インテリジェントな繰返し精度の良いアーム取り付けシステム
例示的な実施形態は、可搬型の関節アーム座標測定機であって、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部と、関節アーム座標測定機の第1の端部に装着された測定デバイスと、トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路と、第2の端部に結合された基部と、基部に配置された上側取付け部と、取り付け構造に固定され、上側取付け部に繰返し精度良く接続するように構成された下側取付け部と、下側取付け部を識別する識別子情報を電子回路に送信するように構成された電子的識別システムとを含む、関節アーム座標測定機を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、座標測定機に関し、より詳細には、電子的基部取り付け具識別システムを有する繰返し精度の良い基部取り付け具を有する可搬型の関節アーム座標測定機(articulated arm coordinate measuring machine)に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2010年1月20日に出願した仮出願第61/296,555号の利益を主張するものであり、この仮出願の内容は、その全体を本願に引用して援用する。
【0003】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)は、部品の製造または生産のさまざまな段階(例えば、機械加工)の間に部品の寸法を迅速かつ正確に確認するニーズが存在する部品の製造または生産に広く使用されている。可搬型のAACMMは、特に、比較的複雑な部品の寸法の測定を実行するのにかかる時間量の中で、知られている据え付け式のまたは固定式の、コストが高く、使用するのが比較的難しい測定設備と比べて大きな改善を示す。通常、可搬型のAACMMのユーザは、単純に、測定されるべき部品または物体の表面に沿ってプローブを導く。次に、測定データが記録され、ユーザに提供される。場合によっては、データは、視覚的な形態、例えば、コンピュータスクリーン上の3次元(3−D)の形態でユーザに提供される。その他の場合、データは、数字の形態でユーザに提供され、例えば、穴の直径を測定するとき、テキスト「直径=1.0034」がコンピュータスクリーン上に表示される。
【0004】
先行技術の可搬型の関節アームCMMの一例が、同一出願人による米国特許第5,402,582(‘582)号に開示されており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。‘582号特許は、一端に支持基部を、他端に測定プローブを有する手動操作式の関節アームCMMを備える3−D測定システムを開示する。同一出願人による米国特許第5,611,147(‘147)号は、類似の関節アームCMMを開示しており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。‘147号特許においては、関節アームCMMは、プローブ端の追加的な回転軸を含むいくつかの特徴を含み、それによって、2−2−2軸構成または2−2−3軸構成(後者は7軸アームである)のどちらかを有するアームを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,402,582号明細書
【特許文献2】米国特許第5,611,147号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
必要とされるのは、繰返し精度の良い方法で迅速に取り付けおよび取り外しされ得るAACMMである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
例示的な実施形態は、可搬型の関節アーム座標測定機であって、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部と、関節アーム座標測定機の第1の端部に装着された測定デバイスと、トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路と、第2の端部に結合された基部と、基部に配置された上側取付け部と、取り付け構造に固定され、上側取付け部に繰返し精度良く接続するように構成された下側取付け部と、下側取付け部を識別する識別子情報を電子回路に送信するように構成された電子的識別システムとを含む、関節アーム座標測定機を含む。
【0008】
さらなる例示的な実施形態は、可搬型の関節アーム座標測定機であって、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部と、関節アーム座標測定機の第1の端部に装着された測定デバイスと、トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路と、第2の端部に結合された基部と、基部に配置された上側取付け部と、取り付け構造に固定され、上側取付け部に繰返し精度良く接続するように構成された下側取付け部とを含み、上側取付け部および下側取付け部が、カービックカップリングまたはハースカップリングのコンポーネントである、関節アーム座標測定機を含む。
【0009】
さらなる例示的な実施形態は、可搬型の関節アーム座標測定機を動作させる方法であって、反対側にある第1の端部および第2の端部を有し、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、手動で位置付けることが可能な関節アーム部、関節アーム座標測定機の第1の端部に装着された測定デバイス、トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路、第2の端部に結合された基部、ならびに基部に配置された上側取付け部を設けるステップと、第1の取り付け構造に固定され、上側取付け部に繰返し精度良く接続するように構成された第1の下側取付け部を設けるステップと、関節アーム座標測定機を第1の下側取付け部に接続するステップと、第1の下側取付け部を識別する第1の識別子データを電子回路に送信するステップとを含むステップを有する、方法を含む。
【0010】
ここで図面を参照して、本開示の範囲全体に関して限定的であると解釈されるべきでなく、要素がいくつかの図で同様に付番されている例示的な実施形態が示される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】図1Aおよび1Bを含む、本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図1B】図1Aおよび1Bを含む、本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図2A】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2B】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2C】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2D】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図3A】一緒に作られた図3Aおよび3Bを含む、一実施形態による、図2の電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図3B】一緒に作られた図3Aおよび3Bを含む、一実施形態による、図2の電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図4A】図4Aおよび図4Bを含む、本発明の態様の実施形態による、特定の位置に図1のAACMMを取り付けるための取り付け具の一部として使用されるカービックカップリングおよびハースカップリングのそれぞれの斜視図である。
【図4B】図4Aおよび図4Bを含む、本発明の態様の実施形態による、特定の位置に図1のAACMMを取り付けるための取り付け具の一部として使用されるカービックカップリングおよびハースカップリングのそれぞれの斜視図である。
【図5】本発明の態様の実施形態による、取り付け具を中に具現化する図1のAACMMの基部の一部の断面図である。
【図6A】図6Aおよび図6Bを含む、本発明の態様の実施形態による、組み立てられていない位置および組み立てられた位置の取り付け具のそれぞれの部分的に切り取り図である斜視図である。
【図6B】図6Aおよび図6Bを含む、本発明の態様の実施形態による、組み立てられていない位置および組み立てられた位置の取り付け具のそれぞれの部分的に切り取り図である斜視図である。
【図7】例示的な実施形態による、AACMMを取り付けるための方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
例示的な実施形態は、基部取り付け具のシリアル番号を1つ以上のAACMMに関する以前の測定履歴と関連付ける電子的基部取り付け具識別システムを有する繰返し精度の良い基部取り付け具を含む。例示的な基部取り付け具は、AACMMが、1つ以上のAACMMの基準系を再確定する必要なしに取り外され、繰返し精度良く元通りに取り付けられることを可能にする。
【0013】
図1Aおよび1Bは、本発明のさまざまな実施形態による可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)100を全体的に示し、関節アームは、座標測定機の一種である。図1Aおよび1Bに示されるように、例示的なAACMM100は、一端でAACMM100のアーム部104に結合された測定プローブ筐体102を有する6または7軸関節測定デバイスを含み得る。アーム部104は、軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第1の群110によって第2のアームセグメント108に結合された第1のアームセグメント106を含む。軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第2の群112は、第2のアームセグメント108を測定プローブ筐体102に結合する。軸受カートリッジ(例えば、3つの軸受カートリッジ)の第3の群114は、第1のアームセグメント106を、AACMM100のアーム部104の他端に配置された基部116に結合する。軸受カートリッジの各群110、112、114は、関節による動作の複数の軸を提供する。また、測定プローブ筐体102は、AACMM100の第7の軸部のシャフト(例えば、AACMM100の第7の軸内の測定デバイス、例えば、プローブ118の動作を決定するエンコーダシステムを含むカートリッジ)を含み得る。AACMM100を使用する際、基部116は、通常、作業台に固定される。
【0014】
各軸受カートリッジの群110、112、114の中の各軸受カートリッジは、通常、エンコーダシステム(例えば、光学式の角度エンコーダシステム)を含む。エンコーダシステム(すなわち、トランスデューサ)は、基部116に対するプローブ118の位置(および、ひいては、特定の基準系、例えば、局所または大域基準系におけるAACMM100によって測定されている物体の位置)をすべてが一緒になって示すそれぞれのアームセグメント106、108および対応する軸受カートリッジの群110、112、114の位置を示す。アームセグメント106、108は、例えば、これに限定されないが、炭素複合材料などの好適な剛性のある材料で作製され得る。関節による動作の6つまたは7つの軸(すなわち、自由度)を有する可搬型のAACMM100は、オペレータによって簡単に扱われ得るアーム部104を提供しながら、オペレータが基部116のまわりの360度の領域内の所望の位置にプローブ118を位置付けることを可能にする利点をもたらす。しかし、2つのアームセグメント106、108を有するアーム部104の例は例示を目的とするものであり、特許請求される発明はそのように限定されるべきでないことを理解されたい。AACMM100は、軸受カートリッジによって一緒に結合された任意の数のアームセグメント(および、ひいては、6つもしくは7つを超えるか、または6つもしくは7つ未満の関節による動作の軸または自由度)を持つ可能性がある。
【0015】
プローブ118は、測定プローブ筐体102に取り外し可能なように取り付けられ、測定プローブ筐体102は、軸受カートリッジの群112に接続される。ハンドル126は、例えば、クイック接続インターフェース(quick−connect interface)により測定プローブ筐体102に対して取り外し可能である。ハンドル126は、別のデバイス(例えば、レーザラインプローブ、バーコードリーダ)で置き換えられることができ、それによって、オペレータが同じAACMM100で異なる測定デバイスを使用することを可能にする利点をもたらす。例示的な実施形態において、プローブ筐体102は、接触式の測定デバイスであり、測定されるべき物体に物理的に接触する、ボール形の、タッチセンシティブな、湾曲した、および伸長式のプローブを含むがこれらに限定されない異なるチップ118を有する可能性がある取り外し可能なプローブ118を収容する。その他の実施形態において、測定は、例えば、レーザラインプローブ(LLP)などの非接触式のデバイスによって実行される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースを使用してLLPで置き換えられる。その他の種類の測定デバイスが、追加的な機能を提供するために取り外し可能なハンドル126を置き換える可能性がある。そのような測定デバイスの例は、例えば、1つ以上の照明、温度センサ、熱スキャナ、バーコードスキャナ、プロジェクタ、ペイントスプレーヤ、カメラなどを含むがこれらに限定されない。
【0016】
図1Aおよび1Bに示されるように、AACMM100は、軸受カートリッジの群112から測定プローブ筐体102を取り外すことなしにアクセサリまたは機能が変更されることを可能にする利点をもたらす取り外し可能なハンドル126を含む。図2に関して以下でより詳細に検討されるように、取り外し可能なハンドル126は、電力およびデータが、ハンドル126、およびプローブ端に配置された対応する電子機器とやりとりされることを可能にする電気コネクタも含み得る。
【0017】
さまざまな実施形態において、軸受カートリッジの各群110、112、114は、AACMM100のアーム部104が複数の回転軸のまわりを動くことを可能にする。述べられたように、各軸受カートリッジの群110、112、114は、例えばアームセグメント106、108の対応する回転軸と同軸上にそれぞれが配置された、例えば光学式の角度エンコーダなどの対応するエンコーダシステムを含む。光学式のエンコーダシステムは、本明細書において以下でより詳細に説明されるように、例えば、対応する軸のまわりのアームセグメント106、108のそれぞれのアームセグメントの回転する(スイベルの)または横の(蝶番の)動きを検出し、AACMM100内の電子データ処理システムに信号を送信する。それぞれの個々の処理されていないエンコーダのカウントが信号として電子データ処理システムに別々に送信され、電子データ処理システムにおいて、そのカウントは測定データへとさらに処理される。同一出願人による米国特許第5,402,582(‘582)号に開示されているような、AACMM100自体から分離した位置計算機(例えば、シリアルボックス)は必要とされない。
【0018】
基部116は、装着デバイスまたは取り付けデバイス120を含み得る。取り付けデバイス120は、AACMM100が、例えば、検査台、マシニングセンタ、壁、または床などの所望の位置に取り外し可能なように取り付けられることを可能にする。一実施形態において、基部116は、AACMM100が移動されているときにオペレータが基部116を持つのに都合の良い位置を提供するハンドル部122を含む。一実施形態において、基部116は、折りたたむとディスプレイスクリーンなどのユーザインターフェースが見えるようになる可動式のカバー部124をさらに含む。
【0019】
図4〜6に関して本明細書においてさらに説明されるように、基部116および取り付けデバイスは、基部116に組み込まれ、アームのシリアル番号および以前の測定履歴を取り付け具150と関連付ける電子的基部取り付け具識別システムを有する繰返し精度の良い基部取り付け具150をさらに含み得る。例示的な基部取り付け具は、AACMM100が取り付け具150から取り外され、次いで、その後、取り付け具150に元通りに取り付けられるたびに測定のすべての基準パラメータを確定する必要なしに、AACMM100が比較的より迅速に取り外され、適切に元通りに取り付けられることを可能にする。
【0020】
一実施形態によれば、可搬型のAACMM100の基部116は、2つの主要なコンポーネント、すなわち、AACMM100内のさまざまなエンコーダシステムからのデータ、および3次元(3−D)位置計算をサポートするためのその他のアームパラメータを表すデータを処理する基部処理システムと、比較的完全な計測機能が外部コンピュータへの接続を必要とせずにAACMM100内で実施されることを可能にする、搭載オペレーティングシステム、タッチスクリーンディスプレイ、および常駐アプリケーションソフトウェアを含むユーザインターフェース処理システムとを含む電子データ処理システムを含むまたは収容する。
【0021】
基部116内の電子データ処理システムは、基部116から離れて配置されたエンコーダシステム、センサ、およびその他の周辺ハードウェア(例えば、AACMM100上の取り外し可能なハンドル126に取り付けられることができるLLP)と通信することができる。これらの周辺ハードウェアデバイスまたは特徴をサポートする電子機器は、可搬型のAACMM100内に配置された軸受カートリッジの群110、112、114のそれぞれに配置され得る。
【0022】
図2は、一実施形態による、AACMM100で利用される電子機器の構成図である。図2に示される実施形態は、基部処理システムを実装するための基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、電力を供給するための基部電源基板206と、Bluetoothモジュール232と、基部傾斜基板208とを含む電子データ処理システム210を含む。ユーザインターフェース基板202は、ユーザインターフェース、表示、および本明細書において説明されるその他の機能を実行するアプリケーションソフトウェアを実行するためのコンピュータプロセッサを含む。
【0023】
図2に示されるように、電子データ処理システム210は、1つ以上のアームバス218を介して上述の複数のエンコーダシステムと通信している。図2に示された実施形態において、各エンコーダシステムは、エンコーダデータを生成し、エンコーダアームバスインターフェース214と、エンコーダデジタル信号プロセッサ(DSP)216と、エンコーダ読み取りヘッドインターフェース234と、温度センサ212とを含む。歪みセンサなどのその他のデバイスが、アームバス218に装着され得る。
【0024】
さらに図2に示されているのは、アームバス218と通信しているプローブ端電子機器230である。プローブ端電子機器230は、プローブ端DSP228と、温度センサ212と、一実施形態においてはクイック接続インターフェースによってハンドル126またはLLP242に接続するハンドル/LLPインターフェースバス240と、プローブインターフェース226とを含む。クイック接続インターフェースは、LLP242およびその他のアクセサリによって使用されるデータバス、制御線、および電源バスへのハンドル126によるアクセスを可能にする。一実施形態において、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースから取り外されることができ、測定は、ハンドル/LLPインターフェースバス240を介してAACMM100のプローブ端電子機器230と通信するレーザラインプローブ(LLP)242によって実行される可能性がある。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置され、エンコーダシステムは、軸受カートリッジの群110、112、114に配置される。プローブインターフェース226は、1−wire(登録商標)通信プロトコル236を実施する、Maxim Integrated Products,Inc.から販売されている製品を含む任意の好適な通信プロトコルによってプローブ端DSP228に接続することができる。
【0025】
図3は、一実施形態による、AACMM100の電子データ処理システム210の詳細な特徴を示す構成図である。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、基部電源基板206と、Bluetoothモジュール232と、基部傾斜モジュール208とを含む。
【0026】
図3に示される実施形態において、基部プロセッサ基板204は、図中に示されるさまざまな機能ブロックを含む。例えば、基部プロセッサ機能302は、AACMM100からの測定データの収集をサポートするために利用され、アームバス218およびバス制御モジュール機能308を介して処理されていないアームデータ(例えば、エンコーダシステムのデータ)を受信する。メモリ機能304は、プログラムおよび静的なアーム構成データを記憶する。基部プロセッサ基板204は、LLP242などの任意の外部ハードウェアデバイスまたはアクセサリと通信するための外部ハードウェアオプションポート機能310も含む。リアルタイムクロック(RTC)およびログ306と、バッテリパックインターフェース(IF)316と、診断ポート318とが、図3に示される基部プロセッサ基板204の実施形態の機能にやはり含まれる。
【0027】
また、基部プロセッサ基板204は、外部(ホストコンピュータ)および内部(ディスプレイプロセッサ202)デバイスとのすべての有線および無線データ通信を管理する。基部プロセッサ基板204は、(例えば、米国電気電子学会(IEEE)1588などのクロック同期規格を用いて)イーサネット(登録商標)機能320を介してイーサネットネットワークと、LAN機能322を介して無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、およびパラレル・シリアル通信(PSC)機能314を介してBluetooth(登録商標)モジュール232と通信する能力を有する。基部プロセッサ基板204は、ユニバーサルシリアルバス(USB)デバイス312への接続も含む。
【0028】
基部プロセッサ基板204は、上述の‘582号特許のシリアルボックスで開示されたようないかなる前処理も必要とせずに測定データへと処理するために、処理されていない測定データ(例えば、エンコーダシステムのカウント、温度の読み取り値)を送信および収集する。基部プロセッサ204は、RS485インターフェース(IF)326を介してユーザインターフェース基板202のディスプレイプロセッサ328に処理されたデータを送信する。一実施形態において、基部プロセッサ204は、処理されていない測定データを外部コンピュータにやはり送信する。
【0029】
ここで図3のユーザインターフェース基板202に目を向けると、基部プロセッサによって受信された角度および位置データが、AACMM100内の自律的な計測システムを提供するためにディスプレイプロセッサ328で実行されるアプリケーションによって利用される。アプリケーションは、これらに限定されないが、特徴の測定、手引きおよび訓練のグラフィックス、遠隔診断、温度の修正、さまざまな動作の特徴の制御、さまざまなネットワークへの接続、ならびに測定された物体の表示などの機能をサポートするためにディスプレイプロセッサ328で実行され得る。ディスプレイプロセッサ328および液晶ディスプレイ(LCD)338(例えば、タッチスクリーンLCD)ユーザインターフェースとともに、ユーザインターフェース基板202は、セキュアデジタル(SD)カードインターフェース330と、メモリ332と、USBホストインターフェース334と、診断ポート336と、カメラポート340と、音声/映像インターフェース342と、ダイヤルアップ/セルモデム344と、全地球測位システム(GPS)ポート346とを含むいくつかのインターフェースオプションを含む。
【0030】
図3に示される電子データ処理システム210は、環境データを記録するための環境レコーダ362を有する基部電源基板206も含む。また、基部電源基板206は、AC/DCコンバータ358およびバッテリ充電器制御360を用いて、電子データ処理システム210に電力を供給する。基部電源基板206は、集積回路間(inter−integrated circuit)(I2C)シリアルシングルエンドバス354を用いて、およびDMAシリアル周辺インターフェース(DMA serial peripheral interface)(DSPI)356を介して基部プロセッサ基板204と通信する。基部電源基板206は、基部電源基板206に実装された入力/出力(I/O)拡張機能364を介して傾斜センサおよび無線周波数識別(RFID)モジュール208に接続される。
【0031】
別個のコンポーネントとして示されているが、その他の実施形態において、これらのコンポーネントのすべてまたは一部は、図3に示された位置とは異なる位置に物理的に配置される、および/または図3に示された方法とは異なる方法で組み合わされた機能である可能性がある。例えば、一実施形態において、基部プロセッサ基板204およびユーザインターフェース基板202は、1つの物理的な基板に組み合わされる。
【0032】
図4〜6を参照すると、本発明の実施形態の可搬型のAACMM100に対する改善の別の態様は、取り付け具のシリアル番号を1つ以上の関節アームCMMの以前の測定履歴と関連付ける電子的基部取り付け具識別システムを有する繰返し精度の良い基部取り付け具150に関する。繰返し精度の良い基部取り付け具150は、下側取付け部402および上側取付け部404を含む。繰返し精度の良い基部取り付け具150は、基部116と一体である可能性があり、取り付けデバイス120が、上側取付け部404を下側取付け部402と接触したままに保つために使用される可能性がある。これは、その全体を本願に引用して援用する、2011年1月14日に出願した米国特許出願第13/006490号の図9に示された方法と同様の方法を用いて下側取付け部402のねじ山に対して下向きに取り付けデバイス120をねじ止めすることによってなされ得る。
【0033】
特定の作業のケースでは、可搬型のAACMM100のオペレータは、可搬型のAACMM100が機械加工または組立て動作中に固定されていた道具、機械、固定具、計器スタンド、定盤、またはその他の作業台から可搬型のAACMM100の実質的に全体(すなわち、基部およびアーム部)を日常的に取り外さなければならない。次に、オペレータは、その後の測定を行うために可搬型のAACMM100を再設置しなければならない。現在の可搬型のCMMシステムでは、可搬型のAACMM100が再設置されるたびに、適切に座標系を再確定し、測定セッションを再び始めるために比較的長い時間が必要とされる。例えば、基準系を確定するために、AACMMは、ワークピースまたは周囲の位置を少なくとも3点、通常はそれよりも多くの点測定するために使用される。AACMMが複数の位置に移動される場合、共通の基準系を確定するために、共通の点が、それらの位置のそれぞれにおいてAACMMによって測定される。ユーザは、測定された点の座標を、AACMMを1つの取り付け位置から別の取り付け位置に移動させるときに必要とされる数学的な変換行列に変換するためのアプリケーションソフトウェアにアクセスする。そのような行列は、例えば、回転操作と平行移動操作を組み合わせる4x4行列である可能性がある。変換行列を得るための方法および変換行列を使用するための方法は、当業者によく知られており、さらに検討されない。変換行列を使用することにより、ソフトウェアが、新しい取り付け位置におけるAACMM100の姿勢(x、y、z、および3つの方向の角度)を見つけるために使用されることができる。概して、上述のステップを実行するのにかかる時間は、測定時間をはるかに超える。したがって、本明細書に記載の例示的な実施形態は、AACMM100を使用する際の効率を大きく改善する。
【0034】
本発明は、AACMMが移動されるときに毎回AACMM100の姿勢を再確定する必要なしにAACMM100が取り外され、繰返し精度良く元通りに取り付けられることを可能にする繰返し精度の良い基部取り付け具150を提供する。
【0035】
本発明の一部の実施形態は、例えば、ボールとロッドの組合せを含むキネマティック取り付け要素(kinematic mounting element)を使用する。その他の本発明の実施形態は、大きな力による変形を阻止する弾性平均化(elastic averaging)(過制約(overconstraint))の原理に基づく。そのような実施形態は、変形することなくAACMM100の基部116およびアーム部104を取り付けリング400に固定するために必要とされる比較的極端な力に対処することができる繰返し精度の良い基部取り付け具150を含む。例えば、静的な力は、AACMM100の重さの大きさとほぼ同じである可能性がある。AACMM100の取り付け具にかかるトルクは、アームセグメント106、108の長さに最大のばね力を掛けた大きさとほぼ同じである可能性がある。繰返し精度の良い基部取り付け具150の実施形態は、弾性平均化(過制約)の原理を利用する。図4Aおよび4Bに示される弾性平均化取り付け具400の例は、V歯カップリング(V−tooth coupling)またはフォイトカップリング(Voith coupling)としても知られるカービックリングカップリング410(図4A、6A、6B)およびハースリングカップリング420(図4B)を含む。カービックリングカップリングは、比較的大きな支持表面領域を提供し、さらに、垂直方向の、半径方向の、および同心円方向の動きを制約する。カービックリングカップリング410およびハースリングカップリング420の実装は、本明細書において説明されるように、比較的極端な力の問題を克服する。当技術で知られているように、カービックリングカップリング410は、接触深さ(contact depth)の湾曲した放射状の歯を有する精密な表面スプライン(face spline)を有する。カービックリングカップリング410は、2つ以上の部材を接合して単一の動作ユニットを形成するために実装される。やはり当技術で知られているように、ハースリングカップリング420は、部品の円筒状の特徴の端部の表面にミリングまたは研削された放射状の溝を含む。溝は、セレーションが完成するまで、溝の底の角度の分だけ傾けられ、溝から溝へ回転される部品に1つずつ作られる。ハースリングカップリング420は、部品の2つの部分を1つに接続するために実装され、部品のそれぞれ半分の端部の表面で1つに噛み合う歯によって特徴づけられる。
【0036】
カップリング400の繰返し精度をもたらす特徴に加えて、基部取り付けシステム150は、単一の取り付け方向を保証するためのキーまたはピンも含む。各カップリング400は、下側取付け部402および上側取付け部404を有する。下側取付け部402は、通常の手段を用いて道具、機械、固定具、計器スタンド、定盤、またはその他の作業台に装着され得る取り付けリングに組み込まれる。取り付けリングは、例えば、取り付けデバイス420に一体化され得る。下側取付け部402は、取り付けリングに据え付けられるときにAACMM100に送信され得る一意的なシリアル番号を割り当てられることができる。この通信は、無線で、磁気的に、または電気コネクタを介して実現され得る。一実施形態において、封入されたRF識別(RFID)タグ440が、取り付け組立体の中心に取り付けられ得る。一実施形態において、RF識別タグ440のシリアル番号が、トランシーバ430によって読まれる。
【0037】
比較的より強固なカップリングを提供する代替的な設計は、(図6Aの下側取付け部402に示されるねじ山が切られたリングなどの)ねじ山が切られたリングの代わりに中心に引き伸ばされた(center drawn)(例えば、ボルト)アタッチメントである。そのような設計は、RFIDタグを下側取付け部402の中心からずらし、トランシーバ430を基部116の中心からずらすことを含み得る。それらの場所で、ボルトが、下側取付け部402と上側取付け部404を1つにしっかりと保持するために下側取付け部402と基部116の間でねじ止めされる。ねじによる設計と比較して、この代替的な設計は、比較的より一様なリングの縁の負荷をもたらすことができ、それによって、比較的より強固な取り付けをもたらす。
【0038】
上側取付け部404は、AACMM100の基部116に装着される。基部116は、取り付け具のシリアル番号を読むための手段を含む。一実施形態において、RFトランシーバ430が、AACMM100の基部116の中に取り付けられることができ、RF透過窓が、RFエネルギーが基部116からRFIDタグ440まで通過することを可能にする。トランシーバ430からのRF放射放出と、トランシーバ430によるRF放射からの影響の受けやすさとを最小化するために、トランシーバ430およびRFIDタグ440のまわりが遮蔽される可能性がある。
【0039】
本発明の実施形態において、AACMM100は、下側取付け部402のそれぞれの位置に関して、大域基準系内のAACMM100の姿勢(x、y、z、および3つの方向の角度)を記憶することを可能にするためのハードウェアおよびソフトウェアを含む。結果として、取り付け具に対するAACMM100の設置は、比較的迅速である。つまり、AACMM100に関する前の設定情報(すなわち、姿勢)が、失われず、その特定のAACMM100に関する基準座標系を素早く再確定するために再利用され得る。複数の取り付け具とAACMM100の組合せが、生成され、記憶され得る。複数の下側取付け部402が、作業領域内に固定される可能性があり、AACMM100が、1つの下側取付け部402から別の下側取付け部402へと移動されることができる。複数のAACMM100および複数の下側取付け部402が、比較的迅速で柔軟な機器の変更を可能にする一意的な設定情報を記憶することができる。
【0040】
図7は、例示的な実施形態による、AACMM100を取り付けるための方法700の流れ図を示す。ステップ705において、AACMM100のトランシーバ430が、下側取付け部402に装着されたRFIDタグ440のシリアル番号を読む。ステップ710において、電子データ処理システム210が、ステップ705において読まれたシリアル番号に対するAACMM100の姿勢が分かっているかどうかを判定する。シリアル番号が分かっている場合、ステップ715において、電子データ処理システム210が、AACMM100の姿勢に関連する6つの数字(3つの位置および3つの角度)をメモリ304から読む。シリアル番号が分かっていない場合、ステップ720において、オペレータが、AACMM100を用いて、所望の(例えば、大域的な)基準系内のAACMM100の姿勢を確定するためにソフトウェアによって使用される一群の点を測定する。概して、少なくとも3つの点が、測定される必要がある。それらの点は、CADモデルからの特徴に、またはワークピース上の特徴に関連付けられ得る。場合によっては、共通の基準系内にAACMMを配置するために、同じ点がその他のAACMMによって測定される可能性がある。ステップ725において、電子データ処理システム210が、AACMM100の姿勢と、下側取付け部402のRFIDタグ440からのシリアル番号とをメモリ304に記憶する。
【0041】
図7を参照して説明された方法は、AACMM100の姿勢が最後に決定されてから下側取付け部402が移動されなかったと仮定する。下側取付け部402が移動された可能性が、必要に応じてアプリケーションソフトウェアにおいて考慮され得る。
【0042】
上述の実施形態において、例えば、RF識別タグおよびトランシーバを含み得る電子的識別システムが、特定の下側取付け部402を識別するために電子データ処理システム210に自動的に情報を送信するために使用される。例えば、下側取付け部402は、シリアル番号によって識別され得る。別の実施形態において、オペレータは、下側土台部402を識別するためのアクションを行う可能性がある。例えば、アプリケーションソフトウェアが、AACMM100が移動されるたびにオペレータが下側取付け部402を識別することを可能にするユーザインターフェースを提供することができる。この手段によって、オペレータは、たとえ電子的識別システムが利用できないときでも特定の下側取付け部402を識別することができる。この場合、AACMM100は、下側土台部402の間を移動され、ソフトウェアでユーザにより迅速に識別されることができる。そのとき、ソフトウェアは、必要とされる変換行列にアクセスし、それによって、そうしなかったとしたら必要とされるであろう時間のかかる測定のステップを省略する。
【0043】
技術的効果および利点は、下側取付け部402に置かれたときにAACMM100に関する姿勢を記憶し、呼び出し、それによって、AACMMをあちこちに移動させるときの設定時間を節約する能力を含む。
【0044】
当業者に理解されるであろうように、本発明の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本発明の態様は、すべてハードウェアの実施形態、すべてソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはすべてが概して本明細書において「回路」、「モジュール」、もしくは「システム」と呼ばれることがあるソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせる実施形態の形態をとる可能性がある。さらに、本発明の態様は、コンピュータ可読プログラムコードを具現化する1つ以上のコンピュータ可読媒体で具現化されるコンピュータプログラム製品の形態をとる可能性がある。
【0045】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組合せが、利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読ストレージ媒体である可能性がある。コンピュータ可読ストレージ媒体は、これらに限定されないが、例えば、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線、もしくは半導体システム、装置、もしくはデバイス、またはこれらの任意の好適な組合せである可能性がある。コンピュータ可読媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、以下、すなわち、1つ以上の配線を有する電気的な接続、持ち運び可能なコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read−only memory)(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバー、持ち運び可能なコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、光学式ストレージデバイス、磁気式ストレージデバイス、またはこれらの任意の好適な組合せを含む。本明細書の文脈においては、コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のための、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連するプログラムを含むかまたは記憶することができる任意の有形の媒体である可能性がある。
【0046】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドで、または搬送波の一部としてコンピュータ可読プログラムコードを具現化する伝播されるデータ信号を含み得る。そのような伝播される信号は、電磁的、光学的、またはこれらの任意の好適な組合せを含むがこれらに限定されないさまざまな形態のうちの任意の形態をとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体ではなく、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のための、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連するプログラムを伝達、伝播、または搬送することができる任意のコンピュータ可読媒体である可能性がある。
【0047】
コンピュータ可読媒体上に具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなど、またはこれらの任意の好適な組合せを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体を用いて送信され得る。
【0048】
本発明の態様のオペレーションを実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++、C#などのオブジェクト指向プログラミング言語と、「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの通常の手続き型プログラミング言語とを含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで記述され得る。プログラムコードは、すべてユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で部分的に、ユーザのコンピュータ上で部分的にかつ遠隔のコンピュータ上で部分的に、またはすべて遠隔のコンピュータもしくはサーバ上で実行され得る。最後の場合では、遠隔のコンピュータが、ローカルエリアネットワーク(LAN)もしくは広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得るか、または外部コンピュータへの接続が(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)行われ得る。
【0049】
本発明の態様が、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品の流れ図および/または構成図を参照して説明されている。流れ図および/または構成図の各ブロックと、流れ図および/または構成図のブロックの組合せとは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることが理解されるであろう。
【0050】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、流れ図および/または構成図の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施するための手段をもたらすように、多目的コンピュータ、専用コンピュータ、または機械を製造するためのその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに与えられ得る。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読媒体に記憶された命令が、流れ図および/または構成図の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施する命令を含む製品をもたらすように、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスを特定の方法で機能させることができるコンピュータ可読媒体に記憶される可能性もある。
【0051】
コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能な装置で実行される命令が、流れ図および/または構成図の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータで実施されるプロセスを生成するために一連のオペレーションのステップがコンピュータ、その他のプログラム可能な装置、またはその他のデバイスで実行されるようにするために、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスにロードされる可能性もある。
【0052】
図面の流れ図および構成図は、本発明のさまざまな実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品のあり得る実装のアーキテクチャ、機能、およびオペレーションを示す。その際、流れ図または構成図の各ブロックは、(1つ以上の)規定された論理的な機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表す可能性がある。一部の代替的な実装において、ブロックで示された機能が、図面に示された順序とは異なる順序で行われ得ることにも留意されたい。例えば、連続で示された2つのブロックが、実際には実質的に同時に実行される可能性があり、またはそれらのブロックは、関連する機能に応じて逆順に実行される場合もあり得る。構成図および/または流れ図の各ブロックと、構成図および/または流れ図のブロックの組合せとは、規定された機能もしくは動作を実行する専用のハードウェアに基づくシステム、または専用のハードウェアとコンピュータ命令の組合せによって実装され得ることも認識されるであろう。
【0053】
本発明が例示的な実施形態を参照して説明されたが、本発明の範囲を逸脱することなくさまざまな変更が行われる可能性があり、均等物が本発明の要素の代替とされる可能性があることが当業者に理解されるであろう。さらに、特定の状況または構成要素を本発明の教示に適合させるために、本発明の本質的な範囲を逸脱することなく多くの修正が行われ得る。したがって、本発明は本発明を実施するための考えられる最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されず、本発明は添付の特許請求の範囲内に入るすべての実施形態を含むことが意図される。さらに、用語「第1」、「第2」などの使用はいかなる順序または重要度も表さず、むしろ用語「第1」、「第2」などはある要素を別の要素と区別するために使用される。その上、用語「a」、「an」などの使用は量の限定を表さず、むしろ言及される項目の少なくとも1つの存在を表す。
【技術分野】
【0001】
本開示は、座標測定機に関し、より詳細には、電子的基部取り付け具識別システムを有する繰返し精度の良い基部取り付け具を有する可搬型の関節アーム座標測定機(articulated arm coordinate measuring machine)に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2010年1月20日に出願した仮出願第61/296,555号の利益を主張するものであり、この仮出願の内容は、その全体を本願に引用して援用する。
【0003】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)は、部品の製造または生産のさまざまな段階(例えば、機械加工)の間に部品の寸法を迅速かつ正確に確認するニーズが存在する部品の製造または生産に広く使用されている。可搬型のAACMMは、特に、比較的複雑な部品の寸法の測定を実行するのにかかる時間量の中で、知られている据え付け式のまたは固定式の、コストが高く、使用するのが比較的難しい測定設備と比べて大きな改善を示す。通常、可搬型のAACMMのユーザは、単純に、測定されるべき部品または物体の表面に沿ってプローブを導く。次に、測定データが記録され、ユーザに提供される。場合によっては、データは、視覚的な形態、例えば、コンピュータスクリーン上の3次元(3−D)の形態でユーザに提供される。その他の場合、データは、数字の形態でユーザに提供され、例えば、穴の直径を測定するとき、テキスト「直径=1.0034」がコンピュータスクリーン上に表示される。
【0004】
先行技術の可搬型の関節アームCMMの一例が、同一出願人による米国特許第5,402,582(‘582)号に開示されており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。‘582号特許は、一端に支持基部を、他端に測定プローブを有する手動操作式の関節アームCMMを備える3−D測定システムを開示する。同一出願人による米国特許第5,611,147(‘147)号は、類似の関節アームCMMを開示しており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。‘147号特許においては、関節アームCMMは、プローブ端の追加的な回転軸を含むいくつかの特徴を含み、それによって、2−2−2軸構成または2−2−3軸構成(後者は7軸アームである)のどちらかを有するアームを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,402,582号明細書
【特許文献2】米国特許第5,611,147号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
必要とされるのは、繰返し精度の良い方法で迅速に取り付けおよび取り外しされ得るAACMMである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
例示的な実施形態は、可搬型の関節アーム座標測定機であって、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部と、関節アーム座標測定機の第1の端部に装着された測定デバイスと、トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路と、第2の端部に結合された基部と、基部に配置された上側取付け部と、取り付け構造に固定され、上側取付け部に繰返し精度良く接続するように構成された下側取付け部と、下側取付け部を識別する識別子情報を電子回路に送信するように構成された電子的識別システムとを含む、関節アーム座標測定機を含む。
【0008】
さらなる例示的な実施形態は、可搬型の関節アーム座標測定機であって、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部と、関節アーム座標測定機の第1の端部に装着された測定デバイスと、トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路と、第2の端部に結合された基部と、基部に配置された上側取付け部と、取り付け構造に固定され、上側取付け部に繰返し精度良く接続するように構成された下側取付け部とを含み、上側取付け部および下側取付け部が、カービックカップリングまたはハースカップリングのコンポーネントである、関節アーム座標測定機を含む。
【0009】
さらなる例示的な実施形態は、可搬型の関節アーム座標測定機を動作させる方法であって、反対側にある第1の端部および第2の端部を有し、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、手動で位置付けることが可能な関節アーム部、関節アーム座標測定機の第1の端部に装着された測定デバイス、トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路、第2の端部に結合された基部、ならびに基部に配置された上側取付け部を設けるステップと、第1の取り付け構造に固定され、上側取付け部に繰返し精度良く接続するように構成された第1の下側取付け部を設けるステップと、関節アーム座標測定機を第1の下側取付け部に接続するステップと、第1の下側取付け部を識別する第1の識別子データを電子回路に送信するステップとを含むステップを有する、方法を含む。
【0010】
ここで図面を参照して、本開示の範囲全体に関して限定的であると解釈されるべきでなく、要素がいくつかの図で同様に付番されている例示的な実施形態が示される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】図1Aおよび1Bを含む、本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図1B】図1Aおよび1Bを含む、本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図2A】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2B】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2C】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2D】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図3A】一緒に作られた図3Aおよび3Bを含む、一実施形態による、図2の電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図3B】一緒に作られた図3Aおよび3Bを含む、一実施形態による、図2の電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図4A】図4Aおよび図4Bを含む、本発明の態様の実施形態による、特定の位置に図1のAACMMを取り付けるための取り付け具の一部として使用されるカービックカップリングおよびハースカップリングのそれぞれの斜視図である。
【図4B】図4Aおよび図4Bを含む、本発明の態様の実施形態による、特定の位置に図1のAACMMを取り付けるための取り付け具の一部として使用されるカービックカップリングおよびハースカップリングのそれぞれの斜視図である。
【図5】本発明の態様の実施形態による、取り付け具を中に具現化する図1のAACMMの基部の一部の断面図である。
【図6A】図6Aおよび図6Bを含む、本発明の態様の実施形態による、組み立てられていない位置および組み立てられた位置の取り付け具のそれぞれの部分的に切り取り図である斜視図である。
【図6B】図6Aおよび図6Bを含む、本発明の態様の実施形態による、組み立てられていない位置および組み立てられた位置の取り付け具のそれぞれの部分的に切り取り図である斜視図である。
【図7】例示的な実施形態による、AACMMを取り付けるための方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
例示的な実施形態は、基部取り付け具のシリアル番号を1つ以上のAACMMに関する以前の測定履歴と関連付ける電子的基部取り付け具識別システムを有する繰返し精度の良い基部取り付け具を含む。例示的な基部取り付け具は、AACMMが、1つ以上のAACMMの基準系を再確定する必要なしに取り外され、繰返し精度良く元通りに取り付けられることを可能にする。
【0013】
図1Aおよび1Bは、本発明のさまざまな実施形態による可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)100を全体的に示し、関節アームは、座標測定機の一種である。図1Aおよび1Bに示されるように、例示的なAACMM100は、一端でAACMM100のアーム部104に結合された測定プローブ筐体102を有する6または7軸関節測定デバイスを含み得る。アーム部104は、軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第1の群110によって第2のアームセグメント108に結合された第1のアームセグメント106を含む。軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第2の群112は、第2のアームセグメント108を測定プローブ筐体102に結合する。軸受カートリッジ(例えば、3つの軸受カートリッジ)の第3の群114は、第1のアームセグメント106を、AACMM100のアーム部104の他端に配置された基部116に結合する。軸受カートリッジの各群110、112、114は、関節による動作の複数の軸を提供する。また、測定プローブ筐体102は、AACMM100の第7の軸部のシャフト(例えば、AACMM100の第7の軸内の測定デバイス、例えば、プローブ118の動作を決定するエンコーダシステムを含むカートリッジ)を含み得る。AACMM100を使用する際、基部116は、通常、作業台に固定される。
【0014】
各軸受カートリッジの群110、112、114の中の各軸受カートリッジは、通常、エンコーダシステム(例えば、光学式の角度エンコーダシステム)を含む。エンコーダシステム(すなわち、トランスデューサ)は、基部116に対するプローブ118の位置(および、ひいては、特定の基準系、例えば、局所または大域基準系におけるAACMM100によって測定されている物体の位置)をすべてが一緒になって示すそれぞれのアームセグメント106、108および対応する軸受カートリッジの群110、112、114の位置を示す。アームセグメント106、108は、例えば、これに限定されないが、炭素複合材料などの好適な剛性のある材料で作製され得る。関節による動作の6つまたは7つの軸(すなわち、自由度)を有する可搬型のAACMM100は、オペレータによって簡単に扱われ得るアーム部104を提供しながら、オペレータが基部116のまわりの360度の領域内の所望の位置にプローブ118を位置付けることを可能にする利点をもたらす。しかし、2つのアームセグメント106、108を有するアーム部104の例は例示を目的とするものであり、特許請求される発明はそのように限定されるべきでないことを理解されたい。AACMM100は、軸受カートリッジによって一緒に結合された任意の数のアームセグメント(および、ひいては、6つもしくは7つを超えるか、または6つもしくは7つ未満の関節による動作の軸または自由度)を持つ可能性がある。
【0015】
プローブ118は、測定プローブ筐体102に取り外し可能なように取り付けられ、測定プローブ筐体102は、軸受カートリッジの群112に接続される。ハンドル126は、例えば、クイック接続インターフェース(quick−connect interface)により測定プローブ筐体102に対して取り外し可能である。ハンドル126は、別のデバイス(例えば、レーザラインプローブ、バーコードリーダ)で置き換えられることができ、それによって、オペレータが同じAACMM100で異なる測定デバイスを使用することを可能にする利点をもたらす。例示的な実施形態において、プローブ筐体102は、接触式の測定デバイスであり、測定されるべき物体に物理的に接触する、ボール形の、タッチセンシティブな、湾曲した、および伸長式のプローブを含むがこれらに限定されない異なるチップ118を有する可能性がある取り外し可能なプローブ118を収容する。その他の実施形態において、測定は、例えば、レーザラインプローブ(LLP)などの非接触式のデバイスによって実行される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースを使用してLLPで置き換えられる。その他の種類の測定デバイスが、追加的な機能を提供するために取り外し可能なハンドル126を置き換える可能性がある。そのような測定デバイスの例は、例えば、1つ以上の照明、温度センサ、熱スキャナ、バーコードスキャナ、プロジェクタ、ペイントスプレーヤ、カメラなどを含むがこれらに限定されない。
【0016】
図1Aおよび1Bに示されるように、AACMM100は、軸受カートリッジの群112から測定プローブ筐体102を取り外すことなしにアクセサリまたは機能が変更されることを可能にする利点をもたらす取り外し可能なハンドル126を含む。図2に関して以下でより詳細に検討されるように、取り外し可能なハンドル126は、電力およびデータが、ハンドル126、およびプローブ端に配置された対応する電子機器とやりとりされることを可能にする電気コネクタも含み得る。
【0017】
さまざまな実施形態において、軸受カートリッジの各群110、112、114は、AACMM100のアーム部104が複数の回転軸のまわりを動くことを可能にする。述べられたように、各軸受カートリッジの群110、112、114は、例えばアームセグメント106、108の対応する回転軸と同軸上にそれぞれが配置された、例えば光学式の角度エンコーダなどの対応するエンコーダシステムを含む。光学式のエンコーダシステムは、本明細書において以下でより詳細に説明されるように、例えば、対応する軸のまわりのアームセグメント106、108のそれぞれのアームセグメントの回転する(スイベルの)または横の(蝶番の)動きを検出し、AACMM100内の電子データ処理システムに信号を送信する。それぞれの個々の処理されていないエンコーダのカウントが信号として電子データ処理システムに別々に送信され、電子データ処理システムにおいて、そのカウントは測定データへとさらに処理される。同一出願人による米国特許第5,402,582(‘582)号に開示されているような、AACMM100自体から分離した位置計算機(例えば、シリアルボックス)は必要とされない。
【0018】
基部116は、装着デバイスまたは取り付けデバイス120を含み得る。取り付けデバイス120は、AACMM100が、例えば、検査台、マシニングセンタ、壁、または床などの所望の位置に取り外し可能なように取り付けられることを可能にする。一実施形態において、基部116は、AACMM100が移動されているときにオペレータが基部116を持つのに都合の良い位置を提供するハンドル部122を含む。一実施形態において、基部116は、折りたたむとディスプレイスクリーンなどのユーザインターフェースが見えるようになる可動式のカバー部124をさらに含む。
【0019】
図4〜6に関して本明細書においてさらに説明されるように、基部116および取り付けデバイスは、基部116に組み込まれ、アームのシリアル番号および以前の測定履歴を取り付け具150と関連付ける電子的基部取り付け具識別システムを有する繰返し精度の良い基部取り付け具150をさらに含み得る。例示的な基部取り付け具は、AACMM100が取り付け具150から取り外され、次いで、その後、取り付け具150に元通りに取り付けられるたびに測定のすべての基準パラメータを確定する必要なしに、AACMM100が比較的より迅速に取り外され、適切に元通りに取り付けられることを可能にする。
【0020】
一実施形態によれば、可搬型のAACMM100の基部116は、2つの主要なコンポーネント、すなわち、AACMM100内のさまざまなエンコーダシステムからのデータ、および3次元(3−D)位置計算をサポートするためのその他のアームパラメータを表すデータを処理する基部処理システムと、比較的完全な計測機能が外部コンピュータへの接続を必要とせずにAACMM100内で実施されることを可能にする、搭載オペレーティングシステム、タッチスクリーンディスプレイ、および常駐アプリケーションソフトウェアを含むユーザインターフェース処理システムとを含む電子データ処理システムを含むまたは収容する。
【0021】
基部116内の電子データ処理システムは、基部116から離れて配置されたエンコーダシステム、センサ、およびその他の周辺ハードウェア(例えば、AACMM100上の取り外し可能なハンドル126に取り付けられることができるLLP)と通信することができる。これらの周辺ハードウェアデバイスまたは特徴をサポートする電子機器は、可搬型のAACMM100内に配置された軸受カートリッジの群110、112、114のそれぞれに配置され得る。
【0022】
図2は、一実施形態による、AACMM100で利用される電子機器の構成図である。図2に示される実施形態は、基部処理システムを実装するための基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、電力を供給するための基部電源基板206と、Bluetoothモジュール232と、基部傾斜基板208とを含む電子データ処理システム210を含む。ユーザインターフェース基板202は、ユーザインターフェース、表示、および本明細書において説明されるその他の機能を実行するアプリケーションソフトウェアを実行するためのコンピュータプロセッサを含む。
【0023】
図2に示されるように、電子データ処理システム210は、1つ以上のアームバス218を介して上述の複数のエンコーダシステムと通信している。図2に示された実施形態において、各エンコーダシステムは、エンコーダデータを生成し、エンコーダアームバスインターフェース214と、エンコーダデジタル信号プロセッサ(DSP)216と、エンコーダ読み取りヘッドインターフェース234と、温度センサ212とを含む。歪みセンサなどのその他のデバイスが、アームバス218に装着され得る。
【0024】
さらに図2に示されているのは、アームバス218と通信しているプローブ端電子機器230である。プローブ端電子機器230は、プローブ端DSP228と、温度センサ212と、一実施形態においてはクイック接続インターフェースによってハンドル126またはLLP242に接続するハンドル/LLPインターフェースバス240と、プローブインターフェース226とを含む。クイック接続インターフェースは、LLP242およびその他のアクセサリによって使用されるデータバス、制御線、および電源バスへのハンドル126によるアクセスを可能にする。一実施形態において、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースから取り外されることができ、測定は、ハンドル/LLPインターフェースバス240を介してAACMM100のプローブ端電子機器230と通信するレーザラインプローブ(LLP)242によって実行される可能性がある。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置され、エンコーダシステムは、軸受カートリッジの群110、112、114に配置される。プローブインターフェース226は、1−wire(登録商標)通信プロトコル236を実施する、Maxim Integrated Products,Inc.から販売されている製品を含む任意の好適な通信プロトコルによってプローブ端DSP228に接続することができる。
【0025】
図3は、一実施形態による、AACMM100の電子データ処理システム210の詳細な特徴を示す構成図である。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、基部電源基板206と、Bluetoothモジュール232と、基部傾斜モジュール208とを含む。
【0026】
図3に示される実施形態において、基部プロセッサ基板204は、図中に示されるさまざまな機能ブロックを含む。例えば、基部プロセッサ機能302は、AACMM100からの測定データの収集をサポートするために利用され、アームバス218およびバス制御モジュール機能308を介して処理されていないアームデータ(例えば、エンコーダシステムのデータ)を受信する。メモリ機能304は、プログラムおよび静的なアーム構成データを記憶する。基部プロセッサ基板204は、LLP242などの任意の外部ハードウェアデバイスまたはアクセサリと通信するための外部ハードウェアオプションポート機能310も含む。リアルタイムクロック(RTC)およびログ306と、バッテリパックインターフェース(IF)316と、診断ポート318とが、図3に示される基部プロセッサ基板204の実施形態の機能にやはり含まれる。
【0027】
また、基部プロセッサ基板204は、外部(ホストコンピュータ)および内部(ディスプレイプロセッサ202)デバイスとのすべての有線および無線データ通信を管理する。基部プロセッサ基板204は、(例えば、米国電気電子学会(IEEE)1588などのクロック同期規格を用いて)イーサネット(登録商標)機能320を介してイーサネットネットワークと、LAN機能322を介して無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、およびパラレル・シリアル通信(PSC)機能314を介してBluetooth(登録商標)モジュール232と通信する能力を有する。基部プロセッサ基板204は、ユニバーサルシリアルバス(USB)デバイス312への接続も含む。
【0028】
基部プロセッサ基板204は、上述の‘582号特許のシリアルボックスで開示されたようないかなる前処理も必要とせずに測定データへと処理するために、処理されていない測定データ(例えば、エンコーダシステムのカウント、温度の読み取り値)を送信および収集する。基部プロセッサ204は、RS485インターフェース(IF)326を介してユーザインターフェース基板202のディスプレイプロセッサ328に処理されたデータを送信する。一実施形態において、基部プロセッサ204は、処理されていない測定データを外部コンピュータにやはり送信する。
【0029】
ここで図3のユーザインターフェース基板202に目を向けると、基部プロセッサによって受信された角度および位置データが、AACMM100内の自律的な計測システムを提供するためにディスプレイプロセッサ328で実行されるアプリケーションによって利用される。アプリケーションは、これらに限定されないが、特徴の測定、手引きおよび訓練のグラフィックス、遠隔診断、温度の修正、さまざまな動作の特徴の制御、さまざまなネットワークへの接続、ならびに測定された物体の表示などの機能をサポートするためにディスプレイプロセッサ328で実行され得る。ディスプレイプロセッサ328および液晶ディスプレイ(LCD)338(例えば、タッチスクリーンLCD)ユーザインターフェースとともに、ユーザインターフェース基板202は、セキュアデジタル(SD)カードインターフェース330と、メモリ332と、USBホストインターフェース334と、診断ポート336と、カメラポート340と、音声/映像インターフェース342と、ダイヤルアップ/セルモデム344と、全地球測位システム(GPS)ポート346とを含むいくつかのインターフェースオプションを含む。
【0030】
図3に示される電子データ処理システム210は、環境データを記録するための環境レコーダ362を有する基部電源基板206も含む。また、基部電源基板206は、AC/DCコンバータ358およびバッテリ充電器制御360を用いて、電子データ処理システム210に電力を供給する。基部電源基板206は、集積回路間(inter−integrated circuit)(I2C)シリアルシングルエンドバス354を用いて、およびDMAシリアル周辺インターフェース(DMA serial peripheral interface)(DSPI)356を介して基部プロセッサ基板204と通信する。基部電源基板206は、基部電源基板206に実装された入力/出力(I/O)拡張機能364を介して傾斜センサおよび無線周波数識別(RFID)モジュール208に接続される。
【0031】
別個のコンポーネントとして示されているが、その他の実施形態において、これらのコンポーネントのすべてまたは一部は、図3に示された位置とは異なる位置に物理的に配置される、および/または図3に示された方法とは異なる方法で組み合わされた機能である可能性がある。例えば、一実施形態において、基部プロセッサ基板204およびユーザインターフェース基板202は、1つの物理的な基板に組み合わされる。
【0032】
図4〜6を参照すると、本発明の実施形態の可搬型のAACMM100に対する改善の別の態様は、取り付け具のシリアル番号を1つ以上の関節アームCMMの以前の測定履歴と関連付ける電子的基部取り付け具識別システムを有する繰返し精度の良い基部取り付け具150に関する。繰返し精度の良い基部取り付け具150は、下側取付け部402および上側取付け部404を含む。繰返し精度の良い基部取り付け具150は、基部116と一体である可能性があり、取り付けデバイス120が、上側取付け部404を下側取付け部402と接触したままに保つために使用される可能性がある。これは、その全体を本願に引用して援用する、2011年1月14日に出願した米国特許出願第13/006490号の図9に示された方法と同様の方法を用いて下側取付け部402のねじ山に対して下向きに取り付けデバイス120をねじ止めすることによってなされ得る。
【0033】
特定の作業のケースでは、可搬型のAACMM100のオペレータは、可搬型のAACMM100が機械加工または組立て動作中に固定されていた道具、機械、固定具、計器スタンド、定盤、またはその他の作業台から可搬型のAACMM100の実質的に全体(すなわち、基部およびアーム部)を日常的に取り外さなければならない。次に、オペレータは、その後の測定を行うために可搬型のAACMM100を再設置しなければならない。現在の可搬型のCMMシステムでは、可搬型のAACMM100が再設置されるたびに、適切に座標系を再確定し、測定セッションを再び始めるために比較的長い時間が必要とされる。例えば、基準系を確定するために、AACMMは、ワークピースまたは周囲の位置を少なくとも3点、通常はそれよりも多くの点測定するために使用される。AACMMが複数の位置に移動される場合、共通の基準系を確定するために、共通の点が、それらの位置のそれぞれにおいてAACMMによって測定される。ユーザは、測定された点の座標を、AACMMを1つの取り付け位置から別の取り付け位置に移動させるときに必要とされる数学的な変換行列に変換するためのアプリケーションソフトウェアにアクセスする。そのような行列は、例えば、回転操作と平行移動操作を組み合わせる4x4行列である可能性がある。変換行列を得るための方法および変換行列を使用するための方法は、当業者によく知られており、さらに検討されない。変換行列を使用することにより、ソフトウェアが、新しい取り付け位置におけるAACMM100の姿勢(x、y、z、および3つの方向の角度)を見つけるために使用されることができる。概して、上述のステップを実行するのにかかる時間は、測定時間をはるかに超える。したがって、本明細書に記載の例示的な実施形態は、AACMM100を使用する際の効率を大きく改善する。
【0034】
本発明は、AACMMが移動されるときに毎回AACMM100の姿勢を再確定する必要なしにAACMM100が取り外され、繰返し精度良く元通りに取り付けられることを可能にする繰返し精度の良い基部取り付け具150を提供する。
【0035】
本発明の一部の実施形態は、例えば、ボールとロッドの組合せを含むキネマティック取り付け要素(kinematic mounting element)を使用する。その他の本発明の実施形態は、大きな力による変形を阻止する弾性平均化(elastic averaging)(過制約(overconstraint))の原理に基づく。そのような実施形態は、変形することなくAACMM100の基部116およびアーム部104を取り付けリング400に固定するために必要とされる比較的極端な力に対処することができる繰返し精度の良い基部取り付け具150を含む。例えば、静的な力は、AACMM100の重さの大きさとほぼ同じである可能性がある。AACMM100の取り付け具にかかるトルクは、アームセグメント106、108の長さに最大のばね力を掛けた大きさとほぼ同じである可能性がある。繰返し精度の良い基部取り付け具150の実施形態は、弾性平均化(過制約)の原理を利用する。図4Aおよび4Bに示される弾性平均化取り付け具400の例は、V歯カップリング(V−tooth coupling)またはフォイトカップリング(Voith coupling)としても知られるカービックリングカップリング410(図4A、6A、6B)およびハースリングカップリング420(図4B)を含む。カービックリングカップリングは、比較的大きな支持表面領域を提供し、さらに、垂直方向の、半径方向の、および同心円方向の動きを制約する。カービックリングカップリング410およびハースリングカップリング420の実装は、本明細書において説明されるように、比較的極端な力の問題を克服する。当技術で知られているように、カービックリングカップリング410は、接触深さ(contact depth)の湾曲した放射状の歯を有する精密な表面スプライン(face spline)を有する。カービックリングカップリング410は、2つ以上の部材を接合して単一の動作ユニットを形成するために実装される。やはり当技術で知られているように、ハースリングカップリング420は、部品の円筒状の特徴の端部の表面にミリングまたは研削された放射状の溝を含む。溝は、セレーションが完成するまで、溝の底の角度の分だけ傾けられ、溝から溝へ回転される部品に1つずつ作られる。ハースリングカップリング420は、部品の2つの部分を1つに接続するために実装され、部品のそれぞれ半分の端部の表面で1つに噛み合う歯によって特徴づけられる。
【0036】
カップリング400の繰返し精度をもたらす特徴に加えて、基部取り付けシステム150は、単一の取り付け方向を保証するためのキーまたはピンも含む。各カップリング400は、下側取付け部402および上側取付け部404を有する。下側取付け部402は、通常の手段を用いて道具、機械、固定具、計器スタンド、定盤、またはその他の作業台に装着され得る取り付けリングに組み込まれる。取り付けリングは、例えば、取り付けデバイス420に一体化され得る。下側取付け部402は、取り付けリングに据え付けられるときにAACMM100に送信され得る一意的なシリアル番号を割り当てられることができる。この通信は、無線で、磁気的に、または電気コネクタを介して実現され得る。一実施形態において、封入されたRF識別(RFID)タグ440が、取り付け組立体の中心に取り付けられ得る。一実施形態において、RF識別タグ440のシリアル番号が、トランシーバ430によって読まれる。
【0037】
比較的より強固なカップリングを提供する代替的な設計は、(図6Aの下側取付け部402に示されるねじ山が切られたリングなどの)ねじ山が切られたリングの代わりに中心に引き伸ばされた(center drawn)(例えば、ボルト)アタッチメントである。そのような設計は、RFIDタグを下側取付け部402の中心からずらし、トランシーバ430を基部116の中心からずらすことを含み得る。それらの場所で、ボルトが、下側取付け部402と上側取付け部404を1つにしっかりと保持するために下側取付け部402と基部116の間でねじ止めされる。ねじによる設計と比較して、この代替的な設計は、比較的より一様なリングの縁の負荷をもたらすことができ、それによって、比較的より強固な取り付けをもたらす。
【0038】
上側取付け部404は、AACMM100の基部116に装着される。基部116は、取り付け具のシリアル番号を読むための手段を含む。一実施形態において、RFトランシーバ430が、AACMM100の基部116の中に取り付けられることができ、RF透過窓が、RFエネルギーが基部116からRFIDタグ440まで通過することを可能にする。トランシーバ430からのRF放射放出と、トランシーバ430によるRF放射からの影響の受けやすさとを最小化するために、トランシーバ430およびRFIDタグ440のまわりが遮蔽される可能性がある。
【0039】
本発明の実施形態において、AACMM100は、下側取付け部402のそれぞれの位置に関して、大域基準系内のAACMM100の姿勢(x、y、z、および3つの方向の角度)を記憶することを可能にするためのハードウェアおよびソフトウェアを含む。結果として、取り付け具に対するAACMM100の設置は、比較的迅速である。つまり、AACMM100に関する前の設定情報(すなわち、姿勢)が、失われず、その特定のAACMM100に関する基準座標系を素早く再確定するために再利用され得る。複数の取り付け具とAACMM100の組合せが、生成され、記憶され得る。複数の下側取付け部402が、作業領域内に固定される可能性があり、AACMM100が、1つの下側取付け部402から別の下側取付け部402へと移動されることができる。複数のAACMM100および複数の下側取付け部402が、比較的迅速で柔軟な機器の変更を可能にする一意的な設定情報を記憶することができる。
【0040】
図7は、例示的な実施形態による、AACMM100を取り付けるための方法700の流れ図を示す。ステップ705において、AACMM100のトランシーバ430が、下側取付け部402に装着されたRFIDタグ440のシリアル番号を読む。ステップ710において、電子データ処理システム210が、ステップ705において読まれたシリアル番号に対するAACMM100の姿勢が分かっているかどうかを判定する。シリアル番号が分かっている場合、ステップ715において、電子データ処理システム210が、AACMM100の姿勢に関連する6つの数字(3つの位置および3つの角度)をメモリ304から読む。シリアル番号が分かっていない場合、ステップ720において、オペレータが、AACMM100を用いて、所望の(例えば、大域的な)基準系内のAACMM100の姿勢を確定するためにソフトウェアによって使用される一群の点を測定する。概して、少なくとも3つの点が、測定される必要がある。それらの点は、CADモデルからの特徴に、またはワークピース上の特徴に関連付けられ得る。場合によっては、共通の基準系内にAACMMを配置するために、同じ点がその他のAACMMによって測定される可能性がある。ステップ725において、電子データ処理システム210が、AACMM100の姿勢と、下側取付け部402のRFIDタグ440からのシリアル番号とをメモリ304に記憶する。
【0041】
図7を参照して説明された方法は、AACMM100の姿勢が最後に決定されてから下側取付け部402が移動されなかったと仮定する。下側取付け部402が移動された可能性が、必要に応じてアプリケーションソフトウェアにおいて考慮され得る。
【0042】
上述の実施形態において、例えば、RF識別タグおよびトランシーバを含み得る電子的識別システムが、特定の下側取付け部402を識別するために電子データ処理システム210に自動的に情報を送信するために使用される。例えば、下側取付け部402は、シリアル番号によって識別され得る。別の実施形態において、オペレータは、下側土台部402を識別するためのアクションを行う可能性がある。例えば、アプリケーションソフトウェアが、AACMM100が移動されるたびにオペレータが下側取付け部402を識別することを可能にするユーザインターフェースを提供することができる。この手段によって、オペレータは、たとえ電子的識別システムが利用できないときでも特定の下側取付け部402を識別することができる。この場合、AACMM100は、下側土台部402の間を移動され、ソフトウェアでユーザにより迅速に識別されることができる。そのとき、ソフトウェアは、必要とされる変換行列にアクセスし、それによって、そうしなかったとしたら必要とされるであろう時間のかかる測定のステップを省略する。
【0043】
技術的効果および利点は、下側取付け部402に置かれたときにAACMM100に関する姿勢を記憶し、呼び出し、それによって、AACMMをあちこちに移動させるときの設定時間を節約する能力を含む。
【0044】
当業者に理解されるであろうように、本発明の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本発明の態様は、すべてハードウェアの実施形態、すべてソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはすべてが概して本明細書において「回路」、「モジュール」、もしくは「システム」と呼ばれることがあるソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせる実施形態の形態をとる可能性がある。さらに、本発明の態様は、コンピュータ可読プログラムコードを具現化する1つ以上のコンピュータ可読媒体で具現化されるコンピュータプログラム製品の形態をとる可能性がある。
【0045】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組合せが、利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読ストレージ媒体である可能性がある。コンピュータ可読ストレージ媒体は、これらに限定されないが、例えば、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線、もしくは半導体システム、装置、もしくはデバイス、またはこれらの任意の好適な組合せである可能性がある。コンピュータ可読媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、以下、すなわち、1つ以上の配線を有する電気的な接続、持ち運び可能なコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read−only memory)(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバー、持ち運び可能なコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、光学式ストレージデバイス、磁気式ストレージデバイス、またはこれらの任意の好適な組合せを含む。本明細書の文脈においては、コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のための、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連するプログラムを含むかまたは記憶することができる任意の有形の媒体である可能性がある。
【0046】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドで、または搬送波の一部としてコンピュータ可読プログラムコードを具現化する伝播されるデータ信号を含み得る。そのような伝播される信号は、電磁的、光学的、またはこれらの任意の好適な組合せを含むがこれらに限定されないさまざまな形態のうちの任意の形態をとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体ではなく、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のための、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連するプログラムを伝達、伝播、または搬送することができる任意のコンピュータ可読媒体である可能性がある。
【0047】
コンピュータ可読媒体上に具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなど、またはこれらの任意の好適な組合せを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体を用いて送信され得る。
【0048】
本発明の態様のオペレーションを実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++、C#などのオブジェクト指向プログラミング言語と、「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの通常の手続き型プログラミング言語とを含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで記述され得る。プログラムコードは、すべてユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で部分的に、ユーザのコンピュータ上で部分的にかつ遠隔のコンピュータ上で部分的に、またはすべて遠隔のコンピュータもしくはサーバ上で実行され得る。最後の場合では、遠隔のコンピュータが、ローカルエリアネットワーク(LAN)もしくは広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得るか、または外部コンピュータへの接続が(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)行われ得る。
【0049】
本発明の態様が、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品の流れ図および/または構成図を参照して説明されている。流れ図および/または構成図の各ブロックと、流れ図および/または構成図のブロックの組合せとは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることが理解されるであろう。
【0050】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、流れ図および/または構成図の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施するための手段をもたらすように、多目的コンピュータ、専用コンピュータ、または機械を製造するためのその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに与えられ得る。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読媒体に記憶された命令が、流れ図および/または構成図の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施する命令を含む製品をもたらすように、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスを特定の方法で機能させることができるコンピュータ可読媒体に記憶される可能性もある。
【0051】
コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能な装置で実行される命令が、流れ図および/または構成図の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータで実施されるプロセスを生成するために一連のオペレーションのステップがコンピュータ、その他のプログラム可能な装置、またはその他のデバイスで実行されるようにするために、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスにロードされる可能性もある。
【0052】
図面の流れ図および構成図は、本発明のさまざまな実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品のあり得る実装のアーキテクチャ、機能、およびオペレーションを示す。その際、流れ図または構成図の各ブロックは、(1つ以上の)規定された論理的な機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表す可能性がある。一部の代替的な実装において、ブロックで示された機能が、図面に示された順序とは異なる順序で行われ得ることにも留意されたい。例えば、連続で示された2つのブロックが、実際には実質的に同時に実行される可能性があり、またはそれらのブロックは、関連する機能に応じて逆順に実行される場合もあり得る。構成図および/または流れ図の各ブロックと、構成図および/または流れ図のブロックの組合せとは、規定された機能もしくは動作を実行する専用のハードウェアに基づくシステム、または専用のハードウェアとコンピュータ命令の組合せによって実装され得ることも認識されるであろう。
【0053】
本発明が例示的な実施形態を参照して説明されたが、本発明の範囲を逸脱することなくさまざまな変更が行われる可能性があり、均等物が本発明の要素の代替とされる可能性があることが当業者に理解されるであろう。さらに、特定の状況または構成要素を本発明の教示に適合させるために、本発明の本質的な範囲を逸脱することなく多くの修正が行われ得る。したがって、本発明は本発明を実施するための考えられる最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されず、本発明は添付の特許請求の範囲内に入るすべての実施形態を含むことが意図される。さらに、用語「第1」、「第2」などの使用はいかなる順序または重要度も表さず、むしろ用語「第1」、「第2」などはある要素を別の要素と区別するために使用される。その上、用語「a」、「an」などの使用は量の限定を表さず、むしろ言及される項目の少なくとも1つの存在を表す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)(100)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサ(234)を含む、アーム部(104)と、
AACMMの第1の端部に装着された測定デバイス(118)と、
電子回路(204)と、
前記第2の端部に結合された基部(116)と、
前記基部(116)に配置された上側取付け部(404)と、
取り付け構造に固定され、前記上側取付け部(404)に単一の取り付け方向に繰返し精度良く接続するように構成された下側取付け部(402)と、
前記下側取付け部(402)を識別する識別子情報を前記電子回路(204)に送信するように構成された電子的識別システムとを含み、
前記電子回路(204)が、前記トランスデューサ(234)からの前記位置信号を受信するように構成され、前記電子的識別システムからの前記識別子情報を受信するように構成され、前記測定デバイス(118)の位置を計算するように構成されることを特徴とするAACMM。
【請求項2】
請求項1に記載のAACMMであって、前記上側取付け部および前記下側取付け部が、カービックカップリング(410)またはハースカップリング(420)のコンポーネントであることを特徴とするAACMM。
【請求項3】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムが、RF識別タグ(440)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項4】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムが、トランシーバ(430)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項5】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)(100)を動作させる方法であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有し、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサ(234)を含む、手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)を設けるステップと、
前記AACMMの第1の端部に装着された測定デバイス(118)、電子回路(204)、前記第2の端部に結合された基部(116)、および前記基部(116)に配置された上側取付け部(404)を設けるステップと、
第1の取り付け構造に固定され、前記上側取付け部(404)に単一の取り付け方向に繰返し精度良く接続するように構成された第1の下側取付け部(402)を設けるステップと、
前記下側取付け部(402)を識別する識別子情報を前記電子回路(204)に送信するように構成された電子的識別システムを設けるステップと、
前記関節アーム座標測定機(100)の前記上側取付け部(404)を前記第1の下側取付け部(402)に単一の取り付け方向に接続するステップと、
前記電子的識別システムによって、前記第1の下側取付け部(402)を識別する第1の識別子データを前記電子回路(204)に送信するステップと、
前記電子回路(204)によって、前記トランスデューサ(234)からの前記位置信号、および前記第1の識別子データを受信するステップと、
前記位置信号および前記第1の識別子データに少なくとも部分的に基づいて前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記第1の識別子データが、前記電子的識別システムによって前記電子回路(204)に送信されることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記電子的識別システムが、トランシーバ(430)を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、前記電子的識別システムが、RF識別タグ(440)を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項5に記載の方法であって、前記第1の識別子データが、オペレータのアクションに少なくとも部分的に基づいて前記電子回路(204)に送信されることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項5に記載の方法であって、前記位置信号および前記測定デバイス(118)の位置に対応する提供されたデータに少なくとも部分的に基づいて第1の3次元座標値を計算するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記第1の識別子データを前記第1の3次元座標値と関連付けるステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
第2の取り付け構造に固定され、前記上側取付け部(404)に単一の取り付け方向に繰返し精度良く接続するように構成された第2の下側取付け部(402)を設けるステップと、
前記関節アーム座標測定機(100)を前記第2の下側取付け部(402)に接続するステップと、
前記第2の下側取付け部(402)を識別する第2の識別子データを前記電子回路(204)に送信するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の3次元座標および第2の3次元座標を共通の基準系に変換するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項5に記載の方法であって、前記上側取付け部(404)および前記下側取付け部(402)が、カービックカップリング(410)またはハースカップリング(420)のコンポーネントであることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1に記載のAACMMであって、取り付けデバイス(120)が、前記下側取付け部(402)を前記上側取付け部(404)に接触したままに保つために前記下側取付け部(402)のねじ山に対してねじ止めされるように構成されることを特徴とするAACMM。
【請求項16】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムが、受信された識別子情報に少なくとも部分的に基づいて大域基準系内の前記AACMM(100)の姿勢を決定し、前記大域基準系内の前記測定デバイス(118)の位置を決定することを特徴とするAACMM。
【請求項17】
請求項1に記載のAACMMであって、前記姿勢が、前記大域基準系における前記下側取付け部のx、y、z座標、および3つの方向の角度を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項18】
請求項1に記載のAACMMであって、前記上側取付け部(404)および前記下側取付け部(402)が、キネマティック取り付け要素を使用することを特徴とするAACMM。
【請求項19】
請求項1に記載のAACMMであって、前記上側取付け部(404)および前記下側取付け部(402)が、弾性平均化の原理に基づくことを特徴とするAACMM。
【請求項20】
請求項1に記載のAACMMであって、前記単一の取り付け方向が、キーまたはピンによって保証されることを特徴とするAACMM。
【請求項21】
請求項1に記載のAACMMであって、前記上側取付け部(404)および前記下側取付け部(402)が、中心に引き伸ばされたアタッチメントによって接触したままに保たれることを特徴とするAACMM。
【請求項22】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子回路(204)が、少なくとも1つの姿勢を記憶するように構成されることを特徴とするAACMM。
【請求項23】
請求項1に記載のAACMMであって、前記AACMMが、複数の下側取付け部(402)に移動されるように構成され、前記電子回路(204)が、前記複数の下側取付け部(402)に対する複数の姿勢を記憶するように構成されることを特徴とするAACMM。
【請求項24】
請求項23に記載のAACMMであって、前記複数の姿勢のうちのそれぞれの姿勢が、大域基準系におけるものであることを特徴とするAACMM。
【請求項25】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子回路が、プロセッサ(302)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項26】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子回路が、メモリデバイス(304)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項27】
請求項1に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの位置トランスデューサが、角度エンコーダであることを特徴とするAACMM。
【請求項28】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムの少なくとも一部が、前記下側取付け部(402)に装着されることを特徴とするAACMM。
【請求項29】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムの少なくとも一部が、前記上側取付け部(404)に装着されることを特徴とするAACMM。
【請求項1】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)(100)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)であって、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサ(234)を含む、アーム部(104)と、
AACMMの第1の端部に装着された測定デバイス(118)と、
電子回路(204)と、
前記第2の端部に結合された基部(116)と、
前記基部(116)に配置された上側取付け部(404)と、
取り付け構造に固定され、前記上側取付け部(404)に単一の取り付け方向に繰返し精度良く接続するように構成された下側取付け部(402)と、
前記下側取付け部(402)を識別する識別子情報を前記電子回路(204)に送信するように構成された電子的識別システムとを含み、
前記電子回路(204)が、前記トランスデューサ(234)からの前記位置信号を受信するように構成され、前記電子的識別システムからの前記識別子情報を受信するように構成され、前記測定デバイス(118)の位置を計算するように構成されることを特徴とするAACMM。
【請求項2】
請求項1に記載のAACMMであって、前記上側取付け部および前記下側取付け部が、カービックカップリング(410)またはハースカップリング(420)のコンポーネントであることを特徴とするAACMM。
【請求項3】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムが、RF識別タグ(440)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項4】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムが、トランシーバ(430)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項5】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)(100)を動作させる方法であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有し、複数の接続されたアームセグメント(106、108)を含み、前記アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサ(234)を含む、手動で位置付けることが可能な関節アーム部(104)を設けるステップと、
前記AACMMの第1の端部に装着された測定デバイス(118)、電子回路(204)、前記第2の端部に結合された基部(116)、および前記基部(116)に配置された上側取付け部(404)を設けるステップと、
第1の取り付け構造に固定され、前記上側取付け部(404)に単一の取り付け方向に繰返し精度良く接続するように構成された第1の下側取付け部(402)を設けるステップと、
前記下側取付け部(402)を識別する識別子情報を前記電子回路(204)に送信するように構成された電子的識別システムを設けるステップと、
前記関節アーム座標測定機(100)の前記上側取付け部(404)を前記第1の下側取付け部(402)に単一の取り付け方向に接続するステップと、
前記電子的識別システムによって、前記第1の下側取付け部(402)を識別する第1の識別子データを前記電子回路(204)に送信するステップと、
前記電子回路(204)によって、前記トランスデューサ(234)からの前記位置信号、および前記第1の識別子データを受信するステップと、
前記位置信号および前記第1の識別子データに少なくとも部分的に基づいて前記測定デバイス(118)の位置に対応するデータを提供するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記第1の識別子データが、前記電子的識別システムによって前記電子回路(204)に送信されることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記電子的識別システムが、トランシーバ(430)を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、前記電子的識別システムが、RF識別タグ(440)を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項5に記載の方法であって、前記第1の識別子データが、オペレータのアクションに少なくとも部分的に基づいて前記電子回路(204)に送信されることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項5に記載の方法であって、前記位置信号および前記測定デバイス(118)の位置に対応する提供されたデータに少なくとも部分的に基づいて第1の3次元座標値を計算するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記第1の識別子データを前記第1の3次元座標値と関連付けるステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
第2の取り付け構造に固定され、前記上側取付け部(404)に単一の取り付け方向に繰返し精度良く接続するように構成された第2の下側取付け部(402)を設けるステップと、
前記関節アーム座標測定機(100)を前記第2の下側取付け部(402)に接続するステップと、
前記第2の下側取付け部(402)を識別する第2の識別子データを前記電子回路(204)に送信するステップとをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、前記第1の3次元座標および第2の3次元座標を共通の基準系に変換するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項5に記載の方法であって、前記上側取付け部(404)および前記下側取付け部(402)が、カービックカップリング(410)またはハースカップリング(420)のコンポーネントであることを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1に記載のAACMMであって、取り付けデバイス(120)が、前記下側取付け部(402)を前記上側取付け部(404)に接触したままに保つために前記下側取付け部(402)のねじ山に対してねじ止めされるように構成されることを特徴とするAACMM。
【請求項16】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムが、受信された識別子情報に少なくとも部分的に基づいて大域基準系内の前記AACMM(100)の姿勢を決定し、前記大域基準系内の前記測定デバイス(118)の位置を決定することを特徴とするAACMM。
【請求項17】
請求項1に記載のAACMMであって、前記姿勢が、前記大域基準系における前記下側取付け部のx、y、z座標、および3つの方向の角度を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項18】
請求項1に記載のAACMMであって、前記上側取付け部(404)および前記下側取付け部(402)が、キネマティック取り付け要素を使用することを特徴とするAACMM。
【請求項19】
請求項1に記載のAACMMであって、前記上側取付け部(404)および前記下側取付け部(402)が、弾性平均化の原理に基づくことを特徴とするAACMM。
【請求項20】
請求項1に記載のAACMMであって、前記単一の取り付け方向が、キーまたはピンによって保証されることを特徴とするAACMM。
【請求項21】
請求項1に記載のAACMMであって、前記上側取付け部(404)および前記下側取付け部(402)が、中心に引き伸ばされたアタッチメントによって接触したままに保たれることを特徴とするAACMM。
【請求項22】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子回路(204)が、少なくとも1つの姿勢を記憶するように構成されることを特徴とするAACMM。
【請求項23】
請求項1に記載のAACMMであって、前記AACMMが、複数の下側取付け部(402)に移動されるように構成され、前記電子回路(204)が、前記複数の下側取付け部(402)に対する複数の姿勢を記憶するように構成されることを特徴とするAACMM。
【請求項24】
請求項23に記載のAACMMであって、前記複数の姿勢のうちのそれぞれの姿勢が、大域基準系におけるものであることを特徴とするAACMM。
【請求項25】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子回路が、プロセッサ(302)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項26】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子回路が、メモリデバイス(304)を含むことを特徴とするAACMM。
【請求項27】
請求項1に記載のAACMMであって、前記少なくとも1つの位置トランスデューサが、角度エンコーダであることを特徴とするAACMM。
【請求項28】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムの少なくとも一部が、前記下側取付け部(402)に装着されることを特徴とするAACMM。
【請求項29】
請求項1に記載のAACMMであって、前記電子的識別システムの少なくとも一部が、前記上側取付け部(404)に装着されることを特徴とするAACMM。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図1B】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【公表番号】特表2013−517512(P2013−517512A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550098(P2012−550098)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2011/021794
【国際公開番号】WO2011/091096
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(598064510)ファロ テクノロジーズ インコーポレーテッド (60)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2011/021794
【国際公開番号】WO2011/091096
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(598064510)ファロ テクノロジーズ インコーポレーテッド (60)
【Fターム(参考)】
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