説明

インターポーザー付シート、非接触通信媒体の製造方法および非接触通信媒体

【課題】非接触通信媒体を製造する際に、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、また、インターポーザーの実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができるようなインターポーザー付シート、このインターポーザー付シートを用いた非接触通信媒体の製造方法およびこの製造方法により製造される非接触通信媒体を提供する。
【解決手段】インターポーザー付シート10は、剥離シート14と、非導電層22、拡大電極24およびICチップ26を有するインターポーザー20とを備えている。剥離シート14とインターポーザー20との間には接着層18が設けられている。接着層18は、何ら力が作用されていないときには非導電性であるが厚さ方向に力が加えられたときに両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続を行うような材料から形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターポーザー付シート、このインターポーザー付シートを用いた非接触通信媒体の製造方法およびこの製造方法により製造される非接触通信媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
外部のリーダ・ライタと非接触でデータの授受を行う非接触ICタグは、ICチップとアンテナを有しており、このような非接触ICタグは基材シートに設けられ、このようにして非接触ICタグ付シートが得られる。この場合、予めICチップと一対の拡大電極とを有するインターポーザーを準備しておき、このインターポーザーを基板シートのアンテナ上に実装することにより非接触ICタグ付シートを製造する方法がある(例えば、特許文献1等参照)。
【0003】
上述のように、インターポーザーは一対の拡大電極と、これらの拡大電極に接合されたICチップとを有しており、インターポーザーの各拡大電極はアンテナの異なる位置にそれぞれ電気的に接続されている。また、アンテナの形状は、ICタグとリーダ・ライタとの間でデータの送受信を行う際の電磁波の周波数によって決定される。
【0004】
【特許文献1】特開2003−281491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような非接触ICタグの製造方法を以下に説明する。まず、非導電性シートと、一対の拡大電極と、ICチップとを有するインターポーザーを準備する。次に、非導電性シートとアンテナとを有するアンテナ形成済シートのアンテナ上に、接着層を介してインターポーザーを載置する。ここで、接着層としては一般にアクリル系非導電性接着材が用いられるので、インターポーザーの拡大電極と、アンテナ形成済シートのアンテナとを電気的に接続させる必要がある。
【0006】
従来では、インターポーザーの拡大電極と、アンテナ形成済シートのアンテナとを電気的に接続させる方法として、インターポーザー上からレーザ光を照射することにより接着層を融解させる方法、加熱されたカシメ刃をインターポーザー上から押し当てることにより接着層を融解させる方法が知られている。他の方法としては、インターポーザーとアンテナ形成済シートとを導電性の金属ホチキス針により結合させて、インターポーザーの拡大電極とアンテナ形成済シートのアンテナとをこの金属ホチキス針により電気的に接続する方法、超音波ホーンをインターポーザー上から押し当てることにより接着層に超音波振動を生じさせて除去する方法等が知られている。
【0007】
しかしながら、このような方法においては、アンテナ形成済シートに対して1秒間に最大で数個程度のインターポーザーの実装しか行うことができず、より高速のインターポーザーの実装方法が求められている。また、上述のインターポーザーの実装方法を行うための装置としては超音波ホーン等の複雑な構成のものを用いなければならず、製造装置のコストが高くなってしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、非接触ICタグやICカード等の非接触通信媒体を製造する際に、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、また、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができるようなインターポーザー付シート、このインターポーザー付シートを用いた非接触通信媒体の製造方法およびこの製造方法により製造される非接触通信媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、剥離シートと、非導電層と、この非導電層上に設けられた拡大電極と、この拡大電極上に設けられたICチップとを有し、当該ICチップと前記剥離シートとが向き合うよう当該剥離シート上に接着層を介して設けられたインターポーザーと、を備え、前記接着層は、当該接着層に何ら力が作用されていないときには非導電性であるがこの接着層の厚さ方向に力が加えられたときに当該接着層の両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続を行うような材料から形成されることを特徴とするインターポーザー付シートである。
このようなインターポーザー付シートによれば、当該インターポーザー付シートを用いて非接触ICタグやICカード等の非接触通信媒体を製造する際に、インターポーザー付シートから剥離シートを剥離し、剥離シートからインターポーザーをアンテナ形成済シート上に載置し、その後、接着層のうちインターポーザーの拡大電極に当接する領域に対して接着層の厚さ方向に押圧を行うという極めて単純な作業により、インターポーザーの拡大電極と、対応するアンテナとの電気的な接続を行うことができる。このため、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、また、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0010】
本発明のインターポーザー付シートにおいては、前記接着層は、この接着層の厚さよりも粒径が小さな、複数の実質的に離散した導電性粒子を含有することが好ましい。
【0011】
本発明は、前述のインターポーザー付シートから剥離シートを剥離する工程と、剥離シートから剥離された前記インターポーザーを、当該インターポーザーのICチップ側の表面に付着している前記接着層を介して、アンテナを表面に有するアンテナ形成済シート上に載置する工程と、前記接着層のうち前記インターポーザーの拡大電極に当接する領域に対して前記アンテナ形成済シート側に力を加えることにより、前記接着層を介してインターポーザーの拡大電極とアンテナ形成済シートのアンテナとを電気的に接続し、前記接着層を介して接着されたインターポーザーおよびアンテナ形成済シートからなる非接触通信媒体を得る工程と、を備えたことを特徴とする非接触通信媒体の製造方法である。
このような非接触通信媒体の製造方法によれば、上述の特性を有するインターポーザー付シートを用いているので、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、非接触通信媒体の製造コストを安価なものとすることができる。また、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0012】
本発明は、アンテナを表面に有するアンテナ形成済シートと、非導電層と、この非導電層上に設けられた拡大電極と、この拡大電極上に設けられたICチップとを有し、当該ICチップと前記アンテナ形成済シートとが向き合うよう当該アンテナ形成済シート上に接着層を介して設けられたインターポーザーと、を備え、前記接着層は、当該接着層に何ら力が作用されていないときには非導電性であるがこの接着層の厚さ方向に力が加えられたときに当該接着層の両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続を行うような材料から形成されており、当該接着層の両面にそれぞれ当接するインターポーザーの拡大電極とアンテナ形成済シートのアンテナとを電気的に接続していることを特徴とする非接触通信媒体である。
このような非接触通信媒体によれば、上述の特性を有するインターポーザー付シートを用いて製造されているので、当該非接触通信媒体を短時間で大量に製造することができ、また、この非接触通信媒体の製造コストを安価なものとすることができる。
【0013】
本発明は、剥離シートと、非導電層と、この非導電層上に設けられた拡大電極と、この拡大電極上に設けられたICチップとを有し、当該ICチップと前記剥離シートとが向き合うよう当該剥離シート上に接着層を介して設けられたインターポーザーと、を備え、前記接着層は、前記インターポーザーの幅方向における両側の端部領域は導電性、これらの端部領域の間にある中央領域は非導電性となっていることを特徴とするインターポーザー付シートである。
このようなインターポーザー付シートによれば、当該インターポーザー付シートを用いて非接触ICタグやICカード等の非接触通信媒体を製造する際に、インターポーザー付シートから剥離シートを剥離し、剥離シートから剥離されたインターポーザーをアンテナ形成済シート上に載置し、その後、接着層のうち両側の端部領域をアンテナ形成済シートのアンテナの一部分に当接させながらインターポーザーをアンテナ形成済シート側に載置するという極めて単純な作業により、インターポーザーの拡大電極と、対応するアンテナの一部分との電気的な接続を行うことができる。このため、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、また、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0014】
本発明は、前述のインターポーザー付シートから剥離シートを剥離する工程と、剥離シートから剥離された前記インターポーザーを、当該インターポーザーのICチップ側の表面に付着している前記接着層を介して、アンテナを表面に有するアンテナ形成済シート上に載置する工程と、前記アンテナ形成済シート上にあるアンテナのうち前記接着層の各端部領域にそれぞれ当接するアンテナ部分とインターポーザーの拡大電極とを電気的に接続し、前記接着層を介して接着されたインターポーザーおよびアンテナ形成済シートからなる非接触通信媒体を得る工程と、を備えたことを特徴とする非接触通信媒体の製造方法である。
このような非接触通信媒体の製造方法によれば、上述の特性を有するインターポーザー付シートを用いているので、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、非接触通信媒体の製造コストを安価なものとすることができる。また、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0015】
本発明の非接触通信媒体の製造方法においては、前記アンテナ形成済シート上に形成されたアンテナは全体的に矩形をなすような渦巻き形状となっており、前記インターポーザーを当該アンテナ形成済シート上に載置する工程において、前記接着層の両側の端部領域がこの渦巻き形状のアンテナの中心側の端部および外側の端部にそれぞれ当接するようインターポーザーをアンテナ形成済シート上に載置することが好ましい。
【0016】
本発明は、アンテナを表面に有するアンテナ形成済シートと、非導電層と、この非導電層上に設けられた拡大電極と、この拡大電極上に設けられたICチップとを有し、当該ICチップと前記アンテナ形成済シートとが向き合うよう当該アンテナ形成済シート上に接着層を介して設けられたインターポーザーと、を備え、前記接着層は、インターポーザーの幅方向における両側の端部領域は導電性、これらの端部領域の間にある中央領域は非導電性となっており、前記アンテナ形成済シート上にあるアンテナのうち当該接着層の各端部領域にそれぞれ当接するアンテナ部分とインターポーザーの拡大電極とが電気的に接続されることを特徴とする非接触通信媒体である。
このような非接触通信媒体によれば、上述の特性を有するインターポーザー付シートを用いて製造されているので、当該非接触通信媒体を短時間で大量に製造することができ、また、この非接触通信媒体の製造コストを安価なものとすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明のインターポーザー付シートによれば、当該インターポーザー付シートを用いて非接触ICタグやICカード等の非接触通信媒体を製造する際に、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、また、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0018】
本発明の非接触通信媒体の製造方法によれば、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、非接触通信媒体の製造コストを安価なものとすることができる。また、インターポーザーのアンテナ形成済シートへの実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0019】
本発明の非接触通信媒体によれば、短時間で大量に製造することができ、また、製造コストを安価なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1乃至図5は、本発明によるインターポーザー付シートの第1の実施の形態を説明する図である。このうち、図1は本発明によるインターポーザー付シートの第1の実施の形態を示す平面図であり、図2は、図1のX−Xラインに沿ったインターポーザー付シートの縦断面図であり、図3(a)(b)は、各々、図2のインターポーザー付シートの接着層の詳細の構成を示す縦断面図であり、図4は、図1のインターポーザー付シートを用いて製造される非接触通信媒体付シートの構成を示す斜視図である。また、図5は、図1のインターポーザー付シートの製造方法を示す概略図である。
【0021】
まず、図1乃至図3により本実施の形態のインターポーザー付シート10について説明する。
図1および図2に示すように、インターポーザー付シート10は、帯状に延びる剥離シート14と、この剥離シート14上に接着層18を介して設けられた複数の略長方形形状のインターポーザー20とを備えている。
【0022】
剥離シート14は、例えば、紙やPET(ポリエチレンテレフタレート)等からなり、接着層18に対向する側の面(図2の上面)が剥離処理されている。剥離処理は、例えば、シリコン粒子を塗布すること等により行われている。したがって、剥離シート14上に配置された接着層18をインターポーザー20とともに剥離シート14からきれいに剥がし取ることができ、この場合、インターポーザー20は、当該インターポーザー20に付着したまま残った接着層18を介して後述のアンテナ形成済シート40等へ貼り付けられるようになる。
【0023】
各インターポーザー20は、図1および図2に示すように、非導電性シート(非導電層)22と、この非導電性シート22上に設けられた一対の拡大電極24と、両拡大電極24上にまたがって設けられたICチップ26とを有している。各拡大電極24とICチップ26とは接着材料28により接着されている。図2に示すようにICチップ26は先端が平坦状の一対の電極26a、26aを有しており、各電極26aは異なる拡大電極24にそれぞれ電気的に接続されている。非導電性シート22は、例えば、紙やPET等からなり、拡大電極24は、例えば、銅やアルミニウム等からなる。
【0024】
なお、ICチップ26の各電極26aは、図2に示される平坦状の電極に限られず、先端が尖った形状となっていてもよい。この場合、各電極26aがそれぞれ対応する拡大電極24に突き刺さることにより、ICチップ26の各電極26aと、対応する拡大電極24とを確実に電気的に接続させることができる。
【0025】
また、図2にはICチップ26と拡大電極24とを接着材料28によって固定する例を示したが、これに限られず、超音波接合法等の他の手段を用いて固定するようにしてもよい。
【0026】
図2に示すように、インターポーザー20は、ICチップ26が剥離シート14と向き合うよう、接着層18を介して当該剥離シート14上に載置されている。すなわち、ICチップ26が非導電性シート22と剥離シート14との間に挟まれるようインターポーザー付シート10は構成されている。
【0027】
本実施の形態においては、接着層18は、図3(a)に示すように、例えば弾性を有するアクリル系非導電性接着材18a内に導電性粒子18bが多数含有されたものが用いられる。ここで、アクリル系非導電性接着材18aの厚さは例えば10μm〜100μmとなっており、導電性粒子18bの粒径はこのアクリル系非導電性接着材18aの厚さよりも小さく、例えば数μm〜数十μmとなっている。各導電性粒子18bは例えばニッケル、金、あるいは略球形の固形プラスチック樹脂の周りに金でメッキしたものが用いられる。各導電性粒子18bはアクリル系非導電性接着材18a内で実質的に離散しており、これらの導電性粒子18bは粗な状態でアクリル系非導電性接着材18a内に含有されている。ここで、「各導電性粒子18bはアクリル系非導電性接着材18a内で実質的に離散している」とは、図3(a)に示すように2、3個の導電性粒子18bが偶発的に接触することはあるが、多数の導電性粒子18bが互いに接触して接着層18の両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続がなされるようなことはない状態のことをいう。
【0028】
アクリル系非導電性接着材18a内に導電性粒子18bが多数含有された接着層18は、図3(b)に示すように、この接着層18の厚さ方向に力が加えられたときにアクリル系非導電性接着材18aが厚さ方向に縮み、多数の導電性粒子18bが互いに接触することとなる。この場合、複数の導電性粒子18bを介して、接着層18の両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続が行われるようになる。
【0029】
このように、接着層18は、この接着層18に何ら力が作用されていないときには非導電性であるがこの接着層18の厚さ方向に力が加えられたときに当該接着層18の両面にそれぞれ当接する部材(すなわち、拡大電極24および後述のアンテナ42)間の電気的な接続を行うような材料、いわゆる異方性導電性接着材から形成されている。
【0030】
なお、上述したインターポーザー付シート10の構成は本実施の形態における単なる例示であり、これに限定されるものではない。例えば、ICチップ26を保護するための保護層等、さらに別の層を設けるような変更が可能である。また、接着層18は、アクリル系非導電性接着材18a内に導電性粒子18bが多数含有されたものに限られず、非導電性接着材に導電性粒子が多数含有されたものであれば、この非導電性接着材はアクリル系のものに限定されることはない。
【0031】
次に、図5により、このような構成からなるインターポーザー付シート10の製造方法について説明する。図5において、左側から右側へ(図5の矢印方向に)工程が進んでいく。
【0032】
図5に示すように、まず、帯状に延びる非導電性シート22が供給されて一対のローラ52に送られるとともに、非導電性シート22に沿って帯状に延びる導電体23が供給されてローラ52へ送られる。この間、非導電性シート22と導電体23との間に図示しない加圧接着タイプの接着材料が塗布される。その後、非導電性シート22と導電体23とが一対のローラ52によって圧着されることにより、これらの非導電性シート22および導電体23が互いに接着固定され、導電体23が非導電性シート22上に積層される。
【0033】
次に、導電体23が、送り方向に沿って幅方向の中央をカッター54により切断される。このことにより、送り方向に沿ったスリット12が導電体23の幅方向中央に設けられ、導電体23は一対に分断される。この場合、導電体23は、スリット12の幅がICチップ26の電極26a、26a間の距離より小さくなるように分断される。また、図2に示すように、カッター54による切断はいわゆるハーフカットであり、導電体23と非導電性シート22との全厚みを切り込むのではなく、導電体23のみが切断され、非導電性シート22は多少切り込まれるが分断されることはない。
【0034】
次に、図5に示すように、ディスペンサまたはスクリーン印刷機等から構成される接着材料供給装置56により、異方性導電性接着材あるいは非導電性接着材等の接着材料28が供給される。その後、図5に示すように、接着材料28が塗布された部分に、一対の電極26a、26aを有するICチップ26が順次実装される。この場合、ICチップ26は、その電極26a、26aがそれぞれ異なる導電体23に対向するように位置決めされた後、導電体23上に配置される。
【0035】
次に、固定装置58により、導電体23上に配置されたICチップ26が導電体23上に固定されるとともに、ICチップ26の各電極26a、26aと一対に分断された導電体23、23とが電気的に接続される(図2参照)。固定装置58は、用いられる接着材料28の種類に応じて、圧着機、熱圧着機、あるいは超音波接合機等から構成される。
【0036】
その後、剥離シート14が非導電性シート22の導電体23と対向する面側に送りこまれる。この剥離シート14には、予め接着層18が表面(図5において導電体23に対向する面)に設けられている。すなわち、接着層18を介して剥離シート14が非導電性シート22の導電体23側に載置されることとなる。そして、非導電性シート22、導電体23、接着層18および剥離シート14が順に積層された積層体が一対のローラ60によって圧着されることにより、剥離シート14と導電体23とが互いに接着される。
【0037】
この場合、図5に示すように、各ローラ60はICチップ26に対応する部分に環状の凹部62を有していることが好ましい。ICチップ26が一対のローラ60間を通過する際にこの凹部62を通ることにより、ICチップ26がこれらのローラ60によって加圧されて破損してしまうことを防止することができる。
【0038】
次に、打ち抜き機やカッター等から構成されるインターポーザー形成装置64により、非導電性シート22と導電体23とがICチップ26毎に順次ハーフカットされる。すなわち、インターポーザー形成装置64により切り込み11が形成され、この切り込み11は、非導電性シート22と導電体23と接着層18とを貫通するとともに、剥離シート14を貫通しない程度に剥離シート14まで入り込む(図2参照)。このことにより、非導電性シート22と、導電体23から形成された一対の拡大電極24、24と、各拡大電極24、24にそれぞれ接続されたICチップ26とを有するインターポーザー20が、接着層18により接着された状態で、帯状に延びる1枚の剥離シート14上に順次長手方向に沿って形成される。
【0039】
なお、図5において、インターポーザー形成装置64は上述のように長方形形状のインターポーザー20を形成しているが、本実施の形態においては、例えば、打ち抜き刃の形状を変更することにより、様々な形状のインターポーザー20を剥離シート14上に形成することができる。
【0040】
その後、図5に示すように、一対のローラ66、66において、非導電性シート22と導電体23と接着層18とからなりインターポーザー20に対応する部分が抜き取られた不要材料38が、インターポーザー付シート10から分離されて回収される。このようにして、上述したインターポーザー付シート10を製造することができる。
【0041】
なお、上述したインターポーザー付シート10の製造方法は単なる例示であり、様々な変更を加えることが可能である。例えば、非導電性シート22に帯状に延びる1枚の導電体23を加圧圧着して積層し、その後、導電体23を一対に分断することにより、非導電性シート22上に一対の拡大電極24、24を形成する例を示したが、これに限られず、予め分断された一対の帯状に延びる導電体23、23を非導電性シート22に積層するように変更してもよい。あるいは、エッチング、導電性インキの印刷、箔の転写または打ち抜き等によって非導電性シート22上に導電体23を設けてもよい。この場合、幅方向に離間して対をなし非導電性シート22の長手方向に沿って配置された多数対の導電体23を非導電性シート22上に設けてもよく、このような導電体23からインターポーザー20の拡大電極24を形成することもできる。
【0042】
次に、図4により、図1乃至図3に示すインターポーザー付シート10を用いてアンテナ形成済シート40へインターポーザー20を実装する場合の作用について説明する。
図4に示すように、アンテナ形成済シート40の表面には、一対の離間したアンテナ42、42が予め複数組形成されている。
【0043】
まず、図1乃至図3に示すインターポーザー付シート10から剥離シート14を剥離する。このことにより、接着層18が拡大電極24側に付着したインターポーザー20が残る。
【0044】
次に、この接着層18付きのインターポーザー20をアンテナ形成済シート40上に載置する。この際に、図4に示すように、インターポーザー20の両端部分がそれぞれ対応する各アンテナ42、42上に重なるようにする。この場合、インターポーザー20のICチップ26側に付着している接着層18を介して、インターポーザー20がアンテナ形成済シート40の表面に接着する。
【0045】
そして、図4の矢印に示すように、例えば押圧装置(図示せず)を用いて、接着層18のうちインターポーザー20の拡大電極24に当接する領域に対して当該インターポーザー20の上方よりアンテナ形成済シート40側に力を加える。このことにより、インターポーザー20と各アンテナ42、42とが重なる領域に対して上方よりアンテナ形成済シート40側に力が加わることとなる。この場合、接着層18は厚さ方向に力が加えられることとなるので、この接着層18の両面にそれぞれ当接する部材、すなわち拡大電極24とアンテナ42との電気的な接続が行われる。このようなインターポーザー20のアンテナ形成済シート40への実装において、インターポーザー20をアンテナ形成済シート40側に押圧するという極めて単純な方法を用いているので、例えば1秒間に30個ものインターポーザー20の実装が可能となる。
【0046】
このようにして、接着層18を介して接着されたインターポーザー20およびアンテナ形成済シート40からなる非接触通信媒体付シート50が得られる。この非接触通信媒体付シート50において、インターポーザー20の各拡大電極24と、対応する各アンテナ42とは前述のように接着層18を介してそれぞれ電気的に接続されることとなる。最後に、非接触通信媒体付シート50をインターポーザー20毎に裁断することにより、非接触ICタグやICカード等の非接触通信媒体が得られる。
【0047】
以上のように本実施の形態のインターポーザー付シート10によれば、接着層18は、当該接着層18に何ら力が作用されていないときには非導電性であるがこの接着層18の厚さ方向に力が加えられたときに当該接着層18の両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続を行うような材料から形成されている。このため、当該インターポーザー付シート10を用いて非接触ICタグやICカード等の非接触通信媒体を製造する際に、インターポーザー付シート10から剥離シート14を剥離し、剥離シート14から剥離されたインターポーザー20をアンテナ形成済シート40上に載置し、その後、接着層18のうちインターポーザー20の拡大電極24に当接する領域に対して接着層18の厚さ方向に押圧を行うという極めて単純な作業により、インターポーザー20の拡大電極24と、対応するアンテナ42との電気的な接続を行うことができる。このため、インターポーザー20のアンテナ形成済シート40への実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、また、インターポーザー20のアンテナ形成済シート40への実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0048】
また、本実施の形態の非接触通信媒体の製造方法によれば、上述の特性を有するインターポーザー付シート10を用いているので、インターポーザー20のアンテナ形成済シート40への実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、非接触通信媒体の製造コストを安価なものとすることができる。また、インターポーザー20のアンテナ形成済シート40への実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0049】
また、本実施の形態の非接触通信媒体によれば、上述の特性を有するインターポーザー付シート10を用いて製造されているので、当該非接触通信媒体を短時間で大量に製造することができ、また、この非接触通信媒体の製造コストを安価なものとすることができる。
【0050】
第2の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。
図6および図7は、本発明によるインターポーザー付シートの第2の実施の形態を説明する図である。このうち、図6は本発明によるインターポーザー付シートの第2の実施の形態を示す縦断面図であり、図7(a)は、図6のインターポーザー付シートを用いて製造される非接触通信媒体付シートの構成を示す斜視図であり、図7(b)は、図7(a)のインターポーザーの部分拡大図である。
図6および図7に示す第2の実施の形態において、図1乃至図5に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0051】
本実施の形態によるインターポーザー付シート70は、剥離シート14とインターポーザー20とを接着する接着層の構成が第1の実施の形態と異なるのみであり、他は実質的に図1乃至図5に示す第1の実施の形態と同様の構成を有している。このインターポーザー付シート70について図6を用いて以下に説明する。
【0052】
図6に示すように、インターポーザー付シート70の接着層78において、インターポーザー20の幅方向(図6の左右方向)における両側の端部領域78a、78aは導電性、これらの端部領域78a、78aの間にある中央領域78bは非導電性となっている。具体的には、接着層78の端部領域78a、78aは導電性の接着材から形成され、一方、接着層78の中央領域78bはアクリル系非導電性接着材等から形成されている。このことにより、接着層78は、当該接着層78の端部領域78a、78aにおいて両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続を行うようになり、一方、この接着層78の中央領域78bのみにおいて両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続は行わないようになる。
【0053】
次に、図7(a)(b)により、図6に示すインターポーザー付シート70を用いてアンテナ形成済シート80へインターポーザー20を実装する場合の作用について説明する。
【0054】
図7(a)に示すように、本実施の形態においては、アンテナ82が全体的に矩形をなすよう渦巻き形状で表面に複数設けられたアンテナ形成済シート80にインターポーザー20を実装するようになっている。
【0055】
具体的には、図6に示すインターポーザー付シート70から剥離シート14を剥離し、接着層78が拡大電極24に付着したインターポーザー20をアンテナ形成済シート80上に載置する。この際に、図7(b)に示すように、インターポーザー20に付着した接着層78の各端部領域78a、78aが、渦巻き形状のアンテナ82の中心側の端部82aおよび外側の端部82bにそれぞれ当接するよう、インターポーザー20のアンテナ形成済シート80に対する位置決めを行う。この際に、アンテナ82のうち端部82a、82b以外の中間部82c(図7(b)参照)は、接着層78の中央領域78bに当接させるようにする。
ここで、中間部82cとは、全体的に矩形をなすような渦巻き形状となっているアンテナ82のうち最外周のアンテナ部分および最内周のアンテナ部分を除くアンテナ部分のことをいう。
【0056】
そして、例えば押圧装置(図示せず)を用いて、インターポーザー20全体に対してアンテナ形成済シート80側に力を加え、接着層78によりインターポーザー20をアンテナ形成済シート80の表面に接着させる。この場合、アンテナ82の中心側の端部82aおよび外側の端部82bは接着層78のうち各端部領域78a、78aと当接しているので、アンテナ82の各端部82a、82bと、対応する各拡大電極24とを電気的に接続することができる。一方、アンテナ82のうち端部82a、82b以外の中間部82cは接着層78のうち中央領域78bと当接しているので、この中間部82cとインターポーザー20の拡大電極24とは絶縁される。このようなインターポーザー20のアンテナ形成済シート80への実装において、インターポーザー20全体をアンテナ形成済シート80側に押圧するという極めて単純な方法を用いているので、例えば1秒間に30個ものインターポーザー20の実装が可能となる。
なお、本実施の形態においては、押圧装置を用いてインターポーザー20全体に対してアンテナ形成済シート80側に力を加えなくとも、インターポーザー20をアンテナ形成済シート80上に載置するだけで、接着層78によりインターポーザー20とアンテナ形成済シート80との接着を行うことができる。
【0057】
このようにして、接着層78を介して接着されたインターポーザー20およびアンテナ形成済シート80からなる非接触通信媒体付シート90が得られる。この非接触通信媒体付シート90において、インターポーザー20の各拡大電極24と、アンテナ82の各端部82a、82bとは前述のように接着層78の各端部領域78a、78aを介してそれぞれ電気的に接続されることとなる。最後に、非接触通信媒体付シート90をインターポーザー20毎に裁断することにより、非接触ICタグやICカード等の非接触通信媒体が得られる。
【0058】
以上のように本実施の形態のインターポーザー付シート70によれば、接着層78は、インターポーザー20の幅方向における両側の端部領域78a、78aが導電性、これらの端部領域78a、78aの間にある中央領域78bが非導電性となっている。このため、当該インターポーザー付シート70を用いて非接触ICタグやICカード等の非接触通信媒体を製造する際に、インターポーザー付シート70から剥離シート14を剥離し、剥離シート14から剥離されたインターポーザー20をアンテナ形成済シート80上に載置し、その後、接着層78のうち両側の端部領域78a、78aをアンテナ形成済シート80のアンテナ82の一部分82a、82bに当接させながらインターポーザー20をアンテナ形成済シート80側に載置するという極めて単純な作業により、インターポーザー20の拡大電極24と、対応するアンテナ82の一部分82a、82bとの電気的な接続を行うことができる。このため、インターポーザー20のアンテナ形成済シート80への実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、また、インターポーザー20のアンテナ形成済シート80への実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0059】
また、本実施の形態の非接触通信媒体の製造方法によれば、上述の特性を有するインターポーザー付シート70を用いているので、インターポーザー20のアンテナ形成済シート80への実装を高速かつ簡単な方法で行うことができ、非接触通信媒体の製造コストを安価なものとすることができる。また、インターポーザー20のアンテナ形成済シート80への実装を行うための実装装置を単純な構成とすることができる。
【0060】
また、本実施の形態の非接触通信媒体によれば、上述の特性を有するインターポーザー付シート70を用いて製造されているので、当該非接触通信媒体を短時間で大量に製造することができ、また、この非接触通信媒体の製造コストを安価なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】第1の実施の形態によるインターポーザー付シートを示す平面図である。
【図2】図1のX−Xラインに沿ったインターポーザー付シートの縦断面図である。
【図3】(a)(b)は、各々、図2のインターポーザー付シートの接着層の詳細の構成を示す縦断面図である。
【図4】図1のインターポーザー付シートを用いて製造される非接触通信媒体付シートの構成を示す斜視図である。
【図5】図1のインターポーザー付シートの製造方法を示す概略図である。
【図6】第2の実施の形態によるインターポーザー付シートを示す縦断面図である。
【図7】(a)は、図6のインターポーザー付シートを用いて製造される非接触通信媒体付シートの構成を示す斜視図であり、(b)は、(a)のインターポーザーの部分拡大図である。
【符号の説明】
【0062】
10 インターポーザー付シート
11 切り込み
12 スリット
14 剥離シート
18 接着層
18a アクリル系非導電性接着材
18b 導電性粒子
20 インターポーザー
22 非導電性シート
23 導電体
24 拡大電極
26 ICチップ
26a 電極
28 接着材料
38 不要材料
40 アンテナ形成済シート
42 アンテナ
50 非接触通信媒体付シート
52 ローラ
54 カッター
56 接着材料供給装置
58 固定装置
60 ローラ
62 凹部
64 インターポーザー形成装置
66、66 ローラ
70 インターポーザー付シート
78 接着層
78a 端部領域
78b 中央領域
80 アンテナ形成済シート
82 アンテナ
82a、82b 端部
82c 中間部
90 非接触通信媒体付シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剥離シートと、
非導電層と、この非導電層上に設けられた拡大電極と、この拡大電極上に設けられたICチップとを有し、当該ICチップと前記剥離シートとが向き合うよう当該剥離シート上に接着層を介して設けられたインターポーザーと、
を備え、
前記接着層は、当該接着層に何ら力が作用されていないときには非導電性であるがこの接着層の厚さ方向に力が加えられたときに当該接着層の両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続を行うような材料から形成されることを特徴とするインターポーザー付シート。
【請求項2】
前記接着層は、この接着層の厚さよりも粒径が小さな、複数の実質的に離散した導電性粒子を含有することを特徴とする請求項1記載のインターポーザー付シート。
【請求項3】
請求項1または2記載のインターポーザー付シートから剥離シートを剥離する工程と、
剥離シートから剥離された前記インターポーザーを、当該インターポーザーのICチップ側の表面に付着している前記接着層を介して、アンテナを表面に有するアンテナ形成済シート上に載置する工程と、
前記接着層のうち前記インターポーザーの拡大電極に当接する領域に対して前記アンテナ形成済シート側に力を加えることにより、前記接着層を介してインターポーザーの拡大電極とアンテナ形成済シートのアンテナとを電気的に接続し、前記接着層を介して接着されたインターポーザーおよびアンテナ形成済シートからなる非接触通信媒体を得る工程と、
を備えたことを特徴とする非接触通信媒体の製造方法。
【請求項4】
アンテナを表面に有するアンテナ形成済シートと、
非導電層と、この非導電層上に設けられた拡大電極と、この拡大電極上に設けられたICチップとを有し、当該ICチップと前記アンテナ形成済シートとが向き合うよう当該アンテナ形成済シート上に接着層を介して設けられたインターポーザーと、
を備え、
前記接着層は、当該接着層に何ら力が作用されていないときには非導電性であるがこの接着層の厚さ方向に力が加えられたときに当該接着層の両面にそれぞれ当接する部材間の電気的な接続を行うような材料から形成されており、当該接着層の両面にそれぞれ当接するインターポーザーの拡大電極とアンテナ形成済シートのアンテナとを電気的に接続していることを特徴とする非接触通信媒体。
【請求項5】
剥離シートと、
非導電層と、この非導電層上に設けられた拡大電極と、この拡大電極上に設けられたICチップとを有し、当該ICチップと前記剥離シートとが向き合うよう当該剥離シート上に接着層を介して設けられたインターポーザーと、
を備え、
前記接着層は、前記インターポーザーの幅方向における両側の端部領域は導電性、これらの端部領域の間にある中央領域は非導電性となっていることを特徴とするインターポーザー付シート。
【請求項6】
請求項5記載のインターポーザー付シートから剥離シートを剥離する工程と、
剥離シートから剥離された前記インターポーザーを、当該インターポーザーのICチップ側の表面に付着している前記接着層を介して、アンテナを表面に有するアンテナ形成済シート上に載置する工程と、
前記アンテナ形成済シート上にあるアンテナのうち前記接着層の各端部領域にそれぞれ当接するアンテナ部分とインターポーザーの拡大電極とを電気的に接続し、前記接着層を介して接着されたインターポーザーおよびアンテナ形成済シートからなる非接触通信媒体を得る工程と、
を備えたことを特徴とする非接触通信媒体の製造方法。
【請求項7】
前記アンテナ形成済シート上に形成されたアンテナは全体的に矩形をなすような渦巻き形状となっており、
前記インターポーザーを当該アンテナ形成済シート上に載置する工程において、前記接着層の両側の端部領域がこの渦巻き形状のアンテナの中心側の端部および外側の端部にそれぞれ当接するようインターポーザーをアンテナ形成済シート上に載置することを特徴とする請求項6記載の非接触通信媒体の製造方法。
【請求項8】
アンテナを表面に有するアンテナ形成済シートと、
非導電層と、この非導電層上に設けられた拡大電極と、この拡大電極上に設けられたICチップとを有し、当該ICチップと前記アンテナ形成済シートとが向き合うよう当該アンテナ形成済シート上に接着層を介して設けられたインターポーザーと、
を備え、
前記接着層は、インターポーザーの幅方向における両側の端部領域は導電性、これらの端部領域の間にある中央領域は非導電性となっており、前記アンテナ形成済シート上にあるアンテナのうち当該接着層の各端部領域にそれぞれ当接するアンテナ部分とインターポーザーの拡大電極とが電気的に接続されることを特徴とする非接触通信媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−164229(P2007−164229A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−355789(P2005−355789)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】