アンテナ装置及びそれを用いた物品搬送システム
【課題】 RFIDタグとの通信の成功確率が高いアンテナ装置を得る。
【解決手段】 一または複数本のフレキシブルな帯状アンテナ素子2を、ベルトコンベア504により搬送される荷物501が通過するゲート1に、垂れ下がる様に設置する。そして、この荷物501に貼付けられたRFIDタグ500が、このアンテナ素子2の近傍を横切るように、または触れるように構成する。これにより、アンテナ素子がRFIDタグ500と距離的に近くなり、RFIDタグとの通信距離が短くなって通信が成功し安くなる。また、アンテナ素子2を、フレキシブルで折り曲げ可能な形状とすることにより、通過するRFIDやそれが貼付けられた荷物501がアンテナ素子2に衝突するかどうかを気にする必要がなく、むしろ故意に接触させるようにアンテナ素子2を配置して、通信の成功確率を高くしている。
【解決手段】 一または複数本のフレキシブルな帯状アンテナ素子2を、ベルトコンベア504により搬送される荷物501が通過するゲート1に、垂れ下がる様に設置する。そして、この荷物501に貼付けられたRFIDタグ500が、このアンテナ素子2の近傍を横切るように、または触れるように構成する。これにより、アンテナ素子がRFIDタグ500と距離的に近くなり、RFIDタグとの通信距離が短くなって通信が成功し安くなる。また、アンテナ素子2を、フレキシブルで折り曲げ可能な形状とすることにより、通過するRFIDやそれが貼付けられた荷物501がアンテナ素子2に衝突するかどうかを気にする必要がなく、むしろ故意に接触させるようにアンテナ素子2を配置して、通信の成功確率を高くしている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアンテナ装置及びそれを用いた物品搬送システムに関し、特にRFIDタグに対する読み書き(リーダライタ)用のアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のアンテナ装置の例として、図30及び図31に示す様な装置がある。図30に示す様に、一対の平面状のアンテナ901が一対の支柱900に互いに対向して取付けられており、図31(A)に示す様に、この支柱900の間を、搬送路であるベルトコンベア504が配置されている。このベルトコンベア504上を、RFIDタグ910,911が貼り付けられた荷物や製品などの物品501が搬送されていく様になっているものとする。
【0003】
ここで、図31(B)を参照すると、図31(A)に示したアンテナ装置の問題点を説明するための図であり、RFIDタグ910及び911が、平面アンテナ901からみて同じ方向であり、直接波950は、RFIDタグ910に到達するが、直接波951は、RFIDタグ911に到達する可能性は低いといえる。この場合、RFIDタグ911は、読み取られない可能性が高くなる。
【0004】
また、RFIDタグ910は、平面アンテナ901からの直接波950と反射波952を同時に受信する可能性がある。この場合、直接波950と反射波952の振幅が同等に近く、かつ位相が反転に近い場合、2つの波の合成値は零に近くなるために、受信信号は著しく弱くなり、この場合、RFIDタグ910は、読み取られない可能性が高くなる。
【0005】
なお、RFIDタグに対する読み取り書き込み用のアンテナに関する技術として、特許文献1,2などがある。
【特許文献1】特開2002−092114号公報
【特許文献2】特開2004−334432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、従来のアンテナ装置における第1の問題点は、側面を通過するRFIDが、アンテナ方向から見て重なっていた場合、重なっているRFIDの読み取りや書き込みができない場合があるということである。また、第2の問題点は、側面を通過するRFIDが、周囲の反射波の影響で、部分的に、読み取りや書き込みができない場合があるということである。
【0007】
本発明の目的は、側面を通過するRFIDが、アンテナ方向から見て重なっていたり、周囲の反射波の影響があっても、読み取りや書き込みができないことがないようにして、正確な読み取りや書き込みが可能なアンテナ装置及びそれを用いた物品搬送システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によるアンテナ装置は、一端が自由端となり他端が固定端となるフレキシブルな帯状または円筒状のアンテナ素子と、前記アンテナ素子の他端を固定して垂直方向または水平方向に取付ける支持部材とを含むことを特徴する。
【0009】
本発明による物品搬送システムは、上記のアンテナ装置を、RFIDタグを付した物品を搬送する搬送路のゲートに設けたことを特徴とする。
【0010】
本発明の作用を述べる。一または複数本のフレキシブルな(可撓性の)帯状または筒状のアンテナ素子を、通過するRFIDタグの近傍を横切るように、または、触れるように設置する。これにより、アンテナ素子がRFIDタグと距離的に近くなり、RFIDタグとの通信距離が短くなって通信が成功しやすくなる。また、アンテナ素子を、フレキシブルで折り曲げ可能な形状とすることにより、通過するRFIDやそれが貼付けられた物品が、アンテナ素子に衝突するかどうかを気にする必要がなく、むしろ、故意に接触させるようにアンテナ素子を配置することにより、良い結果が生ずることになる。
【0011】
更に、アンテナ素子がRFIDやその物品に接触する際に、アンテナ素子がフレキシブルに折り曲げ可能なために、RFIDタグの周辺をなめるように接触して通過するため、さまざまな角度で、RFIDタグと対向し、そのなかで通信しやすい向きの関係があれば、通信の確率はさらに向上することになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、フレキシブルに折り曲げ可能な、帯状または筒状のアンテナ素子が、通過するRFIDタグの近傍を横切るように、または、触れるように設置することにより、アンテナ素子がRFIDタグと距離的に近くなってRFIDやその物品に接触する際に、RFIDタグの周辺をなめるように接触して通過するため、さまざまな角度で、RFIDタグと対向させることができ、通信の確率が向上するという効果がある。
【0013】
また、本発明によれば、アンテナ素子がRFIDの近傍またはそれに触れながら通過するため、従来のアンテナ装置のように、側面を通過するRFIDが、アンテナ方向から見て重なっていたりする状況がほとんどなくなり、周囲の反射波の影響も受け難いという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、図面を参照しつつ本発明の実施例について詳細に説明する。図1は、本発明のアンテナ装置の第1の実施例の構成図を示している。本発明の第1の実施例によるアンテナ装置は、コの字状のゲート1と、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な(可撓性の)帯状のアンテナ素子(以下、アンテナと称す)2とを含んで構成される。長さの等しい細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2は、1本または複数本が用いられる。複数本のアンテナの場合には、本実施例では、一本の直線上に並んで設けられるのが良いが、特に限定されない。
【0015】
アンテナ2は、一端が自由端となっており、他端がゲート1に取付けられて固定端とされており、ゲート1の上部枠から垂直方向に吊り下げられるように取付けられているものとする。
【0016】
図2は、本発明のアンテナ装置の第2の実施例の構成図を示している。図1との違いは、長さの異なる細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2が、複数本用いられていることである。本例でも、複数本のアンテナは、一本の直線上に並んで設けられている。この場合も、複数本のアンテナ2は一本の直線上に並んで設けられるのが良いが、特に限定されない。
【0017】
図3は、本発明のアンテナ装置の第3の実施例の構成図を示している。図3では、ゲート11が、逆L字状になっている。用いられる、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2は、その長さが等しいものを1本以上用いる場合、長さが異なるものを複数用いる場合がある。この場合も、複数本のアンテナは1本の直線上に並んで設けられるのが良いが、これに限定されない。
【0018】
図4は、本発明のアンテナ装置の第4の実施例の構成図を示している。図4では、柱状のゲート21と、ゲート21の側面に設置された、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2から構成される。このとき、帯状のアンテナ2は、1本または複数本が用いられ、その長さが等しいものを1本以上用いる場合、長さが異なるものを複数用いる場合がある。この場合も、複数本のアンテナ2は一本の直線上に並んで設けられる。アンテナ2は、一端が自由端となっており、他端がゲート21に取付けられて固定端とされており、ゲート21の側面から水平方向に取付けられているものとする。
【0019】
図5は、本発明のアンテナ装置の第5の実施例の構成図を示している。図5では、コの字状のゲート1と、ゲート1の両側枠(または片側枠)に、水平方向に設置された、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2から構成される。このとき、長さの等しい細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2は、1本または複数本が用いられる。この場合も、複数本のアンテナ2は一本の直線上に並んで設けられる。
【0020】
図6は、本発明のアンテナ装置の第6の実施例の構成図を示している。図5との違いは、長さの異なる細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2が、ゲート1の両側枠(または片側枠)に、複数本用いられていることである。
【0021】
図7は、本発明のアンテナ装置の第7の実施例の構成図を示している。垂直な柱状のゲート21と、このゲート21の側面に設置された、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2から構成される。このとき、帯状のアンテナ2は複数本が用いられ、その長さが等しいものを用いる場合と、長さが異なるものを用いる場合とがある。
【0022】
図4との違いは、帯状のアンテナ2が、必ず、RFIDタグを貼付けた物品のゲート通過方向(図の矢印方向)からみて、複数配置されていることである。すなわち、垂直方向の複数の平行な直線(本例では、2本の直線)上に、配置されている。
【0023】
図8は、本発明のアンテナ装置の第8の実施例の構成図を示している。図8では、コの字状のゲート1と、ゲート1の両側または片側の支柱部分に設置された、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2から構成される。このとき、長さの等しい細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2は、複数本が用いられ、帯状のアンテナ2が、図7の場合と同様に、必ず、ゲート通過方向(矢印方向)からみて、複数配置されていることである。
【0024】
図9は、本発明のアンテナ装置の第9の実施例の構成図を示している。図8との違いは、長さの異なる細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2が、複数本用いられていることであり、他の構成は図8と同等である。
【0025】
図10は、図1〜図9で用いられている帯状のアンテナ2の具体的な構成図を示している。図10(A),(B)は、帯状のアンテナ2を斜め前方と斜め後方より見た図である。アンテナ素子3、アダプタ4、コネクタ5より構成される。アンテナ素子3は、通常、折り曲げ可能な薄いプリント基板から構成される。表面と裏面に、銅箔などの導体の層を有し、エッチングによって、その形状を形成する。通常では、FPC(Frexible Printed Circuit)と呼ばれる可撓性のフィルム状の基板が用いられる。
【0026】
図10の例では、アンテナ素子3は、導体よりなるグランド6の層と、誘電体7の層と、導体よりなるマイクロストリップライン8および円形パッチアンテナ9の層とから構成される。グランド6は、導体よりなるアダプタ4に電気的に接触するように取り付けられている。また、コネクタ5は、ビス41などで、アダプタ4に固定され、コネクタ5の中心導体は、マイクロストリップライン8にハンダ付けされている。
【0027】
コネクタより給電された高周波信号は、マイクロストリップライン8を伝搬して、円形パッチアンテナ9に給電され、放射されることになる。同様に、円形パッチアンテナ9で受信した高周波信号は、マイクロストリップライン8を伝搬して、コネクタ5に出力される。なお、アダプタ4には、アンテナ素子3を、図1〜9のゲートに取り付けるためのビス穴42も設けられている。
【0028】
図11は、図10のアンテナ素子3の一例である。図11(A)は、図10と同様の円形パッチアンテナが用いられている例、図11(B)は、方形パッチアンテナ91が用いられている例である。アンテナ素子3のコネクタ接続側には、図10のビス41で固定するためのビス穴43が設けられている。アンテナ素子3は、通常、厚さが0.2mm前後あるいはそれ以下のFPC基板が用いられる。また、厚さの薄いテフロン(登録商標)基板やガラスエポキシ基板でも構成が可能である。素材としては、なるべくフレキシブルで、柔らかく、耐久性のある素材が好ましい。なお、グランド6の層と、マイクロストリップライン8および円形パッチアンテナ9の層には、その上に保護用の誘電体の層やコーティングが施される場合も多い。
【0029】
図12は、図10のアンテナ素子の他の例である。図12(A)は、方形パッチアンテナ92に、マイクロストリップライン8に接続された、両方に伸びたラインの長さが等しい分岐ライン93を介して、同位相で給電される。この場合、方形パッチアンテナ92は、直交する偏波101と102が放射され、両方の偏波に対応可能なアンテナとして動作する。
【0030】
図12(B)は、方形パッチアンテナ92に、マイクロストリップライン8に接続された、両方に伸びたラインの長さの差によって生じる位相差が90度異なる分岐ライン94を介して、90度異なる位相で給電される。この場合、方形パッチアンテナ92は、円偏波が放射され、同旋の円偏波およびどんな直線偏波にも対応可能なアンテナとして動作する。
【0031】
図12(C)は、方形パッチアンテナ92を2個用い、それぞれ45度づつ逆方向に回転させて配置したものである。このよう配置することにより、お互いに直交した偏波である偏波101と102の電波に対応することが可能になる。なお、対応する偏波にこだわらない場合は、2個のアンテナの相対的な回転角度は90度である必要はなく、任意の角度でよい。また、相対的な位置的についても任意でかまわない。
【0032】
2つのアンテナは、任意の位相で合成、またはそれぞれ単独で用いたり、切り替えたりして用いてかまわない。なお、図12(C)において、2つのアンテナを振幅が等しく、位相を90度異なるように励振すれば円偏波となる。図12(D)は、(C)と同様に、2つのアンテナを用いた例で、(C)との違いは、絶対的な回転角度が45度異なっていることである。この例の応用については、(C)と同様に、並列に給電したり、単独または切り替えて給電したり、位相を変えて給電するなどの方法がある。
【0033】
図13は、アンテナ素子の更に他の例である。図13(A)は、水平のスロットアンテナ110を、マイクロストリップライン8で給電した実施例である。スロットアンテナ110は、薄い導体により形成されるグランド6に、導体を細長くくり抜いた形で形成される。このスロットアンテナ110は、マイクロストリップライン8との空間電磁結合によって励振される。
【0034】
図13(B)は、2つのスロットアンテナ110をやや角度を変えて配置したものである。2つの角度の異なるスロットは、相対的に異なる角度の偏波を放射する。図13(C)は、複数のスロットアンテナ110をマクロストリップラインの両脇に配置したものである。スロットアンテナ110を配置する角度や相対的な位置、間隔によって、アンテナとしての放射パターンを多様に形成できる。
【0035】
図14は、アンテナ素子の更に別の例である。図14(A)は、グランド6と誘電体7とマイクロストリップライン8から形成されるプリント基板の上面に配置されるマイクロストリップライン8に、接続されるジグザグの帯状の導体から形成されるジグザグアンテナ111を接続した構造になっている。このジグザグ(屈曲)部分がアンテナとして機能する。図14(B)も同様に、マイクロストリップライン8に、接続されるクランクの帯状の導体から形成されるクランクアンテナ112を接続した構造になっている。このクランク(屈曲)部分がアンテナとして機能する。
【0036】
図15は、アンテナ素子の他の例である。図15(A)は、グランド6と誘電体7とマイクロストリップライン8から形成されるプリント基板の上面に配置されるマイクロストリップライン8に、接続されるジグザグの帯状の導体から形成されるジグザグアンテナ113を接続した構造になっている。このジグザグアンテナ113は、図14(A)とは異なって、ジグザグ部分を円弧状にすることによって、放射する偏波や指向性を変えることができる。
【0037】
図15(B)は、裏側のグランド6の代わりに、ジグザグアンテナ114とテーパ線路115を接続して配置した構造となっている。裏面にもジグザグアンテナ114を配置することにより、表方向と裏方向の両方に電波の放射が行われるようになる。
【0038】
図16は、アンテナ素子の別の例である。図16(A)は、図14(A)の裏側のグランド6の代わりに、ジグザグアンテナ116とテーパ線路117を接続して配置した構造となっている。裏面にもジグザグアンテナ116を配置することにより、表方向と裏方向の両方に電波の放射が行われるようになる。図16(B)は、裏側のジグザグアンテナ118を用いている点が(A)とは異なる。すなわち、ジグザグアンテナ118は、上面のジグザグアンテナ111に対して、ジグザグの形が交互になるように配置されている。
【0039】
図17は、アンテナ素子の更に他の例である。マイクロストリップライン8の先端部に、モノポール120が配置されている。また、裏側には、テーパ線路121の先端に、やはりモノポール120が配置されている。この表側のモノポール120と裏側のモノポール120は対となって、通常のダイポールアンテナと同様な働きをする。
【0040】
以上、図11〜図17は、図10の帯状のアンテナとして、同等に用いられるものであり、図1〜図9の帯状アンテナ2として使用可能である。
【0041】
図18は、筒状アンテナの例である。誘電体よりなる筒132の周りに配置された導体よりなる螺旋状アンテナ133が、放射エレメントの役割をしている。この螺旋状アンテナ133は、導体線134によって、マイクロストリプライン131に接続されている。マイクロストリップライン131は、プリント基板130上に構成され、そのプリント基板130は、導体のアダプタ4の上に配置されている。マイクロストリップライン131は、コネクタ5に接続されていて、コネクタ5より給電することにより、高周波電力は、螺旋状アンテナ133から放射される仕組みになっている。
【0042】
この場合、螺旋状アンテナ133の巻き方は、一定のピッチで巻かれていたり、そのピッチを変化させて巻かれていたり、用途によって多様な巻き方がなされる。これは、螺旋状アンテナのピッチによって、多様な指向性を形成できるからである。同様に、筒132の直径も多様であり、太い場合から細い場合いがある。ときには、この筒が、先端にいくほど、細くなったり、太くなったりする円錐状であったりする場合もある。さらに、この筒は、その断面が円とは限らず、楕円であったり、四角であったり、多角形であったりする場合もある。
【0043】
図19は、筒状アンテナの他の例である。図18との違いは、筒132の周りに配置された導体より成る螺旋状アンテナ143が2本あることである。そして、2本の螺旋状アンテナ143は、導体線144によって、Uバラン145に接続される。Uバラン145は、プリント基板140上に配置されたU字状のマイクロストリップラインで構成されており、その片端がマイクロストリプライン141に接続されている。マイクロストリップライン141も、プリント基板140上に構成され、そのプリント基板140は、導体のアダプタ4の上に配置されている。マイクロストリップライン141は、コネクタ5に接続されており、コネクタ5より給電することにより、高周波電力は、螺旋状アンテナ143から放射される仕組みになっている。この場合、螺旋状アンテナ143の巻き方は螺旋状アンテナ133と同様である。
【0044】
図18〜図19の筒状アンテナは、図1〜図9、図20、図21で用いられている帯状のアンテナ2の代わりに用いることが可能である。
【0045】
図20は、帯状のアンテナの取付図である。帯状のアンテナ2が、ゲート1に具体的に取り付けられる場合の一例である。ここで取り付けられているアンテナは、図10のアンテナであり、ビス穴42を利用して、ゲート1に取り付けられている。ここでは、3つの帯状のアンテナが取り付けられているが、これは任意であり、1つでも良く、必要に応じて、2つまたは3つ以上のアンテナが用いられこともある。図20においては、図18〜図19の筒状アンテナでも同様に用いることが可能である。
【0046】
図21は、帯状のアンテナと給電回路との組合せ構成図である。帯状のアンテナ201〜203が同軸ケーブル150によって、給電回路151に接続されている。給電回路151は、帯状のアンテナ201〜203のアンテナの受信電力を合成または切り替えて、コネクタ152に出力し、また、コネクタ152に加えられた送信電力は、給電回路151によって、帯状のアンテナ201〜203に分配またはいずれかに切り替えて給電される。
【0047】
図22は、給電回路の一例を示している。図22は、受信時は、帯状のアンテナ201〜203のアンテナの受信電力を合成し、送信時は、帯状のアンテナ201〜203へ電力を分配する回路図例である。例えば、送信時を例に説明すると、コネクタ152に入力された高周波信号は、分岐整合回路300のよって3等分され、帯状のアンテナ201〜203に分配されるようになっている。なお、この場合の分配比は、必要に応じて設計されるべき値であり、必ずしも等分配である必要はない。
【0048】
図23は、給電回路の他の例を示している。図23は、帯状のアンテナ201〜203のどれかを選択する場合の回路図の例である。例えば、送信時を例に説明すると、コネクタ152に入力された高周波信号は、スイッチ回路301によって、必要なアンテナが選択され、接続されるようになっている。この場合、接続されるアンテナは、必要に応じて設計されるべきであり、必ずしも一つである必要はない。
【0049】
図24は、図23に示した給電回路の具体的構成の例を示している。図23のスイッチ回路301は、図24のダイオード408〜410によって構成可能である。まず、この例では、コネクタ152に接続されているマイクロストリップラインに、コンデンサ404が挿入され、ダイオード408〜410のカソード側が接続される。ダイオード408〜410のカソード側には、それぞれ分岐されるマイクロストリップラインが接続され、コンデンサ404を介して、帯状のアンテナ201〜203への端子に接続される。ダイオード408〜410のカソード側には、コイル405〜407がそれぞれ接続され、コイルの他端にバイアス電圧V1〜V3を加えて動作させるようになっている。
【0050】
例えば、送信時を例に説明すると、コネクタ152に入力された高周波信号が、帯状のアンテナ201へ給電される場合は、以下のような動作となる。まず、帯状のアンテナ201へのルートに高周波信号を導くために、ダイオード408をオンにする必要がある。この場合、V1にプラスの電圧を加え、V2およびV3には電圧を加えないか、負の電圧を加える。これにより、ダイオード408のみがオンになり、高周波信号は、帯状のアンテナ201へのルートのみに導かれることになる。なお、401は筐体、402はそのカバーを示している。
【0051】
図25は、給電回路の別の例を示している。図25は、帯状のアンテナ201〜203のどれかを選択し、かつ、接続された回路の位相を可変することが可能な回路の例である。図23との違いは、スイッチ回路301の後段に移相回路302が直列に挿入されていることである。例えば、送信時を例に説明すると、コネクタ152に入力された高周波信号は、スイッチ回路301によって、必要なアンテナが選択され、かつ、選択された回路には、移相回路302によって、位相を制御することができる。
【0052】
これにより、例えば、帯状のアンテナ201と202の回路が選択された場合、この2つの回路の移相回路を制御して、帯状のアンテナ201と202が同位相になるように給電したり、逆位相になるように給電することが可能である。このように位相を制御することにより、最終的には、帯状のアンテナ201と202の合成の放射パターンの形状を制御することが可能になる。
【0053】
図26は、本発明によるアンテナ装置の使用方法を説明するための図である。帯状のアンテナ2が設置されているゲート1に下に、ベルトコンベア504が置かれている。RFIDタグ500が貼り付けられている荷物501を台車502の上に載せて、作業者である人503が運んできて、ベルトコンベア504に載せるようになっている。ベルトコンベア504に載せられた荷物501は、ゲート1を通過するときに、帯状のアンテナ2のいくつかに触れながら、または、近傍を触れずに通過するようになっている。
【0054】
このとき、荷物501に貼り付けられているRFIDタグ500が、帯状のアンテナ2と通信するようになっている。このアンテナ装置では、帯状のアンテナ2のいくつかが、RFIDタグ500と非常に近い位置関係になるため、通信の失敗の確率が極めて低いのが特徴である。
【0055】
図27は、本アンテナ装置の使用方法を説明するための他の例を示す図である。ベルトコンベア上を荷物が通過する場合、図27(A1)〜(C1)に示すような位置関係の状態が順次発生するが、このとき、それぞれの状態に対応した、RFIDタグと、帯状のアンテナ2の関係を示したのが図27(A2)〜(C2)である。図27(A2)では、RFIDタグ511の貼り付け面が荷物の前面になるように、ベルトコンベアに置いてしまった場合、はじめに荷物がゲートを通過する直前で、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。
【0056】
また、図27(B2)では、RFIDタグ512の貼り付け面が荷物の上面になるように、ベルトコンベアに置いてしまった場合、荷物がゲートを通過している最中で、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。さらに、図27(C2)では、RFIDタグ513の貼り付け面が荷物の後面になるように、ベルトコンベアに置いてしまった場合、荷物がゲートを通過し終わるところで、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。
【0057】
図28は、本アンテナ装置の別の使用方法のを説明するための図である。図27と同様に、ベルトコンベア上を荷物が通過する場合、図28(A1)〜(C1)のような位置関係の状態が順次発生するが、このとき、それぞれの状態に対応した、RFIDタグと、帯状のアンテナ2の関係を示したのが図28(A2)〜(C2)である。図28(A2)では、RFIDタグ521〜523が貼り付けられた3つの荷物がかたまってベルトコンベアに置かれている場合、はじめに荷物がゲートを通過する直前で、先頭のRFIDタグ521がアンテナ2と対向する関係になり、通信が良好に行われる。
【0058】
また、図28(B2)では、RFIDタグ522が、荷物がゲートを通過している最中で、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。さらに、図28(C2)では、RFIDタグ523が、荷物がゲートを通過し終わるところで、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。
【0059】
図29は、本アンテナ装置の更に他の使用方法を説明する図である。ゲート1には、帯状のアンテナ541〜546の6個のアンテナが設置されている。ベルトコンベア上に、RFIDタグ531〜533が貼り付けられた荷物が3つの横方向に並んでかたまって置かれた場合、RFIDタグ531には、帯状のアンテナ541または542が、RFIDタグ532には、帯状のアンテナ542または543が、RFIDタグ533には、帯状のアンテナ544,545または546が、それぞれ近傍になり、通信が良好に行われる。
【0060】
上記説明においては、図26〜図29は、図1のアンテナ装置の構成を基本に説明しているが、図2〜図9の構成のアンテナ装置においても、同様の効果が得られる。また、用いられている帯状のアンテナとしては、図10〜図17のものがある。さらに、図18〜図19の筒状アンテナも同様に使用可能である。
【0061】
このように、本発明によるアンテナ装置では、図26〜図29に示したように、帯状のアンテナが、常にRFIDタグの近傍を通過するため、従来のような問題は発生せず、常に良好なRFIDタグの読み取りが可能になる。すなわち、図26〜図29に示した状況において、本発明によるアンテナ装置では、いかなる状態のRFIDタグであっても良好に通信が可能であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明のアンテナ装置の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明のアンテナ装置の第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明のアンテナ装置の第3の実施例を示す図である。
【図4】本発明のアンテナ装置の第4の実施例を示す図である。
【図5】本発明のアンテナ装置の第5の実施例を示す図である。
【図6】本発明のアンテナ装置の第6の実施例を示す図である。
【図7】本発明のアンテナ装置の第7の実施例を示す図である。
【図8】本発明のアンテナ装置の第8の実施例を示す図である。
【図9】本発明のアンテナ装置の第9の実施例を示す図である。
【図10】帯状のアンテナの実施例の構成図である。
【図11】アンテナ素子の例1を示す図である。
【図12】アンテナ素子の例2を示す図である。
【図13】アンテナ素子の例3を示す図である。
【図14】アンテナ素子の例4を示す図である。
【図15】アンテナ素子の例5を示す図である。
【図16】アンテナ素子の例6を示す図である。
【図17】アンテナ素子の例7を示す図である。
【図18】筒状アンテナの実施例1である。
【図19】筒状アンテナの実施例2である。
【図20】帯状アンテナの取付図である。
【図21】帯状のアンテナと給電回路との組合せ構成図である。
【図22】給電回路の例1を示す図である。
【図23】給電回路の例2を示す図である。
【図24】給電回路の例2の具体的構成例を示す図である。
【図25】給電回路の例3を示す図である。
【図26】本アンテナ装置の使用方法の例を示す図である。
【図27】本アンテナ装置の使用方法の他の例を示す図である。
【図28】本アンテナ装置の使用方法の更に他の例を示す図である。
【図29】本アンテナ装置の使用方法の別の例を示す図である。
【図30】従来のアンテナ装置の構成図である。
【図31】従来のアンテナ装置の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
【0063】
1,21,22 ゲート
2 帯状アンテナ
3 アンテナ素子
4 アダプタ
5 コネクタ
6 グランド
7 誘電体
8,131,141 マイクロストリップライン
111,113,114,
116,118 ジグザグアンテナ
112 クランクアンテナ
132 筒
133,143 螺旋状アンテナ
151 給電回路
500,511,512,
513,521,522,
523,533 RFIDタグ
501 荷物
504 ベルトコンベア
【技術分野】
【0001】
本発明はアンテナ装置及びそれを用いた物品搬送システムに関し、特にRFIDタグに対する読み書き(リーダライタ)用のアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のアンテナ装置の例として、図30及び図31に示す様な装置がある。図30に示す様に、一対の平面状のアンテナ901が一対の支柱900に互いに対向して取付けられており、図31(A)に示す様に、この支柱900の間を、搬送路であるベルトコンベア504が配置されている。このベルトコンベア504上を、RFIDタグ910,911が貼り付けられた荷物や製品などの物品501が搬送されていく様になっているものとする。
【0003】
ここで、図31(B)を参照すると、図31(A)に示したアンテナ装置の問題点を説明するための図であり、RFIDタグ910及び911が、平面アンテナ901からみて同じ方向であり、直接波950は、RFIDタグ910に到達するが、直接波951は、RFIDタグ911に到達する可能性は低いといえる。この場合、RFIDタグ911は、読み取られない可能性が高くなる。
【0004】
また、RFIDタグ910は、平面アンテナ901からの直接波950と反射波952を同時に受信する可能性がある。この場合、直接波950と反射波952の振幅が同等に近く、かつ位相が反転に近い場合、2つの波の合成値は零に近くなるために、受信信号は著しく弱くなり、この場合、RFIDタグ910は、読み取られない可能性が高くなる。
【0005】
なお、RFIDタグに対する読み取り書き込み用のアンテナに関する技術として、特許文献1,2などがある。
【特許文献1】特開2002−092114号公報
【特許文献2】特開2004−334432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、従来のアンテナ装置における第1の問題点は、側面を通過するRFIDが、アンテナ方向から見て重なっていた場合、重なっているRFIDの読み取りや書き込みができない場合があるということである。また、第2の問題点は、側面を通過するRFIDが、周囲の反射波の影響で、部分的に、読み取りや書き込みができない場合があるということである。
【0007】
本発明の目的は、側面を通過するRFIDが、アンテナ方向から見て重なっていたり、周囲の反射波の影響があっても、読み取りや書き込みができないことがないようにして、正確な読み取りや書き込みが可能なアンテナ装置及びそれを用いた物品搬送システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によるアンテナ装置は、一端が自由端となり他端が固定端となるフレキシブルな帯状または円筒状のアンテナ素子と、前記アンテナ素子の他端を固定して垂直方向または水平方向に取付ける支持部材とを含むことを特徴する。
【0009】
本発明による物品搬送システムは、上記のアンテナ装置を、RFIDタグを付した物品を搬送する搬送路のゲートに設けたことを特徴とする。
【0010】
本発明の作用を述べる。一または複数本のフレキシブルな(可撓性の)帯状または筒状のアンテナ素子を、通過するRFIDタグの近傍を横切るように、または、触れるように設置する。これにより、アンテナ素子がRFIDタグと距離的に近くなり、RFIDタグとの通信距離が短くなって通信が成功しやすくなる。また、アンテナ素子を、フレキシブルで折り曲げ可能な形状とすることにより、通過するRFIDやそれが貼付けられた物品が、アンテナ素子に衝突するかどうかを気にする必要がなく、むしろ、故意に接触させるようにアンテナ素子を配置することにより、良い結果が生ずることになる。
【0011】
更に、アンテナ素子がRFIDやその物品に接触する際に、アンテナ素子がフレキシブルに折り曲げ可能なために、RFIDタグの周辺をなめるように接触して通過するため、さまざまな角度で、RFIDタグと対向し、そのなかで通信しやすい向きの関係があれば、通信の確率はさらに向上することになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、フレキシブルに折り曲げ可能な、帯状または筒状のアンテナ素子が、通過するRFIDタグの近傍を横切るように、または、触れるように設置することにより、アンテナ素子がRFIDタグと距離的に近くなってRFIDやその物品に接触する際に、RFIDタグの周辺をなめるように接触して通過するため、さまざまな角度で、RFIDタグと対向させることができ、通信の確率が向上するという効果がある。
【0013】
また、本発明によれば、アンテナ素子がRFIDの近傍またはそれに触れながら通過するため、従来のアンテナ装置のように、側面を通過するRFIDが、アンテナ方向から見て重なっていたりする状況がほとんどなくなり、周囲の反射波の影響も受け難いという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、図面を参照しつつ本発明の実施例について詳細に説明する。図1は、本発明のアンテナ装置の第1の実施例の構成図を示している。本発明の第1の実施例によるアンテナ装置は、コの字状のゲート1と、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な(可撓性の)帯状のアンテナ素子(以下、アンテナと称す)2とを含んで構成される。長さの等しい細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2は、1本または複数本が用いられる。複数本のアンテナの場合には、本実施例では、一本の直線上に並んで設けられるのが良いが、特に限定されない。
【0015】
アンテナ2は、一端が自由端となっており、他端がゲート1に取付けられて固定端とされており、ゲート1の上部枠から垂直方向に吊り下げられるように取付けられているものとする。
【0016】
図2は、本発明のアンテナ装置の第2の実施例の構成図を示している。図1との違いは、長さの異なる細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2が、複数本用いられていることである。本例でも、複数本のアンテナは、一本の直線上に並んで設けられている。この場合も、複数本のアンテナ2は一本の直線上に並んで設けられるのが良いが、特に限定されない。
【0017】
図3は、本発明のアンテナ装置の第3の実施例の構成図を示している。図3では、ゲート11が、逆L字状になっている。用いられる、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2は、その長さが等しいものを1本以上用いる場合、長さが異なるものを複数用いる場合がある。この場合も、複数本のアンテナは1本の直線上に並んで設けられるのが良いが、これに限定されない。
【0018】
図4は、本発明のアンテナ装置の第4の実施例の構成図を示している。図4では、柱状のゲート21と、ゲート21の側面に設置された、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2から構成される。このとき、帯状のアンテナ2は、1本または複数本が用いられ、その長さが等しいものを1本以上用いる場合、長さが異なるものを複数用いる場合がある。この場合も、複数本のアンテナ2は一本の直線上に並んで設けられる。アンテナ2は、一端が自由端となっており、他端がゲート21に取付けられて固定端とされており、ゲート21の側面から水平方向に取付けられているものとする。
【0019】
図5は、本発明のアンテナ装置の第5の実施例の構成図を示している。図5では、コの字状のゲート1と、ゲート1の両側枠(または片側枠)に、水平方向に設置された、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2から構成される。このとき、長さの等しい細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2は、1本または複数本が用いられる。この場合も、複数本のアンテナ2は一本の直線上に並んで設けられる。
【0020】
図6は、本発明のアンテナ装置の第6の実施例の構成図を示している。図5との違いは、長さの異なる細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2が、ゲート1の両側枠(または片側枠)に、複数本用いられていることである。
【0021】
図7は、本発明のアンテナ装置の第7の実施例の構成図を示している。垂直な柱状のゲート21と、このゲート21の側面に設置された、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2から構成される。このとき、帯状のアンテナ2は複数本が用いられ、その長さが等しいものを用いる場合と、長さが異なるものを用いる場合とがある。
【0022】
図4との違いは、帯状のアンテナ2が、必ず、RFIDタグを貼付けた物品のゲート通過方向(図の矢印方向)からみて、複数配置されていることである。すなわち、垂直方向の複数の平行な直線(本例では、2本の直線)上に、配置されている。
【0023】
図8は、本発明のアンテナ装置の第8の実施例の構成図を示している。図8では、コの字状のゲート1と、ゲート1の両側または片側の支柱部分に設置された、細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2から構成される。このとき、長さの等しい細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2は、複数本が用いられ、帯状のアンテナ2が、図7の場合と同様に、必ず、ゲート通過方向(矢印方向)からみて、複数配置されていることである。
【0024】
図9は、本発明のアンテナ装置の第9の実施例の構成図を示している。図8との違いは、長さの異なる細長くフレキシブルに折り曲げ可能な帯状のアンテナ2が、複数本用いられていることであり、他の構成は図8と同等である。
【0025】
図10は、図1〜図9で用いられている帯状のアンテナ2の具体的な構成図を示している。図10(A),(B)は、帯状のアンテナ2を斜め前方と斜め後方より見た図である。アンテナ素子3、アダプタ4、コネクタ5より構成される。アンテナ素子3は、通常、折り曲げ可能な薄いプリント基板から構成される。表面と裏面に、銅箔などの導体の層を有し、エッチングによって、その形状を形成する。通常では、FPC(Frexible Printed Circuit)と呼ばれる可撓性のフィルム状の基板が用いられる。
【0026】
図10の例では、アンテナ素子3は、導体よりなるグランド6の層と、誘電体7の層と、導体よりなるマイクロストリップライン8および円形パッチアンテナ9の層とから構成される。グランド6は、導体よりなるアダプタ4に電気的に接触するように取り付けられている。また、コネクタ5は、ビス41などで、アダプタ4に固定され、コネクタ5の中心導体は、マイクロストリップライン8にハンダ付けされている。
【0027】
コネクタより給電された高周波信号は、マイクロストリップライン8を伝搬して、円形パッチアンテナ9に給電され、放射されることになる。同様に、円形パッチアンテナ9で受信した高周波信号は、マイクロストリップライン8を伝搬して、コネクタ5に出力される。なお、アダプタ4には、アンテナ素子3を、図1〜9のゲートに取り付けるためのビス穴42も設けられている。
【0028】
図11は、図10のアンテナ素子3の一例である。図11(A)は、図10と同様の円形パッチアンテナが用いられている例、図11(B)は、方形パッチアンテナ91が用いられている例である。アンテナ素子3のコネクタ接続側には、図10のビス41で固定するためのビス穴43が設けられている。アンテナ素子3は、通常、厚さが0.2mm前後あるいはそれ以下のFPC基板が用いられる。また、厚さの薄いテフロン(登録商標)基板やガラスエポキシ基板でも構成が可能である。素材としては、なるべくフレキシブルで、柔らかく、耐久性のある素材が好ましい。なお、グランド6の層と、マイクロストリップライン8および円形パッチアンテナ9の層には、その上に保護用の誘電体の層やコーティングが施される場合も多い。
【0029】
図12は、図10のアンテナ素子の他の例である。図12(A)は、方形パッチアンテナ92に、マイクロストリップライン8に接続された、両方に伸びたラインの長さが等しい分岐ライン93を介して、同位相で給電される。この場合、方形パッチアンテナ92は、直交する偏波101と102が放射され、両方の偏波に対応可能なアンテナとして動作する。
【0030】
図12(B)は、方形パッチアンテナ92に、マイクロストリップライン8に接続された、両方に伸びたラインの長さの差によって生じる位相差が90度異なる分岐ライン94を介して、90度異なる位相で給電される。この場合、方形パッチアンテナ92は、円偏波が放射され、同旋の円偏波およびどんな直線偏波にも対応可能なアンテナとして動作する。
【0031】
図12(C)は、方形パッチアンテナ92を2個用い、それぞれ45度づつ逆方向に回転させて配置したものである。このよう配置することにより、お互いに直交した偏波である偏波101と102の電波に対応することが可能になる。なお、対応する偏波にこだわらない場合は、2個のアンテナの相対的な回転角度は90度である必要はなく、任意の角度でよい。また、相対的な位置的についても任意でかまわない。
【0032】
2つのアンテナは、任意の位相で合成、またはそれぞれ単独で用いたり、切り替えたりして用いてかまわない。なお、図12(C)において、2つのアンテナを振幅が等しく、位相を90度異なるように励振すれば円偏波となる。図12(D)は、(C)と同様に、2つのアンテナを用いた例で、(C)との違いは、絶対的な回転角度が45度異なっていることである。この例の応用については、(C)と同様に、並列に給電したり、単独または切り替えて給電したり、位相を変えて給電するなどの方法がある。
【0033】
図13は、アンテナ素子の更に他の例である。図13(A)は、水平のスロットアンテナ110を、マイクロストリップライン8で給電した実施例である。スロットアンテナ110は、薄い導体により形成されるグランド6に、導体を細長くくり抜いた形で形成される。このスロットアンテナ110は、マイクロストリップライン8との空間電磁結合によって励振される。
【0034】
図13(B)は、2つのスロットアンテナ110をやや角度を変えて配置したものである。2つの角度の異なるスロットは、相対的に異なる角度の偏波を放射する。図13(C)は、複数のスロットアンテナ110をマクロストリップラインの両脇に配置したものである。スロットアンテナ110を配置する角度や相対的な位置、間隔によって、アンテナとしての放射パターンを多様に形成できる。
【0035】
図14は、アンテナ素子の更に別の例である。図14(A)は、グランド6と誘電体7とマイクロストリップライン8から形成されるプリント基板の上面に配置されるマイクロストリップライン8に、接続されるジグザグの帯状の導体から形成されるジグザグアンテナ111を接続した構造になっている。このジグザグ(屈曲)部分がアンテナとして機能する。図14(B)も同様に、マイクロストリップライン8に、接続されるクランクの帯状の導体から形成されるクランクアンテナ112を接続した構造になっている。このクランク(屈曲)部分がアンテナとして機能する。
【0036】
図15は、アンテナ素子の他の例である。図15(A)は、グランド6と誘電体7とマイクロストリップライン8から形成されるプリント基板の上面に配置されるマイクロストリップライン8に、接続されるジグザグの帯状の導体から形成されるジグザグアンテナ113を接続した構造になっている。このジグザグアンテナ113は、図14(A)とは異なって、ジグザグ部分を円弧状にすることによって、放射する偏波や指向性を変えることができる。
【0037】
図15(B)は、裏側のグランド6の代わりに、ジグザグアンテナ114とテーパ線路115を接続して配置した構造となっている。裏面にもジグザグアンテナ114を配置することにより、表方向と裏方向の両方に電波の放射が行われるようになる。
【0038】
図16は、アンテナ素子の別の例である。図16(A)は、図14(A)の裏側のグランド6の代わりに、ジグザグアンテナ116とテーパ線路117を接続して配置した構造となっている。裏面にもジグザグアンテナ116を配置することにより、表方向と裏方向の両方に電波の放射が行われるようになる。図16(B)は、裏側のジグザグアンテナ118を用いている点が(A)とは異なる。すなわち、ジグザグアンテナ118は、上面のジグザグアンテナ111に対して、ジグザグの形が交互になるように配置されている。
【0039】
図17は、アンテナ素子の更に他の例である。マイクロストリップライン8の先端部に、モノポール120が配置されている。また、裏側には、テーパ線路121の先端に、やはりモノポール120が配置されている。この表側のモノポール120と裏側のモノポール120は対となって、通常のダイポールアンテナと同様な働きをする。
【0040】
以上、図11〜図17は、図10の帯状のアンテナとして、同等に用いられるものであり、図1〜図9の帯状アンテナ2として使用可能である。
【0041】
図18は、筒状アンテナの例である。誘電体よりなる筒132の周りに配置された導体よりなる螺旋状アンテナ133が、放射エレメントの役割をしている。この螺旋状アンテナ133は、導体線134によって、マイクロストリプライン131に接続されている。マイクロストリップライン131は、プリント基板130上に構成され、そのプリント基板130は、導体のアダプタ4の上に配置されている。マイクロストリップライン131は、コネクタ5に接続されていて、コネクタ5より給電することにより、高周波電力は、螺旋状アンテナ133から放射される仕組みになっている。
【0042】
この場合、螺旋状アンテナ133の巻き方は、一定のピッチで巻かれていたり、そのピッチを変化させて巻かれていたり、用途によって多様な巻き方がなされる。これは、螺旋状アンテナのピッチによって、多様な指向性を形成できるからである。同様に、筒132の直径も多様であり、太い場合から細い場合いがある。ときには、この筒が、先端にいくほど、細くなったり、太くなったりする円錐状であったりする場合もある。さらに、この筒は、その断面が円とは限らず、楕円であったり、四角であったり、多角形であったりする場合もある。
【0043】
図19は、筒状アンテナの他の例である。図18との違いは、筒132の周りに配置された導体より成る螺旋状アンテナ143が2本あることである。そして、2本の螺旋状アンテナ143は、導体線144によって、Uバラン145に接続される。Uバラン145は、プリント基板140上に配置されたU字状のマイクロストリップラインで構成されており、その片端がマイクロストリプライン141に接続されている。マイクロストリップライン141も、プリント基板140上に構成され、そのプリント基板140は、導体のアダプタ4の上に配置されている。マイクロストリップライン141は、コネクタ5に接続されており、コネクタ5より給電することにより、高周波電力は、螺旋状アンテナ143から放射される仕組みになっている。この場合、螺旋状アンテナ143の巻き方は螺旋状アンテナ133と同様である。
【0044】
図18〜図19の筒状アンテナは、図1〜図9、図20、図21で用いられている帯状のアンテナ2の代わりに用いることが可能である。
【0045】
図20は、帯状のアンテナの取付図である。帯状のアンテナ2が、ゲート1に具体的に取り付けられる場合の一例である。ここで取り付けられているアンテナは、図10のアンテナであり、ビス穴42を利用して、ゲート1に取り付けられている。ここでは、3つの帯状のアンテナが取り付けられているが、これは任意であり、1つでも良く、必要に応じて、2つまたは3つ以上のアンテナが用いられこともある。図20においては、図18〜図19の筒状アンテナでも同様に用いることが可能である。
【0046】
図21は、帯状のアンテナと給電回路との組合せ構成図である。帯状のアンテナ201〜203が同軸ケーブル150によって、給電回路151に接続されている。給電回路151は、帯状のアンテナ201〜203のアンテナの受信電力を合成または切り替えて、コネクタ152に出力し、また、コネクタ152に加えられた送信電力は、給電回路151によって、帯状のアンテナ201〜203に分配またはいずれかに切り替えて給電される。
【0047】
図22は、給電回路の一例を示している。図22は、受信時は、帯状のアンテナ201〜203のアンテナの受信電力を合成し、送信時は、帯状のアンテナ201〜203へ電力を分配する回路図例である。例えば、送信時を例に説明すると、コネクタ152に入力された高周波信号は、分岐整合回路300のよって3等分され、帯状のアンテナ201〜203に分配されるようになっている。なお、この場合の分配比は、必要に応じて設計されるべき値であり、必ずしも等分配である必要はない。
【0048】
図23は、給電回路の他の例を示している。図23は、帯状のアンテナ201〜203のどれかを選択する場合の回路図の例である。例えば、送信時を例に説明すると、コネクタ152に入力された高周波信号は、スイッチ回路301によって、必要なアンテナが選択され、接続されるようになっている。この場合、接続されるアンテナは、必要に応じて設計されるべきであり、必ずしも一つである必要はない。
【0049】
図24は、図23に示した給電回路の具体的構成の例を示している。図23のスイッチ回路301は、図24のダイオード408〜410によって構成可能である。まず、この例では、コネクタ152に接続されているマイクロストリップラインに、コンデンサ404が挿入され、ダイオード408〜410のカソード側が接続される。ダイオード408〜410のカソード側には、それぞれ分岐されるマイクロストリップラインが接続され、コンデンサ404を介して、帯状のアンテナ201〜203への端子に接続される。ダイオード408〜410のカソード側には、コイル405〜407がそれぞれ接続され、コイルの他端にバイアス電圧V1〜V3を加えて動作させるようになっている。
【0050】
例えば、送信時を例に説明すると、コネクタ152に入力された高周波信号が、帯状のアンテナ201へ給電される場合は、以下のような動作となる。まず、帯状のアンテナ201へのルートに高周波信号を導くために、ダイオード408をオンにする必要がある。この場合、V1にプラスの電圧を加え、V2およびV3には電圧を加えないか、負の電圧を加える。これにより、ダイオード408のみがオンになり、高周波信号は、帯状のアンテナ201へのルートのみに導かれることになる。なお、401は筐体、402はそのカバーを示している。
【0051】
図25は、給電回路の別の例を示している。図25は、帯状のアンテナ201〜203のどれかを選択し、かつ、接続された回路の位相を可変することが可能な回路の例である。図23との違いは、スイッチ回路301の後段に移相回路302が直列に挿入されていることである。例えば、送信時を例に説明すると、コネクタ152に入力された高周波信号は、スイッチ回路301によって、必要なアンテナが選択され、かつ、選択された回路には、移相回路302によって、位相を制御することができる。
【0052】
これにより、例えば、帯状のアンテナ201と202の回路が選択された場合、この2つの回路の移相回路を制御して、帯状のアンテナ201と202が同位相になるように給電したり、逆位相になるように給電することが可能である。このように位相を制御することにより、最終的には、帯状のアンテナ201と202の合成の放射パターンの形状を制御することが可能になる。
【0053】
図26は、本発明によるアンテナ装置の使用方法を説明するための図である。帯状のアンテナ2が設置されているゲート1に下に、ベルトコンベア504が置かれている。RFIDタグ500が貼り付けられている荷物501を台車502の上に載せて、作業者である人503が運んできて、ベルトコンベア504に載せるようになっている。ベルトコンベア504に載せられた荷物501は、ゲート1を通過するときに、帯状のアンテナ2のいくつかに触れながら、または、近傍を触れずに通過するようになっている。
【0054】
このとき、荷物501に貼り付けられているRFIDタグ500が、帯状のアンテナ2と通信するようになっている。このアンテナ装置では、帯状のアンテナ2のいくつかが、RFIDタグ500と非常に近い位置関係になるため、通信の失敗の確率が極めて低いのが特徴である。
【0055】
図27は、本アンテナ装置の使用方法を説明するための他の例を示す図である。ベルトコンベア上を荷物が通過する場合、図27(A1)〜(C1)に示すような位置関係の状態が順次発生するが、このとき、それぞれの状態に対応した、RFIDタグと、帯状のアンテナ2の関係を示したのが図27(A2)〜(C2)である。図27(A2)では、RFIDタグ511の貼り付け面が荷物の前面になるように、ベルトコンベアに置いてしまった場合、はじめに荷物がゲートを通過する直前で、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。
【0056】
また、図27(B2)では、RFIDタグ512の貼り付け面が荷物の上面になるように、ベルトコンベアに置いてしまった場合、荷物がゲートを通過している最中で、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。さらに、図27(C2)では、RFIDタグ513の貼り付け面が荷物の後面になるように、ベルトコンベアに置いてしまった場合、荷物がゲートを通過し終わるところで、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。
【0057】
図28は、本アンテナ装置の別の使用方法のを説明するための図である。図27と同様に、ベルトコンベア上を荷物が通過する場合、図28(A1)〜(C1)のような位置関係の状態が順次発生するが、このとき、それぞれの状態に対応した、RFIDタグと、帯状のアンテナ2の関係を示したのが図28(A2)〜(C2)である。図28(A2)では、RFIDタグ521〜523が貼り付けられた3つの荷物がかたまってベルトコンベアに置かれている場合、はじめに荷物がゲートを通過する直前で、先頭のRFIDタグ521がアンテナ2と対向する関係になり、通信が良好に行われる。
【0058】
また、図28(B2)では、RFIDタグ522が、荷物がゲートを通過している最中で、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。さらに、図28(C2)では、RFIDタグ523が、荷物がゲートを通過し終わるところで、帯状のアンテナ2が対向する関係になり、通信が良好に行われる。
【0059】
図29は、本アンテナ装置の更に他の使用方法を説明する図である。ゲート1には、帯状のアンテナ541〜546の6個のアンテナが設置されている。ベルトコンベア上に、RFIDタグ531〜533が貼り付けられた荷物が3つの横方向に並んでかたまって置かれた場合、RFIDタグ531には、帯状のアンテナ541または542が、RFIDタグ532には、帯状のアンテナ542または543が、RFIDタグ533には、帯状のアンテナ544,545または546が、それぞれ近傍になり、通信が良好に行われる。
【0060】
上記説明においては、図26〜図29は、図1のアンテナ装置の構成を基本に説明しているが、図2〜図9の構成のアンテナ装置においても、同様の効果が得られる。また、用いられている帯状のアンテナとしては、図10〜図17のものがある。さらに、図18〜図19の筒状アンテナも同様に使用可能である。
【0061】
このように、本発明によるアンテナ装置では、図26〜図29に示したように、帯状のアンテナが、常にRFIDタグの近傍を通過するため、従来のような問題は発生せず、常に良好なRFIDタグの読み取りが可能になる。すなわち、図26〜図29に示した状況において、本発明によるアンテナ装置では、いかなる状態のRFIDタグであっても良好に通信が可能であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明のアンテナ装置の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明のアンテナ装置の第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明のアンテナ装置の第3の実施例を示す図である。
【図4】本発明のアンテナ装置の第4の実施例を示す図である。
【図5】本発明のアンテナ装置の第5の実施例を示す図である。
【図6】本発明のアンテナ装置の第6の実施例を示す図である。
【図7】本発明のアンテナ装置の第7の実施例を示す図である。
【図8】本発明のアンテナ装置の第8の実施例を示す図である。
【図9】本発明のアンテナ装置の第9の実施例を示す図である。
【図10】帯状のアンテナの実施例の構成図である。
【図11】アンテナ素子の例1を示す図である。
【図12】アンテナ素子の例2を示す図である。
【図13】アンテナ素子の例3を示す図である。
【図14】アンテナ素子の例4を示す図である。
【図15】アンテナ素子の例5を示す図である。
【図16】アンテナ素子の例6を示す図である。
【図17】アンテナ素子の例7を示す図である。
【図18】筒状アンテナの実施例1である。
【図19】筒状アンテナの実施例2である。
【図20】帯状アンテナの取付図である。
【図21】帯状のアンテナと給電回路との組合せ構成図である。
【図22】給電回路の例1を示す図である。
【図23】給電回路の例2を示す図である。
【図24】給電回路の例2の具体的構成例を示す図である。
【図25】給電回路の例3を示す図である。
【図26】本アンテナ装置の使用方法の例を示す図である。
【図27】本アンテナ装置の使用方法の他の例を示す図である。
【図28】本アンテナ装置の使用方法の更に他の例を示す図である。
【図29】本アンテナ装置の使用方法の別の例を示す図である。
【図30】従来のアンテナ装置の構成図である。
【図31】従来のアンテナ装置の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
【0063】
1,21,22 ゲート
2 帯状アンテナ
3 アンテナ素子
4 アダプタ
5 コネクタ
6 グランド
7 誘電体
8,131,141 マイクロストリップライン
111,113,114,
116,118 ジグザグアンテナ
112 クランクアンテナ
132 筒
133,143 螺旋状アンテナ
151 給電回路
500,511,512,
513,521,522,
523,533 RFIDタグ
501 荷物
504 ベルトコンベア
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が自由端となり他端が固定端となるフレキシブル帯状アンテナ素子と、前記帯状アンテナ素子の他端を固定して垂直方向に取付ける支持部材とを含むことを特徴するアンテナ装置。
【請求項2】
一端が自由端となり他端が固定端となるフレキシブル帯状アンテナ素子と、前記帯状アンテナ素子の他端を固定して水平方向に取付ける支持部材とを含むことを特徴するアンテナ装置。
【請求項3】
前記帯状アンテナ素子に代えて、筒状アンテナ素子としたことを特徴とする請求項1または2記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記アンテナ素子は複数個設けられていることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記複数個のアンテナ素子は、一直線上に設けられていることを特徴とする請求項4記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記複数個のアンテナ素子は、複数の平行な直線上に設けられていることを特徴とする請求項4記載のアンテナ装置。
【請求項7】
少なくとも一つの前記アンテナ素子の長さが、他のアンテナ素子とは異なることを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記アンテナ素子は、それが帯状の場合、誘電体基板上に設けられたマイクロストリップラインにより形成されていることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記マイクロストリップラインは、前記誘電体基板上に屈曲状に設けられていることを特徴とする請求項8記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記アンテナ素子は、それが筒状の場合、筒状誘電体板上に螺旋状に設けられたマイクロストリップラインにより形成されていることを特徴とする請求項3〜7いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項11】
前記アンテナ素子はFPC(Flexible Printed Circuit)からなることを特徴とする請求項1〜10いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項12】
前記複数個のアンテナ素子に、並列に給電する手段を、更に含むことを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項13】
前記複数個のアンテナ素子に、選択的に給電する手段を、更に含むことを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項14】
RFIDタグの読み書きのためのアンテナであることを特徴とする請求項1〜13いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項15】
前記支持部材は、前記RFIDタグを付した物品の搬送ゲートであることを特徴とする請求項14記載のアンテナ装置。
【請求項16】
請求項1〜15いずれか記載のアンテナ装置を、RFIDタグを付した物品を搬送する搬送路のゲートに設けたことを特徴とする物品搬送システム。
【請求項1】
一端が自由端となり他端が固定端となるフレキシブル帯状アンテナ素子と、前記帯状アンテナ素子の他端を固定して垂直方向に取付ける支持部材とを含むことを特徴するアンテナ装置。
【請求項2】
一端が自由端となり他端が固定端となるフレキシブル帯状アンテナ素子と、前記帯状アンテナ素子の他端を固定して水平方向に取付ける支持部材とを含むことを特徴するアンテナ装置。
【請求項3】
前記帯状アンテナ素子に代えて、筒状アンテナ素子としたことを特徴とする請求項1または2記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記アンテナ素子は複数個設けられていることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記複数個のアンテナ素子は、一直線上に設けられていることを特徴とする請求項4記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記複数個のアンテナ素子は、複数の平行な直線上に設けられていることを特徴とする請求項4記載のアンテナ装置。
【請求項7】
少なくとも一つの前記アンテナ素子の長さが、他のアンテナ素子とは異なることを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記アンテナ素子は、それが帯状の場合、誘電体基板上に設けられたマイクロストリップラインにより形成されていることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記マイクロストリップラインは、前記誘電体基板上に屈曲状に設けられていることを特徴とする請求項8記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記アンテナ素子は、それが筒状の場合、筒状誘電体板上に螺旋状に設けられたマイクロストリップラインにより形成されていることを特徴とする請求項3〜7いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項11】
前記アンテナ素子はFPC(Flexible Printed Circuit)からなることを特徴とする請求項1〜10いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項12】
前記複数個のアンテナ素子に、並列に給電する手段を、更に含むことを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項13】
前記複数個のアンテナ素子に、選択的に給電する手段を、更に含むことを特徴とする請求項4〜6いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項14】
RFIDタグの読み書きのためのアンテナであることを特徴とする請求項1〜13いずれか記載のアンテナ装置。
【請求項15】
前記支持部材は、前記RFIDタグを付した物品の搬送ゲートであることを特徴とする請求項14記載のアンテナ装置。
【請求項16】
請求項1〜15いずれか記載のアンテナ装置を、RFIDタグを付した物品を搬送する搬送路のゲートに設けたことを特徴とする物品搬送システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【公開番号】特開2006−333025(P2006−333025A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−153264(P2005−153264)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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