説明

アーム装置

【課題】積極的に入力トルクと出力リンクの比を変化させ得るアーム装置を提供する。
【解決手段】アーム装置10であって、第一アーム1と、第一アーム1に対して第一軸11aを中心に回転可能に連結される第二アーム2と、第二アーム2に対して第二軸12aを中心に回転可能に連結されるリンク3と、リンク3に対して第三軸13aを中心に回転可能に連結されかつ第一アーム1に対して第四軸14aを中心に回転可能に連結されかつ第三軸13aと第四軸14aとの連結距離を伸縮可能に連結する入力機構4と、第三軸13aと第四軸14aとの連結距離20を伸縮させ得る伸縮源9と、第一アーム1に対して入力機構4を回転させることで第二アーム2を第一アーム1に対して回転させ得る動力源18とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットなどに設けられるアーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のアーム装置は、平行四辺形になるようにそれぞれが回転可能に連結される第一〜第四リンクと、第一リンクに対して第二リンクを回転させる駆動源を有する。動力源によって第二リンクを第一リンクに対して回転させることで、第三リンクが第一リンクに対して回転して、第三リンクが物を持上げる(特許文献1の図1等参照)。
【0003】
アーム装置ではないが、ロボットハンドも従来知られている(特許文献2の図5等参照)。ロボットハンドは、ベースリンクと、ベースリンクの一端部に回転可能に連結される入力リンク機構と、ベースリンクの他端部に連結される出力リンクと、入力リンク機構と出力リンクとを連結する中間リンクを有する。入力リンク機構は、一端部がベースリンクに回転可能に連結される第一要素と、第一要素の他端部に回転可能に一端部が連結されかつ他端部が中間リンクに回転可能に連結される第二要素と、第一要素と第二要素の間の角度を大きくする方向に付勢するばねとを有する。したがって、ばねが弾性変形することで、第一要素と第二要素の間の角度が変化し、ベースリンクと中間リンクの連結距離が変化する。これにより第一要素をベース部材に対して回転させ得る入力トルクと、出力リンクをベース部材に対して回転させ得る出力トルクとの比が変化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−89090号公報
【特許文献2】特開2005−90562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、出力リンクに設けられた指先部材が物に当接した状態で第一要素をベース部材に対して回転させると、ばねが弾性変形し、入力トルクと出力リンクとの比が変化する。そのため、状況に応じて入力トルクと出力リンクとの比を積極的に変化させることができない。そのため積極的に入力トルクと出力リンクの比を変化させ得るアーム装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備えるアーム装置であることを特徴とする。一つの特徴によると本発明は、第一アームと、第一アームに対して第一軸を中心に回転可能に連結される第二アームと、第二アームに対して第二軸を中心に回転可能に連結されるリンクと、リンクに対して第三軸を中心に回転可能に連結されかつ第一アームに対して第四軸を中心に回転可能に連結されかつ第三軸と第四軸との連結距離を伸縮可能に連結する入力機構と、第三軸と第四軸との連結距離を伸縮させ得る伸縮源と、第一アームに対して入力機構を回転させることで第二アームを第一アームに対して回転させ得る動力源とを有する。
【発明の効果】
【0007】
したがって伸縮源によって第三軸と第四軸との連結距離を伸縮させることができる。これにより第一アームに対して入力機構を回転させる入力トルクと、第一アームに対して第二アームを回転させる出力トルクとの比を所望の比にすることができる。また第一アームに対する入力機構の角速度と、第一アームに対する第二アームの角速度との比を所望の比にすることもできる。かくして所望の出力トルクおよび所望の第二アームの角速度を積極的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】アーム装置の側面図である。
【図2】アーム装置の一部拡大側面図である。
【図3】アーム装置の一部拡大側面図である。
【図4】入力機構による連結距離を最短距離にした際のアーム装置の一部拡大側面図である。
【図5】入力機構による連結距離を最短距離にした際のアーム装置の一部拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一つの実施の形態を図1〜5にしたがって説明する。図1に示すようにアーム装置10は、産業用ロボット、サービスロボット、介護ロボット等のアームを有するロボットに設けられる装置であって、第一アーム1と第二アーム2とリンク3と入力機構4を有する。
【0010】
第一アーム1は、図1,2に示すように上下に延出しており、上部1cと中間部1bと下部1aを有する。下部1aには、第一軸部材11によって第二アーム2が回転可能に連結される。中間部1bには、入力機構4が第四軸部材14によって回転可能に連結される。上部1cには、モータ等の動力源18と、複数のギヤを備える伝達機構19が装着される。動力源18の出力は、伝達機構19を経由して第四軸部材14に伝わり、第四軸部材14が入力機構4とともに第一アーム1に対して回転する。
【0011】
なお、明細書と特許請求の範囲に記載する上下方向は、第一アーム1の上部1cを上、下部1aを下となるようにアーム装置10を設置した図1の状態における図1の上下方向を基準としている。明細書と特許請求の範囲に記載する前方向は、図1の左方向、後方向は、図1の右方向、水平方向は、図1の左右方向を基準としている。また、アーム装置10は、図1の状態で使用するのみならず、横向き、逆さ向きの他の向きで使用することも可能である。
【0012】
第二アーム2は、図1,2に示すように長尺棒状であって、関節部2aと本体部2bと作用部2cを一体に有する。関節部2aは、第一軸部材11によって第一アーム1の下部1aに回転可能に連結される。本体部2bは、関節部2aから前方に延出し、物Wを持上げるように物Wに当接され得る。作用部2cは、関節部2aから本体部2bと反対側(後方)に延出し、端部にリンク3が連結される。したがって第二アーム2は、作用部2cが下方に押されると、第一軸部材11の軸中心である第一軸11aを中心に時計回りに回転する。
【0013】
リンク3は、図1,2に示すように第一アーム1の後方において上下に延出する。リンク3の下部3aは、第二軸部材12によって第二アーム2の作用部2cに回転可能に連結される。リンク3の上部3bは、第三軸部材13によって入力機構4の第二入力部材6に回転可能に連結される。したがって、リンク3は、第二アーム2に対して第二軸部材12の軸中心である第二軸12aを中心に回転し、第二入力部材6に対して第三軸部材13の軸中心である第三軸13aを中心に回転する。
【0014】
入力機構4は、図1,2に示すように第一入力部材5、第二入力部材6、ねじ8およびナット7を有する。第一入力部材5は、取付部材5d等によって第四軸部材14に取付けられるベース5aを有する。したがって第一入力部材5は、第四軸部材14の軸中心である第四軸14aを中心に第四軸部材14とともに第一アーム1に対して回転する。ベース5aには、ねじ8を軸回転可能に保持する保持部材5b,5cと、ねじ8を軸回転させ得る伸縮源9が取付けられる。
【0015】
ねじ8は、図2に示すようにねじ本体8aとねじ端部8bを一体に有する。ねじ本体8aは、保持部材5b,5cの間を延出して、保持部材5b,5cによって軸方向への移動が規制される。ねじ本体8aの外周面には、螺旋状の溝が形成される。ねじ端部8bは、円柱状であって、ねじ本体8aから保持部材5bを貫通し、該端部に歯車16が取付けられる。歯車16は、伸縮源9の出力軸9aに取付けられた歯車15に噛合わされる。伸縮源9は、モータ等であって、図示省略の制御装置によって制御されることで出力軸9aを軸回転させる。出力軸9aが軸回転すると、歯車15,16を介してねじ8が軸回転する。
【0016】
ナット7は、図2に示すように内周面に螺旋状の溝が形成され、該内周面にねじ本体8aが螺合される。ナット7の外周面には、第二入力部材6が取付けられる。第二入力部材6は、ナット7の外周面に固着される固着部6aと、固着部6aの端部から突出する突出部6bを一体に有する。突出部6bは、第一入力部材5のベース5aに形成された長穴5eを貫通してリンク3に張出す。
【0017】
突出部6bは、図2に示すように長穴5eに沿ってナット7とともにベース5aに対して移動する。突出部6bは、長穴5eの構成壁面によってねじ8を中心に回転することが規制される。そのためナット7は、突出部6bによってベース5aに対してねじ8を中心に回転することが規制される。突出部6bは、第三軸部材13によってリンク3の上部3bに回転可能に連結される。これにより第二入力部材6は、第三軸部材13の軸中心である第三軸13aを中心にリンク3に対して回転可能に連結される。
【0018】
第一アーム1と第二アーム2の間には、図2,3に示すように検出器22が設けられる。検出器22は、例えばエンコーダまたはポテンショメータであって、第一アーム1に対する第二アーム2の角度を検知して、図示省略の制御装置に検知信号を発信する。
【0019】
第二アーム2は、図2に示すように第一アーム1から垂下する垂下位置と、図3に示すように第一アーム1から略水平に延出して物Wを持上げ得る持上げ位置との間で回転する。第二アーム2を垂下位置から持上げ位置に回転させる場合は、先ず、使用者が図示省略のモード入力装置において速度優先モードまたはトルク優先モードを選択する。モード入力装置は、モードに応じた信号を制御装置に信号を発する。
【0020】
速度優先モードが選択された場合は、制御装置が伸縮源9を制御してねじ8を回転させ、ナット7を保持部材5cの近傍へ移動させる。これにより図2,3に示すように入力機構4による第一アーム1とリンク3の連結距離20、すなわち第三軸13aと第四軸14aの距離が最大距離20aになる。次に、制御装置は、動力源18を駆動させる。動力源18を駆動させると、動力源18の出力軸が回転し、回転トルクが伝達機構19を経由して第四軸部材14に入力トルクとして伝わる。第四軸部材14は、入力トルクによって入力機構4とともに第一アーム1に対して時計回りに回転する。
【0021】
入力機構4は、図2,3に示すように時計回りに回転することでリンク3を下方に押し、リンク3は、第二アーム2の作用部2cを下方へ押す。第二アーム2は、関節部2aを中心に時計回りに回転し、本体部2bの端部が上方へ移動する。この時、第三軸13aと第四軸14aの連結距離20は最大距離20aであるために、連結距離20が最大距離20aよりも小さい場合に比べて、第二アーム2の第一アーム1に対する角速度が速い。そのため第二アーム2の本体部2bは、短時間で物Wに対して当接、あるいは目的位置に到達し得る。
【0022】
第二アーム2が物Wに当接した際、制御装置が検出器22の検知信号に基づいて、第二アーム2が物Wに当接した際の第二アーム2の第一アーム1に対する当接角度を決定する。例えば、第二アーム2の角度が所定時間変化しなかった時の角度、あるいは第二アーム2が垂下位置に向けて逆方向に回転し始めた時の第二アーム2の角度を当接角度として決定する。
【0023】
第二アーム2が物Wに当たった後は、制御装置が伸縮源9を制御して、ねじ8を回転させてナット7を保持部材5bに向けて移動させる。これにより図3,4に示すように入力機構4の連結距離20が最小距離20bになる。同時に、制御装置は、第二アーム2が第一アーム1に反時計方向に回転しないように動力源18を制御して入力機構4を時計回りに回転させる。
【0024】
連結距離20が最小距離20bになると、図3,4に示すように入力機構4の第一アーム1に対する入力トルクと第二アーム2の第一アーム1に対する出力トルクとの比が変化し、同一入力トルクに対する出力トルクが大きくなる。次に、制御装置は、第二アーム2によって物Wを保持するように動力源18の出力を徐々に大きくする。例えば、制御装置は、検出器22の検知信号に基づいて、第二アーム2が当接角度よりも時計回りに回転する直前の出力に動力源18の出力を設定して保持する。
【0025】
トルク優先モードが選択された場合は、制御装置が伸縮源9を制御してねじ8を回転させ、ナット7を保持部材5bの近傍へ移動させる。これにより図5に示すように入力機構4の連結距離20が最小距離20bになる。次に、制御装置は、動力源18を制御して、入力機構4を第一アーム1に対して時計回りに回転させる(図4参照)。これにより第二アーム2が第一アーム1に対して時計回りに回転して物Wに当接、あるいは目的位置に到達する。
【0026】
この時、連結距離20が最小距離20bであるために、第二アーム2の第一アーム1に対する出力トルクが比較的大きい。そのため第二アーム2は、外力によって反時計方向へ回転し難く、反時計方向に回転せずに物Wに向けて回転し得る。第二アーム2が物Wに当接した後は、制御装置が第二アーム2によって物Wを保持するように動力源18の出力を徐々に大きくする。例えば、制御装置は、検出器22の検知信号に基づいて、第二アーム2が当接角度よりも時計回りに回転する直前の出力に動力源18の出力を設定して保持する。
【0027】
使用者は、モード入力装置において角度保持モードを選択することもできる。角度保持モードが選択された場合には、制御装置が第二アーム2を第一アーム1に対して回転しないように伸縮源9を制御する。すなわち制御装置は、検出器22の検知信号に基づいて、第二アーム2が第一アーム1に対して所望角度から回転したと判断した際に、伸縮源9を制御してねじ8を回転させる。これにより連結距離20が調整され、リンク3を介して第二アーム2を第一アーム1に対して所望の角度に戻し得る。
【0028】
使用者は、角速度モードを選択することもできる。角速度モードでは、制御装置が第二アーム2を第一アーム1に対して所定の角速度で回転するように伸縮源9を制御する。すなわち制御装置は、検出器22の検知信号に基づいて、第二アーム2が第一アーム1に対して所定の角速度とは異なる角度に回転したと判断した際に、伸縮源9を制御してねじ8を回転させる。これにより連結距離20が調整され、リンク3を介して第二アーム2を第一アーム1に対して所望の角度に戻し得る。
【0029】
以上のように、アーム装置10は、図2に示すようにリンク3に対して第三軸13aを中心に回転可能に連結されかつ第一アーム1に対して第四軸14aを中心に回転可能に連結されかつ第三軸13aと第四軸14aとの連結距離20を伸縮可能に連結する入力機構4と、第三軸13aと第四軸14aとの連結距離20を伸縮させる伸縮源9と、第一アーム1に対して入力機構4を回転させることで第二アーム2を第一アーム1に対して回転させ得る動力源18とを有する。
【0030】
したがって伸縮源9によって第三軸13aと第四軸14aとの連結距離20を伸縮させることができる。これにより第一アーム1に対して入力機構4を回転させる入力トルクと、第一アーム1に対して第二アーム2を回転させる出力トルクとの比を所望の比にすることができる。また第一アーム1に対する入力機構4の角速度と、第一アーム1に対する第二アーム2の角速度との比を所望の比にすることもできる。かくして所望の出力トルクおよび所望の第二アーム2の角速度を積極的に得ることができる。
【0031】
入力機構4は、図2に示すように第一アーム1に対して第四軸14aを中心に回転可能に連結される第一入力部材5と、リンク3に対して第三軸13aを中心に回転可能に連結される第二入力部材6を有する。第一入力部材5には、伸縮源9によって軸回転され得るねじ8が軸回転可能に取付けられる。第二入力部材6には、ねじ8に螺合されてねじ8に沿って移動し得るナット7が取付けられる。
【0032】
したがって、ねじ8を第一入力部材5に対して軸回転させることで、ナット7がねじ8に沿って移動し、これにより第三軸13aと第四軸14aの連結距離20が伸縮する。また入力機構4は、ねじ8とナット7を有するために、ラックとピニオンを有する構成等に比べて、リンク3側からの力によって第三軸13aと第四軸14aとの連結距離20が伸縮することが容易でない。そのため第二アーム2が外力によって不意に第一アーム1に対して回転することが抑制され得る。
【0033】
ねじ8と伸縮源9は、図2に示すように第一入力部材5に一体に設けられている。したがってこれらが第二入力部材6に設けられる構成に比べて、入力機構4は、第一入力部材5側が重くなる。そのため入力機構4を第一アーム1に対して回転させる入力トルクを前記構成に比べて小さくすることができる。
【0034】
第二アーム2は、図1に示すように第一アーム1の下部1aに回転可能に連結される関節部2aと、関節部2aから延出する本体部2bと、関節部2aから本体部2bと反対側に延出する作用部2cとを一体に有する。リンク3は、作用部2cに回転可能に連結されかつ上方に延出し、上部3bに入力機構4が連結される。したがって第二アーム2の作用部2cは、リンク3と入力機構4を経由して動力源18から力を受け、かつ作用部2cから上方に延出するリンク3の自重と、リンク3に連結された入力機構4の自重とを受け得る。そのため動力源18の力とリンク3の自重と入力機構4の自重とによって作用部2cが下方へ押され、これにより第二アーム2は、関節部2aを中心に回転して本体部2bが上方へ移動し、本体部2bによって物を持上げ得る。
【0035】
アーム装置10は、図1に示すように第二アーム2の第一アーム1に対する角度を検出する検出器22と、検出器22からの検知信号に基づいて伸縮源9を制御して第三軸13aと第四軸14aとの連結距離20を変更させる制御装置を有する。したがって制御装置は、第二アーム2に負荷が加わって第二アーム2が第一アーム1に対して所望の角度に対して回転したことを検出器22からの検知信号に基づいて判断した際に、伸縮源9を制御することで第三軸13aと第四軸14aとの連結距離20を変更させ得る。これにより制御装置は、リンク3を介して第二アーム2を第一アーム1に対して所望の角度に戻し得る。
【0036】
アーム装置10は、速度優先モードとトルク優先モードを選択することができる。したがって第二アーム2に負荷が加わらないと想定し得る場合は、速度優先モードを選択することで第二アーム2を第一アーム1に対して速く回転させることができる。一方、第二アーム2に負荷が加わると想定し得る場合は、トルク優先モードを選択することで第二アーム2を第一アーム1に対して大きなトルクで移動させ、これにより第二アーム2を確実に所望位置へ移動させ得る。
【0037】
(他の実施の形態)
本発明は、上記実施の形態に限定されず、以下の形態等であっても良い。例えば、図2に示す入力機構4は、ねじ8とナット7を有する。本発明の入力機構は、ねじ8とナット7に代えて、ラックとラックに対して移動するピニオンギア、またはシリンダとシリンダに対して移動するピストン、またはベースに対して電磁力等によって移動する移動体と前記ベースとを有していても良い。
【0038】
図2に示す伸縮源9は、モータであるが、シリンダに対してピストンを移動させる油圧装置、またはベースに対して移動体を移動させる移動装置などであっても良い。
【0039】
図2に示す入力機構4は、第一入力部材5に軸回転可能に取付けられるねじ8と、第二入力部材6に取付けられるナット7を有する。本発明の入力機構は、第二入力部材に軸回転可能に取付けられるねじと、第一入力部材に取付けられるナットを有していても良い。
【0040】
図2に示すリンク3は、第二アーム2の作用部2cに回転可能に連結される。本発明のリンクは、第二アームの本体部に回転可能に連結されても良い。
【0041】
アーム装置10は、図1に示す向きで使用しても良いが、横向き、逆さ向き等の他の向きで使用しても良い。
【符号の説明】
【0042】
1…第一アーム
2…第二アーム
3…リンク
4…入力機構
5…第一入力部材
6…第二入力部材
7…ナット
8…ねじ
9…伸縮源
10…アーム装置
11a…第一軸
12a…第二軸
13a…第三軸
14a…第四軸
18…動力源
20…連結距離
22…検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アーム装置であって、
第一アームと、前記第一アームに対して第一軸を中心に回転可能に連結される第二アームと、前記第二アームに対して第二軸を中心に回転可能に連結されるリンクと、前記リンクに対して第三軸を中心に回転可能に連結されかつ前記第一アームに対して第四軸を中心に回転可能に連結されかつ前記第三軸と前記第四軸との連結距離を伸縮可能に連結する入力機構と、前記第三軸と前記第四軸との連結距離を伸縮させ得る伸縮源と、前記第一アームに対して前記入力機構を回転させることで前記第二アームを前記第一アームに対して回転させ得る動力源とを有するアーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のアーム装置であって、
前記入力機構は、前記第一アームに対して前記第四軸を中心に回転可能に連結される第一入力部材と、前記リンクに対して前記第三軸を中心に回転可能に連結される第二入力部材を有し、
前記第一入力部材と前記第二入力部材のいずれか一つの部材には、前記伸縮源によって軸回転され得るねじが軸回転可能に取付けられ、前記第一入力部材と前記第二入力部材のいずれか他の一つの部材には、前記ねじに螺合されて前記ねじに沿って移動し得るナットが取付けられるアーム装置。
【請求項3】
請求項2に記載のアーム装置であって、
前記ねじと前記伸縮源は、前記第一入力部材と一体に設けられているアーム装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のアーム装置であって、
前記第二アームは、前記第一アームの下部に回転可能に連結される関節部と、前記関節部から延出する本体部と、前記関節部から前記本体部と反対側に延出する作用部とを一体に有し、
前記リンクは、前記作用部に回転可能に連結されかつ上方に延出し、上部に前記入力機構が連結されるアーム装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のアーム装置であって、
前記第二アームの前記第一アームに対する角度を検出する検出器と、前記検出器からの検知信号に基づいて前記伸縮源を制御して前記第三軸と前記第四軸との前記連結距離を変更させる制御装置を有するアーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−218476(P2011−218476A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89305(P2010−89305)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】