説明

アナログ積算処理装置およびプログラム

【課題】 精度の高いクロックを不要とし、積算処理を容易化した、アナログ積算処理装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】 アナログ積算処理装置(GSA)10は、プロセス機器20から通信により収集される計測値にタイムスタンプを付与してメモリに蓄積するデータ収集部102と、データ収集部102による計測値の収集とは非同期に実行され、付与されたタイムスタンプに基づき、直前に収集した計測値との時間差あたりの通過量を直前の積算値に加算する積算演算を行う演算部108と、を含み構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1以上のプロセス機器に接続される、例えば、流量計測、電力量計に用いて好適なアナログ積算処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アナログ積算処理装置は、所定周期毎に得られる計測値をサンプリングし、その計測値から求めた単位時間あたりの通過量あるいは相当するパルスを、次の単位時間の間に積算することを繰り返す処理を行う。
【0003】
具体的に、流量計では、例えば、図5のグラフに示されるように、1秒等の定周期で測定した流量が単位時間の間継続して流れたと想定して、その間の通過量(ΔSUM=測定流量値÷3600[m/h])を求め、その値を積算(SUM=SUM+ΔSUM)することにより積算流量を求めている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−270014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のアナログ積算処理装置は、アナログ入力信号をデジタル値に変換した後、定周期の精度の高いクロックのタイミングで積算処理を行うために、専用装置を必要とするか、あるいは分散制御システム(DCS:Distributed Control System)等、高価な汎用製品を必要としていた。
【0006】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みなされたものであって、精度の高いクロックを不要とし、積算処理を容易化した、アナログ積算処理装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のアナログ積算処理装置は、1以上のプロセス機器に接続されるアナログ積算処理装置であって、前記プロセス機器から通信により収集される計測値にタイムスタンプを付与してメモリに蓄積するデータ収集部と、前記データ収集部による計測値の収集とは非同期に実行され、前記付与されたタイムスタンプに基づき、直前に収集した計測値との時間差あたりの通過量を直前の積算値に加算する積算演算を行う演算部と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、計測値にタイムスタンプを付加することにより、データ収集部による計測値の収集、蓄積と、演算部による収集された計測値の積算演算とは非同期に実行することができる。従って、積算演算は、計測値がタイムスタンプ付きで蓄積されていれば任意のタイミングで実行できるため、精度の高いクロックは不要になり、DCS等の比較的高価な汎用装置ではなく、安価な汎用製品で積算処理の実行が可能になる。
【0009】
上記発明において、外部接続されるNTP(Network Time Protocol)サーバに時刻情報の取得要求を行い、取得される時刻情報に基づき内部時計を調整し、前記データ収集部に、調整後のタイムスタンプを出力する制御部と、を有することを特徴とする。本発明によれば、取得された計測値に、調整された内部時計に基づくタイムスタンプが付与されることで、正しい時刻情報に基づく積算処理が可能になる。
【0010】
上記発明において、前記演算部は、通信障害が発生して前記データ収集部による計測値の収集が所定時間以上無いことが検出された場合に、障害復帰時に収集された計測値の積算演算を無効とし、直後に収集された計測値から積算演算を開始することを特徴とする。本発明によれば、障害復帰時に収集された計測値の積算演算を無効とするため、無駄な積算処理は回避され、信頼性の高いアナログ積算処理装置を提供する。又、省電力化にも貢献できる。
【0011】
上記発明において、前記演算部は、経験値から割り出された経過時間に対する計測値の変化を示すマップを前記メモリに有し、通信障害が発生して前記データ収集部による計測値の収集が所定時間以上無いことを検出した場合に、前記メモリから読み出されたマップに示される前記計測値の変化に基づく積算演算により、前記障害が復帰するまでの間の計測値を補間することを特徴とする。本発明によれば、通信障害が発生して計測値が収集できなくてもその間の計測値をマップに基づく計測値により補間することかでできるため、計測値の欠落に伴う修正に係る作業負担を軽減することができる。
【0012】
本発明のアナログ積算演算処理プログラムは、1以上のプロセス機器に接続されるアナログ積算処理装置のコンピュータ上で実行されるアナログ積算処理プログラムであって、前記コンピュータに、前記プロセス機器から通信により収集される計測値にタイムスタンプを付与してメモリに蓄積するデータ収集処理と、前記計測値の収集とは非同期に実行され、前記付与されたタイムスタンプに基づき、直前に収集した計測値との時間差あたりの通過量を直前の積算値に加算する積算演算を行う演算処理と、を実行させることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、上記したアナログ積算プログラムをアナログ積算処理装置のコンピュータ上で実行することで、計測値にタイムスタンプを付加する処理により、計測値の収集処理と、収集された計測値に基づく積算演算とを非同期に実行することができるため、アナログ積算処理装置は、精度の高いクロックを不要とし、積算演算を安価な汎用製品で実現できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、精度の高いクロックを不要とし、積算処理を容易化したアナログ積算処理装置およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るアナログ積算処理装置の内部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るアナログ積算処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態に係るアナログ積算処理装置の動作をグラフ上に示した模式図である。
【図4】本発明の実施形態に係るアナログ積算処理装置の積算処理手順を流量グラフと共に示した模式図である。
【図5】従来のアナログ積算処理装置の積算処理手順を流量グラフと共に示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
【0017】
(実施形態の構成)
図1は、本発明の実施形態に係るアナログ積算処理装置の内部構成を示すブロック図である。
本実施形態に係るアナログ積算処理装置は、複数のプロセス機器20がRS485(Recommended
Standard)等のシリアルバス21経由で接続される、GSA(Gadget Service Adapter)10と称されるデータ収集・蓄積装置上に実装されるものとして説明する。
【0018】
GSA10は、更に、IP(Internet Protocol)網等のオープンネットワーク、もしくは専用のクローズトネットワークネットワーク31経由で、リモート監視用の上位システム30に接続され、更に、上位システム30とは別にオープンネットワーク41経由でNTPサーバ40に接続されている。
【0019】
GSA10は、制御部100を制御中枢とし、通信インタフェース部101と、データ収集部102と、RTC(Real Time Clock)103と、NTPクライアント104と、共有メモリ105と、メモリインタフェース部106と、SD(Secure Digital)カード107と、演算部108と、データ配信部109と、を含み構成される。
【0020】
通信インタフェース部101は、制御部100による制御の下でプロセス機器20からRS485等の規格に基づき通信により取得される流量等の計測値をデータ収集部102へ転送する。データ収集部102は、その計測値にタイムスタンプを付与して共有メモリ105へ蓄積する。
【0021】
データ収集部102が計測値にタイムスタンプを付与するにあたり、制御部100は、NTPクライアント104を介してNTPサーバ40に正確な時刻情報の問い合わせを行なう。そして、NTPクライアント104は、NTPサーバ40から取得した時刻情報に基づき内部時計であるRTC103の時刻合わせを行う。データ収集部102は、調整後のRTCによる時刻情報を使用してタイムスタンプを付与する。
【0022】
尚、共有メモリ105へのタイムスタンプが付与された計測値の蓄積(書き込み)は、メモリインタフェース部106によって制御される。SDカード107は、必要に応じて共有メモリ105から掃き出される所定単位量の計測データを格納する可搬型の記憶媒体であり、計測値を他の機器がオフラインで処理する時に必要となるものである。このSDカード107についてもメモリインタフェース部106の制御により共有メモリ105から掃き出される。
【0023】
演算部108は、データ収集部102による計測値の収集とは非同期に実行され、データ収集部102により付与されたタイムスタンプに基づき、直前に収集された計測値との時間差あたりの通過量を直前の積算値に加算する積算演算を行なう。この積算演算の都度共有メモリ105に蓄積され、必要に応じてデータ配信部109を介して上位システム30に配信される。
【0024】
尚、制御部100は、例えば、メモリを内蔵し、又は外付けのメモリを有するマイクロプロセッサで構成される。このメモリ中には、本発明のアナログ積算処理プログラムが予め格納されている。マイクロプロセッサは、メモリに格納されたプログラムを逐次読取り、実行することにより、以下に示す機能を実現する。
【0025】
制御部100は、データ収集部102が、プロセス機器20から通信により収集される計測値にタイムスタンプを付与して共有メモリ105に蓄積する処理と、演算部108が、データ収集部102により付与されたタイムスタンプに基づき、直前に収集した計測値との時間差あたりの通過量を直前の積算値に加算する積算演算を行う処理とを非同期で実行するために、上述した通信インタフェース部101、データ収集部102、RTC103、NTPクライアント104、共有メモリ105、演算部108、データ配信部109のシーケンス制御を行う。
【0026】
(実施形態の動作)
図2は、本発明の実施形態に係るアナログ積算処理装置の動作を示すフローチャートである。又、図3、図4は、図2に示すフローチャートによる動作説明を補足する意味で示した模式図である。
以下、図2のフローチャートが示す本発明の実施形態に係るアナログ積算処理装置の動作について、図3、図4の模式図を参照しながら、詳細に説明する。
【0027】
GSA10は、制御部100による制御の下で、まず、演算部108が積算処理に使用する内蔵レジスタの値をリセットする(ステップS101)。制御部100は、通信インタフェース部101を介して到来するプロセス機器20からの計測値を常時監視しており(ステップS102)、計測値が到来すると(ステップS102“YES”)、データ収集部102を起動して処理を委ねる。
【0028】
このときデータ収集部102は、通信インタフェース部101がプロセス機器20から通信により取得した計測値に、RTC103より計時される時刻情報(タイムスタンプ)を付与して共有メモリ105に蓄積する。尚、RTC103が正確な時刻情報を計時するために、NTPクライアント104は、NTPサーバ40から、例えば、GPS(Global Positioning System)等によって得られる時刻情報を取得し、RTC103の時刻を調整することは上記したとおりである。
【0029】
そして、制御部100は、通信異常を検知しない限り(ステップS104“NO”)、データ収集部102からの通知イベントの到来を待って(ステップS105“YES”)、演算部108による積算演算処理を起動する。
【0030】
データ収集処理と積算処理のタイミング関係が図3(a)に示されている。図3(a)は、縦軸に積算値を、横軸に時間をそれぞれ目盛って、積算値を得るタイミングおよびその概要が示されている。
【0031】
図3(a)に示されるように、時刻Tn−1、Tnでデータ収集部102による計測値の収集・蓄積がなされ、データ収集部102により通知イベントが発せられることによって演算部108による積算処理が起動される。時刻Tnでの処理に注目すると、これを受けた演算部108では、時間差分(Tn−Tn−1)の通過量ΔSUMを、時刻Tn−1で算出した積算値SUMに加算して時刻Tn時の積算値を算出する。
【0032】
このときの積算演算処理のためのマクロ定義ファイルが図示されている。重複説明を回避する意味で、積算演算処理の詳細については図4を用いて後述する。
すなわち、演算部108では、データ収集部102により付与されたタイムスタンプに基づき、直前に収集した計測値との時間差あたりの通過量を直前の積算値に加算する積算演算処理を実行する(ステップS106)。積算演算処理の詳細が図4に示されている。
【0033】
図4(a)には、縦軸に流量(m)を、横軸に時間(h)を目盛ったときの流量推移が、図4(b)には、その流量推移にあわせたデータ収集時の瞬時の積算値が積算演算処理手順と共に示されている。
【0034】
すなわち、演算部108は、はじめ積算値SUMを0に初期化した後、2月16日の0:00から1分経過した0:01、その間の流量通過量ΔSUM(ΔSUM=今回計測値21×60÷3600=0.35[m/h])を求め、そのΔSUMを直前の積算値SUMに加算(SUM=SUM+ΔSUM)して積算流量SUM=0.35を求めている。
【0035】
次に、2月16日の0:01から3分経過した0:04、その間の通過量ΔSUM(ΔSUM=今回計測値24×前回計測値との時間差180÷3600=1.2[m/h])を求め、そのΔSUM=1,2を直前の積算値SUM=0.35に加算して積算流量SUM=1.55を求めている。更に、2月16日の0:04から6分経過した0:10、その間の通過量ΔSUM(ΔSUM=今回計測値30×前回計測値との時間差30×360÷3600=3[m/h])を求め、そのΔSUMを直前の積算値SUM=1.55に加算して積算流量SUM=4.55を求めている。
【0036】
上記した積算結果は、都度、共有メモリ105に書き込まれ、前回積算値が更新される(ステップS107)。
【0037】
一方、ステップS104の通信障害監視処理で、制御部100で通信障害が検知されると(ステップS104“YES”)、制御部100は、その通信障害の復帰を待って(ステップS108“YES”)、データ収集部102を起動して計測値の収集を再開する。
【0038】
このとき、演算部108は、通信障害が発生してデータ収集部102による計測値の収集が閾値として予め既定された時間以上無いことが検出された場合に、障害復帰時に収集された計測値の積算演算処理を無効とし、直後に収集された計測値から積算演算処理を開始する。又は、不図示の不揮発性メモリに割り当てられ記憶されたマップに基づく積算演算処理により、障害が復帰するまでの間の計測値を補間する処理を実行する。このとき使用されるマップは、経験値から割り出された経過時間に対する計測値の変化を示すデータである。
【0039】
尚、所定時間経過しても障害が復帰されない場合は、例外処理としてシステム停止、もしく診断を行い再起動する(ステップS109)。
【0040】
障害が発生して復帰後の積算演算処理タイミングについて、図3(b)のグラフを参照しながら説明する。
図3(b)に示されるように、時刻Tm経過後に通信障害が発生したとする。この状態で共有メモリ105に格納される積算値は、タイムスタンプが変化しない前回値と同じ値である。制御部100より、この状態が時間閾値であるTn−1時間経過後に障害復帰が検知されると、演算部108では、時刻Tnにデータ収集部102で収集された計測値を用いた積算演算処理は行わず、次のタイミングTn+1で収集される計測値から、時間差分(Tn+1−Tn)を用いた積算演算処理を開始する。
【0041】
(実施形態の効果)
本実施形態に係るアナログ積算処理装置によれば、計測値にタイムスタンプを付加することにより、データ収集部102による計測値の収集と、演算部108による、収集された計測値に基づく積算演算とは非同期に実行することができる。このため、データ収集部102でタイムスタンプが付与された計測値が共有メモリ105に蓄積されて以降は、演算部108が任意のタイミングで積算演算処理を実行できる。
又、定周期によらず、タイムスタンプに基づき任意のタイミングで積算処理が実行されるため、精度の高いクロックは不要になり、安価な汎用製品で積算処理が可能になる。
【0042】
又、通信障害が発生してデータ収集部102による計測値の収集が所定時間以上無いことが検出された場合に、障害復帰時に収集された計測値の積算演算を無効とし、直後に収集された計測値から積算演算を開始することで、無駄な積算処理は回避され、信頼性の高いアナログ積算処理装置を提供することができ、又、省電力化にも貢献できる。
【0043】
尚、通信障害が発生してデータ収集部102による計測値の収集が所定時間以上無いことを検出した場合に、不図示の不揮発性メモリから読み出されたマップに示される、経験値から割り出された経過時間に対する計測値の変化値ら関するデータから積算演算を行うことにより、障害が復帰するまでの間の積算を補間することができ、計測値の欠落に伴う修正に係る作業負担を軽減することができる。
【0044】
(アナログ積算処理プログラム)
又、本発明のアナログ積算処理プログラムは、例えば、図1の装置構成に示されるように、1以上のプロセス機器20に接続されるアナログ積算処理装置(GSA10)のコンピュータ(制御部100)上で実行されるアナログ積算処理プログラムであって、例えば、図2のフローチャートに示されるように、前記コンピュータに、前記プロセス機器から通信により収集される計測値にタイムスタンプを付与してメモリに蓄積するデータ収集処理(ステップS101〜S103)と、前記計測値の収集とは非同期に実行され、前記付与されたタイムスタンプに基づき、直前に収集した計測値との時間差あたりの通過量を直前の積算値に加算する積算演算を行う演算処理(ステップS104〜S107)と、を実行させるものである。
【0045】
本発明のアナログ積算処理プログラムによれば、データ収集処理において、収集した計測値にタイムスタンプを付加することにより、計測値の収集処理と、収集された計測値に基づく積算演算とを非同期に実施することができるため、積算演算処理は、計測値が収集済みであればそのタイムスタンプを使用することにより任意のタイミングで実施でき、又、精度の高いクロックは不要になり、安価な汎用の製品で積算処理が可能になる。
【0046】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0047】
10 アナログ積算処理装置(GSA)
20 プロセス機器
30 上位システム
40 NTPサーバ
101 通信インタフェース部
102 データ収集部
103 RTC
104 NTPクライアント
105 共有メモリ
108 演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のプロセス機器に接続されるアナログ積算処理装置であって、
前記プロセス機器から通信により収集される計測値にタイムスタンプを付与してメモリに蓄積するデータ収集部と、
前記データ収集部による計測値の収集とは非同期に実行され、前記付与されたタイムスタンプに基づき、直前に収集した計測値との時間差あたりの通過量を直前の積算値に加算する積算演算を行う演算部と、
を有することを特徴とするアナログ積算処理装置。
【請求項2】
外部接続されるNTP(Network Time Protocol)サーバに時刻情報の取得要求を行い、取得される時刻情報に基づき内部時計を調整し、前記データ収集部に、調整後のタイムスタンプを出力する制御部と、
を有することを特徴とする請求項1記載のアナログ積算処理装置。
【請求項3】
前記演算部は、
通信障害が発生して前記データ収集部による計測値の収集が所定時間以上無いことが検出された場合に、障害復帰時に収集された計測値の積算演算を無効とし、直後に収集された計測値から積算演算を開始することを特徴とする請求項1記載のアナログ積算処理装置。
【請求項4】
前記演算部は、
経験値から割り出された経過時間に対する計測値の変化を示すマップを前記メモリに有し、通信障害が発生して前記データ収集部による計測値の収集が所定時間以上無いことを検出した場合に、前記メモリから読み出されたマップに示される前記計測値の変化に基づく積算演算により、前記障害が復帰するまでの間の計測値を補間することを特徴とする請求項1記載のアナログ積算処理装置。
【請求項5】
1以上のプロセス機器に接続されるアナログ積算処理装置のコンピュータ上で実行されるアナログ積算処理プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記プロセス機器から通信により収集される計測値にタイムスタンプを付与してメモリに蓄積するデータ収集処理と、
前記計測値の収集とは非同期に実行され、前記付与されたタイムスタンプに基づき、直前に収集した計測値との時間差あたりの通過量を直前の積算値に加算する積算演算を行う演算処理と、
を実行させることを特徴とするアナログ積算処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−208957(P2011−208957A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−74085(P2010−74085)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(507214083)メタウォーター株式会社 (277)
【Fターム(参考)】