説明

はんだこて装置

【課題】鉛フリーはんだを使用する場合であっても、電子部品を損傷させることなく且つ容易にはんだ付けを行うことができるはんだこて装置を提供する。また、はんだこて装置を簡単な構成によって実現する。
【解決手段】ヒータ5及び吹出口1bが設けられたはんだこて1と、こて先1aの先端近傍に設定された所定位置の温度を測定する温度センサ10と、吹出口1bから温風を吹き付ける温風発生装置6と、はんだこて1が接続された制御装置2と、所定の報知を行う報知手段12とを備える。制御装置2では、温度比較部13が、温度センサ10による測定温度が所定の第1設定温度を超えると予熱の完了を検出する。そして、動作制御部15は、温度比較部13によって予熱の完了が検出されると、その旨を報知手段12から報知させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子部品を基板等にはんだ付けする際に使用されるはんだこて装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
はんだこて装置は、例えば、基板に実装された電子部品の一部に故障や寿命による劣化が生じた場合、或いは電子部品の取り付けに不具合が見つかった場合等に、その電子部品の交換を行うために使用される。即ち、技術者は、はんだこて装置を用いて、故障等が発生した電子部品のみを基板から取り外し、その同じ場所に新しい電子部品を取り付ける。
【0003】
このようなはんだこて装置の従来技術として、例えば、はんだこてのこて先温度を検出することにより、こて先の温度が急激に低下してしまうことを防止したものが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−37368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年主流となっている鉛フリーはんだは、従来の錫鉛はんだよりも融点が高く、且つ濡れ性が悪い。このため、鉛フリーはんだを使用する場合は、はんだこて装置を用いて行う電子部品の交換作業もその難易度が高くなり、基板に新しく取り付ける電子部品がその取付作業中に壊れてしまうといったような不具合が発生し易くなっていた。特に、チップ部品は、急激な加熱が行われると、温度差による歪みが生じてクラックが発生してしまうため、交換作業においても細心の注意が必要であった。
【0006】
このため、鉛フリーはんだを使用して電子部品の交換作業を行う現場では、例えば、特許文献1に記載されたはんだこて装置を用いる場合、ヒータ等の別装置を用意して電子部品とその取付部分(基板)との予熱を行い、当該部分を適当な時間温めた後に、電子部品の接合作業を実施していた。このため、はんだ付けに必要な装置が大掛かりになり、且つ、予熱時の温度管理等、その作業が非常に煩雑になるといった問題があった。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、鉛フリーはんだを使用する場合であっても、電子部品を損傷させることなく、容易にはんだ付けを行うことができ、且つ簡単な構成によって実現できるはんだこて装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るはんだこて装置は、内部にヒータが設けられ、こて先に吹出口が設けられたはんだこてと、はんだこてに設けられ、こて先の先端近傍に設定された所定位置の温度を測定するための温度センサと、所定位置に向けて、吹出口から温風を吹き付けるための温風発生装置と、はんだこてが接続された制御装置と、はんだこての使用者に対して所定の報知を行うための報知手段と、を備え、制御装置は、温度センサによって測定された温度と所定の第1設定温度とを比較し、温度センサによる測定温度が第1設定温度を超えると予熱の完了を検出する温度比較部と、温度比較部によって予熱の完了が検出されると、その旨を報知手段から報知させる動作制御部と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係るはんだこて装置であれば、鉛フリーはんだを使用する場合であっても、電子部品を損傷させることなく、容易にはんだ付けを行うことができる。また、簡単な構成により、はんだこて装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1におけるはんだこて装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示すはんだこて装置の要部拡大図である。
【図3】この発明の実施の形態1におけるはんだこて装置を示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態1におけるはんだこて装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0012】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるはんだこて装置を示す斜視図、図2は図1に示すはんだこて装置の要部拡大図、図3はこの発明の実施の形態1におけるはんだこて装置を示す構成図である。
【0013】
図1乃至図3において、1ははんだこて、2は制御装置、3ははんだこて1と制御装置2との間に接続された信号線、4ははんだこて1と制御装置2との間に接続された送風管である。はんだこて1は、そのこて先1aによってはんだを溶融させるためのものであり、内部にヒータ5が設けられている。即ち、ヒータ5が制御装置2の制御によって発熱することにより、こて先1aがはんだを溶融できる温度に加熱される。
【0014】
また、はんだこて1のこて先1aには、吹出口1bが設けられている。温風発生装置6は、基板7にはんだ付けされる電子部品8とその取付部分(例えば、基板7のランド部分)とに対し、上記吹出口1bから温風を吹き付けるためのものである。即ち、温風発生装置6は、こて先1aの先端近傍に設定された所定位置(その所定位置を含む一定の範囲)に向けて、温風の吹き付けを行う。
【0015】
本実施の形態においては、温風発生装置6として、制御装置2に送風機(図示せず)が内蔵され、はんだこて1にノズル9が設置されたものを一例として示している。この温風発生装置6では、送風機からの風を送風管4を介してはんだこて1側に送ることにより、その送られた風を、ノズル9に形成された上記吹出口1bから排出させている。
なお、温風発生装置6は、上記機能を備えることができれば、はんだこて1のみに設けられていても構わない。
【0016】
また、温風発生装置6に関しては、空気を温めるためのヒータ等をヒータ5とは別に備えても良いが、例えば、図2に示すように、ノズル9をこて先1aの周囲を取り囲むように配置することにより、送風機から送られてきた風を、こて先1aで(即ち、ヒータ5によって)温めた後に吹出口1bから排出させても良い。このような構成であれば、温風発生装置6自体にヒータ等の加熱装置を備える必要がなく、その構成を更に簡素化することが可能となる。
【0017】
また、10は温度センサ、11はレーザポインタである。温度センサ10及びレーザポインタ11は、はんだこて1に設けられており、例えば、こて先1aから突出するマウント部1cに配置されている。
【0018】
温度センサ10は、基板7にはんだ付けされる電子部品8やその取付部分の温度を検出するためのものである。例えば、温度センサ10は、こて先1aの先端近傍の上記所定位置の温度を測定することができるように構成される。
レーザポインタ11は、上記所定位置、即ち、温度センサ10が温度の測定を行う位置を指し示すためのものである。レーザポインタ11は、温度センサ10に近接するように配置されており、上記所定位置(或いは、その極近傍)を通過するレーザ光をマウント部1cから照射する。
【0019】
また、本はんだこて装置には、はんだこて1を使用する者に対して所定の報知を行うための報知手段12が備えられている。報知手段12は、例えば、制御装置2に設けられた表示器12aやランプ12b、ブザー(図示せず)等により構成される。報知手段12は、表示器12aへの文字表示や、ランプ12bの点灯或いはその点灯色の変化、ブザーの鳴動等により、必要な報知を行う。なお、報知手段12は、はんだこて1に設置されていても良いし、はんだこて1及び制御装置2の双方に設置されていても良い。
【0020】
制御装置2は、上記各機器を制御する機能を有している。制御装置2は、例えば、温度センサ10によって測定された温度等の情報に基づいて各種制御を行う。この制御装置2には、温度比較部13、記憶部14、動作制御部15が備えられている。
【0021】
温度比較部13は、温度センサ10によって測定された温度に基づいて、予熱の完了や所定の過熱状態を検出する機能を有している。具体的に、温度比較部13は、温度センサ10によって測定された温度と予め記憶部14に記憶された設定温度とを比較して、上記検出を行う。例えば、記憶部14には、所定の第1設定温度と、この第1設定温度よりも高い所定の温度である第2設定温度とが予め記憶されており、温度比較部13は、温度センサ10による測定温度が上記第1設定温度を超えると、予熱の完了を検出する。また、温度比較部13は、温度センサ10による測定温度が上記第2設定温度を超えると、所定の過熱状態を検出する。
【0022】
なお、上記第1設定温度や第2設定温度は、はんだ付けを行う電子部品8に合わせて適宜設定できるように構成しても良い。かかる場合、例えば、温度設定部16から入力した温度を、第1設定温度や第2設定温度として記憶部14に記憶させる。
【0023】
動作制御部15は、温度比較部13の検出結果等に基づいて、ヒータ5や温風発生装置6、レーザポインタ11、報知手段12等の各制御を行う機能を有している。以下に、図4も参照し、上記構成を有するはんだこて装置(特に、動作制御部15)の動作について、具体的に説明する。図4はこの発明の実施の形態1におけるはんだこて装置の動作を示すフローチャートである。
【0024】
制御装置2には、例えば、はんだ付けの作業を開始する際に操作する電源スイッチ(図示せず)が備えられている。電子部品8のはんだ付け作業を行う者(以下、単に「作業者」ともいう)がこの電源スイッチをONにすると、動作制御部15は、温風発生装置6、ヒータ5、レーザポインタ11、温度センサ10の各動作を開始させる(S101乃至S104)。
【0025】
具体的に、動作制御部15は、温風発生装置6の送風機を動作させることにより、上記所定位置を含むある一定の範囲に向けた温風の吹き付けを開始させる。また、動作制御部15は、通電を開始してヒータ5を発熱させ、はんだを溶融させるための所定の温度までこて先1aを加熱する。なお、本実施の形態における温風発生装置6では、送風機が動作し、且つこて先1aが加熱されることにより、吹出口1bから温風が供給される。更に、動作制御部15は、レーザポインタ11からレーザ光を照射し、温度センサ10による温度の測定を開始させる。
【0026】
なお、作業者は、電子部品8のはんだ付け作業を行う前に、先ず、電子部品8とその取付部分とを所定の温度まで温める予熱作業を行う。作業者は、吹出口1bから吹き出される温風を電子部品8とその取付部分とに当てることにより、電子部品8等の予熱を行う。この時、作業者は、はんだこて1のこて先1aを電子部品8やその取付部分に向けた状態で、レーザポインタ11から照射された光をその同じ位置(電子部品8等の位置)に合わせることにより、温度センサ10の温度測定位置と吹出口1bからの温風吹付位置とを、上記所定位置に適切に一致させることができる。
【0027】
温度センサ10は、S104において動作が開始されると、上記所定位置の温度を測定して、その測定結果を制御装置2に出力する。そして、温度比較部13は、温度センサ10によって測定された温度と記憶部14に記憶されている第1設定温度とを比較して、予熱が完了したか否かを判定する(S105)。
【0028】
上記吹出口1bからの温風によって電子部品8等が温められ、温度センサ10による測定温度が上記第1設定温度を超えると、温度比較部13は、予熱の完了を検出する(S105のYes)。例えば、基板7にはんだ付けされる電子部品8がチップ部品の場合、温度比較部13は、下記式を満たすことにより、予熱の完了を検出する。
(温度センサ10による測定温度)>(こて先1aの(設定)温度)−130℃
【0029】
即ち、こて先1aの温度が260℃に設定されている場合、温度比較部13は、温度センサ10による測定温度が130℃に達すると、予熱の完了を検出する。なお、上式内の130℃という温度は、電子部品8の制約等によって決定されるものである。
【0030】
温度比較部13によって予熱の完了が検出されると、動作制御部15は、作業者にはんだ付け作業を行わせるための所定の処理を開始する。具体的に、動作制御部15は、温度比較部13によって予熱の完了が検出されることにより、報知手段12から、予熱が完了した旨を報知させる(S106)。作業者は、この報知手段12からの報知を聞いて、或いは見て、予熱が完了したこと、即ち、はんだ付け作業を開始しても良いことを知ることができる。
【0031】
また、動作制御部15は、温度比較部13によって予熱の完了が検出されると、吹出口1bからの温風が停止する或いは弱まるように、温風発生装置6を制御する(S107)。例えば、動作制御部15は、温風発生装置6の送風機を停止させ、温風が吹出口1bから排出されないようにする。作業者は、報知手段12から予熱が完了した旨が報知されると、はんだこて1のこて先1aを電子部品8の取付部分に接触させてはんだの溶融を行う。この時、吹出口1bから排出される温風の勢いが強いと、溶融されたはんだが周囲に飛び散ってしまう恐れがある。即ち、S107の処理により、このような事態を防止することが可能となる。
【0032】
そして、作業者は、電子部品8のはんだ付けが終了すると、電源スイッチをOFFにして動作を終了させる。
【0033】
なお、温度比較部13は、S105において予熱の完了を検出した後、温度センサ10によって測定された温度と記憶部14に記憶されている第2設定温度とを比較し、電子部品8等が所定の過熱状態であるか否かの判定を行う(S108)。そして、こて先1aの温度が電子部品8に伝わる等して、温度センサ10による測定温度が上記第2設定温度を超えると、温度比較部13は、過熱状態を検出する(S108のYes)。そして、動作制御部15は、温度比較部13によって過熱状態が検出されることにより、こて先1aの温度が低下するようにヒータ5を制御し(S109)、更に、過熱状態である旨を報知手段12から報知させる(S110)。
【0034】
なお、報知手段12は、S106及びS110において、レーザポインタ11から照射される光の点灯方法を変化させる(例えば、レーザ光を点滅させる)ことにより、上記報知を行っても良い。作業者は、予熱作業やはんだ付け作業を行う際に、レーザポインタ11からの光やはんだこて1のこて先1aを見ている。このため、レーザポインタ11からの光を点滅させる等の方法によって報知を行うことにより、作業者に対して報知内容を確実に伝えることができる。
【0035】
上記構成のはんだこて装置であれば、予熱時や予熱完了時の制御を簡単且つ適切に行うことができ、鉛フリーはんだを使用する場合であっても、電子部品8を損傷させずに、最適な温度状態ではんだ付けを行うことができる。このため、電子部品8やその接合に対する信頼性を高め、基板7の長寿命化を図ることが可能となる。
また、上記構成のはんだこて装置であれば、予熱のために別装置等を用意する必要もなく、装置を小型化できる。このため、予熱及びはんだ付けの双方の作業において、その作業性を大幅に向上させることが可能となる。
【0036】
なお、本実施の形態においては、こて先1aの周囲に吹出口1bを形成した場合について説明したが、吹出口1bの構成はこれに限定されるものではない。例えば、マウント部1c等にノズル9を設置し、こて先1aの側方から温風の吹き付けを行っても良い。また、こて先1aの先端近傍に開口する貫通孔をこて先1aに形成し、この貫通孔から温風の吹き付けを行っても良い。
かかる構成であっても、上記と同様の効果を奏することは可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 はんだこて
1a こて先
1b 吹出口
1c マウント部
2 制御装置
3 信号線
4 送風管
5 ヒータ
6 温風発生装置
7 基板
8 電子部品
9 ノズル
10 温度センサ
11 レーザポインタ
12 報知手段
12a 表示器
12b ランプ
13 温度比較部
14 記憶部
15 動作制御部
16 温度設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にヒータが設けられ、こて先に吹出口が設けられたはんだこてと、
前記はんだこてに設けられ、前記こて先の先端近傍に設定された所定位置の温度を測定するための温度センサと、
前記所定位置に向けて、前記吹出口から温風を吹き付けるための温風発生装置と、
前記はんだこてが接続された制御装置と、
前記はんだこての使用者に対して所定の報知を行うための報知手段と、
を備え、
前記制御装置は、
前記温度センサによって測定された温度と所定の第1設定温度とを比較し、前記温度センサによる測定温度が前記第1設定温度を超えると予熱の完了を検出する温度比較部と、
前記温度比較部によって予熱の完了が検出されると、その旨を前記報知手段から報知させる動作制御部と、
を備えたことを特徴とするはんだこて装置。
【請求項2】
前記動作制御部は、前記温度比較部によって予熱の完了が検出されると、前記吹出口からの温風が停止する又は弱まるように、前記温風発生装置を制御することを特徴とする請求項1に記載のはんだこて装置。
【請求項3】
前記温度比較部は、前記温度センサによる測定温度と前記第1設定温度よりも高い所定の温度である第2設定温度とを比較し、前記温度センサによる測定温度が前記第2設定温度を超えると過熱状態を検出し、
前記動作制御部は、前記温度比較部によって過熱状態が検出されると、前記こて先の温度が低下するように、前記ヒータを制御する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のはんだこて装置。
【請求項4】
前記動作制御部は、前記温度比較部によって過熱状態が検出されると、その旨を報知手段から報知させることを特徴とする請求項3に記載のはんだこて装置。
【請求項5】
前記はんだこてに設けられ、前記所定位置を指し示すためのレーザポインタと、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のはんだこて装置。
【請求項6】
前記報知手段は、前記レーザポインタから照射される光の点灯方法を変化させることにより、報知を行うことを特徴とする請求項5に記載のはんだこて装置。
【請求項7】
前記温風発生装置は、
前記制御装置に設けられた送風機と、
前記制御装置及び前記はんだこて間に接続された送風管と、
前記はんだこてに設けられ、前記吹出口を形成するノズルと、
を備え、
前記送風機からの風を、前記送風管を介して前記吹出口から排出させることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載のはんだこて装置。
【請求項8】
前記ノズルは、前記送風管を介して前記送風機から送られてきた風を、前記はんだこての前記こて先で温めて前記吹出口から排出させることを特徴とする請求項7に記載のはんだこて装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−51020(P2012−51020A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−197666(P2010−197666)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】