説明

インバータ用の移行モード整流

2つの切り替え脚部を構成する複数のスイッチを含む駆動回路が提供される。各切り替え脚部は少なくとも2つのスイッチであり且つ2つのDC電圧母線間を連結する。各スイッチは合致してダイアゴナルペアを形成する。駆動回路は各切り替え脚部を連結する負荷回路をも含み、切り替え脚部の一方の各スイッチ間を第1インダクタが連結し、切り替え脚部の他方の各スイッチ間を第2インダクタが連結し、各インダクタ間にはランプ端子が連結され且つ第2インダクタと直列接続される。駆動回路は、前記直列接続されたランプ端子と第2インダクタと並列接続したキャパシタをも含み、前記複数のスイッチには制御回路が接続される。遷移期間中、第1インダクタの通過電流が所定値になるまではダイアゴナルペアの一方が非導電性状態下に、他方が導電性状態下に各動作され、次いで、第1インダクタの通過電流がゼロになるまで、前記他方のダイアゴナルペアが非導電正状態下に動作される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ここでの参照により本明細書に含むものとする2009年12月8日付けで提出された米国仮出願特許第61/267,638号の優先権を主張するものである。
本発明はエレクトロニクスに関し、詳しくは、光源用の電子安定器に関する。
【背景技術】
【0002】
安定器は代表的にはランプに電力を提供し、ランプに提供する電流及びまたは電力を調節する。高輝度放電(HID)ランプや蛍光灯等では安定器を用いてランプ用の適正な始動電圧を提供すると共に、ランプ点灯後の動作電流を制限する。安定器は一般に、正弦波入力電流を制御し且つ安定した直流(DC)母線電圧を発生させる力率制御(PFC)回路を含む。インバータを含むランプドライバが、高DC電圧をランプ賦活に好適なAC電圧に変換する。ランプに提供する電圧の極性をインバータが変化させる都度、遷移時間が発生する。従来型安定器における遷移時間長は凡そ100マイクロ秒である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国仮出願特許第61/267,638号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来型安定器における遷移時間長はランプ動作に関わる問題を生じさせ得る。これに限定するものではないが、それら問題には、高スペクトル強度比(SPR)、再点灯スパイク、低光束維持率、ランプからの可聴ハムノイズ発生、が含まれる。本発明の実施例によれば、遷移時間長を100マイクロ秒未満に制限することで前記問題の多くを排除及びまたは制限するランプ駆動回路が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1様相において、駆動回路が提供される。当該駆動回路は複数のスイッチ部品を含み、当該スイッチ部品が、第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部を含み、各スイッチ脚部が第1直流電圧母線と第2直流電圧母線との間に連結され、前記第1スイッチ脚部が少なくとも第1スイッチ部品及び第2スイッチ部品を含み、該第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品に連結されて第1ダイアゴナルペアを形成し、前記第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品に連結されて第2ダイアゴナルペアを形成する。前記駆動回路は、第1スイッチ脚部と第2スイッチ脚部とを繋ぐ負荷回路をも含む。当該負荷回路は、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第1インダクタと、第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第2インダクタとを含む。当該駆動回路は、前記直列接続した各ランプの端子及び第2インダクタに並列接続したキャパシタと、複数のスイッチ部品に接続した制御回路とをも含む。当該制御回路は、遷移時間中、第1インダクタの通過電流が所定値になるまで第1ダイアゴナルペアを非導電状態下に動作させ、第2ダイアゴナルペアを導電状態下に動作させ、次いで第1インダクタの通過電流がゼロになるまで第2ダイアゴナルペアを非導電状態下に動作させる構成を有する。
【0006】
関連様相において、第1スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第1スイッチ部品、第1スイッチ部品を横断して接続した第1ダイオード、第1スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に接続した第2スイッチ部品、第2スイッチ部品を横断して接続した第2ダイオードを含み得、また、第2スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第3スイッチ部品、第3スイッチ部品を横断して接続した第3ダイオード、第3スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に接続した第4スイッチ部品、第4スイッチ部品を横断して接続した第4ダイオードを含み得、かくして、第1スイッチ部品と第4スイッチ部品とが第1ダイアゴナルペアを形成し得、第2スイッチ部品と第3スイッチ部品とが第2ダイアゴナルペアを形成し得る。
【0007】
他の関連様相において、制御回路が、第1インダクタの通過電流が第1極性を有する第1時間において、複数のスイッチ部品を第1動作モード下に動作させるべく構成され得、また当該制御回路が、第2インダクタの通過電流が第2極性を有する第2時間において、スイッチ部品を第2動作モード下に動作させるべく構成され得、第1及び第2の各時間の間に遷移時間が生じ得る。
【0008】
更に他の関連様相において、制御回路が複数のスイッチ部品を、遷移時間長が50マイクロ秒未満となるように動作させるべく構成され得る。更に別の関連実施例では駆動回路が、安定器と、ランプ端子間を横断して接続した高輝度放電ランプとを更に含み得る。前記安定器は、電源からの交流電圧を受ける構成を有する電磁波障害除去フィルタ、該電磁波障害除去フィルタに連結されて交流電圧を直流電圧に変換する整流器、当該整流器に連結され、第1直流電圧母線に接続した第1出力及び、第2直流電圧母線に接続した第2出力を有する力率制御回路、を含み得、前記力率制御回路は、第1及び第2の各出力を横断する高直流電圧出力を生成するべく構成され得る。
【0009】
他の様相によれば駆動回路が提供される。当該駆動回路は複数のスイッチ部品を含み、当該複数のスイッチ部品が、第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部を含み、各脚部が、第1直流電圧母線と第2直流電圧母線との間に連結され、第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部が各々少なくとも第1スイッチ部品及び第2スイッチ部品を含み、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品に接続されて第1ダイアゴナルペアを形成し、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品に接続されて第2ダイアゴナルペアを形成する。前記駆動回路は、第1スイッチ脚部と第2スイッチ脚部とを繋ぐ負荷回路をも含み、当該負荷回路が、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第1インダクタ、第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第2インダクタ、第1インダクタと第2インダクタとの間に接続され且つ第2インダクタと直列接続したランプ端子と、を含む。前記駆動回路は、直列接続したランプ端子及び第2インダクタに並列接続したキャパシタ、複数の制御出力を有する制御回路をも含み、前記複数の制御出力の各々は、複数のスイッチ部品における相当するスイッチ部品に接続される。前記制御回路は前記複数のスイッチ部品を、(i)第1インダクタの通過電流が第1極性を有する第1時間長において第1動作モード下に、(ii)第1インダクタの通過電流が前記第1極性とは逆の第2極性を有する第2時間長において第2動作モード下に、(iii)キャパシタの通過電流の極性が逆転する遷移時間長において第3運転モード下に夫々動作し、その間、第1インダクタの通過電流が所定値となるまで前記第1ダイアゴナルペアを非導電状態下に動作させ、第2ダイアゴナルペアを導電状態下に動作させ、次いで、第1インダクタの通過電流がゼロになるまで、第2ダイアゴナルペアを非導電状態下に動作させる構成を有する。
【0010】
関連様相において、第1スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第1スイッチ部品、第1スイッチ部品を横断して接続した第1ダイオード、第1スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に連結した第2スイッチ部品、第2スイッチ部品を横断して接続した第2ダイオード、を含み得、第2スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第3スイッチ部品、該第3スイッチ部品を横断して接続した第3ダイオード、第3スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に連結した第4スイッチ部品、該第4スイッチ部品を横断して接続した第4ダイオード、を含み得、かくして、第1スイッチ部品と第4スイッチ部品とがダイアゴナルペアを形成し、第2スイッチ部品と第3スイッチ部品とがダイアゴナルペアを形成し得る。
【0011】
関連様相において、第1動作モードが、その間の第1インダクタの通過電流が正の極性を有する正サイクル動作モードであり得、第2動作モードが、その間の第2インダクタの通過電流が負の極性を有する負サイクル動作モードであり得、かくして、制御回路が、正サイクル動作モードから負サイクル動作モードへの及び負サイクル動作モードから正サイクル動作モードへの各遷移時間中は第3動作モードで動作する構成を有し得る。
【0012】
更に他の様相において、キャパシタの通過電流極性が正から負に変化する遷移時間中は前記第3動作モードが正−負移行モードとされ得、当該正−負移行モード中は第1ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品及び第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアであり得、スイッチ部品の第2ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品及び第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアであり得る。
【0013】
更に他の様相において、キャパシタの通過電流極性が負から正に変化する遷移時間中は前記第3運転モードが負−正移行モードとされ得、当該負−正移行モード中はスイッチ部品の第1ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品及び第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアであり得、スイッチ部品の第2ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品及び第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアであり得る。
【0014】
更に他の様相において、前記制御回路が、遷移時間が50マイクロ秒未満となるよう複数のスイッチ部品を動作させる構成を有し得る。
【0015】
また別の様相において駆動回路が、安定器、ランプ端子を横断して接続した高輝度放電ランプを更に含み得、前記安定器が、電源からの交流電圧を受ける構成とした電磁波障害除去フィルタ、該電磁波障害除去フィルタに接続されて交流電圧を直流電圧に変換する整流器、当該整流器に接続した力率制御回路にして、第1直流電圧母線に接続した第1出力と、第2直流電圧母線に接続した第2出力とを有し、該第1及び第2の出力を横断する高直流電圧出力を発生する構成を有し得る力率制御回路、を含み得る。
【0016】
更に他の様相によれば安定器が提供される。該安定器は、電源からの交流電圧を受ける構成とした電磁波障害除去フィルタ、該電磁波障害除去フィルタに接続され、交流電圧を直流電圧に変換する整流器、当該整流器に接続した力率制御回路にして、第1出力及び第2出力を有し、該第1出力及び第2出力を横断する高直流電圧出力を発生する構成を有する力率制御回路、該力率制御回路の第1出力に接続した第1直流電圧母線、前記力率制御回路の第2出力に接続した第2直流電圧母線、複数のスイッチ部品にして、第1直流電圧母線と第2直流電圧母線との間に各々連結した第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部を含み、前記第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部が各々少なくとも第1スイッチ部品及び第2スイッチ部品を含み、前記第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品に連結されてダイアゴナルペアを形成し、前記第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品に接続されてダイアゴナルペアを形成する複数のスイッチ部品、前記第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部を連結する負荷回路にして、前記第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第1インダクタ、前記第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第2インダクタを含む負荷回路、該第1インダクタと第2インダクタとの間に連結され且つ第2インダクタと直列接続したランプ端子、前記直列接続されたランプ端子及び第2インダクタと並列接続したキャパシタ、前記複数のスイッチ部品に接続した制御回路、を含み、該制御回路が、遷移時間中において、第1インダクタ通過電流が所定値となるまで前記第1ダイアゴナルペアを非導電状態下に動作させ、第2ダイアゴナルペアを導電状態下に動作させ、次いで、第1インダクタ通過電流がゼロになるまで、第2ダイアゴナルペアを非導電状態下に動作させる。
【0017】
関連様相において、第1スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第1スイッチ部品、第1スイッチ部品を横断して接続した第1ダイオード、第1スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に接続した第2スイッチ部品、第2スイッチ部品を横断して接続した痔2ダイオード、を含み得、前記第2スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第3スイッチ部品、該第3スイッチ部品を横断して接続した第3ダイオード、第3スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に接続した第4スイッチ部品、該第4スイッチ部品を横断して接続した第4ダイオード、を含み得、かくして、第1スイッチ部品と第4スイッチ部品がダイアゴナルペアを形成し得、第2スイッチ部品と第3スイッチ部品とがダイアゴナルペアを形成し得る。
【0018】
更に他の関連様相において、安定器が、力率制御回路の第1及び第2の各出力を横断する分路形態下に接続した電解コンデンサを更に含み得る。更に他の関連様相において、安定器が、ランプ端子を横断して接続した高輝度放電ランプ(HID)を更に含み得る。
【0019】
更に他の様相において、制御回路が、その間の第1インダクタ通過電流が正の極性を有する第1時間において複数のスイッチ部品を正の動作モード下に動作させる構成を更に有し得、その間の第2インダクタ通過電流が負の極性を有する第2時間において複数のスイッチ部品を負の動作モード下に動作させる構成を更に有し得、第1及び第2の各時間の間に遷移時間が発生し得る。
【0020】
尚他の様相において、キャパシタ通過電流の極性が正から負に変化する遷移時間中において、第1ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品及び第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品を含むダイアゴナルペアであり得、スイッチ部品の第2ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品及び第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアであり得る。
【0021】
更に尚他の関連様相において、キャパシタ通過電流の極性が負から正に変化する遷移時間中において、スイッチ部品の第1ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品及び第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品を含むダイアゴナルペアであり得、スイッチ部品の第2ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品及び第2スイッチ脚部の第2り替え用コンポーネントを含むスイッチ部品のダイアゴナルペアであり得る。
【0022】
更に他の関連様相において、制御回路が、遷移時間長が50マイクロ秒未満となるよう複数のスイッチ部品を動作させる構成を有し得る。
【発明の効果】
【0023】
従来型安定器における遷移時間長により生じ得るランプ動作に関わる高スペクトル強度比(SPR)、再点灯スパイク、低光束維持率、ランプからの可聴ハムノイズ発生、等の問題の多くを排除及びまたは制限するランプ駆動回路及び安定器等が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、入力電源と共に使用してランプを賦活させるための、本発明に従うインバータ付き安定器を含むランプシステムの概略図である。
【図2A】図2Aは、図1のランプシステムの安定器のインバータの通過電流路の例示図である。
【図2B】図2Bは、図1のランプシステムの安定器のインバータの通過電流路の例示図である。
【図3A】図3Aは、図1のランプシステムの安定器のインバータの通過電流路の例示図である。
【図3B】図3Bは、図1のランプシステムの安定器のインバータの通過電流路の例示図である。
【図4A】図4Aは、図1のランプシステムの安定器のインバータの通過電流路の例示図である。
【図4B】図4Bは、図1のランプシステムの安定器のインバータの通過電流路の例示図である。
【図5A】図5Aは、図1のランプシステムの安定器のインバータの通過電流路の例示図である。
【図5B】図5Bは、図1のランプシステムの安定器のインバータの通過電流路の例示図である。
【図6】図6は、本発明に従う各実施例における動作モードのシーケンス例のフローチャート例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1には本発明に従う実施例におけるランプシステム100が例示される。ランプシステム100は交流(AC)電源等の入力電源102、電子安定器104、ランプ106を含む。ランプシステム100は、例えば1つ以上のHIDランプ106を賦活させるために使用する。これに限定しないが、HIDランプ例には、水銀灯、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプ、低圧ナトリウムランプ、が含まれる。ランプシステム100は、本発明の範囲を逸脱することなく、蛍光灯等のその他形式のランプ賦活用に使用し得る。
【0026】
電子安定器104は、入力電源102に接続するようになっている1つ以上の入力端子と、設置電位に接続自在の接地端子とを含む。ある実施例では入力電源102は第1電圧源及び第2電圧源を含み、電子安定器104はこれら第1及び第2の各電圧源の何れかに作動上接続される。かくして、電子安定器104は第1電圧源(例えばAC208ボルト)または第2電圧源(例えば347ボルト、480ボルト)の何れかから電力を受け得る。本発明の範囲を逸脱することなく、その他斯界に既知の入力電源102を使用できる。
【0027】
電子安定器104は入力端子を介し入力電源102からAC電力信号を受ける。ある実施例では電子安定器104は、全体を番号110で示す電磁波障害除去(EMI)フィルタ及び整流器(例えば、全波整流器)を含む。EMIフィルタは、電子安定器104で発生し得るノイズの入力電源102への逆送を防止する。整流器は入力電力信号のACボルトをDC(直流)電圧に変換する。
【0028】
電子安定器104は入力電源102から供給される電力をランプ106駆動用に変換するパワーステージを含む。図1では電子安定器104は力率制御回路112を含む第1パワーステージを含む。ブーストコンバータ等の力率制御回路112は、整流入力電力信号を受けて高DC電圧(例えばDC460ボルト)を生成する。電子安定器104はランプ駆動体(ランプ駆動体及び点灯回路と略称する)114を含む第2パワーステージをも含む。詳しくは、以下に説明する如く、ランプ駆動体114は、高DC電圧をランプ106賦活用に好適なAC電圧に変換するインバータ回路を含む。電解コンデンサ等のキャパシタ118が、第1パワーステージ(例えば力率制御回路112)と、第2パワーステージ(例えば、ランプ駆動体114)との間のシャント構成に接続され、かくしてインバータへの低インピーダンス電圧源を提供する。電子安定器104は、当該電子安定器104の各コンポーネントの動作を制御するコントローラ120(本明細書を通し、“制御回路”と略称する)を含む。ある実施例ではコントローラ120は、当該コントローラ120をランプ駆動体114に電気的に接続する1つ以上の出力を有する。コントローラ120は例えば、駆動体制御回路を介してランプ駆動体114に電気的に接続した制御出力を有し得るマイクロコントローラであり得る。
【0029】
図1において、ランプ駆動体114(本明細書を通し“駆動体回路”と略称する)が、力率制御回路112及びキャパシタ118に接続した、第1DC電圧母線122及び第2DC電圧母線124(例えば、夫々高DC電圧母線及び低DC電圧母線)を含んでいる。第1DC電圧母線122と第2DC電圧母線124との間には第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部が夫々連結される。第1スイッチ脚部は、第1DC電圧母線に接続した第1スイッチ部品Q1と、当該第1スイッチ部品Q1を横断して接続した(例えば、分路により)第1ダイオードD1とを含む。第1スイッチ脚部は、第1スイッチ部品Q1と第2DC電圧母線124との間に連結した第2スイッチ部品Q2と、当該第2スイッチ部品Q2を横断して接続した(例えば、分路により)第2ダイオードD2をも含む。かくして、第1スイッチ部品Q1及び第1ダイオードD1との組み合わせ部分が、第2スイッチ部品Q2及び第2ダイオードD2との組み合わせ部分と直列接続される。
【0030】
同様に、第2スイッチ脚部が、第1DC電圧母線122に接続した第3スイッチ部品Q3を含み、当該第3スイッチ部品Q3を横断して第3ダイオードD3が接続される(例えば分流して)。第2スイッチ脚部は、第3スイッチ部品Q3と第2DC電圧母線124との間に連結した第4スイッチ部品Q4と、当該第4スイッチ部品Q4を横断して接続した(例えば分路により)第4ダイオードD4をも含む。かくして、第3スイッチ部品Q3及び第3ダイオードD3との組み合わせ部分が、第4スイッチ部品Q4及び第4ダイオードD4との組み合わせ部分と直列接続される。ある実施例では、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4は酸化金属半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)である。しかしながら、本発明の範囲は特定形式のスイッチに限定されるものではない。
【0031】
負荷回路126が、第1スイッチ脚部を第2スイッチ脚部に連結する。詳しくは、第1スイッチ部品Q1と第2スイッチ部品Q2との間で第1インダクタLbuckが端子128に接続される。第2インダクタ(例えばイグナイタ)が、第3スイッチ部品Q3と第4スイッチ部品Q4との間で端子130に接続される。第1インダクタLbuckと第2インダクタ(例えばイグナイタ)との間に負荷端子132が連結され且つ、ランプ106等の負荷をこれら第1インダクタLbuck及び第2インダクタ(例えばイグナイタ)と直列に接続するようになっている。キャパシタCbuckが、直列構成のランプ端子132及び第2インダクタ(例えば、イグナイタ)と並列接続される。
【0032】
図1に示すように、コントローラ120は、、第1スイッチ部品Q1に接続した第1制御出力134、第2スイッチ部品Q2に接続した第2制御出力136、第3スイッチ部品Q3に接続した第3制御出力138、第4スイッチ部品Q4に接続した第4制御出力140を含む。運転上、コントローラ120は第1〜第4のこれら制御出力134、136、138、140を介し、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4を夫々ダイアゴナルペアとする状態下に動作させ、かくして力率制御回路112が発生する高DC電圧をランプ106賦活用に好適なAC電圧信号に変換させる。AC電圧信号は正及び負の各サイクルから成る。詳しくは、第1スイッチ部品Q1及び第4スイッチ部品Q4が、正サイクルのAC電圧信号を発生するべく動作するダイアゴナルペアを形成する。同様に、第2スイッチ部品Q2及び第3スイッチ部品Q3が、負サイクルのAC電圧信号を発生するべく動作するダイアゴナルペアを形成する。
【0033】
従って、コントローラ120は第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4を複数の動作モードに従い動作させる構成を有する。詳しくは、コントローラ120は、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4を、第1インダクタLbuckの通過電流または横断電圧がその間において第1極性(例えば正、負の)を有するところの第1時間長(例えば、T1)に渡り第1動作モードで動作させる構成を有しる。コントローラ120は、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4を、第1インダクタLbuckの通過電流または横断電圧がその間において第1極性とは逆の第2極性(例えば正、負の)を有するところの第2時間長(例えば、T2)に渡り第2動作モードで動作させる構成を有しる。例えば、第1及び第2の各動作モードは、以下に説明する正サイクル動作モード及び負サイクル動作モードであり得る。コントローラ120は、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4を第3時間長(例えばT3)に渡り第3動作モードで動作させる構成を有する。当該第3時間長は、キャパシタの通過電流または横断電圧の極性がその間において逆転するところの遷移期間である。第3時間長(例えば遷移期間)は、キャパシタCbuckの通過電流または横断電圧の極性スイッチに要する遷移時間である。かくして、コントローラ120が第1時間長T1から第2時間長T2に、また第2時間長T2から第1時間長T1に遷移する都度、遷移期間が発生する。
【0034】
詳しくは、ある実施例ではコントローラ120は、各スイッチ部品を正、負、正−負遷移、負−正遷移、の各動作モード下に動作させる構成を有する。正サイクル動作モード中、コントローラ120は、ランプ106にAC電圧信号の正の部分が提供されるようインバータ(即ち、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4)を動作させる。負サイクル動作モード中、コントローラ120は、ランプ106にAC電圧信号の負の部分が提供されるようインバータ(即ち、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4)を動作させる。正−負遷移サイクル動作モード中、コントローラ120は、ランプ106に提供されるAC電圧信号の極性を正から負に遷移させるようインバータ(即ち、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4)を動作させる。同様に、負−正遷移サイクル動作モード中、コントローラ120は、ランプ106に提供されるAC電圧信号の極性を負から正に遷移させるようインバータ(即ち、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4)を動作させる。正−負遷移サイクルモード中及び負−正遷移サイクルモード中のコントローラ120による以下に説明するスイッチシーケンスは遷移期間を最小化する。かくして、本発明に従う各実施例によれば、高スペクトル強度比(SPR)、再点灯スパイク、低光束維持率、ランプからの可聴ハムノイズ発生を低減させる。
【0035】
図2A及び図2Bを参照するに、正サイクル動作モード中、コントローラ120はインバータ(即ち、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4)を異なる2つの状態下に動作させる。図2Aに示す第1状態(即ち正サイクル状態1)では、第2スイッチ部品Q2及び第3スイッチ部品Q3を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアは非導電性である。第1スイッチ部品Q1及び第4スイッチ部品Q4を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアは導電性である。かくして、電流は第1DC電圧母線から第1スイッチ部品Q1及び第1インダクタLbuckを貫く通路を流れる。次いで当該電流路は分岐し、電流はキャパシタCbuckと、ランプ106と、第2インダクタ(即ちイグナイタ)を貫いて流れる。当該電流路は引き続き第4スイッチ部品Q4を貫き、第2DC電圧母線に至る。従って、第1インダクタLbuckを貫く電流は増大し、ランプ106を横断する正の電圧が発生する。
【0036】
正サイクル動作モード中の図2Bに示す第2状態(即ち、正サイクル状態2)において、第2スイッチ部品Q2及び第3スイッチ部品Q3は非導電性に維持される。第1スイッチ部品Q1は電源オフされて非導電性となる。第1インダクタLbuckに保存されたエネルギーを消費して発生する減衰電流が、キャパシタCbuck、ランプ106、第2インダクタ(即ちイグナイタ)を経て第4スイッチ部品Q4に至る閉ループ内を流動し、次いで第2ダイオードD2の陽極から陰極に流れる。かくして、ランプ106を横断する正電圧が維持される。第1インダクタLbuckを貫く電流がゼロになると、コントローラ120がインバータを正サイクル状態1に戻す。かくして、第1スイッチ部品Q1が電源オンされて導電性となる。
【0037】
ある実施例では正サイクル状態1または正サイクル状態2の何れかであり、他の実施例では正サイクル状態1及び正サイクル状態2を共に含む正サイクル動作モードに引き続き、正−負移行モードが開始される。図3A及び図3Bを参照するに、当該正−負移行モード中はコントローラ120は異なる2つの状態間でインバータ(即ち、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4)を動作させる。図3Aに示す第1状態(即ち、性−負状態1)では第1スイッチ部品Q1及び第4スイッチ部品Q4を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアは非導電性である。第2スイッチ部品Q2及び第3スイッチ部品Q3を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアは導電性である。かくして、電流は第1DC電圧母線から第3スイッチ部品Q3を貫く電流路を流れる。次いで当該電流路は分岐し、電流はキャパシタCbuck、ランプ106、第2インダクタ(即ちイグナイタ)を通過する。電流路は引き続き、第1インダクタLbuck、第2スイッチ部品Q2、を通過して第2DC電圧母線に至る。従って、第1インダクタLbuckの通過電流が増大する。
【0038】
第1インダクタLbuckの通過電流が所定値(例えばピーク値)になると、正−負移行モードの第2状態(即ち、正−負状態2)が開始される。図3Bに示す当該正−負状態2では、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4の各々は非導電性である。かくして、第1インダクタLbuckの保存エネルギーを消費して発生する減衰電流が第2DC電圧母線から第4ダイオードD4を貫いて流れる。当該電流路は分岐し、電流はキャパシタCbuck、ランプ106、第2インダクタ(即ちイグナイタ)を経て流動する。当該電流路は引き続き第1インダクタLbuck、第1ダイオードD1を経て第1DC電圧母線に至る。第1インダクタLbuckの通過電流がゼロになるとコントローラ120はインバータを正−負状態1に戻す。
【0039】
図4A及び図4Bを参照するに、負サイクル動作モード中、コントローラ120はインバータ(即ち、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4)を異なる2つの状態間で動作させる。図4Aに示す第1状態(即ち、負サイクル状態1)では、第1スイッチ部品Q1及び第4スイッチ部品Q4を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアは非導電性である。第2スイッチ部品Q2及び第3スイッチ部品Q3を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアは導電性である。かくして、電流は第1DC電圧母線から第3スイッチ部品Q3を貫く電流路を流れる。次いで当該電流路は分岐し、電流はキャパシタCbuck、ランプ106、第2インダクタ(即ちイグナイタ)を通過する。電流路は引き続き、第1インダクタLbuck、第2スイッチ部品Q2、を通過して第2DC電圧母線に至る。従って、第1インダクタLbuckの通過電流が増大し、ランプ106を横断する負電圧が発生する。
【0040】
図4Bに示す第2状態(即ち、負サイクル状態2)では、第1スイッチ部品Q1及び第4スイッチ部品Q4は非導電性に維持される。第2スイッチ部品Q2は電源オフとされて非導電性となる。第1インダクタLbuckの保存エネルギーを消費して発生する減衰電流が、第1ダイオードD1の陽極から陰極、第3スイッチ部品Q3、を通過し、次いでキャパシタCbuck、ランプ106、第2インダクタ(即ちイグナイタ)に至る平ループ内を流れる。かくして、ランプ106を横断する負電圧が維持される。第1インダクタLbuckの通過電流がゼロになるとコントローラ120はインバータを負サイクル状態1に戻す。かくして、第2スイッチ部品Q2が電源オンされて導電性となる。
【0041】
ある実施例では負サイクル状態1または負サイクル状態2の何れかを含み、他の実施例ではそれらを共に含む負サイクル動作モードに続き、負−正移行モードが開始される。図5A及び図5Bを参照するに、当該負−正移行モード中、コントローラ120はインバータ(即ち、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4)を異なる2つの状態下に動作させる。図5Aに示す第1状態(即ち、負−正状態1)では、第2スイッチ部品Q2及び第3スイッチ部品Q3を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアは非導電性である。第1スイッチ部品Q1及び第4スイッチ部品Q4を含むスイッチ部品のダイアゴナルペアは導電性である。かくして、電流は第1DC電圧母線から第1スイッチ部品Q1及び第1インダクタLbuckを貫く通路を流れる。次いで当該電流路は分岐し、電流はキャパシタCbuckと、ランプ106と、第2インダクタ(即ちイグナイタ)を貫いて流れる。当該電流路は引き続き第4スイッチ部品Q4を貫き、第2DC電圧母線に至る。従って、第1インダクタLbuckを貫く電流が増大する。
【0042】
第1インダクタLbuckを貫く電流が所定値(例えばピーク値)になると、負−正移行モードの第2状態(即ち、負−正状態2)が開始される。図5Bに示す当該負−正状態2では、第1〜第4の各スイッチ部品Q1、Q2、Q3、Q4の各々は非導電性である。かくして、第1インダクタLbuckの保存エネルギーを消費して発生する減衰電流が第2DC電圧母線から第2ダイオードD2及び第1インダクタLbuck、を貫いて流れる。次いで当該電流路は分岐し、電流はキャパシタCbuck、ランプ106、第2インダクタ(即ちイグナイタ)を経て流動する。当該電流路は引き続き、第3ダイオードD3を経て第1DC電圧母線に至る。第1インダクタLbuckの通過電流がゼロになるとコントローラ120はインバータを負−正状態1に戻す。
【0043】
図6には、本発明に従う、AC電圧信号をランプ106に提供するためにコントローラ120が開始させる動作モードのフローチャートが例示される。202でコントローラ120はインバータを正サイクル動作モード下に動作を開始させる。当該正サイクル動作モードは所定時間長Tpositiveを有する。当該実施例では所定時間長Tpositiveは3.2ミリ秒である。正サイクル動作モードが開始されると、コントローラ120は当該202で時間長tpos cycle state 1に渡りインバータを動作させる。図示実施例では当該時間長tpos cycle state 1は5.0マイクロ秒である。204に示すように、仮に正サイクル動作モード用の所定時間長Tpositiveに達していない場合、コントローラ120は206でインバータを時間長tpos cycle state 2に渡り正サイクル状態2で動作させる。ある実施例では時間長tpos cycle state 2は、第1インダクタLbuckの通過電流がゼロになるまでに要する時間に基づく前決定値12.0マイクロ秒である。時間長tpos cycle state 2に渡りインバータを正サイクル状態2で動作させた後、コントローラ120は202でインバータを正サイクル状態1に戻す。コントローラ120は、引き続き、インバータを正サイクル状態1及び正サイクル状態2間で正サイクル動作モードの所定時間長Tpositiveに渡り交互動作させる。かくして、当該実施例では、正サイクル動作モード中に第1スイッチ部品Q1が58.5kHzの周波数で切替えられ、第4スイッチ部品Q4が156.25Hzの周波数で切替えられる。
【0044】
正サイクル動作モードの所定時間長Tpositiveに達すると、コントローラ120は正−負遷移動作モードを開始させる。当該正−負遷移動作モードは所定時間長Tpos to negを有する。ある実施例では当該所定時間長Tpos to negはおよそ46ミリ秒である。正−負遷移動作モードが開始されるとコントローラ120は208で時間長tpos neg state 1に渡りインバータを正−負遷移状態1で動作させる。当該時間長tpos neg state 1は、第1インダクタLbuckを貫いて流れて当該第1インダクタLbuckを飽和させるピーク値IMAXの関数である。詳しくは、時間長tpos neg state 1は以下の式で表される。
【0045】
pos neg state 1=LBUCKMAX/(DC母線電圧+ランプ電圧)
【0046】
電流のピーク値IMAXは第1インダクタLbuckのインダクタンス値に基づく。ある実施例では第1インダクタLbuckのインダクタンス値は285マイクロヘンリーであり、従って前記ピーク値IMAXは約9Ampsとなる。当該実施例ではDC母線電圧は460ボルトであり、ランプ電圧は135ボルトである。かくして、当該実施例の場合の時間長tpos neg state 1は約4.3マイクロ秒となる。
【0047】
210に示すように、仮に正−負遷移動作モード用の所定時間長Tpos to negに達しない場合、コントローラ120は212でインバータを時間長tpos neg state 2に渡り正−負状態2で動作させる。ある実施例では前記時間長tpos neg state 2は、第1インダクタLbuckの通過電流がゼロになるまでに要する時間に基づく前決定値7.9マイクロ秒である。時間長tpos neg state 2に渡りインバータを正−負状態2に動作させた後、コントローラ120は208でインバータを正−負状態1に戻す。コントローラ120は引き続き、正−負遷移動作モードの時間長時間長Tpos to negに渡りインバータを正−負状態1及び正−負状態2の間で交互動作させる。
【0048】
正−負遷移動作モード用の所定時間長Tpos to negに達すると、コントローラ120は負サイクル動作モードを開始させる。当該負サイクル動作モードは所定時間長Tnegativeを有する。ある実施例ではTnegativeは3.2ミリ秒である。負サイクル動作モードが開始されると、コントローラ120は214で時間長tneg cycle state 1に渡り負サイクル状態1でインバータを動作させる。ある実施例では当該時間長tneg cycle state 1は5.0マイクロ秒である。216に示す如く、仮に負サイクル動作モードの所定時間長Tnegativeに達していない場合、コントローラ120は218でインバータを時間長tneg cycle state 2に渡り負サイクル状態2で動作させる。ある実施例では時間長tneg cycle state 2は、第1インダクタLbuckの通過電流がゼロになるまでに要する時間に基づく前決定値12.0マイクロ秒である。時間長tneg cycle state 2に渡りインバータを負サイクル状態2で動作させた後、コントローラ120は214でインバータを負サイクル状態1に戻す。コントローラ120は引き続き、負サイクル動作モードの時間長時間長Tnegativeに渡りインバータを負サイクル状態1及び負サイクル状態2の間で交互動作させる。かくして、当該実施例では負サイクル動作モード中、正サイクル動作モード中に第2スイッチ部品Q2が58.8kHzの周波数で切替えられ、第3スイッチ部品Q3が156.25Hzの周波数で切替えられる。
【0049】
負サイクル動作モードの所定時間長Tnegativeに達すると、コントローラ120は負−正遷移動作モードを開始させる。当該負−正遷移動作モードは所定時間長Tneg to posを有する。ある実施例における負−正遷移動作モードの所定時間長Tneg to posは約46マイクロ秒である。負−正遷移動作モードが開始されると、コントローラ120は220でインバータを負−正状態1の時間長tneg pos state 1に渡り動作させる。当該時間長tneg pos state 1は、第1インダクタLbuckを貫いて流れて当該第1インダクタLbuckを飽和させるピーク値IMAXの関数である。正−負状態1に関連して先に説明したと同様、時間長tneg pos state 1の値は以下の式で表される。
【0050】
neg pos state 1=LBUCKMAX/(DC母線電圧+ランプ電圧)
【0051】
電流のピーク値IMAXは第1インダクタLbuckのインダクタンス値に基づく。ある実施例では第1インダクタLbuckのインダクタンス値は285マイクロヘンリーであり、従って前記ピーク値IMAXは約9Ampsとなる。当該実施例ではDC母線電圧は460ボルトであり、ランプ電圧は135ボルトである。かくして、当該実施例の場合の時間長tneg pos state 1は約4.3マイクロ秒となる。
【0052】
222に示すように、仮に負−正遷移動作モードの所定時間長Tneg to posに達しない場合、コントローラ120は224でインバータを時間長tneg pos state 2に渡り負−正状態2で動作させる。ある実施例では前記時間長tneg pos state 2は、第1インダクタLbuckの通過電流がゼロになるまでに要する時間に基づく前決定値7.9マイクロ秒である。時間長tneg pos state 2に渡りインバータを負−正状態2に動作させた後、コントローラ120は220でインバータを負−正状態1に戻す。コントローラ120は引き続き、負−正遷移動作モードの時間長時間長Tneg to posに渡りインバータを負−正状態1及び負−正状態2の間で交互動作させる。
【0053】
負−正遷移動作モードの時間長Tneg to posに達するとコントローラ120はインバータを正サイクル移行モードに戻す。コントローラ120は、正サイクル動作モード、正−負移行モード、負サイクル動作モード、負−正移行モード下の動作サイクルを続けさせ、かくしてランプ106にAC電圧信号を提供する。
【符号の説明】
【0054】
100 ランプシステム
102 入力電源
104 電子安定器
106 HIDランプ
112 力率制御回路
114 ランプ駆動体
118 キャパシタ
120 コントローラ
122 第1DC電圧母線
124 第2DC電圧母線
126 負荷回路
128 端子
130 端子
132 負荷端子
134 第1制御出力
136 第2制御出力
138 第3制御出力
140 第4制御出力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動回路であって、
第1及び第2の各スイッチ脚部を含む複数のスイッチ部品にして、第1及び第2の各スイッチ脚部が第1直流電圧母線及び第2直流電圧母線との間に連結され、第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部が各々少なくとも第1スイッチ部品及び第2スイッチ部品を含み、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品に接続されて第1ダイアゴナルペアを形成し、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品に接続されて第2ダイアゴナルペアを形成する複数のスイッチ部品、
第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部を連結する負荷回路にして、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第1インダクタ、第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第2インダクタ、第1インダクタと第2インダクタとの間に接続され且つ第2インダクタと直列接続したランプ端子、を含む負荷回路、
前記直列接続されたランプ端子及び第2インダクタに並列接続したキャパシタ、
前記複数のスイッチ部品に接続した制御回路にして、遷移期間中において、前記第1インダクタの通過電流が所定値になるまで前記第1ダイアゴナルペアを非導電性状態下に動作させ且つ前記第2ダイアゴナルペアを導電性状態下に動作させ、次いで、前記第1インダクタの通過電流がゼロになるまで第2ダイアゴナルペアを非導電性状態下に動作させる制御回路、
を含む駆動回路。
【請求項2】
前記第1スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第1スイッチ部品、第1スイッチ部品を横断して接続した第1ダイオード、第1スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に連結した第2スイッチ部品、第2スイッチ部品を横断して接続した第2ダイオード、を含み、前記第2スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第3スイッチ部品、第3スイッチ部品を横断して接続した第3ダイオード、第3スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に連結した第4スイッチ部品、第4スイッチ部品を横断して接続した第4ダイオード、を含み、前記第1スイッチ部品及び第4スイッチ部品が第1ダイアゴナルペアを形成し、第2スイッチ部品及び第3スイッチ部品が第2ダイアゴナルペアを形成する請求項1に記載の駆動回路。
【請求項3】
前記制御回路が複数のスイッチ部品を、第1インダクタの通過電流がその間に第1極性を有する第1時間長に渡り第1動作モード下に動作させ、前記制御回路が前記複数のスイッチ部品を、第2インダクタの通過電流がその間に第2極性を有する第2時間にわたり第2動作モード下に動作させる構成を更に有し、前記第1時間長と第2時間長との間において遷移期間が発生する請求項1に記載の駆動回路。
【請求項4】
前記制御回路が、遷移期間が50マイクロ秒未満であるように複数のスイッチ部品を動作させる請求項1に記載の駆動回路。
【請求項5】
ランプ端子を横断して接続した安定器及び高輝度放電ランプを更に含み、前記安定器が、電源からの交流電圧を受ける構成を有する電磁波障害除去フィルタ、該電磁波障害除去フィルタに連結されて電源からの交流電圧を直流電圧に変換する整流器、当該整流器に連結され、第1直流電圧母線に接続した第1出力と、第2直流電圧母線に接続した第2出力とを有する力率制御回路、を含み、該力率制御回路が、第1及び第2の各出力を横断する高直流電圧出力を生成するべく構成される請求項1に記載の駆動回路。
【請求項6】
駆動回路であって、
第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部を含む複数のスイッチ部品にして、各脚部が第1直流電圧母線と第2直流電圧母線との間に連結され、第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部の各々が少なくとも第1スイッチ部品及び第2スイッチ部品を含み、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品に接続されて第1ダイアゴナルペアを形成し、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品に接続されて第2ダイアゴナルペアを形成する複数のスイッチ部品、
第1スイッチ脚部と第2スイッチ脚部とを連結する負荷回路にして、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第1インダクタ、第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第2インダクタ、第1インダクタと第2インダクタとの間に接続され且つ第2インダクタと直列接続したランプ端子、を含む負荷回路、
前記直列接続したランプ端子及び第2インダクタに並列接続したキャパシタ、
複数の制御出力を有する制御回路にして、前記複数の制御出力の各々が、複数のスイッチ部品における相当するスイッチ部品に接続され、前記制御回路が、前記複数のスイッチ部品を、
(i)第1インダクタの通過電流が第1極性を有する第1時間長において第1動作モード下に、
(ii)第1インダクタの通過電流が前記第1極性とは逆の第2極性を有する第2時間長において第2動作モード下に、
(iii)キャパシタの通過電流の極性がその間に逆転する遷移時間長において第3運転モード下に夫々動作させ、
前記遷移時間の間、第1インダクタの通過電流が所定値となるまで、前記第1ダイアゴナルペアを非導電状態下に動作させ、第2ダイアゴナルペアを導電状態下に動作させ、次いで、第1インダクタの通過電流がゼロになるまで、第2ダイアゴナルペアを非導電状態下に動作させる構成を有する駆動回路。
【請求項7】
第1スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第1スイッチ部品、第1スイッチ部品を横断して接続した第1ダイオード、第1スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に連結した第2スイッチ部品、該第2スイッチ部品を横断して接続した第2ダイオード、第1直列電圧母線に接続した第3スイッチ部品、該第3スイッチ部品を横断して接続した第3ダイオード、第3スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に連結した第4スイッチ部品、該第4スイッチ部品を横断して接続した第4ダイオード、を含み、前記第1スイッチ部品と第4スイッチ部品とがダイアゴナルペアを形成し、前記第2スイッチ部品と第3スイッチ部品とがダイアゴナルペアを形成する請求項6に記載の駆動回路。
【請求項8】
第1動作モードが、第1インダクタの当該動作モード間における通過電流が正極性である正サイクル動作モードであり、第2動作モードが、第1インダクタの当該動作モード間における通過電流が負極性である負サイクル動作モードであり、制御回路が、前記正サイクル動作モードから負サイクル動作モードへの、及び該負サイクル動作モードから正サイクル動作モードへの各移行中は第3動作モードで動作する構成を有する請求項6に記載の駆動回路。
【請求項9】
前記第3動作モードが、遷移期間中においてキャパシタの通過電流の極性が正から負に変化する正−負移行モードであり、該正−負移行モード中において、第1ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品とを含むスイッチ部品からなり、スイッチ部品の第2ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品と第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品とを含むスイッチ部品からなる請求項6に記載の駆動回路。
【請求項10】
前記第3動作モードが、遷移期間中においてキャパシタの通過電流の極性が負から正に変化する負−正移行モードであり、該負−正移行モード中において、第1ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品と第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品とを含むスイッチ部品からなり、スイッチ部品の第2ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品とを含むスイッチ部品からなる請求項6に記載の駆動回路。
【請求項11】
制御回路が、遷移期間が50マイクロ秒未満であるように複数のスイッチ部品を動作させる構成を有する請求項6に記載の駆動回路。
【請求項12】
ランプ端子を横断して接続した安定器及び高輝度放電ランプを更に含み、前記安定器が、電源からの交流電圧を受ける構成を有する電磁波障害除去フィルタ、該電磁波障害除去フィルタに連結されて交流電圧を直流電圧に変換する整流器、当該整流器に連結され、第1直流電圧母線に接続した第1出力と、第2直流電圧母線に接続した第2出力とを有する力率制御回路、を含み、該力率制御回路が、第1及び第2の各出力を横断する高直流電圧出力を生成するべく構成される請求項6に記載の駆動回路。
【請求項13】
安定器であって、
電源からの交流電圧を受ける構成を有する電磁波障害除去フィルタ、
該電磁波障害除去フィルタに接続され、交流電圧を直流電圧に変換する整流器、
該整流器に接続した力率制御回路にして、第1及び第2の各出力を有し、該第1及び第2の各出力を横断する高直流電圧出力を生成する構成を有する力率制御回路、
該力率制御回路の第1出力に接続した第1直流電圧母線、
力率制御回路の第2出力に接続した第2直流電圧母線、
該第1直流電圧母線と第2直流電圧母線との間に夫々連結した第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部を含む複数のスイッチ部品にして、各前記第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部が少なくとも第1スイッチ部品及び第2スイッチ部品を含み、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品に接続されてダイアゴナルペアを形成し、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品が第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品に接続されてダイアゴナルペアを形成する複数のスイッチ部品、
第1スイッチ脚部及び第2スイッチ脚部を連結する負荷回路にして、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に接続した第1インダクタ、第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ部品との間の端子に節沿、第2インダクタ、第1インダクタと第2インダクタとの間に連結され且つ第2インダクタと直列接続したランプ端子、を含む負荷回路、
前記直列接続されたランプ端子及び第2インダクタに並列接続したキャパシタ、
複数のスイッチ部品に接続した制御回路にして、遷移期間中において、前記第1インダクタの通過電流が所定値になるまで前記第1ダイアゴナルペアを非導電性状態下に動作させ且つ前記第2ダイアゴナルペアを導電性状態下に動作させ、次いで、前記第1インダクタの通過電流がゼロになるまで第2ダイアゴナルペアを非導電性状態下に動作させる制御回路、
を含む安定器。
【請求項14】
前記第1スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第1スイッチ部品、該第1スイッチ部品を横断して接続した第1ダイオード、第1スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に連結した第2スイッチ部品、第2スイッチ部品を横断して接続した第2ダイオード、を含み、前記第2スイッチ脚部が、第1直流電圧母線に接続した第3スイッチ部品、該第3スイッチ部品を横断して接続した第3ダイオード、第3スイッチ部品と第2直流電圧母線との間に連結した第4スイッチ部品、該第4スイッチ部品を横断して接続した第4ダイオード、を含み、第1スイッチ部品と第4スイッチ部品とがダイアゴナルペアを形成し、第2スイッチ部品と第3スイッチ部品とがダイアゴナルペアを形成する請求項13に記載の安定器。
【請求項15】
力率制御回路の第1及び第2の各出力を横断する分路形態下に接続した電解コンデンサを更に含む請求項13に記載の安定器。
【請求項16】
ランプ端子を横断して接続した高輝度放電(HID)ランプを更に含む請求項13に記載の安定器。
【請求項17】
前記制御回路が複数のスイッチ部品を、第1インダクタの通過電流がその間に正の極性を有する第1時間長に渡り第1動作モード下に動作させ、前記制御回路が前記複数のスイッチ部品を、第2インダクタの通過電流がその間に負の極性を有する第2時間にわたり第2動作モード下に動作させる構成を更に有し、前記第1時間長と第2時間長との間において遷移期間が発生する請求項13に記載の安定器。
【請求項18】
キャパシタの通過電流の極性が正から負に変化する遷移期間中、第1ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品とを含むスイッチ部品からなり、第2ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品と第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品とを含むスイッチ部品からなる請求項13に記載の安定器。
【請求項19】
キャパシタの通過電流の極性が負から正に変化する遷移期間中、第1ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第2スイッチ部品と第2スイッチ脚部の第1スイッチ部品とを含むスイッチ部品からなり、第2ダイアゴナルペアが、第1スイッチ脚部の第1スイッチ部品と第2スイッチ脚部の第2スイッチ部品とを含むスイッチ部品からなる請求項13に記載の安定器。
【請求項20】
前記制御回路が、遷移期間が50マイクロ秒未満となるよう複数のスイッチ部品を動作させる構成を有する請求項13に記載の安定器。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−513357(P2013−513357A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543234(P2012−543234)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/059423
【国際公開番号】WO2011/071993
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(311006504)オスラム・シルバニア・インコーポレイテッド (30)
【Fターム(参考)】