説明

X線検査装置

【課題】プリント基板に形成されたスルーホールの内壁に施された導通用メッキ処理の
状態の検査を非破壊で行うことができ、大型のプリント基板の検査についても精度良く行
うことができるX線検査装置を提供すること。
【解決手段】試料Sを載置するXY軸方向に移動可能な試料台11を上下に挟んで、X
線焦点12aを含んで構成されたX線発生器12とX線検出器13とが対向して配置され
、X線焦点12aから放射され、試料Sを透過したX線がX線検出器13にて検出される
ように構成されたX線検査装置において、X線焦点12aが、試料台11の載置面と直交
する軸L2を中心に回転するように、X線発生器12を回転させる回転機構16と、軸L
2を中心にX線検出器13を回転させる回転機構18とを備えると共に、X線発生器12
の回転とX線検出器13の回転とを同期させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はX線検査装置に関し、より詳細には、プリント基板に形成されたスルーホール
の内壁に施された導通用メッキ処理の状態などをX線を用いて検査するためのX線検査装
置に関する。
【背景技術】
【0002】
LSIやIC、トランジスタ、抵抗、コンデンサなどの電子部品を搭載するプリント基
板には、表裏や層間のパターンの導通を行うためのスルーホールが形成されている。スル
ーホールの内壁には導通させるためのメッキ処理が施されている。このメッキ処理は、そ
の状態の良否がスルーホール接続の信頼性に繋がるため、非常に大切である。
【0003】
このメッキ処理の状態の検査は、以下の1〜5の手順を踏んで行われている。
1.スルーホールの内壁へのメッキ処理が施されたプリント基板の検査したい部分を切
断して、サンプルを採取する。
2.採取したサンプルのスルーホール基板の両面を樹脂でコーティングする。
3.数時間、乾燥させた後、スルーホール部分を切断する。
4.スルーホールの真ん中あたりまで研磨する。
5.顕微鏡で観察する。
【0004】
上記したように切断しての検査(破壊検査)であるため、スルーホールが損傷してしま
うことがある。スルーホールが損傷してしまうと、品質状態を正確に判断することは難し
い。従って、検査に熟練を要する。また、樹脂のコーティングや乾燥、研磨には非常に時
間が掛かり、検査に長時間を要してしまうという問題もある。
【0005】
そこで、本願発明者は、検査したい部分をCT画像で観察すれば良いのではないかと考
えた。図4は、従来のX線CT装置の要部を概略的に示したブロック図である。試料台1
に載置された試料2と、X線発生器であるX線管3のX線焦点3aと、X線検出器である
撮像管4とが同一平面上に配置され、X線焦点3aから放射され、試料2を透過したX線
が撮像管4で検出されるようになっている。試料台1は回転軸5を中心にして回転するよ
うになっている。また、X線焦点3aと撮像管4とを結ぶ直線6は回転軸5と直交してい
る。
【0006】
ところが、従来のX線CT装置では、試料2の平面面積が大きいと、X線焦点3aを試
料2にあまり近付けることができない。それは、試料2にX線管3が接触するからである
。X線焦点3aを試料2にあまり近付けることができないと、拡大率を上げることができ
ない。
【0007】
図5は、幾何学的拡大率を説明するための説明図である。X線焦点3aから試料2まで
の距離をAとし、X線焦点3aから撮像管4までの距離をBとすると、幾何学的拡大率は
B/Aとなる。これより、X線焦点3aを試料2に近付け、距離Aを短くすれば、幾何学
的拡大率が大きくなることが分かる。
【0008】
距離Bを長くした場合にも、幾何学的拡大率は大きくなるが、X線線量(強度)から距
離Bをあまり長くすることはできない。従って、従来のX線CT装置で検査できる試料2
のサイズは大きく制限されることになり、プリント基板(例えば、最大で600×600
mm)の検査には適さない。
【0009】
また、下記の特許文献1に、試料を載置する試料台を上下に挟んで、X線発生器とX線
検出器とを対向して配置し、前記試料台を回転させるようにしたものが開示されている。
しかしながら、図4に示した従来のX線CT装置と同様に、試料台を回転させるもので
あるので、やはり試料のサイズは大きく制限されることになり、プリント基板の検査には
適さない。
【0010】
例えば、600×600mmのプリント基板に形成されたスルーホールの内壁に施され
たメッキ処理の状態を検査する場合であって、四隅に形成されたスルーホールの内壁に施
されたメッキ処理の状態を検査しようとすれば、このプリント基板は試料台の回転軸を中
心に半径850mm(≒600×√2)で回転移動し、非常に広い範囲を移動することに
なる。
【特許文献1】特開2003−329616号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段及びその効果】
【0011】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、プリント基板に形成されたスルーホー
ルの内壁に施された導通用メッキ処理の状態の検査を非破壊で行うことができ、大型のプ
リント基板の検査についても精度良く行うことができるX線検査装置を提供することを目
的としている。
【0012】
上記目的を達成するために本発明に係るX線検査装置(1)は、試料を載置するXY軸
方向に移動可能な試料台を上下に挟んで、X線焦点を含んで構成されたX線発生器とX線
検出器とが対向して配置され、前記X線焦点から放射され、前記試料を透過したX線が前
記X線検出器にて検出されるように構成されたX線検査装置において、前記X線焦点が、
前記試料台の載置面と直交する軸を中心に回転するように、前記X線発生器を円弧を描い
て移動させる発生器移動手段と、前記軸を中心に前記X線検出器を回転させる検出器回転
手段とを備えると共に、前記X線発生器の円弧移動と前記X線検出器の回転とが同期して
行われるように構成されていることを特徴としている。
【0013】
上記X線検査装置(1)によれば、前記X線焦点は、前記試料台の載置面と直交する軸
を中心に回転し、前記X線検出器も、前記軸を中心に回転することになる。また、これら
回転は同期して行われるように構成されている。
従って、前記試料台に載置された試料の透視データを360°あらゆる方向から取得す
ることができる。これにより、プリント基板に形成されたスルーホールの内壁に施された
メッキ処理の状態を非破壊で検査することができる。また、前記試料台を回転させるので
はないので、前記試料のサイズは大きく制限されないので、600×600mmの大型の
プリント基板にも十分に対応することができる。
【0014】
また、本発明に係るX線検査装置(2)は、上記X線検査装置(1)において、ある回
転角度毎に、前記X線検出器で検出された透視データを蓄積する蓄積手段と、蓄積した透
視データに基づいて、画像を作成する作成手段とを備えていることを特徴としている。
【0015】
上記X線検査装置(2)によれば、前記ある回転角度毎に検出された前記試料の透視デ
ータが蓄積され、蓄積された透視データに基づいて、画像が作成される。例えば、回転角
度5°毎に、合計72方向からの透視データを蓄積すれば、前記試料に対する精度の高い
CT画像を得ることができるので、プリント基板に形成されたスルーホールの内壁の状態
を断面画像や透視立体画像で観察することができる。これにより、スルーホールの内壁に
施されたメッキ処理の状態を非常に精度良く検査することができる。
【0016】
また、本発明に係るX線検査装置(3)は、上記X線検査装置(1)又は(2)におい
て、前記X線焦点及び前記X線検出器の最大回転数がほぼ1回転となるように構成されて
いることを特徴としている。
【0017】
前記X線焦点を含んで構成された前記X線発生器には電源ケーブルが接続され、前記X
線検出器には電源ケーブルや映像ケーブルが接続されているので、前記X線焦点及び前記
X線検出器を回転させるとこれらケーブルが捩れたり、絡み合ったりして不具合が生じる
おそれがある。
【0018】
上記X線検査装置(3)によれば、前記X線焦点及び前記X線検出器の最大回転数がほ
ぼ1回転となるように構成されているので、これらケーブルが捩れたり、絡み合ったりし
て不具合が生じるのを防止することができる。理論的には1回転させることによって、前
記試料台に載置された試料の透視データを360°あらゆる方向から取得することができ
るが、何らかの理由によって、撮影開始直後(すなわち、回転開始直後)、前記試料の透
視データをうまく取得できないおそれがある。
そのため、回転開始直後に取得できる透視データを1回転してから撮影して取得し直す
ことができるように、前記X線焦点及び前記X線検出器については、1回転よりも少し多
く、例えば、5%、10%程度多く回転させるのが望ましい場合も考えられる。
【0019】
また、本発明に係るX線検査装置(4)は、上記X線検査装置(1)〜(3)のいずれ
かにおいて、前記X線焦点と前記X線検出器とを結ぶ直線に平行に、前記X線発生器を移
動させる平行移動手段を備えていることを特徴としている。
【0020】
上記X線検査装置(4)によれば、前記X線焦点と前記X線検出器とを結ぶ直線に平行
に、前記X線発生器を移動させることができるので、幾何学的拡大率を変化させることが
できる。これにより、被検査物の大きさに応じた拡大率を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係るX線検査装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実
施の形態(1)に係るX線検査装置の要部を概略的に示したブロック図である。図中Sは
被検対象となる試料を示しており、試料Sは中央部にX線を透過する透過板11aが形成
された試料台11に載置されるようになっている。また、試料台11はXY軸方向(すな
わち平面方向)に移動可能な構成となっている。
【0022】
試料台11を上下に挟んで、X線焦点12aを含んで構成されたX線発生器12とX線
検出器13とが対向して配置され、X線焦点12aからX線が放射され、透過板11a及
び試料Sを透過したX線が、X線検出器13で検出されるようになっている。また、X線
焦点12aとX線検出器13とを結ぶ直線L1と試料台11の載置面とは角度θ(ここで
は45°)で交わっている。
【0023】
X線検出器13は画像処理部14に接続されており、X線検出器13で検出されたX線
に応じた透視データ(映像信号)は画像処理部14へ出力されるようになっている。画像
処理部14は、画質を改善するなどの信号処理を行い、信号処理した透視データをコンピ
ュータ15へ出力するようになっている。コンピュータ15は画像処理部14から出力さ
れてきた透視データを蓄積することができるようになっている。
【0024】
後で詳しく説明するが、コンピュータ15は、図示しないCPU、ROM、及びRAM
を含んで構成されており、ROMに格納されたプログラムを実行することによって、角度
補正部15aや、画像作成部15b、駆動制御部15cとして機能することができるよう
になっている。
【0025】
回転機構16は、モータ17からの回転力を受けて駆動し、X線発生器12を試料台1
1の載置面と直交する軸L2を中心に回転させるものである。X線発生器12が軸L2を
中心に回転すると、X線焦点12aも軸L2を中心に回転することになる。
他方、回転機構18は、モータ19からの回転力を受けて駆動し、X線検出器13を軸
L2を中心に回転させるものである。
【0026】
これらモータ17、19はコンピュータ15によって駆動制御され、X線発生器12(
X線焦点12a)が、X線検出器13の回転に同期して180°の位相差をもって、軸L
2を中心に回転するようになっている。例えば、コンピュータ15は、ある回転角度毎に
X線発生器12及びX線検出器13を回転させることができるようになっている。
【0027】
また、コンピュータ15は、X線発生器12及びX線検出器13の最大回転数(基本回
転数)が1回転となるようにモータ17、19を駆動制御するようになっている。例えば
、X線発生器12及びX線検出器13が1回転すると、その後は回転方向を逆転させ、ま
た1回転すると回転方向を逆転させるようになっている。これは、X線発生器12に接続
されている電源ケーブルや、X線検出器13に接続されている電源ケーブル、映像ケーブ
ルの捩れなどを防止するためである。なお、別の実施の形態に係るX線検査装置では、X
線発生器12及びX線検出器13の最大回転数が1回転よりも少し多い、例えば、1.1
回転となるようにしても良い。
【0028】
スライド機構20は、モータ21からの回転力を受けて駆動し、X線発生器12を軸L
1に平行にスライド移動させるものである。このモータ21もコンピュータ15によって
駆動制御されるようになっている。これにより、幾何学的拡大率を変化させることができ
るので、被検査物の大きさに応じた拡大率を得ることができる。
【0029】
X線検出器13で検出された透視データから断面画像や透視立体画像などのCT画像を
作成するには、例えば、CTソフトウェアを使用することになる。従来のX線CT装置は
、図4に示したように、試料2と、X線焦点3aと、X線検出器である撮像管4とが同一
平面上に配置され、X線焦点3aと撮像管4とを結ぶ直線6は回転軸5と直交している。
【0030】
そのため、従来のCTソフトウェアは、このような状況下でX線検出器(撮像管4)で
検出された透視データ(CTデータ)から断面画像や透視立体画像などのCT画像を作成
することができるようになっている。換言すれば、上記した状況下と異なる状況下で検出
された透視データについては角度補正などの処理が必要となる。
【0031】
コンピュータ15は、画像処理部14で信号処理された透視データに対し、角度θ分の
角度補正を行い、角度補正を行った透視データから断面画像や透視立体画像などのCT画
像を作成することができるようになっている。また、コンピュータ15は作成したCT画
像を表示部22に表示することができるようになっている。また、コンピュータ15には
操作部23が接続されており、使用者の所望する検査が行えるようになっている。
【0032】
上記実施の形態(1)に係るX線検査装置によれば、X線焦点12aは、試料台11の
載置面と直交する軸L2を中心に回転し、X線検出器13も、軸L2を中心に回転するこ
とになる。また、これら回転は同期して行われるように構成されている。
従って、試料台11に載置された試料Sの透視データを360°あらゆる方向から取得
することができる。これにより、プリント基板に形成されたスルーホールの内壁に施され
たメッキ処理の状態を非破壊で検査することができる。また、試料台11を回転させるの
ではないので、試料Sのサイズは大きく制限されないので、600×600mmの大型の
プリント基板にも十分に対応することができる。また、検査ポイントについてはXY軸方
向に移動可能な試料台11を移動させれば調整できるので、試料Sの載置位置を調整する
必要はない。
【0033】
また、ある回転角度毎に試料Sの透視データを検出して蓄積することができるので、例
えば、回転角度5°毎に、合計72方向からの透視データを検出して蓄積すれば、試料S
に対する精度の高いCT画像を得ることができ、プリント基板に形成されたスルーホール
の内壁の状態を断面画像や透視立体画像で観察することができる。これにより、スルーホ
ールの内壁に施されたメッキ処理の状態を非常に精度良く検査することができる。
【0034】
なお、上記実施の形態(1)に係るX線検査装置では、画像処理部14とコンピュータ
15とが別体である場合について説明しているが、別の実施の形態に係るX線検査装置で
は、画像処理部をコンピュータに組み込むようにしても良い。例えば、メモリなどを含ん
で構成された画像処理ボードをコンピュータのマザーボードに装着する。
【実施例1】
【0035】
図2は、実施例1に係るX線検査装置の要部を示した部分透過側面図である。図中31
は軸L3を軸心とする駆動軸であり、駆動軸31はモータ19からの回転力を受けて駆動
するようになっている。駆動軸31はベアリング32、33などを介して支持部材34に
支持されている。
【0036】
駆動軸31にはベベルギア35が取り付けられ、このベベルギア35を介して、駆動軸
31と軸L2を軸心とするアーム軸36とが接続されている。そのため、アーム軸36も
またモータ19からの回転力によって駆動するようになっている。アーム軸36はベアリ
ング37、38などを介して支持部材34に支持されている。
【0037】
また、アーム軸36には回転アーム39が接合されており、回転アーム39もまたモー
タ19からの回転力によって駆動し、軸L2を中心にして回転するようになっている。回
転アーム39には取付部40を介してX線検出器13(例えば、撮像管)が取り付けられ
ている。
【0038】
軸L4を軸心とする駆動軸41はモータ17からの回転力を受けて駆動するようになっ
ている。駆動軸41はベアリング42、43などを介して支持部材44に支持されている
。駆動軸41にはベベルギア45が取り付けられ、このベベルギア45を介して、駆動軸
41と軸L2を軸心とするアーム軸46とが接続されている。そのため、アーム軸46も
またモータ17からの回転力によって駆動するようになっている。アーム軸46はベアリ
ング47、48などを介して支持部材44に支持されている。
【0039】
また、アーム軸46には回転アーム49が接合されており、回転アーム49もまたモー
タ17からの回転力によって駆動し、軸L2を中心にして回転するようになっている。回
転アーム49には、直線L1に平行な軸L5を軸心とする駆動軸50を含んで構成された
スライド機構が形成されている。
【0040】
このスライド機構に取付部51が支持され、この取付部51を介して回転アーム49に
X線発生器12(例えば、X線管)が取り付けられている。駆動軸50はモータ21から
の回転力を受けて駆動するようになっている。そのため、モータ21からの回転力によっ
てX線発生器12が軸L5に平行に移動するようになっている。図3は、実施例1に係る
X線検査装置のX線発生器12の上部周辺を示した摸式図であり、試料台11に試料Sが
載置された状態を示している。
【0041】
上記実施例1に係るX線検査装置によれば、X線焦点12aを含んで構成されたX線発
生器12は、試料台11の載置面と直交する軸L2を中心に回転し、X線検出器13も、
軸L2を中心に回転することになる。従って、X線発生器12の回転に同期させて180
°の位相差をもって、X線検出器13を回転させることによって、試料台11に載置され
た試料Sの透視データを360°あらゆる方向から取得することができる。これにより、
例えば、回転角度5°毎に、合計72方向からの透視データを取得して蓄積すれば、試料
Sに対する精度の高いCT画像を得ることができる。
【0042】
また、X線発生器12とX線検出器13との位置関係を適切なものとするには、例えば
、X線発生器12の基準位置を検出する検出センサ(例えば、フォトセンサ)や、X線検
出器13の基準位置を検出する検出センサを設けて、これら検出センサにより得られた情
報をコンピュータ15へ出力するようにすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係るX線検査装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図2】実施例1に係るX線検査装置の要部を示した部分透過側面図である。
【図3】実施例1に係るX線検査装置のX線発生器の上部周辺を示した摸式図である。
【図4】従来のX線CT装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【図5】幾何学的拡大率を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0044】
11 試料台
12 X線発生器
12a X線焦点
13 X線検出器
15 コンピュータ
16、18 回転機構
17、19、21 モータ
20 スライド機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を載置するXY軸方向に移動可能な試料台を上下に挟んで、X線焦点を含んで構成
されたX線発生器とX線検出器とが対向して配置され、前記X線焦点から放射され、前記
試料を透過したX線が前記X線検出器にて検出されるように構成されたX線検査装置にお
いて、
前記X線焦点が、前記試料台の載置面と直交する軸を中心に回転するように、前記X線
発生器を円弧を描いて移動させる発生器移動手段と、
前記軸を中心に前記X線検出器を回転させる検出器回転手段とを備えると共に、
前記X線発生器の円弧移動と前記X線検出器の回転とが同期して行われるように構成さ
れていることを特徴とするX線検査装置。
【請求項2】
ある回転角度毎に、前記X線検出器で検出された透視データを蓄積する蓄積手段と、
蓄積した透視データに基づいて、画像を作成する作成手段とを備えていることを特徴と
する請求項1記載のX線検査装置。
【請求項3】
前記X線焦点及び前記X線検出器の最大回転数がほぼ1回転となるように構成されてい
ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のX線検査装置。
【請求項4】
前記X線焦点と前記X線検出器とを結ぶ直線に平行に、前記X線発生器を移動させる平
行移動手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載のX線検査
装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−92590(P2009−92590A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−265468(P2007−265468)
【出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(507108302)株式会社 ダイン (4)
【Fターム(参考)】