説明

IPセッションの最大数が確立されていることを決定するシステムおよび方法

【課題】IPセッションの最大数が確立されていることを決定する望ましいシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】モバイルデバイスにおける方法は、予め定義されたタイプの少なくとも1つのリクエストを送信する(2−1)ことと、モバイルデバイスに対してインターネットプロトコル「IP」セッションの最大数が既に確立されているので、少なくとも1つのリクエストのうちの所与のリクエストが満たされないという指示を受信する(2−2)ことと、指示に基づいて、所与のネットワークエリアにおいてモバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの最大数を決定する(2−3)ことと、モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの最大数に基づいて、IPセッションを管理することと、を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(本発明の分野)
本出願は、概して、無線通信に関し、特に、IPセッションに関する。
【背景技術】
【0002】
(本発明の背景)
モバイルデバイスと対応するノードとの間の通信は、GPRS(General Packet Radio Service)サーバノードを介してUTMS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいて処理される。GPRSサーバノードは、SGSN(Serving GPRS Support Node)およびGGSN(Gateway GPRS Support Node)を含む。モバイルデバイスと対応するノードとの間のそのような通信の交換は、モバイルデバイスとSGSNとの間の通信の交換を含む。通信の交換、例えば、モバイルデバイスとSGSNノードとの間のユーザプレーン通信(すなわち、IPデータトラフィック)は、1つ以上のPDPコンテキストを用いる。PDPコンテキストによって通信するモバイルデバイスの異なるアプリケーションがどれくらいあるかに依存して、多くのPDPコンテキストが存在し得る。しかしながら、モバイルデバイスに対するPDPコンテキストの数は、モバイルデバイスが存在するルーティングエリアにおいてサポートされているPDPコンテキストの数によって、制限され得る。
【0003】
異なるルーティングエリアは、異なる数のPDPコンテキストをサポートし得る。しかしながら、モバイルデバイスは、モバイルデバイスをサポートしている所与のルーティングエリアにおけるPDPコンテキストがどれくらいあるかに気付かない。このことは、望ましくない状況を招き得る。例えば、モバイルデバイスは、IPセッションの最大数が既に確立されていることに気付かずに、確立されるべき新しいPDPコンテキストをリクエストすることがあり得る。その結果、モバイルデバイスは、新しいPDPコンテキストを確立させることに失敗することがあり得る。さらに、一部の例において、モバイルデバイスは、新しいPDPコンテキストを確立させることになぜ失敗したのかに気付かない。モバイルデバイスが、モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの最大数に気付かない場合、モバイルデバイスは、PDPコンテキストを適切に管理することができない。PDPコンテキストを用いるサービスが、ネットワークによってサポートされているよりも多く、ユーザによってリクエストされる場合、(一部のサービスが遅延される等の)一種のマルチプレキシングが生じ得る。
【0004】
モバイルデバイスに対する可能性のあるアプローチは、1つのPDPコンテキストのみがサポートされていることを常に仮定することである。しかしながら、このアプローチは、追加的なPDPコンテキストがサポートされるときを見逃してしまう。このことは、1つより多くのPDPコンテキストがサポートされているネットワーク上のユーザに不満を抱かせる結果を招き得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(本発明の概要)
(項目1)
モバイルデバイスにおける方法であって、
予め定義されたタイプの少なくとも1つのリクエストを送信することと、
該モバイルデバイスに対してインターネットプロトコル「IP」セッションの最大数が既に確立されているので、該少なくとも1つのリクエストのうちの所与のリクエストが満たされ得ないという指示を受信することと、
該指示に基づいて、所与のネットワークエリアにおいて該モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの該最大数を決定することと、
該モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの該最大数に基づいて、IPセッションを管理することと
を包含する、方法。
【0006】
(項目2)
上記少なくとも1つのリクエストを送信することは、同時のIPセッションを確立させることを試みようとして、複数のリクエストを送信することを包含しており、
上記指示を受信することは、該複数のリクエストに対する応答を受信することを包含しており、
サポートされているIPセッションの上記最大数を決定することは、IPセッションを確立させようという該試みと、そのような試みに対する該応答とに基づいて、上記所与のネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの数を決定することを包含している、
項目1に記載の方法。
【0007】
(項目3)
サポートされているIPセッションの上記最大数を決定することは、
上記無線ネットワークの能力に基づいて、サポートされているIPセッションの該最大数のデフォルト値を確立させること
をさらに包含している、項目2に記載の方法。
【0008】
(項目4)
サポートされているIPセッションの上記最大数を決定することは、
どれだけ多くの同時のIPセッションが確立されているかに関するカウントを実行すること
をさらに包含している、項目1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【0009】
(項目5)
サポートされているIPセッションの上記最大数を決定することは、
IPセッションを確立させようという試みに対する定義された応答を受信したとき、上記所与のネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの上記数を、どれだけ多くの同時のIPセッションが確立されているかに関する上記カウントにセットすること
をさらに包含している、項目4に記載の方法。
【0010】
(項目6)
上記定義された応答は、
原因コード26のパケットデータプロトコル「PDP」活性化拒絶応答と、
原因コード38のPDP活性化拒絶応答と、
原因コード101のPDP活性化拒絶応答と、
別の既存のコンテキストの不活性化をリクエストする応答と、
別の既存のコンテキストに関連する無線ベアラのリリースをリクエストする応答と、
もはや利用可能なPDPコンテキストが存在しないことを指示するように特に構成された応答と
のうちのいずれかである、項目5に記載の方法。
【0011】
(項目7)
既に訪問されているネットワークエリアに対し、各ネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの上記最大数を指示する履歴情報を維持することと、
新しいネットワークエリアに移動したとき、該新しいネットワークエリアが該履歴情報に掲載されている場合に、該履歴情報において、該ネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの該最大数を調べ、さもなければ、該新しいネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの該最大数を決定することと
をさらに包含している、項目1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【0012】
(項目8)
上記履歴情報は、ネットワークエリアに対し、
パブリックランドモバイルネットワーク「PLMN」の粒度、
PLMNおよびローカルエリアコード「LAC」の粒度、または
ルーティングエリアコード「RAC」および無線ネットワークコントローラ識別子「RNC Id」の粒度
のうちのいずれかに維持される、項目7に記載の方法。
【0013】
(項目9)
第1のネットワークエリアから、該第1のネットワークエリアにおけるよりも少ないIPセッションがサポートされている第2のネットワークエリアに、ネットワークエリアを変更する前に、上記モバイルデバイスが、少なくとも1つの選択されたIPセッションを、先制して不活性化すること
をさらに包含している、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【0014】
(項目10)
サポートされているIPセッションの上記最大数に基づいて、IPセッションを管理することは、
現在のネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの該最大数が確立されると、サポートされているIPセッションの数に関して、デバイス機能が必要としているIPセッションよりも少ないIPセッションしか存在しない場合に、IPセッションの割り当てをアクティブに管理すること
を包含している、項目1に記載の方法。
【0015】
(項目11)
IPセッションの上記割り当てをアクティブに管理することは、
デバイス機能に優先度を付け、優先度によって該IPセッションを割り当てること、または
第1のネットワークエリアから、該第1のネットワークエリアにおけるよりも少ないIPセッションがサポートされている第2のネットワークエリアに、ネットワークエリアを変更した後に、該第2のネットワークエリアにおける該IPセッションを割り当てるべきデバイス機能はどれであるかを選択的に決定し、既に確立されてはいない場合に、これらを確立させ、既に不活性化されてはいない場合に、その他のものを不活性化すること
のいずれかを包含している、項目10に記載の方法。
【0016】
(項目12)
上記指示を受信することは、
上記所与のリクエストに対する応答を受信することであって、該応答は、原因コードを含んでおり、該原因コードは、上記モバイルデバイスに対してIPセッションの上記最大数が既に確立されているので、該所与のリクエストが満たされ得ないということを示している、こと
を包含している、項目1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【0017】
(項目13)
上記原因コードは、102の原因値を有しており、該原因値は、IPセッションの上記最大数が既に活性化されているということを示している、項目12に記載の方法。
【0018】
(項目14)
上記所与のリクエストは、確立されるべき新しいPDPコンテキストをリクエストするための、活性化PDPコンテキストリクエストであり、かつ
上記応答は、該活性化PDPコンテキストリクエストを拒絶するための、活性化PDPコンテキスト拒絶であるか、
該所与のリクエストは、既存のPDPコンテキストに対するサービスをリクエストするための、PDPコンテキストサービスリクエストであり、かつ
該応答は、該PDPコンテキストサービスリクエストを拒絶するための、サービス拒絶であるか、
該所与のリクエストは、確立されるべき新しいPDPコンテキストをリクエストするための、活性化PDPコンテキストリクエストであり、かつ
該応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するための、モバイル端末「MT」PDP不活性化リクエストであるか、
該所与のリクエストは、新しいルーティングエリアに変更することをリクエストするための、ルーティングエリアアップデート「RAU」リクエストであり、かつ
該応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するための、MT PDP不活性化リクエストである、
項目12または項目13に記載の方法。
【0019】
(項目15)
アプリケーションから、新しいIPセッションを確立させるリクエストを受け入れること
をさらに包含しており、
IPセッションを管理することは、サポートされているIPセッションの上記最大数に基づいて、上記無線ネットワークから、該新しいIPセッションをリクエストするかどうかを決定することを包含している、
項目1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【0020】
(項目16)
IPセッションに優先度を付けること
をさらに包含しており、
IPセッションを管理することは、サポートされているIPセッションの上記最大数によってIPセッションが制限されるときに、低い優先度のIPセッションよりも先に、高い優先度のIPセッションを維持することを包含している、
項目1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【0021】
(項目17)
各IPセッションは、それぞれのPDPコンテキストの一部である、項目1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【0022】
(項目18)
コンピュータ読み取り可能な媒体であって、そこに記憶されたコンピュータ実行可能な命令であって、コンピューティングデバイスのプロセッサ上で実行することにより、項目1〜17のいずれか一項に記載の方法をインプリメントすることができる命令を有している、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【0023】
(項目19)
モバイルデバイスであって、
無線ネットワークと通信するように構成された無線アクセスラジオと、
IPセッション管理機能と
を備えており、該IPセッション管理機能は、
予め定義されたタイプの少なくとも1つのリクエストを送信し、
該モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているので、該少なくとも1つのリクエストのうちのリクエストが満たされ得ないという指示を受信し、
該指示に基づいて、所与のネットワークエリアにおいて該モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの該最大数を決定し、
該モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの該最大数に基づいて、IPセッションを管理する
ように構成されている、モバイルデバイス。
【0024】
(項目20)
無線ネットワークにおける方法であって、
所与のネットワークエリアに存在するモバイルデバイスから、予め定義されたタイプのリクエストを受信したとき、
該所与のネットワークエリアに対し、該モバイルデバイスに対して既に確立されているIPセッションの最大数が存在するかどうかを決定することと、
IPセッションの該最大数が既に確立されている場合に、IPセッションの該最大数が既に確立されているので、該リクエストが満たされ得ないことを示す応答を、該モバイルデバイスに送信することと
を包含する、方法。
【0025】
(項目21)
上記応答は、原因コードを含んでおり、該原因コードは、IPセッションの上記最大数が既に確立されているので、上記リクエストが満たされ得ないということを示している、項目20に記載の方法。
【0026】
(項目22)
上記原因コードは、102の原因値を有しており、該原因値は、IPセッションの上記最大数が既に活性化されているということを示している、項目21に記載の方法。
【0027】
(項目23)
上記予め定義されたタイプの上記リクエストは、確立されるべき新しいIPセッションをリクエストするための、活性化IPセッションリクエストであり、かつ
上記応答は、該活性化IPセッションリクエストを拒絶するための、IPセッション拒絶であるか、
該予め定義されたタイプの該リクエストは、既存のIPセッションに対するサービスをリクエストするための、IPセッションサービスリクエストであり、かつ
該応答は、該IPセッションサービスリクエストを拒絶するための、IPサービス拒絶であるか、
該予め定義されたタイプの該リクエストは、確立されるべき新しいPDPコンテキストをリクエストするための、活性化PDPコンテキストリクエストであり、かつ
該応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するための、モバイル端末「MT」PDP不活性化リクエストであるか、
該予め定義されたタイプの該リクエストは、新しいルーティングエリアに変更することをリクエストするための、ルーティングエリアアップデート「RAU」リクエストであり、かつ
該応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するための、MT PDP不活性化リクエストである、
項目20〜22のいずれか一項に記載の方法。
【0028】
(項目24)
各IPセッションは、それぞれのPDPコンテキストの一部である、項目20〜23のいずれか一項に記載の方法。
【0029】
(項目25)
コンピュータ読み取り可能な媒体であって、そこに記憶されたコンピュータ実行可能な命令であって、コンピューティングデバイスまたはシステムのプロセッサ上で実行することにより、項目20〜22のいずれか一項に記載の方法をインプリメントすることができる命令を有している、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【0030】
(項目26)
IPセッション機能を備えている無線ネットワークであって、
該IPセッション機能は、
所与のネットワークエリアに存在するモバイルデバイスから、予め定義されたタイプのリクエストを受信したとき、
該所与のネットワークエリアに対し、該モバイルデバイスに対して既に確立されているIPセッションの最大数が存在するかどうかを決定し、
IPセッションの該最大数が既に確立されている場合に、IPセッションの該最大数が既に確立されているので、該リクエストが満たされ得ないことを示す応答を、該モバイルデバイスに送信する
ように構成されている、無線ネットワーク。
【0031】
(項目27)
コンピュータ読み取り可能な媒体であって、そこに記憶されたコンピュータ実行可能な命令であって、コンピューティングデバイスまたはシステムのプロセッサ上で実行することにより、項目22〜25のいずれか一項に記載の方法をインプリメントすることができる命令を有している、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【0032】
(項目28)
IPセッション機能を備えている無線ネットワークであって、
該IPセッション機能は、
所与のネットワークエリアに存在するモバイルデバイスから、予め定義されたタイプのリクエストを受信したとき、
該所与のネットワークエリアに対し、該モバイルデバイスに対して既に確立されているIPセッションの最大数が存在するかどうかを決定し、
IPセッションの該最大数が既に確立されている場合に、IPセッションの該最大数が既に確立されているので、該リクエストが満たされ得ないことを示す応答を、該モバイルデバイスに送信する
ように構成されている、無線ネットワーク。
【0033】
(項目29)
所与のネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの数を識別する情報を用いることにより、モバイルデバイスが、サポートされているIPセッションの数に関して、デバイス機能が必要としているIPセッションよりも少ないIPセッションしか存在しない場合に、IPセッションの割り当てをアクティブに管理すること
を包含する、方法。
【0034】
(項目30)
上記IPセッションは、PDPコンテキストである、項目29に記載の方法。
【0035】
(項目31)
上記モバイルデバイスが、上記所与のネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を識別する情報を決定すること
をさらに包含しており、該決定は、
該モバイルデバイスが、該所与のネットワークエリアに存在している間に、PDPコンテキストを確立させることを試み、そのような試みに対する応答を受信することと、
PDPコンテキストを確立させようという該試みと、そのような試みに対する該応答とに基づいて、該モバイルデバイスが、該所与のネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を確立することとによって、あるいは、
該モバイルデバイスが、該所与のネットワークエリアから該情報を受信することと
によって、なされる、項目30に記載の方法。
【0036】
(項目32)
上記モバイルデバイスが、複数のネットワークエリアに対する情報を用いて予め構成されていること
をさらに包含している、項目30に記載の方法。
【0037】
(項目33)
複数のモバイルデバイスの各々が、該モバイルデバイスが訪問するネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を決定し、この情報を該複数のモバイルデバイスに利用できるようにすること
をさらに包含している、項目30に記載の方法。
【0038】
(項目34)
上記モバイルデバイスが、データベースクエリを実行することにより、上記所与のネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を識別する情報を決定すること
をさらに包含している、項目30に記載の方法。
【0039】
(項目35)
コンピュータ読み取り可能な媒体であって、そこに記憶されたコンピュータ実行可能な命令であって、プロセッサ上で実行することにより、項目30〜34のいずれか一項に記載の方法をインプリメントすることができる命令を有している、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【0040】
(項目36)
モバイルデバイスであって、
無線ネットワークと通信するように構成されている無線アクセスラジオと、
IPセッション管理機能と
を備えており、該IPセッション管理機能は、
所与のネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの数を識別する情報を用いることにより、サポートされているIPセッションの数に関して、デバイス機能が必要としているIPセッションよりも少ないIPセッションしか存在しない場合に、IPセッションの割り当てをアクティブに管理する
ように構成されている、モバイルデバイス。
【0041】
IPセッションの最大数が確立されていることを決定するシステムおよび方法が提供される。モバイルデバイスが無線ネットワークにリクエストを送信する場合がある。一局面にしたがうと、IPセッションの最大数がモバイルデバイスに対して既に確立されている場合、無線ネットワークは、リクエストが満たされ得ないことを示す応答を送信する。モバイルデバイスは、上記応答に基づいて、IPセッションの最大数が既に確立されていることを決定する。このことは、モバイルデバイスが、IPセッションがしかるべく管理され得るようにサポートされ得るIPセッションの最大数を決定することを可能にする。
【0042】
(概要)
広い局面にしたがうと、モバイルデバイスにおける方法が提供されており、上記方法は、予め定義されたタイプの少なくとも1つのリクエストを送信することと;モバイルデバイスに対してインターネットプロトコル「IP」セッションの最大数が既に確立されているので、少なくとも1つのリクエストのうちの所与のリクエストが満たされ得ないという指示を受信することと;指示に基づいて、所与のネットワークエリアにおいてモバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの最大数を決定することと;モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの最大数に基づいて、IPセッションを管理することと、を包含している。
【0043】
別の広い局面にしたがうと、モバイルデバイスが提供されており、上記モバイルデバイスは、無線ネットワークと通信するよう構成されている無線アクセスラジオと;IPセッション管理機能と、を備えており、上記IPセッション管理機能は:予め定義されたタイプの少なくとも1つのリクエストを送信し;モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているので、少なくとも1つのリクエストのうちのリクエストが満たされ得ないという指示を受信し;指示に基づいて、所与のネットワークエリアにおいてモバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの最大数を決定し;モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの最大数に基づいて、IPセッションを管理する、ように構成されている。
【0044】
別の広い局面にしたがうと、無線ネットワークにおける方法が提供されており、上記方法は、所与のネットワークエリアに存在するモバイルデバイスから、予め定義されたタイプのリクエストを受信したとき:所与のネットワークエリアに対し、モバイルデバイスに対して既に確立されているIPセッションの最大数が存在するかどうかを決定することと;IPセッションの最大数が既に確立されている場合に、IPセッションの最大数が既に確立されているので、リクエストが満たされ得ないことを示す応答を、モバイルデバイスに送信することと、を包含している。
【0045】
別の広い局面にしたがうと、IPセッション機能を備えている無線ネットワークが提供されており、上記IPセッション機能は:所与のネットワークエリアに存在するモバイルデバイスから、予め定義されたタイプのリクエストを受信したとき:所与のネットワークエリアに対し、モバイルデバイスに対して既に確立されているIPセッションの最大数が存在するかどうかを決定し;IPセッションの最大数が既に確立されている場合に、IPセッションの最大数が既に確立されているので、リクエストが満たされ得ないことを示す応答を、モバイルデバイスに送信する、ように構成されている。
【0046】
別の広い局面にしたがうと、IPセッション機能を備えている無線ネットワークが提供されており、上記IPセッション機能は:所与のネットワークエリアに存在するモバイルデバイスから、予め定義されたタイプのリクエストを受信したとき:所与のネットワークエリアに対し、モバイルデバイスに対して既に確立されているIPセッションの最大数が存在するかどうかを決定し;IPセッションの最大数が既に確立されている場合に、IPセッションの最大数が既に確立されているので、リクエストが満たされ得ないことを示す応答を、モバイルデバイスに送信する、ように構成されている。
【0047】
別の広い局面にしたがうと、1つの方法が提供されており、上記方法は、所与のネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの数を識別する情報を用いることにより、モバイルデバイスが、サポートされているIPセッションの数に関して、デバイス機能が必要としているIPセッションよりも少ないIPセッションしか存在しない場合に、IPセッションの割り当てをアクティブに管理すること、を包含している。
【0048】
別の広い局面にしたがうと、モバイルデバイスが提供されており、上記モバイルデバイスは、無線ネットワークと通信するように構成されている無線アクセスラジオと;IPセッション管理機能と、を備えており、上記IPセッション管理機能は:所与のネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの数を識別する情報を用いることにより、サポートされているIPセッションの数に関して、デバイス機能が必要としているIPセッションよりも少ないIPセッションしか存在しない場合に、IPセッションの割り当てをアクティブに管理する、ように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0049】
実施形態は、添付の図面に参照して記載されている。
【図1A】図1Aは、例示的な無線ネットワークおよびモバイルデバイスのブロック図である。
【図1B】図1Bは、図1Aに示されているモバイルデバイスのブロック図である。
【図1C】図1Cは、別のモバイルデバイスのブロック図である。
【図2】図2は、IPセッションの最大数が既に確立されていることを決定する例示的な方法のフローチャートである。
【図3A】図3Aは、例示的なGMMの原因情報エレメントの表である。
【図3B】図3Bは、例示的なGMMの原因情報エレメントの表である。
【図4A】図4Aは、例示的なSMの原因情報エレメントの表である。
【図4B】図4Bは、例示的なSMの原因情報エレメントの表である。
【図5】図5は、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数に基づいてIPセッションを管理する例示的な方法のフローチャートである。
【図6】図6は、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数に基づいてIPセッションを管理する例示的な方法のフローチャートである。
【図7】図7は、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数に基づいてIPセッションを管理する例示的な方法のフローチャートである。
【図8】図8は、サポートされているPDPコンテキストの数を決定する方法のフローチャートである。
【図9】図9は、履歴情報を維持する方法のフローチャートである。
【図10】図10は、履歴方法が維持され得る例示的なフォーマットの表である。
【図11】図11は、IPセッションを管理する例示的な方法のフローチャートである。
【図12】図12は、IPセッションの最大数が既に確立されているのでリクエストが満たされ得ないことを示す応答を送信する例示的な方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0050】
(無線通信システム)
ここで図1Aを参照すると、例示的な無線ネットワーク100およびモバイルデバイス10のブロック図が示されている。無線ネットワーク100は、第1のルーティングエリア30と、第2のルーティングエリア40とを有している。その他のルーティングエリアが存在し得るが、単純化のために、それらは示されていない。各ルーティングエリアは、少なくとも1つのRNC(Radio Network Controller)を有している。図示された例において、第1のルーティングエリア30は、第1のRNC 31と第2のRNC 32とを有しているが、第2のルーティングエリア40は、単一のRNC 41を有している。各RNC 31、32、41は、それぞれのRNC Idに関連付けられている。第1のルーティングエリア30の第1のRNC 31および第2のRNC 32は、それぞれRNC Id 31aおよびRNC Id 32aを有しているが、第2のルーティングエリア40の単一のRNC 41は、RNC Id 41aを有している。RNC(ノードBを介する)内の各セル(図示されず)は、RAI(Routing Area Identification)と、階層的に関連付けられている。RAIは、1つ以上のセルを含み得、RNCの橋渡しをし得る。一部のインプリメンテーションにおいて、各RAIは、国別コード、ネットワークコード、およびルーティングエリアコードの組み合わせであり得る。RAIは、他の無線ネットワークに対して異なり得る。
【0051】
図示された実施形態において、各RNC 31、32、41は、SGSN(Serving General Packet Radio Service Support Node)50に結合されており、次にこれは、GGSN(Gateway GPRS Support Node)60に結合されており、次にこれは、PDN(Packet
Data Network)70に結合されている。PDN70は、例えばインターネットであり得る。SGSN 50は、プロセッサ52に結合されたIPセッション機能51を有しており、その他のコンポーネントを有し得るが、それらは単純化のために示されていない。
【0052】
無線ネットワーク100は、単一のモバイルデバイス、すなわち、モバイルデバイス10と共に示されている。その他のモバイルデバイスが存在し得るが、それらは単純化のために示されていない。図1Bを参照すると、図1Aに示されているモバイルデバイス10のブロック図が示されている。モバイルデバイス10は、プロセッサ12を有しており、これは、無線アクセスラジオ11、IPセッション管理機能13、アプリケーション14、およびユーザインターフェース15に結合されている。モバイルデバイス10は、その他のコンポーネントを含み得るが、それらは単純化のために示されていない。元に戻って図1Aを参照すると、モバイルデバイス10は、ここでは、第1のルーティングエリア31内に配置されている。しかしながら、モバイルデバイス10は、移動矢印19によって指示されているように、例えば第2のルーティングエリア40のような別のルーティングエリアに移動し得る。
【0053】
動作中、モバイルデバイス10は、その無線アクセスラジオ11を用いることにより、無線ネットワーク100と通信するように構成されている。そのような通信は、例えば、音声通信、電子的なメッセージ伝達、またはアプリケーション14によってサポートされているその他の任意の適切な形態の通信であり得る。無線ネットワーク100との少なくとも一部の通信は、モバイルデバイス10とSGSN50との間の1つ以上のIPセッションによる。PDP(Packet Data Protocol)セッションは、IPセッションの一例である。モバイルデバイス10とSGSN50との間には、確立されたIPセッションを有しているアプリケーション14がどれくらいあるかに依存して、多くのIPセッションが存在し得る。しかしながら、IPセッションの数は、典型的には、モバイルデバイス10が存在するルーティングエリアによって制限され、ここではこれは、第1のルーティングエリア30である。
【0054】
モバイルデバイス10が予め定義されたタイプのリクエスト、例えば、活性化IPセッションリクエスト(Activate IP Session Request)またはIPセッションサービスリクエスト(IP Session Service Request)を送信するときの例が存在する。無線ネットワーク100は、リクエストを受信し、モバイルデバイス10に対して既に確立されたIPセッションの最大数が存在するかどうかを決定する。本出願の実施形態にしたがうと、IPセッション機能51は、無線ネットワーク100における方法をインプリメントし、その結果、モバイルデバイス10に対してIPセッションの最大数が既に確立されている場合に、無線ネットワーク100は、IPセッションの最大数が既に確立されているのでリクエストが満たされ得ないことを示す応答を、送信することができる。モバイルデバイス10は、応答を受信する。本出願の別の実施形態にしたがうと、IPセッション管理機能13は、モバイルデバイス10における方法をインプリメントし、その結果、応答に基づいて、IPセッションの最大数が既に確立されているということを決定する。このことは、モバイルデバイス10が、サポートされ得るIPセッションの最大数を決定し、その結果、IPセッションが、モバイルデバイス10によってしかるべく管理され得ることを可能にする。さらなる詳細は、図2〜図11を参照して、以下に提供される。
【0055】
図示された例において、各ルーティングエリア内では、いくつのRNCが存在しているかに関わらず、モバイルデバイス10に対し、同じ数のIPセッションがサポートされていることが仮定されている。典型的に、ルーティングエリアは、単一のRNCを有している。これは例えば、第2のルーティングエリア40の場合である。所与のモバイルデバイスに対してサポートされるIPセッションの数は、ここでは、RNCによって制限されている。したがって、制限要因は、実際にはRNCであるが、典型的には、ルーティングエリアが制限要因としてみなされ得る。しかしながら、ルーティングエリアは、1つよりも多くのRNCを有し得る。これは例えば、第1のルーティングエリア30の場合である。したがって、ルーティングエリア内のどこにモバイルデバイスが存在しているかに依存して、モバイルデバイスに対し、ルーティングエリアが、異なる数のPDPコンテキストをサポートすることが、可能である。この場合、ルーティングエリアは、制限要因としてみなされ得ない。本明細書に提示された例は、「ルーティングエリア」を、モバイルデバイスに対するIPセッションの数を制限するものとして言及しているが、ネットワークのより一般的な「エリア」が、モバイルデバイスに対するIPセッションの数を制限することが理解されるべきである。「エリア」は、ルーティングエリア、例えばRNC Id、ネットワーク、セルIdによって定義されているルーティングエリアの一部、あるいはその他の任意のエリアであり得、この他の任意のエリアにおいて、モバイルデバイスに対してサポートされるIPセッションの数は、制限されている。
【0056】
一部のインプリメンテーションにおいて、モバイルデバイスに対し、結合/アクティブ状態(CELL_DCH,CELL_FACH)とアイドル状態(CELL_PCH,URA_PCH,IDLE)との間で、微妙な差(subtlety)が存在する。ルーティングエリアは、アイドル状態の間に、モバイルデバイスに知られるが、RNC idは、典型的には知られない。アイドル状態の間に、モバイルデバイスは、そのサーバRNC idを見つけるために、結合/アクティブ状態に移行する。このことは、バッテリー寿命を浪費するなどし得る。したがって、一部のインプリメンテーションにおいて、サポートされているIPセッションの数は、これが最低レベルの粒度であるかどうかに関わらず、ルーティングエリアに対して考慮される。
【0057】
モバイルデバイス10のIPセッション管理機能13に対し、多くの可能性が存在する。図示された例において、IPセッション管理機能13は、ソフトウェアとしてインプリメントされ、プロセッサ12上で実行される。しかしながら、より一般的には、IPセッション管理機能13は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の適切な組み合わせとしてインプリメントされ得る。図示された例において、IPセッション管理機能13は、単一のコンポーネントとして示されている。しかしながら、より一般的には、IPセッション管理機能13は、1つ以上のコンポーネントとしてインプリメントされ得る。IPセッション管理機能13が1つよりも多くのコンポーネントを含む例は、以下に記載される。
【0058】
一部のインプリメンテーションにおいて、IPセッション管理機能13は、NAS(Non Access Stratum)およびAS(Access Stratum)を含んでいる。NASは、セッション管理層を含み、IPセッションを管理する。NASは、例えば、SGSN50に送信されるべきアクティブPDPコンテキストリクエストメッセージを発し得る。ASは、無線アクセスラジオ11の無線インターフェースを管理し、各アクティブIPセッションに対し、それぞれのRAB(Radio Access Bearer)を含んでいる。RABは、RF(Radio Frequency)パイプに対する識別子である。それぞれのRABのない活動休止状態(dormant)のIPセッションが存在し得る。ASは、例えば、RNCに送信されるべきサービスリクエストメッセージを発し得る。
【0059】
無線ネットワーク100のIPセッション機能51に対し、多くの可能性が存在する。図示された例において、IPセッション機能51は、ソフトウェアとしてインプリメントされ、プロセッサ52上で実行され得る。しかしながら、より一般的には、IPセッション機能51は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせとしてインプリメントされ得る。図示された例において、IPセッション機能51は、SGSN50の単一のコンポーネントとして示されている。しかしながら、より一般的には、IPセッション機能51は、1つ以上のコンポーネントとしてインプリメントされ得、SGSN50の一部としてインプリメントされたり、あるいはSGSN50から分離してインプリメントされたりし得る。1つ以上のコンポーネントは、無線ネットワーク100にわたって分散されたり、あるいは共通の場所に存在したりし得る。その他のインプリメンテーションも可能である。
【0060】
無線ネットワーク100に対し、多くの可能性が存在する。図示された例において、無線ネットワーク100は、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークである。しかしながら、より一般的には、無線ネットワーク100は、ルーティングエリアが、所与のモバイルデバイスに対し、いくつのIPセッションが確立され得るかを制限する、任意の無線ネットワークであり得る。
【0061】
モバイルデバイス10に対し、多くの可能性が存在する。ここで図1Cを参照すると、別のモバイルデバイス80のブロック図が示されており、上記モバイルデバイスは、本明細書に記載されている任意の方法をインプリメントし得る。モバイルデバイス80は、例示のみを目的として、極く特定の詳細と共に示されていることが、理解されるべきである。
【0062】
処理デバイス(マイクロプロセッサ128)は、キーボード114とディスプレイ126との間に結合されて概略的に示されている。マイクロプロセッサ128は、ユーザによるキーボード114上のキーの作動に応答して、ディスプレイ126の動作、ならびにモバイルデバイス80の全体的な動作を制御する。
【0063】
モバイルデバイス80は、ハウジングを有しており、上記ハウジングは、縦長であったり、あるいはその他のサイズおよび形状(クラムシェルハウジング構造を含む)を取ったりし得る。キーボード114は、モード選択キーを含んでいたり、あるいはテキスト入力とテレフォニー入力との間を切り替えるためのその他のハードウェアまたはソフトウェアを含んでいたりし得る。
【0064】
マイクロプロセッサ128に加え、モバイルデバイス80のその他の部分が概略的に示されている。これらは、以下を含んでいる:通信サブシステム170;短距離通信サブシステム102;キーボード114およびディスプレイ126、ならびにその他の入力/出力デバイス(LEDS104のセット、補助I/Oデバイス106のセット、シリアルポート108、スピーカ111、およびマイク112を含む);さらにメモリデバイス(フラッシュメモリ116およびランダムアクセスメモリ(RAM)118を含む);その他の様々なデバイスサブシステム120。モバイルデバイス80は、バッテリー121を有し得、上記バッテリーは、モバイルデバイス80のアクティブエレメントに電力供給し得る。モバイルデバイス80は、一部の実施形態において、音声通信能力とデータ通信能力とを有する双方向の無線周波数(RF)通信デバイスである。加えて、一部の実施形態において、モバイルデバイス80は、インターネットを介してその他のコンピュータシステムと通信する能力を有している。
【0065】
マイクロプロセッサ128によって実行されるオペレーティングシステムソフトウェアは、一部の実施形態において、例えばフラッシュメモリ116のような、永続性記憶装置に記憶され得るが、その他のタイプのメモリデバイス、例えば、リードオンリーメモリ(ROM)またはその他の同様なストレージエレメントに記憶され得る。加えて、システムソフトウェア、特定のデバイスアプリケーション、またはそれらの一部は、例えばRAM118のような、揮発性記憶装置に一時的にロードされ得る。モバイルデバイス80によって受信された通信信号はまた、RAM118にも記憶され得る。
【0066】
マイクロプロセッサ128は、そのオペレーティングシステム機能に加え、モバイルデバイス80上でソフトウェアアプリケーションを実行することも可能である。基本的なデバイス動作を制御する所定のソフトウェアアプリケーションのセット、例えば、音声通信モジュール130Aおよびデータ通信モジュール130Bは、製造の間に、モバイルデバイス80に取り付けられ得る。加えて、個人用情報マネージャ(PIM)アプリケーションモジュール130Cもまた、製造の間に、モバイルデバイス80に取り付けられ得る。PIMアプリケーションは、一部の実施形態において、データアイテムを組織および管理することが可能であり、上記データアイテムは、例えば、eメール、カレンダーイベント、音声メール、予約、およびタスクアイテムである。PIMアプリケーションはまた、一部の実施形態において、無線ネットワーク110を介してデータアイテムを送信および受信することが可能である。一部の実施形態において、PIMアプリケーションによって管理されているデータアイテムは、無線ネットワーク110を介することにより、デバイスユーザの対応するデータアイテム(ホストコンピュータシステムに記憶されているか、あるいはホストコンピュータシステムに関連付けられている)と、シームレスに統合されたり、同期化されたり、アップデートされたりする。同様に、追加的なソフトウェアモジュール(別のソフトウェアモジュール130Nとして図示されている)が、製造の間に取り付けられ得る。
【0067】
データ通信および音声通信を含む通信機能は、通信サブシステム170を介して実行され、場合によっては、短距離通信サブシステム170を介して実行される。通信サブシステム170は、受信器150、送信器152、および1つ以上のアンテナを含んでおり、上記アンテナは、受信アンテナ154および送信アンテナ156として図示されている。加えて、通信サブシステム170はまた、処理モジュールをも含んでおり、上記処理モジュールは、例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)158、ローカルオシレータ(LO)160のようなものである。通信サブシステム170の特定の設計およびインプリメンテーションは、モバイルデバイス80が動作することが意図されている通信ネットワークに依存している。例えば、モバイルデバイス80の通信サブシステム170は、Mobitex(登録商標)、DataTAC(登録商標)、またはGeneral Packet Radio Service(GPRS)のモバイルデータ通信ネットワークで動作するように設計され得、また、任意の様々な音声通信ネットワーク、例えば、Advanced Mobile Phone Service(AMPS)、Time Division Multiple Access(TDMA)、Code Division Multiple Access(CDMA)、Personal Communications Service(PCS)、Global System for Mobile Communications(GSM)等で動作するようにも設計され得る。その他のタイプのデータネットワークおよび音声ネットワーク(両者は分離していたり、一体であったりする)もまた、モバイルデバイス80と共に利用され得る。
【0068】
ネットワークアクセスは、通信システムのタイプに依存して変動し得る。例えば、Mobitex(登録商標)およびDataTAC(登録商標)のネットワークにおいては、モバイルデバイスは、各デバイスに関連付けられた一意的なPIN(Personal Identification Number)を用いることにより、ネットワーク上に登録され得る。しかしながら、GPRSネットワークにおいては、ネットワークアクセスは、典型的には、デバイスの加入者またはユーザに関連付けられる。したがって、GPRSデバイスは、典型的には、GPRSネットワーク上で動作させるために、加入者識別モジュールを有しており、これは、一般的には、加入者識別モジュール(SIM)カードと称される。
【0069】
ネットワークの登録手順または活性化手順が完了すると、モバイルデバイス80は、通信ネットワーク110上で、通信信号を送信および受信し得る。受信アンテナ154によって通信ネットワーク110から受信される信号は、受信器150にルーティングされ、上記受信器は、信号増幅、周波数ダウン変換、フィルタリング、チャネル選択等を提供し、さらにアナログデジタル変換をも提供し得る。受信した信号のアナログデジタル変換は、DSP158がより複雑な通信機能(例えば、復調および復号化)を実行することを可能にする。同様にして、ネットワーク110に送信されるべき信号は、DSP158によって処理(例えば、変調および暗号化)され、その後、デジタルアナログ変換、周波数アップ変換、フィルタリング、増幅、および送信アンテナ156を介した通信ネットワーク110(または複数のネットワーク)への送信のために送信器152に提供される。
【0070】
通信信号を処理することに加え、DSP158は、受信器150および送信器152の制御を提供する。例えば、受信器150および送信器152において通信信号に適用される利得は、DSP158上にインプリメントされた利得制御アルゴリズムを介して適応制御され得る。
【0071】
データ通信モードにおいて、受信された信号(例えば、テキストメッセージまたはウェブページのダウンロード)は、通信サブシステム170によって処理され、マイクロプロセッサ128に入力される。その後、受信された信号は、ディスプレイ126への出力のために、マイクロプロセッサ128によってさらに処理されたり、あるいはその他のなんらかの補助I/Oデバイス106に出力されたりする。デバイスユーザはまた、キーボード114および/またはその他のなんらかの補助I/Oデバイス106(例えば、タッチパッド、ロッカースイッチ、サムホイール、またはその他のなんらかのタイプの入力デバイス)を用いることにより、データアイテム(例えば、eメールメッセージ)を構成し得る。その後、構成されたデータアイテムは、通信サブシステム170を介して、通信ネットワーク110上に送信され得る。
【0072】
音声通信モードにおいて、デバイスの全体的な動作は、受信した信号がスピーカ111に出力されること、ならびに送信用の信号がマイク112によって生成されることを除き、実質的には、データ通信モードと類似している。代替的な音声またはオーディオの補助I/Oサブシステム、例えば音声メッセージ録音サブシステムもまた、モバイルデバイス80上にインプリメントされ得る。加えて、ディスプレイ126もまた、音声通信モードにおいて利用され得、例えば、呼び出し側の身元を表示したり、音声コールの持続時間を表示したり、あるいは他のボイスコール関連情報を表示したりし得る。
【0073】
短期距離通信サブシステム102は、モバイルデバイス80と、その他の近くにあるシステムまたはデバイスとの間の通信を可能にする。これらは、必ずしも同様なデバイスである必要はない。例えば、短距離通信サブシステムは、赤外デバイス、関連回路および関連コンポーネント、またはBluetooth(登録商標)通信モジュールを含み得、同様に使用可能なシステムおよびデバイスとの通信を提供する。
【0074】
(モバイルデバイスにおける方法)
ここで図2を参照すると、IPセッションの最大数が既に確立されていることを決定する例示的な方法のフローチャートが示されている。この方法は、例えば、図1Bに示されているモバイルデバイス10のIPセッション優先度管理機能13によって、あるいは図1Cに示されているモバイルデバイス80によって、モバイルデバイスにインプリメントされ得る。
【0075】
ステップ2−1において、モバイルデバイスは、予め定義されたタイプのリクエストを送信する。無線ネットワークは、上記リクエストを受信および処理する。この例では、モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているので、無線ネットワークがリクエストを満たし得ないことが仮定されている。無線ネットワークは、応答を送信し、上記応答は、ステップ2−2において、モバイルデバイスによって受信される。上記応答は、モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているので、リクエストが満たされ得ないことを示している。ステップ2−3において、モバイルデバイスは、上記応答に基づいて、IPセッションの最大数が既に確立されていることを決定する。
【0076】
上記応答が、モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているので、リクエストが満たされ得ないということを示し得る、多くの方法が存在する。一部のインプリメンテーションにおいて、上記応答は、原因コードを含み、上記原因コードは、モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているので、リクエストが満たされ得ないということを指示する。より一般的には、上記応答は、モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているので、リクエストが満たされ得ないという任意の適切な指示を含み得る。
【0077】
ここで図3Aおよび図3Bを参照すると、例示的なGMMの原因情報エレメントの表が示されている。図示された例に示されているGMMの原因情報エレメントは、例示のみを目的とした、原因コードの特定のインプリメンテーションであることが理解されるべきである。GMMの原因情報エレメントの目的は、モバイルデバイスからのGMMのリクエストが、なぜ無線ネットワークによって拒絶されたかに関する理由を指示することである。図3Aに示されているように、GMMの原因は、2つのオクテット長のタイプ3の情報エレメントである。第2のオクテットは、原因値のためのものである。図3Bに示されているように、多くの可能な原因値が存在する。原因値「01100110」は、PDPコンテキストの最大数が、既に活性化されていることを指示する。一部の実施形態において、原因値は、PLMNに固有のネットワーク障害および混雑/認証失敗に関連する原因の一部である。
【0078】
ここで図4Aおよび図4Bを参照すると、例示的なSMの原因情報エレメントの表が示されている。図示された例に示されているSMの原因情報エレメントは、例示のみを目的とした、原因コードの特定のインプリメンテーションであることが理解されるべきである。SMの原因情報エレメントの目的は、セッション管理リクエストがなぜ拒絶されたかに関する理由を指示することである。図4Aに示されているように、SMの原因は、2つのオクテット長のタイプ3の情報エレメントである。第2のオクテットは、原因値のためのものである。図4Bに示されているように、多くの可能な原因値が存在する。原因値「01100110」は、PDPコンテキストの最大数が、既に活性化されていることを指示する。一部の実施形態において、原因値は、GPRSセッション管理に対するGPRS固有の原因値の一部である。
【0079】
一部のインプリメンテーションにおいて、102という原因値は、PDPコンテキストの最大数が既に活性化されていることを指示する。より一般的には、任意の適切な原因値が、インプリメントされ得る。
【0080】
予め定義されたタイプのリクエストおよび応答に対し、多くの可能性が存在する。一部のインプリメンテーションにおいて、応答のタイプは、リクエストのタイプに依存する。以下に例が提供される。
【0081】
1つの例において、リクエストは、確立されるべき新しいIPセッションをリクエストするための活性化IPセッションリクエスト(Activate IP Session
Request)であり得るが、一方で、応答は、IPセッションリクエストを拒絶するための、活性化IPセッション拒絶(Activate IP Session Reject)であり得る。一部のインプリメンテーションにおいて、活性化IPセッションリクエストは、活性化PDPコンテキストリクエスト(Activate PDP context request)であるが、一方で、応答は、活性化PDPコンテキスト拒絶(Activate PDP context Reject)である。
【0082】
別の例において、リクエストは、既存のIPセッションに対するサービスをリクエストするための、IPセッションサービスリクエスト(IP session Service Request)であるが、一方で、応答は、IPセッションサービスリクエストを拒絶するための、IPサービス拒絶(IP Service Reject)である。一部の実施形態において、IPセッションサービスリクエストは、一つのサービスリクエストであり、IPサービス拒絶は、一つのサービス拒絶である。
【0083】
別の例において、リクエストは、確立されるべき新しいPDPコンテキストをリクエストするための活性化PDPコンテキストリクエストであるが、一方で、応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するためのMT PDP不活性化リクエスト(MT PDP Deactivate Request)である。これは、例えば、リクエストを満たすのに十分なPDPコンテキストをサポートしていないエリアにおいて、モバイルデバイスが、活性化PDPコンテキストリクエストを送信する場合に、起こり得る。この例では、新しいPDPコンテキストが、最初に活性化PDPコンテキストリクエストに応答して確立されていないので、リクエストは、満たされていないと考えられる。しかしながら、一部のインプリメンテーションにおいて、既存のPDPコンテキストが不活性化された後に、リクエストされた新しいPDPコンテキストが、確立されるようになる。
【0084】
別の例において、リクエストは、新しいルーティングエリアへの変更をリクエストするRAUリクエスト(RAU request)であるが、一方で、応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するためのMT PDP不活性化リクエストである。これは、例えば、リクエストを満たすのに十分なPDPコンテキストをサポートしていない新しいルーティングエリアに移動した後に、モバイルデバイスが、RAUリクエストを送信する場合に、起こり得る。その他のリクエストおよび対応するリクエストも可能である。
【0085】
上記では、リクエストに応答するための例示的なメッセージが提供されてきた。一部のインプリメンテーションにおいて、メッセージは、3GPP(3rd Generation Partnership Project)TS 24.008 V7.5.0で定義されているメッセージに基づいており、モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているのでリクエストが満たされ得ないことを示すための適切な改変がされている。その他のインプリメンテーションも可能である。
【0086】
一部のインプリメンテーションにおいて、リクエストのタイプは、モバイルデバイスのタイプに依存する。例えば、リクエストのタイプは、モバイルデバイスが、アクティブ/結合状態と比較してアイドル状態にあるかどうかに依存して、変動し得る。一部のインプリメンテーションにおいて、モバイルデバイスは、IPセッションサービスリクエストメッセージを送信することにより、アクティブ/結合状態の間に、既存のIPセッションに対するサービスをリクエストし得る。しかしながら、一部のインプリメンテーションにおいて、モバイルデバイスは、アイドル状態の間には、IPセッションサービスリクエストメッセージを決して送信しない。一部のインプリメンテーションにおいて、予め定義されたタイプのリクエストは、モバイルデバイスが、アクティブ/結合状態である間のみに、送信される。その他のインプリメンテーションも可能である。
【0087】
一部のインプリメンテーションにおいて、モバイルデバイスは、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数に基づいて、IPセッションを管理する。1つの例が、図5を参照して提供されている。ステップ5−1において、モバイルデバイスは、応答に基づいて、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数を決定する。ステップ5−2において、モバイルデバイスは、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数に基づいて、IPセッションを管理する。
【0088】
サポートされ得るIPセッションの最大数をモバイルデバイスが決定するための、多くの方法が存在する。一部のインプリメンテーションにおいて、サポートされ得るIPセッションの最大数をモバイルデバイスが決定する方法は、予め定義されたタイプのリクエストに依存する。例えば、リクエストが、活性化PDPコンテキストリクエストであり、モバイルデバイスが、上記リクエストの前に確立されているIPセッションの数に気付いている場合、IPセッションの最大数が既に確立されているので上記リクエストが満たされ得ないことを示す応答を受信すると、モバイルデバイスは、サポートされ得るIPセッションの最大数が、上記リクエストの前に確立されているIPセッションの数に等しいということを、決定し得る。サポートされ得るIPセッションの最大数を決定するための、その他の可能性が存在する。その他の例は、図8を参照して、以下に提供される。
【0089】
モバイルデバイスが、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数に基づいて、IPセッションを管理し得る多くの方法が、存在する。図6および図7を参照して、以下に例が提供される。これらの例は、特定のものであり、例示目的のみを意図されていることが、理解されるべきである。その他のインプリメンテーションも可能である。
【0090】
まず図6を参照すると、ステップ6−1において、モバイルデバイスは、アプリケーションから、新しいIPセッションを確立させるリクエストを受け入れる。アプリケーションは、モバイルデバイス上で動作するように構成されている任意のアプリケーションであり得、上記モバイルデバイスは、IPセッションで通信するように構成されている。ステップ6−2において、モバイルデバイスは、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数に基づいて、無線ネットワークから新しいIPセッションをリクエストするかどうかを決定する。モバイルデバイスは、例えば、確立されているIPセッションの最大数が、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数未満である場合のみに、新しいIPセッションをリクエストする。
【0091】
次に図7を参照すると、ステップ7−1において、モバイルデバイスは、IPセッションに優先度を付ける。ステップ7−2において、モバイルデバイスは、モバイルデバイスに対してサポートされ得るIPセッションの最大数によって、IPセッションが制限されるときに、低い優先度のIPセッションよりも先に、高い優先度のIPセッションを維持する。
【0092】
IPセッションは、通常その優先度がその他のIPセッションよりも高いとして指示されるときに、「より高い」優先度のIPセッションであるとして指示されることが、理解されるべきである。一部のインプリメンテーションにおいて、これは、最高の優先度のIPセッションである。より高い優先度を有しているとして指示されたIPセッションは、それ自体が高い優先度のIPセッションであるとは限らないが、それでもなお、その他のIPセッションよりも高い優先度を有しているとして指示されている。
【0093】
モバイルデバイスがIPセッションに優先度を付け得る多くの方法が存在する。一部のインプリメンテーションにおいて、モバイルデバイスは、各IPセッションに対して、それぞれの優先度を決定するためのユーザ入力を受け入れる。モバイルデバイスは、ユーザ入力に基づいて、各IPセッションに対し、それぞれの優先度をしかるべく決定する。その他のインプリメンテーションにおいて、モバイルデバイスは、予め定義されたタイプの各IPセッションに対し、予め定義された優先度のレベルの記録を維持する。モバイルデバイスは、上記記録に基づいて、各IPセッションに対し、それぞれの優先度をしかるべく決定する。その他のインプリメンテーションも可能である。
【0094】
(モバイルデバイスにおける別の方法)
PDPコンテキストを確立させる方法の特定の例において、GPRSモバイル電話がPDPコンテキストをセットアップするとき、アクセスポイント名(APN)が決定され、アクセスポイントは、プライベートDNSネットワークに対するDNSクエリにおいて用いられる。このプロセス(APN解決と称される)は、最終的には、アクセスポイントを供給し得るGGSNのIPアドレスを与える。この時点において、PDPコンテキストは、活性化され得る。
【0095】
GPRSネットワークおよびUMTSネットワークは、サポートされる同時のPDPコンテキストの数についての制限を有する。PDPコンテキストの数は、モバイルデバイスがネットワークの異なる部分の間、または異なるネットワークの間を移動する際に、変動し得る。ここでは、サポートされるPDPコンテキストの数をモバイルデバイスに知らせる情報は、モバイルデバイスには一切供給されていない。結果として、モバイルデバイスが、第1のエリア(ここでは、モバイルデバイスのニーズを満たすために、十分なPDPコンテキストがサポートされている)から、第2のエリア(ここでは、モバイルデバイスのニーズを満たさないために、十分なPDPコンテキストがサポートされていない)に移動するときに、ネットワークは、予測不可能な方法で、既存のPDPコンテキストのうちの1つ以上をドロップ(drop)し得る。この問題は、UMTSネットワークにおいて、特に起こり得る。なぜならば、多くのものが、唯1つのPDPコンテキストしかサポートしていないからである。そのようなネットワークにおいては、唯1つのデバイス機能のみが、同時に接続性を有し得、したがって常時接続のデバイス機能(例えば、プッシュEメール)は、ネットワークの特定のAPNをサーフィンするWAP(wireless access point)と同時に動作し得ない。
【0096】
所与のネットワークエリアにおけるPDPコンテキストの数を決定するために、イベントベースの方法が提供される。ネットワークエリアは、ネットワーク全体であるか、あるいはネットワークの一部であり得る。以下は、サポートされている数を超過するPDPコンテキストが活性化されるときに起こり得るイベントの特定の例である:
MT PDP不活性化リクエスト;
PDP活性化拒絶(PDP Acticvate Reject)。
【0097】
一部の実施形態において、メッセージ内の原因コードは、その他の正当な理由による不活性化と拒絶との間の区別を可能にするために用いられる。正しい原因コードと共にこれらのイベントのうちの任意のものが起こるとき、活性化PDPコンテキストの数がカウントされ、これは、ネットワークによってサポートされているPDPコンテキストの数に対してウォーターマーク(watermark)として記憶される。一部の実施形態において、サポートされているPDPの数を決定するステップは、スタートアップ時(すなわち、発見時)に積極的に行なわれ得るか、あるいは異なるAPNがリクエストされた際に、バックグラウンドで行なわれ得る。
【0098】
図8を参照すると、サポートされているPDPコンテキストの数を決定する方法のフローチャートが示されている。この方法は、例えば、図1Bに示されているモバイルデバイス10のIPセッション優先度管理機能13によって、あるいは図1Cに示されているモバイルデバイス80によって、モバイルデバイスにインプリメントされ得る。ステップ8−1において、モバイルデバイスは、所与のネットワークエリアに対して同時のPDPコンテキストを確立させることを試み、そのような試みに対する応答を受信する。ステップ8−2において、PDPコンテキストを確立させる試みと、そのような試みに対する応答とに基づいて、モバイルデバイスは、所与のネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を決定する。
【0099】
一部の実施形態において、ネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数のデフォルト値が用いられ、これは、無線ネットワークの能力に基づいている。そのようなデフォルトはまた、所与のデバイスの観点からネットワークがサポートし得るPDPコンテキストの最大数をも表し得る。例えば、所与のモバイルデバイスが、最大で6つのPDPコンテキストをサポートする場合、デフォルト値は、最初は6であり、これは、デバイスが多くの同時のコンテキストを確立させることを試みてそれが失敗に終わると、低減され得る。
【0100】
一部の実施形態において、所与のネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を確立させることは、どれだけ多くの同時のPDPコンテキストが確立されているかに関するカウントを実行することを含む。これは、新しいコンテキストが追加された際に、継続的に行なわれ得る。あるいは、カウントは、それ以上のコンテキストがサポートされていないことを指示するシナリオのうちの1つが発生した後に、実行され得る。
【0101】
一部の実施形態において、所与のネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を決定することは、PDPコンテキストを確立させようという試みに対する特定の定義されている応答を探すことを含む。一旦そのような定義されている応答が受信されると、結果として、PDPコンテキストを確立させようという最新の試みは、現在のネットワークによってサポートされているよりも1つ多いPDPコンテキストを確立させようという試みであったということである。このように、所与のネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数は、確立されている同時のPDPコンテキストの数にセットされ得る。これは、実行された継続中のカウントに注目すること、あるいは定義された応答を受信したときにカウントを実行することを含み得る。
【0102】
上記の挙動をトリガし得る1つ以上の定義された応答のセットは、インプリメンテーションに固有のものである。以下は、特定の定義された応答のセットであり、これらのうちの1つ以上が、インプリメントされ得る:
原因コード26を伴うPDP活性化拒絶応答;
原因コード38を伴うPDP活性化拒絶応答;
原因コード101を伴うPDP活性化拒絶応答;
別の既存のコンテキストの不活性化をリクエストする応答;
別の既存のコンテキストに関連する無線ベアラのリリースをリクエストする応答;
それ以上の利用可能なPDPコンテキストが存在しないことを指示するように特に構成された応答。
【0103】
ここで図9を参照すると、履歴情報を維持する方法のフローチャートが示されている。この方法は、例えば、図1Bに示されているモバイルデバイス10のIPセッション優先度管理機能13によって、あるいは図1Cに示されているモバイルデバイス80によって、モバイルデバイスにインプリメントされ得る。ステップ9−1において、既に訪問されているネットワークエリアに対し、モバイルデバイスは、各ネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を指示する履歴情報を維持する。ステップ9−2において、ネットワークエリアが、履歴情報に掲載されている場合に、ネットワークエリアにおける変化があるたびごとに、モバイルデバイスは、履歴情報における、ネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を調べ、さもなければ、新しいネットワークエリアによってサポートされるPDPコンテキストの数を確立させる。
【0104】
ここで図10を参照すると、例示的なフォーマットの表200が示されており、上記表において、履歴情報が維持され得る。表200は、ネットワークエリア識別子を格納するための第1の列202と、サポートされているPDPコンテキストの数を格納するための第2の列204とを有している。上記表の一般的なエントリは、206に指示されている。コンテキストサポート情報は、インプリメンテーション固有の基礎に定義された、ネットワークエリアの粒度に維持され得る。一部の実施形態において、粒度は、PLMN識別子の粒度に維持され、例示的な記録は、208に指示されている。一部の実施形態において、粒度は、PLMNとLAC(local area code)との組み合わせの粒度に維持され、例示的な記録は、210に指示されている。一部の実施形態において、粒度は、RAC(routing area code)とRNC IDとの組み合わせの粒度に維持され、例示的な記録は、212に指示されている。代替的に、その他の粒度も用いられ得る。粒度は、必ずしも全ネットワークエリアにわたって一致している必要はない。
【0105】
(サポートされているコンテキストの数に基づくコンテキスト管理)
一部の実施形態において、サポートされるコンテキストの数が決定されると、この情報を考慮して、例えば、どのPDPコンテキストが活性化および不活性化されるかを制御することにより、コンテキストが管理されて、挙動をより予測的にする。コンテキスト管理は、デバイス機能が必要としているPDPコンテキストよりも少ないPDPコンテキストしか存在しない場合に、特に有用である。
【0106】
ここで図11を参照すると、IPセッションを管理する例示的な方法のフローチャートが示されている。この方法は、例えば、図1Bに示されているモバイルデバイス10のIPセッション優先度管理機能13によって、あるいは図1Cに示されているモバイルデバイス80によって、モバイルデバイスにインプリメントされ得る。ステップ11−1において、所与のネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの数を識別する情報を用いることにより、モバイルデバイスは、サポートされているIPセッションの数に関して、デバイス機能が必要としているIPセッションよりも少ないIPセッションしか存在しない場合に、IPセッションの割り当てをアクティブに管理する。
【0107】
コンテキストの数は、上述の方法のうちのいずれかを用いることにより、決定され得る。より一般的には、モバイルデバイスは、なんとかして、サポートされているコンテキストの数を決定しているか、あるいはサポートされているコンテキストの数に気付いていなければならない。例えば、一部の実施形態において、モバイルデバイスは、例えばモバイルデバイスがまず所与のネットワークエリアにて接続しているときに、所与のネットワークエリアから、コンテキストサポート情報を受信する。一部の実施形態において、モバイルデバイスは、複数のネットワークエリアに対するコンテキストサポート情報と共に予め構成されている。一部の実施形態において、複数のモバイルデバイスの各々は、モバイルデバイスが訪問するネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を決定し、この情報を複数のモバイルデバイスに利用できるようにする。一部の実施形態において、モバイルデバイスは、データベースクエリを実行することにより、所与のネットワークエリアによってサポートされているPDPコンテキストの数を識別する情報を決定する。
【0108】
コンテキスト管理の一例において、ネットワークエリアを、第1のネットワークエリアから、第2のネットワークエリア(第1のネットワークエリアにおけるよりも少ないPDPコンテキストがサポートされている)に変更する前に、モバイルデバイスは、少なくとも1つの選択されたPDPコンテキストを、先制して不活性化する。例えば、特定の第1のPDPコンテキストが維持されなければならないが、第2のPDPコンテキストがドロップされ得ることが知られている場合、ネットワークエリアを変更する前に第2のPDPコンテキストをドロップすることにより、ネットワークエリアを変更した後に第1のPDPコンテキストがドロップされない機会が、増加する。この例は、次のネットワークの履歴情報が利用可能であることを仮定している。
【0109】
一部の実施形態において、PDPコンテキストの割り当てをアクティブに管理することは、デバイス機能に優先度を付け、優先度によってPDPコンテキストを割り当てることを含む。
【0110】
一部の実施形態において、ネットワークエリアを、第1のネットワークエリアから、第2のネットワークエリア(第1のネットワークエリアにおけるよりも少ないPDPコンテキストがサポートされている)に変更した後に、モバイルデバイスは、第2のネットワークエリアにおけるPDPコンテキストを割り当てられるべきデバイス機能はどれであるかを選択的に決定し、既に確立されてはいない場合に、これらを確立させ、既に不活性化されてはいない場合に、その他のものを不活性化する。新しいネットワークの挙動は、第1のネットワークエリアから、第2のネットワークエリア(サポートされているコンテキストがより少ない)に移動した後に、予測不可能になり得る。基本的に、このアプローチは、移動を行うことと、次いでどのデバイス機能が所与のPDPコンテキストであって、どのデバイス機能が所与のPDPコンテキストではないかを評価することと、次いでコンテキストを確立および/または不活性化することによって、任意の必要な調整を行うこととを含んでいる。
【0111】
上記で概説された方法は、イントラRAT(radio access technology)シナリオ(例えば、WCDMA/UTMSネットワーク)で、ならびにインターRATシナリオ(例えば、GPRSからUMTSへのハンドオーバー)で、アプリケーションを発見し得る。
【0112】
上記の記載は、決定され、その後なんらかのアプリケーションにおいて管理されるべきものは、サポートされている同時のPDPコンテキストの数であるということを仮定している。より一般的には、同様なアプローチが、サポートされている同時のIPセッションの数を決定するために用いられ得、PDPコンテキストが、IPセッションの特定の例である。
【0113】
(無線ネットワークにおける方法)
ここで図12を参照すると、IPセッションの最大数が既に確立されているのでリクエストが満たされ得ないことを示す応答を送信する例示的な方法のフローチャートが示されている。この方法は、例えば、図1Aに示されている無線ネットワーク100のIPセッション機能51によって、無線ネットワークにインプリメントされ得る。
【0114】
フローチャートのステップは、モバイルデバイスから、予め定義されたタイプのリクエストを受信すると、実行される。ステップ12−1において、無線ネットワークは、モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているかどうかを決定する。ステップ12−2において、モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されている場合、無線ネットワークは、最大数のIPセッションが既に確立されているのでリクエストが満たされ得ないことを示す応答を、モバイルデバイスに送信する。
【0115】
上記応答が、モバイルデバイスに対してIPセッションの最大数が既に確立されているので、リクエストが満たされ得ないということを指示し得る、多くの方法が存在し得る。上記で既に例が提示されたので、ここでは繰り返されない。
【0116】
予め定義されたタイプのリクエストおよび応答に対し、多くの可能性が存在する。例は上記で既に提示されており、したがってここでは繰り返されない。
【0117】
(IPセッション)
上記で提示された例では、IPセッションについて述べられている。IPセッションに対し、多くの可能性が存在することが、理解されるべきである。IPセッションは、例えば、常時接続IPセッション、IM(Instant Messaging)IPセッション、WAP(Wireless Application Protocol)IPセッション、MMS(Multimedia Messaging Service)IPセッション、DUN(Dial−Up Networking)IPセッション、LBS(Location Base Services)IPセッション、IPモデムIPセッション、およびPTT(Push−to−Talk)IPセッションのうちの任意のIPセッションを含む。IPセッションの性質は、インプリメンテーションに固有のものであり、典型的には、無線ネットワークに依存している。一部のインプリメンテーションにおいて、無線ネットワークは、UMTSネットワークであり、各IPセッションは、それぞれのPDP(Packet Data Protocol)コンテキストの一部である。
【0118】
上記の教示を踏まえると、本発明の多くの変形および変更が可能である。したがって、本出願は、本明細書中に特に記載されていなくても、添付の請求項の範囲内で実施され得ることが、理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイスにおける方法であって、
予め定義されたタイプの少なくとも1つのリクエストを送信することと、
該モバイルデバイスに対してインターネットプロトコル「IP」セッションの最大数が既に確立されているので、該少なくとも1つのリクエストのうちの所与のリクエストが満たされ得ないという指示を受信することと、
IPセッションの該最大数が確立されている間、新しいIPセッションに対するいずれのリクエストも送信することを避けることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記指示に基づいて、前記モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの前記最大数を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記モバイルデバイスに対してサポートされているIPセッションの前記最大数に基づいて、IPセッションを管理することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのリクエストを送信することは、同時のIPセッションを確立させることを試みようとして、複数のリクエストを送信することを含み、
前記指示を受信することは、該複数のリクエストに対する応答を受信することを含み、
前記方法は、IPセッションを確立させようという該試みと、そのような試みに対する該応答とに基づいて、サポートされているIPセッションの前記最大数を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
サポートされているIPセッションの前記最大数を決定することは、無線ネットワークの能力に基づいて、サポートされているIPセッションの該最大数のデフォルト値を確立させることをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
サポートされているIPセッションの前記最大数を決定することは、どれだけ多くの同時のIPセッションが確立されているかに関するカウントを実行することをさらに含む、請求項2または請求項3に記載の方法。
【請求項7】
サポートされているIPセッションの前記最大数を決定することは、IPセッションを確立させようという試みに対する定義された応答を受信したとき、サポートされているIPセッションの前記数を、どれだけ多くの同時のIPセッションが確立されているかに関する前記カウントにセットすることをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記定義された応答は、
原因コード26のパケットデータプロトコル「PDP」活性化拒絶応答と、
原因コード34のサービスオプション一時的停止応答と、
原因コード38のPDP活性化拒絶応答と、
原因コード101のPDP活性化拒絶応答と、
別の既存のコンテキストの不活性化をリクエストする応答と、
別の既存のコンテキストに関連する無線ベアラのリリースをリクエストする応答と、
もはや利用可能なPDPコンテキストが存在しないことを指示するように特に構成された応答と
のうちのいずれかである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
既に訪問されているネットワークエリアに対し、各ネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの前記最大数を指示する履歴情報を維持することと、
新しいネットワークエリアに移動したとき、該新しいネットワークエリアが該履歴情報に掲載されている場合に、該履歴情報において、該ネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの該最大数を調べ、さもなければ、該新しいネットワークエリアによってサポートされているIPセッションの該最大数を決定することと
をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記履歴情報は、ネットワークエリアに対し、
パブリックランドモバイルネットワーク「PLMN」の粒度、
PLMNおよびローカルエリアコード「LAC」の粒度、または
ルーティングエリアコード「RAC」および無線ネットワークコントローラ識別子「RNC Id」の粒度
のうちのいずれかに維持される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第1のネットワークエリアから、該第1のネットワークエリアにおけるよりも少ないIPセッションがサポートされている第2のネットワークエリアに、ネットワークエリアを変更する前に、前記モバイルデバイスが、少なくとも1つの選択されたIPセッションを、先制して不活性化すること
をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
サポートされているIPセッションの前記最大数に基づいて、IPセッションを管理することは、サポートされているIPセッションの該最大数が確立されると、サポートされているIPセッションの数に関して、デバイス機能が必要としているIPセッションよりも少ないIPセッションしか存在しない場合に、IPセッションの割り当てをアクティブに管理することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
IPセッションの前記割り当てをアクティブに管理することは、
デバイス機能に優先度を付け、優先度によって該IPセッションを割り当てること、または
第1のネットワークエリアから、該第1のネットワークエリアにおけるよりも少ないIPセッションがサポートされている第2のネットワークエリアに、ネットワークエリアを変更した後に、該第2のネットワークエリアにおける該IPセッションを割り当てるべきデバイス機能はどれであるかを選択的に決定し、既に確立されてはいない場合に、これらを確立させ、既に不活性化されてはいない場合に、その他のものを不活性化すること
のいずれかを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記指示を受信することは、
前記所与のリクエストに対する応答を受信することであって、該応答は、原因コードを含んでおり、該原因コードは、前記モバイルデバイスに対してIPセッションの前記最大数が既に確立されているので、該所与のリクエストが満たされ得ないということを示している、ことを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記原因コードは、102の原因値を有しており、該原因値は、IPセッションの前記最大数が既に活性化されているということを示している、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記所与のリクエストは、確立されるべき新しいPDPコンテキストをリクエストするための、活性化PDPコンテキストリクエストであり、かつ
前記応答は、該活性化PDPコンテキストリクエストを拒絶するための、活性化PDPコンテキスト拒絶であるか、
該所与のリクエストは、既存のPDPコンテキストに対するサービスをリクエストするための、PDPコンテキストサービスリクエストであり、かつ
該応答は、該PDPコンテキストサービスリクエストを拒絶するための、サービス拒絶であるか、
該所与のリクエストは、確立されるべき新しいPDPコンテキストをリクエストするための、活性化PDPコンテキストリクエストであり、かつ
該応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するための、モバイル端末「MT」PDP不活性化リクエストであるか、
該所与のリクエストは、新しいルーティングエリアに変更することをリクエストするための、ルーティングエリアアップデート「RAU」リクエストであり、かつ
該応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するための、MT PDP不活性化リクエストである、
請求項14または請求項15に記載の方法。
【請求項17】
アプリケーションから、新しいIPセッションを確立させるリクエストを受け入れることをさらに含み、
前記IPセッションを管理することは、サポートされているIPセッションの前記最大数に基づいて、前記無線ネットワークから、該新しいIPセッションをリクエストするかどうかを決定することを含む、
請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
IPセッションに優先度を付けることをさらに含み、
前記IPセッションを管理することは、サポートされているIPセッションの前記最大数によってIPセッションが制限されるときに、低い優先度のIPセッションよりも先に、高い優先度のIPセッションを維持することを含む、
請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
各IPセッションは、それぞれのPDPコンテキストの一部である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
コンピュータ読み取り可能な媒体であって、そこに記憶されたコンピュータ実行可能な命令であって、コンピューティングデバイスのプロセッサ上で実行することにより、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法をインプリメントすることができる命令を有している、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項21】
無線ネットワークと通信するように構成された無線アクセスラジオと、
請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法をインプリメントするようにさらに構成されているIPセッション管理機能と
を含む、モバイルデバイス。
【請求項22】
無線ネットワークにおける方法であって、
モバイルデバイスから予め定義されたタイプのリクエストを受信したときであって、IPセッションの最大数が既に確立されている場合に、IPセッションの該最大数が既に確立されているので、該リクエストが満たされ得ないことを示す応答を、該モバイルデバイスに送信すること
を含む、方法。
【請求項23】
前記応答は、原因コードを含んでおり、該原因コードは、IPセッションの前記最大数が既に確立されているので、前記リクエストが満たされ得ないということを示している、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記原因コードは、102の原因値を有しており、該原因値は、IPセッションの前記最大数が既に活性化されているということを示している、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記予め定義されたタイプの前記リクエストは、確立されるべき新しいIPセッションをリクエストするための、活性化IPセッションリクエストであり、かつ
前記応答は、該活性化IPセッションリクエストを拒絶するための、IPセッション拒絶であるか、
該予め定義されたタイプの該リクエストは、既存のIPセッションに対するサービスをリクエストするための、IPセッションサービスリクエストであり、かつ
該応答は、該IPセッションサービスリクエストを拒絶するための、IPサービス拒絶であるか、
該予め定義されたタイプの該リクエストは、確立されるべき新しいPDPコンテキストをリクエストするための、活性化PDPコンテキストリクエストであり、かつ
該応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するための、モバイル端末「MT」PDP不活性化リクエストであるか、
該予め定義されたタイプの該リクエストは、新しいルーティングエリアに変更することをリクエストするための、ルーティングエリアアップデート「RAU」リクエストであり、かつ
該応答は、既存のPDPコンテキストを不活性化するための、MT PDP不活性化リクエストである、
請求項22〜24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
各IPセッションは、それぞれのPDPコンテキストの一部である、請求項22〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
コンピュータ読み取り可能な媒体であって、そこに記憶されたコンピュータ実行可能な命令であって、コンピューティングデバイスまたはシステムのプロセッサ上で実行することにより、請求項22〜26のいずれか一項に記載の方法をインプリメントすることができる命令を有している、コンピュータ読み取り可能な媒体。
【請求項28】
請求項22〜26のいずれか一項に記載の方法をインプリメントするように構成されているIPセッション機能を含む、無線ネットワーク。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2011−55512(P2011−55512A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216157(P2010−216157)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【分割の表示】特願2007−217667(P2007−217667)の分割
【原出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】