ACF貼付装置及び貼付方法
【課題】本発明の目的は、ACFの浮きがなく、安定してセパレータを剥離できる信頼性の高いACF貼付装置及び貼付方法を提供することである。
【解決手段】搭載部品を搭載する表示基板の搭載位置にACFを貼付け、前記ACFを積層し保護するセパレータを前記ACFから剥離するACF貼付装置または方法において、前記剥離時に前記セパレータを前記表示基板に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備し、前記ACFの貼付中は前記搭載位置に対して前記セパレータの回収側に待機する剥離ローラ群を前記回収側からACFの供給側に移動させ、前記第2ローラを前記ACFに非接触で移動させることを特徴とする。
【解決手段】搭載部品を搭載する表示基板の搭載位置にACFを貼付け、前記ACFを積層し保護するセパレータを前記ACFから剥離するACF貼付装置または方法において、前記剥離時に前記セパレータを前記表示基板に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備し、前記ACFの貼付中は前記搭載位置に対して前記セパレータの回収側に待機する剥離ローラ群を前記回収側からACFの供給側に移動させ、前記第2ローラを前記ACFに非接触で移動させることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ACF貼付装置及び貼付方法に関し、特にACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)を、液晶パネルを構成する透明性を有する表示基板に安定して貼り付けるACF貼付装置及び貼付方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ装置の製造工程には、液晶パネルを構成する表示基板(以下、単に基板という)にドライバICを搭載したテープキャリアパッケージ(TCP)をTAB(Tape Automated Bonding)搭載機で装着する工程がある。この搭載工程に先立って、その搭載位置にACFを貼り付ける。ACFは、粘着性のある電気絶縁物質からなるバインダ樹脂に導電粒子を分散させたものであり、基板において、このACFを貼り付けた上からTABを接合させ、その間に加熱下で圧着を行なうことによって、TAB側の電極と基板側の電極とが導電粒子を介して電気的に接続される。
【0003】
ACFは、これを保護するためのセパレータ上に積層されたACFテープの状態で、ACFリールに所定の長さ分だけ巻き付けられている。基板にACFを貼り付けるには、リールからACFテープを繰り出して、所定の長さ毎にACFの部分のみをカットする、所謂ハーフカットを行い、基板上に仮圧着して貼り付け、その後、セパレータをACFから剥離する。この剥離を失敗すると、仮圧着したACFに浮きや剥がれを起す。如何にACFに浮きや剥がれを起さずセパレータのみを剥離するかが課題である。
【0004】
この剥離方法の従来技術としては、特開平10−260422号公報や特開2000−340616がある。
特許文献1は、ACFテープを圧着ヘッドで貼り付け後、圧着ヘッドを離間させ、テープ剥がしピンを圧着ヘッドと基板の間を移動させてセパレータを剥離する方法を開示している。特許文献2は、貼り付けローラと剥離兼ガイドローラを一体に移動させて、ACFテープの貼り付け及びセパレータの剥離を行なう方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−260422号公報
【特許文献2】特開2000−340616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示する方法は、テープ剥がしピンで強引に剥がすためにACFが浮きや剥がれを起す場合がある。一方、特許文献2に開示する方法は、ACFを基板に貼り付ける際に、剥離ガイドローラがACFの基板への貼り付け面上を走行するために、該面上に埃等が付着する場合があり、その付着割合を低減するローラの材質を選定する必要がある。また、特許文献2に開示する方法は、セパレータを剥離する際に、貼り付けローラは単にセパレータを剥離兼ガイドローラに押付けるのみの役目をし、剥離兼ガイドローラは特許文献1のテープ剥がしピンと同様な状態にあり、特許文献1に開示する方法と同じ課題を有する。
【0007】
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ACFの浮きがなく、安定してセパレータを剥離できる信頼性の高いACF貼付装置及び貼付方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために、搭載部品を表示基板の搭載位置に貼付けるACFと前記ACFを積層し保護するセパレータとを具備するACFテープの前記セパレータを前記ACFから剥離する剥離手段を有するACF貼付装置において、前記剥離手段は、前記剥離時に前記セパレータの剥離面側とは反対側面を前記表示基板側に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備する剥離ローラ群と、前記セパレータの回収側とACFの供給側間を前記剥離ローラ群を移動させる移動手段とを有し、前記剥離ローラ群は、前記ACFを貼付中、前記セパレータの回収側に待機し、前記第1ローラは前記剥離中、前記セパレータまたは前記ACFテープを押えて移動することを第1の特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記目的を達成するために、第1の特徴に加え、前記移動中は前記第2ローラを前記ACFに非接触で移動させることを第2の特徴とする。
【0010】
さらに、本発明は、搭載部品を表示基板の搭載位置に貼付けるACFと前記ACFを積層し保護するセパレータとを具備するACFテープの前記セパレータを前記ACFから剥離するACF貼付方法において、前記ACFと前記セパレータを具備するACFテープを搭載位置に貼付ける貼付けステップと、前記剥離時に前記セパレータの剥離面側とは反対側面を前記表示基板側に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備する剥離ローラ群を、前記搭載位置に対して前記セパレータの回収側から前記ACF供給側に移動させて、前記セパレータを前記ACFから剥離する剥離ステップとを有し、前記剥離ローラ群は前記貼付けステップ中は前記回収側に待機し、前記第1ローラは前記剥離中、前記セパレータまたは前記ACFテープを押えて移動することを第3の特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ACFの浮きがなく、安定してセパレータを剥離できる信頼性の高いACF貼付装置及び貼付方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施例のACF貼付装置及び基板搬送装置の概略図である。
【図2A】ACF貼付動作及び構成を説明するための模式図で、ACF貼付装置の側面図である。
【図2B】ACF貼付動作及び構成を説明するための模式図で、ACF貼付装置の正面図である。
【図3】ACF貼付動作フローを示した図である
【図4】図1に示したACF貼付部及び貼付ヘッド部と、本体部の一部の構成図である。
【図5A】ACFテープを加熱加圧した後、圧着刃を待機位置に上昇させた状態を示す図である。
【図5B】図4に示した剥離ローラ駆動部により剥離ローラと押付平行ガイドローラとが一体になって右方向(ACF供給方向)に移動する状態を示す図である。
【図5C】剥離ローラをACF貼付け部の右端まで移動させ、図5Bで説明した剥離処理を完了したときの状態を示す図である。
【図5D】剥離処理完了後、図2に示すベースを上昇させ、剥離ローラ等を基板から離した状態を示す図である。
【図5E】ACF貼付装置を図1に示したX方向移動部により次のTAB搭載部まで移動させると共にACFテープを所定量移動させた状態を示す。
【図6】剥離ローラと押付平行ガイドローラの第2の実施例を示す図である。
【図7】剥離ローラの第3の実施例を示す図である。
【図8】液晶パネルの要部外観を示した図である。
【図9】ACFテープの断面構造図を示した図である。
【図10】TAB搭載位置の断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説明する。図8に液晶パネルの要部外観を示し、図9にはACFテープの断面構造図を、さらに図10にはTAB搭載位置の断面をそれぞれ示す。
【0014】
図8において、基板1はそれぞれガラス等の透明基板を2枚重ね合わせ、その間にセルギャップを形成して、このセルギャップに液晶が封入される。この基板1を構成する2枚の透明基板2,3を、それぞれ下基板2,上基板3という。下基板2の上基板3との対向面には所定のリードパターンが印刷手段等により形成されており、このリードパターンは所定本数ずつ群としてまとめられてリード群4を形成している。そして、下基板2には少なくとも1辺にそれぞれ複数のリード群4が形成される。フレキシブル基板5に集積回路素子6を搭載し、この集積回路素子6の両側にそれぞれ所定数のリード群7及び8を設けたTAB9が、そのリード群7が下基板2のリード群4を構成する各リードと確実に電気的に接続されるようにして搭載される。
【0015】
リード群7がリード群4に電気的に接続した状態でTAB9を下基板2に搭載するために用いられるのが図9に示すACF10である。ACF10はセパレータ11に積層されてACFテープ12を構成する。セパレータ11は、そのACF10との積層面に剥離層を有している。そこで、ACFテープ12が下基板2に貼り付けられた後、セパレータ11をこの剥離層によりACF10から剥離できる。
【0016】
また、ACF10は、電気絶縁性を有し、かつ粘着力を持ったバインダ樹脂10a内に均一に導電粒子10bを分散させたものからなり、この導電粒子10bはリード群7及びリード群4におけるリード間間隔より十分に小さい粒子からなっている。そこで、バインダ樹脂10aを加熱し、軟化させた状態で、下基板2とTAB9との間に所定の押圧力を加えると、図10に示すように導電粒子10bの粒径とほぼ一致する状態にまで圧縮され、もって導電粒子10bがリード群4,7を構成する各リード4a,7aに当接して、その間を電気的に接続する。また、バインダ樹脂が硬化すると、TAB9が下基板2に固着されることになる。
【0017】
図1は、本実施例のACF貼付装置20及び基板搬送装置30の概略図を示したものである。
基板搬送装置30は、Y方向、Z方向及びθ方向に移動可能な基板ホルダー31と基板ホルダーをX方向に移動する基板搬送部32からなる。基板1は、この搬送装置30により前段の洗浄処理装置(図示せず)からACF貼付装置20に搬送され、ACFが貼付処理され、貼付け処理終了後、次のTABを搭載するTAB搭載処理装置(図示せず)へと搬送される。
【0018】
一方、ACF貼付装置20はY方向に移動可能な移動台21と移動台をX方向に移動するX方向移動部22によりX方向、Y方向に移動可能となっている。これ等の移動機構により基板1とACF貼付装置20とのX方向、Y方向の位置合せを行なう。
【0019】
ACF貼付装置20は、大別して、本体部40、貼付ヘッド部50、ACFリール60及びACF貼付部100から構成される。
図2はACF貼付動作及び構成を説明するための模式図で、図2AはACF貼付装置の側面図、図2BはACF貼付装置の正面図を示す。ACFリール60と、ACF貼付部100及び貼付ヘッド部50の一部を示した図であり、図3はACF貼付動作フローを示した図である。
【0020】
ACFリール60に巻き回されているACFテープ12は、複数のガイドローラ112、123,122より圧着刃51の下部の所定位置まで送出される(Step1)。そして、ハーフカットユニット104によりACFテープ12のACFをカットする、所謂ハーフカットが行なわれる(Step2)。ハーフカット後、ACF貼付部100の構成部品が設置されているベース101と圧着刃51を下刃52のところまで降下させ、ヒータブロック53により加熱された圧着刃51によりACFテープを所要時間加熱圧着する(Step3)。その後圧着刃51を上昇させ、ACFを冷却する(Step4)。後述説明する剥離処理によりセパレータ11を基板に固定されたACF10から剥離する(Step5)。全てのTAB搭載位置で処理が終了したかを判断する(Step6)。終了していなければ、ACF貼付装置20を図1に示したX方向移動部22により次のTAB搭載位置まで移動させ(Step7)、Step1に行く。Step1では、前述したように次のTAB搭載位置にACFを貼り付けるためにACFテープ12を所定量移動させると、図2に示すように、押付平行ガイドローラ121の位置までくるのはACFテープ12のうちセパレータ11のみとなる。そこで、所定量移動させられセパレータ11を吸引ブロック105で回収する。その後は、全ての処理が終了するまで、Step1からStep7を繰返すことになる。
【0021】
図4は、図1に示したACF貼付部100及び貼付ヘッド部50と、本体部40の一部の構成図である。
貼付ヘッド部50は、前述したヒータブロックを有する圧着刃51、下刃52の他に、シリンダボディ54、そのシリンダボディから伸び、圧着刃51に加圧荷重を与えるプッシャロッド55及びシリンダボディを固定するシリンダ固定板56などを有する。圧着刃51の姿勢は、本体部40からシリンダ固定板56に接続したアーム41によって上下に昇降され、アーム41は本体部40の内部に設けた姿勢制御部(図示せず)で制御される。
【0022】
ACF貼付部100には、貼付ヘッド部50の右側に図2に示すベース101の固定されたアーム126、そのアームに固定され、ACFを基板に対して常にほぼ平行に保つ平行ガイドローラ122及び平行補助ガイドローラ123がある。また、貼付ヘッド部50の左側には剥離ローラ120、ACFを平行に保つ役目をする押付平行ガイドローラ121及び平行補助ガイド124がある。図2に示す送りローラ114と115は共にセパレータを吸引ブロック105に廃棄する送りローラの役目を果たしている。
【0023】
また左側には、セパレータ11を剥離する剥離ローラ駆動部130(その構成部材は図番130番台で示す)がある。剥離ローラ駆動部130は、レール135上を走行し剥離ローラ120及び押付平行ガイドローラ121とを一体に左右に移動させる剥離ローラ移動板131と、L字形状の2辺リンクを有し、その2辺の交差部にベース101に固定された回転可能な支点132を有するリンクアーム133と、リンクアーム133を駆動するシリンダ134等から構成される。リンクアーム133は一端をシリンダ134のプッシャロッド136に回転可能に接続され、他端側には剥離ローラ移動板131に固定された固定ピン137が摺動可能な細長溝138に接続されている。
【0024】
このような構成において、プシャーロッド136を伸縮させ、リンクアームを支点132を支点に回転させることにより、固定ピン137が細長溝138を摺動する。そこで、剥離ローラ移動板131がXの方向に移動し、剥離ローラ120及び押付平行ガイドローラ121が一体になってXの方向に移動する。その結果、図2に示すセパレータの回収側(左)からACFテープ12の供給側(右)へ剥離ローラ移動板131を移動させ、剥離ローラ120と押付平行ガイドローラ121の間に挟みこまれた図9に示すセパレータ11をACF10から剥離することができる。
なお、140はベース101を上昇下降させるシリンダである。下降時は、平行ガイドローラ122と押付平行ガイドローラ121との間にあるACFテープ12を基板1とほぼ平行に保ちながら基板1に載置したり、上昇時には剥離後のセパレータを基板から離間するようにベース101を移動させる。
【0025】
最後に、上述した機構に基づく図3に示すStep5のセパレータ11の剥離処理を、図5を用いて詳細に説明する。
図5Aは、ACFテープ12を加熱加圧した後、圧着刃51を待機位置に上昇させた状態を示す。圧着刃51の左端Cから左の領域に存在するのはセパレータ11のみであり、該左端から右側の領域に存在するのはACF10及びセパレータ11を有するACFテープ12である。
【0026】
図5Bは、図4に示した剥離ローラ駆動部130により剥離ローラ120と押付平行ガイドローラ121とが一体になって右方向(ACF供給方向)に移動する状態を示す。このとき、引き出し図に示すように、セパレータ11は剥離ローラ120と押付平行ガイドローラ121の間に挟まれている。剥離ローラ120はセパレータ11のACFとの剥離面側11aと接触し、基板1から離間した状態でACF10とは非接触で移動する。一方、押付平行ガイドローラ121は、セパレータ11の剥離面側11aとは反対側面11bを押さえながら移動する。このように、剥離ローラ120はACFに埃等を付着させないように非接触で移動する。一方、押付平行ガイドローラ121はACFの性能に影響を与えない剥離面側とは反対側面11bを押さえながら移動している。このとき、押付平行ガイドローラ121はACF、即ちACFテープ全体も押さえていることが望ましいが、多少ACFから浮かせてもよい。浮かせた場合は、セパレータを基板側へ押えることとなる。
【0027】
この結果、セパレータ11は、押付平行ガイドローラ121の下側で、ACFから徐々に剥離されていくので、強引な力が働かず、また、セパレータの厚みやACFの接着力に依存されなく、安定してセパレータを剥離できる。
【0028】
図5Cは、剥離ローラ120と押付平行ガイドローラ121とをACF貼付け部の右端まで移動させ、図5Bで説明した剥離処理が完了したときの状態を示す。図5Dは剥離処理完了後、図2に示すベース101を上昇させ、剥離ローラ120等を基板1から離した状態を示す。図5Eは、図3に示すStep1の次の搭載位置に対する処理を示した図で、ACF貼付装置20を図1に示したX方向移動部22により次のTAB搭載位置まで移動させると共にACFテープ12を所定量移動させた状態を示す。
【0029】
以上本実施例によれば、強引な力が働かず、また、セパレータの厚みやACFの接着力に依存されなく、安定してセパレータを剥離できるACF貼付装置及び貼付方法を提供できる。
また、以上本実施例によれば、剥離ローラのセパレータとの接触面は、ACFと接触することがないので、その材質として特に考慮する必要はない。
【0030】
以上の実施例では、剥離ローラ120を押付平行ガイドローラ121の横に設けたが、図6に示すように、上側に設けることでセパレータ11をZ状に保持することで、さらに剥離面に安定した力を加えることができる。
また、図5に示した実施例では円筒状のローラを用いたが、図7に示すようなH型ローラでもよい。H型ローラは、基板には接触するがACFには跨ぐようになるので非接触となる。第1の実施例同様な効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0031】
1:表示基板(基板) 9:TAB 10:ACF
11:セパレータ 12:ACFテープ 20:ACF貼付装置
30:基板搬送装置 50:貼付ヘッド部 51:圧着刃
52:下刃 60:ACFリール 100:ACF貼付部
104:ハーフカットユニット 120:剥離ローラ
121:押付平行ガイドローラ 130:剥離ローラ駆動部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ACF貼付装置及び貼付方法に関し、特にACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)を、液晶パネルを構成する透明性を有する表示基板に安定して貼り付けるACF貼付装置及び貼付方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ装置の製造工程には、液晶パネルを構成する表示基板(以下、単に基板という)にドライバICを搭載したテープキャリアパッケージ(TCP)をTAB(Tape Automated Bonding)搭載機で装着する工程がある。この搭載工程に先立って、その搭載位置にACFを貼り付ける。ACFは、粘着性のある電気絶縁物質からなるバインダ樹脂に導電粒子を分散させたものであり、基板において、このACFを貼り付けた上からTABを接合させ、その間に加熱下で圧着を行なうことによって、TAB側の電極と基板側の電極とが導電粒子を介して電気的に接続される。
【0003】
ACFは、これを保護するためのセパレータ上に積層されたACFテープの状態で、ACFリールに所定の長さ分だけ巻き付けられている。基板にACFを貼り付けるには、リールからACFテープを繰り出して、所定の長さ毎にACFの部分のみをカットする、所謂ハーフカットを行い、基板上に仮圧着して貼り付け、その後、セパレータをACFから剥離する。この剥離を失敗すると、仮圧着したACFに浮きや剥がれを起す。如何にACFに浮きや剥がれを起さずセパレータのみを剥離するかが課題である。
【0004】
この剥離方法の従来技術としては、特開平10−260422号公報や特開2000−340616がある。
特許文献1は、ACFテープを圧着ヘッドで貼り付け後、圧着ヘッドを離間させ、テープ剥がしピンを圧着ヘッドと基板の間を移動させてセパレータを剥離する方法を開示している。特許文献2は、貼り付けローラと剥離兼ガイドローラを一体に移動させて、ACFテープの貼り付け及びセパレータの剥離を行なう方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−260422号公報
【特許文献2】特開2000−340616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示する方法は、テープ剥がしピンで強引に剥がすためにACFが浮きや剥がれを起す場合がある。一方、特許文献2に開示する方法は、ACFを基板に貼り付ける際に、剥離ガイドローラがACFの基板への貼り付け面上を走行するために、該面上に埃等が付着する場合があり、その付着割合を低減するローラの材質を選定する必要がある。また、特許文献2に開示する方法は、セパレータを剥離する際に、貼り付けローラは単にセパレータを剥離兼ガイドローラに押付けるのみの役目をし、剥離兼ガイドローラは特許文献1のテープ剥がしピンと同様な状態にあり、特許文献1に開示する方法と同じ課題を有する。
【0007】
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ACFの浮きがなく、安定してセパレータを剥離できる信頼性の高いACF貼付装置及び貼付方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために、搭載部品を表示基板の搭載位置に貼付けるACFと前記ACFを積層し保護するセパレータとを具備するACFテープの前記セパレータを前記ACFから剥離する剥離手段を有するACF貼付装置において、前記剥離手段は、前記剥離時に前記セパレータの剥離面側とは反対側面を前記表示基板側に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備する剥離ローラ群と、前記セパレータの回収側とACFの供給側間を前記剥離ローラ群を移動させる移動手段とを有し、前記剥離ローラ群は、前記ACFを貼付中、前記セパレータの回収側に待機し、前記第1ローラは前記剥離中、前記セパレータまたは前記ACFテープを押えて移動することを第1の特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記目的を達成するために、第1の特徴に加え、前記移動中は前記第2ローラを前記ACFに非接触で移動させることを第2の特徴とする。
【0010】
さらに、本発明は、搭載部品を表示基板の搭載位置に貼付けるACFと前記ACFを積層し保護するセパレータとを具備するACFテープの前記セパレータを前記ACFから剥離するACF貼付方法において、前記ACFと前記セパレータを具備するACFテープを搭載位置に貼付ける貼付けステップと、前記剥離時に前記セパレータの剥離面側とは反対側面を前記表示基板側に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備する剥離ローラ群を、前記搭載位置に対して前記セパレータの回収側から前記ACF供給側に移動させて、前記セパレータを前記ACFから剥離する剥離ステップとを有し、前記剥離ローラ群は前記貼付けステップ中は前記回収側に待機し、前記第1ローラは前記剥離中、前記セパレータまたは前記ACFテープを押えて移動することを第3の特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ACFの浮きがなく、安定してセパレータを剥離できる信頼性の高いACF貼付装置及び貼付方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施例のACF貼付装置及び基板搬送装置の概略図である。
【図2A】ACF貼付動作及び構成を説明するための模式図で、ACF貼付装置の側面図である。
【図2B】ACF貼付動作及び構成を説明するための模式図で、ACF貼付装置の正面図である。
【図3】ACF貼付動作フローを示した図である
【図4】図1に示したACF貼付部及び貼付ヘッド部と、本体部の一部の構成図である。
【図5A】ACFテープを加熱加圧した後、圧着刃を待機位置に上昇させた状態を示す図である。
【図5B】図4に示した剥離ローラ駆動部により剥離ローラと押付平行ガイドローラとが一体になって右方向(ACF供給方向)に移動する状態を示す図である。
【図5C】剥離ローラをACF貼付け部の右端まで移動させ、図5Bで説明した剥離処理を完了したときの状態を示す図である。
【図5D】剥離処理完了後、図2に示すベースを上昇させ、剥離ローラ等を基板から離した状態を示す図である。
【図5E】ACF貼付装置を図1に示したX方向移動部により次のTAB搭載部まで移動させると共にACFテープを所定量移動させた状態を示す。
【図6】剥離ローラと押付平行ガイドローラの第2の実施例を示す図である。
【図7】剥離ローラの第3の実施例を示す図である。
【図8】液晶パネルの要部外観を示した図である。
【図9】ACFテープの断面構造図を示した図である。
【図10】TAB搭載位置の断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説明する。図8に液晶パネルの要部外観を示し、図9にはACFテープの断面構造図を、さらに図10にはTAB搭載位置の断面をそれぞれ示す。
【0014】
図8において、基板1はそれぞれガラス等の透明基板を2枚重ね合わせ、その間にセルギャップを形成して、このセルギャップに液晶が封入される。この基板1を構成する2枚の透明基板2,3を、それぞれ下基板2,上基板3という。下基板2の上基板3との対向面には所定のリードパターンが印刷手段等により形成されており、このリードパターンは所定本数ずつ群としてまとめられてリード群4を形成している。そして、下基板2には少なくとも1辺にそれぞれ複数のリード群4が形成される。フレキシブル基板5に集積回路素子6を搭載し、この集積回路素子6の両側にそれぞれ所定数のリード群7及び8を設けたTAB9が、そのリード群7が下基板2のリード群4を構成する各リードと確実に電気的に接続されるようにして搭載される。
【0015】
リード群7がリード群4に電気的に接続した状態でTAB9を下基板2に搭載するために用いられるのが図9に示すACF10である。ACF10はセパレータ11に積層されてACFテープ12を構成する。セパレータ11は、そのACF10との積層面に剥離層を有している。そこで、ACFテープ12が下基板2に貼り付けられた後、セパレータ11をこの剥離層によりACF10から剥離できる。
【0016】
また、ACF10は、電気絶縁性を有し、かつ粘着力を持ったバインダ樹脂10a内に均一に導電粒子10bを分散させたものからなり、この導電粒子10bはリード群7及びリード群4におけるリード間間隔より十分に小さい粒子からなっている。そこで、バインダ樹脂10aを加熱し、軟化させた状態で、下基板2とTAB9との間に所定の押圧力を加えると、図10に示すように導電粒子10bの粒径とほぼ一致する状態にまで圧縮され、もって導電粒子10bがリード群4,7を構成する各リード4a,7aに当接して、その間を電気的に接続する。また、バインダ樹脂が硬化すると、TAB9が下基板2に固着されることになる。
【0017】
図1は、本実施例のACF貼付装置20及び基板搬送装置30の概略図を示したものである。
基板搬送装置30は、Y方向、Z方向及びθ方向に移動可能な基板ホルダー31と基板ホルダーをX方向に移動する基板搬送部32からなる。基板1は、この搬送装置30により前段の洗浄処理装置(図示せず)からACF貼付装置20に搬送され、ACFが貼付処理され、貼付け処理終了後、次のTABを搭載するTAB搭載処理装置(図示せず)へと搬送される。
【0018】
一方、ACF貼付装置20はY方向に移動可能な移動台21と移動台をX方向に移動するX方向移動部22によりX方向、Y方向に移動可能となっている。これ等の移動機構により基板1とACF貼付装置20とのX方向、Y方向の位置合せを行なう。
【0019】
ACF貼付装置20は、大別して、本体部40、貼付ヘッド部50、ACFリール60及びACF貼付部100から構成される。
図2はACF貼付動作及び構成を説明するための模式図で、図2AはACF貼付装置の側面図、図2BはACF貼付装置の正面図を示す。ACFリール60と、ACF貼付部100及び貼付ヘッド部50の一部を示した図であり、図3はACF貼付動作フローを示した図である。
【0020】
ACFリール60に巻き回されているACFテープ12は、複数のガイドローラ112、123,122より圧着刃51の下部の所定位置まで送出される(Step1)。そして、ハーフカットユニット104によりACFテープ12のACFをカットする、所謂ハーフカットが行なわれる(Step2)。ハーフカット後、ACF貼付部100の構成部品が設置されているベース101と圧着刃51を下刃52のところまで降下させ、ヒータブロック53により加熱された圧着刃51によりACFテープを所要時間加熱圧着する(Step3)。その後圧着刃51を上昇させ、ACFを冷却する(Step4)。後述説明する剥離処理によりセパレータ11を基板に固定されたACF10から剥離する(Step5)。全てのTAB搭載位置で処理が終了したかを判断する(Step6)。終了していなければ、ACF貼付装置20を図1に示したX方向移動部22により次のTAB搭載位置まで移動させ(Step7)、Step1に行く。Step1では、前述したように次のTAB搭載位置にACFを貼り付けるためにACFテープ12を所定量移動させると、図2に示すように、押付平行ガイドローラ121の位置までくるのはACFテープ12のうちセパレータ11のみとなる。そこで、所定量移動させられセパレータ11を吸引ブロック105で回収する。その後は、全ての処理が終了するまで、Step1からStep7を繰返すことになる。
【0021】
図4は、図1に示したACF貼付部100及び貼付ヘッド部50と、本体部40の一部の構成図である。
貼付ヘッド部50は、前述したヒータブロックを有する圧着刃51、下刃52の他に、シリンダボディ54、そのシリンダボディから伸び、圧着刃51に加圧荷重を与えるプッシャロッド55及びシリンダボディを固定するシリンダ固定板56などを有する。圧着刃51の姿勢は、本体部40からシリンダ固定板56に接続したアーム41によって上下に昇降され、アーム41は本体部40の内部に設けた姿勢制御部(図示せず)で制御される。
【0022】
ACF貼付部100には、貼付ヘッド部50の右側に図2に示すベース101の固定されたアーム126、そのアームに固定され、ACFを基板に対して常にほぼ平行に保つ平行ガイドローラ122及び平行補助ガイドローラ123がある。また、貼付ヘッド部50の左側には剥離ローラ120、ACFを平行に保つ役目をする押付平行ガイドローラ121及び平行補助ガイド124がある。図2に示す送りローラ114と115は共にセパレータを吸引ブロック105に廃棄する送りローラの役目を果たしている。
【0023】
また左側には、セパレータ11を剥離する剥離ローラ駆動部130(その構成部材は図番130番台で示す)がある。剥離ローラ駆動部130は、レール135上を走行し剥離ローラ120及び押付平行ガイドローラ121とを一体に左右に移動させる剥離ローラ移動板131と、L字形状の2辺リンクを有し、その2辺の交差部にベース101に固定された回転可能な支点132を有するリンクアーム133と、リンクアーム133を駆動するシリンダ134等から構成される。リンクアーム133は一端をシリンダ134のプッシャロッド136に回転可能に接続され、他端側には剥離ローラ移動板131に固定された固定ピン137が摺動可能な細長溝138に接続されている。
【0024】
このような構成において、プシャーロッド136を伸縮させ、リンクアームを支点132を支点に回転させることにより、固定ピン137が細長溝138を摺動する。そこで、剥離ローラ移動板131がXの方向に移動し、剥離ローラ120及び押付平行ガイドローラ121が一体になってXの方向に移動する。その結果、図2に示すセパレータの回収側(左)からACFテープ12の供給側(右)へ剥離ローラ移動板131を移動させ、剥離ローラ120と押付平行ガイドローラ121の間に挟みこまれた図9に示すセパレータ11をACF10から剥離することができる。
なお、140はベース101を上昇下降させるシリンダである。下降時は、平行ガイドローラ122と押付平行ガイドローラ121との間にあるACFテープ12を基板1とほぼ平行に保ちながら基板1に載置したり、上昇時には剥離後のセパレータを基板から離間するようにベース101を移動させる。
【0025】
最後に、上述した機構に基づく図3に示すStep5のセパレータ11の剥離処理を、図5を用いて詳細に説明する。
図5Aは、ACFテープ12を加熱加圧した後、圧着刃51を待機位置に上昇させた状態を示す。圧着刃51の左端Cから左の領域に存在するのはセパレータ11のみであり、該左端から右側の領域に存在するのはACF10及びセパレータ11を有するACFテープ12である。
【0026】
図5Bは、図4に示した剥離ローラ駆動部130により剥離ローラ120と押付平行ガイドローラ121とが一体になって右方向(ACF供給方向)に移動する状態を示す。このとき、引き出し図に示すように、セパレータ11は剥離ローラ120と押付平行ガイドローラ121の間に挟まれている。剥離ローラ120はセパレータ11のACFとの剥離面側11aと接触し、基板1から離間した状態でACF10とは非接触で移動する。一方、押付平行ガイドローラ121は、セパレータ11の剥離面側11aとは反対側面11bを押さえながら移動する。このように、剥離ローラ120はACFに埃等を付着させないように非接触で移動する。一方、押付平行ガイドローラ121はACFの性能に影響を与えない剥離面側とは反対側面11bを押さえながら移動している。このとき、押付平行ガイドローラ121はACF、即ちACFテープ全体も押さえていることが望ましいが、多少ACFから浮かせてもよい。浮かせた場合は、セパレータを基板側へ押えることとなる。
【0027】
この結果、セパレータ11は、押付平行ガイドローラ121の下側で、ACFから徐々に剥離されていくので、強引な力が働かず、また、セパレータの厚みやACFの接着力に依存されなく、安定してセパレータを剥離できる。
【0028】
図5Cは、剥離ローラ120と押付平行ガイドローラ121とをACF貼付け部の右端まで移動させ、図5Bで説明した剥離処理が完了したときの状態を示す。図5Dは剥離処理完了後、図2に示すベース101を上昇させ、剥離ローラ120等を基板1から離した状態を示す。図5Eは、図3に示すStep1の次の搭載位置に対する処理を示した図で、ACF貼付装置20を図1に示したX方向移動部22により次のTAB搭載位置まで移動させると共にACFテープ12を所定量移動させた状態を示す。
【0029】
以上本実施例によれば、強引な力が働かず、また、セパレータの厚みやACFの接着力に依存されなく、安定してセパレータを剥離できるACF貼付装置及び貼付方法を提供できる。
また、以上本実施例によれば、剥離ローラのセパレータとの接触面は、ACFと接触することがないので、その材質として特に考慮する必要はない。
【0030】
以上の実施例では、剥離ローラ120を押付平行ガイドローラ121の横に設けたが、図6に示すように、上側に設けることでセパレータ11をZ状に保持することで、さらに剥離面に安定した力を加えることができる。
また、図5に示した実施例では円筒状のローラを用いたが、図7に示すようなH型ローラでもよい。H型ローラは、基板には接触するがACFには跨ぐようになるので非接触となる。第1の実施例同様な効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0031】
1:表示基板(基板) 9:TAB 10:ACF
11:セパレータ 12:ACFテープ 20:ACF貼付装置
30:基板搬送装置 50:貼付ヘッド部 51:圧着刃
52:下刃 60:ACFリール 100:ACF貼付部
104:ハーフカットユニット 120:剥離ローラ
121:押付平行ガイドローラ 130:剥離ローラ駆動部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搭載部品を表示基板の搭載位置に貼付けるACFと前記ACFを積層し保護するセパレータとを具備するACFテープの前記セパレータを前記ACFから剥離する剥離手段を有するACF貼付装置において、
前記剥離手段は、前記剥離時に前記セパレータの剥離面側とは反対側面を前記表示基板側に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備する剥離ローラ群と、前記セパレータの回収側とACFの供給側間を前記剥離ローラ群を移動させる移動手段とを有し、前記剥離ローラ群は、前記ACFを貼付中、前記セパレータの回収側に待機し、前記第1ローラは前記剥離中、前記セパレータまたは前記ACFテープを押えて移動することを特徴とするACF貼付装置。
【請求項2】
前記移動中は前記第2ローラを前記ACFに非接触で移動させることを特徴とする請求項1に記載のACF貼付装置。
【請求項3】
前記第2ローラは第1ローラの横に配置していることを特徴とする請求項1または2に記載のACF貼付装置。
【請求項4】
前記第2ローラは第1ローラの上側に配置していることを特徴とする請求項1または2に記載のACF貼付装置。
【請求項5】
前記第2ローラは円筒状を有し、前記搭載位置から離間して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のACF貼付装置。
【請求項6】
前記第2ローラはACFには跨ぐようにH型の断面形状を有し、前記表示基板とは接触することを特徴とする請求項2に記載のACF貼付装置。
【請求項7】
前記移動手段は、前記剥離ローラ群が設置され、第1の固定ピンまたは第1の細長溝を具備する剥離ローラ移動板と、前記剥離ローラ移動板を移動させるリンクアームと、前記リンクアームの一端に接続され、前記リンクアームを移動させる駆動部とを有し、前記リンクアームの他端側には前記第1の固定ピンを摺動させる第2の細長溝または前記第1の細長溝を摺動する第2の固定ピンを有することを特徴とする請求項1に記載のACF貼付装置。
【請求項8】
搭載部品を表示基板の搭載位置に貼付けるACFと前記ACFを積層し保護するセパレータとを具備するACFテープの前記セパレータを前記ACFから剥離するACF貼付方法において、
前記ACFと前記セパレータを具備するACFテープを搭載位置に貼付ける貼付けステップと、前記剥離時に前記セパレータの剥離面側とは反対側面を前記表示基板側に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備する剥離ローラ群を、前記搭載位置に対して前記セパレータの回収側から前記ACF供給側に移動させて、前記セパレータを前記ACFから剥離する剥離ステップとを有し、前記剥離ローラ群は前記貼付けステップ中は前記回収側に待機し、前記第1ローラは前記剥離中、前記セパレータまたは前記ACFテープを押えて移動することを特徴とするACF貼付方法。
【請求項1】
搭載部品を表示基板の搭載位置に貼付けるACFと前記ACFを積層し保護するセパレータとを具備するACFテープの前記セパレータを前記ACFから剥離する剥離手段を有するACF貼付装置において、
前記剥離手段は、前記剥離時に前記セパレータの剥離面側とは反対側面を前記表示基板側に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備する剥離ローラ群と、前記セパレータの回収側とACFの供給側間を前記剥離ローラ群を移動させる移動手段とを有し、前記剥離ローラ群は、前記ACFを貼付中、前記セパレータの回収側に待機し、前記第1ローラは前記剥離中、前記セパレータまたは前記ACFテープを押えて移動することを特徴とするACF貼付装置。
【請求項2】
前記移動中は前記第2ローラを前記ACFに非接触で移動させることを特徴とする請求項1に記載のACF貼付装置。
【請求項3】
前記第2ローラは第1ローラの横に配置していることを特徴とする請求項1または2に記載のACF貼付装置。
【請求項4】
前記第2ローラは第1ローラの上側に配置していることを特徴とする請求項1または2に記載のACF貼付装置。
【請求項5】
前記第2ローラは円筒状を有し、前記搭載位置から離間して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のACF貼付装置。
【請求項6】
前記第2ローラはACFには跨ぐようにH型の断面形状を有し、前記表示基板とは接触することを特徴とする請求項2に記載のACF貼付装置。
【請求項7】
前記移動手段は、前記剥離ローラ群が設置され、第1の固定ピンまたは第1の細長溝を具備する剥離ローラ移動板と、前記剥離ローラ移動板を移動させるリンクアームと、前記リンクアームの一端に接続され、前記リンクアームを移動させる駆動部とを有し、前記リンクアームの他端側には前記第1の固定ピンを摺動させる第2の細長溝または前記第1の細長溝を摺動する第2の固定ピンを有することを特徴とする請求項1に記載のACF貼付装置。
【請求項8】
搭載部品を表示基板の搭載位置に貼付けるACFと前記ACFを積層し保護するセパレータとを具備するACFテープの前記セパレータを前記ACFから剥離するACF貼付方法において、
前記ACFと前記セパレータを具備するACFテープを搭載位置に貼付ける貼付けステップと、前記剥離時に前記セパレータの剥離面側とは反対側面を前記表示基板側に押える第1ローラと前記セパレータを前記第1ローラと挟んで保持する第2ローラとを具備する剥離ローラ群を、前記搭載位置に対して前記セパレータの回収側から前記ACF供給側に移動させて、前記セパレータを前記ACFから剥離する剥離ステップとを有し、前記剥離ローラ群は前記貼付けステップ中は前記回収側に待機し、前記第1ローラは前記剥離中、前記セパレータまたは前記ACFテープを押えて移動することを特徴とするACF貼付方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−14790(P2011−14790A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−159029(P2009−159029)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
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