説明

アルデヒド、ケトン、オキシム、アミン及びヒドロキサム酸化合物の固相合成法

【課題】アルデヒド、ケトン、オキシム、アミン及びヒドロキサム酸化合物を合成する方法を提供する。
【解決手段】本発明はアルデヒド、ケトン、オキシム、アミン及びヒドロキサム酸化合物の固相合成方法並びにそれらに有益なポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明はアルデヒド、ケトン、オキシム、アミン及びヒドロキサム酸化合物の固体相合成方法及びこれらに有益なポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
固相合成技術(試薬が使用される試薬及び反応条件に不活性であるだけでなく、使用される媒体に不溶性であるポリマー材料に固定される)はアミド、ペプチド及びヒドロキサム酸を調製するのに重要な手段である。固相ペプチド合成について、多くの技術の要約がJ.M. Stewart 及び J.D. Young, Solid Phase Peptide Synthesis, 2nd. Ed., Pierce Chemical Co. (Chicago, IL, 1984); J. Meienhofer, Hormonal Proteins and Peptides, vol. 2, p. 46, Academic Press (New York), 1973; 及び E. Atherton 及びR.C. Sheppard, Solid Phase Peptide Synthesis: A Practical Approach, IRL Press at Oxford University Press (Oxford, 1989)に見られる。非ペプチド分子の調製における固相方法の使用について、Leznoff, C.C., Acc. Chem. Res., 11, 327-333 (1978)を参照のこと。
【0003】
幾つかのポリマー試薬が単純な官能基変換に合成上の用途があった。A. Akelah 及びD.C. Sherrington, Application of Functionalized Polymers in Organic Synthesis, Chem Rev., 81, 557-587 (1981) 及びW. T. Ford 及びE. C. Blossey, Polymer Supported Reagents, Polymer supported Catalysts, and Polymer Supported Coupling Reactions, in Preparative Chemistry using Supported Reagents, Pierre Laszlo, ed., Academic Press, Inc, 193-212 (1987)を参照のこと。酸化反応におけるポリマー試薬の使用について、J. M. J. Frechet et al., J. Org. Chem., 43, 2618 (1978) 及び G. Cainelli et al., J. Am. Chem. Soc., 98, 6737 (1976)を参照のこと。ハロゲン化反応におけるポリマー試薬の使用について、J. M. J. Frechet et al., J. Macromol. Sci. Chem., A-11, 507 (1977) 及び D. C. Sherrington et al., Eur. Polym. J., 13, 73, (1977)を参照のこと。エポキシド化反応におけるポリマー試薬の使用について、J. M. J. Frechet et al., Macromolecules, 8, 130 (1975) 及び C. R. Harrison et al., J. Chem. Soc. Chem. Commun., 1009 (1974)を参照のこと。アシル化反応におけるポリマー試薬の使用について、M. B. Shambhu et al., Tet. Lett., 1627 (1973) 及びM. B. Shambhu et al., J. Chem. Soc. Chem. Commun., 619 (1974)を参照のこと。ウィッティヒ反応におけるポリマー試薬の使用について、S. V. McKinley et al., J. Chem. Soc. Chem. Commun., 134 (1972)を参照のこと。
【0004】
ポリマー試薬はまたコンビナトリアル合成及びコンビナトリアルライブラリーの調製に広範な用途があった。F. Balkenhohl et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 35, 2288-2337 (1996) 及びL.A. Thompson et al., Chem Rev., 96, 555-600 (1996)を参照のこと。
【0005】
ポリマー試薬は濾過または選択的沈殿による低分子量の反応体又は生成物からの容易な分離に利点を有する。又、ポリマー試薬はアシル化の場合のように迅速かつ定量的な反応を行うのに過度に使用でき、又は固相ペプチド合成に見られるように、大過剰の反応体が生成物生成に向けての反応の平衡を誘導して生成物への定量的変換を得るのに使用し得る。担持された試薬及び触媒の更なる利点は、それらが循環でき、かつそれらが自動化方法に容易に適合することである。加えて、毒性試薬及び臭気のある試薬の担持された類縁体は使用に一層安全である。
【0006】
PCT出願公開WO96/26223は固相ヒドロキシルアミン基質を使用するヒドロキサム酸化合物の合成を開示している。
【0007】
Prasad らはJ. Steroid Biochem., 18, 257-261 (1983)に O-メチルヒドロキシルアミン-ポリスチレン樹脂化合物を開示している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の要約
本発明は
(a)式
【0009】

【0010】
(式中、
【0011】

【0012】
は固体担体であり、 L は不在又は結合基であり、かつ Rb は脂肪族又はアリールである)
のN-アルキル化ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物を式RcM (式中、Rc 脂肪族陰イオン又はアリール陰イオンであり、かつM は金属陽イオンである)の有機金属試薬と反応させ、そして
【0013】
(b)ケトン化合物を樹脂から遊離することを特徴とする式
【0014】

【0015】
(式中、Rc 及びRa は独立に脂肪族又は芳香族である)
のケトン化合物の調製方法に関する。
【0016】
別の局面において、本発明は
(a)式
【0017】

【0018】
(式中、
【0019】

【0020】
、L 並びにRa 及びRb は先に定義されている)
のN-アルキル化ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物を還元剤と反応させ、そして
【0021】
(b)アルデヒド化合物を樹脂から遊離することを特徴とするRaCHO (式中、Ra は先に定義されている)のアルデヒド化合物の調製方法に関する。
【0022】
別の局面において、本発明は
(a)式RaCO2H のカルボン酸化合物を式
【0023】

【0024】
のポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物とカップリングさせて式
【0025】

【0026】
のポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物を生成し、そして
(b) ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物を式RbLG (式中、LG は脱離基である)のアルキル化剤と反応させることを特徴とする式
【0027】

【0028】
(式中、
【0029】

【0030】
、L 並びにRa 及びRb は先に定義されている)
のN-アルキル化ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物の調製方法に関する。
【0031】
別の局面において、本発明は
(a)式
【0032】

【0033】
(式中、P はアミン保護基である)
のN-保護ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物をRbLG(式中、LG は先に定義されている)のアルキル化剤と反応させて式
【0034】

【0035】
のポリマーN-保護N-アルキル化ヒドロキシルアミン樹脂化合物を生成し、
【0036】
(b)アミン保護基を除去して式
【0037】

【0038】
のポリマーN-アルキル化ヒドロキシルアミン樹脂化合物を生成し、そして
【0039】
(c)ポリマーN-アルキル化ヒドロキシルアミン樹脂化合物を式RaCO2Hのカルボン酸化合物とカップリングさせることを特徴とする式
【0040】

【0041】
(式中、
【0042】

【0043】
、L 並びにRa 及びRb は先に定義されている)
のN-アルキル化ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物の調製方法に関する。
【0044】
別の局面において、本発明は式
【0045】

【0046】
(式中、
A2 は直接結合もしくはアルキレン、又はNR13 (式中、R13 は水素又はアルキルである)であり、
【0047】
R9 は式 -L1-R14 (式中、L1 は直接結合又は必要によりアルコキシ、アリール、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、ハロゲン、ヘテロアリール、ヒドロキシル、又はオキソにより置換されていてもよい直鎖又は分岐C1-6アルキレン鎖を表し、かつR14 は水素、アリール、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロカルバモイル、シクロイミジル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、-NH-C(=O)-NH2、 (N-カルバモイル)環状アミン、 -C=N-O-C(=O)-NH2、 -C(=O)-NY1Y2 [式中、 Y1 及び Y2 は独立に水素、アルキル、アリールアルキル、及びアリールであり、又は置換基Y1Y2N- が必要によりO、S、NH 又はNR13から選ばれた付加的なヘテロ原子を含んでいてもよい4-6 員環状アミンを形成する]、-NY1SO2アリール、-NHR13、-SR13 又は-OR13 である)の基、又は基L2-R15 (式中、L2 は必要によりカルボキシ又はシアノで置換されていてもよい2個から約6個までの炭素原子を含む直鎖又は分岐炭素鎖(これは二重炭素−炭素結合又は三重炭素−炭素結合を含み、又は酸素原子もしくは硫黄原子、フェニレン結合、イミノ(-NH-)結合もしくはアルキルイミノ結合、又はスルフィニル基もしくはスルホニル基により中断されている)を表し、かつR15 は水素、アリール、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールである)であり、又はR9 及びR10 はそれらが結合されている原子と一緒になって環を形成し、又はR9 及び R11 はそれらが結合されている原子と一緒になって環を形成し、
【0048】
R10 及びR12 は独立に水素又はアルキルであり、又はR10 及びR12 は一緒になって結合を形成し、
【0049】
R11 は基-L3-R16 (式中、L3 は直接結合又は必要によりアルコキシ、アリール、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、ハロゲン、ヘテロアリール、ヒドロキシル、又はオキソにより置換されていてもよい直鎖又は分岐C1-6アルキレン鎖を表し、又はL3 は2個から約6個までの炭素原子を含む直鎖又は分岐炭素鎖(これは二重炭素−炭素結合又は三重炭素−炭素結合を含み、又は酸素原子もしくは硫黄原子、フェニレン結合、イミノ(-NH-)結合もしくはアルキルイミノ結合、又はスルフィニル基もしくはスルホニル基により中断されている)を表し、かつR16 は水素、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロカルバモイル、シクロイミジル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、-NH-C(=O)-NH2、 (N-カルバモイル)環状アミン、 -C=N-O-C(=O)-NH2、 -C(=O)-NY1Y2 [式中、 Y1 及び Y2 は独立に水素、アルキル、アリールアルキル、及びアリールであり、又は置換基Y1Y2N- が必要によりO、S、NH 又はNR13から選ばれた付加的なヘテロ原子を含んでいてもよい4-6 員環状アミンを形成する]、-NY1SO2アリールである)を表し、又はR11 及びR9 はそれらが結合されている原子と一緒になって環を形成し、又はR11 及びR12 はそれらが結合されている原子と一緒になって環を形成し、
【0050】
Ar は
【0051】
(i)
【0052】

【0053】
又は(ii)
【0054】

【0055】
から選ばれた基であり、
式中、R17 は必要により1個以上のハロゲン原子により置換されていてもよい1〜約6個の炭素原子の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、又はZ3 が直接結合である場合には、R17 は又水素原子、アルケニル基又はアルキニル基を表してもよく、
【0056】
R18 は必要により置換されていてもよいシクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、部分飽和ビシクロアリール基又はヘテロアリール基を表し、
【0057】
R19 はR20、 -OR20、 -SR20、 -SOR20 、-SO2R20、 -SO2NR20R21、 -NR20SO2R21、 -NR20R21、 -O(C=O)NR20R21、 -NR20C(=O)R21、 -N(OH)C(=O)R20、又は -C(=O)N(OH)R21(式中、 R20 及びR21( これらは同じであってもよく、又異なっていてもよい)は夫々水素原子、又はアルキル基、アルケニル基、ヘテロシクロアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールアルキル基又はヘテロアリールアルキル基を表し、又は基NR20R21 は必要によりO、N、又はSから選ばれた1個以上の付加的なヘテロ原子を含んでもよい5〜7員環状アミンを表し、R18 が置換シクロアルキル基を表す場合、そのシクロアルキル基はOR23、SR24、SOR24、SO2R24、NH2、NR13R24、=NOR24、=NOH、=NNHR24、=NOCONHR24、=NCO2R24、SOR24、NHCOR24、NHSO2R24、SO2NR13R24、R23、CONHR24、CONHCH2CO2R13、CONR24R13、又はN3から選ばれた1個以上(例えば、1個、2個又は3個)の置換基により置換されており、式中、R23 は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、R24はアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、又は置換基NR13R24 が必要によりO、S、NH又はNR13から選ばれた付加的なヘテロ原子を含んでいてもよい4-7 員環状アミンを形成し、又R18 が窒素原子を含む置換ヘテロシクロアルキル基を表す場合、その環は環炭素原子の1個以上(例えば、1個、2個又は3個)の位置で置換されており、その置換基はオキソ、シアノ、CO2R13、CONHCH2CO2R13、アリール、アリールアルキル、アルキル又はヒドロキシアルキルから選ばれ、かつ/又は環窒素原子の位置で置換されており、その置換基はR13、(CH2)nCO2H、(CH2)nCO2R24、(CH2)nCONR13R24、(CH2)nCOR24、CONH2、CONHR24、COR24、SO2R24、又はOR24から選ばれ、
【0058】
A3 は直接結合、必要によりハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、オキソ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールにより置換されていてもよい直鎖又は分岐C1-6アルキレン鎖を表し、又はA3 は2個から約6個までの炭素原子を含む直鎖又は分岐炭素鎖(これは二重又は三重炭素−炭素結合を含み、又は酸素原子もしくは硫黄原子、フェニレン結合、イミノ (-NH-) 結合又はアルキルイミノ結合、又はスルフィニル基もしくはスルホニル基により中断されている)を表し、
【0059】
Z1 及びZ3 は夫々酸素原子もしくは硫黄原子、直接結合又はNHを表し、
【0060】
Z2 は酸素原子もしくは硫黄原子、又は直接結合を表し、
【0061】
B、C、D、及びEは独立に炭素又はO、S、N、NOR22 又はNR22 (式中、R22 は水素又はC1-4直鎖又は分岐鎖アルキル基、アリール基、アリールC1-4アルキル基、ヘテロアリール基又はヘテロアリールC1-4アルキル基である)から選ばれたヘテロ原子を表し、又はB、C、D又はEの三つが炭素又はO、N、NR22、又はSから選ばれたヘテロ原子を表し、その他が直接結合を表すが、2個のO原子又はS原子が隣接位置にある化合物を除き、又B、C、D及びEを結合する結合は単結合又は二重結合であってもよく、
【0062】
Q1、Q2 及びQ3(これらは同じであってもよく、又異なっていてもよい)は夫々CH結合もしくはCX1 結合又は窒素原子を表し、X1 はハロゲン原子を表し、かつ
【0063】
n は0、1又は2である)
のヒドロキサム酸化合物、又はそのN−オキサイド、プロドラッグ、酸アイソスター、医薬上許される塩、もしくは溶媒和物の調製方法であって、

【0064】

【0065】
のポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物を酸で処理することを特徴とする調製方法に関する。
別の局面において、本発明は

【0066】

【0067】
のポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物を式
【0068】

【0069】
のカルボニル化合物と反応させることを特徴とする式
【0070】

【0071】
(式中、
【0072】

【0073】
及びL は本明細書に定義されるとおりであり、かつRd 及びRe は独立にH、脂肪族又は芳香族である)
のポリマーオキシムエーテル樹脂化合物の調製方法に関する。
【0074】
別の局面において、本発明は

【0075】

【0076】
(式中、
【0077】

【0078】
及びL は本明細書に定義されるとおりである)
のポリマーオキシムエーテル樹脂化合物を還元的開裂することを特徴とする式
【0079】

【0080】
(式中、Rd 及びRe は独立にH、脂肪族又はアリールであり、但し、Rd 及びRe が両方ともHではないことを条件とする)
のα−アミン化合物の調製方法に関する。
【0081】
別の局面において、本発明は
【0082】
(a)式
【0083】

【0084】
(式中、
【0085】

【0086】
及びL は本明細書に定義されるとおりである)
のポリマーオキシムエーテル化合物を式RfM (式中、Rf は脂肪族陰イオン又は芳香族陰イオンであり、かつM は金属陽イオンである)の有機金属試薬と反応させて式
【0087】

【0088】
のポリマーα−置換ヒドロキシルアミン樹脂化合物を生成し、そして
【0089】
(b)α−置換ヒドロキシルアミン樹脂化合物を還元的開裂することを特徴とする式
【0090】

【0091】
(式中、Rd 及びRe はRd 及びRe が両方ともHではないことを条件として独立にH、脂肪族又は芳香族であり、かつRf は脂肪族又は芳香族である)
の置換α−アミン化合物の調製方法に関する。
【0092】
別の局面において、本発明は
(a)式
【0093】

【0094】
(式中、
【0095】

【0096】
及びL は本明細書に定義されるとおりである)
のα,β-不飽和ポリマーヒドロキサム酸エステル樹脂化合物をチオフェノール及び遊離基開始剤で処理して式
【0097】

【0098】
のポリマーオキシミルラクトン化合物を生成し、そして
ポリマーオキシミルラクトン化合物を酸水溶液で処理することを特徴とする式
【0099】

【0100】
(式中、Rg、Rh 及びRi は脂肪族又は芳香族であり、かつPh はフェニルである)
のラクトン化合物の調製方法に関する。
【0101】
別の局面において、本発明は

【0102】

【0103】
のポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物を式
【0104】

【0105】
のα,β-不飽和カルボン酸エステル化合物と反応させることを特徴とする式
【0106】

【0107】
(式中、
【0108】

【0109】
、L 並びにRg 及びRh 及びRi は本明細書に定義されるとおりである)
のα,β-不飽和ポリマーヒドロキサム酸エステル樹脂化合物の調製方法に関する。
【0110】
別の局面において、本発明は
(a)式
【0111】

【0112】
(式中、
【0113】

【0114】
及びL は本明細書に定義されるとおりである)
のポリマーアセトフェノンオキシム化合物を水素化トリアルキルスズ及び遊離基開始剤で処理して式
【0115】

【0116】
のポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を生成し、そして
【0117】
(b)ポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を酸水溶液で処理することを特徴とする式
【0118】

【0119】
(式中、Rj 及びRk は脂肪族又は芳香族であり、かつQ は-O- 又は-CH2-である)
のα−環状ヒドロキシルアミン化合物の調製方法に関する。
【0120】
別の局面において、本発明は

【0121】

【0122】
(式中、
【0123】

【0124】
及びL は本明細書に定義されるとおりである)
のポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を還元的開裂することを特徴とする式
【0125】

【0126】
(式中、Rj 及びRk は脂肪族又は芳香族であり、かつQ は-O- 又は-CH2-である)
のα−環状アミノ化合物の調製方法に関する。
【0127】
別の局面において、本発明は
(a)式
【0128】

【0129】
(式中、
【0130】

【0131】
及びL は本明細書に定義されるとおりである)
のポリマーアセトフェノンオキシム化合物を水素化トリアルキルスズ及び遊離基開始剤で処理して式
【0132】

【0133】
のポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を生成し、そして
【0134】
(b)ポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を酸水溶液で処理することを特徴とする式
【0135】

【0136】
(式中、Rj、 Rk 及びRl は脂肪族又は芳香族であり、かつQ は-O- 又は-CH2-である)
のα−環状ヒドロキシルアミン化合物の調製方法に関する。
【0137】
別の局面において、本発明は

【0138】

【0139】
(式中、
【0140】

【0141】
及びL は本明細書に定義されるとおりである)
のポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を還元的開裂することを特徴とする式
【0142】

【0143】
(式中、Rj、Rk 及びRl は脂肪族又は芳香族であり、かつQ は-O- 又は-CH2-である)
のα−環状アミノ化合物の調製方法に関する。
【0144】
別の局面において、本発明は式
【0145】

【0146】
(式中、
【0147】

【0148】
及びL は本明細書に定義されるとおりであり、かつP はアミン保護基であり、但し、P が4-メトキシベンジル又は2,4-ジメトキシベンジル以外であることを条件とする)のN−保護ヒドロキシルアミン樹脂化合物に関する。
【0149】
別の局面において、本発明は式
【0150】

【0151】
(式中、
【0152】

【0153】
、A、R3 及びR4 は本明細書に定義されるとおりであり、かつP1 はアミン保護基である)
のポリマーテトラフルオロフェニルヒドロキシルアミン樹脂化合物に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0154】
発明の詳細な説明
用語の定義
先に使用され、発明の説明中に使用される以下の用語は、特に示されない限り、以下の意味を有するものと理解されるべきである。
【0155】
“固体担体”は本明細書に記載された試薬及び反応条件に不活性であるだけでなく、使用される媒体に実質的に不溶性である支持体を意味する。代表的な固体担体として、無機支持体、例えば、ケイソウ土、シリカゲル、及び調節された細孔のガラス;1-2%のコポリスチレンジビニルベンゼン(ゲル形態)及び20-40%のコポリスチレンジビニルベンゼン(マクロ多孔質形態)を含むポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、セルロース、等を含む有機ポリマー;並びに複合無機/ポリマー組成物、例えば、ケイソウ土粒子のマトリックス内に担持されたポリアクリルアミドが挙げられる。J.M. Stewart 及びJ.D. Young, Solid Phase Peptide Synthesis, 2nd. Ed., Pierce Chemical Co. (Chicago, IL, 1984)を参照のこと。
【0156】
加えて、“固体担体”として、第二の不活性担体、例えば、Technical Manual, MultipinTM SPOC, Chiron Technologies (1995)及びその中の文献に記載されたピン(これらはアミノ官能化メタクリレートコポリマーでグラフトされた脱着可能なポリエチレン又はポリプロピレンをベースとするヘッド及び不活性幹を含む)に固定される上記固体担体が挙げられる。
【0157】
加えて、“固体担体”として、ポリマー担体、例えば、Janda et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 92, 6419-6423 (1995) 及びS. Brenner, WO 95/16918により記載されたポリエチレングリコール担体(これらは多くの溶媒に可溶性であるが、沈殿溶媒の添加により沈殿し得る)が挙げられる。
【0158】
“ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物” は多数のヒドロキシルアミン基(-ONH2) 又は保護ヒドロキシルアミン基(-ONHP)を含むように当業界で知られているように化学的に変性される上記固体担体を意味する。ヒドロキシルアミン基又は保護ヒドロキシルアミン基は固体担体に直接共有結合され、又は結合基を介して共有結合により固体担体に結合される。本発明の方法局面のポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物は本明細書中に
【0159】

【0160】
又は
【0161】

【0162】
(式中、
【0163】

【0164】
は本明細書に定義された固体担体であり、L は不在又は結合基であり、かつP はアミン保護基である)
と称される。
【0165】
“結合基”及び“リンカー”はアミノ官能基又はアミノメチル官能基が固体担体に共有結合し得る基を意味する。結合基は一般に本明細書に記載される試薬及び反応条件に不活性である。
【0166】
"アミン保護基" は合成操作中に望ましくない反応に対しアミノ基を保護し、かつ選択的に除去し得ると当業界で知られている容易に除去可能な基を意味する。アミン保護基の使用は合成操作中に望ましくない反応に対し保護するのに当業界で公知であり、多くのこのような保護基が知られており、例えば、本明細書に参考として含まれるT.H. Greene 及びP.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd edition, John Wiley & Sons, New York (1991)を参照のこと。代表的なアミン保護基として、ホルミル、アセチル、クロロアセチル、トリクロロアセチル、o-ニトロフェニルアセチル、o-ニトロフェノキシアセチル、トリフルオロアセチル、アセトアセチル、4-クロロブチリル、イソブチリル、o-ニトロシンナモイル、ピコリノイル、アシルイソチオシアネート、アミノカプロイル、ベンゾイル、メトキシカルボニル、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、2,2,2-トリフルオロエトキシカルボニル、2-トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル(BOC)、1,1-ジメチルプロピニルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p-ニトロベンジルオキシカルボニル、2,4-ジクロロベンジルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Aloc)、2-(p-ビフェニル)イソプロピルオキシカルボニル(Bpoc)、アダマンチルオキシカルボニル(Adoc)、2-(3,5-ジメトキシフェニル)-プロピル-2-オキシカルボニル(Ddz)、t-ブチル(t-Bu)、p-メトキシベンジルオキシカルボニル(Moz)、p-ニトロベンジルオキシカルボニル(4-NO2-Z)、2-(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル、2,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、o-ニトロベンジルオキシカルボニル、1-(2-オキソ-1,2-ジフェニルエチル)メチルオキシカルボニル、(1,3-ジチオン-2-イル)メトキシカルボニル(Dmoc)、ピリジルエチル(Pyoc)、4-ニトロフェニルアリルオキシカルボニル (Noc)、2-ニトロ-4,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ジメチル-t-ブチルシリル、o-ニトロベンジルスルホニル(o-Nbs)、p-ニトロベンジルスルホニル(p-Nbs)、2-ニトロ-4-トリフルオロメチルベンゼンスルホニル等が挙げられる。
【0167】
“天然アミノ酸”はカルボキシレート基にアルファ位のアミノ基を有するカルボン酸化合物、即ち、式H2N-CHR-CO2H(式中、Rは本明細書に定義されるような脂肪族又は芳香族である)の化合物を意味する。好ましいアミノ酸はα−炭素にL立体化学を有する。最も好ましい天然アミノ酸は所謂天然αアミノ酸、即ち、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、グリシン、セリン、スレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン及びヒスチジンである。
【0168】
“ペプチド“及び“ポリペプチド”は、モノマーがアミド結合により一緒に結合された天然又は非天然アミノ酸残基であるポリマーを意味する。“ペプチド主鎖”という用語は、アミノ酸残基が結合される一連のアミド結合を意味する。“アミノ酸残基”という用語はペプチド又はポリペプチドにとり込まれた個々のアミノ酸単位を意味する。
【0169】
“非天然アミノ酸”はカルボキシレート基に対しα以外の位置にアミノ基をその中に有するカルボン酸化合物を意味する。代表的な非天然アミノ酸として、β−アラニン及びγ−アミノ酪酸が挙げられる。
【0170】
“脂肪族”は芳香族環を含まない化合物又は基を意味する。代表的な脂肪族基として、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル等が挙げられる。
【0171】
“芳香族”は少なくとも一つの芳香族環を含む化合物又は基を意味する。“芳香族環”は本明細書に定義されるようなアリール環及びヘテロアリール環の両方を含む。代表的な芳香族基として、アリール、アリールアルケニル、アリールアルキル、アリールアルキニル、ベンジル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアルキニル等が挙げられる。
【0172】
“酸バイオアイソスター”は広く同様の生物学的性質を生じる化学的かつ物理的類似性を有する基を意味する(Lipinski, Annual Reports in Medicinal Chemistry, 1986,21,p283 "Bioisosterism In Drug Design"; Yun, Hwahak Sekye, 1993,33,p576-579 "Application Of Bioisosterism To New Drug Design"; Zhao, Huaxue Tongbao, 1995,p34-38 "Bioisosteric Replacement And Development Of Lead Compounds In Drug Design"; Graham, Theochem, 1995,343,p105-109"Theoretical Studies Applied To Drug Design:ab initio Electronic Distributions In Bioisosteres"を参照のこと)。好適な酸バイオアイソスターの例として、-C(=O)-NH-OH、-C(=O)-CH2OH、-C(=O)-CH2SH、-C(=O)-NH-CN、スルホ、ホスホノ、アルキルスルホニルカルバモイル、テトラゾリル、アリールスルホニルカルバモイル、ヘテロアリールスルホニルカルバモイル、N-メトキシカルバモイル、3-ヒドロキシ-3-シクロブテン-1,2-ジオン、3,5-ジオキソ-1,2,4-オキサジアゾリジニル又は複素環フェノール、例えば、3-ヒドロキシイソオキサゾリル及び3-ヒドロキシ-1-メチルピラゾリルが挙げられる。
【0173】
"アシル" はH-CO- 又はアルキル-CO- 基(そのアルキル基は本明細書に定義されるとおりである)を意味する。好ましいアシルは低級アルキルを含む。例示のアシル基として、ホルミル、アセチル、プロパノイル、2-メチルプロパノイル、ブタノイル及びパルミトイルが挙げられる。
【0174】
"アシルアミノ" はアシル-NH- 基(アシルは本明細書に定義されるとおりである)である。
【0175】
“アルケニル”は炭素−炭素二重結合を含み、鎖中に約2個〜約15個の炭素原子を有する直鎖又は分岐であってもよい脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基は鎖中に2個〜約12個の炭素原子を有し、更に好ましくは鎖中に約2個〜約4個の炭素原子を有する。分岐は、一つ以上の低級アルキル基、例えば、メチル、エチル又はプロピルが線状アルケニル鎖に結合されることを意味する。“低級アルケニル”は直鎖又は分岐であってもよい鎖中の約2個〜約4個の炭素原子を意味する。アルケニル基は一つ以上のハロ又はシクロアルキルにより置換されていてもよい。例示のアルケニル基として、エテニル、プロペニル、n-ブテニル、i-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、n-ペンテニル、ヘプテニル、オクテニル、シクロヘキシルブテニル及びデセニルが挙げられる。
【0176】
"アルコキシ" はアルキル-O- 基(そのアルキル基は本明細書に定義されるとおりである)を意味する。例示のアルコキシ基として、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ及びヘプトキシが挙げられる。
【0177】
"アルコキシアルキル" はアルキル-O-アルキル- 基(そのアルキル基は独立に本明細書に定義されるとおりである)を意味する。例示のアルコキシ基として、メトキシエチル、エトキシメチル、n-ブトキシメチル及びシクロペンチルメチルオキシエチルが挙げられる。
【0178】
"アルコキシカルボニル" はアルキル-O-CO- 基(そのアルキル基は本明細書に定義されるとおりである)を意味する。例示のアルコキシカルボニル基として、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルが挙げられる。
【0179】
“アルキル”は鎖中に約1個〜約15個の炭素原子を有する直鎖又は分岐していてもよい脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基は鎖中に1個〜約12個の炭素原子を有する。分岐は、一つ以上の低級アルキル基、例えば、メチル、エチル又はプロピルが線状アルキル鎖に結合されることを意味する。“低級アルキル”は直鎖又は分岐していてもよい鎖中の約1個〜約4個の炭素原子を意味する。アルキル基は1個以上のハロ、シクロアルキル又はシクロアルケニルにより置換されていてもよい。例示のアルキル基として、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、シクロプロピルメチル、シクロペンチルメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、3-ペンチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル及びドデシルが挙げられる。R9に好ましいアルキル基として、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、及びエチルが挙げられる。
【0180】
"アルキルスルフィニル" はアルキル-SO- 基(そのアルキル基は本明細書に定義されるとおりである)を意味する。好ましい基は、アルキル基が低級アルキルである基である。
【0181】
"アルキルスルホニル" はアルキル-SO2- 基(そのアルキル基は本明細書に定義されるとおりである)を意味する。好ましい基は、アルキル基が低級アルキルである基である。
【0182】
"アルキルチオ" はアルキル-S- 基(そのアルキル基は本明細書に既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアルキルチオ基として、メチルチオ、エチルチオ、i-プロピルチオ及びヘプチルチオが挙げられる。
【0183】
"アルキニル" は炭素−炭素三重結合を含み、鎖中に約2個〜約15個の炭素原子を有する直鎖又は分岐していてもよい脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は鎖中に2個〜約12個の炭素原子を有し、更に好ましくは鎖中に約2個から約4個の炭素原子を有する。分岐は、1個以上の低級アルキル基、例えば、メチル、エチル又はプロピルが線状アルケニル鎖に結合されることを意味する。例示のアルキニル基として、エチニル、プロピニル、n-ブチニル、i-ブチニル、3-メチル-2-ブチニル、及びn-ペンチニルが挙げられる。
【0184】
"アロイル" はアリール-CO- 基(そのアリール基は本明細書に記載されるとおりである)を意味する。例示の基として、ベンゾイル並びに1-ナフトイル及び2-ナフトイルが挙げられる。
【0185】
"アロイルアミノ" はアロイル-NH- 基(アロイルは本明細書に定義されるとおりである)である。
【0186】
基又は基の一部としての“アリール”は約6個〜約10個の炭素原子の必要により置換されていてもよい単環式又は多環式の芳香族炭素環部分を表す。例示のアリールとして、フェニルもしくはナフチル、又は一つ以上のアリール基置換基(これらは同じであってもよく、また異なっていてもよい)で置換されたフェニルもしくはナフチルが挙げられ、この場合、“アリール基置換基”として、アシル、アシルアミノ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオ、アロイル、アロイルアミノ、アリール、アリールアルコキシ、アリールアルコキシカルボニル、アリールアルキル、アリールアルキルチオ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、アリールチオ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヘテロアロイル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールオキシ、水素、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、Y1Y2N-, Y1Y2NCO- 又はY1Y2NSO2-(式中、Y1 及びY2 は独立に水素、アルキル、アリールアルキル、及びアリールであり、又はY1 及びY2 はY1 及びY2 が結合されているN原子と一緒になって4-7員複素環(これは必要によりO、S、NH又はNR13から選ばれた付加的なヘテロ原子を含んでもよい)を形成する)が挙げられる。好ましいアリール基置換基として、アシル、アシルアミノ、アルコキシカルボニル、アルキル、アルキルチオ、アロイル、シアノ、ハロ、水素、ヒドロキシ、ニトロ、Y1Y2N-、 Y1Y2NCO- 又は Y1Y2NSO2-(式中、Y1 及びY2は独立に水素及びアルキルである)が挙げられる。
【0187】
“アリールアルケニル”はアリール-アルケニル- 基(そのアリール及びアルケニルは既に記載されたとおりである)を意味する。好ましいアリールアルケニルは低級アルケニル部分を含む。例示のアリールアルケニル基として、スチリル及びフェニルアリルが挙げられる。
【0188】
“アリールアルキル”はアリール-アルキル- 基(そのアリール及びアルキルは既に記載されたとおりである)を意味する。好ましいアリールアルキルは低級アルキル部分を含む。例示のアリールアルキル基として、ベンジル、2-フェネチル及びナフタレンメチルが挙げられる。
【0189】
"アリールアルキルオキシ" はアリールアルキル-O- 基(そのアリールアルキル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアリールアルキルオキシ基として、ベンジルオキシ及び1-又は2-ナフタレンメトキシが挙げられる。
【0190】
"アリールアルキルオキシアルケニル" はアリールアルキル-O-アルケニル基(そのアリールアルキル基及びアルケニル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアリールアルキルオキシアルケニル基は3-ベンジルオキシアリルである。
【0191】
"アリールアルキルオキシアルキル" はアリールアルキル-O-アルキル基(そのアリールアルキル基及びアルキル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアリールアルキルオキシアルキル基はベンジルオキシエチルである。
【0192】
"アリールアルコキシカルボニル" はアリールアルキル-O-CO- 基を意味する。例示のアリールアルコキシカルボニル基はベンジルオキシカルボニルである。
【0193】
"アリールアルキルチオ" はアリールアルキル-S- 基(そのアリールアルキル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアリールアルキルチオ基はベンジルチオである。
【0194】
“アリールアルキニル” はアリール-アルキニル- 基(そのアリール及びアルキニルは既に記載されたとおりである)を意味する。好ましいアリールアルキニルは低級アルキニル部分を含む。例示のアリールアルキニル基はフェニルアセチレニルである。
【0195】
"アリールオキシ" はアリール-O- 基(そのアリール基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアリールオキシ基として、フェノキシ及びナフトキシが挙げられる。
【0196】
"アリールオキシアルケニル" はアリール-O-アルケニル- 基(そのアリール又はアルケニル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアリールオキシアルケニル基はフェノキシアリルである。
【0197】
"アリールオキシアルキル" はアリール-O-アルキル- 基(そのアリール基又はアルキル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアリールオキシアルキル基はフェノキシプロピルである。
【0198】
"アリールオキシカルボニル" はアリール-O-CO- 基(そのアリール基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアリールオキシカルボニル基として、フェノキシカルボニル及びナフトキシカルボニルが挙げられる。
【0199】
"アリールスルフィニル" はアリール-SO- 基(そのアリール基は既に記載されたとおりである)を意味する。
【0200】
"アリールスルホニル" はアリール-SO2- 基(そのアリール基は既に記載されたとおりである)を意味する。
【0201】
"アリールチオ" はアリール-S- 基(そのアリール基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のアリールチオ基として、フェニルチオ及びナフチルチオが挙げられる。
【0202】
"(N-カルバモイル)環状アミン" は5〜7員シクロアルキル環系(この場合、環炭素原子の一つがN-C(=O)-NH2.により置換されている)を意味する。例示の(N-カルバモイル)環状アミンはN-カルバモイルピペリジニルである。
【0203】
“ベンジル” はフェニル-CH2- 基(そのフェニル環は未置換又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、及びハロアルキルから独立に選ばれた一つ以上の置換基で置換されている)を意味する。
【0204】
"シクロアルケニル" は炭素−炭素二重結合を含み、かつ約3個〜約10個の炭素原子を有する非芳香族単環式又は多環式環系を意味する。好ましい単環式シクロアルケニル環として、シクロペンテニル、シクロヘキセニル又はシクロヘプテニルが挙げられる。シクロペンテニルが更に好ましい。好ましい多環式シクロアルケニル環はノルボルネニルである。シクロアルケニル基は一つ以上のハロ、メチレン(H2C=) 又はアルキルにより置換されていてもよい。
【0205】
"シクロアルキル" は約3個〜約10個の炭素原子の非芳香族単環式又は多環式環系を意味する。例示の単環式シクロアルキル環として、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが挙げられる。R18 に好ましい単環式シクロアルキル環として、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。R19 に好ましい単環式シクロアルキル環はシクロプロピルである。例示の多環式シクロアルキル環として、ペルヒドロナフチル基、アダマント-(1- 又は 2-)イル基及びノルボルニル基並びにスピロニ環式基、例えば、スピロ [4,4]ノン-2-イルが挙げられる。シクロアルキル基は一つ以上のハロ、メチレン(H2C=) 基又はアルキル基により置換されていてもよい。R18 に好ましい単環式シクロアルキル環として、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。R19 に好ましいシクロアルキル基として、シクロプロピルが挙げられる。
【0206】
"シクロアルコキシ" はシクロアルキル-O- 基(そのシクロアルキル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のシクロアルコキシ基として、シクロペンイルオキシ及びシクロヘキシルオキシが挙げられる。
【0207】
“シクロカルバモイルアルキル”は式
【0208】
【化1】

【0209】
(式中、シクロカルバモイル基はオキソオキサザ複素環部分からなり、そのアルキル基は既に記載されたとおりである)
の化合物を意味する。そのアルキル部分はカルバモイル部分の炭素原子又は窒素原子を介してカルバモイルに結合されていてもよい。例示のシクロカルバモイルアルキル基はN-オキサゾリジニルプロピルである。
【0210】
“シクロイミジル”は式
【0211】
【化2】

【0212】
(式中、イミド基はオキソジアザ複素環部分からなり、アルキル基は既に記載されたとおりである)
の化合物を意味する。そのアルキル部分はカルバモイル部分の炭素原子又は窒素原子を介してカルバモイルに結合されていてもよい。例示のイミドアルキル基はN-フタルイミドプロピルである。
【0213】
"ハロ" 及び“ハロゲン” はフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードを意味する。フルオロ、クロロ又はブロモが好ましく、フルオロ又はクロロが更に好ましい。
【0214】
“ハロアルキル” は一つ以上のハロゲン原子で置換された本明細書に定義されたアルキル基を意味する。代表的なハロアルキル基として、クロロメチル、ブロモエチル、トリフルオロメチル等が挙げられる。
【0215】
"ヘテロアロイル" はヘテロアリール-CO-基(そのヘテロアリール基は本明細書に定義されるとおりである)を意味する。例示のヘテロアロイル基はピリジルカルボニルである。
【0216】
基又は基の一部としての"ヘテロアリール" は約5個〜約10個の原子の必要により置換されていてもよい芳香族単環式又は多環式炭化水素環系(環員の一つ以上が炭素以外の元素、例えば、窒素、酸素又は硫黄である)を表す。又、"ヘテロアリール"は一つ以上のアリール基置換基により置換されていてもよい。好適な必要により置換されていてもよいヘテロアリール基の例として、必要により先に定義された一つ以上のアリール基置換基により置換されていてもよいフリル基、イソオキサゾリル基、イソキノリニル基、イソチアゾリル基、1,2,3-オキサジアゾール基、1,2,4-オキサジアゾール基、1,2,5-オキサジアゾール基、1,3,4-オキサジアゾール基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、キノリニル基、1,3,4-チアジアゾリル基、チアゾリル基、チエニル基、並びに1,2,3-トリアゾリル基及び1,2,4-トリアゾリル基が挙げられる。
【0217】
R18 又はR19 が必要により置換されていてもよいヘテロアリール基を含む場合、これは特に必要により置換されていてもよい“アザヘテロアリール”基(この場合、“アザヘテロアリール”は環員の一つ以上が窒素である約5〜約10環員のヘテロアリール基を意味する)を表してもよい。R18 又はR19 中のヘテロアリール基の任意の置換基として、例えば、ハロゲン原子並びにアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヒドロキシ基、オキソ基、ヒドロキシアルキル基、ハロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基)、アルコキシ基、ハロアルコキシ基(例えば、トリフルオロメトキシ基)、アリールオキシ基、及びアリールアルキルオキシ基が挙げられる。R18 中の好ましいヘテロアリール基として、必要により置換されていてもよいチエニル、チアゾリル、ピリジル、1,2,4-オキサジアゾール又は1,3,4-オキサジアゾールが挙げられる。R19 中の好ましいヘテロアリール基は必要により置換されていてもよいピリジルである。
【0218】
"ヘテロアリールアルケニル" はヘテロアリール-アルケニル- 基(そのヘテロアリール及びアルケニルは既に記載されたとおりである)を意味する。好ましいヘテロアリールアルケニルは低級アルケニル部分を含む。例示のヘテロアリールアルケニル基は4-ピリジルビニルである。
【0219】
"ヘテロアリールアルキル" はヘテロアリール-アルキル- 基(そのヘテロアリール及びアルキルは既に記載されたとおりである)を意味する。好ましいヘテロアリールアルキルは低級アルキル部分を含む。例示のヘテロアリールアルキル基は4-ピリジルメチルである。
【0220】
"ヘテロアリールアルキルオキシ" はヘテロアリールアルキル-O- 基(そのヘテロアリールアルキル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のヘテロアリールアルキルオキシ基は4-ピリジルメチルオキシである。
【0221】
"ヘテロアリールアルキルオキシアルケニル" はヘテロアリールアルキル-O-アルケニル基(そのヘテロアリールアルキル基及びアルキル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のヘテロアリールアルキルオキシアルケニル基は4-ピリジルメチルオキシアリルである。
【0222】
"ヘテロアリールアルキルオキシアルキル" はヘテロアリールアルキル-O-アルキル 基(そのヘテロアリールアルキル基及びアルキル基は既に記載されたとおりである)を意味する。例示のヘテロアリールアルキルオキシ基は4-ピリジルメチルオキシエチルである。
【0223】
"ヘテロアリールアルキニル" はヘテロアリール-アルキニル- 基(そのヘテロアリール及びアルキニルは既に記載されたとおりである)を意味する。好ましいヘテロアリールアルキニルは低級アルキニル部分を含む。例示のヘテロアリールアルキニル基は4-ピリジルエチニルである。
【0224】
“複素環" は約4員〜約10員の単環式又は多環式環系を意味し、その環系中の原子の一つ以上が窒素、酸素又は硫黄の中から選ばれた炭素以外の元素である。複素環は必要により一つ以上のアルキル基置換基により置換されていてもよい。例示の複素環部分として、キヌクリジン、ペンタメチレンスルフィド、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル又はテトラヒドロフラニルが挙げられる。
【0225】
“複素環アルキル”は複素環-アルキル- 基(その複素環及びアルキルは既に記載されたとおりである)を意味する。好ましい複素環アルキルは低級アルキル部分を含む。例示のヘテロアリールアルキル基はテトラヒドロピラニルメチルである。
【0226】
“複素環アルキルオキシアルキル”は複素環-アルキル-O-アルキル- 基(その複素環及びアルキル基は独立に既に記載されたとおりである)を意味する。例示のヘテロアリールアルキル基はテトラヒドロピラニル-メチルオキシメチルである。
【0227】
“ヒドロキシアルキル”はHO-アルキル- 基(アルキルは既に定義されたとおりである)を意味する。好ましいヒドロキシアルキルは低級アルキルを含む。例示のヒドロキシアルキル基として、ヒドロキシメチル及び2-ヒドロキシエチルが挙げられる。
【0228】
“部分飽和ビシクロアリール" は、アリール及びシクロアルキル基が一緒に縮合されてニ環式構造を形成する基を意味する。例示のアリールアルキル基として、インダニル及びテトラヒドロナフチル、特にインダニルが挙げられる。
【0229】
好ましい実施態様
本発明のアルデヒド及びケトンの調製方法がスキーム 1 に概説され、Ra 及びRb は本明細書に記載された方法に使用される溶媒及び試薬で処理しやすいあらゆる脂肪族基又は芳香族基を独立に表す。基Ra 及びRb は更に置換されていてもよく、ヒドロキシルアミン樹脂に結合されている間に更なる化学変換に適した官能基を含んでもよい。これらの官能基が反応性を有し、その結果、それらが潜在的に以下に記載される反応に干渉し得る場合、このような官能基は適当に保護されるべきであることが理解される。普通の官能基の保護及び脱保護に関する包括的な論文について、T.H. Greene 及びP.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd edition, John Wiley & Sons, New York (1991)(本明細書に参考として含まれる)を参照のこと。Rc は有機金属試薬として使用しやすいあらゆる脂肪族基又は芳香族基を表す。
【0230】
スキーム 1
【0231】

【0232】
上記スキーム 1によれば、ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物1が式RaCO2H のカルボン酸誘導体とカップリングされてポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物2を生成する。そのカップリング反応はペプチド合成の分野で知られているように活性剤の存在下で行われる。代表的な活性剤として、イソプロピルクロロホルメート、ジイソプロピルカルボジイミド (DIC)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (EDC)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (HOBT)、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)-ホスホン酸クロリド(BOP-Cl)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ-トリス((ジメチルアミノ)ホスホニウム)ヘキサフルオロホスフェート (BOP)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート (PyBROP)、ブロモ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1.1.3.3-テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレート (TBTU)、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1.1.3.3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロボレート (HBTU)、2-[2-オキソ-1-(2H)-ピリジル]-1,1,3,3-ビスペンタメチレンウロノイウム テトラフルオロボレート (TOPPipU)、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド (DCC)等が挙げられる。カップリング反応に適した溶媒として、ジクロロメタン、DMF、DMSO、THF等が挙げられる。カップリング時間は、カップリングされる樹脂及びカルボン酸誘導体、活性剤、溶媒及び温度に応じて、約2時間〜約24時間の範囲である。カップリングは約-10℃から約50℃まで、好ましくはほぼ周囲温度で行われる。
【0233】
カップリング反応は周囲温度でDMF中で1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩を使用して約12時間にわたって行われることが好ましい。
【0234】
次いでポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物2が非求核性塩基、例えば、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン (DBU)の存在下でトルエンの如き不活性有機溶媒中で式RbLG, (式中、LG は脱離基である)のアルキル化剤でアルキル化されてN-アルキル化ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物3を生成する。アルキル化剤RbLGは等モル量〜過剰の約25モル当量で添加されてもよい。約15モル当量が好ましい。非求核性塩基は等モル量〜過剰の約10モル当量で添加されてもよい。約5モル当量が好ましい。脱離基LGは上記反応条件下でポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物2の窒素原子による求核置換を受けやすいあらゆる基である。好ましい脱離基はハロゲンである。N-アルキル化ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物3のサンプルは、その反応が満足に進行することを確実にするために置換ヒドロキサム酸を開裂するアシドリシスにかけられてもよい。
【0235】
ポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物3とRcM(式中、Rc は脂肪族陰イオン又は芳香族陰イオンであり、かつM は金属陽イオンである)の有機金属試薬の反応、続いて酸加水分解はケトン4を与える。好ましい有機金属試薬は式RcLi の有機リチウム試薬及び式RcMgX (式中、X はハロゲンである)のグリニャール試薬である。本発明のこの局面のケトンの好ましい調製において、ポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物3がジエチルエーテル中で周囲温度で約18時間にわたってRcMgX で処理され、次いで反応混合物がHCl水溶液又はKHSO4 水溶液の添加により反応停止されてケトン4を遊離する。
【0236】
アルデヒドは上記スキーム1に示されるように水素化物還元剤によるポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物3の処理、続いて酸加水分解により調製される。代表的な水素化物還元剤として、LiAlH4、(iso-Bu)2AlH、LiAlH(O-t-Bu)3、LiAlH4-EtOH、LiAlH4-MeOH等が挙げられる。好ましい還元剤はLiAlH4 及びLiAlH4-MeOHである。酸加水分解はKHSO4.水溶液で行われることが好ましい。
【0237】
スキーム 1に示されるように、N-アルキル化ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物3はアルデヒド及びケトンの合成に有益なワインレブ様アミドである (S. Nahm 及びS. Weinreb, Tet Lett. 1981, 22, 3815-3818)。このN-アルキル化ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物は、それが固相の反応を最適化するのに必要な嵩高の親油性基、例えば、ベンジル基、置換ベンジル基、ナフチル基又はあらゆるアルキル基でN-アルキル化し得る点で樹脂結合ワインレブ様アミドの従来の例 (J.-A. Fehrentz, M. Paris, A. Heitz, J. Velek, C.-F. Liu, F. Winternitz, 及びJ. Martinez. Tet. Lett., 1995, 36, 7871-7874. b) T. Q. Dinh 及びR. W. Armstrong, Tet. Lett., 1996, 37, 1161-1164) よりも利点を有する。例えば、N-ベンジル-O-メチルポリスチレニル部分は安定な金属キレート化中間体を生成するのに適している。親油性ベンジル基はキレートを遮蔽してその安定性を増すことを助けるものと考えられる。
【0238】
アルデヒド及びケトンの好ましい調製方法がスキーム 2に概説される。スキーム 2中、“P” は本明細書に定義されたアミン保護基を表す。
【0239】
スキーム 2
【0240】

【0241】
上記スキーム 2 に示されるように、ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物がアミン保護基で保護されてN-保護ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物6を生成する。次いでN-保護ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物6が上記スキーム1に記載されるようにアルキル化されてN-アルキル化N-保護ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物7を生成する。アミン保護基の除去がモノN-アルキル化ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物8を与える。8と上記式RaCO2H のカルボン酸化合物のカップリングがポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物3を与え、これが上記スキーム1に記載されるようにケトン4又はアルデヒド5に変換される。
【0242】
好ましいアミン保護基として、アリルオキシカルボニル (Aloc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p-メトキシベンジルオキシカルボニル (Moz)、p-ニトロベンジルオキシカルボニル (4-NO2-Z)、トリメチルシリルエトキシカルボニル (Teoc)、2,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、o-ニトロベンジルオキシカルボニル、o-ニトロベンジルスルホニル (o-Nbs)、p-ニトロベンジルスルホニル (p-Nbs)、及び2-ニトロ-4-トリフルオロメチルベンゼンスルホニルが挙げられる。
【0243】
最も好ましいアミン保護基はアリルオキシカルボニルである。
【0244】
好ましいポリマーN-保護ヒドロキシルアミン樹脂化合物として、
N-アリルオキシカルボニル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
N-アリルオキシカルボニル-4-[4-(O-メチルヒドロキシルアミン)-3-メトキシフェノキシ]-(N-4-メチルベンズヒドリル)-ブチルアミド-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
N-アリルオキシカルボニル-4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
N-アリルオキシカルボニル-4-[4-(1-アミンオキシエチル)-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ]-(N-4-メチルベンズヒドリル)-ブチルアミド-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
N-アリルオキシカルボニル-O-ヒドロキシルアミン-2'-クロロトリチル-コポリスチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
N-アリルオキシカルボニル-O-ヒドロキシルアミン-トリチル-コポリスチレン-1% ジビニルベンゼン 樹脂、
N-アリルオキシカルボニル-5-(4-O-メチルヒドロキシルアミン-3,5-ジメトキシフェノキシ)-吉草酸-コポリスチレン-1% ジビニルベンゼン樹脂、
N-アリルオキシカルボニル-4-O-メチルヒドロキシルアミン-3-メトキシフェノキシ-コポリスチレン-1% ジビニルベンゼン樹脂、
N-アリルオキシカルボニル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
N-アリルオキシカルボニル-4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂及び
N-アリルオキシカルボニル-3-ヒドロキシ-キサンチドロルアミン-コポリスチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂が挙げられる。
【0245】
最も好ましいポリマーN-保護ヒドロキシルアミン樹脂化合物はN-アリルオキシカルボニル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂である。
【0246】
カルボン酸化合物RaCO2H が天然又は非天然アミノ酸又はペプチドを表す場合、上記スキーム1及び2に記載された操作はアミノ酸又はペプチドアルデヒド化合物を得ることが従来困難であったことに容易な経路を与える。
【0247】
本発明のアミンの調製方法がスキーム 3に概説される。スキーム 3中、Rd 及びRe は独立にH又は本明細書に記載された方法に使用される溶媒及び試薬で処理しやすいあらゆる脂肪族基又は芳香族基を表し、但し、Rd 及びRe が両方ともHではないことを条件とする。基Ra、 Rb 及びRcは更に置換されていてもよく、ヒドロキシルアミン樹脂に結合されている間の更なる化学変換に適した官能基を含んでもよい。これらの官能基が反応性を有し、その結果、それらが下記反応を潜在的に妨害し得る場合、このような官能基は適当に保護されるべきであることが理解される。普通の官能基の保護及び脱保護に関する包括的な論文について、本明細書に参考として含まれるT.H. Greene 及び P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd edition, John Wiley & Sons, New York (1991)を参照のこと。Rf は有機金属試薬として使用しやすいあらゆる脂肪族基または芳香族基を表す。
【0248】
スキーム 3

【0249】
上記スキーム 3によれば、ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物1とアルデヒド又はケトン9 の反応はポリマーオキシムエーテル樹脂化合物10 を与える。オキシム生成はほぼ周囲温度でポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物1 を好適な不活性有機溶媒、例えば、ジクロロメタン中で膨潤させ、続いて過剰のアルデヒド又はケトンを添加することにより行われることが好ましい。例えば、NaCNBH3又はBH3.THF、続いてLiAlH4 との反応による樹脂の還元的開裂がアミン 11を与える。ポリマーオキシムエーテル樹脂化合物10 と式RfM(式中、Rf は脂肪族陰イオン又は芳香族陰イオンであり、かつM は本明細書に定義された金属陽イオンである)の有機金属試薬の反応はポリマー α−置換ヒドロキシルアミン樹脂化合物 12を与える。樹脂からの α−アミン 13 の開裂は、例えば、BH3.THF 又はLiAlH4を使用して行われる。Y. Ukaji et al., Chem. Lett., 173, (1991) 及びR. P. Dieter et al., Can. J. Chem. 71, 814 (1993)を参照のこと。好ましい金属陽イオンはLi 及びMgX (式中、X はハロゲンである)である。キラル助剤、例えば、キラルベンジルヒドロキシルアミンリンカーの助けにより、キラルα-置換アミンが生じるであろう。
【0250】
遊離基環化によるラクトンの調製方法がスキーム 4に示される。スキーム 4中、Rg、Rh 及びRi は本明細書に定義された脂肪族又はアリールである。
【0251】
スキーム 4
【0252】

【0253】
上記スキーム 4に示されるように、ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物1がα,β不飽和カルボン酸エステル化合物 14 と反応させられてポリマーオキシミル樹脂化合物 15を生成する。例えば、ベンゼンの如き不活性有機溶媒中で2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)及びチオフェノールの存在下で加熱することによる15の遊離基環化はポリマーg-ラクトン樹脂化合物16の生成をもたらす。例えば、10%のHCl水溶液を使用する16の酸加水分解はラクトン17を与える。O. Miyata et al., Tet. Lett., 37, 229-232, (1996)を参照のこと。
【0254】
遊離基環化による炭素環式化合物又は複素環式化合物の調製方法がスキーム 5に示される。スキーム 5中、Rj、Rk 及びRl は本明細書に定義された脂肪族又はアリールである。スキーム 1 に記載された方法が5員環、6員環又は7員環の調製に適用し得る。フェノールの酸素原子が炭素原子で置換される時に、炭素環が生じる。
【0255】
スキーム 5
【0256】

【0257】
スキーム 5、続き
【0258】

【0259】
上記スキーム 5によれば、ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物1 がアセトフェノン化合物18 及びブロモアルケン化合物又はo-ブロモベンジル化合物と反応させられてポリマーアセトフェノンオキシム化合物19 又は23を生成する。例えば、ベンゼンの如き不活性有機溶媒中でAIBN 及びトリ-n-ブチルスズ水素化物の存在下で加熱することによる19 又は23の遊離基環化はポリマーN-環式ヒドロキシルアミン樹脂化合物20 又は24の生成をもたらす。酸、好ましくはトリフルオロ酢酸による20 又は24 の処理は環式ヒドロキサム酸化合物21 又は25の生成をもたらす。例えば、上記スキーム3に記載されたようなLiAlH4 を使用する20 又は24の還元的開裂は環状アミン化合物22 又は26の生成をもたらす。S.E. Booth et al., J. Chem. Soc. Commun., 1248-1249, (1991)を参照のこと。
【0260】
29(式中、n 及び基Ar、A2、R9、R10、R11 及びR12 は先に定義されたとおりである)のヒドロキサム酸化合物の調製方法がスキーム 6に示される。
【0261】
スキーム 6
【0262】

【0263】
a) 3-(4-メトキシフェニルスルホニル) プロピオン酸 (5 当量); 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI 5 当量); DMF; 25℃; 12 時間. b) CH2Cl2中50% TFA (100 当量); 30 分.
【0264】
上記スキーム 6によれば、カルボン酸化合物27 が上記スキーム1に記載されたポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物1 にカップリングされてポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物28を生成する。次いでポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物28 がジクロロメタンの如き不活性溶媒中でトリフルオロ酢酸(TFA) の如き酸で処理されてヒドロキサム酸化合物29を遊離する。高比率のTFA (トリフルオロ酢酸) 及び更に長い反応時間が、その樹脂のリンク変法と比較してワン変法からのヒドロキサム酸を開裂するのに必要とされる。ヒドロキサム酸を単離するための処理中のTFA の蒸発中に、サンプルを濃縮中に加熱するとかなりの量の親ヒドロキサム酸のN,O-ジアシル化ダイマーを副生物として生じることがわかる。この副反応を最小にするために、反応混合物が共沸混合物として使用されるトルエンとともに室温以下で濃縮される。
【0265】
カルボン酸化合物27 の固相合成方法がスキーム 7に示される。スキーム 7中、Ar、A2、n、R9、R10、R11 及びR12 は先に定義されたとおりである。
【0266】
スキーム 7
【0267】

【0268】
例えば、ポリマーヒドロキシ樹脂化合物30 がジメチルホルムアミドの如き不活性溶媒中で2,6-ジクロロベンゾイルクロリド及びピリジンの存在下でほぼ室温でジエチルホスホノ酢酸で処理されてポリマージエチルホスホノアセトキシ樹脂化合物31を生じる。
【0269】
ポリマージエチルホスホノアセトキシ樹脂化合物31 がトルエンの如き不活性溶媒中で約0℃の温度でカリウムビス (トリメチルシリル) アミドの如き塩基、続いてほぼ周囲温度でR11CHO (式中、R11 は先に定義されたとおりである)のアルデヒドで処理されてポリマーアルケノエート樹脂化合物32を生じる。
【0270】
次いでポリマーアルケノエート樹脂化合物32 が式Ar-A2-SH(式中、Ar 及びA2 は先に定義されたとおりである)のチオールと反応させられてポリマーアルカノエート樹脂化合物33を生じる。その添加は温和な塩基性条件、例えば、水酸化リチウムの存在下でほぼ周囲温度で都合よく行い得る。
【0271】
次いでポリマーアルカノエート樹脂化合物33 がジクロロメタンの如き不活性溶媒中でトリフルオロ酢酸の如き酸による処理により加水分解されて酸35(式中、n は0である)を調製する。
【0272】
又、ポリマーアルカノエート樹脂化合物33 がジオキサンの如き不活性溶媒中でほぼ周囲温度でm-クロロ-過安息香酸の如き酸化剤で処理されてポリマースルホキシド (n = 1) 又はスルホン(n = 2) 樹脂化合物 34を生じ得る。先に記載された34 の加水分解はカルボン酸化合物35を与える。
【0273】
ポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物1 の調製がスキーム 8に示される。
【0274】
スキーム 8
【0275】

【0276】
上記スキーム 8によれば、ポリマーヒドロキシ樹脂化合物30 がミツノブ条件(Mitsunobu, O., Synthesis 1981, 1)下のN-ヒドロキシフタルイミドとのカップリング、メシレートの如き脱離基へのヒドロキシ基の変換、続いて求核置換、又はベンゼンスルホン酸の如き酸の存在下のN-ヒドロキシフタルイミドとのポリマーヒドロキシ樹脂化合物の反応によりポリマーN-ヒドロキシフタルイミド樹脂化合物36に変換される。フタルイミド基の除去がポリマーヒドロキシルアミン 樹脂化合物 1 を与える。
【0277】
例えば、30 が4-(ヒドロキシメチル)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (ワン樹脂)である場合、N-ヒドロキシフタルイミドがDMF中でジイソプロピルアゾジカルボキシレート及びトリフェニルホスフィンの存在下でその樹脂にカップリングされる。フタルイミド保護はTHF中で40℃でメチルアミノリシスにより除去される。その反応は約2時間で完結する。フタルイミド保護を開裂するためのメチルアミンの使用は普通使用されるヒドラジノリシス操作 (Wolf et al., Can. J. Chem., 48, 3572, (1970)よりもかなりの利点を与える。
【0278】
4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (リンク樹脂) が使用される場合、1 はDMF中で触媒のベンゼンスルホン酸の存在下でN-ヒドロキシフタルイミドとのポリマーヒドロキシ樹脂化合物の反応により調製されてポリマーN-ヒドロキシフタルイミド樹脂化合物 36を生成することが好ましい。次いでフタルイミド保護基 がtert-ブタノール中で約60℃でヒドラジン水和物との反応により除去されて相当するポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物を得る。
【0279】
ポリマーN-保護ヒドロキシルアミン 樹脂 6 への別の経路がスキーム 9に概説される。
【0280】
スキーム 9
【0281】

【0282】
上記スキーム 9によれば、ポリマーヒドロキシ樹脂化合物 30 がスキーム8に記載されたN,N-ジ保護ヒドロキシルアミン化合物 37(式中、P 及びP' はアミン保護基である)とカップリングされてポリマー N,N-ジ保護ヒドロキシルアミン樹脂化合物38を生成する。次いでアミン保護基 P' が選択的に除去されてポリマー N-保護ヒドロキシルアミン樹脂化合物 6を生成する。
【0283】
スキーム 9に記載された合成の好ましい実施態様において、P はベンジルであり、かつP' はアリルオキシカルボニルである。アリルオキシカルボニル保護基の選択的除去はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)による処理により行われる。
【0284】
N,N-ジ保護ヒドロキシルアミン化合物37 は式H2NOP2 (式中、P2 はヒドロキシ保護基である)のO-保護ヒドロキシルアミン化合物への保護基P 及びP'の逐次導入により調製される。好ましいヒドロキシ保護基はアルキルである。次いでアミン保護基P 及びP' が有機合成の分野で公知の試薬及び反応条件を使用して導入される。たとえば、O-tert-ブチルヒドロキシルアミンとアリルオキシクロロホルメートの反応がN-アリルオキシカルボニル-O-tert-ブチルヒドロキシルアミンの生成をもたらし、次いでこれがベンジルブロミドと反応させられてN-ベンジル-N-アリルオキシカルボニル-O-tert-ブチルヒドロキシルアミンを生成する。トリフルオロ酢酸によるN-ベンジル-N-アリルオキシカルボニル-O-tert-ブチルヒドロキシルアミンの処理がN-ベンジル-N-アリルオキシカルボニルヒドロキシルアミンを生じる。
【0285】
ポリマー 4-(O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル樹脂化合物の調製がスキーム 10に示される。
【0286】
スキーム 10
【0287】

【0288】
上記スキーム 10によれば、ポリマークロロメチル樹脂化合物、例えば、クロロメチルポリスチレン (39, メリフィールド樹脂) が塩基の存在下で4-ヒドロキシ-2,3,5,6-安息香酸と反応させられて4-カルボキシ-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル樹脂化合物 40を生成する。例えば、LiAlH4、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、又はBH3-THF を使用するカルボン酸基の還元が4-ヒドロキシメチル-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル樹脂化合物 41を与える。ヒドロキシフタルイミド樹脂化合物42への41 の変換、続いてスキーム8に記載されたフタルイミド基の除去が4-(O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン)樹脂化合物 43を与える。
【0289】
ポリマー 4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル樹脂化合物の調製がスキーム 11に示される。
【0290】
スキーム 11
【0291】

【0292】
上記スキーム 11によれば、ポリマークロロメチル樹脂化合物 が上記スキーム10に記載された塩基の存在下で4-フェノキシ-2,3-5,6-テトラフルオロフェニル 2,4-ジメトキシフェニルケトン44 と反応させられて4-(2',4'-ジメトキシフェニルカルボニル)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-樹脂化合物 45を生成する。例えば、LiBH4を使用するカルボニルの還元が4-(ヒドロキシメチル-2',4'-ジメトキシフェニル)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル樹脂化合物 46を与える。ヒドロキシフタルイミド樹脂化合物 47 への46 の変換、続いて上記スキーム8に記載されたフタルイミド基の除去が4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル- 樹脂化合物48を与える。
【0293】
好ましいポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物は式 1 (式中、L は結合基である)を有する。
【0294】
好ましい結合基 L は式
【0295】

【0296】
を有する。
式中、
A は不在又は式 -X1-Z- の基であり、
X1 は-CHR- 又は-CHR-Y-CO-(CH2)n- (式中、R はH、アルキル、フェニル、又は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリルもしくは-NO2で置換されたフェニルであり、
Y は-O- 又は-NH-であり、
n は1〜6の整数である)であり、かつ
Z は-O- 又は-NH-であり、
R1、R1a、R2 、及びR2a は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R3 及びR4 は独立に-H、アルキル、フェニル、又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル及び-NO2から選ばれた一つ以上の置換基で置換されたフェニルであり、又は
R1 及びR2 の一つはR3 及びR4 の一つ及びそれらが結合される炭素原子と一緒になって式
【0297】

【0298】
(式中、
R1' は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R6、R7 及びR8 は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2から選ばれる)
の結合基を形成する。
【0299】
代表的な好ましいポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物として、
本明細書中、
【0300】

【0301】
として表される4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
本明細書中、
【0302】

【0303】
として表される4-[4-(O-メチルヒドロキシルアミン)-3-メトキシフェノキシ]-(N-4-メチルベンゾヒドリル)-ブチルアミド-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂、
本明細書中、
【0304】

【0305】
として表される4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
本明細書中、
【0306】

【0307】
として表される4-[4-(1-アミンオキシエチル)-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ]-(N-4-メチルベンゾヒドリル)-ブチルアミド-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
本明細書中、
【0308】

【0309】
として表されるO-ヒドロキシルアミン-2'-クロロトリチル-コポリスチレン-1%-ジビニルベンゼン-樹脂、
本明細書中、
【0310】

【0311】
として表されるO-ヒドロキシルアミン-トリチル-コポリスチレン-1%-ジビニルベンゼン-樹脂、
本明細書中、
【0312】

【0313】
として表される5-(4-O-メチルヒドロキシルアミン -3,5-ジメトキシフェノキシ)-吉草酸-コポリスチレン-1%-ジビニルベンゼン 樹脂、
本明細書中、
【0314】

【0315】
として表される4-O-メチルヒドロキシルアミン-3-メトキシフェノキシ-コポリスチレン-1%-ジビニルベンゼン 樹脂、
本明細書中、
【0316】

【0317】
として表される3-ヒドロキシ-キサントヒドロキシルアミン-コポリスチレン-1%-ジビニルベンゼン 樹脂、
本明細書中、
【0318】

【0319】
として表される4-(O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、及び
本明細書中、
【0320】

【0321】
として表される4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂が挙げられる。
【0322】
最も好ましいポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物は
4-(O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、
4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂、及び
4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂である。
【0323】
リンクハンドル(H. Rink, Tet. Lett., 28, 3787-3790, 1987) は時間の短い期間にわたって温和なアシドリシス(即ち、10-15分間にわたってDCM中10% TFA )のもとに開裂されるという利点を有する。しかしながら、樹脂のコストのために、相当する機能性樹脂をワン固体担体 ((a) S. S. Wang, J. Am. Chem. Soc., (1973), 95, 1328. b) G. Lu, S. Mojsov, J. P. Tam, 及びR. B. Merrifield, J. Org. Chem., (1981), 46, 3433)で合成することが望ましい。
【0324】
テトラフルオロフェニルフェニルハンドルが特に有益である。何とならば、それが樹脂ローディング及びフッ素NMRを使用して樹脂について行われる反応のモニタリングの容易な定量化に適合するからである。
【0325】
又、本明細書に記載された方法はペプチドアルデヒド、ケトン及びヒドロキサム酸の調製に有益である。一般に、この方法は適当にN-保護された第一アミノ酸のカルボキシル基を樹脂にカップリングしてポリマーN-保護アミノ酸ヒドロキサム酸樹脂化合物を生成することを伴う。次いでアミノ酸N-保護基が除去され、未保護ポリマーアミノ酸ヒドロキサム酸樹脂化合物が第二の適当にN-保護されたアミノ酸とカップリングされる。次いで所望のアミノ酸残基がペプチドにとり込まれるまで、このプロセスが繰り返される。
【0326】
又、多種アミノ酸を含むペプチドは2種以上のアミノ酸を含む適当にN-保護されたペプチドサブユニットをカップリングしてポリマーN-保護ペプチドヒドロキサム酸樹脂化合物を生成することにより調製される。次いでアミノ酸N-保護基が除去され、未保護ポリマーペプチドヒドロキサム酸樹脂化合物が第二の適当にN-保護されたアミノ酸又はペプチドとカップリングされる。こうして、上記個々のアミノ酸サブユニットの逐次付加に加えて、ポリペプチドはペプチドサブユニットのカップリングにより調製し得る。
【0327】
所望のアミノ酸がペプチドに一旦とり込まれると、ポリマーペプチドヒドロキサム酸化合物が有機金属試薬と反応させられ、続いて酸加水分解されてペプチドケトン化合物を生成し、還元的開裂されてペプチドアルデヒド化合物を生成し、又は酸で開裂されてペプチドヒドロキサム酸化合物を生成する。残存保護基が樹脂からのペプチドの開裂の前又は後に除去されてもよい。
【0328】
本明細書に記載されたペプチド合成における使用に適したN-保護基はポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物へのカップリングの条件に安定であるとともに成長するペプチド鎖の分解又はその中に含まれるキラル中心のいずれかのラセミ化を生じないで容易に除去し得るという性質を有するべきである。好適な保護基は9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、ビフェニルイソプロピルオキシカルボニル、t-アミルオキシカルボニル、イソボルニルオキシカルボニル、(a,a)ジメチル-3,5-ジメトキシベンジルオキシカルボニル、o-ニトロフェニルスルフェニル、2-シアノ-t-ブチルオキシカルボニル等である。
【0329】
更に、この樹脂はアルデヒド、ケトンもしくはアミンコンビナトリアルライブラリーのアレイ又はコンビナトリアルライブラリー合成における試薬、例えば、Ugi 4-成分縮合(Ivar Ugi, in Isonitrile Chemistry, 1971, p. 145, Academic Press)のための試薬としてのアルデヒド及びケトンのアレイを構築するのに有益である。ヒドロキシルアミン結合樹脂は単一官能基変換だけでなく、コンビナトリアルライブラリーを生じるための多工程固相合成にも使用されてもよい。
【0330】
又、本発明の官能化樹脂はスキーム12a 及び12b中でケトン化合物について概説されたような多数の異なるアルデヒド、ケトン又はアミン最終生成物の平行合成に有益である。スキーム12a 及び12b中、Rb 及びRc は先に定義されたとおりである。n は調製される異なるアルデヒド、ケトン又はアミン生成物の合計数を表す数である。Ra1-Ran は独立に本明細書に定義された脂肪族基又は芳香族基を表す。
【0331】
スキーム 12a
【0332】

【0333】
多種のカルボン酸化合物 Ra1CO2H-RanCO2H及び単一有機金属化合物RcMgXを使用する多種のケトン化合物の平行合成がスキーム 12aに示される。スキーム 12aによれば、スキーム2に記載されたようにして調製されたN-アルキル化ヒドロキシルアミン樹脂化合物 8 がn部分に分けられる。次いで樹脂の夫々の部分が異なるカルボン酸化合物とカップリングされてポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物のn部分を生じる。次いでポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物の夫々の部分が式RcX のグリニャール試薬と反応させられ、酸加水分解にかけられて単一有機金属試薬から誘導されたケトンのn部分を生じる。
【0334】
スキーム 12b
【0335】

【0336】
単一カルボン酸化合物 RaCO2H 及びn 種の異なる有機金属化合物Rc1MgBr 〜 RcnMgBrから誘導されるn種の異なるケトン化合物の平行合成が上記スキーム 12b に概説される。スキーム12bによれば、ポリマー N-アルキル化ヒドロキシルアミン樹脂化合物が式RaCO2Hのカルボン酸とカップリングされる。次いで得られるポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物がn部分に分けられ、次いでポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物の夫々の部分が異なるグリニャール試薬Rc1-RcnMgBr と反応させられ、酸加水分解にかけられて単一カルボン酸化合物から誘導されたn種の異なるケトン化合物を生じる。
【0337】
又、本発明の官能化樹脂はスキーム13に概説されるように4種のカルボン酸化合物及び4種のグリニャール試薬から誘導されるケトンライブラリーについて説明されるようにケトン又はアミンのコンビナトリアルライブラリーを構築するのに有益である。
【0338】
スキーム 13
【0339】
【化3】

【0340】
スキーム 13、続き
【0341】

【0342】
上記スキーム 13によれば、ポリマーN-アルキル化ヒドロキシルアミン樹脂化合物 8 が4-部分に分けられ、夫々の部分が異なるカルボン酸化合物とカップリングされて4種の異なるポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物を調製する。次いでポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物の4部分が一緒に混合されて単一部分を生成し、次いでこれがポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物の4部分に分けられ、それぞれの部分がほぼ等しい量の夫々個々のポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物を含む。次いで4部分の夫々が異なるグリニャール試薬Rc1-Rc4MgBr と反応させられ、酸加水分解にかけられてケトン化合物の4部分を生じ、これらの夫々が4種の異なるポリマーN-アルキル化ヒドロキサム酸樹脂化合物の夫々と単一グリニャール試薬の反応の生成物に相当する4種の化合物を含む。このようにして、多種のケトン化合物を含むコンビナトリアルライブラリーが迅速に構築し得る。
【0343】
同様に、ペプチドのコンビナトリアルライブラリーが夫々のアミノ酸又はペプチドビルディングブロックについて分割−組換え順序を繰り返すことにより構築し得る。
【0344】
以上が下記実施例を参照することにより良く理解され、これらの実施例は説明のために示され、本発明の範囲を限定することを目的とするものではない。
【実施例】
【0345】
実施例1
4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂の調製
【0346】

【0347】
リンク酸樹脂 (1 g; 0.63 ミリモル) をDMF (10 mL) 中で15 分間にわたって周囲温度で膨潤させる。N-ヒドロキシフタルイミド (514 mg; 3.15 ミリモル) を樹脂懸濁液に添加し、続いてベンゼンスルホン酸 (19 mg; 0.13 ミリモル)を添加する。その混合物をメカニカルスターラーにより攪拌し、50 oC で5時間加熱する。次いでその混合物を周囲温度に冷却し、更に12 時間攪拌し、その後に樹脂を濾過し、DMF (5 x 25 mL); DMF:H2O (70:30; 5 x 25 mL); THF (10 x 25 mL); 及びジエチルエーテル (10 x 25 mL)で徹底的に洗浄する。次いでその樹脂を高真空で40℃で一夜乾燥させる。IR スペクトルは1733 cm-1 でカルボニル吸収を示し、これはフタルイミドカルボニル伸縮に相当する。元素分析: 計算値.:0.28% N. 実測値: 0.26%N. ローディング = 0.18 ミリモル/g.
【0348】
その樹脂をtert-ブタノール20 mL中で10分間にわたって膨潤させる。ヒドラジン水和物(10 mL)を混合物に添加し、反応を12時間にわたって機械攪拌しながら60 oCに温める。その後に反応を周囲温度に冷却する。その樹脂を濾過し、DMF (10 x 25 mL)、THF (10 x 25 mL)、及びジエチルエーテル(10 x 25 mL)で徹底的に洗浄し、次いで高真空で40℃で一夜乾燥させる。樹脂IIIのIR スペクトルは1733 cm -1 でカルボニル伸縮の損失を示し、これは出発物質中に存在する。
元素分析: %N 実測値 = 0.43; 0.42 (0.3 ミリモル/gのローディングレベルに相当する).
【0349】
実施例2
N-[3-((4-メトキシフェニル)スルホニル)プロパ-1-イルカルボニル]4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂の調製.
【0350】

【0351】
4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂 (200 mg)をDMF (3 mL)中で膨潤させる。この懸濁液に、3-(4-メトキシフェニルスルホニル)プロピオン酸 (610 mg; 2.5 ミリモル) 及び1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI; 477 mg; 2.5 ミリモル) を周囲温度で添加する。ボルテックスシェーカーを使用してその反応混合物を周囲温度で12時間振とうし、その後にその樹脂を濾過し、DMF:H2O (80:20; 5 x 5 mL)、DMF (5 x 5 mL)、THF (5 x 5 mL)、及びジエチルエーテル(5 x 5 mL)で徹底的に洗浄する。その樹脂 IV を高真空で40℃で12 時間乾燥させる。IR スペクトルは1675 cm-1 でカルボニル吸収を示し、これは結合されたヒドロキサメートに相当する。
【0352】
実施例3
N-ヒドロキシ-3-(4-メトキシフェニルスルホニル)プロピオンアミドの調製
実施例2で調製された乾燥N-[3-((4-メトキシフェニル)スルホニル)プロパ-1-イルカルボニル]4-(2',4'-ジメトキシフェニル-O-メチルヒドロキシルアミン)-フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂 (200 mg)を塩化メチレン3 mL中で10 分間膨潤させる。トリフルオロ酢酸(TFA; 0.3 mL)を周囲温度でその混合物に滴下して添加し、得られる混合物を30 分間攪拌する。その樹脂はTFAの添加後に暗青色になった。次いで混合物を濾過し、塩化メチレン5 mL ずつで2回洗浄する。濾液を回転蒸発により蒸発させて粗生成物20 mgを得る。粗反応混合物のLC/MS トレースはそれが75 面積%より良好な所望の生成物を含むことを示した(3-(4-メトキシフェニルスルホニル)プロピオン酸が6 面積%で存在する)。 1H NMR (MeOH-d4) δ 2.45 (t,2H); 3.45 (t,2H); 3.90 (s,3H), 7.15 (d, 2H); 7.85 (d, 2H).
【0353】
実施例4
4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (100-200 メッシュ)の調製
【0354】

【0355】
底弁及びオーバーヘッド・スターラー(Ace カタログ#8090)を備えた1-Lのジャケット付き反応器に、ワン樹脂 (18.35 g, 20 meq) 及び無水テトラヒドロフラン(THF, 450 mL)を仕込む。この混合物を約15 分間にわたって穏やかに攪拌し、次いでできるだけ多くの溶媒を多孔質ガラスフリットを取りつけた管により真空吸引により除去する。新しいTHF、続いてトリフェニルホスフィン(15.74 g, 60 ミリモル) 及びN-ヒドロキシフタルイミド(16.31 g, 100 ミリモル)を添加する。得られる混合物を攪拌し、-5-0℃に冷却する。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(11.8 mL, 60 ミリモル)を徐々に添加して温度を <5 ℃に保つ。添加が完結した時、攪拌混合物を室温に徐々に温め、一夜攪拌する。できるだけ多くの反応液を上記のように浸漬管による吸引により除去する。N,N-ジメチルホルムアミド(DMF, 200 mL)を仕込み、混合物を3-5分間攪拌し、次いでできるだけ多くの洗浄液を吸引により除去することにより樹脂を洗浄する。同様に、樹脂をDMFの追加の部分並びにメタノール(2回)、THF (2回)、及びメタノール(1回)の部分で連続して洗浄する。樹脂の一部を分析のために除去してもよい: IR 1734 cm-1 (C=O)。
【0356】
反応器に残っている樹脂に、THF (400 mL) 及びメチルアミン (2.31 モル)の40%水溶液200 mLを添加する。この反応混合物を40℃で2時間にわたって穏やかに攪拌し、次いで室温に冷却する(その混合物はこの温度で一夜保たれてもよい)。できるだけ多くの反応液を吸引により除去し、その樹脂を上記のように溶媒アレイで洗浄する。最後のメタノール洗浄後に、追加のメタノールを使用して樹脂を反応器の底からフラッシし、それを濾過により単離する。濾過した樹脂を40℃で真空で乾燥させる。収量18-18.5 g 樹脂: アミンロード 1.02 meq/g (p-トルエンスルホン酸を含むTHF懸濁液の電位差滴定に基く); IR (顕微鏡検査) 3316 cm-1 (w, -NH2). 分析、実測値 C, 87.07%; H, 7.77%; N, 1.58%(これは1.13 窒素原子/g 樹脂に相当する).
【0357】
アッセイ: 4-ニトロフェニルエタンヒドロキサム酸の調製
乾燥した樹脂の200 mg サンプル(約0.2 ミリモル)を5- 又は10-mL 樹脂反応器(ポリプロピレンフリットを取りつけたポリプロピレンシリンジバレル)に仕込む。樹脂を乾燥DMF中で約15分間にわたって膨潤させ、次いで1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩115mg(EDCI, 0.6 ミリモル)を添加する。次いでこの混合物に、4-ニトロフェニル酢酸(115 mg, 0.6 ミリモル)を添加する。反応器に栓をし、混合物を一夜にわたって徐々に攪拌する(ロッカーベッド装置を使用する)。反応液を真空濾過により除去し(樹脂反応器を小さいゴム真空フラスコアダプターに挿入する)、樹脂を下記溶媒の幾つかの小部分(2-3mL)により洗浄する: DMF (4-5部分)、MeOH 又は50% 水性DMF (3-4部分)、THF (3-4部分)、及びMeOH (2-3部分)。樹脂 (未だシリンジ反応器中にある) を少なくとも4 時間にわたって真空で40℃で乾燥させる。
【0358】
この乾燥した樹脂に、2 mLのジクロロメタン、続いて2 mLのトリフルオロ酢酸(TFA)を添加する。更に、20 mLの水を添加する(ヒドロキサム酸生成物からの“酸無水物”生成を減少すると考えられる)。その混合物を約1時間にわたって反応させ、反応液を風袋回収装置に排出する。樹脂を1mLずつのジクロロメタンで1-2回、続いて1mLずつのトルエンで1-2回洗浄する。合わせた濾液を30℃で約2mLに濃縮し、トルエン更に2mLを添加し、得られる溶液を真空で濃縮、乾燥させる(30℃でロータリー・エバポレーター、続いて真空;TFAの存在下の加熱は“酸無水物”不純物の生成を促進することに注目されたい)。残渣を計量し、重量%純度について分析する(HPLC、カルボン酸を応答因子標準物質として使用する)。4-ニトロフェニルエタンヒドロキサム酸に典型的な結果:60-70重量%純度、90-97A%純度(261 nm)の固体29-30mg; 1H NMR (CD3OD)δ8.13 (d, 2H), 7.25 (d, 2H), 4.85 (bs, OH, NH), 3.55 (s, 2H); 13C NMR δ169.4, 144.3, 131.3, 124.6, 40.2. これは1 meq/g で樹脂からの50-55%のロード/クリップ化学収率を反映する。
【0359】
実施例5
N-4-フェニルブタ-1-オイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0360】

【0361】
実施例4で調製した乾燥4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (2 g, 1.5 ミリモル)をDMF (8 mL)中で10 分間にわたって膨潤させ、次いで4-フェニル酪酸及びEDC (0.86 g, 4.5 ミリモル)で処理する。その混合物を24時間にわたって振とうし、濾過する。樹脂をDMF、DMF/H2O、DMF、THF 及びEt2O で洗浄し、40℃で真空で乾燥させてN-4-フェニルブタ-1-オイル- 4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (2.2 g)を得る。IR: C=O 1670 cm-1. 元素分析: 計算値; N, 1.05%. 実測値: N, 1.07%.
【0362】
実施例6
N-(4-ブロモ-3-メチルベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0363】

【0364】
実施例4で調製した乾燥 4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (4 g, 3 ミリモル)をDMF (32 mL)中で10 分間にわたって膨潤させ、次いで4-ブロモ-3-メチル安息香酸及びEDC (1.725g, 9 ミリモル)で処理する。その混合物を24時間にわたって振とうし、濾過する。樹脂をDMF、DMF/H2O、DMF、THF 及びEt2Oで洗浄し、真空で40℃で乾燥させてN-(4-ブロモ-3-メチルベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (4.5 g)を得る。IR: C=O 1677.5cm-1. 元素分析: 計算値: Br, 5.2%; N, 1.05%. 実測値: Br, 5.3%; N, 0.91%.
【0365】
実施例7
N-ヒドロキシ-4-ブロモ-3-メチルベンズアミドの調製
実施例6で調製したN-(4-ブロモ-3-メチルベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂を50% TFA/CH2Cl2中で2 時間懸濁させる。樹脂を濾過し、CH2Cl2 で3回洗浄してN-ヒドロキシ-4-ブロモ-3-メチルベンズアミドを得る。 LC MS: m/z 230/232 (Br)[M+H]+ 面積= 78%; 1H NMR (300 Mhz, CDCl3) δ: 2.42 (s, 3H), 7.4 (bd J = 7.89, 1H) 7.58 (bd J = 7.89 1H), 7.62 (bs, 1H).
【0366】
実施例8
N-4-ブロモベンジル-N-4-フェニルブタ-1-イルカルボニル- 4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0367】

【0368】
実施例5で調製したN-4-フェニルブタ-1-オイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (1.46 g, 1.095 ミリモル)をトルエン (26 mL)中で10 分間にわたって懸濁させる。DBU (0.83 mL; 5.5 ミリモル)を添加し、その混合物をリストシェーカーで2 時間攪拌する。ブロモベンジルブロミド (4.1 g, 16.425 ミリモル)を添加し、その反応混合物を4日にわたって激しく攪拌する。樹脂を濾過し、DMF、DMF/H2O、DMF、THF及びEt2Oで洗浄し、真空で40℃で乾燥させてN-4-ブロモベンジル-N-4-フェニルブタ-1-イルカルボニル- 4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (1.4 g)を得る。IR C=O 1668 cm-1. 元素分析: 計算値: Br, 5.3%; N,0.94%. 実測値: Br, 5.4%; N, 0.85%.
【0369】
実施例9
4-フェニルブチルアルデヒドの調製
N-4-ブロモベンジル-N-4-フェニルブタ-1-オイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (0.2 g, 0.6 ミリモル/g 0.12 ミリモル)をジエチルエーテル中で10分間懸濁させ、次いでオービタルシェーカー中5℃に冷却する。その懸濁液をLiAlH3OMe (ジエチルエーテル中0.46 M、0.22 mL, 0.1 ミリモル)で処理し、この温度で30分間攪拌する。その反応混合物を2 M HCL (aq)の添加により反応停止し、30 分間攪拌する。酒石酸ナトリウムカリウムを添加し、その混合物を更に10分間攪拌する。硫酸ナトリウムを添加し、混合物をシリカゲルのプラグで濾過し、ジクロロメタンで十分に洗浄する。濾液を濃縮して4-フェニルブチルアルデヒドを得る。GC: 面積= 91%; 1H NMR (CDCl3) δ9.75 (1H,s), 7.05-7.30 (5H,m), 2,58-2.68 (2H,m), 2,41-2,50 (2H,t), 1,91-2.02 (2H,m); MS (EI): m/z = 149 [M+H+].
【0370】
実施例10
6-フェニルヘキサン-3-オンの調製
N-4-ブロモベンジル-N-4-フェニルブタ-1-オイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (0.15 g, 約0.75 ミリモル/g 0.11 ミリモル)をジエチルエーテル(1 mL)中で懸濁させ、テトラヒドロフラン(0.34 mL, 0.34 ミリモル)中のエチルマグネシウムブロミドの1 M 溶液で処理する。その反応混合物を18時間攪拌し、次いで2 M HCl (aq) の添加により反応停止する(ほぼpH 3 が得られる)。その混合物を30分間攪拌する。硫酸ナトリウムを添加し、その混合物をシリカゲルのプラグで濾過し、ジクロロメタンで十分に洗浄し、濃縮して6-フェニルヘキサン-3-オンを得る。GC MS (EI) 面積= 97.1%, m/z 176.2 (M)+; MS (EI-LRP) m/z 176 (M)+; NMR (300 Mhz, CDCl3) δ 1.02 (t, 3H), 1.9 (m, 2H), 2.4 (m, 4H) 2.6 (m, 2H), 7.2-7.3 (m, 5H).
【0371】
実施例11
N-4-クロロベンジル-N-(4-ブロモ-3-メチルベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製

【0372】
実施例6で調製したN-(4-ブロモ-3-メチルベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (2.8 g, 2.1 ミリモル)をトルエン(27 mL)中で懸濁させ、その混合物を10分間攪拌する。DBU (1.6 g, 10.5 ミリモル)を添加し、その混合物をリストシェーカーで2時間攪拌する。クロロベンジルブロミド (6.47 g, 31.5 ミリモル)を添加し、次いでその反応混合物を3日にわたって激しく攪拌する。樹脂を濾過し、DMF、DMF/H2O、DMF、THF及びEt2Oで洗浄し、真空で40℃で乾燥させてN-4-クロロベンジル-N-(4-ブロモ-3-メチルベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (3 g)を得る。IR C=O 1644 cm-1; 元素分析: 計算値: Br, 4.2%; Cl, 1.9%; N, 0.8%. 実測値: Br, 3.8%; Cl, 2.0%; N, 0.9%.

実施例12
N-(4-クロロベンジル)-N-ヒドロキシ-3-メチル-4-ブロモベンズアミドの調製
【0373】
実施例11で調製したN-4-クロロベンジル-N-(4-ブロモ-3-メチルベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂を50% TFA/CH2Cl2中で2 時間懸濁させる。その樹脂を濾過し、CH2Cl2で3回洗浄してN-(4-クロロベンジル)-N-ヒドロキシ-3-メチル-4-ブロモベンズアミドを得る。LC MS (H-ISP) m/z 354/356 (Cl/Br) [M+H]+ 面積64%; 1H NMR (300 Mhz, CDCl3) δ 2.3 (bs, 3H), 4.65 (bs, 2H), 7.2-7.6 (m, 7H).
【0374】
実施例13
4-ブロモ-3-メチルベンズアルデヒドの調製
【0375】
実施例11で調製したN-4-クロロベンジル-N-(4-ブロモ-3-メチルベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (0.2 g, 0.5 ミリモル/g 0.1 ミリモル)をジエチルエーテル中で10分間にわたって懸濁させ、次いでオービタルシェーカー中で5℃に冷却する。その懸濁液をLiAlH3OMe (ジエチルエーテル中0.46 M, 0.2 mL, 0.092 ミリモル)で処理し、この温度で30分間攪拌する。その反応混合物を2 M HCL水溶液の添加により反応停止し、30分間攪拌する。酒石酸ナトリウムカリウムを添加し、その混合物を更に10分間攪拌する。硫酸ナトリウムを添加し、その混合物をシリカゲルのプラグで濾過し、ジクロロメタンで十分に洗浄する。濾液を濃縮して4-ブロモ-3-メチルベンズアルデヒドを得る。GC MS: EI 面積= 99.5%, m/z 179/199 (Br)[M]+; 1H NMR (CDCl3) δ 9.94 (1H,s), 7.70 (2H,d), 7.52 (1H,d), 2.45 (3H,s); MS (EI): m/z=199 [M+H+].
【0376】
実施例14
1-(4-ブロモ-3-メチルフェニル)プロパン-1-オンの調製
実施例11で調製したN-4-クロロベンジル-N-(4-ブロモ-3-メチルベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (0.23 g, 0.5 ミリモル/g 0.115 ミリモル)をジエチルエーテル(1 mL)中で懸濁させ、エチルマグネシウムブロミド(THF中1.0 M, 0.23 mL, 0.23 ミリモル)で処理する。その反応混合物を18 時間にわたって攪拌し、次いで2 M HCL水溶液の添加により反応停止する(ほぼpH 3 が得られる)。その混合物を30分間攪拌する。硫酸ナトリウムを添加し、その混合物をシリカゲルのプラグで濾過し、ジクロロメタンで十分に洗浄する。残渣を濃縮して1-(4-ブロモ-3-メチルフェニル)プロパン-1-オンを得る。GC 面積= 78.7%; MS (EI) m/z 226 Br [M+-H]; NMR (300 Mhz, CDCl3) δ 1.22 (t J = 7.89, 3H), 2.96 (q J = 7.89, 2H), 7.6 (bs, 2H), 7.8 (s, 1H).
【0377】
実施例15
N-3-ブロモベンズアルデヒドオキシム-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0378】

【0379】
4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (105 mg; 0.08 ミリモル)をジクロロメタン(DCM)(@ mL)中で10 分間にわたって膨潤させる。トリメチルオルトホルメート(1 mL) 及び3-ブロモ-ベンズアルデヒド(500 mg; 2.7 ミリモル; 34 equiv.)を樹脂に添加し、その混合物を一夜振とうする。次いでスラリーを濾過し、ジクロロメタン (5 mL)、DMF (5 mL x 3)、H2O (5 mL x 4)、THF (5 mL x 10)、及びEt2O (5 mL x 10)ですすぐ。樹脂を真空で40℃で12 時間乾燥させる。IR オキシム伸縮 1602 cm-1. 元素分析: 計算値: Br, 5.52%; N, 1.04%. 実測値: Br, 5.76%; N, 1.08%.
【0380】
実施例16
N-3-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0381】

【0382】
4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (1 g, 0.73 ミリモル)をDMF中で10 分間にわたって膨潤させ、次いで3-(4-メトキシフェニル)プロピオン酸(0.658 g, 3.65 ミリモル)及びDIC (0.46 g, 3.65 ミリモル)で処理する。その混合物を24時間振とうし、次いで濾過し、残渣をDMF、DMF/H2O、DMF、THF 及びET2Oで洗浄し、真空で40℃で乾燥させてN-3-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂を得る。IR: C=O 1698 cm-1. 元素分析: 計算値: N, 1.02%. 実測値: N, 1.21%.
【0383】
実施例17
N-ヒドロキシ-3-(4-メトキシフェニル)プロピオンアミドの調製
実施例7の操作を使用して、N-ヒドロキシ-3-(4-メトキシフェニル)プロピオンアミドをN-3-(4-メトキシフェニル)プロパン-1-オイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂とTFAの反応により調製する。1H NMR 300MHz (CDCl3/, CD3OD) δ 2.25 (t, 2H), 2.78 (t, 2H), 3.68 (s, 3H), 6.72 (d, 2H), 7.04 (d, 2H).
【0384】
実施例18
N-2-(4-ブロモフェニル)エタン-1-オイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0385】

【0386】
3-(4-メトキシフェニル)プロピオン酸に代えて4-ブロモフェニル酢酸を使用した以外は、実施例16の方法を使用して、標題樹脂を調製する。IR C=O 1713.9 cm-1. 元素分析: 計算値: Br, 5.8%; N, 1.02%. 実測値: Br, 8.29%, 8.18%; N, 0.97%, 0.96%.
EDS: 正味のX-線カウント
K ライン L ライン M ライン
O: 969 1024
C: 2662 3003
Br: 12855 10436
【0387】
実施例19
N-4-ブロモシンナモイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0388】

【0389】
3-(4-メトキシフェニル)プロピオン酸に代えて4-ブロモケイ皮酸を使用した以外は、実施例16の方法を使用して、標題樹脂を調製する。IR:C=O 1671.7 cm-1 (ブロード). 元素分析: 計算値: Br, 5.8%; N, 1.02%. 実測値: Br, 4.45%, 4.54%.
EDS: 正味のX-線カウント
K ライン L ライン M ライン
O: 818 1365
C: 4549 5059
Br: 6384 5271
【0390】
実施例20
N-ヒドロキシ-4-ブロモシンナムアミドの調製
実施例7の操作を使用して、N-4-ブロモシンナモイル-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂をTFAで処理することによりN-ヒドロキシ-4-ブロモシンナムアミドを調製する。LC MS (H-ISP) m/z 241/243 Br [M+], 面積 = 84%; 1H NMR (300 Mhz, CDCl3/CD3OD) δ: 3.23 (s, 1H), 6.35 (d, J= 15.8), 7.3 (d, J= 7.9), 7.4 (d, J= 7.9), 7.6 (d, J= 15.8).
【0391】
実施例21
N-(4-クロロベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0392】

【0393】
3-(4-メトキシフェニル)プロピオン酸に代えて4-クロロ安息香酸を使用した以外は、実施例16の方法を使用して標題樹脂を調製する。IR: C=O 1678 cm-1. 元素分析: 計算値: Cl, 2.66%; N, 1.05%. 実測値: Cl, 2.39%; N, 1.02%.
【0394】
実施例22
N-ヒドロキシ-4-クロロベンズアミドの調製
実施例7の操作を使用してN-(4-クロロベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂をTFAで処理することによりN-ヒドロキシ-4-クロロベンズアミドを調製する。LC MS (H-ISP) m/z 172,174 (Cl) [M+H]+, 面積 = 96%; 1H NMR (300 Mhz, DMSO-d6) δ 7.48 (d J = 9.42, 2H ), 7.69 (d J = 9.42, 2H ), 8.9-9.2 (broad, 1H), 11.28 (s, 1H).
【0395】
実施例23
N-メチル-N-(4-クロロベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0396】

【0397】
N-(4-クロロベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂 (0.1 g, 0.075 ミリモル, 0.75 ミリモル/g) をトルエン(2 mL)中で懸濁させ、5℃に冷却する。その混合物をヨウ化メチル (1.5 ミリモル, 0.21 g, 93μl)、続いてDBU(0.22 mL, 0.228 g, 1.5 ミリモル )で処理する。その反応混合物をボルテキサーに入れ、周囲温度に温める。数分以内に、多量の白色沈殿が生成し、混合物をトルエン(2 mL)で更に希釈する。反応混合物の攪拌を18時間続ける。N-メチル-N-(4-クロロベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂を濾過し、DMF、DMF/H2O、DMF、THF、Et2Oで洗浄し、真空で40℃で乾燥させる。
【0398】
実施例24
1-(4-クロロフェニル)プロパン-1-オンの調製
N-メチル-N-(4-クロロベンゾイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂をジエチルエーテル(0.7 mL)中で懸濁させ、エチルマグネシウムブロミド (THF中1.0 M, 0.225 mL, 0.225 ミリモル)で処理する。その反応混合物をリストシェーカーで18時間攪拌し、次いでエタノール中5% HClの添加により反応停止する。攪拌を更に30分間保ち、次いでその混合物をシリカの小さいプラグで濾過して無機物質を除去する。濾液を濃縮して1-(4-クロロフェニル)プロパン-1-オンを得る。MS (EI-LRP) m/z 168/170 Cl [M+], 169/171 Cl [M+H]+; 1H NMR (300Mhz, CDCl3) δ 1.22 (t, 3H), 2.98 (q. 2H), 7.42 (d, 2H), 7.9 (d, 2H).
【0399】
実施例25
N-[3-((4-メトキシフェニル)スルホニル)プロパン-1-オイルカルボニル]- 4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0400】

【0401】
3-(4-メトキシフェニル)プロピオン酸に代えて3-(4-メトキシフェニルスルホニル)プロピオン酸を添加した以外は、実施例16の方法を使用してN-[3-((4-メトキシフェニル)スルホニル)プロパン-1-オイルカルボニル]- 4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂を調製する。IR C=O 1691.6 cm-1 (ブロード). 元素分析: 計算値: N, 1.02%; S, 2.34%. 実測値: N, 1.03%; S, 2.5%.
【0402】
実施例26
N-ヒドロキシ-3-(4-メトキシフェニルスルホニル)プロピオンアミドの調製
実施例7の操作を使用してN-[3-((4-メトキシフェニル)スルホニル)プロパン-1-オイルカルボニル]- 4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂をTFAで処理することによりN-ヒドロキシ-3-(4-メトキシフェニルスルホニル)プロピオンアミドを調製する。1H NMR (300Mhz, DMSO-d6) δ 2.25 (t, 2H), 3.42 (t, 2H) 3.85 (s, 3H), 7.13 (d, 2H), 7.79 (d, 2H); LC MS (イオン噴霧) m/z 259 [M+], 面積 = 44%
【0403】
実施例27
N-アリルオキシカルボニル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂の調製
【0404】

【0405】
4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂 (2 g, 2 ミリモル)をジクロロメタン15 ml中で懸濁させ、リストシェーカーで10分間振とうし、ジイソプロピルエチルアミン284 mg (383 ul, 2.2 ミリモル)を添加する。その混合物を30分間振とうする。アリルクロロホルメート (265 mg, 233ul, 2.2 ミリモル)を添加し、その混合物を一夜振とうする。N-アリルオキシカルボニル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂をジクロロメタン15 ml、THF (3x)及びジクロロメタン(3x)で洗浄し、真空で乾燥させる。
【0406】
実施例28
N-4-ブロモベンジル-N-アリルオキシカルボニル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂の調製
【0407】

【0408】
実施例27で調製したN-アリルオキシカルボニル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂をトルエン15 mL中で懸濁させる。DBU(1,522 g,1.5 ml, 10 ミリモル) 及び4-ブロモベンジルブロミド(2.5 g,10 ミリモル)を添加し、その混合物を70時間振とうする。N-4-ブロモベンジル-N-アリルオキシカルボニル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂を15 mLのDMF (3x)、THF (3x) 及びジクロロメタン(3x)で洗浄し、真空で乾燥させる。
【0409】
実施例29
N-4-ブロモベンジル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂の調製
【0410】

【0411】
実施例28で調製したN-4-ブロモベンジル, N-アリルオキシカルボニル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂を6 mLのTHF、6 mLのDMSO、3 mLの0.5 n Hcl中で膨潤させる。Pd(Ph3P)4 (347 mg, 15重量%)を添加し、その混合物を5分間振とうする。モルホリン(4.3 mL)を添加し、その混合物を一夜振とうする。試薬を排出し、N-4-ブロモベンジル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂をDMF (2x)、THF (2x)、ジクロロメタン(2x)、ジクロロメタン中0.5 %のジイソプロピルエチルアミン(3x)、DMF中0.5 %のナトリウムジエチルジチオカルバメート (3x)、DMF (3x)、THF (3x) 及びジクロロメタン(3x)で洗浄し、真空で一夜乾燥させる。
【0412】
実施例30
N-(インドール-2-イルカルボニル)-N-4-ブロモベンジル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂の調製
【0413】

【0414】
実施例29で調製したN-4-ブロモベンジル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂 (1.17 g, 1 ミリモル)をDMF 15 ml中で懸濁させる。インドール-2-カルボン酸 (483 mg, 3 ミリモル) 及び1(3-ジメチルアミノプロピル)-3-ジエチルカルボジイミド塩酸塩575.1 mg (3 ミリモル)を添加し、その混合物を16時間振とうする。N-(インドール-2-イルカルボニル)-N-4-ブロモベンジル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂を排出し、15 mlのDMF (3x)、THF/20% H2O (3x)、THF (3x)、及びジクロロメタン(3x)で洗浄し、真空で乾燥させる。
【0415】
実施例31
インドール-2-カルボキシアルデヒドの調製
乾燥N-(インドール-2-イルカルボニル)-N-4-ブロモベンジル-4-(O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂をTHF12mL中で膨潤させ、振とうし、0℃で30分間冷却する。LiAlH4 (0.62 ml, 3 eq)を添加し、その混合物を0℃で30分間振とうする。飽和KHSO4 溶液 (0.5 mL) 及び0.3 mL の酒石酸カリウム、ナトリウム溶液を添加し、室温に温めながらその混合物を30分間振とうする。乾燥Na2SO4を添加し、15分間以上振とうすることにより過剰のH2O を乾燥させる。その混合物を低い窒素圧のもとに濾過し、ジクロロメタン8 mL でもう3回洗浄し、続いて濾過する。濾液をNa2SO4 で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー用のシリカゲル60 (粒子サイズ 0.040-0.063 mm)の短い床(1 インチ)で2回濾過し、溶媒を真空で除去してインドール-2-カルボキシアルデヒドを得る。1H NMR (CDCl3) δ 9.84 (1H,s), 9.22 (1H,brs), 7.75 (1H,d), 7.14-7.48 (4H,m); MS (EI): m/z = 146 [M+H+].
【0416】
実施例32
N-(tert-ブトキシカルボニル)フェニルアラニンアルデヒドの調製
インドール-2-カルボキシアルデヒドに代えてN-(tert-ブトキシカルボニル)フェニルアラニンを使用した以外は、実施例30及び31の方法に従って所望の化合物を調製する。
【0417】
実施例33
N-(3,4-ジメトキシシンナモイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0418】

【0419】
4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂(1g, 1ミリモル)をDMF (15 mL)で洗浄し、次いで15 mL のDMF中で懸濁させ、624.6 mg (3 ミリモル, 3 x 過剰)の3,4-ジメトキシケイ皮酸及び575.1 mg (3 ミリモル, 3 x 過剰)の1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩を添加し、その混合物を16時間振とうする。樹脂を排出し、15 mL のDMF (1x)、THF/20% H2O (3x)、THF (3x)、ジクロロメタン(3x)で洗浄し、真空で一夜乾燥させる。
【0420】
実施例34
N-4-ブロモベンジル-N-(3,4-ジメトキシシンナモイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂の調製
【0421】

【0422】
乾燥N-(3,4-ジメトキシシンナモイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂をトルエン15 mL中で10分間振とうし、次いで0.9 mL (6 ミリモル, 6 x 過剰) のDBUを添加し、その混合物を2時間振とうする。p-ブロモベンジルブロミド (1.5 g, 6 ミリモル, 6 x 過剰)を添加し、その混合物を3日振とうする。樹脂を真空で一夜乾燥させる。
【0423】
実施例35
3-4-ジメトキシシンナムアルデヒドの調製
乾燥N-4-ブロモベンジル-N-(3,4-ジメトキシシンナモイル)-4-O-メチルヒドロキシルアミン)フェノキシメチル-コポリ(スチレン-1%-ジビニルベンゼン)-樹脂を12 mLの乾燥THF中で膨潤させ、振とうし、0℃で30分間冷却する。THF中のLiAlH4 (0.5 mL, 2 当量)を添加し、その混合物を0℃で30分間振とうする。飽和KHSO4 水溶液 (0.5 mL) 及び酒石酸カリウム、ナトリウム溶液(0.3 mL) を添加し、その混合物を周囲温度に温めながら30分間振とうする。乾燥Na2SO4を添加し、15分間振とうすることにより過剰のH2O を乾燥させる。その混合物を低い窒素圧で濾過し、ジクロロメタン8 mLで3回洗浄し、濾過する。濾液を更にNa2SO4で乾燥させ、カラムクロマトグラフィー用のシリカゲル60(粒子サイズ 0.040-0.063 mm)の短い床(1 inch)で濾過し、溶媒を真空で除去して3,4-ジメトキシシンナムアルデヒドを得る。1H NMR (CDCl3) δ 9.65 (1H,d), 7.40 (1H,d), 7.12 (1H,d), 7.06 (1H,s), 6.87 (1H,d), 6.60 (1H,dd), 3.90 (6H,s); MS (EI): m/z = 193 [M+H+].
【0424】
実施例36-43
実施例33-35の操作を使用して、所望のカルボン酸出発物質から実施例36-43の化合物を調製する。
【0425】
実施例36
アントラニルアルデヒドの調製
1H NMR (CDCl3) δ 9.88 (1H,s), 7,52-7.58 (1H,d), 7.11-7.38 (7H,m), 6.81 (1H,t); MS (EI): m/z = 198 [M+H+].
【0426】
実施例37
2-ビベンジルアルデヒドの調製
1H NMR (CDCl3) δ 10.18 (1H,s), 7.83 (1H,d), 7.14-7.52 (8H,m), 3.30 (2H,t), 2.87 (2H,t); MS (EI): m/z = 211 [M+H+].
【0427】
実施例38
4-メトキシ-2-キノリンアルデヒドの調製
1H NMR (CDCl3) δ 10.17 (1H,s), 8.27 (1H,d), 8.18 (1H,d), 7.78 (1H,t), 7.62 (1H,t), 7.38 (1H,s), 4.12 (3H,s); MS (EI): m/z = 188 [M+H+]
【0428】
実施例39
3-アセトアミドベンズアルデヒドの調製
1H NMR (CDCl3) δ 9.98 (1H,s), 7.97 (1H,s), 7.86 (1H,d), 7.62 (1H,d), 7.48 (1H,t), 2.21 (3H,s). MS (EI): m/z = 164 [M+H+].
【0429】
実施例40
4-(4-N-プロピルフェニル) ベンズアルデヒドの調製
1H NMR (CDCl3) δ 10.02 (1H,s), 7,92 (2H,d), 7.72 (2H,d), 7.53 (2H,d), 7.26 (2H,d), 2.65 (2H,t), 1.68 (2H, dt), 0.95 (3H,t); MS (EI): m/z = 225 [M+H+].
【0430】
実施例41
3-キノリンアルデヒドの調製
1H NMR (CDCl3) δ 10.26 (1H,s), 9.38 (1H,s), 8.64 (1H,s), 8.20 (1H,d), 7.98 (1H,t), 7.89 (1H,t), 7.65 (1H,t); MS (EI): m/z = 158 [M+H+].
【0431】
実施例42
3-(3,4-メチレンジオキシ) プロピオンアルデヒドの調製
1HNMR (CDCl3) δ 9.80 (1H,s), 7.60-7.74 (3H,m), 5.92 (2H,s), 2.88 (2H,t), 2,74 (2H,t); MS (EI): m/z = 179 [M+H+].
【0432】
実施例43
2-フェニル-4-キノリンアルデヒドの調製
1H NMR (CDCl3) δ 10.58 (1H,s), 9.00 (1H,d) 8.19-8.30 (4H,m), 7.82 (1H,t), 7.70 (1H,t), 7.47-7.59 (3H,m); MS (EI): m/z = 234 [M+H+].
【0433】
実施例44
4-カルボキシ-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂の調製
【0434】

【0435】
メリフィールド樹脂 (2 ミリモル/g, 600 mg, 1.2 ミリモル)を無水DMF (20 mL)中で膨潤させる。2,3,5,6-テトラフルオロ-4-ヒドロキシ安息香酸水和物(2.28 g, 10 ミリモル) 及び炭酸セシウム(3.26 g, 10 ミリモル) を添加し、その反応混合物を穏やかに攪拌しながら85℃で12時間加熱する。反応混合物を濾過し、4-カルボキシ-2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシメチル-コポリ(スチレン-1% ジビニルベンゼン) 樹脂をDMF (5x)、20% DMF水溶液 (5x)、THF (5x) 及びジクロロメタンで洗浄し、真空で一夜乾燥させる。IR (顕微鏡, cm-1): 1640 (C=O); 19F NMR (ナノプローブ) -144.4 ppm, -160.2 ppm.

EDS
【0436】
エネルギー分散x-線測定をPGTデジタル検出器を取りつけたエレクトロスキャン・スキャニング電子顕微鏡を用いて行う。ビーズをアルミニウムスタッブに取りつけ、導電性被覆しないで試験する。正味のx-線カウントをバックグラウンドについての修正後に報告する。修正を原子番号、蛍光又は吸光度について行わない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】


(式中、
A2は直接結合もしくはアルキレン、又はNR13(式中、R13は水素又はアルキルである)であり、
R9は式-L1-R14(式中、L1は直接結合又は必要によりアルコキシ、アリール、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、ハロゲン、ヘテロアリール、ヒドロキシル、又はオキソにより置換されていてもよい直鎖又は分岐C1-6アルキレン鎖を表し、かつR14は水素、アリール、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロカルバモイル、シクロイミジル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、-NH-C(=O)-NH2、(N-カルバモイル)環状アミン、-C=N-O-C(=O)-NH2、-C(=O)-NY1Y2[式中、Y1及びY2は独立に水素、アルキル、アリールアルキル、及びアリールであり、又は置換基Y1Y2N-が必要によりO、S、NH又はNR13から選ばれた付加的なヘテロ原子を含んでいてもよい4-6員環状アミンを形成する]、-NY1SO2アリール、-NHR13、-SR13又は-OR13である)の基、又は基L2-R15(式中、L2は必要によりカルボキシ又はシアノで置換されていてもよい2個から約6個までの炭素原子を含む直鎖又は分岐炭素鎖(これは二重炭素−炭素結合又は三重炭素−炭素結合を含み、又は酸素原子もしくは硫黄原子、フェニレン結合、イミノ(-NH-)結合もしくはアルキルイミノ結合、又はスルフィニル基もしくはスルホニル基により中断されている)を表し、かつR15は水素、アリール、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールである)であり、又はR9及びR10はそれらが結合されている原子と一緒になって環を形成し、又はR9及びR11はそれらが結合されている原子と一緒になって環を形成し、
R10及びR12は独立に水素又はアルキルであり、又はR10及びR12は一緒になって結合を形成し、
R11は基-L3-R16(式中、L3は直接結合又は必要によりアルコキシ、アリール、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、ハロゲン、ヘテロアリール、ヒドロキシル、又はオキソにより置換されていてもよい直鎖又は分岐C1-6アルキレン鎖を表し、又はL3は2個から約6個までの炭素原子を含む直鎖又は分岐炭素鎖(これは二重炭素−炭素結合又は三重炭素−炭素結合を含み、又は酸素原子もしくは硫黄原子、フェニレン結合、イミノ(-NH-)結合もしくはアルキルイミノ結合、又はスルフィニル基もしくはスルホニル基により中断されている)を表し、かつR16は水素、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロカルバモイル、シクロイミジル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、-NH-C(=O)-NH2、(N-カルバモイル)環状アミン、-C=N-O-C(=O)-NH2、-C(=O)-NY1Y2[式中、Y1及びY2は独立に水素、アルキル、アリールアルキル、及びアリールであり、又は置換基Y1Y2N-が必要によりO、S、NH又はNR13から選ばれた付加的なヘテロ原子を含んでいてもよい4-6員環状アミンを形成する]、-NY1SO2アリールである)を表し、又はR11及びR9はそれらが結合されている原子と一緒になって環を形成し、又はR11及びR12はそれらが結合されている原子と一緒になって環を形成し、
Arは

から選ばれた基であり、
式中、R17は必要により1個以上のハロゲン原子により置換されていてもよい1〜約6個の炭素原子の直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、又はZ3が直接結合である場合には、R17は又水素原子、アルケニル基又はアルキニル基を表してもよく、
R18は必要により置換されていてもよいシクロアルキル基、シクロアルケニル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、部分飽和ビシクロアリール基又はヘテロアリール基を表し、
R19はR20、-OR20、-SR20、-SOR20、-SO2R20、-SO2NR20R21、-NR20SO2R21、-NR20R21、-O(C=O)NR20R21、-NR20C(=O)R21、-N(OH)C(=O)R20、又は-C(=O)N(OH)R21(式中、R20及びR21(これらは同じであってもよく、又異なっていてもよい)は夫々水素原子、又はアルキル基、アルケニル基、ヘテロシクロアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールアルキル基又はヘテロアリールアルキル基を表し、又は基NR20R21は必要によりO、N、又はSから選ばれた1個以上の付加的なヘテロ原子を含んでもよい5〜7員環状アミンを表し、R18が置換シクロアルキル基を表す場合、そのシクロアルキル基はOR23、SR24、SOR24、SO2R24、NH2、NR13R24、=NOR24、=NOH、=NNHR24、=NOCONHR24、=NCO2R24、SOR24、NHCOR24、NHSO2R24、SO2NR13R24、R23、CONHR24、CONHCH2CO2R13、CONR24R13、又はN3から選ばれた1個以上(例えば、1個、2個又は3個)の置換基により置換されており、式中、R23は水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、R24はアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、又は置換基NR13R24が必要によりO、S、NH又はNR13から選ばれた付加的なヘテロ原子を含んでいてもよい4-7員環状アミンを形成し、又R18が窒素原子を含む置換ヘテロシクロアルキル基を表す場合、その環は環炭素原子の1個以上(例えば、1個、2個又は3個)の位置で置換されており、その置換基はオキソ、シアノ、CO2R13、CONHCH2CO2R13、アリール、アリールアルキル、アルキル又はヒドロキシアルキルから選ばれ、かつ/又は環窒素原子の位置で置換されており、その置換基はR13、(CH2)nCO2H、(CH2)nCO2R24、(CH2)nCONR13R24、(CH2)nCOR24、CONH2、CONHR24、COR24、SO2R24、又はOR24から選ばれ、
A3は直接結合、必要によりハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、オキソ、シクロアルキル、アリール又はヘテロアリールにより置換されていてもよい直鎖又は分岐C1-6アルキレン鎖を表し、又はA3は2個から約6個までの炭素原子を含む直鎖又は分岐炭素鎖(これは二重又は三重炭素−炭素結合を含み、又は酸素原子もしくは硫黄原子、フェニレン結合、イミノ(-NH-)結合又はアルキルイミノ結合、又はスルフィニル基もしくはスルホニル基により中断されている)を表し、
Z1及びZ3は夫々酸素原子もしくは硫黄原子、直接結合又はNHを表し、
Z2は酸素原子もしくは硫黄原子、又は直接結合を表し、
B、C、D、及びEは独立に炭素又はO、S、N、NOR22又はNR22(式中、R22は水素又はC1-4直鎖又は分岐鎖アルキル基、アリール基、アリールC1-4アルキル基、ヘテロアリール基又はヘテロアリールC1-4アルキル基である)から選ばれたヘテロ原子を表し、又はB、C、D又はEの三つが炭素又はO、N、NR22、又はSから選ばれたヘテロ原子を表し、その他が直接結合を表すが、2個のO原子又はS原子が隣接位置にある化合物を除き、又B、C、D及びEを結合する結合は単結合又は二重結合であってもよく、
Q1、Q2及びQ3(これらは同じであってもよく、又異なっていてもよい)は夫々CH結合もしくはCX1結合又は窒素原子を表し、X1はハロゲン原子を表し、かつ nは0、1又は2である)
のヒドロキサム酸化合物、又はそのN−オキサイド、プロドラッグ、酸アイソスター、医薬上許される塩、もしくは溶媒和物の調製方法であって、(a) 式

のカルボン酸化合物を式

のポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物にカップリングして式

のポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物を生成し、そして
(b) ポリマーヒドロキサム酸樹脂化合物を酸で処理することを特徴とする上記ヒドロキサム酸化合物の調製方法。
【請求項2】
酸がトリフルオロ酢酸である請求の範囲第1項に記載の方法。
【請求項3】


(式中、

は固体担体であり、かつLは不在又は結合基である)
のポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物を式

のカルボニル化合物と反応させることを特徴とする式

(式中、

は固体担体であり、Lは不在又は結合基であり、かつRa及びRbは独立にH、脂肪族又は芳香族である)
のポリマーオキシムエーテル樹脂化合物の調製方法。
【請求項4】
Lが結合基である請求の範囲第3項に記載の方法。
【請求項5】
Lが式

の結合基である請求の範囲第4項に記載の方法。
(式中、
Aは不在又は式-X1-Z-の基であり、
X1は-CHR-又は-CHR-Y-CO-(CH2)n-(式中、RはH、アルキル、フェニル、又は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリルもしくは-NO2で置換されたフェニルであり、
Yは-O-又は-NH-であり、
nは1〜6の整数である)であり、かつ
Zは-O-又は-NH-であり、
R1、R1a、R2、及びR2aは独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R3及びR4は独立に-H、アルキル、フェニル、又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル及び-NO2から選ばれた一つ以上の置換基で置換されたフェニルであり、又は
R1及びR2の一つはR3及びR4の一つ及びそれらが結合される炭素原子と一緒になって式

(式中、
R1'は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R6、R7及びR8は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2から選ばれる)
の結合基を形成する)
【請求項6】


(式中、

は固体担体であり、かつLは不在又は結合基である)
のポリマーオキシムエーテル樹脂化合物からα−アミン化合物を還元的開裂することを特徴とする式

(式中、Rd及びReは独立にH、脂肪族又はアリールであり、但し、Rd及びReが両方ともHではないことを条件とする)
のα−アミン化合物の調製方法。
【請求項7】
Lが結合基である請求の範囲第6項に記載の方法。
【請求項8】
Lが式

の結合基である請求の範囲第7項に記載の方法。
(式中、
Aは不在又は式-X1-Z-の基であり、
X1は-CHR-又は-CHR-Y-CO-(CH2)n-(式中、RはH、アルキル、フェニル、又は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリルもしくは-NO2で置換されたフェニルであり、
Yは-O-又は-NH-であり、
nは1〜6の整数である)であり、かつ
Zは-O-又は-NH-であり、
R1、R1a、R2、及びR2aは独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R3及びR4は独立に-H、アルキル、フェニル、又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル及び-NO2から選ばれた一つ以上の置換基で置換されたフェニルであり、又は
R1及びR2の一つはR3及びR4の一つ及びそれらが結合される炭素原子と一緒になって式

(式中、
R1'は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R6、R7及びR8は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2から選ばれる)
の結合基を形成する)
【請求項9】
水素化物還元剤を使用して還元的開裂を行う請求の範囲第8項に記載の方法。
【請求項10】
還元的開裂をNaBH3CN及びLiAlH4によるポリマーオキシムエーテル樹脂化合物の連続処理により行う請求の範囲第9項に記載の方法。
【請求項11】
(a) 式

(式中、

は固体担体であり、かつLは不在又は結合基である)
のポリマーオキシムエーテル化合物を式RfM(式中、Rfは脂肪族陰イオン又は芳香族陰イオンであり、かつMは金属陽イオンである)の有機金属試薬と反応させて式

のポリマーα−置換ヒドロキシルアミン樹脂化合物を生成し、そして
(b) α−置換ヒドロキシルアミン樹脂化合物を還元的開裂することを特徴とする式

(式中、Rd及びReはRd及びReが両方ともHではないことを条件として独立にH、脂肪族又は芳香族であり、かつRfは脂肪族又は芳香族である)の置換α−アミン化合物の調製方法。
【請求項12】
MがLi又はMgX(式中、XはBr又はClである)である請求の範囲第11項に記載の方法。
【請求項13】
水素化物塩基を使用して還元的開裂を行う請求の範囲第12項に記載の方法。
【請求項14】
水素化物塩基がBH3THF又はLiAlH4である請求の範囲第13項に記載の方法。
【請求項15】
Lが結合基である請求の範囲第14項に記載の方法。
【請求項16】
Lが式

の結合基である請求の範囲第15項に記載の方法。
(式中、
Aは不在又は式-X1-Z-の基であり、
X1は-CHR-又は-CHR-Y-CO-(CH2)n-(式中、RはH、アルキル、フェニル、又は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリルもしくは-NO2で置換されたフェニルであり、
Yは-O-又は-NH-であり、 nは1〜6の整数である)であり、かつ
Zは-O-又は-NH-であり、
R1、R1a、R2、及びR2aは独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R3及びR4は独立に-H、アルキル、フェニル、又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル及び-NO2から選ばれた一つ以上の置換基で置換されたフェニルであり、又は
R1及びR2の一つはR3及びR4の一つ及びそれらが結合される炭素原子と一緒になって式

(式中、
R1'は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R6、R7及びR8は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2から選ばれる)
の結合基を形成する)
【請求項17】
(a) 式

(式中、

は固体担体であり、かつLは不在又は結合基である)
のα,β-不飽和ポリマーヒドロキサム酸エステル樹脂化合物をチオフェノール及び遊離基開始剤で処理して式

のポリマーオキシミルラクトン化合物を生成し、そして
(b) ポリマーオキシミルラクトン化合物を酸水溶液で処理することを特徴とする式

(式中、Rg、Rh及びRiは脂肪族又は芳香族であり、かつPhはフェニルである)のラクトン化合物の調製方法。
【請求項18】
遊離基開始剤が2,2'-アゾビスイソブチロニトリルである請求の範囲第17項に記載の方法。
【請求項19】
酸水溶液がHCl水溶液である請求の範囲第18項に記載の方法。
【請求項20】


のポリマーヒドロキシルアミン樹脂化合物を式

のα,β-不飽和カルボン酸エステル化合物と反応させることにより式

(式中、

、L並びにRg及びRh及びRiは本明細書に定義されるとおりである)
のα,β-不飽和ポリマーヒドロキサム酸エステル樹脂化合物を調製する請求の範囲第17項に記載の方法。
【請求項21】
Lが結合基である請求の範囲第20項に記載の方法。
【請求項22】
Lが式

の結合基である請求の範囲第21項に記載の方法。
(式中、
Aは不在又は式-X1-Z-の基であり、
X1は-CHR-又は-CHR-Y-CO-(CH2)n-(式中、RはH、アルキル、フェニル、又は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリルもしくは-NO2で置換されたフェニルであり、
Yは-O-又は-NH-であり、
nは1〜6の整数である)であり、かつ
Zは-O-又は-NH-であり、
R1、R1a、R2、及びR2aは独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R3及びR4は独立に-H、アルキル、フェニル、又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル及び-NO2から選ばれた一つ以上の置換基で置換されたフェニルであり、又は
R1及びR2の一つはR3及びR4の一つ及びそれらが結合される炭素原子と一緒になって式

(式中、
R1'は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R6、R7及びR8は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2から選ばれる)
の結合基を形成する)
【請求項23】
(a) 式

(式中、

は固体担体であり、かつLは不在又は結合基である)
のポリマーアセトフェノンオキシム化合物を水素化トリアルキルスズ及び遊離基開始剤で処理して式

のポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を生成し、そして(b)ポリマーαー環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を酸水溶液で処理することを特徴とする式

(式中、Rj及びRkは脂肪族又は芳香族であり、かつQは-O-又は-CH2-である)
のα−環状ヒドロキシルアミン化合物の調製方法。
【請求項24】
Lが結合基である請求の範囲第23項に記載の方法。
【請求項25】
Lが式

の結合基である請求の範囲第24項に記載の方法。
(式中、
Aは不在又は式-X1-Z-の基であり、
X1は-CHR-又は-CHR-Y-CO-(CH2)n-(式中、RはH、アルキル、フェニル、又は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリルもしくは-NO2で置換されたフェニルであり、
Yは-O-又は-NH-であり、
nは1〜6の整数である)であり、かつ
Zは-O-又は-NH-であり、
R1、R1a、R2、及びR2aは独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R3及びR4は独立に-H、アルキル、フェニル、又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル及び-NO2から選ばれた一つ以上の置換基で置換されたフェニルであり、又は
R1及びR2の一つはR3及びR4の一つ及びそれらが結合される炭素原子と一緒になって式

(式中、
R1'は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R6、R7及びR8は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2から選ばれる)
の結合基を形成する)
【請求項26】
トリアルキルスズ水素化物がトリ-n-ブチルスズ水素化物である請求の範囲第25項に記載の方法。
【請求項27】
遊離基開始剤が2,2'-アゾビスイソブチロニトリルである請求の範囲第26項に記載の方法。
【請求項28】


(式中、

は固体担体であり、かつLは不在又は結合基である)
のポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を還元的開裂することを特徴とする式

(式中、Rj及びRkは脂肪族又は芳香族であり、かつQは-O-又は-CH2-である)のα−環状アミノ化合物の調製方法。
【請求項29】
水素化物還元剤を使用して還元的開裂を行う請求の範囲第28項に記載の方法。
【請求項30】
水素化物還元剤がLiAlH4である請求の範囲第29項に記載の方法。
【請求項31】
Lが結合基である請求の範囲第30項に記載の方法。
【請求項32】
Lが式

の結合基である請求の範囲第31項に記載の方法。
(式中、
Aは不在又は式-X1-Z-の基であり、
X1は-CHR-又は-CHR-Y-CO-(CH2)n-(式中、RはH、アルキル、フェニル、又は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリルもしくは-NO2で置換されたフェニルであり、
Yは-O-又は-NH-であり、
nは1〜6の整数である)であり、かつ
Zは-O-又は-NH-であり、
R1、R1a、R2、及びR2aは独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R3及びR4は独立に-H、アルキル、フェニル、又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル及び-NO2から選ばれた一つ以上の置換基で置換されたフェニルであり、又は
R1及びR2の一つはR3及びR4の一つ及びそれらが結合される炭素原子と一緒になって式

(式中、
R1'は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R6、R7及びR8は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2から選ばれる)
の結合基を形成する)
【請求項33】
(a) 式

(式中、

は固体担体であり、かつLは不在又は結合基である)
のポリマーアセトフェノンオキシム化合物を水素化トリアルキルスズ及び遊離基開始剤で処理して式

のポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を生成し、そして
(b) ポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を酸水溶液で処理することを特徴とする式

(式中、Rj、Rk及びRlは脂肪族又は芳香族であり、かつQは-O-又は-CH2-である)
のα−環状ビドロキシルアミン化合物の調製方法。
【請求項34】
Lが結合基である請求の範囲第33項に記載の方法。
【請求項35】
Lが式

の結合基である請求の範囲第34項に記載の方法。
(式中、
Aは不在又は式-X1-Z-の基であり、
X1は-CHR-又は-CHR-Y-CO-(CH2)n-(式中、RはH、アルキル、フェニル、又は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリルもしくは-NO2で置換されたフェニルであり、
Yは-O-又は-NH-であり、
nは1〜6の整数である)であり、かつ
Zは-O-又は-NH-であり、
R1、R1a、R2、及びR2aは独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R3及びR4は独立に-H、アルキル、フェニル、又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル及び-NO2から選ばれた一つ以上の置換基で置換されたフェニルであり、又は
R1及びR2の一つはR3及びR4の一つ及びそれらが結合される炭素原子と一緒になって式

(式中、
R1'は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R6、R7及びR8は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2から選ばれる)
の結合基を形成する)
【請求項36】
トリアルキルスズ水素化物がトリ-n-ブチルスズ水素化物である請求の範囲第35項に記載の方法。
【請求項37】
遊離基開始剤が2,2'-アゾビスイソブチロニトリルである請求の範囲第36項に記載の方法。
【請求項38】



(式中、

は固体担体であり、かつLは不在又は結合基である)
のポリマーα−環状ヒドロキシルアミン樹脂化合物を還元的開裂することを特徴とする式

(式中、Rj、Rk及びRlは脂肪族又は芳香族であり、かつQは-O-又は-CH2-である)
のα−環状アミノ化合物の調製方法。
【請求項39】
水素化物還元剤を使用して還元的開裂を行う請求の範囲第38項に記載の方法。
【請求項40】
水素化物還元剤がLiAlH4である請求の範囲第39項に記載の方法。
【請求項41】
Lが結合基である請求の範囲第40項に記載の方法。
【請求項42】
Lが式

の結合基である請求の範囲第70項に記載の方法。
(式中、
Aは不在又は式-X1-Z-の基であり、
X1は-CHR-又は-CHR-Y-CO-(CH2)n-(式中、RはH、アルキル、フェニル、又は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリルもしくは-NO2で置換されたフェニルであり、
Yは-O-又は-NH-であり、
nは1〜6の整数である)であり、かつ
Zは-O-又は-NH-であり、
R1、R1a、R2、及びR2aは独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R3及びR4は独立に-H、アルキル、フェニル、又はアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル及び-NO2から選ばれた一つ以上の置換基で置換されたフェニルであり、又は
R1及びR2の一つはR3及びR4の一つ及びそれらが結合される炭素原子と一緒になって式

(式中、
R1'は-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2であり、かつ
R6、R7及びR8は独立に-H、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ニトリル又は-NO2から選ばれる)
の結合基を形成する)

【公開番号】特開2008−69163(P2008−69163A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−259846(P2007−259846)
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【分割の表示】特願平10−530231の分割
【原出願日】平成9年12月17日(1997.12.17)
【出願人】(501138884)アヴェンティス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】