説明

CD28と超抗原との相互作用に基づくin−vivoにて有効な広域スペクトルの超抗原毒素アンタゴニストおよびその使用

本発明は、アミノ酸配列HVKGKHLCP(配列番号3でも示される)の一部または全てを含んでなるCD28分子内の超抗原結合部位に関する。この部位は超抗原と、発熱性外毒素の空間的に保存されているドメイン(このドメインはMHCクラスII分子およびTCRのいずれとの結合にも関係していない)を通じて特異的にかつ直接結合する。この部位でのCD28分子と超抗原の直接結合はB7−2リガンドのCD28との結合を促進し、かつ、IL−2および/またはIFN−g遺伝子発現の誘導により定義されているTh1リンパ球の活性化に必要不可欠である。本発明は、この相互作用を阻害することにより、Th1リンパ球の超抗原媒介性活性化を阻害し、そうすることで毒素性ショックから防御し、かつ、防御免疫を誘発もし得る物質を提供する。本発明はさらに、CD28分子と特異的に結合し、Th1リンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を拮抗し得る試験物質に関してスクリーニングする方法におけるCD28分子またはs−Ag結合部位を含んでなるその断片の使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
超抗原と特異的にかつ直接結合するCD28分子内の超抗原結合部位。
【請求項2】
抗CD28モノクローナル抗体と結合するCD28分子内にあるエピトープと少なくとも一部が重複する、請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項3】
該抗CD28モノクローナル抗体がMAB342と呼ばれるマウス抗CD28モノクローナル抗体(R & D Systems, Inc., Minneapolis, Minnesota, USAのクローン 37407.111)である、請求項2に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項4】
該エピトープが配列番号3で示されるアミノ酸配列またはその断片を含んでなる、請求項3に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項5】
配列番号3で示されるアミノ酸配列またはその断片を含んでなる、請求項3に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項6】
該部位での該CD28分子と超抗原との直接結合がB7−2リガンドとCD28との結合を促進し、かつ、IL−2および/またはIFN−γ遺伝子発現の誘導により定義されているTh1リンパ球の活性化に必要不可欠である、請求項5に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項7】
該部位での該CD28分子と超抗原との直接結合がB7−2リガンドとCD28との結合を促進し、かつ、B7−2リガンドとCD28との該結合がIL−4および/またはIL−10の誘導により定義されているTh2リンパ球の活性化に必要不可欠ではない、請求項6に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項8】
発熱性外毒素の空間的に保存されているドメイン(このドメインはMHCクラスII分子およびTCRのいずれとの結合にも関係していない)と特異的にかつ直接結合する、請求項7に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項9】
該発熱性外毒素の空間的に保存されている該ドメインがその中にSEBのドメイン番号に基づき、β鎖7内から始まり、β鎖7を、短いβ鎖8を介して、α−ヘリックス4へと連結し、α−ヘリックス4内で終わる中央ターンを形成する、請求項8に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項10】
超抗原関連疾患の治療を必要とする哺乳類被験体における超抗原関連疾患の治療のための方法であって、CD28分子と該超抗原との相互作用を阻害する工程を含んでなる、方法。
【請求項11】
CD28分子と該超抗原との直接結合を阻害する該工程が該被験体に、CD28分子と該超抗原との直接相互作用を阻害する物質または該物質を含んでなり、所望により、少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤をさらに含んでなってもよい組成物の治療上有効な量を投与することを含んでなる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
該相互作用が該超抗原と請求項1〜9のいずれか一項に記載のCD28超抗原結合部位との結合である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
該超抗原が発熱性外毒素である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害することにより、Th1リンパ球の外毒素媒介性活性化の阻害、毒素性ショックに対する防御、および、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫の誘発をもたらす、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
該発熱性外毒素が細菌外毒素である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
該外毒素が黄色ブドウ球菌および化膿連鎖球菌のいずれか1つにより産生される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
該超抗原関連疾患がある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショック、無能力および死のいずれか1つである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
このような治療を必要とする被験体においてTh1リンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を阻害し、ある発熱性外毒素または発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックから防御する方法であって、該被験体に、CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害する物質または該物質を含んでなり、所望により、少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤をさらに含んでなってもよい組成物の治療上有効な量を投与することを含んでなる、方法。
【請求項19】
このような治療を必要とする被験体においてある発熱性外毒素により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発する方法であって、該被験体に、CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害する物質または該物質を含んでなり、所望により、少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤をさらに含んでなってもよい組成物の治療上有効な量を投与することを含んでなる、方法。
【請求項20】
超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との結合を阻害する物質。
【請求項21】
該超抗原が発熱性外毒素である、請求項20に記載の物質。
【請求項22】
該発熱性外毒素と該CD28超抗原結合部位との結合を阻害することにより、Th1リンパ球の毒素媒介性活性化の拮抗、および、所望により、該発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫の誘発をもたらす、請求項21に記載の物質。
【請求項23】
該結合が請求項1〜9のいずれか一項に記載のCD28内の超抗原結合部位を介する、請求項22に記載の物質。
【請求項24】
超抗原関連疾患の治療に用いる、請求項23に記載の物質。
【請求項25】
超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物の製造における、請求項24に記載の物質の使用。
【請求項26】
超抗原関連疾患の治療および/または予防のための医薬組成物であって、有効成分として、CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害し、それによりTh1リンパ球の毒素媒介性活性化の拮抗をもたらす請求項24に記載の物質の治療上有効な量を含んでなる、医薬組成物。
【請求項27】
所望により、少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤をさらに含んでなってもよい、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
CD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列と相同であるアミノ酸配列を有する、単離および精製されたペプチド。
【請求項29】
抗CD28モノクローナル抗体により認識されるCD28分子内にあるエピトープを含んでなるアミノ酸配列を有する、請求項28に記載のペプチド。
【請求項30】
該抗CD28モノクローナル抗体がMAB342と呼ばれるマウス抗CD28モノクローナル抗体(R & D Systems, Inc., Minneapolis, Minnesota, USAのクローン 37407.111)である、請求項29に記載のペプチド。
【請求項31】
配列番号3および5のいずれか1つで示されるアミノ酸配列またはその機能的断片および誘導体を含んでなる、請求項30に記載のペプチド。
【請求項32】
pTAと呼ばれ、かつ、配列番号5で示されるアミノ酸配列またはその機能的断片および誘導体を有する、請求項31に記載のペプチド。
【請求項33】
CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害する、請求項32に記載のペプチド。
【請求項34】
Tリンパ球の毒素媒介性活性化のアンタゴニストであり、かつ、ある発熱性外毒素または発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックから防御する、請求項33に記載のペプチド。
【請求項35】
超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との直接相互作用を阻害する組成物であって、有効成分として、CD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列と相同であるアミノ酸配列を有する単離および精製されたペプチドを、該相互作用を阻害するのに有効な量で含んでなる、組成物。
【請求項36】
Tリンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を阻害し、ある発熱性外毒素または発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックから防御する組成物であって、有効成分として、CD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列と相同であるアミノ酸配列を有する単離および精製されたペプチドを、IL−2、INF−γおよび/またはTNF−β遺伝子によりコードされるRNAの外毒素誘導性発現を阻害するのに有効な量で含んでなる、組成物。
【請求項37】
単離および精製された該ペプチドが配列番号3、配列番号4および配列番号5のいずれか1つまたはその組合せからなる群から選択されるアミノ酸配列を有し、また、所望により、医薬上許容される担体、希釈剤、アジュバントおよび/または賦形剤さらに含んでなってもよい、請求項35および36のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項38】
該ペプチドがpTAと呼ばれ、かつ、配列番号5で示されるアミノ酸配列および/またはその機能的断片および誘導体を有する、請求項37記載の組成物。
【請求項39】
哺乳類被験体における超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物であって、請求項28〜34のいずれか一項に記載の単離および精製されたペプチドを含んでなる、医薬組成物。
【請求項40】
このような治療を必要とする患者においてTリンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を阻害し、ある発熱性外毒素または発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックから防御する方法であって、該患者に、請求項28〜34のいずれか一項に記載のCD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列と相同であるアミノ酸配列を有する単離および精製されたペプチドまたはそれを含んでなる組成物の阻害に有効な量を投与することを含んでなる、方法。
【請求項41】
該ペプチドが配列番号3、配列番号4および配列番号5のいずれか1つで示されるアミノ酸配列を有するペプチドから選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
超抗原関連疾患を予防および/または治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、請求項28〜34のいずれか一項に記載のCD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列と相同であるアミノ酸配列を有する少なくとも1つの単離および精製されたペプチドまたはそれを含んでなる組成物の治療上有効な量を投与する工程を含んでなる、方法。
【請求項43】
該ペプチドがpTAと呼ばれ、かつ、配列番号5で示されるアミノ酸配列ならびにその機能的断片および誘導体を有する、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
請求項35および36のいずれか一項に記載の組成物の製造における、請求項28〜34のいずれか一項に記載のペプチドの使用。
【請求項45】
請求項39に記載の組成物の製造における、請求項28〜34のいずれか一項に記載のペプチドの使用。
【請求項46】
CD28分子と特異的に結合し、Th1リンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を拮抗し、また、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発し得る試験物質に関してスクリーニングする方法であって、
a.CD28分子と結合する候補アンタゴニスト物質を得る工程、
b.工程(a)で得られたCD28結合物質からCD28分子と該超抗原との直接相互作用を阻害する物質を選択する工程、および
c.工程(b)で得られた物質のTh1リンパ球の超抗原媒介性活性化に対する拮抗効果を決定する工程
を含んでなる、方法。
【請求項47】
該候補アンタゴニスト物質が
a.CD28分子またはその断片を含む混合物を準備する工程、
b.該混合物を該結合に好適な条件下にて該試験物質と接触させる工程、および
c.評価項目指標に対する試験物質の効果を判定する工程(ここで、該評価項目についての変化がCD28分子と該試験物質とが結合していることを示す)
により得られる、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
評価項目指標が視覚的に検出可能なシグナルをもたらす抗CD28抗体とCD28分子との結合である、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のCD28内の超抗原結合部位を介してCD28分子と特異的に結合し、それによりCD28分子と該超抗原との相互作用を阻止する該候補アンタゴニスト物質の、所望により、請求項55に記載の方法により得てもよいCD28が結合する物質からの選択が
a.CD28分子またはその断片を含む混合物を準備する工程、
b.該混合物を、CD28内の超抗原結合部位を介するCD28分子との特異的相互作用に好適な条件下にて該試験物質と接触させる工程、および
c.評価項目指標に対する試験物質の効果を判定する工程(ここで、該評価項目についての変化が該超抗原結合部位を介してCD28分子と試験物質とが結合していることを示す)
により行われる、請求項46に記載のスクリーニング方法。
【請求項50】
該混合物が
a.CD28分子またはその断片、
b.CD28分子と請求項1〜9のいずれか一項に記載のCD28内の超抗原結合部位にて特異的に結合する相互作用分子、および
c.所望により、該相互作用分子とCD28分子との相互作用に、および該相互作用分子とCD28分子との相互作用に関する評価項目指標の検出に好適な条件を提供する溶液、バッファーおよび化合物
を含んでなる、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
CD28の該断片が配列番号3で示されるアミノ酸配列を含んでなるCD28分子内の超抗原結合部位である、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
該相互作用分子が抗CD28モノクローナル抗体、配列番号1で示されるアンタゴニストペプチドp12 、配列番号2で示されるアンタゴニストペプチドp14および発熱性外毒素またはその機能的断片のいずれか1つである、請求項50に記載の方法。
【請求項53】
評価項目指標が視覚的に検出可能なシグナルをもたらす該相互作用分子とCD28分子との結合である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
該評価項目における阻害が該試験物質と請求項1〜9のいずれか一項に記載のCD28内の超抗原結合部位とが直接結合していることを示し、その結合が相互作用分子と該部位との結合と競合する、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
該混合物が細胞混合物または細胞フリー混合物である、請求項47に記載の方法。
【請求項56】
混合物が細胞フリー混合物である、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
該CD28分子またはその断片が精製された組換えタンパク質、および該CD28分子を発現する形質転換宿主細胞の細胞溶解物または膜調製物のいずれか1つとして提供される、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
該混合物が細胞混合物である、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
該細胞混合物がトランスフェクト細胞培養物である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
該トランスフェクト細胞がCD28分子またはその断片をコードする核酸配列を含んでなる発現ベクターでトランスフェクトされたBHK−21細胞である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
該トランスフェクト細胞がCD28分子と超抗原との相互作用に必要不可欠である内生的または外生的に発現される分子をさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
該候補物質がタンパク質系物質、炭水化物系物質、脂質系物質、天然有機物系物質、合成有機物系物質、無機物系物質、およびペプチドミメティックス系物質からなる群から選択される、請求項46に記載の方法。
【請求項63】
該物質がペプチドのコンビナトリアルライブラリー、環状ペプチドミメティックのライブラリー、およびランダムまたは特定ファージディスプレイライブラリーののポジショナルスキャニングのいずれかの産物である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
該候補アンタゴニスト物質がTh1リンパ球の毒素媒介性活性化を拮抗する該物質の能力、および、所望により、ある発熱性外毒素またはこのような発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発するその能力を決定する方法により評価され、その評価方法が
a.CD28分子またはその断片を含んでなる試験系を準備する工程、
b.該系を相互作用に好適な条件下で請求項46〜53のいずれか一項に記載の方法により準備、選択された候補アンタゴニストと接触させる工程、および
c.評価項目指標に対する該候補アンタゴニストの効果を対照との比較により決定する工程(ここで、該効果はCD28分子と発熱性外毒素との直接相互作用を阻害し、それによってTh1リンパ球の毒素媒介性活性化の拮抗をもたらす該候補の可能性を示す)
を含んでなる、請求項46に記載のスクリーニング方法。
【請求項65】
該試験系が細胞フリー混合物、in-vitro/ex-vivo細胞培養物、およびin-vivo動物モデルのいずれか1つである、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
該試験系が、所望により、T細胞の超抗原誘導性活性化に、および候補アンタゴニストの拮抗効果を決定する評価項目指標の検出に好適な条件を提供する内生および/または外生化合物をさらに含んでなってよい、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
該T細胞がTh1リンパ球であり、かつ、該活性化がIL−2および/またはIFN−γ遺伝子発現の誘導により決定される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
該試験系が可溶性CD28分子(sCD28)および可溶性B7−2分子(sB7−2)を含んでなる細胞フリー系である、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
評価項目指標が好適な手段により検出されるsCD28分子とsB7−2分子との結合である、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
検出工程において、該候補アンタゴニストの存在下でのCD28分子とsB7−2との相互作用の増大が、超抗原とCD28分子との相互作用を特異的に拮抗し、阻害する該候補の可能性を示す、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
該試験系が内生的に発現されるCD28分子を含んでなるin-vitro/ex-vivo細胞培養物である、請求項67に記載の方法。
【請求項72】
該細胞培養物が哺乳類供与体から単離されたPBMC培養物である、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
評価項目指標が視覚的に検出可能なシグナルをもたらすIL−2および/またはIFN−γの超抗原誘導性発現である、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
該評価項目の阻害が、該超抗原とCD28分子との相互作用を特異的に拮抗し、阻害し、その阻害によってTh1リンパ球の毒素媒介性活性化の拮抗をもたらす該候補の可能性を示す、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
該in-vivo試験系が動物モデルである、請求項67に記載の方法。
【請求項76】
該動物モデルが超抗原を投与したD−ガラクトサミン感作マウスである、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
評価項目指標が該マウスの致死毒素性ショックからの防御および救済である、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
決定工程において、該評価項目の増大が、超抗原とCD28分子との相互作用を特異的に拮抗し、阻害する、Th1リンパ球の発熱性毒素媒介性活性化を拮抗する、毒素性ショックから防御する、また、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発する該候補物質の能力を示す、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
該動物モデルが発熱性外毒素を抗原投与したブタである、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
評価項目指標が該ブタの毒素性ショックおよび無能力からの防御および救済である、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
決定工程において、該評価項目の増大が、超抗原とCD28分子との相互作用を特異的に拮抗し、阻害する、Th1リンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を拮抗する、毒素性ショックおよび無能力から防御する、また、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発する該候補物質の能力を示す、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
哺乳類被験体における超抗原関連疾患の治療のための治療用組成物の製造方法であって、
a.Th1リンパ球の超抗原媒介性活性化を拮抗し、また、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発し得るアンタゴニスト物質を同定する工程、および
b.該アンタゴニスト物質を少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤と混合する工程
を含んでなる、方法。
【請求項83】
該アンタゴニスト物質が請求項46に記載のスクリーニング方法により同定される、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
請求項83に記載の方法による超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物の製造におけるCD28分子またはその断片の使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超抗原と特異的にかつ直接結合するCD28分子内の超抗原結合部位であって、該部位はCD28分子内にあるエピトープと少なくとも一部が重複し、該エピトープは配列番号3で示されるアミノ酸配列またはその断片を含んでなる超抗原結合部位。
【請求項2】
配列番号3で示されるアミノ酸配列またはその断片の全部または一部を含んでなる、請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項3】
該部位での該CD28分子と超抗原との直接結合がB7−2リガンドとCD28との結合を促進し、かつ、IL−2および/またはIFN−γ遺伝子発現の誘導により定義されているTh1リンパ球の活性化に必要不可欠である、請求項2に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項4】
該部位での該CD28分子と超抗原との直接結合がB7−2リガンドとCD28との結合を促進し、かつ、B7−2リガンドとCD28との該結合がIL−4および/またはIL−10の誘導により定義されているTh2リンパ球の活性化に必要不可欠ではない、請求項3に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項5】
発熱性外毒素の空間的に保存されているドメイン(このドメインはMHCクラスII分子およびTCRのいずれとの結合にも関係していない)と特異的にかつ直接結合する、請求項4に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項6】
該発熱性外毒素の空間的に保存されている該ドメインがその中にSEBのドメイン番号に基づき、β鎖7内から始まり、β鎖7を、短いβ鎖8を介して、α−ヘリックス4へと連結し、α−ヘリックス4内で終わる中央ターンを形成する、請求項5に記載のCD28内の超抗原結合部位。
【請求項7】
超抗原関連疾患の治療を必要とする哺乳類被験体における超抗原関連疾患の治療のための方法であって、CD28分子と該超抗原との相互作用を阻害する工程を含んでなり、該相互作用が該超抗原結合部位と請求項1〜6のいずれか一項に記載のCD28超抗原結合部位との結合である、方法。
【請求項8】
CD28分子と該超抗原との直接結合を阻害する該工程が該被験体に、CD28分子と該超抗原との直接相互作用を阻害する物質または該物質を含んでなり(該物質は小分子、酵素、炭水化物系分子、脂質系分子、天然有機物系分子、合成有機物系分子もしくは無機物系分子、請求項1〜6のいずれか一項に記載の超抗原結合部位を含んでなるCD28分子もしくはその断片、抗CD28抗体、可溶性B7−2分子および抗B7−2分子抗体からなる群から選択される)、所望により、少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤をさらに含んでなってもよい組成物の治療上有効な量を投与することを含んでなる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
該超抗原が発熱性外毒素である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害することにより、Th1リンパ球の外毒素媒介性活性化の阻害、毒素性ショックに対する防御、および、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫の誘発をもたらす、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
該発熱性外毒素が細菌外毒素である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
該外毒素が黄色ブドウ球菌および化膿連鎖球菌のいずれか1つにより産生される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
該超抗原関連疾患がある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショック、無能力および死のいずれか1つである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
このような治療を必要とする被験体においてTh1リンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を阻害し、ある発熱性外毒素または発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックから防御する方法であって、該被験体に、CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害する物質または該物質を含んでなり(該物質は小分子、酵素、炭水化物系分子、脂質系分子、天然有機物系分子、合成有機物系分子もしくは無機物系分子、請求項1〜6のいずれか一項に記載の超抗原結合部位を含んでなるCD28分子もしくはその断片、抗CD28抗体、可溶性B7−2分子および抗B7−2分子抗体からなる群から選択される)、所望により、少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤をさらに含んでなってもよい組成物の治療上有効な量を投与することを含んでなる、方法。
【請求項15】
このような治療を必要とする被験体においてある発熱性外毒素により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発する方法であって、該被験体に、CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害する物質または該物質を含んでなり(該物質は小分子、酵素、炭水化物系分子、脂質系分子、天然有機物系分子、合成有機物系分子もしくは無機物系分子、請求項1〜6のいずれか一項に記載の超抗原結合部位を含んでなるCD28分子もしくはその断片、抗CD28抗体、可溶性B7−2分子および抗B7−2分子抗体からなる群から選択される)、所望により、少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤をさらに含んでなってもよい組成物の治療上有効な量を投与することを含んでなる、方法。
【請求項16】
該物質が請求項1〜6のいずれか一項に記載の超抗原結合部位を含んでなるCD28分子またはその断片である、請求項8、14および15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
該物質が請求項1〜6のいずれか一項に記載の超抗原結合部位を特異的に認識する抗CD28抗体である、請求項8、14および15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
該物質が可溶性B7−2分子抗体である、請求項8、14および15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
該物質が抗B7−2分子抗体である、請求項8、14および15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との結合を阻害し、小分子、酵素、炭水化物系分子、脂質系分子、天然有機物系分子、合成有機物系分子および無機物系分子からなる群から選択される、物質。
【請求項21】
超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との結合を阻害し、抗CD28抗体および抗B7−2分子抗体のいずれか1つである、物質。
【請求項22】
該超抗原が発熱性外毒素である、請求項20および21のいずれか一項に記載の物質。
【請求項23】
該発熱性外毒素と該CD28超抗原結合部位との結合を阻害することにより、Th1リンパ球の毒素媒介性活性化の拮抗、および、所望により、該発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫の誘発をもたらす、請求項22に記載の物質。
【請求項24】
該結合が請求項1〜6のいずれか一項に記載のCD28内の超抗原結合部位を介する、請求項23に記載の物質。
【請求項25】
超抗原関連疾患の治療に用いる、請求項24に記載の物質。
【請求項26】
超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物の製造における、超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との結合を阻害し、小分子、酵素、炭水化物系分子、脂質系分子、天然有機物系分子、合成有機物系分子および無機物系分子からなる群から選択される物質の使用。
【請求項27】
超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物の製造における、超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との結合を阻害し、請求項1〜6のいずれか一項に記載の超抗原結合部位を含んでなるCD28分子もしくはその断片である物質の使用。
【請求項28】
超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物の製造における、超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との結合を阻害し、抗CD28分子抗体である物質の使用。
【請求項29】
超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物の製造における、超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との結合を阻害し、可溶性B7−2分子である物質の使用。
【請求項30】
超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物の製造における、超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との結合を阻害し、抗B7−2分子抗体である物質の使用。
【請求項31】
超抗原関連疾患の治療および/または予防のための医薬組成物であって、有効成分として、CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害し、それによりTh1リンパ球の毒素媒介性活性化の拮抗をもたらす物質(該物質は請求項20に記載の通りである)の治療上有効な量を含んでなる、医薬組成物。
【請求項32】
超抗原関連疾患の治療および/または予防のための医薬組成物であって、有効成分として、CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害し、それによりTh1リンパ球の毒素媒介性活性化の拮抗をもたらす(該物質は請求項21に記載の通りである)の治療上有効な量を含んでなる、医薬組成物。
【請求項33】
所望により、少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤をさらに含んでなってもよい、請求項31および32のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項34】
CD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列またはその断片を含んでなる、単離および精製されたペプチド(該結合部位は請求項1に記載の通りである)。
【請求項35】
配列番号3、配列番号4および配列番号5のいずれか1つで示されるアミノ酸配列またはその機能的断片および誘導体を含んでなる、請求項34に記載のペプチド。
【請求項36】
pTAと呼ばれ、かつ、配列番号5で示されるアミノ酸配列またはその機能的断片および誘導体を有する、請求項35に記載のペプチド。
【請求項37】
CD28分子と該発熱性外毒素との直接相互作用を阻害する、請求項36に記載のペプチド。
【請求項38】
Tリンパ球の毒素媒介性活性化のアンタゴニストであり、かつ、ある発熱性外毒素または発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックから防御する、請求項37に記載のペプチド。
【請求項39】
超抗原と請求項1に記載のCD28内の超抗原結合部位との直接相互作用を阻害する組成物であって、有効成分として、CD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列またはその断片を含んでなる単離および精製されたペプチドを、該相互作用を阻害するのに有効な量で含んでなる、組成物(該結合部位は請求項1に記載の通りである)。
【請求項40】
Tリンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を阻害し、ある発熱性外毒素または発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックから防御する組成物であって、有効成分として、CD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列またはその断片を含んでなる単離および精製されたペプチドを、IL−2、INF−γおよび/またはTNF−β遺伝子によりコードされるRNAの外毒素誘導性発現を阻害するのに有効な量で含んでなる、組成物(該結合部位は請求項1に記載の通りである)。
【請求項41】
単離および精製された該ペプチドが配列番号3、配列番号4および配列番号5のいずれか1つまたはその組合せからなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなり、また、所望により、医薬上許容される担体、希釈剤、アジュバントおよび/または賦形剤さらに含んでなってもよい、請求項39および40のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項42】
該ペプチドがpTAと呼ばれ、かつ、配列番号5で示されるアミノ酸配列および/またはその機能的断片および誘導体を有する、請求項41記載の組成物。
【請求項43】
哺乳類被験体における超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物であって、請求項34〜38のいずれか一項に記載の単離および精製されたペプチドを含んでなる、医薬組成物。
【請求項44】
このような治療を必要とする患者においてTリンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を阻害し、ある発熱性外毒素または発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックから防御する方法であって、該患者に、CD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列またはその断片を含んでなる単離および精製されたペプチドまたはそれを含んでなる組成物の阻害に有効な量を投与することを含んでなり、該結合部位は請求項1に記載の通りであり、ペプチドは請求項34〜38のいずれか一項に記載の通りである、方法。
【請求項45】
該ペプチドが配列番号3、配列番号4および配列番号5のいずれか1つで示されるアミノ酸配列を有するペプチドから選択される、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
超抗原関連疾患を予防および/または治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、CD28分子内の超抗原結合部位内に含まれるアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列またはその断片を含んでなる少なくとも1つの単離および精製されたペプチドまたはそれを含んでなる組成物の治療上有効な量を投与する工程を含んでなり、該結合部位は請求項1に記載の通りであり、ペプチドは請求項34〜38のいずれか一項に記載の通りである、方法。
【請求項47】
該ペプチドがpTAと呼ばれ、かつ、配列番号5で示されるアミノ酸配列ならびにその機能的断片および誘導体を有する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
請求項39、40および43のいずれか一項に記載の組成物の製造における、請求項34〜38のいずれか一項に記載のペプチドの使用。
【請求項49】
CD28分子と特異的に結合し、Th1リンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を拮抗し、また、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発し得る試験物質に関してスクリーニングする方法であって、
a.CD28分子と結合する候補アンタゴニスト物質を得る工程、
b.工程(a)で得られたCD28結合物質からCD28分子と該超抗原との直接相互作用を阻害する物質を選択する工程、および
c.工程(b)で得られた物質のTh1リンパ球の超抗原媒介性活性化に対する拮抗効果を決定する工程
を含んでなる、方法。
【請求項50】
該候補アンタゴニスト物質が
a.CD28分子またはその断片を含む混合物を準備する工程、
b.該混合物を該結合に好適な条件下にて該試験物質と接触させる工程、および
c.評価項目指標に対する試験物質の効果を判定する工程(ここで、該評価項目についての変化がCD28分子と該試験物質とが結合していることを示す)
により得られる、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
評価項目指標が視覚的に検出可能なシグナルをもたらす抗CD28抗体とCD28分子との結合である、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のCD28内の超抗原結合部位を介してCD28分子と特異的に結合し、それによりCD28分子と該超抗原との相互作用を阻止する該候補アンタゴニスト物質の、所望により、請求項50に記載の方法により得てもよいCD28が結合する物質からの選択が
a.CD28分子またはその断片を含む混合物を準備する工程、
b.該混合物を、CD28内の超抗原結合部位を介するCD28分子との特異的相互作用に好適な条件下にて該試験物質と接触させる工程、および
c.評価項目指標に対する試験物質の効果を判定する工程(ここで、該評価項目についての変化が該超抗原結合部位を介してCD28分子と試験物質とが結合していることを示す)
により行われる、請求項49に記載のスクリーニング方法。
【請求項53】
該混合物が
a.CD28分子またはその断片、
b.CD28分子と請求項1〜6のいずれか一項に記載のCD28内の超抗原結合部位にて特異的に結合する相互作用分子、および
c.所望により、該相互作用分子とCD28分子との相互作用に、および該相互作用分子とCD28分子との相互作用に関する評価項目指標の検出に好適な条件を提供する溶液、バッファーおよび化合物
を含んでなる、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
CD28の該断片が配列番号3で示されるアミノ酸配列を含んでなるCD28分子内の超抗原結合部位である、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
該相互作用分子が抗CD28モノクローナル抗体、配列番号1で示されるアンタゴニストペプチドp12 、配列番号2で示されるアンタゴニストペプチドp14および発熱性外毒素またはその機能的断片のいずれか1つである、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
評価項目指標が視覚的に検出可能なシグナルをもたらす該相互作用分子とCD28分子との結合である、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
該評価項目における阻害が該試験物質と請求項1〜6のいずれか一項に記載のCD28内の超抗原結合部位とが直接結合していることを示し、その結合が相互作用分子と該部位との結合と競合する、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
該混合物が細胞混合物または細胞フリー混合物である、請求項50に記載の方法。
【請求項59】
混合物が細胞フリー混合物である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
該CD28分子またはその断片が精製された組換えタンパク質、および該CD28分子を発現する形質転換宿主細胞の細胞溶解物または膜調製物のいずれか1つとして提供される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
該混合物が細胞混合物である、請求項58に記載の方法。
【請求項62】
該細胞混合物がトランスフェクト細胞培養物である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
該トランスフェクト細胞がCD28分子またはその断片をコードする核酸配列を含んでなる発現ベクターでトランスフェクトされたBHK−21細胞である、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
該トランスフェクト細胞がCD28分子と超抗原との相互作用に必要不可欠である内生的または外生的に発現される分子をさらに含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
該候補物質がタンパク質系物質、炭水化物系物質、脂質系物質、天然有機物系物質、合成有機物系物質、無機物系物質、およびペプチドミメティックス系物質からなる群から選択される、請求項49に記載の方法。
【請求項66】
該物質がペプチドのコンビナトリアルライブラリー、環状ペプチドミメティックのライブラリー、およびランダムまたは特定ファージディスプレイライブラリーののポジショナルスキャニングのいずれかの産物である、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
該候補アンタゴニスト物質がTh1リンパ球の毒素媒介性活性化を拮抗する該物質の能力、および、所望により、ある発熱性外毒素またはこのような発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発するその能力を決定する方法により評価され、その評価方法が
a.CD28分子またはその断片を含んでなる試験系を準備する工程、
b.該系を相互作用に好適な条件下で請求項49〜57のいずれか一項に記載の方法により準備、選択された候補アンタゴニストと接触させる工程、および
c.評価項目指標に対する該候補アンタゴニストの効果を対照との比較により決定する工程(ここで、該効果はCD28分子と発熱性外毒素との直接相互作用を阻害し、それによってTh1リンパ球の毒素媒介性活性化の拮抗をもたらす該候補の可能性を示す)
を含んでなる、請求項49に記載のスクリーニング方法。
【請求項68】
該試験系が細胞フリー混合物、in-vitro/ex-vivo細胞培養物、およびin-vivo動物モデルのいずれか1つである、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
該試験系が、所望により、T細胞の超抗原誘導性活性化に、および候補アンタゴニストの拮抗効果を決定する評価項目指標の検出に好適な条件を提供する内生および/または外生化合物をさらに含んでなってよい、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
該T細胞がTh1リンパ球であり、かつ、該活性化がIL−2および/またはIFN−γ遺伝子発現の誘導により決定される、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
該試験系が可溶性CD28分子(sCD28)および可溶性B7−2分子(sB7−2)を含んでなる細胞フリー系である、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
評価項目指標が好適な手段により検出されるsCD28分子とsB7−2分子との結合である、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
検出工程において、該候補アンタゴニストの存在下でのCD28分子とsB7−2との相互作用の増大が、超抗原とCD28分子との相互作用を特異的に拮抗し、阻害する該候補の可能性を示す、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
該試験系が内生的に発現されるCD28分子を含んでなるin-vitro/ex-vivo細胞培養物である、請求項70に記載の方法。
【請求項75】
該細胞培養物が哺乳類供与体から単離されたPBMC培養物である、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
評価項目指標が視覚的に検出可能なシグナルをもたらすIL−2および/またはIFN−γの超抗原誘導性発現である、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
該評価項目の阻害が、該超抗原とCD28分子との相互作用を特異的に拮抗し、阻害し、その阻害によってTh1リンパ球の毒素媒介性活性化の拮抗をもたらす該候補の可能性を示す、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
該in-vivo試験系が動物モデルである、請求項70に記載の方法。
【請求項79】
該動物モデルが超抗原を投与したD−ガラクトサミン感作マウスである、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
評価項目指標が該マウスの致死毒素性ショックからの防御および救済である、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
決定工程において、該評価項目の増大が、超抗原とCD28分子との相互作用を特異的に拮抗し、阻害する、Th1リンパ球の発熱性毒素媒介性活性化を拮抗する、毒素性ショックから防御する、また、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発する該候補物質の能力を示す、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
該動物モデルが発熱性外毒素を抗原投与したブタである、請求項78に記載の方法。
【請求項83】
評価項目指標が該ブタの毒素性ショックおよび無能力からの防御および救済である、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
決定工程において、該評価項目の増大が、超抗原とCD28分子との相互作用を特異的に拮抗し、阻害する、Th1リンパ球の発熱性外毒素媒介性活性化を拮抗する、毒素性ショックおよび無能力から防御する、また、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発する該候補物質の能力を示す、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
哺乳類被験体における超抗原関連疾患の治療のための治療用組成物の製造方法であって、
a.請求項49に記載のスクリーニング方法により、Th1リンパ球の超抗原媒介性活性化を拮抗し、また、所望により、ある発熱性外毒素または少なくとも2種の発熱性外毒素の混合物により誘導される毒素性ショックに対する防御免疫を誘発し得るアンタゴニスト物質を同定する工程、および
b.該アンタゴニスト物質を少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤、賦形剤および/または添加剤と混合する工程
を含んでなる、方法。
【請求項86】
請求項85に記載の方法による超抗原関連疾患の治療のための医薬組成物の製造におけるCD28分子またはその断片の使用。

【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図17E】
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【図18A】
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【図18B】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2006−505500(P2006−505500A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−582189(P2003−582189)
【出願日】平成15年4月3日(2003.4.3)
【国際出願番号】PCT/IL2003/000278
【国際公開番号】WO2003/084995
【国際公開日】平成15年10月16日(2003.10.16)
【出願人】(501479721)イースム、リサーチ、デベロプメント、カンパニー、オブ、ザ、ヘブライ、ユニバーシティー、オブ、イエルサレム (5)
【氏名又は名称原語表記】YISSUM RESEARCH DEVELOPMENT COMPANY OF THE HEBREW UNIVERSITY OF JERUSALEM
【Fターム(参考)】