説明

N−ビニルアミドから副生成物を除去する方法

副生成物を、N−ビニルアミドに富んだ生成物混合物(粗N−ビニルアミド)から分離する方法において、前記粗N−ビニルアミドの抽出を、抽出剤としての有機溶媒を用いて実施することを特徴とする方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、N−ビニルアミドに富んだ生成物混合物(粗N−ビニルアミド(Roh-N-Vinylamid))からの副生成物の分離方法に関し、該方法は、該粗N−ビニルアミドの抽出を、抽出剤としての有機溶媒を用いて実施することを特徴とする。
【0002】
N−ビニルアミド、例えば、それにN−ビニルピロリドンの製造方法は、例えばDE−A10255437、DE−A19509362及びDE−A19839565に記載されている。製造方法が原因となって、得られた生成物混合物は、一連の様々な副生成物、例えば出発物質、ビニル化合物の既に形成されたオリゴマー又はポリマー及び、殊に反応器中での化学変換の実施に際して発生し得る、それ以外の副生成物を含有する。後者には、生成物混合物の慣例の蒸留精製では除去されないか又は不完全にしか除去されない蛍光性副生成物(fluoreszierende Nebenprodukte)も含まれる。
【0003】
これらの蛍光性副生成物は、生成物品質を落とす。それゆえ所望されているのは、これらの蛍光性副生成物を可能な限り完全に生成物混合物から除去する、簡単な方法である。
【0004】
それに応じて、冒頭で定義される方法が見出された。
【0005】
本発明による方法の場合、N−ビニルアミドに富んだ生成物混合物(粗N−ビニルアミド)から抽出によって副生成物が分離される。
【0006】
粗N−ビニルアミドについて
N−ビニルアミドは、環状N−ビニルアミド(ビニルラクタム)又は非環状N−ビニルアミド、例えば式
【化1】

のビニルアミドであってよい。
【0007】
式I中、R1及びR2は、互いに無関係に、H原子又はC1〜C10アルキル基、好ましくはC1〜C4アルキルである。
【0008】
式Iの非環状N−ビニルアミドとして、殊にN−ビニルホルムアミド(R1及びR2=H)及びN−ビニル−N−メチルアセトアミド(VIMA、R1及びR2=メチル)が挙げられる。
【0009】
ビニルラクタムとして、殊にN−ビニルピペリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン又はこれらの誘導体が挙げられる。該誘導体は、殊にビニルラクタムであり、その際、環構造の1つ又は複数の、好ましくは1つ又は2つの炭素原子がC1〜C10アルキル基によって置換されており、殊にN−ビニルメチルピロリドン、N−ビニルジメチルピロリドン又はN−ビニルエチルピロリドンが挙げられる。
【0010】
特に有利なN−ビニルアミドは、ビニルラクタム、殊にN−ビニルカプロラクタム又はN−ビニルピロリドンである。
【0011】
極めて有利なN−ビニルアミドは、N−ビニルピロリドンである。
【0012】
本発明により、粗N−ビニルアミドが抽出される。粗N−ビニルアミドは、N−ビニルアミドに富んだ生成物混合物と解される。これは、反応器中での化学変換の生成物として発生し、引き続き反応器搬出物として取り出され、かつ抽出に直接供給される生成物混合物であってよい。N−ビニルピロリドンの場合には、これは、好ましくは、2−ピロリドン(γ−ブチロラクタム)とアセチレンとの反応によって得られる生成物混合物である。
【0013】
しかし、例えばWO2006/109869において第5頁に記載されているような、他の製造方法からの粗N−ビニルアミドであってもよい。粗N−ビニルアミドは、例えば、ブチロラクトンとエタノールアミンとの反応、塩化チオニルを用いた塩化物によるヒドロキシ基の置換及び引き続く脱水又はN−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンと無水酢酸との反応及び酢酸の除去又はN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンの気相脱水によって得られる。
【0014】
抽出のために使用される粗N−ビニルアミドは、出発物質又は副生成物を除去するために反応器中での変換後に既にさらに後処理された生成物混合物であってよい。
【0015】
殊に、粗N−ビニルアミド、例えば粗N−ビニルピロリドンは、出発物質、例えば2−ピロリドンとアセチレンとの反応及び、場合により、得られた生成物混合物の引き続く後処理によって得られた混合物である。
【0016】
一般に、粗N−ビニルアミドとして抽出のために使用される混合物は、少なくとも50質量%、特に有利には少なくとも70質量%及び殊に少なくとも80質量%がN−ビニルアミドから成る。
【0017】
N−ビニルピロリドンの場合には、特に有利には、まずアセチレンと2−ピロリドンとの反応によって得られ、かつ、そこから引き続き高沸点物(例えばN−ビニルピロリドンのオリゴマー)が第一の蒸留(粗蒸留(Rohdestillation))によって分離された粗N−ビニルピロリドンが使用される。留去された混合物は、N−ビニルピロリドンを、一般的に、70質量%より多い量で、特に有利には80質量%より多い量で、並びに残量の2−ピロリドン(一般的に0〜30質量%、特に有利には1〜25質量%)及び該2−ピロリドンより高い沸点を有する副生成物を、一般的に、0.5〜20質量%の量で、特に有利には0.5〜10質量%の量で含有し、その際、前出の全ての質量データは該混合物に対するものである。この混合物は、特に有利な一実施形態において、粗N−ビニルピロリドンとして、引き続く抽出のために使用される。
【0018】
抽出のために使用される粗N−ビニルアミド、例えば粗N−ビニルピロリドンは、殊に蛍光性副生成物を含有する。これらの副生成物は、150〜320℃、殊に200〜260℃の沸点(標準圧力で)を有する芳香族化合物であると考えられる。
【0019】
抽出剤について
抽出に際して、有機溶媒が抽出剤として使用される。
【0020】
分離されるべき副生成物は、溶媒に可能な限り良好に可溶性であるべきである。同時に溶媒は、2つの相が形成されるために、抽出されるべき混合物と、抽出条件下で混和可能であってはならないか又は単に僅かに混合可能であってよい。抽出されるべき混合物と抽出剤とからの二成分系の状態図は、抽出条件下で溶解度ギャップ(Mischungsluecke)を有していなければならない。
【0021】
粗N−ビニルアミドが抽出剤と溶解度ギャップを有さない場合には、粗N−ビニルアミドの代わりに、相応する溶解度ギャップを有する混合物を使用することができる。混合物成分は、粗N−ビニルアミドと可能な限り良好に混和可能であり、抽出剤とは可能な限り不完全に混和可能であり、かつ抽出後に粗N−ビニルアミドから簡単に分離可能であるべきである。混合物成分として有利なのは水である。これは、無機塩又は有機塩を溶解した形で含有する水であってもよい。
【0022】
本発明の有利な一実施形態において、抽出は水の添加下で行われる。その時に抽出剤は、水と1つ以上の有機溶媒とから成る。抽出剤は、例えば、水1〜70質量%、殊に2〜50質量%から成る。
【0023】
抽出剤として適しているのは、例えば、芳香族溶媒、例えばベンゼン、トルエン又はキシレン(異性体混合物)である。しかしながら、芳香族溶媒は、しばしば所望されていない。さらに、この場合は、N−ビニルピロリドンが部分的に有機相に移行し、それゆえN−ビニルピロリドンの完全な分離が行われないという点でも都合が悪い。
【0024】
抽出剤のための有機溶媒として、殊に脂肪族又は脂環式の溶媒が適している。特に有利なのは、21℃(1bar)で液体の、(1barで)80℃より高い沸点を有する脂肪族又は脂環式の溶媒である。殊に、それらは完全に無極性の溶媒、すなわち、炭素と水素からのみ成る(炭化水素)化合物である。
【0025】
前出の脂肪族又は脂環式の溶媒は、当然のことながら、芳香族溶媒との混合物の形でも使用されることができる。特に有利には、抽出剤中で使用される全ての有機溶媒の全量中の芳香族溶媒の含有率は、50質量%より小さく、殊に30質量%より小さく、特に有利には10質量%より小さく、もしくは5質量%より小さい。特に有利な一実施形態において、抽出剤として使用される有機溶媒は、芳香族溶媒を含有しない。
【0026】
適した脂肪族又は脂環式の溶媒として挙げられるのは、例えば、メチルシクロペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン又はオクタンである。溶媒として、殊に、抽出されるべきN−ビニルアミドと溶解度ギャップを有する化合物が適している。種々の溶媒の混合物も抽出剤として使用することができ;例えば、任意の比でのシクロヘキサン及びメチルシクロヘキサンの混合物が挙げられる。
【0027】
特に有利な有機溶媒として、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン及びシクロペンタン及びこれらの混合物が挙げられる。極めて有利なのは、メチルシクロペンタンとシクロペンタンとからの混合物又はメチルシクロヘキサンとシクロヘキサンとからの混合物である。
【0028】
極めて有利なのは、水と前出の特に有利な有機溶媒を含有する抽出剤又はこれらから成る抽出剤である。
【0029】
特別な一実施形態において、メチルシクロヘキサンと水を含有する抽出剤又はこれらから成る抽出剤が、粗N−ビニルピロリドンのための抽出剤として使用される。
【0030】
粗N−ビニルピロリドンと水とからの混合物は、メチルシクロヘキサンと、適した抽出条件下で溶解度ギャップを有する。三成分系における溶解度ギャップは、一般に、濃度の変化によって突きとめられ、かつ三角図表で表されることができる。
【0031】
抽出の実施について
全般的に、粗N−ビニルアミドの抽出のためにも、標準圧力(1bar)下で20〜100℃の温度範囲が適している。抽出は、高められた圧力又は減圧でも実施されることができる。抽出剤は、例えば、粗N−ビニルピロリドン1質量部について、20〜0.5質量部の量で、殊に10〜1質量部の量で使用されることができる。
【0032】
適した抽出条件が、粗N−ビニルピロリドン、水とメチルシクロヘキサンからの三成分系の場合、1bar及び粗N−ビニルピロリドン10〜50質量%、特に有利には20〜40質量%、メチルシクロヘキサン20〜80質量%、特に有利には30〜70質量%及び水2〜50質量%、特に有利には10〜30質量%の質量割合にて、20〜100℃、特に有利には30〜80℃の温度範囲内で生まれる。
【0033】
相応して、抽出は、粗N−ビニルピロリドン、水とメチルシクロヘキサンとからの三成分系により、好ましくは前出の抽出条件の遵守下で実施される。
【0034】
抽出は、バッチ式(diskontinuierlich)又は連続的に実施されることができる。
【0035】
バッチ式抽出の場合、簡単なケースでは、2つの相(抽出剤と、抽出されるべき相)を混合するための攪拌容器及び2つの相がそれらの密度に応じて上層と下層とに分けられる(ミキサセトラ)分離器が使用される。溶媒はその後に、例えば蒸留によって、精製されることができ、かつ再度ミキサに返送されることができる。
【0036】
抽出は、好ましくは連続的に実施される。殊に、出発物質の反応器中での変換及び引き続く後処理を包含する、全体の製造法が連続的に実施される。
【0037】
抽出の連続的な実施のために、同様に、上記したようなミキサセトラ又はミキサセトラのカスケードが適している;有利な一実施形態において、連続的に実施される場合、塔、例えば、慣例の抽出塔、例えば噴霧トレイ塔、シーブトレイ塔、不規則充填物を有する抽出塔、パルス塔又は回転塔が使用される。出発成分は、いわゆる分配器(Verteiler)を介して供給される。分配器は、塔中の内部構造物であり、これは可能な限り成分の良好な分配を塔断面にわたって引き起こす。好ましくは、適した分配器は塔に水平に取り付けられている。
【0038】
連続的な抽出は、1つ以上の塔中で実施されることができる。三成分系の粗N−ビニルピロリドン/水/メチルシクロヘキサンのために、例えば、抽出塔及びそれに接続される洗浄塔中での抽出の実施が考慮に入れられる。抽出塔中では、不所望な副生成物がメチルシクロヘキサンにより、水/粗N−ビニルピロリドン混合物から分離され;洗浄塔中では、(不所望には)同様にメチルシクロヘキサン相に移行しているN−ビニルピロリドンが再び水により回収される。洗浄塔中で分離された水/N−ビニルピロリドン混合物は、抽出塔に返送されることができる。
【0039】
有利な一実施態様において、連続的な抽出は塔中で実施される。
【0040】
粗NVP、抽出剤及び場合により水の供給は、塔の任意の箇所で行ってよい。粗NVP、抽出剤及び場合により水は、別個に又は一緒に供給してよく、3つの全ての成分又は3つの成分の2つを同時に塔の任意の箇所で供給することができる。
【0041】
好ましくは、抽出剤(メチルシクロヘキサン)は、分配器を介して塔の下部で、及び水は、分配器を介して塔の上部で供給され、その一方で、抽出されるべき粗N−ビニルピロリドンは、中間部で供給される。成分の密度に応じて、抽出剤メチルシクロヘキサンは塔頂部に上昇し、かつ該抽出剤は、粗N−ビニルピロリドンから抽出されるべき副生成物と、それにN−ビニルピロリドンとで富化されており;塔の上部では、N−ビニルピロリドンが水によりメチルシクロヘキサンから洗浄され、その結果、頂部では、実質的にN−ビニルピロリドンを含まない、メチルシクロヘキサン及び抽出された副生成物の混合物を取り出すことができる。塔の底部では、精製された粗N−ビニルピロリドンと水とからの混合物が取り出される。
【0042】
その際に塔中で生ずる温度プロファイルは、成分の混合エンタルピー及び塔中での成分の分布に依存している。三成分系の粗N−ビニルピロリドン/水/メチルシクロヘキサンの場合、塔中での温度は、好ましくは10〜90℃、殊に20〜60℃、そして特に有利には30〜50℃である。
【0043】
メチルシクロヘキサンは、引き続き蒸留によって精製され、かつ再び使用されることができる。
【0044】
水/粗N−ビニルピロリドン混合物も、さらに後処理されることができる。
【0045】
抽出によって精製された粗N−ビニルアミド、殊に粗N−ビニルピロリドンは、もうほとんど蛍光性副生成物を含有しない。水の分離後、含有率は、N−ビニルピロリドン100質量部に対して、0.5質量部より小さく、殊に0.1質量部より小さく、そして特に有利には0.05質量部より小さく、もしくは0.01質量部より小さい。
【0046】
実施例
N−ビニルピロリドンを、アセチレンと2−ピロリドンとの反応によって製造した。得られた混合物から、高沸点物を蒸留によって分離した。塔頂生成物として、なお蛍光性不純物を含有するN−ビニルピロリドンが得られるこれを、粗N−ビニルピロリドンとして、後続の抽出試験にて使用した。
【0047】
粗N−ビニルピロリドン(粗NVP)200ミリリットル、水200ミリリットル及び、そのつど抽出剤として表1に載せられた溶媒200ミリリットルを強力に混合し、かつ揺動した。水相及び有機相が得られた。該相を分離し、かつN−ビニルピロリドンを含有する(抽出NVP)水相の蛍光を測定した。
【0048】
測定した粗N−ビニルピロリドンの蛍光(F)を、得られた水相の蛍光に対する比で表した:
F=F 粗NVP/F 抽出NVP。
【0049】
Fの値が大きくなればなるほど、それだけ一層、蛍光性不純物の達成される分離はより良好となる。Fの値は、第1表中で載せられている。
【0050】
測定を、Perkin Elmer ルミネセンス分光光度計 LS50−Bを用いて実施した。試験されるべき物質を、UVセル(d=1.0cm)中に充填し、かつ3つの異なる励起波長にて、最大蛍光発光が生じる波長を測定した。この最大蛍光発光の強度を、粗NVPの最大蛍光発光の強度に対する比で表した。
【0051】
温度:20℃
励起波長λex=320nm、340nm及び360nm
励起波長/発光波長のギャップ幅:5nm/5nm
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−ビニルアミドに富んだ生成物混合物(粗N−ビニルアミド)から副生成物を分離する方法において、前記粗N−ビニルアミドの抽出を、抽出剤としての有機溶媒を用いて実施することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記N−ビニルアミドが、環状N−ビニルアミド(ビニルラクタム)又は式
【化1】

[式中、R1及びR2は、互いに無関係に、H原子又はC1〜C10アルキル基である]の非環状N−ビニルアミドであることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記式Iの非環状N−ビニルアミドが、N−ビニルホルムアミド(R1及びR2=H)又はN−ビニル−N−メチルアセトアミド(VIMA、R1及びR2=メチル)であることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記環状N−ビニルアミドが、N−ビニルピペリドン、N−ビニルカプロラクタム又はN−ビニルピロリドン又はこれらの誘導体、例えばN−ビニルメチルピロリドン、N−ビニルジメチルピロリドン又はN−ビニルエチルピロリドンであることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
【請求項5】
前記N−ビニルアミドがN−ビニルピロリドンであることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記粗N−ビニルアミドが、少なくとも50質量%でN−ビニルアミドから成ることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記粗N−ビニルアミドを、出発物質とアセチレンとの反応及び場合により引き続く後処理によって得たことを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記粗N−ビニルアミドが、2−ピロリドン(γ−ブチロラクタム)とアセチレンとの反応及び場合により引き続く後処理によって得られた粗N−ビニルピロリドンであることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記抽出前に、粗N−ビニルアミドから高沸点物を分離するために蒸留(粗蒸留)を実施することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
脂肪族溶媒又は脂環式溶媒を使用することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
抽出を水の添加下で行うことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
粗N−ビニルピロリドンを、メチルシクロヘキサンにより、水の添加下で抽出することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記抽出を、20〜100℃の温度範囲で実施することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記抽出を、連続的に1つ又は複数の塔中で実施することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
粗N−ビニルピロリドンを、メチルシクロヘキサンにより、水の添加下で連続的に塔中で抽出し、その際、水を、分配器を介して前記塔の上部に、メチルシクロヘキサンを、分配器を介して前記塔の下部に、かつ前記粗N−ビニルピロリドンを、前記塔の中間部に送り込むことを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
前記塔の頂部で、メチルシクロヘキサンと、分離された副生成物とからの混合物を取り出し、かつ前記塔の底部で、精製された粗N−ビニルピロリドンと水とからの混合物を取り出すことを特徴とする、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記抽出によって、蛍光性副生成物を、前記粗N−ビニルアミドから、N−ビニルピロリドン100質量部に対して0.05質量部より小さい含有率まで除去することを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。

【公表番号】特表2012−510440(P2012−510440A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537923(P2011−537923)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際出願番号】PCT/EP2009/065038
【国際公開番号】WO2010/060801
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】