説明

2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供するシステムおよび方法

【課題】3次元超音波映像と3次元CT映像との間に映像整合を行って2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供するシステムを提供する。
【解決手段】関心物体に対する複数の3次元CT映像を形成するCT映像形成部と、少なくとも1つの3次元超音波映像を形成する超音波映像形成部と、前記複数の3次元CT映像と前記少なくとも1つの3次元超音波映像との間に映像整合を行って第1の変換関数を取得するプロセッサと、入力情報を受信する使用者入力部とを備え、前記超音波映像形成部は、前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記入力情報に対応する2次元超音波映像を形成し、前記プロセッサは、前記入力情報および前記第1の変換関数を用いて前記複数の3次元CT映像から複数の2次元CT映像を取得し、前記2次元超音波映像と前記複数の2次元CT映像との間に複数の類似度を検出して前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像整合に関し、特に3次元超音波映像と3次元CT映像との間に映像整合を行って2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波システムは、無侵襲および非破壊特性を有しており、対象体内部の情報を得るために医療分野で広く用いられている。超音波システムは、対象体を直接切開して観察する外科手術の必要がなく、対象体の内部組織を高解像度の映像で医師に提供できるので、医療分野で非常に重要なものとして用いられている。
【0003】
超音波映像は、信号対雑音比が低いため、これを補完するためにCT映像と超音波映像との間に映像整合を行ってCT映像と超音波映像を提供している。
【0004】
従来には、センサーを用いてCT映像と超音波映像との間に映像整合を行っていた。これには、センサーが必ず必要とされ、呼吸などのような対象体の動きにより対象体内部の臓器の変形が起こった場合、誤差が発生する問題がある。
【0005】
一方、従来には、超音波プローブを異なる位置に移動させて2次元超音波映像を取得する場合、2次元超音波映像が3次元超音波映像内に含まれる超音波映像であるかを検出するために、または、3次元超音波映像に映像整合された3次元CT映像に2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を検出するためには、必ずセンサーが必要となる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−071821号公報
【特許文献2】特表2005−528974号公報
【特許文献3】特開2009−291614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、センサーを用いず、3次元超音波映像と3次元CT(computerized tomography)映像との間に映像整合を行い、映像整合された3次元CT映像から2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を選択して提供するシステムおよび方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における映像提供システムは、対象体内の関心物体に対する複数の3次元CT映像を形成するCT映像形成部と、前記関心物体に対する少なくとも1つの3次元超音波映像を形成する超音波映像形成部と、前記複数の3次元CT映像と前記少なくとも1つの3次元超音波映像との間に映像整合を行って第1の変換関数を取得するプロセッサと、使用者の入力情報を受信する使用者入力部とを備え、前記超音波映像形成部は、前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記入力情報に対応する2次元超音波映像を形成し、前記プロセッサは、前記入力情報および前記第1の変換関数を用いて前記複数の3次元CT映像から複数の2次元CT映像を取得し、前記2次元超音波映像と前記複数の2次元CT映像との間に複数の類似度を検出して前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を選択する。
【0009】
また、本発明における映像提供方法は、a)対象体内の関心物体に対する複数の3次元CT映像を形成する段階と、b)前記関心物体に対する少なくとも1つの3次元超音波映像を形成する段階と、c)前記複数の3次元CT映像と前記少なくとも1つの3次元超音波映像との間に映像整合を行って第1の変換関数を取得する段階と、d)使用者の入力情報を受信する段階と、e)前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記入力情報に対応する2次元超音波映像を形成する段階と、f)前記入力情報および前記第1の変換関数を用いて前記複数の3次元CT映像から複数の2次元CT映像を取得する段階と、g)前記2次元超音波映像と前記複数の2次元CT映像との間に複数の類似度を検出して前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を選択する段階とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、センサーを用いず、3次元超音波映像に整合された3次元CT映像から3次元超音波映像内の2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例における映像提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例における超音波映像形成部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例における超音波プローブホルダと超音波プローブホルダに固定された超音波プローブを示す概略図である。
【図4】本発明の実施例におけるプロセッサの構成を示すブロック図である。
【図5】方向に応じたへシアンマトリクスの固有値を示す例示図である。
【図6】本発明の実施例によって3次元超音波映像と3次元CT映像との間に映像整合を行って2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供する手続を示すフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明する。本実施例で用いられた用語「関心物体」は、対象体内の肝などを含む。
【0013】
図1は、本発明の実施例における映像提供システムの構成を示すブロック図である。映像提供システム100は、CT(computerized tomography)映像形成部110、超音波映像形成部120、使用者入力部130、プロセッサ140およびディスプレイ部150を備える。
【0014】
CT映像形成部110は、対象体内の関心物体に対する3次元CT映像を形成する。3次元CT映像は、複数の2次元CT映像からなる。本実施例で、CT映像形成部110は、息を吸い込み始めてから吐き出すまでの呼吸周期の間に一定間隔に3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦K)を形成する。
【0015】
超音波映像形成部120は、対象体内の関心物体に対する3次元超音波映像を形成する。本実施例で、超音波映像形成部120は、息を最大に吸い込んだ状態(以下、「最大吸い込み息」という。)および息を最大に吐きを出した状態(以下、「最大吐き出し息」という。)で3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)を形成する。また、超音波映像形成部120は、対象体内の関心物体に対する2次元超音波映像を形成する。
【0016】
前述した実施例では、最大吸い込み息および最大吐き出し息で3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)を形成すると説明したが、他の実施例では、最大吸い込み息および最大吐き出し息のうちいずれか一つで3次元超音波映像を形成することができる。以下、説明の便宜のために、超音波映像形成部120が最大吸い込み息および最大吐き出し息で3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)を形成するものとして説明する。
【0017】
図2は、本発明の実施例における超音波映像形成部の構成を示すブロック図である。超音波映像形成部120は、送信信号形成部121、超音波プローブ122、ビームフォーマ123、超音波データ形成部124および映像形成部125を備える。超音波映像形成部120は、図3に示すように、超音波プローブ122を対象体Pの特定位置に固定させるための超音波プローブホルダ126をさらに備える。
【0018】
送信信号形成部121は、複数のフレームのそれぞれを得るための第1の送信信号を形成する。本実施例で、第1の送信信号は、最大吸い込み息で複数のフレームのそれぞれを得るための送信信号および最大吐き出し息で複数のフレームのそれぞれを得るための送信信号のうち少なくとも1つを含む。また、送信信号形成部121は、フレームを得るための第2の送信信号を形成する。フレームは、Bモード(brightness mode)映像を含む。
【0019】
超音波プローブ122は、複数の変換素子(transducer element)(図示せず)を含む。超音波プローブ122は、3次元プローブを含む。超音波プローブ122は、送信信号形成部121から提供される第1の送信信号を超音波信号に変換して対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して第1の受信信号を形成する。また、超音波プローブ122は、使用者により設定された位置に変換素子を移動させて送信信号形成部121から提供される第2の送信信号を超音波信号に変換して対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して第2の受信信号を形成する。
【0020】
ビームフォーマ123は、超音波プローブ122から第1の受信信号が提供されると、第1の受信信号をアナログデジタル変換して第1のデジタル信号を形成する。ビームフォーマ123は、変換素子の位置および集束点を考慮して第1のデジタル信号を受信集束させて第1の受信集束信号を形成する。また、ビームフォーマ123は、超音波プローブ122から第2の受信信号が提供されると、第2の受信信号をアナログデジタル変換して第2のデジタル信号を形成する。ビームフォーマ123は、変換素子の位置および集束点を考慮して第2のデジタル信号を受信集束させて第2の受信集束信号を形成する。
【0021】
超音波データ形成部124は、ビームフォーマ123から第1の受信集束信号が提供されると、第1の受信集束信号を用いて第1の超音波データを形成する。超音波データ形成部124は、ビームフォーマ123から第2の受信集束信号が提供されると、第2の受信集束信号を用いて第2の超音波データを形成する。また、超音波データ形成部124は、超音波データを形成するのに必要な信号処理(例えば、利得(gain)調節、フィルタリング処理)などを第1および第2の受信集束信号に行うこともできる。
【0022】
映像形成部125は、超音波データ形成部124から第1の超音波データが提供されると、第1の超音波データを用いて3次元超音波映像を形成する。本実施例で、3次元超音波映像は、最大吸い込み息における3次元超音波映像IUS(t)および最大吐き出し息における3次元超音波映像IUS(t)のうち少なくとも1つを含む。映像形成部125は、超音波データ形成部124から第2の超音波データが提供されると、第2の超音波データを用いて2次元超音波映像を形成する。
【0023】
再び図1を参照すると、使用者入力部130は、使用者の入力情報を受信する。本実施例で入力情報は、2次元超音波映像を得るための断面位置を設定する断面位置設定情報、3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦K)に横隔膜領域を設定する横隔膜領域設定情報および3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦K)に血管領域を設定する血管領域設定情報を含む。一例として、断面位置設定情報は、超音波プローブ122、すなわち3次元プローブの変換素子がスイング(swing)することができる回転角度範囲(すなわち、−35゜〜+35゜)のうちいずれか一つの回転角度を設定する断面位置設定情報を含んでもよい。従って、超音波映像形成部120は、断面位置設定情報に対応する2次元超音波映像を形成することができる。使用者入力部130は、ダイヤルボタンなどを含むコントロールパネル(control panを)、マウス(mouse)、キーボード(keyboard)などを含む。
【0024】
プロセッサ140は、3次元CT映像と3次元超音波映像との間に映像整合を行って3次元CT映像と3次元超音波映像との間の変換関数(すなわち、超音波プローブ122の位置)Tprobeを取得する。以下、説明の便宜のために3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)が最大吸い込み息における3次元超音波映像IUS(t)および最大吐き出し息における3次元超音波映像IUS(t)を含むものと説明するが、これに限定されない。また、プロセッサ140は、変換関数を用いて2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を検出する。
【0025】
図4は、本発明の実施例におけるプロセッサの構成を示すブロック図である。プロセッサ140は、補間部141、横隔膜抽出部142、血管抽出部143、横隔膜リファイニング(refining)部144、整合部145、変換部146、類似度検出部147およびCT映像選択部148を備える。
【0026】
補間部141は、CT映像形成部110から提供される3次元CT映像ICT(t)と3次元CT映像ICT(ti+1)を補間(interpolation)して3次元CT映像ICT(t)と3次元CT映像ICT(ti+1)との間に少なくとも1つの3次元CT映像を形成する。一例として、補間部141は、CT映像形成部110から提供される3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦K)間に補間を行ってN個の3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)を取得する。
【0027】
横隔膜抽出部142は、補間部141から提供される3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)から横隔膜を抽出する。また、横隔膜抽出部142は、超音波映像形成部120から提供される3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)から横隔膜を抽出する。
【0028】
一実施例で、横隔膜抽出部142は、へシアンマトリクス(Hessian matrix)に基づいて平坦度テスト(flatness test)を3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)および3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)に実施して横隔膜を抽出する。すなわち、横隔膜抽出部142は、横隔膜が3次元CT映像および3次元超音波映像で曲面であることを考慮して、表面に垂直な方向のボクセル値(voxel intensity)の変化が表面と水平方向のボクセル値の変化より大きい領域を横隔膜として抽出する。図5は、方向に応じたへシアンマトリクス固有値(eigen value)λ、λ、λを示す。
【0029】
さらに詳細に、横隔膜抽出部142は、3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)および3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)から横隔膜を抽出するために基準値より平坦度が高いボクセル(voxel)を選択する。平坦度(μ(v))は、次の式1のように定義される。
【0030】
【数1】

式1のφ(ν)、φ(ν)およびφ(ν)は、次の式2のように表現される。
【0031】
【数2】

------(式2)
【0032】
前述したλ(ν)、λ(ν)およびλ(ν)は、ボクセルの位置によるへシアンマトリクスの固有値を示す。平坦度μ(ν)は、0〜1の間の値を有するように正規化される。横隔膜抽出部142は、式1および2によって得られた平坦度を用いて平坦マップを形成し、相対的に平坦度が高いボクセルを選択する。本実施例で、横隔膜抽出部142は、平坦度が0.1以上であるボクセルを選択する。
【0033】
横隔膜抽出部142は、選択された各ボクセルを対象としてモロフォロジカルオープニング(morphological opening)を行って小さいクラッター(clutter)を除去する(morphological filtering)。モロフォロジカルオープニングは、収縮(erosion)と膨張(dilation)とを順次に行うことを意味する。横隔膜抽出部142は、形態学的にボクセル値が存在する領域の境界を一定のボクセルだけ除去して収縮(浸食)させた後、再びその一定のボクセルだけ膨張(拡張)させる。本発明の実施例で、横隔膜抽出部142は、1ボクセルの大きさで収縮および膨張を実施する。
【0034】
3次元CT映像および3次元超音波映像において、横隔膜は、最大表面を有するので、ボクセルのCCA(intensity−based connected component analysis)により取得された候補(candidates)の中から最大表面が選択されて横隔膜として見なされる。ボクセル値基盤のCCAは、二進化された映像にボクセル値が存在する領域同士を集める(grouping)方法のうちの1つである。例えば、横隔膜抽出部142は、1ボクセルを中心に周辺ボクセル(例えば26個のボクセル)のボクセル値を参照してボクセル間の連結テスト(connectivity test)を通じて該当ボクセルを中心に連結するボクセルの数を計算し、連結ボクセル数が一定数以上であるボクセルを候補グループとして選定する。横隔膜が3次元CT映像および3次元超音波映像の関心領域内で最も広く存在する曲面であるという特性を用い、横隔膜抽出部142は、候補グループの中で最多の連結ボクセル数を有するグループを横隔膜として抽出する。以後、横隔膜抽出部142は、横隔膜表面を平らにする(smoothen)。
【0035】
他の実施例で、横隔膜抽出部142は、3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)に前述したような過程を行って横隔膜を抽出する。また、横隔膜抽出部142は、使用者入力部130から提供される入力情報(すなわち、横隔膜領域設定情報)によって3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)から横隔膜を抽出する。さらに詳細に、3次元CT映像は、一般的な超音波映像に比べて肝の境界が明確であるため、横隔膜抽出部142は、肝領域の抽出のための常用プログラムまたはSRGセグメンテーション法(seeded region growing segmentation method)などの方法を用いて横隔膜を抽出することができる。
【0036】
血管抽出部143は、3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)から血管を抽出する。また、血管抽出部143は、3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)から血管を抽出する。
【0037】
一実施例で、血管抽出部143は、マスキング、血管分割(segmentation)および分類(classification)の順で3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)および3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)から血管抽出を行うことができる。
【0038】
さらに詳細に、血管抽出部143は、鏡虚像(mirror artifacts)による血管抽出エラーの発生を避けるために、3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)および3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)に対して横隔膜を多項曲面(polynomial curved surface)でモデリングして、ROI(region of interest)マスクを設定する。血管抽出部143は、ROIマスクを用いて3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)および3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)で横隔膜の下の領域を除去する。この時、血管抽出部143は、LMS(Least mean square)を用いて横隔膜を多項曲面でモデリングすることができる。しかし、モデリングされた多項曲面の下の領域を全て除去する場合、多項曲面のエラーによって一部領域では意味のある血管情報を失う場合が生じ得る。血管抽出部143は、血管情報の損失を防止するために、ROIマスクの下端で10ボクセル程度の末端ボクセル(marginal distance)を適用し、それ以下の部分を除去する。
【0039】
血管抽出部143は、血管領域と非血管領域とを分割する(segment)。血管抽出部143は、横隔膜または血管壁のように強度の大きい非血管領域(non−vessel region)を除去するために、ROIマスキングされた領域で基準境界値より小さい低強度境界(low intensity bound)を推定し、前記基準境界値より強度の大きいボクセルを除去する。血管抽出部143は、適応臨界方法(adaptive threshold scheme)を適用して残った領域を二進化する(binarize)。二進化された領域は、血管候補(vessel candidates)となる。
【0040】
血管抽出部143は、非血管類型クラッター(non−vessel−type clutters)を除去して血管候補の中から実際の血管を分類する。血管分類過程は、小さいクラッターを除去するための大きさテスト(size test)、GOF(goodness of fit)を円筒管として見積もり(evaluate)非血管類型を除去する構造基盤血管テスト(structure−based vessel test)、すなわち初期血管テスト(initial vessel test)、グラジアント大きさ分析(Gradient magnitude analysis)、クラッターを完全に除去するための最終血管テスト(final vessel test)を含む。構造基盤血管テストで一部クラッターが除去されなくても、全ての血管が含まれるように初期臨界値(Cinitial)が最小限界に設定される。本実施例で、初期臨界値は0.6である。血管抽出部143は、最終血管テストにより、ボクセル値の変化率、すなわちグラジアント大きさ(gradient magnitude)を考慮し、グラジアント大きさが小さい陰影虚像(shading artifacts)に起因して形成されるクラッターを完全に除去して血管を抽出する。本実施例で、最終血管テストの臨界値は0.4である。
【0041】
他の実施例で、血管抽出部143は、3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)に前述したような過程を行って血管を抽出する。また、血管抽出部143は、使用者入力部130から提供される入力情報(すなわち、血管領域設定情報)によって3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)から血管を抽出する。
【0042】
さらに詳細に、血管造影された3次元CT映像では、肝領域の組織に比べて血管がさらに明るい画素値を有する特性を用い、血管抽出部143は、画素値が第1のしきい値Tと第2のしきい値Tとの間に存在する画素のみに255値を設定し、残りの画素に0と設定する。この過程を二つの臨界値を用いた明るさ臨界化(intensity thresholding)という。この過程の結果として、関心対象の血管以外に肋骨、腎臓などの明るい画素値を有する他の領域等もともに示す。このような血管ではない領域を無くすために、血管の連結性を用いる。一般的に肝領域の血管は、肝門脈(portal vein)と肝静脈(hepatic vein)からなる。したがって、血管抽出部143は、各血管に対応する2つの特定位置を種点として入力することによって、その種点を開始点としてSRG法(seeded region growing method)を行って血管のみを抽出する。
【0043】
横隔膜リファイニング部144は、血管抽出部143で抽出された血管を用いて、3次元超音波映像(IUS(t)1≦j≦2)で横隔膜のリファインメント(refinement)を行う。さらに詳細に、横隔膜リファイニング部144は、血管抽出部143で抽出された血管を用いて横隔膜のリファインメントを行ってクラッターを除去する。抽出された横隔膜において、クラッターは主に血管壁に位置する。特に、下大静脈(inferior vena cava、IVC)は、横隔膜に連結してクラッターを誘発する。このようなクラッターが特徴として抽出されて映像整合に用いられる場合、そのクラッターは映像整合の正確度を低下させ得るので、横隔膜リファイニング部144は、クラッターを除去して横隔膜を改善する。横隔膜リファイニング部144は、3次元超音波映像(IUS(t)1≦j≦2)から血管領域を抽出し、抽出された血管領域を膨張(dilation)させ、膨張された血管領域から血が流れる血管を除去して血管壁を推定する(estimate)。横隔膜リファイニング部144は、CCAおよび大きさテストをもう一度適用して横隔膜を抽出する。
【0044】
整合部145は、3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)と3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)に対して解剖学的特徴、すなわち血管領域および横隔膜領域でサンプルポイントを抽出する。そして、抽出されたサンプルポイントを用いて3次元CT映像と3次元超音波映像との間に映像整合を行い、3次元CT映像と3次元超音波映像との間の変換関数Tprobeを取得する。ここで、変換関数Tprobeは行列で表すことができる。本実施例で、変換関数Tprobeは、式3を通じて取得されることができる。
【0045】
【数3】

−−−−−−−−(式3)
【0046】
ここで、Dist関数は、3次元超音波映像と3次元CT映像との間に互いに対応する特定点の間の距離と定義される。
【0047】
すなわち、整合部145は、最大吸い込み息における3次元超音波映像IUS(t)と最も誤差の少ない3次元CT映像ICT(ti)との間のdist値を第1の誤差と定義し、最大吐き出し息における3次元超音波映像IUS(t)と最も誤差が少ない3次元CT映像ICT(t)との間のdist値を第2の誤差と定義し、第1の誤差と第2の誤差の和が最も小さいXを計算して変換関数Tprobeを取得する。
【0048】
変換部146は、使用者入力部130から提供される入力情報および整合部145から提供される変換関数Tprobeを用いて3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)を変換するための変換関数Tを算出し、算出された変換関数Tを3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)に適用して2次元CT映像(I2CT(t)(1≦i≦N)を取得する。
【0049】
類似度検出部147は、2次元超音波映像と2次元CT映像I2CT(t)(1≦i≦N)との間に複数の類似度を検出する。本実施例で、類似度は、相互相関(cross correlation)法、相互情報(mutual information)法、SSID(sum of squared intensity difference)法などを用いて検出され得る。
【0050】
CT映像選択部148は、類似度検出部147で検出された複数の類似度を比較して類似度が最大である2次元CT映像I2CT(t)を選択する。
【0051】
再び図1を参照すると、ディスプレイ部150は、超音波映像形成部120から提供される2次元超音波映像とプロセッサ140から提供される2次元CT映像を表示する。一実施例で、2次元超音波映像と2次元CT映像とは、重畳して表示されることができる。他の実施例で、2次元超音波映像と2次元CT映像とは、同じ画面に上下または左右に表示されることができる。
【0052】
以下、添付された図面を参照して3次元CT映像と3次元超音波映像との間に映像整合を行って2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供する手続を説明する。説明の便宜のために、3次元CT映像から横隔膜および血管を自動で抽出するものと説明したが、これに限定されない。
【0053】
図6を参照すると、CT映像形成部110は、吸い込み息から吐き出し息までの呼吸周期の間に一定間隔で対象体内の関心各体に対する3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦K)を形成する(S102)。
【0054】
プロセッサ140の補間部141は、CT映像形成部110から提供される3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦K)間に補間を行って3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)を取得する(S104)。
【0055】
超音波プローブ122が超音波プローブホルダ126に固定されると(S106)、超音波映像形成部120は、最大吸い込み息で対象体内の関心物体に対する3次元超音波映像IUS(t)を形成し、最大吐き出し息で対象体内の関心物体に対する3次元超音波映像IUS(t)を形成する(S108)。
【0056】
プロセッサ140は、3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)および3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)で解剖学的特徴(例えば、横隔膜および血管)を抽出する(S110)。
【0057】
プロセッサ140の整合部145は、3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)と3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)に対して解剖学的特徴、すなわち血管領域と横隔膜領域でサンプルポイントを抽出する。そして、抽出されたサンプルポイントを用いて3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)と3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)との間に映像整合を行い、3次元超音波映像と3次元CT映像との間の変換関数Tprobeを取得する(S112)。
【0058】
使用者入力部130を通じて入力情報(すなわち、断面位置設定情報)が受信されると(S114)、超音波映像形成部120は、入力情報に対応する断面の2次元超音波映像を形成する(S116)。
【0059】
プロセッサ140の変換部146は、使用者入力部130から提供される入力情報(すなわち、断面位置設定情報)および整合部145から提供される変換関数Tprobeを用いて3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)を変換するための変換関数T(第3の変換関数)を算出し、算出された変換関数Tを3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)に適用して2次元CT映像I2CT(t)(1≦i≦N)を取得する(S118)。
【0060】
さらに詳細に、変換部146は、使用者入力部130から提供される入力情報を用いて3次元超音波映像IUS(t)(1≦j≦2)から2次元超音波映像の位置を表す変換関数、すなわち2次元超音波映像に対する超音波プローブ122の位置を表す変換関数Tplaneを取得する。ここで、変換関数Tplaneは行列で表すことができる。変換部146は、変換関数Tprobeと変換関数Tplaneを用いて3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)を変換するための変換関数Tを算出する。本実施例で、変換部146は、変換関数Tprobeと変換関数Tplaneとに行列乗算演算を行って変換関数Tを算出することができる。変換部146は、変換関数Tを各3次元CT映像ICT(t)(1≦i≦N)に適用して2次元CT映像I2CT(t)(1≦i≦N)を取得する。
【0061】
プロセッサ140の類似度検出部147は、超音波映像形成部120から提供される2次元超音波映像と変換部146から提供される2次元CT映像I2CT(t)(1≦i≦N)との間に複数の類似度を検出する(S120)。
【0062】
CT映像選択部148は、類似度検出部147で検出された複数の類似度を比較して類似度が最大である2次元CT映像I2CT(t)を抽出する(S122)。ディスプレイ部150は、超音波映像形成部120から提供される2次元超音波映像とCT映像抽出部148で抽出された2次元CT映像を表示する(S124)。
【0063】
以上、本発明は望ましい実施例によって説明および例示をしたが、当業者であれば添付した特許請求の範囲の事項および範疇を逸脱することなく様々な変形および変更が可能である。
【符号の説明】
【0064】
100 超音波システム
110 CT映像形成部
120 超音波映像形成部
121 送信信号形成部
122 超音波プローブ
123 ビームフォーマ
124 超音波データ形成部
125 映像形成部
126 超音波プローブホルダ
130 使用者入力部
140 プロセッサ
141 補間部
142 横隔膜抽出部
143 血管抽出部
144 横隔膜リファイニング(refining)部
145 整合部
146 変換部
147 類似度検出部
148 CT映像抽出部
150 ディスプレイ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象体内の関心物体に対する複数の3次元CT映像を形成するCT映像形成部と、
前記関心物体に対する少なくとも1つの3次元超音波映像を形成する超音波映像形成部と、
前記複数の3次元CT映像と前記少なくとも1つの3次元超音波映像との間に映像整合を行って第1の変換関数を取得するプロセッサと、
使用者の入力情報を受信する使用者入力部と
を備え、
前記超音波映像形成部は、前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記入力情報に対応する2次元超音波映像を形成し、
前記プロセッサは、前記入力情報および前記第1の変換関数を用いて前記複数の3次元CT映像から複数の2次元CT映像を取得し、前記2次元超音波映像と前記複数の2次元CT映像との間に複数の類似度を検出して前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を選択することを特徴とする映像提供システム。
【請求項2】
前記入力情報は、前記2次元超音波映像を得るための前記少なくとも1つの3次元超音波映像内の断面位置を設定する断面位置設定情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の映像提供システム。
【請求項3】
前記CT映像形成部は、息を吸い込み始めてから吐き出すまでの呼吸周期の間に、前記複数の3次元CT映像を形成することを特徴とする請求項1に記載の映像提供システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの3次元超音波映像は、前記息を最大に吸い込んだ状態における3次元超音波映像および最大に吐き出した状態における3次元超音波映像のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3に記載の映像提供システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像から横隔膜を抽出する横隔膜抽出部と、
前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像から血管を抽出する血管抽出部と、
前記少なくとも1つの3次元超音波映像に対して前記血管に基づいて前記横隔膜からクラッターを除去して前記横隔膜をリファイニング(refining)する横隔膜リファイニング部と、
前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像に対して前記血管および前記横隔膜からサンプルポイントを抽出し、前記サンプルポイントを用いて前記複数の3次元CT映像と前記少なくとも1つの3次元超音波映像との間に映像整合を行って前記第1の変換関数を取得する整合部と、
前記入力情報および前記第1の変換関数を用いて前記複数の3次元CT映像から前記複数の2次元CT映像を取得する変換部と、
前記2次元超音波映像と前記複数の2次元CT映像との間に複数の類似度を検出する類似度検出部と、
前記検出された複数の類似度のうち類似度が最大である2次元CT映像を選択するCT映像選択部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の映像提供システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記複数の3次元CT映像間に補間(interpolation)を行う補間部と
をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の映像提供システム。
【請求項7】
前記横隔膜抽出部は、
前記複数の3次元CT映像と前記少なくとも1つの3次元超音波映像とのボクセルから平坦度を算出して前記ボクセルの平坦度を含む平坦マップを取得し、
前記平坦マップを用いて基準値より平坦度の高いボクセルを選択し、前記選択されたボクセルを含む3次元領域を提供し、
前記選択されたボクセルから形態学的にボクセル値が存在する領域の境界における予め定められた数のボクセルだけ除去して前記3次元領域を収縮させた後、前記収縮させた3次元領域を前記予め定められた数のボクセルだけ膨張させてクラッター(clutter)を除去し、
CCA(intensity−based connected component analysis)により前記3次元領域から複数の候補表面を取得し、
前記複数の候補表面の中から最大表面を選択して前記横隔膜を抽出することを特徴とする請求項5に記載の映像提供システム。
【請求項8】
前記血管抽出部は、
前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像で前記血管を抽出し、
前記横隔膜を多項曲面(polynomial curved surface)でモデリングして前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像にROI(region of interest)マスキングを設定し、
前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像から基準境界値より大きい強度値を有するボクセルを除去して血管候補を選択し、
前記選択された血管候補から非血管類型クラッターを除去して実際の血管を分類することを特徴とする請求項5に記載の映像提供システム。
【請求項9】
前記入力情報は、前記複数の3次元CT映像に横隔膜領域を設定する横隔膜領域設定情報および前記複数の3次元CT映像に血管領域を設定する血管領域設定情報を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の映像提供システム。
【請求項10】
前記横隔膜抽出部は、
前記横隔膜領域設定情報によって前記複数の3次元CT映像から前記横隔膜を抽出し、
前記少なくとも1つの3次元超音波映像のボクセルから平坦度を算出して前記ボクセルの平坦度を含む平坦マップを取得し、
前記平坦マップを用いて基準値より高い平坦度のボクセルを選択し、前記選択されたボクセルを含む3次元領域を提供し、
前記選択されたボクセルから形態学的にボクセル値が存在する領域の境界における予め定められた数のボクセルだけ除去して前記3次元領域を収縮させた後、前記収縮させた3次元領域を前記予め定められた数のボクセルだけ膨張させてクラッターを除去し、
CCAにより前記3次元領域から複数の候補表面を取得し、
前記複数の候補表面の中から最大表面を選択して前記横隔膜を抽出することを特徴とする請求項9に記載の映像提供システム。
【請求項11】
前記血管抽出部は、
前記血管設定情報によって前記複数の3次元CT映像から前記血管を抽出し、
前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記血管を抽出し、
前記横隔膜を多項曲面でモデリングして前記少なくとも1つの3次元超音波映像にROIマスキングを設定し、
前記少なくとも1つの3次元超音波映像から基準境界値より大きい強度値を有するボクセルを除去して血管候補を選択し、
前記選択された血管候補から非血管類型クラッターを除去して実際の血管を分類することを特徴とする請求項9に記載の映像提供システム。
【請求項12】
前記血管抽出部は、非血管類型クラッターを除去するための構造基盤血管テスト(structure−based vessel test)、グラジアント大きさ分析(gradient magnitude analysis)および最終血管テスト(final vessel test)のうちの少なくともいずれか一つを行うことを特徴とする請求項5に記載の映像提供システム。
【請求項13】
前記変換部は、
前記入力情報を用いて前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記2次元超音波映像の位置を示す第2の変換関数を算出し、
前記第1の変換関数および前記第2の変換関数を用いて前記複数の3次元CT映像を変換するための第3の変換関数を算出し、
前記第3の変換関数を前記複数の3次元CT映像に適用して前記複数の2次元CT映像を取得することを特徴とする請求項5に記載の映像提供システム。
【請求項14】
前記類似度検出部は、相互相関(cross correlation)法、相互情報(mutual information)法およびSSID(sum of squared intensity difference)法のうちいずれか一つを用いて前記類似度を算出することを特徴とする請求項5に記載の映像提供システム。
【請求項15】
前記2次元超音波映像および前記2次元CT映像を表示するディスプレイ部
を更に備えることを特徴とする請求項1〜14のうちいずれか一項に記載の映像提供システム。
【請求項16】
a)対象体内の関心物体に対する複数の3次元CT映像を形成する段階と、
b)前記関心物体に対する少なくとも1つの3次元超音波映像を形成する段階と、
c)前記複数の3次元CT映像と前記少なくとも1つの3次元超音波映像との間に映像整合を行って第1の変換関数を取得する段階と、
d)使用者の入力情報を受信する段階と、
e)前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記入力情報に対応する2次元超音波映像を形成する段階と、
f)前記入力情報および前記第1の変換関数を用いて前記複数の3次元CT映像から複数の2次元CT映像を取得する段階と、
g)前記2次元超音波映像と前記複数の2次元CT映像との間に複数の類似度を検出して前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を選択する段階と
を備えることを特徴とする映像提供方法。
【請求項17】
前記入力情報は、前記2次元超音波映像を得るための前記少なくとも1つの3次元超音波映像内の断面位置を設定する断面位置設定情報を含むことを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項18】
前記段階a)は、
前記複数の3次元CT映像間で補間(interpolation)を行う段階
を更に備えることを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項19】
前記段階a)は、
息を吸い込み始めてから吐き出すまでの呼吸周期の間に前記複数の3次元CT映像を形成する段階
を更に備えることを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの3次元超音波映像は、前記息を最大に吸い込んだ状態における3次元超音波映像および最大に吐き出した状態における3次元超音波映像のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項21】
前記段階c)は、
c1)前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像から横隔膜を抽出する段階と、
c2)前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像から血管を抽出する段階と、
c3)前記少なくとも1つの3次元超音波映像に対して前記血管に基づいて前記横隔膜からクラッターを除去して前記横隔膜をリファイニングする段階と、
c4)前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像に対して前記血管および前記横隔膜からサンプルポイントを抽出する段階と、
c5)前記サンプルポイントを用いて前記複数の3次元CT映像と前記少なくとも1つの3次元超音波映像との間に映像整合を行って前記第1の変換関数を取得する段階と
を備えることを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項22】
前記段階c1)は、
前記複数の3次元CT映像と前記少なくとも1つの3次元超音波映像とのボクセルから平坦度を算出して前記ボクセルの平坦度を含む平坦マップを取得する段階と、
前記平坦マップを用いて基準値より高い平坦度のボクセルを選択し、前記選択されたボクセルを含む3次元領域を提供する段階と、
前記選択されたボクセルから形態学的にボクセル値が存在する領域の境界における予め定められた数のボクセルだけ除去して前記3次元領域を収縮させた後、前記収縮させた3次元領域を前記予め定められた数のボクセルだけ膨張させてクラッターを除去する段階と、
CCAにより前記3次元領域から複数の候補表面を取得する段階と、
前記複数の候補表面の中で最大表面を選択して前記横隔膜を抽出する段階と
を備えることを特徴とする請求項21に記載の映像提供方法。
【請求項23】
前記段階c2)は、
前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記血管を抽出する段階と、
前記横隔膜を多項曲面でモデリングして前記複数の3次元CT映像および前記少なくとも1つの3次元超音波映像にROIマスキングを設定する段階と、
前記少なくとも1つの3次元超音波映像から基準境界値より大きい強度値を有するボクセルを除去して血管候補を選択する段階と、
前記選択された血管候補で非血管類型クラッターを除去して実際の血管を分類する段階と
を備えることを特徴とする請求項21に記載の映像提供方法。
【請求項24】
前記段階c)の以前に、
前記複数の3次元CT映像に横隔膜領域を設定する横隔膜領域設定情報および前記複数の3次元CT映像に血管領域を設定する血管領域設定情報を受信する段階
を更に備えることを特徴とする請求項21に記載の映像提供方法。
【請求項25】
前記段階c1)は、
前記横隔膜領域設定情報によって前記複数の3次元CT映像から前記横隔膜を抽出する段階と、
前記少なくとも1つの3次元超音波映像のボクセルから平坦度を算出して前記ボクセルの平坦度を含む平坦マップを取得する段階と、
前記平坦マップを用いて基準値より平坦度の高いボクセルを選択し、前記選択されたボクセルを含む3次元領域を提供する段階と、
前記選択されたボクセルから形態学的にボクセル値が存在する領域の境界における予め定められた数のボクセルだけ除去して前記3次元領域を収縮させた後、前記収縮させた3次元領域を前記予め定められた数のボクセルだけ膨張させてクラッターを除去する段階と、
CCAにより前記3次元領域から複数の候補表面を取得する段階と、
記複数の候補表面の中から最大表面を選択して前記横隔膜を抽出する段階と
を備えることを特徴とする請求項24に記載の映像提供方法。
【請求項26】
前記段階c2)は、
前記血管領域設定情報によって前記複数のCT映像から前記血管を抽出する段階と、
前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記血管を抽出する段階と、
前記横隔膜を多項曲面でモデリングして前記少なくとも1つの3次元超音波映像にROIマスキングを設定する段階と、
前記少なくとも1つの3次元超音波映像から基準境界値より大きい強度値を有するボクセルを除去して血管候補を選択する段階と、
前記選択された血管候補から非血管類型クラッターを除去して実際の血管を分類する段階と
を備えることを特徴とする請求項24に記載の映像提供方法。
【請求項27】
前記段階c)は、
非血管類型クラッターを除去するための構造基盤血管テスト(structure−based vessel test)、グラジアント大きさ分析(gradient magnitude analysis)および最終血管テスト(final vessel test)のいずれか一つを行う段階
を更に備えることを特徴とする請求項21に記載の映像提供方法。
【請求項28】
前記段階f)は、
前記入力情報を用いて前記少なくとも1つの3次元超音波映像から前記2次元超音波映像の位置を表す第2の変換関数を算出する段階と、
前記第1の変換関数および前記第2の変換関数を用いて前記複数の3次元CT映像を変換するための第3の変換関数を算出する段階と、
前記第3の変換関数を前記複数の3次元CT映像に適用して前記複数の2次元CT映像を取得する段階と
を備えることを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項29】
前記段階g)は、
相互相関(cross correlation)法、相互情報(mutual information)法およびSSID(sum of squared intensity difference)法のうちいずれか一つを用いて前記複数の類似度を算出する段階と、
前記算出された複数の類似度を比較して類似度が最大である前記2次元CT映像を選択する段階と
を備えることを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項30】
h)前記2次元超音波映像および前記2次元CT映像を表示する段階
を更に備えることを特徴とする請求項16〜29のうちいずれか一項に記載の映像提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−31040(P2011−31040A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−167490(P2010−167490)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【出願人】(597096909)株式会社 メディソン (269)
【氏名又は名称原語表記】MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】