説明

しなる(曲がる・たわむ)電子書籍リーダー

【課題】文献を電子化し、データを電子機器に転送するなどの使用方法により、通常の紙を使用した本のユーザビリティを備えながら「デジタルの便利さ」と「アナログの使用感」を両立する電子書籍リーダーを提供する。
【解決手段】硬い背表紙の部分を廃止し、すべてしなる(曲がる・たわむ)ことを前提とした柔らかい有機ELディスプレイやタッチパネルなどの重ね合わせによる、書面(ディスプレイ)とする。また、容易に書籍を電子書籍リーダー内に転送できるようパソコンと通信できる機能を内蔵し、ユーザビリティを向上させる。それに伴い、パソコン上で電子書籍を閲覧するアプリケーションの提供やインターネットから電子書籍をダウンロードすることができるインフラストラクチャを整える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は世界中で使用される文献を電子化し、データを本発明の電子機器に転送するなどの使用方法により通常の紙を使用した本のユーザビリティを備えながら「デジタルの便利さ」と「アナログの使用感」を両立する電子書籍リーダーである。
【背景技術】
【0002】
人類は古代エジプト時代よりパピルスに文字を残し、そして書物を作り、いままでの文明、歴史を記録として残してきた。
【0003】
世界中の人間が本を必要とし、一人が生涯に読む書物の数は膨大な量である。この際に使用される資源というものを世界レベルで考えると途方もない量になる。
【0004】
文明を築くため、歴史を学ぶ際に必ず必要となる書物だが、これらすべてを電子化し、またそれらを読むようになったとき、地球環境の向上にどれほどの貢献できるのだろうと考えたところが本発明の起源である。
【0005】
ここ近年、インターネットを介してダウンロードなどをすることによりパソコンの画面上で書籍を読むことのできる、電子書店なるものが増えてきた。電子機器のパネルなどを搭載した電子書籍リーダーという商品もすでに世の中にはでて来ている。
【非特許文献1】ITmediaNEWS−電子書籍リーダー「ΣBook」http://plusd.itmedia.co.jp/broadband/0310/22/lp07.html
【非特許文献2】電子書籍リーダー「WordsGear」https://www.saidoku.com/wordsgear/
【非特許文献3】電子書籍リーダー「Librie」http://www.sony.jp/products/Consumer/LIBRIE/
【非特許文献4】ITmediaNEWS−電子書籍リーダー「Kindle」http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0711/22/news064.html
【非特許文献5】ITmediaNEWS−電子ペーパー「FLEPia」http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0704/20/news069.html
【非特許文献6】ITmediaNEWS−薄くて曲がる、フルカラー有機EL http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0705/24/news076.html
【非特許文献7】ITmediaNEWS−薄くて曲がる、カラー電子ペーパー http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0507/13/news075.html
【非特許文献8】ITmediaNEWS−E−Inkを使った、曲がる時計 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0506/27/news044.html
【0006】
これらの電子書籍リーダーが普及しない共通の理由にユーザビリティの悪さがあると考える。電子書籍をパソコンで読むという行為自体も何千年と書物を読んできた人類には馴染みのない行為であるであろう。
【0007】
本発明の製品化により、世界中の人間が一人当たり、最低一つの電子書籍リーダーをもち、その都度、各個人に必要な文献をインストールして使用することが日常行為の一つとなることにより大幅な資源の無駄がなくなることが想像できる。そして、電子化した文献を転送して電子書籍リーダー上にて読むという行為が標準化されることにより、自然と製本数が減少し、それによる輸送コストの低下、原材料の低下、それに付随した書籍の価格の下落、消費者の購入意欲向上、各国の知性レベルの向上も見込むことができる。当然、輸送に関しては原油などあらゆる資源の節約につながる。輸送量の低下により世界レベルでの二酸化炭素排出量の削減を見込むこともできる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来品の電子書籍リーダーの普及しない致命的な理由として、本体を構成する素材の固さがあると思われる。これは通常の本でいうところのハードカバー本に等しい。
【0009】
本発明は従来品の読みづらさを解消し、ソフトカバー本のように非常に読みやすい誰にでも受け入れやすいユーザビリティの高い電子書籍リーダーの実現を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そして、本発明は有機ELなどのしなる(曲がる・たわむ)ことのできる素材を用いた、ディスプレイと直観的な操作感が得られるタッチパネルの組み合わせによって構成される電子書籍リーダーである。
【0011】
その使い心地は今までの電子書籍リーダーの世界を大幅に向上させるものである。
【発明の効果】
【0012】
前述したとおり、本物の書籍と同等に近い使用感を電子書籍リーダーに与える本発明によって、世界中の本の概念を使用者たちの抵抗感なく、アナログからデジタルに移行させることを可能にできることが本発明の最大のメリットである。
【0013】
まず、1つ目にしなる(曲がる・たわむ)柔らかなディスプレイを採用することにより従来品で提供されるハードカバー本のような電子書籍リーダーでは得ることのできなかった、ソフトカバー本のようなユーザビリティを実現する。
【0014】
そして、2つ目に通常の操作をすべてタッチパネルとディスプレイの組み合わせによるGUIにすることにより、機器に配置されたボタンを押すなどと言った複雑な操作系を排除し、本物の書籍を扱っているかのような直観的な操作感覚を提供する。
【0015】
例えば、ページ送りであれば「ディスプレイ上で指を左右にスライドさせる」などである。
【0016】
また、インターフェイスをこのようなタッチパネルを絡めたGUIにすることによりユーザビリティが飛躍的に向上するだけでなく商品の使用部品の低減、軽量化にも多大な貢献をする。本発明の一番重要な肝であるところは使用する側の気持ちに立った使用感である。目指すところはマニュアルレスの操作感である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1においては電子書籍リーダーを開いた状態の図、手に取って実際に使う際の雰囲気を記した。
【0018】
図2はしなる(曲がる・たわむ)ことのできる書面部(ディスプレイ)を下部から見た状態を記した。これにより、手に持った時の自然なホールド感を実現する。
【0019】
図3は電子書籍リーダーを閉じた状態で下部から見た状態の図である。細かいデザインや本体位置などは特許請求項とは関係がないため、ご容赦願いたい。
【産業上の利用可能性】
【0020】
教育産業などでは学生一人一人が使用する教科書をすべて電子書籍リーダーにまとめることにより、大幅な資源節約が見込める。通学する際の荷物の量も大幅に縮小することができ、ランドセルなどの至極、一時的なものに使う無駄な経費を電子書籍リーダーの導入費用に回すことにより負担は減少する。そして、その際の使用感の良さは前述したとおりである。
【0021】
教科書の内容などに訂正があった際もフレキシブルに対応することが可能であり、その際にはアップデータを電子書籍リーダーにインストールするような簡単な作業になる。
【0022】
レストランなどのメニューを電子書籍リーダーにし、季節によってメニューを変更できるだけでなく内蔵した無線機能で商品の注文などを受け付けることもできる。直観的な操作感覚と無線装置を絡めた使い方はあらゆる面での使用方法を生むであろう。
【0023】
資源の無駄を少なくすることによって国としての国際的な貢献度も計り知れない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明によって製品化される電子書籍リーダーの見開き図
【図2】同電子書籍リーダーをしならせた(曲げた・たわませた)状態で下部から見た図
【図3】同電子書籍リーダーを閉じた状態で下部から見た図
【符号の説明】
【0025】
1 ディスプレイ部分・インターフェイス部分
この左右2面のディスプレイ兼インターフェイスを使用して視聴、各操作を行う。
2 本体部分
(電源ボタンやパソコンとの接続端子、スピーカーを備える)
3 柔らかな素材を使用したディスプレイの部分
(手になじむユーザビリティを提供できる)
4 本体にはパソコン等とデータを通信するための有線、無線の装置を備える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本と呼ばれる物体に近い形状、近い使用感を達成するために、本でいうところの書面を映像出力目的で有機EL、コレステリック液晶、E−Inkなど、しなる(曲がる、たわむ)ことが可能である素材を使用したカラーディスプレイまたはモノクロディスプレイを使用し、かつ直観的な各操作目的でタッチパネルセンサーを備え、音声出力目的でピエゾ素子やFPS(フラットパネルスピーカー)などを使用した、平面スピーカーの部品(素材)の組み合わせにより書面(ディスプレイ)がしなる(曲がる、たわむ)電子書籍リーダー
【請求項2】
請求項1によって提供される、しなる(曲がる、たわむ)電子書籍リーダーと同じような使用感を達成するために請求項1に掲げた以外の部品(素材)の組み合わせによって構成された電子機器
【請求項3】
請求項1によって提供される、しなる(曲がる、たわむ)電子書籍リーダーの機能をもち、インターネット上の店舗よりクレジットカード決済・ポイントカード決済等を用いて、電子書籍をダウンロードし、または光学ドライブなどを用いて専用アプリケーションにパソコンにインストールし、それらの電子書籍を専用アプリケーション上で閲覧するだけでなく、USBケーブル等を用いて転送して閲覧を可能とする電子機器

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−187509(P2009−187509A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−55514(P2008−55514)
【出願日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(508068375)
【Fターム(参考)】