説明

PLL回路及びチャージポンプ回路

【課題】簡単な構成でPLL回路がロック時にオフリーク電流が生じるのを低減することが可能なチャージポンプ回路及びそのチャージポンプ回路を用いたPLL回路を提供することを課題とする。
【解決手段】P型トランジスタMP1及びN型トランジスタMN1と並列に常にオフにしたP型トランジスタMP2及びN型トランジスタMN2を設ける。P型トランジスタMP1とN型トランジスタMN2が共にOFFのときオフリーク電流はP型トランジスタMP2及びN型トランジスタMN2を介して逃げる。また常にオフにしたP型トランジスタMP2及びN型トランジスタMN2の代りに動的にオン/オフを切替えるP型トランジスタやN型トランジスタを設けたり、P型トランジスタMP1及びN型トランジスタMN1のオフ抵抗と同じ抵抗値の抵抗器を設けても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PLL回路に関し、更に詳しくはPLL回路に用いられるチャージポンプ回路についての技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話や無線LAN等の高速デジタル無線通信の普及に伴いPLL回路の重要度が増している。
PLL回路の構成要素の1つにチャージポンプ(CP)回路がある。チャージポンプ回路は、位相比較部の出力からVCOに出力する制御信号を生成するものである。
【0003】
図6は、一般的なPush−Pull型のチャージポンプ回路の例を示す図である。
同図のチャージポンプはP型トランジスタMP11のドレインとN型トランジスタMN11のドレインが接続されている。そしてP型トランジスタMP11とN型トランジスタMN11のゲートには、それぞれPLL回路の構成要素である位相比較部からの出力信号Vup及びVdnが入力され、またP型トランジスタMP11のドレインとN型トランジスタMN11のドレインの接続位置から出力される信号Vtをループフィルタ13への出力としている。
【0004】
この図6のチャージポンプ回路は、位相比較部から入力される制御信号(Vup/Vdn)によってP型トランジスタMP11とN型トランジスタMN11をオン/オフ切替えて、ループフィルタ13に電流を供給したりあるいはループフィルタ13から電流を引き込んだりする。
【0005】
このような従来のPush−Pull型のチャージポンプ回路では、PLL回路のロック時等P型トランジスタMP11とN型トランジスタMN11の両方がオフとなったときにループフィルタ13に流れる電流は理想的にはゼロである。しかしチャージポンプ回路が構成される集積回路の微細化に伴い、P型トランジスタMP11とN型トランジスタMN11は、オフのときにもソース−ドレイン間にオフリーク電流が生じる。したがってPLL回路がロックして、P型トランジスタMP11とN型トランジスタMN11が共にオフとなったときでも、ループフィルタ13に電流が流れてしまう。
【0006】
図7は、PLL回路のロック時等に図6のチャージポンプ回路から出力され、ループフィルタ13に流れる電流値を示す図である。
PLL回路がロックしているときは、チャージポンプ回路の出力電流は理想的にはゼロであるが、図6の構成のチャージポンプ回路の場合、図7に示すようにP型トランジスタMP11とN型トランジスタMN11のオフリーク電流が流れる。そしてこれをキャンセルし時間平均で流れる電流値を0Aとするような補正パルス電流TLが流れる。
【0007】
この電流がループフィルタ13のコンデンサC1、C2に蓄積された電荷が流入若しくは流出し、VCOの制御電圧が急激に変化することとなる。このことは位相比較周波数のスプリアス(リファレンスリークLL)の要因となり、PLL回路の位相雑音特性を劣化させる。
【0008】
なおリファレンスリークLLは、
LL=20*log|2*π*(IL/Kp)*N*AL[j*2*π*M*Fref]|

IL:オフリーク電流、Kp:位相比較ゲイン、N:分周数、AL:PLLループゲイン
M:高調波の次数、Fref:位相比較周波数
と表すことが出来、リファレンスリークLLはオフリーク電流ILの関数となっている。
【0009】
このオフリーク電流に対処したPLL回路の例が特許文献1に開示されている。
特許文献1のPLL回路で用いられているチャージポンプ回路は、位相比較部の出力に応じて正の電流の出力を制御する第1のスイッチと負の電流の出力を制御する第2のスイッチ、及び第1及び第2のスイッチで制御された正または負電流をループフィルタへ出力するか否かを制御し且つPLL回路の開閉を制御する第3のスイッチを備えている。
【0010】
この構成により特許文献1のチャージポンプ回路では、第3のスイッチがオフで、出力電圧VtがVccとGNDの中間レベルとなり、オフリークが流れにくくなる。
また特許文献2のPLLシンセサイザでは、チャージポンプ回路にスイッチングオフ回路を設け、位相比較部からの出力信号に対する出力電流の線形性を高く保持することが可能とした構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2003−234651号公報
【特許文献2】特開平11−68560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら上記特許文献1に開示されているチャージポンプ回路は、新たにスイッチを設けているため回路規模が大きくなる。またチャージポンプ回路の出力信号のオン/オフをこのスイッチで切替える構成であるので、雑音特性が劣化してしまう。
【0013】
また特許文献2に開示されているチャージポンプ回路は、リファレンスリークやジッタ−低減することは出来るが、オフリーク電流を低減することは出来ない。
以上を鑑み本発明は、簡単な構成でPLL回路がロック時にオフリーク電流が生じるのを低減することが可能なチャージポンプ回路及びそのチャージポンプ回路を用いた位相雑音特性の良いPLL回路を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によるチャージポンプ回路は、ソースを電源に接続し、ゲートに位相比較器から出力される第1の誤差信号が入力される第1のP型トランジスタと、ドレインが前記P型トランジスタのドレインと接続され、ソースをグランドに接地し、ゲートに位相比較器から出力される第2の誤差信号が入力される第1のN型トランジスタと、前記第1のP型トランジスタのドレインと前記第1のN型トランジスタのドレインとの接続点と、前記電源を結び、前記第1のN型トランジスタのオフ抵抗の値に基づいた抵抗値を備える第1の抵抗部と、前記第1のP型トランジスタのドレインと前記第1のN型トランジスタのドレインとの接続点と、前記グランドを結び、前記第1のP型トランジスタのオフ抵抗の値に基づいた抵抗値を備える第2の抵抗部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また本発明によるPLL回路は、基本周波数信号と前記PLL回路のフィードバック信号との位相差を比較し、当該比較結果を示す第1の誤差信号及び第2の誤差信号を生成する位相比較部と、前記位相比較部の出力から制御信号を生成するチャージポンプ部と、前記チャージポンプ部から出力される前記制御信号を平滑化するフィルタ部と、前記フィルタ部の出力の電圧値に基づいた周波数の信号を出力する電圧制御発振部と、前記電圧制御発振部の出力を分周して前記フィードバック信号を生成する分周部と、を備え、前記チャージポンプ部は、ソースを電源に接続し、ゲートに前記第1の誤差信号が入力されるP型トランジスタと、ドレインが前記P型トランジスタのドレインと接続され、ソースをグランドに接地し、ゲートに前記第2の誤差信号が入力されるN型トランジスタと、
前記P型トランジスタのドレインと前記N型トランジスタのドレインとの接続点と、前記電源を結び、前記N型トランジスタのオフ抵抗の値に基づいた抵抗値を備える第1の抵抗部と、前記P型トランジスタのドレインと前記N型トランジスタのドレインとの接続点と、前記グランドを結び、前記P型トランジスタのオフ抵抗の値に基づいた抵抗値を備える第2の抵抗部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本チャージポンプ回路は、簡単な構成でオフリーク電流を軽減することが出来る。またこのチャージポンプ回路を用いた本PLL回路は、位相雑音特性を改善することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態におけるPLL回路の構成例を示す図である。
【図2】第1の実施形態のチャージポンプ回路の構成例を示す図である。
【図3】P型トランジスタとN型トランジスタが共にオフとなったときの本実施形態のチャージポンプ回路の出力電流を示す図である。
【図4】第2実施形態のチャージポンプ回路の構成例を示す図である。
【図5】第3の実施形態のチャージポンプ回路の構成例を示す図である。
【図6】一般的なPush−Pull型のチャージポンプ回路の例を示す図である。
【図7】PLL回路のロック時に図6のチャージポンプ回路から出力され、ループフィルタに流れる電流値を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるPLL回路の構成例を示す図である。
同図のPLL回路1は、位相比較部11、チャージポンプ回路(CP)12、ループフィルタ13、電圧制御発振部(VCO)14、及び分周部15を有している。
【0019】
位相比較部11は、不図示の基本クロック発振器から入力される水晶振動子の発振に基づく固有周波数の基準クロック信号(Ref)と、分周部5によって分周された帰還信号を比較し、2つの信号の周波数差及び位相差に基づいたパルス信号(Vup/Vdn信号)をチャージポンプ12に出力する。位相比較器11は、基準クロック信号に対してフィードバック信号が遅れている場合Vup信号をパルス出力し、逆に基準クロック信号に対してフィードバック信号が進んでいる場合Vdn信号をパルス出力する。
【0020】
チャージポンプ回路12は、位相比較器11で検出された位相差を電圧制御発振部14のための制御信号(制御電圧)に変換するものであり、位相比較器11から出力される2つのパルス信号(Vup/Vdn信号)に基づいた制御信号を、ループフィルタ13に出力する。
【0021】
ループフィルタ13は、チャージポンプ12の出力信号を平滑して高周波成分を除去した出力信号を電圧制御発振部14に制御電圧として出力する。電圧制御発振部14は、ループフィルタ13から入力される制御電圧に応じた周波数の出力信号foutを外部回路に出力すると共に、分周部15に出力する。
【0022】
分周部15は、電圧制御発振部14の出力foutを分周して位相比較器12に出力する回路である。この分周部15は、例えば外部からの指示に基づいて自由に分周比を切換えることが出来るようにし、この分周比を変えることによって出力信号foutの発振周波数を制御する構成とすることが出来る。
【0023】
次に本実施形態におけるPLL回路1に用いられるチャージポンプ回路12の詳細について説明する。
図2は、第1の実施形態のチャージポンプ回路の構成例を示す図である。
【0024】
図2のチャージポンプ回路12aを図6の一般的なPush−Pull型のチャージポンプ回路と比較するとVdd−Vss間にP型トランジスタMP1と並列にN型トランジスタMN2が、またN型トランジスタMN1と並列にP型トランジスタMP2が設けられている。そしてP型トランジスタMP2のソースとN型トランジスタMN2のソースが接続され、その接続点がP型トランジスタMP1とN型トランジスタMN1との接続点と接続されると共に、ループフィルタ13への出力Vtとなっている。そしてP型トランジスタMP2のゲートはVddにプルアップされ、またN型トランジスタMN2のゲートはVSSに接地されており、P型トランジスタMP2とN型トランジスタMN2は常にオフ状態となっている。またP型トランジスタMP2はP型トランジスタMP1と、N型トランジスタMN2はN型トランジスタMN1と同じサイズのトランジスタとして構成されている。
【0025】
なおチャージポンプ回路12aに接続されるループフィルタ13は例えば、信号線に対して、Vssと接地するコンデンサC1、及び抵抗器R1とコンデンサC2を直列に接続したものでVssと接地する構成となっている。この構成によりループフィルタ13は、ローパスフィルタとして働き、チャージポンプ回路12aから入力される信号Vtを平滑化して電圧制御発振部14への出力信号を生成する。
【0026】
この構成により、P型トランジスタMP2及びN型トランジスタMN2は、P型トランジスタMP1及びN型トランジスタMN1のオフ抵抗と同じ値の抵抗器として働く。したがってP型トランジスタMP1及びN型トランジスタMN1の両方がOFFのとき流れるオフリーク電流は、P型トランジスタMP1を流れたオフリーク電流は、P型トランジスタMP2を介してVssに行き、N型トランジスタMN2を流れたオフリーク電流がN型トランジスタMN1を流れるオフリーク電流となってVssに逃げる。
【0027】
したがって図2のチャージポンプ回路12aは、PLL回路1のロック時等P型トランジスタMP1とN型トランジスタMN1が共にオフとなったときでも、オフリーク電流は、P型トランジスタMP2とN型トランジスタMN2を介してVssに逃げるので、チャージポンプ回路12aの出力はこのオフリーク電流の影響を受けない。
【0028】
図3はP型トランジスタMP1とN型トランジスタMN1が共にオフとなったときの本実施形態のチャージポンプ回路12の出力電流を示す図である。
同図に示すように、P型トランジスタMP1とN型トランジスタMN1が共にオフとなったときには、チャージポンプ回路12の出力電流はゼロで一定となる。
【0029】
したがって本実施形態におけるチャージポンプ回路12及びこのチャージポンプ回路12を用いたPLL回路1は、出力信号に生じるオフリーク電流を低減することが出来る。またそのための構成要素も、トランジスタを2つ設けるだけで良く、簡単な構成で実現することが出来る。
【0030】
さらに特許文献1のように出力信号のオン/オフをスイッチングする構成ではないので、雑音特性が劣化してしまうこともない。
またP型トランジスタMP2はVddによって、N型トランジスタMN2はVssによってオフとされているので、VddやVssの変動によるP型トランジスタMP1及びN型トランジスタMN2のオフ抵抗の変動にも追従することが出来る。
【0031】
なおVddやVssの変動が無視できるのであれば、P型トランジスタMP2及びN型トランジスタMN2をオフにする電圧値は、VddやVssに限定されるものではなく、他の値の電圧を加える構成としても良い。
【0032】
次に第2の実施形態のチャージポンプ回路12について説明する。
図4は、第2の実施形態のチャージポンプ回路の構成例を示す図である。
第2の実施形態のチャージポンプ回路12bは、図2の第1の実施形態と同様P型トランジスタMP1とN型トランジスタMN1に並列にN型トランジスタMN3及びP型トランジスタMP3を設ける。しかしこのN型トランジスタMn3のゲートには位相比較部11の出力信号VupをインバータI1で反転させた信号が入力され、P型トランジスタMP3のゲートには位相比較部11の出力信号VdnをインバータI2で反転させた信号が入力される。なおP型トランジスタMP3及びN型トランジスタMN3も、P型トランジスタMP1及びN型トランジスタMN1と同じ大きさのトランジスタとして構成されている。
【0033】
この構成により、P型トランジスタMP1がオンになるとN型トランジスタMN3もオンになり、P型トランジスタMP1がオフになるとN型トランジスタMN3もオフになる。また同様にN型トランジスタMN1がオンになるとP型トランジスタMP3もオンになり、N型トランジスタMN1がオフになるとP型トランジスタMP3もオフになる。
【0034】
これにより、第2の実施形態のチャージポンプ回路12bは、第1の規定値のチャージポンプ回路12aより大きな出力電流を流すことが出来る。
次に第3実施形態のチャージポンプ回路12について説明する。
【0035】
図5は、第3の実施形態のチャージポンプ回路の構成例を示す図である。
図5に示す第3の実施形態のチャージポンプ回路12cは、図2の第1の実施形態のチャージポンプ回路12aの構成のP型トランジスタMP2とN型トランジスタMN2を抵抗器RM1及びRM2に置き換えた構成となっている。またこの構成において抵抗器RM1は、N型トランジスタMN1のオフ抵抗の抵抗値と同じ抵抗値を持ち、抵抗器RM2は、P型トランジスタMP1のオフ抵抗の抵抗値と同じ抵抗値を持つ。
【0036】
この図5の第3の実施形態のチャージポンプ回路12cは、オフリーク電流の回避路にトランジスタの代りに抵抗値を用いている。この構成により、第3の実施形態のチャージポンプ回路は第1の実施形態のチャージポンプ回路より更に簡単な構成で実現することが出来る。
【0037】
以上のように、本実施形態におけるチャージポンプ回路12は、簡単な構成でロック時等のオフリーク電流を減らすことが出来る。したがってこのチャージポンプ回路12を用いた本実施形態のPLL回路1は、位相雑音特性が改善される。
【符号の説明】
【0038】
1 PLL回路
11 位相比較部
12 チャージポンプ回路
13 ループフィルタ
14 電圧制御発振部
15 及び分周部
MP1、MP2、MP3、MP11 P型トランジスタ
MN1、MN2、MN3、MN11 N型トランジスタ
R1、RM1、RM2 抵抗器
C1、C2 コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソースを電源に接続し、ゲートに位相比較器から出力される第1の誤差信号が入力される第1のP型トランジスタと、
ドレインが前記P型トランジスタのドレインと接続され、ソースをグランドに接地し、ゲートに位相比較器から出力される第2の誤差信号が入力される第1のN型トランジスタと、
前記第1のP型トランジスタのドレインと前記第1のN型トランジスタのドレインとの接続点と前記電源を結び、前記第1のN型トランジスタのオフ抵抗の値に基づいた抵抗値を備える第1の抵抗部と、
前記第1のP型トランジスタのドレインと前記第1のN型トランジスタのドレインとの接続点と前記グランドを結び、前記第1のP型トランジスタのオフ抵抗の値に基づいた抵抗値を備える第2の抵抗部と
を備えるチャージポンプ回路。
【請求項2】
前記第1の抵抗部は、前記P型トランジスタと同じサイズの第2のP型トランジスタで構成され、
前記第2の抵抗部は、前記N型トランジスタと同じサイズの第2のN型トランジスタで構成されることを特徴とする請求項1に記載のチャージポンプ回路。
【請求項3】
前記第2のP型トランジスタは、ゲートが前記電源にプルアップされ、第2のN型トランジスタは、ゲートがグランドに接地されることを特徴とする請求項2に記載のチャージポンプ回路。
【請求項4】
前記第2のP型トランジスタはゲートに前記第2の誤差信号を反転した信号が入力され、前記第2のN型トランジスタはゲートに前記第1の誤差信号を反転した信号が入力されることを特徴とする請求項2に記載のチャージポンプ回路。
【請求項5】
前記第1の抵抗部は、前記第1のP型トランジスタのオフ抵抗の値の抵抗器よりなり、前記第2の抵抗部は、前記第1のN型トランジスタのオフ抵抗の値の抵抗器よりなることを特徴とする請求項1に記載のチャージポンプ回路。
【請求項6】
PLL回路であって、
基本周波数信号と前記PLL回路のフィードバック信号との位相を比較し、当該比較結果である位相差を示す第1の誤差信号及び第2の誤差信号を生成する位相比較部と、
前記位相比較部の出力から制御信号を生成するチャージポンプ部と、
前記チャージポンプ部から出力される前記制御信号を平滑化するフィルタ部と、
前記フィルタ部の出力の電圧値に基づいた周波数の信号を出力する電圧制御発振部と、
前記電圧制御発振部の出力を分周して前記フィードバック信号を生成する分周部と、
を備え、
前記チャージポンプ部は、
ソースを電源に接続し、ゲートに前記第1の誤差信号が入力されるP型トランジスタと、
ドレインが前記P型トランジスタのソースと接続され、ソースをグランドに接地し、ゲートに前記第2の誤差信号が入力されるN型トランジスタと、
前記P型トランジスタのドレインと前記N型トランジスタのドレインとの接続点と前記電源を結び、前記P型トランジスタのオフ抵抗の値に基づいた抵抗値を備える第1の抵抗部と、
前記P型トランジスタのドレインと前記N型トランジスタのドレインとの接続点と前記グランドを結び、前記N型トランジスタのオフ抵抗の値に基づいた抵抗値を備える第2の抵抗部と
を備えることを特徴とするPLL回路。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図2】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−226556(P2010−226556A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73139(P2009−73139)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】