説明

CDK2阻害剤としての新規ピリダジノン誘導体

本発明は、置換基X、R1およびR2の定義が本明細書において示される、一般式(I)


の化合物、ならびにこれらの生理学的に許容できる塩、これら化合物の生成方法および薬剤としてのこれらの使用に関する。これら化合物は、キナーゼ阻害剤、特にキナーゼCDK2(サイクリン依存性キナーゼ2)の阻害剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本明細書の以下に示す置換基X、RおよびRの定義による一般式(I)の化合物、ならびにこれらの生理学的に許容できる塩、これら化合物の生成方法および薬剤としての使用に関する。
【0002】
【化8】

【背景技術】
【0003】
これら化合物は、キナーゼ阻害剤、特にキナーゼCDK2(サイクリン依存型キナーゼ2)阻害剤である。
【0004】
文献によれば、癌などの腫瘍性疾患の場合に、前記疾患の治療とCDK2の阻害との間に関連があることが知られている。CDK2および/または、例えばCDK4またはCDK6など、他のサイクリン依存型キナーゼの阻害剤として使用できる多くの化合物がある(M.H.Lee他、Cancer and Metastasis review 22(2003)、435−449、A.Huwe他、Angew.Chem.Int.Ed.42(2003)、2122−2138;国際公開第03/1028721号明細書)。
【0005】
PCT国際出願/欧州第03/12949号明細書は、CDK2の阻害に使用できるピリダジノン誘導体を開示している。これらは、サイクルの位置4に、ピロールまたはインドールなどのヘテロアリール置換基の代わりに、置換基と定義されるアミド基が存在するので、ピリダジノンサイクルの置換において本発明の化合物とは異なる。
【0006】
さらに、異なる置換パターンおよび(部分的に)異なる表示によって、本発明のピリダジノン誘導体とは異なる多くのピリダジノン誘導体が文献に記載されている。
【0007】
国際公開第03/059891号明細書は、調節されていないp38MAPキナーゼ活性および/またはTNF活性によって生じたまたは悪化した疾患および状態の治療に有用なピリダジノン誘導体を開示している。記載されている化合物は、例えば、炎症状態、糖尿病、アルツハイマー病または癌の治療に使用することができる。これら化合物は、サイクルの位置2における窒素が、主にアルキル、アリールまたはヘテロアリールで置換され、サイクルの位置4には、置換基と定義される(ピロールまたはインドールなどの)ヘテロアリール基がないので、ピリダジノンサイクルの置換において本発明の化合物とは異なる。
【0008】
凝集の阻害効果を有する二環式複素環が、欧州特許出願公開第0639575号明細書に記載されている。そこで開示されている一般式(I)は、置換基Aを含有するビシクラスを有しており、それから置換基Aを含有するサイクル中に少なくとも1個のさらなる窒素原子を有するインドール誘導体を誘導することができる。さらにピリダジノン誘導体が、同様に、強制的に1,4−シクロヘキシレン−3または1,4−シクロヘキシ−3−エニレン基およびカルボニル基を含有する多員置換基Bから理論的に誘導され得る。したがって、本発明の化合物は、欧州特許出願公開第0639575号明細書によって開示されていないことは明らかである。欧州特許出願公開第0639575号明細書によって明白に開示された化合物は、本発明の課題ではない。
【0009】
欧州特許出願公開第075436号明細書、米国特許第4,734,415号明細書および米国特許第4,353,905号明細書は、血圧降下剤としてのおよび心筋収縮能を増加させる薬としてのピリダジノン誘導体について記述している。これらのピリダジノン誘導体は、ピリダジノンサイクルの位置6にフェニル基を有し、前記フェニル基は、さらに少なくとも1個の窒素原子を含有する複素環と置換される。欧州特許出願公開第075436号明細書および米国特許第4,353,905号に記載されているピリダジノン誘導体が、ピリダジノンサイクルの位置4に置換基を有していないのに対して、米国特許第4,734,415号明細書に開示されているピリダジノン誘導体は、この位置に低アルキルで置換したアミド基を有することもできる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、CDK2に対して阻害効果を有する化合物に関する強い必要性が存在する。本発明の目的は、この能力を示す化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、下記の式(I)によるピリダジノン誘導体またはそれらの生理学的に許容できる塩によって達成される。
【0012】
【化9】

上式において、
Xは、
【0013】
【化10】

、テトラゾリルならびに非置換および少なくとも一置換のトリアゾリル、イミダゾリル、ピロリルおよびピラゾリルから成る群から選択される基であり、
ここで、置換基が、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
前記基のそれぞれが、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介してピリダジノンフラグメントに結合しており、
AはCRまたはNであり、
BはCRまたはNであり、
DはCRまたはNであり、
EはCRまたはNであり、
ここで置換基A、B、DおよびEのうち最高3個までをNとすることもでき、
は、ハロゲン、
非置換または少なくとも一置換のC〜C10アルキルであり、
ここで置換基は、ハロゲン、CN、NO、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
あるいは非置換または少なくとも一置換のアリールまたはヘテロアリールであり、
ここで置換基が、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリールおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、または−OHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素またはC〜C10アルキルであり、
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR8、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
はH、
あるいは、非置換または少なくとも一置換のC〜C10アルキル、C〜C10アルケニル、C〜C10アルキニル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、
ここで置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール、オキソ、ハロゲン、−OH、C〜C10アルキル、C〜C10アルコキシ、(C〜C10アルキル)チオ−、−C(O)OH、−C(O)O−(C〜Cアルキル)、−C(O)NH、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−CN、−NH、−NH(C〜C10アルキル)および−N(C〜C10アルキル)から成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
はH、
あるいは非置換または少なくとも一置換のC〜C10アルキル、C〜C10アルケニル、C〜C10アルキニル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、
ここで置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール、ハロゲン、−OH、オキソ、C〜C10アルキル、C〜C10アルコキシ、(C〜C10アルキル)チオ−、−C(O)OH、−C(O)O−(C〜Cアルキル)、−C(O)NH、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−CN、−NH、−NH(C〜C10アルキル)および−N(C〜C10アルキル)から成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
10は、非置換または少なくとも一置換のC〜C10アルキル、C〜C10アルケニルまたはC〜C10アルキニルであり、
ここで置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール、ハロゲン、−OH、オキソ、C〜C10アルコキシ、(C〜C10アルキル)チオ−、−C(O)OH、−C(O)O−(C〜Cアルキル)、−C(O)NH、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−CN、−NH、−NH(C〜C10アルキル)および−N(C〜C10アルキル)から成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−C(O)−(C〜Cアルキル)、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき
ヘテロアリールは、5〜10員の芳香族単環式または二環式複素環で、N、OおよびSから成る群から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有しており、
アリールは、6〜10員の芳香族単環式またはビシクラスであり、
ヘテロシクリルは、4〜10員の非芳香族単環式または二環式複素環で、N、OおよびSから成る群から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
上記の、置換基R〜R10、A、B、D、E、X、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルの意味は、それぞれの置換基の基本的意味(定義)である。
【0015】
式(I)グループの化合物において、例えば、アリール、ヘテロアリール、アルキルなどの、フラグメント、基または置換基が複数存在する場合、これらすべては、互いに独立に示された意味を有しているので、それぞれの個々の場合において、互いが同一であったりまたは異なったりする。以下の注釈は、(例えば)アリール基、置換基、フラグメントあるいは基としての分類とは無関係に、アリールならびに他のどのような基に対しても適用される。別の例は、−N(C〜Cアルキル)基であり、ここでアルキル置換基は同一であってもあるいは異なっていてもよい(例えば、エチル2個、またはプロピル1個、およびメチル1個)。
【0016】
式(I)に従う化合物の上記定義において、置換基、例えばアリール基は、非置換またはさらなる置換基、例えば、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲンなど、で少なくとも一置換であり、アリールの多置換が存在する場合において、さらなる置換基のグループからの選択が互いに独立しているような場合にこれが適用される。それ故、さらなる置換基すべての組合せは、例えば、アリールの二重置換の場合に含まれる。したがって、アリールはエチルで2回置換することもできるし、アリールはメチルまたはエチルとそれぞれ一置換することもできるし、アリールはエチルまたはフルオロとそれぞれ一置換することもできるし、アリールはメトキシなどで2回置換することもできる。
【0017】
アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、直線状態でも枝分かれ状態でも、非環式でも環式でもよい。これは、これらが他の基、例えばアルコキシ基(C〜C10−アルキル−O−)、アルコキシカルボニル基またはアミノ基の一部の場合でも、あるいは置換されている場合でも適用される。
【0018】
アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルである。これは、これら基のn−異性体もイソプロピル、イソブチル、イソペンチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、3,3−ジメチルブチルなども含む。さらに、特に明記しない限り、本明細書においてアルキルという用語は、非置換アルキル基ならびに1つ以上の、例えば、1、2、3または4つの同一のまたは異なる基、例えば、アリール、ヘテロアリール、アルコキシまたはハロゲンによって置換されたアルキル基も含む。置換基は、アルキル基の所望するどの位置にも存在することもできる。また本明細書において、アルキルという用語は、シクロアルケニル基およびシクロアルケニル−アルキル−基(シクロアルケニルで置換されたアルキル)を明確に含んでおり、シクロアルケニルは少なくとも3個の炭素原子を含有する。かかるシクロアルケニル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクテニルである。すべてのシクロアルキル基は、上記においてアルキル基の場合について例示されたように、非置換でも、また場合によっては1つ以上のさらなる基と置換されてもよい。
【0019】
アルケニルおよびアルキニル基の例は、ビニル基、1−プロピル基、2−プロペニル基(アリル基)、2−ブテニル基、2−メチル−2−プロペニル基、3−メチル−2−ブテニル基、エチニル基、2−プロピニル基(プロパルギル基)、2−ブチニル基または3−ブチニル基である。本明細書において、アルケニルという用語は、シクロアルケニル基およびシクロアルケニル−アルキル−基(シクロアルケニルで置換されたアルキル)を明確に含んでおり、少なくとも3個の炭素原子を含有する。シクロアルケニル基の例は、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルおよびシクロオクテニルである。
【0020】
アルケニル基は(したがって、アルク−ジエニル(alk−dienyl)ならびにアルク−トリエニル(alk−trienyl)基も)、1〜3個の共役または非共役二重結合有することもでき、直鎖または枝分れ鎖において1個の二重結合を有することが好ましい。同様のことが、アルケニル基の三重結合についても適用される。アルケニルおよびアルキニル基は、上記のアルキル基の場合に例示したように、非置換であっても、また場合によっては1つ以上のさらなる基と置換することもできる。
【0021】
特に明記しない限り、上記のアリール、ヘテロアリールおよび複素環基は、非置換または1つ以上の、例えば、上記定義で示された1、2、3または4個の置換基を有することもでき、この置換基は、所望のどの位置に存在してもよい。例えば、一置換のフェニル基において、置換基は位置2、位置3または位置4とすることもでき、二置換のフェニル基において、置換基は、位置2,3、位置2,4、位置2,5、位置2,6、位置3,4または位置3,5とすることもできる。三置換のフェニル基において、置換基は、位置2,3,4、位置2,3,5、位置2,3,6、位置2,4,5、位置2,4,6、または位置3,4,5とすることもできる。四置換のフェニル基において、置換基は、位置2,3,4,5、位置2,3,4,6または位置2,3,5,6とすることもできる。
【0022】
上記の定義ならびに一価の基に関する下記の定義は、二価の基のフェニレン、ナフチレンおよびヘテロアリーレンにも同様に適用される。これら二価の基(フラグメント)は、いずれかの環炭素原子によって隣接する基に付着することもできる。フェニレン基の場合、これらは、位置1,2(オルトフェニレン)、位置1,3(メタフェニレン)または位置1,4(パラフェニレン)とすることもできる。例えば、チオフェンまたはフランなど1個のヘテロ原子含有する5員環芳香族の場合、2つの自由結合は、位置2,3、位置2,4、位置2,5、位置3,4とすることもできる。ピリジンから誘導された二価の基は、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、および3,5−の位置とすることもできる。非対称の二価の基の場合、本発明はすべての位置異性体を含む。すなわち、例えば2,3−ピリジリデニル基の場合、一方の隣接基が位置2に存在し他方の隣接基が位置3に存在する化合物ならびに一方の隣接基が位置3に存在し、他方の隣接基が位置2に存在する化合物を含む。
【0023】
特に明記しない限り、ヘテロアリール基、ヘテロアリーレン基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリレン基および窒素に結合している2つの基によって形成される環は、完全に置換された、部分的に非置換の、または完全に非置換の複素環(すなわち、ヘテロシクロアルカン、ヘテロシクロアルケン、ヘテロ芳香族)から誘導されることが好ましく、これらは、1、2、3、または4個のヘテロ原子を含有し、同一でも異なっていてもよい。1、2、または3個の、特に1または2個のヘテロ原子を含む複素環から誘導されることがより好ましく、これらは同一でも異なっていてもよい。特に明記しない限り、複素環は、例えば、単環式、二環式または三環式など、単環式でも多環式でもよい。単環式または二環式であることが好ましい。環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましい。2個以上のヘテロ原子を含むポリシクリック複素環の場合、これらは同じサイクル内であっても、または別なサイクル内であってもよい。
【0024】
本発明によれば、ヘテロアリールは単環式または二環式芳香族複素環から誘導される基である。ヘテロアリールの例は、ピロリル、フラニル(=フリル)、チオフェニル(=チエニル)、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−チアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,3−オキサゾリル(=オキサゾリル)、1,2−オキサゾリル(=イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル、1,3−チアゾリル(=チアゾリル)、1,2−チアゾリル(=イソチアゾリル)、テトラゾリル、ピリジニル(=ピリジル)ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,4,5−テトラジニル、インダゾリル、インドリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンジミダゾリル、キノリニル(=キノリル)、イソキノリニル(=イソキノリル)、キナゾリニル、キノキサニリル、フタラジニルチエノチオフェニル、1,8−ナフチリジニル、他のナフチリジニル、プテリジニルまたはチアゾロ[3,2−b][1,2,4]−チアゾリルである。単一サイクルでない場合、上記ヘテロアリールのそれぞれは、この第二サイクルに関して、それぞれの形態が周知で安定している場合には、この飽和形態(パーヒドロ形態)またはこの部分的に不飽和の形態(例えば、ジヒドロ形態またはテトラヒドロ形態)も含む。したがって、「ヘテロアリール」という用語は、本明細書で使用される場合、例えば、両方のサイクルが芳香族である二環式基ならびに1つのサイクルだけが芳香族である二環式基を含む。ヘテロアリールに関するかかる例は、3H−インドリニル、2(1H)−キノリノニル、4−オキソ−1,4−ジヒドロキノリニル、2H−1−オキソイソキノリル、1,2−ジヒドロキノリニル、3,4−ジヒドロキノリニル、1,2−ジヒドロイソキノリニル、3,4−ジヒドロイソキノリニル、クロモニル、クロマニル、1,3−ベンゾジオキシル、オキシンドリル、1,2,3,4−テトラヒドロイイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、5,6−ジヒドロキノリル、5,6−ジヒドロイソキノリル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニルまたは5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリルである。
【0025】
本発明によれば、ヘテロシクリルは、単環式または二環式非芳香族複素環から誘導される基である。非芳香族複素環は、以下の特にヘテロシクロアルカン(完全に飽和された複素環)ならびにヘテロシクロアルケン(部分的に不飽和の複素環)を含む。ヘテロシクロアルケンの場合は、2個以上の二重結合を有し、場合によっては共役することもできる化合物も含まれる。ヘテロシクリルの例は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、オキサゾリジニル、テトラヒドロフルフルアニル、テトラヒドロチオフェニル1,3ジオキサニル、1,4−ジオキシニル、ピラニル、チオピラニル、テトラヒドロ−1,2−オキサジニル、テトラヒドロ−1,3−オキサジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,2−チアジニル、1,3−チアジニル、1,4−チアジニル、アゼピニル、1,2−ジアゼピニル、1,3−ジアゼピニル、1,4−ジアゼピニル、1,3−オキサゼピニル、1,3−チアゼピニル、アゼパニル、2−オキソ−アゼパニル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジニル、1,2−ジヒドロピリジニル、1,4−ジヒドロピリジニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、4(3H)−ピリミドニル、1,4,5,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラニル、ジヒドロフラニル、7−オキサビシクロ[2,2,1]ヘプタニル、ジヒドロチオフェニルまたはジヒドロチオピラニルである。ヘテロシクリル基の飽和の程度は、それらの個別の定義に示されている。
【0026】
これら複素環から誘導される置換基は、任意の適切な炭素原子を介して付着させることもできる。窒素複素環から誘導される基は、環窒素原子上に水素原子または置換基を有することもでき、この例には、ピロール、イミダゾール、ピロリジン、モルホリン、ピペラジン基等が含まれる。これら窒素複素環基は、特にそれぞれの複素環基が炭素原子に結合される場合、環窒素原子を介して付着させることもできる。例えば、チエニル基は、2−チエニルまたは3−チエニルとして存在することもできるし、ピペリジニル基は、1−ピペリジニル(=ピペリジノ)、2−ピペリジニル、3−ピペリジニルまたは4−ピペリジニルとして存在することもできる。適切な窒素複素環は、N−オキシドまたは生理学的に許容できる酸から誘導される対イオンを含有する第四塩としても存在することもできる。例えば、ピリジン基は、ピリジン−N−オキシドとしても存在することもできる。適切な硫黄含有複素環は、S−oxidまたはS−S−dioxidとして存在することもできる。
【0027】
本発明によれば、アリールは、単環式または二環式非芳香族から誘導される基であり、ここでサイクルはいかなるヘテロ原子も含有していない。単環式でない場合、アリールという用語は、この第二サイクルに関して、それぞれの形態が周知で安定している場合には、この飽和形態(パーヒドロ形態)またはこの部分的に不飽和な形態(例えば、ジヒドロ形態またはテトラヒドロ形態)も含む。したがって、アリールという用語は、本明細書で使用される場合、例えば、両方のサイクルが芳香族である二環式基ならびに1つのサイクルだけが芳香族である二環式基を含む。かかるヘテロアリールの例は、フェニル、ナフチル、インダニル、1,2−ジヒドロナフテニル、1,4−ジヒドロナフテニル、インデニルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフテニルである。
【0028】
アリールアルキル(アリール−(C〜Cアルキル)−など)は、アルキル基(C〜Cアルキルなど)を意味し、これは同様にアリール基によって置換される。ヘテロアリールアルキル(ヘテロアリール−(C〜Cアルキル)−など)は、アルキル基(C〜Cアルキルなど)を意味し、これは同様にヘテロアリール基によって置換される。かかるアリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロシクリルアルキル基は、それ自体が他の置換基またはフラグメント(ヘテロシクリル−(C〜C−アルキル)−NH−など)の置換基であることができ、これは置換基またはフラグメント(−NH−など)が、同様にヘテロシクリルアルキル(ヘテロシクリル−(C〜C−アルキル)など)によって置換されることを意味する。さらに可能性のあるアルキル基の置換基にはHN−(C〜C−アルキル)−、(C〜C−アルキル)HN−(C〜C−アルキル)−または(C〜C−アルキル)N−(C〜C−アルキル)などの例が含まれ、これは、アルキル基(C〜C−アルキルなど)が、同様に−NH、−NH(C〜C−アルキル)または−N(C〜C−アルキル)によってそれぞれ置換されることを意味する。さらに、(C〜C−アルキル)HN−(C〜C−アルキル)−などの基は、それ自体が別の置換基またはフラグメント((C〜C−アルキル)HN−(C〜C−アルキル)−O−など)の置換基であることができ、これは置換基またはフラグメント(−O−など)が、同様に置換されたアルキル基((C−C−アルキル)HN−(C−C−アルキル)−など)によって置換されることを意味する。アルキル、ヘテロアリールおよびアリールの定義および可能性のある置換基に関しては、上記の定義が参照される。
【0029】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、フッ素、塩素または臭素であることが好ましく、フッ素または塩素であることが最も好ましい。
【0030】
本発明は、式(I)の化合物のすべての立体異性体を含む。式(I)の化合物に存在する不斉中心は、互いがすべて独立にS立体配置またはR立体配置を有している。本発明は、すべての可能性のある鏡像異性体およびジアステレオマーならびに2つ以上の立体異性体の混合物、例えば、鏡像異性体および/またはジアステレオマーのすべての比率での混合物、を含む。したがって、鏡像異性体として存在することもできる本発明の化合物は、鏡像異性体的に純粋な形態として、左旋性および右旋性鏡像体双方として、ラセミ化合物の形態において、および2つの鏡像異性体のすべての比率の混合物の形態において存在してもよい。シス/トランス異性体の場合、本発明は、シス形態およびトランス形態ならびにすべての比率のこれら形態の混合物を含む。これらすべての形態が、本発明の目的である。所望するならば、個別の立体異性体の調製は、慣習的な方法、例えば、クロマトグラフィーまたは結晶化などにより、立体異性体的に均一な出発原料を使用して合成するかまたは立体選択的な合成を使用して、混合物を分離することによって実施することもできる。場合によっては、誘導体化を立体異性体の分離の前に実施することもできる。立体異性体の混合物の分離は、式(I)の化合物の段階で実施することもできるし、または合成中の中間体の段階で実施することもできる。本発明は、式(I)の化合物のすべての互変異性型、特にケト−エノール互変異性も含んでいる。すなわち、各化合物は、それらのケト形態でも、エノール形態でも、またはすべての比率のそれらの混合物であってもよい。
【0031】
式(I)による化合物が、1種もしくは複数種の酸性または塩基性基を含んでいる場合、本発明は、それらの対応する生理学的にまたは毒物学的に許容できる塩も含む。
【0032】
生理学的に許容できる塩は、出発化合物または基礎化合物と比較した場合のそれらのより大きな水に対する可溶性によって、特に医療用に適している。前記塩は、生理学的に許容できるアニオンまたはカチオンを有していなければならない。本発明の化合物の適切な生理学的に許容できる酸添加塩は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、スルホン酸、および硫酸などの無機酸の塩、ならびに酢酸、テオフィリン酢酸、メチレン−bis−b−オキシナフト酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、サルチル酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトバイオニック酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、琥珀酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸およびトリフルオロ酢酸などの有機酸である。適切な薬剤的に許容できる塩基性塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩およびカリウム塩など)およびアルカリ土類金属塩(マグネシウム塩およびカルシウム塩など)である。
【0033】
薬剤的に許容できないアニオンを有する塩も、薬剤的に許容できる塩を調製または精製するためおよび/または、例えば生体外用途など、非治療用途の有用な中間体として本発明の範囲内に含まれる。
【0034】
式(I)の化合物が、分子中に酸性基と塩基性基を同時に含有している場合、本発明は、上記の塩形態に加えて、分子内塩またはベタイン(双性イオン)も含む。
【0035】
式(I)によるそれぞれの塩は、当業者などに知られている慣習的な方法、例えばこれらを溶媒または分散剤中で、有機もしくは無機の酸または塩基と接触させることで、あるいは他の塩との陰イオン交換もしくは陽イオン交換によって得ることもできる。
【0036】
本発明は、さらに、例えば、水和物もしくはアルコールとの付加体など、式(I)による化合物のすべての溶媒和物、式(I)の化合物の活性代謝物、および例えばエステルまたはアミドなど、生理学的に許容することができそして分割可能な基を含有する誘導体を含む。
【0037】
本明細書で使用される「生理学的機能誘導体」という用語は、式(I)の発明化合物の生理学的に許容できるあらゆる誘導体、例えば、人間などの哺乳動物への投与において、式(I)の化合物またはこの活性代謝物が(直接的にまたは間接的に)形成され得るエステルに関する。
【0038】
生理学的機能誘導体は、本発明の化合物のプロドラックも含む。かかるプロドラックは、体内で発明の化合物に代謝されてもよい。これらプロドラックは、それ自体が活性でも活性でなくてもよい。
【0039】
本発明の化合物は、各種の多様な形態、例えば、非結晶性または結晶性の多様な形態として存在することもできる。発明の化合物のすべての多様な形態は、本発明の範囲内に含まれ、発明の別の態様である。
【0040】
式(I)の好ましい化合物は、式(I)の上記置換基R〜R10、A、B、D、E、X、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロアリールの1つ以上が、全部を含めて、互いに独立して、以下の意味(定義)を、(定義された場合は)好ましい意味の可能な組合せ、より好ましい意味、より一層好ましい意味、特に好ましい意味、ことのほか好ましい意味、同じく本発明の対象であるそれぞれの基本的意味を有する置換基の組合せと一体となって有している化合物である。
【0041】
Xは、
【0042】
【化11】

、ならびに非置換および少なくとも一置換のピロリルから成る群から選択される基であることが好ましい。
【0043】
ここで、置換基は、ハロゲン、−CN、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、−SONRH、−SO、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
前記基のそれぞれは、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介して、ピリダジノンフラグメントに結合されている。
【0044】
Xは、
【0045】
【化12】

、ならびに非置換および少なくとも一置換のピロリルから成る群から選択される基であることがより好ましい。
【0046】
ここで、置換基は、ハロゲン、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)NRH、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
フェニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたはOHで少なくとも一置換することもでき、
前記基のそれぞれは、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介して、ピリダジノンフラグメントに結合されている。
【0047】
Xは、
【0048】
【化13】

、ならびに非置換および少なくとも一置換のピロリルから成る群から選択される基であることがより一層好ましい。
【0049】
ここで、置換基は、ハロゲン、R10、−OR、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、フェニル、ピリジニル、イミダゾール、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
フェニル、ピリジニルおよびイミダゾールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたはOHで少なくとも一置換することもでき、
前記基のそれぞれは、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介して、ピリダジノンフラグメントに結合されている。
【0050】
Xは、
【0051】
【化14】

、ならびに非置換および少なくとも一置換のピロリルから成る群から選択される基であることが特に好ましい。
【0052】
ここで、置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、非置換および少なくとも一置換のフェノキシ、フェニルおよびピリジニルから成る群から選択され、
ここで、置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよび−OH、ならびに非置換および少なくとも一置換のC〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから成る群から選択され、
ここで、置換基は、フェニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、ピロリジニル、−NH、−NH(C〜C−アルコキシ)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
フェニル、アゼチジニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリルおよびピロリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
前記基のそれぞれは、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介して、ピリダジノンフラグメントに結合されており、
Aは、CRであることが好ましく、
Bは、CRであることが好ましく、
Dは、CRであることが好ましく、
Eは、CRであることが好ましく、
置換基A、B、DおよびEのそれぞれがこの好ましい意味を有していなければ、置換基A、B、DおよびEの2つだけがNであることが好ましく、1つだけがNであることがより好ましい。
【0053】
は、非置換または少くとも一置換のC〜Cアルキルであることが好ましい。
【0054】
ここで、置換基は、フルオロ、クロロ、−OH、C〜Cアルコキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−NH−、アリール−(C〜Cアルキル)−NH−、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から選択され、
前記置換基のアリール−、ヘテロシクリル−およびヘテロアリール−フラグメントは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OH、あるいは非置換または少なくとも一置換のアリールまたはヘテロアリールと、少なくとも一置換することもでき、
ここで、置換基は、ハロゲン、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリールおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0055】
は、非置換または少くとも一置換のフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾジオキソリルまたはチアゾロ[3,2−b][1,2,4]−トリアゾリルであることがより好ましい。
【0056】
ここで、置換基は、ハロゲン、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR7(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
アリールおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHと、少なくとも一置換することもできる。
【0057】
は、非置換または少くとも一置換のフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾジオキソリルまたはチアゾロ[3,2−b][1,2,4]−トリアゾリルであることがより一層好ましい。
【0058】
ここで、置換基は、ハロゲン、C〜Cアルキル、フェニル−(C〜Cアルキル)−、−OH、C〜Cアルコキシ、(C〜Cアルキル)チオ−、−O−フェニル、−NH、−N(C〜C−アルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、HN−(C〜Cアルキル)−NH−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−NH−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−NH−、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−NH−、ヘテロアリール−(C〜Cアルキル)−NH−、フェニル−(C−Cアルキル)−NH−、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フェニルおよびヘテロアリールから成る群から選択され、
前記置換基の、フェニル−、ヘテロシクリル−、およびヘテロアリール−フラグメントは、同様にC〜C−アルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0059】
は、非置換または少くとも一置換のフェニル、チオフェニル、ピラゾリル、ピリジニルまたはピリミジニルであることが特に好ましい。
【0060】
ここで、置換基は、C〜Cアルキル、−OH、C〜C−アルコキシ、(C〜Cアルキル)チオ−、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよび−NH(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
−NH(C〜Cアルキル)は、同様にフェニル、ピペラジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルと、少なくとも一置換することもできる。
【0061】
は、ピリジン−4−イル、2−エチルアミノ−ピリジン−4−イル、2メチルアミノ−ピリミジン−4−イル、2−エチルアミノ−ピリミジン−4−イル、2−ブチルアミノ−ピリミジン−4−イル、2−(2−モルホリン−4−イルアチルアミノ−)ピリミジン−4−イル、ピラゾール−4−イル、3−メトキシ−4−ヒドロキシ−フェニル、4−ヒドロキシ−フェニルまたは3−フルオロ−4−ヒドロキシ−フェニルであることが、ことのほか好ましい。
【0062】
は、水素またはC〜Cアルキルであることが好ましい。Rは、水素であることが特に好ましい。
【0063】
は、水素、ハロゲン、−CN、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、−SONRH、−SO、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることが好ましく、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0064】
は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、R10、−OR、−C(O)NRH、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることがより好ましい。
【0065】
は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、C〜Cアルキル、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−、HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−、C〜Cアルコキシ、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−O−、HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−O−、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、HO−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることがより一層好ましく、前記置換基のヘテロシクリルフラグメントは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−OHと、少なくとも一置換することもできる。
【0066】
は、水素、フルオロ、クロロ、2−ジメチルアミノ−エトキシ、2−ジエチルアミノ−エトキシ、3−ジメチルアミノ−プロポキシ、3−ジエチルアミノ−プロポキシ、ジメチルアミノ−メチル、ジエチルアミノ−メチル、メトキシ、エトキシ、ピペリジン−1−イルメチル、2−ピペラジン−1−イル−エトキシ、4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル、モルホリン−4−イルメチル、2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ、メチル、エチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることが特に好ましい。
【0067】
は、水素から成る群から選択されることがことのほか好ましい。
【0068】
は、水素、ハロゲン、−CN、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、−SONRH、−SO、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることが好ましく、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0069】
は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、R10、−OR、−C(O)NRH、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることがより好ましい。
【0070】
は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、C〜Cアルキル、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−、HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−、−OH、C〜Cアルコキシ、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−O−、HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−O−、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、HO−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることがより一層好ましく、前記置換基のヘテロシクリルフラグメントは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHと、少なくとも一置換することもできる。
【0071】
は、水素、フルオロ、クロロ、2−ジメチルアミノ−エトキシ、2−ジエチルアミノ−エトキシ、3−ジメチルアミノ−プロポキシ、3−ジエチルアミノ−プロポキシ、ジメチルアミノ−メチル、ジエチルアミノ−メチル、メトキシ、エトキシ、ピペリジン−1−イルメチル、2−ピペラジン−1−イル−エトキシ、4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル、モルホリン−4−イルメチル、2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ、メチル、エチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることが特に好ましい。
【0072】
は、水素、ハロゲン、−CN、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、−SONRH、−SO、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることが好ましく、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0073】
は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、R10、−OR、−C(O)NRH、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることがより好ましい。
【0074】
は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、C〜Cアルキル、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−、HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−、−OH、C〜Cアルコキシ、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−O−、HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−O−、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、HO−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることがより一層好ましく、前記置換基のヘテロシクリルフラグメントは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHと、少なくとも一置換することもできる。
【0075】
は、水素、フルオロ、クロロ、2−ジメチルアミノ−エトキシ、2−ジエチルアミノ−エトキシ、3−ジメチルアミノ−プロポキシ、3−ジエチルアミノ−プロポキシ、ジメチルアミノ−メチル、ジエチルアミノ−メチル、メトキシ、エトキシ、ピペリジン−1−イルメチル、2−ピペラジン−1−イル−エトキシ、4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル、モルホリン−4−イルメチル、2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ、メチル、エチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることが特に好ましい。
【0076】
は、水素、ハロゲン、−CN、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、−SONRH、−SO、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることが好ましく、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0077】
は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、R10、−OR、−C(O)NRH、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることがより好ましい。
【0078】
は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、C〜Cアルキル、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−、HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−、−OH、C〜Cアルコキシ、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−O−、HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−O−、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、HO−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることがより一層好ましく、前記置換基のヘテロシクリルフラグメントは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHと、少なくとも一置換することもできる。
【0079】
は、水素、フルオロ、クロロ、2−ジメチルアミノ−エトキシ、2−ジエチルアミノ−エトキシ、3−ジメチルアミノ−プロポキシ、3−ジエチルアミノ−プロポキシ、ジメチルアミノ−メチル、ジエチルアミノ−メチル、メトキシ、エトキシ、ピペリジン−1−イルメチル、2−ピペラジン−1−イル−エトキシ、4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル、モルホリン−4−イルメチル、2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ、メチル、エチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることが特に好ましい。
【0080】
は、水素であることがことのほか好ましい。
【0081】
は、H、あるいは非置換または少なくとも一置換のC〜Cアルキル、ヘテロシクリル、フェニルまたはヘテロアリールであることが好ましい。
【0082】
ここで、置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、フェニル、フルオロ、クロロ、−OH、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜C−アルキル)から成る群から選択され、
ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHと、少なくとも一置換することもできる。
【0083】
は、非置換または少なくとも一置換のC〜Cアルキルであることがより好ましい。
【0084】
ここで、置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0085】
は、非置換または少なくとも一置換のC〜Cアルキルであることが特に好ましい。
【0086】
ここで、置換基は、モルホリニル、ピペラリジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、ピロリジニル、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリルおよびピロリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで一置換することもできる。
【0087】
は、H、
あるいは非置換または少くとも一置換のC〜Cアルキル、ヘテロシクリル、フェニルまたはヘテロアリールであることが好ましい。
【0088】
ここで、置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、フェニル、フルオロ、クロロ、−OH、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜C−アルキル)から成る群から選択され、
ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHと、少なくとも一置換することもできる。
【0089】
は、非置換または少なくとも一置換のC〜Cアルキルであることがより好ましい。
【0090】
ここで、置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0091】
は、非置換または少なくとも一置換のC〜Cアルキルであることが特に好ましい。
【0092】
ここで、置換基は、モルホリニル、ピペラリジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、ピロリジニル、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリルおよびピロリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0093】
は、水素、ハロゲン、−CN、R10、−OR、−C(O)O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−SR、−C(O)NRH、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択されることが好ましく、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHと、少なくとも一置換することもできる。
【0094】
は、水素;ハロゲン;−C(O)−(C〜Cアルキル);トリフルオロメチル;トリフルオロメトキシ;非置換および少なくとも一置換のC〜CアルキルおよびC〜Cアルケニルから成る群から選択されることがより好ましい。
【0095】
ここで、置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、フェニル、−OH、C〜Cアルコキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
フェニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−CO−(C〜Cアルキル)、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、ヘテロアリールおよびフェニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、または−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0096】
は、水素;クロロ;ヨード;ブロモ;−C(O)−(C〜Cアルキル);
非置換および少なくとも一置換のC〜CアルキルおよびC〜Cアルキニルから成る群から選択されることがより一層好ましい。
【0097】
ここで、置換基はフェニル、アゼチジニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、ピロリジニル、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
フェニル、アゼチジニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリルおよびピロリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで一置換することもでき、
フェニル、イミダゾリルおよびピリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0098】
は、水素、クロロ、ヨード、ブロモメチル、エチル、ビニル、ピリジニルおよびフェニルであることが特に好ましい。
【0099】
10は、非置換または少なくとも一置換のC〜CアルキルもしくはC〜Cアルケニルであることが好ましい。
【0100】
ここで、置換基は、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
フェニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−CO−(C〜Cアルキル)、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0101】
10は、非置換または少なくとも一置換のC〜CアルキルもしくはC〜Cアルケニルであることが特に好ましい。
【0102】
ここで、置換基は、フェニル、アゼチジニル、ピリジニル、ピリミジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、ピロリジニル、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
フェニル、アゼチジニル、ピリジニル、ピリミジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリルおよびピロリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもできる。
【0103】
ヘテロアリールは、イミダゾリル、チオフェニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ベンゾ[b]チオフェニル、チアゾロ[3,2−b][1,2,4]−チアゾリル、ピロリル、チノリニル、イソチノリニル、1,2,3,4−テトラシドロチノリニル、ベンゾイミダゾリル、インドリルまたは1,3−ベンゾジオキソリルであることが好ましい。ヘテロアリールは、ピリジニリル、チオフェニルまたはピリミジニルあることが特に好ましい。
【0104】
アリールは、ナフチル、インダニルまたはフェニルであることが好ましい。アリールは、フェニルでアルことが特に好ましい。
【0105】
ヘテロシクリルは、アセチジニル、アゼパニル、4−オキソ−アゼパニル、1,4−ジアゼパニル、テトラヒドロフラニル、1,3−ジオキソラニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペラジニルまたはピペリジニルであることが好ましい。ヘテロシクリルは、ピペリラジニル、モルホルニルまたはピペラジニルであることが特に好ましい。
【0106】
上記定義を参照にした式(I)の好ましい化合物の実施形態の例は以下の通りである。
i)R〜R10、A、B、D、E、X ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールがそれぞれこの好ましい意味を有する、または
ii)Rがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
iii)Rがこの特に好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
iv)R〜Rがそれぞれこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
v)RおよびRがそれぞれこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
vi)Rがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
vii)R10がこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
viii)Aがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
ix)Bがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
x)Dがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
xi)Eがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
xii)Xがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
xiii)A、B、DおよびEがそれぞれこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
xiv)A、B、D、EおよびXがそれぞれこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
xv)ヘテロアリールがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
xvi)ヘテロシクリルがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
xvii)アリールがこの好ましい意味を有し他のすべての置換基はそれらの基本的意味を有する、または
xviii)R〜R10、X ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールがそれぞれこの好ましい意味を有しA、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでこれらの2個だけがNであってもよい、または
xix)R、R、R、R、R、RおよびXがそれぞれこのより好ましい意味を有し、R、R、R10、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールはそれぞれこの好ましい意味を有し、Rはこの特に好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでこれらの1個だけがNであってもよい、または
xx)R、R、R、R、RおよびRがそれぞれこのより一層好ましい意味を有し、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールはそれぞれこの好ましい意味を有し、RおよびXはそれぞれこの特に好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでそれらの1個だけがNであってもよい、または
xxi)R、R、R、R、R、RおよびXがそれぞれこの特に好ましい意味を有し、Rはこのことのほか好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEはそれぞれこの好ましい意味を有する、または
xxii)R、R、R、RおよびXがそれぞれこの特に好ましい意味を有し、R、RおよびRはそれぞれこのことのほか好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEがそれぞれこの好ましい意味を有する、または
xxiii)R、R、R、R、R、RおよびXがそれぞれこの特に好ましい意味を有し、Rはこのことのほか好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでそれらの2個だけがNであってもよい、または
xxiv)R、R、R、R、R、RおよびXがそれぞれこの特に好ましい意味を有し、Rはこのより一層好ましい意味を有しそしてA、B、D、E、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはそれぞれこの好ましい意味を有する、または
xxv)R、RおよびXがそれぞれこの特に好ましい意味を有し、RおよびRはそれぞれこのより一層好ましい意味を有し、Rはこのことのほか好ましい意味を有しそしてA、B、D、E、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはそれぞれこの好ましい意味を有する、または
xxvi)R、R、R、R、RおよびXがそれぞれこの特に好ましい意味を有し、Rはこのより一層好ましい意味を有し、Rはこのことのほか好ましい意味を有しそしてA、B、D、E、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはそれぞれこの好ましい意味を有する、または
xxvii)R、R、R、R、R、RおよびR10がそれぞれこの特に好ましい意味を有し、Rはこのより一層好ましい意味を有し、Xはこのより好ましい意味を有し、Rはこのことのほか好ましい意味を有しそしてA、B、D、E、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはそれぞれこの好ましい意味を有する、または
xxviii)RおよびRがそれぞれこのより一層好ましい意味を有し、RおよびRはそれぞれこのとりわけ好ましい意味を有し、R、R、RおよびXはそれぞれこの特に好ましい意味を有しそしてA、B、D、E、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはそれぞれこの好ましい意味を有する、また
xxix)R、RおよびXがそれぞれこの一層好ましい意味を有し、R、R、R、R、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールはそれぞれこの好ましい意味を有し、R、RおよびR10はそれぞれこの特に好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでそれらの2個だけがNであってもよい、または
xxx)R、R、R、RおよびRがそれぞれこの一層好ましい意味を有し、ヘテロシクリルはこの好ましい意味を有し、R、RおよびXはそれぞれこの特に好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでそれらの1個だけがNであってもよい、または
xxxi)R、R、R、R、RおよびRがそれぞれより一層好ましい意味を有し、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールはそれぞれこの好ましい意味を有し、R、R、R10おおびXはそれぞれこの特に好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでそれらの1個だけがNであってもよい、または
xxxii)R、R、R、R、R、R、R、RおよびXがそれぞれこのより好ましい意味を有し、R、R10、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールはそれぞれこの好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでそれらの1個だけがNであってもよい、または
xxxiii)Rがこのより好ましい意味を有し、RおよびXがそれぞれこのより一層好ましい意味を有し、R、R、R10、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールはそれぞれこの好ましい意味を有し、RおよびRはそれぞれこのことのほか好ましい意味を有し、R、RおよびRはそれぞれこの特に好ましい意味を有しそしてA、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでそれらの1個だけがNであってもよい、または
xxxiv)R〜R10、X ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールがそれぞれこの好ましい意味を有しそしてR、A、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでそれらの2個だけがNであってもよい、または
xxxv)R、R、R〜R10、X ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールがそれぞれこの好ましい意味を有しそしてR〜R、A、B、DおよびEはそれらの基本的意味を有し、ここでそれらの2個だけがNであってもよい。
【0107】
前に示したように、式(I)の好ましい化合物は、上記の例に限定されるものではない。さらに、上記に例示されない、基本的意味における置換基の、他の置換基の好ましい意味、特に好ましい意味、より一層好ましい意味、とりわけ好ましい意味とのすべての組合せ、またはそれぞれの置換基の好ましい意味、特に好ましい意味、より一層好ましい意味、とりわけ好ましい意味とのすべての組合せもまた本発明の対象である。それぞれの置換基の定義によって、かかる組合せが可能となる場合、これが単に事例に過ぎないことは自明である。
【0108】
式(I)の最も好ましい化合物は、
4−(3−フェニル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(3−エチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(3−ブロモ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(5−イソプロピル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−[6−(2−ジエチルアミノエトキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(3−ヨード−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(3−クロロ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、6−ピリジン−4−イル−4−(3−ビニル−1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン、4−[5−(3−ジメチルアミノ−プロポキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−[6−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(6−ピペリジン−1−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、6−ピリジン−4−イル−4−(1H−ピロール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン、4−(6−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンおよび4−(6−ジエチルアミノメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン;
から成る群から選択さる。
【0109】
本発明の化合物は、既知の方法または下記の反応スキームに従って調製することもできる。発明の化合物の調製に使用される出発物質は、周知であるかまたは市販されているか、あるいは既知の方法または下記の特定反応スキームにより調製することができる。
【0110】
下記のスキームは、式(I)の化合物を調製するためのいくつかの重要な経路を示す。
ここで、
【0111】
【化15】

、プロピル、イミダゾリル、ピラゾリル
=Cl、BrまたはI
=Hまたは適切な保護基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル(Boc)である。
【0112】
したがって、例えば式Iの化合物は、中間体IIから金属触媒カップリングおよびメチル基を取り除いて得られる。
【0113】
Mは、例えば、B(OH)、B(OC〜C10アルキル)、Sn(C〜C10アルキル)、Zn(C〜C10アルキル)であってもよい。
【0114】
中間体IIおよびM−Xは、市販されているかそれとも当事者が周知の手順によって調製される。
【0115】
が保護基の場合、前記基は当事者が周知の方法を使用して取り除かれる。
【0116】
ステップb)における式IIIの化合物からのメチル基の除去は、当事者が周知の適切な試薬を使用することによって実施することができる。
【0117】
場合によっては、A、B、D、E、RおよびRは、金属触媒カップリングの後修飾することができる。例えば、R1=Cl、Br、Iの場合、これはパラジウムSuzukiまたはStilleカップリングによって交換することができる(I.Parrot他、Synthesis;7、1999年、1163〜1168)。
【0118】
=Hの場合、これは当事者が周知の方法によって、Cl、BrまたはIに転換することができる。さらに、Cl、BrまたはIは、当事者が周知の標準金属触媒手順によって、同様にRに関して定義された他の置換基と交換される。
【0119】
スキームIIによる様々な方法を通して、パラジウム触媒インドール合成およびステップb)におけるメチル基の除去により、式Iの化合物が中間体IVおよびVから得られる(C.Chen、D.Lieberman、R.D.Larsen、T.R.Verhoeven、P.J.Reider、J.Org.Chem.1997年、62、2676〜2677)。
【0120】
【化16】

=Cl、BrまたはI
=Hまたは適切な保護基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル(Boc)。
【0121】
場合によっては、A、B、D、E、RおよびRは、金属触媒カップリングの後、修飾することができる。例えば、R1=Cl、Br、Iの場合、これはパラジウムSuzukiまたはStilleカップリングによって交換することができる。
【0122】
=Hの場合、これは当事者が周知の方法によって、Cl、BrまたはIに転換することができる。Cl、BrまたはIは、当事者が周知の標準金属触媒手順によって、同様にRに関して定義された他の置換基と交換される。
【0123】
さらに式Iの化合物に対する別の方法を以下のスキーム3に示す。ここでXは置換トリアゾリルでありそしてRはRと同じ定義を有している。
【0124】
【化17】

【0125】
式VIIIの化合物は、スキームに示すように、中間体VIIから当事者が周知の方法により得ることができる。ステップa)において、化合物VIIを適切なヒドラジンと反応させ、続いて適切なアセトイミド酸エステルを使用して転換することによって、式(VIII)の化合物を得る。
【0126】
中間体VIIは、市販されているかまたは当事者が周知の方法によって合成される。
【0127】
式(I)の化合物の合成のためのすべての反応は、それ自体当業者に良く知られており、文献、例えば、Houben−Weyl、Methoden der Organischen Chemie(Methods of Organic Chemistry);.Thieme−Verlag、Stuttgart、またはOrganic Reactions、John Wiley & Sons、New Yorkに記載されている手順に従うかまたは同様の手順により実施することができる。個々の場合の状況に応じて、式(I)の化合物の合成中の副反応を避けるため、保護基を導入して官能基を一時的ブロックし、合成の後段で脱保護基するか、または官能基を前駆基の形態で導入し、これを後の反応段階で所望の官能基に転換することが、必要でありまた有利である。個別の事例において適切なかかる合成方法ならびに保護基および前駆基は、当業者に知られている。所望するならば、式(I)の化合物は、慣習的な精製方法、例えば再結晶化またはクロマトグラフィーによって精製することができる。式(I)の化合物調製のための出発化合物は、市販されているかまたは文献の方法あるいはそれと類似の方法に従って調製することができる。上記の合成方法によって得られた化合物は、本発明のさらなる対象である。
【0128】
一般式(I)による化合物のそれぞれ薬剤としてまたは薬物としての使用も、本発明の対象である。置換基X、RおよびR(ならびに前記の置換基によって定義されるさらなるすべての置換基)に関する定義は、上記文中で明らかにされたのと同じ説明が、当然そのようなものとして適用される。
【0129】
上記で定義した好ましい意味、より好ましい意味、より一層好ましい意味、特に好ましい意味、またはことのほか好ましい意味を有する上記置換基のすべてを含む1つ以上の、可能性のあるすべての組合せを含み、薬剤としての使用のための式(I)の化合物も、また本発明の対象である。
【0130】
一般式(I)の化合物は、キナーゼ阻害剤であり、それ故、キナーゼの異常な活動に起因することもある疾病の治療に使用することができる。キナーゼの異常な活動、例えば、CDK2などの異常な活動について言及することもできる。
【0131】
特に、本発明による化合物は、キナーゼCDK2に使用することができる。CDK2は、通常CDK2/シクリルAまたはCDK2/シクリルEなどの複合体の一部であるので、本発明の化合物はCDK2/シクリルAまたはCDK2/シクリルEの阻害剤としても使用することができる。この効果は、特に癌などの腫瘍性疾患の治療に関連する。
【0132】
本発明の化合物でもって治療することのできる疾病の例には、腫瘍性疾患、好ましくは癌、特に固形腫瘍または白血病が含まれる。
【0133】
本発明内で、固形腫瘍は、造血またはリンパシステムに影響を及ぼさない腫瘍であると定義される。固形腫瘍の例は、上皮腫瘍である。
【0134】
上記の説明において、治療項目には、上記疾病の予防、治療または養生も含む。
【0135】
「式(I)による化合物」に対するすべての引例は、これ以降、上で説明した式(I)の化合物および、これらの塩、溶媒和物および本明細書において説明されているような生理学的に有効な誘導体も指す。
【0136】
式(I)の化合物は、動物、好ましくは哺乳動物、特に人間に投与することができる。式(I)の化合物は、それ自体、互いの混合物、または他の薬剤との混合物において薬剤としてあるいは製剤の形態で投与することができる。したがって、本発明のさらなる対象は、前に説明した疾病の予防および/または処置のための1つ以上の薬物、式(I)の化合物の少なくとも1つの有効投与量を含む製剤(または薬剤組成物)、ならびに前に説明した疾病の予防および/または処置のための式(I)の化合物の少なくとも1つの有効投与量を含む製剤を調製するための式(I)の化合物の使用である。
【0137】
所望の生物学的効果を達成するために必要な式(I)による化合物の量は、例えば、特定の化合物の選択、使用目的、投与方法および患者の病態など、多くの要因に依存する。一般的に、日用量は、体重(kg)当たり、1日0.3mgから100mg(通常3mgから50mg)の範囲、例えば3〜10mg/kg/日である。静脈内投与量は、例えば、0.3mgから1.0mg/kgの範囲することができ、10ngから100ng/kg/分の適切な注入量で投与することができる。これら目的のための適切な注入液は、ml当たり、例えば0.1ngから10mg、一般的に1ngから10mgを含有してもよい。個別の投与量は、例えば1mgから10gの活性化合物を含有することもできる。したがって、注入のためのアンプルは、例えば1mgから100mgを含有でき、経口で投与できる個別の配合物、例えば錠剤またはカプセルなどは、例えば1.0から1000mg、一般的には10から600mgを含有することができる。薬剤として許容できる塩の場合は、塩が準拠している遊離化合物の質量に関する質量が基準となる。上記条件の予防または治療のために使用される化合物は、式(I)による化合物自体であってもよいが、許容できる担体と共に薬剤的に許容できる形態で存在することが好ましい。担体は、これが前記組成物の他の成分と共存でき、患者の健康に有害でないという意味で、自然に許容できなければならない。担体は、個体でも液体でもまたは両方であってもよく、個体投与の化合物として、例えば0.05重量%から95重量%の活性化合物を含有することもできる錠剤として、化合物と配合されていることが好ましい。式(I)によるさらなる化合物を含み、さらなる薬剤的に許容できる活性物質が存在することもできる。本発明の薬剤組成物は、既知のいずれかの方法に従って調製することもでき、これは成分を薬理的に許容できる担体および/または添加剤と混合することを基本的に含む。
【0138】
式(I)による少なくとも1種の化合物ならびに1つ以上の担体に加えて、製剤は添加剤を含有することもできる。添加剤としては、例えば、充填剤、結合剤、潤滑剤、湿潤剤、安定剤、乳化剤、分散剤、保存剤、甘味剤、着色剤、香味剤、芳香剤、濃縮剤、希釈剤、緩衝物質、溶媒、可溶化剤、デポー効果を実現するための試薬、浸透圧を変化させるための塩、被覆剤または抗酸化剤を使用することもできる。
【0139】
本発明の薬剤組成物は、ピル、錠剤、菓子錠剤、被覆錠剤、顆粒、カプセル、ハードまたはソフトゼラチン、水溶液、アルコール溶液、油性溶液、シロップ、乳化懸濁パステル座薬、注射または注入のための溶液、軟膏剤、チキン剤、クリーム、ローション、粉末、スプレー、径皮的治療システム、鼻内スプレー、エアロゾル混合物、マイクロカプセル、インプラント、ロッドまたはプラスターの形態とすることもできる。
【0140】
本発明の薬剤組成物は、口、直腸、局所、経口(例えば舌下)および非経口(例えば、皮下、筋肉内、皮内または静脈内)に適した組成物であるが、最も適した投与の方法は、治療する状態の特性および重大さおよびそれぞれの事例で使用する式(I)による化合物の性質に関するそれぞれ個別の事例に依存する。糖衣配合物および糖衣遅延放出配合物も本発明の範囲に含まれる。配合物は、耐酸性で腸溶性であることが好ましい。適切な腸溶性被覆には、フタル酸酢酸セルロース、フタル酸酢酸ポリビニール、フタル酸ヒドロプロピル−メチルセルロース、およびメタクリル酸の陰オンポリマーおよびメタクリル酸メチルが含まれる。
【0141】
経口投与に適した薬剤組成物は、別個のユニットとして存在することもでき、例えばカプセル、カシェ剤、菓子錠剤または錠剤が、それぞれ式(I)による化合物の特定量を、粉末(ゼラチンカプセルまたはカシェ剤)または顆粒として、水溶液または非水溶液中の溶液または懸濁物として、あるいは水中油乳剤または油中水乳剤として含有する。既に述べたように、前記組成物は、活性組成物と担体(1つ以上の追加の成分を含むこともできる)が接触するステップを含む任意の適切な薬剤的方法に従って調製することができる。一般的に、この組成物は、活性化合物を液体および/または細かく分散した個体担体と均一で均質に混合し、その後必要ならば生成物を成形することによって調製される。したがって、例えば錠剤は、化合物の粉末または顆粒を、必要ならば1つ以上のさらなる成分と共に圧縮もしくは成形することで調製することもできる。プレス錠剤は、自由に流れる形態の化合物、例えば粉末または顆粒を、必要に応じて結合剤、潤滑剤、不活性な希釈剤および/または1つ以上の表面活性剤/分散剤と一緒に適切な機械においてを打錠することにより調製することができる。成形錠剤は、粉末状化合物を不活性液体希釈剤で加湿し、適切な機械において成形することによって調製することができる。希釈剤には、例えばデンプン、セルロース、ショ糖、乳糖またはシリカが使用できる。本発明の薬剤組成物は、例えばステアリン酸マグネシウムまたはタルクなどの潤滑剤、着色剤、被覆剤(砂糖を被覆した錠剤)またはワニスなど希釈剤以外の物質を含むこともできる。
【0142】
経口舌下投与に適した薬剤組成物には、式(I)による化合物を含有する香味剤付きの菓子錠剤、通常はショ糖およびアラビアゴムまたはトラガント、およびゼラチン、およびグリセロールまたはショ糖およびアラビアゴムなどの不活性ベースの化合物を含むパステル剤が含まれる。
【0143】
非経口投与に適した薬剤組成物は、式(I)による化合物の無菌水性調整剤を含むことが好ましく、無菌水性調整剤は、対象とする受容個体の血液と等浸透圧であることが好ましい。これら製剤は、径静脈内で投与されることが好ましいが、皮下、筋肉内または皮内に注射により投与することもできる。前記製剤は、化合物を水と混合し、得られた溶液を無菌の血液と等浸透圧にすることによって調製することが好ましい。本発明の注入が可能な組成物は、一般的に0.1から5重量%の活性化合物を含有する。
【0144】
非経口投与のためのこれら無菌組成物は、好ましくは水性または非水性の溶液、懸濁物または乳化物とすることもできる。溶媒または媒介物として、水、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油(特にオリーブ油状物)、注射のための有機エステル、例えばオレイン酸エチルまたは他の適切な有機溶媒を使用することもできる。これら組成物は、補助剤、特に湿潤、等張化、乳化、分散および安定化媒体を含むこともできる。安定化は、例えば無菌ろ過、安定化剤を組成物に組み入れる、照射または加熱によるなど、いくつかの方法で実施することができる。これらは、使用時に減菌水または他の任意の注射のための無菌媒体に溶解することもできる無菌固体組成物の形態で調製してもよい。
【0145】
直腸投与のための適切な薬剤組成物は、個体投与座薬として存在することが好ましい。これらは、式(I)による化合物を、例えばカカオバターなど従来型の固体担体の1つ以上と混合し、得られた混合物を成形することによって調製することもできる。
【0146】
皮膚への局所適用のための適切な薬剤組成物は、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、噴霧液、エアロゾルまたは油として存在することが好ましい。使用することもできる担体は、ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコールおよびこれら物質の2種以上の組合せである。一般的に、活性化合物は、組成物の0.1から15重量%、例えば0.5から2重量%の濃度で存在する。
【0147】
経皮投与も可能である。経皮投与のための適切な薬剤組成物は、患者の表皮と長期間密接に接着するのに適した個体貼付剤として存在することもできる。場合によっては緩衝水液中において、適切に活性化合物を含有するかかる貼付剤は、接着剤中に溶解および/または分散されるか、あるいはポリマー中に分散される。適切な活性化合物の濃度は、約1%から35%、好ましくは約3%から15%である。特別な可能性は、例えばPharmaceutical Research、2(6):318(1986年)に記載されているエレクトロトランスポートまたはイオン浸透による活性化合物の放出である。
【0148】
以下の実施例は、本発明による組成物を例示する。
【実施例】
【0149】
(実施例A)
活性生成物の投与量50mgを含有し、以下の組成を有するゼラチンカプセルを通常の技法により調製する。
式(I)の化合物......................... 50mg
セルロース............................ 18mg
乳糖............................... 55mg
コロイド状シリカ......................... 1mg
カルボキシメチルナトリウムデンプン................ 10mg
タルク.............................. 10mg
ステアリン酸マグネシウム.................... 1mg
【0150】
(実施例B)
活性生成物の投与量50mgを含有し、以下の組成を有する錠剤を通常の技法により調製する。
式(I)の化合物......................... 50mg
乳糖............................... 104mg
セルロース............................ 40mg
ポリビドン............................ 10mg
カルボキシメチルナトリウムデンプン................ 22mg
タルク.............................. 10mg
ステアリン酸マグネシウム..................... 2mg
コロイド状シリカ......................... 2mg
ヒドロメチルセルロース、グリセリン、酸化チタンの混合物(72対3.5対24.5)の1仕上げフィルム被覆錠剤245mg所要量
【0151】
(実施例C)
活性生成物10mgを含有し、以下の組成を有する注射のための溶液を調製する。
式(I)の化合物......................... 10mg
安息香酸............................. 80mg
ベンジルアルコール........................0.06ml
安息香酸ナトリウム........................ 80mg
95%エタノール......................... 0.4ml
水酸化ナトリウム......................... 24mg
プロピレングリコール....................... 1.6mg
水..............................qs 4ml
【0152】
本発明の別の対象は、式(I)の化合物と式(I)によってカバーされない他の薬剤として活性な物質との組合せである。
【0153】
本発明の化合物は、単独でまたは他の抗ガン剤と混合し投与することもできる。可能性のある組合せには、以下が挙げられる。
アルキル剤、特にシクロホスファミド、メルファラン、イホスファミド、クロラムブチル、ブスルファン、チオテパ、プレドニマスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾトシン、デカルバジン、テモゾロマイド、プロカルバジンおよびヘキサメチレジアミン、
特に、シズプラチン、カルボプラチン、またはオキサリプラチンなどの白金誘導体、
特に、ブレオマイシン、マイトマイシンまたはダクチノマイシンなどの抗生物質剤、
特に、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビンまたはタクソソイド(パクリタキセルおよびドセタキセル)などの抗菌剤、
特に、ドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ミトキサントロンまたはイソキサントロンなどのアントラサイクリン
エトポシド、テニポシド、アムサクリン、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、イノテカン、トポテカンまたはトムデックスなどのグループIおよびIIのトポイソメラーゼ、
5−フルオロウラシル、UFTまたはフロクスウリジンなどのフルオロピリミジン、
5−アザシチジン、シタラビン、ゼムシタビン、6−メルカプロムリンまたは6−チオグアニンなどのシチジン類似物、
ペントスタチン、シタラビン、またはリン酸フダラビンなどのアデノシン類似物、
メトトレキサートおよびフォリン酸、
L−アスパラギナーゼ、ヒドロキシウレア、トランスレチノイン酸、スラミン、デクスラゾキサン、アミホスチン、ヘルセピチンならびにエストロゲンおよびアンドロゲンホルモンなどの様々な酵素および化合物。
【0154】
本発明による化合物を、照射線治療法と組み合わせることも可能である。この治療は、同時に、別個にまたは連続的に投与することもできる。この治療は、開業医によって、治療される患者に適用される。以下の実施例によって、本発明を制限なしで例示する。
【0155】
(実施例1)
4−(1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0156】
【化18】

【0157】
a)6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
99.5gの4−アセチルピリジンを、222.4gの炭酸カリウムおよび1Lの水中の76.3gのグリオキシル酸一水和物の冷たい(10℃)溶液に加え、溶液を室温で2.5時間攪拌する。0℃に冷却した後、325mlの酢酸を加え、その後58.8mlのヒドラジン水和物を加え、得られた溶液を還流下、1.5時間攪拌する。次いで溶液を0℃に冷却し、固体KCOによりpHを7に調整し、沈殿物を水およびi−PrOHで洗浄し、89.27g(64%)の6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを得る。
MS:(M+1)=174
【0158】
b)3−クロロ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン
75.6gの6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、小分けにして234.5gのオキシ塩化リンに加え、得られた混合物を100℃で1時間攪拌する。氷水で希釈し、水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整し、ジクロロメタンを用いて抽出し、54gの3−クロロ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジンを得る。これはさらなる精製なしで使用される。
MS:(M+1)=191
【0159】
c)3−メトキシ−6−ピリジン−4イル−ピリダジン
メタノール中の32%メトキシド溶液63mlを、メタノール中の3−クロロ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン溶液57gに加え、反応混合物を還流下、1.5時間攪拌する。溶媒を減圧下で取り除き、残留物を0.7Lの水中に懸濁させてpHを7に調整する。ジクロロメタンで抽出して57gの3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジンを得る。これはさらなる精製なしで使用される。
【0160】
d)4−ヨード−3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン
ヘキサン中のn−ブチルリチウム1.6M溶液45mlを、−30℃において100mlTHF溶液中の2,2,6,6−テトラメチルピペリジン10.2gに加え、混合物を0℃において30分間攪拌する。−75℃に冷却した後、300mlTHFに溶解した3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン11.2gを加え、溶液を−75℃において35分間攪拌する。冷たい(−75℃)反応混合物に、その後400ml中のヨウ素18.3g溶液を加え、−75℃において1.5時間攪拌する。反応物を、80mlのメタノール/THT(1:1)を−75℃においてそして300mlの飽和NaHCO水溶液を室温において加えることでクエンチし、ジクロロメタンで抽出する。有機相を、5%Na水溶液と飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、(MgSOで)乾燥させて溶媒を除去する。粗製生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィーで精製して、14.4gの4−ヨード−3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジンを得る。
MS:(M+1)=313.95
【0161】
e)2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
55mgの4−ヨード−3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン、55mgの1−(tert−ブトキシカルボニル)インドール−2−ボロン酸、53、5mgの炭酸カリウム、の懸濁液中にアルゴンを30分間通過させ、0.8mlDMEおよび0.7mlの水中の18.5mgのトリフェニルホスフィン、および4mgの酢酸パラジウム(II)を加え、混合物を還流下3時間攪拌する。生成物を酢酸エチルで抽出し、シリカゲル上のクロマトグラフィーで精製して、27.5mgの2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。
MS:(M+1)=403.15
【0162】
f)4−(1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
25mgの2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、7.4mgのトリメチルクロロシランおよび1mlのアセトニトリルに溶解した11.3mgのKIを、60℃において2時間攪拌する。その後、ジオキサン中の4N塩酸溶液0.5mlを加え、室温で2時間攪拌する。溶液を、DMF/水で希釈し、RP18カラム上のHPLCによって直接精製し、4.5mgの4−(1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを得る。
MS:(M+1)=289
【0163】
(実施例2)
6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−(1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0164】
【化19】

【0165】
g)6−クロロ−4−ヨード−3−メトキシ−ピリダジン
6−クロロ−4−ヨード−3−メトキシ−ピリダジンは、文献(Mojovic、Ljubica;Turek、Alain;Ple、Nelly;Dorsy、Muriel;Ndzi、Bruno;Queguiner、Guy;Tetrahydron、1995、52、p10417)に記載されている手順に従って合成される。
【0166】
h)2−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
135mgの6−クロロ−4−ヨード−3−メトキシピリダジン、130.5mg1−(tert−ブトキシカルボニル)インドール−2−ボロン酸、152mgの炭酸カリウムの懸濁液中にアルゴンを30分間通過させ、2.2mlDMEおよび1.1mlの水の中の52.5mgのトリフェニルホスフィン、11.2mgの酢酸パラジウム(II)を加えて、混合物を還流下3時間攪拌する。生成物を酢酸エチルの抽出で分離し、シリカゲル上のクロマトグラフィーで精製して、80mgの2−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。
【0167】
i)2[6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル]−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
70mgの6−クロロ−4−ヨード−3−メトキシメトキシピリダジン、53mgの4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール、4mgの炭酸カリウムの懸濁液にアルゴンを30分間通過させ、0.8mlのDMEおよび0.7mlの水中の20.1mgのトリフェニルホスフィンおよび4.4mgの酢酸パラジウム(II)を加え、生成物を酢酸エチルの抽出で分離し、シリカゲル上のクロマトグラフィーで精製して、45.8mgの2[6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル]−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。
MS:(M+1)=418
【0168】
j)6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−4−(1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
25mgの2−[6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル]−インドール−1−カルボン酸tertブチルエステル、8.6mgのトリメチルクロロシランおよび1mlのアセトニトリルに溶解した13.5mgのKIを60℃で2時間攪拌する。その後、ジオキサン中の4N塩酸溶液0.75mlを加え、室温で2時間攪拌する。溶剤を蒸発させ、残留物をRP18カラム上のHPLCによって精製し、14.4mgの4−(1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを得る。
MS:(M+1)=304
【0169】
(実施例3)
4−(3−メチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0170】
【化20】

【0171】
a)3−メチル−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
1.88gのDMAPおよび28.5gのジ−tert−ブチルジカーボネートを、300mlのジクロロメタン中の10.3gの3−メチル−インドール溶液に加え、室温で4時間攪拌する。溶媒を蒸発させ、粗製生成物をシリカゲル上で精製して16.5gの3−メチルインドールl−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。
MS:(M+1)=232
【0172】
b)3−メチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボラン−2−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
アルゴン下−78℃における2.5ml無水テトラヒドロフラン中の3−メチル−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル462mgに対して、THF/ヘキサン中の2MLDA溶液1.2mlを0℃で30分間攪拌して脱プロトンを完了する。反応混合物を−78℃に冷却し、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチルl−1,3,2−ジオキサボロラン、0℃で60分間攪拌する。反応物を、2mlのMeOH/水(1:1)を加えることによってクエンチし、水で希釈し酢酸エチルで抽出する。溶媒を蒸発させシリカゲル上で精製した後、385mgの3−メチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボラン−2−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。
MS:(M+1)=358.6
【0173】
c)2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−3−メチル−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
333mgの4−ヨード−3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン、380mgの3−メチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、294mgの炭酸カリウムの懸濁液中にアルゴンを30分間通過させ、4.8mlDMEおよび2.4ml水の中の111.6mgトリフェニルホスフィン、24mgの酢酸パラジウム(II)を加え、還流下3時間攪拌する。生成物を酢酸エチルの抽出で分離し、シリカゲル上のクロマトグラフィーで精製し、52.1mgの2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−3−メチル−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。
MS:(M+1)=403.15
【0174】
d)4−(3−メチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
50mgの2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−3−メチル−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、0.75mlのエタノールおよび1NのNaOH水溶液0.75mlに溶解する。反応混合物を、マイクロ波装置(200W)中、150℃で攪拌する。溶液を、1NHClを加えることで中和し、溶媒を減圧下で除去して粗製生成物をHPLCクロマトグラフィー(RP18カラム、アセトニトリル/水、0.05%HCOOH)で精製し、21.1mgの4−(3−メチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを得る。
MS:(M+1)=303
【0175】
(実施例4)
4−(6−クロロ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0176】
【化21】

この化合物は、実施例3と同じように合成される。
MS:(M+1)=322
【0177】
(実施例5)
4−(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0178】
【化22】

この化合物は、実施例3と同じように合成される。
MS:(M+1)=322
【0179】
(実施例6)
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−4−(1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0180】
【化23】

【0181】
(a)1−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−エタノール
ヘキサン中のn−ブチルリチウム1.6M溶液47.7mlを、−75℃において、100mlのテトラヒドロフランに滴状で加え、その後12.9mgの2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを加え、得られた溶液を0℃に温めて30分間攪拌する。この溶液を−75℃に冷却し、100mlテトラヒドロフラン中の3−クロロ−6−メトキシピリダジン5gの溶液を同じ温度で加える。反応物を、−75℃において30分間攪拌する。50mlのテトラヒドロフラン中のアセトアルデヒド溶液23.5mlを−75℃に冷却して反応物に加える。この溶液を−75℃において90分間攪拌し、次いで25mlの濃HCl、100mlのエタノールおよび125mlのテトラヒドロフランの混合物を加え、混合物を室温に温める。60mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液をゆっくりと加え、テトラヒドロフランを減圧下で除去する。得られた水相を、ジクロロメタンで3回抽出する。有機相を(MgSOで)乾燥させ、ろ過し減圧下で蒸発させる。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製(ヘプタン中の酢酸エチルの勾配で溶出)する。3.85gのLC−MS(ES+)189(M+H)を得る。NMR分析によって、生成物は約15%の1−(3−クロロ−6−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−エタノールを含有していることが示される。
【0182】
(b)1−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−エタノン
3.85gの1−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−エタノールを300mlのテトラヒドロフラン中に溶解し、35.5gの二酸化マンガンを加える。反応物を室温で48時間攪拌する。固形物をろ過で除去し、溶媒を減圧下で除去する。生成物を精製し、シリカゲルクロマトグラフィーによって1−(3−クロロ−6−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−エタノールを分離(ヘプタン中の酢酸エチルの勾配で溶出)する。2.4gのLC−MS(ES+)187(M+H)を得る。
【0183】
(c)1−[6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチル−フェニル)−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル]−エタノン
250mgの1−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−エタノンおよび232mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を、5mlのDMEに溶解し、溶液をアルゴン下5分間攪拌する。400mgの2,6−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノールおよび1.4mlの炭酸ソーダ2M水溶液を加え、反応溶液を95℃で4時間攪拌する。反応溶液を、シリカゲルカートリッジを通してろ過し、ジクロロメタンで溶出する。溶媒を減圧下で除去する。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーで精製(ヘプタン中の酢酸エチルの勾配で溶出)する。334mgのLC−MS(ES+)273(M+H)を得る。
【0184】
(d)4−[5−(1H−インドール−2−イル)−6−メトキシ−ピリダジン−3−イル]−2,6−ジメチル−フェノール
205mgの2−ブロモアニリンおよび72mgの無水硫酸マグネシウムを、7mlのジメチルアセトアミド中に懸濁させる。325mgの1−[6−(4−ヒドロキシ3,5−ジメチル−フェニル)−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル]−エタノンおよび86.6μlの酢酸を加え、反応物をアルゴンで脱ガスする。330mgのリン酸三カリウムおよび61mgのビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)を加え、反応物をアルゴンで脱ガスする。反応物を140℃で5時間加熱する。この溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。溶媒を減圧下で除去する。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーで精製(ヘプタン中の酢酸エチルの勾配で溶出)する。105mgのLC−MS(ES+)346(M+H)を得る。
【0185】
(e)6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−4−(1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
100mgの4−[5−(1H−インドール−2−イル)−6−メトキシ−ピリダジン−3−イル]−2,6−ジメチル−フェノールを、2mlのアセトニトリル中に懸濁させ、40μlの塩化トリメチルシリルおよび53mgのヨウ化カリウムを加える。溶液を80℃で3時間加熱し、次いでさらに120μlの塩化トリメチルシリルおよび159mgのヨウ化カリウムを加える。溶液を80℃で3時間加熱し、次いで室温で16時間攪拌する。反応溶液を水で希釈し、生成物を分取RP−HPLCにより精製し(水中(+0.01%トリフルオロ酢酸)のアセトニトリル勾配0〜100%を用いて溶出)、15mgのLC−MS(ES+)332(M+H)を得る。
【0186】
(実施例7)
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−4−(5−トリフルオロメチル−1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0187】
【化24】

この化合物は、実施例6と同じように合成される。ここでは、ステップ(d)において、2−ブロモアニリンに代わって2−ブロモ−4−トリフルオロメチル−フェニルアミンが用いられる。3.9mgのLC−MS(ES+)400(M+H)を得る。
【0188】
(実施例8)
4−(4−メチルl−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0189】
【化25】

この化合物は、実施例3と同じように合成される。
MS:(M+1)=303
【0190】
(実施例9)
4−(3−フェニル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0191】
【化26】

【0192】
a)2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドールトリフルオロアセテート
5.5gの2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび10mlジクロロメタン中のTFA5mlの溶液を、室温で18時間攪拌する。溶媒を蒸発させ、粗製生成物を水中に懸濁させて沈殿物を収集することによって精製する。
5.4gのLC−MS(ES+)303(M+H)を得る。
【0193】
b)3−ヨード−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドールTFA塩
【0194】
c)アセトン中の2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドールトリフルオロアセテート2gおよびN−ロドスクシンイミド(NIS)1.3gの懸濁液を、周囲温度において4時間攪拌する。生成物は、ろ過で分離し、アセトンで洗浄してさらなる精製なしで使用される。
2.2gのLC−MS(ES+)429(M+H)を得る。
【0195】
d)2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−3−フェニル−1H−インドール
270mgの3−ロッド−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドールTFA塩、73mgのフェニルボロン酸、220mgの炭酸カリウムおよび2mlDME中の52.4mgのトリフェニルホスフィンの懸濁液中にアルゴンを30分間通過させ、1mlの水、11.2mgのパラジウム(II)アセテートを加えて、混合物を還流下5時間攪拌する。生成物を酢酸エチルによる抽出で分離し、シリカゲル上のクロマトグラフィーで精製する。
64mgのLC−MS(ES+)379(M+H)を得る。
【0196】
e)4−(3−フェニル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
63mgの2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−3−フェニル−1H−インドールを、0.75mlのエタノールおよび0.75mlの1NNaOH水溶液中に溶解する。反応混合物を、マイクロ波装置(200W)中、150℃で攪拌する。反応混合物を、直接HPLCクロマトグラフィー(RP18カラム、アセトニトリル/水、0.05%HCOOH)に適用して生成物を分離する。
42mgのLC−MS(ES+)365(M+H)を得る。
【0197】
(実施例10)
4−(3−エチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0198】
【化27】

【0199】
a)2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−3−ビニル−1H−インドール
430mgの3−ロッド−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドール、490mgの塩化トリブチル(ビニル)スズ、165mgの塩化テトラエチルアンモニウムおよび35mgのDMF中の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)の混合物を、80℃で40分間攪拌する。室温まで冷却した後、15mlのフッ化カリウム水溶液(30%)を加え、混合物を室温で30分間攪拌し、その後EtOAcで抽出する。有機相をMgSO上で乾燥させ、溶媒イオンを蒸発させ、その後分取RP−HPLCで、水中(+0.01%HCOOH)0〜100%のアセトニトリル勾配の溶出により粗製生成物を精製する。
233mgのLC−MS(ES+)329(M+H)を得る。
【0200】
b)3−エチル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドール
12mgのパラジウム、10%オンCharcoleを、70mgの2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−3−ビニル−1H−インドールメタノールに加え、反応混合物を水素雰囲気下4時間攪拌する。触媒をろ過により除去し、溶媒を蒸発により除去して生成物を得る。この生成物はさらなる精製なしで使用された。
61mgのLC−MS(ES+)331(M+H)を得る。
【0201】
c)4−(3−エチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
60mgの3−エチル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドールを、0.5mlのエタノールおよび0.5mlの1NNaOH水溶液中に溶解する。反応混合物を、マイクロ波装置(200W)中、150℃で攪拌する。反応混合物を、直接HPLCクロマトグラフィー(RP18カラム、アセトニトリル/水、0.05%HCOOH)に適用して生成物を分離する。
19mgのLC−MS(ES+)317(M+H)を得る。
【0202】
(実施例11)
4−(3−モルホリン−4−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0203】
【化28】

14μlのホルムアルデヒド(37%水溶液)および氷酢酸0.5ml中のモルホリン17μlの溶液を、2.24mlの氷酢酸中に懸濁している50mgの4−(1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンおよび2.6mlの1,4ジオキサンに対して0℃で滴下する。得られた混合物を室温で3時間攪拌し、その後氷水に注ぎ、pHを2N水酸化ナトリウムで13.3に調整する。生成物はろ過により分離する。
15.4mgのLC−MS(ES+)388(M+H)を得る。
【0204】
化合物38〜42は、実施例11と同じように合成される。
【0205】
(実施例12)
4−(3−ブロモ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0206】
【化29】

22mgの4−(1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを30mLのアセトン中に懸濁させ、2mgのN−ブロムスクシンイミドを加える。反応混合物を、室温で3時間混合し、沈殿した生成物をろ過により分離し、アセトンで洗浄する。生成物を分取RP−HPLCで精製(水中(0.05%HCOOH)の0〜100%アセトニトリル勾配で溶出)する。11.2mgのLC−MS(ES+)368(M+H)を得る。
【0207】
(実施例13)
4−(5−イソプロピル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0208】
【化30】

【0209】
a)1−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−エタノール
30mlTHF中の0.93g2,2,6,6−テトラメチルピペリジンに対して、4.13ml(トルエン中の15%溶液)のn−ブチルリチウムを−30℃において加える。0℃で30分間攪拌した後、反応混合物を−78℃に冷却し、30mlTHF中の1.12gの3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジンの溶液を加えて、−78℃で30分間攪拌する。この温度において3.17gのアセトアルデヒドを加え、さらに2時間攪拌する。反応物を、24mlのMeOH/THF(1:1)を加えることによってクエンチし、周囲温度に温める。同様に30mlの飽和NaHCO水溶液を加え、CHClで抽出する。合わせた有機相を水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、真空中で濃縮する。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル100%)で精製し0.91g(66%)の所望の生成物をベージュ色の固形物として得る。
MS:(M+1)=232
【0210】
b)1−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−エタノン
10mlCHCl中の0.91gの1−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−エタノール溶液に対して、10mlCHCl中のDess−Martin Periodane1.70gを室温で加える。3時間攪拌した後、懸濁液をNaの5%水溶液で抽出する。有機相を水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、真空中で濃縮する。残留物をクロマトグラフィーで精製し、0.83g(92%)の所望の生成物を黄色の固形物として得る。
MS:(M+1)=230
【0211】
c)5−イソプロピル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドール
100mgの1−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−エタノン、120mgのKPO、26.3mgのMgSOおよび0.5mlの乾燥および脱ガスDMA中の22.3mgのパラジウム(0)−ビス(トリ−tert−ブチル−ホスフィン)溶液に対して、37μlの酢酸および93mgの2−ブロモ−4−イソプロピルアニリンを室温で加える。混合物を、140℃で36時間攪拌する。反応物を室温に冷却し、エチルアセテートで希釈し、水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、真空中(高真空で3時間)で濃縮する。残留物(139mg)は、次のステップのために精製せずに使用した。
MS:(M+1)=345
【0212】
d)4−(5−イソプロピル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
2.5mlEtOH中の139mgの(粗製材料)5−イソプロピル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドールに対して、2.5mlのNaOH(1M)水溶液を加える。混合物を、マイクロ波を使用して150℃で10分間加熱する。室温に冷却した後、混合物をろ過し、HPLCにより精製し、所望の生成物を、14mg(11%)の黄色固形物として得る。
MS:(M+1)=331
以下の化合物14〜16は、同じ手順で合成される。
【0213】
(実施例14)
4−(5メチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0214】
【化31】

MS:(M+1)=303
【0215】
(実施例15)
4−(5−フルオロ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0216】
【化32】

MS:(M+1)=307
【0217】
(実施例16)
6−ピリジン−4−イル−4−(5−トリフルオロメトキシ−1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0218】
【化33】

MS:(M+1)=373
【0219】
(実施例17)
6−ピリダジン−4−イル−4−[3−((E)−スチリル)−1H−インドール−2−イル]−2H−ピリダジン−3−オン
【0220】
【化34】

MS:(M+1)=391
この化合物は、実施例9と同じように合成される。
【0221】
(実施例18)
4−(3−アセチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0222】
【化35】

4mgのアセチルクロリドを、0℃において80mgの塩化アルミニウム1,2ジクロロエタンに加え、その後208mgの2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−1H−インドールトリフルオロアセテートを加える。反応混合物を室温で4時間攪拌し、そして50℃で3時間攪拌する。これを氷と水の混合物へと注ぎ、ろ過する。相を分離し、有機相を水で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、溶剤を除去する。逆相クロマトグラフィーにより、8.1mgの4−(3−アセチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4イル−2H−ピリダジン−3−オンを得る。
MS:(M+1)=331
【0223】
(実施例19)
4−[1H−インドール−6−(2−ジメチルアミノエトキシ)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0224】
【化36】

【0225】
a)1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−(tert−ブチルジメチルシロキシ)インドール
5.5gの6−ヒドロキシインドール、7.47gの塩化tert−ブチルジメチルシロキシ、7.03gのイミダゾール、および25mLのジメチルホルムアミドの混合物を、周囲温度で20時間攪拌する。反応物を酢酸エチルで希釈し、水で(2回)洗浄し、(MgSOで)乾燥させ、そして溶媒を減圧下で除去し、油状物を得る。油状物をクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン溶出)で処理し(TLC R0.4(シリカ、酢酸エチル/ヘプタン比1:9))、9.05g(88%)の6−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−1H−インドールを白色固形物として得る。
【0226】
90mlのジクロロメタン中の6−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−1H−インドール9gに対して、0.89gの4−(ジメチルアミノ)ピリジンおよび12.7gのジ−tert−ブチルジカーボネートを加え、反応物を周囲温度で4時間攪拌する。溶媒を除去し、油状物を得る。油状物をシリカ上でクロマトグラフィー処理し、5:95の酢酸エチル/ヘプタンで溶出し、11.5g(91%)の1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−(tert−ブチルジメチルシロキシ)インドールを淡黄色の油状物として得る。
MS:(M+1)=348.20
【0227】
b)1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−(tert−ブチルジメチルシロキシ)インドール−2−ボロン酸
15mLの無水テトラヒドロフラン中の1gの1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−(tert−ブチルジメチルシロキシ)インドールに対して、窒素雰囲気下、−78℃においてtert−ブチルリチウム(ペンタン中の1.5M溶液2.30mL)を3分間にわたって加え、反応物を−78℃で攪拌する。32分後に、0.66mLのホウ酸三メチルを一部分に加えて、反応物を0℃で攪拌する。2時間後に9mLの飽和塩化アンモニウムを加え、混合物を25mLのエーテルで希釈し、周囲温度で攪拌する。反応物を、10%KHSO溶液(60mL)および濃HSO(2mL)から作成された溶液の4mlで酸性化する。15分間攪拌した後、相を分離して有機相を水(15mL)および塩水(15mL)で引き続き洗浄し、(NASOで)乾燥させ、溶媒を減圧下で除去して、部分的に固化した物質を得る。収集した物質をヘキサンで(5mLで2回)洗浄し、635mg(56%)の1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−(tert−ブチルジメチルシロキシ)インドール−2−ボロン酸を白色粉末として得る。
MS:M=392.20
【0228】
c)6−ヒドロキシ−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
600mgの4−ヨード−3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン、974mgの1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−(tert−ブチルジメチルシロキシ)インドール−2−ボロン酸、2.5gの炭酸セリウム、および78mgの[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの複合体(1:1)を、18mLのジオキサンと5.4mLの水との混合物に溶解する。溶液を通してアルゴンを5分間泡立てる。混合物を加熱して、2時間還流する。EtOAcで希釈した後、有機相を水および塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空中で濃縮する。
【0229】
粗製生成物を30mLのTHF中に溶解する。1.51gのフッ化テトラブチルアンモニウム三水和物を加えた後、赤色溶液を2時間攪拌する。反応混合物をEtOAcで希釈した後、飽和塩化アンモニウム水溶液、水、および塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空中で濃縮する。HPLCで精製し、760mg(95%)の6−ヒドロキシ−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。
MS:(M+1)=419.21
【0230】
d)6−(2−ジメチルアミノエトキシ)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
100mgの6−ヒドロキシ−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび175mgのトリフェニルホスフィンを、7mLのトルエンおよび2mLのTHF中に溶解する。84mLの2−ジメチルアミノエタノールおよび123mLのジエチルアゾジカルボキシラートを滴状で加えた後、反応混合物を室温で5時間攪拌する。真空中で溶媒を除去し、残留物をジクロロメタン中に溶解する。有機相を水で洗浄し水相をジクロロメタンで2回抽出する。合わせた有機相をMgSOで乾燥させ、真空中で濃縮する。HPLCで精製し、35mg(43%)の6−(2−ジメチルアミノエトキシ)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。
MS:(M+1)=490.31
【0231】
e)4−[1H−インドール−6−(2−ジメチルアミノエトキシ)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
32mgの6−(2−ジメチルアミノエトキシ)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを0.5mlエタノールに溶解し、0.5mlの1N水酸化ナトリウムを加える。反応混合物をマイクロ波オーブン中、150℃で30分間加熱する。HPLCで精製することによって、9mg(28%)の4−[1H−インドール−6−(2−ジメチルアミノエトキシ)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、このトリフルオロアセテート塩として得る。
MS:(M+1)=376.29
以下の式20〜23、28〜33、44、45、49、52および55は、実施例19と同じように合成される。
【0232】
(実施例20)
4−(6−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0233】
【化37】

MS:(M+1)=404
【0234】
(実施例21)
4−[6−(3−ジメチルアミノ−プロポキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0235】
【化38】

MS:(M+1)=419
【0236】
(実施例22)
4−[6−(3−ジメチルアミノ−プロポキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0237】
【化39】

MS:(M+1)=390
【0238】
(実施例23)
4−(6−ベンジルオキシ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0239】
【化40】

MS:(M+1)=395
【0240】
(実施例24)
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−4−(3−メチル−1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0241】
【化41】

【0242】
(a)1−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−プロパン−1−オール
ヘキサン中のn−ブチルリチウム1.6M溶液104.6mlを、−75℃において200mlのテトラヒドロフランに滴状で加え、その後28.3mlの2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを加え、得られた溶液を0℃に温めて30分間攪拌する。この溶液を−75℃に冷却し、100mlのテトラヒドロフラン中の3−クロロ−6−メトキシピリジンピリダジン11gの溶液を同じ温度で加える。反応物を、−75℃で30分間攪拌する。200mlのテトラヒドロフラン中のプロピオンアルデヒド65.9ml溶液を、−75℃に冷却して反応物に加える。溶液を−75℃で90分間攪拌し、次いで55mlの濃HCl水溶液、220mlのエタノールおよび275mlのテトラヒドロフラン混合物を加え、混合物を室温まで温め、150mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えて、テトラヒドロフランを減圧下で除去する。得られた水相をジクロロメタンで3回抽出する。有機相を(MgSOで)乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させる。生成物を、シリカゲルで精製(ヘプタン中の酢酸エチルの勾配で溶出)する。収量12.25g。LC−MS(ES+)203(M+H)。NMR分析により、生成物は、約15%の1−(3−クロロ−6−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−プロパン−1−オールを含有していることが示された。
【0243】
(b)1−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−プロパン−1−オン
12.25gの1−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−プロパン−1−オールを、410mlのテトラヒドロフラン中に溶解し、105gの二酸化マンガンを加える。反応物を室温で24時間攪拌する。固形物をろ過で取り除き、溶液をさらに室温で16時間、105gの二酸化マンガンで処理する。固形物をろ過で取り除き、溶媒を減圧下で除去する。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーで精製(ヘプタン中の酢酸エチルの勾配で溶出)する。収量3.25g。LC−MS(ES+)201(M+H)
【0244】
(c)1−[6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル]−プロパン−1−オン
2gの1−(6−クロロ−3−メトキシ−ピリダジン−4−イル)−プロパン−1−オンおよび1.73gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を10mlのDMEに溶解し、溶液をアルゴン下、室温で5分間攪拌する。3gの2,6−ジメチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノールおよび炭酸ナトリウム2M水溶液10mlを加え、反応溶液を95℃で4時間攪拌する。反応溶液を酢酸エチルに注ぎ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄する。有機相を(MgSO)で乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させる。シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、ヘプタン中の酢酸エチルの勾配で溶出し、その後分取RP−HPLCで精製(水中の0〜100%アセトニトリル(+0.01%トリフルオロ酢酸)の勾配で溶出)する。収量1.69g。LC−MS(ES+)287(M+H)
【0245】
(d)4−[6−メトキシ−5−(3−メチル−1H−インドール−2−イル)−ピリダジン−3−イル]−2,6−ジメチル−フェノール
73.4μlの2−クロロアニリンおよび21mgの無水硫酸マグネシウムを、3mlのジメチルアセトアミド中に懸濁させる。100mgの1−[6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−3−メトキシピリダジン−4−イル]−プロパン−1−オンおよび31.4mgの酢酸を加え、反応物をアルゴンで脱ガスする。反応物を140℃において16時間加熱する。溶液をろ過する。生成物を分取RP−HPLCで精製(水中の0〜100%アセトニトリル(+0.01%トリフルオロ酢酸)の勾配で溶出)し、35mgを得る。
【0246】
(e)6−(4ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−4−(3−メチル−1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
6mgの4−[6−メトキシ−5−(3−メチル−1H−インドールl−2−イル)−ピリダジン−3−イル]−2,6−ジメチル−フェノールを2mlのアセトニトリル中に溶解し、6.5mgの塩化トリメチルシリルおよび9.96mgのヨウ化カリウムを加える。溶液を80℃で3時間加熱する。反応溶液を水で希釈し、生成物を分取RP−HPLCで精製(水中の0〜100%アセトニトリル(+0.01%トリフルオロ酢酸)の勾配で溶出)する。収量3.8mg。LC−MS(ES+)346(M+H)
【0247】
(実施例25)
4−(3−ヨード−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0248】
【化42】

577mgの4−(1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを30mLのアセトン中に懸濁させて、550mgのNISを加える。反応混合物を室温で3時間攪拌し、生成した沈殿物をろ過により分離してアセトンで洗浄した。生成された物質は、さらなる精製なしで使用される。
収量670mg。LC−MS(ES+)415(M+H)
【0249】
(実施例26)
4−(3−クロロ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0250】
【化43】

実施例26は、NISの代わりにNCSを使用し、実施例25と同じように合成される。
【0251】
収量42mg。LC−MS(ES+)324(M+H)
【0252】
(実施例27)
6−ピリジン−4−イル−4−(3−ビニル−1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0253】
【化44】

104mgの4−(3−ヨード−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン(実施例25)、123mgのトリブチル(ビニル)スズおよびDMF中の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)9mgの混合物を、80℃で40分間攪拌する。室温に冷却した後、4mlのフッ化カリウム水溶液(30%)を加え、混合物を室温で30分間攪拌し、その後EtOAcで抽出する。有機相をMgSO上で乾燥させ、粗製生成物を分取RP−HPLCで精製する前に溶媒イオンを蒸発させ、水中(+0.01%トリフルオロ酢酸)中の0〜100%アセトニトリルの勾配で溶出する。
収量28mg。LC−MS(ES+)315(M+H)
【0254】
(実施例28)
4−(6−メトキシ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0255】
【化45】

MS:(M+1)=319
【0256】
(実施例29)
4−(5−メトキシ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0257】
【化46】

MS:(M+1)=319
【0258】
(実施例30)
4−[5−(3−ジメチルアミノ−プロポキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0259】
【化47】

MS:(M+1)=390
【0260】
(実施例31)
4−[6−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0261】
【化48】

MS:(M+1)=416
【0262】
(実施例32)
6−ピリジン−4−イル−4−[6−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−1H−インドール−2−イル]−2H−ピリダジン−3−オン
【0263】
【化49】

MS:(M+1)=402
【0264】
(実施例33)
4−(5−ベンジルオキシ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0265】
【化50】

MS:(M+1)=395
【0266】
(実施例34)
4−(3−フェネチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0267】
【化51】

この化合物は、実施例10と同じように合成される。
MS:(M+1)=393
【0268】
(実施例35)
6−(2,6−ジメチル−ピリジン−4−イル)−4−(1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0269】
【化52】

この化合物は、実施例2と同じように合成される。
MS:(M+1)=317
【0270】
(実施例36)
4−(5−クロロ−1H−インドール−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピリジン−4−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0271】
【化53】

この化合物は、実施例2と同じように合成される。
MS:(M+1)=351
【0272】
(実施例37)
4−(6−ピペリジン−1−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0273】
【化54】

【0274】
a)2−[1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−(tert−ブチルジメチルシロキシメチル)インドール−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル,1,3,2−ジオキサボロラン
5gの1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−(tert−ブチルジメチルシロキシメチル)インドール(国際公開第03020276号に記載されている通りに調製したもの)を、45mLの無水THF中に溶解し、0℃に冷却した。10mLTHF中のLDA溶液(0℃において、2.61mLジイソプロピルアミンおよび10.86mLのブチルリチウム(ヘキサン中1.6M)から調製したもの)を、30分間にわたって滴下する。0℃において1時間攪拌した後、水および1NのHCl水溶液を加える。5分間攪拌した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水相をEtOAcで再抽出する。(MgSOで)乾燥させ、真空中で濃縮し、7.76gの粗製生成物をベージュ色の固形物として得る。これは次のステップに直接使用される。
【0275】
b)6−ヒドロキシジメチル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
3.94gの4−ヨード−3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン、6.74gの2−[1−(tert−ブトキシカルボニル)−6−(tert−ブチルジメチルシロキシメチル)インドール−2−イル]−4,4,5,5−テトラメチル、1,3,2−ジオキサボロラン、12.29gの炭酸セシウム、および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタンとの複合体(1:1)513mgを、100mLのジオキサンと30.4mLの水との混合物に溶解する。アルゴンを、溶液を通して5分間泡立てる。混合物を加熱し2時間還流する。EtOAcで希釈した後、有機相を水と塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空中で濃縮する。
【0276】
粗製生成物を、95mLのTHF中に溶解する。9.91gのフッ化テトラブチルアンモニウム三水和物を加えた後、赤色溶液を2時間攪拌する。反応混合物をEtOAで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液、水、および塩水で洗浄し真空中で濃縮する。シリカ上で精製して、3.9g(72%)の6−ヒドロキシメチル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得る。
MS:(M+1)=433.26
【0277】
c)6−ホルミル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
2gの6−ヒドロキシメチル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、46mLのジクロロメタン中に溶解する。1.61gの活性酸化マンガン(IV)を加えた後、反応混合物を加熱して1時間還流する。転換が完結するまで、2時間ごとにさらに酸化マンガン(IV)を加える。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、セライト上でろ過する。1.63g(82%)の粗製生成物が得られ、これは次の反応に直接使用される。
【0278】
d)6−(ピペリジン−1−イルメチル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピペラジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
79mgの6−ホルミル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピペラジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、14mLのジクロロエタン中に溶解する。182mLのピペリジンを、次いで0.7mLの酢酸を加える。334mgのトリアセトキシボロヒドリドナトリウムを、何回かの小分けにして6時間にわたって加える。飽和NaHCO水溶液を加え、反応混合物を、COの発生が止むまで攪拌する。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水相をジクロロメタンで洗浄し、合わせた有機相を(MgSOで)乾燥させて真空中で濃縮する。76mg(83%)の粗製生成物が得られ、これは次の反応に直接使用される。
【0279】
e)4−[1H−インドール−6−(ピペリジン−1−イルメチル)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
76mgの6−(ピペリジン−1−イルメチル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、0.6mLのエタノール中に溶解する。0.5mLの1N水酸化ナトリウム水溶液を加える。反応混合物を、マイクロ波装置中、150℃で15分間にわたって加熱する。HPLCで精製して、25mg(36%)の4−[1H−インドール−6−(ピペリジン−1−イルメチル)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、このトリフルオロ酢酸塩として得る。
MS:(M+1)=386.27
【0280】
化合物43、46〜48、50、53および54は、実施例37と同じように合成される。
【0281】
(実施例38)
4−[3−(4−アセチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0282】
【化55】

MS:(M+1)=429
【0283】
(実施例39)
4−(3−ジエチルアミノメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0284】
【化56】

MS:(M+1)=374
【0285】
(実施例40)
4−(3−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0286】
【化57】

MS:(M+1)=346
【0287】
(実施例41)
4−(3−アゼチジン−1−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0288】
【化58】

MS:(M+1)=358
【0289】
(実施例42)
4−(5−クロロ−3−モルホリン−4−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0290】
【化59】

MS:(M+1)=422
【0291】
(実施例43)
4−(6−モルホリン−4−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0292】
【化60】

MS:(M+1)=388
【0293】
(実施例44)
4−[5−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0294】
【化61】

MS:(M+1)=416
【0295】
(実施例45)
4−[5−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0296】
【化62】

MS:(M+1)=376
【0297】
(実施例46)
4−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0298】
【化63】

MS:(M+1)=401
【0299】
(実施例47)
4−(6−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0300】
【化64】

MS:(M+1)=346
【0301】
(実施例48)
4−(6−ジエチルアミノメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0302】
【化65】

MS:(M+1)=374
【0303】
(実施例49)
4[6−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0304】
【化66】

MS:(M+1)=418
【0305】
(実施例50)
6−ピリジン−4−イル−4−(6−ピロリジン−1−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0306】
【化67】

MS:(M+1)=372
【0307】
(実施例51)
4−[3−ブロモ−6−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−1H−インドール−2イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0308】
【化68】

24mgの4−[1H−インドール−6−(2−ジメチルアミノエトキシ)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、1mLのアセトンに懸濁させ、10mgのNBSを加えた。室温で2時間攪拌した後、溶媒を真空中で除去した。HPLC精製によって、8mg(29%)の4−[1H−インドール−3−ブロモ−6−(2−ピペリジルエトキシ)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、このトリフルオロ酢酸塩として得た。
MS:(M+1)=494.03
【0309】
(実施例52)
4−{6−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ]−1H−インドール−2−イル}−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0310】
【化69】

MS:(M+1)=431
【0311】
(実施例53)
4−[5−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0312】
【化70】

MS:(M+1)=401
【0313】
(実施例54)
4−(5−モルホリン−4−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0314】
【化71】

MS:(M+1)=388
【0315】
(実施例55)
4−{5−[2−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−エトキシ]−1H−インドール−2−イル}−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0316】
【化72】

MS:(M+1)=431
【0317】
(実施例56)
4−(3−ブロモ−6−ピペリジン−1−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0318】
【化73】

33mgの4[1H−インドール−6−(2−ジメチルアミノエトキシ)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、1.2mLのアセトンに懸濁させ、14mgのNBSを加える。室温で2時間攪拌した後、溶媒を真空中で除去する。HPLC精製によって、12mg(31%)の4−[1H−インドール−3−ブロモ−6−(ピペリジルメチル)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、このトリフルオロ酢酸塩として得る。
MS:(M+1)=464
【0319】
(実施例57)
4−(3−クロロ−6−ピリダジン−1−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0320】
【化74】

33mgの4−[1H−インドール−6−(2−ジメチルアミノメトキシ)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、1.2mLのアセトンに懸濁させ、10.5mgのNCSを加える。反応混合物を、室温で24時間攪拌し、次いで50℃で2時間加熱する。5mgのNCSを加えた後、反応混合物を50℃でさらに1時間加熱する。次いで溶剤を真空中で除去する。HPLC精製によって、8mg(23%)の4[1H−インドール−3−クロロ−6−(ピペリジルメチル)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、このトリフルオロ酢酸塩として得る。
MS:(M+1)=420.17
以下の化合物60および61は、実施例57と同じように合成される。
【0321】
(実施例58)
6−ピリジン−4−イル−4−(1H−ピロール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン
【0322】
【化75】

この化合物は、実施例1と同じように合成される。
MS:(M+1)=239
【0323】
(実施例59)
4−(5−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0324】
【化76】

【0325】
a)3−オキソ−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−カルボン酸ヒドラジッド
10gの3−オキソ−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−カルボン酸エチルエステル150mlのエタノール中に溶解し、4.2mlのヒドラジン水和物を加え、混合物を5時間還流する。室温に冷却した後、固形物をろ過で収集し、真空中40℃で乾燥させる。
収率:6g、MS:(M+1)=232
【0326】
b)4−(5−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
100mgの3−オキソ−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−カルボン酸ヒドラジッド、130mgのチオアセトアミド、87mgのトリエチルアミン、1mgのピリジンおよび5mlのブタノールの混合物を、15時間還流する。冷却し、室温で攪拌した後、沈殿した固形物をろ過で収集し、冷イソプロパノールおよび塩水で洗浄し、真空中で乾燥させる。
収率:26mg、MS:(M+1)=255
この化合物は、実施例1と同じように合成される。
MS:(M+1)=239
【0327】
(実施例60)
4−[5−(4−クロロ−フェニル)−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0328】
【化77】

0.5gの2−(4−フルオロ−フェニル)−アセトイミド酸メチルエステル、0.24gの3−オキソ−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−カルボン酸ヒドラジドおよび3mlのN−メチルピロリドンの混合物を130℃で2時間加熱する。室温に冷却した後、10mlの水を加え、生成物を酢酸エチルで抽出し、クロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール)で精製する。
収率:35mg、MS:(M+1)=349
【0329】
(実施例61)
4−[5−(4−フルオロ−ベンジル)−4H−(1,2,4]トリアゾール−3−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0330】
【化78】

この化合物は実施例60と同じように合成される。
MS:(M+1)=349
【0331】
(実施例62)
4−[6−(2−モルホリン−4−イル−エチル)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
【0332】
【化79】

MS:(M+1)=363
【0333】
a)6−(2−メトキシビニル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
1.23gの塩化メトキシメチルホスホニウムを、10mLのTHF中に懸濁させ、−78℃に冷却し、2.20mLのブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M)を滴状で加え、得られた混合物を−78℃で30分間攪拌し、次いで氷槽中で0℃に温める。5mLTHF中の、6−ホルミル−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(上記参照)734mg溶液を加えた後、反応混合物を加熱し5時間還流する。室温に冷却した後、反応混合物をヘプタンで希釈し、水で洗浄し、(MgSOで)乾燥させ、真空中で濃縮する。得られた280mgの粗製エノールエーテルは、直接次のステップに使用される。
【0334】
b)6−(2−オキソエチル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
180mgの6−(2−メトキシビニル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、10mLのアセトニトリルに溶解する。次いで196mgのヨウ化カリウムおよび125mLのクロロトリメチルシランを加える。反応混合物を、室温で2時間攪拌する。溶媒を真空中で除去し、得られた固形物をジクロロメタン/水中に溶解する。水相をジクロロメタンで5回抽出し、合わせた有機相を(MgSOで)乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、200mgの粗製生成物を6−(2−オキソエチル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび6−(2−オキソエチル)−2−(3−オキソ−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル)インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの混合物として得る。この混合物は、次のステップに直接使用される。
【0335】
c)6−(2−ピペリジエチル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
54mgの6−(2−オキソエチル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび6−(2−オキソエチル)−2−(3−オキソ−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロピリダジン−4−イル)インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、9mLのジクロロエタン中に溶解する。160mLのモルホリン、次いで0.46mLの酢酸を加える。129mgのトリアセトキシボロ水素化物を、何回かの小分けにして4時間にわたって加える。飽和NaHCO水溶液を加え、反応混合物をCOの発生が止むまで攪拌する。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水相をジクロロメタンで洗浄し、合わせた有機相を(MgSOで)乾燥させ、真空中で濃縮する。8mg(13%)の粗製生成物(6−(2−ピペリジルエチル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび2−(3−オキソ−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル)−6−(2−ピペリジル−エチル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの混合物)が得られ、これは次のステップに直接使用される。
【0336】
e)4−[1H−インドール−6−(ピペリジルエチル)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン
8mgの6−(2−ピペリジルエチル)−2−(3−メトキシ−6−ピリジン−4−イル−ピリダジン−4−イル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび2−(3−オキソ−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−ピリダジン−4−イル)−6−(2−ピペリジル−エチル)−インドール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの混合物を、0.4mLのエタノール中に溶解する。1Nの水酸化ナトリウム水溶液0.56mlを加える。反応混合物を、マイクロ波装置中150℃で15分間加熱する。HPLCで精製することによって、5mg(61%)の4−[1H−インドール−6−(ピペリジルエチル)−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンを、このトリフルオロ酢酸塩として得る。
MS:(M+1)=402.20
【0337】
IC50−値決定のための機能測定
CDK2/サイクリンEフラッシュプレートアッセイ:96−ウェルフォーマット
式(I)による化合物の、CDK2/サイクリンEキナーゼに対する有効性を分析するために、96−ウェルのストレプトアビジン被覆フラッシュプレートを使用する。分析を実施するために、110μlのアリコット中に−20℃で保存される原液として、ビオチニル化−Rbペプチド物質(Biotin−SACPLNLPLQNNHTAADMYLSPVRSPKKKGSTTR−OH)を、キナーゼ緩衝剤(Hepes50mM、NaCl1mM、MgCI5mM、pH7.5)中で1mMにおいて可溶化する。実験日にこの溶液のアリコットを解凍し、即座に緩衝液に加えられた1mMのチオスレイトール(DTT)を含有するキナーゼ緩衝剤中において、14.3μMに希釈する。
【0338】
この溶液の70μlが、10μM(100μl反応性体積)の最終濃度を達成するために、フラッシュプレートの各ウェル中に加えられる。1000μM、333.3μM、111.1μM、37.03μM、12.35μM、4.11μMおよび1.37μMを達成するために、10mMの原液からの阻害剤の連続希釈がDMSO中において調製され、DMSO10%緩衝剤(体積/体積)中で、100μM、33.3μM、11.1μM、3.7μM、1.24μM、0.41μMおよび0.14μMを達成するために、キナーゼ緩衝剤+DTT中ですべて再希釈される。最終濃度として10μM、3.33μM、1.11μM、0.37μM、0.12μM、0.04μMおよび0.01μM、1%DMSO(体積/体積)を達成するために、これら溶液のそれぞれの10μl(または、対照試験のための緩衝剤+DTTの10μl)は、テストプレートウェルに移される。各ウェルにおいて、33PγATP/ATPとの混合物の10μl溶液が、1μMの最終濃度および合計で1μCiを達成するために加えられる。20nM最終濃度を達成するため、キナーゼ反応は、キナーゼ緩衝剤+DTT(またはブランクのための緩衝剤)中のCDK2/サイクリンEの200nMにおいて、10μlの溶液を加えることによって開始される。各試薬を加えた後、テストプレートを振とうする。プレートを、650rpmで振とうしながら30℃において30分間インキュベートする。インキュベーションの終わりに、プレートを300μlの(カルシウムおよびマグネシウムを含まない)PBSで3回洗浄する。33Pのペプチドへの取込みは、シンチレーション計数で測定する。
【0339】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物であって、
【化1】

上式で、
Xは、
【化2】

、テトラゾリルならびに非置換および少なくとも一置換のトリアゾリル、イミダゾリル、ピロリルおよびピラゾリルから成る群から選択される基であり、
ここで、置換基は、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
前記基のそれぞれが、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介してピリダジノンフラグメントに結合されており、
AはCRまたはNであり、
BはCRまたはNであり、
DはCRまたはNであり、
EはCRまたはNであり、
ここで置換基A、B、DおよびEのうち最高3個までをNとすることもでき、
は、ハロゲン、
非置換または少なくとも一置換のC〜C10アルキルであり、
ここで置換基は、ハロゲン、−CN、−NO、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
あるいは非置換または少なくとも一置換のアリールまたはヘテロアリールであり、
ここで置換基は、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリールおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、またはOHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素またはC〜C10アルキルであり、
、R、RおよびRは、互いに独立に、水素、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
およびRは、互いに独立に、水素、
あるいは、非置換または少なくとも一置換のC〜C10アルキル、C〜C10アルケニル、C〜C10アルキニル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、
ここで、置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール、オキソ、ハロゲン、−OH、C〜C10アルキル、C〜C10アルコキシ、(C〜C10アルキル)チオ−、−C(O)OH、−C(O)O−(C〜Cアルキル)、−C(O)NH、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−CN、−NH、−NH(C〜C10アルキル)および−N(C〜C10アルキル)から成る群から選択され、
およびアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素、ハロゲン、−CN、−NO、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−O−C(O)R、−NR、−NRC(O)R、−C(O)NR、−NRC(S)R、−C(S)NR、−SR、−S(O)R、−SO、−NRSO、−SONR、−O−SO、−SO−O−R、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
10は、非置換または少なくとも一置換のC〜C10アルキル、C〜C10アルケニルまたはC〜C10アルキニルであり、
ここで置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール、ハロゲン、−OH、オキソ、C〜C10アルコキシ、(C〜C10アルキル)チオ−、−C(O)OH、−C(O)O−(C〜Cアルキル)、−C(O)NH、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−CN、−NH、−NH(C〜C10アルキル)および−N(C〜C10アルキル)から成る群から選択され、
およびアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−C(O)−(C〜Cアルキル)、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
ヘテロアリールは、5から10員の芳香族単環式または二環式複素環で、N、OおよびSから成る群から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有しており、
アリールは、6から10員の芳香族単またはビシクラス(bicyclus)であり、
ヘテロシクリルは、4から10員の非芳香族単環式または二環式複素環で、N、OおよびSから成る群から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有している
化合物、または生理学的に許容できるこの塩。
【請求項2】
式(I)において、
【化3】

、ならびに非置換および少なくとも一置換のピロリル、
ここで、置換基は、ハロゲン、−CN、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、−SONRH、−SO、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHと一置換することもでき、
前記基のそれぞれが、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介してピリダジノンフラグメントに結合されており、
AはCRまたはNであり、
BはCRまたはNであり、
DはCRまたはNであり、
EはCRまたはNであり、
ここで置換基A、B、DおよびEのうち最高2個までをNとすることもでき、
は、非置換または少なくとも一置換のC〜Cアルキルであり、
ここで、置換基は、フルオロ、クロロ、−OH、C〜Cアルコキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−NH−、アリール−(C〜Cアルキル)−NH−、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールから成る群から選択され、
および前記置換基のアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールフラグメントは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
あるいは非置換または少なくとも一置換のアリールまたはヘテロアリールであり、
ここで、置換基は、ハロゲン、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリールおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、または−OHで少なくとも一置換することもでき、
は水素またはC〜Cアルキルであり、
、R、RおよびRは、互いに独立に水素、ハロゲン、−CN、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、−SONRH、−SO、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
およびRは、互いに独立にH、
あるいは非置換または少なくとも一置換のC〜Cアルキル、ヘテロシクリル、フェニルまたはヘテロアリールであり、
ここで、置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、フェニル、フルオロ、クロロ、−OH、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
およびヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素、ハロゲン、−CN、R10、−OR、−C(O)O−(C〜Cアルキル)、−C(O)−(C〜Cアルキル)、−SR、−C(O)NRH、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
10は、非置換または少なくとも一置換のC〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
ここで、置換基は、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
およびフェニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−CO−(C〜Cアルキル)、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
ヘテロアリールは、イミダゾリル、チオフェニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ベンゾ[b]チオフェニル、チアゾロ[3,2−b][1,2,4]−トリアゾリル、ピロリル、チノリニル、イソチノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロチノリニル、ベンゾイミダゾリル、インドリルまたは1,3−ベンゾジオキソリルであり、
アリールは、ナフチル、インダニルまたはフェニルであり、
ヘテロシクリルは、アセチジニル、アゼパニル、4−オキソ−アゼパニル、1,4−ジアゼパニル、テトラヒドロフラニル、1,3−ジオキソラニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペラジニルまたはピペリジニルである、
請求項1に記載の化合物または生理学的に許容できるこの塩。
【請求項3】
式(I)において、
Xは、
【化4】

、ならびに非置換および少なくとも一置換のピロリルから成る群から選択される基であり、
ここで、置換基は、ハロゲン、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)NRH、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびフェニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少くとも一置換することもでき、
前記基のそれぞれが、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介してピリダジノンフラグメントに結合されており、
AはCRまたはNであり、
BはCRまたはNであり、
DはCRまたはNであり、
EはCRまたはNであり、
ここで置換基A、B、DおよびEの1個だけをNとすることもでき、
は、非置換または少なくとも一置換のフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾジオキソリルまたはチアゾロ[3,2−b][1,2,4]−トリアゾリルであり、
ここで、置換基は、ハロゲン、R10、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NRH、−NR(C〜Cアルキル)、−C(O)NRH、−SR、アリール、ヘテロアリール、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびアリールおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は水素であり、
、R、RおよびRは、互いに独立に、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、R10、−OR、−C(O)NRH、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
およびRは、互いに独立に、H、
あるいは非置換または少なくとも一置換のC〜Cアルキル、ヘテロシクリル、フェニルまたはヘテロアリールであり、
ここで、置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、フェニル、フルオロ、クロロ、−OH、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
およびヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、オキソ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素、ハロゲン、−C(O)−(C〜Cアルキル)、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、非置換および少なくとも一置換のC〜CアルキルおよびC〜Cアルケニルから成る群から選択され、
ここで、置換基は、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、フェニル、−OH、C〜Cアルコキシ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
およびフェニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−CO−(C〜Cアルキル)、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
およびヘテロアリールおよびフェニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
10は、非置換または少なくとも一置換のC〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
ここで、置換基は、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−OH、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
およびフェニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、−CO−(C〜Cアルキル)、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
ヘテロアリールは、イミダゾリル、チオフェニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ベンゾ[b]チオフェニル、チアゾロ[3,2−b][1,2,4]−トリアゾリル、ピロリル、チノリニル、イソチノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロチノリニル、ベンゾイミダゾリル、インドリルまたは1,3−ベンゾジオキソリルであり、
アリールは、ナフチル、インダニルまたはフェニルであり、
ヘテロシクリルは、アセチジニル、アゼパニル、4−オキソ−アゼパニル、1,4−ジアゼパニル、テトラヒドロフラニル、1,3−ジオキソラニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペラジニルまたはピペリジニルである、
請求項1または2に記載の化合物または生理学的に許容できるこの塩。
【請求項4】
式(I)において、
Xは、
【化5】

、ならびに非置換および少なくとも一置換のピロリルから成る群から選択される基であり、
ここで、置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、非置換および少なくとも一置換のフェノキシ、フェニルおよびピリジニルから成る群から選択され、およびここで、置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよび−OH、ならびに非置換および少なくとも一置換のC〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから成る群から選択され、
ここで、置換基は、フェニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、ピロリジニル、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
およびフェニル、アゼチジニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリルおよびピロリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
前記基のそれぞれが、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介してピリダジノンフラグメントに結合されており、
AはCRまたはNであり、
BはCRまたはNであり、
DはCRまたはNであり、
EはCRまたはNであり、
ここで置換基A、B、DおよびEの1個だけをNとすることもでき、
は、非置換または少なくとも一置換のフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾジオキソリルまたはチアゾロ[3,2−b][1,2,4]−トリアゾリルであり、
ここで置換基は、ハロゲン、C〜Cアルキル、フェニル−(C〜Cアルキル)−、−OH、C〜Cアルコキシ、(C〜Cアルキル)チオ−、−O−フェニル、−NH、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cアルキル)、HN−(C〜Cアルキル)−NH−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−NH−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル−NH−、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−NH−、ヘテロアリール−(C〜Cアルキル)−NH−、フェニル−(C〜Cアルキル)−NH−、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フェニルおよびヘテロアリールから成る群から選択され、
および前記置換基のフェニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールフラグメントは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は水素であり、
、R、RおよびRは、互いに独立に、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、C〜Cアルキル、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−、HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−、−OH、C〜Cアルコキシ、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−O−、HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−O−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−O−、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、HO−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)HN−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、(C〜Cアルキル)N−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、ヘテロシクリル−(C〜Cアルキル)−NHC(O)−、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
および前記置換基のヘテロシクリルフラグメントは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHで少なくとも一置換することもでき、
は、水素、クロロ、ヨード、ブロモ、−C(O)−(C〜Cアルキル)、非置換および少なくとも一置換のC〜CアルキルおよびC〜Cアルケニルから成る群から選択され、
ここで、置換基は、フェニル、アセチジニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、ピロリジニル、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
およびフェニル、アセチジニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリルおよびピロリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで一置換することもでき、
およびフェニル、イミダゾリルおよびピリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシまたは−OHと、少なくとも一置換することもでき、
ヘテロアリールは、イミダゾリル、チオフェニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ベンゾ[b]チオフェニル、チアゾロ[3,2−b][1,2,4]−トリアゾリル、ピロリル、チノリニル、イソチノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロチノリニル、ベンゾイミダゾリル、インドリルまたは1,3−ベンゾジオキソリルであり、
ヘテロシクリルは、アセチジニル、アゼパニル、4−オキソ−アゼパニル、1,4−ジアゼパニル、テトラヒドロフラニル、1,3−ジオキソラニル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペラジニルまたはピペリジニルである、
請求項1または3のいずれかに記載の化合物または生理学的に許容できるこの塩。
【請求項5】
式(I)において、
Xは、
【化6】

、ならびに非置換および少なくとも一置換のピロリルから成る群から選択される基であり、
ここで、置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、非置換および少なくとも一置換のフェノキシ、フェニルおよびピリジニルから成る群から選択され、
ここで、置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよび−OH、ならびに非置換および少なくとも一置換のC〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから成る群から選択され、
ここで、置換基は、フェニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリル、ピロリジニル、−NH、−NH(C〜Cアルキル)および−N(C〜Cアルキル)から成る群から選択され、
およびフェニル、アゼチジニル、ピリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、イミダゾリルおよびピロリジニルは、同様にC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フルオロ、クロロまたは−OHで一置換することもでき、
前記基のそれぞれが、前記基のNH−フラグメントに対してα位置にある炭素原子を介してピリダジノンフラグメントに結合されており、
AはCRであり、
BはCRであり、
DはCRであり、
EはCRであり、
は、ピリジン−4−イル、2−エチルアミノ−ピリジン−4−イル、2−メチルアミノ−ピリミジン−4−イル、2−エチルアミノ−ピリミジン−4−イル、2−ブチルアミノ−ピリミジン−4−イル、2−(2−モルホリン−4−イルエチルアミノ−)ピリミジン−4−イル、ピラゾール−4−イル、3−メトキシ−4−ヒドロキシ−フェニル、4−ヒドロキシ−フェニルまたは3−フルオロ−4−ヒドロキシ−フェニルであり、
は水素であり、
、R、RおよびRは、互いに独立に水素、フルオロ、クロロ、2−ジメチルアミノ−エトキシ、2−ジエチルアミノ−エトキシ、3−ジメチルアミノ−プロポキシ、3−ジエチルアミノ−プロポキシ、ジメチルアミノ−メチル、ジエチルアミノ−メチル、メトキシ、エトキシ、ピペリジン−1−イルメチル、2−ピペリジン−1−イルエトキシ、4−メチルーピペラジンーl−イルメチル、モルホリン−4−イルメチル、2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エトキシ、メチル、エチル、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから成る群から選択され、
は、水素、クロロ、ヨード、ブロモ、メチル、エチル、ビニル、ピリジニルおよびフェニルである、
請求項1または4のいずれかに記載の化合物または生理学的に許容できるこの塩。
【請求項6】
4−(3−フェニル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(3−エチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(3−ブロモ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(5−イソプロピル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−[6−(2−ジエチルアミノエトキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(3−ヨード−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(3−クロロ−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、6−ピリジン−4−イル−4−(3−ビニル−1H−インドール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン、4−[5−(3−ジメチルアミノ−プロポキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−[6−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−1H−インドール−2−イル]−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、4−(6−ピペリジン−1−イルメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン、6−ピリジン−4−イル−4−(1H−ピロール−2−イル)−2H−ピリダジン−3−オン、4−(6−ジメチルアミノメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オンおよび4−(6−ジエチルアミノメチル−1H−インドール−2−イル)−6−ピリジン−4−イル−2H−ピリダジン−3−オン;
から成る群から選択される、請求項1または5のいずれかに記載の化合物または生理学的に許容できるこの塩。
【請求項7】
医薬として使用するための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物または生理学的に許容できるこの塩。
【請求項8】
CDK2阻害剤である薬剤の生産のための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物または生理学的に許容できるこれらの塩の使用。
【請求項9】
癌の予防および/または治療のための薬剤の生産のための、請求項1から6のいずれかに記載の化合物または生理学的に許容できるこの塩の使用。
【請求項10】
癌が、固形腫瘍または白血病である、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
請求項1から6のいずれかで定義された少なくとも1種の化合物または生理学的に許容できるこの塩の有効投与量および生理学的に許容できる担体を含む製剤。
【請求項12】
製剤の形態が、ピル、錠剤、菓子錠剤、被覆錠剤、顆粒、カプセル、ハードまたはソフトゼラチンカプセル、水溶液、アルコール溶液、油性溶液、シロップ、乳化懸濁物、パステル剤、座薬、注射または注入のための溶液、軟膏剤、チンキ剤、クリーム、ローション、粉末、スプレー、経皮的治療システム、鼻内スプレー、エアロゾル混合物、マイクロカプセル、インプラント、ロッドまたはプラスターである請求項11に記載の製剤。
【請求項13】
請求項1から6のいずれかによる式(I)の化合物の合成方法であって、
ここで
【化7】

、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリルであり、
式(II)の化合物がM−Xとの金属触媒カップリングによって変換されて[式中、XはB(OH)、B(C〜C10アルコキシ)、Sn(C〜C10アルキル)またはZn−(C〜C10アルキル)で、YはCl、BrまたはIであり、YはHまたは保護基である]、式(III)の化合物が提供され、続いてメチル基および場合によっては保護基Yを取り除き、式(I)の化合物を提供する合成方法。

【公表番号】特表2008−509884(P2008−509884A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517121(P2007−517121)
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【国際出願番号】PCT/EP2005/006046
【国際公開番号】WO2005/111019
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(500152119)アバンテイス・フアルマ・エス・アー (65)
【Fターム(参考)】