説明

X線診断装置

【課題】 可動部が障害物との衝突を回避しつつ、速やかに可動部が移動するX線診断装置を提供する。
【解決手段】 X線透視装置において、X線を検出する検出器3と、被検体M、術者、その他の障害物との離隔距離Lmを静電容量型センサー7とセンサー回路8とによって計測する。ここで、検出器3の移動速度vに基づきセンサー回路8の有効測定範囲(レンジ)を変更する。よって、計測される離隔距離Lmは精度がよい。この離隔距離Lmと検出器3の移動速度vとに基づいて、検出器3を制動するように駆動制御部11が駆動部5を操作する。よって、計測される離隔距離Lmの精度がよいので、確実に的確に検出器3と障害物との衝突を回避できる。よって、検出器3が低速で移動しているときに不必要に制動されることや、計測誤差等により誤って制動されることはない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばX線透視装置などのようにX線撮影を行うX線診断装置に係り、特に、可動部が障害物に衝突しないように制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の装置として、X線透視装置やX線断層装置がある。このようなX線診断装置は、任意の方向からX線撮影を行うため、または、被検体が天板に容易に乗り降りできるようにするために可動部を有することが多い。
【0003】
可動部としては、X線を照射するX線管やX線を検出するイメージインテンシファイアやフラットパネルディスプレイ等のX線検出器のほか、被検体を載置する天板等がある。
【0004】
このような可動部が被検体、術者、その他の障害物と接触しないように、可動部は駆動制御されている。具体的には、障害物と可動部との距離(離隔距離)を非接触で計測する距離センサーを備えて、常に離隔距離を監視している。そして、離隔距離が十分に確保できないときは、可動部を減速、停止等の制動制御を行い、可動部が被検体等と衝突することを防止している。ここで、距離センサーとしては静電容量型が例示される(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−208504号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
【0006】
近年、可動部の動作速度が高速化している。これに伴って、可動部の速度域も広くなっている。
【0007】
可動部と障害物との衝突を回避するために必要な距離は、可動部が高速になるほど長くなり、より早期に制動制御を開始する必要がある。したがって、可動部が常に最大速度で移動しているとみなして制動制御をすれば、いかなる速度で移動していても衝突を回避することができる。
【0008】
このため、可動部が低速移動するときは、必要以上に可動部が減速、停止等、制動されることになる。かかる挙動となるX線診断装置は術者にとって操作しづらい。
【0009】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、可動部が障害物との衝突を回避しつつ、速やかに可動部が移動するX線診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
【0011】
すなわち、請求項1に記載の発明は、被検体にX線を照射してX線撮影を行うX線診断装置において、照射されるX線を検出するX線検出手段と、X線検出手段を駆動する駆動手段と、駆動手段を操作してX線検出手段の移動を制御する制御手段と、X線検出手段と障害物との離隔距離を計測する距離計測手段と、X線検出手段の移動速度に基づいて距離計測手段の有効測定範囲を変更する変更手段とを備え、前記制御手段は、距離計測手段により計測された離隔距離とX線検出手段の移動速度とに基づいてX線検出手段を制動するように制御することを特徴とするものである。
【0012】
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、X線検出手段の移動速度に基づき距離計測手段の有効測定範囲を変更する。よって、移動するX線検出手段と、被検体、術者、その他の障害物との離隔距離を精度よく計測することができる。この計測された離隔距離とX線検出手段の移動速度とに基づいて、X線検出手段を減速、停止等、制動するように制御する。よって、離隔距離のみに基づいてX線検出手段を制動する場合に比べて、X線検出手段が低速で移動しているときに不必要に制動されることがない。また、計測される離隔距離の精度がよいので、確実に的確にX線検出手段と障害物との衝突を回避でき、かつ、計測誤差等により誤ってX線検出手段が制動されることはない。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のX線診断装置において、前記制御手段は、X線検出手段の移動速度に応じた安全距離に比べて計測された離隔距離が短いとき、X線検出手段を制動するように制御することを特徴とするものである。
【0014】
[作用・効果]請求項2に記載の発明によれば、X線検出手段の移動速度に基づいた安全速度と比較することで、離隔距離が確保されているか否かを明確に判断できる。したがって、確実にX線検出手段が障害物と衝突することを回避することができる。
【0015】
なお、本明細書は、次のようなX線診断装置に係る発明も開示している。
【0016】
(1)被検体にX線を照射してX線撮影を行うX線診断装置において、可動部を駆動する駆動手段と、駆動手段を操作して可動部の移動を制御する制御手段と、可動部と障害物との離隔距離を計測する距離計測手段と、を備え、前記制御手段は、可動部の移動速度に基づいて距離計測手段の有効測定範囲を変更し、かつ、可動部の移動速度と距離計測手段により計測された離隔距離とに基づいて可動部を制動するように制御することを特徴とするX線診断装置。
【0017】
被検体を載置する天板、X線を照射するX線照射手段、被検体を透過するX線を検出するX線検出手段等は、移動可能に支持されて可動部となる場合が多い。そして、可動部は、常に被検体、術者、その他の障害物と衝突するおそれがある。よって、前記(1)に記載の発明によれば、これら可動部が障害物と衝突することを確実に的確に回避することができ、かつ、不必要に、または誤って可動部を制動することがない。
【0018】
(2)被検体にX線を照射してX線撮影を行うX線診断装置において、X線を照射するX線照射手段と、X線照射手段を駆動する駆動手段と、駆動手段を操作してX線照射手段の移動を制御する制御手段と、X線照射手段と障害物との離隔距離を計測する距離計測手段とを備え、前記制御手段は、X線検出手段の移動速度に基づいて距離計測手段の有効測定範囲を変更し、かつ、X線検出手段の移動速度と距離計測手段により計測された離隔距離とに基づいてX線検出手段を制動するように制御することを特徴とするX線診断装置。
【0019】
前記(2)に記載の発明によれば、X線照射手段と障害物との衝突を確実に的確に回避することができ、かつ、不必要に、または誤って可動部を制動することがない。
【発明の効果】
【0020】
この発明に係るX線診断装置によれば、X線検出手段の移動速度に基づき距離計測手段の有効測定範囲(レンジ)を変更する。離隔距離を精度よく計測することができる。この離隔距離とX線検出手段の移動速度とに基づいて、X線検出手段を制動するように制御するので、離隔距離のみに基づいてX線検出手段を制動する場合に比べて、X線検出手段が低速で移動しているときに不必要に制動されることがない。また、計測される離隔距離の精度がよいので、確実に的確にX線検出手段と障害物との衝突を回避でき、かつ、計測誤差等により誤ってX線検出手段が制動されることはない。よって、可動部が障害物との衝突を回避しつつ、速やかに可動部が移動することができる。また、X線診断装置の操作性も向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。
【0022】
図1は、実施例に係るX線透視装置の概略構成を示すブロック図である。
【0023】
実施例のX線透視装置は、被検体Mを載置する天板1と、X線を被検体Mに照射するX線管2と、被検体Mを透過するX線を検出する検出器3と、このX線管2と検出器3とを保持するC字状アーム4と、C字状アーム4を駆動する駆動部5とを有する。また、X線透視装置は、このほかに、電磁界の変化を検出する静電容量型センサー7と、検出される信号から検出器3と障害物との離隔距離Lmを計測するセンサー回路8と、このセンサー回路8の有効測定範囲(レンジ)を変更するレンジ変更部9と、駆動部5を操作して検出器3の移動を制御する駆動制御部11と、X線透視装置の運転命令を入力する入力部17とを有する。ここで、障害物とは、被検体M、術者、その他の障害物を総称するものである。X線透視装置は、この発明におけるX線診断装置に相当する。
【0024】
X線管2と検出器3とは、被検体Mを挟んで対向するようにC字状アーム4に保持されている。このC字状アーム4は駆動部5に回転可能に支持されている。駆動部5は、駆動制御部11に基づいてC字状アーム4を回転させる。天板1の長手方向を向いた水平方向の軸心を中心としてC字状アーム4を回転駆動し、また、C字状アーム4によって形成される円弧の中心を軸にC字状アーム4を回転駆動する。これにより、X線管2と検出器3とはC字状アーム4と一体となって回転移動する。駆動部5は、この発明における駆動手段に相当する。
【0025】
X線管2が被検体MにX線を照射すると、被検体Mを透過したX線が検出器3に到達する。このX線を検出することで、検出器3は被検体Mの透視像を得ることができる。なお、検出器3としては、イメージインテンシファイア、またはフラットパネルディスプレイ型検出器が例示される。X線管2と検出器3とは、それぞれこの発明におけるX線照射手段とX線検出手段とに相当する。
【0026】
検出器3には、静電容量型センサー7が設置されている。この静電容量型センサー7にはセンサー回路8が電気的に接続されている。図2には、静電容量型センサー7とセンサー回路8との概略構成を示す模式図である。
【0027】
静電容量型センサー7は、対向して配置される送信電極21と受信電極22とを有し、これら送信電極21と受信電極22が検出器3の側壁に設置されている。
【0028】
送信電極21と受信電極22とには、それぞれセンサー回路8が電気的に接続されている。
【0029】
送信電極21には、電源部23から所定の入力電圧Viが印加され、検出器3の周囲に一定の電磁界を発生させる。発生した電磁界は、検出器3に障害物が近づくにつれて弱められる。よって、この検出器3と障害物との離隔距離Lmが小さくなるに連れて、受信電極22により取得される出力電圧Voも小さくなる。比較増幅回路25は所定の入力電圧Viと離隔距離Lmに応じた出力電圧Voとの差を増幅して検出信号Vdを検出する。よって、離隔距離Lmが小さくなるに連れて検出信号Vdは大きくなる。この検出信号Vdの大きさに基づき離隔距離Lmが計測される。
【0030】
このように、静電容量型センサー7とセンサー回路8とによって、検出器3と障害物との離隔距離Lmを非接触で計測する。静電容量型センサー7及びセンサー回路8は、この発明における距離計測手段に相当する。
【0031】
また、レンジ変更部9は、比較増幅回路25の増幅率を調整する。これにより、センサー回路8と静電容量型センサー7とによる離隔距離Lmの有効測定範囲(レンジ)を変更できる。
【0032】
図3を参照して有効測定範囲(レンジ)を変更する一例を示す。図3は、増幅率を変えたときの離隔距離Lmと検出信号Vdとの関係を模式的に示す図である。比較的増幅率が小さいとき、曲線G1に示す特性となり、増幅率を大きくすると曲線G2に示す特性となる。
【0033】
曲線G1と曲線G2は、いずれも離隔距離Lmに対応した検出信号Vdを出力する。しかしながら、離隔距離Lmを精度良く測定できる範囲が異なる。図2に示すように、曲線G1によれば、範囲R1内にある比較的短い離隔距離Lmを精度良く測定できる。一方、曲線G2によれば、範囲R2内にある離隔距離Lmを精度良く測定できる。
【0034】
このように、比較増幅部25の増幅率を調整することによって、精度よく測定できる離隔距離Lmの範囲、すなわち有効測定範囲(レンジ)を変更することができる。レンジ変更部9は、この発明における変更手段に相当する。
【0035】
入力部17は、術者がX線透視装置を運転するときに操作するものであり、各種運転命令が入力される。運転命令としては、「X線照射」や「検出器3の移動」等がある。
【0036】
駆動制御部11には、操作対象である駆動部5と接続されるほか、入力部17とセンサー回路8と接続される。入力部17からは、術者による運転命令が送られる。駆動制御部11の通常操作部15は、この入力部17からの運転命令に基づいて駆動部5を操作して検出器3の移動を制御する。以下では、通常操作部15による制御を特に「通常制御」と呼ぶ。
【0037】
一方、駆動制御部11は、センサー回路8から検出器3と障害物との離隔距離Lmが与えられる。制動判断部13は、この離隔距離Lmと検出器3の移動速度vとに基づいて検出器3を制動するか否か判断する。制動すると判断すると、駆動部5の操作は通常操作部15から制動操作部14に切り換えられる。制動操作部14は、検出器3の移動速度vを制動するように駆動部5を操作する。ここで、制動とは、検出器3の移動速度vを減速させ、または停止させることをいう。以下では、制動操作部14による制御を特に「制動制御」と呼ぶ。駆動制御部11は、この発明における制御手段に相当する。
【0038】
以下、駆動制御部11について、図4を参照して詳しく説明する。図4は、通常制御中において制動制御が開始するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0039】
まず、X線透視装置は、術者による入力部17からの運転命令に基づいて通常制御により運転されているとする。
【0040】
<ステップS1> 制動判断部13が移動速度vを取得する
制動判断部13が検出器3の移動速度vを取得する。ここで、検出器3の移動速度vは実際に計測して取得してもよいが、通常操作部15による駆動部5の操作量から算出して取得してもよい。
【0041】
<ステップS2> 安全距離Lsを求める
制動判断部13は、検出器3が安全に障害物と衝突することを回避することができる最小の距離(以下、この距離を「安全距離」という)Lsを検出器3の移動速度vに基づいて求める。言い換えれば、この安全距離Lsは、検出器3の移動速度vに応じて連続的に変化する。
【0042】
図5に安全距離Lsの採り方を例示する。たとえば、符号P1を付した直線のように、安全距離Lsを移動速度vに比例するように変化させてもよい。また、符号P2を付した曲線のように、安全距離Lsを移動速度vに応じて曲線的に変化させてもよい。あるいは、符号P3で示すように、安全距離Lsをステップ状に変化させてもよい。
【0043】
そのため、検出器3の移動速度vとこれに応じた安全距離Lsとが対応付けられたテーブルを図示省略の記憶部に予め記憶しておき、この記憶部から安全距離Lsを読み出すようにしても構成してもよい。あるいは、検出器3の移動速度vと安全距離Lsとの関係式に検出器3の移動速度vを代入することで安全距離Lsを算出するようにしてもよい。
【0044】
<ステップS3> レンジ変更部9が移動速度vを取得する
レンジ変更部9が検出器3の移動速度vを取得する。ここでも、検出器3の移動速度vは実際に計測して取得してもよいが、制動判断部13から間接的に取得するようにしてもよい。
【0045】
<ステップS4> レンジを変更する
レンジ変更部9は、移動速度vに基づいてセンサー回路8の比較増幅回路25の増幅率を調整する。これにより、センサー回路8と静電容量型センサー7とによる離隔距離Lmの有効測定範囲(レンジ)が変更される。
【0046】
本実施例では、離隔距離Lmが安全距離Lsを確保できているかが重要である。そこで、移動速度vに応じた安全距離Lsが少なくとも有効測定範囲(レンジ)に含まれるように変更する。
【0047】
<ステップS5> 離隔距離Lmを取得する
静電容量型センサー7の入力電圧Viと出力電圧Voとから、センサー回路8は検出信号Vdを検出する。制動判断部13はこの検出信号Vdに基づく離隔距離Lmを取得する。
【0048】
<ステップS6> 離隔距離Lmが安全距離Lsを確保できているか?
制動判断部13は、計測された離隔距離Lmと求めた安全距離Lsとを比較する。ここで、離隔距離Lmが安全距離Ls以上あると判断できれば制動する必要がない。この場合は、通常制御によるX線透視装置の運転を続けるとともに再びステップS1から一連の動作を繰り返す。
【0049】
他方、離隔距離Lmが安全距離Ls未満であるときは、制動する必要が発生するのでステップS7に移る。
【0050】
<ステップS7> 制動制御を開始する
制動判断部13は、駆動部5の操作を通常操作部15から制動操作部14に切り換える。これにより、入力部17からの運転命令はキャンセルされ、検出器3を制動するように制動制御が開始される。
【0051】
制動制御が開始されると、検出器3は減速または停止し障害物との衝突を回避する。
【0052】
このように、本実施例にかかるX線透視装置によれば、レンジ変更部9が検出器3の移動速度vに基づいて有効測定範囲(レンジ)を変更する。これにより、安全距離Ls付近の離隔距離Lmを精度よく計測することができる。よって、制動制御を開始する判断も正確になる。よって、検出器3は障害物と衝突を確実に回避することができるとともに、離隔距離Lmの計測誤差により制動制御が開始されることがない。
【0053】
また、安全距離Lsを検出器3の移動速度vに基づいて求めるので、一律に安全距離を設定する場合に比べてより的確に制動制御を開始する判断をすることができる。したがって、検出器3は障害物と衝突を確実に回避することができるとともに、特に検出器3の低速で移動しているときに不必要に制動制御が開始されることがない。
【0054】
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0055】
(1)上述した実施例では、静電容量型センサー7を検出器3に設置していたが、この構成に限られない。すなわち、X線透視装置の可動部であれば、いずれの可動部に静電容量型センサー7を設置してもよい。これにより、可動部と障害物と衝突することを回避することができる。たとえば、静電容量型センサー7をX線管2に設置してX線管2と障害物との離隔距離Lmを計測するように構成してもよい。また、天板1が昇降等することにより可動部となる場合にあっては、静電容量型センサー7を天板1に設置して天板1と障害物との離隔距離Lmを計測するように構成してもよい。
【0056】
(2)上述した実施例では、静電容量型センサー7を距離センサーとして用いたが、非接触で距離を計測できれば静電容量型に限られない。たとえば、超音波型センサーを用いても良い。これにより、検出対象物の材質等の制約を少なくすることができる。
【0057】
(3)上述した実施例では、C字状アーム4を備える構成であったが、かかる構成に限られない。検出器3が移動する構成であれば、C字状アーム4を備える必要はない。また、検出器3とX線管2とが一体となって移動する構成であったが、当然、個別に移動する構成であってもよい。
【0058】
(4)この発明のX線診断装置は、実施例に係るX線透視装置に限らず、X線断層撮影装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】実施例に係るX線透視装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】静電容量型センサー7とセンサー回路8との概略構成を示す模式図である。
【図3】離隔距離Lmと検出信号Vdとの関係を模式的に示す図である。
【図4】通常制御中において制動制御が開始するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】検出器3の移動速度vと安全距離Lsとの関係を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1 …天板
2 …X線管
3 …検出器
4 …C字状アーム
5 …駆動部
7 …静電容量型センサー
8 …センサー回路
9 …レンジ変更部
11 …駆動制御部
13 …制動判断部
14 …制動操作部
15 …通常操作部
M …被検体
Lm …離隔距離
Ls …安全距離
v …移動速度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体にX線を照射してX線撮影を行うX線診断装置において、照射されるX線を検出するX線検出手段と、X線検出手段を駆動する駆動手段と、駆動手段を操作してX線検出手段の移動を制御する制御手段と、X線検出手段と障害物との離隔距離を計測する距離計測手段と、X線検出手段の移動速度に基づいて距離計測手段の有効測定範囲を変更する変更手段とを備え、前記制御手段は、距離計測手段により計測された離隔距離とX線検出手段の移動速度とに基づいてX線検出手段を制動するように制御することを特徴とするX線診断装置。
【請求項2】
請求項1に記載のX線診断装置において、前記制御手段は、X線検出手段の移動速度に応じた安全距離に比べて計測された離隔距離が短いとき、X線検出手段を制動するように制御することを特徴とするX線診断装置。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−14935(P2006−14935A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−195615(P2004−195615)
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】