説明

TTIバンドリングによるアップリンク送信の強化

【課題】移動通信ネットワークにおいて、電力限界にある移動端末のカバレッジを強化する。
【解決手段】移動通信ネットワークは少なくとも2つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)動作モードをサポートし、その第1のHARQ動作モードは、送信および再送信に1つの送信時間間隔(TTI)を使用し、そこでは送信と再送信のタイミング関係は予め定められる。少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用して、第2のHARQ動作モードにより、第1のHARQプロセスの冗長バージョンが移動端末から無線基地局に送信される(702)。送信された情報が無線基地局で正しく復号されなかったことを示すインジケーションが受信されると(703)、第2の所定数のTTIを使用して、第2のHARQ動作モードにより、第1のHARQプロセスに関連する情報が再送信される(704)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信ネットワークにおける方法および装置に関する。特に、本発明は、移動通信ネットワーク内で電力限界にある移動端末のカバレッジの強化に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信ネットワークは、図1に示されているように、コアネットワーク100に接続された無線アクセスネットワークを通常有する。コアネットワーク100は、他のネットワークと相互接続されていてもよく、無線アクセスネットワークは無線基地局130a〜130dを備え、各無線基地局は、それぞれの無線基地局がサービスを提供するセル内に位置する移動端末150と無線インタフェースを通じて通信するように構成されている。
【0003】
セルの端では、移動端末は時折電力限界にあり、すなわちその送信電力が目標伝送誤り率いわゆるブロック誤り率を達成するのに十分でない。それ故、電力限界にある移動端末のカバレッジを強化する解決手段を見つける必要がある。HARQ(ハイブリッド自動再送要求、Hybrid Automatic Repeat reQuest)は、このような事態を緩和する周知の技術である。
【0004】
自動再送要求(ARQ)は、信頼できるデータ伝送を達成するためにアクノレッジ(送達確認)およびタイムアウトを使用するデータ伝送の誤り制御方法である。送達確認は、受信機がデータフレームまたはパケットを正しく受信したことを示すために、受信機から送信機に送信するメッセージである。タイムアウトは、送信機がフレーム/パケットを送信後の妥当な時点で発生する。送信機は、タイムアウトになるまでは、アクノレッジメント(肯定応答)を受信しない場合たいていフレーム/パケットを再送信し、肯定応答を受信するかまたは予め定められた再送回数を超えるまで続ける。ARQの変形がハイブリッドARQ(HARQ)であり、これは、ARQに比べてよい性能を有し、とりわけ無線チャネルでよい性能を有する。
【0005】
HARQ動作モードでは、インクリメンタル冗長性およびChase合成を使用することができる。HARQを使用することによって、ユーザデータは複数回送信され得る。送信または再送信の各々に関して、同じデータ(Chase合成)かまたは潜在的に異なる冗長データ(インクリメンタル冗長性)が送信される。破損したパケットを受信したとき、受信機は軟判定情報を保存し、ネガティブアクノレッジ(否定応答)を送信して再送要求し、その後、既に受信した軟判定情報と再送信で伝達された軟判定情報を合成して、できるだけ効率的に誤りのないパケットを復元する。そうすることによって、受信機は、送信および再送信のすべてのエネルギーを本質的に累積する。通常は、2〜3回のHARQ再送信の後に、データは首尾よく受信される。
【0006】
その結果として、HARQプロセスは、送信機側における最初の送信および潜在的な再送信と、受信機側の対応する受信との伝送を管理する。また、送信機側プロセスは、HARQフィードバックを解釈し、受信機側は受信状態に照らして対応するHARQフィードバックを生成する。
【0007】
首尾よい送信に必要な再送回数が増えている場合、再送遅延も比例して増加する。1回の再送信ごとに、1つのHARQラウンドトリップ時間(RTT、Round Trip Time)が必要である。アプリケーションによっては、ある程度の遅延だけが許容できる。このような遅延限度を守る必要がある場合、代替手段が必要である。
【0008】
上記の手段の別の問題は、たいてい1ビットだけがACKまたはNACKに使用されるので、HARQフィードバックが通常非常に傷つきやすいことである。9回の再送信が必要であり、HARQフィードバック誤り率が10−3であると仮定すると、少なくとも1回のHARQフィードバックは約10−2のNACK−ACK誤りにさらされているという確率になる。このNACK−ACK誤りはデータパケットロスにつながるので、HARQに加えて別の再送プロトコルが使用されない限り、必要なHARQ再送信が多いことは、ある種のアプリケーションにとって許容できないパケットロス率につながりかねない。例えば、VoIPアプリケーションに関してはパケットロス要件として、10−2がたいてい言及される、すなわち許容できる音声品質を維持するために、IPパケットロスは10−2未満にされるべきである。
【0009】
シングルHARQプロセスのHARQ再送回数を減らす1つの最新手段は、L2でのセグメント化であり、図2に示されている。この解決手段によれば、ユーザデータは小さい部分に分割され、それらは次いで独立のHARQプロセスで送信される。すなわち、各セグメントがHARQフィードバックの対象である。この解決手段は、シングルプロセスに対するHARQフィードバックの失敗の危険を減らすが、IPパケットのセグメントを伝えるすべてのHARQプロセスが正しく受信される必要があるので、IPパケットロスの確率を減らさない。それ故全体では、HARQフィードバック失敗の確率は大体同じである。
【0010】
例:1つのHARQプロセスで264ビットのユーザデータを送信する代わりに、ユーザデータを4つの部分に分割することで、それぞれが66ビットを有する4つのHARQプロセスにしてもよい。元の場合は、16回のHARQ送信が必要かもしれない。L2セグメンテーションの場合には、これは、各プロセスに対して4回のHARQ送信に相当するであろう。これは、合計ではやはり16回の送信である。しかし、これらのプロセスは並列にされてもよい。最新のシステムでは幾つかのHARQプロセスが同時にアクティブでもよいからである。従って、伝送遅延は、L2セグメンテーションで短縮され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、上記の手段は、セグメント数の増加とともにユーザデータ(例えば、シーケンス番号、長さ)およびセグメンテーション(LTEのセグメンテーションフラグ、セグメント長)を記述するために必要なL2プロトコルヘッダ(例えば、MACおよびRLC)が増大するという課題を有する。さらに、通常L1でチェックサムが加わる。このように、追加のオーバヘッドが持ち込まれる。
【0012】
本発明の目的は、電力限界にある端末のカバレッジを強化する解決手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、シングルHARQプロセスに関連する情報を送信するために複数の送信時間間隔を使用することによって達成される。すなわち、1つのシングルHARQプロセスに関連する情報が複数のTTIで送信され、それぞれの送信をトリガするためにHARQフィードバック情報は必要ない。シングルHARQプロセスに関連する送信に使用される複数のTTIは、1つのTTIだけが使用される場合に比べて大きな送信電力を提供する1つのリソースと見なされる。第1のHARQ動作モードと呼ぶ、送信および再送信に1つのTTIを使用し、かつ送信と再送信のタイミング関係が予め定められている送信および再送信との衝突を避けるために、本発明の再送信は、第1のHARQ動作モードなら2番目に利用可能な再送信の出現時に少なくとも始まる。例えば、再送信は、送信に使用される最初のTTIから2または任意の整数個のRTT後に始めてもよい。送信期間に使用されるTTIの数は、RRCシグナリングまたはMACスケジューリンググラントによって設定されてもよい。
【0014】
本発明の第1の態様によれば、移動通信ネットワークの無線基地局と無線接続可能な移動端末の方法が提供される。ネットワークは少なくとも2つのHARQ動作モードをサポートし、その第1のHARQ動作モードは、送信および再送信に1つのTTIを使用し、そこでは送信と再送信のタイミング関係は予め定められ、かつHARQ送信と再送信との間の時間はHARQラウンドトリップ時間と定義される。ある再送信とさらなる再送信との間の時間もHARQ RTTであることにも注目すべきである。この方法では、第1のHARQプロセスに関連する情報が、少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用して、第2のHARQ動作モードにより、無線基地局に送信される。送信された情報が無線基地局で正しく復号されなかったことを示すインジケーションが受信されると、第2の所定数のTTIを使用して、第2のHARQ動作モードにより、第1のHARQプロセスに関連する情報が再送信される。再送信は、1番目のTTIの後の、第1のHARQ動作モードなら2番目に利用可能な再送信の出現時に少なくとも始まる。
【0015】
本発明の第2の態様によれば、無線基地局の方法が提供される。この方法では、移動端末は、少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報を、第2のHARQ動作モードにより無線基地局に送信し、第2の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報を第2のHARQ動作モードにより再送信するように、無線基地局によって設定される。再送信は、1番目のTTIの後の、第1のHARQ動作モードなら2番目に利用可能な再送信の出現時に少なくとも始まる。少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報が受信され、第1の所定数のTTIでの情報の受信に応答して、HARQフィードバックが送信される。
【0016】
第3の態様によれば、移動通信ネットワークの無線基地局と無線接続可能な移動端末が提供される。移動通信ネットワークは、少なくとも2つのHARQ動作モードをサポートし、その第1のHARQ動作モードは、送信および再送信に1つのTTIを使用する。第1のHARQ動作モードに関しては、送信と再送信のタイミング関係は予め定められ、HARQ送信と再送信との間の時間はHARQラウンドトリップ時間と定義される。移動端末は、少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用して、第2のHARQ動作モードにより、第1のHARQプロセスに関連する情報を無線基地局に送信する手段を備える。移動端末は、送信情報が無線基地局で正しく復号されなかったことを示すインジケーションを受信する手段と、第2の所定数のTTIを使用して第2のHARQ動作モードにより第1のHARQプロセスに関連する情報を再送信する手段とをさらに備える。再送信は、1番目のTTIの後の、第1のHARQ動作モードなら2番目に利用可能な再送信の出現時に少なくとも始まる。
【0017】
本発明の第4の態様によれば、移動端末と無線接続可能な移動通信ネットワークの無線基地局が提供される。移動通信ネットワークは、少なくとも2つのHARQ動作モードをサポートし、その第1のHARQ動作モードは送信および再送信に1つのTTIを使用する。第1のHARQ動作モードに関しては、送信と再送信のタイミング関係は予め定められ、HARQ送信と再送信との間の時間はHARQラウンドトリップ時間と定義される。無線基地局は、移動端末を設定する手段を備える。移動端末は、少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報を、第2のHARQ動作モードにより無線基地局に送信し、第2の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報を、第2のHARQ動作モードにより再送信するように設定される。再送信は、1番目のTTIの後の、第1のHARQ動作モードなら2番目に利用可能な再送信の出現時に少なくとも始まる。無線基地局は、少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報を受信する手段をさらに備える。さらに、無線基地局は、第1の所定数のTTIでの情報の受信に応答して、HARQフィードバックを送信する手段を備える。
【0018】
本発明の実施形態の利点は、解決手段がプロトコルヘッダオーバヘッド、CRCオーバヘッド、L1/L2制御シグナリングおよびHARQフィードバックシグナリングに関して効率的ということである。
【0019】
本発明の実施形態のさらなる利点は、TTIバンドリングメカニズムが人為的に送信時間間隔を増大させ、それによって電力限界にある端末のカバレッジの増大を可能にすることである。先行技術の解決手段に比べて、遅延および失敗確率が減少する。さらに、解決手段は、最新の動作モードに組み込むのが容易である。
【0020】
本発明について、これより同封の図面と一緒に好ましい実施形態を用いてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明を実施し得る移動通信ネットワークの概念図である。
【図2】先行技術によるレイヤ2セグメンテーションのメッセージシーケンス図である。
【図3】本発明の一実施形態による4TTIのTTIバンドリングの図である。
【図4】同様に本発明の一実施形態による4TTIのTTIバンドリングの図である。
【図5】TTIバンドリングを可能にする別の解決手段の図である。
【図6】TTIバンドリングを可能にするさらなる解決手段の図である。
【図7a】本発明の一実施形態による方法のフローチャートである。
【図7b】本発明の一実施形態による方法のフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態による移動端末および基地局の図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書で以下に説明する機能および手段が、プログラムされるマイクロプロセッサもしくは汎用コンピュータとともに動作するソフトウェアを用いて、および/または特定用途向け集積回路(ASIC)を用いて実施されてもよいことを、当業者は理解するであろう。本発明について方法およびデバイス(装置)の形態で主に説明するが、本発明がコンピュータプログラム、ならびにコンピュータプロセッサおよびプロセッサに連結したメモリを備え、かつメモリが本明細書に開示の機能を実施し得る1つ以上のプログラムコードでプログラムされているシステムでも実装されてもよいことも理解されるであろう。
【0023】
本発明は、シングルHARQプロセスに関連する情報を送信するために複数の送信時間間隔(TTI)を使用するというコンセプトに関する。このコンセプトには、HARQプロセスに関係する初回の送信に続いて、このHARQプロセスに関係する1回以上の再送信があり、再送信はフィードバック情報の受信とは無関係に送信されることを含む。同じHARQプロセスに関連する最初の送信およびそれに続く再送信は、フィードバック情報の受信なしに送信され、TTIバンドルと呼ばれる。バンドルの中で使用されるTTIの数またはサブフレーム数は、TTIバンドルサイズと呼ばれる。また一方、1つのTTIバンドルに対しては、HARQフィードバック信号1つだけが受信機から返信される。このフィードバックは、TTIバンドルのすべての送信が受信され処理されたときに送信される。TTIはサブフレームとも呼ばれてもよく、TTIとサブフレームの用語は交換可能であることにも注目すべきである。
【0024】
本質的に、バンドルされたTTIは、単一のリソースとして扱われる。それ故、送信または再送信をトリガするために、1つのスケジューリンググラント(スケジューリングの許可)または1つのHARQフィードバックだけが必要となるにすぎないため、これは、対応するシグナリングリソースの使用を削減することになる。TTIバンドルに使用されるTTI数は、MACスケジューリンググラントによって設定されてもよい。あるいは、この方法の使用および/または設定は、RRCシグナリング設定メッセージによって設定されてもよい。
【0025】
当初の回数の再送信では、首尾よく受信するために十分でない場合、受信機はHARQ NACKで応答する。この場合、HARQ NACKまたは固有のスケジューリンググラントは、1回以上の追加のHARQ再送信をトリガする。この手順は、HARQ送信が首尾よく完了するまで、すなわちACKを受信するまで、またはこのHARQプロセスを終了すべきであると判定する基準に達するまで続く。この例では、HARQプロセスは、HARQ送信の最大回数に達するときに終了できよう。
【0026】
図3に示される本発明の第1の実施形態によれば、複数のTTIが一緒にバンドルされ、これらのバンドルされたTTI300が同じHARQプロセスに関連した初回の送信に使用され、以降のバンドルされたTTIは同じHARQプロセスに関連した後続のHARQ再送信に使用されることを意味する。シングルHARQプロセスの冗長バージョンが、HARQフィードバック情報を待たずに、各TTIで送信される。TTIバンドル300、302の最後のTTIで送信された情報が受信されたときだけ、情報の受信機からHARQフィードバック301、303が送信され、情報の送信機はHARQフィードバック301、303を受信することを予期している。HARQフィードバックの送信が予定されているタイミングは、データの受信機が知っている。同様に、HARQフィードバックの受信が予期されているタイミングは、データの送信機が知っている。同期HARQが使用される場合、HARQ再送信をHARQプロセスパターンに揃えるために特別の注意を払う必要がある。同期HARQは、前の送信または再送信から固定かつ既知の時間間隔の後に再送信を行うHARQ動作と、一般に理解されている。対照的なのは非同期HARQ動作であり、これではこのタイミング関係が固定でなく、スケジューラが再送信をいつにスケジュールするかを決定する自由度を有する。同期動作は、いつ再送信が行われるかを送信機および受信機が知っているので、必要な制御シグナリングがより少ないという利点を有する。
【0027】
HARQプロセスパターンが図4〜6に示されている。TTIバンドルに応答して送信されるHARQフィードバックは、2番目のHARQ RTTの1番目のTTIを使用して送信するには対応したTTIバンドルの受信するのが遅すぎる。それ故、通常のHARQ RTTと同期してHARQ再送信406を開始することが提案されるが、1つのHARQ RTT404がアイドルのままであり、これについては図4に示されている。図4では、TTIバンドル407は、4つのTTI、すなわち1、2、3、4で示されるTTIで構成されている。TTI4の情報が受信されると、フィードバック409が送信機に向けて送信される。TT12、TTI3、TTI4の送信は、受信HARQフィードバック情報とは無関係に送信されることに注目すべきである。上記の説明のように、このフィードバック409が受信されるタイミングは遅すぎるため、もはや第1の動作モードとも呼ぶ通常動作モード(すなわちTTIバンドリングのないモード)なら1番目に利用可能なTTI401で送信を開始することができない。それ故、通常動作モードのHARQパターンに適合させるために追加の遅延405が加えられ、再送信406は、第1の動作モードなら2番目に利用可能なTTI402から少なくとも開始される。第1のHARQ動作モードなら再送信に1番目に利用可能なTTIまたはイベントは、再送信に使用されてもよい1番目のTTI、例えば初回の送信に使用された1番目のTTIと同じリソースに関係する1番目のTTIである。これは、通常のHARQ動作モードを有する別の移動端末が、HARQプロセス5に対応するTTI5の各出現時にリソースを使用できることになる。このプロセスは、第2の動作モードによりTTIバンドリングを適用する端末が使用する4つのプロセスと時間的に衝突しない。追加の遅延を導入しないと、TTIバンドリングを適用する移動端末の送信とTTIバンドリングを適用しない移動端末の送信との衝突が起こることがある。このように、衝突は、追加の遅延を導入することにより効率的に避けられる。この手段の別の利点は簡単さであり、スケジューラに複雑さを大幅に加えないことである。
【0028】
一例として、通常設定の8つのTTIから構成されるHARQ RTTを仮定すると、図4に示されているように4つのTTIがバンドルされてもよい。すなわち、TTIバンドルサイズは4であり、4つのTTIが単一のリソースとして扱われ、1つのHARQプロセスに関係する情報の送信に使用される。これは、4つのバンドルされたHARQプロセスが、各HARQ RTTにおいて2つずつ並列に動作する余地を与えるであろう。8つのTTIさえバンドルできよう、これは、依然として2つのHARQプロセスが同時にアクティブであることを可能にするであろう。
【0029】
さらなる実現可能なやり方は、HARQフィードバックを受信後に、最初に使用可能なTTIを使用することである。これは、通常の同期HARQ動作に相当するであろう。しかし、この手段は、この動作モードのHARQラウンドトリップ時間が送信にTTIバンドルを使用しないユーザの通常のHARQ RTTとは異なるので、他の端末との送信衝突が起こりかねないという欠点を有する。
【0030】
また、本発明によるTTIバンドリングを設定するためには、割り増しのシグナリングを少量しか必要としない。1つの典型的な配備は、セルの端にある端末がその送信のすべてに数TTIから構成されるTTIバンドリングを使用するように設定することであろう。明らかに、通常のHARQ動作に使用されるHARQプロセス数に等しい、1つのHARQ RTTの全部に相当するTTI数とバンドリングに使用されるTTI数との間でよい適合を見つけることは有利である。これは、通常のHARQ動作で使用されるHARQプロセス数と等しい。例えば、HARQ RTTに対して8つのTTIを仮定すると、良い選択は、1つの送信バンドルに2、4または8のTTIを割り当てることであろう。これは、残りのTTIによる他の送信での使用を可能にするからである。奇数のTTIは他の送信での使用をより難しくするであろう。例えば、3つのTTIがバンドルされるだろう場合、これは、1つのHARQ RTTの中で2つのそのようなプロセスの使用も可能にするであろうが、2つのTTIは使用されないであろう。
【0031】
ここで、移動端末および基地局でそれぞれ実施される方法のフローチャートを示す図7aおよび7bを参照する。図7aのフローチャートに示されるように、移動端末は複数の送信時間間隔(TTI)を使用して、シングルHARQプロセスに関連する情報を基地局に送信する。最初にステップ701で、移動端末は、基地局から送信された(705)MACスケジューリンググラントかまたはRRCシグナリング設定メッセージによって、シングルHARQプロセスに関連する情報の送信に使用されることになるTTIの総数を示す情報を受信する。この情報は、複数のTTIがその送信のすべてに使用されるべきであるという情報を備えてもよい。従って、ステップ702で、移動端末は、少なくとも1番目および2番目のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報を送信するが、これは、TTIバンドルが2つのTTIから構成される(バンドルサイズ=2)ことを意味し、この情報は、基地局で受信される(706)。少なくとも2番目のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報は、HARQフィードバックの受信とは無関係に送信される。この場合、2つのTTIがバンドルされているが、バンドルされるTTIの数は上記に例示したとおり2または4に限定されない。
【0032】
本発明に従って、移動端末は、例えば第1のHARQプロセスに関連した2つの送信に関係があるなど、第1のHARQプロセスに関連した送信の少なくとも1つに関係がある1つのHARQフィードバック情報を待ち受ける。フィードバックが各送信に予定されている場合に比べて、リソースおよび送信電力が節約される。しかし、各送信に対してHARQフィードバックによる応答があるだろう場合、データの送信機は、より最新の情報が続くことを知っているので、このフィードバックを無視することが可能であろう。
【0033】
複数のTTIを使用するこの送信が基地局での首尾よい復号化に十分でなさそうな場合、基地局は、HARQ NACKと呼ばれる否定HARQフィードバックで応答し(707)、ステップ703に示されるように、これは移動端末で受信される。次いでこのHARQ NACKまたは固有のスケジューリンググラントは、移動端末から送信され(704)、基地局で受信されることになる(708)1回以上のHARQ再送信をトリガする。再送信は、HARQ送信が首尾よく復号されるまで(すなわち、図7aに示されるように肯定HARQフィードバックが受信されるまで)またはこのHARQプロセスを終了すると判定する基準に到達するまで続く。
【0034】
従ってステップ703では、第1のHARQプロセスに関連する送信の少なくとも1つに関係する否定HARQフィードバック情報が受信され、ステップ704では、少なくとも1つのTTIを使用して第1のHARQプロセスに関連する情報が否定HARQフィードバックの受信に応答して再送信される。一実施形態によれば、TTIバンドルと呼ばれるTTI総数については、第1のHARQプロセスに関連する情報の送信に対して使用されるのと同じTTI総数が、再送信にも使用される。再送信は、図4に示されるように、1番目のTTIの後の、第1のHARQ動作モードなら2番目に利用可能な再送信の出現時に少なくとも開始される。
【0035】
図5に示されるように、相当数のいわゆるスレーブプロセスが、最初の送信の試みに対するいわゆるマスタプロセスとバンドルされてもよい。この場合、HARQフィードバックはマスタプロセスに対してだけ送信される。この場合、マスタプロセスの潜在的な再送信は、前述したマスタプロセスの1RTT後に実行されてもよい。プロセスバンドリングのレベルが基地局のスケジューラで決定される場合、プロセスバンドリングのレベルが端末に伝えられなければならない。情報は、MAC制御シグナリングによって動的にかまたはより上位レイヤ(RRC)の制御シグナリングによって(半)静的に提供されてもよい。
【0036】
図5に示される手段は、上記の第1の実施形態と類似の利点を提供する。4つのTTIが最初の送信に使用され、ここで最初の3つのTTIはスレーブプロセスと呼ばれ、最後のTTIの伝送が事実上の最初の送信である。事実上の最初の送信に対してHARQフィードバックが予定され、必要な1回の再送信が、最初に利用可能なTTIを使用して送信される。すなわち、TTI1を使用する事実上の最初の送信として、図5で番号1が付与されたTTIで送信される。この利点は、ラウンドトリップ時間がより短い、すなわち、最初の送信の試みの最後のプロセスと、可能な最も早い再送信との間の時間がより短いことである。しかし、この手段では、HARQフィードバックがプロセス6、7、8の2番目の出現時にまだ利用可能でないので、再送信のために複数のプロセスをバンドルできないことがある。この移動端末は、再送信の場合に幾つかのプロセスが未使用のままなので、その結果として理論的に達成可能なスループットを達成できない。図5で提供される例では、2セットのプロセスがスケジュールされ得る(6、7、8、1および2、3、4、5)ことに注意されたい。
【0037】
さらなる代替形態によれば、図6に示されるようにプロセスの番号付けをプロセスバンドリングのレベルに適合させることによって、事実上のラウンドトリップ時間およびスループットが最適化される。主な利点は、端末が送信のためにすべてのTTIを使用してもよく、それが高スループットを確実にすることである。同様に、図5に示される手段より潜在的に少し長いけれども、RTTはできるだけ短くされる。
【0038】
しかし、スケジューラは、移動端末ごとに個別にプロセスアイデンティティを取り扱わなければならない。事実上のHARQ RTT間の潜在的な差はブロッキングの恐れを増加させる、すなわち、行う恐れのある別の移動端末の再送信のために、移動端末がスケジュールされた移動端末になり得ない危険性を増加する。
【0039】
特定のPDUに関する冗長バージョンを送信するために最初の送信回で使用されるTTI数は、本明細書ではスケジューリンググラントと呼ぶMAC制御メッセージで伝えられるか、またはRRCシグナリングによってその移動端末に対して設定される。RRCシグナリングの場合の方が、送信に使用されるTTI数は、通常長い期間有効である。しかし、無線リソース効率を向上させるために必要な場合は、再設定されてもよい。明らかに、所定のバンドルサイズを使用し、かつ第1かもしくは第2のHARQ動作モードを使用するように移動端末を設定するためにMACもしくはRRCシグナリングを使用することもやはり可能である。
【0040】
また、本発明の実施形態による手段は順応性がある。移動端末は、送信および再送信に任意数のTTIを使用するように設定することができ、送信と再送信に使用するTTI数は異なってもよい。従って原理上は、HARQ再送信に使用するTTI数は、最初の送信に使用するTTI数とは無関係に選択することができよう。しかし、簡単な手段は、送信と再送信に同じ量のTTIを使用することであろう。この手段は、スケジューラのリソース割り当てを単純化するであろうし、1HARQ再送信に対して3dBの利得を与えるであろう。
【0041】
さらに、TTIバンドリングは、動的スケジューリングにも半永続的スケジューリングにも適用されてもよい。両方の場合とも、移動端末は、その送信のすべてにTTIバンドリングが使用されるべきと、RRCによって設定できよう。そのような設定がRRCによって行われる場合、通常のL1/L2グラントフォーマットが再使用されてもよい。専用のグラントフォーマットの必要はない。
【0042】
本発明の実施形態のメカニズムは、レイヤ2(L2)セグメンテーションと組み合わせて使用されてもよい。L2セグメンテーションは、上述のように、ユーザデータを小さい部分に分割し、次いで小さい部分のそれぞれを独立のHARQプロセスで送信することを意味する。
【0043】
さらに、本発明は、移動通信ネットワークの無線基地局130bと無線接続可能な移動端末150にも関する。移動端末150は図8に示され、送信手段805および受信手段806を備える。送信機805は、少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報808を送信するように構成されている。受信機806は、フィードバック情報809を受信するように構成され、RRCシグナリングかもしくはMACシグナリングによって第1の所定数のTTIから構成される設定情報807と、RRCシグナリングによって少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIがその送信のすべてに使用されるべきという情報とを受信804するようにも構成されてもよい。
【0044】
また、送信機805は、1番目のTTIの後の、第1のHARQ動作モードなら2番目に利用可能な再送信出現時に少なくとも始めて、少なくとも1つのTTIを備える第2の所定数のTTIを使用して、第1のHARQプロセスに関連する情報を再送信するように構成されている。第1の所定数のTTIと同様に第2の所定数のTTIも、RRCシグナリングかまたはMACシグナリングによって移動端末で受信されてもよい。
【0045】
一実施形態によれば、第1の所定数のTTIは、第2の所定数のTTIに等しい。
【0046】
さらに本発明は、図8に示されるように移動端末150と無線接続可能な移動通信ネットワークの無線基地局130bに関する。移動通信ネットワークは、少なくとも2つのHARQ動作モードをサポートし、その第1のHARQ動作モードは送信および再送信に1つのTTIを使用する。第1のHARQ動作モードは、通常動作モードとも呼ばれる。第1のHARQ動作モードの送信と再送信のタイミング関係は予め定められ、HARQ送信と再送信との間の時間はHARQラウンドトリップ時間と定義される。無線基地局は、移動端末150を、少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報808を第2のHARQ動作モードにより無線基地局に送信し、第2の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報808を第2のHARQ動作モードにより再送信するように設定する設定手段801を備える。再送信は、1番目のTTIの後の、第1のHARQ動作モードなら2番目に利用可能な再送信の出現時に少なくとも始まる。無線基地局は、少なくとも1番目のTTIおよび2番目のTTIを備える第1の所定数のTTIを使用する第1のHARQプロセスに関連する情報の受信手段802と、第1の所定数のTTIについての情報808の受信に応えるHARQフィードバックの送信手段809とをさらに備える。
【0047】
本発明の実施形態は、図1に例示されているLTEネットワークで使用されてもよい。また、実施形態は、LTEの時分割デュプレックスモードにも周波数分割デュプレックスモードにも適用可能である。しかし、本発明がLTEに限定されず、ある種の自動再送要求機能を適用しているすべての通信ネットワークに使用し得ることに注目すべきである。
【0048】
従って、本発明について(あるデバイス配列および種々の方法内のあるステップ順序を含む)特定の実施形態に関して説明しているが、本発明が本明細書で説明し例示している特定の実施形態に限定されないことを当業者は理解するであろう。それ故、この開示が例示にすぎないことは理解されるところである。従って、本発明は、本明細書に添付の特許請求の範囲によってだけ限定されることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)をサポートした移動通信ネットワークにおける無線基地局に無線により接続可能な移動端末において実行される方法であって、前記少なくとも2つのHARQのうちの第1のHARQの動作モードは単一の送信時間間隔(TTI)を送信および再送のために使用する動作モードであり、送信のタイミングと再送のタイミングとの間におけるタイミング関係は予め定められた関係となっており、
前記方法は、
・少なくとも第1のTTIと第2のTTIとを含む第1の所定個数のTTIを使用して、第1のHARQのプロセスに関連した第2のHARQの動作モードにしたがって情報を前記無線基地局へ送信するステップ(702)と、
・前記無線基地局において前記移動端末から送信した前記情報が正しく復号できなかったことを示すインジケーションを受信するステップ(703)と、
・第2の所定個数のTTIを使用して、前記第1のHARQのプロセスに関連した前記第2のHARQの動作モードにしたがって前記情報を再送するステップ(704)と
を有し、
前記再送は、前記第1のTTIのあとで生じる、前記第1のHARQの動作モードにしたがった少なくとも2番目に利用可能な再送の機会に開始されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記再送は、前記第1のTTIのあとで生じる、前記第1のHARQの動作モードにしたがった前記2番目に利用可能な再送の機会に開始されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
・前記第1のHARQプロセスに関連して実行される前記情報の送信に利用される、前記第1の所定個数のTTIと前記第2の所定個数のTTIとのうち少なくともひとつを示す情報を受信するステップ(701)を最初のステップとしてさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の所定個数と前記第2の所定個数とは同数であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
・少なくとも第1のTTIと第2のTTIとを含む第1の所定個数のTTIがすべての送信の際に使用されることを示す情報をRRCシグナリングを介して受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記無線基地局において前記移動端末から送信した前記情報が正しく復号できなかったことを示す前記インジケーションは、HARQフィードバックであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも2つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)をサポートした移動通信ネットワークにおける移動端末に無線により接続可能な無線基地局において実行される方法であって、前記少なくとも2つのHARQのうちの第1のHARQの動作モードは単一の送信時間間隔(TTI)を送信および再送のために使用する動作モードであり、送信のタイミングと再送のタイミングとの間におけるタイミング関係は予め定められた関係となっており、
前記方法は、
・少なくとも第1のTTIと第2のTTIとを含む第1の所定個数のTTIを使用して、第1のHARQのプロセスに関連した第2のHARQの動作モードにしたがって情報を前記無線基地局へ送信するよう前記移動端末を設定するとともに、第2の所定個数のTTIを使用して、前記第1のHARQのプロセスに関連した前記第2のHARQの動作モードにしたがって前記情報を再送するよう前記移動端末を設定するステップであって、前記再送は、前記第1のTTIのあとで生じる、前記第1のHARQの動作モードにしたがった少なくとも2番目に利用可能な再送の機会に開始される、ステップ(705)と、
・少なくとも前記第1のTTIと前記第2のTTIとを含む前記第1の所定個数のTTIを使用して前記第1のHARQのプロセスに関連した情報を受信するステップ(706)と、
・前記第1の所定個数のTTIによって受信した前記情報に応答してHARQフィードバックを送信するステップ(707)と
を有することを特徴とする方法。
【請求項8】
前記再送は、前記第1のTTIのあとで生じる、前記第1のHARQの動作モードにしたがった前記2番目に利用可能な再送の機会に開始されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項9】
前記設定のステップ(705)には、
・前記第1の所定個数のTTIと前記第2の所定個数のTTIとのうち少なくともひとつを示す情報を送信するステップが含まれていることを特徴とする請求項9または10に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の所定個数と前記第2の所定個数とは同数であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記設定のステップ(705)には、
・少なくとも第1のTTIと第2のTTIとを含む第1の所定個数のTTIがすべての送信の際に使用されることを示す情報をRRCシグナリングを介して送信するステップが含まれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
少なくとも2つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)をサポートした移動通信ネットワークにおける無線基地局(130b)に無線により接続可能な移動端末(150)であって、前記少なくとも2つのHARQのうちの第1のHARQの動作モードは単一の送信時間間隔(TTI)を送信および再送のために使用する動作モードであり、送信のタイミングと再送のタイミングとの間におけるタイミング関係は予め定められた関係となっており、
前記移動端末(150)は、
・少なくとも第1のTTIと第2のTTIとを含む第1の所定個数のTTIを使用して、第1のHARQのプロセスに関連した第2のHARQの動作モードにしたがって情報(808)を前記無線基地局(130B)へ送信する手段(805)と、
・前記無線基地局(130b)において前記移動端末から送信した前記情報(808)が正しく復号できなかったことを示すインジケーション(809)を受信する手段(806)と、
・第2の所定個数のTTIを使用して、前記第1のHARQのプロセスに関連した前記第2のHARQの動作モードにしたがって前記情報(808)を再送する手段(805)と
を有し、
前記再送は、前記第1のTTIのあとで生じる、前記第1のHARQの動作モードにしたがった少なくとも2番目に利用可能な再送の機会に開始されることを特徴とする移動端末。
【請求項13】
前記再送は、前記第1のTTIのあとで生じる、前記第1のHARQの動作モードにしたがった前記2番目に利用可能な再送の機会に開始されることを特徴とする請求項12に記載の移動端末。
【請求項14】
前記第1のHARQプロセスに関連して実行される前記情報の送信に利用される、前記第1の所定個数のTTIと前記第2の所定個数のTTIとのうち少なくともひとつを示す情報を受信する手段(804)をさらに備えることを特徴とする請求項12または13に記載の移動端末。
【請求項15】
前記第1の所定個数と前記第2の所定個数とは同数であることを特徴とする請求項12または13に記載の移動端末。
【請求項16】
前記無線基地局において前記移動端末から送信した前記情報が正しく復号できなかったことを示す前記インジケーション(809)は、HARQフィードバックであることを特徴とする請求項12ないし15のいずれか1項に記載の移動端末。
【請求項17】
少なくとも第1のTTIと第2のTTIとを含む第1の所定個数のTTIがすべての送信の際に使用されることを示す情報をRRCシグナリングを介して受信する手段(804)をさらに備えることを特徴とする請求項12ないし16のいずれか1項に記載の移動端末。
【請求項18】
少なくとも2つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)をサポートした移動通信ネットワークにおける移動端末(150)に無線により接続可能な無線基地局(130b)であって、前記少なくとも2つのHARQのうちの第1のHARQの動作モードは単一の送信時間間隔(TTI)を送信および再送のために使用する動作モードであり、送信のタイミングと再送のタイミングとの間におけるタイミング関係は予め定められた関係となっており、
前記無線基地局(130b)は、
・少なくとも第1のTTIと第2のTTIとを含む第1の所定個数のTTIを使用して、第1のHARQのプロセスに関連した第2のHARQの動作モードにしたがって情報(808)を前記無線基地局(130b)へ送信するよう前記移動端末(150)を設定するとともに、第2の所定個数のTTIを使用して、前記第1のHARQのプロセスに関連した前記第2のHARQの動作モードにしたがって前記情報(808)を再送するよう前記移動端末(150)を設定する手段(801)であって、前記再送は、前記第1のTTIのあとで生じる、前記第1のHARQの動作モードにしたがった少なくとも2番目に利用可能な再送の機会に開始される、手段(801)と、
・少なくとも前記第1のTTIと前記第2のTTIとを含む前記第1の所定個数のTTIを使用して前記第1のHARQのプロセスに関連した情報(808)を受信する手段(802)と、
・前記第1の所定個数のTTIによって受信した前記情報(808)に応答してHARQフィードバック(809)を送信する手段(803)と
を備えることを特徴とする無線基地局。
【請求項19】
前記再送は、前記第1のTTIのあとで生じる、前記第1のHARQの動作モードにしたがった前記2番目に利用可能な再送の機会に開始されるよう設定されることを特徴とする請求項18に記載の無線基地局。
【請求項20】
前記設定する手段(801)は、
前記第1の所定個数のTTIと前記第2の所定個数のTTIとのうち少なくともひとつを示す情報を送信する手段であることを特徴とする請求項18または19に記載の無線基地局。
【請求項21】
前記第1の所定個数と前記第2の所定個数とは同数であることを特徴とする請求項18ないし20のいずれか1項に記載の無線基地局。
【請求項22】
前記設定手段(801)は、
少なくとも第1のTTIと第2のTTIとを含む第1の所定個数のTTIがすべての送信の際に使用されることを示す情報をRRCシグナリングを介して送信する手段であることを特徴とする請求項18ないし21のいずれか1項に記載の無線基地局。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7a】
image rotate

【図7b】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−9401(P2013−9401A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−179603(P2012−179603)
【出願日】平成24年8月13日(2012.8.13)
【分割の表示】特願2010−513159(P2010−513159)の分割
【原出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】