説明

JAK3キナーゼ阻害剤としての窒素含有ヘテロアリール誘導体

種々の置換基の意味が明細書に開示されたとおりである、式I又はIIの窒素含有ヘテロアリール誘導体。これらの化合物は、JAK、特にJAK3のキナーゼ阻害剤として有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I若しくはIIの化合物又はその塩:
【化1】

上式において、
Aは炭素でありBは窒素であり、或いはAは窒素でありBは炭素であり;
WはCH又はNであり;
1及びR2は、独立に、水素、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4
ルキル、シアノC1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ハロゲン、−CN、−
OR8、又は−SR8であり:
3は、C1-4アルキル、R9−C1-4アルキル、Cy1、又はCy2−C1-4アルキルであり
、Cy1及びCy2は1つ以上のR10により任意に置換されており;
4は、水素、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒ
ドロキシC1-4アルキル、シアノC1-4アルキル、R127N−C0-4アルキル、R13CONR7−C0-4アルキル、R137NCO−C0-4アルキル、R127NCONR7−C0-4アル
キル、R13CO2NR7−C0-4アルキル、R13SO2NR7−C0-4アルキル、−OR12、又はCy2−C0-4アルキルであり;Cy2は1つ以上のR11により任意に置換されており;
5は、水素、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒ
ドロキシC1-4アルキル、シアノC1-4アルキル、ハロゲン、−CN、−OR12、−NR7
12、又はCy2−C0-4アルキルであり、Cy2は1つ以上のR11により任意に置換され
ており;
6は、水素、C1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキ
ル、R127N−C1-4アルキル、R16CO−C0-4アルキル、R16CO2−C0-4アルキル
、R16CO−O−C1-4アルキル、シアノC1-4アルキル、Cy1、又はCy2−C1-4アル
キルであり、Cy1及びCy2は1つ以上のR11により任意に置換されており;
7は、水素又はC1-4アルキルであり;
8は、水素、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、又はC1-4アルコキシC1-4アルキルであり;
9は、ハロゲン、−CN、−CONR712、−COR13、−CO212、−OR12、−
OCONR712、−SO213、−SO2NR712、−NR712、−NR7COR12、−NR7CONR712、−NR7CO213、又は−NR7SO213であり;
10は、C1-4アルキル又はR9−C0-4アルキルであり;
11は、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、シアノC1-4アルキル、ハロゲン、−CN、−CONR714、−CO
14、−CO215、−OR14、−OCONR714、−SO215、−SO2NR714
−NR714、−NR7COR14、−NR7CONR714、−NR7CO215、又は−NR7SO215であり;
12は、水素又はR13であり;
13は、C1-5アルキル、ハロC1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、シアノC1-4アルキル、Cy2−C0-4アルキル、又はR147N−C1-4アルキルであり;Cy2は、1つ以上のR11により任意に置換されており;
14は、水素又はR15であり;
15は、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、又はシアノC1-4アルキルであり;
16は、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、又はシアノC1-4アルキルであり;
Cy1は、3員から7員の単環式又は6員から11員の二環式の環であり、飽和、部分的
に不飽和、又は芳香族であり、炭素環又はN、S、及びOから独立に選択される1から4つのヘテロ原子を含む複素環であり、前記環は分子の残りの部分に任意の利用可能なC原子により結合しており、1つ以上のC又はSの環原子は任意に酸化されていてCO、SO、又はSO2を形成しており;かつ
Cy2は、3員から7員の単環式又は6員から11員の二環式の環であり、飽和、部分的
に不飽和、又は芳香族であり、炭素環又はN、S、及びOから独立に選択される1から4つのヘテロ原子を含む複素環であり、前記環は分子の残りの部分に任意の利用可能なC又はN原子により結合しており、1つ以上のC又はSの環原子は任意に酸化されていてCO、SO、又はSO2を形成している。
【請求項2】
式Iのものである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式IIのものである請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Aが窒素でありBが炭素である、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
WがNである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
WがCHである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
1が水素又は−CNである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
1がHである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
1が−CNである、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
2が水素である、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
3が、R9−C1-4アルキル、Cy1、又はCy2−C1-4アルキルであり、Cy1及びC
2が1つ以上のR10により任意に置換されている、請求項1から10のいずれか一項に
記載の化合物。
【請求項12】
3がR9−C1-4アルキルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
3が、1つ以上のR10により任意に置換されているCy1である、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
3中のCy1が、3員から7員の単環式の環であり、飽和、部分的に不飽和、又は芳香族であり、炭素環又はN、S、及びOから独立に選択される1から3つのヘテロ原子を含む複素環であり、前記環が分子の残りの部分に任意の利用可能なC原子により結合しており、1つ以上のC又はSの環原子が任意に酸化されていてCO、SO、又はSO2を形成
しており;前記Cy1が、1つ以上のR10により任意に置換されている、請求項1から1
1又は13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
3中のCy1が、3員から7員の、好ましくは、5員から6員の飽和単環式の環であり、炭素環又はN、S、及びOから独立に選択される1から3つのヘテロ原子を含む複素環であり、前記環が分子の残りの部分に任意の利用可能なC原子により結合しており、1つ以上のC又はSの環原子が任意に酸化されていてCO、SO、又はSO2を形成しており
;前記Cy1が、1つ以上のR10により任意に置換されている、請求項14に記載の化合
物。
【請求項16】
3中のCy1が、3員から7員の、好ましくは、5員から6員の飽和単環式の環であり、N、S、及びOから独立に選択される1から3つのヘテロ原子を含む複素環であり、前記環が分子の残りの部分に任意の利用可能なC原子により結合しており、1つ以上のC又はSの環原子が任意に酸化されていてCO、SO、又はSO2を形成しており;前記Cy1が、1つ以上のR10により任意に置換されている、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
3が、1つ以上のR10により任意に置換されているピペリジニル又はピロリジニルで
ある、請求項13に記載の化合物。
【請求項18】
3が、1つ以上のR10により任意に置換されているピペリジン−3−イル又はピロリ
ジン−3−イルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
3が、以下の式の環である、請求項18に記載の化合物:
【化2】

上式において、Cy1a及びCy1bは、1つ以上のさらなるR10により任意に置換されている。
【請求項20】
3が、以下の式の環である、請求項18に記載の化合物:
【化3】

【請求項21】
3が、式Cy1aの環である、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
Cy1aが(S)−立体化学を有する、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
3が、式Cy1bの環である、請求項20に記載の化合物。
【請求項24】
10が、R9−C0-4アルキルである、請求項20から23のいずれか一項に記載の化合
物。
【請求項25】
10がR9である、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
9が、−COR13又は−SO213である、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
10がR9であり、R9が−COR13である、請求項21又は22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項28】
10がR9であり、R9が−SO213である、請求項23に記載の化合物。
【請求項29】
13が、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、シアノC1-4アルキル、又はCy2−C0-4アルキルであり;Cy2
1つ以上のR11により任意に置換されている、請求項26から28のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項30】
13が、C1-4アルキル、ハロC1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、又はシアノC1-4アルキルである、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
13が、C1-4アルキル又はシアノC1-4アルキルである、請求項30に記載の化合物。
【請求項32】
13が、メチル、イソプロピル、又はシアノメチルである、請求項31に記載の化合物。
【請求項33】
13がメチルである、請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
13がイソプロピルである、請求項32に記載の化合物。
【請求項35】
13がシアノメチルである、請求項32に記載の化合物。
【請求項36】
13が、Cy2−C0-4アルキルであり、Cy2が1つ以上のR11により任意に置換され
ている、請求項29に記載の化合物。
【請求項37】
4が、水素、C1-4アルキル、−NR712、又はCy2であり;Cy2が1つ以上のR11により任意に置換されている、請求項1、2、又は4から36のいずれか一項に記載の
化合物。
【請求項38】
5が水素である、請求項1から37のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項39】
6が、水素、C1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アル
キル、R127N−C1-4アルキル、R16CO−C0-4アルキル、R16CO2−C0-4アルキ
ル、Cy1、又はCy2−C1-4アルキルであり、Cy1及びCy2が1つ以上のR11により
任意に置換されている、請求項1、3から36、又は38のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項40】
6が、C1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、
127N−C1-4アルキル、R16CO−C0-4アルキル、R16CO2−C0-4アルキル、C
1、又はCy2−C1-4アルキルであり、Cy1及びCy2が1つ以上のR11により任意に
置換されている、請求項39に記載の化合物。
【請求項41】
6が、C1-4アルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、
127N−C1-4アルキル、R16CO−C0-4アルキル、又はR16CO2−C0-4アルキル
である、請求項40に記載の化合物。
【請求項42】
6がC1-4アルキルである、請求項41に記載の化合物。
【請求項43】
6がメチル又はエチルである、請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
6がメチルである、請求項43に記載の化合物。
【請求項45】
6がエチルである、請求項43に記載の化合物。
【請求項46】
6が水素又はC1-4アルキルである、請求項39に記載の化合物。
【請求項47】
請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物又はその薬剤的に許容できる塩及び1種以上の薬剤的に許容できる賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項48】
療法に使用するための、請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物又はその薬剤的に許容できる塩。
【請求項49】
JAK、特にJAK3により媒介される疾病の治療又は予防において使用するための、請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物又はその薬剤的に許容できる塩。
【請求項50】
移植片拒絶、免疫、自己免疫、若しくは炎症性の疾患、神経変性疾患、又は増殖性疾患から選択される少なくとも1種の疾病の治療又は予防に使用するための、請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物又はその薬剤的に許容できる塩。
【請求項51】
移植片拒絶、関節リウマチ、乾癬性関節炎、乾癬、I型糖尿病、糖尿病の合併症、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎、肥満細胞媒介性アレルギー反応、炎症性若しくは自己免疫性眼疾患、白血病、リンパ腫、並びに白血病及びリンパ腫に関連した血栓塞栓性及びアレルギー性合併症から選択される疾病の治療又は予防に使用するための、請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物又はその薬剤的に許容できる塩。
【請求項52】
その必要のある対象者における、JAK、特にJAK3により媒介される疾病を治療又は予防する方法であって、前記対象者に、前記疾病を治療するのに有効である量の請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物又はその薬剤的に許容できる塩を投与することを含む方法。
【請求項53】
その必要のある対象者における、移植片拒絶、免疫、自己免疫、若しくは炎症性の疾患、神経変性疾患、又は増殖性疾患から選択される少なくとも1種の疾病を治療又は予防する方法であって、前記対象者に、前記疾病を治療するのに有効である量の請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物又はその薬剤的に許容できる塩を投与することを含む方法。
【請求項54】
その必要のある対象者における、移植片拒絶、関節リウマチ、乾癬性関節炎、乾癬、I型糖尿病、糖尿病の合併症、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎、肥満細胞媒介性アレルギー反応、炎症性若しくは自己免疫性眼疾患、白血病、リンパ腫、並びに白血病及びリンパ腫に関連した血栓塞栓性及びアレルギー性合併症から選択される疾病を治療又は予防する方法であって、前記対象者に、前記疾病を治療するのに有効で
ある量の請求項1から46のいずれか一項に記載の化合物又はその薬剤的に許容できる塩を投与することを含む方法。
【請求項55】
以下の工程を含む、請求項1に記載の式I又はIIの化合物の調製方法:
(a)式Iの化合物には、式VIの化合物を式IIIの化合物と反応させる工程
【化4】

上式において、A、B、W、R1、R2、R3、R4、及びR5は、請求項1に記載された意
味を有し;或いは
(b)式Iの化合物には、式VIの化合物を式IVの化合物と反応させる工程
【化5】

上式において、A、B、W、R1、R2、R3、R4、及びR5は、請求項1に記載された意
味を有し;或いは
(c)式IIの化合物においてR6が水素である場合(式IIaの化合物)、先に定義さ
れた式VIの化合物を、COシントンの合成等価体と反応させる工程
【化6】

上式において、A、B、W、R1、R2、R3、及びR5は、請求項1に記載された意味を有し;或いは
(d)式IIの化合物において、R6が水素以外である場合、式IIaの化合物を、Xが
脱離基である式Vの化合物(R6−X)と、塩基の存在下で反応させる工程;或いは
(e)1工程又は複数の工程で、式I又は式IIの化合物を、式I又はIIの他の化合物に転化する工程。

【公表番号】特表2013−509382(P2013−509382A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535851(P2012−535851)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066476
【国際公開番号】WO2011/051452
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(512114796)パラウ ファーマ,ソシエダッド アノニマ (2)
【Fターム(参考)】