説明

イミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体ならびに腫瘍および/または炎症の治療におけるそれらの使用

本発明は、式(I)で示される化合物を提供する。本発明は、式(I)で示されるイミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体、それらの製造方法、それらを含有する医薬組成物、ならびにホスファチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)および/または哺乳動物ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)および/または腫瘍壊死因子−α(TNF−α)および/またはインターロイキン−6(IL−6)によって媒介される疾患の治療、特に癌および炎症の治療におけるそれらの使用を提供する。


(I)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体、その製造方法、それを含有する医薬組成物、ならびにホスファチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)および/または哺乳動物ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)および/または腫瘍壊死因子−α(TNF−α)および/またはインターロイキン−6(IL−6)によって媒介される疾患の治療におけるそれらの使用、特に癌および炎症の治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
癌とは、身体のほとんどの組織に影響を及ぼし得る細胞の未制御の増殖および拡散である。毎年1100万人を超える人々が癌と診断されている。2020年までには、毎年、1600万人が新たに患者になると推測される。毎年、世界中で700万人が癌によって死亡している。
【0003】
癌は、細胞分化の喪失を特徴とする組織の異常増殖であると定義され得る。それは、細胞生存、細胞増殖および細胞死に関与するシグナル伝達経路の調節解除に起因する。
【0004】
現行の癌治療は有効性が限定的であり、また、多くの副作用を有する。癌治療は、現在、外科手術、放射線療法、化学療法、骨髄移植、幹細胞移植、ホルモン療法、免疫療法、抗血管新生療法、標的療法、遺伝子療法などを含む以下のカテゴリーに分類される。
【0005】
ホスファチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)の活性化は細胞増殖および生存の制御の障害をもたらすので、この経路は、新規抗癌剤の開発にとって魅力的な標的である(非特許文献1)。哺乳動物ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)は環境信号に応答して細胞の増殖および代謝を調節するので、mTORの阻害剤は、癌および代謝性障害の治療に有用であり得る(非特許文献2)。
【0006】
PI3K媒介シグナル伝達経路は、癌細胞生存、細胞増殖、血管新生および転移において非常に重要な役割を果たす。PI3K経路は、増殖因子、ホルモン、サイトカイン、ケモカインおよび低酸素ストレスのような刺激によって活性化される。PI3Kの活性化は、プロテインキナーゼB(AKT)の膜上への動員および膜上での活性化をもたらし、セリン473(Ser−473)をリン酸化する。かくして、AKTのSer−473のリン酸化は、PI3K媒介経路の活性化のリードアウト/検出器である。細胞に基づいたELISA技法は、このような活性化の研究に使用することができる。
【0007】
AKTは、mTORセリンスレオニンキナーゼを活性化することによって細胞増殖(細胞マスの蓄積)を正に調節することが知られている。mTORは、栄養素に基づいてタンパク質合成を調節する分子センサーとしての役割を果たす。mTORは、p70S6キナーゼ(S6K1)をリン酸化して活性化し、次に、ポリピリミジントラクトを有するmRNAの翻訳を増強することによって、バイオジェネシスを調節する。S6K1のリン酸化状態は、mTOR機能の真のリードアウトである。
【0008】
ほとんどの腫瘍は異常なPI3K経路を有する(非特許文献1)。mTORはPI3Kのすぐ下流にあるので、これらの腫瘍は、また、活動亢進性のmTOR機能を有する。かくして、ほとんどのタイプの癌は、PI3K経路およびmTOR経路を標的とする分子から潜在的に恩恵を受けるであろう。
【0009】
PI3Kおよび/またはmTOR阻害剤である化合物は癌治療における利用を見出す。化合物は、腫瘍細胞の増殖を軽減させるか、阻害するか、または減少させるために使用され、それにより、腫瘍のサイズを縮小するのに役立つ。このような化合物によって処置され得る代表的な癌としては、特に、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、頭頚部癌、白血病、肺癌、リンパ腫、メラノーマ、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、子宮頚癌、甲状腺癌、胃癌、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、神経膠芽腫、上衣腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、胚細胞性腫瘍、頭蓋外癌、ホジキン病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、肝癌、髄芽腫、神経芽腫、脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、骨肉腫、骨の悪性線維性組織球腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、軟部組織肉腫、小脳テント上原始神経外胚葉性および松果体腫瘍、視覚路および視床下部膠腫、ウィルムス腫瘍、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、食道癌、ヘアリーセル白血病、腎癌、多発性骨髄腫、口腔癌、膵癌、原発性中枢神経系リンパ腫、皮膚癌、小細胞肺癌が挙げられる。
【0010】
SF1126(Semaphore, Inc.)は、第I相臨床試験中である。SF1126は、ペプチド系の標的基を含有するLY294002の共有結合複合体である。それは、インビボでは、生理学的pHにて、実行可能なバージョンであるLY294002に自然に変換され、プロドラッグとして、正常細胞に影響を与えずにPI3Kをブロックすることができる。GDC−0941(Piramed Ltd.およびGenentech, Inc.)は、PI3K阻害剤であり、第I相臨床試験中である。現在第I/II相臨床試験中であるBEZ−235(Novartis AG)は、PI3Kの全てのアイソフォームを阻害し、mTORのキナーゼ活性も阻害する。XL−765(Exelixis, Inc.)もまた、mTORおよびPI3Kの二重阻害剤である。この化合物は、固形腫瘍の経口治療として第I相臨床試験中である。
【0011】
炎症は、侵入微生物および寄生虫のような生物からの攻撃、虚血、抗原−抗体反応によってもたらされ得る損傷、または他の形態の物理的もしくは化学的損傷に対する組織の反応である。それは、発熱、紅斑、硬結および疼痛をもたらす組織への血流増加を特徴とする。
【0012】
いくつかの炎症性サイトカイン、特に、TNF−αおよびインターロイキン(IL−1β、IL−6、IL−8)は、炎症過程において重要な役割を果たす。IL−1およびTNF−αはともに単核細胞およびマクロファージに由来し、炎症過程に寄与する様々な遺伝子の発現を誘発する。TNF−α合成/放出の増大は、炎症過程で一般的な現象である。炎症は、その他の臨床状態のうち、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック症候群、アテローム性動脈硬化症のような様々な病態に固有の部分である。
【0013】
TNF−αは、炎症性腸疾患、炎症、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、難治性関節リウマチ、慢性非リウマチ性関節炎、骨粗鬆症/骨吸収、クローン病、敗血症性ショック、エンドトキシンショック、アテローム性動脈硬化症、虚血再灌流傷害、冠動脈心疾患、血管炎、アミロイドーシス、多発性硬化症、敗血症、慢性再発性ブドウ膜炎、C型肝炎ウイルス感染症、マラリア、潰瘍性大腸炎、悪液質、乾癬、形質細胞腫、子宮内膜症、ベーチェット病、ウェゲナー肉芽腫症、AIDS、HIV感染症、自己免疫疾患、免疫不全症、分類不能型免疫不全症(CVID)、慢性移植片対宿主病、外傷および移植片拒絶、成人呼吸窮迫症候群、肺線維症、再発卵巣癌、リンパ球増殖性疾患、難治性多発性骨髄腫、骨髄増殖性疾患、糖尿病、若年性糖尿病、髄膜炎、強直性脊椎炎、皮膚遅延型過敏症、アルツハイマー病、全身性エリテマトーデスおよびアレルギー性喘息にメディエーターとして関与している。TNF−α療法および抗TNF−α療法の効果を研究する多くの調査が行われてきた。癌の分野の研究は、TNF−α療法にとって、潜在的な薬物候補の細胞毒性と全身毒性のバランスを保つことが重要であることを示している。
【0014】
関節リウマチ(RA)− −自己免疫障害は、通常薄い関節の滑膜表層が、軟骨と骨の両方を破壊する炎症性の高度に血管新生化した侵入性フィブロコラゲナーゼ組織(パンヌス)に置き換えられる、慢性で全身性の関節の炎症性疾患である。発症する可能性がある部位としては、手、手首、頚、顎、肘、足および足首の関節が挙げられる。RAにおける軟骨破壊は、患部関節における異常なサイトカイン(例えば、TNF−αおよびIL−6)および増殖因子の発現と関係がある。
【0015】
炎症性疾患の第1選択の治療法は、疼痛のような症状を緩和させるための、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、イブプロフェン、ナプロキセンを使用するものである。しかしながら、NSAIDが広く使用されているにもかかわらず、NSAIDは胃びらんを引き起こすことが知られているので、多くの個体は、この障害の治療に必要な用量を長期間にわたって投与するのには耐えられない。さらにまた、NSAIDは、単に障害の症状を治療するだけであって、原因を治療するものではない。患者がNSAIDに反応しない場合には、メトレキセート、金塩、D−ペニシラミンおよびコルチコステロイドのような他の薬剤が使用される。これらの薬剤もまた、重大な毒性作用を有している。
【0016】
インフリキシマブ、エタネルセプトおよびアダリムマブのようなモノクローナル抗体薬は、抗炎症薬として有用であるが、投与経路(非経口に限られる)、高コスト、アレルギーの誘発、潜在性結核の活性化、癌およびうっ血性心疾患のリスク増大などの欠点を有している。
【0017】
特許文献1には、良性または悪性の腫瘍のようなプロテインキナーゼ依存性疾患の治療に使用される1H−イミダゾキノリン誘導体が記載されている。
【0018】
特許文献2には、喘息のような炎症性もしくは閉塞性の気道障害または腫瘍性疾患のような増殖性疾患の治療のために単独で使用されるかまたは1つ以上の他の医薬上活性な化合物と合わせて使用される脂質キナーゼ阻害剤としてのイミダゾキノリンが記載されている。
【0019】
特許文献3には、プロテインキナーゼ依存性疾患の治療におけるイミダゾキノリンの使用が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】国際公開第2005/054237号
【特許文献2】国際公開第2006/122806号
【特許文献3】国際公開第2003/097641号
【非特許文献】
【0021】
【非特許文献1】Nat. Rev. Drug Discov., 2005, 4, 988-1004
【非特許文献2】Cell, 2006, 124, 471-484
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の一の態様によれば、(以下に記載される)式(I)で示される化合物が提供される。
【0023】
別の態様によれば、PI3Kおよび/またはmTOR媒介シグナル伝達の阻害物質である式(I)で示される化合物が提供される。
【0024】
さらなる態様によれば、TNF−αおよび/またはIL−6のような炎症性サイトカインの阻害物質である式(I)で示される化合物が提供される。
【0025】
別の態様によれば、式(I)で示される化合物の製造方法が提供される。
【0026】
さらなる態様によれば、乳癌、白血病、肺癌および胃癌、前立腺癌、膵癌、神経膠芽腫、大腸癌、頭頸部扁平上皮癌、多発性骨髄腫、子宮頸癌およびメラノーマのような癌の治療のための、式(I)で示される化合物の使用または式(I)で示される化合物を含有する組成物または式(I)で示される化合物を使用して製造される組成物が提供される。
【0027】
さらなる態様によれば、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック症候群、乾癬およびアテローム性動脈硬化症のような疾患を包含する炎症の治療のための、式(I)で示される化合物の使用または式(I)で示される化合物を含有する組成物または式(I)で示される化合物を使用して製造される組成物が提供される。
【0028】
本発明の別の態様によれば、癌の治療を必要とする哺乳動物に式(I)で示される化合物の治療的有効量を投与することを含む癌の治療方法が提供される。
【0029】
本発明の別の態様によれば、炎症の治療を必要とする哺乳動物に式(I)で示される化合物の治療的有効量を投与することを含む炎症の治療方法が提供される。
【0030】
本発明のこれらの目的および利点ならびに他の目的および利点は、以下の説明から当業者に明らかである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、全ての立体異性体および互変異性体ならびにそれらのあらゆる比率の混合物の形態の式(I):
【化1】

[式中、
1は、非置換であるかまたはアルキル基で置換されているアリールであり、ここで、該アルキル基は、非置換であるか、またはニトロ、シアノ、−CONH2、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロアルキルおよびアルコキシから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、シアノおよびニトロから選択され;
6は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−COOH、−CONH2、−OR8、−NHR8、−SR8または−B(OH)2であり;
各R8は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yは、−C(O)、−C(S)または−S(O)nであり、ここで、nは、0、1または2であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、イミノ、アミノ、ヒドロキシ、カルボニル、カルボキシ、エステル、エーテル、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アルキルチオ、チオエステル、スルホニル、アラルキル、アシル、アシルオキシ、−CONH2、ヘテロサイクリル、アリールおよびヘテロアリールなどの1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アセトキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、アシル、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アリール、アラルキルおよびヘテロサイクリルなどの1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、またはアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アセトキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、アシル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アリール、アラルキルおよびヘテロサイクリルなどの1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、イミノ、アミノ、ヒドロキシ、カルボニル、カルボキシ、エステル、エーテル、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アルキルチオ、チオエステル、スルホニル、ハロアルキル、アラルキル、アシル、アシルオキシ、−CONH2、低級アルキル、ヘテロサイクリル、アリールおよびヘテロアリールなどの1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
アリールは、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−CONH2、カルボニル、スルホニル、ハロアルキル、アシル、アルコキシ、ハロアルコキシ、トリフルオロメトキシ、アリールオキシおよびアリールなどの1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、シクロアルキル、カルボキシ、アシルおよびアリールなどの1つまたは2つの同一または異なる基によって置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、またはアルキル、アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アリールオキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、カルボニル、スルホニル、カルボキシ、アシル、ヘテロサイクリル、アリール、−CONH2および−NHR8などの1つ以上の同一または異なる基によって置換されている]
で示される化合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0032】
本発明は、また、式(I)で示される化合物、それらの医薬上許容される塩、それらの医薬上許容される溶媒和物、医薬上許容される多形体、およびそれらを含有する医薬組成物の製造方法に関する。
【0033】
定義
用語が個々にまたは大きな基の一部として明細書および特許請求の範囲の全体にわたって用いられる場合にその用語に当てはまる定義を以下に挙げる(それらが特定の場合に制限されない限り)。「置換」または「〜によって置換されている」または「〜で置換されている」とは、このような置換は、置換原子および置換基の許容される価に従い、転位、環化、脱離などによるような変換を容易に受けない安定な化合物を表すという暗黙の条件を含んでいると解される。
【0034】
「アルキル」とは、単独で用いられている場合も置換基の一部として用いられている場合も、1〜10個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖を含む飽和脂肪族基をいう。さらにまた、特に明記しない限り、用語「アルキル」は、非置換アルキルおよび置換アルキルを包含する。好適なアルキル基は、1〜6個の炭素原子、例えば、1〜4個の炭素原子を含有し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびt−ブチルである。
【0035】
用語「低級アルキル」とは、単独で用いられている場合も置換基の一部として用いられている場合も、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖を含む飽和脂肪族基をいい、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルである。特に明記しない限り、アルキル基は、非置換であるか、または1つ以上の同一または異なる置換基によって置換され得る。置換アルキル基中に存在するどの置換基も、その置換が不安定な分子をもたらさないことを条件として、いずれもの所望の位置に存在することができる。置換アルキルとは、1つ以上の水素原子が、置換基、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボニル、カルボキシ、アルコキシ、シクロアルキル、エステル、エーテル、シアノ、アミノ、−CONH2、イミノ、アルキルチオ、チオエステル、スルホニル、ニトロ、ハロアルキル、アラルキル、アシル、アシルオキシ、アリール、ヘテロサイクリル、ヘテロアリール、−NRxCORy、−NRxSORy、−NRxSO2y、−S(O)nx、−S(O)mNRxy(ここで、RxおよびRyは、独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロサイクリルから選択され;nは、0、1または2であり、mは、1または2である)で置き換えられているアルキル基をいう。
【0036】
用語「アルケニル」とは、2〜6個の炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素二重結合(2つの隣接するsp2炭素原子)を有する、分枝状、直鎖状または環状の不飽和アルキル基をいう。二重結合および置換基がある場合にはそれらの配置に依存して、二重結合の配置は、一緒(entgegen)(E)または逆(zusammen)(Z)、シスまたはトランスであり得る。アルケニルの例としては、ビニル、アリルおよび2−プロペニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に明記しない限り、アルケニル基は、非置換であるか、またはハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、カルボキシ、アシル、アセトキシ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アリールオキシ、アリール、アラルキルまたはヘテロサイクリルなどの1つ以上の同一または異なる基によって置換され得る。
【0037】
用語「アルキニル」とは、2〜6個の炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素三重結合(2つの隣接するsp炭素原子)を有する不飽和の分枝または直鎖をいう。アルキニルの例としては、エチニル、1−プロピニル、3−プロピニルおよび3−ブチニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に明記しない限り、アルキニル基は、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、アシル、アセトキシ、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アリール、アラルキルまたはヘテロサイクリルなどの1つ以上の基で置換され得る。
【0038】
用語「シクロアルキル」とは、1、2または3個の環を含み、3〜14個の環形成炭素を含む環状の飽和または部分不飽和炭化水素基をいう。シクロアルキルの好適な例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロオクチルが挙げられる。特に明記しない限り、シクロアルキル基は、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、アルキル、シクロアルキル、カルボキシ、アシル、アシルオキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、カルボニル、エステル、エーテル、−CONH2、イミノ、アルキルチオ、アリールまたはヘテロサイクリルなどの1つ以上の同一または異なる基で置換され得る。
【0039】
用語「アルコキシ」とは、アルキル−O−(ここで、アルキルという用語は上記で定義したとおりである)をいう。アルコキシの例としては、メトキシおよびエトキシが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
用語「ハロアルキル」とは、本明細書で用いられる場合、アルキルの炭素原子のいずれか1つ以上が1つ以上のハロゲンで置換されている基をいう。ハロアルキルの例としては、トリフルオロメチルおよびトリクロロメチルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。詳しくは、モノハロアルキル、ジハロアルキル、およびパーハロアルキルを包含するポリハロアルキル基が挙げられる。モノハロアルキル基は、一例として、基の中にヨード原子、ブロモ原子、クロロ原子またはフルオロ原子を有し得る。ジハロおよびポリハロアルキル基は、2個以上の同一のハロ原子を有していても、または異なるハロ基の組み合わせを有していてもよい。ハロアルキル基の例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチルおよびジクロロプロピルが挙げられる。用語「パーフルオロアルキル」とは、全ての水素原子がフルオロ原子と置き換えられているアルキル基を意味する。例としては、トリフルオロメチルおよびペンタフルオロエチルが挙げられる。
【0041】
用語「ハロアルコキシ」とは、本明細書で用いられる場合、酸素原子を介して親分子部分に結合しているハロアルキル基をいう。
【0042】
用語「アシル」とは、−C(O)Ra基(ここで、Raは、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアラルキルである)をいう。このアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアラルキルは、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシ、シクロアルキル、エステル、エーテル、シアノ、アミノ、−CONH2、アルキルチオ、チオエステル、スルホニル、ニトロ、ハロアルキル、−NRxCORy、−NRxSORy、−NRxSO2y、−S(O)nx、−S(O)mNRxy(ここで、RxおよびRyは、独立して、水素、ヒドロキシ、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロサイクリルから選択され;nは、0〜2の整数であり、mは、1〜2の整数である)で置換され得る。
【0043】
用語「エステル」とは、式−COORa(ここで、Raは、上記で定義したアルキルおよびアラルキルである)で示される基をいう。例としては、メチル、エチル、n−およびイソ−プロピル、n−、sec−およびtert−ブチル、ならびにベンジルエステルなどの生理学的に加水分解性のエステルが挙げられる。
【0044】
用語「エーテル」とは、式−RaORa(ここで、Raは、独立して、上記定義したアルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールおよびヘテロサイクリルから選択される)で示される基をいう。
【0045】
用語「アリール」とは、共有p電子系を有する少なくとも1つの炭素環が存在する10個までの環炭素原子を有する単環式または多環式の炭化水素基をいう。アリール基の例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。特に明記しない限り、アリール基、例えば、フェニルまたはナフチルは、非置換であるか、またはアルキル、ハロアルキル、アシル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、トリフルオロメトキシ、アリールオキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−CONH2、カルボニル、スルホニルおよびアリールからなる群から選択される5個までの同一または異なる置換基によって置換され得る。
【0046】
アリール残基は、いずれもの望しい位置で結合され得、置換アリール残基において、置換基は、いずれもの望しい位置で結合され得る。例えば、一置換フェニル残基において、置換基は、2位、3位、4位、5位または6位に位置することができる。該フェニル基が2つの置換基を有する場合、それらは、2,3位、2,4位、2,5位、2,6位、3,4位または3,5位に位置することができる。
【0047】
用語「アリールオキシ」とは、アリール−O−をいい、ここで、アリールは上記で定義されたとおりである。アリールオキシ基の例としては、フェノキシおよびナフトキシが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
用語「ヘテロサイクリル」および「複素環」とは、3〜14個の環原子を含有し、該環原子の1、2、3または4個が窒素、酸素および硫黄から選択される同一または異なるヘテロ原子である、飽和、部分飽和または芳香族の単環式または多環式環系をいう。このヘテロサイクリル基は、例えば、環中に酸素原子0〜2個、硫黄原子0〜2個および窒素原子0〜4個から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し得る。単環式ヘテロサイクリル基としては、3員環、4員環、5員環、6員環および7員環が挙げられる。好適なヘテロサイクリルの例としては、ピロリル、イミダゾリル、チオフェニル、ピロリジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。多環式ヘテロサイクリル基としては、1つの環が5員、6員または7員の複素環であり、残りの環が5員、6員または7員の炭素環もしくは複素環である、二縮合環(二環式)または三縮合環(三環式)を挙げることができる。代表的な二環式複素環基としては、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリル、インドリル、イソインドリルおよびベンゾフラザニルが挙げられる。代表的な三環式複素環基としては、置換または非置換のナフトフラニル、ベンゾインドール、ピロロキノリンおよびフロキノリンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ヘテロサイクリルとしては、環内に二重結合を含有していない飽和複素環系、および得られる系が安定であることを条件として環内に1〜5個の二重結合を含有している不飽和複素環系が挙げられる。不飽和環は、非芳香環であっても芳香環であってもよい。
【0049】
芳香族ヘテロサイクリル基はまた、通例の用語「ヘテロアリール」によって表されることもでき、これは、ヘテロサイクリルに関する上記および下記の定義および説明に適用される。特に明記しない限り、ヘテロアリール基およびヘテロサイクリル基は、非置換であるか、または、1個以上(例えば、5個まで)の、同一または異なる置換基で置換され得る。環炭素原子および環窒素原子に対する置換基の例は、アルキル、アシル、アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アリールオキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−CONH2、カルボニル、カルボキシ、スルホニル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アリールおよび−NHR8であり、ここで、R8は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルである。これら置換基は、結果的に安定な分子が得られることを条件として1つ以上の位置に存在することができる。
【0050】
用語「アラルキル」とは、アリール基またはヘテロアリール基で置換されているアルキル基をいい、ここで、用語アルキル、アリールおよびヘテロアリールは、上記で定義したとおりである。代表的なアラルキル基としては、−(CH2)p−フェニル、−(CH2)p−ピリジル(ここで、pは、1〜6の整数である)が挙げられる。このアラルキル基におけるアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、上記で定義したとおりである。
【0051】
用語「ヘテロ原子」とは、窒素、酸素および硫黄をいう。原子価が不飽和のヘテロ原子は、この原子価を満たすように水素原子を有するとみなされることに注意する。環ヘテロ原子は、結果的に生じる複素環系が、安定であり、かつ、薬物におけるサブグループとして好適であることを条件として、所望の数だけお互いに対してどのような位置でも存在することができる。
【0052】
用語「ハロ」または「ハロゲン」とは、特に明記しない限り、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子をいう。
【0053】
用語「アミノ」とは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロサイクリルまたはシクロアルキルで置換されていてもよい−NH2基をいい、ここで、用語アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロサイクリルおよびシクロアルキルは、上記で定義したとおりである。
【0054】
本明細書で用いる場合、用語「治療する」および「治療」ならびに同類の用語は、罹患している疾患(例えば、癌または炎症)の軽減、進行の遅延、予防、調節、減弱または治癒をいう。
【0055】
実施態様
実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、非置換であるかまたはアルキル基で置換されているフェニルであり(ここで、このアルキル基は、非置換であるか,または、ニトロ、シアノ、−CONH2、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロアルキルおよびアルコキシから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている);
2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8またはNR88であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、シアノおよびニトロであり;
6は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−COOH、−CONH2、−OR8、−NHR8、−SR8または−B(OH)2であり;
各R8は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yは、−C(O)、−C(S)または−S(O)nであり(ここで、nは、0、1または2である);
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、−CONH2、アルコキシ、アシルおよびアリールなどの1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールなどの1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、−CONH2、低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アシルおよびアリールなどの1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシおよびアシルから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、カルボキシおよびアシルから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0056】
別の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、シアノおよびニトロから選択され;
6は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−COOH、−CONH2、−OR8、−NHR8、−SR8または−B(OH)2であり;
各R8は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yは、−C(O)、−C(S)または−S(O)nであり(ここで、nは、0、1または2である);
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0057】
別の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、シアノおよびニトロから選択され;
6は、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
各R8は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yは、−C(O)、−C(S)または−S(O)2であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0058】
別の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7は、水素であり;
6は、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
各R8は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yは、−C(O)、−C(S)または−S(O)2であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0059】
別の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素であり;
6は、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
各R8は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yは、−S(O)2であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0060】
別の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2は、アルキル、アリールまたはヘテロアリールであり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素であり;
6は、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
Yは、−S(O)2であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0061】
別の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素であり;
6は、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
各R8は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yは、−C(O)であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0062】
別の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2は、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロサイクリルまたは−NHR8であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素であり;
6は、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
8は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルであり;
Yは、−C(O)であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0063】
別の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2は、アルキル、アルケニル、アリール、ヘテロサイクリルまたは−NHR8であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素であり;
6は、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
8は、アルキル、アルケニル、アラルキルまたはアリールであり;
Yは、−C(O)であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0064】
別の実施態様において、本発明は、式(I):
[式中、
1は、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2は、−NHR8であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素であり;
6は、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
8は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルであり;
Yは、−C(S)であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、または、シアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物の全ての立体異性体および互変異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物、それらの医薬上許容される塩および医薬上許容される溶媒和物を提供する。
【0065】
本発明に包含される代表的な化合物としては以下のものが挙げられる:
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−イルスルホニル)ベンゾニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(m−トリルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(2−メチル−4−ニトロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3−フルオロ−4−メチルフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3,5−ジメチルフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(フェニルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−トシル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(チオフェン−2−イルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3−フルオロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(キノリン−8−イルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(3−(4−アセチルフェニルスルホニル)−8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3−メトキシフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3−ブロモフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3,5−ジフルオロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(メチルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−クロロ−2−オキソ−3−(m−トリルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(8−クロロ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−イルスルホニル)ベンゾニトリル;
2−メチル−2−(4−(8−メチル−2−オキソ−3−(m−トリルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル;
2−(4−(3−(3−フルオロフェニルスルホニル)−8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−メチル−2−(4−(8−メチル−3−(2−メチル−5−ニトロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル;
2−メチル−2−(4−(8−メチル−2−オキソ−3−(キノリン−8−イルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル;
2−(4−(3−(4−アセチルフェニルスルホニル)−8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(モルホリン−4−カルボニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
(E)−2−(4−(8−ブロモ−3−ブタ−2−エノイル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(2−プロピルペンタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
(E)−2−(4−(8−ブロモ−3−シンナモイル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(3−ベンゾイル−8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−N−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
N−ベンジル−8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
8−ブロモ−N−(2−ブロモフェニル)−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
8−ブロモ−N−(2−クロロエチル)−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
N−アリル−8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
2−(4−(3−アセチル−8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(3−ベンゾイル−8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
(E)−2−(4−(3−ブタ−2−エノイル−8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
(E)−2−(4−(3−ブタ−2−エノイル−8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
8−ブロモ−N−(2−クロロエチル)−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボチオアミド;および
それらの医薬上許容される塩および溶媒和物。
【0066】
本発明のさらなる態様によれば、以下のスキームに示されるように、本発明の化合物の製造方法が提供される。
【0067】
本発明のさらなる態様によれば、式(A8)、
【化2】

[式中、R2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであり;R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6およびR7は、式(I)について定義されるとおりである]で示される化合物の製造方法であって、水素化ナトリウムような塩基およびDMFのような溶媒の存在下、式(A7):
【化3】

で示される化合物を式R2COClで示される化合物反応させ[ここで、R2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであり;R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6およびR7は、式(I)について定義されるとおりである]、所望により、得られた化合物を医薬上許容される塩に変換することを含む、方法が提供される。
【0068】
本発明のさらなる態様によれば、式(A9):
【化4】

[式中、R3は、水素であり;R1、R2、R4、R5、R6およびR7は、式(I)について定義されるとおりである]で示される化合物の製造方法であって、トリエチルアミンのような塩基の存在下、式(A7):
【化5】

で示される化合物を式R2SO2Clで示される化合物と反応させ[式中、R3は、水素であり;R1、R2、R4、R5、R6およびR7は、式(I)について定義されるとおりである]、
所望により、得られた化合物を医薬上許容される塩に変換することを含む、方法が提供される。
【0069】
本発明のさらなる態様によれば、式(A10):
【化6】

[式中、R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6、R7およびR8は、式(I)について定義されるとおりである]で示される化合物の製造方法であって、ベンゼンまたはDCMのような溶媒中、式(A7):
【化7】

で示される化合物を式R8N=C=Oで示される化合物と反応させ[式中、R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6、R7およびR8は、式(I)について定義されるとおりである]
所望により、得られた化合物を医薬上許容される塩に変換することを含む、方法が提供される。
【0070】
本発明のさらなる態様によれば、式(A11):
【化8】

[式中、R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6、R7およびR8は、式(I)について定義されるとおりである]で示される化合物の製造方法であって、DCMのような溶媒の存在下、式(A7):
【化9】

で示される化合物を式R8N=C=Sで示される化合物と反応させ[式中、R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6、R7およびR8は、式(I)について定義されるとおりである]、
所望により、得られた化合物を医薬上許容される塩に変換することを含む、方法が提供される。
【0071】
スキーム
本発明の化合物は、また、全ての立体異性体およびそれらのあらゆる比率の混合物ならびにそれらの医薬上許容される塩、溶媒和物および多形体を包含する。さらにまた、本発明の化合物はすべて、それらのプロドラッグおよび他の誘導体の形態で本発明の主題である。
【0072】
本発明のさらなる態様によれば、式(I)で示される化合物は、当業者に周知の方法を使用して数多くの方法で製造され得る。本発明の化合物の製造方法の例は以下に記載され、スキーム1において例示されるが、これに限定されるものではない。本明細書に記載のある種の方法の範囲内で、用いられる合成工程の順序は変更され得、とりわけ、個々の基質中に存在する官能基の性質および明らかに取られるべき保護基ストラテジー(もし、あれば)のような因子に依存し、このような因子は、また、合成工程で使用される試薬の選択にも影響を及ぼす。
【0073】
以下の工程で使用される試薬、反応物および中間体は、市販のものであるか、または、当該技術分野における標準的な文献公知の方法に従って製造され得る。本発明の化合物の合成に使用される出発化合物および中間体は、一般的な式(A1)、(A2)、(A3)、(A4)、(A5)、(A6)および(A7)を用いて表される。本発明の化合物は、一般的な式(A8)、(A9)、(A10)および(A11)を用いて表される。
【0074】
本発明のスキーム1において用いられる工程は、一般的な記号1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1iおよび1jを用いて表される。
【0075】
本発明の化合物の製造方法は、以下のスキームに記載される:
【0076】
【化10】

【0077】
反応条件

【0078】
NaOHのようなアルカリ金属の水酸化物の存在下にて0℃〜室温でニトロメタンを反応させ;次いで、該生成物を0〜10℃で濃HCl中に注ぎ、水−HCl混合物のような水性酸中にて式(A1)で示される化合物を添加し、0℃〜室温で撹拌することによって、式(A2)で示される化合物を製造することができる。
【0079】
式(A2)で示される化合物を酢酸カリウムまたは酢酸ナトリウムのようなアルカリ金属塩の存在下にて80〜140℃で無水酢酸のような酸無水物と反応させて、式(A3)で示される化合物を得ることができる。
【0080】
式(A3)で示される化合物を80〜140℃にてハロゲン化剤(例えば、POCl3のような塩素化剤)と反応させることによって、式(A4)で示される化合物を製造することができる。
【0081】
酢酸の存在下、0〜40℃で、式(A4)で示される化合物を式R1−NH2(ここで、R1は、式(I)について定義されているとおりである)で示されるアミンと反応させることによって、式(A5)で示される化合物を製造することができる。
【0082】
エタノール、メタノール、テトラヒドロフランまたはその混合物のような適当な溶媒中、炭素上パラジウムまたはラネーニッケルのような触媒の存在下にて式(A5)で示される化合物を還元させることによって、式(A6)で示されるアミンを製造することができる。
【0083】
ジクロロメタンまたはクロロホルムのような適当な溶媒中、トリエチルアミンまたはトリメチルアミンのような塩基の存在下にて式(A6)で示される化合物をクロロギ酸トリクロロメチルまたはトリホスゲンで処理することによって、式(A7)で示される三環化合物を製造することができる。
【0084】
ジチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルまたはその混合物のような適当な溶媒中、水素化ナトリウム、水素化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、トリエチルアミンまたはその混合物のような塩基の存在下にて、式(A7)で示される三環化合物を式R2COClまたはR2−C(O)OC(O)R2で示される化合物で処理して、式(A8)で示される化合物を得ることができる。
【0085】
トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたはその混合物のような塩基の存在下にて式(A7)で示される三環化合物を式R2SO2Clで示される化合物で処理して、式(A9)(ここで、R2は、式(I)について定義されているとおりである)で示される化合物を得ることができる。
【0086】
フッ化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、リチウムジイソプロピルアミドまたはその混合物のような塩基の存在下、ジクロロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフランまたはその混合物のような溶媒中にて、式(A7)で示される三環化合物を式R8N=C=Oで示される化合物で処理して、式(A10)(ここで、R8は、式(I)について定義されているとおりである)で示される化合物を得ることができる。
【0087】
ジクロロメタン、ジチルホルムアミド、テトラヒドロフランまたはその混合物のような溶媒中にて式(A7)で示される三環化合物を式R8N=C=Sで示される化合物で処理して、式(A11)(ここで、R8は、式(I)について定義されているとおりである)で示される化合物を得ることができる。
【0088】
一般式(I)によって表される本発明の化合物が1つ以上の塩基性基、すなわち、プロトン化され得る基を含有する場合、それらは、無機酸または有機酸との付加塩を形成することができる。好適な無機酸の例としては、ホウ酸、過塩素酸、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸、および当業者に公知の他の無機酸が挙げられる。好適な有機酸の例としては、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、ケトグルタル酸、グリセロリン酸、アスパラギン酸、ピクリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、コール酸、パントテン酸、アルギン酸、ナフトエ酸、マンデル酸、タンニン酸、ショウノウ酸、および当業者に公知の他の有機酸が挙げられる。
【0089】
かくして、一般式(I)によって表される本発明の化合物が酸性基を含有する場合、それらは、好適な塩基との付加塩を形成することができる。例えば、本発明の化合物のこのような塩としては、Li塩、Na塩およびK塩のようなアルカリ金属塩、またはCa塩、Mg塩またはアルミニウム塩のようなアルカリ土類金属塩、またはアンモニアとの塩、またはリジン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミン、コリンおよびトロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン]のような有機塩基の塩が挙げられる。
【0090】
本発明の医薬上許容される塩は、塩基性部分または酸性部分を含有する対象化合物から慣用の化学的手法によって合成され得る。一般的には、該塩は、好適な溶媒または分散剤中にて遊離塩基または遊離酸を所望の塩形成性の無機または有機の酸または塩基と接触させることによって製造されるか、または陽イオン交換または陰イオン交換によって別の塩から製造される。好適な溶媒は、例えば、酢酸エチル、エーテル、アルコール、アセトン、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンまたはこれらの溶媒の混合物である。
【0091】
本発明は、さらにまた、式(I)で示される化合物の全ての溶媒和物、例えば、水和物、ならびに、アルコール、エーテル、酢酸エチル、ジオキサン、ジチルホルムアミド(DMF)または低級アルキルケトン(例えば、アセトン)、またはこれらの混合物のような結晶の他の溶媒で形成される溶媒和物を包含する。
【0092】
治療方法
本発明の化合物は、PI3K阻害剤および/またはmTOR阻害剤および/またはTNFα阻害剤および/またはIL−6阻害剤であり、良性または悪性の腫瘍および/または炎症の治療における使用を見出す。
【0093】
本発明の化合物は、腫瘍細胞の増殖を減少させること、阻害すること、または減ずることができ、したがって、腫瘍のサイズを縮小させることができる。式(I)で示される化合物によって治療され得る良性または悪性の腫瘍としては、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、頭頚部癌、白血病、肺癌、リンパ腫、メラノーマ、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、子宮頚癌、甲状腺癌、胃癌、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、神経膠芽腫、上衣腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、胚細胞性腫瘍、頭蓋外癌、ホジキン病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、肝癌、髄芽腫、神経芽腫、脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、骨肉腫、骨の悪性線維性組織球腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、軟部組織肉腫、小脳テント上原始神経外胚葉性および松果体腫瘍、視覚路および視床下部膠腫、ウィルムス腫瘍、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、食道癌、ヘアリーセル白血病、腎癌、多発性骨髄腫、口腔癌、膵癌、原発性中枢神経系リンパ腫、皮膚癌および小細胞肺癌が挙げられるが、これらに限定されるものではない。式(I)で示される化合物は、また、炎症性疾患、例えば、乾癬、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多発性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡、後天性表皮水疱症、および他の皮膚の炎症性またはアレルギー性状態の治療に有用である。
【0094】
本発明の化合物は、また、乾癬、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多発性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡、後天性表皮水疱症、炎症性腸疾患、炎症、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、難治性関節リウマチ、慢性非リウマチ性関節炎、骨粗鬆症/骨吸収、クローン病、敗血症性ショック、エンドトキシンショック、アテローム性動脈硬化症、虚血再灌流傷害、冠動脈心疾患、血管炎、アミロイドーシス、多発性硬化症、敗血症、慢性再発性ブドウ膜炎、C型肝炎ウイルス感染症、マラリア、潰瘍性大腸炎、悪液質、形質細胞腫、子宮内膜症、ベーチェット病、ウェゲナー肉芽腫症、AIDS、HIV感染症、自己免疫疾患、免疫不全症、分類不能型免疫不全症(CVID)、慢性移植片対宿主病、外傷および移植片拒絶、成人呼吸窮迫症候群、肺線維症、再発卵巣癌、リンパ球増殖性疾患、難治性多発性骨髄腫、骨髄増殖性疾患、糖尿病、若年性糖尿病、髄膜炎、強直性脊椎炎、皮膚遅延型過敏症、アルツハイマー病、全身性エリテマトーデスおよびアレルギー性喘息のような他の疾患または状態の治療に使用され得る。
【0095】
本発明のさらなる態様によれば、PI3KまたはmTORによって媒介される疾患の治療方法であって、この治療を必要とする哺乳動物に式Iで示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量を投与することを含む、方法が提供される。
【0096】
本発明のさらなる態様によれば、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、頭頸部癌、白血病、肺癌、リンパ腫、メラノーマ、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、子宮頚癌、甲状腺癌、胃癌、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、神経膠芽腫、上衣腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、胚細胞性腫瘍、頭蓋外癌、ホジキン病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、肝癌、髄芽腫、神経芽腫、脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、骨肉腫、骨の悪性線維性組織球腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、軟部組織肉腫、小脳テント上原始神経外胚葉性および松果体腫瘍、視覚路および視床下部膠腫、ウィルムス腫瘍、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、食道癌、ヘアリーセル白血病、腎癌、多発性骨髄腫、口腔癌、膵癌、原発性中枢神経系リンパ腫、皮膚癌および小細胞肺癌からなる群から選択される癌の治療方法であって、この治療を必要とする哺乳動物に式Iで示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量を投与することを含む、方法が提供される。
【0097】
本発明のさらなる態様によれば、肺癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、膵癌、乳癌および神経膠芽腫を包含する癌の治療方法であって、この治療を必要とする哺乳動物に式Iで示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量を投与することを含む、方法が提供される。
【0098】
本発明のさらなる態様によれば、TNF−αまたはIL−6によって媒介される疾患の治療方法であって、この治療を必要とする哺乳動物に式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量を投与することを含む、方法が提供される。
【0099】
本発明のさらなる態様によれば、乾癬、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多発性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡、後天性表皮水疱症、炎症性腸疾患、炎症、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、難治性関節リウマチ、慢性非リウマチ性関節炎、骨粗鬆症/骨吸収、クローン病、敗血症性ショック、エンドトキシンショック、アテローム性動脈硬化症、虚血再灌流傷害、冠動脈心疾患、血管炎、アミロイドーシス、多発性硬化症、敗血症、慢性再発性ブドウ膜炎、C型肝炎ウイルス感染症、マラリア、潰瘍性大腸炎、悪液質、形質細胞腫、子宮内膜症、ベーチェット病、ウェゲナー肉芽腫症、AIDS、HIV感染症、自己免疫疾患、免疫不全症、分類不能型免疫不全症(CVID)、慢性移植片対宿主病、外傷および移植片拒絶、成人呼吸窮迫症候群、肺線維症、再発卵巣癌、リンパ球増殖性疾患、難治性多発性骨髄腫、骨髄増殖性疾患、糖尿病、若年性糖尿病、髄膜炎、強直性脊椎炎、皮膚遅延型過敏症、アルツハイマー病、全身性エリテマトーデスおよびアレルギー性喘息からなる群から選択されるTNF−αまたはIL−6関連障害の治療方法であって、この治療を必要とする哺乳動物に式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量を投与することを含む、方法が提供される。
【0100】
本発明のさらなる態様によれば、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック、乾癬およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択されるTNF−αまたはIL−6によって媒介される疾患の治療方法であって、この治療を必要とする哺乳動物に式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量を投与することを含む、方法が提供される。
【0101】
本発明のさらなる態様によれば、PI3Kおよび/またはmTORによって媒介される疾患の治療における式(I)で示される化合物の使用が提供される。
【0102】
本発明のさらなる態様によれば、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、頭頸部癌、白血病、肺癌、リンパ腫、メラノーマ、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、子宮頚癌、甲状腺癌、胃癌、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、神経膠芽腫、上衣腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、胚細胞性腫瘍、頭蓋外癌、ホジキン病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、肝癌、髄芽腫、神経芽腫、脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、骨肉腫、骨の悪性線維性組織球腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、軟部組織肉腫、小脳テント上原始神経外胚葉性および松果体腫瘍、視覚路および視床下部膠腫、ウィルムス腫瘍、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、食道癌、ヘアリーセル白血病、腎癌、多発性骨髄腫、口腔癌、膵癌、原発性中枢神経系リンパ腫、皮膚癌および小細胞肺癌からなる群から選択される癌の治療における式(I)で示される化合物の使用が提供される。
【0103】
本発明のさらなる態様によれば、肺癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、乳癌、膵癌および神経膠芽腫のような癌の治療における式(I)で示される化合物の使用が提供される。
【0104】
本発明のさらなる態様によれば、TNF−αおよび/またはIL−6によって媒介される疾患の治療における式(I)で示される化合物の使用が提供される。
【0105】
本発明のさらなる態様によれば、乾癬、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多発性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡、後天性表皮水疱症、炎症性腸疾患、炎症、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、難治性関節リウマチ、慢性非リウマチ性関節炎、骨粗鬆症/骨吸収、クローン病、敗血症性ショック、エンドトキシンショック、アテローム性動脈硬化症、虚血再灌流傷害、冠動脈心疾患、血管炎、アミロイドーシス、多発性硬化症、敗血症、慢性再発性ブドウ膜炎、C型肝炎ウイルス感染症、マラリア、潰瘍性大腸炎、悪液質、形質細胞腫、子宮内膜症、ベーチェット病、ウェゲナー肉芽腫症、AIDS、HIV感染症、自己免疫疾患、免疫不全症、分類不能型免疫不全症(CVID)、慢性移植片対宿主病、外傷および移植片拒絶、成人呼吸窮迫症候群、肺線維症、再発卵巣癌、リンパ球増殖性疾患、難治性多発性骨髄腫、骨髄増殖性疾患、糖尿病、若年性糖尿病、髄膜炎、強直性脊椎炎、皮膚遅延型過敏症、アルツハイマー病、全身性エリテマトーデスおよびアレルギー性喘息からなる群から選択される疾患の治療における式(I)で示される化合物の使用が提供される。
【0106】
本発明のさらなる態様によれば、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック症候群、乾癬およびアテローム性動脈硬化症のような炎症の治療における式(I)で示される化合物の使用が提供される。
【0107】
本発明のさらなる態様によれば、乳癌、白血病、肺癌、胃癌、前立腺癌、膵癌、神経膠芽腫、大腸癌、頭頸部扁平上皮癌、多発性骨髄腫、子宮頸癌およびメラノーマのような癌の治療に有用な式(I)で示される化合物を含む薬剤の製造方法が提供される。
【0108】
本発明のさらなる態様によれば、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック症候群およびアテローム性動脈硬化症のような疾患を含む炎症の治療に有用な式(I)で示される化合物を含む薬剤の製造方法が提供される。
【0109】
医薬組成物および方法
本発明のさらなる態様によれば、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量および医薬上許容される賦形剤または担体を含む医薬組成物が提供される。
【0110】
本発明の医薬製剤は、自体公知であり、当業者によく知られている方法で調製される。式(I)で示される化合物および/またはそれらの生理学的に許容できる塩に加えて、医薬上許容される不活性の無機および/または有機の担体および/または添加剤を使用することができる。丸剤、錠剤、被覆錠剤およびハードゼラチンカプセル剤の調製のためには、例えばラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、アラビアガム、マグネシアまたはグルコース等を使用することができる。ソフトゼラチンカプセル剤および坐剤のための担体は、例えば脂肪、ワックス、天然油または硬化油等である。液剤、例えば注射液剤、または乳剤もしくはシロップ剤の調製に適している担体は、例えば水、塩化ナトリウム生理食塩水またはアルコール、例えばエタノール、プロパノールまたはグリセロール、糖溶液、例えばグルコース溶液またはマンニトール溶液、または、上記の種々の溶媒の混合物である。
【0111】
当該医薬製剤は、通常、式(I)で示される化合物および/またはその生理学的に許容できる塩を約1〜99重量%、例えば、約5〜70重量%、または、約5〜約30重量%含有する。医薬製剤中の式(I)で示される活性成分および/またはその生理学的に許容できる塩の量は、通常、約1〜1000mgである。
【0112】
投与されるべき本発明の化合物の用量は、広範囲に及び得る。1日に投与されるべき用量は、所望の効果が得られるように選択されるべきである。適切な用量は、式(I)で示される化合物および/またはそれらの生理学的に許容できる塩約0.001〜100mg/kg/日、例えば、式(I)で示される化合物および/またはこの化合物の医薬上許容される塩約0.01〜50mg/kg/日である。必要に応じて、より高いまたはより低い用量を投与することもできる。本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の用量レベルは、毒性を示すことなく、または患者に対して許容されない副作用を引き起こすことなく、特定の患者、組成物および投与様式に対する所望の治療反応を達成するのに有効な活性成分の量が得られるように変更され得る。
【0113】
当該製剤は、経口投与により、例えば丸剤、錠剤、被覆錠剤、ロゼンジ剤、カプセル剤、分散性の散剤もしくは顆粒剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤またはエリキシル剤の剤形で、投与され得る。しかしながら、直腸投与により、例えば坐剤の剤形で、または、非経口投与により、例えば静脈内投与、筋肉内投与もしくは皮下投与により、滅菌注射液剤もしくは懸濁剤の剤形で、または、局所投与により、例えば液剤もしくは経皮パッチ剤の剤形で、または、他の方法で、例えばエアゾール剤もしくは鼻スプレー剤の剤形で、投与することもできる。
【0114】
選択された投与レベルは、用いられる本発明の特定の化合物の活性、投与経路、投与時間、用いられる特定の化合物の排出速度、治療期間、用いられる特定の化合物と併用される他の薬物、化合物および/または物質、治療される患者の年齢、性別、体重、状態、全身の健康および病歴、ならびに医学分野で周知の同様の因子を包含する様々な因子に応じて変化する。
【0115】
一般式(I)で示される活性成分および/またはその生理学的に許容できる塩および担体に加えて、当該医薬製剤は、例えば充填剤、抗酸化剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、矯味矯臭剤、保存剤、可溶化剤または着色剤のような添加剤を含有することができる。それらは、また、2つ以上の一般式(I)で示される化合物および/またはそれらの生理学的に許容できる塩を含有することができる。さらにまた、当該医薬製剤は、少なくとも1つの一般式(I)で示される化合物および/またはその生理学的に許容できる塩に加えて、1つ以上の他の治療上または予防上活性な成分を含有することができる。
【0116】
「医薬上許容される」とは、担体、希釈剤、賦形剤および/または塩が製剤の他の成分と適合しなければならず、受容者に対して有害であってはならないことを意味する。
【0117】
本発明のさらなる態様によれば、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量および少なくとも1つのさらなる医薬活性化合物を医薬上許容される賦形剤または担体と一緒に含む医薬組成物が提供される。癌の治療のために1つ以上の式(I)で示される化合物と併用される医薬活性化合物は、1つ以上の下記の群から選択され得るが、これらに限定されるものではない:(i)キナーゼ阻害剤、例えばゲフィチニブ、イマチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、ベバシズマブ、アバスチン、ソラフェニブ、Bcr−Ablキナーゼ阻害剤またはLY−317615、(ii)アルキル化剤、例えば、マイトマイシンC、ブスルファン、オキサリプラチン、シスプラチン、プロカルバジンまたはダカルバジン、(iii)代謝拮抗剤、例えば、メトトレキセート、メルカプトプリン、チオグアニン、リン酸フルダラビン、フルオロウラシル、ビンブラスチン、ビンクリスチンまたはパクリタキセル、(iii)抗生物質、例えば、アントラサイクリン、ダクチノマイシンまたはブレオマイシン、(iv)ホルモン剤、例えば、タモキシフェン、フルタミド、GnRH(性刺激ホルモン放出ホルモン)アゴニストまたはアロマターゼ阻害剤、または(v)癌ワクチン、例えばアビシン(avicine)、オレゴボマブまたはテラトープ。
【0118】
炎症疾患の治療のために1つ以上の式(I)で示される化合物と併用される医薬活性化合物は、1つ以上の下記の群から選択され得るが、これらに限定されるものではない:
【0119】
本発明の種々の実施態様の活性に実質的に影響を及ぼさない変更は、本明細書に記載した発明の範囲内に包含されると解される。したがって、以下の実施例は、本発明を例示するものであり、限定するものではない。
【実施例】
【0120】
実験
本発明は、さらに、本発明の純粋なる例示である以下の実施例を参照して理解される。本発明は、本発明の単一の態様の例示であるこのだけが意図される例示された実施態様によっては範囲が限定されない。機能的に等しい方法は、本発明の範囲内である。本明細書に記載されたものに加えて、本発明の様々な変更は、当業者には上記したものから明らかとなる。このような変更は、特許請求の範囲の範囲内となる。
【0121】
本発明において例示された化合物の命名は、Chemdraw Ultra version 9.0.1 CambridgeSoft Corporation, Cambridgeに由来する。
【0122】
他に明記しない限り、温度は、全て、摂氏である。また、これらの実施例および他の記載において、略語は以下の意味を有する:
【0123】

【0124】
中間体
製造例A: 6−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロキノリン
工程1: 5−ブロモ−2−(2−ニトロビニルアミノ)安息香酸
2−アミノ−5−ブロモ安息香酸(50g、231mmol)の水−HCl(37%)(10:1)中懸濁液を8時間撹拌し、濾過した(溶液1)。0℃で撹拌しながら氷(70g)およびNaOH(31g、775mmol)の混合物にニトロメタン(17g、278mmol)を10分間にわたって添加した。0℃で1時間撹拌し、次いで、室温で1時間撹拌した後、この溶液を0℃で氷(56g)およびHCl(37%)84mLの混合物に添加した(溶液2)。溶液1および2を合わせ、反応混合物を室温で18時間撹拌した。黄色沈殿物を濾過し、水で洗浄し、40℃で乾燥させて、標記化合物を得た。粗生成物をそのまま次工程に使用した。
収率:25g(38%)。
【0125】
工程2: 6−ブロモ−3−ニトロキノリン−4−オール
無水酢酸(112mL、1185mmol)中の5−ブロモ−2−(2−ニトロビニルアミノ)安息香酸(工程1の化合物、25g、87mmol)および酢酸カリウム(10.5g、104mmol)を120℃で3時間撹拌した。沈殿物を濾過し、酢酸で洗浄し、濾液は無色のままであった。さらに、水で洗浄し、乾燥させて、標記化合物を得た。収率:15g(64%);1H NMR(CDCl3、500MHz):δ 9.275(s,1H)、8.611−8.615(d,1H,J=2Hz)、8.100−8.118(d,1H,J=9Hz)、8.026−8.048(dd,1H,J=8.5Hz,2Hz)。
【0126】
工程3: 6−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロキノリン
6−ブロモ−3−ニトロキノリン−4−オール(工程2の化合物、20g、74.3mmol)およびPOCl3(150mL、1613mmol)を120℃で45分間撹拌した。この混合物を室温に冷却し、氷水中にゆっくりと注いだ。沈殿物を濾過し、氷冷水で洗浄し、CH2Cl2に溶解した。有機層を冷ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒を蒸発乾固させて、標記化合物を得た。
収率:8g(38%);1H NMR(CDCl3、500MHz):δ 9.275(s,1H)、8.611−8.615(d,1H,J=2Hz)、8.100−8.118(d,1H,J=9Hz)、8.026−8.048(dd,1H,J=8.5Hz,2Hz)。
【0127】
製造例B: 2−(4−アミノフェニル)−2−メチルプロパンニトリル
工程1: 2−メチル−2−(4−ニトロフェニル)プロパンニトリル
水(130mL)中のNaOH(13.5g、337.5mmol)にCH2Cl2(150mL)中の4−ニトロフェニルアセトニトリル(20g、123.45mmol)、臭化テトラブチルアンモニウム(2.15g、6.6mmol)およびヨウ化メチル(58g、475.41mmol)を添加した。反応混合物を室温で20時間撹拌した。有機層を分取し、Na2SO4で乾燥させ、蒸発乾固させた。残留物をジエチルエーテルに溶解し、セライトで濾過し、溶媒を蒸発させて、標記化合物を得た。収率:18g(76%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 8.220−8.250(d,2H,J=9Hz)、7.627−7.657(d,2H,J=9Hz)、1.750(s,6H)。
【0128】
工程2: 2−(4−アミノフェニル)−2−メチルプロパンニトリル
THF−MeOH[(1:1)、160mL]中にて2−メチル−2−(4−ニトロフェニル)プロパンニトリル(工程1の化合物、16g、84.1mmol)およびラネーニッケル(4.16g)を40psiの水素下で室温にて10時間振盪した。反応が完了した後、触媒を濾去し、溶媒を蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中酢酸エチル)によって精製して、標記化合物を油状物として得た。
収率:10g(74%);1H NMR(DMSO−d6、300MHz):δ 7.091−7.119(d,2H,J=8.4Hz)、6.533−6.561(d,2H,J=8.4Hz)、5.135(s,2H)、1.568(s,6H);MS:m/z 161(M+)。
【0129】
製造例C: 2−(4−(6−ブロモ−3−ニトロキノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
6−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロキノリン(製造例Aの化合物、18g、62.6mmol)および2−(4−アミノフェニル)−2−メチルプロパンニトリル(製造例Bの化合物、11g、68.9mmol)を酢酸(350mL)に溶解し、混合物を2時間撹拌した。水を添加し、黄色沈殿物を濾去した。沈殿物を水、NaHCO3飽和水溶液および水で洗浄した。黄色固体を乾燥させて、標記化合物を得た。収率:19g(74%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 10.0(s,1H)、8.979(s,1H)、8.594(s,1H)、7.894−7.926(d,1H,J=9.6Hz)、7.817−7.847(d,1H,J=9Hz)、7.348−7.376(d,2H,J=8.4Hz)、7.011−7.039(d,2H,J=8.4Hz)、1.575(s,6H);MS:m/z 409(M-)。
【0130】
製造例D: 2−(4−(3−アミノ−6−ブロモキノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
ラネーニッケル(7g)、THF−MeOH[(1:1)、250mL]を用いて、2−(4−(6−ブロモ−3−ニトロキノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(製造例Cの化合物、16g、42mmol)を25psiの水素下にて室温で1時間水素添加した。反応完了後、触媒を濾去し、濾液を蒸発乾固させて、標記化合物を得た。収率:13g(88%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 8.609(s,1H)、7.908(s,1H)、7.829−7.836(d,1H,J=2.1Hz)、7.744−7.773(d,1H,J=8.7Hz)、7.425−7.462(dd,1H,J=9Hz,2.1Hz)、7.236−7.265(d,2H,J=8.7Hz)、6.511−6.540(d,2H,J=8.7Hz)、5.448(s,2H)、1.600(s,6H);MS:m/z 381(M+)。
【0131】
製造例E: 4,6−ジクロロ−3−ニトロキノリン
工程1: 5−クロロ−2−(2−ニトロビニルアミノ)安息香酸
2−アミノ−5−クロロ安息香酸(50g、291.94mmol)のH2O−HCl(37%)(10:1)中懸濁液を8時間撹拌し、濾過した(溶液1)。氷浴で冷却した氷(70g)およびNaOH(35g、820mmol)の混合物にニトロメタン(15.5g、350mmol)を10分間にわたって添加した。0℃で1時間撹拌し、室温で1時間撹拌した後、この溶液を氷(56g)およびHCl(37%)の混合物に0℃で添加した(溶液2)。溶液1および溶液2を合わせ、反応混合物を室温で18時間撹拌した。黄色沈殿物を濾過し、水で洗浄し、40℃で真空乾燥させて、標記化合物を得た。粗生成物を次工程に使用した。
収率:26g(30%)。
【0132】
工程2: 6−クロロ−3−ニトロキノリン−4−オール
無水酢酸(120mL、1200mmol)中の5−クロロ−2−(2−ニトロビニルアミノ)安息香酸(工程1の化合物、24g、98.36mmol)および酢酸カリウム(19.2g、196.72mmol)を120℃で3時間撹拌した。沈殿物を濾過し、酢酸および水で洗浄し、真空乾燥させて、標記化合物を得た。収率:15g(64%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 13.142(s,1H)、9.32(s,1H,)、8.159−8.166(d,1H,J=2.1Hz)、7.822−7.859(dd,1H,J=8.7Hz,2.4Hz)、7.734−7.763(d,1H,J=8.7Hz);MS:m/z 225(M+)。
【0133】
工程3:4,6−ジクロロ−3−ニトロキノリン
POCl3(150mL、493mmol)中の6−クロロ−3−ニトロキノリン−4−オール(工程2の化合物、5g、22.42mmol)を120℃で45分間撹拌した。この混合物を室温に冷却し、氷水中にゆっくりと注いだ。沈殿物を濾過し、氷冷水で洗浄し、CH2Cl2に溶解した。有機相を冷ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。有機溶媒を蒸発乾固させて、標記化合物を得た。
収率:4.8g(88%)。
【0134】
製造例F: 2−(4−(6−クロロ−3−ニトロキノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
4,6−ジクロロ−3−ニトロキノリン(製造例Eの化合物、4.0g、16.46mmol)および2−(4−アミノフェニル)−2−メチルプロパンニトリル(2.63g、16.46mmol)の酢酸(350ml)中溶液を2時間撹拌した。水を添加し、黄色沈殿物を濾去し、水およびNaHCO3飽和水溶液で洗浄した。黄色固体を乾燥させて、標記化合物を得た。収率:5g(83%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 10.074(s,1H)、9.062(s,1H,)、8.552−8.558(d,1H,J=1.8Hz)、7.995−8.025(d,1H,J=9Hz)、7.875−7.912(t,1H,)、7.437−7.466(d,2H,J=8.4Hz)、7.100−7.128(d,2H,J=8.4Hz)、1.664(s,6H)。
【0135】
製造例G: 2−(4−(3−アミノ−6−クロロキノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
THF−MeOH(1:1)100mL中にて2−(4−(6−クロロ−3−ニトロキノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(製造例Fの化合物、5g、13.6mmol)およびラネーニッケル(2g)を25psiのH2下にて室温で3時間振盪した。反応完了後、触媒を濾去し、濾液を蒸発乾固させて、標記化合物を得た。
収率:3.5g(66%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 8.599(s,1H)、7.892(s,1H)、7.816−7.846(d,1H,J=9Hz)、7.655−7.663(d,1H,J=2.4)、7.312−7349(dd,1H,J=8.7Hz,2.4Hz)、7.233−7.262(d,2H,J=8.7Hz)、6.510−6.538(d,2H,J=8.4Hz)、5.457(s,2H)、1.598(s,6H);MS:m/z 337(M+)。
【0136】
製造例H: 4−クロロ−6−メチル−3−ニトロキノリン
工程1: 5−メチル−2−(2−ニトロビニルアミノ)安息香酸
2−アミノ−5−メチル安息香酸(5g、33.11mmol)のH2O−HCl(37%)(10:1)中懸濁液を8時間撹拌し、濾過した(溶液1)。ニトロメタン(1.75ml、37.73mmol)を氷(7g)およびNaOH(3.97g、99.9mmol)の氷浴冷却混合物に10分間にわたって添加した。0℃で1時間撹拌し、室温で1時間撹拌した後、この溶液を0℃で氷(56g)およびHCl(37%、84mL)に添加した(溶液2)。溶液1および溶液2を合わせ、反応混合物を室温で18時間撹拌した。黄色沈殿物を濾去し、水で洗浄し、40℃で真空乾燥させて、標記化合物を得た。粗生成物を工程2に使用した。収率:3g(41%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 13.78(bs,1H)、12.944−12.989(d,1H,J=13.5Hz)、7.973−8.040(dd,1H,J=13.4Hz,6.3Hz)、7.819(s,1H)、7.623−7.652(d,1H,J=8.7Hz)、7.460−7.548(m,1H)、6.700−6.721(d,1H,J=6.3Hz)、2.402(s,3H);MS:m/z 223(M-1)。
【0137】
工程2:6−メチル−3−ニトロキノリン−4−オール
5−メチル−2−(2−ニトロビニルアミノ)安息香酸(工程1の化合物、1.5g、6.756mmol)および酢酸カリウム(1.3g、13.51mmol)を無水酢酸(8ml、148.7mmol)中にて120℃で3時間撹拌した。沈殿物を濾過し、濾液が無色になるまで酢酸で洗浄し、次いで、水で洗浄し、真空乾燥させて、標記化合物を得た。収率:610mg(64%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.126(s,1H)、8.035(s,1H)、7.606(s,2H)、2.432(s,3H);MS:m/z 203(M-1)。
【0138】
工程3:4−クロロ−6−メチル−3−ニトロキノリン
POCl3(5mL)中の6−メチル−3−ニトロキノリン−4−オール(工程2の化合物、610mg)を120℃で45分間撹拌した。この混合物を室温に冷却し、氷水中にゆっくりと注いだ。沈殿物を濾過し、氷冷水で洗浄し、CH2Cl2に溶解した。有機相を冷ブラインで洗浄し、水性相を廃棄した。Na2SO4で乾燥させた後、有機溶媒を蒸発乾固させて、標記化合物を得た。収率:600mg(90%);1H NMR(DMSO−d6、300MHz:δ 9.299(s,1H)、8.192(s,1H,)、8.096−8.124(d,1H,J=8.4Hz)、7.893−7.927(dd,1H,J=8.4Hz,1.8Hz)、2.604(s,3H)。
【0139】
製造例I: 2−メチル−2−(4−(6−メチル−3−ニトロキノリン−4−イルアミノ)フェニル)プロパンニトリル
4−クロロ−6−メチル−3−ニトロキノリン(製造例Hの化合物、660mg、2.97mmol)および2−(4−アミノフェニル)−2−メチルプロパンニトリル(570mg、3.56mmol)を酢酸(10ml)に溶解し、2時間撹拌した。水を添加し、黄色沈殿物を濾去し、水、NaHCO3飽和水溶液および水で洗浄した。黄色固体を乾燥させて、標記化合物を得た。収率:600mg(58%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.952(s,1H,)、9.016(s,1H)、8.184(s,1H)、7.890−7.918(d,1H,J=8.4Hz)、7.699−7.727(d,1H,J=8.4Hz)、7.421−7.445(d,2H,J=7.2Hz)、7.082−7.108(d,2H,J=7.8Hz)、2.284(s,3H)、1.660(s,6H);MS:m/z 347(M+)。
【0140】
製造例J: 2−(4−(3−アミノ−6−メチル−キノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
THF−MeOH(1:1)15mL中にて2−(4−(6−メチル−3−ニトロキノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(製造例Iの化合物、600mg、1.73mmol)および10%Pd−C(90mg)を25psiの水素下にて室温で3時間振盪した。反応完了後、触媒を濾去し、濾液を蒸発乾固させて、標記化合物を得た。収率:250mg(46%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 8.507(s,1H)、7.819(s,1H)、7.698−7.726(d,1H,J=8.4Hz)、7.641(s,1H)、7.211−7.239(d,2H,J=8.4Hz)、7.164−7.198(dd,1H,J=8.4Hz,1.5Hz)、6.503−6.532(d,2H,J=8.7Hz)、5.178(s,2H)、2.358(s,3Hs)、1.593(s,6H);MS:m/z 317(M+)。
【0141】
中間体1: 2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
氷浴を用いて0℃でトリホスゲン(4.3g、14.4mmol)のCH2Cl2(80mL)中溶液に2−(4−(3−アミノ−6−ブロモキノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(製造例Dの化合物、5g、13.1mmol)およびトリエチルアミン(1.59g、15.7mmol)のCH2Cl2(120mL)中溶液を40分間にわたって添加した。反応混合物をこの温度で20分間撹拌し、次いで、NaHCO3飽和水溶液でクエンチし、5分間撹拌し、CH2Cl2で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させて、標記化合物を得た。収率:3.2g(60%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 11.835(s,1H)、8.783(s,1H)、7.908−7.938(d,1H,J=9Hz)、7.810−7.838(d,2H,J=8.4Hz)、7.665−7.694(d,2H,J=8.7Hz)、7.613−7.650(dd,1H,J=9Hz,1.8Hz)、6.949−6.955(d,1H,J=1.8Hz)、1.609(s,6H);MS:m/z 406(M+)。
【0142】
中間体2: 2−(4−(8−クロロ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
氷浴を用いて0℃でトリホスゲン(3.5g、11.7852mmol)のCH2Cl2 80mL中溶液に2−(4−(3−アミノ−6−クロロキノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(製造例Gの化合物、3.3g、9.8214mmol)およびトリエチルアミン(1.34g、12.74mmol)のCH2Cl2(120mL)中溶液を40分間にわたって添加した。反応混合物をこの温度で20分間撹拌し、次いで、NaHCO3飽和水溶液でクエンチし、5分間撹拌し、CH2Cl2で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下にて蒸発させて、標記化合物を得た。収率:1.2g(34%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 12.190(s,1H)、8.921(s,1H)、8.069−8.100(d,1H,J=8.7Hz)、7.807−7.835(d,2H,J=8.4Hz)、7.641−7.694(m,3H)、6.808−6.815(d,1H,J=2.1Hz)、1.766(s,6H);MS:m/z 363(M+)。
【0143】
中間体3: 2−メチル−2−(4−(8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル
0℃でトリホスゲン(195mg、0.6139mmol)のCH2Cl2 5mL中溶液に2−(4−(3−アミノ−6−メチル−キノリン−4−イルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(製造例Jの化合物、190mg、0.6025mmol)およびトリエチルアミン(0.12ml、0.901mmol)のCH2Cl2(10mL)中溶液を40分間にわたって添加した。反応混合物をこの温度で20分間撹拌し、次いで、NaHCO3飽和水溶液でクエンチし、5分間撹拌し、CH2Cl2で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下にて蒸発させて、標記化合物を茶色の固体として得た。収率:145mg(70%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 11.641(s,1H)、8.678(s,1H)、7.864−7.892(d,1H,J=8.4Hz)、7.782−7.810(d,2H,J=8.4Hz)、7.629−7.657(d,2H,J=8.4Hz)、7.342−7.371(d,1H,J=8.7Hz)、6.625(s,1H)、2.147(s,3H)、1.801(s,6H);MS:m/z 343(M+)。
【0144】
実施例
実施例1: 2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、0.12mmol)およびトリエチルアミン24.2mg(0.24mmol)のDCM(6ml)中溶液に4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン−1−スルホニルクロライド(46.8mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。
収率:28mg(18%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.43(s,1H)、8.342−8.372(dd,1H,J=7.2、1.8Hz)、7.993−8.023(d,1H,J=9Hz)、7.820−7.849(d,2H,J=8.7Hz)、7.756−7.793(dd,1H,J=9、2.1Hz)、7.66−7.73(m,4H)、7.275−7.302(d,1H,J=8.1Hz)、6.75−6.76(d,1H,J=2.1Hz)、1.77(s,6H);MS:m/z 631(M+)。
【0145】
実施例2: 2−(8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−イルスルホニル)ベンゾニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、0.12mmol)およびトリエチルアミン(0.36mmol)のDCM(6ml)中溶液に2−シアノベンゼン−1−スルホニルクロライド(0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。
収率:25mg(36%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.72(s,1H)、8.51−8.538(d,1H,J=8.7Hz)、8.02−8.05(d,1H,J=9Hz)、7.83−7.93(m,3H)、7.729−7.757(d,2H,J=8.4Hz)、7.66−7.69(dd,1H,J=9、1.8Hz)、7.474−7.502(d,2H,J=8.4Hz)、7.019−7.025(d,1H,J=1.8Hz)、1.81(s,6H);MS:m/z 572(M+)。
【0146】
実施例3: 2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(m−トリルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.2mg、0.24mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3−メチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(36mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:22mg(32%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.44(s,1H)、8.01(s,2H)、7.98(s,1H)、7.813−7.841(d,2H,J=8.4Hz)、7.70−7.77(m,3H)、7.56−7.66(m,2H)、6.76−6.766(d,1H,J=1.8Hz)、2.405(s,3H)、1.776(s,6H);MS:m/z 561(M+)。
【0147】
実施例4: 2−(4−(8−ブロモ−3−(2−メチル−5−ニトロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.24mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に2−メチル−5−ニトロベンゼン−1−スルホニルクロライド(53mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。
収率:35mg(47%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.39(s,1H)、8.83−8.844(d,1H,J=2.4Hz)、8.488−8.524(dd,1H,J=8.4、2.4Hz)、7.98−8.009(d,1H,9Hz)、7.69−7.82(m,6H)、6.779−6.785(d,1H,J=1.8Hz)、2.67(s,3H)、1.73(s,6H);MS:m/z 606(M+1)。
【0148】
実施例5: 2−(4−(8−ブロモ−3−(3−フルオロ−4−メチルフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.24mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3−フルオロ−4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(37.5mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:36mg(50%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.4(s,1H)、7.92−7.98(m,3H,)、7.784−7.7.812(d,2H,J=8.4Hz)、7.67−7.74(m,3H)、7.59−7.64(m,1H)、6.72−6.726(d,1H,J=1.8Hz)、2.17(s,3H)、1.74(s,6H);MS:m/z 579(M+)。
【0149】
実施例6: 2−(4−(8−ブロモ−3−(3,5−ジメチルフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg(0.36mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3,5−ジメチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(0.18mmol)添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:25mg(33.33%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.58(s,1H)、7.957−7.987(d,1H,J=9Hz)、7.79(s,2H)、7.699−7.727(d,2H,J=8.4Hz)、7.605−7.642(dd,1H,J=9Hz,2.1Hz)、7.425−7.453(d,2H,J=8.4Hz)、7.29(s,1H)、6.96(d,1H,J=1.8Hz)、2.36(s,6H)、1.79(s,6H);MS:m/z 575(M+)。
【0150】
実施例7: 2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(フェニルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.36mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液にベンゼンスルホニルクロライド(31.8mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させて、標記化合物を得た。収率:20mg(29.7%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.59(s,1H)、8.198−8.227(d,2H,J=8.7Hz)、7.958−7.989(d,1H,J=8.7Hz)、7.70−7.723(d,2H,J=6.9Hz)、7.57−7.69(m,4H)、7.40−7.436(d,2H,J=8.7Hz)、6.97−6.981(d,1H,J=2.1Hz)、1.79(s,6H)。
【0151】
実施例8: 2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−トシル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.36mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(35.02mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:17mg(25.37%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.59(s,1H)、8.085−8.113(d,2H,J=8.4Hz)、7.97−8.001(d,1H,J=9Hz)、7.707−7.735(d,2H,J=8.4Hz)、7.621−7.659(dd,1H,J=9.3、2.1Hz)、7.422−7.450(d,2H,J=8.4Hz)、7.351−7.378(d,2H,J=8.1Hz)、6.989−6.996(d,1H,J=2.1Hz)、2.43(s,3H)、1.81(s,6H);MS:m/z 561(M+)。
【0152】
実施例9: 2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(チオフェン−2−イルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.36mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液にチオフェン−2−スルホニルクロライド(32.88mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:14mg(17.16%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.37(s,1H)、8.229−8.246(d,1H,J=5.1Hz)、8.160−8.172(d,1H,J=3.6Hz)、7.982−8.012(d,1H,J=9Hz)、7.822−7.850(d,2H,J=8.4Hz)、7.779−7.785(d,1H,J=1.8Hz)、7.720−7.748(d,2H,J=8.4Hz)、7.31(t,1H,J=4.2Hz)、6.763−6.770(d,1H,J=2.1Hz)、1.78(s,6H)。
【0153】
実施例10: 2−(4−(8−ブロモ−3−(3−フルオロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.36mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3−フルオロベンゼンスルホニルクロライド(35mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:50mg(44.99%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.57(s,1H)、8.025−8.051(d,1H,J=7.8Hz)、7.952−7.980(d,1H,J=8.4Hz)、7.94(m,1H)、7.75(d,2H,J=9Hz,)、7.63−7.674(dd,1H,J=9、2.1Hz)、7.56−7.61(m,1H)、7.438−7.466(d,2H,J=8.4Hz)、7.38−7.42(m,1H)、6.99−6.996(d,1H,J=1.8Hz)、1.80(s,6H);MS:m/z 565(M+)。
【0154】
実施例11: 2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(キノリン−8−イルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.36mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液にキノリン−8−スルホニルクロライド(40.98mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:32mg(36.26%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.60(s,1H)、8.70−8.836(dd,1H,J=7.5、1.2Hz)、8.561−8.757(m,1H)、8.54(s,1H)、8.46−8.492(dd,1H,J=8.4、1.2Hz)、8.0.25−8.058(d,1H,J=9.3Hz)、7.869−7.921(t,1H,J=7.8Hz)、7.74−7.79(m,3H)、7.581−7.623(m,1H)、7.534−7.563(d,2H,J=8.7Hz)、6.752−6.758(d,1H,J=1.8Hz)、1.21(s,6H);MS:m/z 598(M+)。
【0155】
実施例12: 2−(4−(3−(4−アセチルフェニルスルホニル)−8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.36mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に4−アセチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(35.35mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:12mg(17%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.44(s,1H)、8.316−8.344(d,2H,J=8.4Hz)、8.18−8.208(d,2H,J=8.4Hz)、7.985−8.015(d,1H,J=9Hz)、7.810−7.838(d,2H,J=8.4Hz)、7.751−7.782(d,1H,J=9.3)、7.695−7.722(d,2H,J=8.4Hz)、6.74(s,1H)、2.63(s,3H)、1.77(s,6H);MS:m/z 589(M+)。
【0156】
実施例13: 2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.24mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3−トリフルオロメチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(44mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:45mg(60%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.466(s,1H)、8.523−8.550(d,1H,J=8.1Hz)、8.475(s,1H)、8.241−8.268(d,1H,J=8.1Hz)、7.971−8.020(m,2H)、7.668−7.989(m,5H)、6.749−6.756(d,1H,J=2.1Hz)、1.773(s,6H);MS:m/z 615(M+)、617(M+2)。
【0157】
実施例14: 2−(4−(8−ブロモ−3−(3−メトキシフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.24mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3−メトキシベンゼン−1−スルホニルクロライド(37.08mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:30mg(42%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.566(s,1H)、7.951−7.981(d,1H,J=9Hz)、7.757−7.784(d,1H,J=8.1Hz)、7.636−7.729(m,3H)、7.606−7.643(dd,1H,J=9Hz,2.1Hz)、7.419−7.479(m,3H,)、7.208−7.230(m,1H)、6.957−6.963(d,1H,1.8Hz)、3.833(s,3H)、1.795(s,6H);MS:m/z 546[M+−(OCH3)]。
【0158】
実施例15: 2−(4−(8−ブロモ−3−(3−ブロモフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.24mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3−ブロモベンゼン−1−スルホニルクロライド(46mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:40mg(52%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.444(s,1H)、8.352(s,1H)、8.208−8.234(d,1H,J=7.8Hz)、8.050−8.074(d,1H,J=7.2Hz)、7.985−8.015(d,1H,J=9Hz)、7.821−7.849(d,2H,J=8.4Hz)、7.776−7.7.782(d,1H,1.8Hz)、7.643−7.714(m,3H)、6.753−6.759(d,1H,J=2.1Hz)、1.777(s,6H);MS:m/z 625(M+)。
【0159】
実施例16: 2−(4−(8−ブロモ−3−(3,5−ジフルオロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.4mg、0.24mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3,5−ジフルオロベンゼン−1−スルホニルクロライド(38.26mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:25mg(35%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.553(s,1H)、8.002−8.032(d,1H,J=9Hz)、7.752−7.798(m,4H)、7.664−7.701(dd,1H,J=8.7、2.1Hz)、7.466−7.495(d,2H,J=8.7Hz)、7.175(m,1H)、7.002−7.009(d,1H,J=2.1Hz)、1.831(s,6H);MS:m/z 583(M+)。
【0160】
実施例17: 2−(4−(8−ブロモ−3−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(49.75mg、0.49mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に2,4−ジフルオロベンゼン−1−スルホニルクロライド(52mg、0.25mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:30mg(42%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.31(s,1H)、8.21−8.24(m,1H)、7.968−7.998(d,1H,J=9.0Hz.)、7.63−7.81(m,6H)、7.374−7.440(m,1H)、6.741−6.748(d,1H,J=2.1Hz)、1.77(s,6H);質量m/z:583(M+)。
【0161】
実施例18: 2−(4−(8−ブロモ−3−(メチルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(24.85mg、0.25mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液にメチルスルホニルクロライド(28.20mg、0.25mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:28mg(47%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.214(s,1H)、7.953−7.984(d,1H,J=9.3Hz)、7.85−7.88(d,2H,J=8.4Hz)、7.72−7.76(m,3H)、6.771−6.778(d,1H,J=2.1Hz)、3.3727(s,3H)、1.774(s,6H);MS:m/z 485(M+)。
【0162】
実施例19: 2−(4−(8−クロロ−2−オキソ−3−(m−トリルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−クロロ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体2、50mg、0.14mmol)およびトリエチルアミン(28mg、0.28mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3−メチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(40mg、0.21mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:29mg(40%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.605(s,1H)、8.023−8.093(m,3H)、7.72−7.748(dd,2H,J=6.6Hz,1.8Hz)、7.44−7.551(m,5H)、6.855−6.862(d,1H,J=2.1Hz)、2.44(s,3H)、1.82(s,6H);MS:m/z 517(M+)。
【0163】
実施例20: 2−(8−クロロ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−イルスルホニル)ベンゾニトリル
0℃で2−(4−(8−クロロ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体2、50mg、0.14mmol)およびトリエチルアミン(28mg、0.28mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に2−シアノベンゼン−1−スルホニルクロライド(42mg、0.21mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:24mg(33%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.698(s,1H)、8.496−8.525(d,1H,8.7Hz)、8.093−8.123(d,1H,J=9Hz)、7.823−7.920(m,3H)、7.71−7.739(d,2H,J=8.7Hz)、7.525−7.563(dd,1H,J=9.3、2.1Hz)、7.46−7.488(d,2H,J=8.4Hz)、6.863−6.870(d,1H,2.1Hz)、1.798(s,6H);MS:m/z 528(M+)。
【0164】
実施例21: 2−メチル−2−(4−(8−メチル−2−オキソ−3−(m−トリルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−メチル−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体3、100mg、0.29mmol)およびトリエチルアミン(60mg、0.58mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液にm−メチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(83.5mg、0.44mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:25mg(17%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.551(s,1H)、8.046−8.095(d,3H,J=8.4Hz)、7.762−7.791(d,2H,J=8.7Hz)、7.354−7.575(m,5H)、6.670(s,1H)、2.436(s,3H)、2.212(s,3H)、1.855(s,6H);MS:m/z 497(M+)。
【0165】
実施例22: 2−(4−(3−(3−フルオロフェニルスルホニル)−8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−メチル−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体3、100mg、0.29mmol)およびトリエチルアミン(60mg、0.58mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に3−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロライド(84mg、0.44mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:20mg(14%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.341(s,1H)、8.039−8.059(d,2H,J=6Hz)、7.939−7.967(d,1H,J=8.4Hz)、7.683−7.811(m,6H)、7.469−7.499(d,1H,J=9Hz)、6.433(s,1H)、2.112(s,3H)、1.780(s,6H);MS:m/z 501(M+)。
【0166】
実施例23: 2−メチル−2−(4−(8−メチル−3−(2−メチル−5−ニトロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−メチル−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体3、100mg、0.29mmol)およびトリエチルアミン(60mg、0.58mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に2−メチル−5−ニトロベンゼン−1−スルホニルクロライド(103.35mg、0.44mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:20mg(12%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.560(s,1H)、9.155−9.163(d,1H,J=2.4Hz)、8.384−8.420(dd,1H,J=8.4,2.4Hz)、8.050−8.079(d,1H,J=8.7Hz)、7.696−7.724(d,2H,J=8.4Hz)、7.538−7.564(d,1H,J=7.8Hz)、7.458−7.486(d,3H,J=8.4Hz)、6.708(s,1H)、2.760(s,3H)、2.236(s,3H)、1.742(s,6H);MS:m/z 542(M+)。
【0167】
実施例24: 2−メチル−2−(4−(8−メチル−2−オキソ−3−(キノリン−8−イルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−メチル−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体3、100mg、0.29mmol)およびトリエチルアミン(60mg、0.58mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液にキノリン−8−スルホニルクロライド(100mg、0.44mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:32mg(20%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.468(s,1H)、8.700−8.729(d,1H,J=8.7Hz)、8.539−8.558(m,2H)、8.449−8.479(d,1H,J=9Hz)、7.974−8.004(d,1H,J=9Hz)、7.864−7.916(t,1H)、7.716−7.744(d,2H,J=8.4Hz)、7.519−7.600(q,1H)、7.470−7.491(m,3H)、6.435(s,1H)、2.118(s,3H)、1.743(s,6H);MS:m/z 534(M+)。
【0168】
実施例25: 2−(4−(3−(4−アセチルフェニルスルホニル)−8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−メチル−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体3、100mg、0.29mmol)およびトリエチルアミン(60mg、0.58mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に4−アセチルベンゼン−1−スルホニルクロライド(103.75mg、0.44mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:50mg(33%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.347(s,1H)、8.299−8.325(d,2H,J=7.8Hz)、8.175−8.202(d,2H,J=8.1Hz)、7.940−7.969(d,1H,J=8.7Hz)、7.778−7.803(d,2H,J=7.5Hz)、7.665−7.691(d,1H,J=7.8)、7.466−7.495(d,2H,J=8.7Hz)、6.427(s,1H)、2.624(s,3H)、2.110(s,3H)、1.776(s,6H);MS:m/z 525(M+)。
【0169】
実施例26: 2−(4−(8−ブロモ−3−(モルホリン−4−カルボニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
窒素雰囲気下にて0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、100mg、0.25mmol)の乾燥DMF(5mL)中溶液に水素化ナトリウム(12mg、0.27mmol)を添加した。15分後、モルホリン−4−カルボニルクロライド(56.1mg、0.37mmol)を添加し、反応混合物を60℃で48時間加熱した。反応混合物を真空濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中3%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:15mg(11.73%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.09(s,1H)、7.973−8.004(d,1H,J=9.3Hz)、7.772−7.8(d,2H,J=8.4Hz)、7.621−7.658(dd,1H,J=9Hz,2.1Hz)、7.517−7.545(d,2H,J=8.4Hz,)、7.057−7.064(d,1H,J=2.1Hz)、3.67(t,4H,)、3.26(t,4H)、1.84(s,6H);MS:m/z 520(M+)。
【0170】
実施例27: (E)−2−(4−(8−ブロモ−3−ブタ−2−エノイル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、470mg、1.16mmol)および酢酸ナトリウム(95mg,1.16mmol)の混合物を無水クロトン酸(2ml)中にて110〜120℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。水を添加し、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:305mg(55%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.819(s,1H)、7.946−7.976(d,1H,J=9Hz)、7.666−7.795(d,2H,J=8.7Hz)、7.606−7.643(dd,1H,J=9Hz,2.1Hz)、7.49−7.576(m,3H)、7.35−7.47(m,1H)、7.00−7.01(d,1H,J=1.8Hz)、2.038(d,3H,J=6Hz)、1.833(s,6H);MS:m/z 475(M+)。
【0171】
実施例28: 2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(2−プロピルペンタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、25mg、0.06mmol)および酢酸ナトリウム(5mg、0.06mmol)の混合物を無水バルプロ酸(1ml)中にて110〜120℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。水を添加し、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:12mg(38%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.849(s,1H)、7.98−8.01(d,1H,J=9Hz)、7.78−7.81(d,2H,J=8.7Hz)、7.63−7.67(dd,1H,J=9,2.1Hz)、7.54−7.57(d,2H,J=8.1Hz)、7.02−7.03(d,1H,J=1.8Hz)、2.38(m,1H)、1.84(s,6H)、1.67(m,4H)、1.49(m,4H)、0.9(m,6H);MS:m/z 533(M+)。
【0172】
実施例29: (E)−2−(4−(8−ブロモ−3−シンナモイル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、30mg、0.074mmol)およびトリエチルアミン(70mg、0.69mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液にシンナモイルクロライド(18mg、148mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.921(s,1H)、8.204−8.257(d,1H,J=15.9Hz)、8.071−8.123(d,1H,J=15.6Hz)、7.983−8.013(d,1H,J=9Hz)、7.806−7.834(d,2H,J=8.4Hz)、7.63−7.68(m,3H)、7.569−7.597(d,2H,J=8.4Hz)、7.396−7.412(m,3H)、7.059−7.066(d,1H,J=2.1Hz)、1.858(s,6H);MS:m/z 539(M+)。
【0173】
実施例30: 2−(4−(3−ベンゾイル−8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
窒素雰囲気下にて乾燥DMF(5ml)に水素化ナトリウム(30mg、0.75mmol)を添加した。反応フラスコを氷浴中にて0℃に冷却し、2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、100mg、0.25mmol)を添加した。15分後、塩化ベンゾイル(42mg、0.29mmol)を添加し、反応混合物を50℃24時間加熱した。反応混合物を真空濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:13mg(10%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.410(s,1H)、7.998−8.028(d,1H,J=9Hz)、7.939−7.963(d,2H,J=7.2Hz)、7.848−7.876(d,2H,J=8.4Hz)、7.764−7.792(d,3H,J=8.4Hz)、7.644−7.669(m,1H)、7.48−7.56(m,2H)、6.865−6.872(d,1H,J=2.1Hz)、1.78(s,6H);MS:m/z 511(M+1)。
【0174】
実施例31: 8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−N−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(18.18mg、0.18mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に1−イソシアナト−4−メトキシベンゼン(26.82mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:25mg(22.82%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 8.785(s,1H)、7.81−7.94(m,4H)、7.62−7.69(m,3H)、6.95(s,1H)、6.47−6.63(m,4H)、3.51(s,3H)、1.79(s,6H);MS:m/z 556(M+)。
【0175】
実施例32: N−ベンジル−8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(18mg、0.18mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に(イソシアナトメチル)ベンゼン(24.57mg、0.18mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、反応混合物を水上に注いだ。有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中1%MeOH)によって精製して、標記化合物を得た。収率:18mg(20%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.89(s,1H)、8.95(t,1H)、7.978−8.008(d,1H,J=9Hz)、7.762−7.790(d,2H,J=8.4Hz)、7.614−7.651(dd,1H,J=9,1.8Hz)、7.500−7.529(d,2H,J=8.7Hz)、7.27−7.38(m,5H)、7.018−7.025(d,1H,J=2.1Hz)、4.642−4.611(d,2H,J=5.7Hz)、1.82(s,6H);MS:m/z 540(M+)。
【0176】
実施例33: 8−ブロモ−N−(2−ブロモフェニル)−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド
室温で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、0.050g、0.12mmol)およびフッ化カリウム(0.010g、0.18mmol)の乾燥ベンゼン(6ml)中懸濁液に1−ブロモ−2−イソシアナトベンゼン(0.036g、0.12mmol)を添加した。反応物を還流温度で6時間撹拌した。反応混合物を冷却し、冷水中に注ぎ、酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を酢酸エチル/石油エーテル中にて結晶化して、標記化合物を得た。収率:0.017g(22%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 11.82(s,1H)、8.78(s,1H)、7.90(d,1H,J=9Hz)、7.81(d,2H,J=8.1Hz)、7.61−7.65(m,3H)、7.28(d,1H,J=8.1Hz)、6.95−7.05(m,2H)、6.74(d,1H,7.8Hz)、6.41(t,1H、7.2Hz)、1.79(s,6H);MS:m/z 606(M+)。
【0177】
実施例34: 8−ブロモ−N−(2−クロロエチル)−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド
室温で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、0.040g、0.10mmol)およびフッ化カリウム(0.010g、0.17mmol)の乾燥ベンゼン(6ml)中懸濁液にイソシアン酸1−クロロエチル(0.015g、0.14mmol)を添加した。反応物を還流温度で6時間撹拌した。反応混合物を冷却し、冷水中に注ぎ、酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をジエチルエーテルでトリチュレートして、標記化合物を得た。収率:0.030g(60%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.654(s,1H)、8.80−8.91(t,1H)、7.97−8.00(d,1H,J=9Hz)、7.877−7.905(d,2H,J=8.4Hz)、7.775−7.803(d,2H,J=8.4Hz)、7.725−7.763(dd,1H,J=9、2.1Hz)、6.805−6.811(d,1H,J=1.8Hz)、3.80−3.84(q,2H)、3.533−3。574(t,2H)、1.809(s,6H);MS:m/z 514(M+)。
【0178】
実施例35: N−アリル−8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド
室温で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、0.040g、0.10mmol)およびフッ化カリウム(0.009g、0.147mmol)の乾燥ベンゼン(6ml)中懸濁液にイソシアン酸アリル(0.010g、0.10mmol)を添加した。反応物を還流温度で6時間撹拌した。反応混合物を冷却し、冷水中に注ぎ、酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を酢酸エチルでトリチュレートし、濾過し、濾液をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:0.020g(41%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.653(s,1H)、8.723−8.761(t,1H)、7.971−8.001(d,1H,J=9Hz)、7.874−7.903(d,2H,J=8.7Hz)、7.769−7.798(d,2H,J=8.7Hz)、7.723−7.761(dd,1H,J=9、2.1Hz)、6.808−6.814(d,1H,J=1.8Hz)、5.904−5.996(m,1H)、5.234−5.296(dd,1H,J=17.1、1.2Hz)、5.134−5.173(dd,1H,J=10.5、1.2Hz)、4.010−4.045(t,2H)、1.806(s,6H);MS:m/z 492(M+)。
【0179】
実施例36: 2−(4−(3−アセチル−8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
2−(4−(8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体2、80mg、0.22mmol)および酢酸ナトリウム(27.06mg、0.33mmol)の混合物を無水酢酸(2ml)中にて50℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。水を添加し、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:26mg(29%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.796(s,1H)、8.039−8.070(d,1H,J=9.3Hz)、7.764−7.792(d,2H,J=8.4Hz)、7.499−7.537(m,3H)、6.861−6.868(d,1H,J=2.1Hz)、2.822(s,3H)、1.83(s,6H);MS:m/z 405(M+)。
【0180】
実施例37: 2−(4−(3−ベンゾイル−8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
窒素雰囲気下にて乾燥DMF(5mL)に水素化ナトリウム(22mg、0.557mmol)を添加した。反応フラスコを氷浴中にて0℃に冷却し、2−(4−(8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体2、100mg、0.27mmol)を添加した。15分後、臭化ベンゾイル(61mg、0.33mmol)を添加し、反応混合物を50℃で24時間加熱した。反応混合物を真空濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2.5%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:30mg(23%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.372(s,1H)、8.048−8.078(d,1H,J=9Hz)、7.905−7.929(d,2H,J=7.2Hz)、7.810−7.839(d,2H,J=8.7Hz)、7.730−7.759(d,2H,J=8.7Hz)、7.611−7.666(m,2H)、7.449−7.523(m,2H)、6.698−6.705(d,1H,J=2.1Hz)、1.752(s,6H);MS:m/z 467(M+)。
【0181】
実施例38: (E)−2−(4−(3−ブタ−2−エノイル−8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
2−(4−(8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体2、179mg、0.50mmol)および酢酸ナトリウム(40mg、0.50mmol)の混合物を無水クロトン酸(2ml)中にて110〜120℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。水を添加し、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:84mg(39%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.813(s,1H)、8.028−8.058(d,1H,J=9Hz)、7.76−7.79(dd,2H、J=8.7、1.8Hz)、7.49−7.54(m,3H)、7.37−7.49(m,2H)、6.86−6.87(d,1H,J=2.1Hz)、2.018−2.037(d,3H,J=6Hz)、1.832(s,6H);MS:m/z 431(M+)。
【0182】
実施例39: (E)−2−(4−(3−ブタ−2−エノイル−8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル
室温にて2−(4−(8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体3、100mg、0.29mmol)および酢酸ナトリウム(28.77mg、35.5mmol)の混合物中に無水クロトン酸(1ml)を滴下し、反応混合物を110℃で3時間加熱した。反応混合物を溶離液としてのクロロホルム中にてシリカゲルカラムに通して、標記化合物を得た。
収率:30mg(26%);1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ 9.564(s,1H)、7.912−7.940(d,1H,J=8.4Hz)、7.837−7.862(d,2H,J=7.5Hz)、7.724−7.749(d,2H,J=7.5)、7.485(s,1H)、7.442−7.449(d,1H,J=2.1Hz)、7.285−7.332(m,1H)、6.474(s,1H)、2.13(s,3H)、1.990−2.009(d,3H,J=5.7Hz)、1.811(s,6H);MS:m/z 411(M+1)。
【0183】
実施例40: 8−ブロモ−N−(2−クロロエチル)−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボチオアミド
0℃で2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル(中間体1、50mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(18.18mg、0.18mmol)のジクロロメタン(6ml)中溶液に1−クロロ−2−イソチオシアナトエタン(21.87mg、0.18mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を冷水中に注ぎ、有機層を分取した。水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム中2%アセトン)によって精製して、標記化合物を得た。収率:10mg(15%);1H NMR(CDCl3,300MHz):δ 9.945(s,1H)、7.966−7.996(d,1H,J=9Hz)、7.745−7.773(d,2H,J=8.4Hz)、7.615−7.645(dd,1H,J=9、2.1Hz)、7.516−7.544(d,2H,J=8.4Hz)、7.082−7.089(d,1H,J=2.1Hz)、4.289−4.344(t,2H)、3.411−3.467(t,2H)、1.82(s,6H);MS:m/z 491(M−HCl)。
【0184】
薬理
以下に記載するような当該技術分野で周知の多くの薬理アッセイによって本発明の化合物の効力を決定することができる。本発明の化合物を用いて以下の例示的薬理アッセイを行った。
【0185】
実施例41: PI3Kαアッセイのプロトコール
参考文献Cell, 2006, 125, 733-47 (Supplemental Data)に従ってアッセイを設計した(その記載内容はアッセイの教示のために出典明示により本明細書の一部を構成する)。
【0186】
1.5mL微小遠心管中にて25μLの体積にてキナーゼ反応を行った。反応混合物は、キナーゼバッファー(10mM Hepes、pH7.5、50mM MgCl2)、PI3Kαキナーゼ(Millipore、米国)20ng、ホスファチジルイノシトール(PI)12.5μg、10μMのATPおよび1μCi 32γP dATPからなっていた。表に記載されたような濃度の実施例1〜40の化合物(DMSOで貯蔵溶液を調製し、次いで、キナーゼバッファーで希釈した)を加えた。反応混合物を30℃で20分間インキュベートし、MeOHおよびクロロホルムの1:1混合物を添加して、終結させた。管の内容物をボルテックスミキサーで混合し、10000rpmで2分間遠心分離した。有機(下部)層10μLをTLCプレート上にスポットした(シリカ、移動相:n−プロパノールおよび2M氷酢酸(65:35の比率))。プレートを乾燥させ、X線フィルムに暴露した。QuantityOne(BioRad、米国)濃度測定プログラムを使用して、32γPのPIへの取り込みの結果として出現しているバンドを定量化した。標準としてPI−103(Calbiochem、米国)を使用した。
【0187】
結果:100nMおよび1000nMでのPI3Kαの阻害%を表1に示す。
【0188】
【表1】

【0189】
阻害%の範囲
+ 50%≧阻害%≧10%
++ 阻害%>50%
【0190】
結論:本発明の化合物は、PI3K発現を阻害することが判明した。
【0191】
実施例42: PI3KおよびmTOR活性アッセイ
参考文献Biochemical Journal, 2000, 350, 717-722に従ってアッセイを設計した(その記載内容はアッセイの教示のために出典明示により本明細書の一部を構成する)。
【0192】
96ウェルマイクロタイタープレート中の適切な完全細胞培養培地中に種細胞(卵巣細胞株A2780、ATCC)を50,000細胞/cm2の密度で蒔いた。細胞を18〜24時間付着させた。この細胞を24時間飢餓状態にした。この細胞を10μMの濃度の実施例1〜40の化合物(DMSOで貯蔵溶液を調製し、次いで、キナーゼバッファーで希釈した)で1時間前処理した(3組ずつ)。次いで、この細胞を20%FCSで30分間刺激した。代表的なアッセイは、1組の非刺激されていない細胞、1組の刺激された細胞、および1組の、実施例1〜40の化合物で処理された細胞、および1組の、刺激因子で処理された細胞からなる。培地を廃棄した。細胞を3.7%ホルムアルデヒド100μLで15分間固定した。プレートを反転させ、それを厚いティッシュペーパー上で軽く叩いてホルムアルデヒドを痕跡まで除去することにより廃棄した。細胞を洗浄し、PBS+Triton−X100溶液(以下、1X PBS中0.1%triton−X100を含有する、PBS−Tritonと称する)200μLで3回透過処理し、毎回、この細胞を5分間インキュベートした。ブロッキング溶液(PBS−Triton中10%FCS)100μLを添加し、25℃で1時間インキュベートした。ブロッキング溶液を破棄し、細胞をPBS−Triton中にて1:500の希釈率で一次抗体と一緒に室温(25℃)で1時間インキュベートした。[一次抗体は、Phospho−AKT(Ser473)である;Cell Signaling;米国、カタログ番号9271]。この一次抗体溶液を廃棄し、細胞をPBS−Triton溶液で3回洗浄し、1:500の希釈率でPBS−Triton中にてHRP結合二次抗体と一緒に室温(25℃)で1時間インキュベートした。細胞をPBS−Tritonで3回洗浄し、次いで、PBSで2回洗浄した(微量のtriton−X100を除去)。SigmaFast OPD(Sigma、米国、カタログ番号P9187)の1組の錠剤セット(2つの錠剤)を蒸留水20mLに溶解することにより、シグナル検出のためにOPD(o−フェニレンジアミンジヒドロクロライド)基質を調製した。遮光を維持すべきである。OPD溶液100μLウェルに添加し、このプレートを暗所で3〜5分間(発色に依存)インキュベートした。2N H2SO4 50μLを添加することによって、反応を停止させた。吸光度を490nmで測定した。処理試料における値を、誘導試料に対して減少したAKTリン酸化のパーセンテージまたは倍によって表した。標準としてPI−103(Calbiochem、米国)を使用した。
【0193】
結果: 10μMでのPI3キナーゼ活性の阻害%を表2に示す。
10μMでのmTORの阻害%を表3に示す。
【0194】
【表2】

【0195】
【表3】

【0196】
阻害%の範囲
+ 50%≧阻害%≧10%
++ 阻害%>50%
【0197】
実施例43: 細胞毒性アッセイ
ヨウ化プロピジウムアッセイ
参考文献Anticancer Drugs, 2002, 13, 1-8に従ってアッセイを設計した(その記載内容はアッセイの教示のために出典明示により本明細書の一部を構成する)。
【0198】
乳白色の96ウェルプレート中にて下記表に記載する上記細胞株からの細胞を3000細胞/ウェルの密度で蒔いた。37℃/5%CO2で18〜24時間インキュベートした後、この細胞を種々の濃度の実施例1〜40の化合物(DMSOで貯蔵溶液を調製し、次いで、ATCCガイドラインに従って培地で希釈した)で48時間処理した。処理終了時に、使用した培養培地を廃棄し、細胞を1×PBSで洗浄し、各ウェルに7μg/mlのヨウ化プロピジウム200μlを添加した。このプレートを−70℃で少なくとも24時間冷凍した。分析のために、このプレートを室温にし、解凍し、蛍光設定したPoleStar蛍光光度計で読み取った。非処理のウェルセットにおける生存細胞のパーセンテージを100とみなし、処理後の生存パーセンテージを算出した。これらのパーセンテージを使用してプロットされたグラフからIC50値を算出した。表4は、個々の細胞株における実施例1〜40の化合物のIC50値を示す。
【0199】
表4で使用した細胞株についての略語は以下のとおりである:
【0200】

【0201】
【表4−1】

【0202】
【表4−2】

【0203】
【表4−3】

【0204】
IC50の範囲(μM)
+ IC50>3
++ 3≧IC50>1
+++ 1≧IC50
−− 試験しなかった
【0205】
実施例44: IL−6およびTNF−αの阻害剤を同定するためのインビトロスクリーニング
ヒト単球アッセイ
参考文献Physiol. Res., 2003, 52, 593-598に従ってアッセイを設計した(その記載内容はアッセイの教示のために出典明示により本明細書の一部を構成する)。
【0206】
ヒト血液から末梢血液単核細胞(hPBMC)を収集し、10%FCS、100U/mLのペニシリンおよび100mg/mLのストレプトマイシンを含有するRPMI 1640培養培地(アッセイ培地)に懸濁した。Coulter Counterを使用してhPBMC中の単球を数え、次いで、この細胞を2×105単球/mLで再懸濁した。2×104個の単球を含有する細胞懸濁液を96ウェルプレートのウェルごとにアリコートした。次いで、このhPBMCを5%CO2下にて37℃で4〜5時間インキュベートした。(インキュベーションの間に、単球は96ウェルのプラスチック製培養プレートの底に付着した)。インキュベーション後、非付着性リンパ球をアッセイ培地で洗浄し、付着性単球をアッセイ培地と一緒に再供給した。48時間のインキュベーション(37℃、5%CO2)期間の後、単球を種々の濃度の実施例1〜40の化合物(DMSO中にて調製)またはビヒクル(0.5%DMSO)で30分間前処理し、1μg/mlのLPS(大腸菌0111:B4、Sigma Chemical Co.、ミズーリ州セントルイス)で刺激した。37℃、5%CO2で5時間インキュベーションを続けた。上清を収集し、製造者(BD Biosciences、米国)によって記載されているとおりにELISAによりIL−6およびTNF−αについてアッセイした。このアッセイの標準としてデキサメタゾン(10μM)を使用した。非線形回帰法により50%阻害濃度(IC50)値を算出した。全ての実験において、並行プレートを用いて実施例1〜40の化合物の毒性を評価した。Am. J. Physiol. Cell Physiol., 2003, 285, C813-C822に記載されるMTSアッセイを用いて毒性を決定した。結果を表4および5に示す。
【0207】
結果: このシリーズのいくつかの化合物は、誘導されたサイトカイン生産の強い阻害および(ii)毒性についてのIC50とサイトカイン阻害についてのIC50との間の10倍を超える差異によって立証されるように強力な抗炎症活性を示す。
【0208】
IL−6阻害およびTNFα阻害についての生物学的結果をそれぞれ表5および表6に示す。
【0209】
【表5】

【0210】
【表6】

【0211】
IC50の範囲(μM)
+ IC50> 30
++ 30≧IC50>10
+++ 10≧IC50>1
++++ IC50≦1
【0212】
結論: 本発明の化合物は、TNF−α阻害剤およびIL−6阻害剤であることが判明した。
【0213】
実施例45: インビボ研究
結腸直腸癌(細胞株HCT116)腫瘍モデルにおいて本発明の化合物のインビボ効力を試験した。CPCSEA(Committee for the Purpose of Control and Supervision of Experiments on Animals)(インド国タミル・ナードゥ州)が発行している効力のあるガイドラインに従って、動物を飼育した。実験動物を使用する手順は、Research Center of Piramal Life Sciences Limited(インド国ムンバイ)のIAEC(Institutional Animal Ethics Committee)によって承認された。
【0214】
化合物の貯蔵: 標準化合物を含む全ての化合物を琥珀色のビンの中で4〜8℃で貯蔵した。溶液中の化合物を冷蔵庫中にて4〜8℃で保持した。動物注射用の試料は毎日新しく調製した。
【0215】
投薬の調製:必要な化合物を計量し、0.5%(w/v)カルボキシメチルセルロース(CMC)と混合し、Tween−20でトリチュレートし(常法に従って)、水を徐々に加えながら最終濃度にした。
【0216】
SCIDマウスにおける効力研究: Severely Combined Immune−Deficient(SCID株−CBySmn.CB17−Prkdcscid/J、The Jackson Laboratory、Stock # 001803)の体重約20gの6〜9週齢雄性マウスをこの研究に使用した。
【0217】
インキュベーター中、37℃で、5%CO2中10%ウシ胎仔血清を含有するMcCoyの5A培地中にてHCT116細胞を増殖させた。1000rpmで10分間遠心分離することにより、細胞をペレット化した。細胞を滅菌1×PBSに懸濁して、25×106細胞/mLを得、この細胞懸濁液0.2mL(5×106細胞に相当)をSCIDマウスへ皮下(s.c.)経路により注射した。1日おきにマウスを触知可能腫瘍について観察した。腫瘍サイズが直径5〜7mmに達したら、この動物を無作為にそれぞれの処置グループに分けた。14日間、毎日投与した。1日おきに腫瘍サイズを記録した。
【0218】
比重が1であり、πが3であると仮定して、長楕円体に関する式:
{長さ(mm)×[幅(mm)2]×0.5}
に従って、腫瘍の重量(mg)を推定した。
【0219】
化合物で処理した動物における腫瘍増殖は、T/C(処理/対照)×100%として算出し、増殖阻害パーセント(GI%)は、[100−T/C%]として算出した。
【0220】
本発明の範囲内の代表的な化合物は、HCT116異種移植モデルにおいて中程度〜有意のインビボ抗腫瘍活性を示している。
【0221】

【0222】
結論:
3つの化合物は全て、経口活性を示した。
【0223】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、単数形態「a」、「an」および「the」は、他に内容が明瞭に示されない限り、複数指示対象を含むことに注意すべきである。したがって、例えば、「化合物」を含有する組成物への言及は、2つ以上の化合物の混合物を含む。また、用語「または」は、他に内容が明瞭に示されない限り、一般に、「および/または」を含む意味で用いられることに注意すべきである。。
【0224】
本明細書に記載された刊行物および特許出願は、本発明が属する技術分野における当業者のレベルを示している。
【0225】
本発明は、様々な特定のおよび好ましい実施態様および技術に関して記載されている。しかしながら、本発明の精神および範囲内に維持しながら多くのバリエーションおよび変更を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
1は、非置換であるかまたはアルキル基で置換されているアリールであり、ここで、該アルキル基は、非置換であるか、またはニトロ、シアノ、−CONH2、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロアルキルおよびアルコキシから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、シアノおよびニトロから選択され;
6は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−COOH、−CONH2、−OR8、−NHR8、−SR8または−B(OH)2であり;
各R8は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yは、−C(O)、−C(S)または−S(O)nであり、ここで、nは、0、1または2であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、イミノ、アミノ、ヒドロキシ、カルボニル、カルボキシ、エステル、エーテル、アルコキシ、シクロアルキル、アルキルチオ、チオエステル、スルホニル、アラルキル、アシル、アシルオキシ、−CONH2、ヘテロサイクリル、アリールおよびヘテロアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルは、非置換であるか、またはアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アセトキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、アシル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アリール、アラルキルおよびヘテロサイクリルから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルは、非置換であるか、またはアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アセトキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、アシル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アリール、アラルキルおよびヘテロサイクリルから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
シクロアルキルは、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、イミノ、アミノ、ヒドロキシ、カルボニル、カルボキシ、エステル、エーテル、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アルキルチオ、チオエステル、スルホニル、ハロアルキル、アラルキル、アシル、アシルオキシ、−CONH2、低級アルキル、ヘテロサイクリル、アリールおよびヘテロアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールは、非置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−CONH2、カルボニル、スルホニル、ハロアルキル、アシル、アルコキシ、ハロアルコキシ、トリフルオロメトキシ、アリールオキシおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールは、非置換であるか、またはニトロ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つまたは2つの同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルは、非置換であるか、またはアルキル、アルコキシ、トリフルオロメトキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アリールオキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−CONH2、カルボニル、スルホニル、カルボキシ、アシル、ヘテロサイクリル、アリールおよび−NHR8から選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている]
で示される化合物またはその立体異性体もしくは互変異性体またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物。
【請求項2】
1が、非置換であるかまたはアルキル基で置換されているフェニルであり、ここで、該アルキル基が、非置換であるか、またはニトロ、シアノ、−CONH2、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロアルキルおよびアルコキシから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
2が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7が、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、シアノおよびニトロから選択され;
6が、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−COOH、−CONH2、−OR8、−NHR8、−SR8または−B(OH)2であり;
各R8が、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yが、−C(O)、−C(S)または−S(O)nであり、ここで、nが、0、1または2であり;
ここで、アルキルが、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アシル、−CONH2およびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルが、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アシル、ハロアルキル、アルコキシおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルが、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アシル、ハロアルキル、アルコキシおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
シクロアルキルが、非置換であるか、またはハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、低級アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アシル、−CONH2およびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている
請求項1記載の化合物またはその立体異性体もしくは互変異性体またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物。
【請求項3】
1が、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7が、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、シアノおよびニトロから選択され;
6が、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、チオール、−COOH、−CONH2、−OR8、−NHR8、−SR8または−B(OH)2であり;
各R8が、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yが、−C(O)、−C(S)または−S(O)nであり、ここで、nが0、1または2であり;
ここで、アルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、低級アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている、
請求項1または2記載の化合物またはその立体異性体もしくは互変異性体またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物。
【請求項4】
1が、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7が、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、ハロゲン、アシル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、シアノおよびニトロから選択され;
6が、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
各R8が、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yが、−C(O)、−C(S)または−S(O)2であり;
ここで、アルキルは、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている
請求項1〜3に記載の化合物またはその立体異性体もしくは互変異性体またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物。
【請求項5】
1が、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7が、水素であり;
6が、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
各R8が、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yが−C(O)、−C(S)または−S(O)2であり;
ここで、アルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている、
請求項1〜4に記載の化合物またはその立体異性体もしくは互変異性体またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物。
【請求項6】
1が、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7が、水素であり;
6が、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
各R8が、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yが−S(O)2であり;
ここで、アルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
シクロアルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている
請求項1〜5記載の化合物またはその立体異性体もしくは互変異性体またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物。
【請求項7】
1が、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリル、アミノ、−NHR8または−NR88であり;
3、R4、R5およびR7が、各々独立して、水素であり;
6が、ハロゲンまたは低級アルキルであり;
各R8が、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルから選択され;
Yが、−C(O)であり;
ここで、アルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、カルボキシ、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている
請求項1〜5記載の化合物またはその立体異性体もしくは互変異性体またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物。
【請求項8】
1が、−C(CH3)2CNで置換されているフェニルであり;
2が、−NHR8であり、ここで、R8が、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロサイクリルであり;
3、R4、R5およびR7が、各々独立して、水素であり;
6が、ハロゲンまたは低級アルキルであり;Yが−C(S)であり;
ここで、アルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルケニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アルキニルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基によって置換されており;
シクロアルキルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、アミノ、−CONH2、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
アリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロアリールが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、−CONH2、カルボキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されており;
ヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはシアノ、ニトロ、ハロゲン、アミノ、−CONH2、カルボキシ、低級アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルおよびアリールから選択される1つ以上の同一または異なる基で置換されている
請求項1〜5記載の化合物またはその立体異性体もしくは互変異性体またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物。
【請求項9】
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(4−(トリフルオロメトキシ)フェニルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−イルスルホニル)ベンゾニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(m−トリルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(2−メチル−4−ニトロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2、3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3−フルオロ−4−メチルフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3,5−ジメチルフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(フェニルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−トシル−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(チオフェン−2−イルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3−フルオロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(キノリン−8−イルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(3−(4−アセチルフェニルスルホニル)−8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(3−(トリフルオロメチル)フェニルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3−メトキシフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3−ブロモフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(3,5−ジフルオロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(2,4−ジフルオロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(メチルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−クロロ−2−オキソ−3−(m−トリルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(8−クロロ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−イルスルホニル)ベンゾニトリル;
2−メチル−2−(4−(8−メチル−2−オキソ−3−(m−トリルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル;
2−(4−(3−(3−フルオロフェニルスルホニル)−8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−メチル−2−(4−(8−メチル−3−(2−メチル−5−ニトロフェニルスルホニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル;
2−メチル−2−(4−(8−メチル−2−オキソ−3−(キノリン−8−イルスルホニル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)プロパンニトリル;
2−(4−(3−(4−アセチルフェニルスルホニル)−8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−3−(モルホリン−4−カルボニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
(E)−2−(4−(8−ブロモ−3−ブタ−2−エノイル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(8−ブロモ−2−オキソ−3−(2−プロピルペンタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
(E)−2−(4−(8−ブロモ−3−シンナモイル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(3−ベンゾイル−8−ブロモ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−N−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
N−ベンジル−8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
8−ブロモ−N−(2−ブロモフェニル)−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
8−ブロモ−N−(2−クロロエチル)−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
N−アリル−8−ブロモ−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボキシアミド;
2−(4−(3−アセチル−8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
2−(4−(3−ベンゾイル−8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
(E)−2−(4−(3−ブタ−2−エノイル−8−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;
(E)−2−(4−(3−ブタ−2−エノイル−8−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリル;および
8−ブロモ−N−(2−クロロエチル)−1−(4−(2−シアノプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−3(2H)−カルボチオアミド
から選択される請求項1〜8いずれか1項記載の化合物またはその立体異性体もしくは互変異性体またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物。
【請求項10】
請求項1〜9いずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量および医薬上許容される賦形剤または担体を含む医薬組成物。
【請求項11】
請求項1〜9いずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量および少なくとも1つのさらなる医薬活性化合物を医薬上許容される賦形剤または担体と一緒に含む医薬組成物。
【請求項12】
PI3KまたはmTORによって媒介される疾患の治療方法であって、この治療を必要とする哺乳動物に請求項1〜9いずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量を投与することを含む、方法。
【請求項13】
PI3KまたはmTOR媒介疾患が癌である、請求項12記載の方法。
【請求項14】
癌が、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、頭頸部癌、白血病、肺癌、リンパ腫、メラノーマ、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、子宮頚癌、甲状腺癌、胃癌、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、神経膠芽腫、上衣腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、胚細胞性腫瘍、頭蓋外癌、ホジキン病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、肝癌、髄芽腫、神経芽腫、脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、骨肉腫、骨の悪性線維性組織球腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、軟部組織肉腫、小脳テント上原始神経外胚葉性松果体腫瘍、視覚路および視床下部膠腫、ウィルムス腫瘍、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、食道癌、ヘアリーセル白血病、腎癌、多発性骨髄腫、口腔癌、膵癌、原発性中枢神経系リンパ腫、皮膚癌および小細胞肺癌からなる群から選択される、請求項13記載の方法。
【請求項15】
癌が、肺癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、膵癌、乳癌および神経膠芽腫からなる群から選択される、請求項13または14記載の方法。
【請求項16】
TNF−αまたはIL−6によって媒介される疾患の治療方法であって、この治療を必要とする哺乳動物に請求項1〜9いずれか1項記載の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の治療上有効量を投与することを含む、方法。
【請求項17】
TNF−α媒介障害またはIL−6関連障害が、乾癬、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多発性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡、後天性表皮水疱症、炎症性腸疾患、炎症、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、難治性関節リウマチ、慢性非リウマチ性関節炎、骨粗鬆症/骨吸収、クローン病、敗血症性ショック、エンドトキシンショック、アテローム性動脈硬化症、虚血再灌流傷害、冠動脈心疾患、血管炎、アミロイドーシス、多発性硬化症、敗血症、慢性再発性ブドウ膜炎、C型肝炎ウイルス感染症、マラリア、潰瘍性大腸炎、悪液質、形質細胞腫、子宮内膜症、ベーチェット病、ウェゲナー肉芽腫症、AIDS、HIV感染症、自己免疫疾患、免疫不全症、分類不能型免疫不全症(CVID)、慢性移植片対宿主病、外傷および移植片拒絶、成人呼吸窮迫症候群、肺線維症、再発卵巣癌、リンパ球増殖性疾患、難治性多発性骨髄腫、骨髄増殖性疾患、糖尿病、若年性糖尿病、髄膜炎、強直性脊椎炎、皮膚遅延型過敏症、アルツハイマー病、全身性エリテマトーデスおよびアレルギー性喘息からなる群から選択される、請求項16記載の方法。
【請求項18】
TNF−α媒介障害またはIL−6関連障害が、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック、乾癬およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される、請求項16または17記載の方法。
【請求項19】
PI3KまたはmTORによって媒介される疾患の治療のための、請求項1〜9いずれか1項記載の式(I)で示される化合物の使用。
【請求項20】
PI3KまたはmTOR媒介疾患が癌である、請求項19記載の式(I)で示される化合物の使用。
【請求項21】
癌が、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、頭頸部癌、白血病、肺癌、リンパ腫、メラノーマ、非小細胞肺癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣癌、子宮癌、子宮頚癌、甲状腺癌、胃癌、脳幹神経膠腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫、神経膠芽腫、上衣腫、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、胚細胞性腫瘍、頭蓋外癌、ホジキン病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、肝癌、髄芽腫、神経芽腫、脳腫瘍、非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫、骨肉腫、骨の悪性線維性組織球腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、軟部組織肉腫、小脳テント上原始神経外胚葉性松果体腫瘍、視覚路および視床下部膠腫、ウィルムス腫瘍、急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、食道癌、ヘアリーセル白血病、腎癌、多発性骨髄腫、口腔癌、膵癌、原発性中枢神経系リンパ腫、皮膚癌および小細胞肺癌からなる群から選択される、請求項20記載の使用。
【請求項22】
癌が、肺癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、膵癌、乳癌および神経膠芽腫からなる群から選択される、請求項20または21記載の使用。
【請求項23】
TNF−αまたはIL−6によって媒介される疾患の治療のための、請求項1〜9いずれか1項記載の式Iで示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の使用。
【請求項24】
TNF−αまたはIL−6によって媒介される疾患が、乾癬、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多発性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡、後天性表皮水疱症、炎症性腸疾患、炎症、関節リウマチ、若年性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、難治性関節リウマチ、慢性非リウマチ性関節炎、骨粗鬆症/骨吸収、クローン病、敗血症性ショック、エンドトキシンショック、アテローム性動脈硬化症、虚血再灌流傷害、冠動脈心疾患、血管炎、アミロイドーシス、多発性硬化症、敗血症、慢性再発性ブドウ膜炎、C型肝炎ウイルス感染症、マラリア、潰瘍性大腸炎、悪液質、形質細胞腫、子宮内膜症、ベーチェット病、ウェゲナー肉芽腫症、AIDS、HIV感染症、自己免疫疾患、免疫不全症、分類不能型免疫不全症(CVID)、慢性移植片対宿主病、外傷および移植片拒絶、成人呼吸窮迫症候群、肺線維症、再発卵巣癌、リンパ球増殖性疾患、難治性多発性骨髄腫、骨髄増殖性疾患、糖尿病、若年性糖尿病、髄膜炎、強直性脊椎炎、皮膚遅延型過敏症、アルツハイマー病、全身性エリテマトーデスおよびアレルギー性喘息からなる群から選択される、請求項23記載の使用。
【請求項25】
TNF−αまたはIL−6によって媒介される疾患が、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、敗血症性ショック、乾癬およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される、請求項23または24記載の使用。
【請求項26】
PI3KまたはmTORまたはTNF−αまたはIL−6によって媒介される疾患の治療のための薬剤の製造のための請求項1〜9いずれか1項記載の式Iで示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは医薬上許容される溶媒和物の使用。
【請求項27】
式(A8):
【化2】

[式中、R2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであり、R3は、水素であり、R1、R4、R5、R6およびR7は、請求項1〜5および7に記載の式(I)について定義されるとおりである]
で示される化合物の製造方法であって、
水素化ナトリウムのような塩基およびDMFのような溶媒の存在下にて、式(A7):
【化3】

で示される化合物を式:R2COClで示される化合物と反応させること[ここで、式中、R2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロサイクリルまたはヘテロアリールであり、R3は、水素であり、R1、R4、R5、R6およびR7は、請求項1〜5および7に記載の式(I)について定義されるとおりである]、
得られた化合物を医薬上許容される塩に変換してもよいこと
を含む、方法。
【請求項28】
式(A9):
【化4】

[式中、R3は、水素であり;R1、R2、R4、R5、R6およびR7は、請求項1〜6に記載の式(I)について定義されるとおりである]
で示される化合物の製造方法であって、
トリエチルアミンのような塩基の存在下にて、式(A7):
【化5】

で示される化合物を式:R2SO2Clで示される化合物と反応させること[ここで、式中、R3は、水素であり;R1、R2、R4、R5、R6およびR7は、請求項1〜6に記載の式(I)について定義されるとおりである]、
得られた化合物を医薬上許容される塩に変換してもよいこと
を含む、方法。
【請求項29】
式(A10):
【化6】

[式中、R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6、R7およびR8は、請求項1〜5および7に記載の式(I)について定義されるとおりである]
で示される化合物の製造方法であって、
ベンゼンまたはDCMのような溶媒の存在下にて、式(A7)
【化7】

で示される化合物を式:R8N=C=Oで示される化合物と反応させること[ここで、式中、R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6、R7およびR8は、請求項1〜5および7に記載の式(I)について定義されるとおりである]、
得られた化合物を医薬上許容される塩に変換してもよいこと
を含む、方法。
【請求項30】
式(A11):
【化8】

[式中、R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6、R7およびR8は、請求項1〜5および8に記載の式(I)について定義されるとおりである]
で示される化合物の製造方法であって、
DCMのような溶媒の存在下にて、式(A7)
【化9】

で示される化合物を式:R8N=C=Sで示される化合物と反応させること[ここで、式中、R3は、水素であり;R1、R4、R5、R6、R7およびR8は、請求項1〜5および8に記載の式(I)について定義されるとおりである]
得られた化合物を医薬上許容される塩に変換してもよいこと
を含む、方法。

【公表番号】特表2012−532187(P2012−532187A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−519072(P2012−519072)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【国際出願番号】PCT/IB2009/052819
【国際公開番号】WO2011/001212
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(508097663)ピラマル・ライフ・サイエンシーズ・リミテッド (8)
【氏名又は名称原語表記】Piramal Life Sciences Limited
【Fターム(参考)】