説明

RFID中継装置及びRFID信号の中継方法

RFID信号を中継するために、RFIDトランスポンダ用RFID中継装置及び方法が提供される。RFID中継装置は、少なくとも2つのアンテナと当該2つのアンテナを結合する伝送線路を備えている。この2つのアンテナと伝送線路に加えて、RFID中継装置は、伝送線路に結合され、RFIDトランスポンダを結合するためのインピーダンス調整回路を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願へのクロスリファレンス)
本発明は、2003年5月23日に出願された米国特許仮出願(No.60/473,095)に関する利益を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、概略、RFID(Radio Frequency Identification)に関し、特に、RFID中継装置及びRFID信号の中継方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、一以上のオブジェクト(物体、例えば、コンテナ、パッケージ、プラットフォームなど)についての情報を提供する目的で、当該一以上のオブジェクトに関連付けられた一以上のRFIDタグ(RFIDトランスポンダとも言う)を用いることが知られている。かかるRFIDタグはRFID質問機(RFIDインタロゲータ:RFIDリーダとも言う)に対して当該オブジェクトについての情報を直接的又は間接的に提供し得るデータを提供することができる。前述のオブジェクトについての情報は、数多の技術及びRIFDレスポンスコードのようなデータフォーマット(例えば、デジタルフォーム)を用いて、蓄積され回収されても良いし、又、質問信号に応じてRFIDタグにより送出されたRFID識別情報と相関付けられてRFID質問機の外部にあるデータベース内に保持されても良い。
【0004】
図1には、従来技術によるRFIDタグを有するオブジェクト(この例においてはコンテナ20)が複数個示されている。コンテナ20は積み重ねられており、及び/又は数多の配置・配列を採ることができる。例えば、コンテナ20は問屋の倉庫用に手配されることもできるし、倉庫又は船積み用のパレット上に配置することもできる。コンテナ20の中においては、RFID質問機(図示せず)を用いてRFIDタグ22に問い合わせをすることもできる。しかしながら、コンテナ20の中身やコンテナ20の配置・配列によっては、積み重ねられたコンテナの内、外部又は周囲以外の場所に位置しているRFIDタグ22に問い合わせをする能力は、コンテナ20がRF質問機から発せられた質問信号の少なくとも一部に対する障害となったり及び/若しくは当該一部のじゃまになったり、並びに/又はコンテナ20がRFIDタグ22から発せられた応答信号のじゃまになってしまったりして、最適な状態よりも低くなるかもしれない。
【0005】
従って、質問信号及び/若しくは応答信号に対してじゃまとなったり並びに/又は障害となったりすることを最小限にしたRFID中継装置であって、直接的に/間接的に記述されていないRFIDタグの欠陥を改善したRFID中継装置を提供することが望まれている。加えて、RFID信号に対してじゃまとなったり及び/又は障害となったりすることを最小限にしたRFID中継装置であって、直接的に/間接的に記述されていないRFIDタグの欠陥を改善したRFID中継装置を提供することも望まれている。更に、本発明の他の望ましい特色や特徴は、添付の図面や前述の技術分野及び背景技術を考慮し、後述の詳細な説明や添付のクレームから明らかになるであろう。
【発明の開示】
【0006】
本発明の典型的な実施例によれば、RFIDトランスポンダ用RFID中継装置が提供される。該RFID装置は少なくとも2つのアンテナと当該2つのアンテナを結合する伝送媒体を備えている。該RFID装置は、また、伝送媒体とRFIDトランスポンダに結合されたインピーダンス調整回路を備えている。
【0007】
本発明の典型的な実施例によれば、少なくとも部分的にでも前述のRFID中継装置を採用したRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクトが提供される。該RFIDオブジェクトは、RFIDのある位置に一のアンテナを備え、且つ、RFIDの他の位置に他のアンテナを備えている。該RFIDオブジェクトは、また、当該2つのアンテナを結合する伝送線路と、前述のRFIDトランスポンダと該伝送線路を結合するインピーダンス調整回路を備えている。
【0008】
上記のRFID装置と少なくとも部分的にでも当該RFID装置を採用したオブジェクトとに加えて、本発明の典型的な実施例によれば、RFID信号の中継方法が提供される。当該方法は、第1のアンテナにおいてRFID信号を受信するステップと、該第1のアンテナから第2のアンテナに当該RFID信号を伝送するステップとを備えている。また、当該方法は、RFID信号が第1の電力を有する場合には、第1のアンテナから第2のアンテナに対してRFID信号を伝送している間、第1のインピーダンスを呈するステップと、RFID信号が第1の電力とは異なる第2の電力を有している場合には、第1のアンテナから第2のアンテナに対してRFID信号を伝送している間、第2のインピーダンスを呈するステップとを備えている。
【0009】
本発明は、以下に、後述する図面と関連付けられて説明される。なお、以下においては、同様の構成要素に対して同様の参照符号が付されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下の詳細な説明は本質的に単なる例であり、本発明や本発明の応用及び利用を制限するものではない。また、前述した技術分野、背景技術、発明の開示、及び以下に掲げる詳細な記述に明示/暗示された如何なる理論に拘束されるものではない。
【0011】
図2を参照すると、本発明に従いRFID信号を中継するように構成されたRFIDトランスポンダ用RFID中継装置23を有するコンテナ24が模式的に示されている。例示されたコンテナ24は、当業者に周知のように、図3に示される半製品(ブランク)30からファイバーボードパーツを折り曲げて作製される。しかしながら、コンテナ24は、さまざまな材料又はそれらの組み合わせを用い且つさまざまな技術により作製されても良いし、いろいろなオブジェクト(例えば、パッケージ、プラットフォーム、パレット、ボトルなど)の形態をとっても良い。
【0012】
RFID中継装置23は、異なる位置に設けられた少なくとも2つのアンテナ(26,27)を含んでいる。但し、これに制限されるわけではない。また、例えば、少なくとも2つのアンテナ(26,27)は、アンテナ(26,27)を結合する伝送線路28を有するコンテナ24の側壁(29,31)に設けられても良い。図2及び図3に示される典型的な実施例において、RFID中継装置23は、コンテナ24の外部に少なくとも部分的に印刷された少なくとも2つのダイポールアンテナ(26,27)と平衡伝送線路28を備えているか、又は、コンテナ24内部に置かれた又はコンテナ外部に取り付けられた挿入配置物上に少なくとも部分的に形成された少なくとも2つダイポールアンテナ(26,27)を備えている。典型的な実施例は、RFID中継装置23においてダイポールアンテナを利用しているが、本発明によれば、ループアンテナやスパイラルアンテナなどの他のアンテナを用いることができることも当業者には理解されうる。更に、本発明によれば、少なくとも2つのアンテナ(26,27)以外のアンテナ(例えば、第3のアンテナ、第4のアンテナ、・・・、第Nのアンテナ:Nは5以上の整数)も利用可能である。更に、2以上のアンテナは、伝送線路28や他の伝送線路(例えば、第2の伝送線路、第3の伝送線路、・・・、第Mの伝送線路:Mは4以上の整数)により結合することができる。また、伝送線路28及びアンテナ(26,27)はアンテナ及び伝送線路の双方として機能するコモン共振構造からなるものとしてもよい。図3に示されるようなRFIDタグ32は、好ましくは、信号を受信するためのものであり、且つ、伝送線路28又はダイポールアンテナ(26,27)の一つに結合されている。
【0013】
図4を参照すると、図2及び図3のRFID中継装置並びに後述する中継装置に関し、典型例の図及びそれに対応する典型的な等価回路41が示されている。少なくとも一つの信号34は、一方のアンテナ26で受信され、伝送線路28により、信号34を受信したアンテナ26の位置以外の位置(例えば、コンテナの2つの異なる側壁上)に設けられた少なくとも他方のアンテナ27まで伝送され、また、信号23は好ましくはRFIDタグ32まで伝送される。好ましくは近傍信号(near field signal)である信号36は、他方のアンテナ27から放射され、その後、アンテナ27を有するコンテナの近傍にある他のコンテナ上に設けられたアンテナ33により受信される。同様に、信号36は、他のコンテナへの中継用又はRFID質問機(図示せず)による受信用の他のアンテナ39で他の信号38を生成する他のRFID中継装置35を用いて中継される。RFID質問信号やRFID応答信号は、コンテナやコンテナ(例えば、UHF帯又はマイクロウェーブ帯において信号を反射し、吸収し、又は当該信号と干渉するような固体又は液体を満たしたプラスチックのコンテナ又は金属製のカン)の中身による干渉を低減されつつ、スタック内部又はコンテナからなる他の配置内部にあるオブジェクトを通じて又は該オブジェクトから中継されても良い。アンテナ(26,27,33,36,39)は受信アンテナとしても送信アンテナとしても機能するように構成され得る点を理解すべきである。図4は、更に、前記の導電構造に関する等価回路を示している。
【0014】
図5、図6及び図7を参照すると、本発明の第2の実施例によるRFID中継装置を有するコンテナ40であって、再利用可能であり、図示された例においては、流体(例えば、飲料)のボトル42を保持するためのコンテナが示されている。しかしながら、コンテナ40は、本発明によるさまざまなオブジェクトを保持するように構成されていてもよい。好ましくは、コンテナ40は、プラスチックのような誘電体材料からなり、4つの側壁と底部とを含んでいる。アンテナ(26,27)は側壁上に配置され、コンテナ40内部に位置するボトル42に対して/ボトル42からRFIDタグ及びRFID応答信号を中継するための伝送線路28を用いて、他の側壁上に配置されたアンテナ(26,27)に接続されている。図6の簡素化された描写にて示されるようなアンテナ(26,27)は、コンテナ40の対向する側壁上に設けられており、簡略化のため、図5の描写においては、コンテナ40の対向する側壁以外の側壁の一つにはアンテナ26のみが示されている。
【0015】
図7を参照すると、コンテナ40の底部の断面図が示されており、コンテナ40の底部は、成型プラスチックにより形成されたリブ46によって相互に接続された上面部42と下面部44からなる。リブ46はコンテナ40の長手方向に沿って走っていても良いし、当業者に知られているように両方向に走るリブを含むエッグクレート構造を備えていても良い。伝送線路28はコンテナ40の長手方向リブ46内にモールドされても良いし、代わりに、伝送線路28はコンテナ40の内壁42及び外壁44の間の空洞スペース内に走っていてもよい。
【0016】
図8は、本発明の他の典型的な実施例による中継導体構造を示す。この典型的な実施例において、伝送線路28とダイポール26はツイストペア線で構成されている。伝送線路28の長さは、伝送線路がコンテナ(図示せず)の長さに応じた長さを有することができるように途中省略50により調整されて、示されている。好ましくは、伝送線路28を形成するこのツイストペア線における損失は相対的に低く、またツイストペア線はアンテナ(26,27)間において共振するように構成されている。可変長の伝送線路28で適切な共振を得るために、本発明の実施形態では、伝送線路28に接続された付加的なツイストペア線として示されるチューニング構造52が提供される。RFIDタグ32は、図8に示されるツイストペア線に直接接続されていても良いし、間接的にツイストペア線に接続されていても良い。
【0017】
好ましくは、RFIDタグ32はRFID中継装置からの信号の完全な結合よりも少なく、従って、信号は、パッケージの一端に設けられた受信アンテナ26から中継されて、送信アンテナ27により放射される。実験によれば、RFIDタグ32に結合された信号は約-7dbレベルで結合されるべきであると認められる。しかしながら、信号は、どのようなレベルでRFIDタグ32に接合されても良いし、RFIDタグは本発明による伝送線路28に結合されていても良い。自動車において電気的な従属接続を行うために用いられるタイプのような締付コネクタ58が、RFIDタグ32に接続されたリード線54とツイストペア線56との間における迅速且つ便利な接続を提供するために用いられる。
【0018】
前述の説明から理解されるように、本発明によれば、さまざまなアンテナ配置が実現可能である。例えば、図10は4つの側壁上にアンテナ26を有し且つそれら4つのすべての側壁上のアンテナをコンテナスタック内部の他のアンテナ(図示せず)に相互接続するための伝送線路28を有するコンテナ62の配置を示している。コンテナの外周に設けられたアンテナ26の一つによって受信された信号は、コンテナスタック(例えば、カーゴパレット上のコンテナスタック又はカーゴ貯蔵エリア内のコンテナスタック)の内部において他のアンテナ(図示せず)を用いて中継することができる。翻って、スタック60内部におけるパッケージの問い合わせは、同様の手法によって、スタックの前面又は側面から行うことができる。
【0019】
図11及び図12は、コンテナの周囲に水平に延びた一本の中継導体構造78と、コンテナの上面及び下面並びに側面上に延びる一対のRFID中継装置(74,76)を含むコンテナ72の他の配置70を示している。コンテナは、図11に示されるような対称的な配置となるように積み上げていくこともできるし、図12に示されるような交互にオーバーラップしつてなるスタック配置80となるように積み上げていくこともできる。しかしながら、本発明によれば、図13に示されるコンテナスタック90において配置された飲料ボトルを有する飲料コンテナ40の配置のように、コンテナの他の配置、一以上の中継構造及び非対称な配置を提供することができる。
【0020】
本発明による特定のパッキングの開発と関連して、外部から利用可能なRFIDタグのようなストラップ状のいくつかのRFIDタグの入力インピーダンスが信号長によって変化することが分かった(例えば、入力信号レベルが約マイナス5デシベル(−5db)以下のとき、インピーダンスは約330オーム(330Ω)であり、その信号レベルが約プラス10デシベルを超えるとインピーダンスは50オーム(50Ω)以下まで減少する。)。RFID信号をスタック内部の深いところに位置するコンテナのRFIDタグに伝達するために本発明のRFID中継装置を有するコンテナであってスタック内に配置されたコンテナ上のRFIDタグの読み取りに前述のインピーダンスの変化が及ぼす影響は2重である。第1に、信号電力が高くても、スタックの第1のコンテナ内のRFIDタグのインピーダンスが低い場合、かなりの信号が当該RFIDタグに伝達してしまうこととなり、他のコンテナに伝達される信号レベルが低減してしまう。第2に、スタック内部の深いところに位置するタグは、より低い信号電力レベル、それ故、高いインピーダンスに起因して伝送線路に弱く結合されるだけであり、従って、不十分な質問信号を受信することとなる。これはスタック内部への信号の浸透深さを制限する。
【0021】
この発見を用いて、RFIDタグに反対のインピーダンス変化特性を生成させる手法が開発された。図14を参照すると、RFIDタグ94は、マッチング伝送線路92を備えるインピーダンス調整回路により伝送線路28に接続される。ここで、マッチング伝送線路92は、第1の信号電力レベル用の伝送線路28に対しては第1のインピーダンスレベルを示すような長さであって、第1の信号電力レベルよりも小さい第2の信号電力レベル用の伝送線路に対しては第1のインピーダンスレベルよりも小さい第2のインピーダンスレベルを示すような長さを有している。当業者によれば理解されるように、これは様々な技術及び装置又は技術と装置の組み合わせを用いて達成しうる。
【0022】
マッチング伝送線路92は、例えば、伝送線路28との接続点に表れたようなRFIDタグ94のインピーダンスを反転するような長さ(例えば、4分の1(1/4)波長)を有している。マッチング伝送線路92に結合されたRFIDタグは、例えば、高い信号レベルにおいては約50オーム(50Ω)のインピーダンスを有し、約100オーム(100Ω)の伝送線路28においては約200オーム(200Ω)のインピーダンスを有し、その結果、RFIDタグに強い信号をあまり伝達しなくなる(結合を弱くする)ように構成されている。同じRFIDタグが低い信号レベルにおいて約330オーム(Ω)のインピーダンスを有している場合、RFIDタグは、マッチング伝送線路92を用いて、約100オーム(100Ω)の伝送線路28において約30.3オーム(30.3オーム)のインピーダンスを示し、その結果、弱い信号をRFIDタグに対して強く伝達する(結合を強くする)ことができる。強い信号に対する高いインピーダンスはデカップリング(decoupling)の原因となり、タグに伝達される信号はより小さくなり、スタックのより深いところにあるタグに対してより電力の大きな信号を伝達することができる。弱い信号に対して示される低いインピーダンスにより、大きな信号強度が検出用タグに伝達される。RFIDタグとインピーダンス調整回路92が弱い信号に関する伝送線路92に対して約50オーム(50Ω)のインピーダンスを呈する場合、最良の信号伝達が生じる。約128.5オーム(128.5Ω)のインピーダンスを有するマッチング伝送線路92は、伝送線路28に対して示されるインピーダンスを、低い信号レベルの場合には約50オーム(50Ω)とし、高い信号レベルの場合には約330オーム(330Ω)とする。
【0023】
本発明の好ましい実施例と思われるものを説明してきたが、本発明の精神から逸脱することなく他の更なる変形がなされうることは当業者にとって明らかであり、それらすべての変種・変形が発明の真の技術的範囲内に属することを主張するつもりである。前述の詳細な説明には少なくとも一つの典型的な実施例が示されているが、多数の変形例が存在することは理解されるべきである。また、典型的な実施例はあくまでも例であって、本発明の技術的範囲、利用可能性、又は構成を限定する意図では決してない点も理解されるべきである。むしろ、前述の詳細な説明は、当業者に対して典型的な実施例を解釈するための便利なロードマップを提供するものである。添付の特許請求の範囲及びその法上の均等物として規定されたような本発明の技術的範囲から逸脱することなく、構成要素の機能及び配置において様々な変形が可能である点も理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】従来技術によるRFIDタグ付きのオブジェクトを配置してなる状態を示している。
【図2】本発明の典型的な実施例によるRFID中継装置を有するオブジェクトを示している。
【図3】図2のRFID中継装置を有するオブジェクトの他の図を示している。
【図4】図2のRFID中継装置の少なくとも一部の等価回路である。
【図5】飲料ボトルを保持するコンテナとして構成された本発明の典型的な実施例によるRFID中継装置を有するオブジェクトを示している。
【図6】RFIDを有する図5のオブジェクトについての飲料ボトルなしの簡素化された斜視図である。
【図7】図6のコンテナを7−7線に沿って切断した場合の断面図である。
【図8】本発明の他の典型的な実施例によるRFID中継装置の図である。
【図9】本発明の典型的な実施例による図8のRIFD中継装置に対してRFIDトランスポンダ(即ち、RFIDタグ)を接続するための典型的な配置を示すブロック図である。
【図10】本発明の典型的な実施例によるRIFD中継装置を有するオブジェクトを積み上げてなる山の図である。
【図11】本発明の他の典型的な実施例によるRFID中継装置をゆするオブジェクトを積み上げてなる山を示している。
【図12】図11のRFID中継装置を有するオブジェクトの他の配置を示す図である。
【図13】本発明によるRFID中継装置を有するオブジェクトの配置を示す他の図である。
【図14】本発明の更に他の典型的な実施例によるRFID中継装置の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFIDトランスポンダ用中継装置であって、
第1のアンテナと;
第2のアンテナと;
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとを結合する伝送線路と;
前記伝送線路に結合され、前記RFIDトランスポンダを結合するためのインピーダンス調整回路と
を備える中継装置。
【請求項2】
前記RFID装置はコンテナに取り付けられている、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項3】
前記コンテナは折り曲げられたファイバーボードパーツからなる、請求項2のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項4】
前記コンテナはパレットである、請求項2のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項5】
前記第1のアンテナは前記コンテナの第1の位置に設けられており、前記第2のアンテナは前記コンテナの前記第1の位置とは異なる第2の位置に設けられている、請求項2のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項6】
前記伝送線路に接続された第3のアンテナを更に備える、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項7】
第3のアンテナと第4のアンテナとを接続する第2の伝送線路を更に備えている、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項8】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの少なくとも一方はダイポールアンテナである、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項9】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの少なくとも一方はループアンテナである、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項10】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの少なくとも一方はスパイラルアンテナである、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項11】
前記伝送線路は、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの少なくとも一方をも構成するコモン共振構造体である、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項12】
前記コンテナは:
第1の面部と;
第2の面部と;
前記第1の面部及び前記第2の面部を相互に接続するリブと;
を備える、請求項2のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項13】
前記伝送線路は前記第1の面部と第2の面部との間に設けられている、請求項12のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項14】
前記第1のアンテナ、前記第2のアンテナ、及び前記伝送線路は、少なくとも部分的にツイストペア線で構成されている、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項15】
前記伝送線路の長さは調整可能である、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項16】
前記インピーダンス調整回路と前記伝送線路を結合するチューニング回路を更に備えている、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項17】
前記チューニング回路はツイストペア線である、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項18】
前記インピーダンス調整回路と前記伝送線路とを結合するための締付コネクタを更に備えている、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項19】
前記インピーダンス調整回路は、前記伝送線路に対して第1の入力信号電力用として第1のインピーダンスを提供し、前記伝送線路に対して第2の入力信号電力用として第2のインピーダンスを提供するようにして構成されている、請求項1のRFIDトランスポンダ用中継装置。
【請求項20】
前記第1のインピーダンスは、前記第2のインピーダンスよりも大きく、且つ、前記第1の入力信号電力は前記第2の入力信号電力よりも大きい、請求項19のRFIDタグを有するRFIDコンテナ。
【請求項21】
RFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクトであって:
前記RFIDオブジェクトの第1の位置に設けられた第1のアンテナと;
前記第1の位置とは異なる前記RFIDオブジェクトの第2の位置に設けられた第2のアンテナと;
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとを結合する伝送線路と;
前記RFIDトランスポンダと前記伝送媒体とを結合するインピーダンス調整回路と
を備えるRFIDオブジェクト。
【請求項23】
前記オブジェクトは折り曲げられたファイバーボードパーツからなる、請求項22のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項24】
前記オブジェクトはパレットである、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項25】
前記第1の位置及び前記第2の位置とは異なる第3の位置に設けられた第3のアンテナを更に備えている、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項26】
前記第3のアンテナは前記伝送線路に結合されている、請求項25のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項27】
前記第1の位置、前記第2の位置、及び前記第3の位置とは異なる第4の位置に設けられた第4のアンテナを更に備える、請求項25のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項28】
第3のアンテナと第4のアンテナとを結合する第2の伝送線路を更に備えている、請求項27のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項29】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの少なくとも一方はダイポールアンテナである、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項30】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの少なくとも一方はループアンテナである、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項31】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの少なくとも一方はスパイラルアンテナである、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項32】
前記伝送線路は、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの少なくとも一方をも構成するコモン共振構造体である、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項33】
前記コンテナは:
第1の面部と;
第2の面部と;
前記第1の面部及び前記第2の面部を相互に接続するリブと;
を備える、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項34】
前記伝送線路は前記第1の面部と第2の面部との間に設けられている、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項35】
前記第1のアンテナ、前記第2のアンテナ、及び前記伝送線路は、少なくとも部分的にツイストペア線で構成されている、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項36】
前記伝送線路の長さは調整可能である、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項37】
前記インピーダンス調整回路と前記伝送線路を結合するチューニング回路を更に備えている、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項38】
前記チューニング回路はツイストペア線である、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項39】
前記インピーダンス調整回路と前記伝送線路とを結合するための締付コネクタを更に備えている、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項40】
前記インピーダンス調整回路は、前記伝送線路に対して第1の入力信号電力用として第1のインピーダンスを提供し、前記伝送線路に対して第2の入力信号電力用として第2のインピーダンスを提供するようにして構成されている、請求項21のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項41】
前記第1のインピーダンスは、前記第2のインピーダンスよりも大きく、且つ、前記第1の入力信号電力は前記第2の入力信号電力よりも大きい、請求項40のRFIDトランスポンダを有するRFIDオブジェクト。
【請求項42】
RFID信号を中継する方法であって:
第1のアンテナで前記RFID信号を受信するステップと;
該RFID信号を前記第1のアンテナから第2のアンテナに伝送するステップと;
前記RFID信号が第1の電力を有している場合には、前記RFID信号を前記第1のアンテナから前記第2のアンテナに伝送している間、第1のインピーダンスを呈するステップと;
前記RFID信号が前記第1の電力とは異なる第2の電力を有している場合には、前記RFID信号を前記第1のアンテナから前記第2のアンテナに伝送している間、第2のインピーダンスを呈するステップと;
を備える方法。
【請求項43】
前記第1のインピーダンスは前記第2のインピーダンスよりも大きい、請求項42のRFID信号を中継する方法。
【請求項44】
前記第1の電力は前記第2の電力よりも大きい、請求項4のRFID信号を中継する方法。
【請求項45】
前記RFID信号はRFID質問信号である、請求項3のRFID信号を中継する方法。
【請求項46】
RFIDトランスポンダを有するRFIDコンテナであって:
該RFIDの中身を少なくとも部分的に囲むようにして構成された複数のコンテナ側部と;
前記複数のコンテナ側部のうちの第1のコンテナ側部に関連付けられた第1のアンテナと;
前記複数のコンテナ側部のうちの第2のコンテナ側部に関連付けられた第1のアンテナと;
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとを結合する伝送線路と;
前記RFIDトランスポンダと前記伝送線路とを結合するマッチング回路とを備えており、前記インピーダンス調整回路と前記RFIDトランスポンダとは、高い信号電力レベル用として、前記伝送線路に対して、より高い第1のインピーダンスを提供し、低い信号電力レベル用として、前記伝送線路に対して、より低い第2のインピーダンスを提供するようにして構成されている、RFIDトランスポンダを有するRFIDコンテナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2007−515848(P2007−515848A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532491(P2006−532491)
【出願日】平成16年4月27日(2004.4.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/013138
【国際公開番号】WO2004/107251
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(599101597)シンボル テクノロジーズ インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】