説明

はんだ球、粉末およびプリフォーム用の被覆組成物、製造方法およびそれらの用途

はんだ球、はんだボール、はんだ粉末、はんだプリフォーム、はんだの何らかの他の適切な材料もしくは形状またはそれらの組合せなどの、通常のはんだ構成要素および被覆組成物を含むはんだ材料が、製造されており、本明細書に記述される。本明細書で記載されるはんだ構成要素および/または材料は、a)はんだ構成要素を用意すること、b)被覆前駆体材料を用意すること、c)溶媒を用意すること、d)被覆前駆体材料が実質的に溶媒和されるように、被覆前駆体材料および溶媒をブレンドして被覆組成物を形成すること、およびe)はんだ構成要素に対して被覆組成物を塗布しまたは組合せること、によって製造できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2002年11月18日出願の米国特許仮出願第60/427597号の恩典を主張する。
【0002】
本発明の分野は、電子デバイスおよび半導体用途の熱インターフェースおよび放熱設計部品である。
【背景技術】
【0003】
電子部品は、増えつつある消費者および市販用電子製品において使用されている。これらの消費者および市販用製品のいくつかの例は、テレビジョン、パーソナルコンピュータ、インターネットサーバ、携帯電話、ポケットベル、手のひらサイズの電子手帳、携帯ラジオ、カーステレオ、または遠隔制御である。これらの消費者および市販用電子製品の需要が増すにつれて、その同じ製品に対して、消費者および企業にとって、より小型に、より機能的に、およびより携帯しやすくなるようにという要求もまた存在している。
【0004】
これらの製品の大きさが減少した結果、その製品を含む部品もまたより小型になるに違いない。大きさの減少または縮小が必要なこれらの部品のいくつかの例は、プリント回路板またはプリント配線板、抵抗器、配線、キーボード、タッチパッド、およびチップパッケージングである。
【0005】
したがって、より小型の電子部品を求める要求を受け入れるために、電子部品が縮小することができるようにする、よりよい構築材料、機械装置および方法が存在するか否かを決めるために、部品は分解され、調査される。よりよい構築材料、機械装置および方法が存在するか否かを決める過程の一部は、製造装置、および部品の構築および組み立て方法がどのように作動しているかを調査することである。
【0006】
はんだを必要とする部品に関しては、製造装置は、はんだの球、ボール、粉末、パーフォームまたは何らかのその他のはんだ構成要素またははんだ部品(part)を利用して、液化またはコンプライアントはんだ材料を形成する。はんだ部品は、輸送またはこの部品を使用している製造装置によって引き起こされる過度な振動により、黒ずむことがある。はんだ球に関しては、表面酸化およびその他の汚染過程により過度に黒化すると、製造装置のイメージングシステムに問題が生じ、黒化したはんだ球をはんだ球の消失と見間違うことになり得る。この間違いにより、はんだ球が付着した部品が不良品としてはねられる可能性があり、最終的に製品のコストが上昇することになる。さらに、表面酸化物が十分厚い場合は、部品のはんだ付けが困難になるか、および/または最終的にはんだ付けした場所が化学的な汚染物により弱められることがある。
【0007】
フッ素樹脂、炭化水素系化合物、油、潤滑油およびポリマーおよびオルガノシロキサン系油を使用することに向けられた、米国特許第5,789,068号および第6,387,499号およびWO 00/74132を含む、いくつかの参考資料があるが、いずれの場合も、はんだのリフローの間に、被覆が十分焼け落ちることができず、有害な残留物を残し、煙を出すことまたは煙霧を引き起こし、またはフッ素樹脂の場合のように有害なガスを雰囲気中に漏らす可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、a)生産コストを最小に、はんだ材料を組み込んでいる製品の品質を最大にしながら、顧客の仕様を満足するはんだ材料を設計し、生産すること、およびb)はんだ材料およびこれらのはんだ材料を含む部品の信頼性のある生産方法を開発すること、という要求が引き続き存在している。また、a)可溶性である、b)金属または合金の表面に薄膜を形成するのに適した材料である、c)金属の耐表面酸化性を促進するのに適した材料である、d)材料のいずれの残存物も、はんだ材料の性能を劣化させない程度に熱を加えることにより、分解するのに適した材料である、e)金属表面に塗布された際に実質的に透明な材料である、ポリマーおよびいくつかの場合にはモノマーを含み、はんだ材料が融点まで、またはコンプライアントになる程度にまで加熱された場合に、被覆組成物または材料は、加熱されたはんだ材料から容易に除去され得るまたは追い出され得る程度に蒸発および/または分解することになる被覆組成物を設計することを求める要求が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
はんだ球、はんだボール、はんだ粉末、はんだプリフォーム、はんだの他のいくつかの適切な材料または形状またはそれらの組合せなどの、通常のはんだ構成要素、および少なくとも1種のモノマー、非フッ素化ポリマーまたはそれらの組合せを含む被覆組成物を含み、前記ポリマーは、以下のもの、酸素原子、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、芳香環、遷移金属、かご形化合物、ヒドリドロシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種、および、以下のもの、アルコール基、ケトン基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、縮合芳香環、かご形化合物、遷移金属、ヒドリドシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種を含むモノマーを含む、はんだ材料が製造されており、本明細書に記述される。
【0010】
本明細書で記述される、はんだ構成要素および/または材料は、a)はんだ構成要素を用意すること、b)被覆前駆体材料を用意すること、c)溶媒を用意すること、d)被覆前駆体材料が実質的に溶媒和されるように被覆前駆体材料および溶媒をブレンドして、被覆組成物を形成すること、ただし、前記被覆組成物は少なくとも1種のモノマー、非フッ素化ポリマーまたはそれらの組合せを含み、前記ポリマーは、以下のもの、酸素原子、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、芳香環、遷移金属、かご形化合物、ヒドリドロシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種、および、以下のもの、アルコール基、ケトン基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、縮合芳香環、かご形化合物、遷移金属、ヒドリドシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種を含むモノマーを含むこと、およびe)被覆組成物をはんだ構成要素に対して塗布しまたは組合せること、によって製造できる。
【0011】
はんだ球、はんだボール、はんだ粉末、はんだプリフォーム、はんだの他のいくつかの適切な材料または形状またはそれらの組合せなどの、通常のはんだ構成要素、接着性促進剤およびモノマー、ポリマーまたはそれらの組合せの少なくとも1種を含む被覆組成物を含むはんだ材料が、本明細書において製造され、記述される。
【0012】
本明細書に記載のはんだ構成要素および/またははんだ材料は、a)はんだ構成要素を用意すること、b)被覆前駆体材料を用意すること、c)溶媒を用意すること、d)接着促進化合物を提供すること、e)被覆前駆体材料が実質的に溶媒和されるように、被覆前駆体材料と溶媒を混合して、被覆組成物を形成すること、f)はんだ構成要素に接着性促進剤を塗布すること、およびf)被覆組成物をはんだ構成要素に塗布しまたは組合せることにより、製造できる。
【0013】
本明細書に記載のはんだ構成要素および/またははんだ材料は、a)はんだ構成要素を用意すること、b)被覆前駆体材料を用意すること、c)溶媒を用意すること、d)接着促進化合物を提供すること、e)被覆前駆体材料が実質的に溶媒和されるように、被覆前駆体材料と溶媒を混合すること、f)接着性促進剤を被覆前駆体材料および溶媒中へ混合して被覆組成物を形成すること、およびf)被覆組成物をはんだ構成要素に塗布しまたは組合せることにより、製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
前述の如く、表面酸化および黒化挙動および/または速度は、自然に生じることができるか、および/またははんだ材料またははんだ構成要素の振動試験または輸送により、加速され得る。例えば、鉛含有部品は15〜20分間の加速された振動試験の間に許容できない黒化水準に到達し得る。
【0015】
生産コストを最小に、はんだ材料を組み込んだ製品の品質を最大にしながら、顧客の仕様を満たすことのできる本明細書に記載のはんだ材料が設計され、製造され、また、これらのはんだ材料およびこれらのはんだ材料を含む部品を製造するための方法も、本明細書に記載される。加えて、ポリマー、およびいくつかの場合にはモノマーを含む被覆組成物が記載され、その成分は、a)可溶性であり、b)金属または合金の表面に薄膜を形成するのに適した材料であり、c)金属の耐表面酸化性を促進するのに適した材料であり、d)材料のいずれの残存物も、はんだ材料の性能を劣化させない程度に熱を加えることにより、分解するのに適した材料であり、e)金属表面に適用した際に実質的に透明な材料であって、はんだ材料が融点まで、またはコンプライアントになる程度にまで加熱された場合に、被覆組成物または材料は、加熱されたはんだ材料から容易に除去され得るまたは追い出され得る程度に蒸発および/または分解する。
【0016】
はんだ球、はんだボール、はんだ粉末、はんだプリフォーム、はんだの他のいくつかの適切な材料または形状またはそれらの組合せなどの通常のはんだ構成要素、並びに、はんだ材料を保護するだけでなく、表面酸化および汚染を最小にし、生産コストを最小にし、はんだ材料を組み込んでいる最終製品の品質を最大にする被覆組成物、を含むはんだ材料が、本明細書において製造され、記述される。本明細書で企図する被覆組成物は、少なくとも1種のモノマー、非フッ素化ポリマーまたはそれらの組合せを含み、前記ポリマーは、以下のもの、酸素原子、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、芳香環、遷移金属、かご形化合物、ヒドリドロシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種、および、以下のもの、アルコール基、ケトン基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、縮合芳香環、かご形化合物、遷移金属、ヒドリドシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種を含むモノマーを含む。
【0017】
企図する実施形態においては、はんだ構成要素は、融点を備え、被覆組成物は熱分解温度を備え、熱分解温度は融点より低い。本明細書で使用する場合、はんだ構成要素の「融点」は、固体のはんだ構成要素が、液体または半固体材料に変化する温度である。「融点」は、固体のはんだ材料がある温度で半固体に変化し、次いで、より高い温度で液体に変化する温度の範囲であってもよい。被覆組成物の「熱分解温度」は、被覆組成物の成分がバラバラになり、分解し始めて、被覆組成物の少なくとも部分的な劣化が引き起こされる温度である。
【0018】
薄い保護被覆を塗布することにより、表面酸化および黒化挙動または速度は、最小化され、かつ/または完全に消失される。材料の薄い被覆を塗布すると、a)過剰に黒化しない、b)製造装置におけるイメージングシステムの要求を満たす、およびc)はんだ材料またははんだ部品の性能を妨げない製品が生まれる。加えて、被覆組成物をはんだ部品、はんだ材料およびその他のはんだ構成要素に塗布することにより、はんだ構成要素、部品および材料の促進振動試験およびいくつかの必要な場合には、より攻撃的な試験において、表面酸化および/または黒化挙動の程度が減少する結果をもたらすことができる。驚くべきことには、被覆組成物で処理されたはんだ部品、はんだ材料およびその他のはんだ構成要素は、4時間にわたる促進試験を実施した後でも、黒化度を超えることはなく、鉛を含有しない部品に関しては、10時間の促進試験の後でも、受け入れることのできないレベルに到達しないことが分かった。
【0019】
企図する、はんだ構成要素は、適切ないかなるはんだ材料および、インジウム、鉛、銀、銅、アルミニウム、錫、ビスマス、ガリウムおよびそれらの合金、銀が被覆された銅、銀が被覆されたアルミニウムおよびそれらまたは下記の如き他の金属との組合せを含み得る。好ましいはんだ材料は、鉛(37%)−錫(63%)共融合金を含む鉛−錫合金、インジウム錫(InSn)化合物および合金、インジウム銀(InAg)化合物および合金、インジウム系化合物、錫銀銅化合物(既に銅を含む)および合金(SnAgCu)、錫ビスマス化合物および合金(SnBi)、およびアルミニウム系の化合物および合金を含むことができる。本明細書で使用する場合、「金属」という用語は、元素の周期律表のdブロックおよびfブロックに存在する元素、およびケイ素およびゲルマニウムなどの金属様の性質を有する元素を意味する。本明細書で使用する場合、「dブロック」という語句は、元素の核を取りまく3d、4d、5d、および6d軌道を満たす電子を有する元素を意味する。本明細書で使用する場合、「fブロック」という語句は、ランタニドおよびアクチニドを含む、元素の核を取りまく4fおよび5f軌道を満たす電子を有する元素を意味する。好ましい金属には、インジウム、鉛、銀、銅、アルミニウム、錫、ビスマス、ガリウムおよびそれらの合金、銀が被覆された銅および銀が被覆されたアルミニウムなどが含まれる。また、「金属」という用語には、合金、金属/金属複合材料、金属セラミックス複合材料、金属ポリマー複合材料およびその他の金属複合材料が含まれる。本明細書で使用する場合、「化合物」という用語は、化学過程により元素に分解され得る一定の組成を有する物質を意味する。
【0020】
通常、本明細書で企図する被覆組成物は、a)可溶性であり、b)金属または合金表面に薄い被覆を形成するのに適した材料であり、c)金属の耐表面酸化性を促進するのに適した材料であり、d)材料のいかなる残存物も、はんだ材料の性能を劣化させない程度に熱を加えたとき、分解することになる適切な材料であり、およびe)金属表面に塗布されたとき実質的に透明である材料である、と見なされ得るポリマー、およびいくつかの場合にはモノマーを含む。前述のように、企図する、いくつかの被覆組成物は、少なくとも1種のモノマー、非フッ素化ポリマーまたはそれらの組合せを含み、前記ポリマーは、以下のもの、酸素原子、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、芳香環、遷移金属、かご形化合物、ヒドリドロシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種、および、以下のもの、アルコール基、ケトン基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、縮合芳香環、かご形化合物、遷移金属、ヒドリドシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種を含むモノマーを含む。
【0021】
企図する実施形態においては、はんだ材料が融点まで、またはコンプライアントになる程度にまで加熱された場合に、被覆組成物または材料は、加熱されたはんだ材料から容易に除去され得るまたは追い出され得る程度に、蒸発および/または分解する。
【0022】
企図するいくつかの被覆組成物は、ポリカーボネート、ポリアミドまたはナイロン系化合物、ポリエチレンテレフタラートまたは溶媒に溶解することができ、はんだ部品または材料の表面に透明な外観の被覆を与えることになるすべてのポリマーなどのポリマーを含む。被覆組成物は、着色されていても不透明であってもよいが、どのような厚さで使用される場合でも、通常、透明な外観を有しているべきである。はんだ部品、はんだ材料および/またははんだ組成物ができる限り明るく輝いた状態で出発できるように、被覆組成物は、透明またはかなり透明であるべきであるということが理解されなければならない。
【0023】
また、企図するポリマーは、芳香族系およびハロゲン化された基を含む、広範囲な官能または構造部分を含むことができる。さらに、適切なポリマーは、ホモポリマーおよびヘテロポリマーを含む多くの立体配置を有することができる。さらに、代替ポリマーは、線状、分岐、超分岐、または3次元などのさまざまな形態を取り得る。企図するポリマーの分子量は広範囲にわたり、通常は400ドルトン(Dalton)から400000ドルトンまたはそれ以上の間にある。
【0024】
企図する他の被覆前駆体組成物は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,143,855号および2002年2月19日に出願された係属中の米国特許出願第10/078919号に開示された、ヒドリドシロキサン基を含むものなどのケイ素系薬品(例えば、Honeywell NANOGLASS(登録商標)およびHOSP(登録商標)製品)、ガリウム系、ゲルマニウム系、ヒ素系、ホウ素系の化合物またはそれらの組合せのどの無機物系化合物、および本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,124,421号に開示されたポリエーテル、ポリアリーレンエーテル(Honeywell FLARE(商標)製品など)、ポリイミド、ポリエステルなどの有機物系化合物、および本発明の譲受人に譲渡されたWO 01/78110およびWO 01/08308に開示された(Honeywell GX−3(商標)製品などの)アダマンタン系またはかご型系の化合物を含むことができる。
【0025】
線状ポリマー、星型ポリマー、架橋ポリマー性ナノスフェア、ブロック共重合体、および超分岐ポリマーなどのポリマーが、企図する実施形態において、はんだ材料と共に使用できる。適切な線状ポリマーは、ポリ(エチレンオキシド)およびポリ(プロピレンオキシド)などのポリエーテル;ポリ(メタクリル酸メチル)などのポリアクリル酸エステル;ポリ(プロピレンカーボネート)およびポリ(エチレンカーボネート)などの脂肪族ポリカーボネート;ポリエステル;ポリスルホン;ハロゲン化スチレンおよびヒドロキシ基が置換されたスチレンから選択されたモノマー単位を含むポリスチレン;および他のビニル系ポリマーである。有用なポリエステルポリマーには、ポリカプロラクトン;ポリエチレンテレフタラート;ポリ(オキシアジポイルオキシ−1,4−フェニレン);ポリ(オキシテレフタロイルオキシ−1,4−フェニレン);ポリ(オキシアジポイルオキシ−1,6−ヘキサメチレン);ポリグリコリド、ポリラクチド(ポリ乳酸)、ポリラクチド−グリコリド、ポリピルビン酸、約500〜約2500の分子量を有するポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオールなどのポリカーボネート;約300〜約6500の分子量を有するポリ(ビスフェノール A−co−エピクロロヒドリン)などのポリエーテルが含まれる。適切な、不溶性架橋ナノスフェア(ナノエマルションとして調製される)は、適切には、ポリスチレンまたはポリ(メタクリル酸メチル)からなる。適切なブロック共重合体は、ポリ−グリコリド、ポリ酢酸、ポリ(スチレン−co−α−メチルスチレン)、ポリ(スチレン−エチレンオキシド)、ポリ(エーテルラクトン)、ポリ(エーテルカーボネート)およびポリ(ラクトンラクチド)である。適切な超分岐ポリマーは、超分岐ポリエステル、例えば超分岐ポリ(カプロラクトン)、およびポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどのポリエーテルである。別の有用なポリマーは、エチレングリコール−ポリ(カプロラクトン)である。有用なポリマーブロックには、ポリビニルピリジン、水素化ポリビニル芳香族化合物、ポリアクリルニトリル、ポリシロキサン、ポリカプロラクタム、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアセタールおよびアミンを付加したアルケンオキシドが含まれる。その他の有用な熱可塑性材料には、ポリテトラヒドロフランおよびポリエチルオキサゾリンが含まれる。
【0026】
他の適切なポリマーには、ヒドロキシル基またはアミノ基などの、1種または複数の反応基を含むものが含まれる。これらの一般的なパラメータの範囲内で、本明細書で開示された組成物および方法において使用するのに適したポリマーは、例えば、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンオキシドのモノエーテル、ポリアルキレンオキシドのジエーテル、ポリアルキレンオキシドのビスエーテル、脂肪族ポリエステル、アクリルポリマー、アセタールポリマー、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(バレラクトン)(poly(valeractone))、ポリ(メチルメソアクリル酸メチル)(poly(methylmethoacrylate))、ポリ(ビニルブチラール)、および/またはそれらの組合せである。ポリマーがポリアルキレンオキシドモノエーテルの場合は、ある1つの特別な実施形態は、酸素原子間のC〜約Cのアルキル鎖およびC〜約Cのアルキルエーテル部分であって、アルキル鎖は置換されるかまたは置換されず、例えば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテルまたはポリプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
【0027】
また、企図するポリマーは、縮合芳香環のそれぞれが少なくとも1種のアルキル置換基を有し、隣接する芳香環のアルキル置換基の少なくとも2つの間には結合が存在している、少なくとも2種の縮合芳香環を含むことができ、企図する実施形態において使用できる。この種のポリマーのなかの好ましいポリマーには、非官能化ポリアセナフチレンホモポリマー、官能化ポリアセナフチレンホモポリマー、以下に記載されたポリアセナフチレン共重合体、ポリ(2−ビニルナフタレン)およびビニルアントラセンおよび互いのブレンド、が含まれる。その他の有用な被覆前駆体組成物は、アダマンタン、ジアダマンタン、フラーレンおよびポリノルボルネンを含む。上述のものを含めて、これらの前駆体材料のそれぞれは、互いに、またはポリカプロラクトン、ポリスチレンおよびポリエステルなどの他の被覆前駆体材料とブレンドされ得る。有用なブレンドには、非官能化ポリアセナフチレンホモポリマーおよびポリカプロラクトンが含まれる。企図するその他の被覆前駆体組成物には、非官能化ポリアセナフチレンホモポリマー、官能化ポリアセナフチレンホモポリマー、ポリアセナフチレン共重合体およびポリノルボルネンが含まれる。
【0028】
有用なポリアセナフチレンホモポリマーは、好ましくは約300〜20,000、より好ましくは約300〜約10,000、最も好ましくは約1000〜約7000の範囲の重量平均分子量を有することができ、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN);アゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル;アゾジカルボン酸ジフェニル、1,1’−アゾビス(シクロヘザンカルボニトリル)(1,1’−azobis(cyclohezanecarbonitrile));ベンゾイルペルオキシド(BPO);t−ブチルペルオキシド;および三フッ化ホウ素ジエチルエテラートなどの種々の開始剤を使用して、アセナフチレンから重合され得る。ポリアセナフチレンホモポリマーは、鎖の末端またはカチオン重合に対する三重結合または二重結合などの官能末端基を、アリルアルコール、プロパギルアルコール、ブチノール、ブテノールまたはメタクリル酸ヒドロキシエチルなどの二重または三重結合アルコールによって抑制させることができる。
【0029】
有用なポリアセナフチレン共重合体は、線状ポリマー、星型ポリマーまたは超分岐ポリマーであってもよい。コモノマーは、ポリアセナフチレンホモポリマーのものに類似の共重合体立体配座を生じることになる、かさばった側鎖基またはポリアセナフチレンホモポリマーのものとは似ていない共重合体立体配座を生じることになる、かさばっていない側鎖基を有することができる。かさばった側鎖基を有するコモノマーには、ピバリン酸ビニル;アクリル酸tert−ブチル;スチレン;α−メチルスチレン;tert−ブチルスチレン;2−ビニルナフタレン;5−ビニル−2−ノルボルネン;ビニルシクロヘキサン;ビニルシクロペンタント;ビニルシクロペンタント(vinyl cyclopentant);9−ビニルアントラセン;4−ビニルビフェニル;テトラフェニルブタジエン;スチルベン;tert−ブチルスチルベン(tert−buthylstilbene);およびインデン;および好ましくはピバリン酸ビニルが含まれる。ヒドリドポリカルボシランは、追加のコモノマーまたは共重合体構成成分として、アセナフチレンおよび先行のコモノマーの少なくとも1種と共に使用できる。有用なヒドリドポリカルボシランの一例は、10%または75%のアリル基を有する。かさばっていない側鎖基を有するコモノマーには、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、およびビニルエーテルおよび好ましくは酢酸ビニルが含まれる。
【0030】
本明細書で使用する場合、「モノマー」という用語は、それ自体と共有結合を、または化学的に異なった化合物を繰り返し形成することができるすべての化学的化合物を指示する。モノマー間の繰り返し結合の形成により、線状、分岐、超分岐、または三次元の生成物が生じる。さらに、モノマーはそれら自体が繰り返し構成ブロックを有することができ、重合された際に、そのようなモノマーから形成されたポリマーは、「ブロックポリマー」と呼ばれる。モノマーは、有機、有機金属または無機分子を含む分子のさまざまな種類に属することができる。モノマーの分子量は、約400ドルトン〜約20000ドルトンの間で大きく変化し得る。しかし、特に、モノマーが繰り返し構成ブロックを含む場合は、モノマーはさらに大きな分子量を有することもある。また、モノマーは架橋結合に使用される基などの、追加の基を含むこともできる。
【0031】
本明細書に記載のはんだ部品および/またははんだ材料は、a)はんだ構成要素を用意すること、b)被覆前駆体材料を用意すること、c)溶媒を用意すること、d)被覆前駆体材料が実質的に溶媒和されるように被覆前駆体材料および溶媒をブレンドして、被覆組成物を形成すること、ただし、前記被覆組成物は非フッ素化ポリマーを含み、前記ポリマーは、以下のもの、酸素原子、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、芳香環、遷移金属、かご形化合物、ヒドリドロシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種、および、以下のもの、アルコール基、ケトン基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、縮合芳香環、かご形化合物、遷移金属、ヒドリドシロキサン基またはそれらの組合せの少なくとも1種を含むモノマーを含むこと、およびe)はんだ構成要素に対して被覆組成物を塗布しまたは組合せること、によって製造できる。被覆組成物がはんだ構成要素に塗布しまたは組合せると直ちに、はんだ構成要素被覆を形成するために、被覆組成物は、乾燥、硬化またはその他の処理を受けることができる。
【0032】
本明細書で使用する場合、「組合された(coupled)」という用語は、表面および層、または2つの層が、互いに物理的に結びつけられること、または共有およびイオン結合などの結合力、およびファンデルワールス、静電、クーロン、水素結合および/または磁気引力などの非結合力を含む物理的引力が、物質の2つの部分または構成要素の間に、存在していることを意味する。また、本明細書で使用する場合、組合された(coupled)という用語は、はんだ材料の表面および被覆組成物が互いに直接結びつけられている状態を包含するように企図するが、この用語は、また、はんだ材料の表面および被覆組成物が、互いに間接的に結びつけられている状態(はんだ材料の表面および被覆組成物の間に接着促進層が存在する場合、およびはんだ材料の表お面および被覆組成物の間にもう1つの層が完全に存在している場合など)を包含するように意図されてもいる。
【0033】
被覆前駆体材料は、本明細書で前に記述されたポリマーおよび/またはコモノマーを含む。いくつかの実施形態においては、被覆前駆体材料は、溶媒中で約1000ppmの、被覆前駆体材料の重量/体積分率で提供される。他の実施形態においては、被覆前駆体材料は、溶媒中で約1000ppm未満の、被覆前駆体材料の重量/体積分率で提供される。さらに他の実施形態においては、被覆前駆体材料は、溶媒中で約1000ppmを超える、被覆前駆体材料の重量/体積分率で提供される。被覆前駆体材料の重量/体積分率は、a)被覆前駆体材料の組成、b)溶媒、c)はんだ材料、およびd)被覆はんだ材料の企図する用途を含むいくつかの要因によって決められる。
【0034】
企図する溶媒には、臨界温度などの所望の温度で蒸発される、または上述の設計目標または要求のいずれかを容易にすることのできる、適切なすべての純粋または混合有機分子が含まれる。また、溶媒は、極性および無極性化合物の、適切なすべての純粋化合物または混合物を含む。本明細書で使用する場合、「純粋」という用語は、一定の組成を有する構成成分を意味する。例えば、純粋な水はHOだけから構成される。本明細書で使用する場合、「混合物」という用語は、海水を含めて、純粋でない構成成分を意味する。本明細書で使用する場合、「極性」という用語は、分子または化合物のある地点でまたはそれらに沿って、一様でない電荷、部分的な電荷または自発的な電荷分布を生じさせる分子または化合物の特性を意味する。本明細書で使用する場合、「無極性」という用語は、分子または化合物のある地点でまたはそれらに沿って、一様な電荷、部分的な電荷または自発的な電荷分布を生じさせる分子または化合物の特性を意味する。
【0035】
企図するいくつかの実施形態においては、溶媒または溶媒混合物(少なくとも2種類の溶媒を含んでいる)は、溶媒の炭化水素族の一部と見なされる溶媒を含む。炭化水素溶媒は、炭素および水素を含む溶媒である。炭化水素溶媒の大多数は、無極性であるが、極性と見なすことのできる小数の炭化水素溶媒が存在することは、理解されるべきである。一般に炭化水素溶媒は、脂肪族、環式および芳香族の3種類に分類される。脂肪族炭化水素溶媒は、直鎖化合物および枝分かれし、架橋結合している可能性もある化合物の両方を含むことができるが、脂肪族炭化水素溶媒は環式であるとは見なされない。環式炭化水素溶媒は、脂肪族炭化水素溶媒に類似の性質を有する1つの環状構造内に、配向された少なくとも3個の原子を含む溶媒である。芳香族炭化水素溶媒は、共通の結合および/または互いに縮合した複数の環により結合された単環または複数の環を有する、3個またはそれより多い不飽和結合を含む溶媒である。企図する炭化水素溶媒には、トルエン、キシレン、p−キシレン、m−キシレン、メシチレン、ソルベントナフサH、ソルベントナフサA、アルカン(ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、ノナン、オクタン、ドデカン、2−メチルブタン、ヘキサデカン、トリデカン、ペンタデカン、シクロペンタン、2,2,4−トリメチルペンタンなど)、石油エーテル、ハロゲン化炭化水素(塩素化炭化水素など)、ニトロ化炭化水素、ベンゼン、1,2−ジメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、ミネラルスピリット、ケロシン、イソブチルベンゼン、メチルナフタレン、エチルトルエン、リグロインが含まれる。特に企図する溶媒には、これに限らないが、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびそれらの混合物または組合せが含まれる。
【0036】
企図するその他の実施形態においては、溶媒または溶媒混合物は、ケトン(アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなど)、アルコール、エステル、エーテルおよびアミンなどの、化合物の炭化水素溶媒族の一部とは見なされない溶媒を含むことができる。さらに、企図する他の実施形態においては、溶媒または溶媒混合物は、本明細書で述べた溶媒のいずれを用いた組合せをも含むことができる。
【0037】
はんだ構成要素、溶媒および/または被覆前駆体材料は、a)はんだ構成要素、溶媒および/または被覆前駆体材料の少なくともいくつかを供給業者から購入すること、b)はんだ構成要素、溶媒および/または被覆前駆体材料の少なくともいくつかを、別の供給業者により提供された化学薬品を使用して、自社内で調製または生産すること、および/またはc)はんだ構成要素、溶媒および/または被覆前駆体材料の少なくともいくつかを、自社または特定の場所で生産または用意された化学薬品を使用して、自社内で調製または生産することを含めて、適切ないずれの方法によってでも、用意され得る。いくつかの実施形態においては、別の状況であれば、はんだ材料とは関係のない他の用途に使用されていたかも知れない適切な被覆組成物が、はんだ材料に塗布され、次いで乾燥、硬化またはその他の処理をされて、はんだ被覆を形成するのに必要な形態で、購入され得る。
【0038】
溶媒および/または被覆前駆体材料は、用意されると直ちに、ブレンドされて組成物を形成するが、その組成物構成成分は、はんだ材料を被覆するのに適した粘度になっている。構成成分のブレンドは、混合、攪拌、振動またはそれらの組合せなどの従来技術で知られている適切な、いずれの方法を利用しても達成され得る。はんだ材料および被覆組成物は、はんだ材料を被覆組成物中に浸漬すること、被覆組成物をはんだ材料の上に注ぐこと、被覆組成物をはんだ材料上に蒸着することなどを含む、適切な、いずれの方法によっても組合され得ることが企図する。
【0039】
上述の如く、被覆組成物をはんだ構成要素に塗布しまたは組合せた後、はんだ構成要素の被膜を形成するために、乾燥、硬化、または他の処理をする。乾燥および/または硬化は、溶媒が組成物から自然に(熱エネルギーなしで)蒸発するにまかせることと同じぐらいに単純であってもよく、または溶媒を追い出すために被覆組成物を熱エネルギーに曝すことを含むことができる。熱エネルギーは、紫外−可視光源、赤外光源、加熱源(放射および対流)、またはマイクロ波源などの拡張された/非点源、もしくは電子銃またはプラズマ源などの電子源を含む、適切ないずれの供給源からでも得られる。適切な他のエネルギー源には、電子ビーム、およびX線およびγ線を含む非赤外波長における放射装置が含まれる。さらに、適切な他のエネルギー源には、マイクロ波送信機などの振動エネルギー源が含まれる。好ましい実施形態においては、エネルギー源は拡張されたエネルギー源である。
【0040】
また、いくつかの実施形態においては、被覆組成物の全般的な目標が満たされる限り、接着性促進剤などの添加剤およびその他の接着性添加剤を被覆前駆体材料に添加し、それにより、はんだ材料への接着を促進するか、あるいは特定の温度(はんだ材料を融解するため、またははんだ材料をコンプライアントにするために必要な温度など)に加熱した際の分解を促進することができる。本明細書で使用する場合、「接着性促進剤」という語句は、熱分解性ポリマーまたは被覆組成物と共に使用されたとき、熱分解性ポリマーおよび/または被覆組成物単独の場合と比較して、それらの基板に対する接着を改善する、いかなる構成成分をも意味する。好ましくは、少なくとも1種の接着性促進剤が熱分解性ポリマーと共に使用される。接着性促進剤は、熱分解性ポリマー前駆体と反応するコモノマーまたは熱分解性ポリマー前駆体の添加剤であってもよい。有用な接着性促進剤の例は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、2002年5月30日出願の、本発明の譲受人に譲渡された、係属中の米国特許出願第158513号に開示されている。
【0041】
本明細書で企図する接着性促進剤は、少なくとも2官能基を有する化合物を含むことができ、その2官能基は同じでも異なっていてもよいが、第1官能基および第2官能基の少なくとも1種は、Si含有基、N含有基、Cが結合されているO含有基、ヒドロキシ基、およびCが二重結合されているC含有基からなる群から選択される。本明細書で使用する場合、「少なくとも2官能基を有する化合物」という語句は、以下のように相互作用または反応または結合を形成することのできる少なくとも2個の官能基を有する、いずれの化合物をも意味する。官能基は、付加反応、求核および求電子置換または脱離、ラジカル反応を含む、数多くのやり方で反応することができる。さらに、また、代替反応には、ファンデルワールス、静電結合、イオン結合、および水素結合などの非共有結合を形成することが含まれる。
【0042】
少なくとも1種の接着性促進剤を有するいくつかの実施形態においては、好ましくは、第1官能基および第2官能基の少なくとも1種は、Si含有基、N含有基、Cが結合されているO含有基、ヒドロキシ基、およびCが二重結合されているC含有基からなる群から選択される。好ましくは、Si含有基は、Si−H、Si−O、およびSi−Nから選択される;N含有基は、C−NHまたは他の第二級および第三級アミン、イミン、アミド、およびイミドなどから選択される;Cが結合されているO含有基は、=CO、ケトンおよびアルデヒドなどのカルボニル基、エステル、−COOH、1〜5個の炭素原子を有するアルコキシル、エーテル、グリシジルエーテル、およびエポキシなどから選択される;ヒドロキシル基はフェノールである;Cが二重結合されているC含有基は、アリルおよびビニル基から選択される。半導体用途に関しては、より好ましい官能基には、Si含有基、Cが結合されたO含有基、ヒドロキシル基、およびビニル基が含まれる。
【0043】
また、企図する接着性促進剤は、さらに、CRJ−406またはHRJ−11040(両方ともSchenectady International,Inc.からのもの)などのフェノール含有樹脂、ノボラック樹脂、有機アクリル酸および/またはスチレン樹脂を含む有機樹脂系材料を含むことができる。その他の接着性促進剤は、ポリジメチルシロキサン材料、エトキシまたはヒドロキシ含有シランモノマー、ビニル含有シランモノマー、アクリル化シランモノマーまたはシリルヒドリドを含むことができる。
【0044】
企図する、Si含有基を有する接着性促進剤の例は、式I:(R14(R15Si(R16(R17のシランであり、上式で、R14、R15、R16およびR17は、それぞれ独立に水素、ヒドロキシル、不飽和または飽和アルキル、置換されたまたは置換されていないアルキルを表し、置換基はアミノまたはエポキシ、飽和または不飽和アルコキシル、不飽和または飽和カルボン酸基、またはアリールであり、R14、R15、R16およびR17の少なくとも2種は、水素、ヒドロキシル、飽和または不飽和アルコキシル、不飽和アルキル、または不飽和カルボン酸基であり、k+l+m+n≦4である。例には、HC=CHSi(CHHおよびHC=CHSi(R18(ただし、R18は、CHO、CO、AcO、HC=CH、またはHC=C(CH)O−、またはビニルフェニルメチルシランである);式がHC=CHCH−Si(OCおよびHC=CHCH−Si(H)(OCHであるアリルシラン;(3−グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシランおよび(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシランなどのグリシドキシプロピルシラン;式がHC=(CH)COO(CH−Si(OR19(ただし、R19はアルキル、好ましくはメチルまたはエチルである)であるメタクリルオキシプロピルシラン;HN(CHSi(OCHCH、HN(CHSi(OH)、またはHN(CHOC(CHCH=CHSi(OCHを含むアミノプロピルシラン誘導体が含まれる。前述のシランは、Gelestから市販されている。
【0045】
Cが結合されたO含有基を有する、企図する接着性促進剤の例は、これに限らないが、TriQuwstから市販されている1,1,1−トリス(ヒドロキシフェニル)エタントリグリシジルエーテル(1,1,1−tris−(hydrophenyl)etahane tri−glycidyl ether)を含む、グリシジルエーテルである。
【0046】
企図するCが結合されたO含有基の例は、少なくとも1つのカルボン酸基を含む不飽和カルボン酸のエステルである。例には、3官能メタクリル酸エステル、3官能アクリル酸エステル、トリメチロールプロパンアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびメタクリル酸グリシジルが含まれる。前述したものはすべて市販されている。
【0047】
企図するビニル基を有する接着性促進剤の例は、ビニル環状ピリジンオリゴマー(vinyl cyclic pyridine oligomers)またはポリマーであり、環状基はピリジン、芳香族、または複素芳香族である。有用な例には、これに限らないが、Reillyから市販されている2−ビニルピリジンおよび4−ビニルピリジン;ビニル芳香族化合物;およびこれに限らないが、ビニルキノリン、ビニルカルバゾール、ビニルイミダゾール、およびビニルオキサゾールを含むビニル複素芳香族化合物が含まれる。
【0048】
別の企図するSi含有基を有する接着性促進剤は、ポリカルボシランであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、1999年12月23日に出願され、本発明の譲受人に譲渡された、同時係属中の米国特許出願第09/471299号に開示されている。ポリカルボシランは、式IIにおいて示されたものであり:
【0049】
【化1】

上式で、R20、R26、およびR29は、それぞれ独立に、置換されたまたは置換されていないアルキレン、シクロアルキレン、ビニレン、アリレン、またはアリーレン表す;R21、R22、R23、R24、R27、およびR28は、それぞれ独立に、水素原子、またはアルキル、アルキレン、ビニル、シクロアルキル、アリル、またはアリールを含む有機基を表し、線状または枝分かれであってもよい;R25は、有機ケイ素、シラニル、シロキシル(siloxyl)、または有機基を表しており;p、q、rおよびsは、[4≦p+q+r+s≦100,000]の条件を満たし、qおよびrおよびsは、集団でまたは独立にゼロであってもよい。有機基は18個の炭素原子まで含有することができるが、通常は、約1〜約10個の炭素原子を含んでいる。有用なアルキル基には、−CH−および−(CH−(ただし、t>1)が含まれる。
【0050】
企図するポリカルボシランには、R20が置換されたまたは置換されていないアルキレンまたはフェニルであり、R21基が水素原子であり、ポリカルボシランの鎖には付随する基が存在していない、つまり、q、r、およびsがすべてゼロである、ジヒドロポリカルボシランが含まれる。ポリカルボシランの別の好ましい基は、式IIのR21、R22、R23、R24、R25およびR28の基が2〜10個の炭素原子を有する、置換されたまたは置換されていないアルケニル基である、ポリカルボシランである。アルケニル基は、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニルまたは10個までの炭素原子を有する他の任意の不飽和有機主鎖基であってもよい。アルケニル基は、ジエニル性であってもよく、その他はアルキルまたは不飽和の有機ポリマー主鎖上に付随または置換されている不飽和アルケニル基を含む。これらの好ましいポリカルボシランの例には、ポリジヒドリドカルボシラン、ポリアリルヒドリドカルボシランおよびポリジヒドリドカルボシランおよびポリアリルヒドリドカルボシランのランダムコポリマーなどのジヒドリドまたはアルケニル置換ポリカルボシランが含まれる。
【0051】
より好ましいカルボシランにおいては、式IIのR21基は水素原子であり、R21はメチレンであり、付随基q、r、およびsはゼロである。本発明の他の好ましいポリカルボシラン化合物は、式IIにおいて、R21およびR27が水素、R20およびR29がメチレン、およびR28がアルケニルであり、付随基qおよびrがゼロである、ポリカルボシランである。ポリカルボシランはよく知られている従来の方法により調製されてもよいし、またはポリカルボシラン組成物の製造業者から供給されてもよい。最も好ましいポリカルボシランにおいては、式IIのR21基は水素原子であり、R24は−CH−であり、q、r、およびsはゼロであり、pは5〜25である。これらの最も好ましいポリカルボシランは、Starfire Systems,Inc.から入手され得る。
【0052】
式IIにおいて観察されるように、利用されるポリカルボシランは、r>0の場合はシロキシル基の形で酸化された基を含有することができる。したがって、R25は、r>0の場合は、有機ケイ素、シラニル、シロキシル、または有機基を表す。ポリカルボシラン(r>0)の酸化されたものは、本発明の範囲内では非常に有効に働き、満足すべきものであることが理解されるべきである。同様に明らかな如く、式IIの基p、q、r、およびsが[4<p+q+r+s<100,000]の条件を満たさなければならないという条件さえあれば、rはp、q、およびsと無関係にゼロであってもよく、qおよびrは共にまたは独立にゼロであってもよい。
【0053】
ポリカルボシランは、多くの製造業者から現在、市販されている出発原料および従来の重合方法を用いて製造できる。ポリカルボシランの合成の一例としては、出発原料は、ポリシランとポリボロシランの混合物を不活性雰囲気中で加熱し、対応するポリマーを製造すること、またはポリシランと低分子量のカルボシランの混合物を不活性雰囲気中で加熱し、対応するポリマーを製造すること、またはポリシランと低分子量のカルボシランを不活性雰囲気中で、ポリボロジフェニルシロキサンなどの触媒の存在下で加熱し、対応するポリマーを製造することにより、通常の有機シラン化合物またはポリシランを出発原料として製造できる。また、ポリカルボシランは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,153,295号に報告されているグリニャール反応により合成できる。
【0054】
ヒドロキシル基を有する企図する接着性促進剤の例は、フェノールホルムアルデヒド樹脂または式IIIのオリゴマーであって、式IIIは−[R30(OH)(R31)]−であり、式中、R30は置換されたまたは置換されていないアルキレン、シクロアルキレン、ビニル、アリル、またはアリールであり、R31はアルキル、アルキレン、ビニレン、シクロアルキレン、アリーレンまたはアリールであり、u=3〜100である。有用なアルキル基の例には、−CH−および−(CH−が含まれており、ただし、v>1である。特に有用なフェノール−フォルムアルデヒド樹脂オリゴマーは、1500の分子量を有し、Schenectady International Inc.から市販されている。
【0055】
企図するいくつかの実施形態においては、接着性促進剤は、少量だが有効である量で、被覆組成物の重量を基準として、好ましくは約0.01%〜約15%まで、より好ましくは約0.05%〜約7%までの量で、添加される。
【0056】
企図するはんだ材料は、はんだ球、はんだボール、はんだ粉末、はんだプリフォーム、はんだの他のいくつかの適切な材料または形状またはそれらの組合せなどの、通常のはんだ構成要素、接着性促進剤およびモノマー、ポリマーまたはそれらの組合せの少なくとも1種を含む被覆組成物を含む。
【0057】
本明細書で企図するはんだ部品および/またははんだ材料は、a)はんだ構成要素を用意すること、b)被覆前駆体材料を用意すること、c)溶媒を用意すること、d)接着性促進剤化合物を提供すること、e)被覆前駆体材料が実質的に溶媒和されるように被覆前駆体材料および溶媒をブレンドし、被覆組成物を形成すること、f)接着性促進剤をはんだ構成要素に塗布すること、およびf)はんだ構成要素に対して被覆組成物を塗布しまたは組合せること、によって製造できる。
【0058】
本明細書で企図する、はんだ部品および/またははんだ材料は、a)はんだ構成要素を用意すること、b)被覆前駆体材料を用意すること、c)溶媒を用意すること、d)接着性促進剤化合物を提供すること、e)被覆前駆体材料が実質的に溶媒和されるように被覆前駆体材料および溶媒をブレンドすること、f)接着性促進剤を被覆前駆体材料および溶媒中にブレンドして被覆組成物を形成すること、およびf)はんだ構成要素に対して被覆組成物を塗布しまたは組合せること、によって製造できる。
【0059】
また、本明細書に記載のはんだ材料、被覆組成物および関連する他の材料は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、以下のHoneywell Inernational Inc.に発行された特許および係属中の特許出願(米国特許出願第09/851103号、第60/357754号、第60/372525号、第60/396294号および09/543628号;および係属中のPCT特許出願、PCT/US02/14613)およびすべての関連する継続出願、分割出願、一部継続出願および外国出願において見られるものなどの、はんだペースト、ポリマーはんだおよびその他のはんだベースの配合物および材料を製造するために、使用できる。本明細書に記載のはんだ材料、被覆組成物およびその他の関連材料は、部品として、または電子系製品、電子部品および半導体部品を組み立てるために使用できる。企図する実施形態においては、本明細書で開示された合金は、BGA球体を製造するために使用することができ、バンプ付きダイまたはボール付きダイ、パッケージまたは基板などのBGA球体を含む電子アセンブリにおいて使用することができ、さらに、陽極、細線またはペーストとして使用でき、浴形式でも使用できる。
【0060】
電子系製品は、産業界においてまたはその他の消費者がすぐ使用できるという意味で、「完成品」とすることができる。完成された消費者向け製品の例は、テレビジョン、コンピュータ、携帯電話、ポケットベル、手のひらサイズの電子手帳、携帯ラジオ、カーステレオ、および遠隔制御である。また、完成品において利用される可能性のある、回路基板、チップパッケージ、およびキーボードなどの「中間」製品も企図している。
【0061】
また、電子製品は、概念モデルから最終的なスケールアップ/実物大モデルまでの任意の開発段階の試作部品を含むことができる。試作品は、完成品において使用する予定の実際の物品のすべてを含んでも、含まなくてもよく、試作品は、初期の試験中に、他の部品に及ぼす初期効果を無効にするために、複合材料から作製される部品を一部有してもよい。
【0062】
本明細書で使用する場合、「電子部品」という用語は、ある所望の電子作用を得るために、回路内で使用できる任意のデバイスまたは部品を意味する。本明細書で企図する電子部品は、能動部品および受動部品に分類することを含む、多くの異なったやり方で分類できる。能動部品は、増幅、発振、または信号制御などのある動的機能を果たすことが可能な電子部品であって、通常、動作するための電力を必要とする。その例は、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ、および集積回路である。受動部品は、動作が静的であり、つまり普通は、増幅または発振することができず、通常は、特徴的な動作をするための電力を必要としない電子部品である。その例は、通常の抵抗器、コンデンサ、インダクタ、ダイオード、整流器およびヒューズである。
【0063】
また、本明細書で企図する電子部品は、導電体、半導体、または絶縁体に分類できる。ここで、導電体は、(電子などの)電荷キャリアが電流の場合のように原子間を容易に移動することができる部品である。導電体部品の例は、金属を含む回路トレースおよびバイアスである。絶縁体は、その機能が、他の部品を電気的に分離するために使用される材料などの、電流の伝導に対する抵抗が極めて大きい材料の能力に大きく関係している部品であり、半導体は、本来の抵抗率が導電体と絶縁体との中間にある材料の電流を伝導する能力に大きく関係している機能を有する部品である。半導体部品の例は、トランジスタ、ダイオード、いくつかのレーザ、整流器、サイリスタおよび光センサである。
【0064】
また、本明細書で企図する電子部品は、電力源または電力消費体として分類できる。通常、電力源部品は、他の部品に電力を供給するのに使用され、その中には、電池、コンデンサ、コイル、および燃料電池が含まれる。本明細書で使用する場合、「電池」という用語は、化学反応により電力の使用できる量を生成するデバイスを意味する。同様に、充電可能な即ち二次的な電池は、化学反応により電気エネルギーの使用できる量を蓄積するデバイスである。電力消費型部品には、抵抗器、トランジスタ、IC、センサなどが含まれる。
【0065】
さらに、また、本明細書で企図する電子部品は、分離型または集積型として分類できる。分離型部品は、回路の1カ所に集中された、1つの特別な電気的特性を提供するデバイスである。その例は、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、およびトランジスタである。集積部品は、部品の組合せであり、回路の1カ所に複数の電気特性を提供することができる。その例は、IC、すなわち、複数の部品と接続トレースが組合わされて、論理などの多数のまたは複雑な機能を遂行する集積回路である。
【0066】
こうして、はんだ材料の具体的な実施形態および用途が開示された。しかし、本発明の概念から逸脱することなく、既に記述されたものの他にさらに多くの変更形態が可能であることは、当業者には明らかなはずである。さらに、明細書および特許請求の範囲を解釈する場合には、すべての用語は、文脈に一致するできるだけ広く解釈するべきである。特に、「含む(comprise)」および「含んでいる(comprising)」という用語は、元素、部品、または段階を非排他的に指し、言及した元素、部品、または段階が存在し、または利用され、またははっきりとは言及していない他の元素、構成要素、または段階と組合わせてよいことを示すものと解釈すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
はんだ構成要素、および
前記はんだ構成要素に組合された被覆組成物を含み、前記被覆組成物は、少なくとも1種のモノマー、非フッ素化ポリマーまたはそれらの組合せを含み、前記ポリマーは、以下のもの:酸素原子、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、芳香環、遷移金属、かご形化合物、ヒドリドシロキサン基もしくはそれらの組合せの少なくとも1種、または、以下のもの:アルコール基、ケトン基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、縮合芳香環、かご形化合物、遷移金属、ヒドリドシロキサン基もしくはそれらの組合せの少なくとも1種を含む少なくとも1種のモノマーを含んでいる、はんだ材料。
【請求項2】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだ球、少なくとも1つのはんだボール、はんだ粉末、少なくとも1つのはんだプリフォームまたはそれらの組合せを含む請求項1に記載のはんだ材料。
【請求項3】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだボールを含む請求項2に記載のはんだ材料。
【請求項4】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1種の金属を含む請求項1に記載のはんだ材料。
【請求項5】
前記少なくとも1種の金属が、鉛を含む請求項4に記載のはんだ材料。
【請求項6】
前記被覆組成物が、少なくとも1種の非フッ素化ポリマーを含む請求項1に記載のはんだ材料。
【請求項7】
前記非フッ素化ポリマーが、有機ポリマーである請求項6に記載のはんだ材料。
【請求項8】
前記はんだ構成要素が融点を備え、前記被覆組成物が熱分解温度を備え、前記熱分解温度が前記融点より低い請求項1に記載のはんだ材料。
【請求項9】
請求項1に記載のはんだ材料を含む電子部品。
【請求項10】
接着性促進剤をさらに含む請求項1に記載のはんだ材料。
【請求項11】
はんだ構成要素を用意すること、
被覆前駆体材料を用意すること、
溶媒を用意すること、
前記被覆前駆体材料が、実質的に溶媒和されて被覆組成物を形成することができるように、前記被覆前駆体材料と前記溶媒とをブレンドすること、および
前記被覆組成物を前記はんだ構成要素に塗布すること
を含み、前記被覆組成物は、少なくとも1種のモノマー、非フッ素化ポリマーまたはそれらの組合せを含み、前記ポリマーは、以下のもの:酸素原子、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、芳香環、遷移金属、かご形化合物、ヒドリドシロキサン基もしくはそれらの組合せの少なくとも1種、または、以下のもの:アルコール基、ケトン基、エステル基、エーテル基、アルデヒド基、ハロゲン原子、窒素原子、リン原子、縮合芳香環、かご形化合物、遷移金属、ヒドリドシロキサン基もしくはそれらの組合せの少なくとも1種を含む少なくとも1種のモノマーを含んでいる
はんだ材料を形成する方法。
【請求項12】
前記被覆組成物を乾燥または硬化することをさらに含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記被覆組成物を乾燥および硬化することをさらに含む請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記被覆組成物を乾燥することが、その組成物に熱エネルギーを加えることを含む請求項12または13の一項に記載の方法。
【請求項15】
前記被覆組成物を硬化することが、その組成物に熱エネルギーを加えることを含む請求項12または13の一項に記載の方法。
【請求項16】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだ球、少なくとも1つのはんだボール、はんだ粉末、少なくとも1つのはんだプリフォームまたはそれらの組合せを含む請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだボールを含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1種の金属を含む請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1種の金属が、鉛を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記被覆組成物が、少なくとも1種の非フッ素化ポリマーを含む請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記ポリマーが有機ポリマーである請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記はんだ構成要素が融点を備え、前記被覆組成物が熱分解温度を備え、前記熱分解温度が前記融点より低い請求項11に記載の方法。
【請求項23】
請求項11により形成されたはんだ材料を含む電子部品。
【請求項24】
接着性促進剤を用意すること、および前記はんだ構成要素に塗布する前に、前記接着性促進剤を前記被覆組成物中にブレンドすることをさらに含む請求項11に記載の方法。
【請求項25】
はんだ構成要素、
被覆組成物、および
接着性促進剤を含み、
前記被覆組成物が前記接着性促進剤により、少なくとも部分的に前記はんだ構成要素に組合されている
はんだ材料。
【請求項26】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだ球、少なくとも1つのはんだボール、はんだ粉末、少なくとも1つのはんだプリフォームまたはそれらの組合せを含む請求項25に記載のはんだ材料。
【請求項27】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだボールを含む請求項26に記載のはんだ材料。
【請求項28】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1種の金属を含む請求項25に記載のはんだ材料。
【請求項29】
前記少なくとも1種の金属が、鉛を含む請求項28に記載のはんだ材料。
【請求項30】
前記被覆組成物が、少なくとも1種の有機ポリマーを含む請求項25に記載のはんだ材料。
【請求項31】
前記有機ポリマーが、ポリエチレンを含む請求項30に記載のはんだ材料。
【請求項32】
前記はんだ構成要素が融点を備え、前記被覆組成物が熱分解温度を備え、前記熱分解温度が前記融点より低い請求項25に記載のはんだ材料。
【請求項33】
請求項25に記載のはんだ材料を含む電子部品。
【請求項34】
はんだ構成要素を用意すること、
被覆前駆体材料を用意すること、
溶媒を用意すること、
接着性促進剤を用意すること、
前記被覆前駆体材料が実質的に溶媒和されて被覆組成物を形成するように、前記被覆前駆体材料と前記溶媒とをブレンドすること、
前記接着性促進剤を前記はんだ構成要素に塗布すること、および
前記被覆組成物を前記はんだ構成要素に塗布すること
を含む、はんだ材料を形成する方法。
【請求項35】
前記被覆組成物を乾燥または硬化することをさらに含む請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記被覆組成物を乾燥および硬化することをさらに含む請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記被覆組成物を乾燥することが、その組成物に熱エネルギーを加えることを含む請求項35または36の一項に記載の方法。
【請求項38】
前記被覆組成物を硬化することが、その組成物に熱エネルギーを加えることを含む請求項35または36の一項に記載の方法。
【請求項39】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだ球、少なくとも1つのはんだボール、はんだ粉末、少なくとも1つのはんだプリフォームまたはそれらの組合せを含む請求項34に記載の方法。
【請求項40】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだボールを含む請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1種の金属を含む請求項34に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1種の金属が、鉛を含む請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記被覆組成物が、少なくとも1種の有機ポリマーを含む請求項34に記載の方法。
【請求項44】
前記有機ポリマーが、ポリエチレンを含む請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記はんだ構成要素が融点を備え、前記被覆組成物が熱分解温度を備え、前記熱分解温度が前記融点より低い請求項34に記載の方法。
【請求項46】
請求項34により形成された、はんだ材料を含む電子部品。
【請求項47】
はんだ構成要素を用意すること、
被覆前駆体材料を用意すること、
溶媒を用意すること、
接着促進化合物を提供すること、
前記被覆前駆体材料が実質的に溶媒和されるように、前記被覆前駆体材料と前記溶媒とをブレンドすること、
前記接着性促進剤を前記被覆前駆体および溶媒中にブレンドして、被覆組成物を形成すること、および
前記被覆組成物を前記はんだ構成要素に塗布しまたは組合せること
を含む、はんだ材料を形成する方法。
【請求項48】
前記被覆組成物を乾燥または硬化することをさらに含む請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記被覆組成物を乾燥および硬化することをさらに含む請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記被覆組成物を乾燥することが、その組成物に熱エネルギーを加えることを含む請求項48または49の一項に記載の方法。
【請求項51】
前記被覆組成物を硬化することが、その組成物に熱エネルギーを加えることを含む請求項48または49の一項に記載の方法。
【請求項52】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだ球、少なくとも1つのはんだボール、はんだ粉末、少なくとも1つのはんだプリフォームまたはそれらの組合せを含む請求項47に記載の方法。
【請求項53】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1つのはんだボールを含む請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記はんだ構成要素が、少なくとも1種の金属を含む請求項47に記載の方法。
【請求項55】
前記少なくとも1種の金属が、鉛を含む請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記被覆組成物が、少なくとも1種の有機ポリマーを含む請求項47に記載の方法。
【請求項57】
前記有機ポリマーが、ポリエチレンを含む請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記はんだ構成要素が融点を備え、前記被覆組成物が熱分解温度を備え、前記熱分解温度が前記融点より低い請求項47に記載の方法。
【請求項59】
請求項47により形成されたはんだ材料を含む電子部品。

【公表番号】特表2006−506234(P2006−506234A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554030(P2004−554030)
【出願日】平成15年11月13日(2003.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2003/037663
【国際公開番号】WO2004/047507
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(501228624)ハネウエル・インターナシヨナル・インコーポレーテツド (24)
【Fターム(参考)】