説明

V1A受容体アンタゴニストとしてのスピロ−ピペリジン誘導体

本発明は、V1a受容体アンタゴニストとしての新規なインドール−2−イル−カルボニル−スピロ−ピペリジン誘導体、それらの製造、それらを含む医薬組成物、ならびに医薬としてのそれらの使用に関する。本発明の活性化合物は、不安及び抑鬱障害、ならびに他の疾患の予防及び/又は治療において有用である。本発明の化合物は、一般式(I)[式中、R〜R11、X及びYは明細書に定義したとおりである]により表される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、V1a受容体アンタゴニストとしての新規なインドール−2−イル−カルボニル−スピロ−ピペリジン誘導体、それらの製造、それらを含む医薬組成物、ならびに医薬としてのそれらの使用に関する。本発明の活性化合物は、不安及び抑鬱障害、ならびに他の疾患の予防及び/又は治療において有用である。
【0002】
特に、本発明は、一般式(I):
【0003】
【化1】


[式中、
X及びYは、以下の組み合わせ:
XがC=O、かつYがO、
XがCH、かつYがO、
XがO、かつYがCH
XがNR、かつYがC=O、
XがNR、かつYがCH、あるいは
X−Yが−C=C−又は−CHCH−より選択され;
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、あるいは
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NRであり、
は、水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
−(C1−6−アルキレン)−NR
−(C1−6−アルキレン)−C(O)Rf
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているベンジル、あるいは
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルであり;
は、水素、ハロ、又はC1−6−アルキルであり;
は、水素、
ハロ、
1−6−アルキル、
ハロ−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、又は
−O−C2−10−アルケニルであり;
は、水素、ハロ、C1−6−アルキル、又はC1−6−アルコキシであるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CHn−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている−O−ベンジル、
ニトロ、
ハロ、
シアノ、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)Rf
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニル、
−(C1−3−アルキレン)−R(ここで、Rは、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル又は3〜6員のシクロアルキルであり、
各々、1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている)であるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CHn−C(O)−、
−C(O)−(CHn−O−、又は
−O−(CHn−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素又はC1−6−アルキルであり;
、R、R10、及びR11は、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ又はハロ−C1−6アルコキシであり;
、R、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NRl
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか;あるいは
及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成し;
、R、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−C(O)R、又は−S(O)
(ここで、Rは、
水素、
1−6−アルキル、及び
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される)であるか、あるいは
及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成するか、あるいは
及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、イソインドール−1,3−ジオンを形成し;
は、
水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ;及び
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される]で示される化合物、又はその薬学的に許容しうる塩に関する。
【0004】
式(I)の化合物は、下記で示される方法、実施例で示される方法、又は同等の方法により製造することができる。個別の反応工程における適切な反応条件は、当業者に既知である。出発物質は、市販されているか、あるいは下記に示されている方法と同様の方法、本文中で引用されている参考文献に記載されているか、もしくは実施例に記載されている方法、又は当該技術で既知の方法により調製することができる。
【0005】
式(I)の化合物は、薬学的活性を有し、特にこれらは、V1a受容体活性の調節物質である。より詳細には、化合物は、V1a受容体のアンタゴニストである。
【0006】
バソプレッシンは、視床下部の室傍核により主として産生される9アミノ酸からなるペプチドである。その全てがクラスI G−蛋白質共役受容体に属する3種のバソプレッシン受容体が知られている。V1a受容体は、脳、肝臓、血管平滑筋、肺、子宮及び精巣中で発現され、V1b又はV3受容体は、脳及び脳下垂体中で発現され、V2受容体は、腎臓において発現され、そこで水分排出を調節し、バソプレッシンの抗利尿効果を媒介する。
【0007】
末梢部では、バソプレッシンは神経ホルモンとして作用し、血管収縮、グリコーゲン分解及び抗利尿を刺激する。脳では、バソプレッシンは神経調節物質として作用し、ストレス時に扁桃中で上昇する(Ebner,K., C.T.Wotjakら(2002).「ラットにおいて、強制水泳は、ストレス対処戦略を調節するために扁桃内のバソプレッシン放出を誘発する」Eur J Neurosci 15(2):384-8)。V1a受容体は、脳中、特に、不安の調節に重要な役割を果たす扁桃、外側中隔及び海馬のような辺縁領域で広範囲にわたり発現される。実際に、V1aノックアウトマウスは、十字迷路、オープンフィールド及び明暗箱中での不安行動の減少を示す(Bielsky,I.F., S.B.Huら(2003). 「バソプレッシンV1a受容体ノックアウトマウスにおける社会認識の深刻な欠損及び不安様行動の減少」Neuropsvchopharmacology)。中隔中へのアンチセンスオリゴヌクレオチド注入を用いるV1a受容体のダウンレギュレーションもまた、不安行動の減少を引き起こす(Landgraf,R., R.Gerstbergerら(1995). 「隔壁中へのV1バソプレッシン受容体アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドは、ラットにおけるバソプレッシン結合、社会的識別能力、及び不安関連行動を減少させる」Regul Pept 59(2):229-39)。
【0008】
V1a受容体はまた、弧束核中の血圧及び心拍数を中枢的に調節することにより、脳中のバソプレッシンの心血管系作用を媒介している(Michelini,L.C.及びM.Morris(1999)。「内因性バソプレッシンは、運動に対する心血管系応答を調節する」Ann N Y Acad Sci 897:198-211)。末梢部では、それは血管平滑筋の収縮を誘導し、V1a受容体の慢性的な阻害は、心筋梗塞ラット中の血行動態パラメータを改善する(Van Kerckhoven,R., I.Lankhuizenら(2002)。「バソプレッシンV(1A)(V(2)ではない)受容体の慢性的な拮抗は、慢性心筋梗塞ラットにおいて心不全を予防する」Eur J Pharmacol 449(1-2):135-41)。
【0009】
したがって、本発明の目的は、V1a受容体調節物質、特にV1a受容体アンタゴニストとして作用する化合物を提供することである。そのようなアンタゴニストは、月経困難症、高血圧、慢性心不全、バソプレッシン分泌異常、肝硬変、ネフローゼ症候群、強迫性障害、不安及び抑鬱障害の状態の治療法として有用である。本発明に関する好ましい適応症は、不安及び抑鬱障害の処置である。
【0010】
本明細書において、用語「アルキル」は、単独で又は他の基と組み合わされて、分岐鎖もしくは直鎖状一価飽和炭化水素基を表す。用語「C1−6−アルキル」は、1〜6個の炭素原子を含む飽和直鎖又は分岐鎖状炭化水素基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、異性体ペンチル類などを示す。C1−6−アルキルの好ましい部分群は、C1−4−アルキルであり、すなわち、1〜4個の炭素原子を有する。
【0011】
本発明において、用語「アルキレン」は、直鎖又は分岐鎖状飽和二価炭化水素基を表す。特に、「C1−6−アルキレン」は、1〜6個の炭素原子の直鎖状飽和二価炭化水素基又は3〜6個の炭素原子の分岐鎖状飽和二価炭化水素基、例えば、メチレン、エチレン、2,2−ジメチルエチレン、n−プロピレン、2−メチルプロピレンなどを意味する。
【0012】
本明細書において、用語「アルコキシ」及び「C1−6−アルコキシ」は、基R’−O−(ここで、R’は、上記と同義のC1−6−アルキルである)を表す。アルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシなどである。C1−6−アルコキシの好ましい部分群、及びより一層好ましいアルコキシ基は、メトキシ及び/又はエトキシである。
【0013】
本明細書において、用語「チオアルキル」及び「C1−6−チオアルキル」は、基R’−S−(ここで、R’は、上記と同義のC1−6−アルキルである)を表す。
【0014】
用語「C1−6−ヒドロキシアルキル」又は「OHにより置換されているC1−6−アルキル」は、上記と同義のC1−6−アルキル基(ここで、アルキル基の水素原子の少なくとも1個は、ヒドロキシル基により置き換えられている)を示す。
【0015】
用語「C1−6−シアノアルキル」又は「CNにより置換されているC1−6−アルキル」は、上記と同義のC1−6−アルキル基(ここで、アルキル基の水素原子の少なくとも1個は、CN基により置き換えられている)を示す。
【0016】
用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)及びヨウ素(I)を表し、フッ素、塩素及び臭素が好ましい。
【0017】
用語「ハロ−C1−6−アルキル」は、上記と同義のC1−6−アルキル基(ここで、アルキル基の水素原子の少なくとも1個は、ハロゲン原子、好ましくはフルオロ又はクロロ、最も好ましくはフルオロにより置き換えられている)を示す。ハロ−C1−6−アルキルの例には、非限定的に、1個以上のCl、F、Br又はI原子により置換されている、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル又はn−ヘキシル、ならびに以下の本明細書の実施例により具体的に例示する基が含まれる。好ましいハロ−C1−6−アルキル基には、ジフルオロ−又はトリフルオロ−メチル又は−エチルがある。
【0018】
用語「ハロ−C1−6−アルコキシ」は、上記と同義のC1−6−アルコキシ基(ここで、アルキル基の水素原子の少なくとも1個は、ハロゲン原子、好ましくはフルオロ又はクロロ、最も好ましくはフルオロにより置き換えられている)を示す。好ましいハロゲン化アルコキシ基には、ジフルオロ−又はトリフルオロ−メトキシ又は−エトキシがある。
【0019】
用語「C2−12−アルケニル」は、単独で又は組み合わされて、少なくとも1個の二重結合を含む、2〜12個の炭素原子の直鎖又は分岐鎖状炭化水素残基を示す。C2−12−アルケニルの好ましい部分群は、C2−6−アルケニルである。好ましいアルケニル基の例は、エテニル、プロペン−1−イル、プロペン−2−イル(アリル)、ブテン−1−イル、ブテン−2−イル、ブテン−3−イル、ペンテン−1−イル、ペンテン−2−イル、ペンテン−3−イル、ペンテン−4−イル、ヘキセン−1−イル、ヘキセン−2−イル、ヘキセン−3−イル、ヘキセン−4−イル及びヘキセン−5−イル、ならびに以下の本明細書の実施例により具体的に例示するものである。
【0020】
用語「5又は6員のヘテロアリール」とは、環員としてN、O又はSより選択される1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含み、残りが炭素原子である、5又は6個の環原子の芳香族環を意味する。5又は6員のヘテロアリールは、1、2、3又は4個の置換基で場合により置換されることができ、ここで、各置換基は、特記のない限り、ヒドロキシ、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−6−チオアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−ヒドロキシアルキル、C1−6−アルコキシカルボニル、アミノ、C1−6−アルキルアミノ、ジ(C1−6)アルキルアミノ、アミノカルボニル、又はカルボニルアミノからなる群より独立して選択されてよい。好ましい置換基は、ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、及びシアノである。ヘテロアリール部分の例には、非限定的に、場合により置換されているイミダゾリル、場合により置換されているオキサゾリル、場合により置換されているチアゾリル、場合により置換されているピラジニル、場合により置換されているピロリル、場合により置換されているピラジニル、場合により置換されているピリジニル、場合により置換されているピリミジニル、場合により置換されているフラニル、及び本明細書において具体的に例示されるものが含まれる。
【0021】
用語「ヘテロシクロアルキル」は、環員として窒素、酸素又は硫黄より選択される1、2、又は3個のヘテロ原子を含み、残りが炭素原子である、3〜7個、好ましくは4〜6個の原子の1個の環からなる一価飽和部分を意味する。3〜7員のヘテロシクロアルキルは、1、2、又は3個の置換基で場合により置換されることができ、ここで、各置換基は、特記のない限り、独立して、ヒドロキシ、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−6−チオアルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−ヒドロキシアルキル、C1−6−アルコキシカルボニル、アミノ、C1−6−アルキルアミノ、ジ(C1−6)アルキルアミノ、アミノカルボニル、又はカルボニルアミノである。好ましい置換基は、ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、及びシアノである。複素環部分の例には、非限定的に、場合により置換されているテトラヒドロフラニル、場合により置換されているピペリジニル、場合により置換されているピロリジニル、場合により置換されているモルホリニル、場合により置換されているピペラジニルなど、又は本明細書において具体的に例示されるものが含まれる。
【0022】
定義「R及びR、R及びR、R及びR、R及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成」における用語「複素環」は、上記で示した意味のヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールのいずれかを意味し、上記のとおり場合により置換されていてもよい。好ましくは、「複素環」は、ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、及びシアノより選択される1、2又は3個の置換基で場合により置換されていてもよい。好ましい複素環は、ピペラジン、N−メチルピペラジン、モルホリン、ピペリジン及びピロリジンである。
【0023】
語句「1個以上の」置換基は、好ましくは、1個の環当たり、1、2又は3個の任意の置換基を意味する。
【0024】
用語「薬学的に許容しうる酸付加塩」は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの無機及び有機酸との塩を包含する。
【0025】
詳細には、本発明は、一般式(I):
【0026】
【化2】


[式中、
X及びYは、以下の組み合わせ:
XがC=O、かつYがO、
XがCH、かつYがO、
XがO、かつYがCH
XがNR、かつYがC=O、
XがNR、かつYがCH、あるいは
X−Yが−C=C−又は−CHCH−より選択され;
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、あるいは
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NRであり;
は、水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
−(C1−6−アルキレン)−NR
−(C1−6−アルキレン)−C(O)Rf
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているベンジル、あるいは
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルであり;
は、水素、ハロ、又はC1−6−アルキルであり;
は、水素、
ハロ、
1−6−アルキル、
ハロ−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、又は
−O−C2−10−アルケニルであり;
は、水素、ハロ、C1−6−アルキル、又はC1−6−アルコキシであるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CHn−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている−O−ベンジル、あるいは
ニトロ、
ハロ、
シアノ、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)Rf
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニル、
−(C1−3−アルキレン)−R(ここで、Rは、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル又は3〜6員のシクロアルキルであり、
各々、1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている)であるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CHn−C(O)−、
−C(O)−(CHn−O−、又は
−O−(CHn−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素又はC1−6−アルキルであり;
、R、R10、及びR11は、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ又はハロ−C1−6アルコキシであり;
、R、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NRl
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか;あるいは
及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成し;
、R、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−C(O)R、又は−S(O)
(ここで、Rは、
水素、
1−6−アルキル、及び
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される)であるか、あるいは
及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成するか、あるいは
及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、イソインドール−1,3−ジオンを形成し;
は、
水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ;及び
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される]で示される化合物、又はその薬学的に許容しうる塩に関する。
【0027】
本発明の特定の実施態様において、R及びR、R及びR、R及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、ピペラジン、4−(C1−6−アルキル)−ピペラジン、4−メチルピペラジン、モルホリン、ピペリジン又はピロリジンを形成する。
【0028】
本発明の特定の実施態様において、R及びR、R及びR、R及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、4−メチルピペラジン、又はモルホリンを形成する。
【0029】
が、5〜6員のヘテロアリールである本発明の特定の実施態様において、好ましいヘテロアリールは、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、及びイソオキサゾールからなる群より選択される。
【0030】
が、4〜6員のヘテロシクロアルキルである本発明の実施例において、好ましいヘテロシクロアルキルは、ピロリジン、オキセタン、テトラヒドロピラン、ピペリジン、モルホリン、及びピペラジンからなる群より選択される。
【0031】
本発明の特定の実施態様において、
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、あるいは
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)である。
【0032】
本発明の特定の実施態様において、
は、水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
−(C1−6−アルキレン)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
−C(O)R、又は−S(O)
(ここで、Rは、
水素、
1−6−アルキル、及び
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される)であるか、あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、イソインドール−1,3−ジオンを形成する]、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)R
(ここで、Rは、
水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、及び
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される);
ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているベンジル、あるいは
ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルである。
【0033】
本発明の特定の実施態様において、Rは、水素、C1−6−アルキル又はC1−6−アルコキシである。
【0034】
本発明の特定の実施態様において、Rは、水素又はハロである。
【0035】
本発明の特定の実施態様において、Rは、水素;ハロ、好ましくはフルオロ、クロロ又はブロモ;C1−6−アルキル、好ましくはメチル;C1−6−アルコキシ、好ましくはメトキシ又は−O−イソプロピル;ハロ−C1−6−アルコキシ、好ましくはトリフルオロメトキシ;又は−O−C2−10−アルケニル、好ましくはアリルである。
【0036】
本発明の特定の実施態様において、Rは、水素;ハロ、好ましくはブロモ;C1−6−アルキル、好ましくはメチル;又はC1−6−アルコキシ、好ましくはメトキシである。
【0037】
本発明の特定の実施態様において、R及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成する(ここで、−R−R−は、−O−CH−O−である)。
【0038】
本発明の特定の実施態様において、
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素、又はC1−6−アルキルより選択されるか;あるいは、ここで、
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する);
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素;
1−6−アルキル;
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか;あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する];
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている−O−ベンジル;
ニトロ;
ハロ;
シアノ;
1−6−アルコキシ;
ハロ−C1−6−アルコキシ;
ハロ−C1−6−アルキル;
−(C1−6−アルキレン)−C(O)R
(ここで、Rは、
水素;
1−6−アルキル;
1−6−アルコキシ;又は
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルより選択される);
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニル;
−(C1−3−アルキレン)−R(ここで、Rは、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル又は3〜6員のシクロアルキルであり、
各々、1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている)である。
【0039】
本発明の特定の実施態様において、
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素、又はC1−6−アルキルより選択されるか;あるいは、ここで、
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素及び酸素の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する)、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか;あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素及び酸素の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する]である。
【0040】
本発明の特定の実施態様において、Rは、水素又はC1−6−アルキル、好ましくは水素である。
【0041】
特定の実施態様において、すべてのR〜R11は水素である。
【0042】
特定の実施態様において、R〜R11は、独立して、水素又はハロである。
【0043】
特定の実施態様において、Rはフルオロであり、R、R10及びR11は水素である。
【0044】
特定の実施態様において、R、R及びR11は水素であり、R10はブロモである。
【0045】
特定の実施態様において、R〜R11は、独立して、水素又はメチルである。
【0046】
特定の実施態様において、R〜R10は水素であり、R11はメチルである。
【0047】
本発明の特定の実施態様において、XはC=O、かつYはOであり、すなわち、式(Ia):
【0048】
【化3】


[式中、R〜R11は、本明細書で上記に定義したとおりである]で示される化合物である。
【0049】
本発明の特定の実施態様において、XはCH、かつYはOであり、すなわち、式(Ib):
【0050】
【化4】


[式中、R〜R11は、本明細書で上記に定義したとおりである]で示される化合物である。
【0051】
本発明の特定の実施態様において、XはO、かつYはCHであり、すなわち、式(Ic):
【0052】
【化5】


[式中、R〜R11は、本明細書で上記に定義したとおりである]で示される化合物である。
【0053】
本発明の特定の実施態様において、XはNR、かつYはC=Oであり、すなわち、式(Id):
【0054】
【化6】


[式中、R〜R11は、本明細書で上記に定義したとおりである]で示される化合物である。
【0055】
本発明の特定の実施態様において、XはNR、かつYはCHであり、すなわち、式(Ie):
【0056】
【化7】


[式中、R〜R11は、本明細書で上記に定義したとおりである]で示される化合物である。
【0057】
本発明の特定の実施態様において、−X−Y−は、−CH=CH−であり、すなわち、式(If):
【0058】
【化8】


[式中、R〜R及びR〜R11は、本明細書で上記に定義したとおりである]で示される化合物である。
【0059】
本発明の特定の実施態様において、−X−Y−は、−CHCH−であり、すなわち、式(Ig):
【0060】
【化9】


[式中、R〜R及びR〜R11は、本明細書で上記に定義したとおりである]で示される化合物である。
【0061】
本発明の特定の実施態様において、R〜Rは、すべてが水素ではない。
【0062】
本発明の特定の実施態様において、R〜R11は、すべてが水素ではない。
【0063】
本発明はさらに、式(I):
{式中、
X及びYは、以下の組み合わせ:
XがC=O、かつYがO、
XがCH、かつYがO、
XがO、かつYがCH
XがNR、かつYがC=O、
XがNR、かつYがCH、あるいは
X−Yが−C=C−又は−CHCH−より選択され;
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であり;
は、水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
−(C1−6−アルキレン)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
−C(O)R、又は−S(O)
(ここで、Rは、
水素、
1−6−アルキル、又は
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される)であるか、あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、イソインドール−1,3−ジオンを形成する]、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)R
(ここで、Rは、
水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、及び
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される)、
ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているベンジル、あるいは
ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルであり;
は、水素、ハロ、又はC1−6−アルキルであり;
は、水素、
ハロ、
1−6−アルキル、
ハロ−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、又は
−O−C2−10−アルケニルであり;
は、水素、ハロ、C1−6−アルキル、又はC1−6−アルコキシであるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CH−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素、又はC1−6−アルキルより選択されるか;あるいは、ここで、
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する)、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか、あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素又は硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する]、
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている−O−ベンジル、
ニトロ、
ハロ、
シアノ、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)R
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニル、
−(C1−3−アルキレン)−R(ここで、Rは、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル又は3〜6員のシクロアルキルであり、
各々、1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている)であるか、あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CHn−C(O)−、
−C(O)−(CHn−O−、又は
−O−(CHn−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素又はC1−6−アルキルであり;
、R、R10、及びR11は、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6−アルキル又はハロ−C1−6−アルキルである}の化合物の実施態様を包含する。
【0064】
本発明はさらに、式(I):
{式中、
X及びYは、以下の組み合わせ:
XがC=O、かつYがO、
XがCH、かつYがO、
XがO、かつYがCH
XがNR、かつYがC=O、
XがNR、かつYがCH、あるいは
X−Yが−C=C−又は−CHCH−より選択され;
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、あるいは
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であり;
は、水素、C1−6−アルキル、又はC1−6−アルコキシであり;
は、水素又はハロであり;
は、水素、
ハロ、
1−6−アルキル、
ハロ−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、又は
−O−C2−10−アルケニルであり;
は、水素、ハロ、C1−6−アルキル、又はC1−6−アルコキシであるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CH−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素、又はC1−6−アルキルより選択されるか;あるいは、ここで、
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素及び酸素の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する)、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか、あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素及び酸素の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する]であり;
は、水素又はC1−6−アルキルであり;
、R、R10、及びR11は、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6−アルキル又はハロ−C1−6−アルキルである}の化合物の実施態様を包含する。
【0065】
本発明はさらに、式(Ia):
[式中、
は、水素、又は
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であり;
は、水素であり;
は、水素であり;
は、水素又はハロであり;
は、水素であり;
は、水素、又は
CNによって場合により置換されているC1−6−アルキルであり;
、R、R10、及びR11は、それぞれ独立して、水素又はハロである]の化合物の実施態様を包含する。
【0066】
本発明はさらに、式(Ib):
{式中、
は、水素であり;
は、水素又はC1−6−アルコキシであり;
は、水素又はハロであり;
は、水素又はハロであり;
は、水素又はC1−6−アルコキシであり;
は、水素、
CNによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素、又はC1−6−アルキルより選択されるか;あるいは、ここで、
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素及び酸素の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する);
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか、あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素及び酸素の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する]であり;
、R、R10、及びR11は、それぞれ水素である}の化合物の実施態様を包含する。
【0067】
本発明はさらに、式(Ic):
[式中、
は、水素、又は
CNによって場合により置換されているC1−6−アルキルであり、
は、水素又はC1−6−アルキルであり;
は、水素であり;
は、水素、
ハロ、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、又は
−O−C2−10−アルケニルであり;
は、水素、ハロ、C1−6−アルキル、又はC1−6−アルコキシであるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CH−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素、又は
CNによって場合により置換されているC1−6−アルキルであり;
、R、R10、及びR11は、それぞれ水素である]の化合物の実施態様を包含する。
【0068】
本発明はさらに、式(Id):
[式中、
は、水素、又は
CNによって場合により置換されているC1−6−アルキルであり;
は、水素又はC1−6−アルキルであり;
は、水素又はハロであり;
は、水素、ハロ、又はC1−6−アルコキシであり;
は、水素、ハロ、C1−6−アルキル、又はC1−6−アルコキシであるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CH−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素、又は
CNによって場合により置換されているC1−6−アルキルであり;
は、水素であり;
、R、R10、及びR11は、それぞれ独立して、水素、ハロ、又はC1−6−アルキルである]の化合物の実施態様を包含する。
【0069】
本発明はさらに、式(Ie):
[式中、
〜R及びR〜R11は、水素であり;Rは、ハロである]の化合物の実施態様を包含する。
【0070】
本発明の好ましい化合物は、以下である:
【0071】
好ましい式Iaの化合物:
{5−クロロ−2−[(3−オキソ−1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−7−イル}アセトニトリル、
2−{5−クロロ−2−[(3−オキソ−1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−1−イル}−N,N−ジメチルアセトアミド、
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン、及び
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−5−フルオロ−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン。
【0072】
好ましい式Ibの化合物:
[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]アセトニトリル、
1’−({5−クロロ−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−1H−インドール−2−イル}カルボニル)−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
1−[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]−N,N−ジメチルメタンアミン、
1’−{[5−クロロ−7−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−インドール−2−イル]カルボニル}−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
2−[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アセトアミド、
1’−[(5−フルオロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
1’−({5−クロロ−7−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]−1H−インドール−2−イル}カルボニル)−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、及び
1’−[(4−ブロモ−3−メトキシ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]。
【0073】
好ましい式Icの化合物:
1’−[(3,7−ジメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]、及び
1’−[(3,6,7−トリメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]。
【0074】
好ましい式Idの化合物:
{2−[(5−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−5−クロロ−1H−インドール−1−イル}アセトニトリル。
【0075】
本発明はさらに、月経困難症、高血圧、慢性心不全、バソプレッシン分泌異常、肝硬変、ネフローゼ症候群、強迫性障害、不安及び抑鬱障害の予防又は治療に使用するための式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、又は(Ig)の化合物を包含する。
【0076】
本発明はさらに、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、又は(Ig)の化合物を含む医薬組成物であって、月経困難症、高血圧、慢性心不全、バソプレッシン分泌異常、肝硬変、ネフローゼ症候群、強迫性障害、不安及び抑鬱障害に対して有用な医薬組成物を包含する。医薬組成物はさらに、少なくとも1種の薬学的に許容しうる賦形剤を含んでもよい。
【0077】
本発明はさらに、月経困難症、高血圧、慢性心不全、バソプレッシン分泌異常、肝硬変、ネフローゼ症候群、強迫性障害、不安及び抑鬱障害に対して有用な医薬の調製のための式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、又は(Ig)の化合物の使用を包含する。
【0078】
特定の実施態様において、本発明の化合物は、式(II):
【0079】
【化10】


で示される化合物を、式1:
【0080】
【化11】


で示されるアミンと反応させる(式中、R〜R及びR〜R11ならびにX及びYは、上記と同義である)工程を含む方法に従って、製造することができる。
【0081】
特定の実施態様において、本発明の化合物は、式(I−1):
【0082】
【化12】


で示される化合物を、式R−halの求電子試薬と反応させて、本明細書で上記に定義した一般式(I)の化合物を得る工程を含む方法に従って、製造することができる。
【0083】
一般式(I)の化合物の合成を、下記に、ならびに実施例に詳細に説明する。
【0084】
一般スキームA
【0085】
【化13】


[式中、Aは:
【0086】
【化14】


(式中、X及びYは、以下の組み合わせ:
XがC=O、かつYがO、
XがCH、かつYがO、
XがO、かつYがCH
XがNR、かつYがC=O、
XがNR、かつYがCH、あるいは
X−Yが−C=C−又は−CHCH−より選択される)である]
【0087】
式(I)の化合物は、インドール2−カルボン酸(II)と式(A−H)(ここで、Aは、本明細書で上記に定義したとおりである)の化合物との間のアミドカップリングにより調製することができる。当該技術で既知の通常の試薬及びプロトコルを用いて、アミドカップリングを実施することができる。インドール2−カルボン酸(II)は、市販であるか、あるいは本明細書で下記に記載の手順を用いて容易に調製される。式(A−H)の化合物は、市販であるか、あるいは当該技術で既知の方法を用い、市販の物質から出発して調製される。一般スキームAを、一般手順Iと共に、下記にさらに説明する。
【0088】
一般スキームB
【0089】
【化15】


式(I−2)の化合物(RがHと異なる式(I)の化合物)は、標準的な手順を用い、式(I−1)のインドール誘導体を、式R−hal(市販、ここで、halは、ハロ、好ましくはCl又はBrである)の求電子試薬でアルキル化することにより、調製されうる。誘導体(I−1)は、一般スキームAに記載のアミドカップリングを用いて調製される。
【0090】
一般スキームC:酸IIの調製
【0091】
【化16】

【0092】
置換インドール2−カルボン酸は、一般スキームCに従って調製されうる。フィッシャー(Fischer)のインドール合成により、アリールヒドラジンIII及びα−ケトエステルIVから、インドールVを得る。鹸化により、式II−aの酸を得る。代替的には、インドール窒素のBoc保護により、VIを得る。NBSを使用する、インドールの7−位置におけるメチル基の選択的臭素化により、VIIを得る。その後の7−ブロモメチルインドール中間体VIIのNaCN又は第2級アミンでの求核置換により、それぞれ中間体VIII及びIXを得る。N−脱保護及びエステル部分の鹸化の後、対応するカルボン酸II−b及びII−cを得る。
【0093】
使用する略語:
NBS=N−ブロモスクシンイミド
Boc=tert−ブトキシカルボニル
EDC=N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミド塩酸塩
HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
DMAP=4−ジメチルアミノピリジン
TFA=トリフルオロ酢酸
【0094】
本発明の化合物は、V1a活性を示し、それは下記のとおり検出しうる。
【0095】
V1a活性
材料&方法:
ヒトV1a受容体を、ヒト肝臓の全RNAからRT−PCRによりクローン化した。コード配列は、増幅した配列の同一性を確認するために、配列決定後、発現ベクターにサブクローン化した。ヒトV1a受容体に対する本発明の化合物の親和性を実証するために、結合試験を実施した。発現ベクターで一過性にトランスフェクトして、20リットル発酵槽中で培養したHEK293細胞から、細胞膜を下記のプロトコルを用いて調製した。
【0096】
細胞50gを、新たに調製した氷冷溶解緩衝液(Lysis buffer)(pH=7.4に調整した、50mM HEPES、1mM EDTA、10mM MgCl+プロテアーゼインヒビターの完全カクテル(Roche Diagnostics))30mlに再懸濁する。ポリトロン(Polytron)で1分間ホモジェナイズして、氷上で80%の強度にて2×2分間超音波処理する(Vibracell sonicator)。調製物を、4℃にて500gで20分間遠心分離し、ペレットを廃棄し、上清を4℃にて43,000gで1時間、遠心分離する(19,000rpm)。ペレットを溶解緩衝液12.5ml+20%ショ糖12.5mlに再懸濁し、ポリトロンを用いて1〜2分間ホモジェナイズする。タンパク質濃度をブラッドフォード法(Bradford method)により測定して、使用時までアリコートを−80℃で貯蔵する。結合試験には、ケイ酸イットリウムSPAビーズ(Amersham)60mgを、混合しながら、結合緩衝液(50mMトリス、120mM NaCl、5mM KCl、2mM CaCl、10mM MgCl)中の膜のアリコートと15分間混合する。次に、ビーズ/膜混合物50ulを、96ウェルプレートの各ウェルに加え、続いて4nM 3H−バソプレッシン(American Radiolabeled Chemicals)50ulを加える。全結合測定には、結合緩衝液100ulをそれぞれのウェルに加え、非特異結合には、8.4mM冷バソプレッシン100ulを、そして化合物の試験には、2% DMSO中の各化合物の連続希釈液100ulを加える。プレートを室温で1時間インキュベートし、1000gで1分間遠心分離し、Packard Top-Countで計数を行う。非特異結合のカウントを各ウェルから差し引き、データを100%に設定した最大特異結合に対して正規化する。IC50を算出するために、非線形回帰モデル(XLfit)を用いて曲線を当てはめ、Cheng-Prussoff式を用いてKiを算出する。
【0097】
【表1】

【0098】
式(I)、及び(Ia)〜(Ig)の化合物ならびにそれらの薬学的に使用しうる酸付加塩は、医薬として、例えば、医薬製剤の形態で使用することができる。この医薬製剤は、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で、経口投与することができる。しかし投与はまた、例えば坐剤の剤形で直腸内に、又は例えば注射液の剤形で非経口的に行うこともできる。
【0099】
式(I)、(Ia)〜(Ig)の化合物及びそれらの薬学的に使用しうる酸付加塩は、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤の製造のために、薬学的に不活性な、無機又は有機賦形剤と共に加工することができる。乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩などを、そのような賦形剤として、例えば錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤のために用いることができる。
【0100】
軟ゼラチンカプセル剤に適切な賦形剤は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオールなどである。
【0101】
液剤及びシロップ剤の製造に適切な賦形剤は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖、ブドウ糖などである。
【0102】
注射液に適切な賦形剤は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセリン、植物油などである。
【0103】
坐剤に適切な賦形剤は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体ポリオールなどである。
【0104】
さらに、医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、香味料、浸透圧を変えるための塩類、緩衝液、マスキング剤又は抗酸化剤を含有することができる。それらは、その他の治療上有用な物質もさらに含有することができる。
【0105】
投与量は、広い限度内で変更することができ、当然、それぞれの特定の症例ごとに個々の要件に適合されるであろう。一般的に、経口投与の場合、一般式(I)の化合物の、1人当たり約10〜1000mgの1日投与量が適切であるが、必要であれば上記の上限を超えることもできる。
【0106】
下記の実施例は、本発明を限定することなく説明する。全ての温度は摂氏で示される。
【0107】
実施例A
通常の方法で、以下の組成の錠剤を製造した:
mg/錠剤
活性物質 5
乳糖 45
トウモロコシデンプン 15
微晶質セルロース 34
ステアリン酸マグネシウム 1
錠剤重量 100
【0108】
実施例B
以下の組成のカプセル剤を製造した:
mg/カプセル
活性物質 10
乳糖 155
トウモロコシデンプン 30
タルク 5
カプセル充填重量 200
【0109】
活性物質、乳糖及びトウモロコシデンプンを、最初にミキサーで、次に、微粉砕機で混合した。混合物をミキサーに戻し、タルクを加え、十分に混合した。混合物を機械により硬ゼラチンカプセルに充填した。
【0110】
実施例C
以下の組成の坐剤を製造した:
mg/坐剤
活性物質 15
坐剤用錬剤 1285
合計 1300
【0111】
坐薬用錬剤をガラス又はスチール容器で溶解し、十分に混合し、45℃に冷却した。その後、微粉砕した活性物質を加え、それが完全に分散するまで撹拌した。混合物を適切な大きさの坐剤成形型に注ぎ、放置して冷却し、次に坐剤を成形型から取り外し、パラフィン紙又は金属箔で個別に包んだ。
【0112】
以下に、式(I)の化合物の合成を、さらに例示する:
【実施例】
【0113】
一般手順I−アミドカップリング:
CHCl中のタイプ(II)のインドール−2−カルボン酸誘導体の0.1Mの撹拌した溶液に、EDC(1.3当量)、HOBt(1.3当量)、EtN(1.3当量)及びアミン誘導体(A−H、上述の通り、1当量)を加える。混合物を室温で一晩撹拌し、次に水に注いで、CHClで抽出する。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー又は分取HPLCにより、式(I)の化合物を得る。
【0114】
一般手順II−アルキル化:
DMF中の一般式(I−1)の誘導体の0.1Mの撹拌した溶液に、NaH(油中60%、2.1当量)を加える。混合物を室温で30分間撹拌した後、求電子反応物R−hal(1.1当量)を加える。混合物を60℃でさらに14時間撹拌し、次に水に注いで、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮する。分取HPLCにより精製して、一般式(I−2)の対応する誘導体を得る。
【0115】
酸IIの調製
酸1: 5−クロロ−7−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
【0116】
【化17】

【0117】
a) 2−[(4−クロロ−2−メチル−フェニル)−ヒドラゾノ]−プロピオン酸エチルエステル
酢酸(5ml)中の(4−クロロ−2−メチル−フェニル)−ヒドラジン 0.55g(2.85mmol)の撹拌した溶液に、ピルビン酸エチル 0.34g(2.91mmol)を加えた。混合物を35℃で2時間撹拌し、飽和NaHCO水溶液に注いで、次に酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮して、2−[(4−クロロ−2−メチル−フェニル)−ヒドラゾノ]−プロピオン酸エチルエステル 0.702g(97%)を明橙色の固体として得た。
【0118】
b) 5−クロロ−7−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
密閉管中の2−[(4−クロロ−2−メチル−フェニル)−ヒドラゾノ]−プロピオン酸エチルエステル0.70g(2.75mmol)の溶液に、トルエン(10ml)及びアンバーリスト(amberlyst)15(1.60g)を加えた。反応混合物を120℃で一晩加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/Hex 1/6)により精製して、5−クロロ−7−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル0.22g(34%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e(%):238.1(M+H)。
【0119】
c) 5−クロロ−7−メチル−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル
CHCl(10ml)中の5−クロロ−7−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル0.22g(0.9mmol)の溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル0.21g、EtN 0.13ml及びDMAP 23mgを加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、1M HCl水溶液に注いで、CHClで抽出した。反応混合物を真空下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/Hex 1/9)により精製して、5−クロロ−7−メチル−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル 0.30g(97%)を明黄色の固体として得た。
【0120】
d) 7−ブロモメチル−5−クロロ−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル
CCl(10ml)中の5−クロロ−7−メチル−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル 0.30g(0.9mmol)の溶液に、N−ブロモスクシンイミド(NBS)0.16g及び過酸化ベンゾイル 11mgを加えた。反応混合物を1時間加熱還流し、室温に冷ました。スクシンイミドを濾別し、溶媒を減圧下で除去して、7−ブロモメチル−5−クロロ−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル 0.35g(95%)を明褐色の固体として得た。この生成物を次の工程(不安定な)に直接使用した。
【0121】
e) 5−クロロ−7−シアノメチル−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル
DMSO(10ml)中の7−ブロモメチル−5−クロロ−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル 1.00g(2.4mmol)の溶液に、シアン化ナトリウム 0.12gを室温で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液に注いで、生成物をEtOAcで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、EtOAc/Hex 9/1)により、5−クロロ−7−シアノメチル−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル 0.31g(36%)を明黄色の油状物として得た。
【0122】
f) 5−クロロ−7−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
CHCl(8ml)中の5−クロロ−7−シアノメチル−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル0.30g(0.8mmol)の溶液に、TFA 2mlを室温で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、真空下で濃縮した。粗生成物をEtOAcに取り、NaHCO水溶液で中和した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。分取HPLC(30% CHCN/HO)により、5−クロロ−7−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル 81mg(35%)を白色の固体として得た。
【0123】
g) 5−クロロ−7−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
THF/EtOH/HO(5ml)中の5−クロロ−7−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル81mg(0.3mmol)の溶液に、LiOH.HO 39mgを室温で加えた。反応混合物を40℃で3時間撹拌し、次に1M HCl水溶液で酸性化した。生成物をEtOAcで抽出し、真空下で濃縮して、5−クロロ−7−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸 71mg(98%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e(%):232.9(M−H)。
【0124】
酸2:5−クロロ−7−モルホリン−4イルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
【0125】
【化18】

【0126】
a) 5−クロロ−7−モルホリン−4−イルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
THF(1ml)中の7−ブロモメチル−5−クロロ−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル 0.11g(0.26mmol)の溶液に、モルホリン40μlを室温で加えた。反応混合物を40℃で1時間撹拌し、真空下で濃縮した。粗生成物をCHCl(1m)に溶解し、TFA 0.2mlを室温で加え、撹拌を一晩続けた。分取HPLC(30% CHCN/HO)により、5−クロロ−7−モルホリン−4−イルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル 53mg(62%)を無色の油状物として得た。
【0127】
b) 5−クロロ−7−モルホリン−4−イルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
THF/EtOH/HO(2.5ml)中の5−クロロ−7−モルホリン−4−イルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル 53mg(0.16mmol)の溶液に、LiOH.HO 21mgを室温で加えた。反応混合物を45℃で1時間撹拌し、次に1M HCl水溶液で酸性化した。生成物をEtOAcで抽出し、真空下で濃縮して、5−クロロ−7−モルホリン−4−イルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸 12mg(25%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e(%):293.1(M−H)。
【0128】
酸3: 5−クロロ−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−カルボン酸
【0129】
【化19】

【0130】
a) 5−クロロ−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
THF(1ml)中の7−ブロモメチル−5−クロロ−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル 0.125g(0.30mmol)の溶液に、1−メチル−ピペラジン55mgを室温で加えた。反応混合物を40℃で1時間撹拌し、真空下で濃縮した。粗生成物をCHCl(1ml)に溶解し、TFA 0.2mlを室温で加え、撹拌を一晩続けた。分取HPLC(30% CHCN/HO)により、5−クロロ−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル30mg(29%)を無色の油状物として得た。
【0131】
b) 5−クロロ−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−カルボン酸
THF/EtOH/HO(2.5ml)中の5−クロロ−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル30mg(0.09mmol)の溶液に、LiOH.HO 6mgを室温で加えた。反応混合物を45℃で1時間撹拌し、次に1M HCl水溶液で酸性化した。生成物をEtOAcで抽出し、真空下で濃縮して、5−クロロ−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−カルボン酸10mg(36%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e(%):306.2(M−H)。
【0132】
酸4: 5−クロロ−7−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
【0133】
【化20】

【0134】
a) 5−クロロ−7−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
THF(3ml)中の7−ブロモメチル−5−クロロ−インドール−1,2−ジカルボン酸 1−tert−ブチルエステル 2−エチルエステル(前述の)0.200g(0.48mmol)の溶液に、ジメチルアミン(EtOH中5.6M)0.17mlを室温で加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、真空下で濃縮した。粗生成物をCHCl(1m)に溶解し、TFA 0.2mlを室温で加えて、撹拌を一晩続けた。分取HPLC(30% CHCN/HO)により、5−クロロ−7−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル67mg(50%)を無色の油状物として得た。ES−MS m/e(%):281.3(M+H)。
【0135】
b) 5−クロロ−7−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
THF/EtOH/HO(5ml)中の5−クロロ−7−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル90mg(0.32mmol)の溶液に、LiOH.HO 23mgを室温で加えた。反応混合物を45℃で1時間撹拌し、次に1M HCl水溶液で酸性化した。生成物をEtOAcで抽出し、真空下で濃縮して、5−クロロ−7−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸34mg(42%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e(%):251.3(M−H)。
【0136】
酸5: 3,7−ジメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
【0137】
【化21】

【0138】
5−クロロ−7−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸(酸1、工程g)の合成に関する上述の手順を使用して、3,7−ジメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル(Tetrahedron Lett. 2003, 44, 5665に記載のようなフィッシャー(Fischer)インドール合成により調製)をけん化することにより、標記化合物を調製した。
【0139】
酸6: 5−クロロ−1−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
【0140】
【化22】

【0141】
THF/HO(9/1)の混合物中の5−クロロ−1−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル(Indian Journal of Chemistry, Section B: Organic Chemistry Including Medicinal Chemistry(1989), 28B(12), 1065-8に従って調製)の1.0当量の溶液に、LiOH.HO(1.0当量)を加え、反応混合物を室温で6時間撹拌し、pH2に酸性化し、次に粗生成物が沈殿するまで部分的に濃縮して、それを濾別し、EtOで洗浄し、次に乾燥させて、所望の生成物を明黄色の固体として得た(84%)。
【0142】
酸7: シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
【0143】
【化23】

【0144】
THF/HO(9/1)の混合物中の1−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステルの1.0当量の溶液に、LiOH.HO(1.0当量)を加え、反応混合物を室温で6時間撹拌し、pH2に酸性化し、次に粗生成物が沈殿するまで部分的に濃縮して、それを濾別し、EtOで洗浄し、次に乾燥させて、所望の生成物を明黄色の固体として得た(70%)。
ES−MS m/e(%):199.0(M−H)。
【0145】
実施例
実施例1
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−5−フルオロ−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン
【0146】
【化24】

【0147】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−フルオロ−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン(WO01/14376に記載)、
− 酸:5−クロロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):399.1(M+H)。
【0148】
実施例2
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン
【0149】
【化25】

【0150】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン(J. Org. Chem. 1975, 40, 1427に記載)、
− 酸:5−クロロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):381.1(M+H)。
【0151】
実施例3
2−{5−クロロ−2−[(5−フルオロ−3−オキソ−1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−1−イル}−N,N−ジメチルアセトアミド
【0152】
【化26】

【0153】
DMF(4ml)中の1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−5−フルオロ−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン 60mg(0.15mmol)の撹拌した溶液に、NaH(油中、55%)7mg(0.16mmol)を室温で加えた。20分後、2−クロロ−N,N−ジメチル−アセトアミド 18mg(0.015mmol)を加え、撹拌を一晩続けた。反応混合物を真空下で濃縮し、分取HPLC(30% CHCN/HO)により精製して、2−{5−クロロ−2−[(5−フルオロ−3−オキソ−1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−1−イル}−N,N−ジメチルアセトアミド70mg(96%)を白色の固体として得た。
ES−MS m/e(%):484.5(M+H)。
【0154】
実施例4
2−{5−クロロ−2−[(3−オキソ−1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−1−イル}−N,N−ジメチルアセトアミド
【0155】
【化27】

【0156】
DMF(4ml)中の1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン60mg(0.15mmol)の撹拌した溶液に、NaH(油中、55%)7mg(0.16mmol)を室温で加えた。20分後、2−クロロ−N,N−ジメチル−アセトアミド 19mg(0.015mmol)を加え、撹拌を一晩続けた。反応混合物を真空下で濃縮し、分取HPLC(30% CHCN/HO)により精製して、2−{5−クロロ−2−[(3−オキソ−1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−1−イル}−N,N−ジメチルアセトアミド 60mg(82%)を白色の固体として得た。
ES−MS m/e(%):466.3(M+H)。
【0157】
実施例5
{5−クロロ−2−[(3−オキソ−1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−7−イル}アセトニトリル
【0158】
【化28】

【0159】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン(J. Org. Chem. 1975, 40, 1427に記載)、
− 酸:5−クロロ−7−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):420.1(M+H)。
【0160】
実施例6
1’−[(5−フルオロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
【0161】
【化29】

【0162】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
− 酸:5−フルオロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):351.5(M+H)。
【0163】
実施例7
1’−[(6−メトキシ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
【0164】
【化30】

【0165】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
− 酸:6−メトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):363.5(M+H)。
【0166】
実施例8
1’−[(4−ブロモ−3−メトキシ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
【0167】
【化31】

【0168】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
− 酸:4−ブロモ−3−メトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸(European Journal of Medicinal Chemistry (1997), 32(3), 253-261に記載)、
ES−MS m/e(%):441.4(M+H)。
【0169】
実施例9
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
【0170】
【化32】

【0171】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
− 酸:5−クロロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):365.0(M+H)。
【0172】
実施例10
[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]アセトニトリル
【0173】
【化33】

【0174】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン](J. Org. Chem. 1976, 41, 2628に記載)、
− 酸:5−クロロ−7−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):406.2(M+H)。
【0175】
実施例11
1’−{[5−クロロ−7−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−インドール−2−イル]カルボニル}−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
【0176】
【化34】

【0177】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン](J. Org. Chem. 1976, 41, 2628に記載)、
− 酸:5−クロロ−7−モルホリン−4イルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
ES−MS m/e(%):466.3(M+H)。
【0178】
実施例12
1’−({5−クロロ−7−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]−1H−インドール−2−イル}カルボニル)−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
【0179】
【化35】

【0180】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン](J. Org. Chem. 1976, 41, 2628に記載)、
− 酸:5−クロロ−7−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−カルボン酸
ES−MS m/e(%):479.3(M+H)。
【0181】
実施例13
2−[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アセトアミド
【0182】
【化36】

【0183】
a) [5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]酢酸
酢酸(5ml)中の[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]アセトニトリル 100mg(0.25mmol)の溶液に、HO 3ml及び濃HSO 3mlを室温で加えた。反応混合物を80℃で1時間、かつ80℃で一晩加熱した。生成物をEtOAcで抽出し、真空下で濃縮して、[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]酢酸 94mg(90%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e(%):422.9(M−H)。
【0184】
b)2−[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アセトアミド
CHCl 3ml中の[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]酢酸 30mg(0.070mmol)の撹拌した溶液に、BOP 31mg(0.07mmol)及びHuenig塩基 24μLを加えた。30分後、N,N−ジメチル−メタンジアミン 6mgを加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、次に水に注いで、CHClで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、CHCl/MeOH 9/1)により、2−[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アセトアミド 10mg(28%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e(%):495.4(M+H)。
【0185】
実施例14
1’−({5−クロロ−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−1H−インドール−2−イル}カルボニル)−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]
【0186】
【化37】

【0187】
CHCl 6ml中の[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]酢酸 60mg(0.14mmol)の撹拌した溶液に、HOBt 25mg、EDC 35mg及びEtN 25mLを加えた。30分後、1−メチル−ピペラジン 24μLを加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、次に水に注いで、CHClで抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、CHCl/MeOH 9/1)により、1’−({5−クロロ−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−1H−インドール−2−イル}カルボニル)−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン] 10mg(14%)を白色の固体として得た。ES−MS m/e(%):508.1(M+H)。
【0188】
実施例15
1−[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]−N,N−ジメチルメタンアミン
【0189】
【化38】

【0190】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン](J. Org. Chem. 1976, 41, 2628に記載)、
− 酸:5−クロロ−7−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸
ES−MS m/e(%):424.2(M+H)。
【0191】
実施例16
1’−{[5−(トリフルオロメトキシ)−1H−インドール−2−イル]カルボニル}スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0192】
【化39】

【0193】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−トリフルオロメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):415.5(M−H)。
【0194】
実施例17
1’−[(6−ブロモ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0195】
【化40】

【0196】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:6−ブロモ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):409.4(M−H)。
【0197】
実施例18
1’−[(5−メトキシ−3−メチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0198】
【化41】

【0199】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−メトキシ−3−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):377.4(M+H)。
【0200】
実施例19
1’−[(6,7−ジメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0201】
【化42】

【0202】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:6,7−ジメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):361.5(M+H)。
【0203】
実施例20
1’−[(5−ブロモ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0204】
【化43】

【0205】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−ブロモ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):409.4(M−H)。
【0206】
実施例21
1’−[(5−イソプロポキシ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0207】
【化44】

【0208】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−イソプロポキシ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):391.4(M+H)。
【0209】
実施例22
1’−{[5−(アリルオキシ)−1H−インドール−2−イル]カルボニル}スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0210】
【化45】

【0211】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−アリルオキシ−1H−インドール−2−カルボン酸(US 2004157841に記載)、
ES−MS m/e(%):389.4(M+H)。
【0212】
実施例23
1’−(5H−[1,3]ジオキソロ[4,5−f]インドール−6−イルカルボニル)スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0213】
【化46】

【0214】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5H−[1,3]ジオキソロ[4,5−f]インドール−6−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):377.4(M+H)。
【0215】
実施例24
1’−[(3,6,7−トリメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0216】
【化47】

【0217】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:3,6,7−トリメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):375.4(M+H)。
【0218】
実施例25
1’−[(3,5−ジメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0219】
【化48】

【0220】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:3,5−ジメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):361.4(M+H)。
【0221】
実施例26
1’−[(3,7−ジメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0222】
【化49】

【0223】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:3,5−ジメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):361.4(M+H)。
【0224】
実施例27
1’−[(6−メトキシ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0225】
【化50】

【0226】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:6−メトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):363.4(M+H)。
【0227】
実施例28
1’−[(5−メトキシ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0228】
【化51】

【0229】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−メトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):363.4(M+H)。
【0230】
実施例29
1’−[(5−フルオロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0231】
【化52】

【0232】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−フルオロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):351.4(M+H)。
【0233】
実施例30
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0234】
【化53】

【0235】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−クロロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):367.4(M+H)。
【0236】
実施例31
1’−[(5−クロロ−1−メチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]
【0237】
【化54】

【0238】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−クロロ−1−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):381.4(M+H)。
【0239】
実施例32
[5−クロロ−2−(1’H−スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−1−イル]アセトニトリル
【0240】
【化55】

【0241】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:スピロ[ベンゾフラン−3(2H),4’−ピペリジン](WO 2006092731のように調製)
− 酸:5−クロロ−1−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):406.4(M+H)。
【0242】
実施例33
5−ブロモ−1’−[(6−ブロモ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0243】
【化56】

【0244】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で後述するように調製)
− 酸:6−ブロモ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):504.3(M+H)。
【0245】
5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0246】
【化57】

【0247】
1,5−ジクロロ−3−メチル−3−アザペンタン、塩酸塩3:ギ酸(10.0g;0.2mol)及び37%ホルムアルデヒド(20ml)を、還流冷却器を備えた250ml丸底フラスコ中で混合した。1,5−ジクロロ−3−アザペンタン、塩酸塩(17.0g;0.1mol)を加え、溶液を電磁撹拌しながら100℃で加熱した。3時間後、温度を120℃に20分間上昇させ、最後に室温に放冷し、その後溶媒を真空下で蒸発させて、3を白色の固体として定量的収率で得た。1H NMR (CD3OD, 400MHz) δ 3.0 (s, 3H); 3.45 (br s, 2H); 3.62 (br s, 2H); 4.07 (br s, 4H)。
【0248】
1,2−ベンゾ−8−メチル−3,8−ジアザスピロ[4,5]デカン−4−オン 5:
THF(500ml)中のオキシンドール4(6.25g、47mmol)の溶液を−78℃に冷却し、それにTHF(300ml)中のナトリウムヘキサメチルジシラジド(43g、235mmol)の溶液をN雰囲気下で滴下した。−78℃で45分間撹拌した後、N−メチルビス(2−クロロメチル)アミン塩酸塩(9g、47mmol)を固体として加えた。反応混合物を−78℃で1時間、室温で24時間撹拌した。HO(90ml)でクエンチした後、混合物を酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。有機抽出物をブライン(25ml)で洗浄し、乾燥させて、溶媒を真空下で除去した。シリカゲルクロマトグラフィー(5〜50% MeOH/CHCl、勾配)により、5を固体として6g(57%)得た。1HNMR (CD3OD, 400MHz) δ 1.84 (m, 2H); 2.51 (m, 2H); 2.62 (s, 3H); 3.02 (m, 2H); 3.37 (m, 2H); 6.82 (d, 1H, J=7.68 Hz); 6.94 (t, 1H, J=7.58 Hz); 7.12 (t, 1H, J=7.7 Hz); 7.26 (d, 1H, J=9 Hz); 9.27 (br s, 1H)。
【0249】
5−ブロモ−1,2−ジヒドロ−2−オキソスピロ[3H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−メチル 6:
CHCN(100ml)及びMeOH(5ml)中の1,2−ベンゾ−8−メチル−3,8−ジアザスピロ[4,5]デカン−4−オン(6.3g、29.1mmol)の溶液を−50℃に冷却し、NBS(7.8g、44mmol)を撹拌しながらゆっくり加えた。反応混合物を0℃で3.5時間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(2〜20% MeOH/CHCl)により精製して、6gを固体として得た。固体の化合物を酢酸エチル(600ml)に溶解し、飽和NaHCO水溶液で洗浄して、乾燥(NaSO)させた。溶媒を真空下で蒸発させて、6を4.2g(47%)得た。1HNMR (CD3OD, 400MHz) δ 7.51 (d, J=1.8 Hz, 1H), 7.35 (dd, J=1.9及び8.2 Hz, 1H), 6.81 (d, J=8.2 Hz, 1H), 2.93 (m, 2H), 2.67 (m, 2H), 2.41 (s, 3H), 1.86 (m, 4H)。
【0250】
5−ブロモ−1,2−ジヒドロ−2−オキソスピロ[3H−インドール−3,4−ピペリジン]−1−シアノ 7:
5−ブロモ−1,2−ジヒドロ−2−オキソスピロ[3H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−メチル 6(4.6g、15.6mmol)をクロロホルム(700ml)に溶解し、CNBr(22g、209.5mmol)を用いて室温で処理した。混合物を24時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、塩化メチレン(300ml)で希釈して、10% KCO水溶液(2×100ml)で洗浄した。混合物を乾燥(NaSO)させた後、濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5% MeOH/CHCl)により精製して、7を固体として3.9g(82%)得た。1HNMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.52 (d, J=1.8Hz, 1H), 7.37 (dd, J=1.8及び8.2 Hz, 1H), 6.82 (d, J=8.2 Hz, 1H), 3.83 (m, 2H), 3.41 (m, 2H), 2.00 (m, 2H), 1.86 (m, 2H)。
【0251】
5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン 2:
5−ブロモ−1,2−ジヒドロ−2−オキソスピロ[3H−インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−シアノ 7(3.3g、10.8mmol)をエチレングリコール(10ml)に懸濁した。混合物をNaOH(1.8g、45mmol)中で処理し、130℃に15分間加熱した。それを塩化メチレン(500ml)で希釈し、10% KCO水溶液(2×100ml)で洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)させ、濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(30% MeOH/CHCl)により精製して、2を明るいセラミック白色の固体として1.8g(60%)得た。融点256〜258℃。1HNMR (DMSO-d6, 400MHz) δ 10.6 (br s, 1H, NH), 7.57 (d, J=1.84Hz, 1H), 7.36 (d, J=8.2Hz, 1H), 6.79 (d, J=8.2 Hz, 1H), 4.05 (br s, 1H, NH), 3.06 (m, 2H), 2.84 (m, 2H), 1.64 (m, 2H), 1.55 (m, 2H)、13C NMR (DMSO-d6, 100MHz) δ 180.93, 140.64, 137.98, 130.42, 126.75, 113.20, 111.45, 46.24, 40.92, 32.94。分析:C12H13BrN2Oの計算値:C, 51.26; H, 4.66; N, 9.9。実測値:C, 50.87; H, 4.91; N, 9.67。
【0252】
実施例34
5−ブロモ−1’−[(5−メトキシ−3−メチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0253】
【化58】

【0254】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:5−メトキシ−3−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):468.4(M+H)。
【0255】
実施例35
5−ブロモ−1’−[(6,7−ジメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0256】
【化59】

【0257】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:6,7−ジメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):452.4(M+H)。
【0258】
実施例36
5−ブロモ−1’−[(5−ブロモ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0259】
【化60】

【0260】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:5−ブロモ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):504.3(M+H)。
【0261】
実施例37
5−ブロモ−1’−(5H−[1,3]ジオキソロ[4,5−f]インドール−6−イルカルボニル)スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0262】
【化61】

【0263】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:5H−[1,3]ジオキソロ[4,5−f]インドール−6−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):468.3(M+H)。
【0264】
実施例38
5−ブロモ−1’−[(3,6,7−トリメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0265】
【化62】

【0266】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:3,6,7−トリメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):466.4(M+H)。
【0267】
実施例39
5−ブロモ−1’−[(3,7−ジメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0268】
【化63】

【0269】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:3,7−ジメチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):452.4(M+H)。
【0270】
実施例40
5−ブロモ−1’−[(6−メトキシ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0271】
【化64】

【0272】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:6−メトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):454.4(M+H)。
【0273】
実施例41
5−ブロモ−1’−[(5−フルオロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0274】
【化65】

【0275】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:5−フルオロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):442.3(M+H)。
【0276】
実施例42
5−ブロモ−1’−[(7−メチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0277】
【化66】

【0278】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:7−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):438.4(M+H)。
【0279】
実施例43
5−ブロモ−1’−[(4−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0280】
【化67】

【0281】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:4−クロロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):458.3(M+H)。
【0282】
実施例44
5−ブロモ−1’−[(5−クロロ−1−メチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0283】
【化68】

【0284】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:5−クロロ−1−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):472.3(M+H)。
【0285】
実施例45{2−[(5−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−1−イル}アセトニトリル
【0286】
【化69】

【0287】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:1−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸(本明細書の下記で調製)、
ES−MS m/e(%):463.3(M+H)。
【0288】
実施例46
{2−[(5−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−5−クロロ−1H−インドール−1−イル}アセトニトリル
【0289】
【化70】

【0290】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:5−ブロモ−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン(本明細書で上述したように調製)
− 酸:5−クロロ−1−シアノメチル−1H−インドール−2−カルボン酸(本明細書の下記で調製)、
ES−MS m/e(%):497.3(M+H)。
【0291】
実施例47
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−4−メチルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
【0292】
【化71】

【0293】
一般手順Iによるアミドカップリング:
− アミン:4−メチルスピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−2(1H)−オン
− 酸:5−クロロ−1H−インドール−2−カルボン酸、
ES−MS m/e(%):394.4(M+H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化72】


[式中、
X及びYは、以下の組み合わせ:
XがC=O、かつYがO、
XがCH、かつYがO、
XがO、かつYがCH
XがNR、かつYがC=O、
XがNR、かつYがCH、あるいは
X−Yが−C=C−又は−CHCH−より選択され;
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、あるいは
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NRであり、
は、水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
−(C1−6−アルキレン)−NR
−(C1−6−アルキレン)−C(O)Rf
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているベンジル、あるいは
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルであり;
は、水素、ハロ、又はC1−6−アルキルであり;
は、水素、
ハロ、
1−6−アルキル、
ハロ−C1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、又は
−O−C2−10−アルケニルであり;
は、水素、ハロ、C1−6−アルキル、又はC1−6−アルコキシであるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CHn−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている−O−ベンジル、
ニトロ、
ハロ、
シアノ、
1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルコキシ、
ハロ−C1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)Rf
ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニル、
−(C1−3−アルキレン)−R(ここで、Rは、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル又は3〜6員のシクロアルキルであり、
各々、1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている)であるか;あるいは
及びRは、互いに結合して、ベンゾ部分と共に環を形成し(ここで、−R−R−は、−O−(CHn−C(O)−、
−C(O)−(CHn−O−、又は
−O−(CHn−O−であり、ここで、nは、1又は2である);
は、水素又はC1−6−アルキルであり;
、R、R10、及びR11は、それぞれ独立して、水素、ハロ、C1−6−アルキル、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ又はハロ−C1−6アルコキシであり;
、R、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NRl
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか;あるいは
及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成し;
、R、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−C(O)R、又は−S(O)
(ここで、Rは、
水素、
1−6−アルキル、及び
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される)であるか、あるいは
及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成するか、あるいは
及びR、又はR及びRは、それらが結合する窒素と共に、イソインドール−1,3−ジオンを形成し;
は、
水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ;又は
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルより選択される]で示される化合物、又はその薬学的に許容しうる塩。
【請求項2】
が、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、あるいは
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)である、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
が、水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、
−(C1−6−アルキレン)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
−C(O)R、又は−S(O)
(ここで、Rは、
水素、
1−6−アルキル、又は
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される)であるか、あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、イソインドール−1,3−ジオンを形成する]、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)R
(ここで、Rは、
水素、
1−6−アルキル、
1−6−アルコキシ、又は
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルより選択される);
ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているベンジル、あるいは
ハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルである、請求項1または2に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
が、水素、C1−6−アルキル又はC1−6−アルコキシである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
が、水素又はハロである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
が、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素、又はC1−6−アルキルより選択されるか;あるいは、ここで、
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する);
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素;
1−6−アルキル;
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか;あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素、酸素及び硫黄の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する];
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている−O−ベンジル;
ニトロ;
ハロ;
シアノ;
1−6−アルコキシ;
ハロ−C1−6−アルコキシ;
ハロ−C1−6−アルキル;
−(C1−6−アルキレン)−C(O)R
(ここで、Rは、
水素;
1−6−アルキル;
1−6−アルコキシ;又は
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニルの群より選択される);
1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されているフェニル;
−(C1−3−アルキレン)−R(ここで、Rは、フェニル、5〜6員のヘテロアリール、4〜6員のヘテロシクロアルキル又は3〜6員のシクロアルキルであり、
各々、1個以上のハロ、ハロ−C1−6−アルキル、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、ハロ−C1−6−アルコキシ、ニトロ、又はシアノによって場合により置換されている)である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項7】
が、水素、
CN又はOHによって場合により置換されているC1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素、又はC1−6−アルキルより選択されるか;あるいは、ここで、
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素及び酸素の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する)、
−(C1−6−アルキレン)−C(O)−NR
[ここで、R及びRは、それぞれ独立して、
水素、
1−6−アルキル、
−(C1−6−アルキレン)−NR
(ここで、R及びRは、それぞれ独立して、水素又はC1−6−アルキルである)であるか;あるいは
及びRは、それらが結合する窒素と共に、窒素及び酸素の群より選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の複素環を形成する]である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
XがC=Oであり、YがOである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項9】
XがCHであり、YがOである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項10】
XがOであり、YがCHである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項11】
{5−クロロ−2−[(3−オキソ−1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−7−イル}アセトニトリル、
2−{5−クロロ−2−[(3−オキソ−1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−1H−インドール−1−イル}−N,N−ジメチルアセトアミド、
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン、
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−5−フルオロ−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−3−オン、
[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]アセトニトリル、
1’−({5−クロロ−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル]−1H−インドール−2−イル}カルボニル)−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
1−[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]−N,N−ジメチルメタンアミン、
1’−{[5−クロロ−7−(モルホリン−4−イルメチル)−1H−インドール−2−イル]カルボニル}−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
1’−[(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
2−[5−クロロ−2−(1’H,3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−1H−インドール−7−イル]−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アセトアミド、
1’−[(5−フルオロ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
1’−({5−クロロ−7−[(4−メチルピペラジン−1−イル)メチル]−1H−インドール−2−イル}カルボニル)−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
1’−[(4−ブロモ−3−メトキシ−1H−インドール−2−イル)カルボニル]−3H−スピロ[2−ベンゾフラン−1,4’−ピペリジン]、
1’−[(3,7−ジメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]、
1’−[(3,6,7−トリメチル−1H−インドール−2−イル)カルボニル]スピロ[1−ベンゾフラン−3,4’−ピペリジン]、及び
{2−[(5−ブロモ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−1’H−スピロ[インドール−3,4’−ピペリジン]−1’−イル)カルボニル]−5−クロロ−1H−インドール−1−イル}アセトニトリルからなる群より選択される、式(I)の化合物。
【請求項12】
式(II):
【化73】


で示される化合物を、式1:
【化74】


で示されるアミンと反応させて、式(I)の化合物を得る(式中、R〜R、R〜R11、X及びYは、請求項1と同義である)工程を含む、請求項1に記載の式(I)の化合物の調製方法。
【請求項13】
式(I−1):
【化75】


で示される化合物を、式R−halの求電子剤と反応させて、一般式(I)の化合物を得る(式中、R〜R、R〜R11、X及びYは、請求項1と同義であるが、但しRはHではない)工程を含む、請求項1に記載の式(I)の化合物の調製方法。
【請求項14】
請求項12及び13のいずれか一項に記載の方法により得られる式(I)の化合物。
【請求項15】
月経困難症、高血圧、慢性心不全、バソプレッシン分泌異常、肝硬変、ネフローゼ症候群、強迫性障害、不安及び抑鬱障害の予防又は治療に使用するための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
【請求項16】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を含む医薬組成物。
【請求項17】
月経困難症、高血圧、慢性心不全、バソプレッシン分泌異常、肝硬変、ネフローゼ症候群、強迫性障害、不安及び抑鬱障害に対して有用な、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
医薬の調製のための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項19】
医薬が、月経困難症、高血圧、慢性心不全、バソプレッシン分泌異常、肝硬変、ネフローゼ症候群、強迫性障害、不安及び抑鬱障害に対して有用である、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
本明細書に記載の発明。

【公表番号】特表2010−511661(P2010−511661A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539707(P2009−539707)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際出願番号】PCT/EP2007/062985
【国際公開番号】WO2008/068185
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】