ウェブサイトフォントのプレビュー
【課題】ウェブページの構成要素を改変することなく、クライアントレベルでウェブページ上のフォントをプレビュー可能なシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】
システムは、ウェブページを閲覧し、当該ウェブページ上でフォントをプレビューするためのブラウザを備える。ウェブページをブラウザで受信し、当該ウェブページの表示内容をメモリに記憶すると共にブラウザにおいて可視化する。前記ウェブページの表示内容における少なくとも1つの要素の選択を受け付け、フォントタイプとフォントサイズの少なくとも一方を含む、少なくとも1つのフォント属性を指定する入力を受け付ける。前記選択された要素に対して前記指定されたフォント属性を適用する。
【解決手段】
システムは、ウェブページを閲覧し、当該ウェブページ上でフォントをプレビューするためのブラウザを備える。ウェブページをブラウザで受信し、当該ウェブページの表示内容をメモリに記憶すると共にブラウザにおいて可視化する。前記ウェブページの表示内容における少なくとも1つの要素の選択を受け付け、フォントタイプとフォントサイズの少なくとも一方を含む、少なくとも1つのフォント属性を指定する入力を受け付ける。前記選択された要素に対して前記指定されたフォント属性を適用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にフォントの表示に係るものであり、とりわけ、ウェブページに表示されるフォントをプレビューするためのシステムおよび方法に係るものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ウェブページ設計ツールによって、ユーザは、ハイパーテキスト記述言語(HTML)、カスケーディングスタイルシート(CSS)等で記述することが可能ないくつかの構成要素(例えば、ハイパーリンク、グラフィックス、テキスト等)に基づいてウェブページを作成することが可能になる。例えば、HTMLでは、特定のタグ(例えば、<p>のようなテキスト要素、<dl>のようなリスト要素等)に基づいて要素を指定する。ウェブページの構成要素を設計する場合、設計者は、自身の審美的要求に最も適したフォントの視覚的選択を望む場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の設計ツールでは、設計者がウェブページの構成要素を改変する必要がある。例えば、例えばWYSIWYG(What You See Is What You Get)ウェブページエディタのようなウェブページエディタソフトウェアは、ウェブページのソースコード(例えば、HTMLやCSSコード)を修正することによってウェブページに変更を加えることができる。したがって、従来のウェブページエディタを利用してフォントをプレビューするには、フォントを選択し、ウェブページエディタに現在ロードされているウェブページのソースコードを修正して、新しいソースコードを反映させることになる。改変されたHTMLの制約次第では、選択されたフォントで当該改変されたHTMLを表示するに際し、当該フォントに関するライセンス使用制限に違反する可能性がある。
【0004】
上記に鑑みて、本発明の目的は、ウェブページの構成要素を改変することなく、クライアントレベルでウェブページ上のフォントをプレビューするシステムおよび方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るシステムは、ウェブページを閲覧し、表示されたウェブページ中の要素を選択し、当該ウェブページ上でフォントをプレビューするためのブラウザを含む。ブラウザは、タイトルバー、ナビゲーションバー、ステータスバー、ウェブページ表示領域といったユーザインタフェースを含み得る。ブラウザとユーザインターフェースの少なくとも一方は、表示されたウェブページの要素を選択するにあたって当該ウェブページのリフローを伴わないように構成され得る。ブラウザはフォントをサーバからダウンロードし、これをプレビュー目的にのみ有効とすることができる。
【0006】
本発明に係る方法によれば、演算装置によりブラウザにおいてウェブページを受信し、前記ウェブページとは異なるウェブページの表示内容をメモリに記憶し、前記ウェブページの表示内容をブラウザにおいて可視化し、前記ウェブページの表示内容における少なくとも1つの要素の選択を受け付け、フォントタイプとフォントサイズの少なくとも一方を含む、少なくとも1つのフォント属性値を定義する入力を受け付け、前記ウェブページの表示内容において選択された前記要素を、前記受け付けた少なくとも1つのフォント属性値に基づいて修正し、前記受け付けたフォント属性値に応じたフォント表示特性で前記ウェブページをプレビューすべく、前記選択および修正された要素を用いて前記ウェブページの表示内容を前記ブラウザにおいて可視化する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施形態に係るデータ処理システムを示す図である。
【図2】ウェブページの閲覧および当該ウェブページ上のフォントをプレビューするユーザインターフェースを示す図である。
【図3】ウェブページをブラウザで閲覧し、当該ウェブページの構成要素を改変することなくフォント変更をプレビューする方法の例を示すフローチャートである。
【図4】ウェブページのロード処理進行状態を報知する表示の例を示す図である。
【図5】表示されたウェブページの表示内容において選択要素を示す視覚標識の例を示す図である。
【図6】複数の選択要素を含むウェブページの表示内容の表示例を示す図である。
【図7】非選択要素と選択されたアンカー要素とを含むウェブページの表示内容の例を示す図である。
【図8】プレビュー可能なフォント変更の例を示す図である。
【図9】選択要素にフォント属性の変更を加える前の、複数の選択要素を含むウェブページの表示内容の例を示す図である。
【図10】図9のウェブページの表示内容において、受け付けたフォント属性変更を選択要素に適用して表示を行なった場合の例を示す図である。
【図11】図10のウェブページの表示内容において、受け付けた第2のフォント属性変更を選択要素に適用して表示を行なった場合の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の態様は、ウェブページの構成要素を改変することなく、ウェブページ上のフォントをプレビューする(すなわちフォントを非破壊的にプレビューする)ためのシステムおよび方法に関するものである。
【0009】
図1に示すように、本明細書に記載の方法および技法は、コンピュータシステム環境100(以下、単にシステム環境100と称する)に用いられるコンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラム製品群の組合せとして実施することができる。コンピュータシステム環境100は汎用演算装置を指すものであり、例えばデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットワークサーバ、携帯演算装置、携帯端末、スマートフォン、携帯電話、分散コンピュータネットワーク装置、および本明細書に記載のように動作するのに必要な構成要素または能力を備えて本発明の実施形態に基づく専用装置として構成され得るその他の装置が挙げられる。
【0010】
システム環境100はCPUまたは他のプロセッサ103、RAMまたは他の揮発性メモリ105、ROMまたは他のブートメモリ107、ネットワークインターフェース109(例えばイーサネット(登録商標)、無線ネットワークインタフェース、モデム等)、入出力ポート111(例えばキーボード、マウス、モニタ、プリンタ、USBポート、シリアルポート、パラレルポート、IEEE1394/ファイアワイヤポート等)、および不揮発性メモリ113(例えば、固定ディスク、光ディスク、ホログラフィックストレージ、リムーバブル記憶媒体、フラッシュディスク等)を備え得る。コンピュータはネットワークインターフェース109を通じてインターネット、LAN、WAN、PAN等のネットワークに接続する。
【0011】
システム環境100は、様々なプログラム、アプリケーション、およびデータをメモリ113に記憶保持可能であり、それらはOSソフトウェア115、フォントモジュール117(例えば1つ以上のプラグインや他のフォントソフトウェア)、データ119(例えばウェブページ、フォントファイル、および本明細書に記載の他のデータ)、および、ブラウザソフトウェア121(例えば、ウェブページを処理して表示するためのソフトウェア等)を含むが、これらに限られるものではない。
【0012】
本発明は、コンピュータが利用可能なデータとコンピュータが実行可能な命令の少なくとも一方により実現される。1つ以上のプログラムモジュールが例として挙げられ、1つ以上のフォントをレンダリング(可視化)してディスプレイやプリンタのような装置で出力する1つ以上のコンピュータ等の装置によって実行される。一般にプログラムモジュールはルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造等を含んでおり、プログラムモジュールがコンピュータのプロセッサまたは他のデータ処理装置によって実行される際に、特定タスクの実行または特定抽象データ型の具現化を行なう。
【0013】
コンピュータで実行可能な命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、固体メモリ、RAM等のようなコンピュータ可読媒体に記憶することができる。当業者には明らかなように、プログラムモジュールの機能は必要に応じて結合あるいは分散が可能である。また機能の少なくとも一部は、集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等のようなファームウェア、またはこれらと同等のハードウェアで具現化することができる。本発明を有効に実施するための特定のデータ構造は、本明細書に記載のコンピュータが実行可能な命令およびコンピュータが利用可能なデータの範囲内で考慮される。
【0014】
図1に示すように、システム環境100は、オペレーティングシステム(OS)115およびネットワークインタフェース109と情報をやり取りするブラウザ121を含み得る。オペレーティングシステム115にはフォントを有効にするためのアプリケーションプログラムインタフェースが含まれており、ブラウザ121を含めてOS115上で動作する処理においては、有効になったフォントにアクセスし、利用することができる。フォントは、フォントフォルダおよびシステムレジストリデータベースに記憶可能である。
【0015】
システム環境100は、OS115とブラウザ121の少なくとも一方と情報をやり取りする印刷システムを含み得る。またシステム環境100は、ダウンロード可能なフォントを提供するフォント管理サーバを含み得る。当該フォントは一度ダウンロードされるとOS115によって有効化され、ブラウザ121が利用できるようになる。
【0016】
システム環境100は、フォント管理アプリケーションの構成要素としてブラウザ121を含み得る。この場合、ユーザはフォント管理アプリケーションを操作して(例えば「ウェブプレビュー」オプションを選択して)ブラウザ121を開くことができる。フォント管理アプリケーションがブラウザ121を開く手法としては、ブラウザ121を利用するプレビューモードに入る、フォント管理アプリケーションユーザインタフェースにおいてブラウザ121のための新しいタブを開く、ブラウザ121のための新しいウィンドウを開く(例えば「ウェブページプレビュー」ウィンドウ等としてブラウザ121を開く)等が挙げられる。
【0017】
ユーザ入力装置の例としては、マウス、キーボード、トラックボール、タッチスクリーン、音声認識回路、赤外線制御装置等が挙げられるが、これに限られるものではない。
【0018】
ユーザは、システム環境100を操作しつつ、ブラウザ121でウェブページを閲覧することができる。例えば、ユーザはブラウザ121とネットワークインタフェース109の少なくとも一方を操作して、1つ以上のネットワーク(例えばインターネット)からウェブページをダウンロードすることによって、ブラウザ121で当該ダウンロードしたウェブページを閲覧することができる。
【0019】
ウェブページを閲覧し、当該ウェブページ上のフォントをプレビューするためのブラウザ121(図1)のようなブラウザのユーザインターフェース(UI)200の例を図2に示す。UI200を操作することによって、ユーザは現在閲覧中のウェブページ上のフォントをプレビューすることができる(詳細は後述)。同図には、4つの独立したペイン領域、すなわち、タイトルバー210、ナビゲーションバー220、ステータスバー230、および、ウェブページ表示領域240が示されている。
【0020】
タイトルバー210は、ブラウザにロードされた現在のウェブページのタイトルを表示するためのタイトル表示領域202と、ブラウザを隠すためのボタン204を含み得る。UI200は、特定の項目についてより多くの情報をユーザに提供し得るツールチップテキストを含み得る。例えばマウスポインタをある特定の項目の上に置くと、ウィンドウがポップアップして、ツールチップテキストを表示することができる。ブラウザは、UI200を起動すると前回閲覧したウェブページを自動的にロードする構成とできる。
【0021】
ナビゲーションバー220は、ユーザが異なるウェブページ間を行き来したり、プレビューされている変更(例えば現在閲覧中のウェブページのフォントに対する変更)の履歴を確認できるようにする制御を可能とする。図2に示すように、ナビゲーションバー220は、逆方向履歴ボタン221、順方向履歴ボタン222、URLコンボボックス223、ページ更新ボタン224、ページ表示停止ボタン225、前変更ボタン226、および次変更ボタン227を含み得る。前変更ボタン226および次変更ボタン227はいずれか一方を設ける構成でもよい。
【0022】
逆方向履歴ボタン221は、ブラウザにウェブページ表示履歴を1つ戻らせる制御を可能とする。順方向履歴ボタン222は、ブラウザにウェブページ表示履歴を1つ進ませる制御を可能とする。ブラウザのウェブページ履歴が存在しない場合、逆方向履歴ボタン221および順方向履歴ボタン222を無効にすることができる。逆方向履歴ボタン221には、ツールチップテキスト(例えば「1ページ戻るにはここをクリック」等)を関連付けることができる。順方向ボタン222には、ツールチップテキスト(例えば「1ページ進むにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0023】
URLコンボボックス223は、アドレスバー機能に関する制御を可能にする。例えば、ユーザはURLコンボボックス223にウェブページのURLを入力し、キーボードのエンターボタンを押すことによってウェブページ間を移動することが可能になる。いったんウェブページがUI200にロードされると、当該ウェブページのURLはURLコンボボックス223に保存される。具体的には、URLコンボボックス223用のウェブページURLリストの一部として保存される。保存されたウェブページURLリストは、UI200のセッションが有効な間は存続可能である。
【0024】
URLコンボボックス223は、そこに入力されたテキストに基づき、当該入力されたURLと一致する部分を含む複数のウェブページURL候補を提示することができる。ユーザはURLコンボボックス223を操作して(例えばドロップダウンを用いて保存されているURLリストを表示させて)所望のURLを選択することにより、ウェブページを移動することができる。URLコンボボックス223には、ツールチップテキスト(例えば、「プレビューするウェブページのアドレスを入力」等)を関連付けることができる。
【0025】
ページ更新ボタン224は、UI200で現在閲覧中の(表示されている)ウェブページの内容を更新するための制御を可能にする。ウェブページを更新すると、現在のウェブページに加えられたフォント変更を表示されているウェブページから除去することが可能になる(フォントプレビューの例を後述する)。ページ更新ボタン224には、URLコンボボックス223は、ツールチップテキスト(例えば、「現在のページを更新するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0026】
ページ表示停止ボタン225は、現在のウェブページの表示(ロード)処理を停止するための制御を可能にする。ウェブページをダウンロード中でなければ、ページ表示停止ボタン225を操作しても何も起こらない。ページ表示停止ボタン225には、ツールチップテキスト(例えば、「ページの表示を停止するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0027】
前変更ボタン226および次変更ボタン227は、プレビューした変更の履歴(例えば現在閲覧中のウェブページのフォントに対する変更の履歴)を巡回するための制御を可能にする。例えば、次変更ボタン227を操作すると、現在閲覧中のページが有する変更履歴における次の要素へ移動が可能となる。同様に、前変更ボタン226を操作すると、現在閲覧中のページが有する変更履歴における前の要素へ移動が可能となる。変更履歴中における選択中の要素、前の要素、次の要素は相互に関連付けられている。前変更ボタン226および次変更ボタン227は、情報ブラウザペインに含まれ得る。前変更ボタン226および次変更ボタン227は、現在閲覧中のウェブページに変更が加えられるまで無効にすることができる。UI200は、情報閲覧ペイン(不図示)を含み得る。これは現在閲覧中のウェブページにおいてプレビューされた変更の概要表示(例えばプレビューされた変更、当該変更により修正された要素の詳細等のリスト表示)を行なうものである。前変更ボタン226、および次変更ボタン227には、ツールチップテキスト(例えば、「本ページへの前の変更を示すにはここをクリック」、「本ページへの次の変更を示すにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0028】
ステータスバー230は、ユーザがウェブページを構成する要素の選択を管理し、プレビューのためにウェブページに変更を加え、ナビゲーションバー200の見え方を管理する制御を可能にする。図2に示すように、ステータスバー230は、ページ全体選択ボタン231、選択クリアボタン232、ナビゲーションバー表示/非表示ボタン233、プレビュータイプメニュー234、フォントサイズ制御スライダ235、およびフォントサイズ制御コンボボックス236を含み得る。フォントサイズ制御スライダ235およびフォントサイズ制御コンボボックス236の少なくとも一方を含む構成としてもよい。
【0029】
ページ全体選択ボタン231が操作されると、現在有効な要素選択を全てクリアして現在閲覧中のウェブページ上に表示された視覚標識を全て除去し、代わりに現在閲覧中のウェブページ上の全ての要素を選択して当該ウェブページの外縁の周りに視覚標識を描画する制御を可能にする。ページ本体選択ボタン231には、ツールチップテキスト(例えば、「プレビューページ全体を選択するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0030】
選択クリアボタン232が操作されると、現在有効な要素選択を全てクリアして現在閲覧中のウェブページ上に表示された視覚標識を全て除去する制御を可能にする。選択クリアボタン232には、ツールチップテキスト(例えば、「選択をクリアするにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0031】
ナビゲーションバー表示/非表示ボタン233(以下単に表示/非表示ボタンと称する)が操作されると、ナビゲーションバー220を表示あるいは非表示にする制御を可能にする。例えば、ナビゲーションバー220が表示されている状態でユーザが表示/非表示ボタン233を操作すると、ナビゲーションバー220は非表示状態となる。同様に、ナビゲーションバー220が非表示の状態でユーザが表示/非表示ボタン233を操作すると、ナビゲーションバー220が表示状態になる。表示/非表示ボタン233には、ツールチップテキスト(例えば、「ナビゲーションバーを表示/非表示するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0032】
プレビュータイプメニュー234は、プレビューされ得るフォントを閲覧し、現在閲覧中のウェブページにおいて選択された要素においてプレビューされる所望のフォントをユーザが選べるようにするための制御を可能にする。例えば、ユーザはプレビュータイプメニュー234を操作して動作中のブラウザが使用可能なフォントのリストを開くことができる。ブラウザが利用可能なフォントは、OS115(図1)のようなOSや上述のフォント管理アプリケーションを通じて提供され得る。これに加えてあるいは代えて、ブラウザが利用可能なフォントは、フォント管理サーバからダウンロードされたものであってもよい。同様にして、インターネットやワールドワイドウェブからダウンロードされたものであってもよい。
【0033】
ブラウザは、インターネット、ワールドワイドウェブ、およびフォント管理サーバの少なくとも一つからフォントをダウンロードし、当該フォントをプレビュー目的のみに有効とする(例えば、ブラウザだけがダウンロードしたフォントにアクセス・利用できるようにする)構成とできる。詳しくは後述するが、プレビュータイプメニュー234においてフォントを選択した後、ブラウザは選択したフォントタイプを受信し、現在閲覧中のウェブページにおいて選択された要素を修正して当該フォントタイプをプレビューすることができる。プレビュータイプメニュー234には、ツールチップテキスト(例えば、「プレビューに利用可能なフォントを表示するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0034】
プレビュータイプメニュー234は、表示されたウェブページにおいて最後に選択された要素に対応する既定値を持ち得る。選択された要素が無い場合、プレビュータイプメニュー234は所定のスキームに従って既定値(例えば表示されたウェブページにおける最初の要素のフォントタイプ、ブラウザによって予め定められたフォントタイプ等)をとり得る。要素が選択されると、プレビュータイプメニュー234の現在の値が更新され得る。例えば、表示されたウェブページの最後の選択要素のフォントタイプに対応する値を持つように更新され得る。
【0035】
フォントサイズ制御スライダ235(以下単にスライダ235と称する)およびフォントサイズ制御コンボボックス236(以下単にコンボボックス236と称する)は、現在閲覧中のウェブページ上の選択要素においてユーザがプレビューしたい特定フォントサイズを選択するための制御を可能にする。詳細は後述するが、フォントサイズを選択した後、動作中のブラウザは選択したフォントサイズを受信し、現在閲覧中のウェブページにおいて選択された要素を修正して当該フォントサイズをプレビューすることができる。例えば、ユーザはスライダ235を操作して(例えば左右にスライドさせて)、現在閲覧中のウェブページにおいて現在選択中の要素のフォントサイズを拡大/縮小することができる。またユーザはコンボボックス236を操作して(例えばコンボボックスをクリックしてドロップダウンリストに列挙される数字から特定のフォントサイズを選択して)、現在閲覧中のウェブページにおいて現在選択中の要素について特定のフォントサイズを選択することができる。スライダ235およびコンボボックス236には、ツールチップテキスト(例えば、「フォントサイズを修正するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0036】
スライダ235およびコンボボックス236は、表示されたウェブページにおいて最後に選択された要素のフォントサイズに対応する既定値をを持ち得る。選択された要素が無い場合、所定のスキームに従って既定値(例えば表示されたウェブページにおける最初の要素のフォントサイズ、ブラウザによって予め定められたフォントサイズ等)をとり得る。要素が選択されると、スライダ235およびコンボボックス236の現在の値が更新され得る。例えば、表示されたウェブページの最後の選択要素のフォントサイズに対応する値を持つように更新され得る。
【0037】
図2に示すように、UI200にウェブページを表示するためのペインがウェブページ表示領域240に設けられている。ウェブページ表示領域240は、ユーザがウェブページの構成要素に加えられる変更を視査できるようにする。例えば、ユーザがステータスバー230に設けられた項目を利用してUI200に現在閲覧中のウェブページのフォントに変更を加えると、ウェブページ表示領域240においてその変更を確認することができる。詳しくは後述するが、ウェブページ表示領域240をユーザが操作することにより表示されているウェブページにおいて1つ以上の要素を選択可能な構成としてもよい。
【0038】
上述のようにウェブページがUI200にロードされ、表示されることにより、当該ウェブページの構成要素を改変することなくフォントをプレビューすることができる。ここでブラウザは、ワールドワイドウェブやインターネットに現在公開されているウェブページ(すなわち、URLによってワールドワイドウェブやインターネットでアクセス可能なウェブページ)にアクセスし、当該ウェブページに対してフォント変更を適用する前に当該変更をプレビューすることができる。
【0039】
図3は、ブラウザにウェブページを表示し、ウェブページの構成要素を改変することなくフォント変更をプレビューする方法の例を示すフローチャートである。ステップ301においてウェブページがブラウザに受信される。受信は様々な手法で行なわれ得るが、一般にブラウザがウェブページアドレスに対応するウェブページにアクセスし、当該ウェブページのダウンロードを開始する。例えば、ユーザがブラウザのアドレスフィールドに所望のウェブページアドレスを入力すると、ブラウザがウェブページの受信を開始できる。あるいは図2に示すように、ウェブサイトのURLをURLコンボボックス223に入力し、キーボードのエンターキーを押下してもよい。UI200は、その起動時に前回最後に表示されたウェブページに自動的にアクセスし、当該ウェブページを表示する構成としてもよい。
【0040】
ブラウザは、自身が受信しているウェブページのロード処理の進捗状況を示す表示領域を含み得る。このような表示領域の例を図4の(A)および(B)に示す。表示部はタスク名410、処理進捗420、および進捗メッセージ430を含む。タスク名410は、ブラウザに関連したテキスト(例えば「ウェブプレビュー」)とすることができる。処理進捗420は、ウェブページのロード処理を記述するテキスト(例えば「ページ内容のダウンロード」)とすることができる。進捗メッセージ430は、ロードされているウェブページに関連したテキスト(例えば現在ダウンロードしているウェブページのドメイン名)とすることができる。図4の(A)に示すように、グラフィック形式で進捗状況を示す進捗バー440を用いてユーザに報知することもできる。例えば、現在の進捗に応じて進捗バー440の0〜100%の領域に陰影付けを施す。進捗バー440は、ダウンロードされているウェブページの各項目(例えばウェブページの個々のフレーム、画像、マークアップ等)毎に進捗を報告する構成とできる。この場合、進捗バー440は、ページによっては100%の進捗を複数回(ダウンロードされた項目毎に)報告することになる。
【0041】
図3のステップ303に示すように、受信したウェブページの表示内容がメモリに記憶される。このことは、ユーザがウェブページの構成要素を改変することなくウェブページ上のフォントをプレビュー可能とするのに寄与する。ウェブページの表示内容は、いくつかの異なる形式で記憶することができ、例えばウェブページのローカルコピー(例えば、HTMLソースコード)やドキュメントオブジェクトモデル(DOM)表現とすることができる。ウェブページに処理を施してDOM表現を生成することが必要になる場合、例えばHTMLコードが構文解析されてDOM表現に変換され得る。こうした処理は当該表現がローカルメモリに記憶されて実行される。あるいは、まずウェブページを記憶し、次いで当該ウェブページを処理してDOM表現に変換することも可能である。一般にDOMには1つ以上の要素が含まれており、これは少なくともウェブページの構成要素に対応する。
【0042】
次に図3のステップ305に示すように、ウェブページの表示内容がブラウザで可視化される。この処理は、ユーザがウェブページの構成要素を改変することなくウェブページ上のフォントをプレビュー可能とするのに寄与する。この処理によってユーザにウェブページの現在の表示が提供される。例えば、ウェブページの表示内容をブラウザの表示領域(例えば図2のウェブページ表示領域240)に可視化して、ユーザにウェブページの現在の表示を提供することができる。ウェブページの表示内容の要素がローカルメモリに記憶されているので、当該要素をブラウザで可視化することができる。ウェブページの表示内容がローカルメモリに完全に記憶されている場合にのみブラウザが当該表現を可視化可能とする構成としてもよい。
【0043】
次に図3のステップ307に示すように、可視化されたウェブページの表示内容における1つ以上の要素の選択を受け付ける。ユーザは表示された要素に操作を加えて1つ以上の要素の選択を行なうことができる。例えば、ブラウザの表示領域における所望の要素の上でマウスポインタを移動させることによって表示されたウェブページの表示内容における1つ以上の要素を選択することができる。要素が選択されると、ユーザはフォントタイプとサイズの少なくとも一方を修正して、選択要素のフォントがどれほど違って見えるかをプレビューすることができる(詳しくは後述する)。ブラウザは、現在選択中の要素のレコードとリストの少なくとも一方(例えば、記憶されているDOMにおける現在選択中の要素に対する参照を含んだデータアレイ)を記憶することができる。さらに、表示されたウェブページの表示内容の要素が選択されると、その要素が選択されたことを表示するように、視覚標識が可視化される。例えば、実線、破線、および強調表示線の少なくとも1つを用いて選択された要素の外周(または同様の領域)を可視化することができる。選択した領域に陰影を付けて、当該領域が選択されたことを示すようにしてもよい。
【0044】
表示されたウェブページの表示内容500における選択要素520を示す視覚標識510の例を図5に示す。視覚標識は、表示されたウェブページがリフロー(コンテンツの再配置)しないように可視化される。表示されたウェブページに対する変更(例えば、表示されたDOMの要素に対する変更)によって、ドキュメントの内容(例えば、要素、テキスト等)の位置が変わる場合に、ドキュメントリフローが生じる可能性がある。視覚標識を可視化するとウェブページのリフローが生じる場合、ブラウザはウェブページの領域や要素が表示されるとコールバックを行なうように構成される。ブラウザがコンポーネントオブジェクトモデル(COM)インタフェースを利用する場合は、COMコールバック関数が実行される。例えば、視覚標識が関わる領域や要素に係るコールバックを受信した後で、当該視覚標識の可視化が(例えばGDI+を使用して)行なわれる。
【0045】
視覚表現を含むようにウェブページの表示内容を操作する構成としてもよい。この場合、ウェブページの表示内容の操作が行なわれてからブラウザがウェブページの表示内容を可視化し、もって視覚標識の表示がなされる。この例ではウェブページのリフローが伴う。
【0046】
ユーザは、単一選択、複数選択、およびアンカー要素選択を行なうことができる。単一選択では、表示されたウェブページにおいて単一の要素が選択される。ユーザは、表示されたウェブページ上の所望の要素上へマウスポインタを移動し、マウスをシングルクリックすることによって単一選択を行なうことができる。マウスクリックによって所望の要素のみが選択され、先に選択された要素は全てクリアされる。またユーザが既に選択されている要素に対して単一選択を行なうと、その要素の選択がクリアされる(例えばその要素は非選択状態となり、視覚標識が除去される)。上述のように、単一選択の実行により、単一の視覚標識が選択要素の周りに描画される(図5参照)。
【0047】
複数選択では、表示されたウェブページにおいて複数の要素が選択される。ユーザは表示されたウェブページ上の所望の要素にマウスポイントを移動し、修正キー(例えば、「制御」キー、「Cmd」キー等)を押したままシングルクリックをすると、選択要素を追加することができる。所望の要素が選択されて視覚標識が可視化され、先に選択した要素はいずれも選択状態を維持する。
【0048】
アンカー選択では、表示されたウェブページにおいてアンカー要素(例えばウェブページリンク、URL等)が選択される。ユーザがアンカー要素を選択すると、関連リンクを自動的に辿ることができなくなる一方、視覚標識が可視化される。またユーザが既に選択されているアンカー要素にアンカー選択を行なうと、そのアンカー要素の選択はクリアされる。アンカー要素は単一選択することもできるし、複数選択することもできる。アンカー要素が選択された場合、ブラウザは、キーボードの修正キーを押してリンクを辿るようにユーザに指示するツールチップ(例えば、ツールチップテキスト「リンクを有効にするにはCtrl+Shiftキーを押してクリック」「リンクを有効にするにはAltキーを押してクリック」等)を表示する構成としてもよい。
【0049】
表示されたウェブページにおいて複数の要素が選択された場合の例を図6に示す。表示されたウェブページの表示内容600は、要素610、620、および630と対応する視覚標識640、650、および660を含んでいる。なおユーザが既に選択されている要素に選択操作を行なうと、その要素に対する選択はクリアされる。
【0050】
表示されたウェブページにおいてアンカー要素が選択された場合の例を図7に示す。表示されたウェブページの表示内容700は、要素710、選択されたアンカー要素720、および、視覚標識730を含んでいる。
【0051】
次に図3のステップ309に示すように、1つ以上のフォント属性値を定義する入力を受け付ける。一般に1つ以上の属性値には、特定のフォントサイズとフォントタイプの少なくとも一方を含み得る。フォント属性値は様々な方法で受け付けることができる。図2に示す例の場合、所望の要素選択を実施すると、ユーザはUI200の制御部(例えば、プレビュータイプメニュー234、スライダ235、およびコンボボックス236等)を操作して、プレビューするのに望ましいフォント属性を選択することができる。例えば、ユーザはフォント属性を選択するにあたり、先ずプレビュータイプメニュー234をマウスでクリックしてフォントタイプのドロップダウンリストを表示させる。次にユーザは、プレビューしたい特定のフォントタイプ(例えば、Helvetica、Times New Roman、Webdings、Comic Sans、Arial等)をリストから探し、当該特定のフォントタイプ上で再度マウスをクリックすると、これを選択することができる。すなわちプレビュータイプメニュー234を操作して受け付けたフォント属性値がユーザにより選択されたフォントタイプを特定する。
【0052】
また、ユーザはコンボボックス236を操作してフォントサイズのリストをドロップダウンさせることによってもフォント属性を選択できる。次にユーザは、プレビューしたい特定のフォントサイズ(例えば12、16、20等)をリストから探し、当該特定のフォントサイズ上でマウスをクリックすると、これを選択することができる。コンボボックス236に特定のフォントサイズをタイプ入力してキーボード上のエンターキーを押してもよい。すなわちコンボボックス236を操作して受け付けたフォント属性値がユーザにより選択されたフォントサイズを特定する。
【0053】
同様に、ユーザはスライダ235を操作することによってもフォント属性を選択できる。例えば、ユーザはスライダ235を左にスライドさせてより小さなサイズのフォントを表示させ、右にスライドさせてより大きなサイズのフォントを表示させることができる。スライダ235により生成・受け付けられるフォント属性は、ユーザがスライダ235を動かした向きに対応する。例えば、位置Xまで動かしたスライダ235は16ポイントのフォントサイズを選択し、位置Yまで動かしたスライダは20ポイントのフォントサイズを選択する。ここで位置Yは位置Xよりも右側である。受け付けるフォント属性は、ユーザがスライダ235を動かした向きに応じてフォントサイズを拡大または縮小させる量を示すようにしてもよい。例えば、スライダ235を左へ−2だけ動かすとフォントサイズを2ポイント縮小し、右へ+2だけ動かすとフォントサイズを2ポイント拡大する。
【0054】
フォント属性はフォント変更コマンドで示すこともできる。この場合、フォント変更コマンドは1つ以上のフォント属性を含み得る。例えば、UI200にフォント変更ボタン(不図示)を設け、これを操作することでフォント変更コマンドを生成する構成とできる。具体的には、フォント変更ボタンを操作に伴ってコンボボックス236の現在のフォントサイズ(例えばコンボボックス236の既定または最後に指定された値)およびプレニュータイプメニュー234の現在のフォントタイプ(例えばプレビュータイプメニュー234の既定または最後に指定されたフォントタイプ)が指定されるように、フォント変更コマンドが生成される。後述するように、フォント変更コマンドにおける各フォント属性は選択された要素に適用される。
【0055】
次に図3のステップ311に示すように、受け付けたフォント属性値に基づいてウェブページの表示内容において選択された要素が修正される。この処理は、ユーザがウェブページの構成要素を改変することなくウェブページ上のフォントをプレビュー可能とするのに寄与する。フォント属性値を受け付けると、ブラウザはウェブページの表示内容において現在選択中の要素に対し、指示された変更を行なう(例えば、記憶されているDOMにおける選択要素に対して変更を行なう)ことができる。現在選択中の要素がなければ、受け付けたフォント属性はウェブページの表示内容の要素に対して適用されない。例えばフォント属性が特定のフォントタイプを指定する場合、ブラウザは選択されたウェブページの表示内容の要素をローカルメモリ内において特定し、特定のフォントタイプに基づく修正を行なうことにより、選択要素のテキストが当該特定のフォントタイプとなるようにする。同様に、フォント属性が特定のフォントサイズを指定する場合、ブラウザは選択されたウェブページの表示内容の要素をローカルメモリ内において特定し、特定のフォントサイズに基づく修正を行なうことにより、選択要素のテキストが当該特定のフォントサイズとなるようにする。
【0056】
なお要素が修正不可能なテキスト(例えば画像中のテキスト等)を含む部分を有することがあり、当該テキストにおいては受け付けたフォント属性をユーザがプレビューできるように可視化することができない。本実施形態では、受け付けたフォント属性で指定された変更を行なうと、要素に対する全ての選択状態がクリアされる。なお選択状態が維持されるようにしてもよい。
【0057】
例えば要素内に含まれた要素のように、選択要素が入れ子要素を含む場合がある。具体的には、パラグラフ要素(例えば、タグ<p>を有するHTML要素)のようなテキスト要素を、アンカー要素(例えば、タグ<a href>を有するHTML要素)の入れ子にすることができる。入れ子要素が更に入れ子要素を含むこともある。本実施形態では、受け付けたフォント属性は、現在選択中の要素(すなわち親要素)にのみ適用可能であり、入れ子要素(すなわち子要素)には適用できない。例えばフォント属性がフォントタイプHelveticaを指定する場合、親要素のみがHelveticaの表示テキストとなるように変更され、子要素はいずれも変更を受けない。なおフォント属性が全ての入れ子要素に再帰的に適用される(すなわち親要素および子要素に適用される)構成としてもよい。例えばフォント属性がフォントタイプHelveticaを指定する場合、親要素および子要素がHelveticaの表示テキストとなるように変更される。
【0058】
次に図3のステップ313に示すように、修正された選択要素を用いてウェブページの表示内容がブラウザ上で可視化される。この処理は、ユーザがウェブページの構成要素を改変することなくウェブページ上のフォントをプレビュー可能とするのに寄与する。受け付けたフォント属性値に基づいて選択要素を修正することにより、ユーザがフォント属性変更をブラウザ上でプレビューできるように、ブラウザの閲覧領域においてウェブページの表示内容が可視化される。
【0059】
ユーザはウェブページの表示内容に複数回のフォント属性変更を施すことができる。例えば、ユーザは表示されたウェブページの表示内容において第1のフォント属性変更をプレビューした後、プレビューを望む第2のフォント属性を選択することができる。第2のフォント属性は選択要素を適宜変更することとなる。例えばフォントサイズ20ポイントを指定すべく受け付けた第1のフォント属性が適用された後、フォントタイプArialを指定すべく受け付けた第2のフォント属性が生成・適用される。プレビューを望む第2のフォント属性を選択する前に、ユーザが選択対象とする要素を変更可能な構成としてもよい。例えばフォントサイズ20ポイントを指定すべく受け付けた第1のフォント属性が適用された後、ユーザは要素選択の追加または取消を行ない、次いでフォントタイプArialを指定すべく受け付けた第2のフォント属性が生成・適用される。ブラウザを通じた選択対象要素の変更およびフォント属性変更の回数は任意とされ得る。
【0060】
ブラウザは、表示されたウェブページの表示内容に対して適用された変更の記録およびリストの少なくとも一方を記憶することができる。例えば、ブラウザはウェブページが最初にロードされてから或いは最後に更新されてから変更された要素のリストを記憶することができる。そのようなリストへのアクセスは、図2に示すUI200の操作(例えば前変更ボタン226や次変更ボタン227の操作)を通じて行なわれる。後述するように、変更がウェブページソースコードにエクスポートされている場合にも、リストへのアクセスが可能である。
【0061】
フォント変更がプレビューされる様子の例を図8に示す。要素801はフォントサイズ30ポイントを指定するフォント属性に基づいて修正され、要素805として表示される。同様に、要素807はフォントタイプImpactを指定するフォント属性に基づいて修正され、要素811として表示される。アンカー要素813はフォントサイズ30ポイントおよびフォントタイプImpactを指定するフォント属性に基づいて修正され、要素817として表示される。同図に示すように、受け付けるフォント属性はフォントサイズの変更を含む場合(要素805および817)と含まない場合(要素811)がある。
【0062】
フォント属性に変更を行なう前に、ウェブページの表示内容における複数の要素を選択する例を図9に示す。表示されたウェブページの表示内容900は、要素901、903、905、907、および909を含んでおり、要素907はハイパーリンクを入れ子として、要素909はリストを入れ子として含んでいる。同図の例では、要素905、907、および909が選択され、視覚標識911、913、および915が表示されている。
【0063】
図9において選択された要素に受け付けたフォント属性が適用されて可視化されたウェブページの表示内容の例を図10に示す。ウェブページの表示内容900は図9と同様に要素901、903、905、907、および909と、視覚標識911、913、および915を含んでおり、要素905、907、および909がフォントタイプComic Sansを指定すべく受け付けたフォント属性に基づいて修正表示されている。
【0064】
図10の状態から受け付けた第2のフォント属性に基づいて要素が変更されたウェブページの表示内容の例を図11に示す。ウェブページの表示内容900は要素901、903、905、907、および909と、視覚標識911、および917を含んでいる。同図においては受け付けた第2のフォント属性が適用される前に要素901および905が選択されており、これらのみが第2のフォント属性に基づいて修正されている。したがって要素903は図9に示す元の状態のままであり、要素907および909は図10に示す状態のままとなる。要素901および905は、フォントサイズ28ポイントを指定すべく受け付けたフォント属性に基づいて修正表示されている。このようにフォント属性の変更にはフォントサイズの拡大が含まれてもよい。場合によっては特定要素のサイズ変更によりウェブページの表示内容のリフローが伴うことがある。
【0065】
ユーザはプレビューしたフォントを用いて可視化されたウェブページの表示内容を印刷することができる。UI200が現在閲覧中のウェブページを印刷するための操作部(不図示)を含む構成としてもよいし、独立したUIに印刷操作部を設ける構成としてもよい。例えば、上述のようにブラウザはフォント管理アプリケーションに含まれ得る。この場合、印刷操作部はフォント管理アプリケーションのUIに設けることができる。ユーザはフォント管理アプリケーションのUIに設けられた操作部を操作して(例えばUIの「ファイル」メニューにおける印刷に対応する項目を選択して)、ブラウザにプレビューされているウェブページを印刷することができる。
【0066】
修正された要素は、ウェブページソースコードにエクスポートすることができる。例えば、修正された要素はローカルに記憶されたDOMから第2のメモリにウェブページソースコード(例えばHTMLやCSSコード)の1つ以上のファイルとしてエクスポートすることができる。エクスポートは、可視化されたウェブページの表示内容のウェブページソースコードに係る1つ以上のファイル生成処理を伴う。例えば修正された要素群を統合する等、エクスポートは可視化されたウェブページの表示内容を第2のメモリに記憶される1つ以上のファイルに統合する処理を伴ってもよい。第2のメモリは、現在ブラウザにロード中のウェブページに対応するURLにおいてインターネット上に公開されるウェブページファイルを含むことができる。エクスポート処理は修正された要素を公開されるウェブページファイルに統合することができる。エクスポート処理を修正要素単位で進行し、ユーザによる承認(または拒否)が必要なウェブページソースコードに対する変更を提案する構成としてもよいし、エクスポート処理を自動的に遂行する構成としてもよい。
【0067】
エクスポート処理は、異なるブラウザ種の間で生じ得る処理の違いを確認すべく構文チェックを伴う構成としてもよい。構文チェックの実施中において、前記生じ得る処理の違いを補償すべくコードの追加と現コードの確定の少なくとも一方が為されるように、修正された要素が更に修正され得る。例えば、入れ子要素の処理の仕方が第1のブラウザ種と第2のブラウザ種とで異なる場合、入れ子要素について構文チェックが行なわれる。入れ子要素が検出されると、当該要素が2つのブラウザ間で問題なく表示されるようにコードの修正あるいは挿入が為される。
【0068】
エクスポート処理はエクスポート処理を支援可能なCSS特定性演算を含み得る。例えばCSS特定性演算は、1つ以上のCSS規則を含む選択された要素とウェブページソースコードの少なくとも一方を処理して修正が必要な1つ以上のCSS規則を特定し、選択要素が適切にエクスポートされるようにできる。これに加え、修正が必要な1つ以上のCSS規則を示す報知をユーザに対して行なう処理を含める構成としてもよい。この場合、ソースコードが適切なフォントスタイルとフォントサイズの少なくとも一方に基づいて修正されるように、1つ以上のCSSに対する変更の提案がユーザに対する報知に伴う構成としてもよい。
【0069】
上記に記載の方法および特徴は、コンピュータ読み取り可能な命令を記憶し得る任意の数のコンピュータ読み取り可能な媒体によっても実施され得る。コンピュータ読み取り可能な媒体の例としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、CD−ROM、DVD、または他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気記憶装置等が挙げられる。
【0070】
上記の実施形態は本発明の理解を容易にするための例示であって、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において改変され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれ得ることは勿論である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にフォントの表示に係るものであり、とりわけ、ウェブページに表示されるフォントをプレビューするためのシステムおよび方法に係るものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ウェブページ設計ツールによって、ユーザは、ハイパーテキスト記述言語(HTML)、カスケーディングスタイルシート(CSS)等で記述することが可能ないくつかの構成要素(例えば、ハイパーリンク、グラフィックス、テキスト等)に基づいてウェブページを作成することが可能になる。例えば、HTMLでは、特定のタグ(例えば、<p>のようなテキスト要素、<dl>のようなリスト要素等)に基づいて要素を指定する。ウェブページの構成要素を設計する場合、設計者は、自身の審美的要求に最も適したフォントの視覚的選択を望む場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の設計ツールでは、設計者がウェブページの構成要素を改変する必要がある。例えば、例えばWYSIWYG(What You See Is What You Get)ウェブページエディタのようなウェブページエディタソフトウェアは、ウェブページのソースコード(例えば、HTMLやCSSコード)を修正することによってウェブページに変更を加えることができる。したがって、従来のウェブページエディタを利用してフォントをプレビューするには、フォントを選択し、ウェブページエディタに現在ロードされているウェブページのソースコードを修正して、新しいソースコードを反映させることになる。改変されたHTMLの制約次第では、選択されたフォントで当該改変されたHTMLを表示するに際し、当該フォントに関するライセンス使用制限に違反する可能性がある。
【0004】
上記に鑑みて、本発明の目的は、ウェブページの構成要素を改変することなく、クライアントレベルでウェブページ上のフォントをプレビューするシステムおよび方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るシステムは、ウェブページを閲覧し、表示されたウェブページ中の要素を選択し、当該ウェブページ上でフォントをプレビューするためのブラウザを含む。ブラウザは、タイトルバー、ナビゲーションバー、ステータスバー、ウェブページ表示領域といったユーザインタフェースを含み得る。ブラウザとユーザインターフェースの少なくとも一方は、表示されたウェブページの要素を選択するにあたって当該ウェブページのリフローを伴わないように構成され得る。ブラウザはフォントをサーバからダウンロードし、これをプレビュー目的にのみ有効とすることができる。
【0006】
本発明に係る方法によれば、演算装置によりブラウザにおいてウェブページを受信し、前記ウェブページとは異なるウェブページの表示内容をメモリに記憶し、前記ウェブページの表示内容をブラウザにおいて可視化し、前記ウェブページの表示内容における少なくとも1つの要素の選択を受け付け、フォントタイプとフォントサイズの少なくとも一方を含む、少なくとも1つのフォント属性値を定義する入力を受け付け、前記ウェブページの表示内容において選択された前記要素を、前記受け付けた少なくとも1つのフォント属性値に基づいて修正し、前記受け付けたフォント属性値に応じたフォント表示特性で前記ウェブページをプレビューすべく、前記選択および修正された要素を用いて前記ウェブページの表示内容を前記ブラウザにおいて可視化する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施形態に係るデータ処理システムを示す図である。
【図2】ウェブページの閲覧および当該ウェブページ上のフォントをプレビューするユーザインターフェースを示す図である。
【図3】ウェブページをブラウザで閲覧し、当該ウェブページの構成要素を改変することなくフォント変更をプレビューする方法の例を示すフローチャートである。
【図4】ウェブページのロード処理進行状態を報知する表示の例を示す図である。
【図5】表示されたウェブページの表示内容において選択要素を示す視覚標識の例を示す図である。
【図6】複数の選択要素を含むウェブページの表示内容の表示例を示す図である。
【図7】非選択要素と選択されたアンカー要素とを含むウェブページの表示内容の例を示す図である。
【図8】プレビュー可能なフォント変更の例を示す図である。
【図9】選択要素にフォント属性の変更を加える前の、複数の選択要素を含むウェブページの表示内容の例を示す図である。
【図10】図9のウェブページの表示内容において、受け付けたフォント属性変更を選択要素に適用して表示を行なった場合の例を示す図である。
【図11】図10のウェブページの表示内容において、受け付けた第2のフォント属性変更を選択要素に適用して表示を行なった場合の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の態様は、ウェブページの構成要素を改変することなく、ウェブページ上のフォントをプレビューする(すなわちフォントを非破壊的にプレビューする)ためのシステムおよび方法に関するものである。
【0009】
図1に示すように、本明細書に記載の方法および技法は、コンピュータシステム環境100(以下、単にシステム環境100と称する)に用いられるコンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラム製品群の組合せとして実施することができる。コンピュータシステム環境100は汎用演算装置を指すものであり、例えばデスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットワークサーバ、携帯演算装置、携帯端末、スマートフォン、携帯電話、分散コンピュータネットワーク装置、および本明細書に記載のように動作するのに必要な構成要素または能力を備えて本発明の実施形態に基づく専用装置として構成され得るその他の装置が挙げられる。
【0010】
システム環境100はCPUまたは他のプロセッサ103、RAMまたは他の揮発性メモリ105、ROMまたは他のブートメモリ107、ネットワークインターフェース109(例えばイーサネット(登録商標)、無線ネットワークインタフェース、モデム等)、入出力ポート111(例えばキーボード、マウス、モニタ、プリンタ、USBポート、シリアルポート、パラレルポート、IEEE1394/ファイアワイヤポート等)、および不揮発性メモリ113(例えば、固定ディスク、光ディスク、ホログラフィックストレージ、リムーバブル記憶媒体、フラッシュディスク等)を備え得る。コンピュータはネットワークインターフェース109を通じてインターネット、LAN、WAN、PAN等のネットワークに接続する。
【0011】
システム環境100は、様々なプログラム、アプリケーション、およびデータをメモリ113に記憶保持可能であり、それらはOSソフトウェア115、フォントモジュール117(例えば1つ以上のプラグインや他のフォントソフトウェア)、データ119(例えばウェブページ、フォントファイル、および本明細書に記載の他のデータ)、および、ブラウザソフトウェア121(例えば、ウェブページを処理して表示するためのソフトウェア等)を含むが、これらに限られるものではない。
【0012】
本発明は、コンピュータが利用可能なデータとコンピュータが実行可能な命令の少なくとも一方により実現される。1つ以上のプログラムモジュールが例として挙げられ、1つ以上のフォントをレンダリング(可視化)してディスプレイやプリンタのような装置で出力する1つ以上のコンピュータ等の装置によって実行される。一般にプログラムモジュールはルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造等を含んでおり、プログラムモジュールがコンピュータのプロセッサまたは他のデータ処理装置によって実行される際に、特定タスクの実行または特定抽象データ型の具現化を行なう。
【0013】
コンピュータで実行可能な命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、固体メモリ、RAM等のようなコンピュータ可読媒体に記憶することができる。当業者には明らかなように、プログラムモジュールの機能は必要に応じて結合あるいは分散が可能である。また機能の少なくとも一部は、集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等のようなファームウェア、またはこれらと同等のハードウェアで具現化することができる。本発明を有効に実施するための特定のデータ構造は、本明細書に記載のコンピュータが実行可能な命令およびコンピュータが利用可能なデータの範囲内で考慮される。
【0014】
図1に示すように、システム環境100は、オペレーティングシステム(OS)115およびネットワークインタフェース109と情報をやり取りするブラウザ121を含み得る。オペレーティングシステム115にはフォントを有効にするためのアプリケーションプログラムインタフェースが含まれており、ブラウザ121を含めてOS115上で動作する処理においては、有効になったフォントにアクセスし、利用することができる。フォントは、フォントフォルダおよびシステムレジストリデータベースに記憶可能である。
【0015】
システム環境100は、OS115とブラウザ121の少なくとも一方と情報をやり取りする印刷システムを含み得る。またシステム環境100は、ダウンロード可能なフォントを提供するフォント管理サーバを含み得る。当該フォントは一度ダウンロードされるとOS115によって有効化され、ブラウザ121が利用できるようになる。
【0016】
システム環境100は、フォント管理アプリケーションの構成要素としてブラウザ121を含み得る。この場合、ユーザはフォント管理アプリケーションを操作して(例えば「ウェブプレビュー」オプションを選択して)ブラウザ121を開くことができる。フォント管理アプリケーションがブラウザ121を開く手法としては、ブラウザ121を利用するプレビューモードに入る、フォント管理アプリケーションユーザインタフェースにおいてブラウザ121のための新しいタブを開く、ブラウザ121のための新しいウィンドウを開く(例えば「ウェブページプレビュー」ウィンドウ等としてブラウザ121を開く)等が挙げられる。
【0017】
ユーザ入力装置の例としては、マウス、キーボード、トラックボール、タッチスクリーン、音声認識回路、赤外線制御装置等が挙げられるが、これに限られるものではない。
【0018】
ユーザは、システム環境100を操作しつつ、ブラウザ121でウェブページを閲覧することができる。例えば、ユーザはブラウザ121とネットワークインタフェース109の少なくとも一方を操作して、1つ以上のネットワーク(例えばインターネット)からウェブページをダウンロードすることによって、ブラウザ121で当該ダウンロードしたウェブページを閲覧することができる。
【0019】
ウェブページを閲覧し、当該ウェブページ上のフォントをプレビューするためのブラウザ121(図1)のようなブラウザのユーザインターフェース(UI)200の例を図2に示す。UI200を操作することによって、ユーザは現在閲覧中のウェブページ上のフォントをプレビューすることができる(詳細は後述)。同図には、4つの独立したペイン領域、すなわち、タイトルバー210、ナビゲーションバー220、ステータスバー230、および、ウェブページ表示領域240が示されている。
【0020】
タイトルバー210は、ブラウザにロードされた現在のウェブページのタイトルを表示するためのタイトル表示領域202と、ブラウザを隠すためのボタン204を含み得る。UI200は、特定の項目についてより多くの情報をユーザに提供し得るツールチップテキストを含み得る。例えばマウスポインタをある特定の項目の上に置くと、ウィンドウがポップアップして、ツールチップテキストを表示することができる。ブラウザは、UI200を起動すると前回閲覧したウェブページを自動的にロードする構成とできる。
【0021】
ナビゲーションバー220は、ユーザが異なるウェブページ間を行き来したり、プレビューされている変更(例えば現在閲覧中のウェブページのフォントに対する変更)の履歴を確認できるようにする制御を可能とする。図2に示すように、ナビゲーションバー220は、逆方向履歴ボタン221、順方向履歴ボタン222、URLコンボボックス223、ページ更新ボタン224、ページ表示停止ボタン225、前変更ボタン226、および次変更ボタン227を含み得る。前変更ボタン226および次変更ボタン227はいずれか一方を設ける構成でもよい。
【0022】
逆方向履歴ボタン221は、ブラウザにウェブページ表示履歴を1つ戻らせる制御を可能とする。順方向履歴ボタン222は、ブラウザにウェブページ表示履歴を1つ進ませる制御を可能とする。ブラウザのウェブページ履歴が存在しない場合、逆方向履歴ボタン221および順方向履歴ボタン222を無効にすることができる。逆方向履歴ボタン221には、ツールチップテキスト(例えば「1ページ戻るにはここをクリック」等)を関連付けることができる。順方向ボタン222には、ツールチップテキスト(例えば「1ページ進むにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0023】
URLコンボボックス223は、アドレスバー機能に関する制御を可能にする。例えば、ユーザはURLコンボボックス223にウェブページのURLを入力し、キーボードのエンターボタンを押すことによってウェブページ間を移動することが可能になる。いったんウェブページがUI200にロードされると、当該ウェブページのURLはURLコンボボックス223に保存される。具体的には、URLコンボボックス223用のウェブページURLリストの一部として保存される。保存されたウェブページURLリストは、UI200のセッションが有効な間は存続可能である。
【0024】
URLコンボボックス223は、そこに入力されたテキストに基づき、当該入力されたURLと一致する部分を含む複数のウェブページURL候補を提示することができる。ユーザはURLコンボボックス223を操作して(例えばドロップダウンを用いて保存されているURLリストを表示させて)所望のURLを選択することにより、ウェブページを移動することができる。URLコンボボックス223には、ツールチップテキスト(例えば、「プレビューするウェブページのアドレスを入力」等)を関連付けることができる。
【0025】
ページ更新ボタン224は、UI200で現在閲覧中の(表示されている)ウェブページの内容を更新するための制御を可能にする。ウェブページを更新すると、現在のウェブページに加えられたフォント変更を表示されているウェブページから除去することが可能になる(フォントプレビューの例を後述する)。ページ更新ボタン224には、URLコンボボックス223は、ツールチップテキスト(例えば、「現在のページを更新するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0026】
ページ表示停止ボタン225は、現在のウェブページの表示(ロード)処理を停止するための制御を可能にする。ウェブページをダウンロード中でなければ、ページ表示停止ボタン225を操作しても何も起こらない。ページ表示停止ボタン225には、ツールチップテキスト(例えば、「ページの表示を停止するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0027】
前変更ボタン226および次変更ボタン227は、プレビューした変更の履歴(例えば現在閲覧中のウェブページのフォントに対する変更の履歴)を巡回するための制御を可能にする。例えば、次変更ボタン227を操作すると、現在閲覧中のページが有する変更履歴における次の要素へ移動が可能となる。同様に、前変更ボタン226を操作すると、現在閲覧中のページが有する変更履歴における前の要素へ移動が可能となる。変更履歴中における選択中の要素、前の要素、次の要素は相互に関連付けられている。前変更ボタン226および次変更ボタン227は、情報ブラウザペインに含まれ得る。前変更ボタン226および次変更ボタン227は、現在閲覧中のウェブページに変更が加えられるまで無効にすることができる。UI200は、情報閲覧ペイン(不図示)を含み得る。これは現在閲覧中のウェブページにおいてプレビューされた変更の概要表示(例えばプレビューされた変更、当該変更により修正された要素の詳細等のリスト表示)を行なうものである。前変更ボタン226、および次変更ボタン227には、ツールチップテキスト(例えば、「本ページへの前の変更を示すにはここをクリック」、「本ページへの次の変更を示すにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0028】
ステータスバー230は、ユーザがウェブページを構成する要素の選択を管理し、プレビューのためにウェブページに変更を加え、ナビゲーションバー200の見え方を管理する制御を可能にする。図2に示すように、ステータスバー230は、ページ全体選択ボタン231、選択クリアボタン232、ナビゲーションバー表示/非表示ボタン233、プレビュータイプメニュー234、フォントサイズ制御スライダ235、およびフォントサイズ制御コンボボックス236を含み得る。フォントサイズ制御スライダ235およびフォントサイズ制御コンボボックス236の少なくとも一方を含む構成としてもよい。
【0029】
ページ全体選択ボタン231が操作されると、現在有効な要素選択を全てクリアして現在閲覧中のウェブページ上に表示された視覚標識を全て除去し、代わりに現在閲覧中のウェブページ上の全ての要素を選択して当該ウェブページの外縁の周りに視覚標識を描画する制御を可能にする。ページ本体選択ボタン231には、ツールチップテキスト(例えば、「プレビューページ全体を選択するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0030】
選択クリアボタン232が操作されると、現在有効な要素選択を全てクリアして現在閲覧中のウェブページ上に表示された視覚標識を全て除去する制御を可能にする。選択クリアボタン232には、ツールチップテキスト(例えば、「選択をクリアするにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0031】
ナビゲーションバー表示/非表示ボタン233(以下単に表示/非表示ボタンと称する)が操作されると、ナビゲーションバー220を表示あるいは非表示にする制御を可能にする。例えば、ナビゲーションバー220が表示されている状態でユーザが表示/非表示ボタン233を操作すると、ナビゲーションバー220は非表示状態となる。同様に、ナビゲーションバー220が非表示の状態でユーザが表示/非表示ボタン233を操作すると、ナビゲーションバー220が表示状態になる。表示/非表示ボタン233には、ツールチップテキスト(例えば、「ナビゲーションバーを表示/非表示するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0032】
プレビュータイプメニュー234は、プレビューされ得るフォントを閲覧し、現在閲覧中のウェブページにおいて選択された要素においてプレビューされる所望のフォントをユーザが選べるようにするための制御を可能にする。例えば、ユーザはプレビュータイプメニュー234を操作して動作中のブラウザが使用可能なフォントのリストを開くことができる。ブラウザが利用可能なフォントは、OS115(図1)のようなOSや上述のフォント管理アプリケーションを通じて提供され得る。これに加えてあるいは代えて、ブラウザが利用可能なフォントは、フォント管理サーバからダウンロードされたものであってもよい。同様にして、インターネットやワールドワイドウェブからダウンロードされたものであってもよい。
【0033】
ブラウザは、インターネット、ワールドワイドウェブ、およびフォント管理サーバの少なくとも一つからフォントをダウンロードし、当該フォントをプレビュー目的のみに有効とする(例えば、ブラウザだけがダウンロードしたフォントにアクセス・利用できるようにする)構成とできる。詳しくは後述するが、プレビュータイプメニュー234においてフォントを選択した後、ブラウザは選択したフォントタイプを受信し、現在閲覧中のウェブページにおいて選択された要素を修正して当該フォントタイプをプレビューすることができる。プレビュータイプメニュー234には、ツールチップテキスト(例えば、「プレビューに利用可能なフォントを表示するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0034】
プレビュータイプメニュー234は、表示されたウェブページにおいて最後に選択された要素に対応する既定値を持ち得る。選択された要素が無い場合、プレビュータイプメニュー234は所定のスキームに従って既定値(例えば表示されたウェブページにおける最初の要素のフォントタイプ、ブラウザによって予め定められたフォントタイプ等)をとり得る。要素が選択されると、プレビュータイプメニュー234の現在の値が更新され得る。例えば、表示されたウェブページの最後の選択要素のフォントタイプに対応する値を持つように更新され得る。
【0035】
フォントサイズ制御スライダ235(以下単にスライダ235と称する)およびフォントサイズ制御コンボボックス236(以下単にコンボボックス236と称する)は、現在閲覧中のウェブページ上の選択要素においてユーザがプレビューしたい特定フォントサイズを選択するための制御を可能にする。詳細は後述するが、フォントサイズを選択した後、動作中のブラウザは選択したフォントサイズを受信し、現在閲覧中のウェブページにおいて選択された要素を修正して当該フォントサイズをプレビューすることができる。例えば、ユーザはスライダ235を操作して(例えば左右にスライドさせて)、現在閲覧中のウェブページにおいて現在選択中の要素のフォントサイズを拡大/縮小することができる。またユーザはコンボボックス236を操作して(例えばコンボボックスをクリックしてドロップダウンリストに列挙される数字から特定のフォントサイズを選択して)、現在閲覧中のウェブページにおいて現在選択中の要素について特定のフォントサイズを選択することができる。スライダ235およびコンボボックス236には、ツールチップテキスト(例えば、「フォントサイズを修正するにはここをクリック」等)を関連付けることができる。
【0036】
スライダ235およびコンボボックス236は、表示されたウェブページにおいて最後に選択された要素のフォントサイズに対応する既定値をを持ち得る。選択された要素が無い場合、所定のスキームに従って既定値(例えば表示されたウェブページにおける最初の要素のフォントサイズ、ブラウザによって予め定められたフォントサイズ等)をとり得る。要素が選択されると、スライダ235およびコンボボックス236の現在の値が更新され得る。例えば、表示されたウェブページの最後の選択要素のフォントサイズに対応する値を持つように更新され得る。
【0037】
図2に示すように、UI200にウェブページを表示するためのペインがウェブページ表示領域240に設けられている。ウェブページ表示領域240は、ユーザがウェブページの構成要素に加えられる変更を視査できるようにする。例えば、ユーザがステータスバー230に設けられた項目を利用してUI200に現在閲覧中のウェブページのフォントに変更を加えると、ウェブページ表示領域240においてその変更を確認することができる。詳しくは後述するが、ウェブページ表示領域240をユーザが操作することにより表示されているウェブページにおいて1つ以上の要素を選択可能な構成としてもよい。
【0038】
上述のようにウェブページがUI200にロードされ、表示されることにより、当該ウェブページの構成要素を改変することなくフォントをプレビューすることができる。ここでブラウザは、ワールドワイドウェブやインターネットに現在公開されているウェブページ(すなわち、URLによってワールドワイドウェブやインターネットでアクセス可能なウェブページ)にアクセスし、当該ウェブページに対してフォント変更を適用する前に当該変更をプレビューすることができる。
【0039】
図3は、ブラウザにウェブページを表示し、ウェブページの構成要素を改変することなくフォント変更をプレビューする方法の例を示すフローチャートである。ステップ301においてウェブページがブラウザに受信される。受信は様々な手法で行なわれ得るが、一般にブラウザがウェブページアドレスに対応するウェブページにアクセスし、当該ウェブページのダウンロードを開始する。例えば、ユーザがブラウザのアドレスフィールドに所望のウェブページアドレスを入力すると、ブラウザがウェブページの受信を開始できる。あるいは図2に示すように、ウェブサイトのURLをURLコンボボックス223に入力し、キーボードのエンターキーを押下してもよい。UI200は、その起動時に前回最後に表示されたウェブページに自動的にアクセスし、当該ウェブページを表示する構成としてもよい。
【0040】
ブラウザは、自身が受信しているウェブページのロード処理の進捗状況を示す表示領域を含み得る。このような表示領域の例を図4の(A)および(B)に示す。表示部はタスク名410、処理進捗420、および進捗メッセージ430を含む。タスク名410は、ブラウザに関連したテキスト(例えば「ウェブプレビュー」)とすることができる。処理進捗420は、ウェブページのロード処理を記述するテキスト(例えば「ページ内容のダウンロード」)とすることができる。進捗メッセージ430は、ロードされているウェブページに関連したテキスト(例えば現在ダウンロードしているウェブページのドメイン名)とすることができる。図4の(A)に示すように、グラフィック形式で進捗状況を示す進捗バー440を用いてユーザに報知することもできる。例えば、現在の進捗に応じて進捗バー440の0〜100%の領域に陰影付けを施す。進捗バー440は、ダウンロードされているウェブページの各項目(例えばウェブページの個々のフレーム、画像、マークアップ等)毎に進捗を報告する構成とできる。この場合、進捗バー440は、ページによっては100%の進捗を複数回(ダウンロードされた項目毎に)報告することになる。
【0041】
図3のステップ303に示すように、受信したウェブページの表示内容がメモリに記憶される。このことは、ユーザがウェブページの構成要素を改変することなくウェブページ上のフォントをプレビュー可能とするのに寄与する。ウェブページの表示内容は、いくつかの異なる形式で記憶することができ、例えばウェブページのローカルコピー(例えば、HTMLソースコード)やドキュメントオブジェクトモデル(DOM)表現とすることができる。ウェブページに処理を施してDOM表現を生成することが必要になる場合、例えばHTMLコードが構文解析されてDOM表現に変換され得る。こうした処理は当該表現がローカルメモリに記憶されて実行される。あるいは、まずウェブページを記憶し、次いで当該ウェブページを処理してDOM表現に変換することも可能である。一般にDOMには1つ以上の要素が含まれており、これは少なくともウェブページの構成要素に対応する。
【0042】
次に図3のステップ305に示すように、ウェブページの表示内容がブラウザで可視化される。この処理は、ユーザがウェブページの構成要素を改変することなくウェブページ上のフォントをプレビュー可能とするのに寄与する。この処理によってユーザにウェブページの現在の表示が提供される。例えば、ウェブページの表示内容をブラウザの表示領域(例えば図2のウェブページ表示領域240)に可視化して、ユーザにウェブページの現在の表示を提供することができる。ウェブページの表示内容の要素がローカルメモリに記憶されているので、当該要素をブラウザで可視化することができる。ウェブページの表示内容がローカルメモリに完全に記憶されている場合にのみブラウザが当該表現を可視化可能とする構成としてもよい。
【0043】
次に図3のステップ307に示すように、可視化されたウェブページの表示内容における1つ以上の要素の選択を受け付ける。ユーザは表示された要素に操作を加えて1つ以上の要素の選択を行なうことができる。例えば、ブラウザの表示領域における所望の要素の上でマウスポインタを移動させることによって表示されたウェブページの表示内容における1つ以上の要素を選択することができる。要素が選択されると、ユーザはフォントタイプとサイズの少なくとも一方を修正して、選択要素のフォントがどれほど違って見えるかをプレビューすることができる(詳しくは後述する)。ブラウザは、現在選択中の要素のレコードとリストの少なくとも一方(例えば、記憶されているDOMにおける現在選択中の要素に対する参照を含んだデータアレイ)を記憶することができる。さらに、表示されたウェブページの表示内容の要素が選択されると、その要素が選択されたことを表示するように、視覚標識が可視化される。例えば、実線、破線、および強調表示線の少なくとも1つを用いて選択された要素の外周(または同様の領域)を可視化することができる。選択した領域に陰影を付けて、当該領域が選択されたことを示すようにしてもよい。
【0044】
表示されたウェブページの表示内容500における選択要素520を示す視覚標識510の例を図5に示す。視覚標識は、表示されたウェブページがリフロー(コンテンツの再配置)しないように可視化される。表示されたウェブページに対する変更(例えば、表示されたDOMの要素に対する変更)によって、ドキュメントの内容(例えば、要素、テキスト等)の位置が変わる場合に、ドキュメントリフローが生じる可能性がある。視覚標識を可視化するとウェブページのリフローが生じる場合、ブラウザはウェブページの領域や要素が表示されるとコールバックを行なうように構成される。ブラウザがコンポーネントオブジェクトモデル(COM)インタフェースを利用する場合は、COMコールバック関数が実行される。例えば、視覚標識が関わる領域や要素に係るコールバックを受信した後で、当該視覚標識の可視化が(例えばGDI+を使用して)行なわれる。
【0045】
視覚表現を含むようにウェブページの表示内容を操作する構成としてもよい。この場合、ウェブページの表示内容の操作が行なわれてからブラウザがウェブページの表示内容を可視化し、もって視覚標識の表示がなされる。この例ではウェブページのリフローが伴う。
【0046】
ユーザは、単一選択、複数選択、およびアンカー要素選択を行なうことができる。単一選択では、表示されたウェブページにおいて単一の要素が選択される。ユーザは、表示されたウェブページ上の所望の要素上へマウスポインタを移動し、マウスをシングルクリックすることによって単一選択を行なうことができる。マウスクリックによって所望の要素のみが選択され、先に選択された要素は全てクリアされる。またユーザが既に選択されている要素に対して単一選択を行なうと、その要素の選択がクリアされる(例えばその要素は非選択状態となり、視覚標識が除去される)。上述のように、単一選択の実行により、単一の視覚標識が選択要素の周りに描画される(図5参照)。
【0047】
複数選択では、表示されたウェブページにおいて複数の要素が選択される。ユーザは表示されたウェブページ上の所望の要素にマウスポイントを移動し、修正キー(例えば、「制御」キー、「Cmd」キー等)を押したままシングルクリックをすると、選択要素を追加することができる。所望の要素が選択されて視覚標識が可視化され、先に選択した要素はいずれも選択状態を維持する。
【0048】
アンカー選択では、表示されたウェブページにおいてアンカー要素(例えばウェブページリンク、URL等)が選択される。ユーザがアンカー要素を選択すると、関連リンクを自動的に辿ることができなくなる一方、視覚標識が可視化される。またユーザが既に選択されているアンカー要素にアンカー選択を行なうと、そのアンカー要素の選択はクリアされる。アンカー要素は単一選択することもできるし、複数選択することもできる。アンカー要素が選択された場合、ブラウザは、キーボードの修正キーを押してリンクを辿るようにユーザに指示するツールチップ(例えば、ツールチップテキスト「リンクを有効にするにはCtrl+Shiftキーを押してクリック」「リンクを有効にするにはAltキーを押してクリック」等)を表示する構成としてもよい。
【0049】
表示されたウェブページにおいて複数の要素が選択された場合の例を図6に示す。表示されたウェブページの表示内容600は、要素610、620、および630と対応する視覚標識640、650、および660を含んでいる。なおユーザが既に選択されている要素に選択操作を行なうと、その要素に対する選択はクリアされる。
【0050】
表示されたウェブページにおいてアンカー要素が選択された場合の例を図7に示す。表示されたウェブページの表示内容700は、要素710、選択されたアンカー要素720、および、視覚標識730を含んでいる。
【0051】
次に図3のステップ309に示すように、1つ以上のフォント属性値を定義する入力を受け付ける。一般に1つ以上の属性値には、特定のフォントサイズとフォントタイプの少なくとも一方を含み得る。フォント属性値は様々な方法で受け付けることができる。図2に示す例の場合、所望の要素選択を実施すると、ユーザはUI200の制御部(例えば、プレビュータイプメニュー234、スライダ235、およびコンボボックス236等)を操作して、プレビューするのに望ましいフォント属性を選択することができる。例えば、ユーザはフォント属性を選択するにあたり、先ずプレビュータイプメニュー234をマウスでクリックしてフォントタイプのドロップダウンリストを表示させる。次にユーザは、プレビューしたい特定のフォントタイプ(例えば、Helvetica、Times New Roman、Webdings、Comic Sans、Arial等)をリストから探し、当該特定のフォントタイプ上で再度マウスをクリックすると、これを選択することができる。すなわちプレビュータイプメニュー234を操作して受け付けたフォント属性値がユーザにより選択されたフォントタイプを特定する。
【0052】
また、ユーザはコンボボックス236を操作してフォントサイズのリストをドロップダウンさせることによってもフォント属性を選択できる。次にユーザは、プレビューしたい特定のフォントサイズ(例えば12、16、20等)をリストから探し、当該特定のフォントサイズ上でマウスをクリックすると、これを選択することができる。コンボボックス236に特定のフォントサイズをタイプ入力してキーボード上のエンターキーを押してもよい。すなわちコンボボックス236を操作して受け付けたフォント属性値がユーザにより選択されたフォントサイズを特定する。
【0053】
同様に、ユーザはスライダ235を操作することによってもフォント属性を選択できる。例えば、ユーザはスライダ235を左にスライドさせてより小さなサイズのフォントを表示させ、右にスライドさせてより大きなサイズのフォントを表示させることができる。スライダ235により生成・受け付けられるフォント属性は、ユーザがスライダ235を動かした向きに対応する。例えば、位置Xまで動かしたスライダ235は16ポイントのフォントサイズを選択し、位置Yまで動かしたスライダは20ポイントのフォントサイズを選択する。ここで位置Yは位置Xよりも右側である。受け付けるフォント属性は、ユーザがスライダ235を動かした向きに応じてフォントサイズを拡大または縮小させる量を示すようにしてもよい。例えば、スライダ235を左へ−2だけ動かすとフォントサイズを2ポイント縮小し、右へ+2だけ動かすとフォントサイズを2ポイント拡大する。
【0054】
フォント属性はフォント変更コマンドで示すこともできる。この場合、フォント変更コマンドは1つ以上のフォント属性を含み得る。例えば、UI200にフォント変更ボタン(不図示)を設け、これを操作することでフォント変更コマンドを生成する構成とできる。具体的には、フォント変更ボタンを操作に伴ってコンボボックス236の現在のフォントサイズ(例えばコンボボックス236の既定または最後に指定された値)およびプレニュータイプメニュー234の現在のフォントタイプ(例えばプレビュータイプメニュー234の既定または最後に指定されたフォントタイプ)が指定されるように、フォント変更コマンドが生成される。後述するように、フォント変更コマンドにおける各フォント属性は選択された要素に適用される。
【0055】
次に図3のステップ311に示すように、受け付けたフォント属性値に基づいてウェブページの表示内容において選択された要素が修正される。この処理は、ユーザがウェブページの構成要素を改変することなくウェブページ上のフォントをプレビュー可能とするのに寄与する。フォント属性値を受け付けると、ブラウザはウェブページの表示内容において現在選択中の要素に対し、指示された変更を行なう(例えば、記憶されているDOMにおける選択要素に対して変更を行なう)ことができる。現在選択中の要素がなければ、受け付けたフォント属性はウェブページの表示内容の要素に対して適用されない。例えばフォント属性が特定のフォントタイプを指定する場合、ブラウザは選択されたウェブページの表示内容の要素をローカルメモリ内において特定し、特定のフォントタイプに基づく修正を行なうことにより、選択要素のテキストが当該特定のフォントタイプとなるようにする。同様に、フォント属性が特定のフォントサイズを指定する場合、ブラウザは選択されたウェブページの表示内容の要素をローカルメモリ内において特定し、特定のフォントサイズに基づく修正を行なうことにより、選択要素のテキストが当該特定のフォントサイズとなるようにする。
【0056】
なお要素が修正不可能なテキスト(例えば画像中のテキスト等)を含む部分を有することがあり、当該テキストにおいては受け付けたフォント属性をユーザがプレビューできるように可視化することができない。本実施形態では、受け付けたフォント属性で指定された変更を行なうと、要素に対する全ての選択状態がクリアされる。なお選択状態が維持されるようにしてもよい。
【0057】
例えば要素内に含まれた要素のように、選択要素が入れ子要素を含む場合がある。具体的には、パラグラフ要素(例えば、タグ<p>を有するHTML要素)のようなテキスト要素を、アンカー要素(例えば、タグ<a href>を有するHTML要素)の入れ子にすることができる。入れ子要素が更に入れ子要素を含むこともある。本実施形態では、受け付けたフォント属性は、現在選択中の要素(すなわち親要素)にのみ適用可能であり、入れ子要素(すなわち子要素)には適用できない。例えばフォント属性がフォントタイプHelveticaを指定する場合、親要素のみがHelveticaの表示テキストとなるように変更され、子要素はいずれも変更を受けない。なおフォント属性が全ての入れ子要素に再帰的に適用される(すなわち親要素および子要素に適用される)構成としてもよい。例えばフォント属性がフォントタイプHelveticaを指定する場合、親要素および子要素がHelveticaの表示テキストとなるように変更される。
【0058】
次に図3のステップ313に示すように、修正された選択要素を用いてウェブページの表示内容がブラウザ上で可視化される。この処理は、ユーザがウェブページの構成要素を改変することなくウェブページ上のフォントをプレビュー可能とするのに寄与する。受け付けたフォント属性値に基づいて選択要素を修正することにより、ユーザがフォント属性変更をブラウザ上でプレビューできるように、ブラウザの閲覧領域においてウェブページの表示内容が可視化される。
【0059】
ユーザはウェブページの表示内容に複数回のフォント属性変更を施すことができる。例えば、ユーザは表示されたウェブページの表示内容において第1のフォント属性変更をプレビューした後、プレビューを望む第2のフォント属性を選択することができる。第2のフォント属性は選択要素を適宜変更することとなる。例えばフォントサイズ20ポイントを指定すべく受け付けた第1のフォント属性が適用された後、フォントタイプArialを指定すべく受け付けた第2のフォント属性が生成・適用される。プレビューを望む第2のフォント属性を選択する前に、ユーザが選択対象とする要素を変更可能な構成としてもよい。例えばフォントサイズ20ポイントを指定すべく受け付けた第1のフォント属性が適用された後、ユーザは要素選択の追加または取消を行ない、次いでフォントタイプArialを指定すべく受け付けた第2のフォント属性が生成・適用される。ブラウザを通じた選択対象要素の変更およびフォント属性変更の回数は任意とされ得る。
【0060】
ブラウザは、表示されたウェブページの表示内容に対して適用された変更の記録およびリストの少なくとも一方を記憶することができる。例えば、ブラウザはウェブページが最初にロードされてから或いは最後に更新されてから変更された要素のリストを記憶することができる。そのようなリストへのアクセスは、図2に示すUI200の操作(例えば前変更ボタン226や次変更ボタン227の操作)を通じて行なわれる。後述するように、変更がウェブページソースコードにエクスポートされている場合にも、リストへのアクセスが可能である。
【0061】
フォント変更がプレビューされる様子の例を図8に示す。要素801はフォントサイズ30ポイントを指定するフォント属性に基づいて修正され、要素805として表示される。同様に、要素807はフォントタイプImpactを指定するフォント属性に基づいて修正され、要素811として表示される。アンカー要素813はフォントサイズ30ポイントおよびフォントタイプImpactを指定するフォント属性に基づいて修正され、要素817として表示される。同図に示すように、受け付けるフォント属性はフォントサイズの変更を含む場合(要素805および817)と含まない場合(要素811)がある。
【0062】
フォント属性に変更を行なう前に、ウェブページの表示内容における複数の要素を選択する例を図9に示す。表示されたウェブページの表示内容900は、要素901、903、905、907、および909を含んでおり、要素907はハイパーリンクを入れ子として、要素909はリストを入れ子として含んでいる。同図の例では、要素905、907、および909が選択され、視覚標識911、913、および915が表示されている。
【0063】
図9において選択された要素に受け付けたフォント属性が適用されて可視化されたウェブページの表示内容の例を図10に示す。ウェブページの表示内容900は図9と同様に要素901、903、905、907、および909と、視覚標識911、913、および915を含んでおり、要素905、907、および909がフォントタイプComic Sansを指定すべく受け付けたフォント属性に基づいて修正表示されている。
【0064】
図10の状態から受け付けた第2のフォント属性に基づいて要素が変更されたウェブページの表示内容の例を図11に示す。ウェブページの表示内容900は要素901、903、905、907、および909と、視覚標識911、および917を含んでいる。同図においては受け付けた第2のフォント属性が適用される前に要素901および905が選択されており、これらのみが第2のフォント属性に基づいて修正されている。したがって要素903は図9に示す元の状態のままであり、要素907および909は図10に示す状態のままとなる。要素901および905は、フォントサイズ28ポイントを指定すべく受け付けたフォント属性に基づいて修正表示されている。このようにフォント属性の変更にはフォントサイズの拡大が含まれてもよい。場合によっては特定要素のサイズ変更によりウェブページの表示内容のリフローが伴うことがある。
【0065】
ユーザはプレビューしたフォントを用いて可視化されたウェブページの表示内容を印刷することができる。UI200が現在閲覧中のウェブページを印刷するための操作部(不図示)を含む構成としてもよいし、独立したUIに印刷操作部を設ける構成としてもよい。例えば、上述のようにブラウザはフォント管理アプリケーションに含まれ得る。この場合、印刷操作部はフォント管理アプリケーションのUIに設けることができる。ユーザはフォント管理アプリケーションのUIに設けられた操作部を操作して(例えばUIの「ファイル」メニューにおける印刷に対応する項目を選択して)、ブラウザにプレビューされているウェブページを印刷することができる。
【0066】
修正された要素は、ウェブページソースコードにエクスポートすることができる。例えば、修正された要素はローカルに記憶されたDOMから第2のメモリにウェブページソースコード(例えばHTMLやCSSコード)の1つ以上のファイルとしてエクスポートすることができる。エクスポートは、可視化されたウェブページの表示内容のウェブページソースコードに係る1つ以上のファイル生成処理を伴う。例えば修正された要素群を統合する等、エクスポートは可視化されたウェブページの表示内容を第2のメモリに記憶される1つ以上のファイルに統合する処理を伴ってもよい。第2のメモリは、現在ブラウザにロード中のウェブページに対応するURLにおいてインターネット上に公開されるウェブページファイルを含むことができる。エクスポート処理は修正された要素を公開されるウェブページファイルに統合することができる。エクスポート処理を修正要素単位で進行し、ユーザによる承認(または拒否)が必要なウェブページソースコードに対する変更を提案する構成としてもよいし、エクスポート処理を自動的に遂行する構成としてもよい。
【0067】
エクスポート処理は、異なるブラウザ種の間で生じ得る処理の違いを確認すべく構文チェックを伴う構成としてもよい。構文チェックの実施中において、前記生じ得る処理の違いを補償すべくコードの追加と現コードの確定の少なくとも一方が為されるように、修正された要素が更に修正され得る。例えば、入れ子要素の処理の仕方が第1のブラウザ種と第2のブラウザ種とで異なる場合、入れ子要素について構文チェックが行なわれる。入れ子要素が検出されると、当該要素が2つのブラウザ間で問題なく表示されるようにコードの修正あるいは挿入が為される。
【0068】
エクスポート処理はエクスポート処理を支援可能なCSS特定性演算を含み得る。例えばCSS特定性演算は、1つ以上のCSS規則を含む選択された要素とウェブページソースコードの少なくとも一方を処理して修正が必要な1つ以上のCSS規則を特定し、選択要素が適切にエクスポートされるようにできる。これに加え、修正が必要な1つ以上のCSS規則を示す報知をユーザに対して行なう処理を含める構成としてもよい。この場合、ソースコードが適切なフォントスタイルとフォントサイズの少なくとも一方に基づいて修正されるように、1つ以上のCSSに対する変更の提案がユーザに対する報知に伴う構成としてもよい。
【0069】
上記に記載の方法および特徴は、コンピュータ読み取り可能な命令を記憶し得る任意の数のコンピュータ読み取り可能な媒体によっても実施され得る。コンピュータ読み取り可能な媒体の例としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、CD−ROM、DVD、または他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気記憶装置等が挙げられる。
【0070】
上記の実施形態は本発明の理解を容易にするための例示であって、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において改変され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれ得ることは勿論である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ読み取り可能な命令群を備えるプログラムであって、
ウェブページを受信してブラウザに表示するステップと、
前記ウェブページとは異なるウェブページの表示内容をメモリに記憶するステップと、
前記ウェブページの表示内容をブラウザにおいて可視化するステップと、
前記ウェブページの表示内容における少なくとも1つの要素の選択を受け付けるステップと、
フォントタイプとフォントサイズの少なくとも一方を含む、少なくとも1つのフォント属性値を定義する入力を受け付けるステップと、
前記ウェブページの表示内容において選択された前記要素を、前記受け付けた少なくとも1つのフォント属性値に基づいて修正するステップと、
前記選択および修正された要素を用いて前記ウェブページの表示内容を前記ブラウザにおいて可視化するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
受け付けた選択に応じて前記選択および修正された要素の各々において視覚標識を可視化するステップを、実行に伴って前記装置に実施させるコンピュータ読み取り可能な命令を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記選択された要素の各々における前記視覚標識の可視化は、前記ウェブページのリフローを伴わないことを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ウェブページは公開されたウェブページであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記選択および修正された要素をウェブページソースコードにエクスポートするステップを、実行に伴って前記装置に実施させるコンピュータ読み取り可能な命令を更に備え、
前記エクスポートするステップは、前記ウェブページの表示内容に基づいてウェブページソースコードのファイルを少なくとも1つ生成するステップと、前記ウェブページの表示内容に基づいて少なくとも1つのウェブページソースコードのファイルを修正するステップの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記選択および修正された表現を含む前記ウェブページの表示内容を印刷するステップを、実行に伴って前記装置に実施させるコンピュータ読み取り可能な命令を更に備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記ブラウザに関連付けられたユーザインターフェースの操作を前記入力として、前記少なくとも1つのフォント属性値を生成するステップを、実行に伴って前記装置に実施させるコンピュータ読み取り可能な命令を更に備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
演算装置によりウェブページを受信してブラウザに表示し、
前記ウェブページとは異なるウェブページの表示内容をメモリに記憶し、
前記ウェブページの表示内容をブラウザにおいて可視化し、
前記ウェブページの表示内容における少なくとも1つの要素の選択を受け付け、
フォントタイプとフォントサイズの少なくとも一方を含む、少なくとも1つのフォント属性値を定義する入力を受け付け、
前記ウェブページの表示内容において選択された前記要素を、前記受け付けた少なくとも1つのフォント属性値に基づいて修正し、
前記選択および修正された要素を用いて前記ウェブページの表示内容を前記ブラウザにおいて可視化する、
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
プロセッサと、
前記プロセッサと協働可能に接続され、請求項1から7のいずれか一項に記載のプログラムを記憶したメモリと、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項1】
コンピュータ読み取り可能な命令群を備えるプログラムであって、
ウェブページを受信してブラウザに表示するステップと、
前記ウェブページとは異なるウェブページの表示内容をメモリに記憶するステップと、
前記ウェブページの表示内容をブラウザにおいて可視化するステップと、
前記ウェブページの表示内容における少なくとも1つの要素の選択を受け付けるステップと、
フォントタイプとフォントサイズの少なくとも一方を含む、少なくとも1つのフォント属性値を定義する入力を受け付けるステップと、
前記ウェブページの表示内容において選択された前記要素を、前記受け付けた少なくとも1つのフォント属性値に基づいて修正するステップと、
前記選択および修正された要素を用いて前記ウェブページの表示内容を前記ブラウザにおいて可視化するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
受け付けた選択に応じて前記選択および修正された要素の各々において視覚標識を可視化するステップを、実行に伴って前記装置に実施させるコンピュータ読み取り可能な命令を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記選択された要素の各々における前記視覚標識の可視化は、前記ウェブページのリフローを伴わないことを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ウェブページは公開されたウェブページであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記選択および修正された要素をウェブページソースコードにエクスポートするステップを、実行に伴って前記装置に実施させるコンピュータ読み取り可能な命令を更に備え、
前記エクスポートするステップは、前記ウェブページの表示内容に基づいてウェブページソースコードのファイルを少なくとも1つ生成するステップと、前記ウェブページの表示内容に基づいて少なくとも1つのウェブページソースコードのファイルを修正するステップの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記選択および修正された表現を含む前記ウェブページの表示内容を印刷するステップを、実行に伴って前記装置に実施させるコンピュータ読み取り可能な命令を更に備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記ブラウザに関連付けられたユーザインターフェースの操作を前記入力として、前記少なくとも1つのフォント属性値を生成するステップを、実行に伴って前記装置に実施させるコンピュータ読み取り可能な命令を更に備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
演算装置によりウェブページを受信してブラウザに表示し、
前記ウェブページとは異なるウェブページの表示内容をメモリに記憶し、
前記ウェブページの表示内容をブラウザにおいて可視化し、
前記ウェブページの表示内容における少なくとも1つの要素の選択を受け付け、
フォントタイプとフォントサイズの少なくとも一方を含む、少なくとも1つのフォント属性値を定義する入力を受け付け、
前記ウェブページの表示内容において選択された前記要素を、前記受け付けた少なくとも1つのフォント属性値に基づいて修正し、
前記選択および修正された要素を用いて前記ウェブページの表示内容を前記ブラウザにおいて可視化する、
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
プロセッサと、
前記プロセッサと協働可能に接続され、請求項1から7のいずれか一項に記載のプログラムを記憶したメモリと、
を備えることを特徴とする装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−159284(P2011−159284A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293575(P2010−293575)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(510271277)イクステンシス インク. (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(510271277)イクステンシス インク. (4)
【Fターム(参考)】
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