説明

β−アドレナリン受容体のアゴニストとして有用なアリールエタノールジアミンの製造方法

【課題】アリールエタノールジアミンの改善された製造方法を記載する。このタイプの化合物は、非定型β-アドレナリン受容体(β-3-アドレナリン受容体としても知られる)におけるアゴニストとして有用である。
【解決手段】次式で代表される中間体より上記化合物群を容易に合成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、アリールエタノールジアミン誘導体の製造方法に関する。このタイプの化合物は、非定型β-アドレナリン受容体(β-3-アドレナリン受容体としても知られる)におけるアゴニストとして有用であることが知られている。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
非定型β-アドレナリン受容体は、脂肪組織および消化管に存在することが知られている。非定型β-アドレナリン受容体のアゴニストは、熱発生性の抗肥満剤および抗糖尿病剤として特に有用であることが判明している。非定型β-アドレナリン受容体アゴニスト活性を有する化合物もまた、動物の成長の促進剤、血小板凝固抑制剤、陽性変力剤(positive inotropic agents)および抗動脈硬化剤(antiatherosclerotic agents)として高血糖症の治療に、ならびに緑内障の治療に有用であることが記載されている。
【0003】
非定型β-アドレナリン受容体におけるアゴニストである化合物は、例えば、WO 97/21665、WO 97/21666、WO 98/43953、WO 99/65877、WO 95/33724、EP 0455006およびEP 0543662に記載されている。
【発明の開示】
【0004】
発明の概要
本発明者らは、アリールエタノールジアミン誘導体の改善された製造方法を見出した。本発明の方法は、従来の方法より高い収率を達成する、という利点を提供する。この方法は、ずっと少ない工程を含むより短いものであり、反応はより選択性が高く、例えば、エポキシド開環の位置選択性が高い。また、本発明の方法は、有害な副生成物や溶媒の量が低減される、という環境上の利点も提供する。また、ホウ素含有試薬を使用する必要もなくなる。
【0005】
したがって、1つの態様において、本発明は、式(IA):
【化1】

【0006】
[式中、
R1は、アリール、フェノキシメチル、または5員もしくは6員のヘテロ芳香族基を表わし、それらはそれぞれ、場合により、ハロゲン、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、-NR8R9および-NHSO2R8から選ばれる1個以上の置換基で置換されており;
R2は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
R3は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
X1およびX2は独立して、(a)水素、(b)C1-6アルキルCO、または(c)場合によりハロゲンもしくはC1-6アルキル基で置換されているアリールCO基を表わし、但し、一方が(b)または(c)である場合、他方は水素(a)であり;
R4は、(a)C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-6アルコキシ、-CO2Hおよび-CO2R8から選ばれる1個以上の基で置換されているフェニル、または(b)場合によりC1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-6アルコキシ、-CO2H、-CO2R8、CN、NO2、ヒドロキシメチルおよび-CONHR8から選ばれる1個以上の基で置換されているフェノキシメチルまたは5員もしくは6員のヘテロ芳香族基、または(c)基(W):
【化2】

【0007】
(式中、Aはアリールまたは5員もしくは6員のヘテロ芳香族基を表わし;R5はシアノ、テトラゾール-5-イル、-CO2Hまたは-CO2R8を表わし;R6およびR7は、独立して水素、C1-6アルキル、-CO2H、-CO2R8、シアノ、テトラゾール-5-イル、ハロゲン、トリフルオロメチルもしくはC1-6アルコキシを表わすか、あるいはR6およびR7が隣接する炭素原子に結合している場合は、R6およびR7はそれらが結合してる炭素原子と一緒になって、場合により1個もしくは2個の窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子を含む縮合型5員環もしくは6員環を形成していてもよく;各R12は独立して、C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチルおよびC1-6アルコキシから選ばれる置換基を表わし、nは0〜4の整数を表わす)
を表わし;
R8およびR9は独立して、C1-6アルキルを表わす]
で表される化合物またはその薬学的に許容される誘導体の製造方法であって、式(IB):
【化3】

【0008】
[式中、
R1は、アリール、フェノキシメチル、または5員もしくは6員のヘテロ芳香族基を表わし、それらはそれぞれ、場合により、ハロゲン、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、-NR8R9および-NHSO2R8から選ばれる1個以上の置換基で置換されており;
R2は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
R3は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
R4は、(a)C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-6アルコキシおよび-CO2R8から選ばれる1個以上の基で置換されているフェニル、または(b)場合によりC1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-6アルコキシ、-CO2R8、ニトロ、CN、NO2、ヒドロキシメチルおよび-CONHR8から選ばれる1個以上の基で置換されているフェノキシメチルまたは5員もしくは6員のヘテロ芳香族基、または(c)基(W):
【化4】

【0009】
(式中、Aはアリールまたは5員もしくは6員のヘテロ芳香族基を表わし;R5はシアノ、テトラゾール-5-イルまたは-CO2R8を表わし;R6およびR7は、独立して水素、C1-6アルキル、-CO2R8、シアノ、テトラゾール-5-イル、ハロゲン、トリフルオロメチルもしくはC1-6アルコキシを表わすか、あるいはR6およびR7が隣接する炭素原子に結合している場合は、R6およびR7はそれらが結合してる炭素原子と一緒になって、場合により1個もしくは2個の窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子を含む縮合型5員環もしくは6員環を形成していてもよく;各R12は独立して、C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチルおよびC1-6アルコキシから選ばれる置換基を表わし、nは0〜4の整数を表わす)
を表わし;
R8およびR9は、独立してC1-6アルキルを表わし;
R11は、場合によりC1-6アルキルまたはハロゲンで置換されているC1-6アルキルまたはアリールを表わす]
で表される化合物またはその薬学的に許容される誘導体を製造する工程を含む上記方法を提供する。
【0010】
もう1つの態様において、本発明は、式(IA):
【化5】

【0011】
[式中、
R1は、アリール、フェノキシメチル、または5員もしくは6員のヘテロ芳香族基を表わし、それらはそれぞれ、場合により、ハロゲン、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、-NR8R9および-NHSO2R8から選ばれる1個以上の置換基で置換されており;
R2は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
R3は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
X1およびX2は独立して、(a)水素、(b)C1-6アルキルCO、または(c)場合によりハロゲンもしくはC1-6アルキル基で置換されているアリールCO基を表わし、但し、一方が(b)または(c)である場合、他方は水素(a)であり;
R4は、(a)C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-6アルコキシ、-CO2Hおよび-CO2R8から選ばれる1個以上の基で置換されているフェニル、または(b)場合によりC1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-6アルコキシ、-CO2H、-CO2R8、ニトロ、CN、NO2、ヒドロキシメチルおよび-CONHR8から選ばれる1個以上の基で置換されているフェノキシメチルまたは5員もしくは6員のヘテロ芳香族基、または(c)基(W):
【化6】

【0012】
(式中、Aはアリールまたは5員もしくは6員のヘテロ芳香族基を表わし;R5はシアノ、テトラゾール-5-イル、-CO2Hまたは-CO2R8を表わし;R6およびR7は、独立して水素、C1-6アルキル、-CO2H、-CO2R8、シアノ、テトラゾール-5-イル、ハロゲン、トリフルオロメチルもしくはC1-6アルコキシを表わすか、あるいはR6およびR7が隣接する炭素原子に結合している場合は、R6およびR7はそれらが結合してる炭素原子と一緒になって、場合により1個もしくは2個の窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子を含む縮合型5員環もしくは6員環を形成していてもよく;各R12は独立して、C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチルおよびC1-6アルコキシから選ばれる置換基を表わし、nは0〜4の整数を表わす)
を表わし;
R8およびR9は、独立してC1-6アルキルを表わす]
で表される化合物またはその薬学的に許容される誘導体の製造方法であって、式(IB):
【化7】

【0013】
[式中、
R1は、アリール、フェノキシメチル、または5員もしくは6員のヘテロ芳香族基を表わし、それらはそれぞれ、場合によりハロゲン、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、-NR8R9および-NHSO2R8から選ばれる1個以上の置換基で置換されており;
R2は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
R3は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
R4は、(a)C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-6アルコキシおよび-CO2R8から選ばれる1個以上の基で置換されているフェニル、または(b) 場合によりC1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1-6アルコキシ、-CO2R8、CN、NO2、ヒドロキシメチルおよび-CONHR8から選ばれる1個以上の基で置換されているフェノキシメチルまたは5員もしくは6員のヘテロ芳香族基、または(c)基(W):
【化8】

【0014】
(式中、Aはアリールまたは5員もしくは6員のヘテロ芳香族基を表わし;R5はシアノ、テトラゾール-5-イルまたは-CO2R8を表わし;R6およびR7は、独立して水素、C1-6アルキル、-CO2R8、シアノ、テトラゾール-5-イル、ハロゲン、トリフルオロメチルもしくはC1-6アルコキシを表わすか、あるいはR6およびR7が隣接する炭素原子に結合している場合は、R6およびR7はそれらが結合してる炭素原子と一緒になって、場合により1個もしくは2個の窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子を含む縮合型5員環もしくは6員環を形成していてもよく;各R12は独立して、C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチルおよびC1-6アルコキシから選ばれる置換基を表わし、nは0〜4の整数を表わす)
を表わし;
R8およびR9は、独立してC1-6アルキルを表わし;
R11は、場合によりC1-6アルキルまたはハロゲンで置換されているC1-6アルキルまたはアリールを表わす]
で表される化合物またはその薬学的に許容される塩を加水分解する工程;ならびに
場合により、式IB中の基R4が-CO2R8で置換されている場合は、そのエステル基-CO2R8を加水分解して式(IA)[式中、R4は-CO2R8基で置換されている]の化合物を生成する工程
を含む上記方法を提供する。
【0015】
発明の詳細な説明
本明細書中で用いられる「アルキル」および「アルコキシ」という用語は、直鎖状および分岐鎖状の飽和炭化水素基を意味する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピルおよびブチル基が挙げられる。アルコキシ基の例としては、メトキシおよびエトキシ基が挙げられる。
【0016】
本明細書中で用いられる「アリール」という用語は、共役π電子系を有する少なくとも1個の環を有し、2個以下の共役環系もしくは縮合環系を含んだ、場合により置換されている芳香族基をいう。「アリール」としては、フェニルおよびナフチルなどの単環式または二環式の芳香族炭素環基が挙げられ、それらは全て、場合により置換されていてもよい。好ましい「アリール」部分は、非置換、一置換、二置換または三置換のフェニルおよびナフチルである。好ましい「アリール」置換基は、ハロゲン、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、-NR8R9、-NHSO2R8および-CO2R8からなる群から選ばれる。
【0017】
本明細書中で用いられる「ヘテロ芳香族基」という用語は、窒素原子、イオウ原子および酸素原子から選ばれる1個以上のヘテロ原子を含み、共役π電子系を有する少なくとも1個の環を有し、2個以下の共役環系もしくは縮合環系を有する、場合により置換されている芳香族基を意味する。5員の基の例としては、非置換、一置換、二置換または三置換のチオフェン、チアゾール、ピロール、ピラゾール、イミダゾールおよびフランが挙げられる。6員の基の例としては、非置換、一置換、二置換または三置換のピリジル、ピラジルおよびピリミジルが挙げられる。好ましい「ヘテロ芳香族」置換基は、ハロゲン、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、-NR8R9、-NHSO2R8、-CO2R8、CN、NO2、ヒドロキシメチルおよび-CONHR8からなる群から選ばれる。
【0018】
本明細書中で用いられる「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選ばれる原子を意味する。
【0019】
好ましくは、R1は、場合によりハロゲン、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルおよびトリフルオロメチルから選ばれる1個以上の置換基で置換されているアリール基を表わす。更に好ましくは、R1は、ハロゲン基で置換されているフェニルを表わし、そのハロゲン基の原子または基はメタ位に位置していることが好ましい。最も好ましくは、R1は、メタ位に位置する塩素原子で置換されているフェニルを表わす。
【0020】
好ましくは、R2は水素を表わす。
【0021】
好ましくは、R3は水素を表わす。
【0022】
好ましくは、X1およびX2は、両者とも水素を表わす。
【0023】
好ましくは、R4は、基(W)を表わす。
【0024】
好ましくは、Aは、フェニルまたは5員もしくは6員のヘテロ芳香族基を表わす。更に好ましくは、Aは、フェニル、ピリジン、フランまたはチオフェン基を表わす。Aは、フェニル環に対してメタで位置することが好ましい。
【0025】
式(IA)の化合物において、R5は、好ましくは-CO2Hである。式(IB)の化合物において、R5は、好ましくは-CO2CH3である。
【0026】
好ましくは、R6およびR7は、水素を表わす。
【0027】
好ましくは、R11は、メチルを表わす。
【0028】
好ましくは、nは0を表わす。
【0029】
本発明は、本明細書において上記に記載される適切で好都合で好ましい基のあらゆる組合せを包含すると理解すべきである。本発明の特に好ましい化合物または方法の化合物は、各変数が各変数についての好ましい群から選ばれているものを包含する。本発明の更に好ましい化合物または方法の化合物は、各変数が各変数についての更に好ましい群または最も好ましい群から選ばれているものを包含する。
【0030】
上記の式(IA)の化合物は、光学的に活性であることが理解されよう。それぞれの単離型の異性体およびそれらの混合物(ラセミ体を含む)の製造方法は、本発明の範囲内である。
【0031】
好ましくは、式(IA)の化合物は、
3’-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ][1,1’-ビフェニル]-3-カルボン酸塩酸塩、
2-{3-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ]フェニル}-3-フロ酸、
3-{3-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ]フェニル}イソニコチン酸、
3’-[((2R)-2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}プロピル)アミノ]-1,1’-ビフェニル-2-カルボン酸、および
2-{3-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ]フェニル}チオフェン-3-カルボン酸、ならびにそれらの薬学的に許容される塩
から選ばれる。
【0032】
アリールエタノールジアミン誘導体は、β-3-アドレナリン受容体アゴニストであることが知られている。好ましくは、式(IA)の化合物は、β-3-アドレナリン受容体アゴニストである。更に好ましくは、式(IA)の化合物は、選択的β-3-アドレナリン受容体アゴニストである。
【0033】
本明細書中で用いられる「薬学的に許容される誘導体」とは、薬学的に許容される塩、エステルもしくはそのようなエステルの塩、またはレシピエントに投与されると、式(IA)の化合物またはその活性な代謝産物もしくは残基を(直接的または間接的に)提供する能力を有するいずれかの他の化合物を意味する。当業者であれば、式(IA)の化合物が、式(IA)の化合物中の官能基のいずれにおいても、その薬学的に許容される誘導体を提供するように修飾され得ることが理解されよう。そうした誘導体として特に関心が持たれるのは、カルボキシル官能基、ヒドロキシル官能基またはアミノ基において修飾されている化合物である。当業者であれば、式(IA)の化合物の薬学的に許容される誘導体が2箇所以上の位置において誘導体化され得ることが理解されよう。
【0034】
式(IA)の化合物の好ましい薬学的に許容される誘導体は、その薬学的に許容される塩である。式(IA)の化合物の薬学的に許容される塩としては、薬学的に許容される無機および有機の酸および塩基から誘導されるものが挙げられる。好適な酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸およびベンゼンスルホン酸が挙げられる。シュウ酸などの他の酸は、それ自体が薬学的に許容されるものではないが、本発明の化合物およびその薬学的に許容される酸付加塩の獲得における中間体として有用な塩の製造において有用でありうる。適切な塩基から誘導される塩としては、アルカリ金属(例えばナトリウム)、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム)、アンモニウムおよびNR4+[式中、RはC1-4アルキルである]の塩が挙げられる。
【0035】
好ましくは、式(IA)の化合物を形成するための式(IB)の化合物の加水分解は、1族または2族の金属の水酸化物(例えばNaOHまたはKOH)、および好ましくはアルカノール(例えばMeOH)の水溶液の存在下で少なくとも4時間にわたり還流することにより行われる。この加水分解は完全なものでも部分的なものであってもよい。式(IA)の化合物[式中、X1またはX2は、(b)C1-6アルキルCO、または(c)場合によりハロゲンもしくはC1-6アルキル基で置換されているアリールCO基である]は、式(IB)の化合物の部分的加水分解により製造し、標準的なクロマトグラフィー法により単離することができる。
【0036】
エステル基-CO2R8を加水分解して式(IA)の化合物[式中、R4は-CO2H基で置換されている]を製造する、というオプションの工程は、当業者には明らかであろう標準的な加水分解条件下でのさらなる加水分解工程により行うことができる。
【0037】
以下の記載において、基R1、R2、R3、R5、R6、R7、R8、R9、R11、R12、WおよびAは、特にそれ以外の指示がない限り、上記で定義されているものと同義である。R4は、特にそれ以外の指示がない限り、上記で式(IB)において定義されているものと同義である。
【0038】
式(IB)の化合物は、高温および高圧において、場合によりC3-6アルカノール、アセトニトリル、N-メチル-ピロリドン(NMP)、イソブチル酢酸、イソプロピル酢酸、ジメチルホルムアミド(DMF)、トルエン、キシレンまたはジメチルアセトアミド(DMA)のうちの1つ以上の存在下で、好ましくはトルエンおよび/またはキシレンの存在下で、式(II):
【化9】

【0039】
で表される化合物を式(III):
【化10】

【0040】
で表される化合物と反応させることにより製造できる。反応の温度は、好適には100℃以上、好ましくは100〜150℃、更に好ましくは100〜120℃である。
【0041】
式(IB)の化合物を形成するための式(II)の化合物と式(III)の化合物との反応、およびそれに後続する式(IB)の化合物から式(IA)の化合物への変換は、別々に行うことも可能であるし、in situで行うことも可能である。この反応は、好ましくはin situで行う。
【0042】
式(III)の化合物は、式(IV):
【化11】

【0043】
[式中、Lは、ハロゲン原子(例えば塩素)などの脱離基を表わす]
で表される化合物から、ジクロロメタン(DCM)、EtOAc、トルエンおよび/またはキシレンから選ばれる溶媒、ならびにNa2CO3、NaOH、無水Et3Nおよび/またはアミン(例えばNH3水溶液)から選ばれる塩基の存在下における環化により製造できる。好ましくは、溶媒はDCMである。好ましくは、塩基はNH3水溶液である。
【0044】
式(IV)の化合物は、式(V):
【化12】

【0045】
で表される化合物から、アミジンの適切な製造方法のいずれかを用いて製造できる。例えば、DCM、トルエン、EtOAcまたはCH3CNから選ばれる溶媒、ならびにPCl5またはPOCl3の存在下での式(IV)[式中、Lは、先に定義されているような脱離基を表わす]の化合物の縮合により製造できる。好ましくは、溶媒はEtOAcである。好ましくは、PCl5が存在する。
【化13】

【0046】
式(V)の化合物は、式(VII):
【化14】

【0047】
で表される化合物と、式(VIII):
【化15】

【0048】
[式中、Zはハロゲンまたはトリフラートである]
で表される化合物とを、Thompsonの方法(J. Org. Chem. 1984, 49, 5237)に従って、適切なボロン酸カップリング条件(例えばパラジウム担持炭素および炭酸ナトリウムまたはPd(PPh3)4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O))を用いて反応させ、続いて、標準的な方法を用いて(例えば水素下で、適切な触媒(例えばパラジウム担持炭素)を用いて適切な溶媒中(例えばアルコール、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン(DME)、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、イソ-オクタン、シクロヘキサンもしくは水またはそれらの混合物中で、場合により高温にて)ニトロ基を還元することにより製造できる。
【0049】
あるいはまた、更に別の方法(方法B)によれば、式(V)の化合物[式中、Aはフランまたはチオフェンであり、R5は-CO2Hまたは-CO2R8であり、R6およびR7は独立して水素、C1-6アルキル、-CO2H、-CO2R8、シアノ、テトラゾール-5-イル、トリフルオロメチルもしくはC1-6アルコキシを表わすか、あるいはR6およびR7が隣接する炭素原子に結合している場合は、R6およびR7はそれらが結合してる炭素原子と一緒になって、場合により1個もしくは2個の窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子を含む縮合型5員環もしくは6員環を形成していてもよい]は、適切なパラジウム触媒および適切な塩基の存在下で、式(VIIa)の化合物[式中、Yは臭素、ヨウ素またはトリフラートである]を式(VIIb)の化合物とを反応させ、続いて標準的な条件下でニトロ基を還元することから製造できる。好適なパラジウム触媒としては、限定するものではないが、Pd(PPh3)4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O))が挙げられる。好適な塩基としては、限定するものではないが、KOAcが挙げられる。好ましくは、トルエン、DMA、DMF、NMP、イソブチルニトリルおよび1,2-ジエトキシ-エタンから選ばれる溶媒が存在する。好ましい溶媒はトルエンである。この方法は、高温で、好ましくは80〜120℃で、更に好ましくは約110℃で適切に行われる。方法Bにおいて、R5はCOOHまたはCOOCH3であることが好ましく、R6およびR7は水素を表わすことが好ましく、Yは臭素を表わすことが好ましい。更に好ましくは、式(V)の化合物は、2-アリール-3-カルボキシフランもしくはチオフェン、または5-アリール-3-カルボキシフランもしくはチオフェンである。
【化16】

【0050】
2-アリール-3-カルボキシフランもしくはチオフェンの生成物の場合は、塩基KOAcの存在下でパラジウム触媒Pd(PPh3)4を使用することが好ましい。分取規模(prepartive scale)(50gの臭化アリール)では、最適条件は、1.4当量の3-フロ酸エチル、5mol%のPd(PPh3)4、トルエン還流24時間であり、これにより2-アリール生成物が76%の収率で得られることが判明した。このことは、従来公知の方法と比較して合成の選択性が増大していることを示す。5-アリール-3-カルボキシフラン生成物の場合は、溶媒NMPおよび塩基KOAcの存在下でパラジウム触媒Pd/Cを使用することが好ましい。5-アリール-3-カルボキシチオフェン生成物の場合は、溶媒NMPおよび塩基KOAcの存在下でパラジウム触媒Pd2(dba)3を使用することが好ましい。
【0051】
式(V)の化合物はまた、上記で記載されている標準的なボロン酸カップリング法を用いて、式(VIII)の化合物を式(IX)の化合物と反応させることによっても製造することが可能である。
【化17】

【0052】
式(VI)の化合物は、式(X)の化合物を無水HClと反応させることにより製造できる。
【化18】

【0053】
式(V)の化合物のもう1つの製造方法は、WO 97/21665に記載されている。
【0054】
式(VII)、(VIIa)、(VIIb)、(VIII)、(IX)および(X)の化合物は公知の化合物であり、当業界で周知の方法により製造できる。
【0055】
当業者であれば、式(IA)の化合物またはその溶媒和物の製造方法において、分子中の1個以上の感受性の基を保護して望ましくない副反応を防止することが必要かつ/または所望される場合もあることが理解されるであろう。式(IA)の化合物の製造において用いられる保護基は、常法に従って使用することが可能である。例えば、Organic Chemistry, J.F.W. McOmie編, Plenum Press, London (1973)のProtective GroupsまたはOrganic Synthesis, Theodora Green, John Wiley and Sons, New York (1981)のProtective Groupsを参照されたい。通常のアミノ保護基としては、例えば、ベンジル、ジフェニルメチルもしくはトリフェニルメチル基などのアラルキル基;およびN-ベンジルオキシカルボニルもしくはt-ブトキシカルボニルなどのアシル基が挙げられる。通常の酸素保護基としては、例えば、トリメチルシリルもしくはtert-ブチルジメチルシリルなどのアルキルシリル基;テトラヒドロピラニルもしくはtert-ブチルなどのアルキルエーテル;または酢酸エステルなどのエステルが挙げられる。
【0056】
存在する保護基の除去は、慣用の手順により達成できる。ベンジルなどのアリールアルキル基は、パラジウム担持炭素(palladium on charcoal)などの触媒の存在下での水素化分解により切断でき;N-ベンジルオキシカルボニルなどのアシル基は、例えば酢酸中の臭化水素などを用いる加水分解、または例えば接触水素化による還元によって除去できる。
【0057】
理解されることであろうが、すぐ上で記載したように、上記に記載されている製造方法のいずれにおいても、分子中の任意の感受性の基を保護することが望ましく、あるいは必要でもある場合がある。したがって、一般式(IA)またはその塩の保護型誘導体の脱保護を含む反応工程を、上記に記載されている方法のいずれかに後続して実施することが可能である。
【0058】
したがって、本発明の更に別の態様によれば、必要かつ/または所望される場合には、上記一般的方法のいずれかに後続して、次の反応を任意の適当な順番で行うことができる:
(i)任意の保護基の除去;および
(ii)式(IA)の化合物またはその溶媒和物からその薬学的に許容される溶媒和物への変換。
【0059】
実施例
以下の中間体および実施例により本発明を更に詳細に説明する。全ての温度は℃である。
【0060】
実施例1:3’-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ][1,1’-ビフェニル]-3-カルボン酸塩酸塩の製造
【化19】

【0061】
ステージ1 3’-(2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)-1,1’-ビフェニル-3-カルボン酸メチルの製造
N-(2-クロロエチル)アセトアミド(0.64重量部(wt))を、酢酸エチル(2.2倍容量(vol.))中の五塩化リン(1.1重量部)の撹拌懸濁液に0〜5℃にて窒素下で約20分間かけて添加した。0〜5℃で約20分間撹拌した後、酢酸エチル(6.6倍容量)中の3’-アミノ(1,1’-ビフェニル)-3-カルボン酸メチル(1重量部)の溶液を0〜5℃で約30分間かけて添加した。次に、酢酸エチル(2倍容量)を添加し、混合物を20〜25℃まで放置して温め、その温度にて、それを少なくとも2時間撹拌し、次に分析用にサンプリングした。混合物を2〜5℃まで冷却し、少なくとも1時間熟成させて、生成物を完全に析出させた。混合物を濾過し、固体を酢酸エチル(2回×2倍容量)で洗浄した。無色の固体を吸引乾燥し、分析用にサンプリングした。
【0062】
上記の塩酸アミジンの湿ったケーキを、ジクロロメタン(7.3倍容量)と水(約7.3倍容量)との混合物中で20〜25℃でスラリー化した。水酸化アンモニウム溶液(35% w/wのアンモニア、0.77重量部)を添加し、撹拌を少なくとも1時間継続した。層を分離させ、底部の有機層をカートリッジラインフィルターにより別の容器へと濾過した。ジクロロメタン(3倍容量)をライン洗浄液として添加し、溶液を減圧下にて約3倍容量まで濃縮した。溶液をジクロロメタン(5.8倍容量)で希釈し、減圧蒸留を行って、約3倍容量まで濃縮した。溶液をジクロロメタン(5.8倍容量)で希釈し、減圧蒸留を行って、約3倍容量まで濃縮した。ジイソプロピルエーテル(1.8倍容量)を添加し、続いて3’-(2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)-1,1’-ビフェニル-3-カルボン酸メチル種結晶を添加し、溶液を2〜5℃まで冷却して、結晶化を開始させた。ジイソプロピルエーテル(7.0倍容量)を添加し、減圧蒸留を行って、溶液を約4.5倍容量まで濃縮した。ジイソプロピルエーテル(4.4倍容量)を添加し、そのスラリーを5℃未満に冷却し、少なくとも1時間熟成させた。生成物を減圧濾過により回収し、ジイソプロピルエーテル(2回×3倍容量)で洗浄し、50℃未満にて減圧乾燥した。
【0063】
予想収率:理論値の80〜82%。
【0064】
1H nmr (CDCl3):2.10(s,3H); 3.80-3.90(m,4H); 3.95(s,3H); 7.10(d,1H); 7.30(s,1H); 7.35-7.45(m,2H); 7.50(t,1H); 7.75(d,1H); 8.05(d,1H); 8.30(s,1H)。
【0065】
ステージ2 3’-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ][1,1’-ビフェニル]-3-カルボン酸塩酸塩の製造
3’-(2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)-1,1’-ビフェニル-3-カルボン酸メチル(1重量部)、(R)-3-クロロスチレンオキシド(0.44倍容量)およびトルエン(1倍容量)を一緒に約16〜24時間にわたり加熱還流した。反応混合物をLC(残留する3’-(2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)-1,1’-ビフェニル-3-カルボン酸メチルが@220nmにて3%a/a未満となったら完了)による分析用にサンプリングした。混合物を約90℃まで冷却し、2M 水酸化ナトリウム溶液(5.3倍容量)、続いてメタノール(6.2倍容量)を添加した。混合物を蒸留用に調え、大気圧にて約3倍容量を除去して、均一な黄色溶液を得た(約1時間)。これを約5時間還流し、サンプリングし、LCによりチェックした(@242nmにて2%a/a未満のN-アシル)。溶液を50℃未満まで冷却し、更にメタノール(4倍容量)を添加した。濃塩酸(1.5倍容量)、メタノール(3倍容量)および水(1倍容量)を約40〜45℃まで加熱した。上記の加水分解物の混合物をこの酸溶液に30〜40分間かけて添加した。得られたスラリーを40〜45℃で少なくとも20分間熟成させ、次に20〜25℃まで冷却した。生成物を濾過により回収し、水(2回×2倍容量)で洗浄し、次に60℃で減圧乾燥した。
【0066】
予想収率:理論値の85〜87%。
【0067】
1H nmr (d6-DMSO): 3.0-3.3(m,4H); 3.5-3.6(m,2H); 5.05(d,1H); 6.1(bs,1H); 6.35(bs,1H); 6.7(d,1H); 6.9-7.0(m,2H); 7.25(t,1H); 7.35-7.45(m,3H); 7.5(s,1H); 7.6(t,1H); 7.9(d,1H); 7.95(d,1H); 8.15(s,1H); 9.0(bs,1H); 9.5(bs,1H); 13.1(bs,1H)。
【0068】
実施例2:3-{3-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ]フェニル}イソニコチン酸の製造
【化20】

【0069】
ステージ1 N-フェニルイソニコチンアミドの製造
オーバーヘッド撹拌装置、J-Kem内部温度プローブ、還流冷却器および添加用漏斗(addition funnel)を備えた四ツ首RBFに、塩化イソニコチノイル-塩酸塩(50g、0.28mol)を投入した。この固体に、500mlの1,2-ジクロロエタンを添加し、スラリーを氷/水浴を用いて0℃まで冷却した。添加用漏斗に、50mlの1,2-ジクロロエタン中のアニリン(31.4g、0.34mol)とEt3N(59.5g、0.59mol)との混合物を添加した。この混合物をスラリーに25分間かけてゆっくり添加した。最初の10mlを添加した後で、2.4℃〜15℃への僅かな発熱が観察された。反応混合物はゆっくり冷えていくのが観察された。反応混合物は黄色に変わり、不均一になった。30分後、氷浴を取り外し、反応物を1.5時間にわたり加熱還流した。脱イオン水(100ml)を添加したところ、オフホワイト色の析出物が形成された。析出物をブフナー漏斗にのせた濾紙での濾過により回収し、乾燥オーブン(60℃)に一夜入れて、45g(理論値の81%)のオフホワイト色の結晶固体を得た。
【0070】
1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 10.48(br s,1H), 8.79(d,2H), 7.85(d,2H), 7.77(d,2H), 7.37(t,2H), 7.14(t,1H)。
【0071】
ステージ2(a) N-フェニル-3-ブロモイソニコチンアミドの製造
Synthetic Communications 1997, 27, 1075-1096に記載されているようにして、オーバーヘッド撹拌装置およびJ-Kem内部温度プローブを備えた四ツ首RBFに、N-フェニルイソニコチンアミド(35.7g、0.18mol)および無水THF(700ml)を投入した。全ての物質は溶液になったように見えた。この混合物をドライアイス/IPA浴内で−69℃まで冷却した。これに、nBuLi(158mlのヘキサン中の2.5M溶液)を3回に分けてゆっくり添加した。最初の1当量のnBuLiを添加したところ、発熱が観察され、温度は約−41℃まで上昇した。橙色の反応混合物は僅かに不均一であった。これを氷/食塩水浴内で1.5時間かけて−5℃〜0℃までゆっくり温めた。反応混合物を−72℃まで再度冷却し、15mlのTHF中の1,2-ジブロモメタン(36g、0.189mol)を添加した。僅かな発熱が観察され、−62℃まで上昇した。反応混合物を一夜撹拌した。反応混合物を、10倍容量のSiO2が入っているフラスコに注いだ。メタノール(100ml)を添加し、混合物を減圧下で濃縮した。次に、乾燥シリカゲルをシリカゲルのベッドの上面にのせた。シリカゲルのプラグを、溶離液としての40%の酢酸エチル/ヘキサンで洗浄した。10リットルの溶媒を濃縮して、オフホワイト色の固体を得た。この物質を60℃の減圧乾燥機に一夜入れて、34g(理論値の68%)のオフホワイト色の固体を得た。
【0072】
1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 10.65(s,1H), 8.87(s,1H), 8.68(d,1H), 7.65(m,3H), 7.37(t,2H), 7.14(t,1H)。
【0073】
ステージ2(b) N-フェニル-3-ヨードイソニコチンアミドの製造
オーバーヘッド撹拌装置およびJ-Kem内部温度プローブを備えた四ツ首RBFに、N-フェニルイソニコチンアミド(35.1g、0.18mol)および無水THF(700ml)を投入した。全ての物質は溶液になったように見えた。この混合物をドライアイス/IPA浴内で−69℃まで冷却した。これに、nBuLi(156mlのヘキサン中の2.5M)を2回に分けてゆっくり添加した。最初の1当量のnBuLiを添加したところ、発熱が観察され、温度は約−41℃まで上昇した。橙色の反応混合物は僅かに不均一であった。これを2時間かけて12℃までゆっくり温めた。この混合物を−70℃まで再度冷却した。この時点で、ヨウ素(47.2g、0.19mol)のTHF溶液(175ml)を添加した。これを放置して温め、室温で14時間撹拌した。この溶液に、150mlのメタ-重亜硫酸カリウムの飽和溶液を添加し、CH2Cl2で希釈した。2つの層を分離させ、有機層を食塩水で抽出した。2つの層を分離させ、有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、黒色の油状物を得た。この物質を、40%酢酸エチル/ヘキサンを溶離液として用いるSiO2カラムクロマトグラフィーにより精製した。濃縮して、38.6g(理論値の67%)のオフホワイト色の固体を得た。
【0074】
ステージ3 3-ブロモイソニコチン酸塩酸塩の製造
冷却器を備え加熱用マントルを装備したRBFに、N-フェニル-3-ブロモイソニコチンアミド(34g、0.123mol)および200mlの25% HClを投入した。この反応物を3日間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈した。水層を抽出し、2つの層を分離させた。水層に、pHが約4〜5になるまで固体Na2CO3を添加したところ、暗色の油性層が現れた。次に、これを希釈し、酢酸エチルで抽出した。2つの層を分離させ、水層を減圧下で濃縮して、オフホワイト色の固体を得た。これに、100mlの2M HClを添加し、固体を回収した。このオフホワイト色の固体を減圧オーブンに60℃にて一夜入れた。
【0075】
収量:22g(理論値の76%)。
【0076】
1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 8.83(s,1H), 8.61(d,1H),7.65(d,1H)。
【0077】
この方法を、3-ヨード-イソニコチン酸の加水分解にも適用した。
【0078】
ステージ4 3-ブロモイソニコチン酸メチル塩酸塩の製造
酢酸エチル(250ml)中の3-ブロモイソニコチン酸塩酸塩(27.4g、0.10mol)の撹拌懸濁液に、1滴のDMF、続いて塩化チオニル(18.5g、0.16mol)を添加した。この混合物を1時間にわたり加熱還流し、室温まで放置冷却した。次に、この混合物を減圧下で濃縮して、オフホワイト色の固体を得た。これにメタノールを添加し、これを2時間にわたり還流した。次に、混合物を減圧下で濃縮し、酢酸エチルで希釈した。析出物をブフナー漏斗上の濾紙で回収した。白色の固体を酢酸エチルで洗浄し、風乾した。白色の固体を、減圧オーブンに、窒素を吹き込みながら60℃で一夜入れた。収量:18.5g(理論値の71%)。
【0079】
1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 8.80(s,1H), 8.59(d,1H), 7.62(d,1H), 3.91(s,3H)。
【0080】
この方法を、3-ヨード-イソニコチン酸のエステル化にも適用した。
【0081】
ステージ5 3-(3-ニトロフェニル)イソニコチン酸メチルの製造
加熱用マントルおよび還流冷却器を備えたRBFに、3-ヨードイソニコチン酸メチル(5.1g、0.02mmol)、トルエン/エタノールの1:4混合物(75ml)、炭酸ナトリウムの1.0N溶液(25ml)、続いてジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(1.4g、0.002mol)を投入した。この反応混合物を6時間にわたり加熱還流した。紫色の反応混合物をセライトの圧縮パッドで濾過し、これを酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチル層をまず脱イオン水で洗浄し、次いで10%HCl水溶液で3回洗浄した。水層を減圧下で半量に濃縮し、次に酢酸エチルで希釈した。水層を固体炭酸ナトリウムで中和し、抽出し、分離させた。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、1.9g(理論値の43%)のオフホワイト色の固体を得た。
【0082】
1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 8.81(d,1H), 8.78(s,1H), 8.30(d,1H), 8.23(s,1H), 7.87-7.74(m,3H), 3.37(s,3H)。
【0083】
ステージ6 3-(3-アミノフェニル)イソニコチン酸メチルの製造
RBFに、3-(3-ニトロフェニル)イソニコチン酸メチル(1.85g、7.16mmol)を投入し、これにメタノール(50ml)、ギ酸アンモニウム(6.0g、35.8mmol)および5wt%のPd/C(Degussaタイプ)を添加した。初期の発熱は(触れてみたところ)全く認められず、起泡も気体の放散も見られなかった。2時間後、多少のSMが未溶解であると認められたので、THF(25ml)を添加して溶解を補助した。反応物をゆっくり室温まで戻した。次に、反応混合物をBuchi水素発生装置に一夜入れた。次に、混合物をセライトのパッドで濾過し、酢酸エチルで洗浄した。この溶液を水で洗浄し、分離させ、有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。橙色の油状物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより30%の酢酸エチル/ヘキサンを溶離液として用いて精製して、1.15g(理論値の71%)の橙色の油状物を得た。
【0084】
1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 8.67(,d,1H), 8.63(s,1H), 7.59(d,1H), 7.08(t,1H), 6.61-6.44(m,3H), 5.24(br s,2H), 3.67(s,3H)。
【0085】
ステージ7 3-[3-(2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)フェニル]イソニコチン酸メチルの製造
酢酸エチル(5ml)中のN-(2-クロロエチル)アセトアミド(0.32g)を、酢酸エチル(2ml)中の五塩化リン(0.55g)の撹拌懸濁液に0℃にて窒素下で10分間かけて添加して、透明の淡い麦わら色の溶液を得た。0℃にて45分後、ジクロロメタン(10ml)中の3-(3-アミノフェニル)イソニコチン酸メチル(0.4g)の溶液を0〜5℃にて15分間かけて添加した。混合物を0℃で10分間撹拌し、次に20℃以下まで放置して温めた。3時間後、混合物を水酸化アンモニウム溶液(28%、5ml)で10分間かけて処理し、撹拌を約1時間継続した。層を分離させ、有機層を回収し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:アンモニア=100:10:1 v/v/v)により精製して、0.25g(48%)の黄色の油状物を得た。
【0086】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.70(d,1H), 8.65(s,1H), 7.62(d,1H), 7.39(t,1H), 7.11-7.00(m,3H); 3.87-3.80(m,2H), 3.71(s,3H), 3.60-3.56(m,2H), 2.08(s,3H)。
【0087】
ステージ8 3-{3-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ]フェニル}イソニコチン酸の製造
無水トルエン(2ml)中の3-[3-(2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)フェニル]イソニコチン酸メチル(0.25g)および(R)-3-クロロスチレンオキシド(0.13g)の溶液を18時間にわたり加熱還流した(約110℃)。混合物を約50℃まで冷却し、1M水酸化ナトリウム溶液(4.8ml)およびメタノール(3ml)を5〜10分間かけて添加した。装置を、大気圧下で4mlの溶媒を留去するように設定した。得られた均一な混合物を2時間にわたり加熱還流した。混合物を50℃以下に冷却し、濃塩酸(36%、0.3ml)を滴下して、pHを7に調整した。この水性溶液をシリカゲルカラムにのせ、ジクロロメタンとメタノールとの混合物(8/2、v/v)で溶出させた。生成物を0.2g(57%)の吸湿性の褐色固体として単離した。
【0088】
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 8.48(s,1H), 8.45(d,1H), 7.44-7.40(m,2H), 7.33-7.27(m,3H), 7.16(t,1H), 6.86-6.80(m,2H), 6.66(d,1H), 5.01-4.98(m,1H), 3.49-3.45(m,2H), 3.32-3.20(m,3H), 3.14-3.09(m,1H)。
【0089】
実施例3: 2-{3-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ]フェニル}-3-フロ酸の製造
【化21】

【0090】
ステージ1 2-(3-アミノフェニル)-3-フロ酸エチル塩酸塩の製造
トルエン(500ml)中の1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(50g)および5-フロ酸エチル(48.6g)の撹拌溶液に、酢酸カリウム(36.4g)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O)(14.3g)を添加した。この混合物を66時間にわたり加熱還流し、室温まで冷却し、セライト(50g)で濾過した。濾過ケーキを酢酸エチル(2回×200ml)で濯いだ。1つに合わせた濾液/濯ぎ液を濃縮して、油状物を得た。メタノール(500ml)および10%のパラジウム担持炭素(50%の湿潤ペースト、3.2g)を添加した。混合物を、取り込みが完了するまで水素雰囲気下で撹拌した。混合物をセライト(50g)で濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(200ml)で濯いだ。1つに合わせた濾液/濯ぎ液を油状物になるまで濃縮し、酢酸エチル(250ml)を添加した。溶液を水(100ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、油状物になるまで濃縮した。ジクロロメタン(50ml)を添加し、得られた溶液をシリカゲルのプラグ(100g)で濾過した。プラグをジクロロメタン(2500ml)で濯いで全ての2-(3-アミノフェニル)-3-フロ酸エチル塩酸塩を抽出した。1つに合わせた濾液/濯ぎ液を油状物になるまで濃縮し、メチルtert-ブチルエーテル(250ml)を添加した。この撹拌溶液に、ジオキサン(93ml)中の4.0M HClをゆっくり添加した。0〜5℃で15分間熟成した後、析出物を濾過により回収し、メチルtert-ブチルエーテル(2回×100ml)で洗浄し、45〜50℃で減圧乾燥して、46.8g(理論値の71%)の表題化合物をベージュ色の固体として得た。
【0091】
1H NMR (300 MHz, d6-DMSO) δ: 7.90(d,1H), 7.78(m,2H), 7.51(t,1H), 7.30(d,1H), 4.25(q,2H), 1.26(t,3H)。
【0092】
ステージ2 2-[3-(2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)フェニル]-3-フロ酸エチルの製造
酢酸エチル(10ml)中のN-(2-クロロエチル)アセトアミド(1.21g)を、酢酸エチル(2ml)中の五塩化リン(2.08g)の撹拌懸濁液に0℃にて窒素下で10分間かけて添加して、透明な淡い麦わら色の溶液を得た。0℃にて45分後、トルエン(12ml)を添加し、2-(3-アミノフェニル)-3-フロ酸エチル塩酸塩(1.78g)を上記の溶液に0〜5℃で一度に添加した。混合物を0〜5℃で10分間撹拌し、次に20℃以下まで放置して温めた。2時間後、アミジンの形成は本質的に完了した(HPLC、@220nmにて2-(3-アミノフェニル)-3-フロ酸エチル塩酸塩が2%未満、@220nm、a/a)。混合物を0〜5℃まで冷却し、砕いた氷(18g)を20分間かけて添加して、オキシ塩化リンを破壊した。水酸化アンモニウム(28g、6.49ml)を、内部温度が25℃以下に保たれるような速度で添加した(約15分間)。20℃で1時間後、追加の酢酸エチル(12ml)を上記の混合物に添加し、有機層を分離させ、脱イオン水(2回×12ml)で洗浄し、減圧下で濃縮した。残渣をアセトン(5ml)および酢酸エチル(5ml)に溶解し、シュウ酸(0.72g)で40℃で30分間処理した。20℃未満で少なくとも12時間にわたり熟成させた後、析出物を濾過により回収し、アセトン(2回×0.5倍容量)で洗浄し、45〜50℃で減圧乾燥して、1.9g(73%)の白色の固体を得た。
【0093】
1H NMR (400, d6-DMSO) δ: 8.00(s,1H), 7.92-7.90(m,2H), 7.64-7.55(m,2H), 6.90(d,1H), 4.32(t,2H), 4.22(q, 2H), 3.93(t,2H), 2.22(s,3H), 1.24(t,3H)。
【0094】
ステージ3 2-{3-[(2-{[(2R)-2-(3-クロロフェニル)-2-ヒドロキシエチル]アミノ}エチル)アミノ]フェニル}-3-フロ酸の製造
水酸化アンモニウム(28%、13ml)を、2-[3-(2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾール-1-イル)フェニル]-3-フロ酸エチル(13.0g)と脱イオン水(104ml)とトルエン(104ml)との混合物に10分間かけて添加した。30分間撹拌した後、有機層を回収し、脱イオン水(26ml)で洗浄し、約30mlまで濃縮して、微量の水を共沸的に除去した。(R)-3-クロロスチレンオキサイド(5.17g)を添加し、得られたものを窒素下で110℃にて少なくとも14時間にわたり加熱した。混合物を約50℃まで冷却した。1M水酸化ナトリウム水溶液(77.8ml)およびメタノール(39ml)を添加し、装置を蒸留用に調えた。約1時間後、得られた均一な溶液を、加水分解が完了(HPLC、@220nmにて酢酸が2%未満、a/a)するまで加熱還流した(約4時間)。混合物を50℃未満まで冷却した。メタノール(26ml)および1M塩酸(78ml)を約50℃まで加熱した。上記からの反応混合物を20分間かけて添加し、得られたスラリーを20℃未満まで冷却し、更に30分間にわたり熟成させた。生成物を濾過により回収し、脱イオン水(2回×26ml)で洗浄し、50℃で減圧乾燥して、12.7g(95%)のオフホワイト色の固体を得た。
【0095】
1H NMR (400, d6-DMSO) δ: 7.66(d,1H), 7.39(s,1H), 7.32-7.26(m,4H), 7.12-7.04(m,2H), 6.72(d,1H), 6.58(d,1H), 5.75(br,1H), 4.78-4.74(dd,1H), 3.17(t,2H), 2.92-2.70(m,4H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(V):
【化1】

で表される化合物の製造方法であって、Pd(PPh3)4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O))、Pd/CおよびPd2(dba)3から選ばれる触媒、適切な塩基、ならびに適切な溶媒の存在下で、式(VIIa):
【化2】

で表される化合物を、式(VIIb):
【化3】

で表される化合物と反応させ、続いてニトロ基を還元する工程を含んでなり、
上記式中、
R4は、基(W):
【化4】

を表わし;
Aは、フランまたはチオフェンを表わし;
R5は、-CO2Hまたは-CO2CH3を表わし;
R6およびR7は、水素を表わし、nは0を表わし;
Yは臭素、ヨウ素またはトリフラートを表わす、上記方法。
【請求項2】
式(V):
【化5】

で表される化合物の製造方法であって、Pd(PPh3)4(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O))およびKOAcの存在下で、式(VIIa):
【化6】

で表される化合物を、式(VIIb):
【化7】

で表される化合物と反応させ、続いてニトロ基を還元する工程を含んでなり、
上記式中、
R4は、基(W):
【化8】

を表わし;
Aは、フランまたはチオフェンを表わし;
R5は、-CO2Hまたは-CO2CH3を表わし;
R6およびR7は、水素を表わし、nは0を表わし;
Yは臭素、ヨウ素またはトリフラートを表わす、上記方法。
【請求項3】
Yが臭素を表わす、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
式(V)の化合物が2-アリール-3-カルボキシフランまたは2-アリール-3-カルボキシチオフェンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
式(IV):
【化9】

[式中、
R2は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
R3は、水素またはC1-6アルキルを表わし;
Lは、脱離基を表わし;
R4は、基(W):
【化10】

(式中、Aはアリール、ピリジン、チオフェンまたはフランを表わし;R5はシアノ、テトラゾール-5-イルまたは-CO2R8を表わし;R6およびR7は、独立して水素、C1-6アルキル、-CO2R8、シアノ、テトラゾール-5-イル、ハロゲン、トリフルオロメチルもしくはC1-6アルコキシを表わすか、あるいはR6およびR7が隣接する炭素原子に結合している場合は、R6およびR7はそれらが結合してる炭素原子と一緒になって、場合により1個もしくは2個の窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子を含む縮合型5員環もしくは6員環を形成していてもよく;各R12は独立して、C1-6アルキル、ハロゲン、トリフルオロメチルおよびC1-6アルコキシから選ばれる置換基を表わし、nは0〜4の整数を表わす)
を表わし;
R8は、C1-6アルキルを表わし;
R11は、場合によりC1-6アルキルまたはハロゲンで置換されているC1-6アルキルまたはアリールを表わす]
で表される化合物。
【請求項6】
R2が水素であり;
R3が水素であり;
R4がWであり;
R5が-CO2R8であり;
R6およびR7が両方とも水素であり;
R11がメチルを表し;および
nが0である、
請求項5に記載の式(IV)の化合物。
【請求項7】
式:
【化11】

で表される請求項5に記載の化合物。

【公開番号】特開2009−137946(P2009−137946A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−288698(P2008−288698)
【出願日】平成20年11月11日(2008.11.11)
【分割の表示】特願2002−565936(P2002−565936)の分割
【原出願日】平成13年12月17日(2001.12.17)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】