説明

ICチップ付きシート、ICチップ付きラベル、ICチップ付きシートの製造方法及びICチップ付きラベルの製造方法

【課題】 ICチップ付きシートやICチップ付きラベルに装着されたICチップを簡単な構成によって保護して、ICチップが破損するのを適切に防止できるようにすると共に、このようなICチップ付きシートやICチップ付きラベルを簡単に製造できるようにする。
【解決手段】 ICチップ2がシート基材1に装着されたICチップ付きシート10及びこのICチップ付きシートを用いたICチップ付きラベルRにおいて、少なくともICチップを被覆するように熱可塑性樹脂を用いた被覆層4を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ICチップがシート基材に装着されたICチップ付きシート、このようなICチップ付きシートを用いたICチップ付きラベル、ICチップ付きシートの製造方法及びICチップ付きラベルの製造方法に係り、特に、ICチップ付きシートやICチップ付きラベルに装着されたICチップを簡単な構成によって保護し、ICチップ付きシートやICチップ付きラベルに荷重等が加わった場合に、ICチップが破損するのを適切に防止できると共に、このようなICチップ付きシートやICチップ付きラベルを簡単に製造できるようにした点に特徴を有するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、シート基材にICチップを装着させて表示機能,管理機能,セキュリティ機能等の各種の機能を付与したインレイ等のICチップ付きシート及びこのようなICチップ付きシートを用いたラベルが様々な分野において広く利用されるようになった。
【0003】
ここで、このようなICチップ付きシートとしては、例えば、図1(A),(B)に示すように、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルムで構成されたシート基材1の片面に各種の情報を蓄積させるためのICチップ2やアンテナ回路3を設けたICチップ付きシート10が用いられている。
【0004】
また、このようなICチップ付きシート10を用いたICチップ付きラベルRとしては、例えば、図2(A),(B)に示すように、ICチップ2やアンテナ回路3が設けられたICチップ付きシート10の表面を覆うようにして表面シート11を設けると共に、上記のICチップ付きシート10と表面シート11とを粘着剤層12を介して剥離シート13の上に剥離可能に取り付けたものが用いられている。
【0005】
そして、近年においては、上記のようなICチップ付きシートやICチップ付きラベルを図書や荷積パレットや荷物等に取り付けて、図書館での蔵書の管理や、荷積パレットの管理や、空港,倉庫,物流過程等での荷物の管理等に利用されるようになった。
【0006】
ここで、ICチップ付きシートやICチップ付きラベルを上記のような用途に使用する場合、装着されたICチップに様々な負荷が加わって、ICチップが破損するという問題が発生した。
【0007】
そして、従来においては、ICチップ付きシートやICチップ付きラベルに装着されたICチップが破損するのを防止するため、特許文献1に示されるように、ICチップ付きシートをケース内に収容させるようにしたものや、特許文献2に示されるように、ICチップ付きシートを取り付けたラベル基材に、ICチップを包囲する開口部を有する厚さ調整シートを取り付けると共に、ICチップの上を覆うようにして耐衝撃部材を取り付けるようにしたものが提案されている。
【0008】
しかし、上記の特許文献1,2に示されるものにおいては、ICチップ付きシートを収容させるケースや、ICチップを包囲する厚さ調整シートとICチップの上を覆う耐衝撃部材とが必要になり、その製造が面倒でコストが高くつくと共に、全体としての容積が大きくなって嵩張り、図書や荷物等に貼付させて使用することが難しく、用途が限定されるという問題があった。
【特許文献1】特開2005−141376号公報
【特許文献2】特開2007−57858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明は、ICチップがシート基材に装着されたICチップ付きシート、このようなICチップ付きシートを用いたICチップ付きラベルにおける上記のような問題を解決することを課題とするものである。
【0010】
すなわち、この発明は、上記のようなICチップ付きシートやICチップ付きラベルに装着されたICチップを簡単な構成によって保護し、ICチップ付きシートやICチップ付きラベルに荷重等が加わった場合に、ICチップが破損するのを適切に防止できるようにすると共に、このようなICチップ付きシートやICチップ付きラベルを簡単に製造できるようにすることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明のICチップ付きシートにおいては、上記のような課題を解決するため、ICチップがシート基材に装着されたICチップ付きシートにおいて、少なくともICチップを被覆するように熱可塑性樹脂を用いた被覆層を設けた。
【0012】
ここで、上記の被覆層に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系又はポリアミド系のホットメルト樹脂を用いることができ、ICチップをより強固に保護するためには、ポリアミド系のホットメルト樹脂を用いることが好ましい。
【0013】
また、このようにICチップを被覆するように被覆層を設けるにあたっては、この被覆層がICチップ付きシートから簡単に外れないようにするため、上記のような熱可塑性樹脂に可塑剤等の各種の添加剤を添加させることができる。
【0014】
また、上記のようにICチップを被覆するように熱可塑性樹脂を用いた被覆層を設けるにあたり、ICチップがこの被覆層によって十分に保護されるようにするため、ICチップを被覆した部分における被覆層の厚みを50μm以上にすることが好ましく、より好ましくは200μm以上、さらに好ましくは300μm以上になるようにする。なお、この被覆層の厚みを厚くしすぎると、図書や荷物等に貼付させて使用する場合に嵩張ると共に、被覆層の厚みをある厚み以上に厚くしても、強度が大きく向上するということが少ないため、被覆層の厚みを2000μm以下にすることが好ましく、より好ましくは1000μm以下、さらに好ましくは500μm以下になるようにする。
【0015】
また、この発明のICチップ付きラベルにおいては、上記のような課題を解決するため、上記のようなICチップ付きシートを用いるようにした。
【0016】
また、この発明におけるICチップ付きシートの製造方法においては、加熱されて流動性を有する熱可塑性樹脂を用いた被覆液をシート基材に装着されたICチップを被覆するように供給する工程と、上記の被覆液が硬化する前に押圧させてICチップを被覆した部分における被覆層の厚みを調整する工程とを行うようにする。
【0017】
また、この発明におけるICチップ付きラベルの製造方法においては、ICチップが装着されたシート基材を剥離シートの表面に剥離可能に貼付する工程と、加熱されて流動性を有する熱可塑性樹脂を用いた被覆液をシート基材に装着されたICチップを被覆するように供給する工程と、上記の被覆液が硬化する前に押圧させてICチップを被覆した部分における被覆層の厚みを調整する工程と、ICチップが装着されたシート基材を覆うようにして表面シートを剥離シートの表面に剥離可能に貼付する工程とを行うようにする。
【発明の効果】
【0018】
この発明におけるICチップ付きシート及びICチップ付きラベルにおいては、上記のように少なくともICチップを被覆するように熱可塑性樹脂を用いた被覆層を設けたため、この被覆層によってICチップが保護され、図書や荷積パレットや荷物に取り付けて、図書館での蔵書の管理や、荷積パレットの管理や、空港,倉庫,物流過程等での荷物の管理等に利用する場合に、様々な負荷が加わっても、ICチップが破損するのが適切に防止されるようになる。
【0019】
また、この発明におけるICチップ付きシート及びICチップ付きラベルにおいては、少なくともICチップを被覆するように熱可塑性樹脂を用いた被覆層を設けるだけであるため、従来のように、ICチップ付きシートを収容させるケースや、ICチップを包囲する厚さ調整シートとICチップの上を覆う耐衝撃部材とを設ける必要がなく、ICチップ付きシートやICチップ付きラベルを上記のようにして簡単に製造できるようになり、製造コストが大幅に低減されると共に、連続した製造も可能になる。
【0020】
さらに、ICチップ付きシートを収容させるケースや、ICチップを包囲する厚さ調整シートとICチップの上を覆う耐衝撃部材とを設ける場合のように、全体としての容積が大きくなるということがなく、図書や荷物等に貼付させて使用することも可能になり、様々な用途に利用できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明の実施形態に係るICチップ付きシート、ICチップ付きラベル及びこれらの製造方法を添付図面に基づいて具体的に説明する。なお、この発明は、特に下記の実施形態に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
【0022】
この実施形態におけるICチップ付きシート10においては、図3(A),(B)に示すように、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルムで構成されたシート基材1の片面に各種の情報を蓄積させるためのICチップ2やアンテナ回路3を設けると共に、上記のICチップ2を被覆するようにしてシート基材1の上に熱可塑性樹脂を用いた被覆層4を設けている。
【0023】
ここで、この実施形態のICチップ付きシート10を製造するにあたっては、図4に示すように、長尺状の連続したシート基材1にICチップ2やアンテナ回路3を順々に装着させ、この連続したシート基材1に装着されたICチップ2を被覆するようにして、被覆液供給装置21から加熱されて流動性を有する熱可塑性樹脂を用いた被覆液4aを供給する。
【0024】
そして、このように供給された被覆液4aが硬化する前に、押圧ローラ22によって供給された被覆液4aを押圧させて、ICチップ2を被覆する被覆層4の厚みを調整し、上記のICチップ付きシート10が連続されたものを製造する。
【0025】
そして、このようにICチップ付きシート10が連続されたものを、個々のICチップ付きシート10間の位置において切断等により分離させることによって、個々のICチップ付きシート10を得ることができる。
【0026】
また、この実施形態におけるICチップ付きラベルRにおいては、図5(A),(B)に示すように、上記のようにICチップ2やアンテナ回路3が設けられると共にICチップ2を被覆するようにして熱可塑性樹脂を用いた被覆層4を設けたICチップ付きシート10の表面を覆うようにして表面シート11を設けると共に、上記のICチップ付きシート10と表面シート11とを粘着剤層12を介して剥離シート13の上に剥離可能に取り付けている。なお、このようにICチップ付きシート10の表面を覆うようにして設ける表面シート11に対して、文字や図形等の様々な表示を印刷することができる。
【0027】
ここで、この実施形態のICチップ付きラベルRを製造するにあたっては、図6に示すように、ICチップ2やアンテナ回路3が装着されたシート基材1を長尺状の連続した剥離シート13の表面に所要間隔を介して順々に剥離可能に貼付させる。
【0028】
そして、このように連続した剥離シート13の表面に貼付された各シート基材1に装着されたICチップ2を被覆するようにして、被覆液供給装置21から加熱されて流動性を有する熱可塑性樹脂を供給し、このように供給された被覆液4aが硬化する前に、押圧ローラ22によって供給された被覆液4aを押圧させて、ICチップ2を被覆する被覆層4の厚みを調整する。
【0029】
次いで、このようにICチップ2を被覆するようにして所定厚みの被覆層4が形成されたICチップ付きシート10を覆うようにして、連続した表面シート11を剥離シート13の上に供給し、この表面シート11を弾性ローラ24により押し付けて剥離シート13の表面に剥離可能に貼付させた後、この表面シート11をダイロール等のカッター装置23により所定の大きさにカットし、カットされた各表面シート11がそれぞれICチップ付きシート10の表面を覆うと共にこの表面シート11の周辺部が剥離シート13の上に残るようにして、カットされた表面シートの不要部分11aを分離用ローラ25により剥離シート13の上から剥離させ、上記のICチップ付きラベルRを連続して製造するようにしている。
【0030】
なお、図6に示す実施形態におけるICチップ付きラベルRの製造工程においては、ICチップ2を被覆する被覆層4を形成するにあたり、ICチップ2やアンテナ回路3が装着されたシート基材1を長尺状の連続した剥離シート13の表面に所要間隔を介して順々に剥離可能に貼付させ、このように連続した剥離シート13の表面に貼付された各シート基材1に装着されたICチップ2に対して被覆液4aを供給して被覆層4をインラインで形成するようにしたが、ICチップ2を被覆する被覆層4を形成する方法は、特にこのようなものに限定されない。
【0031】
例えば、前記の図4に示したように、予めオフラインで、ICチップ2が所定厚みの被覆層4によって被覆されたICチップ付きシート10を個々に分離させて製造し、このように分離されたICチップ付きシート10を長尺状の連続した剥離シート13の表面に所要間隔を介して順々に剥離可能に取り付けるようにすることも可能である。
【0032】
次に、上記のようにシート基材に設けられたICチップを被覆するようにして熱可塑性樹脂を用いた被覆層を設けた実施例のものにおいては、負荷が加わった場合においてもICチップが破損するのが抑制されることを、比較例を挙げて明らかにする。
【0033】
実施例Aにおいては、厚みが45μmのポリエチレンテレフタレートの樹脂フィルムからなるシート基材の上にICチップを装着させ、このICチップをポリオレフィン系のホットメルト樹脂(ヘンケルジャパン社製:Q5365)を用いた被覆層で被覆させ、ICチップを被覆した部分における被覆層の厚みを変更させるようにした。
【0034】
実施例Bにおいては、厚みが45μmのポリエチレンテレフタレートの樹脂フィルムからなるシート基材の上にICチップを装着させ、このICチップをポリアミド系のホットメルト樹脂(ヘンケルジャパン社製:OM652)を用いた被覆層で被覆させ、ICチップを被覆した部分における被覆層の厚みを変更させるようにした。
【0035】
比較例1においては、厚みが45μmのポリエチレンテレフタレートの樹脂フィルムからなるシート基材の上にICチップを装着させるだけで、被覆層を設けないようにした。
【0036】
比較例2においては、厚みが45μmのポリエチレンテレフタレートの樹脂フィルムからなるシート基材の上にICチップを装着させ、このICチップの上に厚みが80μmの発泡ポリプロピレンからなる合成紙を貼付させるようにした。
【0037】
そして、上記の実施例Aにおけるポリオレフィン系のホットメルト樹脂からなる被覆層のICチップ上における厚みを100μm、200μm、300μmにしたものと、上記の実施例Bおけるポリアミド系のホットメルト樹脂からなる被覆層のICチップ上における厚みを100μm、200μm、300μmにしたものと、上記の比較例1,2のものとを用い、それぞれICチップの上からプレス機を用いて圧力を加え、ICチップが損傷して通信が不能になった時点の荷重を求め、その結果を下記の表1に示した。
【0038】
【表1】

【0039】
この結果、ICチップをポリオレフィン系やポリアミド系のホットメルト樹脂を用いた被覆層で被覆させた実施例A,Bのものにおいては、ICチップを被覆させていない比較例1のものや、ICチップを合成紙で被覆させた比較例2のものに比べて、ICチップが損傷して通信が不能になる荷重が非常に高くなっており、静荷重に対する強度が大幅に向上していた。特に、ICチップをポリアミド系のホットメルト樹脂を用いた被覆層で被覆させた実施例Bのものにおいては、ICチップを被覆した部分における被覆層の厚みが100μmにおいても、通信が不能になる荷重が200kg/cmを越える高い値になっており、被覆層の厚みが薄い場合においても静荷重に対する強度が大きく向上していた。
【0040】
次に、上記の実施例Aにおけるポリオレフィン系のホットメルト樹脂からなる被覆層のICチップ上における厚みを50μm、100μm、200μm、300μmにしたものと、上記の実施例Bおけるポリアミド系のホットメルト樹脂からなる被覆層のICチップ上における厚みを50μm、100μm、200μm、300μmにしたものと、上記の比較例1,2のものとを用い、これらをそれぞれポリプロピレン板の上にセットすると共に各ICチップの上にSUS板をセットさせた。
【0041】
そして、上記のSUS板の上に、それぞれ高さ50cmの位置から重量が2.4kg,6.5kg,9.8kgの段ボールを50回落下させて、それぞれICチップを用いた通信が行えるかを調べ、通信が可能な場合を○、通信が不能になった場合を×として、これらの結果を下記の表2に示した。
【0042】
【表2】

【0043】
この結果、ICチップを被覆させていない比較例1のものや、ICチップを合成紙で被覆させた比較例2のものにおいては、高さ50cmの位置から重量が2.4kgの段ボールを50回落下させた時点において、ICチップが損傷して通信が行えなくなった。
【0044】
これに対して、ICチップをポリオレフィン系やポリアミド系のホットメルト樹脂を用いた被覆層で被覆させた実施例A,Bのものにおいては、ICチップ上における被覆層の厚みが50μmの場合であっても、高さ50cmの位置から重量が9.8kgの段ボールを50回落下させた場合に、ICチップが損傷して通信が行えなくなるということがなく、動荷重に対する強度が大幅に向上していた。
【0045】
また、上記の実施例Aにおけるポリオレフィン系のホットメルト樹脂からなる被覆層のICチップ上における厚みを200μm、300μm、400μm、500μmにしたものと、上記の実施例Bおけるポリアミド系のホットメルト樹脂からなる被覆層のICチップ上における厚みを200μm、300μm、400μm、500μmにしたものとを用い、重さ85.3gの鉄棒をそれぞれICチップの上に2回落下させるようにし、落下させる高さを変更させて、それぞれICチップが損傷して通信が不能になる衝撃エネルギー(mJ)を求め、その結果を下記の表3に示した。
【0046】
【表3】

【0047】
この結果、ICチップをポリオレフィン系のホットメルト樹脂を用いた被覆層で被覆させた実施例Aのものにおいては、ICチップ上における被覆層の厚みを400μmにした時点において、ICチップが損傷して通信が不能になる衝撃エネルギーが大きく上昇していたのに対して、ICチップをポリアミド系のホットメルト樹脂を用いた被覆層で被覆させた実施例Bのものにおいては、ICチップ上における被覆層の厚みを300μmにした時点において、ICチップが損傷して通信が不能になる衝撃エネルギーが大きく上昇していた。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】従来のICチップ付きシートを示し、(A)は概略平面図、(B)は概略断面図である。
【図2】従来のICチップ付きラベルを示し、(A)は概略平面図、(B)は概略断面図である。
【図3】この発明の一実施形態におけるICチップ付きシートを示し、(A)は概略平面図、(B)は概略断面図である。
【図4】上記の実施形態に係るICチップ付きシートを製造する工程を示した概略説明図である。
【図5】この発明の一実施形態におけるICチップ付きラベルを示し、(A)は概略平面図、(B)は概略断面図である。
【図6】上記の実施形態に係るICチップ付きラベルを製造する工程を示した概略説明図である。
【符号の説明】
【0049】
1 シート基材
2 ICチップ
3 アンテナ回路
4 被覆層
4a 被覆液
10 ICチップ付きシート
11 表面シート
11a 表面シートの不要部分
12 粘着剤層
13 剥離シート
21 被覆液供給装置
22 押圧ローラ
23 カッター装置
24 弾性ローラ
25 分離用ローラ
R ICチップ付きラベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICチップがシート基材に装着されたICチップ付きシートにおいて、少なくともICチップを被覆するように熱可塑性樹脂を用いた被覆層を設けたことを特徴とするICチップ付きシート。
【請求項2】
請求項1に記載のICチップ付きシートにおいて、上記の熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系又はポリアミド系のホットメルト樹脂であることを特徴とするICチップ付きシート。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のICチップ付きシートにおいて、上記の熱可塑性樹脂が、ポリアミド系のホットメルト樹脂であることを特徴とするICチップ付きシート。
【請求項4】
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のICチップ付きシートにおいて、ICチップを被覆した部分における被覆層の厚みが50μm以上であることを特徴とするICチップ付きシート。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載したICチップ付きシートにおいて、ICチップを被覆した部分における被覆層の厚みが200μm以上、1000μm以下であることを特徴とするICチップ付きシート。
【請求項6】
請求項1〜請求項5の何れか1項に記載したICチップ付きシートを用いたICチップ付きラベル。
【請求項7】
加熱されて流動性を有する熱可塑性樹脂を用いた被覆液をシート基材に装着されたICチップを被覆するように供給する工程と、上記の被覆液が硬化する前に押圧させてICチップを被覆した部分における被覆層の厚みを調整する工程とを有することを特徴とするICチップ付きシートの製造方法。
【請求項8】
ICチップが装着されたシート基材を剥離シートの表面に剥離可能に貼付する工程と、加熱されて流動性を有する熱可塑性樹脂を用いた被覆液をシート基材に装着されたICチップを被覆するように供給する工程と、上記の被覆液が硬化する前に押圧させてICチップを被覆した部分における被覆層の厚みを調整する工程と、ICチップが装着されたシート基材を覆うようにして表面シートを剥離シートの表面に剥離可能に貼付する工程とを有することを特徴とするICチップ付きラベルの製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−193226(P2009−193226A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−31837(P2008−31837)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【出願人】(000205306)大阪シーリング印刷株式会社 (90)
【Fターム(参考)】