説明

アトルバスタチンヘミカルシウム塩の新規な結晶形、その水和物、及びその製造方法

【課題】本発明は、より安定且つ大量生産に容易で、製造方法によるバッチ間の差がない均一な形態のアトルバスタチンヘミカルシウム塩の新規な結晶形を高純度で提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、以下の化学式1の[R−(R',R')]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸ヘミカルシウム塩であって、薬剤として有用なものとして知られているアトルバスタチンヘミカルシウム塩の新規な結晶形、及びその水和物に関するもの、ならびに、その製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アトルバスタチンヘミカルシウム塩の新規な結晶形及びその水和物、その製造方法及びそれを含有する薬学的組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アトルバスタチン(Atorvastatin)は、以下のような構造式を有し、HMG-CoA還元酵素(3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA還元酵素)の活性阻害剤であって、高脂血症、高コレステロール症、動脈硬化症、骨粗鬆症、前立腺肥大症、及びアルツハイマー病に効果的な治療剤として知られている。
【化1】

【0003】
このアトルバスタチンは、米国特許第4,681,893号及び第5,273,995号に、トランス(±)−5−(4−フルオロフェニル)−2−(1−メチルエチル)−N,4−ジフェニル−1−[(2−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−6−オキソ−2H−ピラン−2−イル)エチル]−1H−ピロール−3−カルボキシアミドのラクトン形態と、[R−(R',R')]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸及びその無定形カルシウム塩とで開示されている。
【0004】
アトルバスタチンを製造する多様な方法及び主要な中間体を生産する方法は、米国特許第5,003,080号、第5,097,045号、第5,124,482号、第5,149,837号、第5,155,251号、第5,216,174号、第5,245,047号、第5,273,995号、第5,397,792号、第5,342,592号に記載されている。このような無定形は、生成物の熱、光、酸素及び湿気に不安定で、貯蔵条件に制限を伴い、大量生産において生成物のろ過及び乾燥に適していない。
【0005】
アトルバスタチンヘミカルシウム塩の結晶多形(polymorphism)は、米国特許第5,969,156号(特許文献1)、第6,121,461号(特許文献2)、国際特許WO 01/36384号、WO 02/43732号、WO 03/070702号、WO 03/004470号に開示されている。
【0006】
アトルバスタチンヘミカルシウム塩は、錠剤、カプセル剤、 薬用ドロップ剤、散剤などの経口投与用に剤形化できるが、正確な制約要求事項及び明細書を満たすように剤形化できる純粋形態及び結晶質形態のアトルバスタチンを必要とする。そこで、より安定且つ大量生産に容易な結晶形の形態が当業界に求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国第5,969,156号
【特許文献2】米国第6,121,461号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
米国特許第5,969,156号の結晶形I型は、10〜15%のメタノールを含んだ水溶液にて47〜52℃の高温で結晶化するものであって、工程中のアトルバスタチン関連の不純物を増加させる原因となり、母結晶を添加する方法と、高温での反応後に温度を下げてからろ過する方法は、大量生産への生産性を低下させる要因である。
【0009】
結晶形II型は、40〜50%の水を含有するメタノールに3日間固体を攪拌して得られ、結晶形IV型は、結晶形I型を得た後、メタノール溶媒下に高温で攪拌するものであって、大量生産に非効率的な方法であると言える。
【0010】
米国特許第6,121,461号の結晶形III型は、高い相対湿度にアトルバスタチンを11日間固体を露出させて得た方法であって、これもまた大量生産には適していない方法と言える。
【0011】
アトルバスタチンヘミカルシウム塩の製造方法と関連する多くの文献が公知されており、このような製造方法上の違いにより、粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩に含まれ得る不純物の種類及びその含量にも違いがあるが、元開発社であるワーナーランバート(ファイザー)で主要不純物として管理しているものは、次の化学式2、3、4及び5の4つである(日本医薬品処方箋のリピトインタビューフォームに収録)。
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【0012】
前記の不純物デフルオロ(de-fluoro)体(2)、ジフルオロ(difluoro)体(3)、トランス異性体(trans-isomer)(4)とラクトン(lacton)体(5)のうち、ラクトン体は安定性関連の不純物であって、特に温度に敏感で、長期貯蔵や高い温度で保管された場合に増加し、前記の米国特許第5,969,156号の結晶形I型の製造方法のように、高温で攪拌したり長い時間攪拌及び露出させることは、前記の不純物を反応液内で増加させる原因となる。このような問題により、製造時点から細密に管理することが重要であると言える。
【課題を解決するための手段】
【0013】
そこで、本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、より安定且つ大量生産に容易で、製造方法によるバッチ(batch)間の差がない均一な形態の以下式で示される、アトルバスタチンヘミカルシウム塩の新規な結晶形を高純度で開発した。
【化6】

【0014】
本明細書において、本発明者等により研究が完成された、化学的安定性に優れて薬学組成物に有用であり得る固有のX線粉末回折図を有する新規な結晶形を、アトルバスタチンヘミカルシウム塩アルファ(α)型と命名した。
【0015】
また、本明細書内で特に断らない限り、“粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩”は、“無定形アトルバスタチンヘミカルシウム塩”または“アトルバスタチンヘミカルシウム塩無定形”と同意味で使用している。
【0016】
本発明は、CuKa放射線を使用して測定したX線粉末回折において、2θ値が約8.8、9.6、16.9、21.7、23.5±0.2°で相対強度が20%以上である広幅のピークを有するα型アトルバスタチンヘミカルシウム塩を提供する。
【0017】
本発明のアトルバスタチンヘミカルシウム塩の結晶形α型は、CuKa放射線を使用して測定したX線粉末回折において2θ値が約8.8、9.6、11.9、16.9、19.6、21.7、23.5、29.7±0.5°で相対強度が10%以上であるピークを有することを特徴とし、より詳しくは以下表の通りである。

【0018】
X線粉末回折図は、RIKAGU X線粉末回折計を利用して当業界に公知の方法で得ることができる。λ=1.54059Aの銅放射線を利用し、測定範囲は2θが3〜50°である。
【0019】
また、本発明の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩の13C NMR(核磁気共鳴)スペクトルは、以下表でのような特徴を表す。
13C NMRは、Bruker社の500MHz Solid NMR spectrometer AdvanceII 500WBを使用して測定した。

【0020】
本発明は、結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩水和物を提供する。結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩水和物は、塩1モル当り1〜3モルの水を含有する。最も好ましくは2〜3モルの水を含有する。
【0021】
本発明は、熱量消費の少ない室内温度で短時間内に安定的に結晶化する方法であって、製造コストが安価で、不純物を増加させる不必要な工程がなく、貯蔵条件で安定した高純度の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩を提供する。
【0022】
本発明に使用した粗アトルバスタチンは、米国特許第5,273,995号の方法で合成されたアトルバスタチンヘミカルシウム塩、または大韓民国特許番号10-0881617号の製造方法により製造されたアトルバスタチンヘミカルシウム塩無定形または無定形と結晶形の混合された状態のものが使用できる。
【0023】
本発明によると、不純物である化学式2dのHPLC面積比は0.11%以下であり、アトルバスタチンヘミカルシウム塩のHPLC面積比は99.6%以上であり、純度は99.9%以上と高純度の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩を得ることができる。
【0024】
また、本発明は、粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩をメタノールと水との混合溶媒に懸濁させた後、攪拌してα型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物を製造する方法を提供する。
【0025】
本発明の製造方法で、混合溶媒中のメタノール:水の体積比は1:10(v/v)〜1:15(v/v)であることが好ましく、最も好ましくは1:12(v/v)である。
【0026】
本発明の製造方法で、混合溶媒の体積:粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩の重量比は、1:40〜80(v/wt)であることが好ましく、1:60〜65(v/wt)であることがより好ましい。
【0027】
本発明の製造方法で、反応は5〜25℃で行うことが好ましく、最も好ましくは10〜20℃である。
【0028】
本発明の製造方法で、反応は1時間〜10時間攪拌させることが好ましく、最も好ましくは1〜5時間である。
【0029】
本発明はより具体的には、以下である。
本発明(1)は、X線粉末回折図8.8、9.6、11.9、16.9、19.6、21.7、23.5、26.9、29.7±0.5°の2θでピークを有することを特徴とする、結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物である。
本発明(2)は、X線粉末回折図8.8、9.6、11.9、16.9、19.6、21.7、23.5、29.7±0.5°の2θで相対強度が10%以上であるピークを有することを特徴とする、本発明(1)に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物である。
本発明(3)は、X線粉末回折図8.8、9.6、16.9、21.7、23.5±0.5°の2θで広幅のピークを有することを特徴とする、本発明(1)に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物である。
本発明(4)は、以下のようなX線粉末回折図を示すことを特徴とする、本発明(1)に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物である:


本発明(5)は、以下のような固体状態13C NMRスペクトルを示すことを特徴とする、本発明(1)に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物である:


本発明(6)は、粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩をメタノールと水との混合溶媒に懸濁させた後、5〜25℃の反応温度で1〜10時間攪拌する段階を含み、結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物を製造する方法である。
本発明(7)は、混合溶媒中のメタノール:水の体積比が1:12(v/v)であり、混合溶媒の体積:粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩の重量比は1:60〜65(v/wt)であることを特徴とする、本発明(6)に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物を製造する方法である。
本発明(8)は、反応温度が10〜20℃であることを特徴とする、本発明(6)に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物を製造する方法である。
本発明(9)は、攪拌時間が1〜5時間であることを特徴とする、本発明(6)に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物を製造する方法である。
【発明の効果】
【0030】
本発明による結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩は、HMG-CoA還元酵素の抑制剤として高脂血症剤及び高コレステロール血症剤だけでなく、骨粗鬆症及びアルツハイマー病の治療剤として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】米国特許第5,273,995号の実施例10の方法で製造された無定形のアトルバスタチンヘミカルシウム塩のHPLC(High Performance Liquid Chomatography)を示す。
【図2】本発明の実施例1の方法に従って製造された結晶形アトルバスタチンヘミカルシウム塩の粉末X線回折スペクトラム(Powder X-ray Diffraction Spectrum)を示す。
【図3】本発明の実施例1の方法に従って製造された結晶形アトルバスタチンヘミカルシウム塩の固体相13C核磁気共鳴スペクトル(NMR)を示す。
【図4】本発明の実施例1の方法の混合物のろ過前の反応物のHPLCを示す。
【図5】本発明の実施例1の方法のろ過後、水で洗浄して乾燥させた結晶形アトルバスタチンヘミカルシウム塩のHPLCを示す。
【図6】比較例1の方法における混合物のろ過前の反応物のHPLCを示す。
【図7】比較例1の方法のろ過後、水で洗浄して乾燥させたアトルバスタチンヘミカルシウム塩結晶形I型のHPLCを示す。
【図8】本発明の実施例2の方法に従って製造された結晶形アトルバスタチンヘミカルシウム塩の粉末X線回折スペクトラム(Powder X-ray Diffraction Spectrum)を示す。
【図9】本発明の実施例2の方法に従って製造された結晶形アトルバスタチンヘミカルシウム塩の固体状13C核磁気共鳴スペクトル(NMR)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明を以下の実施例によってより具体的に説明する。但し、以下の実施例は本発明を例示するためのものであるだけで、本発明がこれに限定されるものではない。
【実施例1】
【0033】
粗アトルバスタチンは、米国特許第5,273,995号の実施例10の方法で製造された無定形のアトルバスタチンヘミカルシウム塩を使用した。前記の無定形アトルバスタチンHPLCグラフとピーク結果を、図1及び表1に表わした。
【0034】
【表1】

【0035】
その後、前記の製造されたアトルバスタチンヘミカルシウム塩無定形10gをメタノール50mlと水600mlの混合液に入れ、室温で1時間攪拌させた。混合物をろ過して得た固体を水で洗浄した。減圧下、5時間、40℃で乾燥して、結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩9.6gを得た。
【0036】
得られた結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩のX線粉末回折値は図2に示し、数値は以下表2の通りである。
【0037】
【表2】

【0038】
得られた結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩の13C NMR(核磁気共鳴)スペクトルは図3に示し、数値は以下表3の通りである。
【0039】
【表3】


【0040】
メタノール、水とアトルバスタチンとの混合物の状態で攪拌した後、ろ過前の反応物をピペットで取り、HPLCのピーク結果を図4及び表4に表わした。ろ過後、水で洗浄し乾燥させたアトルバスタチンヘミカルシウム塩結晶形α型の結果を、HPLCグラフとピーク結果を図5及び表5に表わした。
【0041】
【表4】

【0042】
【表5】

【0043】
前記の表でのように、ラクトン体の不純物が粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩(表1)では0.164%であって、混合物のろ過前の状態では0.165%(表4)に維持され、ろ過後0.109%(表5)を表わした。これは、混合物の反応液が不純物を増加させない安定した状態を示すと言える。
【0044】
(比較例1)
本発明の相対比較のために、米国特許第5,969,156号の実施例1の方法Bに従って以下のように結晶形I型を製造し、アトルバスタチン三水和物結晶形I型のHPLC面積比を調べた。
【0045】
無定形アトルバスタチン10gを水170mlとメタノール30mlの混合物で、17時間、40℃で攪拌した。混合物をろ過して水で洗浄した。減圧下で乾燥させて結晶形I型アトルバスタチンヘミカルシウム塩9.6gを得た。
【0046】
メタノール、水とアトルバスタチンとの混合物の状態で攪拌した後、ろ過前の反応物をピペットで取り、 HPLCのピーク結果を図6及び表6に表わした。ろ過後、水で洗浄し乾燥させたアトルバスタチンヘミカルシウム塩結晶形I型の結果を、HPLCグラフとピーク結果を図7及び表7に表わした。
【0047】
【表6】

【0048】
【表7】

【0049】
前記の表でのように、ラクトン体の不純物が粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩(表1)では0.164%だったが、混合物のろ過前の状態(表6)では0.323%と増加が見られ、ろ過後、脱液されて母液で不純物が除去された場合でも0.132%(表7)を示した。
【0050】
このことは、混合物を17時間高温で反応させることにより、不純物が増加することを示す。
【実施例2】
【0051】
無定形と結晶形が混合されたアトルバスタチンヘミカルシウム塩10gを、メタノール50mlと水500mlの混合液に入れて、5〜15℃で5時間攪拌させた。混合物をろ過して得た固体を水で洗浄した。減圧下、5時間、40℃で乾燥して結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩9.8gを得た。
【0052】
前記の得られた結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩のX線粉末回折値は図8に示し、数値は以下表8の通りである。
【0053】
前記の得られた結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩の13C NMR(核磁気共鳴)スペクトルは図9に示し、数値は以下表9の通りである。
【0054】
【表8】

【0055】
【表9】



【0056】
(比較例2)
本発明の実施例の方法で製造した結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩の3バッチ(Batch)生産分の貯蔵条件に対する安定性を確認するために、加速条件である温度40℃と相対湿度75%で、安定性の確認試験をHPLCの面積比で調べた。結果を表10に表わした。
【0057】
【表10】

【0058】
前記表のように、加速条件で純度の大きな変化なく維持されることが確認できた。従って、結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩は優れた安定性を示すことが確認できた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線粉末回折図8.8、9.6、11.9、16.9、19.6、21.7、23.5、26.9、29.7±0.5°の2θでピークを有することを特徴とする、結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物。
【請求項2】
X線粉末回折図8.8、9.6、11.9、16.9、19.6、21.7、23.5、29.7±0.5°の2θで相対強度が10%以上であるピークを有することを特徴とする、請求項1に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物。
【請求項3】
X線粉末回折図8.8、9.6、16.9、21.7、23.5±0.5°の2θで広幅のピークを有することを特徴とする、請求項1に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物。
【請求項4】
以下のようなX線粉末回折図を示すことを特徴とする、請求項1に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物:


【請求項5】
以下のような固体状態13C NMRスペクトルを示すことを特徴とする、請求項1に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物:


【請求項6】
粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩をメタノールと水との混合溶媒に懸濁させた後、5〜25℃の反応温度で1〜10時間攪拌する段階を含み、結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物を製造する方法。
【請求項7】
混合溶媒中のメタノール:水の体積比が1:12(v/v)であり、混合溶媒の体積:粗アトルバスタチンヘミカルシウム塩の重量比は1:60〜65(v/wt)であることを特徴とする、請求項6に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物を製造する方法。
【請求項8】
反応温度が10〜20℃であることを特徴とする、請求項6に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物を製造する方法。
【請求項9】
攪拌時間が1〜5時間であることを特徴とする、請求項6に記載の結晶形α型アトルバスタチンヘミカルシウム塩またはその水和物を製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−31130(P2012−31130A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−202286(P2010−202286)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(510243687)キョンボ ファーム カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】