説明

3次元で一体的に織成された強化パネル

織成された基礎布(8)からなる、2つの方向に補強材を伴った、一体に織成された3次元のプレフォームであって、第1織成布、第2織成布及び第3織成布(10、12、14)を有する。第1の布が第2の布に相対して折り畳み可能なように、第1織成布と第2織成布(10、12)との間の領域上に複数のヤーンが織り交ぜられる。第3の布が第2の布に相対して折り畳み可能なように、第2織成布と第3織成布(12、14)との間の領域上に追加の複数のヤーンが織り交ぜられる。織成された布を折り畳むことで、2つの方向に補強材を伴った一体に織成された3次元のプレフォームが形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平坦に織成可能で、且つ最終的に3次元の形状に折り畳み得る、強化複合構造用の一体的に織成されたプレフォームに関し、この最終的な形状は、2つ以上の方向に補強性(reinforcement)を有するものである。
【背景技術】
【0002】
構造用部品を製造するのに強化複合材料を使用することは、今や広く行われており、特に、軽量で、強固で、丈夫で、熱耐性を有し、自立可能及び適合可能に形成され且つ加工されるという所望の特性を模索する適用例において、広く行われている。斯かる部品は、例えば、航空用、航空機、衛星、及び燃料電池工業などで使用されるとともに、競技用ボートや自動車などの娯楽用途や、数え切れないほどの他の適用例においても使用される。3次元の布は、X方向、Y方向及びZ方向に沿って延びる各繊維から一般的になる。
【0003】
典型的には、斯かる布から形成される部品は、マトリックス材料に埋め込まれた強化材料からなる。この強化成分は、ガラス、カーボン、セラミック、アラミド(”KEVLAR”(登録商標)など)、ポリエチレン、及び/又は、ストレス不全に対する高い強度を有するもののうち、所望の物理的、熱的、化学的及び/又はその他の特性を示すその他の材料などの材料から製造されてもよい。究極的に完全な部品の構成要素となる斯かる強化材料を使用することにより、非常に高い強度などの、強化材料の所望の特性が、完全な複合部品に補完される。この構成成分である強化材料は、典型的には、織成され、編まれ、又はその他適合されて、強化プレフォームのために所望される配置や形状とされてもよい。通常、これらの構成要素である強化材料に選択される特定の特性の最適なものを利用することを確実とすることに、特に注意が払われる。一般的に、斯かる強化プレフォームは、マトリックス材料と組み合わされて、最終的な部品を究極的に製造するための、所望する最終的な部品又は製品の通常在庫を形成する。
【0004】
所望の強化プレフォームが構築された後、マトリックス材料は、プレフォームとともに、投入され、且つ組み合わされてもよく、この強化プレフォームは、マトリックス材料に包まれ、マトリックス材料は、強化プレフォームの各構成成分間の間隙領域(interstitial area)を充填する。マトリックス材料は、種々の材料のいずれであってもよく、例えば、エポキシ、ポリエステル、ビニルエステル、セラミック、カーボン、及び/又は所望の物理的、熱的、化学的及び/又はその他の特性を示すその他の材料が挙げられる。マトリックスとして使用されるのに選択される材料は、強化プレフォームのものと同様であっても、同様でなくてもよく、同程度の物理的、化学的、熱的及び/又はその他の特性を有しても、有しなくてもよい。しかしながら、典型的には、マトリックス材料は、強化プレフォームのものと同様の材料ではなく、或いは、同程度の物理的、化学的、熱的又はその他の特性を有するものはない。その理由は、最初の位置に複合材を使用することで探求される通常の目的は、1つの構成材料を単独で使用しても達成し得ない、特性の組み合わせを最終製品において達成することである。組み合わせた際、強化プレフォーム及びマトリックス材料は、熱硬化と同様の作業又はその他の公知の方法によって、硬化され安定化されてもよく、その後、所望の部品を製造するためのその他の作業に付されてもよい。記するのに有意なことに、硬化された後、マトリックス材料の固化された塊は、強化材料(例えば、強化プレフォームなど)に、通常、非常に強固に結合される。その結果、最終的な部品に対するストレス、特に繊維間の接着剤として機能するマトリックス材料を介するものは、強化された強化プレフォームの構成成分である材料に効果的に伝達され、且つこれにより発生されてもよい。
【0005】
しばしば、平板、シート、又は方形若しくは四角の固形物などの、単純な幾何学形状とは異なる配列の部品を製造することが所望される。例えば、複雑な3次元の部品は、複雑な3次元のプレフォームを要求する。複雑な部品を達成する1つの方法としては、基本的な幾何学形状を所望するより複雑な形状と組み合わせることである。斯かる典型的な組み合わせのひとつは、側面及び横方向の補強材(stiffener)を形成するように、上述の通り製造した部品を、互いに相対した一定の角度(典型的には直角)を以て接合することにより、なされる。接合された部品の斯かる角度の配列についての通常の目的は、強化構造を形成するのに所望の形状を作製することであって、この構造としては、例えば、1つ以上の端壁又はT字の交差が挙げられる。部品を接合することのその他の目的としては、強化プレフォーム及び複合構造を組み合わせて得られる物を強化することであって、圧力や張力などの外的応力に曝露された際に、偏位(deflection)や欠損に対抗力を生じる。従って、各構成部品間、つまり、補強材と、基礎のプラットフォーム又はパネル部分との間の各接合点を、出来る限り強力に製造することは、重要である。強化プレフォームの構成要素自体に非常に高い所望の強度を与えることにより、接合部の脆弱性は、効果的に、構造の「鎖」における「弱い」連結となる。
【0006】
従来は、強化複合構造を製造するのに、複合部品又は強化プレフォームを接合するための種々の方法が使用されてきた。互いに別々の、パネル要素と一定の角度を有する補強要素とを形成し硬化することが提案されており、後者は、単一のパネル接触表面を有し、或いは2つの分岐である、共通の平面性のパネル接触表面を形成するように、一端で分岐される。この2つの部品は、補強要素のパネル接触表面を他の部品の接触表面に、熱硬化又は接着材料により、結合して、その後接合される。しかしながら、硬化されたパネル又は複合構造の外板(skin)に張力が適用されると、許容され得ない低い値の荷重によって、「剥離(peel)」力が発生し、補強要素が、その界面において、パネルから分離される。これが起こるのは、接合部の効果的な強度が、マトリックス材料のものであり、部品を結合するのに使用される接着剤のものではないためである。
【0007】
斯かる部品の界面において金属製のボルト又はリベットが使用されてきたが、許容され得ない。その理由は、斯かる追加は、複合構造自体の強度を少なくとも部分的に破壊し且つ脆弱化するためであり、重量が追加されるためであり、斯かる要素と周囲の材料との間の熱膨張係数に差異をもたらすためである。また、ボルト及びリベットによって、追加の製造工程が必要となり、部品の数が増えてしまう。
【0008】
この問題を解決するその他の手法は、部品の一つを他の部品に縫い合わせる(stitch)方法を使用して、接合領域を横切って高い強度繊維を導入する観点に基づいており、且つ、斯かる強化繊維を連結部位に横切って導入する縫い合わせスレッドに依拠するものである。斯かる手法のひとつは、特許文献1、及びこの文献の分割対応件である特許文献2の方法に示されている。これらの特許は、接着して結合する繊維層(fiber ply)からなる第1及び第2複合パネル間に形成された連結部を開示する。この第1パネルは、2つの分岐である共通の平面のパネル接触表面を形成するように、従来の様式で一つの端部で分岐されており、両方のパネルを介して未硬化の柔軟性を有する複合スレッドの縫い合わせによって、第2パネルに接合されている。これらのパネル及びスレッドは、その後、「共に硬化」、つまり、同時に硬化される。しかしながら、この方法は、多数のステップでプレフォームが製造されることを必要とするとともに、プレフォームの第3のヤーン又は繊維の導入を必要とする。縫い合わせもまた、面内の特性を低下させる障害をプレフォームに発生させ得る。
【0009】
交差する配置の例としては、特許文献3に開示されており、この文献の開示内容を参照して、本願に取り込む。この文献は、3次元の強化プレフォームを形成するように、強化プレフォームをプレフォームパネルに接合する手段を開示する。この2つの個々のプレフォームは、接合部において、スレッド又はヤーンの形態で繊維を強化することによって、互いに接合される。これらの2つのプレフォームが一度一緒に接合又は縫い合わされると、このプレフォームにマトリックス材料が導入される。この工程及び製品が非常に満足のいくものであることが証明される一方で、これらのプレフォームは、異なるステップとして、個々に織成され又は構築された後、一緒に縫い合わされる必要がある。
【0010】
接合部の強度を向上させるその他の方法は、特許文献4に開示されている。しかしながら、この方法は、上述の方法と同様であって、別々に構築された異なる要素が、第3のヤーン又は繊維を2つの要素の間に縫い合わせることによって、一緒に接合されるものである。
【0011】
従来から、強化複合体の構造的な全体性を向上させることが検討され、一定の成果を達成したが、これを向上させ且つ接着剤の使用、又は異なるパネル及び補強要素を機械的に連結することとは異なる手法により上記の問題を解決することを、未だ所望されている。この点に関し、一つの手法として、特別な機械上で織成された3次元の構造を作成することがある。しかしながら、関連するコストがかなり多く、単純な構造を作成するのに付される織機が望ましいことは、まれである。
【0012】
その他の手法としては、2次元の構造を織成し、これを、パネルが全体的に補強されるように、つまり、平面の基礎又はパネル部分と補強材との間を連続的に織り交ぜるように、一定の形状に折り畳むことが挙げられる。しかしながら、プレフォームが折り畳まれた際、プレフォームの歪曲を典型的にもたらす。この歪曲が発生するのは、プレフォームが折り曲げられる際に必要となるものが織成された繊維の長さと異なるためである。これにより、織成された繊維の長さが短すぎる領域には、くぼみ及び波紋が発生し、この繊維の長さが長すぎる領域では、よじれ(buckle)が生じる。これらの歪曲は、所望しない表面の異常を生じさせ、且つ部品の強度及び補強性を低下させる。これは、切断及び投げかける(darting)ことにより、緩和され得るが、斯かる手法は、大きな労働力を必要とし、或いはプレフォームの全体性を妥協させる可能性があることから、望ましくない。
【0013】
特許文献5は、複数の繊維がいくつかの領域で短すぎて、且つその他の領域で長すぎるという織成中の繊維の長さを調節することにより、2次元の織成プレフォームを折り畳むことにより発生する歪曲に関する問題を解決する。なお、この文献の開示内容を参照して、本願に取り込む。このプレフォームの折り曲げるに際し、繊維の長さは、均等にされ、折り曲げ部において、平滑に移行させることとなる。
【0014】
補強パネルを構築するその他の手法は、特許文献6に示されており、この文献は、縦糸方向及び横糸方向の両方の方向に強化補強材を用いて強化パネルを製造する方法を開示する。この文献に開示するように、この方法は、プレフォームのパネル部分に、高いスポットを織成又は単に織成することにより、2つの方向の強化を達成する。この方法を使用することは、達成され得る補強材の高さを制限することとなる。さらに、この方法は、3つのヤーンを用いてプレフォームを織成することを要求する。この第3のヤーンは、プレフォームのパネル部分に補強材を結合するものであるが、2つのものの間に周期的に織成されるのみである。従って、この補強材は、完全に一体的に接合部に織成されるよりも弱い接合部をもたらすパネル部分と完全に一体的に織成されているわけではない。
【0015】
従って、2次元の積層型複合体と相対して強度が増加するので、繊維強化複合部品に加工され得る3次元のプレフォームが所望されている。これらのプレフォームは、面外の荷重を複合体が運搬する必要がある適用例に特に有用である。
【特許文献1】米国特許第4,331,495号明細書
【特許文献2】米国特許第4,256,790号明細書
【特許文献3】米国特許第6,103,337号明細書
【特許文献4】米国特許第5,429,853号明細書
【特許文献5】米国特許第6,446,675号明細書
【特許文献6】米国特許第6,019,138号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
従って、特定の変更なく、従来の織機を用いて、1つの工程で織成され得る、2つ以上の方向に強化を提供する一体的に織成されたプレフォームに対するニーズが現存する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明によれば、2つの方向に設けられた補強材を用い、織成基礎布からなる、一体的に織成された3次元のプレフォームは、第1織成布と、第2織成布と、第3織成布とを有する。この基礎布は、第1の布が第2の布に相対して折り畳まれ得るように、第1の布と第2の布との間を織り交ぜられた複数のヤーンを有する領域を有する。また、この基礎布は、第3の布が第2の布に相対して折り畳まれ得るように、第2の布と第3の布との間を織り交ぜられた複数のヤーンを有する領域を有する。
【0018】
本発明の他の態様は、一体的に織成された3次元のプレフォームであって、このプレフォームは、第1の布と第2の布との間で織り交ぜられた複数のヤーンを有する折り畳み可能な第1の布から構成された、第1の方向に補強材を有する3つ以上の布を有する。第1補強材と角度的に相対した第2補強材は、第2の折り畳み可能な布の一部と第3の折り畳み可能な布の一部とから構成され、複数のヤーンが第2の布と第3の布との間で織り交ぜられている。
【0019】
本発明のさらに別の態様は、一体的に織成された3次元のプレフォームを形成する方法である。この方法は、3つ以上の織成された布を提供することと、第1の布が第2の布に相対して折り畳み可能なように、第1の布に由来する複数のヤーンを、第2の布に由来する複数のヤーンと織り交ぜることとを有する。この方法は、また、第3の布が第2の布に相対して折り畳み可能なように、第2の布に由来する複数のヤーンを、第3の布に由来する複数のヤーンと織り交ぜることを有する。一度織り交ぜが完了すると、第1の布は、第2の布の上部表面に切断される。第1及び第2の布の織り交ぜられた領域のいずれかの側面上の第1の布の2つの第1部分は、第1の方向に補強材を形成するように、その後、折り畳まれる。折り畳まれた第1の布の第2部分は、第2の方向において補強材用の強化部材を形成するように、折り畳まれる。第2及び第3の布の第1部分は、第2方向に補強材を形成するように、その後折り畳まれる。プレフォームを最終仕上げするために、第3の布の第2の部分は、プレフォームのパネル部分を完成するように、折り畳まれる。
【0020】
本発明を特徴付ける新規性に斯かる種々の特徴は、本願に添付の特許請求の範囲に特に示し、これは、本願の開示内容の一部を形成するものである。本発明、本発明の使用により達成される作用上の利点、及び特定の目的をより良好に理解するため、本発明の好適実施例を添付の図面に示した、記載事項について参照し、この図面では、対応する部品は、同様の参照符号を付す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明をさらに完全に理解するため、以下の通り、記載し、添付の図面を記す。
【0022】
本発明は、強化された3次元のパネル、又は外板であって、このパネル又は外板の一体化部分である、2つの方向に設けられた補強材を有するものである。各繊維は、この外板又はパネルの部分と、補強材との間で織り交ぜられており、それぞれの部品をともにロック(lock)する。このことは、各部品間の弱い結合線(bond line)をもはや存在させないので、従来の方法よりもより高い強度の接合部を有利に形成させる。また、このプレフォームは、ひとつの材料片から構築され、従って、積層された外板及び補強材用の層(ply)を切断するのに関連するすべての時間が必要ない。このプレフォームは、基礎布の形態で平坦なプレフォームとして織成される。この基礎布は、その後、横方向及び長手方向の両方の補強材を有する外板又はパネル部分を伴った、3次元のプレフォームに折り曲げられる。このようにして得た一体化された織成プレフォームは、樹脂トランスファー成形や化学蒸気浸透法などの従来技術を用いてマトリックス材料を導入することにより、複合部品へと加工され得る。
【0023】
以下の記載において、同様の参照符号は、図面の全てを通じて、同様又は対応する部品を指定するものである。また、以下の記載において、「正面」、「背面」、「左」、「右」、「横方向」、「長手方向」、及びこれらに類する用語は、便宜上の用語であって、この用語のものに限定するものとして、解釈されるべきものではない。
【0024】
以下の技術の目的のため、第1の補強材、又は長手方向の補強材は、図1Aに示すように、X軸に実質的に配列された第1の方向又は縦糸方向18に延在することに、留意すべきである。第1の補強材に略垂直な第2の補強材又は横方向の補強材は、図1Aに示すように、Y軸に実質的に配列された第2の方向、又は横糸方向、又は充填方向(fill direction)58に延在する。これらの第1及び第2の補強材は、この構造のパネルの部分のX−Y平面を出てZ軸方向に延在する。この構造を規定するのに用いる座標系を図1Aに示す。さらに、図示する例において、各布は、ジャカード織機及びキャプチャードシャトル(captured shuttle)を用いて、縦糸ヤーン又は繊維と、横糸若しくは充填ヤーン又は繊維とで織成されるが、これらの布の織成には、ハーネス織機(harness loom)などの従来の織成技術を用いてもよい。各層のヤーン又は繊維は、層から層(ply−to−ply)、直交、又は角度的な連結などの、種々のパターンに従ってもよい。布の織成に使用されるヤーン又は繊維は、合成又は天然材料のいずれであってもよく、例えば、炭素、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、繊維ガラス、綿、ガラス、セラミック、アラミド(”KEVLAR”(登録商標))、及びポリエチレンなどが挙げられる。図2A及び2Bに示す2つの同様の繊維の構造様式は、上記の基礎布の織成に使用され得る、構造様式の代表例である。基礎布の織成に使用される繊維の構造様式は、図示したものに限定されるものではない。
【0025】
図1A及び1Bに示す本発明の一態様によると、基礎布8は、第1織成布10、第2織成布12、及び第3織成布14の3つの布で構築される。図1Aは、基礎布8の前面の図であり、図1Bは、基礎布8の背面の図である。基礎布8の背面28において、第1織成布10の右部分20からの繊維は、第2織成布12の左部分36に織成し、第1織成布10の左部分22からの繊維は、第2織成布12の右部分38に織成する。その結果、第1織成布10と第2織成布12との間に、織交領域16を形成する。基礎布8の前部分26において、第2織成布12及び第3織成布14からの繊維は、縦糸方向18の全体に沿って互いに織り交ぜられ、織交領域24を形成する。各布間で織り交ぜられた繊維は、縦糸若しくは充填繊維又はヤーンのいずれであってもよい。各布10、12、14内の縦糸繊維は、層から層、直交、又は角度的な連結などの種々の従来のパターンに従い得る。このことにより、平織り、綾織り、サテン織りなどの典型的な布地パターンを模した表面仕上げを有するプレフォームを作成し得る。縦糸方向18に平行な全ての端部は、基礎布8がシャトル織機(shuttle loom)上で織成される場合、近接する。図2A及び2Bに示すように、種々の布を共に織成し、且つプレフォームが折り畳まれ得る前に切断されることとなる複数の端繊維25を有してもよい。
【0026】
織交領域16及び24とともに基礎布8が一旦織成されると、長手方向及び横方向の補強材を伴った一体的に織成された3次元のプレフォームを形成するように、折り畳まれてもよい。図3において、第1織成布10の前部分40は、第1織成布10及び第2織成布12が符号44で共に織り交ぜた位置42で切断される。第1織成布10の前部分40は、第2織成布12の上部表面46でも位置42で切断される。第1織成布10が位置42で切断された後、この2つの半分である部分48及び50は、図4において矢印52及び54で示すように、折り畳まれ、Y軸方向又は横糸方向58に横方向補強材56を形成する。第1織成布10の一部でもある横方向補強材56の一部は、それ自体と第2織成布12との間の織交領域16であるが故、第2織成布12に一体的に接続されたままである。横方向補強材56の前部分60は、各布が領域62に織り交ぜられていないので、第2織成布12に接続されない。従って、図5に示すように、横方向補強材56の前部分60は、図6及び図7に示すようなこの方向に形成されることとなる補強材用の強化部材67として機能するように、矢印64及び66に示すように、開かれてもよい。最後に、プレフォームの背面の図である図8に示すように、第3織成布14の背面28は、矢印70に示すように前方へ折り畳まれ、補強されたプレフォームを完成してもよい。このことを行う際、組み合わされた第2織成布12及び第3織成布14の前部分72は、Z軸方向に折り畳んで、X方向又は縦糸方向に長手方向補強材74を形成する。矢印70に示すように第3織成布14をZ軸方向に畳むことを継続することで、第3織成布14は、図9に示すように一体的に織成された3次元のプレフォーム78のパネル部分76を完成する。複数の幾何学性に関し、長手方向補強材74の高さは、高すぎるものであってもよく、従って、横方向補強材56の高さと同程度、又はその逆となるように、縮小される必要はない。図10及び図11は、一体的に織成された3次元のプレフォームを形成する開示の方法を用いて折り畳まれた基礎布の写真である。このプレフォームは、マトリックス材料を添加して、複合構造に成形されたものである。各写真は、複合構造の、パネル部分76、織交領域16、横方向補強材56、長手方向の補強材強化部材67、及び長手方向補強材74を示す。
【0027】
本発明の他の態様は、長手方向の補強材の両側面上に横方向の補強材を製造する、対称な配置の補強されたパネルを作成するのに使用される。図12は、第1織成布10、第2織成布12、第3織成布14及び第4織成布15の4つの布で構築された基礎布8を示す。第1織成布10と第2織成布12との間の織交領域16で織り交ぜるのに加えて、織交領域16は、図13に示すように、第3織成布14と第4織成布15との間においても、織り交ぜられる。上述したように、基礎布8は、布の前部分26において、第2織成布12と第3織成布14との間の織交領域24をも有する。一度基礎布8が織成されると、第1織成布10及び第4織成布15は、共に切断され、上述のように折り畳まれ、図14に示すように、強化部材67を伴った横方向補強材56と長手方向補強材74とが製造される。横方向補強材56は、第1織成布10及び第4織成布15が折り畳まれる際に、形成される。パネル部分76は、第2織成布12と第3織成布14の折り畳まれた部分とから形成される。長手方向補強材74は、Z軸方向に折り畳んだ第2織成布12及び第3織成布14の前部分72からなる。その結果、長手方向補強材74の周囲に対称な3次元に織成されたプレフォーム100が形成される。
【0028】
本発明の他の態様において、複数の横方向補強材56を伴った補強されたパネルは、第1織成布10を第2織成布12と織り交ぜる上述と同様の方法を用いて、図15に示す第1織成布10と第2織成布12との間の複数の織交領域16を織り交ぜることにより、作成されてもよい。全ての織交領域16及び24が一度織成されると、3次元のプレフォームへの折り畳みを促進するため、布は、ここで切断されてもよい。これらのステップは、以下の事項を除き、1つの長手方向の補強材を伴った一体的に織成された3次元のプレフォームに関して上述に開示したものと同様である。第1織成布10は、基礎布8の背面28から前部分26へと、第2織成布12の上部13に至るまで位置80で切断される。位置80の位置は、第1織成布10が複数の横方向の補強材を形成するように複数の領域で折り畳み得るようにされたものである。次に、第1織成布10の前部分40は、第1織成布10及び第2織成布12が共に織り交ぜられる領域44に対して、位置42で、複数の領域に切り返される。第1織成布10の前部分40は、また、第2織成布12の上部表面46に切り下ろされる。切断が一度完了すると、基礎布8は、第1織成布と第2織成布との間の複数の織交領域の両側面上の複数の部分が、複数の横方向の補強材を形成するように共に折り畳まれることを除いては、上述と同様のステップに従って、一体的に織成された3次元のプレフォームに折り畳まれる。図16は、マトリックス材料を導入した複合部品に成形された、複数の横方向の補強材を有する、折り畳まれ、一体的に織成された3次元の強化布の写真である。図示するように、この補強されたパネルは、パネル部分76と、長手方向補強材74と、複数の横方向補強材56とを有する。
【0029】
上記の基礎布が、長手方向及び横方向の補強材を伴った一体的に織成された3次元のプレフォームに折り畳まれた後、複合材の補強されたパネル又は部品は、エポキシ、ポリエステル、ビニル−エステル、セラミック、炭素、及び/又は所望の物理的、熱的、化学的及び/又はその他の特性を示すその他の材料などのマトリックス材料を、樹脂トランスファー成形又は化学蒸気浸透法などの従来技術を用いて、導入して、形成されてもよい。
【0030】
従って、基礎布は、2つの方向に一体的な補強材を伴った3次元の織成されたプレフォームに設計され、且つ形状化されてもよいことを示した。
【0031】
本発明の好適実施例及びその改変について、本明細書に示したが、本発明は、特定の実施例及び改変に限定されるものではなく、その他の改変及び変法は、添付した特許請求の範囲に規定する本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者によって実現されてもよい、と解されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1A】本発明の一実施例に従った、織り交ぜられた領域を示す基礎布の前面の図である。
【図1B】本発明の一実施例に従った、織り交ぜられた領域を示す基礎布の背面の図である。
【図2A】基礎布の織成に使用され得る、サンプルの構造様式である。
【図2B】基礎布の織成に使用され得る、他のサンプルの構造様式である。
【図3】本発明の一実施例に従った、第1の織成布用の切断線を示す基礎布の前面の図である。
【図4】本発明の一実施例に従った、横方向の補強材の形成を示す基礎布の背面の図である。
【図5】本発明の一実施例に従った、横方向の補強材の形成を示す基礎布の前面の図である。
【図6】本発明の一実施例に従った、長手方向の補強強化部材の形成を示す基礎布の背面の図である。
【図7】本発明の一実施例に従った、長手方向の補強強化部材の形成を示す基礎布の前面の図である。
【図8】本発明の一実施例に従った、長手方向の補強材の形成を示す基礎布の背面の図である。
【図9】本発明の一実施例に従った、一体に織成された3次元のプレフォームのパネル部分の形成を示す基礎布の背面の図である。
【図10】本発明の一実施例に従った、1つの長手方向の補強材と1つの横方向の補強材とを有する、完全な3次元の補強部品構造の上面図である。
【図11】本発明の一実施例に従った、1つの長手方向の補強材と1つの横方向の補強材とを有する、完全な3次元の補強部品構造のいくらか上側の図である。
【図12】本発明の一実施例に従った、長手方向及び横方向の補強材を有する、対称で一体的に織成された3次元のプレフォームを製造するのに設計された基礎布の前面の図である。
【図13】本発明の一実施例に従った、長手方向及び横方向の補強材を有する、対称で一体的に織成された3次元のプレフォームを製造するのに設計された基礎布の背面の図である。
【図14】本発明の一実施例に従った、長手方向及び横方向の補強材を有する、対称で一体的に織成された3次元のプレフォームの背面の図である。
【図15】本発明の一実施例に従って構築された、長手方向の補強材と複数の横方向の補強材とを有する、一体的に織成された3次元のプレフォームを製造するのに設計された基礎布の前面の図である。
【図16】本発明の一実施例に従って構築された、1つの長手方向の補強材と複数の横方向の補強材とを有する、完全に一体的に織成された3次元の部品構造の図である。
【符号の説明】
【0033】
8 基礎布
10 第1織成布
12 第2織成布
13 上部
14 第3織成布
15 第4織成布
16 織交領域
18 縦糸方向
20 右部分
22 左部分
24 織交領域
25 端繊維
26 前部分
28 背面
36 左部分
38 右部分
40 前部分
42 位置
44 符号
46 上部表面
48 部分
50 部分
52 矢印
54 矢印
56 横方向補強材
58 横糸方向
60 前部分
62 領域
64 矢印
66 矢印
67 強化部材
70 矢印
72 前部分
74 長手方向補強材
76 パネル部分
78 プレフォーム
80 位置
100 プレフォーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
織成された基礎布から構成された、2つの方向に補強材を伴った、一体的に織成された3次元のプレフォームであって、
前記基礎布は:
第1織成布と;
第2織成布と;
第3織成布と;
前記第1織成布と第2織成布との間で織り交ぜられた複数のヤーンであって、該複数のヤーンは、前記第1織成布と第2織成布との間の領域上に織り交ぜられ、前記第1織成布は、前記第2織成布に相対して折り畳み可能である、複数のヤーンと;
前記第2織成布と第3織成布との間で織り交ぜられた複数のヤーンであって、該複数のヤーンは、前記第2織成布と第3織成布との間の領域上に織り交ぜられ、前記第3織成布は、前記第2織成布に相対して折り畳み可能である、複数のヤーンと;
を有することを特徴とするプレフォーム。
【請求項2】
前記の基礎布は、ジャカード織機を用いて、織成されることを特徴とする請求項1に記載の織成された基礎布。
【請求項3】
前記の基礎布は、ハーネス織機を用いて、織成されることを特徴とする請求項1に記載の織成された基礎布。
【請求項4】
前記第1織成布は、前記第2織成布の上部表面から切断されることを特徴とする請求項1に記載の織成された基礎布。
【請求項5】
前記第1織成布の織り交ぜられた領域の第1の側面上の第1の部分は、第1方向に補強材を形成するように、前記第1織成布の前記の織り交ぜられた領域の第2の側面上の第1の部分とともに折り畳み可能であることを特徴とする請求項4に記載の織成された基礎布。
【請求項6】
前記補強材の第2の部分は、第2方向に形成された補強材用の強化部材を形成するように、折り畳み可能であることを特徴とする請求項5に記載の織成された基礎布。
【請求項7】
前記第3織成布は、前記第1織成布及び第2織成布に相対して、折り畳み可能であることを特徴とする請求項1に記載の織成された基礎布。
【請求項8】
前記の折り畳み可能な第2織成布の第1の部分、及び前記第3織成布の第1の部分は、第2方向に補強材を形成することを特徴とする請求項7に記載の織成された基礎布。
【請求項9】
前記の折り畳み可能な第2織成布の第2の部分は、前記の3次元のプレフォームのパネル部分を形成するように、前記第3織成布の第2の部分と同一平面であることを特徴とする請求項8に記載の織成された基礎布。
【請求項10】
複数のヤーンは、複数の独立した領域における前記第1織成布と前記第2織成布との間で織り交ぜられることを特徴とする請求項1に記載の織成された基礎布。
【請求項11】
前記第1織成布は、前記第2織成布及び第3織成布に相対して、折り畳み可能であることを特徴とする請求項10に記載の織成された基礎布。
【請求項12】
前記第1織成布は、複数の領域における前記第2織成布の上部表面から切断されることを特徴とする請求項10に記載の織成された基礎布。
【請求項13】
前記第1織成布及び第2織成布の複数の前記の織り交ぜられた領域の複数の第1の側面上の複数の第1の部分は、第1方向に複数の補強材を形成するように、前記第1織成布及び第2織成布の複数の前記の織り交ぜられた領域の複数の第2の側面上の複数の第1の部分とともに折り畳み可能であることを特徴とする請求項12に記載の織成された基礎布。
【請求項14】
前記の複数の補強材の第2の部分は、第2方向に形成された補強材用の複数の強化部材を形成するように、折り畳み可能であることを特徴とする請求項13に記載の織成された基礎布。
【請求項15】
前記第2織成布及び第3織成布は、前記第1織成布に相対して、折り畳み可能であることを特徴とする請求項10に記載の織成された基礎布。
【請求項16】
前記の折り畳み可能な第2織成布の第1の部分、及び前記の折り畳み可能な第3織成布の第1の部分は、第2方向に補強材を提供することを特徴とする請求項15に記載の織成された基礎布。
【請求項17】
前記第2織成布の第2部分は、前記第3織成布の第2の部分と同一平面であることを特徴とする請求項15に記載の織成された基礎布。
【請求項18】
第4織成布と;
前記第3織成布と第4織成布との間で織り交ぜられた複数のヤーンであって、該複数のヤーンは、前記第3織成布に相対して前記第4織成布が折り畳み可能なように、前記第3織成布と第4織成布との間の領域上に織り交ぜられる、複数のヤーンと;
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の織成された基礎布。
【請求項19】
前記第1織成布は、前記第2織成布、第3織成布及び第4織成布に相対して、折り畳み可能であることを特徴とする請求項18に記載の織成された基礎布。
【請求項20】
前記第1織成布は、前記第2織成布の上部表面から切断されることを特徴とする請求項18に記載の織成された基礎布。
【請求項21】
前記第1織成布及び第2織成布の織り交ぜられた領域の第1の側面上の第1の部分は、第1方向に補強材を形成するように、前記第1織成布及び第2織成布の織り交ぜられた領域の第2の側面上の第1の部分とともに折り畳み可能であることを特徴とする請求項20に記載の織成された基礎布。
【請求項22】
前記補強材の部分は、第2方向に形成された補強材用の強化部材を形成するように、折り畳み可能であることを特徴とする請求項21に記載の織成された基礎布。
【請求項23】
前記第3織成布及び第4織成布は、前記第1織成布及び第2織成布に相対して、折り畳み可能であることを特徴とする請求項18に記載の織成された基礎布。
【請求項24】
前記第4織成布は、前記第3織成布の上部表面から切断されることを特徴とする請求項18に記載の織成された基礎布。
【請求項25】
前記第3織成布及び第4織成布の織り交ぜられた領域の第1の側面上の第1の部分は、第1方向に補強材を形成するように、前記第3織成布及び第4織成布の織り交ぜられた領域の第2の側面上の第1の部分とともに折り畳み可能であることを特徴とする請求項24に記載の織成された基礎布。
【請求項26】
前記補強材の第2の部分は、第2方向に形成された補強材用の強化部材を形成するように、折り畳み可能であることを特徴とする請求項25に記載の織成された基礎布。
【請求項27】
前記の折り畳み可能な第2織成布及び第3織成布の第1の部分は、第2方向に形成された補強材を提供することを特徴とする請求項26に記載の織成された基礎布。
【請求項28】
前記の折り畳み可能な第2織成布の第2の部分は、前記第3織成布の第2の部分と同一平面であることを特徴とする請求項27に記載の織成された基礎布。
【請求項29】
得られた折り畳まれた3次元のプレフォームは、対称な配置を有することを特徴とする請求項28に記載の織成された基礎布。
【請求項30】
前記の布は、縦糸及び横糸の、ヤーン又は繊維で織成されることを特徴とする請求項1に記載の織成された基礎布。
【請求項31】
縦糸繊維のパターンは、層から層、直交、及び角度的な連結からなる群から選択されるパターンであることを特徴とする請求項30に記載の織成された基礎布。
【請求項32】
織り交ぜられるヤーンは、縦糸ヤーンであることを特徴とする請求項30に記載の織成された基礎布。
【請求項33】
織り交ぜられるヤーンは、横糸ヤーンであることを特徴とする請求項30に記載の織成された基礎布。
【請求項34】
前記縦糸及び横糸ヤーンは、炭素、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、繊維ガラス、綿、ガラス、セラミック、アラミド及びポリエチレンを有する合成又は天然材料の群から選択されることを特徴とする請求項30に記載の織成された基礎布。
【請求項35】
樹脂トランスファー成形及び化学蒸気浸透法を有する群から選択される方法により、複合構造が形成されることを特徴とする請求項1に記載の織成された基礎布。
【請求項36】
マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビニル−エステル、セラミック及び炭素を有する群から選択されることを特徴とする請求項35に記載の織成された基礎布。
【請求項37】
3つ以上の織成された布と;
第1布と第2布との間で織り交ぜられた複数のヤーンを伴った折り畳み可能な第1布から構成された第1補強材であって、該第1補強材の少なくとも一部は、第2方向に補強材を強化するように折り畳み可能である、第1補強材と;
前記第1補強材と一定の角度関係の第2補強材であって、該第2補強材は、前記第2布及び第3布の一部から構成された、第2補強材と;
前記第2布と第3布との間で織り交ぜられた複数のヤーンを伴った折り畳み可能な第3布と;
を有することを特徴とする一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項38】
当該プレフォームは、ジャカード織機を用いて、織成されることを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項39】
当該プレフォームは、ハーネス織機を用いて、織成されることを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項40】
前記の織成された布は、縦糸及び横糸の、ヤーン又は繊維で織成されることを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項41】
当該プレフォームは、対称な配置を有することを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項42】
当該プレフォームは、第1方向に1つの補強材と、第2方向に複数の補強材とを有し、該複数の補強材は、前記第1補強材と一定の角度関係にあることを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項43】
縦糸繊維のパターンは、層から層、直交、及び角度的な連結からなる群から選択されるパターンであることを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項44】
織り交ぜられるヤーンは、縦糸ヤーンであることを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項45】
織り交ぜられるヤーンは、横糸ヤーンであることを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項46】
前記縦糸及び横糸ヤーンは、炭素、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、繊維ガラス、綿、ガラス、セラミック、アラミド及びポリエチレンを有する合成又は天然材料の群から選択されることを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項47】
樹脂トランスファー成形及び化学蒸気浸透法を有する群から選択される方法により、複合構造が形成されることを特徴とする請求項37に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項48】
マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビニル−エステル、セラミック及び炭素を有する群から選択されることを特徴とする請求項47に記載の一体に織成された3次元のプレフォーム。
【請求項49】
一体に成形された3次元のプレフォームの形成方法であって:
3つ以上の織成された層を設けるステップと;
第1織成布からの複数のヤーンを、第2織成布からの複数のヤーンと織り交ぜるステップであって、前記第1織成布は、前記第2織成布と折り畳み可能な関係にある、ステップと;
前記第2織成布からの複数のヤーンを、第3織成布からの複数のヤーンと織り交ぜるステップと;
前記第1織成布を、前記第2織成布の上部表面から切断するステップと;
第1方向に補強材を形成するように、前記第1織成布及び第2織成布の織り交ぜられた領域の第1の側面上に形成された前記第1織成布の第1の部分を、前記第1織成布及び第2織成布の織り交ぜられた領域の第2の側面上に形成された前記第1織成布の第1の部分とともに折り畳むステップと;
第2方向に形成された補強材用の強化部材を形成するように、前記第1織成布の第2の部分を折り畳むステップと;
第2方向に補強材を形成するように、前記第2織成布及び第3織成布の第1の部分を折り畳むステップと;
前記のプレフォームのパネル部分を完成するように、前記第3織成布の第2の部分を折り畳むステップと;
を有することを特徴とする方法。
【請求項50】
当該プレフォームは、ジャカード織機を用いて、織成されることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項51】
当該プレフォームは、ハーネス織機を用いて、織成されることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記の織成された布は、縦糸及び横糸の、ヤーン又は繊維で織成されることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項53】
前記第1織成布と前記第2織成布との間の複数の独立した領域における複数のヤーンを織り交ぜるステップと;
前記第1織成布を、複数の領域における前記第2織成布の上部表面から、切断するステップと;
第1方向に複数の補強材を形成するように、前記第1織成布及び第2織成布の複数の前記の織り交ぜられた領域の複数の第1の側面上の複数の第1の部分を、前記第1織成布及び第2織成布の複数の前記の織り交ぜられた領域の複数の第2の側面上の複数の第1の部分とともに折り畳むステップと;
第2方向に形成された補強材用の複数の強化部材を形成するように、前記の複数の補強材の複数の第2の部分を折り畳むステップと;
第2方向に補強材を提供するように、前記第1織成布に相対して、前記第2織成布及び第3織成布の各部分を折り畳むステップと;
前記のプレフォームのパネル部分を完成するように、前記の折り畳み可能な第3の布の第2の部分を折り畳むステップと;
をさらに有することを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項54】
第4織成布を設けるステップと;
前記第3織成布と前記第4織成布との間の複数のヤーンを織り交ぜるステップであって、該複数のヤーンは、前記第3織成布に相対して前記第4織成布が折り畳み可能なように、前記第3織成布と第4織成布との間の領域上に織り交ぜられる、ステップと;
前記第4織成布を、前記第3織成布の上部表面に対して切断するステップと;
第1方向に補強材を形成するように、前記第3織成布及び第4織成布の前記の織り交ぜられた領域の第1の側面上の第1の部分を、前記第3織成布及び第4織成布の前記の織り交ぜられた領域の第2の側面上の第1の部分とともに折り畳むステップと;
第2方向に形成された補強材用の強化部材を形成するように、前記補強材の第2の部分を折り畳むステップと;
第2方向に補強材を提供するように、前記第2織成布に相対して、前記第3織成布の第1の部分を折り畳むステップと;
前記プレフォームのパネル部分を完成するように、前記第3織成布の第2の部分を折り畳むステップと;
をさらに有することを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項55】
縦糸繊維のパターンは、層から層、直交、及び角度的な連結からなる群から選択されるパターンであることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項56】
織り交ぜられるヤーンは、縦糸ヤーンであることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項57】
織り交ぜられるヤーンは、横糸ヤーンであることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項58】
前記縦糸及び横糸ヤーンは、炭素、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、繊維ガラス、綿、ガラス、セラミック、アラミド及びポリエチレンを有する合成又は天然材料の群から選択されることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項59】
樹脂トランスファー成形及び化学蒸気浸透法を有する群から選択される方法により、複合構造が形成されることを特徴とする請求項49に記載の方法。
【請求項60】
マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビニル−エステル、セラミック及び炭素を有する群から選択されることを特徴とする請求項49に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2008−523264(P2008−523264A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545485(P2007−545485)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2005/040755
【国際公開番号】WO2006/062670
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(501196677)アルバニー インターナショナル テクニウェイブ インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】