説明

CO2ブラインによる冷却方法及び冷却設備

【課題】冷蔵倉庫等の冷却室内に保管された被冷却物品の乾燥や冷凍焼けを防止し、空気冷却器の配置制限を緩和して、自然冷媒を用いた冷却設備への転換を容易にする。
【解決手段】NH/CO冷凍装置14は、NHを一次冷媒とする冷凍サイクル構成機器と、二次冷媒としてのCOブラインを冷蔵倉庫12の空気冷却器20に循環するCOブライン循環路16とで構成されている。空気冷却器20はマイクロチャンネル熱交換器30とファン220とを備え、マイクロチャンネル熱交換器30は多数の微小径冷媒流路314を形成した扁平管306を備え、伝熱面密度が高く、冷却能力が高い。液相のCOブラインをマイクロチャンネル熱交換器30に送り、マイクロチャンネル熱交換器30でCOブライン液の全量を気化させると共に、冷蔵倉庫12内で上下方向に温度差を発生させ、上下方向の自然対流を形成させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、冷蔵倉庫や冷凍庫内の冷却、又は建物の各室の冷房用として適用可能な冷却方法及び冷却設備に関する。
【背景技術】
【0002】
食品等を冷蔵・冷凍保存する冷蔵倉庫内を冷却する冷却装置が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されているように、従来は、冷却室に空気冷却器(エアクーラ)として、フィンコイルと送風機とが一体に組み込まれたユニットクーラが1基又は数基配置されている。該ユニットクーラに冷媒を循環して室内空気を冷却し、冷気を送風機とダクトとを用いて循環させる冷媒循環方式の冷却設備が多く使用されている。
【0003】
この種の冷却装置は、冷却室内を均一に冷却させるため、大風量のファンを用い、冷却室内の空気を高速の冷気により強制的に冷却室の下方域に循環させる強制対流方式を採用している。しかし、冷却室内に冷凍食品等を保管する場合に、高速の冷気により乾燥及び冷凍焼けが起きると共に、大風量のファンを用いるため、大きな動力を必要とするという問題がある。
【0004】
NHを一次冷媒として用い、COブラインを二次冷媒として空気冷却器等に循環させる、自然冷媒を用いた冷却設備が特許文献2に開示されている。この種の冷却設備の構成を図9に示す。図9において、機械室Mの一階に、NHを一次冷媒とし、COを二次冷媒とするNH/CO冷凍装置100が設けられている。NH冷媒循環路102に、圧縮機104と、凝縮器106と、膨張弁108と、液化器(蒸発器)110とからなる冷凍サイクル構成機器が設けられている。液化器110は、NH冷媒とCOブラインとを熱交換させ、COブラインを液化させるものである。
【0005】
機械室Mの半地下階GLに、COブラインの液溜器(低圧受液器)112と、液ポンプ116とが設置されている。また、1階から4階の各階の室01〜04に夫々空気冷却器118a〜dが設けられている。液溜器112と液化器110とを接続するCOブラインの循環路114と、液溜器112と空気冷却器118a〜dとを接続するCOブラインの循環路120と設けられている。
【0006】
該循環路120のCO送り管120aに液ポンプ116が介設され、液状のCOブラインを液溜器112から各空気冷却器118a〜dに供給している。各空気冷却器118a〜dの入口側のCO送り管120aに流量調整弁122が設けられている。
かかる構成により、液溜器112の低温低圧のCOブライン液を空気冷却器118a〜dに供給し、空気冷却器118でCOブライン液と室内空気とを熱交換させ、COブライン液の一部を気化させて室内空気を冷却している。そして、熱交換後の気液二相流のCOブラインをCO戻り管120bを介して液溜器112に戻している。
なお、液化器110をなくし、NH冷媒の循環路102を直接液溜器112に接続した方式のものもある。
【0007】
また、熱交換効率が良く、コンパクトな熱交換器として、いわゆる「マイクロチャンネル熱交換器(マルチフロー型熱交換器)」と称される熱交換器が知られている。この熱交換器は、複数の微小冷媒流路が形成された扁平管を使用した熱交換器である。この熱交換器の構成例が特許文献3及び特許文献4に開示されている。この扁平管は、周壁が断面長円形で、内部空間は断面長辺方向に複数の仕切壁で仕切られ、複数の微小径冷媒通路を形成している。複数の扁平管が空気流通用の間隔を設けて並列に配置され、扁平管の間に放熱用フィンが設けられている。
【0008】
空気が扁平管の間隔の間を通るときに、冷媒と熱交換される。扁平管に設けられた微小径冷媒流路によって、伝熱面密度(熱交換器の伝熱面積/熱交換器の体積)が増大し、これによって、熱交換効率を向上できる。マイクロチャンネル熱交換器は、車両用ラジエータやカーエアコン用凝縮器等として広く使用されている。特許文献4には、好ましい扁平管の寸法として、管壁肉厚が0.15〜0.5mm、幅が12〜20mm、高さが1.2〜2.0mmとすることが開示され、この寸法の扁平管に5個の微小径冷媒流路を形成した扁平管が開示されている。
【0009】
図9に示すブライン循環式冷却設備では、空気冷却器118a〜dの熱交換量を設定値以上に保持するため、液ポンプ116は、空気冷却器118a〜dで気化する冷媒量(最小必要冷媒量)の2〜3倍の液冷媒を空気冷却器118a〜dに供給している。空気冷却器118a〜dで気化した冷媒を含む気液二相冷媒が液溜器112に容易に還流されるように、通常、液溜器と液ポンプとを、空気冷却器より下方に配置している。
【0010】
液溜器及び液ポンプを空気冷却器より上方に配置した例を図10に示す。図10において、空気冷却器130のケーシング132の内部では、ケーシング132の出口に設けられたファン134により空気流aが形成されている。ケーシング132の内部には、冷媒供給ヘッダー136と冷媒排出ヘッダー138とが設けられている。そして、図示省略の多数のフィン付き熱交換管が冷媒供給ヘッダー136と冷媒排出ヘッダー138間に接続されている。該フィン付き熱交換管の内部を流れる冷媒液と空気流aとの間で熱交換が行なわれ、空気冷却器130が設けられた冷却室内の空気を冷却している。
【0011】
空気冷却器130と液溜器140との間に、冷媒送り管142aと冷媒戻り管142bとからなる冷媒循環路142が接続されている。冷媒送り管142aに液ポンプ144が介設されている。
【0012】
この配置例では、冷媒戻り管142bに余剰の液冷媒による液柱が発生する。そのため、冷却室内を維持する室温に相当する空気冷却器130の冷媒飽和圧力がPパスカルであるとき、冷媒戻り管142b中の余剰の液冷媒による液柱圧力ΔPパスカルが加わると、実際の空気冷却器130のガス冷媒の飽和圧力は、(P+ΔP)パスカルとなる。そのため、空気冷却器130では、液柱圧力ΔPパスカルだけ高い蒸発圧力となり、冷却室の冷却能力が低下し、冷却不良となるという問題が起こる。
【0013】
空気冷却器130での蒸発圧力をPパスカルに保つために、空気冷却器130の冷媒戻り管142b及び液溜器140の圧力を(P−ΔP)パスカルに下げる必要がある。液溜器140の圧力を(P−ΔP)パスカルに下げるために、図示省略のブラインクーラ(図9の液化器110に相当)の蒸発温度を低くさせる必要があり、そのため、NH冷凍装置の圧縮機は、定格運転外の低い蒸発温度の運転を強いられ、効率が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開平8−226738号公開公報
【特許文献2】国際公開WO2006−38354号再公表特許公報
【特許文献3】特開平2−84252号公開公報
【特許文献4】特開平4−20791号公開公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従来のブライン循環式冷却設備では、前述のように、大風量のファンを用い、冷却室内の空気を強制的に循環させる強制対流方式を採用しているので、冷却室内に保管された冷凍食品等が、高速の冷気により乾燥及び冷凍焼けするおそれがあると共に、大きなファン動力を必要とするという問題がある。
【0016】
また、空気冷却器から気液二相流の冷媒を液溜器に戻す冷媒戻り管で液柱を形成させないように、低圧受液器(液溜器)と液ポンプとを、蒸発器となる空気冷却器より下方に配置する必要がある。しかし、液溜器と液ポンプとを設置するため、一階の機械室に半地下階を設けたり、あるいは地階に機械室を設けることになり、冷蔵倉庫等の建築コストが上昇するという問題がある。このことが冷凍装置の冷媒をNHやCO等の自然冷媒に切り替えることを阻害する要因のひとつになっている。
【0017】
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、ブライン循環式冷却設備において、冷蔵倉庫等の冷却室内に保管された被冷却物品の乾燥や冷凍焼けを防止すると共に、冷却設備の建築コストを削減し、これによって、自然冷媒を用いた冷却設備への転換を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
かかる目的を達成するため、本発明のCOブラインによる冷却方法は、NHを一次冷媒として冷凍サイクルを構成するNH冷凍装置で二次冷媒であるCOブラインを冷却液化し、液化されたCOブラインを冷却室に設けられた空気冷却器に送り、冷却室内を冷却するCOブラインによる冷却方法において、空気冷却器の熱交換器として、多数の微小径冷媒流路が並列配置され該微小径冷媒流路を形成する流路形成体の伝熱面密度を増大させてなる熱交換器(以下「マイクロチャンネル熱交換器」と言う。)を用い、冷却室内上層域に分散配置された複数の空気冷却器で冷却室内を冷却する冷却工程と、熱交換器に送られたCOブライン全部を冷却室内空気との熱交換により気化させ、気化したCOブラインをNH冷凍装置の液溜器に戻すCOブライン循環工程と、空気冷却器で冷却室内上層域を冷却し、飽和水蒸気量又は飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷却空気を形成すると共に、冷却室内で上下方向の温度差を生じさせ、上下方向の自然対流を形成させる自然対流形成工程と、からなるものである。
【0019】
本発明方法では、空気冷却器の熱交換器として、伝熱面密度を増大させたマイクロチャンネル熱交換器を用い、マイクロチャンネル熱交換器を冷却室内上層域に分散配置させる。これによって、COブラインと室内空気との熱交換量を増大し、冷却効果を増大できる。また、マイクロチャンネル熱交換器のCOブラインの流路の内容積は非常に小さく、例えば500mm×500mm程度の大きさの板状に形成されたものでは、20cc(cm)程度のCOブラインしか保有されない。そのため、マイクロチャンネル熱交換器に供給されたCOブラインは実質的に全量が気化されるので、冷媒戻り管に液柱が形成されなくなる。従って、液溜器や液ポンプの上方配置が可能になり、これら機器類の配置位置に制約を受けなくなるので、前述の冷却設備の建築コストの問題を解消できる。
【0020】
また、複数のマイクロチャンネル熱交換器を冷却室内上層域に分散配置するので、冷却室内上層域を均一に冷却できる。従来のユニットクーラでは、冷却室内に1基又は数基が配置されるが、例えば、被冷蔵品1,000トン規模のF級冷蔵庫において、従来のユニットクーラ1基に対して、本発明方法では、10数基の前記マイクロチャンネル熱交換器の空気冷却器を分散配置する。ユニットクーラ1基の冷媒保有量は65〜70リットルに対して、10数基のマイクロチャンネル熱交換器の空気冷却器の冷媒保有量は従来の0.5%程度と極端に減少するため、COブラインの循環流量も極少量となり、液ポンプの動力を大幅に削減できる。
【0021】
また、本発明方法では、マイクロチャンネル熱交換器を冷却室内上層域に配置し、冷却室内上層域を冷却し、これによって、相対湿度を高めるようにしたので、上層域で飽和水蒸気量又は飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷却空気を形成できる。同時に、室内空気に上下方向に温度差が生じ、この温度差で上下方向の自然対流を形成できる。そのため、上層域の高相対湿度の冷却空気が下方に拡散し、冷却室内に保管される冷凍食品等の被冷却物品を包むようにして冷却できる。これによって、被冷却物品の乾燥や冷凍焼けを防止できる。
【0022】
本発明方法において、マイクロチャンネル熱交換器に隣接配置された送風機でマイクロチャンネル熱交換器の伝熱面に接する通風を形成させ、COブラインと室内空気との熱交換を促進させて冷却室内上層域に低温空気域を形成させるようにするとよい。
本発明方法では、自然対流により低速の空気流を形成するので、マイクロチャンネル熱交換器の伝熱面に接する通風を形成させるための吸込み静圧はわずかでよく、一般的な有圧換気扇を用いることができる。
【0023】
従来のユニットクーラでは、例えば、呼び径1/2程度の銅管が10数列配置された熱交換器を用いている。この場合、10数mmAqの吸込み静圧が必要となり、これに対応して数kwの送風機が必要となるが、本発明のCOブラインによる冷却方法では、従来の1/10程度の送風機電力でよく、大幅な省エネとなる。
【0024】
前記本発明方法の実施に直接使用可能な本発明のCOブラインによる冷却設備は、NHを一次冷媒として冷凍サイクル構成機器を備えたNH冷凍装置と、該NH冷凍装置と冷却室内に設けられた空気冷却器との間でCOブラインを二次冷媒として循環させるCOブライン循環路とを備えたCOブラインによる冷却装置において、空気冷却器が、多数の微小径冷媒流路が並列配置され該微小冷媒流路を形成する流路形成体の伝熱面密度を増大させてなる熱交換器で構成されると共に、複数の該熱交換器を冷却室内上層域に分散配置し、COブライン循環路の往路に液化COを空気冷却器に送る液ポンプを設け、前記熱交換器で冷却室内空気との熱交換により気化したCOブラインをCOブライン循環路に設けられた液溜器に戻すように構成し、空気冷却器で冷却室内上層域を冷却し、飽和水蒸気量又は飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷却空気を形成すると共に、冷却空気内で上下方向の温度差を生じさせ、上下方向の自然対流を形成させてなるものである。
【0025】
本発明装置では、空気冷却器の熱交換器として、伝熱面密度を増大させたマイクロチャンネル熱交換器を用い、マイクロチャンネル熱交換器を冷却室内上層域に分散配置させる。これによって、COブラインと室内空気との熱交換量を増大でき、冷却効果を増大できる。また、複数のマイクロチャンネル熱交換器を冷却室内上層域に分散配置するので、冷却室内上層域を均一に冷却できる。
【0026】
また、マイクロチャンネル熱交換器に形成された冷媒流路の内容積は非常に小さく、極微量の冷媒しか保有されないので、マイクロチャンネル熱交換器に供給されたCOブラインは実質的に全量が気化される。そのため、冷媒戻り管に液柱が形成されなくなるので、液溜器や液ポンプの上方配置が可能になり、これら機器類の配置位置の制約がなくなるので、前述の冷却設備の建築コストの問題を解消できる。
【0027】
また、各空気冷却器の冷媒保有量は極端に減少するため、COブラインの循環流量も少量となり、液ポンプの動力を大幅に削減できる。また、マイクロチャンネル熱交換器を冷却室内上層域に配置し、冷却室内上層域を冷却し、これによって、相対湿度を高めるようにしたので、上層域で飽和水蒸気量又は飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷却空気を形成できる。同時に、室内空気に上下方向に温度差が生じ、この温度差で上下方向の自然対流を形成できる。そのため、上層域の前記冷却空気が下方に拡散し、冷却室内に保管される冷凍食品等の被冷却物品を包むようにして冷却できるので、被冷却物品の乾燥や冷凍焼けを防止できる。
【0028】
本発明装置において、マイクロチャンネル熱交換器と、マイクロチャンネル熱交換器に隣接配置され該熱交換器の伝熱面に接する通風を形成させる送風機とで冷却器ユニットを構成し、複数の冷却器ユニットを冷却室内上層域に分散配置するようにするとよい。
本発明装置では、冷却室内に低速の自然対流を形成させるため、マイクロチャンネル熱交換器の伝熱面に接する通風を形成させるための吸込み静圧はわずかでよく、本発明のCOブラインによる冷却設備では、従来の1/10程度の送風機電力で済み、大幅な省エネとなる。
また、かかる構成の冷却器ユニットを冷却室内上層域に分散配置したので、冷却室内上層域を均一に冷却でき、下方域との温度差形成が容易になり、自然対流の形成が容易になる。
【0029】
本発明装置において、マイクロチャンネル熱交換器が、複数の微小径冷媒流路を有する扁平管が互いに間隔をもって並列に並べられた板状体に形成され、該板状体の伝熱面が重力方向下方又は斜め下方に向くように配置され、該伝熱面から下方又は斜め下方に向けて冷気を輻射させるように構成されているとよい。このように、マイクロチャンネル熱交換器の伝熱面から下方又は斜め下方に向けて冷気を輻射させるようにしたので、冷蔵倉庫等に保管された被冷却物品の冷却効果をさらに高めることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明方法によれば、NHを一次冷媒として冷凍サイクルを構成するNH冷凍装置で二次冷媒であるCOブラインを冷却液化し、液化されたCOブラインを冷却室に設けられた空気冷却器に送り、冷却室内を冷却するCOブラインによる冷却方法において、空気冷却器の熱交換器として、多数の微小径冷媒流路が並列配置され該微小径冷媒流路を形成する流路形成体の伝熱面密度を増大させてなる熱交換器を用い、冷却室内上層域に分散配置された複数の空気冷却器で冷却室内を冷却する冷却工程と、前記熱交換器に送られたCOブライン全部を冷却室内空気との熱交換により気化させ、気化したCOブラインをNH冷凍装置の液溜器に戻すCOブライン循環工程と、空気冷却器で冷却室内上層域を冷却し、飽和水蒸気量又は飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷却空気を形成すると共に、冷却空気内で上下方向の温度差を生じさせ、上下方向の自然対流を形成させる自然対流形成工程と、からなるので、空気冷却器でCOブラインが全量気化され、冷媒戻り管に液柱が形成されないので、空気冷却器や液溜器、液ポンプの配置に制約がなくなり、冷却設備の建築コストを節減できると共に、CO2ブラインを循環させる液ポンプ動力を大幅に低減でき、さらに、冷却室内で自然対流を形成させ、被冷却物品を飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷気で包むように冷却できるので、被冷却物品の乾燥や冷凍焼けを防止できる。
【0031】
また、本発明装置によれば、NHを一次冷媒として冷凍サイクル構成機器を備えたNH冷凍装置と、該NH冷凍装置と冷却室内に設けられた空気冷却器との間でCOブラインを二次冷媒として循環させるCOブライン循環路とを備えたCOブラインによる冷却装置において、空気冷却器が、多数の微小径冷媒流路が並列配置され該微小冷媒流路を形成する流路形成体の伝熱面密度を増大させてなる熱交換器で構成されると共に、複数の該熱交換器が冷却室内上層域に分散配置され、COブライン循環路の往路に液化COを空気冷却器に送る液ポンプが設けられ、前記熱交換器で冷却室内空気との熱交換により気化したCOブラインをCOブライン循環路に設けられた液溜器に戻すように構成し、
空気冷却器で冷却室内上層域を冷却し、飽和水蒸気量又は飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷却空気を形成すると共に、冷却空気内で上下方向の温度差を生じさせ、上下方向の自然対流を形成させてなるので、前記本発明方法と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明方法及び装置の一実施形態に係る冷蔵設備の全体斜視図である。
【図2】前記冷蔵設備に用いられる空気冷却器の構成例を示す斜視図である。
【図3】図2中のA―A線に沿う断面図である。
【図4】前記冷蔵設備に用いられるマイクロチャンネル熱交換器の正面図である。
【図5】前記マイクロチャンネル熱交換器の側面図である。
【図6】図5中のB―B線に沿う断面図である。
【図7】空気冷却器の別な構成例を示す斜視図である。
【図8】空気冷却器のさらに別な構成例を示す斜視図である。
【図9】従来のブライン循環式冷凍装置の一例を示すブロック線図である。
【図10】液溜器及び液ポンプを上方配置した場合のブライン循環式冷凍装置の一部を示すブロック線図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
【0034】
本発明方法及び装置を冷蔵倉庫を備えた冷蔵設備に適用した一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。図1に示す本実施形態の冷蔵設備10において、冷蔵倉庫12の外側にNH/CO冷凍装置14が設けられている。NH/CO冷凍装置14では、NHを一次冷媒とし、NH冷媒の冷凍サイクルを構成する図示省略の機器類を備えている。この冷凍サイクル構成機器には、液化器が設けられ、該液化器にはCOブライン循環管を介して液溜器が接続されている。即ち、これらの構成機器は、図9の機械室Mの内部に設けられた構成機器と同一である。
【0035】
前記図示省略の液溜器には、CO循環路16が接続されている。CO2循環路16のCO液送り管16aには、液ポンプ18が設けられている。液ポンプ18によって、冷蔵倉庫12内に配設された空気冷却器20にCOブラインを送っている。冷蔵倉庫12内の上層域uに多数の空気冷却器20が配設されている。冷蔵倉庫12には、荷捌室22に面して被冷却物品Rの搬入又は搬出を行なうための出入口24が設けられ、出入口24には密閉性能が良い開閉機構26が設けられている。以下、空気冷却器20の構成を説明する。
【0036】
図2及び図3は、空気冷却器20の構成例を示す。図において、空気冷却器20のケーシング202は、室内空気の流れを矢印で示すように形成させるため、前面開口204及び底面開口206が設けられている。これら開口以外の正面壁208、上面壁210、背面壁212、右側面壁214、左側面壁216及び底面壁218は、遮蔽壁で構成されている。空気冷却器20の配置位置及び固定手段は、背面壁212を冷蔵倉庫12の上層域の内壁面に接するように配置し、背面壁212を内壁面に固定するようにしてもよいし、あるいは冷蔵倉庫12の四隅で、背面壁212及び左右側面壁214又は216を冷蔵倉庫12の内側壁に固定するようにしてもよい。あるいは上面壁210に吊り具を取り付け、空気冷却器20を冷蔵倉庫12の天井から吊り下げるようにしてもよい。
【0037】
正面壁208にはファン220が装着されている。ファン220及びファン220の駆動モータ222が支持フレーム224に支持されている。ケーシング202の内部に、板状に構成されたマイクロチャンネル熱交換器30が左右側壁214、216の対角線方向に配設されている。ケーシング202の内部中央には、マイクロチャンネル熱交換器30の前側でケーシング22内を仕切る三角形状の隔壁226が設けられている。以下、マイクロチャンネル熱交換器30の構成を図4〜図6に基づいて説明する。
【0038】
図4〜図6において、マイクロチャンネル熱交換器30は、互いに平行に配置された上下一対のヘッダー302及び304と、ヘッダー302、304間に架設され、内部がヘッダー302、304と連通した多数の扁平管306と、扁平管306の間に設けられた放熱用のフィン308とで構成されている。
【0039】
図6に示すように、扁平管306には、多数の微小径冷媒流路314が穿設されている。微小径冷媒流路314は扁平管306の軸線方向に並列に設けられている。各扁平管306の間には、室内空気を通すための間隔Iが設けられ、この間隔Iに蛇行形状に曲折された放熱用のフィン308が設けられている。こうして、マイクロチャンネル熱交換器30は、伝熱面密度が高く、熱交換能力が高い構成となっている。
【0040】
かかる構成において、NH/CO冷凍装置14から、二次冷媒であるCOが、液相状態でCO送り管16aを介し、液ポンプ18によって空気冷却器20に供給される。各空気冷却器20はCO送り管16aに対して並列に連結されている。ファン216が稼動することで、空気冷却器20では、矢印方向の室内空気の流れが形成される。即ち、前面開口204及び底面開口206から流入し、マイクロチャンネル熱交換器30の間隔Iを通る。その後空気流は、ファン216のほうに曲折し、ファン216からケーシング202の外側に抜ける。
【0041】
一方、各空気冷却器20で、液相のCOブラインrがマイクロチャンネル熱交換器30の入口管310から流入し、その後ヘッダー304を介して扁平管306の微小径冷媒流路314を流れる。このとき、COブライン液と室内空気とが熱交換する。各微小径冷媒流路314の容積は極めて小さく、かつマイクロチャンネル熱交換器30は伝熱面密度が高いので、熱交換効率が高い熱交換が行なわれる。そのため、ヘッダー302を経て出口管312に達したときのCOブラインrは、全量が気化している。
【0042】
気化したCOブラインrは、CO戻り管16bに戻る。COブラインは気化したままCOブライン戻り管16bから液溜器(図示省略)に戻り、さらに、NH/CO冷凍装置14の液化器でNH冷媒によって冷却され液化する。液化したCOブラインは、液溜器に貯留され、再びCO送り管16aを介して空気冷却器20に送られる。
【0043】
本実施形態によれば、空気冷却器20の熱交換器として、伝熱面密度を増大させたマイクロチャンネル熱交換器30を用い、マイクロチャンネル熱交換器30を冷却室内上層域uに分散配置しているので、COブラインと室内空気との熱交換量を増大でき、冷却効果を増大できる。また、扁平管306に押出加工によって形成された微小径冷媒流路314の流路の内容積は非常に小さく、例えば500mm×500mm程度の大きさの板状に形成されたものでは、20cc(cm)程度のCOブラインしか保有されない。
【0044】
そのため、マイクロチャンネル熱交換器30に供給されたCOブラインは実質的に全量が気化されるので、CO戻り管16bに液状のCOブラインによる液柱が形成されなくなる。従って、液溜器や液ポンプの上方配置が可能になり、これら機器の配置位置に制約を受けなくなる。これによって、空気冷却器20の冷却能力が低下することが無くなると共に、液溜器や液ポンプ等を半地下階や地下階に設ける必要がなくなり、NH/CO冷凍装置14の建築コストを節減できる。
【0045】
また、空気冷却器20を冷蔵倉庫内上層域uに分散配置するので、該上層域uを均一に冷却できる。被冷蔵品1,000トン規模のF級冷蔵庫において、従来のユニットクーラ1基に対して、本実施形態では10数基のマイクロチャンネル熱交換器の空気冷却器20を分散配置する。従来のユニットクーラ1基の冷媒保有量は65〜70リットルであり、これに対して10数基のマイクロチャンネル熱交換器の冷媒保有量は従来の0.5%程度と極端に減少するため、COブラインの循環流量も少量となり、液ポンプ18の動力を大幅に削減できる。
【0046】
また、空気冷却器20を冷蔵倉庫12内上層域uに配置し、該上層域uを冷却するようにしたので、上層域uで飽和水蒸気量又は飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷却空気を形成できる。同時に、室内空気に上下方向に温度差が生じ、この温度差で上下方向の自然対流aを形成できる。そのため、上層域uの冷却された高相対湿度の冷却空気が下方に拡散し、この冷却空気で冷蔵倉庫12の床面上に保管される冷凍食品等の被冷却物品Rを包むようにして冷却できる。これによって、被冷却物品Rの乾燥や冷凍焼けを防止できる。
【0047】
また、本実施形態では、強制対流を形成させる必要がないので、マイクロチャンネル熱交換器30の伝熱面に接する通風を形成させるための吸込み静圧はわずかでよく、通風を形成させるファン216として、一般的な有圧換気扇を用いることができる。従来の1,000トン規模のF級冷蔵庫のユニットクーラ1基では、例えば、呼び径1/2程度の銅管が10数列配置された熱交換器を用いているので、10数mmAqの吸込み静圧が必要となり、2.2kwの送風機が2基必要となるが、本実施形態では、ファン216として動力50w程度のファンを用いることができるので、空気冷却器20を10基設置したとしても、従来と比べてファン動力を1/10程度に低減でき、大幅な省エネとなる。
【0048】
さらに、空気冷却器20を冷蔵倉庫12内上層域uに分散配置したので、冷蔵倉庫内上層域uを均一に冷却できる。これによって、下方域との温度差形成が容易になり、自然対流aの形成が容易になる。
【0049】
さらに、マイクロチャンネル熱交換器30が、板状体に形成され、この板状体が斜め下方に向けられているので、該板状体の伝熱面から斜め下方に向けて冷気を輻射させることができる。この輻射冷気を冷蔵倉庫12の床面上に保管された被冷却物品に直接当てることができるので、被冷却物品Rの冷却効果をさらに高めることができる。
【0050】
図7に空気冷却器20の別な構成例を示す。図7において、この空気冷却器20Aは、ケーシング202の中心に対し、ファン220及びマイクロチャンネル熱交換器30を2個ずつ左右対称に配置したものである。ファン220及びマイクロチャンネル熱交換器30の構成は、前記実施形態のものと同一である。
【0051】
空気冷却器20Aでは、2個のマイクロチャンネル熱交換器30がケーシング202内に並べて配置され、空気冷却器20と同様に、斜め下方に向けて配置されている。ケーシング202は、前面開口204及び底面開口206以外の壁面は閉鎖壁で構成されている。各マイクロチャンネル熱交換器30間及びマイクロチャンネル熱交換器30とファン220間は、三角形状の仕切り壁226で仕切られている。室内空気は、前面開口204及び底面開口206から流入し、ケーシング202内でファン220のほうへ曲折し、ファン220から出て行く。
【0052】
空気冷却器20Aを1個の冷却ユニットとして、冷蔵倉庫12等、冷却室内上層域uに多数分散配置する。空気冷却器20Aは前記実施形態の空気冷却器20より約2倍の冷却能力を有するので、同一の冷却能力が必要な冷却室に対して、空気冷却器20より設置個数を半減できる。そのため、空気冷却器20Aによれば、空気冷却器20による前記作用効果に加えて、据付けの手間を節減できる長所をもつ。
【0053】
図8は、空気冷却器20のさらに別な構成例を示す。図8において、この空気冷却器20Bは、前記空気冷却器20Aと比べて、さらに1個のマイクロチャンネル熱交換器30を増設したものである。その他の構成は空気冷却器20Aと同一である。空気冷却器20Bは、空気冷却器20Aと比べて、マイクロチャンネル熱交換器300の数を増やした分だけ冷却能力を増大できるので、空気冷却器20Aよりさらに設置個数を低減でき、据付けの手間を節減できる。
【0054】
マイクロチャンネル熱交換器30の構成例として、例えば、板厚が20mmで、500mm四方の板状体に構成される。このときの扁平管306の寸法は、管厚2mm×管幅20mm×管長500mm程度であり、この扁平管に流路径0.86mmの微小径冷媒流路314が16個並列に穿設される。扁平管306のピッチは、約10mmで55本で並列に配置されている。従来の1,000トン規模のF級冷蔵庫のユニットクーラ1基の冷媒保有量は65〜70リットルであるのに対し、この微小径冷媒流路314のマイクロチャンネル熱交換器1個当りの総容積は20cc程度であり、従来のユニットクーラ1基に対して10数基のマイクロチャンネル熱交換器が対応するので、従来と比べて0.5%に激減する。
【0055】
そのため、液相のCOブラインを全量気化できると共に、液ポンプ18の動力を大幅に節減できる。また、入口管310及び出口管312には、例えば、呼び径3/8銅管が用いられる。
【0056】
従来の1,000トン規模のF級冷蔵庫のユニットクーラ1基には2.2kwのファンが2基装着される。これに対し、本発明では、動力50w程度のファンを用いることができるので、空気冷却器20を10基設置したとしても、従来と比べてファン動力を1/10程度に低減できる。
なお、前記実施形態は、本発明を冷蔵設備に適用したものであるが、本発明は、生鮮食品等を凍結保存する冷凍設備や、建物の各部屋の冷蔵等にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明によれば、冷蔵倉庫、冷凍庫や、建物の各室内の冷却に用いて好適であり、冷却室内の被冷却物品の乾燥や冷凍焼けを防止し、冷却設備の建築コストを削減して、冷却設備の自然冷媒への転換を促進できる。
【符号の説明】
【0058】
10 冷蔵設備
12 冷蔵倉庫
14,100 NH/CO冷凍装置
16 CO循環路
16a CO送り管
16b CO戻り管
18,116、144 液ポンプ
20,20A、20B、118a〜d、130 空気冷却器
202 ケーシング
204 前面開口
206 底面開口
208 正面壁
210 上面壁
212 背面壁
214 右側面壁
216 左側面壁
218 底面壁
220 ファン(送風機)
222 駆動モータ
224 支持フレーム
226 隔壁
22 荷捌室
24 出入口
26 開閉機構
30 マイクロチャンネル熱交換器
302,304 ヘッダー
306 扁平管
308 フィン
310 入口管
312 出口管
314 微小径冷媒流路
102 NH冷媒循環路
104 圧縮機
106 凝縮器
108 膨張弁
110 液化器
112,140 液溜器
114 COブライン循環路
122 流量調整弁
132 ケーシング
134 ファン
136 冷媒供給ヘッダー
138 冷媒排出ヘッダー
142 冷媒循環路
142a 冷媒送り管
142b 冷媒戻り管
R 被冷却部品
空気流
自然対流
r COブライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
NHを一次冷媒として冷凍サイクルを構成するNH冷凍装置で二次冷媒であるCOブラインを冷却液化し、液化されたCOブラインを冷却室に設けられた空気冷却器に送り、冷却室内を冷却するCOブラインによる冷却方法において、
前記空気冷却器の熱交換器として、多数の微小径冷媒流路が並列配置され該微小径冷媒流路を形成する流路形成体の伝熱面密度を増大させてなる熱交換器を用い、冷却室内上層域に分散配置された複数の空気冷却器で冷却室内を冷却する冷却工程と、
前記熱交換器に送られたCOブライン全部を冷却室内空気との熱交換により気化させ、気化したCOブラインをNH冷凍装置の液溜器に戻すCOブライン循環工程と、
前記空気冷却器で冷却室内上層域を冷却し、飽和水蒸気量又は飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷却空気を形成すると共に、冷却空気内で上下方向の温度差を生じさせ、上下方向の自然対流を形成させる自然対流形成工程と、からなることを特徴とするCOブラインによる冷却方法。
【請求項2】
前記熱交換器に隣接配置された送風機で熱交換器の伝熱面に接する通風を形成させ、COブラインと室内空気との熱交換を促進させて冷却室内上層域に低温空気域を形成させることを特徴とする請求項1に記載のCOブラインによる冷却方法。
【請求項3】
NHを一次冷媒として冷凍サイクル構成機器を備えたNH冷凍装置と、該NH冷凍装置と冷却室内に設けられた空気冷却器との間に二次冷媒としてCOブラインを循環させるCOブライン循環路とを備えたCOブラインによる冷却装置において、
前記空気冷却器が、多数の微小径冷媒流路が並列配置され該微小冷媒流路を形成する流路形成体の伝熱面密度を増大させてなる熱交換器で構成されると共に、複数の該熱交換器を冷却室内上層域に分散配置し、
前記COブライン循環路の往路に液化COを空気冷却器に送る液ポンプを設け、前記熱交換器で冷却室内空気との熱交換により気化したCOブラインをCOブライン循環路に設けられた液溜器に戻すように構成し、
前記空気冷却器で冷却室内上層域を冷却し、飽和水蒸気量又は飽和水蒸気量に近い水蒸気量を含む冷却空気を形成すると共に、冷却空気内で上下方向の温度差を生じさせ、上下方向の自然対流を形成させてなることを特徴とするCOブラインによる冷却設備。
【請求項4】
前記熱交換器と、該熱交換器に隣接配置され熱交換器の伝熱面に接する通風を形成させる送風機とで冷却器ユニットを構成し、複数の該冷却器ユニットが冷却室内上層域に分散配置されていることを特徴とする請求項3に記載のCOブラインによる冷却設備。
【請求項5】
前記熱交換器が、複数の微小径冷媒流路を有する扁平管が互いに間隔をもって並列に並べられた板状体に形成され、該板状体が重力方向下方又は斜め下方に向くように配置され、該板状体の伝熱面から下方又は斜め下方に向けて冷気を輻射させるように構成されたことを特徴とする請求項3又は4に記載のCOブラインによる冷却設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−93046(P2012−93046A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241946(P2010−241946)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000148357)株式会社前川製作所 (267)
【Fターム(参考)】