配線部の加工に際して下地金属層の除去が困難となり、更には、ヘヤークラックや反りなどを生じて密着強度が低下する場合があり好ましくない。
また、該下地金属層の組成は、金属層中クロムの割合が12〜22原子%であることが、耐熱性や耐食性の観点から必要である。即ち、クロムの割合が12原子%未満であると耐熱性が低下してしまい、一方、クロムの割合が22原子%を超えると、配線部の加工に際して下地金属層の除去が困難となるので好ましくない。さらに、該ニッケル−クロム合金に耐熱性や耐食性を向上する目的で遷移金属元素を目的特性に合わせて適宜添加することができる。
更に、上記2層フレキシブル基板において、乾式めっき法により形成された、クロムの割合が12〜22原子%のニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層の層厚は、15〜50nmであることが好ましい。
さらに、本発明の2層フレキシブル基板においては、絶縁体フィルムとして、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、又は液晶ポリマー系フィルムから選ばれた樹脂フィルムが好ましい。
例えば、フィルム厚さが25〜75μmの上記絶縁体フィルムが好適に使用することができる。尚、ガラス繊維等の無機質材料はレーザー加工やケミカルエッチングの障害となるので、無機質材料を含有する基板は使用しないことが望ましい。
本発明においては、上記絶縁体フィルムの少なくとも片面に、接着剤を介さずに直接下地金属層を形成する。該下地金属層は、乾式めっき法により層厚5〜50nmであって、かつクロムの割合が12〜22原子%のニッケル−クロム合金を主として含有する金属層である。
乾式めっき法には、真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法のいずれかを用いることが好ましい。
本発明の2層フレキシブル基板においては、上記下地金属層上に乾式めっき法で銅皮膜層を形成した後、該銅皮膜層の上に必要に応じ湿式めっき法で銅層を積層形成する。
【0016】
該銅皮膜層は、該下地金属層上に、乾式めっき法で形成することができる。また、銅皮膜層を乾式めっき法で形成した後、該銅皮膜層の上に湿式めっき法で銅層を積層形成することができる。乾式めっき法は、前記したとおり真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法のいずれかであるが、湿式めっき法に比べると成膜速度が遅いこともあり、銅皮膜層を比較的薄く形成する場合に適している。一方、乾式めっき法で銅皮膜層を形成した後、該銅皮膜層の上に湿式めっき法で銅層を積層形成することは比較的厚い銅導体層を形成することに適している。
該下地金属層上に形成する銅皮膜層の層厚は、10nm〜12μmを形成することが必要である。層厚が、10nm未満であると、配線部の電気導電性に問題が発生し易くなったり、強度上の問題が現れたりする可能性があり、一方、層厚が、12μmを超えて厚くなると、ヘヤークラックや反りなどを生じて密着強度が低下する場合があり好ましくない。乾式めっき法で銅皮膜層を形成した後、該銅皮膜層の上に湿式めっき法で銅層を積層形成する場合には、乾式めっき法で層厚10nm〜1μm程度形成してから、湿式めっき法で所望の銅導体層の層厚となるまで成膜すればよい。
【0017】
2)2層フレキシブル基板の製造方法
以下、本発明の2層フレキシブル基板の製造方法を詳述する。
本発明においては、上記したようにポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた樹脂フィルムである絶縁体フィルムの片面又は両面に、接着剤を介さずに直接下地金属層を形成し、該下地金属層上に所望の層厚の銅導体層を形成する。
該フィルムは通常水分を含んでおり、乾式めっき法によりニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層を形成する前に、大気乾燥あるいは真空乾燥を行い、フィルム中に存在する水分を取り去っておく必要がある。これが不十分であると、下地金属層との密着性が悪くなってしまう。
乾式めっき法によりニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層を形成する場合、例えば、巻取式スパッタリング装置を用い下地金属層を形成する場合には、下地金属層の組成を有するターゲットをスパッタリング用カソードに装着する。まず、フィルムをセットしたスパッタリング装置内を真空排気後、Arガスを導入し、装置内を1.3Pa程度に保持し、さらに装置内の巻取巻出ロールに装着した絶縁体フィルムを毎分3m程度の速さで搬送しながら、カソードに接続したスパッタリング用直流電源より電力を供給しスパッタリング放電を開始し、フィルム上にニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層を連続成膜する。この成膜によって所望の層厚のニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層がフィルム上に形成される。
同様に、銅ターゲットをスパッタリング用カソードに装着したスパッタリング装置を用い、銅導体層を成膜する。この時、下地金属層と銅皮膜層は同一真空室内で連続して形成することが好ましい。下地金属層を形成後、フィルムを大気中に取り出し、他のスパッタリング装置を用いて銅皮膜層を形成する場合は、成膜以前に脱水分を十分に行っておく必要がある。
また、銅皮膜層を、乾式めっき法で形成した後、該銅皮膜層の上に湿式めっき法で銅層を形成する場合は、例えば、無電解銅めっき処理を行うが、これは基板全面に無電解めっき銅層を形成させることによって、粗大ピンホールが存在する絶縁体フィルムであっても、フィルム露出面を覆って基板面全面を良導体化し、これによってピンホールの影響を受けることがないように行われるものである。
なお、この無電解銅めっき液によるめっき銅層の層厚は、基板面におけるピンホールによる欠陥修復が可能でかつ電気銅めっき処理を施す際に、電気銅めっき液によって溶解されない程度の層厚であればよく、0.01〜1.0μmの範囲であることが好ましい。
このようにして無電解めっき銅層を形成させた基板は、最終的に所望の層厚の導体層が形成されるように二次電気銅めっき処理を施すことにより、下地金属層形成時に発生した大小様々なピンホールによる影響を受けない良好で皮膜層の密着度の高い2層フレキシブル基板を得ることができる。なお、本発明において行われる電気銅めっき処理は、一次、二次ともに常法による電気銅めっき法における諸条件を採用すればよい。
このようにして下地金属層上に形成された銅皮膜層の層厚は下地金属層を含めて厚くとも12μm以下にする必要がある。
【0018】
3)配線パターンの形成
本発明の2層フレキシブル基板を用いて、該2層フレキシブル基板の少なくとも片面に、配線パターンを個別に形成すると共に、所定の位置に層間接続のためのビアホールを形成して、各種用途に用いる。
(a)高密度配線パターンを2層フレキシブル基板の少なくとも片面に個別に形成する。
(b)該配線層が形成された2層フレキシブル基板に、該配線層と2層フレキシブル基板とを貫通するビアホールを形成する。
(c)該ビアホール内に、導電性物質を充填してホール内を導電化する。
【0019】
前記配線パターンの形成方法としては、フォトエッチング等の従来公知の方法が使用でき、例えば、少なくとも片面に銅導体層を形成された2層フレキシブル基板を準備して、該銅導体層上にスクリーン印刷あるいはドライフィルムをラミネートして感光性レジスト層を形成後、露光現像してパターニングする。次いで、塩化第2鉄あるいは塩化第2銅溶液等のエッチング液で該金属箔を選択的にエッチング除去した後、レジスト層を除去して所定の配線パターンを形成する。
配線をより高密度化するためには、両面に銅導体層が形成された2層フレキシブル基板を準備し、両面をパターン加工して基板両面に配線パターンを形成することが好ましい。全配線パターンを幾つの配線領域に分割するかどうかは該配線パターンの配線密度の分布等によるが、例えば、配線パターンを配線幅と配線間隔がそれぞれ50μm以下の高密度配線領域とその他の配線領域に分け、2層フレキシブル基板との熱膨張差や取扱い上の都合等を考慮し、分割する配線基板のサイズを10〜65mm程度に設定して適宜分割すればよい。
前記ビアホールの形成方法としては、従来公知の方法が使用でき、例えば、レーザー加工、フォトエッチング等により、前記配線パターンの所定の位置に、該配線パターンと2層フレキシブル基板を貫通するビアホールを形成する。ビアホールの直径は、ホール内の導電化に支障がない範囲内で小さくすることが好ましく、通常100μm以下、好ましくは50μm以下にする。
該ビアホール内には、めっき、蒸着、スパッタリング等により銅等の導電性金属を充填、あるいは所定の開孔パターンを持つマスクを使用して導電性ペーストを圧入、乾燥し、ホール内を導電化して層間の電気的接続を行う。前記導電性金属としては、銅、金、ニッケル等が挙げられる。
【実施例】
【0020】
つぎに本発明の実施例を比較例とともに説明する。
ピール強度の測定方法は、IPC−TM−650、NUMBER2.4.9に準拠した方法で行った。ただし、リード幅は1mmとし、ピールの角度は90°とした。リードはサブトラクティブ法あるいはセミアディティブ法で形成した。また、耐熱性の指標としては、1mmのリードを形成したフィルム基材を150℃で168時間放置し、取り出したあと室温になるまで放置したのち、90°ピール強度を評価することで行った。
耐環境試験であるHHBT(High Temperature High Humidity Bias Test)試験は、まず30μmピッチ(ライン/スペース=15/15μm)の櫛歯試験片を塩化第二鉄エッチングで、サブトラクト法によって形成、あるいは、セミアディティブ法によって形成した試験片を用いた。測定は、JPCA−ET04に準拠し、85℃85%RH環境下で、DC60Vを端子間に印加し、1000hr抵抗を観察する。抵抗が10Ω以下になった時点でショート不良と判断し、1000hr経過後も10Ω以上であれば合格と判断した。
腐食の指標としては、裏面変色が挙げられるが、これは、HHBT試験後のサンプル裏面観察によって行った。著しい変色が見られた場合、不良と判断し、変色が軽微な場合、合格と判断した。
(実施例1)
【0021】
厚さ50μmのポリイミドフィルム(東レ・デユポン社製、製品名「カプトン200V」)を12cm×12cmの大きさに切り出し、その片面に下地金属層の第1層として12原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により12原子%Cr−Ni合金下地金属層を成膜した。別途同条件で成膜した一部を透過電子顕微鏡(TEM:日立製作所(株)製)を用いて層厚を測定したところ20nmであった。上記NiCr膜を成膜したフィルム上に、さらにその上に第2層として、Cuターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて、スパッタリング法により銅皮膜層を8μmの層厚に形成した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は600N/mであった。HHBT試験後の耐熱ピール強度は540N/mと大きな変化が無く、良好であった。
さらに絶縁信頼性試験を3サンプルについて行ったが、いずれも劣化は認められなかった。
また、耐腐食性試験(85℃、85%RH恒温槽中に1000hr放置後のフィルム裏面変色)で変化は見られなかった。
(実施例2〜4)
【0022】
15、20、22原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法によりそれぞれ15、20、22原子%Cr−Ni合金下地金属層を成膜した以外は、実施例1と同様にして2層フレキシブル基板を作製した。上記下地金属層を別途同条件で成膜し、その一部を使用し透過電子顕微鏡で層厚を測定したところいずれも20nmであった。
上記NiCr膜を成膜したフィルム上に、さらにその上に第2層として、Cuターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて、スパッタリング法により銅皮膜層を8μmの層厚に形成した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は各々610、620、630N/mであった。HHBT試験後の耐熱ピール強度は各々550、560、580N/mと大きな変化が無く、良好であった。
さらに絶縁信頼性試験を各々3サンプルについて行ったが、いずれも劣化は認められなかった。また、耐腐食性試験(85℃、85%RH恒温槽中に1000hr放置後のフィルム裏面変色)についても変色は見られなかった。
(実施例5〜7)
【0023】
15原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により15原子%Cr−Ni組成で、スパッタリング時間を替えることで、層厚が5、15、50nmのCr−Ni合金下地金属層を成膜した以外は、実施例1と同様にして2層フレキシブル基板を作製した。
上記NiCr膜を成膜したフィルム上に、さらにその上に第2層として、Cuターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて、スパッタリング法により銅皮膜層を8μmの層厚に形成した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は各々610、610、610N/mであった。HHBT試験後の耐熱ピール強度は各々535、540、580N/mと大きな変化が無く、良好であった。
さらに絶縁信頼性試験を各々3サンプルについて行ったが、いずれも劣化は認められなかった。また、耐腐食性試験(85℃、85%RH恒温槽中に1000hr放置後のフィルム裏面変色)についても変色は見られなかった。
(実施例8)
【0024】
22原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により22原子%Cr−Ni組成で、層厚が5nmのCr−Ni合金下地金属層を成膜し、該NiCr膜を成膜した上に、さらにその上に第2層として、Cuターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて、スパッタリング法により銅皮膜層を8μmの層厚に形成した以外は、実施例1と同様にして2層フレキシブル基板を作製した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は630N/mであった。HHBT試験後の耐熱ピール強度は各々560N/mと大きな変化が無く、良好であった。
さらに絶縁信頼性試験を各々3サンプルについて行ったが、いずれも劣化は認められなかった。また、耐腐食性試験(85℃、85%RH恒温槽中に1000hr放置後のフィルム裏面変色)についても変色は見られなかった。
(実施例9)
【0025】
12原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により12原子%Cr−Ni組成で、層厚が50nmのCr−Ni合金下地金属層を成膜し、該NiCr膜を成膜した上に、さらにその上に第2層として、Cuターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて、スパッタリング法により銅皮膜層を8μmの層厚に形成した以外は、実施例1と同様にして2層フレキシブル基板を作製した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は600N/mであった。HHBT試験後の耐熱ピール強度は各々560N/mと大きな変化が無く、良好であった。
さらに絶縁信頼性試験を各々3サンプルについて行ったが、いずれも劣化は認められなかった。また、耐腐食性試験(85℃、85%RH恒温槽中に1000hr放置後のフィルム裏面変色)についても変色は見られなかった。
(実施例10)
【0026】
15原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により15原子%Cr−Ni組成で、層厚が20nmのCr−Ni合金下地金属層を成膜し、該NiCr膜を成膜した上に、さらにその上に第2層として、Cuターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて、スパッタリング法により銅皮膜層を10nmの層厚に形成した。さらに、該銅皮膜層の上に湿式めっき法により銅層を層厚8μm形成した。
セミアディティブ法を用い、30μmピッチ(ライン/スペース=15/15μm)の櫛歯試験片を形成した作製した。
絶縁信頼性試験を各々3サンプルについて行ったが、いずれも劣化は認められなかった。また、耐腐食性試験(85℃、85%RH恒温槽中に1000hr放置後のフィルム裏面変色)についても変色は見られなかった。
(実施例11)
【0027】
15原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により15原子%Cr−Ni組成で、層厚が20nmのCr−Ni合金下地金属層を成膜し、該NiCr膜を成膜した上に、さらにその上に第2層として、湿式めっき法により銅層を12μmの層厚に形成して2層フレキシブル基板を作製した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は900N/mであった。HHBT試験後の耐熱ピール強度は各々800N/mと大きな変化が無く、良好であった。
さらに絶縁信頼性試験を各々3サンプルについて行ったが、いずれも劣化は認められなかった。また、耐腐食性試験(85℃、85%RH恒温槽中に1000hr放置後のフィルム裏面変色)についても変色は見られなかった。
(比較例1)
【0028】
7原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により7原子%Cr−Ni合金下地金属層を成膜し、層厚を20nmとした以外は、実施例1と同様にして2層フレキシブル基板を作製した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は600N/mであった。HHBT試験後の耐熱ピール強度は200N/mとなり大きな低下が見られた。
さらに絶縁信頼性試験を3サンプルについて行ったが、絶縁劣化が2サンプルで見られた。また、耐腐食性試験(85℃、85%RH恒温槽中に1000hr放置後のフィルム裏面変色)ではフィルム裏面に一部変色が認められた。
(比較例2)
【0029】
30原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により30原子%Cr−Ni合金下地金属層を成膜し、層厚を20nmとした以外は、実施例1と同様にして2層フレキシブル基板を作製した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は600N/mであった。HHBT試験後の耐熱ピール強度は580N/mとなり大きな変化は見られなかった。
しかし、さらに、塩鉄エッチングを行おうとしたが下地金属層がエッチングできなかった。
(比較例3)
【0030】
15原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により15原子%Cr−Ni合金下地金属層を成膜し、層厚を2nmとし、該NiCr膜を成膜した上に、さらにその上に第2層として、Cuターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて、スパッタリング法により銅皮膜層を8μmの厚さに形成して2層フレキシブル基板を作製した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は400N/mであった。HHBT試験後の耐熱ピール強度は100N/mとなり大きな低下が見られた。
さらに絶縁信頼性試験を3サンプルについて行ったが、絶縁劣化が全てのサンプルで見られた。また、耐腐食性試験(85℃、85%RH恒温槽中に1000hr放置後のフィルム裏面変色)ではフィルム裏面に変色が認められた。
(比較例4)
【0031】
15原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により15原子%Cr−Ni合金下地金属層を成膜し、層厚を100nmとし、該NiCr膜を成膜した上に、さらにその上に第2層として、Cuターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて、スパッタリング法により銅皮膜層を8μmの厚さに形成して2層フレキシブル基板を作製した。
得られた2層フレキシブル基板の初期ピール強度は600N/mであった。
しかし、さらに絶縁信頼性試験を3サンプルについて行おうとしたが、塩鉄エッチングで下地金属層がエッチングできず、30μmピッチのリードを形成できなかった。
(比較例5)
【0032】
15原子%Cr−Ni合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、直流スパッタリング法により15原子%Cr−Ni合金下地金属層を成膜し、層厚を20nmとし、該NiCr膜を成膜した上に、さらにその上に第2層として、Cuターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いて、スパッタリング法により銅皮膜層を18μmの層厚に形成して2層フレキシブル基板を作製した。
しかし、塩鉄エッチングで下地金属層がエッチングできず、30μmピッチのリードを形成できなかった。
上記実施例、比較例の結果を表1に纏めて示す。
【0033】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0034】
以上述べた通り、本発明に係る2層フレキシブル基板の製造方法によれば、絶縁体フィルム上に、乾式めっき法により形成されたクロムの割合が12〜22原子%で残部がニッケルのニッケル−クロム合金を主として含有する層厚5〜50nmの下地金属層と、次に該下地金属層上に層厚10nm〜12μmである電気銅めっき皮膜層を形成することができ、密着性が高く、耐熱性を有し、かつ絶縁信頼性の高い銅導体層を形成した2層フレキシブル基板を得ることができ、従って、この基板を使用することによって、密着性が高く、欠陥のない配線部を有する信頼性の高い狭幅、狭ピッチの配線部を持ったフレキシブルプリント配線板を効率よく得ることができるので、その効果は大きい。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体フィルムの少なくとも片面に、接着剤を介さずに直接下地金属層を形成し、該下地金属層上に所望の層厚の銅導体層を形成する2層フレキシブル基板において、前記絶縁体フィルム上に乾式めっき法により形成されたクロムの割合が12〜22原子%で残部がニッケルのニッケル−クロム合金を主として含有する層厚5〜50nmの下地金属層と、前記下地金属層上に形成された層厚10nm〜12μmの銅皮膜層とからなることを特徴とする2層フレキシブル基板。
【請求項2】
前記ニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層の層厚が、15〜50nmであることを特徴とする請求項1記載の2層フレキシブル基板。
【請求項3】
前記絶縁体フィルムが、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1記載の2層フレキシブル基板。
【請求項4】
前記乾式めっき法は、真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載の2層フレキシブル基板。
【請求項5】
絶縁体フィルムの少なくとも片面に、接着剤を介さずに直接下地金属層を形成し、該下地金属層上に所望の層厚の銅導体層を形成する2層フレキシブル基板の製造方法において、前記絶縁体フィルム上に乾式めっき法によりニッケル−クロム合金を主として含有する下地金属層を形成し、更に、前記下地金属層上に乾式めっき法により銅皮膜層を形成することを特徴とする2層フレキシブル基板の製造方法。
【請求項6】
前記銅皮膜層を乾式めっき法により形成した後、更に、該銅皮膜層の上に湿式めっき法により銅層を形成することを特徴とする請求項4記載の2層フレキシブル基板の製造方法。
【請求項7】
前記乾式めっき法は、真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレーティング法のいずれかであることを特徴とする請求項5又は6記載の2層フレキシブル基板の製造方法。


【公開番号】特開2006−13152(P2006−13152A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−188449(P2004−188449)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000183303)住友金属鉱山株式会社 (2,015)
【Fターム(参考)】