説明

インプラント装着及び軟組織修復の完全に体内の縫合固着のためのシステム及び方法

半月板の修復システムは、第1のアンカー、第2のアンカー及び第1のアンカーと第2のアンカーとを接続する可撓性部分を含む縫合糸を含む。可撓性部分は、第1のアンカーと第2のアンカーの間に自己ロック式すべり結び目を含む。システムはまた、長手方向に延在する孔及び開口端を有する針を含む。孔は第1のアンカー及び第2のアンカーを収容するように構成される。システムはさらに、針の孔の中に可動であるように構成されるプッシャを含む。プッシャは、(1)第1のアンカー及び第2のアンカーを発射する及び(2)第2のアンカーが発射された後自己ロック式すべり結び目を押すように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は「SYSTEM AND METHOD FOR ALL−INSIDE SUTURE FIXATION FOR IMPLANT ATTACHMENT AND SOFT TISSUE REPAIR」と題して2005年2月7日に出願され、その全内容を本明細書に採用する米国仮特許出願第60/650,131号からの優先権の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
本発明は一般に、半月板修復及び他の軟組織修復の際のインプラント(移植物)装着のためのシステム及び方法に関する。より詳細には、本発明は、半月板及び軟組織修復に関するインプラント装着のための外科的アンカーを配置するように設計された完全に体内の縫合固着装置及び方法のためのシステム及び方法に関する。本発明はまた、組織の修復及び治癒を促進させるために、断裂した又は損傷した軟組織の断片を減少させる又は近似の隣接状態にするように設計されたシステムに関する。
【0003】
現在、自家移植、同種移植又は異種移植組織、或いは他の適合性のある組織及び/又は装置などの軟組織インプラントを関節に外科的に装着する処置がある。このようなインプラントは、生体再吸収可能及び/又は非再吸収、人工的及び/又は非人工的であってよい。生体再吸収可能インプラントの一例は、コラーゲンベースの半月板インプラントのReGen(登録商標)CMI(商標)であり、このインプラントの外科的装着は、熟練者にとっても難しい技術を包含しうる。したがって、ホスト組織にインプラントを装着するためのより迅速でより簡単な方法の使用を促進させる固着装置に対する要望がある。半月板組織の断裂を修復するように設計されたFAST−FIX(商標)及びRAPIDLOC(商標)などの縫合固着装置には、それらの装置が,インプラントの不必要な破壊を引き起こし装置自体に対して一体式ではない付加的器具及び処置を必要とする場合があるという点で、半月板の縁にインプラントを装着するためのアンカーのその送達において、一定の制限がある。アンカーをインプラント及び半月板の縁を貫通して進めるのに使用される針は、インプラント基質の断裂につながる恐れのある方法でインプラントを穿刺する。したがって、より破壊されにくいアンカーをインプラント及び半月板を貫通して送達するより小さい針を採用し、これによりインプラント内の穿刺穴の大きさ及びインプラント基質の断裂の可能性を低減させる寸法がより小さい装置に対する要求がある。
【0004】
したがって、送達されたアンカーを固定するための一体式の結び目プッシャ(押し込み具)を含み、任意でまた、1つ又は複数のアンカーが固定された後に使用する縫合糸カッターを含む固着装置に対する要望がある。結び目プッシャ及び縫合糸カッターのために別個の器具を必要とする技術は、効率が悪く、外科的現場でより高い技術、時間及び付加的操作を必要とする。
【0005】
関節内での軟組織へのインプラントの縫合固着のための従来技術の装置及び方法は一般に、針の挿入及び/又はアンカーの送達の際にインプラントの基質を断裂させる。インプラントの破壊を最小にし、十分に制御され簡単な方法で、インプラント及びホスト組織を貫通してアンカーを挿入することができる軟組織にインプラントを固定する装置及び方法に対する要望が依然としてある。コラーゲンベースの半月板インプラントを十分制御され簡単な方法でホスト半月板組織に固定し、これにより針及びアンカーの挿入により生じるコラーゲンベースの半月板インプラントの破壊が最小限になる装置及び方法に対する要望も依然としてある。十分制御され簡単な方法でアンカー間に適切な均衡をもたらす、コラーゲンベースの半月板インプラントをホスト半月板組織に固定するための装置及び方法に対する要望も依然としてある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の固着送達システムは、軟組織インプラントをホスト組織に装着する際、又は一般に組織修復処置を行う際の縫合固着に必要な複数の要素と共に使用するために一体式設計である。本発明のシステム及び方法は、アンカーの軟組織への配置及び単一の器具の使用による結び目プッシャの配置を実現し、及び任意で単一の器具内での縫合糸切断を提供する場合もある。中空の針アプリケータ及びアンカーは、針の挿入及びアンカーの配置の際のインプラントの損傷を最小限にするために、現在のアプリケータ及びアンカーより小さい寸法である。
【0007】
本発明の一実施例で、アンカー配置用のアプリケータ(適用器)は、2つの外科的アンカーを含む縫合糸が中に装填される長手方向に延在する孔及び開口端を有する中空の針、すなわちカニューレを含む。第1のアンカー及び第2のアンカーは、縫合糸の可撓性部分によって接続される。可撓性部分は、第1のアンカーと第2のアンカーの間に配置される自己ロック式すべり結び目を含む。針は、インプラント及びホスト半月板を貫通して、又は修復を要する軟組織を貫通して、半月板の外側縁に対して患者の体内にすでに形成された切開部に挿入される。或いは、針は直接患者の皮膚を貫通して膝を含む関節包へと貫通してよい。第1のアンカーは、アプリケータのハンドルを握り、中空の針の中の押し出しロッドを進めるトリガを引くことによって、中空の針の先端から放出される。アンカーは、針の開口端から解放され、軟組織又は半月板の縁(すなわち半月板縁)の表面上にしっかりと着座する。針は最初の挿入位置から外され、針を患者の身体から除去することなく、最初の挿入位置から短い距離にインプラント及び半月板又はホスト軟組織を貫通して挿入される。第2のアンカーは、再度押し出しロッドを進め第2のアンカーを解放するためにアプリケータのトリガを握ることによって配置される。針は、第2の挿入位置から引き抜かれ又は引っ込められ、これにより半月板の外側縁の位置に2つのアンカーが残る。押し出しロッド又はプッシャは結び目プッシャとして機能し、結び目がインプラントと同一平面になるまで、第1及び第2のアンカーの間の可撓性部分に配置される自己ロック式すべり結び目を押すのに使用することができる。可撓性部分は、1組のアンカーを所定の場所にしっかりと維持するために適切な張力が加えられるまで手で締めてもよい。可撓性部分/縫合糸の余剰の長さはカッターを使用して切断することができ、これはアプリケータ上の縫合切断面の形態であってよい。システムはまた、アンカーの配置、自己ロック式すべり結び目を押すこと及び任意の切断のすべてが患者の体内から針を外すことなく終わるように設計される。
【0008】
一実施例で、半月板の修復のためのシステムが提供される。システムは、第1のアンカー、第2のアンカー、及び第1のアンカーと第2のアンカーに接続される可撓性部分を含む縫合糸を含む。可撓性部分は、第1のアンカーと第2のアンカーの間に自己ロック式すべり結び目を含む。システムはまた、長手方向に延在する孔及び開口端を有する針を含む。孔は第1のアンカー及び第2のアンカーを収容するように構成される。システムはさらに、針の孔の中に可動であるように構成されるプッシャを含む。プッシャは、(1)第1のアンカー及び第2のアンカーを発射する及び(2)第2のアンカーが発射された後自己ロック式すべり結び目を押すように構成される。
【0009】
一実施例で半月板を修復するための方法が提供される。方法は、半月板を修復するためのシステムを用意することを含む。システムは、第1のアンカー、第2のアンカー、及び第1のアンカーと第2のアンカーを接続する可撓性部分を含む縫合糸を含む。可撓性部分は、第1のアンカーと第2のアンカーの間に自己ロック式すべり結び目を含む。システムはまた、長手方向に延在する孔及び開口端を有する針を含む。孔は第1のアンカー及び第2のアンカーを収容するように構成される。システムはさらに、針の孔の中に可動であるように構成されるプッシャを含む。プッシャは、(1)第1のアンカー及び第2のアンカーを発射する及び(2)第2のアンカーが発射された後自己ロック式すべり結び目を押すように構成される。方法はまた、インプラントを用意すること、半月板の反対側に第1のアンカーを送達するために、インプラント及び半月板を貫通して第1の位置にシステムの針を進めること、針を半月板及びインプラントから引っ込めること、半月板の反対側に第2のアンカーを送達するために、インプラント及び半月板を貫通して第2の位置にシステムの針を進めること、及び自己ロック式すべり結び目をインプラントの表面に押すことも含む。
【0010】
一実施例で、体内でインプラント及び縫合糸を使用して半月板を修復する方法が提供される。方法は、第1の位置にインプラント及び半月板を貫通して針を挿入すること、縫合糸の第1のアンカーを半月板の反対側に送達すること、半月板及びインプラントから針を引っ込めること、第2の位置にインプラント及び半月板を貫通して針を挿入すること、及び縫合糸の第2のアンカーを半月板の反対側に送達することを含む。第2のアンカーは、縫合糸の可撓性部分で第1のアンカーに接続される。方法はまた、第1のアンカーと第2のアンカーの間の可撓性部分に沿って配置される自己ロック式すべり結び目をインプラントの表面に押すことを含む。第2のアンカーを送達すること及び自己ロック式すべり結び目を押すことは、身体から針を除去することなく終わる。
【0011】
一実施例で、体内で縫合糸を使用して半月板の断裂を修復する方法が提供される。方法は、第1の位置に半月板を貫通して針を挿入すること、縫合糸の第1のアンカーを半月板の反対側に送達すること、半月板から針を引っ込めること、第1の位置として断裂の反対側の第2の位置に半月板を貫通して針を挿入すること及び縫合糸の第2のアンカーを半月板の反対側に送達することを含む。第2のアンカーは、縫合糸の可撓性部分で第1のアンカーに接続される。方法はさらに、第1のアンカーと第2のアンカーの間の可撓性部分に沿って配置される自己ロック式すべり結び目を半月板の表面に押すことを含む。第2のアンカーを送達すること及び自己ロック式すべり結び目を押すことは、身体から針を除去することなく終わる。
【0012】
一実施例で、体内で半月板を修復するためにインプラントに縫合糸を送達するアプリケータが提供される。縫合糸は、第1のアンカー、第2のアンカー及び第1のアンカーと第2のアンカーとを接続する可撓性部分を含む。アプリケータは、長手方向の孔を有する針を含む。長手方向の孔は、第1のアンカー及び第2のアンカーを収容するように構成される。アプリケータはまた、第1のアンカー及び第2のアンカーを針の長手方向の孔の外へ押し出すプッシャを含む。プッシャは、中に可撓性部分を収容し縫合糸の可撓性部分の一部を曝すように構成される。アプリケータはまた、縫合糸を切断するように構成された切断面を含む。
【0013】
軽微な代替と共にこのアンカー送達システム装置は、他の軟組織修復処置及び最も好ましくは関節鏡検査の処置に使用してよい。含まれる実施例には、関節内の軟組織の修復処置での使用に限られるものではないが、移植組織の固定、並びにホスト組織への再吸収可能なインプラント及び人工骨格の装着がある。
【0014】
本発明の他の態様、特徴及び利点は、以下の詳細な説明、添付の図面及び付随の特許請求の範囲から明確になるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の特徴は、同様の参照番号が同様の要素を示す図面で示される。図面は、この独自の開示の一部を形成する。
【実施例】
【0016】
図1に本発明の実施例による半月板修復のためのシステム1を示す。システム1は、縫合糸12を半月板に配置するように構成され、配置されるアプリケータ10を含む。縫合糸12は一般に可撓性部分58と、一組のアンカー60、70とを含む。縫合糸12は、以下でより詳細に記載する。
【0017】
アプリケータ10は、使用者が握るように構成されるハンドル16を形成する本体部14を含む。アプリケータ10の本体部14は、ハンドル16から離れる方向に本体部14から延出するカニューラ18を収容する。本体部14及びカニューラ18は、その全体を本明細書に採用するDevice and Method for Driving a Needle and Meniscal Repairと題した米国特許第5,928,252号に記載され示されるものと同様に構成され配置されてよい。本体部14の内部作用は本発明には関連しないので、これらは本明細書では詳細に記載しない。
【0018】
アプリケータ10はまた、カニューラ18の遠位端に接続する針20を含む。当然のことながら、針20はカニューラ18それ自体の一部と考えてよい。針20は、以下により詳細に記載される。アプリケータ10はまた、本体部14、カニューラ18を通って延在し、針20に摺動的に収容される中空のロッド24を含むプッシャ23を含む。つまみ26がロッド24の一端に装着され、タブ29を備えるスペーサ28が、つまみ26と本体部14の近位端15の間に配置され、その結果、以下でより詳細に記載するように、アンカー60の1つが、他のアンカー70の配置より先に早まって放出されるのを防ぐために、つまみ26の本体部14に対する移動、したがってロッド24の針20に対する移動を制限することができる。図1に示すように、トリガ30は本体部14に接続され、ここから延出する。トリガ30は、カニューラ18内でのロッド24の進行を手動で抑制するように構成される。サイド・レバー32は、その上で枢動可能であるように本体部に接続される。サイド・レバー32の操作は以下でより詳細に記載する。
【0019】
図1に示すように、貫通深さリミッタ(制限器)21は、針20を部分的に覆うようにカニューラ18の遠位端上に配置される。リミッタ21は、神経血管の損傷を回避するために、使用者に組織内の針20の深さの視覚化をもたらす。外側シース22は、患者にすでに形成された切開部にカニューラ18を挿入する助けとなるようにリミッタ21上に配置される。外側シース22は好ましくは、針20が切開部に挿入される際、使用者がリミッタ21の少なくとも一部でまだ見ることができるように、リミッタ21を部分的に包囲するように設計される。切開部にカニューラ18が挿入されると、外側シース22は使用者によって除去される。
【0020】
図1の針20として使用することができる針20aの一実施例を図2から4に示す。示されるように、針20aは、近位端でカニューラ18に装着されるスリーブ34aを含む。針20aはまた、スリーブ34aに接続され、半月板又は組織に挿入されるように構成され配置される遠位端36aを含む。遠位端36aはほぼ直線であり、半月板又は組織を貫通する先端38aと、縫合糸12の可撓性部分58が針20aの外に延出することを可能にするスロット40aとを含む。図に示されるように、針20aの遠位端36aはまた、以下でより詳細に記載される余剰の縫合糸12を切断するように構成され配置される切断面37aを含む。
【0021】
図2から4に示すように、少なくとも部分的に遠位端36aを囲繞する切断シース35aを設けてもよい。図示の実施例で、切断シース35aは遠位端36aの周囲を完全に囲繞する。他の実施例で、切断シース35aは、部分的にのみ遠位端36aを囲繞してよい。切断シース35aが遠位端36aに沿って長手方向に先端38aに向かって移動し、次いでスリーブ34aに向かって再び戻ってくることができるように、遠位端36aに対して摺動可能に構成される。切断シース35aは、針20aから外側に延出するタブを含んでよく、使用者はこのタブを介して切断シース35aを操作することができる。示されるように、切断シース35aは、以下でより詳細に記載される余剰の縫合糸12を切断するように構成され配置される少なくとも1つの切断面33aを含む。
【0022】
図4に示すように、遠位端36aは、縫合糸12の一組のアンカー60、70を保持するように構成される。針20aは、以下でより詳細に記載されるように、針20aからのアンカー60、70配置に先立ち、アンカー60、70の着座を助けるために先端38a付近に配置されるくぼみ39aを含んでよい。針20aは好ましくはステンレス鋼から形成され、曲げたり座屈することなく、インプラント及び半月板を貫通する挿入に実質的に耐えるようなサイズにされる。
【0023】
図5から7に、アプリケータ10の針20として使用することができる針20bの別の実施例を示す。示されるように、針20bは近位端でカニューラ18に装着されるスリーブ34bを含む。針20bはまた、スリーブ34bに接続され、半月板又は組織に挿入されるように構成され配置される遠位端36bを含む。遠位端36bは、スリーブ34bに対してある角度で延在するように湾曲する。角度は約15から45°でよく、好ましくは30°である。遠位端36bはまた、半月板又は組織を穿刺する先端38bと、縫合糸12の一部が針20bの外に延出することを可能にするスロット40bとを含む。針20bの遠位端36bはまた、余剰の縫合糸12を切断するように構成され配置される少なくとも1つの切断面37bを含む。
【0024】
図5から7に示すように、少なくとも部分的に遠位端36bを囲繞する切断シース35bが形成されてもよい。図示の実施例で、切断シース35bは遠位端36bの周囲を完全に囲繞する。他の実施例で、切断シース35bは部分的にのみ遠位端36bを囲繞してよい。切断シース35bは、切断シース35bが遠位端36bに沿って長手方向に先端38bに向かって移動し、次いでスリーブ34bに向かって再び戻ってくることができるように、遠位端36bに対して摺動可能に構成される。切断シース35bは、針20bから外側に延出するタブを含んでよく、使用者は、このタブを介して切断シース35bを操作することができる。示されるように、切断シース35bは、余剰の縫合糸12を切断するように構成され配置される切断面33bを含む。
【0025】
図7に示すように、また遠位端36bは一組のアンカー60、70を保持するように構成される。針20bはまた、配置に先立ちアンカー60、70の着座を助けるために先端38b付近に配置されるくぼみ39bを含んでよい。図2から4の針20aと同様に針20bは、好ましくはステンレス鋼から形成され、曲げたり座屈することなく、インプラント及び半月板への挿入に実質的に耐えるような大きさにされる。
【0026】
図8にプッシャ23の一実施例をより詳細に示す。ロッド24は中空であり、針20から離れて延在する縫合糸12の可撓性部分58を収容するように構成される。つまみ26はロッド24を収容するための穴を含み、その結果、同様に縫合糸12の可撓性部分58がつまみ26を通って延在できる。ロッド24の遠位部は、縫合糸12の可撓性部分58の露出部分44によって示されるように、縫合糸12の可撓性部分58が一方のスロット42(遠位スロット)を介してロッド24を通り抜け、他方のスロット42(近位スロット)を介してロッド24に戻ることができるように構成される一組のスロット42を含む。この縫合糸12の貫通がロッド24に対して露出部44を適切に位置合わせし、以下でより詳細に記載される縫合糸12の切断を容易にする。図7に示されるように、ロッド24は、上述の針20bの実施例で使用することができるように、可撓性であってよい。
【0027】
図9から11は、縫合糸12のアンカー60、70として使用することができるアンカー46の一実施例を示す。示されるように、アンカー46は本体50から上方に延在するタブ48を含む。本体50は、アンカー46の長手方向軸LAに対してほぼ垂直である対向する端部51を有する。長手方向軸LAを中央とする穴52は、本体50及びタブ48を通って延在し、そこで本体50及びタブ48が接続される。或いは、本体50は、タブ48が接続されない部分に中をくり抜かれた半円柱53を含む。アンカー46は好ましくはポリL−ラクチドなどの生体吸収性ポリマーから形成される。
【0028】
図12から14に、システム1の縫合糸12で使用するためのアンカー54の別の実施例を示す。示されるように、アンカー54は、ロッドの長手方向軸を通ってほぼ垂直に延在する一組の穴56を有する中実なロッドである。穴56は縫合糸12の可撓性部分を収容するようなサイズにされる。縫合糸12の可撓性部分58を着座させるために、くぼんだチャネル57が穴56の間に配置される。アンカー46と同様に、アンカー54は好ましくは、ポリL−ラクチドなどの生体吸収性ポリマーから形成される。
【0029】
縫合糸12のアンカー60、70の1つ又は両方として使用することができるアンカーの別の実施例で、アンカーは、アンカーの主本体部から形成される又はそこに接続される少なくとも1つのバーブ(barb)を含んでよい。バーブの自由端が本体から離れて延在する方向に偏倚されるように構成され配置されてよいが、適切な圧力がバーブに加わると、この自由端が本体付近にあるように配向される。システム1でのこの種のアンカーの使用は、以下でより詳細に記載される。
【0030】
本明細書で他に指示されない限り、アンカー60、70の更なる記載は図9から11に示すアンカー46のためであり、ただし図12から14のアンカー54は縫合糸12の組立体を記載するのに使用する用語にわずかな変更を加えて使用することができることが理解される。このような変更は、当業者には容易に理解されるので、本明細書には記載しない。
【0031】
図15から23は、図1のシステム1の縫合糸12の組立ての一実施例の種々の段階を示す。図15は、その上に1つのアンカー60が通される縫合糸12の可撓性部分58を示す。図16は、ループ62及びループ62を閉鎖する結び目64を示し、アンカー60はループ62内に配置される。結び目64は好ましくは、自己ロック式すべり結び目である。自己ロック式すべり結び目を結ぶ方法は、例えば、その全体が本明細書に採用される次の書面に記載されている。“A New Clinch Knot”Weston,P.V.,Obstetrics & Gynecology,Vol.78,pp.144−47(1991);“Physical Properties of Self Locking and Conventional Surgical Knots,”Israelsson,L.A.等,European Journal of Surgery,Vol.160,No.6−7,pp.323−27(1994);“Nicky’s Knot−A New Slip Knot for Arthroscopic Surgery,”De Beer,J.F.等,Arthroscopy:The Journal of Arthroscopic and Relate Surgery,Vol.14,No1,pp.109−110(1998);“The Giant Knot:A New One−Way Self−Locking Secured Arthroscopic Slip Knot,”Fleega,B.A.等,Arthroscopy:The Journal of Arthroscopic and Relate Surgery,Vol.15,No 4,pp.451−52(1999);“Arthroscopic Knot Tying Techniques,”Nottage,W.M.等,Arthroscopy:The Journal of Arthroscopic and Relate Surgery,Vol.15,No 5,pp.515−521(1999);“The SMC Knot−A New Slip Knot With Locking Mechanism,”Kim,S.等,Arthroscopy:The Journal of Arthroscopic and Relate Surgery,Vol.16,No 5,pp.563−65(2000);“Technical.Note:A ‘New’Arthroscopic Sliding Knot,“Field,M.H.等,Orthopedic Clinics of North America,Vol.32,No.3,pp.525−26(2001);”Arthroscopic Knot Tying,“Kim,S.等,Techniques in Shoulder & Elbow Surgery,Vol.4,No.2,pp.35−43(2003);”The PC Knot:A Secure and Satisfying Arthroscopic Slip Knot,“Pallia,C.S.,Arthroscopy:The Journal of Arthroscopic and Relate Surgery,Vol.19,No5,pp.558−560(2003);and“The Tuckahoe Knot:A Secure Locking Slip Knot,”Wiley,W.B.等,Arthroscopy:The Journal of Arthroscopic and Relate Surgery,Vol.20,No5,pp.556−59(2004)
【0032】
図17に示すように(図面は必ずしも一定の縮尺で描かれていないことに留意されたい)自己ロック式すべり結び目64が一旦結ばれると、アンカー70が、結び目64から約7mmの位置にくるまで可撓性部分58の上を摺動する。この距離は単なる例を示し、いずれの方法においても制限することを意図するものではない。図18に示すように、縫合糸12の可撓性部分58は、アンカー70上の引っ掛け結び目74で結ばれる。
【0033】
次に図19に示すように、針72が可撓性部分58の残部に通される。図20及び21に示すように、針72と共に可撓性部分58の端部は、引っ掛け結び目74を所定の場所に保持するために、引っ掛け結び目の縫合糸の中央に2回通される。図22に示すように、尾部として約2mmを残して余剰の可撓性部分58は切断される。最後に図23に示すように、可撓性部分58の先端が縫合糸12のほつれを防ぐために溶解されてよい。図26にアプリケータ10に装填する前の組立て縫合糸12を示す。
【0034】
図24は縁81を有する損傷した半月板80、及び半月板80の損傷部に隣接して配置されるインプラント82を示す。インプラント82は、このような半月板修復に適した任意のタイプのインプラント82であってよい。好ましくは、インプラント82はコラーゲンを含む。一実施例で、インプラント82はCMI、コラーゲンベースの半月板インプラントを含む。図に示すインプラント82は、すでに適切なサイズに切断されている。インプラント82が半月板80に固定される間所定の場所にインプラント82を保持するために、インプラント82の両端は、従来の手段を使用して一時的にステープル留め又は縫合されてよい。図25は、インプラント82を所定の場所に保持するための一組のステープル針84又は縫合糸を示す。
【0035】
縫合糸12をアプリケータ10に装填するために、針20aが装着されたカニューラ18をアプリケータ10の本体部14に挿入する。この実施例では、図2から4の針20aが示される。しかしながら、針20bを同様に使用することもできることを理解されたい。図示され記載される実施例は、いずれの方法にも限定されることを意図するものではない。サイド・レバー32を人差し指又は親指で下方に保持する際、図27に示すようにロッド24の端部が、上方を向くスロット42を備える針20aの先端38aを過ぎて延在するまで、プッシャ23のロッド24が、使用者により本体部14の近位端15に挿入される。
【0036】
次に図28に示すように、アンカー70に対向する縫合糸12の端部59は、針20aの遠位端36aでプッシャ23のロッド24に通される。縫合糸12の端部59は、ロッド24の遠位端の中に通され、遠位スロット42でロッド24から引き出され、近位スロット42でロッド24に逆に通され、これによりロッド24の外側に露出部44を残す。以下でより詳細に記載するが、インプラント装着処置の間使用者が縫合糸12をつかむことができるように、縫合糸12の端部59は、アプリケータ10の本体部14の近位端15を越えてプッシャ23の外側に数インチ延在してよい。縫合糸12がアプリケータ10に装填されると、使用者は次いでサイド・レバー32を押し、図29に示すようにプッシャ23を針20aに格納し、図30に示すように針スロット40aの近位端の前にスロット42及び縫合糸12の露出部44を配置する。アンカー60は、図30及び31に示すように針20aの遠位端36aに挿入され、アンカー70が後に続く。図31に示すように、結び目64が他のアンカー70に対向するアンカー60の側部に概ね配置されるように、アプリケータ10の本体部14の近位端15でプッシャ23から延出する可撓性部分58の端部59を引っ張ることができる。図30及び31に示すように、アンカー60、70がカニューレ18に装填された後、可撓性部分58の一部は、針20aのスロット40aを介してカニューレ18の外に延在してよい。この構成で、トリガ30を引くことによって、アンカー70、アンカー60及び結び目64がこの順で配置される。
【0037】
システム1が組み立てられると、使用者は、アンカー70の配置が終わるまで、アンカー60の進行が制限されるように、つまみ26と本体部14の近位端15の間にスペーサ28を配置する。使用者は次いで、針20を切開部に挿入する際針20を被覆するために、貫通深さリミッタ21及び外側シース22をカニューレ18の遠位端上に挿入する。針20が切開部に挿入されると、外側シース22はカニューラ18から取り除くことができる。当然のことながら、スペーサ28、外側シース22及び貫通深さリミッタ21の使用は任意である。図示の実施例は、いずれの方法にも限定することを意図するものではない。
【0038】
使用者は次いで、針20aから延出することなくアンカー70が針20aの先端38a付近に配置されるまで、アンカー60、70を進めてよい。アンカー70の配置を助けるためにくぼみ39aを使用してよい。くぼみ39aが使用される実施例で、使用者は、アンカー70を進めるのにわずかな抵抗を感じなければならず、これは使用者にプッシャ23の進行を中断することを知らせる。当然のことながら、くぼみ39aの使用は任意であると考えなければならない。図示の実施例は、いずれの方法にも限定することを意図するものではない。
【0039】
アプリケータ10のハンドル16及びトリガ30を握る際、図32に示すように、次いで針20aが、好ましくはインプラント82の中央付近の第1の位置86でインプラント82及び半月板80を貫通して挿入位置と反対の側部に挿入されうるように、使用者は針20aを患者の切開部に挿入する。使用者は、図32に示すように、アンカー70の引っ掛け結び目74が半月板80を貫通して進むことを確実にするべきである。一実施例で、使用者は次いで、図33に示すように、アンカー70が針20aの外へ押し出されるまでトリガ30を介してプッシャ23を進める。使用者はアンカー60の早すぎる配置を回避するために、さらにプッシャ23を進めないように注意するべきである。スペーサ28の使用は、アンカー60の早すぎる配置を回避するのを助ける。スペーサ23に加えて、又はこれに代えて、針20aの先端38a付近に配置されるくぼみ39aを使用して、アンカー60がその適切な配置前位置に進められる触覚フィードバックを使用者に提供することができる。
【0040】
図34に示すように、使用者は次いで、アンカー70を半月板80の反対側の後ろに残して、針20aをゆっくりと半月板80及びインプラント82から引き戻す。アンカー60は針20aの中に残ったままである。使用者がすでにそうしていなければ、使用者は次にアンカー60が針20aの先端38a付近に配置されるまで、アンカー60を進める。やはりくぼみ39aを含む実施例に関して、くぼみ39aはアンカー60の正確な位置を使用者に誘導するために使用されてよい。
【0041】
アプリケータ10のハンドル16及びトリガ30を握る間、図35に示すように、好ましくは第1の位置86付近の第2の位置88で、アンカー60の中央が半月板80の反対側の外側になるまで、使用者はインプラント82及び半月板80を貫通して針20aを挿入する。使用者がすでにそうしていなければ、使用者は次にタブ29をつかむことによってロッド24からスペーサ28を取り外し、スペーサ28をロッド24から引き離す。使用者は次いで図36に示すように、アンカー60が針20aの外側になるまで、プッシャ23を進める。使用者は針20aを引っ込め、これにより、図37に示すようにアンカー60は半月板80の反対側に残る。
【0042】
アンカー60、70の両方を配置すると、使用者は次いで、図38に示すようにロッド24が約1cm針20aの先端38aを越えて延在するように、トリガ30を介してプッシャ23を進めることができる。アプリケータ10のハンドル16及びトリガ30を握る際、使用者は次いで結び目64に対してロッド24の先端を保持し、結び目64がインプラント82を貫通しないよう注意しながら、インプラント82の表面に結び目64を押す。使用者はハンドル16及びトリガ30を握り続け、図39及び40に示すように、縫合糸12のたるみが巻きとられ、アンカー60、70が半月板80に対して平坦になるまで、アプリケータ10の本体部14の近位端15で縫合糸12の可撓性部分58の端部59を静かに引っ張る。
【0043】
結び目64が固定されると、使用者はプッシャ23のロッド24を針20aから約1cm延在させることができる。使用者は次いで、図41に示すように、プッシャ23がアプリケータ10の本体部14の近位端15に向かって引き戻されると、約180°まで、又はスロット42及び縫合糸12の露出部44が切断面37aと接触するように配置されるまでプッシャ23を回転させてよい。近位端15から延出する可撓性部分58の端部59を保持しながら、図41に示すように、使用者はプッシャ23を切断面37aに対して長手方向に摺動させることによって、縫合糸12の露出部44を切断面37aに対して剪断してよく、これにより図43に示すように、結び目64付近に短尾67を残す。プッシャ23は、縫合糸12が完全に切断される前に切断面37aに対して前後に移動させなければならない場合がある。
【0044】
別の実施例で、結び目64が固定された後近位端15から延出する可撓性部分58の端部58を保持しながら、使用者は、図42に示すように針20aの先端38aに向けて遠位端36aに沿って切断シース35aを摺動させることによって、切断面33aに対して縫合糸12の露出部44を剪断してよく、これにより図43に示すように、結び目64付近に短尾67を残す。切断シース35aは、縫合糸12が完全に切断される前に針20aの遠位端に沿って前後に移動させなければならない場合がある。
【0045】
上述のシステム1及び方法は、アンカー70の配置、結び目64の押圧と縫合糸12の余剰の可撓性部分58の切断の間にアプリケータ10の針20aが患者の体内から取り外されないことから、インプラント及び半月板に対して完全に体内の縫合固着を提供する。これは、アプリケータ10が患者の体内にある時間を短縮し、患者の体内の切開部で針20aの単一で小さい挿入先端の使用を可能にすることができることから、患者にとって有益であろう。
【0046】
使用者は次いで、半月板80に対するインプラント82の固着を完全にするために必要とされる任意の残りの縫合糸12のために、図32から43に示される処置を繰り返してよい。一般に、インプラント82を固定するために3本以上の縫合糸12を利用してよい。
【0047】
当然のことながら、代替の実施例で、使用者はカニューレ18からアプリケータ10の本体部14及びプッシャ23を除去してよく、はさみ、又は何らかの他の切断器具で縫合糸12の余剰の可撓性部分58を整えてよい。図示の実施例は、いずれの方法にも制限されることを意図するものではない。
【0048】
また代替の実施例で、1つ又は両方のアンカー60、70が、1つ又は複数のバーブを含む上述のアンカーであってよい。これにより、バーブがもはや針20の壁に係合しない方向でアンカーの遠位端が針20の先端に隣接して配置されて初めて、使用者はトリガ30を介してプッシャ23を進めることができる。アンカーがこの位置にあると針20の壁はもはやバーブに圧力を及ぼさないので、バーブはアンカーの本体から離れて外へ偏倚される。バーブは次いで、使用者が半月板80及びインプラント82を貫通して針20を引き戻すと、プッシャ23をさらに進めることなくアンカー全体が針20から引き出されるように、アンカーを半月板80に係合させるのに使用されてよい。
【0049】
またアンカー46が針20から出る前にアンカー46のタブ48をアンカー46を半月板80に係合させるのに使用することができるように、針20が設計されうることが企図される。これにより、上記の実施例で記載したように、プッシャ23により針20からアンカー46全体を押圧するよりも、針20が半月板80を貫通して引き戻されるとき、針20からアンカー46全体を引き出すことが可能になる。
【0050】
上述の処置は、ほぼ水平のステッチでのインプラント及び半月板の針貫通でインプラントを半月板に装着する文脈であるが、当業者に認められるような垂直又は斜めなどの他のタイプのステッチの配置に実質的に同様の処置を使用してよい。図示及び記載の実施例は、いずれの方法にも限定することを考慮されるべきではない。
【0051】
さらに、上記の処置はインプラントを半月板に装着する文脈であったが、当業者に認められるような軟組織の修復に使用されてよい。図示及び記載の実施例は、いずれの方法にも限定することを考慮されるべきではない。例えば半月板80の断裂を縫合糸12で修復するために、針20を半月板80を貫通して断裂付近の第1の位置に挿入することができる。次いで縫合糸12の第1のアンカー70は、半月板80の反対側に送達され、針20は身体の外に引き出されることなく半月板80から引っ込められる。針は次いで第1の位置として、断裂の反対側にある第2の位置で半月板80を貫通して挿入されてよい。縫合糸12の第2のアンカー60は次いで、半月板80の反対側に送達されてよい。第2のアンカー60が適切な位置にあると、使用者は次いで縫合糸を締めるために半月板80の表面に結び目64を押し付ける。縫合糸12の余剰の可撓性部分58は次いで上述の任意の切断方法で切断されてよい。
【0052】
本発明の実施例の上述の開示は、図示及び記載の目的のために提示されてきた。開示の正確な形態を網羅する又は限定することを意図するものではない。上記の開示に照らして、本明細書に記載の実施例の多くの変更及び変形が、当技術者には明確であろう。本発明の範囲は、ここに添付する特許請求の範囲及びその等価物によってのみ定義される。
【0053】
さらに本発明の例示の実施例を記載する際、本明細書は特定順序の処置として本発明の方法及び/又はプロセスを提示することができる。しかしながら、この方法又はプロセスが本明細書に記載される処置の特定の順序に依存しない限り、この方法又はプロセスは記載の処置の特定順序に限定されるべきではない。例えば、任意の数の縫合糸が事前に用意されてよい。さらに、カニューラ内でのアンカーの進行は針の挿入の前又は後に生じてよい。さらに第2のアンカーの送達は、例えば2つのアンカーが単一の挿入位置を通って送達される際、針が完全に引き抜かれることを要求しない。当業者が理解するように、他の順序の処置が可能でありうる。したがって本明細書に記載の特定順序の処置は、特許請求の範囲の限定として解釈されるべきではない。さらに、本発明の方法及び/又はプロセスに向けた特許請求の範囲は、記載された順序に処置の実行を限定するべきでなく、当業者は、順序は変更されてよく、依然として本発明の精神及び範囲内にあることを容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明のインプラント装着及び軟組織修復のための完全に体内の縫合固着システムの一実施例の側面図である。
【図2】図1のシステムの針の一実施例の上面図である。
【図3】図2の針の側面図である。
【図4】図2を線4−4で切り取った断面図である。
【図5】図1のシステムの針の別の実施例の側面図である。
【図6】図5の針の上面図である。
【図7】図6を線7−7で切り取った断面図である。
【図8】図1のシステムのプッシャの側面図である。
【図9】図1のシステムの縫合糸のアンカーの上面図である。
【図10】図9のアンカーの端面図である。
【図11】図9のアンカーの側面図である。
【図12】図12のシステムの縫合糸のアンカーの別の実施例の上面図である。
【図13】図12のアンカーの端面図である。
【図14】図12のアンカーの側面図である。
【図15】図1のシステムの縫合糸の可撓性部分に通されたアンカーの図である。
【図16】可撓性部分に形成されたループ及び自己ロック式すべり結び目を備える、図15のアンカー及び可撓性部分の図である。
【図17】可撓性部分に配置された第2のアンカーを備えた、図16のアンカー及び可撓性部分の図である。
【図18】図17の第2のアンカー及び可撓性部分の部分図である。
【図19】可撓性部分に通された針を備えた、図17の第2のアンカー及び可撓性部分の部分図である。
【図20】可撓性部分に通され、第2のアンカーで縫合糸の中央を通る針の部分図である。
【図21】2回目に第2のアンカーで縫合糸の中央を通る針の部分図である。
【図22】アンカーを可撓性部分に固定する結び目を備えたアンカーの図である。
【図23】その一端での可撓性部分及び第2のアンカーの部分図である。
【図24】半月板に配置されるインプラントを備える半月板の斜視図である。
【図25】半月板にステープル留めされた後のインプラントの図である。
【図26】図1のシステムの縫合糸の図である。
【図27】プッシャがそこから延在する針の上面図である。
【図28】プッシャ及び針に通される縫合糸の側面図である。
【図29】さらにプッシャ及び針に通される縫合糸の側面図である。
【図30】中に縫合糸が装填される針の上面図である。
【図31】図30の針の側面図である。
【図32】第1の位置で図25のインプラント及び半月板を貫通する、図1のシステムの針の上面図である。
【図33】第1のアンカーがプッシャと共に針から放出された後の図32の針の上面図である。
【図34】針が半月板及びインプラントを貫通して引き戻された後の図32の針の斜視図である。
【図35】第2の位置で図25のインプラント及び半月板を貫通する図32の針の上面図である。
【図36】第2のアンカーがプッシャと共に針から放出された後の図35の針の上面図である。
【図37】針が半月板及びインプラントを貫通して引き戻された後の図35の針の上面図である。
【図38】プッシャが針から外に延出する図37の針の上面図である。
【図39】プッシャがインプラントに対して結び目を押す図38の針の上面図である。
【図40】結び目を押し、縫合糸に張力をかけ、次いで針を引き戻した後の図39の針の上面図である。
【図41】縫合糸が針切断面に曝される図40の針の側面図である。
【図42】縫合糸が切断シースの切断面に曝される図40の針の別の実施例の側面図である。
【図43】縫合糸がきつく張って所定の位置にある修復された半月板の上面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアンカー、第2のアンカー、及び前記第1のアンカーと前記第2のアンカーを接続する可撓性部分を含み、前記可撓性部分が前記第1のアンカーと前記第2のアンカーの間に自己ロック式すべり結び目を含む縫合糸と、
長手方向に延在する孔及び開口端を有し、前記孔が前記第1のアンカー及び前記第2のアンカーを収容するように構成される針と、
前記針の前記孔の中で可動であるように構成され、(1)前記第1のアンカー及び前記第2のアンカーを発射する、及び(2)前記第2のアンカーの発射後前記自己ロック式すべり結び目を押すように構成されるプッシャと
を備える半月板修復システム。
【請求項2】
さらに前記縫合糸の前記可撓性部分を切断するための切断面を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記針が前記開口端に前記切断面を備え、前記プッシャが前記縫合糸の前記可撓性部分を前記切断面と位置合わせし、前記縫合糸の前記可撓性部分を切断するために、前記切断面に対して移動するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記切断面が前記針を少なくとも部分的に囲繞する切断シースの上に配置され、前記切断シースが前記縫合糸の前記可撓性部分を切断するために、前記針に対して移動するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記プッシャが一組のスロットを備える中空のロッドを備え、前記スロットが、露出部分が前記切断面に対して切断されるように前記縫合糸の前記可撓性部分の一部を露出するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記針が前記開口端に隣接するくぼみを含み、前記くぼみが、前記針から発射される前に第1のアンカー及び第2のアンカーを配置するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
さらに前記針に対して前記プッシャを配置するためのスペーサを備え、前記スペーサが、前記第1のアンカーが発射される際の前記プッシャの移動を制限するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
(i)第1のアンカー、第2のアンカー、及び前記第1のアンカーと前記第2のアンカーを接続する可撓性部分を含み、前記可撓性部分が前記第1のアンカーと前記第2のアンカーの間に自己ロック式すべり結び目を含む縫合糸と、
(ii)長手方向に延在する孔及び開口端を有し、前記孔が前記第1のアンカー及び前記第2のアンカーを収容するように構成される針と、
(iii)前記針の前記孔の中で可動であるように構成され、(1)前記第1のアンカー及び前記第2のアンカーを発射する、及び(2)前記第2のアンカーの発射後前記自己ロック式すべり結び目を押すように構成されるプッシャと
を備える半月板修復システムを提供することと、
インプラントを提供することと、
第1の位置に前記インプラント及び前記半月板を貫通して前記システムの前記針を通し、前記第1のアンカーを前記半月板の反対側に送達することと、
前記半月板及び前記インプラントから前記針を引っ込めることと、
前記第2の位置に前記インプラント及び前記半月板を貫通して前記システムの前記針を通し、前記第2のアンカーを前記半月板の反対側に送達することと、
前記自己ロック式すべり結び目を前記インプラントの表面に押すことと
を含む半月板修復方法。
【請求項9】
前記半月板の反対側が半月板の縁である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記送達された第1のアンカーが前記半月板内に埋め込まれずに前記半月板縁に接して置かれ、前記送達された第2のアンカーが前記半月板内に埋め込まれずに前記半月板縁に接して置かれる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のアンカーが前記半月板縁に接して置かれるように、前記可撓性部分の長さが最小にされる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記押すことが前記プッシャの遠位端を前記針の前記開口端を越えて進めることを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記インプラントがコラーゲンを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記インプラントがコラーゲンベースの半月板インプラントを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記システムがさらに切断面を備え、前記方法がさらに前記切断面に対して前記縫合糸の前記可撓性部分を切断することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記針が前記切断面を備え、前記プッシャが前記縫合糸の前記可撓性部分を前記切断面と位置合わせするように構成され、前記切断することが、前記切断面に対して前記縫合糸の前記可撓性部分を剪断するために前記切断面に対して前記プッシャを移動させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記システムがさらに、少なくとも部分的に前記針を囲繞する切断面を備える切断シースを備え、前記切断することが、前記切断面に対して前記縫合糸の前記可撓性部分を剪断するために前記針に対して前記切断シースを移動させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記押すこと及び前記切断することが、前記押すことと前記切断することの間に身体から前記針又は前記プッシャを除去することなく完了する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
インプラント及び縫合糸を使用して体内で半月板を修復する方法であって、
第1の位置に前記インプラント及び前記半月板を貫通して針を挿入することと、
前記縫合糸の第1のアンカーを前記半月板の反対側に送達することと、
前記半月板及び前記インプラントから前記針を引っ込めることと、
第2の位置に前記インプラント及び前記半月板を貫通して前記針を挿入することと、
前記縫合糸の前記可撓性部分で前記第1のアンカーに接続されている前記縫合糸の第2のアンカーを前記半月板の反対側に送達することと、
前記第1のアンカーと前記第2のアンカーの間の前記可撓性部分に沿って配置される自己ロック式すべり結び目を前記インプラントの表面に押すことと
を含み、
前記第2のアンカーを前記送達すること及び前記自己ロック式すべり結び目を前記押すことは、身体から前記針を除去することなく完了する方法。
【請求項20】
さらに前記自己ロック式すべり結び目に隣接する位置で前記縫合糸の前記可撓性部分を切断することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記押すこと及び前記切断することが、前記押すことと前記切断することの間に身体から前記針を除去することなく完了する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記切断することが前記針に配置される切断面に対して前記縫合糸の前記可撓性部分を剪断することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記切断することが、前記針を少なくとも部分的に囲繞する切断シースを移動させることと、前記切断シースに配置される切断面に対して前記縫合糸の前記可撓性部分を剪断することとを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
縫合糸を使用して体内で半月板の裂傷を修復する方法であって、
第1の位置に前記半月板を貫通して針を挿入することと、
前記縫合糸の第1のアンカーを前記半月板の反対側に送達することと、
前記半月板から前記針を引っ込めることと、
第1の位置としての裂傷の反対側の第2の位置に前記半月板を貫通して前記針を挿入することと、
前記縫合糸の可撓性部分で前記第1のアンカーに接続されている前記縫合糸の第2のアンカーを前記半月板の反対側に送達し、
前記第1のアンカーと前記第2のアンカーの間の前記可撓性部分に沿って配置される自己ロック式すべり結び目を前記半月板の表面に押すことと
を含み、
前記第2のアンカーを前記送達すること及び前記自己ロック式すべり結び目を前記押すことが、身体から前記針を除去することなく完了する方法。
【請求項25】
さらに前記自己ロック式すべり結び目に隣接する位置で前記縫合糸の前記可撓性部分を切断することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記押すこと及び前記切断することが、前記押すことと前記切断することの間に身体から前記針を除去することなく完了する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記切断することが、前記針に配置される切断面に対して前記縫合糸の前記可撓性部分を剪断することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記切断することが、前記針を少なくとも部分的に囲繞する切断シースを移動させることと、前記切断シースに配置される切断面に対して前記縫合糸の前記可撓性部分を剪断することとを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
第1のアンカー、第2のアンカー、及び前記第1のアンカーを前記第2のアンカーに接続する可撓性部分を含む縫合糸を体内で半月板を修復するために送達するためのアプリケータであって、
長手方向の孔を有し、前記長手方向の孔が前記第1のアンカー及び前記第2のアンカーを収容するように構成される針と、
前記針の前記長手方向の孔から前記第1のアンカー及び前記第2のアンカーを押し、中に前記可撓性部分を収容し前記縫合糸の前記可撓性部分の一部を露出するように構成されるプッシャと、
前記縫合糸を切断するように構成される切断面と
を備えるアプリケータ。
【請求項30】
前記アプリケータが前記切断面に対して前記縫合糸の前記露出部を剪断するように構成される、請求項29に記載のアプリケータ。
【請求項31】
前記切断面が前記針に配置され、前記プッシャが前記切断面に対して前記縫合糸の前記露出部を剪断するように構成される、請求項30に記載のアプリケータ。
【請求項32】
さらに前記針を少なくとも部分的に囲繞する切断シースを備え、前記切断面が前記切断シースに配置され、前記切断シースが前記切断面に対して前記縫合糸の前記露出部を剪断するように構成される、請求項30に記載のアプリケータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公表番号】特表2008−529601(P2008−529601A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554285(P2007−554285)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/004039
【国際公開番号】WO2006/086275
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(507002815)リゲン バイオロジクス、インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】