説明

アナログデジタル変換器

【課題】広い範囲のアナログ信号を高精度でデジタル信号に変換するためには前段に可変ゲインアンプが必要であるが、このため高価なアナログ部品が必要であった。本発明は簡単な構成でゲインを可変できるアナログデジタル変換器を提供することを目的にする。
【解決手段】アナログ信号とフィードバック信号の差分信号を積分し、この積分信号をそのレベルに対応するデューティ比を有する信号に変換して、この信号のデューティ比をゲイン設定器で(1/ゲイン)に変換した信号をデューティ/レベル変換してフィードバック信号を生成するようにした。高価なアナログ部品を使用しなくてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡単な構成でゲインを可変することができるアナログデジタル変換器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、アナログ信号をデジタルデータに変換するAD変換器は、フルスケールのアナログ入力値が固定されている。このため、広い範囲のアナログ信号をデジタルデータに変換するために、AD変換器の前段に可変ゲインアンプを接続することが行われている。
【0003】
図5に、このようなアナログデジタル変換器の構成を示す。図5において、10はゲインを可変できる可変ゲインアンプ、14はアナログ信号をデジタルデータに変換するAD変換器である。
【0004】
可変ゲインアンプ10は、増幅器11、この増幅器11の出力端子と反転入力端子の間に接続された抵抗12、増幅器11の反転入力端子と共通電位点の間に接続された抵抗13で構成される。アナログ信号は増幅器11の非反転入力端子に入力され、増幅器11の出力はAD変換器14に入力される。抵抗12と13の抵抗比を変えることにより、可変ゲインアンプ10のゲインを可変することができる。
【0005】
例えば、AD変換器14のフルスケールが5Vであり、0−500mVのアナログ信号をデジタルデータに変換するときは、可変ゲインアンプ10のゲインが10になるように抵抗12、13の抵抗比を設定する。0−500mVのアナログ信号は0−5Vにマッピングされて、AD変換器14に入力される。
【0006】
レコーダのように、測定対象によって信号レベルが大きく異なる場合は、可変ゲインアンプ10のゲインを切り替えられるようにして、最も適切なゲインを選択するようにする。
【0007】
出願人は、特許文献1において、ΔΣ型アナログデジタル変換器の長所を備え、かつ精度が低いアナログ部品を使用することができるA/D変換器を提案した。以下、このA/D変換器の構成および動作を説明する。
【0008】
図6は特許文献1に記載されたA/D変換器の構成図である。図6において、差分器20はデジタルデータに変換するアナログ信号とデューティ/レベル変換器27の出力信号であるフィードバック信号の差分を演算し、積分器21に出力する。積分器21は差分器20の出力信号を積分し、この積分値をレベル/デューティ変換器24に出力する。
【0009】
発振器22は基本クロックを出力し、この基本クロックは分周器23で分周されてレベル/デューティ変換器24に入力される。レベル/デューティ変換器24は三角波発生器を内蔵し、積分器21の出力とこの三角波発生器の出力を比較することにより、積分器21の出力値に応じたデューティ比を有するパルス信号を生成して、オーバーサンプラ25に出力する。
【0010】
オーバーサンプラ25には発振器22が出力する基本クロックが入力される。オーバーサンプラ25は、レベル/デューティ変換器24の出力を基本クロックに同期してオーバーサンプリングし、このオーバーサンプリングした信号をデジタルフィルタ26およびデューティ/レベル変換器27に出力する。デューティ/レベル変換器27は、オーバーサンプラ25の出力に移動平均処理を施し、デューティ比に応じたレベルを示す信号に変換してフィードバック信号を生成し、差分器20に出力する。
【0011】
デジタルフィルタ26は、基本クロックに同期してオーバーサンプラ25の出力信号にデューティ/レベル変換処理およびデシメーションフィルタリング処理を施し、デジタルデータを生成する。
【0012】
次に、図7に基づいてこのA/D変換器の動作を説明する。なお、発振器22が出力する基本クロックの周波数を5kHz、分周器23の分周比を5とし、このA/D変換器のフルスケールを0−5Vとする。
【0013】
図7(A)はアナログ信号の電圧が2Vのときの波形であり、30〜34はそれぞれレベル/デューティ変換器24内の三角波発生器の出力、積分器21の出力、レベル/デューティ変換器24の出力パルス、基本クロック、オーバーサンプラ25の出力波形である。波形30、33の周波数は、それぞれ1kHz、5kHzである。
【0014】
レベル/デューティ変換器24の出力パルスは、積分器21の出力が三角波発生器の出力より大きいときに高レベルになり、小さいときに低レベルになる。オーバーサンプラ25はレベル/デューティ変換器24の出力パルスを基本クロックに同期してサンプリングするので、2クロックが高レベル、3クロックが低レベルになり、デューティ比は0.4になる。A/D変換器のフルスケールは5Vなので、5×0.4=2Vが得られる。
【0015】
図7(B)はアナログ信号の電圧が2.4Vのときの波形図である。なお、図7(A)と同じ要素には同一符号を付し、説明を省略する。動作は(A)とほぼ同じであるが、入力電圧が高くなったので、丸印35〜38で波形34が1基本クロック分だけ高レベルになる期間が長くなり、デューティ比が増加する。波形34の10周期間で見ると、24基本クロックが高レベル期間、26基本クロックが低レベル期間になる。このため、出力デジタルデータは、5×24/50=2.4Vになる。これ以外の入力値でも、長い周期で見ると、オーバーサンプラ25の出力信号のデューティ比は、入力値に比例する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2010−193282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、このようなアナログデジタル変換器およびA/D変換器には、次のような課題があった。
図5のアナログデジタル変換器は、正確なデジタルデータを得るためには、可変ゲインアンプ10のゲインが正確でなければならない。このため、抵抗12と13として、相対精度が高い抵抗が必要になり、コストが増加するという課題があった。抵抗12または13を可変抵抗とすると高精度の抵抗は必要ないが、この可変抵抗を調整しなければならないという課題もあった。
【0018】
特に、複数のゲインを切り替える場合は、抵抗12と13として相対精度が高い複数の抵抗セットが必要になり、コストや実装面積が大きくなってしまうという課題もあった。
【0019】
可変ゲインアンプ10を省略して、アナログ信号を直接AD変換器14に入力することも考えられるが、AD変換器14の出力デジタルデータのビット数は固定されているので、アナログ信号のレベルが小さいときはデジタルデータの有効ビット数が小さくなり、精度および分解能が低下してしまうという課題もあった。
【0020】
図6のA/D変換器は低コストで出力デジタルデータのビット数を大きくすることができるという利点はあるが、フルスケールを変えることができないので、低レベルのアナログ信号を高分解能のデジタルデータに変換するときは、やはり図5の可変ゲインアンプ10を前段に付加しなければならないという課題があった。
【0021】
本発明の目的は、入力信号が小さくても高分解能のデジタルデータが得られ、かつ前段の可変ゲインアンプを不要にできるアナログデジタル変換器を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
アナログ信号をデジタルデータに変換するアナログデジタル変換器において、
アナログ信号とフィードバック信号が入力され、これらの信号の差分信号を生成する差分器と、
前記差分信号を積分する積分器と、
基本クロックを分周して得られる変換クロックに同期して、前記積分器の出力レベルに対応するデューティ比を有するパルス信号を生成するレベル/デューティ変換器と、
前記基本クロックに同期して、前記パルス信号をオーバーサンプリングするオーバーサンプラと、
0より大きく、かつ1と異なるゲインが設定されると共に、前記オーバーサンプラの出力信号が入力され、この入力された出力信号のデューティ比を(1/ゲイン)に変換して出力するゲイン設定器と、
前記ゲイン設定器の出力信号が入力され、この入力された信号を、そのデューティ比に対応するレベルに変換したフィードバック信号を生成し、このフィードバック信号を前記差分器に出力するデューティ/レベル変換器と、
前記オーバーサンプラの出力信号が入力され、この入力された信号を処理してデジタルデータを生成するデジタルフィルタと、
を備えたものである。簡単な構成でゲインを可変できる。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記ゲイン設定器は、前記オーバーサンプラの出力信号によって制御され、所定のクロックをカウントするカウンタを具備し、このカウンタによって前記デューティ/レベル変換器に出力する信号を生成するようにしたものである。ゲイン設定器をデジタル回路で構成できる。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記カウンタとしてプリセットカウンタを用いたものである。簡単にゲインを可変できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば以下のような効果がある。
請求項1、2および3の発明によれば、デジタル信号に変換するアナログ信号とフィードバック信号の差分を差分器で演算し、この差分器の出力を積分して、この積分した信号のレベルに対応するデューティ比に変換してこの変換した信号をオーバーサンプリングし、このオーバーサンプリングした信号のデューティ比をゲイン設定器で(1/ゲイン)に変換して、この変換した信号をそのデューティ比に対応するレベルを有するフィードバック信号に変換して前記差分器に入力するようにした。
【0026】
ゲイン設定器に設定されるゲインを適切な値に設定することによりフルスケールを変えることができるので、従来必要であった前段のアンプが不要になる。このため、高価なアナログ部品を用いる必要がなくなるという効果がある。特に、前段アンプのゲインを可変するためには相対精度が高い高価な抵抗の組が多数必要であり、また調整が必要であるが、本発明によるとこのような高価な部品や調整が不要になるという効果もある。
【0027】
また、ゲイン設定器として、オーバーサンプラの出力信号で制御され、所定のクロックをカウントするカウンタを用いると、簡単な構成のデジタル回路でゲイン設定器を実現できるという効果もある。
【0028】
さらに、このカウントをプリセットカウンタとすることにより、簡単にゲインを可変できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施例を示した構成図である。
【図2】入力アナログ信号とデジタルデータの関係を示した特性図である。
【図3】ゲイン設定部の構成図である。
【図4】ゲイン設定部の入出力信号の波形図である。
【図5】従来のアナログデジタル変換器の構成図である。
【図6】従来のA/D変換器の構成図である。
【図7】従来のA/D変換器の動作を説明するための波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下本発明を、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係るアナログデジタル変換器の一実施例を示した構成図である。なお、図6と同じ要素には同一符号を付し、説明を省略する。
【0031】
図1において、40はアナログデジタル変換器であり、差分器20、積分器21、発振器22、分周器23、レベル/デューティ変換器24、オーバーサンプラ25、デジタルフィルタ26、ゲイン設定器41、デューティ/レベル変換器27で構成される。
【0032】
本実施例は、図6のA/D変換器と比較すると、ゲイン設定器41が付加されている点が異なる。オーバーサンプラ25の出力信号は、ゲイン設定器41を経由してデューティ/レベル変換器27に入力される。
【0033】
ゲイン設定器41にはゲインGが設定される。ゲイン設定器41はオーバーサンプラ25の出力信号のデューティ比を1/Gにした信号を作成し、デューティ/レベル変換器27に出力する。このアナログデジタル変換器40の動作は、ゲイン設定器41の部分を除くと、図6のアナログデジタル変換器と同じである。
【0034】
ゲインGは通常1より大きな値に設定されるが、1と異なる値であればよい。なお、G=1とすると、図6のA/D変換器と実質的に同じになる。また、G=0とするとゲイン設定器41から信号が出力されないことになるので、当然G>0になる。
【0035】
デジタルデータに変換するアナログ信号とデューティ/レベル変換器27の出力信号であるフィードバック信号は差分器20に入力される。差分器20はこれらの信号の差分である(アナログ信号−フィードバック信号)を演算し、積分器21に出力する。積分器21は差分器20の出力信号を積分し、この積分した信号をレベル/デューティ変換器24に出力する。
【0036】
発振器22は基本クロックを出力し、この基本クロックはオーバーサンプラ25およびデジタルフィルタ26に入力される。また、分周器23には基本クロックが入力され、この基本クロックを所定の分周比で分周した変換クロックを生成し、この変換クロックをレベル/デューティ変換器24に出力する。
【0037】
レベル/デューティ変換器24は変換クロックの周期を有し、積分器21の出力レベルに応じたデューティ比を有するパルス信号を生成し、オーバーサンプラ25に出力する。オーバーサンプラ25は、入力された信号を基本クロックのタイミングでオーバーサンプリングし、このオーバーサンプリングした信号をデジタルフィルタ26およびゲイン設定器41に出力する。
【0038】
デジタルフィルタ26は、基本クロックに同期してオーバーサンプラ25の出力信号にデューティ/レベル変換処理およびデシメーションフィルタリング処理を施し、デジタルデータを生成する。
【0039】
ゲイン設定器41は、オーバーサンプラ25の出力信号のデューティ比を1/Gに変換したパルス信号を生成し、デューティ/レベル変換器27に出力する。例えば、ゲイン設定器41に設定されるゲインGを10とすると、ゲイン設定器41は入力されたパルス信号のデューティ比を1/10に変換する。
【0040】
ゲイン設定器41でデューティ比が変換された信号はデューティ/レベル変換器27に入力される。デューティ/レベル変換器27は、ゲイン設定器41の出力に移動平均処理を施し、デューティ比に応じたレベルを示すフィードバック信号に変換して、差分器20に出力する。
【0041】
ゲイン設定器41によって、オーバーサンプラ25の出力信号のデューティ比は1/G倍されてデューティ/レベル変換器27に伝達される。一方、オーバーサンプラ25の出力信号は、そのままデジタルフィルタ26に入力される。
【0042】
アナログデジタル変換器40はデューティ/レベル変換器27の出力信号がアナログ信号のレベルと等しくなる点でバランスするので、図6のアナログデジタル変換器と比較すると、アナログ信号のレベルが1/Gの点でレベル/デューティ変換器24の出力パルス信号のデューティ比(=デジタルフィルタ26が出力するデジタルデータ)が同じになる。このため、図6と比較して、感度を10倍にすることができる。
【0043】
図2に、差分器20に入力されるアナログ信号と、デジタルフィルタ26が出力するデジタルデータの入出力関係を示す。横軸はアナログ信号の電圧値、縦軸はデジタルフィルタ26が出力するデジタルデータの、フルスケールに対する割合である。
【0044】
図2において、50は図6従来例のA/D変換器の入出力関係を表す直線であり、アナログ信号のレベルが0でデジタルデータは0%、5Vで100%になる。
【0045】
51はゲイン設定器41に設定されるゲインGを10とした場合の入出力関係である。アナログ信号のレベルが0.5Vのときにデジタルデータは100%になり、アナログ信号のレベルが0.5V以上になってもデジタルデータは100%を維持する。すなわち、アナログデジタル変換器40の感度は10倍になり、アナログデジタル変換器40の前段にゲイン10のアンプを付加した場合と同じ効果を有する。ゲイン設定部41に設定するゲインGを変えることにより、アナログデジタル変換器40の感度を可変することができる。
【0046】
図3に、ゲイン設定器41の構成の一例を示す。図3において、60はN進カウンタであり、オーバーサンプラ25の出力信号がそのイネーブル端子Enに入力される。61は発振器であり、所定の周期を有するクロックをN進カウンタ60のクロック端子に出力する。62は2入力ANDゲートであり、オーバーサンプラ25の出力信号およびN進カウンタ60のCarry端子から出力されるキャリー信号が入力される。2入力ANDゲートの出力はデューティ/レベル変換器27に入力される。なお、発振器61の出力クロックの代わりに、発振器22が出力する基本クロックを用いることもできる。
【0047】
N進カウンタ60は、イネーブル端子Enに入力される信号が高レベルの間発振器61の出力クロックをカウントし、カウント数がNになると1クロックの間キャリー信号を高レベルにしてカウント数をクリアする動作を繰り返す。2入力ANDゲート62は、オーバーサンプラ25の出力信号とキャリー信号が高レベルのときに、その出力を高レベルにする。
【0048】
このため、2入力ANDゲート62の出力信号の平均デューティ比は、オーバーサンプラ25の出力信号のデューティ比の1/Nになる。アナログデジタル変換器40の感度は、Nの値を変えることによって可変することができる。例えば、図2に示すように感度を10倍にするためには、N=10として10進カウンタを用いればよい。なお、2入力ANDゲート62を用いず、N進カウンタ60のリセット端子をオーバーサンプラ25の出力信号で制御するようにしてもよい。
【0049】
図4(A)に、図3構成のゲイン設定器の入力信号と出力信号の波形の例を示す。図4(A)において、(1)は入力信号であるオーバーサンプラ25の出力信号、(2)は出力信号である2入力ANDゲート62の出力信号の波形である。出力信号はN進カウンタ60のカウント値がNになる毎に短時間高レベルになる。このため、平均的なデューティ比は、入力信号の1/Nになる。
【0050】
図4(A)からわかるように、図3構成のゲイン設定器は、出力信号が高レベルになる期間が短い。このため、デューティ/レベル変換器27として、時間精度が高い変換器を使用しなければならないという欠点がある。
【0051】
図4(B)に、このような欠点を改善したゲイン設定器の入出力信号の波形を示す。出力信号は、入力信号が低レベルに変化したときから、デューティ比が入力信号の1/Nになる期間だけ高レベルになるようにする。
【0052】
このため、N進カウンタ60のキャリー信号の数をカウントし、入力信号が低レベルになったときに、(このカウント数×発振器61の出力クロックの周期)の間だけ出力信号を高レベルにすればよい。
【0053】
ゲインを変えるためには、N進カウンタ60のN値を変える必要があるが、プリセットカウンタを用いると、簡単にN値を可変することができる。プリセットカウンタは、カウント値がプリセット値になるとキャリー信号を出力してカウント値をリセットする動作を繰り返す部品である。プリセット値はデジタル値で設定できるので、簡単な構成でゲインを可変できるゲイン設定器41を構成できる。
【0054】
このように、デジタル信号を処理するデジタル回路でゲイン設定器41を構成することにより、高価な高精度アナログ部品を使用する必要がなくなる。このため、コストを削減することができる。
【0055】
なお、ゲイン設定器41は図3の構成に限定されることはなく、他の構成のものを用いることもできる。要は、オーバーサンプラ25の出力信号のデューティ比を、1/G(Gはゲイン)にする構成であればよい。
【符号の説明】
【0056】
20 差分器
21 積分器
22、61 発振器
23 分周器
24 レベル/デューティ変換器
25 オーバーサンプラ
26 デジタルフィルタ
27 デューティ/レベル変換器
40 アナログデジタル変換器
41 ゲイン設定部
60 N進カウンタ
62 2入力ANDゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナログ信号をデジタルデータに変換するアナログデジタル変換器において、
アナログ信号とフィードバック信号が入力され、これらの信号の差分信号を生成する差分器と、
前記差分信号を積分する積分器と、
基本クロックを分周して得られる変換クロックに同期して、前記積分器の出力レベルに対応するデューティ比を有するパルス信号を生成するレベル/デューティ変換器と、
前記基本クロックに同期して、前記パルス信号をオーバーサンプリングするオーバーサンプラと、
0より大きく、かつ1と異なるゲインが設定されると共に、前記オーバーサンプラの出力信号が入力され、この入力された出力信号のデューティ比を(1/ゲイン)に変換して出力するゲイン設定器と、
前記ゲイン設定器の出力信号が入力され、この入力された信号を、そのデューティ比に対応するレベルに変換したフィードバック信号を生成し、このフィードバック信号を前記差分器に出力するデューティ/レベル変換器と、
前記オーバーサンプラの出力信号が入力され、この入力された信号を処理してデジタルデータを生成するデジタルフィルタと、
を備えたことを特徴とするアナログデジタル変換器。
【請求項2】
前記ゲイン設定器は前記オーバーサンプラの出力信号によって制御され、所定のクロックをカウントするカウンタを具備し、このカウンタによって前記デューティ/レベル変換器に出力する信号を生成するようにしたことを特徴とする請求項1記載のアナログデジタル変換器。
【請求項3】
前記カウンタはプリセットカウンタであることを特徴とする請求項2記載のアナログデジタル変換器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−165330(P2012−165330A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−26193(P2011−26193)
【出願日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】