説明

3次元情報共有通信システムおよびその方法ならびに通信装置

【課題】 新規な基準および新規な処理により、負荷の少ない端末が負荷の大きい端末の処理を行う通信システムの提供。
【解決手段】 3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムであって、3次元情報の描画に伴う作業量のCPUの作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定装置部6と、その判定結果に基づき、3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定装置部5と、描画が困難と判定された3次元情報の一部を第2通信装置52へ通信網41を介して送信する第1インタフェースカード部9とを含む第1通信装置51と、第1通信装置から描画が困難と判定された3次元情報の一部を受信する第2インタフェースカード部18と、受信した情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画装置部15と含む第2通信装置とを含み、第2通信装置の相手領域描画装置部で計算されたパラメータが第1通信装置へ返送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元情報共有通信システムおよびその方法ならびに通信装置に関し、特に通信網に接続された複数の通信装置間における情報処理に関する。
【背景技術】
【0002】
通信網に接続された複数の通信装置間における情報処理の一例として、2台のパーソナルコンピュータ(以下、PCまたはパソコンと表示する)を通信網(以下、ネットワークと表示する)に接続して対戦型ゲームを行う場合の情報処理が挙げられる。
【0003】
まず、この種の対戦型ゲーム等に用いられる3次元グラフィックスの原理について説明する。図10は関連する3次元情報共有通信システムにおける3次元グラフィックス処理の基本的考え方の一例を示す模式図、図11は関連する3次元情報共有通信システムにおける3次元グラフィックス処理の一例のフローチャートである。
【0004】
いま、2台のパソコンPC51および52を用いて対戦型ゲームを行う場合を想定する。パソコンPC51およびPC52における操作者の視点は、移動する3次元物体(例では戦車)を見ている。3次元グラフィックスを表示するには、概略として以下の処理が行われる。
【0005】
まず、アプリケーションからデータ座標系を取得し(図11のステップS101)、座標系情報をモニタ画面で見える座標系に変換する(座標変換)(同図のステップS102)。
【0006】
次に、3次元領域のうち切り取るエリアをクリッピングする(クリッピング)(同図のステップS103)。図10に示す前方クリッピング平面と後方クリッピング平面の間の領域が表示されるエリアとなる。
【0007】
次に、光源の位置を元に3次元物体の表示方法(色、反射等)を決定する(図11のステップS104)。
【0008】
そして、決定した表示方法を元に、3次元物体をパソコンPC51および52が描画する(シェーディング)(同図のステップS105)。
【0009】
次に、描画したデータをメモリ部(フレームバッファ)に蓄積する(同図のステップS106)。
【0010】
そして、メモリ部に蓄積したデータをモニタに表示する(同図のステップS107)。
【0011】
しかし、関連する関連する3次元情報共有通信システムには以下の問題がある。すなわち、2台のパソコンPC51および52をネットワーク接続して対戦型ゲームを行う場合、2台のパソコンPC51および52の性能が異なればゲームが同時進行できず各々のプレーヤが同時にプレイできないという問題があった。
【0012】
その理由は、一方のパソコンPC52は高性能でもう一方のパソコンPC51は低性能の場合、低性能側のパソコンPC51は処理が対処しきれず高性能パソコンPC52と同等の処理速度を保てないためである。
【0013】
一方、この問題を解決するための技術の一例が特許文献1に開示されている。その技術は、複数ユニット状態監理サーバ63が、全てのユニットについて負荷を監理し、負荷が大きいユニットの3次元物体描画処理を、他の負荷が小さいユニットに行わせるというものである。また、複数ユニット状態監理サーバ63が負荷の監理を行うのではなく、ユニット同士が動的に、負荷分散および協議処理のブロードキャストを行うことで実現してもよいとも記載されている。
【0014】
【特許文献1】特開2005−050081号公報(段落0003,0012、0019,0020、0051,0053、図6及び図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上記特許文献1には、端末同士が動的に、負荷分散および協議処理を行う技術が記載されている。しかし、同文献記載の技術では、端末の処理量(多いか少ないか)を何を基準として決めているかが不明である。また、同文献の図7に負荷量のグラフが記載されており、同図に負荷閾値74が記載されているが、この閾値74自体、何を基準として決めているのかが全く記載されていない。
【0016】
また、同文献記載の技術には、負荷の少ない端末が負荷の大きい端末に代わり処理を行う旨記載されているが、具体的にどのような処理を行うかは不明である。
【0017】
そこで、本発明の目的は、新規な基準および新規な処理を用いて、負荷の少ない端末が負荷の大きい端末に代わり処理を行うことが可能な3次元情報共有通信システムおよびその方法ならびに通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記課題を解決するために、本発明による通信システムは、3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムであって、3次元情報の描画に伴う作業量のCPU(central processing unit)の作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定装置部と、前記CPU占有率判定装置部での判定結果に基づき、前記3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定装置部と、前記描画レベル判定装置部にて描画が困難と判定された前記3次元情報の一部を第2通信装置へ通信網を介して送信する第1インタフェースカード部とを含む第1通信装置と、前記第1通信装置から描画が困難と判定された3次元情報の一部を通信網を介して受信する第2インタフェースカード部と、前記受信した3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画装置部と含む第2通信装置とを含み、前記第2通信装置の相手領域描画装置部で計算されたパラメータが前記第2インタフェースカード部、通信網および前記第1インタフェースカード部を介して前記第1通信装置へ返送されることを特徴とする。
【0019】
また、本発明による3次元情報共有通信方法は、3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムにおける3次元情報共有通信方法であって、3次元情報の描画に伴う作業量のCPU(central processing unit)の作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定ステップと、前記CPU占有率判定ステップでの判定結果に基づき、前記3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定ステップと、前記描画レベル判定ステップにて描画が困難と判定された前記3次元情報の一部を第2通信装置へ通信網を介して送信する第1インタフェースカードステップとを含む第1通信装置と、前記第1通信装置から描画が困難と判定された3次元情報の一部を通信網を介して受信する第2インタフェースカードステップと、前記受信した3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画ステップと含む第2通信装置とを含み、前記第2通信装置の相手領域描画装置部で計算されたパラメータが前記第2インタフェースカード部、通信網および前記第1インタフェースカード部を介して前記第1通信装置へ返送されることを特徴とする。
【0020】
また、本発明による通信装置は、3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムにおける通信装置であって、3次元情報の描画に伴う作業量のCPU(central processing unit)の作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定装置部と、前記CPU占有率判定装置部での判定結果に基づき、前記3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定装置部と、前記描画レベル判定装置部にて描画が困難と判定された前記3次元情報の一部を他の通信装置へ通信網を介して送信するインタフェースカード部とを含み、前記他の通信装置から通信網を介して前記3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを取得することを特徴とする。
【0021】
また、本発明による通信装置は、3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムにおける通信装置であって、他の通信装置から通信網を介して描画が困難と判定された3次元情報の一部を受信するインタフェースカード部と、前記受信した3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画装置部とを含み、前記相手領域描画装置部で計算されたパラメータが通信網を介して前記他の通信装置へ返送されることを特徴とする。
【0022】
また、本発明によるプログラムは、3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムにおける3次元情報共有通信方法のプログラムであって、第1通信装置に設けられ、コンピュータに、3次元情報の描画に伴う作業量のCPU(central processing unit)の作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定ステップと、前記CPU占有率判定ステップでの判定結果に基づき、前記3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定ステップと、前記描画レベル判定ステップにて描画が困難と判定された前記3次元情報の一部を第2通信装置へ通信網を介して送信する第1インタフェースカードステップとを実行させるためのプログラムと、第2通信装置に設けられ、コンピュータに、前記第1通信装置から描画が困難と判定された3次元情報の一部を通信網を介して受信する第2インタフェースカードステップと、前記受信した3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画ステップとを実行させるためのプログラムとを含み、前記第2通信装置の相手領域描画装置部で計算されたパラメータが前記第2インタフェースカード部、通信網および前記第1インタフェースカード部を介して前記第1通信装置へ返送されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、新規な基準および新規な処理を用いて、負荷の少ない端末が負荷の大きい端末に代わり処理を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0025】
まず、本発明の第1実施形態について説明する。図1は本発明に係る通信システムの第1実施形態の構成図である。同図を参照すると、本発明に係る通信システムの第1実施形態は、3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムであって、3次元情報の描画に伴う作業量のCPU(central processing unit)の作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定装置部6と、CPU占有率判定装置部6での判定結果に基づき、3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定装置部5と、描画レベル判定装置部5にて描画が困難と判定された3次元情報の一部を第2通信装置(PC)52へ通信網(ネットワーク)41を介して送信する第1インタフェースカード部(LAN(local area network)カード部)9とを含む第1通信装置(PC)51と、第1通信装置51から描画が困難と判定された3次元情報の一部を通信網41を介して受信する第2インタフェースカード部(LANカード部)18と、受信した3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画装置部15と含む第2通信装置(PC)52とを含み、第2通信装置52の相手領域描画装置部15で計算されたパラメータが第2インタフェースカード部18、通信網41および第1インタフェースカード部9を介して第1通信装置51へ返送される。
【0026】
すなわち、同図の通信システムは、第1通信装置51と、第2通信装置52と、これらの通信装置51および52と接続される通信網41とを含んで構成され、第1通信装置51と第2通信装置52とが共有の3次元情報を用いて対戦型ゲームを行う一例を示している。
【0027】
CPU占有率判定装置部6は常時図示しないCPU部の占有率を監視している。描画レベル判定装置部5は、現在のCPU占有率で描画してプレイが可能か否かをCPU占有率判定装置部6から得られる現在のCPU部の占有率情報に基づいて判定する。
【0028】
そして、描画レベル判定装置部5は現在のCPU占有率では描画が困難と判定すると、描画が困難と判定された3次元情報の一部(オブジェクト情報)を第1インタフェースカード部9、通信網41および第2インタフェースカード部18を介して第2通信装置52の相手領域描画装置部15へ送信する。
【0029】
一方、この3次元情報の一部を受取った第2通信装置52の相手領域描画装置部15はこの3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算し、その計算結果を第1通信装置51へ返送する。
【0030】
以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、新規な基準および新規な処理を用いて、負荷の少ない端末が負荷の大きい端末に代わり処理を行うことが可能となる。
【0031】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図2は本発明に係る通信システムの第2実施形態の動作の概略を示す図である。第1通信装置(PC)51と第2通信装置(PC)52の2台の通信装置(PC)が3次元物体を描画する必要がある。第2通信装置(PC)52は高性能のため問題なく画像処理を行うが、第1通信装置(PC)51は性能が低く3次元物体を描画するのには時間がかかり、リアルタイムで再生することが困難である。そのため、第1通信装置(PC)51が3次元物体の描画に必要な情報(操作者の位置)を第2通信装置(PC)52に出力することにより、第2通信装置(PC)52が描画に必要なデータを計算して第1通信装置(PC)51へ出力する。
【0032】
次に、第2実施形態の構成について説明する。図3は本発明に係る通信システムの第2実施形態の構成図、図4は同通信システムの相手領域描画装置部の構成および処理の流れを示す図である。
【0033】
図3を参照すると、本発明に係る通信システムの第2実施形態は、第1通信装置(PC)51と、第2通信装置(PC)52と、通信網(ネットワーク)41とを含んで構成される。なお、以下の記述において、第1通信装置(PC)51を「PC51」、第2通信装置(PC)52を「PC52」、通信網(ネットワーク)41を「ネットワーク41」と表示する。
【0034】
PC51はPC52よりも低性能なPCであるものとする。
【0035】
PC51は、キーボードおよびマウス部1と、自分位置情報部2と、描画機能部3と、相手位置情報部4と、描画レベル判定装置部5と、CPU占有率判定装置部6と、メモリ部7と、CPU部8と、LANカード部9と、モニタ部10と、制御部31と、プログラム格納部32とを含んで構成される。
【0036】
キーボードおよびマウス部1は通常のPCで使用されているキーボードおよびマウスである。
【0037】
自分位置情報部2は自PCを操作しているプレーヤの位置を把握する。描画機能部3は3次元物体を描画する。相手位置情報部4は相手PCを操作しているプレーヤの位置を把握する。描画レベル判定装置部5は3次元物体を描画するための処理量を判定する。
【0038】
CPU占有率判定装置部6はCPU部8が現在どれ位の使用率か監視する。メモリ部7は通常のPCで使用されているメモリである。CPU部8は通常のPCで使用されているCPUである。LANカード部9は通常のPCで使用されているLANカードである。モニタ部10は通常のPCで使用されているモニタである。
【0039】
プログラム格納部32には後述する3次元情報共有通信方法のプログラムが格納されている。制御部31はプログラム格納部32からその3次元情報共有通信方法のプログラムを読み出し、そのプログラムにしたがって各部1〜10を制御する。
【0040】
PC52は、キーボードおよびマウス部11と、自分位置情報部12と、描画機能部13と、相手位置情報部14と、相手領域描画装置部15と、メモリ部16と、CPU部17と、LANカード部18と、モニタ部19と、制御部33と、プログラム格納部34とを含んで構成される。
【0041】
キーボードおよびマウス部11は通常のPCで使用されているキーボードおよびマウスである。
【0042】
自分位置情報部12は自PCを操作しているプレーヤの位置を把握する。描画機能部13は3次元物体を描画する。相手位置情報部14は相手PCを操作しているプレーヤの位置を把握する。
【0043】
相手領域描画装置部15は相手PCの3次元物体を描画するのに必要な情報の計算を行う。図4に示すように、相手領域描画装置部15の内部は、座標変換部20と、クリッピング部21と光源計算部22とを含んで構成される。
【0044】
座標変換部20はゲーム領域の座標をモニタで見るための座標へ変換する。クリッピング部21は3次元領域の所望のエリアを切り取る。光源計算部22は光源の位置を元に、3次元物体の表示方法を計算する。
【0045】
すなわち、図4に示すように、座標変換部20はPC51から送られてくるゲーム領域の座標(項目が「3次元物体名称」でパラメータが「戦車」、および項目が「操作者の位置」でパラメータが「X1,Y1」の情報)をモニタで見るための座標へ変換する。
【0046】
光源計算部22は3次元物体の表示方法を計算し、計算結果(項目が「3次元物体名称」でパラメータが「戦車」、項目が「操作者の位置」でパラメータが「X1,Y1」、項目が「座標変換」でパラメータが「X2,Y2」、項目が「クリッピング物体」でパラメータが「有無」、項目が「光源からの距離」でパラメータが「X3,Y3」、の情報)をPC51へ送信する。
【0047】
メモリ部16は通常のPCで使用されているメモリである。CPU部17は通常のPCで使用されているCPUである。LANカード部18は通常のPCで使用されているLANカードである。モニタ部19は通常のPCで使用されているモニタである。
【0048】
プログラム格納部34には後述する3次元情報共有通信方法のプログラムが格納されている。制御部33はプログラム格納部34からその3次元情報共有通信方法のプログラムを読み出し、そのプログラムにしたがって各部11〜19を制御する。
【0049】
次に、第2実施形態の動作について説明する。図5〜図8は本発明に係る通信システムの第2実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図2〜8を参照しながら第2実施形態の動作について説明する。
【0050】
PC52はCPU部17、メモリ部16およびバス転送速度等ハードウエア性能が高いPCである。今PC52とPC51の間でネットワーク対戦型ゲームを共有しており、モニタ部19には対戦型ゲームが表示されている。
【0051】
PC52の操作者はモニタ部19を見ながらキーボードおよびマウス部11を用いて自分の操るキャラクターの操作を行う(図5のステップS1)。PC52操作者が操るキャラクターの位置情報が自分位置情報部12へ送られる(同図のステップS2)。
【0052】
自分位置情報部12においてPC52操作者の位置情報が対戦ゲームのプレイ領域のどの位置かを確認し、描画機能部13へ出力される。また、PC2操作者の位置情報もネットワークを介してPC1の描画機能部13へ出力される(同図のステップS3)。
【0053】
また、PC51操作者の位置情報もネットワーク41を介してPC52の描画機能部13へ出力される(同図のステップS4)。これにより、PC52のモニタ部19に表示されている対戦ゲームには、PC52操作者およびPC51操作者が操作するキャラクターが表示される(同図のステップS5)。
【0054】
PC51はCPU部8、メモリ部7およびバス転送速度等ハードウエア性能が低いPCである。PC52とPC51の間でネットワーク対戦型ゲームを共有しており、モニタ部10には対戦型ゲームが表示されている。
【0055】
PC51の操作者はモニタ部10を見ながらキーボードおよびマウス部1を用いて自分の操るキャラクターの操作を行う(図6のステップS11)。PC15操作者が操るキャラクターの位置情報が自分位置情報部2へ送られる(同図のステップS12)。
【0056】
自分位置情報部2においてPC51操作者の位置情報が対戦ゲームのプレイ領域のどの位置かを確認し、描画機能部3へ出力される(同図のステップS13)。PC51において、描画機能部3にて生成されたゲーム画面が描画レベル判定装置部5へ出力される(同図のステップS14)。
【0057】
描画レベル判定装置部5において、PC51のモニタ部10に表示する必要があるオブジェクトを検出し、そのオブジェクトの描画に必要な処理レベルを判定する(同図のステップS15)。
【0058】
判定する段階としては、画面上に移動する物体の有無、および移動する物体の場合、描画するデータ量がどれ位か、を判別する。判別方法としては、移動物体を縦横の線で分割し、描画するデータ量がある一定量以上の場合は描画データ量が多いと判別し、ある一定量以下の場合は描画データ量が少ないと判断する(図2参照)。
【0059】
例として、図2を参照すると、PC51の画面上に存在する移動する物体は、人物と戦車の2種類である。複雑な形状をした移動物体(説明図では戦車)は、判定した結果描画する量(ポリゴン)が多く描画にCPU処理の多くを要する。よって、戦車を描画する場合はCPU部の占有率が高い状態となる。また、単純な形状で尚且つ移動しない物体(説明図では人物)は、描画する量が少なくCPU処理は少なくて済む。よって、CPU部の占有率が低い状態となる。
【0060】
次に、PC51のCPU占有率判定装置部6はCPU部8から送られてくるCPU占有率の情報をリアルタイムで受け取り、常時監視している(図6のステップS16)。
【0061】
描画レベル判定装置部5において、現在モニタ部10に描画している描画対象のオブジェクトは現在のCPU部8の占有率で描画してPC51操作者は正常に対戦ゲームがプレイ可能かCPU占有率判定装置部6からの情報を元に判定する(同図のステップS17)。
【0062】
この場合、人物の描画は問題ないものの戦車の描画は困難なため、CPU占有率は高くなりその結果PC2による戦車の描画は困難なことが判明する(同図のステップS17にて”NO”の場合)。
【0063】
描画レベル判定装置部5の信号(戦車の描画データ情報)がメモリ部7へ出力されて(図7のステップS18)、メモリ部7からLANカード部9を経てネットワーク41経由でPC52のLANカード部18を経てPC52のCPU部17及びメモリ部16へ送られる(同図のステップS19)。
【0064】
なお、ステップS17(図6参照)にて現在のCPU部8の占有率で描画してPC51操作者は正常に対戦ゲームがプレイ可能な場合(ステップS17にて“YES”の場合)は本発明の対象ではないため、動作は終了となる。
【0065】
PC52のメモリ部16からPC51のオブジェクト情報(戦車の描画データ)が相手領域描画装置部15へ出力される(図8のステップS21)。
【0066】
次に図4を参照して、相手領域描画装置部15の処理の流れについて説明する。相手領域描画装置部15において、PC51のオブジェクト情報(操作者の位置情報)を元に、PC51がオブジェクトを描画するために必要なパラメータを計算する(同図のステップS22)。
【0067】
計算例としては、光源計算部22により、操作者の位置を元にオブジェクトは光源に対しどのように表示されるかの算出を行い、クリッピング部21により、クリッピングエリアの確定およびエリア内におけるオブジェクトの有無を調べ、座標変換部20によりアプリケーションの座標領域から描画用の座標へ変換する等を行う。
【0068】
これらの計算結果をPC51へ出力する(同図のステップS23)。PC51の描画機能部3はその計算結果を受け取り、モニタ部10に表示する(同図のステップS24)。
【0069】
PC51においては、本来ならば座標変換、クリッピングおよび光源計算を行う必要があるが、PC52が代替で実施したために処理量が削減でき、低性能なPC51でもリアルタイムでオブジェクト(戦車)が描画され対戦型ゲームが支障なく実施出来る。
【0070】
以上説明したように本発明の第2実施形態によれば、性能の異なる2台のPCの操作者が性能の差を気にすることなく対戦型ゲームをプレイすることが可能となる。
【0071】
その理由は、低性能PCの処理量を高性能PCが負担するため、低性能PCの処理量が低減して対戦型ゲームをリアルタイムで再生することが可能となるためである。
【0072】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図9は本発明に係る通信システムの第3実施形態の構成図である。なお、同図において図3と同様の構成部分には同一番号を付し、その説明を省略する。
【0073】
図9を参照すると、第2実施形態の構成に新たに3D表示機能部23および24が追加されている。
【0074】
PC52の構成品である描画機能部13とモニタ部19の間に、3D表示機能装置部24を設置する。これと共に操作者は3D表示用簡易眼鏡を装着する。それにより、操作者はモニタ部19に表示される画面が立体的に見ることが可能となる。PC51にも同様に3D表示機能装置部23を設置することにより、双方の操作者で画面を立体的に見ることが可能となる。
【0075】
次に、本発明の第3実施形態の動作について説明する。PC52とPC51の2台のPCが3次元物体を描画する必要がある。PC52は高性能のため問題なく画像処理を行うが、PC51は性能が低く3次元物体を描画するのには時間がかかり、リアルタイムで再生することが困難である。
【0076】
そのため、PC51が3次元物体の描画に必要な情報(操作者の位置)をPC52に出力することにより、PC52が描画に必要なデータを計算してPC51へ出力する。
【0077】
PC52およびPC51にて3次元物体を描画して対戦型ゲームをプレイする時に、描画装置部3および13の出力が3D表示機能装置部23および24を介することにより、モニタ部10および19上には3次元物体が3D表示される。
【0078】
以上説明したように、本発明の第3実施形態によれば、操作者は対戦型ゲームをより臨場感良くプレイすることが出来る。
【0079】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態は3次元情報共有通信方法のプログラムに関するものである。図3および図9に示すように、PC51には制御部31およびプログラム格納部32が、PC52には制御部33およびプログラム格納部34が、それぞれ設けられている。プログラム格納部32および34には図5〜図8にフローチャートで示す3次元情報共有通信方法のプログラムが格納されている。
【0080】
PC51の制御部(“コンピュータ”)31は、プログラム格納部32からそのプログラムを読み出し、そのプログラムにしたがって各部1〜10を制御する。同様に、PC52の制御部(“コンピュータ”)33は、プログラム格納部34からそのプログラムを読み出し、そのプログラムにしたがって各部11〜19を制御する。なお、その制御内容については既に述べたので、ここでの説明は省略する。
【0081】
以上説明したように本発明の第4実施形態によれば、新規な基準および新規な処理を用いて、負荷の少ない端末が負荷の大きい端末に代わり処理を行うことが可能なプログラムが得られる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明の活用例として、パソコン関係およびビデオボード関係の分野での利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明に係る通信システムの第1実施形態の構成図である。
【図2】本発明に係る通信システムの第2実施形態の動作の概略を示す図である。
【図3】本発明に係る通信システムの第2実施形態の構成図である。
【図4】同通信システムの相手領域描画装置部の構成および処理の流れを示す図である。
【図5】本発明に係る通信システムの第2実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る通信システムの第2実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る通信システムの第2実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る通信システムの第2実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る通信システムの第3実施形態の構成図である。
【図10】関連する3次元情報共有通信システムにおける3次元グラフィックス処理の基本的考え方の一例を示す模式図である。
【図11】関連する3次元情報共有通信システムにおける3次元グラフィックス処理の一例のフローチャートである。
【符号の説明】
【0084】
1、11 キーボードおよびマウス部
2、12 自分位置情報部
3、13 描画機能部
4、14 相手位置情報部
5 描画レベル判定装置部
6 CPU占有率判定装置部
7、16 メモリ部
8、17 CPU部
9、18 LANカード部
10、19 モニタ部
15 相手領域描画装置部
20 座標変換部
21 クリッピング部
22 光源計算部
23、24 3D表示機能装置部
31、33 制御部
32、34 プログラム格納部
41 通信網(ネットワーク)
51 第1通信装置(PC)
52 第2通信装置(PC)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムであって、
3次元情報の描画に伴う作業量のCPU(central processing unit)の作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定装置部と、
前記CPU占有率判定装置部での判定結果に基づき、前記3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定装置部と、前記描画レベル判定装置部にて描画が困難と判定された前記3次元情報の一部を第2通信装置へ通信網を介して送信する第1インタフェースカード部とを含む第1通信装置と、
前記第1通信装置から描画が困難と判定された3次元情報の一部を通信網を介して受信する第2インタフェースカード部と、前記受信した3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画装置部と含む第2通信装置とを含み、
前記第2通信装置の相手領域描画装置部で計算されたパラメータが前記第2インタフェースカード部、通信網および前記第1インタフェースカード部を介して前記第1通信装置へ返送されることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記第1通信装置は、メモリおよびバス転送速度を含むハードウエア性能が前記第2通信装置よりも低いことを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項3】
前記第1通信装置は、操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する第1自分位置情報部と、
前記第1インタフェースカード部を介して得られた前記第2通信装置の操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する第1相手位置情報部と、
前記第1自分位置情報部および第1相手位置情報部から確認された位置情報を取得し表示用画面を生成する第1描画機能部とを含み、
前記第1描画機能部で生成された表示用画面が前記描画レベル判定装置部へ出力されることを特徴とする請求項1または2記載の通信システム。
【請求項4】
前記第1描画機能部には前記第2通信装置から送信されたパラメータが入力され、そのパラメータに基づき表示用画面が生成され、
前記第1および第2通信装置で生成された表示用画面が表示される第1モニタ部を含むことを特徴とする請求項3記載の通信システム。
【請求項5】
前記第2通信装置は、操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する第2自分位置情報部と、
前記第2インタフェースカード部を介して得られた前記第1通信装置の操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する第2相手位置情報部と、
前記第2自分位置情報部および第2相手位置情報部から確認された位置情報を取得し表示用画面を生成する第2描画機能部とを含むことを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の通信システム。
【請求項6】
前記第1および第2通信装置で生成された表示用画面が表示される第2モニタ部を含むことを特徴とする請求項5記載の通信システム。
【請求項7】
少なくとも、前記第1描画機能部と前記第1モニタ部間あるいは前記第2描画機能部と前記第2モニタ部間に3次元表示を行う3D表示機能部が含まれることを特徴とする請求項4または6記載の通信システム。
【請求項8】
3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムにおける3次元情報共有通信方法であって、
3次元情報の描画に伴う作業量のCPU(central processing unit)の作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定ステップと、前記CPU占有率判定ステップでの判定結果に基づき、前記3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定ステップと、前記描画レベル判定ステップにて描画が困難と判定された前記3次元情報の一部を第2通信装置へ通信網を介して送信する第1インタフェースカードステップとを含む第1通信装置と、
前記第1通信装置から描画が困難と判定された3次元情報の一部を通信網を介して受信する第2インタフェースカードステップと、前記受信した3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画ステップと含む第2通信装置とを含み、
前記第2通信装置の相手領域描画装置部で計算されたパラメータが前記第2インタフェースカード部、通信網および前記第1インタフェースカード部を介して前記第1通信装置へ返送されることを特徴とする3次元情報共有通信方法。
【請求項9】
前記第1通信装置は、メモリおよびバス転送速度を含むハードウエア性能が前記第2通信装置よりも低いことを特徴とする請求項8記載の3次元情報共有通信方法。
【請求項10】
前記第1通信装置は、操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する第1自分位置情報ステップと、
前記第1インタフェースカードステップを介して得られた前記第2通信装置の操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する第1相手位置情報ステップと、
前記第1自分位置情報ステップおよび第1相手位置情報ステップから確認された位置情報を取得し表示用画面を生成する第1描画機能ステップとを含み、
前記第1描画機能ステップで生成された表示用画面が前記描画レベル判定ステップへ出力されることを特徴とする請求項8または9記載の3次元情報共有通信方法。
【請求項11】
前記第1描画機能ステップには前記第2通信装置から送信されたパラメータが入力され、そのパラメータに基づき表示用画面が生成され、
前記第1および第2通信装置で生成された表示用画面が表示される第1モニタステップを含むことを特徴とする請求項10記載の3次元情報共有通信方法。
【請求項12】
前記第2通信装置は、操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する第2自分位置情報ステップと、
前記第2インタフェースカードステップを介して得られた前記第1通信装置の操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する第2相手位置情報ステップと、
前記第2自分位置情報ステップおよび第2相手位置情報ステップから確認された位置情報を取得し表示用画面を生成する第2描画機能ステップとを含むことを特徴とする請求項8から11いずれかに記載の3次元情報共有通信方法。
【請求項13】
前記第1および第2通信装置で生成された表示用画面が表示される第2モニタステップを含むことを特徴とする請求項12記載の3次元情報共有通信方法。
【請求項14】
少なくとも、前記第1描画機能ステップと前記第1モニタステップ間あるいは前記第2描画機能ステップと前記第2モニタステップ間に3次元表示を行う3D表示機能ステップが含まれることを特徴とする請求項11または13記載の3次元情報共有通信方法。
【請求項15】
3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムにおける通信装置であって、
3次元情報の描画に伴う作業量のCPU(central processing unit)の作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定装置部と、前記CPU占有率判定装置部での判定結果に基づき、前記3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定装置部と、前記描画レベル判定装置部にて描画が困難と判定された前記3次元情報の一部を他の通信装置へ通信網を介して送信するインタフェースカード部とを含み、
前記他の通信装置から通信網を介して前記3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを取得することを特徴とする通信装置。
【請求項16】
3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムにおける通信装置であって、
他の通信装置から通信網を介して描画が困難と判定された3次元情報の一部を受信するインタフェースカード部と、前記受信した3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画装置部とを含み、
前記相手領域描画装置部で計算されたパラメータが通信網を介して前記他の通信装置へ返送されることを特徴とする通信装置。
【請求項17】
前記通信装置は、操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する自分位置情報部と、
前記インタフェースカード部を介して得られた他の通信装置の操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する相手位置情報部と、
前記自分位置情報部および相手位置情報部から確認された位置情報を取得し表示用画面を生成する描画機能部とを含み、
前記描画機能部で生成された表示用画面が前記描画レベル判定装置部へ出力されることを特徴とする請求項15記載の通信装置。
【請求項18】
前記描画機能部には前記他の通信装置から送信されたパラメータが入力され、そのパラメータに基づき表示用画面が生成され、
自通信装置および他の通信装置で生成された表示用画面が表示されるモニタ部を含むことを特徴とする請求項17記載の通信装置。
【請求項19】
前記通信装置は、操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する自分位置情報部と、
前記第2インタフェースカード部を介して得られた前記他の通信装置の操作者が操るキャラクタの位置情報が入力されその位置情報が描画表示領域のどの位置かを確認する相手位置情報部と、
前記自分位置情報部および相手位置情報部から確認された位置情報を取得し表示用画面を生成する描画機能部とを含むことを特徴とする請求項16記載の通信装置。
【請求項20】
前記他の通信装置および自通信装置で生成された表示用画面が表示されるモニタ部を含むことを特徴とする請求項19記載の通信装置。
【請求項21】
前記描画機能部と前記モニタ部間に3次元表示を行う3D表示機能部が含まれることを特徴とする請求項18または20記載の通信装置。
【請求項22】
3次元情報を共有する複数の通信装置を含む通信システムにおける3次元情報共有通信方法のプログラムであって、
第1通信装置に設けられ、コンピュータに、3次元情報の描画に伴う作業量のCPU (central processing unit)の作業量に占める割合を判定するCPU占有率判定ステップと、前記CPU占有率判定ステップでの判定結果に基づき、前記3次元情報の描画が可能か否かを判定する描画レベル判定ステップと、前記描画レベル判定ステップにて描画が困難と判定された前記3次元情報の一部を第2通信装置へ通信網を介して送信する第1インタフェースカードステップとを実行させるためのプログラムと、
第2通信装置に設けられ、コンピュータに、前記第1通信装置から描画が困難と判定された3次元情報の一部を通信網を介して受信する第2インタフェースカードステップと、前記受信した3次元情報の一部を描画するために必要なパラメータを計算する相手領域描画ステップとを実行させるためのプログラムとを含み、
前記第2通信装置の相手領域描画装置部で計算されたパラメータが前記第2インタフェースカード部、通信網および前記第1インタフェースカード部を介して前記第1通信装置へ返送されることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−80589(P2009−80589A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−248301(P2007−248301)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】