説明

あと施工アンカーのための下孔加工用ドリルビット

【課題】あと施工アンカーの施工に先立って、テーパ孔部の孔底側に下孔一般部よりも小径のストレート孔部が連続形成されたアンダーカットタイプの下孔を穿孔できるドリルビットを提供する。
【解決手段】カッタボディ182の先端に、ストレート孔部22を穿孔するためのカッタブレード183と、下孔一般部20を穿孔するためのカッタブレード184を備えている。カッタブレード183が先行してストレート孔部22を穿孔し、そのストレート孔部22を拡径するように非拡径状態にあるカッタブレード184が下孔一般部20を穿孔する。下孔深さが所定の深さとなった段階でカッタブレード184の揺動突出をもってそのカッタブレード184を拡径させ、ストレート孔部22に近接する部分をテーパ孔部21に加工する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設コンクリート構造物等にドリル穿孔した上で埋め込まれることになるあと施工アンカーの施工に先立って下孔を穿孔するドリルビットの改良に関し、特に鋼材等の引張強度と同等の引き抜き耐力が得られるようにしたいわゆるメカニカル式で且つアンダーカットタイプのあと施工アンカーの施工に適した下孔加工用ドリルビットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
あと施工アンカーとしては従来から種々の構造のものが存在するが、特に近年では耐震補強等の要請から鋼材等の引張強度と同等の引き抜き耐力が得られるようにしたいわゆるアンダーカットタイプのあと施工アンカーが特許文献1にて提案されるに至っている。
【0003】
より詳しくは、一般的なあと施工アンカーは、拡張部を有するスリーブとこれに内挿されて上記の拡張部を拡張させるためのプラグ(拡張子)とから構成されていて、アンカーを下孔に挿入した上でプラグもしくはスリーブそのものを打ち込んで両者の相対変位により拡張部を拡張させて、スリーブをアンカーとしてコンクリート構造物等に固定することを基本としている。これに対して、アンダーカットタイプのあと施工アンカーとは、アンカーが埋め込まれることになるコンクリート構造物に予め穿孔される下孔の孔底をテーパ状(スカート状)もしくは断面円錐台形状に拡底し、そのテーパ面に対して事後的に拡張されるスリーブ側の拡張部を密着させることでアンカー効果を得ようするもので、一般的なストレート孔を下孔とする場合と比べて引き抜き耐力が飛躍的に向上するとされている。
【特許文献1】国際公開01/06070号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これまでに提案されているアンダーカットタイプのあと施工アンカーは、アンカーそれ自体だけでは下孔側のテーパ面に拡張部を密着させた状態を自己保持することができず、なおも改善の余地を残している。
【0005】
すなわち、下孔側のテーパ面に密着させるべく一旦拡張させた拡張部は多かれ少なかれスプリングバックを伴うことからその密着状態が不十分で、引き抜き力を作用させることで初めて拡張部がテーパ面と馴染んで密着するようになる。その一方、引き抜き力を除荷すると再び拡張部と下孔側のテーパ面との密着状態が不十分となり、場合によっては両者の間に隙間が生じることもあることから、除荷後に再度引き抜き力が作用した場合にその初期荷重でアンカーの抜け出しが発生するおそれがあり好ましくない。
【0006】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、特に、施工が完了したならば外部からの引き抜き力等に依存せずに直ちに鋼材等の引張強度と同等の引き抜き耐力が得られ、なおかつその状態を長期にわたって自己保持できるようにしたいわゆるアンダーカットタイプのあと施工アンカーの施工に適した下孔加工用ドリルビットを提供することを目的とする。
【0007】
さらに、施工が完了したならばその施工完了状態が少なくとも節度感として得られ、しかも施工に際して熟練を要することなく、施工状態に施工者個々のばらつきが発生しないように考慮されたアンダーカットタイプのあと施工アンカーの施工に適した下孔加工用ドリルビットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、アンダーカットタイプの下孔に適用されるあと施工アンカーの施工に先立って、下孔一般部の孔底付近がテーパ状に拡径したテーパ孔部となっていて且つそのテーパ孔部の孔底側に下孔一般部よりも小径のストレート孔部が連続形成された下孔を穿孔するドリルビットであることを前提とする。
【0009】
その上で、カッタボディの先端にストレート孔部を穿孔するための小径刃部を備えているとともに、カッタボディのうち小径刃部よりも反小径刃部側に下孔一般部を穿孔するための径方向に揺動出没可能な大径刃部を備えていて、下孔穿孔過程では、小径刃部が先行してストレート孔部を穿孔するととともにそのストレート孔部を拡径するように非拡径状態にある大径刃部が下孔一般部を穿孔するようになっている一方、下孔深さが所定の深さとなった段階で大径刃部の径方向への揺動突出をもってその大径刃部を拡径させることにより、下孔一般部のうちストレート孔部に近接する部分をテーパ状に拡径してテーパ孔部を加工するようになっていることを特徴とする。
【0010】
この場合において、請求項2に記載のように、小径刃部がストレート孔加工用カッタブレードであるとともに、大径刃部がアンダーカット加工用カッタブレードであって、カッタボディ内にこれと同心状に挿入された操作ロッドが上記アンダーカット加工用カッタブレードに係合していて、この操作ロッドのスライド変位に応じてアンダーカット加工用カッタブレードが拡径するようになっていることが望ましい。
【0011】
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、下孔の穿孔過程では先行して穿孔される小径のストレート孔部を拡径するようにして下孔一般部が穿孔されるとともに、下孔深さが所定の深さとなった段階で、下孔一般部の一部をアンダーカット形状とするべくテーパ状に拡径することでテーパ孔部が形成されるので、機能上最も重要なテーパ孔部を正確に且つ精度良く加工することができる。
【0012】
すなわち、ドリルビットのカッタボディは大径刃部たるアンダーカット加工用カッタブレード以外の部分を下孔一般部およびストレート孔部で案内された状態のもとで、そのアンダーカット加工用カッタブレードを徐々に拡径させることでテーパ孔部が加工されるので、アンダーカット加工用カッタブレードが振れを生じることがなく、テーパ孔部を下孔一般部やストレート孔部と同心状に且つ正確に加工することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
最初に、本発明の下孔加工用ドリルビットによって穿孔されたアンダーカットタイプの下孔に適用されるあと施工アンカーのいくつかの例を説明する。
【0014】
図1〜4は上記あと施工アンカー(以下、単にアンカーという)の第1の例を示す図であって、特に図1の(A),(B)はアンカーの正面図および下面図を、図2はその分解断面図をそれぞれ示し、さらに図3は図1の(A)の半断面図を、図4はスリーブが拡張する前の状態と拡張した後の状態の合成した断面図を示している。
【0015】
図1,2に示すように、アンカー1は、中空円筒状のスリーブ2とこのスリーブ2内に拡張子として圧入される略段付軸状のプラグ3とから形成されている。
【0016】
スリーブ2の外周面には複数の周溝4が形成されているほか、スリーブ2の下半部は放射状の四つのすり割り溝5をもってコレット状にすり割られていることにより拡径可能な拡張部6が形成されている。そして、拡張部6の内周面には下方に向かってその内径寸法を漸次狭めるようなかたちで断面円弧状の嵌合溝7が環状に形成されているとともに、嵌合溝7よりも下方部分では極小径の穴部8をもって開口している。
【0017】
一方、プラグ3は大径軸部9とその下方の小径軸部10とを含むかたちでその全長がスリーブ2の長さの数倍の長さに設定されていて、上端部にはめねじ部11が形成されている。小径軸部10の下半部側には、その小径軸部10の一般部に局部的にくびれたネック部12をもって連続する略球状の環状突起部13とそれに滑らかに連続するテーパ面14とが形成されていて、これにより下方に向かって漸次その直径寸法が小さくなるように設定されている。すなわち、この環状突起部13の曲率はスリーブ2側の嵌合溝7と合致し得る大きさに設定されているとともに、環状突起部13の最大直径は小径軸部10の一般部と同一寸法に形成されていて、環状突起部13から極小径の先端軸部15に向かってその直径が漸次小さくなりながら最終的には先端軸部15の直径をもって収束しているとともに、先端軸部15の最先端にはこれよりも大径のフランジ部16が突設されている。
【0018】
そして、スリーブ2とプラグ3とを組み合わせるべくプラグ3をスリーブ2内に圧入すると、図3に示すようにスリーブ2側の一般部内周面とプラグ3側の環状突起部13の頂部とが単に圧接状態となるだけでなく、そのプラグ3の最先端のフランジ部16がスリーブ2側の穴部8を乗り越えてその穴部8の開口縁に係止されて、結果としてプラグ3側の先端軸部15とスリーブ2側の穴部8とが相互に凹凸嵌合して相対位置決めによる抜け止め効果が発揮されることから、同図に示すように施工前のアンカー1単体の状態ではそのスリーブ2とプラグ3とが相互に分離しないようになっている。同時に、プラグ3の大径軸部9の外径とスリーブ2の未拡張状態での外径とは予め同一寸法に設定されている。なお、プラグ3の大径軸部9の外周面には極小の斜状のリブ17が複数形成されている。
【0019】
次に、上記アンカー1の施工手順についてアンダーカットタイプの下孔19を併用した場合を例にとって図4のほか図5〜8を参照しながら説明する。
【0020】
最初に、図5の(A)に示すように施工対象となるコンクリート構造物18にアンダーカットタイプの下孔19をドリル等にて穿孔する。この下孔19は、その下孔一般部20の孔底付近を奥部側に向かってスカート状に広がるようなテーパ状に形成してテーパ孔部21とするとともに、テーパ孔部21の孔底側にさらにストレート孔部22を連続形成したものであって、このストレート孔部22の直径は下孔一般部20よりも小径に形成される。なお、この特殊形状の下孔19は後述する専用のドリルビットで穿孔される。
【0021】
次に、図5の(B)に示すようにアンカー1を下孔19に挿入して、スリーブ2の先端面すなわち拡張部6の先端面をテーパ孔部21の孔底に着底させる。そして、所定の治具を用いるかもしくは治具を用いることなくハンマーにて直接プラグ3の頭部に打撃を与え、その大径軸部9の上端面がコンクリート構造物18と面一状態となるまで打ち込む(図6,7参照のこと)。
【0022】
このプラグ3が打ち込まれる過程では、図5の(B),(C)に示すように先に述べたプラグ3側の先端軸部15とスリーブ3側の穴部8との凹凸嵌合が徐々に解除されながら同じくプラグ3側のテーパ面14とスリーブ2側の拡張部6とが相対移動し、それに応じて拡張部6がテーパ孔部21のテーパ面21aに沿うように外側にスカート状に拡径され、やがてプラグ3側の環状突起部13がスリーブ2側の嵌合溝7と凹凸嵌合してスリーブ2とプラグ3との相対位置決めがなされることから、最終的には拡張部6がテーパ孔部21のテーパ面21aに圧接した状態をもってプラグ3の打ち込みひいては拡張部6の拡張が完了する。
【0023】
より詳しくは、図7の(B)に示すように、プラグ3の上端面が相手側のコンクリート構造物18と面一状態となったときにプラグ3先端のフランジ部16が下孔19のストレート孔部22の孔底に丁度着底するようにプラグ3の全長および下孔19の深さを予め設定してあることから、施工者はプラグ3の上端面とコンクリート構造物18との面一状態の目視確認および着底に伴う打撃音の変化をもって打ち込み終了時期を認識できるほか、プラグ3側の環状突起部13とスリーブ2側の嵌合溝7とが凹凸嵌合したことを瞬間的に節度感として実感でき、その節度感の発生をもって拡張部6が所定量だけ拡張したものとみなしてプラグ3の打ち込み作業を終了する。
【0024】
そして、図8に示したように拡張部6がその根元部から規定どおりに拡張した状態では、それ自体はいわゆるスプリングバックによって反拡張方向に戻ろうとするものの、プラグ3側の環状突起部13とスリーブ2側の嵌合溝7とが凹凸嵌合しているのに加えて、拡張部6にはテーパ孔部21のテーパ面21a側からの反力が作用しており、同時にストレート孔部22の孔底に対するプラグ3の着底に伴って発生する反力がプラグ3全体を上方に押し戻すように作用しているため、結果として拡張部6は図7の(B)および図8に示すようにテーパ面21aに対して圧接した状態となってその状態を自己保持することになる。
【0025】
すなわち、施工完了状態では、特に下孔19の孔底へのプラグ3の着底によって発生する孔底反力がプラグ3自体を打ち込み方向と逆方向に押し戻しており、結果としてこの孔底反力が上記凹凸嵌合部においてさらに拡張部6を拡張させる方向の力として作用している。これは下孔19側のテーパ面21aに対して拡張部を常に圧接させていることにほかならず、この施工完了状態が自己保持され、その圧接状態が不十分となったり、あるいは隙間が発生するようなことはない。これにより、施工完了と同時に外部からの引き抜き力等に依存せずに直ちにアンカー1単独で鋼材等の引張強度と同等の引き抜き耐力が得られるようになる。
【0026】
このように上記アンカー1によれば、施工前のアンカー1単体の状態では、スリーブ2とプラグ3とが単に圧入されているのみならず両者が凹凸嵌合していてその相対位置決めがなされているため、スリーブ2とプラグ3とが分離することがなく、きわめて取り扱い性に優れるほか、プラグ3を規定位置まで打ち込んで拡張部6を拡張させると凹凸嵌合による節度感が得られるばかりでなく、プラグ3の上端面とコンクリート構造物18との面一化による目視確認ならびに打撃音の変化によってその状態を確認できるので、施工者の個人差による施工状態のばらつきも生じにくく、常に安定したアンカー効果が得られることになる。しかも、いわゆるアンダーカットタイプの下孔19との併用によって、施工完了と同時に引き抜き力等に依存せずに直ちにアンカー1単独で鋼材等の引張強度と同等の引き抜き耐力が得られるようになり、その引き抜き耐力が一段と向上する。
【0027】
図9,10は上記アンカーの第2の例を示し、先の第1の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0028】
この第2の例のアンカー31は、拡張部6の拡張状態で相互に凹凸嵌合することになるスリーブ2側の嵌合溝27およびプラグ3側の環状突起部23の形状を小さくする一方、テーパ面24をプラグ3のより先端側に形成した点で第1の例のものと異なっている。そして、上記以外の構造は基本的に第1の例のものと同様であるから、この第2の例においても第1の例のものと全く同様の効果が得られることになる。
【0029】
図11〜13および図14,15は上記アンカーの第3,第4の例を示し、図11はその正面図を、図12,14は分解図を、図13,15はスリーブ2を拡張させた後の状態の断面図をそれぞれ示しており、先の第1,第2の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0030】
図11〜13に示す第3の例では、アンカー41におけるプラグ33の大径軸部が長尺な鉄筋コンクリート用異形棒鋼(異形ねじ節鉄筋)29をもって形成されている点で第1の例のものと異なっており、鉄筋コンクリート用異形棒鋼29はおねじを兼ねていて、これにワッシャ25を介してナット26が螺合されるようになっている。
【0031】
同様に、図14,15に示す第4の例では、アンカー51におけるプラグ33の大径軸部が長尺な鉄筋コンクリート用異形棒鋼(異形ねじ節鉄筋)29をもって形成されている点で図9,10に示した第2の例のものと異なっており、鉄筋コンクリート用異形棒鋼29はおねじを兼ねていて、これにワッシャ25を介してナット26が螺合されるようになっている。
【0032】
このような第3,4の例のアンカー41,51の施工にあたっては、第1の例のものと全く同様の手順で拡張部6を拡張させた後に、トルクレンチを用いてナット26を規定トルクまで締め付ける。こうすることにより、その締め付けトルク値をもってアンカー41,51としての引き抜き耐力(強度)をより正確に管理もしくは保証することができる利点がある。この場合、接着剤を併用することも可能であり、いずれのものも例えばコンクリート構造物の耐震補強用の差し筋として使用される。
【0033】
図16は上記アンカーの第5の例を示し、第1の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0034】
この第5の例のアンカー61は、図16に示すように、プラグ43における大径軸部39の上部側にエクステンションロッド30が一体に延長形成されていて、そのエクステンションロッド30の頭部30aには図2と同様に相手側となる所定の構造物を連結するためのめねじ部が形成されているとともに、大径軸部39とエクステンションロッド30との境界部には打ち込み時の指標となる刻設目盛34が形成されている。したがって、この刻設目盛34がコンクリート構造物18と面一状態となるまで打ち込めば良いことになる。この第5の例においても第1の例のものと全く同様の効果が得られる。
【0035】
図17は上記アンカーの第6の例を示し、第1の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0036】
このアンカー71は、その施工にあたって積極的に接着剤を併用することを想定して構成されたものであり、図17に示すように、プラグ53における大径軸部49の外周にはねじ溝状の螺旋溝35が形成されていて、頭部49aにはその螺旋溝35の空間に連通するように切欠溝36を形成してある。
【0037】
したがって、接着剤を併用しながらその施工を行った場合に、螺旋溝35があるために接着剤の保有性がよく、しかも施工の際に接着剤層内に巻き込んだ空気を上記切欠溝36から容易に追い出すことができるから、接着剤によるアンカー効果もより確実に発揮されるようになる。
【0038】
図18,19は上記アンカーの第7の例を示し、図1〜4に示した第1の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0039】
図18,19に示すように、この例のアンカー81はスリーブ44とプラグ45以外に大径軸部9と同一外径の拘束リング46を備えている点で第1の例のものと異なっている。プラグ45のうち大径軸部9と小径軸部10との間には中間段部47が形成されていて、この中間段部47に単純中空円筒状の拘束リング46が圧入固定されている。もちろん、拘束リング46は中間段部47に挿入した上で点状の数箇所の溶接をもって固定するようにしてもよい。そして、拘束リング46があることによってその拘束リング46と小径軸部10との間には所定の隙間48が確保されているとともに、拡大図である図21に示すように拘束リング46の先端内周面には面取り部50が形成されている。
【0040】
スリーブ44のうちその下半部は、放射状の六つのすり割り溝52をもってコレット状にすり割られていることにより拡径可能な拡張部56となっている一方、拡張部56以外の上半部では上記拘束リング46と小径軸部10との間の隙間48に入り得る大きさの肉厚のいわゆる薄肉状の一般部57となっている。そして、その一般部57には周溝4が、拡張部56には上記拘束リング46側の面取り部50と対向する位置に同じく周溝状の溝部54(図21参照)がそれぞれ形成されているとともに、スリーブ44は拘束リング46内にわずかに入り込むようにプラグ45側の環状突起部13に圧入され、且つプラグ45の先端のフランジ部16に係合することでその抜け止めが施されている。なお、図18の(B)から明らかなように、拡張部56の先端面は予めローレット目状の粗面となっている。
【0041】
したがって、この第7の例のアンカー81によれば、図20,21に示すように下孔19への打ち込み施工の際の挙動は基本的には第1の例のものと同様である。すなわち、図20,21のほか図22の(A)に示すようにテーパ孔部21にスリーブ44の拡張部56が着底している状態でプラグ45を打ち込むと、拡張部56が徐々に外側に拡張してテーパ孔部21のテーパ面21aに接触するようになり(図21の(B),(C)参照)、最終的には同図(D)のように拡張部56がテーパ孔21のテーパ面21aに密着し且つプラグ45の先端がストレート孔部22の孔底に着底した状態をもって施工が完了する。
【0042】
この拡張過程において、拘束リング46は予めプラグ45側に固定されていることからそのプラグ45とともにスリーブ44に対して相対移動し、拘束リング46とプラグ45側の小径軸部10とのなす隙間48にスリーブ44側の一般部57が徐々に入り込むかたちとなる。そして、拡張部56の拡張過程の末期ひいてはプラグ45の先端がストレート孔部22の孔底に着底する直前になると、図21の左半部に示すように拘束リング46の先端の面取り部50が拡張部56の外周の溝部54に係合,圧接する。これにより、拡張部56の内側からプラグ45の環状突起部13がその拡張部56を押し広げるのに対抗するようにして、拡張部56の拡張曲げ部である溝部54を拘束リング46が外側から強固に拘束し、その拡張曲げ部を内外周の環状突起部13と拘束リング46とで加圧拘束した状態をもって拡張部56の拡張すなわちアンカー81としての施工が完了する。
【0043】
これは、拡張部56が下孔19側のテーパ面21aに圧接していながらも、その拡張状態が下孔19によらずにアンカー81そのものによって自律的にロックされたいわゆるセルフロック状態にあることにほかならず、拡張部56の拡張動作が確実に且つ安定して行われるとともに、拡張部56のスプリングバックを許容しないことから、施工安定性の面で著しく優れたものとなる。
【0044】
図23,24は上記アンカーの第8の例を示し、図11〜13に示した第3の例および図18,19に示した第7の例のものと共通する部分には同一符号を付してある。
【0045】
すなわち、図23,24に示す第8の例では、プラグ33の大径軸部が鉄筋コンクリート用異形棒鋼29をもって形成されるアンカー91に、図18,19に示したものと同様のスリーブ44および拘束リング46を適用したものである。
【0046】
また、図25は上記アンカーの第9の例を示し、図16に示した第5の例および図18,19に示した第7の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0047】
すなわち、図25に示す第9の例では、プラグ43の大径軸部にエクステンションロッド30が延長形成されたタイプのアンカー101に、図18,19に示したものと同様のスリーブ44および拘束リング46を適用したものである。
【0048】
さらに、図26,27は上記アンカーの第10の例を示し、図17に示した第6の例および図18,19に示した第7の例のものと共通する部分には同一符号を付してある。
【0049】
すなわち、図26,27に示す第10の例では、プラグ53における大径軸部49の外周に接着剤保有のための螺旋溝35が形成されたタイプのアンカー111に、図18,19に示したものと同様のスリーブ44および拘束リング46を適用したものである。
【0050】
これらの第8,9,10の例のものにおいても第7の例のものと同様の効果が得られることになる。
【0051】
図28,29は上記アンカーの第11の例を示し、図1〜4に示した第1の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0052】
図28,29に示すように、プラグ3とともにアンカー121を形成しているスリーブ102の下半部は、放射状の六つのすり割り溝103をもってコレット状にすり割られていることにより拡径可能な拡張部106が形成されている。拡張部106は先端部側の拡張爪部106aとその拡張爪部106aの根元部側に一体に形成された補助拡張爪部106bとを備えていて、図31に示すように拡張部106の拡張をもって施工が完了したときには、拡張爪部106aが下孔19側のテーパ孔部21のテーパ面21aに圧接し、同時に補助拡張部106bが外側に塑性変形して下孔一般部20の内周面に食い込むように設定されている。
【0053】
また、プラグ3における小径軸部10の先端部には環状突起部104とテーパ面105が、スリーブ102のうち拡張部106の内周には同拡張部106の拡張状態で上記環状突起部104と凹凸嵌合することになるテーパ状の嵌合溝107がそれぞれに形成されている。そして、図33に示すように環状突起部104の頂部付近にはその環状突起部104に隣接するようにして円筒形状をなす幅狭の二条のストレート部108,109が形成されているとともに、そのストレート部108,109よりもさらに先端部側には比較的鋭利な稜線部110が形成されている。
【0054】
したがって、この第11の例のアンカー121によれば、図30に示すようにスリーブ102をプラグ3とともに下孔19の下孔一般部20に挿入して、スリーブ102の先端面をテーパ孔部21の孔底の着座させた状態でプラグ3を打ち込むと、図31に示すようにプラグ3側の環状突起部104とスリーブ102側の嵌合溝107とが相互に凹凸嵌合して拡張部106が拡張し、拡張爪部106aがテーパ孔部21のテーパ面21aに圧接し且つ塑性変形した補助拡張爪部106bが下孔一般部20の内周面に食い込むことで施工が完了する。なお、図32の(A)〜(D)は図30の状態から図31の状態に至る過程をより詳しく段階的に示している。すなわち、各拡張爪部106aの拡張によるアンカー効果に加えて、補助拡張爪部106bの下孔一般部20への食い込みによるアンカー効果が得られることから、施工完了後の引き抜き耐力が一段と向上することになる。
【0055】
この拡張部106の拡張過程では、図32に示すように拡張爪部106aの先端面がテーパ孔部21の孔底に対して常に圧接した状態でその拡張が進行するとともに、図31,33に示すようにその拡張爪部106aの先端面が下孔19側のテーパ孔部21の孔底に圧接した状態をもって施工が完了し、同時に図33に示すようにプラグ3側の稜線部110が拡張爪部106aの内周面に圧接することになる。これにより、拡張爪部106aの先端面とテーパ孔部21の孔底との間の摩擦力や稜線部110と拡張爪部106aの内周面との間の摩擦力のために、拡張途中および施工完了状態での拡張爪部106aのいわゆるスプリングバックと称される戻り現象が抑制される。
【0056】
なお、図28の(B)から明らかなように、拡張爪部106aの先端面は予めローレット目状の粗面とされている。
【0057】
その上、施工完了状態では図33に示すように環状突起部104に隣接する二条のストレート部108,109に対して拡張爪部106a側の嵌合溝107の一部とその嵌合溝107の端部の凸部111とが圧接することから、例えば施工完了後にプラグ3に引き抜き力が作用してそのプラグ3と拡張部106が軸心方向でわずかに相対移動しても、ストレート部108,109の幅寸法以上に相対移動しないかぎりはその相対移動をもって直ちに拡張爪部106aを縮径させるような力が発生することはなく、その拡張爪部106aとテーパ孔部21のテーパ面21aとの間に隙間が生じることはない。これによってもまた各拡張爪部106aの縮径方向への戻り現象が抑制されて、引き抜き耐力が一段と高いものとなる。
【0058】
図34〜36は上記アンカーの第12の例を示し、図34はその正面図を、図35は分解図を、図36はスリーブ102を拡張させた後の状態の断面図をそれぞれ示しており、先の第11の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0059】
図34〜36に示す第12の例では、アンカー131におけるプラグ33の大径軸部が第3,4の例(図11〜15参照)と同様の長尺な鉄筋コンクリート用異形棒鋼(異形ねじ節鉄筋)29をもって形成されている点で第11の例のものと異なっており、鉄筋コンクリート用異形棒鋼29はおねじを兼ねていて、これにワッシャ25を介してナット26が螺合されるようになっている。
【0060】
このような第12の例のアンカー131の施工手順については図11〜15に示した第3,4の例のものと全く同様であって、なお且つ第11の例と全く同様の作用効果が得られることになる。
【0061】
図37は上記アンカーの第13の例を示し、第11の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0062】
この第13の例のアンカー141は、図37に示すように、プラグ43における大径軸部39の上部側に第5の例(図16参照)と同様のエクステンションロッド30が一体に延長形成されている点で第11の例のものと異なっており、そのエクステンションロッド30の頭部30aには図29と同様に相手側となる所定の構造物を連結するためのめねじ部が形成されているとともに、大径軸部39とエクステンションロッド30との境界部には打ち込み時の指標となる刻設目盛34が形成されている。この第13の例のものにおいても第11の例のものと全く同様の効果が得られる。
【0063】
また、図38は上記アンカーの第14の例を示し、第11の例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0064】
この第14の例のアンカー151は、プラグ53における大径軸部49の外周に第6の例(図17参照)と同様のねじ溝状の螺旋溝35が形成されていて、頭部49aにはその螺旋溝35の空間に連通するように切欠溝36を形成してある。
【0065】
したがって、このような第14の例のアンカー151の施工手順については図17に示した第6の例のものと全く同様であって、なお且つ第11の例のものと全く同様の作用効果が得られる。
【0066】
ここで、これまでのいくつかの例のアンカーの施工の際に必要な特殊形状の下孔19を穿孔するためのドリルビットとしては、例えば国際公開第01/06070号パンフレットに記載のものを基本としてこれに改良を加えたドリルビットを用いることで容易に加工できる。
【0067】
すなわち、図39〜41は、本発明に係るあと施工アンカーのための下孔加工用ドリルビットのより具体的な実施の形態として、先に述べたいくつかのアンカーの施工のために改良されたドリルビットの概略構成を示している。
【0068】
同図に示すように、ドリルビット181先端の中空円筒状のカッタボディ182にはその直径方向に横断するようにして小径刃部としてのストレート孔加工用カッタブレード183がろう付け等により装着されているほか、そのストレート孔加工用カッタブレード183よりの上方位置であって且つストレート孔加工用カッタブレード183を挟んで互いに対向する位置すなわちストレート孔加工用カッタブレード183に対して90度位相がずれた位置にはそれぞれに可動式もしくは揺動開閉式の大径刃部としてのアンダーカット加工用カッタブレード184が装着されている。また、カッタボディ182内にはスライド可能な操作ロッド185が予め内挿されている。
【0069】
そして、アンダーカット加工用カッタブレード184はそのフック部186が操作ロッド185の下端の受容係止部187に係合していて、通常は操作ロッド185を引き上げるような力が作用していることでアンダーカット加工用カッタブレード184は図39の(A)のような未拡張状態にあるものの、操作ロッド185を押し下げることにより図40,41に示すように各アンダーカット用カッターブレード184が揺動しながら拡張するようになっている。
【0070】
したがって、ドリルビット181を回転駆動しながらそのカッタボディ182の先端をコンクリート構造物18に押し当てて穿孔作業を開始すると、カッタボディ182先端のストレート孔加工用カッタブレード183およびアンダーカット加工用カッタブレード184にて徐々に下孔19の穿孔が進められる。この時、ストレート孔加工用カッタブレード183が最先端のストレート孔部22の加工を先行して行い、それに続いてアンダーカット用カッタブレード184が先のストレート孔部22を拡径させるようにしてそれより大径の下孔一般部20を穿孔する。つまり、下孔穿孔途中では、常にストレート孔部22とこれよりも大径の下孔一般部20とからなるいわゆる段付き状の下孔形状となっている。
【0071】
やがて、穿孔途中の下孔19の深さが所定の深さとなった時点で操作ロッド185を押し下げると、アンダーカット加工用カッタブレード184が揺動して外側に徐々に拡張する。これにより、先に所定深さとなった下孔19の深さをさらに増加させるようにストレート孔加工用カッタブレード183にてストレート孔部22を穿孔しながら、そのストレート孔部22の上段部分がアンダーカット加工用カッタブレード184にてテーパ面21aを有するテーパ孔部21として拡径されることになる(図5の(A)参照)。
【0072】
このように上記のドリルビット181によれば、通常のドリル穿孔作業と同様にストレート孔の加工を先行して行って、そのストレート孔が所定の深さになった時点で操作ロッド185を押し込むことにより自律的にアンダーカット部たるテーパ孔部21の加工が行われるので、通常のドリル穿孔作業と全く同じ感覚で、しかもドリルビット181に複雑な動きをさせることなく一工程にて必要とするアンダーカット形状のテーパ孔部21を有する下孔19が加工できることになる。
【0073】
すなわち、機能上最も重要なテーパ孔部21の加工に際して、ドリルビット181のカッタボディ182は大径刃部たるアンダーカット加工用カッタブレード184以外の部分を下孔一般部20およびストレート孔部22で案内された状態のもとで、そのアンダーカット加工用カッタブレード184を徐々に拡径させることでテーパ孔部21が加工されるので、アンダーカット加工用カッタブレード184が振れ等を生じることがなく、テーパ孔部21を下孔一般部20やストレート孔部22と同心状に且つ正確に加工することができることになる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】あと施工アンカーの第1の例を示す図で、(A)はアンカー単独での正面図、(B)は同図(A)の下面図。
【図2】図1に示すアンカーの分解図。
【図3】図1の(A)に示すアンカーの半断面図。
【図4】図1に示すアンカーの拡張部を拡張させる前の状態と拡張した後の状態をそれぞれ合成した断面説明図。
【図5】図1に示すアンカーの施工手順を段階的に示した断面説明図。
【図6】図1に示すアンカーの施工手順を段階的に示した断面説明図。
【図7】図1に示すアンカーの施工手順を段階的に示した断面説明図。
【図8】図7の(B)と同等状態の全断面図。
【図9】あと施工アンカーの第2の例を示す断面図。
【図10】図9に示すアンカーの拡張状態を示す断面図。
【図11】あと施工アンカーの第3の例を示す正面図。
【図12】図11に示すアンカーの分解図。
【図13】図11に示すアンカーの施工完了状態を示す断面図。
【図14】あと施工アンカーの第4の例を示す分解図。
【図15】図14に示すアンカーの施工完了状態を示す断面図。
【図16】あと施工アンカーの第5の例を示す半断面図。
【図17】あと施工アンカーの第6の例を示す図で、(A)はその平面図、(B)はその半断面図。
【図18】あと施工アンカーの第7の例を示す図で、(A)はその正面図、(B)はその下面図。
【図19】図18に示すあと施工アンカーの断面説明図。
【図20】図18に示すアンカーの拡張部を拡張させる前の状態と拡張した後の状態をそれぞれ合成した断面説明図。
【図21】図20の要部拡大図。
【図22】図20の右半部の状態から同左半部の状態に至る過程を段階的に示した要部断面説明図。
【図23】あと施工アンカーの第8の例を示す正面図。
【図24】図24は図23に示すアンカーの分解図。
【図25】あと施工アンカーの第9の例を示す要部正面図。
【図26】あと施工アンカーの第10の例を示す正面図。
【図27】図26に示すアンカーの分解図。
【図28】あと施工アンカーの第11の例を示す図で、(A)はアンカー単独での正面図、(B)は同図(A)の下面図。
【図29】図28に示すアンカーの分解図。
【図30】図28,29に示すアンカーを下孔に挿入した後であって且つスリーブの未拡張状態での断面図。
【図31】図30の状態からスリーブが拡張して施工が完了した状態を示す断面図。
【図32】図30の状態から図31の状態に至る過程を段階的に示した要部断面図。
【図33】図31の要部拡大図。
【図34】あと施工アンカーの第12の例を示す正面図。
【図35】図34に示すアンカーの分解図。
【図36】図34,35に示すアンカーの施工完了状態を示す断面図。
【図37】あと施工アンカーの第13の例を示す正面図。
【図38】あと施工アンカーの第14の例を示す図で、(A)はその平面図、(B)はその分解図。
【図39】本発明に係るあと施工アンカーのための下孔加工用ドリルビットのより具体的な実施の形態として、上記各アンカーの施工に先立ってアンダーカットタイプの下孔を穿孔するためのドリルビットの詳細を示す図で、(A)は要部断面図、(B)は同図(A)のa−a線に沿う断面図。
【図40】図39に示すドリルビットでの下孔の穿孔状態を示す断面図。
【図41】図39,40に示すアンダーカット加工用カッタブレードの拡張前の状態と拡張後の状態を合成した説明図。
【符号の説明】
【0075】
19…下孔
20…下孔一般部
21…テーパ孔部
21a…テーパ面
22…ストレート孔部
181…ドリルビット
182…カッタボディ
183…ストレート孔加工用カッタブレード(小径刃部)
184…アンダーカット加工用カッタブレード(大径刃部)
185…操作ロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンダーカットタイプの下孔に適用されるあと施工アンカーの施工に先立って、下孔一般部の孔底付近がテーパ状に拡径したテーパ孔部となっていて且つそのテーパ孔部の孔底側に下孔一般部よりも小径のストレート孔部が連続形成された下孔を穿孔するドリルビットであって、
カッタボディの先端にストレート孔部を穿孔するための小径刃部を備えているとともに、カッタボディのうち小径刃部よりも反小径刃部側に下孔一般部を穿孔するための径方向に揺動出没可能な大径刃部を備えていて、
下孔穿孔過程では、小径刃部が先行してストレート孔部を穿孔するととともにそのストレート孔部を拡径するように非拡径状態にある大径刃部が下孔一般部を穿孔するようになっている一方、
下孔深さが所定の深さとなった段階で大径刃部の径方向への揺動突出をもってその大径刃部を拡径させることにより、下孔一般部のうちストレート孔部に近接する部分をテーパ状に拡径してテーパ孔部を加工するようになっていることを特徴とするあと施工アンカーのための下孔加工用ドリルビット。
【請求項2】
小径刃部がストレート孔加工用カッタブレードであるとともに、大径刃部がアンダーカット加工用カッタブレードであって、
カッタボディ内にこれと同心状に挿入された操作ロッドが上記アンダーカット加工用カッタブレードに係合していて、この操作ロッドのスライド変位に応じてアンダーカット加工用カッタブレードが拡径するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のあと施工アンカーのための下孔加工用ドリルビット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2008−183707(P2008−183707A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−100987(P2008−100987)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【分割の表示】特願2003−569926(P2003−569926)の分割
【原出願日】平成15年2月17日(2003.2.17)
【出願人】(599101564)株式会社 善建築設計事務所 (3)
【Fターム(参考)】