説明

X線検査装置

【課題】簡易な構造で、微小異物の検出を確実に行うことができるX線検査装置を提供することである。
【解決手段】X線検査装置100は、物品にX線S1を照射し、シンチレータ300による光変換をフォトダイオードアレイ(PDAと略記する)400で検出することにより物品600内の微小異物610を検出することができ、シンチレータ300のX線照射側にスリット部材500を積層したものである。特に、本発明の実施の形態に関するX線検査装置100では、シンチレータ300のX線照射側にスリット部材500が積層され、X線検査装置100aでは、さらに防水部材700が積層される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品にX線を照射し、物品内の異物を検出するX線検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物品内の異物を検出するためにX線検査装置等が使用されている。これらのX線検査装置に関して、日々研究開発が行われている。
【0003】
特許文献1には、ワイヤボンディングに必要なスペースを最小にし、放射線検出器の小型化および制作を容易にし、かつ2次元検出装置の制作が容易になる放射線検出器用部品が開示されている。この放射線検出器用部品は、X線検査装置に使用されるものである。
【0004】
特許文献1記載の放射線検出器用部品では、基板上面の一部領域上に配置されかつ受光面上に第1パッドを有する光電素子を備え、該光電素子が受光する光の強度に基づく電気信号を出力する放射線検出器用部品であって、基板の他の領域上に配置されたパッド形成部と、該パッド形成部上に形成され、光電素子の受光面上に配置された第1パッドと同一平面を形成するよう配置され、第1パッドと電気的に接続された第2パッドと、を備えるものである。
【0005】
さらに、特許文献1記載の放射線検出器用部品では、光電素子の受光面よりも受光方向上流側に光導波路をさらに備えるものについても開示されている(特許文献1の請求項22および図7参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−084066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば、特許文献1記載の放射線検出用部品においては、光導波路としてコリメータ14を用いて平行光のみを検出に使用することが例示されている(特許文献1の図7参照)。しかしながら、特許文献1記載の図7のように、フォトダイオードアレイ2とシンチレータアレイ11との大きさを一致させ、マトリクスとして形成する場合、型費用等、製造工程にかかる費用が莫大となる。
【0008】
すなわち、コスト低減を考慮すると、フォトダイオードアレイ(以下、PDAと略記する)2上にシンチレータアレイ11を光学接着剤により接着している場合、PDA2の幅は、0.1mm〜0.5mm程度と微小であり、シンチレータアレイ11の幅は、コスト低減における接着工程を考慮した場合、数mm必要となる。
【0009】
そのため、シンチレータアレイ11がPDA2よりも大きいため、シンチレータアレイ11で変換された可視光線が、PDA2に対して回り込み、微小な検出物の検出が困難となる。以下当該回り込みについて説明を行う。
【0010】
図11は、微小異物の検出を低下させる状態を説明するための模式的断面図である。
【0011】
図11に示すように、従来のX線検査装置900においては、X線照射装置200からX線S1が照射され、X線S1がベルトコンベア801を透過して照射され、シンチレータ300のシンチレータ素子310a,310b,310c,310d,310eから可視光線が発光される。そして、当該可視光線が、PDA400に入光され電気信号が発信される。
【0012】
このように、シンチレータ300のシンチレータ素子310a,310b,310c,310d,310eは、X線S1が照射された場合、全方位360度方向に対して可視光線を発光させる。したがって、物品内に微小異物がある場合、微小異物の下方に存在するシンチレータ素子から可視光線の発光がされない。しかしながら、シンチレータ素子が多数存在するため、物品内に微小異物の下方の近傍に位置するシンチレータ素子により変換された可視光線が、PDA400に入光されることとなる。それにより、フォトダイオードアレイ400における微小異物の電気信号の際が薄くなり、物品内の微小異物の有無の検出が困難となる(図9参照)。
【0013】
本発明の目的は、簡易な構造で、微小異物の検出を確実に行うことができるX線検査装置を提供することである。
本発明の目的は、簡易な構造で、製造コストを低減させ、微小異物の検出を確実に行うことができるX線検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(1)
本発明に係るX線検査装置は、X線を照射するX線照射装置と、X線照射装置により照射されたX線を可視光線に光変換する蛍光体と、蛍光体により光変換された可視光線を電気信号に変換するフォトダイオードアレイと、を備え、物品にX線を照射し、蛍光体による光変換をフォトダイオードアレイで検出することにより物品内の異物を検出するX線検査装置であって、蛍光体のX線照射側にスリット部材を積層したものである。
【0015】
本発明に係るX線検査装置においては、蛍光体のX線照射側にスリット部材が積層される。
【0016】
スリット部材によりX線の照射が、最終的にPDAに入光させるために必要な蛍光体の幅に対してのみ入光される。したがって、物品内の微小異物を検出する場合、スリット部材により微小異物の側方に位置する蛍光体にX線を与えないので、可視光線の回り込みを防止し、物品内の微小異物の際を明確にすることができる。その結果、簡易な構造で、微小異物の検出を確実に行うことができる。
【0017】
(2)
本発明に係るX線検査装置は、X線を照射するX線照射装置と、X線照射装置により照射されたX線を可視光線に光変換する蛍光体と、蛍光体により光変換された可視光線を電気信号に変換するフォトダイオードアレイと、を備え、物品の上方からX線を照射し、蛍光体による光変換の可視光線を下方のフォトダイオードアレイで検出することにより物品内の異物を検出するX線検査装置であって、蛍光体の直上にスリット部材を積層したものである。
【0018】
本発明に係るX線検査装置においては、蛍光体の直上にスリット部材が積層される。
【0019】
スリット部材によりX線の照射が、最終的にPDAに入光させるために必要な蛍光体の幅に対してのみ入光される。したがって、物品内の微小異物を検出する場合、スリット部材により微小異物の側方に位置する蛍光体にX線を与えないので、可視光線の回り込みを防止し、物品内の微小異物の際を明確にすることができる。その結果、簡易な構造で、物品内の微小異物の検出を確実に行うことができる。
【0020】
(3)
スリット部材は、少なくとも物品の搬送方向と交差する方向にスリットが形成されてもよい。
【0021】
この場合、スリット部材のスリットが物品の搬送方向と交差する方向に設けられているので、スリットを通過する際に、物品内の微小異物の陰を明確に表すことができる。その結果、簡易な構造で、微小異物の検出を確実に行うことができる。
【0022】
(4)
スリット部材のスリットの幅Hは、フォトダイオードアレイ幅H1で、蛍光体の厚みAである場合に、幅H=H1−2Atanθであることが好ましい。
【0023】
この場合、スリット部材のスリットの幅Hが、幅H1−2Atanθであるので、蛍光体の厚みに応じて最適なスリットの幅Hを規定することができる。すなわち、X線の照射される状態を考慮して、最適なスリットの幅Hを形成することができる。
【0024】
(5)
蛍光体およびスリット部材の間に防水部材をさらに積層してもよい。
【0025】
この場合、蛍光体およびスリット部材の間に防水部材がさらに積層されているので、X線照射装置による熱変化の結露を防水部材により保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係るX線検査装置の一例を示す模式的外観図
【図2】本発明に係るX線検査装置の内部の一例を示す模式図
【図3】図2のX線検査装置を側方から視野した模式図
【図4】図3の一部を拡大した模式的拡大図
【図5】従来のX線検査装置を説明するための模式図
【図6】従来のX線検査装置を説明するための模式図
【図7】本発明に係るX線検査装置を説明するための模式図
【図8】本発明に係るX線検査装置を説明するための模式図
【図9】本発明に係る効果を説明するための説明図
【図10】図1から図9に示したX線検査装置の他の例を示す模式図
【図11】微小異物の検出を低下させる状態を説明するための模式的断面図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る実施の形態において図面を用いて説明する。
(一実施の形態)
図1は、本発明に係るX線検査装置100の一例を示す模式的外観図であり、図2は、本発明に係るX線検査装置100の内部の一例を示す模式図である。
【0028】
図1に示すように、X線検査装置100は、X線照射装置200を内蔵している。また、ベルトコンベア800に検査物である商品を載せて搬送させることにより、X線検査装置100の内部において異物混入がないか否かのX線検査を行うものである。
【0029】
図1に示すように、X線検査装置100のベルトコンベア800は、X線検査装置100の外部に突出するように形成されており、複数のX線漏れ防止カーテン850が設けられている。また、作業者は、タッチパネル画面MTを操作することによりX線検査装置100を駆動させる。以下、X線検査装置100の内部構造について説明を行う。
【0030】
図2に示すように、本発明に係るX線検査装置100は、主に、X線照射装置200、ベルトコンベア800、スリット部材500、シンチレータ300およびフォトダイオードアレイ(以下、PDAと略記する)400からなる。ここで、ベルトコンベア800は、無端状のベルトが一対のローラに巻回されており、図2では、往路をベルトコンベア801で示し、復路をベルトコンベア802で示す。スリット部材500、シンチレータ300およびPDA400が順に上から積層され、これらの積層体が、ベルトコンベア801,802の間に配設され、ベルトコンベア801の上方にX線照射装置200が配設される。ベルトコンベア801が矢印L1の方向に物品を搬送し、ベルトコンベア802が矢印−L1の方向に移動することにより、ベルトコンベア801の往路側に戻される。本実施の形態においては、X線S1の減衰が、ベルトコンベア801の影響のみで、ベルトコンベア802には、依存しないように設けられている。
【0031】
図2のX線照射装置200からX線S1が照射される。また、スリット部材500、シンチレータ300およびPDA400の積層体の上方のベルトコンベア801により物品600が矢印L1の方向に搬送される。
【0032】
また、図2に示すように、シンチレータ300には、シンチレータ素子310a,310b,310c,310d,310eが含まれる。なお、シンチレータ素子310a,〜,310eは、説明上5個としているが、本来、シンチレータ300には、多数のシンチレータ素子が含まれている。また、図2のスリット部材500のスリットは、矢印L1の方向と垂直な方向で設けられる。
【0033】
次に、図3および図4を用いてスリット部材500のスリットについて説明を行う。図3は、図2のX線検査装置100を側方から視野した模式図であり、図4は、図3の一部を拡大した模式的拡大図である。なお、図4においては、シンチレータ素子310dの図示を省略している。
【0034】
図3に示すように、X線照射装置200からX線S1の照射が行われる。しかし、本実施の形態においては、スリット部材500により、X線S2の範囲のみがシンチレータ300に照射され、その他のX線S1はスリット部材500により反射される。すなわち、X線S2は、X線S1のうちスリット部材500のスリットを通過する範囲のX線である。なお、このスリット及びX線S2は、シンチレータ300により変換された可視光線をPDA400により受光する幅に依存する。
【0035】
図11に示すように、従来のX線照射装置200においては、スリット部材500が積層されていないため、X線S1の範囲で照射される。そのため、シンチレータ300のシンチレータ素子310a,310eにも可視光線の光変換が生じ、当該可視光線が、PDA400に入光される。それにより、本来の物品内の微小異物が存在する場合であっても、物品内の微小異物の輪郭がぼかされることになり、物品内の微小異物の検出が困難となる。この微小異物の検出が困難となる状態の具体例については、後述する。
【0036】
次に、図4に示すように、シンチレータ300の厚みAとし、PDA400の幅H1とした場合、スリット部材500のスリットの幅Hは、幅H=(H1−2Atanθ)であることが好ましい。これにより、シンチレータ300をPDA400に化学接着剤で接着するため、一定の大きさが必要となるが、シンチレータ300を小さくする必要がない。よって、製造コストの低減を図ることができる。
【0037】
X線照射装置200からのX線S2が、仮想位置P1(PDA400の端部)において、角度θで入光されると仮定する。この場合、最大限必要なシンチレータ300への入光は、幅H1から(2×(Atanθ))を減算した値で表すことができる。
【0038】
それにより、最大限必要なシンチレータ300にのみX線S2を照射することができ、余分なシンチレータ300(図3のシンチレータ素子310a,310e)にX線を照射させないことができる。そして、光変換により意図しない多くの可視光線がPDA400に入光され、回り込みによりPDA400に不要な可視光線を与えることを防止することができる。
【0039】
次に、図5乃至図8を用いて従来のX線検査装置900および本発明に係るX線検査装置100の相違点について説明する。図5および図6は、従来のX線検査装置900を説明するための模式図であり、図7および図8は、本発明に係るX線検査装置100を説明するための模式図である。
【0040】
図5および図6に示す従来のX線検査装置900においては、X線照射装置200からX線S1が照射され、微小異物610を有する物品600が矢印L1の方向に搬送される。この場合、物品600内の微小異物610は、X線S1を透過させないので、シンチレータ300のシンチレータ素子310cにX線S1が照射されず、シンチレータ素子310cのみ可視光線への光変換が行われない。
しかしながら、シンチレータ素子310a,310b,310d,310eは、全方位に可視光線を発光させるので、図6に示すように、PDA400に斜め方向の可視光線KSD(回り込み)が入光され、物品600内の微小異物610が極めて小さい場合、PDA400の電気出力信号において差が現れず、物品600内の微小異物610が認識されない場合がある。すなわち、可視光線KSDが微小異物610の変化を消去してしまうからである。ここで、可視光線KSDは、シンチレータ素子310a,310bによる斜め45度下方向の可視光線が合算、および、シンチレータ素子310d,310eによる斜め45度下方向の可視光線が合算されたものである。
【0041】
一方、図7および図8に示す本発明に係るX線検査装置100においては、X線照射装置200からX線S1が照射されるが、スリット部材500によりX線S1よりも幅の狭いX線S2がシンチレータ300に照射される。そして、物品600が矢印L1の方向に搬送される。
この場合、物品600内の微小異物610およびスリット部材500は、X線S1を透過させないので、シンチレータ300のシンチレータ素子310a,310c,310eにX線S1およびX線S2が照射されない。その結果、シンチレータ素子310a,310eからシンチレータ素子310c側への可視光線の回り込みの影響を大きく低減することができる。
【0042】
その結果、図6のPDA400に斜め方向の可視光線KSDが入光されず、図8に示すように、PDA400にほぼ直線下方向の可視光線KSEが入光される。すなわち、可視光線KSEは、シンチレータ素子310a,310eは、光変換を行わず、シンチレータ素子310bのみによる下方への可視光線と、斜め45度下方向の可視光線とが合算、および、シンチレータ素子310dのみによる下方への可視光線と、斜め45度下方向の可視光線とが合算されたものである。したがって、物品600内の微小異物610が極めて小さい場合でも、PDA400において可視光線の差が現れるため、物品600内の微小異物610を確実に検出することができる。
【0043】
ここで、図9を用いて、本発明による効果について説明を行う。図9は、本発明に係る効果を説明するための説明図である。縦軸はPDA400からの電気信号出力を示し、横軸は時間経過を示す。
【0044】
図9に示すように、従来のX線検査装置900を用いた場合、回り込みが発生し、可視光線KSDが生じるので、物品600内の微小異物610は、領域AR9でのみ現れる。
【0045】
一方、本発明に係るX線検査装置100を用いた場合、回り込みを防止することができ、可視光線KSDにより、物品600内の微小異物610は、領域AR1で現れる。このように、領域AR1は、領域AR9と比較して、数倍の大きさで現れるので、微小異物610を確実に検出することができる。
【0046】
(他の例)
次に、図10は、図1から図9に示したX線検査装置100の他の例を示す模式図である。以下、主に、図1から図9に示したX線検査装置100と異なる点について説明を行う。
【0047】
図10に示すように、X線検査装置100aは、スリット部材500およびシンチレータ300の間に防水部材700が積層されている。この防水部材700は、例えばカーボンを含む素材からなる。
【0048】
この場合、防水部材700を含むので、X線検査装置100aにおいて発生される熱の温度差による結露に耐性を持たせることができる。
【0049】
以上のように、本発明に係るX線検査装置100,100aにおいては、スリット部材500によりX線S1の照射が、最終的にPDA400に入光させるために最低限必要なシンチレータ300の幅H及びPDA400の幅に対してのみ入光される。したがって、微小異物を検出する場合、スリット部材500により微小異物の下側方の近傍に位置するシンチレータ300にX線S1を与えないので、可視光線の回り込みを防止することができる。
【0050】
また、スリット部材500のスリットが矢印L1の物品の搬送方向と交差する方向に設けられているので、スリット部材500を通過する際に、物品600内の微小異物610の陰影を明確にすることができる。その結果、簡易な構造で、物品600内の微小異物610の検出を確実に行うことができる。
【0051】
さらに、スリット部材500の幅Hが、幅H1−2Atanθであるので、シンチレータ300の厚みAに応じて最適なスリットの幅Hを規定することができる。すなわち、X線S2の照射される状態を考慮して、最適なスリットの幅Hを形成することができる。また、シンチレータ300およびスリット部材500の間に防水部材700がさらに積層されているので、X線照射装置200による熱変化の結露を防水部材700により保護することができる。
【0052】
なお、上記の実施の形態においては、防水部材700をスリット部材500およびシンチレータ300の間に積層することとしたが、これに限定されず、シンチレータ300を防水部材700で包含してもよく、スリット部材500を包含させてもよい。また、スリット部材500のスリット方向を矢印L1の方向と垂直な方向としたが、これに限定されず、他の任意の角度で設けてもよい。
【0053】
本実施の形態においては、X線S1,S2がX線に相当し、X線照射装置200がX線照射装置に相当し、シンチレータ300が、蛍光体に相当し、フォトダイオードアレイ400がフォトダイオードアレイに相当し、スリット部材500がスリット部材に相当し、矢印L1が搬送方向に相当し、防水部材700が防水部材に相当し、X線検査装置100,100aがX線検査装置に相当する。
【0054】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0055】
100 X線照射装置
300 シンチレータ
400 フォトダイオードアレイ
500 スリット部材
700 防水部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を照射するX線照射装置と、
前記X線照射装置により照射されたX線を可視光線に光変換する蛍光体と、
前記蛍光体により光変換された可視光線を電気信号に変換するフォトダイオードアレイと、を備え、
物品にX線を照射し、前記蛍光体による光変換の可視光線をフォトダイオードアレイで検出することにより前記物品内の異物を検出するX線検査装置であって、
前記蛍光体の前記X線照射側にスリット部材を積層したことを特徴とするX線検査装置。
【請求項2】
X線を照射するX線照射装置と、
前記X線照射装置により照射されたX線を可視光線に光変換する蛍光体と、
前記蛍光体により光変換された可視光線を電気信号に変換するフォトダイオードアレイと、を備え、
物品の上方からX線を照射し、前記蛍光体による光変換の可視光線を下方のフォトダイオードアレイで検出することにより前記物品内の異物を検出するX線検査装置であって、
前記蛍光体の直上にスリット部材を積層したことを特徴とするX線検査装置。
【請求項3】
前記スリット部材は、少なくとも前記物品の搬送方向と交差する方向にスリットが形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線検査装置。
【請求項4】
前記スリット部材のスリットの幅Hは、フォトダイオードアレイ幅H1で、前記蛍光体の厚みAである場合に、幅H=H1−2Atanθであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のX線検査装置。
【請求項5】
前記蛍光体および前記スリット部材の間に防水部材をさらに積層したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のX線検査装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−156646(P2010−156646A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−31(P2009−31)
【出願日】平成21年1月5日(2009.1.5)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】