説明

アレーアンテナを用いた無線通信装置、その校正方法、及び無線通信基地局システム

【課題】校正用送受信装置による部品点数の増加を抑制して装置の大きさを小さくし、コストを下げることができるアレーアンテナを用いた無線通信装置を提供する。
【解決手段】無線通信装置は、複数のアンテナ素子、通信用送受信装置、複数の方向性結合器、電力分配合成器、校正用送受信装置を備える。校正用送受信装置は、通信用送受信装置の送信側及び受信側に接続される送信側スイッチ及び受信側スイッチを備える。通信用送受信装置の受信側の校正時には、校正用信号を通信用送受信装置の送信側、送信側スイッチ、電力分配合成器の各経路、各方向性結合器を介し各アンテナ素子の経路に供給し、通信用送受信装置の受信側を介し受信する。通信用送受信装置の送信側の校正時には、校正用信号を通信用送受信装置の送信側を介し各アンテナ素子の経路に供給し、各方向性結合器、電力分配合成器の各経路、受信側スイッチ、通信用送受信装置の受信側を介し受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アレーアンテナを用いた無線通信装置、その校正方法、及び無線通信基地局システムに係り、特にTDD(Time Division Duplex)方式の無線通信基地局の適応アレーアンテナシステムで用いられる校正装置及び校正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、複数のアンテナ素子を有する適応アレーアンテナシステムでは、各素子に対応する複数の送受信部の特性(振幅、位相)のばらつきがヌル形成等のビームフォーミングに関する性能劣化の要因となるため、これらを考慮した振幅、位相の校正(キャリブレーション)を行う必要がある。このような校正を行う装置の一例を図5に示す。
【0003】
図5に示す関連技術のアレーアンテナを用いた無線通信装置は、TDD方式の無線通信基地局装置に用いられるもので、適応アレーアンテナシステムのアンテナ素子を構成する複数(図中の例では4つ)のアンテナ(以下、「第1〜第4アンテナ」と呼ぶ。)101−104を有する。第1〜第4アンテナ101−104の各信号経路(アンテナ経路)には、送信、受信を切り替えるためのTDD用送受切り替えスイッチである複数のスイッチ(以下、「第1〜第4スイッチ」と呼ぶ。)401−404が接続される。第1〜第4スイッチ401−404の受信側及び送信側には、通信用送受信装置が接続される。
【0004】
通信用送受信装置は、送信側に、複数の電力増幅器(PA:パワーアンプ)(以下、「第1〜第4電力増幅器」と呼ぶ。)501−504と、複数のアップコンバータ(以下、「第1〜第4アップコンバータ」と呼ぶ。)701−704と、複数のデジタルアナログ変換器(DAC:Digital to Analog Converter)(以下、「第1〜第4DAC」と呼ぶ。)901−904を有している。また、通信用送受信装置は、受信側に、複数の低雑音増幅器(LNA:ローノイズアンプ)(以下、「第1〜第4低雑音増幅器」と呼ぶ。)601−604と、複数のダウンコンバータ(以下、「第1〜第4ダウンコンバータ」と呼ぶ。)801−804と、複数のアナログデジタル変換器(ADC:Analog to Digital Converter)(以下、「第1〜第4アナログデジタル変換器」と呼ぶ。)111−114を有している。この通信用送受信装置には、ビームフォーミングの重み付けを行う機能を有するベースバンド信号処理部14が接続される。
【0005】
また、第1〜第4アンテナ101−104と第1〜第4スイッチ401−404との間には、第1〜第4アンテナ101−104に信号を入出力する信号経路から校正用信号を取り出したり、入力したりするための素子である複数の方向性結合器(Directional Coupler)(以下、「第1〜第4方向性結合器」呼ぶ。)201−204が結合される。第1〜第4方向性結合器201−204には、第1〜第4アンテナ101−104の信号経路と結合する複数の信号経路を有する電力分配合成器(DIV(Divider)/COM(Combiner))3が接続される。電力分配合成器3には、送信、受信を切り替えるためのスイッチ(以下、「校正用切り替えスイッチ」と呼ぶ。)405が接続される。校正用切り替えスイッチ405の送信側及び受信側に校正用送受信装置が接続される。
【0006】
校正用送受信装置は、送信側にアップコンバータ705とDAC905を有し、受信側にダウンコンバータ805とアナログデジタル変換器115を有している。校正用送受信装置には、校正用信号を発生する機能を持ち、校正用信号の信号処理により各アンテナ経路の特性のばらつきを補正する係数(補正値)を求める校正信号処理部13が接続される。校正信号処理部13は、ベースバンド信号処理部14に接続される。
【0007】
上記構成において、送信時には、ベースバンド信号処理部14でビームフォーミングの重み付けが行われたベースバンド信号が、第1〜第4DAC901−904でアナログ信号に変換され、第1〜第4アップコンバータ701−704でRF(Radio Frequency)周波数の信号に変換され、第1〜第4電力増幅器501−504で増幅され、第1〜第4スイッチ401−404を介して、第1〜第4アンテナ101−104から送信される。また、受信時には、第1〜第4アンテナ101−104で受信されたRF周波数の信号は、第1〜第4スイッチ401−404を介して、第1〜第4低雑音増幅器601−604で増幅され、第1〜第4ダウンコンバータ801−804で中間周波数の信号に変換され、第1〜第4アナログデジタル変換器111−114でデジタル信号に変換され、ベースバンド信号処理部14で重み付けされてビームフォーミングされる。
【0008】
一方、通信用送受信装置の受信側(第1〜第4低雑音増幅器601−604、第1〜第4ダウンコンバータ801−802、第1〜第4アナログデジタル変換器111−114)の校正時には、校正信号処理部13により校正用信号が生成され、その校正用信号がDAC905でアナログ信号に変換され、アップコンバータ705でRF周波数の信号に変換され、校正用切り替えスイッチ405を介して、電力分配合成器3で分配され、第1〜第4方向性結合器201−204で各アンテナ経路と結合する。各アンテナ経路と結合した校正信号は、第1〜第4スイッチ401−404を介して、第1〜第4低雑音増幅器601−604で増幅され、第1〜第4ダウンコンバータ801−802、第1〜第4アナログデジタル変換器111−114を通って、ベースバンド信号に変換され、ベースバンド信号処理部14を介して、校正信号処理部13に入力される。これにより、入力された校正信号は、校正信号処理部13で信号処理され、受信側の各アンテナ経路の振幅、位相、遅延の測定が行われ、その測定結果に基づき受信側の各アンテナ経路の特性のばらつきを補正する係数が求められる。
【0009】
また、通信用送受信装置の送信側(第1〜第4DAC901−904、第1〜第4アップコンバータ701−704、第1〜第4電力増幅器501−504)の校正時には、ベースバンド信号処理部14により校正用信号が生成され、その校正用信号がDAC901−904でアナログ信号に変換され、第1〜第4アップコンバータ701−704でRF周波数の信号に変換され、第1〜第4電力増幅器501−504で増幅される。増幅された校正信号は、第1〜第4スイッチ401−404を通り、第1〜第4方向性結合器201−204で結合し、電力分配合成器3で合成される。合成された校正信号は、校正用切り替えスイッチ405を介して、ダウンコンバータ805で中間周波数の信号に変換され、アナログデジタル変換器115を通ってデジタル信号に変換され、校正信号処理部13に入力される。これにより、入力された校正信号は、校正信号処理部13で信号処理され、送信側の各アンテナ経路の振幅、位相、遅延の測定が行われ、その測定結果に基づき送信側の各アンテナ経路の特性のばらつきを補正する係数が求められる。
【0010】
上記に関連して、例えば特許文献1には、n個(nは1以上の整数)のアンテナ素子を配置したアレーアンテナと、各アンテナ素子に対応して設けられたn個の無線送受信部と、ユーザ数に対応するユーザ信号処理部とを有するアレーアンテナ送受信装置において、送信時または受信時に、キャリブレーション信号をユーザ送受信信号に多重して各無線送受信部に供給し、各無線送受信部の内部で生じる振幅/位相変動を補償するキャリブレーション手段を備えたアレーアンテナ送受信装置が開示されている。
【特許文献1】特開2002−353865号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述した関連技術のアレーアンテナを用いた無線通信装置では、通信用送受信装置であるアップコンバータ701−704、デジタルアナログ変換器901−904、ダウンコンバータ801−804、アナログデジタル変換器111−114とは別に、校正用送受信装置であるアップコンバータ705、デジタルアナログ変換器905、ダウンコンバータ805、アナログデジタル変換器115が必要になるため、部品点数が増え、装置が大きくなり、コストも高くなったりするという問題があった。これは、特許文献1に開示されているアレーアンテナ送受信装置でも同様であった。このアレーアンテナ送受信装置では、n個の無線送受信部とは別に、キャリブレーション手段としてキャリブレーション信号送受信処理部が必要になるため、上記と同様の問題があった。
【0012】
本発明は、このような問題を解決するもので、校正用送受信装置による部品点数の増加を抑制して装置の大きさを小さくし、コストを下げることができるアレーアンテナを用いた無線通信装置、その校正方法、及び無線通信基地局システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係るアレーアンテナを用いた無線通信装置は、アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の信号経路に接続される通信用送受信装置と、前記複数のアンテナ素子の信号経路に接続される複数の方向性結合器と、前記複数の方向性結合器を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路と結合する複数の信号経路を有する電力分配合成器と、前記電力分配合成器に接続される校正用送受信装置とを有し、前記校正用送受信装置は、前記通信用送受信装置の送信側及び前記複数のアンテナ素子の信号経路間と、前記通信用送受信装置の送信側及び前記電力分配合成器間とを互いに切り替え可能に接続される送信側スイッチと、前記通信用送受信装置の受信側及び前記複数のアンテナ素子の信号経路間と、前記通信用送受信装置の受信側及び前記電力分配合成器間とを互いに切り替え可能に接続される受信側スイッチとを備え、前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側、前記送信側スイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して前記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信し、前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記受信側スイッチ、及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るアレーアンテナを用いた無線通信装置の校正方法は、アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子の信号経路に接続される通信用送受信装置と、前記複数のアンテナ素子の信号経路に接続される複数の方向性結合器と、前記複数の方向性結合器を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路と結合する複数の信号経路を有する電力分配合成器と、前記電力分配合成器に接続される校正用送受信装置とを有する無線通信装置の校正方法であって、前記校正用送受信装置は、前記通信用送受信装置の送信側及び前記複数のアンテナ素子の信号経路間と、前記通信用送受信装置の送信側及び前記電力分配合成器間とを互いに切り替え可能に接続される送信側スイッチと、前記通信用送受信装置の受信側及び前記複数のアンテナ素子の信号経路間と、前記通信用送受信装置の受信側及び前記電力分配合成器間とを互いに切り替え可能に接続される受信側スイッチとを備え、前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側、前記送信側スイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して前記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信し、前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記受信側スイッチ、及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、アレーアンテナを用いた無線通信装置において、通信用送受信装置と校正用送受信装置を共用することにより、必要なデバイスが少なくなるため、部品点数の増加を抑制して装置の大きさを小さくすることができ、コストを下げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明に係るアレーアンテナを用いた無線通信装置、及びその校正方法、並びに無線通信基地局システムの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図5の関連技術と同様の構成要素については、同一符号を付しその説明を簡略する。
【0017】
図1に示す本実施の形態に係るアレーアンテナを用いた無線通信装置は、TDD方式の無線通信基地局装置に用いられるもので、適応アレーアンテナシステムのアンテナ素子を構成する第1〜第4アンテナ101−104を有する。第1〜第4アンテナ101−104の信号経路(素子系統)には、送信、受信を切り替えるためのTDD用送受切り替えスイッチである第1〜第4スイッチ401−404が接続される。第1〜第4スイッチ401−404の受信側及び送信側には、通信用送受信装置が接続される。
【0018】
通信用送受信装置は、送信側に、第1〜第4電力増幅器501−504と、第1〜第4アップコンバータ701−704と、第1〜第4デジタルアナログ変換器901−904を有している。また、通信用送受信装置は、受信側に、第1〜第4低雑音増幅器601−604と、第1〜第4ダウンコンバータ801−804と、第1〜第4アナログデジタル変換器111−114を有している。この通信用送受信装置には、ビームフォーミングの重み付けを行う機能を有するベースバンド信号処理部14が接続される。
【0019】
また、第1〜第4アンテナ101−104と第1〜第4スイッチ401−404との間には、第1〜第4アンテナ101−104に信号を入出力する信号経路から校正用信号を取り出したり、入力したりするための素子である第1〜第4方向性結合器201−204が結合される。第1〜第4方向性結合器201−204には、第1〜第4アンテナ101−104の信号経路と結合する複数の信号経路を有する電力分配合成器3が接続される。電力分配合成器3には、送信、受信を切り替えるための校正用切り替えスイッチ405が接続される。
【0020】
校正用切り替えスイッチ405の送信側と受信側には、校正用送受信装置として、通信時と校正時の信号経路を切り替えるための送信側スイッチ414と受信側スイッチ424が接続される。送信側スイッチ414は、通信用送受信装置の送信側における第4アップコンバータ704の出力端に接続され、通信時に第4電力増幅器504側の信号経路に接続すると共に、校正時に校正用切り替えスイッチ405側の信号経路に接続するように切り替え可能となっている。受信側スイッチ424は、通信用送受信装置の受信側における第4ダウンコンバータ804の入力端に接続され、通信時に第4低雑音増幅器604の信号経路に接続すると共に、校正時に校正用切り替えスイッチ405側の信号経路に接続するように切り替え可能となっている。
【0021】
通信用送受信装置の送信側における第4デジタルアナログ変換器904の入力端と受信側における第4アナログデジタル変換器114の出力端には、校正信号処理部13が接続される。校正信号処理部13は、適応アレーアンテナシステムの各アンテナ素子に対応する通信用送受信装置の複数の送受信部の特性(振幅、位相)のばらつきを補正するための基準となる校正用信号を発生する機能を持ち、校正用信号の信号処理により各アンテナ経路の特性のばらつきを補正する補正値である係数を求める。校正用信号及びその信号処理方法に関して、適応アレーアンテナシステムの各アンテナ素子における送受信部の位相、振幅の校正が可能なものであれば、既知のものも含めて、いずれのものでも適用可能である。校正信号処理部13は、ベースバンド信号処理部14に接続される。
【0022】
上記構成において、通信時には、送信側スイッチ414は第4電力増幅器504側に繋がり、受信側スイッチ424は第4低雑音増幅器604側に繋がっている。また、第1〜第4スイッチ401−404は、送信時に第1〜第4電力増幅器501−504側に、受信時に第1〜第4低雑音増幅器601−604側に繋がっている。
【0023】
この状態で、送信時には、ベースバンド信号処理部14でビームフォーミングの重み付けが行われたベースバンド信号が、第1〜第4デジタルアナログ変換器901−904でアナログ信号に変換され、第1〜第4アップコンバータ701−704でRF周波数の信号に変換され、第1〜第4電力増幅器501−504で増幅され、第1〜第4スイッチ401−404を介して、第1〜第4アンテナ101−104から送信される。
【0024】
また、受信時には、第1〜第4アンテナ101−104で受信されたRF周波数の信号は、第1〜第4スイッチ401−404を介して、第1〜第4低雑音増幅器601−604で増幅され、第1〜第4ダウンコンバータ801−804で中間周波数の信号に変換され、第1〜第4アナログデジタル変換器111−114でデジタル信号に変換され、ベースバンド信号処理部14で重み付けされてビームフォーミングされる。
【0025】
次に、校正時の動作について説明する。
【0026】
最初に、図2を用いて、通信用送受信装置の受信側の各アンテナ経路(第1〜第4アナログデジタル変換器111−114、第1〜第4ダウンコンバータ801−804、第1〜第4低雑音増幅器601−604)の校正時の動作について説明する。
【0027】
受信側の校正時のタイミングでは、送信側スイッチ414は校正用切り替えスイッチ405側に繋がり、受信側スイッチ424は第4低雑音増幅器604側に繋がっている。この状態で、校正信号処理部13により校正用信号が発生され、その校正用信号が第4デジタルアナログ変換器904でアナログ信号に変換され、第4アップコンバータ704でRF信号に変換される。送信側スイッチ414は校正用切り替えスイッチ405側に繋がっているため、RF変換された校正用信号は、校正用切り替えスイッチ405側に供給される。ここで、校正用切り替えスイッチ405は、送信側スイッチ414側に繋がっているため、供給された校正用信号は、校正用切り替えスイッチ405を介して、電力分配合成器3側に供給される。供給された校正用信号は、電力分配合成器3で各信号経路に分配され、分配された各信号経路を介して第1〜第4方向性結合器201−204で第1〜第4アンテナ素子101−104の各信号経路に結合する。
【0028】
この時、結合した校正用信号を通信用送受信装置の受信側で受信するため、第1〜第4スイッチ401−404は第1〜第4低雑音増幅器601−604側に繋がっている。このため、校正用信号は、第1〜第4スイッチ401−404を介して、第1〜第4低雑音増幅器601−604側に供給される。供給された校正用信号は、第1〜第4低雑音増幅器601−604で増幅され、第1〜第4ダウンコンバータ801−802で中間周波数の信号に変換され、第1〜第4アナログデジタル変換器111−114を通ってデジタル信号(ベースバンド信号)に変換され、ベースバンド信号処理部14を介して、校正信号処理部13に入力される。これにより、入力された校正用信号は、校正信号処理部13で信号処理され、受信側の各アンテナ経路の振幅、位相、遅延の測定が行われ、その測定結果に基づき受信側の各アンテナ経路の特性のばらつきを補正する係数が求められる。
【0029】
次に、図3を用いて、通信用送受信装置の送信側の各アンテナ経路(第1〜第4デジタルアナログ変換器901−904、第1〜第4アップコンバータ701−704、第1〜第4電力増幅器501−504)の校正時の動作について説明する。
【0030】
送信側の校正時のタイミングでは、送信側スイッチ414は第4電力増幅器501側に繋がり、受信側スイッチ424は校正用切り替えスイッチ405側に繋がっている。この状態で、ベースバンド信号処理部14で校正用信号が発生され、その校正用信号が第1〜第4デジタルアナログ変換器901−904でアナログ信号に変換され、第1〜第4アップコンバータ701−704でRF周波数の信号に変換される。この時、第1〜第4スイッチ401−404は第1〜第4電力増幅器501−504側に接続されている。このため、RF周波数の信号に変換された校正信号は、第1〜第4スイッチ401−404を通り、第1〜第4方向性結合器201−204で電力分配合成器3側の各信号経路にそれぞれ結合する。結合した各校正信号は、電力分配合成器3で合成され、校正用切り替えスイッチ405側に供給される。
【0031】
この時、校正用切り替えスイッチ405は受信側スイッチ424側に繋がっており、受信側スイッチ424は校正用切り替えスイッチ405側に繋がっている。このため、電力分配合成器3で合成された校正信号は、校正用切り替えスイッチ405及び受信側スイッチ424を介して、第4ダウンコンバータ804で中間周波数の信号に変換され、第4アナログデジタル変換器114を通ってデジタル信号に変換され、校正信号処理部13に入力される。これにより、入力された校正信号は、校正信号処理部13で信号処理され、送信側の各アンテナ経路の振幅、位相、遅延の測定が行われ、その測定結果に基づき送信側の各アンテナ経路の特性のばらつきを補正する係数が求められる。
【0032】
以上のように本実施の形態では、第4アップコンバータ704の出力端に送信側スイッチ414を設け、第4アップコンバータ704の出力端に受信側スイッチ424を設け、通信時と校正時の信号経路を切り替えることにより、通信用送受信装置と校正用送受信装置を共用している。すなわち、通信用送受信装置である第4アップコンバータ704、第4デジタルアナログ変換器904、第4ダウンコンバータ804、第4アナログデジタル変換器114を校正用送受信装置としても使用している。従って、本実施の形態では、TDD方式の無線通信基地局装置に用いられるアレーアンテナを用いた無線通信装置及びその校正方法において、通信用送受信装置と校正用送受信装置を共用する構成としたため、必要なデバイスが少なくなり、部品点数の増加を抑制して装置の大きさを小さくすることができ、コストを下げることができる。
【0033】
なお、上記実施の形態では、4つのアンテナのうち1つのアンテナに対応するアップコンバータの出力端及びダウンコンバータの入力端にそれぞれ送信側スイッチ及び受信側スイッチを設けた場合を説明しているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
【0034】
例えば、本発明の他の実施の形態として、図4に示すように第1〜第4アップコンバータ701−704の出力端に第1〜第4送信側スイッチ411、412、413、414をそれぞれ設け、第1〜第4ダウンコンバータ801−804の入力端に第1〜第4受信側スイッチ421、422、423、424をそれぞれ設けてもよい。この場合、第4アンテナ104の系が故障しても、他の第1〜第3アンテナ101−103の系の通信用送受信装置を校正用送受信装置と共用することができる。
【0035】
また、上記実施の形態では、アレーアンテナとして4つのアンテナ素子を用いた場合を説明しているが、複数のアンテナ素子は4つに限定されず、アレーアンテナとして機能するものであれば、いずれの構成でも適用可能である。
【0036】
さらに、上記実施の形態では、通信用送受信装置の送信側(送信回路、送信装置、又は送信機)に電力増幅器、アップコンバータ、及びデジタルアナログ変換器を、またその受信側(受信回路、受信装置、又は受信機)に低雑音増幅器、ダウンコンバータ、及びアナログデジタル変換器をそれぞれ備える場合を説明しているが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、適応アレーアンテナシステムとして機能するものであれば、いずれの構成でも適用可能である。
【0037】
以上、上記実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、アレーアンテナを用いた無線通信装置、その校正方法、及び無線通信基地局システムに利用でき、特にTDD方式の無線通信基地局で用いられる適応アレーアンテナシステムの校正装置及び校正方法の用途等に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態に係るアレーアンテナを用いた無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るアレーアンテナを用いた無線通信装置による受信側の校正時の動作を説明するブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るアレーアンテナを用いた無線通信装置による送信側の校正時の動作を説明するブロック図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係るアレーアンテナを用いた無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図5】関連技術のアレーアンテナを用いた無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0040】
3 電力分配合成器
13 校正信号処理部
14 ベースバンド信号処理部
101−104 第1〜第4アンテナ
111−114 第1〜第4アナログデジタル変換器
201−204 第1〜第4方向性結合器
401−404 第1〜第4スイッチ
405 校正用切り替えスイッチ
411−414 送信側スイッチ
421−424 受信側スイッチ
501−504 第1〜第4電力増幅器
601−604 第1〜第4低雑音増幅器
701−704 第1〜第4アップコンバータ
801−804 第1〜第4ダウンコンバータ
901−904 第1〜第4デジタルアナログ変換器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子と、
前記複数のアンテナ素子の信号経路に接続される通信用送受信装置と、
前記複数のアンテナ素子の信号経路及び通信用送受信装置間に接続される複数の方向性結合器と、
前記複数の方向性結合器を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路と結合する複数の信号経路を有する電力分配合成器と、
前記電力分配合成器に接続される校正用送受信装置とを有し、
前記校正用送受信装置は、
前記通信用送受信装置の送信側及び前記複数のアンテナ素子の信号経路間と、前記通信用送受信装置の送信側及び前記電力分配合成器間とを互いに切り替え可能に接続される送信側スイッチと、
前記通信用送受信装置の受信側及び前記複数のアンテナ素子の信号経路間と、前記通信用送受信装置の受信側及び前記電力分配合成器間とを互いに切り替え可能に接続される受信側スイッチとを備え、
前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側、前記送信側スイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して前記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信し、
前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記受信側スイッチ、及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信することを特徴とするアレーアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項2】
前記複数のアンテナ素子の信号経路及び前記通信用送受信装置の送信側間と、前記複数のアンテナ素子の信号経路及び前記通信用送受信装置の受信側間とを互いに切り替え可能に接続される複数の送受切り替えスイッチと、
前記電力分配合成器及び前記送信側スイッチ間と、前記電力分配合成器及び前記受信側スイッチ間とを互いに切り替え可能に接続される校正用切り替えスイッチとをさらに有し、
前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、前記校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側、前記送信側スイッチ、前記校正用切り替えスイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して前記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路、前記複数の送受切り替えスイッチ、及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信し、
前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、前記校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記電力分配合成器、前記受信側スイッチ、及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信することを特徴とする請求項1に記載のアレーアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項3】
前記通信用送受信装置は、前記複数の送受切り替えスイッチの送信側に電力増幅器、アップコンバータ、及びデジタルアナログ変換器を有し、前記複数の送受切り替えスイッチの受信側に低雑音増幅器、ダウンコンバータ、及びアナログデジタル変換器を有し、
前記送信側スイッチは、前記アップコンバータ及び前記電力増幅器間と、前記アップコンバータ及び前記校正用切り替えスイッチ間とを互いに切り替え可能に接続され、
前記受信側スイッチは、前記ダウンコンバータ及び前記低雑音増幅器間と、前記ダウンコンバータ及び前記校正用切り替えスイッチ間とを互いに切り替え可能に接続され、
前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、前記校正用信号を前記デジタルアナログ変換器、前記アップコンバータ、前記送信側スイッチ、及び前記校正用切り替えスイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して前記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路、前記複数の送受切り替えスイッチ、前記低雑音増幅器、前記ダウンコンバータ、及び前記アナログデジタル変換器を介して受信し、
前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、前記校正用信号を前記デジタルアナログ変換器、前記アップコンバータ、前記電力増幅器、前記複数の送受切り替えスイッチを介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記校正用切り替えスイッチ、前記受信側スイッチ、前記ダウンコンバータ、及び前記アナログデジタル変換器を介して受信することを特徴とする請求項2に記載のアレーアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項4】
前記通信用送受信装置に接続され、前記校正用信号を生成する機能を有するベースバンド信号処理部と、
前記通信用送受信装置に接続され、前記校正用信号を生成する機能を有する校正信号処理部とをさらに有し、
前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、前記校正信号処理部からの校正用信号を前記デジタルアナログ変換器、前記アップコンバータ、前記送信側スイッチ、及び前記校正用切り替えスイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して前記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路、前記複数の送受切り替えスイッチ、前記低雑音増幅器、前記ダウンコンバータ、前記アナログデジタル変換器、前記ベースバンド信号処理部、及び前記校正信号処理部を介して受信し、
前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、前記ベースバンド信号処理部からの校正用信号を前記デジタルアナログ変換器、前記アップコンバータ、前記電力増幅器、前記複数の送受切り替えスイッチを介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記校正用切り替えスイッチ、前記受信側スイッチ、前記ダウンコンバータ、及び前記アナログデジタル変換器、及び前記校正信号処理部を介して受信することを特徴とする請求項3に記載のアレーアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項5】
前記送信側スイッチ及び前記受信側スイッチは、前記複数のアンテナ素子毎に複数設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のアレーアンテナを用いた無線通信装置。
【請求項6】
アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子と、
前記複数のアンテナ素子の信号経路に接続される通信用送受信装置と、
前記複数のアンテナ素子の信号経路に接続される複数の方向性結合器と、
前記複数の方向性結合器を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路と結合する複数の信号経路を有する電力分配合成器と、
前記電力分配合成器に接続される校正用送受信装置とを有する無線通信装置の校正方法であって、
前記校正用送受信装置は、
前記通信用送受信装置の送信側及び前記複数のアンテナ素子の信号経路間と、前記通信用送受信装置の送信側及び前記電力分配合成器間とを互いに切り替え可能に接続される送信側スイッチと、
前記通信用送受信装置の受信側及び前記複数のアンテナ素子の信号経路間と、前記通信用送受信装置の受信側及び前記電力分配合成器間とを互いに切り替え可能に接続される受信側スイッチとを備え、
前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側、前記送信側スイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して前記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信し、
前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記受信側スイッチ、及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信することを特徴とするアレーアンテナを用いた無線通信装置の校正方法。
【請求項7】
前記無線通信装置は、
前記複数のアンテナ素子の信号経路及び前記通信用送受信装置の送信側間と、前記複数のアンテナ素子の信号経路及び前記通信用送受信装置の受信側間とを互いに切り替え可能に接続される複数の送受切り替えスイッチと、
前記電力分配合成器及び前記送信側スイッチ間と、前記電力分配合成器及び前記受信側スイッチ間とを互いに切り替え可能に接続される校正用切り替えスイッチとをさらに有し、
前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、前記校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側、前記送信側スイッチ、前記校正用切り替えスイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して前記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路、前記複数の送受切り替えスイッチ、及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信し、
前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、前記校正用信号を前記通信用送受信装置の送信側を介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記受信側スイッチ、及び前記通信用送受信装置の受信側を介して受信することを特徴とする請求項6に記載のアレーアンテナを用いた無線通信装置の校正方法。
【請求項8】
前記通信用送受信装置は、前記複数の送受切り替えスイッチの送信側に電力増幅器、アップコンバータ、及びデジタルアナログ変換器を有し、前記複数の送受切り替えスイッチの受信側に低雑音増幅器、ダウンコンバータ、及びアナログデジタル変換器を有し、
前記送信側スイッチは、前記アップコンバータ及び前記電力増幅器間と、前記アップコンバータ及び前記校正用切り替えスイッチ間とを互いに切り替え可能に接続され、
前記受信側スイッチは、前記ダウンコンバータ及び前記低雑音増幅器間と、前記ダウンコンバータ及び前記校正用切り替えスイッチ間とを互いに切り替え可能に接続され、
前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、前記校正用信号を前記デジタルアナログ変換器、前記アップコンバータ、前記送信側スイッチ、及び前記校正用切り替えスイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路、前記複数の送受切り替えスイッチ、前記低雑音増幅器、前記ダウンコンバータ、及び前記アナログデジタル変換器を介して受信し、
前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、前記校正用信号を前記デジタルアナログ変換器、前記アップコンバータ、前記電力増幅器、前記複数の送受切り替えスイッチを介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記校正用切り替えスイッチ、前記受信側スイッチ、前記ダウンコンバータ、及び前記アナログデジタル変換器を介して受信することを特徴とする請求項7に記載のアレーアンテナを用いた無線通信装置の校正方法。
【請求項9】
前記無線通信装置は、
前記通信用送受信装置に接続され、前記校正用信号を生成する機能を有するベースバンド信号処理部と、
前記通信用送受信装置に接続され、前記校正用信号を生成する機能を有する校正信号処理部とをさらに有し、
前記通信用送受信装置の受信側の校正時に、前記校正信号処理部からの校正用信号を前記デジタルアナログ変換器、前記アップコンバータ、前記送信側スイッチ、前記校正用切り替えスイッチ、及び前記電力分配合成器の各信号経路を介して前記複数の方向性結合器に供給することにより、前記複数のアンテナ素子の信号経路、前記複数の送受切り替えスイッチ、前記低雑音増幅器、前記ダウンコンバータ、前記アナログデジタル変換器、前記ベースバンド信号処理部、及び前記校正信号処理部を介して受信し、
前記通信用送受信装置の送信側の校正時に、前記ベースバンド信号処理部からの校正用信号を前記デジタルアナログ変換器、前記アップコンバータ、前記電力増幅器、前記複数の送受切り替えスイッチを介して前記複数のアンテナ素子の信号経路に供給することにより、前記複数の方向性結合器、前記電力分配合成器の各信号経路、前記校正用切り替えスイッチ、前記受信側スイッチ、前記ダウンコンバータ、前記アナログデジタル変換器、及び前記校正信号処理部を介して受信することを特徴とする請求項8に記載のアレーアンテナを用いた無線通信装置の校正方法。
【請求項10】
請求項1から5のいずれか1項に記載のアレーアンテナを用いた無線通信装置を備えたことを特徴とする無線通信基地局システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−278529(P2009−278529A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−129655(P2008−129655)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】