説明

ウェブブラウザが望ましくないソースからのコンテンツをロードするのを防止すること

【課題】 ユーザが、依然としてウェブページ上の適所に望ましいコンテンツを保持しながら、望ましくないサード・パーティ・ソースからのコンテンツを選択的に遮断する方法を提供すること。
【解決手段】 本発明は、ブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するための方法、システム及びコンピュータ・プログラムを提供する。本発明の実施形態に従った方法は、望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択するステップと、プロファイルに基づいて、望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換えるステップと、ウェブページの選択された領域内に代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示されたウェブページを再表示するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、インターネットに関し、より具体的には、ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するための方法、システム及びコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブページには、サード・パーティのソース(例えば、adサーバ)に由来するバナー広告及びポップアップ・ウィンドウが含まれることが多い。ほとんどの場合、こうしたバナー広告及びポップアップ・ウィンドウは正常に動作し、エンドユーザの経験を著しく侵害することはない。しかしながら、別の場合には(こういったことがずっと一般的になってきている)、バナー広告及びポップアップ・ウィンドウが、ユーザにとって、気を散らせ、うっとうしいになること、かつ、望ましくないコンテンツを含むこともある。バナー広告及びポップアップ・ウィンドウ内の派手なマルチメディアが、著しい処理能力を消費することがあり、ユーザのコンピュータに望ましくないソフトウェアを感染させることさえある。こうした望ましくないソフトウェアは、例えば、通常は広告のために、ユーザの知らない間にユーザのインターネット接続を通してユーザ情報を秘密裏に収集するソフトウェア(例えば、スパイウェア)、ユーザのコンピュータ上に秘密裏にインストールされる(多くの場合悪意のものである)ソフトウェア(例えば、トロイの木馬)、又はユーザが閉じたとき、ポップアップ・ウィンドウに1つ又は複数のポップアップ・ウィンドウを次々と生じさせるソフトウェアを含むことがある。バナー広告及びポップアップ・ウィンドウは、一部のユーザに不快感を与える望ましくないコンテンツ(例えば、ポルノグラフィ)を含むこともある。
【0003】
複数の異なるソースから取り出されたコンテンツを用いるウェブブラウザによって組み立てられた例証となるウェブページ10が、図1に示される。ウェブページ10のメイン・コンテンツ12と必ずしも関連していない情報を表示するために、ウェブページ10の1つ又は複数のセクションが使用される。この例では、説明のためだけに、メイン・コンテンツ12から点線を用いて描かれたバナー広告14、16及びポップアップ・ウィンドウ18の形で、情報が提供される。バナー広告14、16及びポップアップ・ウィンドウ18内に表示された情報は、1つ又は複数のウェブサーバ20から、ウェブページ10をレンダリングするウェブブラウザによって取り出される。バナー広告14、16及びポップアップ・ウィンドウ18に関する一般的に「望ましくない」コンテンツ24は、ホスト名(ドメイン名サービス(DNS)又はホスト・ファイルを介して)、或いはインターネット・プロトコル(IP)アドレス26を用いて、それぞれのウェブサーバ20上にあるそれぞれのウェブサイト(例えば、adsite1.com、adsite2.com、adsite3.com)をポイントすることによって、ウェブブラウザにより取得される。ウェブページ10の「望ましい」メイン・コンテンツ12は、1つ又は複数のウェブサーバ20上の1つ又は複数のウェブサイト(例えば、contentsite(s).com)から、同様の方法で取得される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ウェブページ内の望ましくないコンテンツは、通常、サード・パーティ・ソースから来るため、ウェブページをホスティングするウェブサイトは、バナー広告及びポップアップ・ウィンドウと関連したエンドユーザが遭遇する問題に気付かないことが多い。従って、ユーザが、依然としてウェブページ上の適所に望ましいコンテンツを保持しながら、望ましくないサード・パーティ・ソースからのコンテンツを選択的に遮断する方法に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止する方法、システム及びコンピュータ・プログラム製品が提供される。
【0006】
本発明の第1の様態は、ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止する方法であって、
望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択するステップと、
プロファイルに基づいて、望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換えるステップと、
ウェブページの選択された領域内に代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示されたウェブページを再表示するステップと
を含む、方法に向けられる。
【0007】
本発明の第2の様態は、ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するためのシステムであって、
望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択するためのシステムと、
プロファイルに基づいて、望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換えるためのシステムと、
ウェブページの選択された領域内に代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示されたウェブページを表示するためのシステムと
を含む、システムに向けられる。
【0008】
本発明の第3の様態は、ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するための、コンピュータ可読媒体上に格納されたプログラム製品であって、該コンピュータ可読媒体は、
望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択するステップと、
プロファイルに基づいて、望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換えるステップと、
ウェブページの選択された領域内に代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示されたウェブページを再表示するステップと
を実行するためのプログラム・コードを含む、プログラム製品に向けられる。
【0009】
本発明の第4の様態は、ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するためのアプリケーションをデプロイする方法であって、
望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択し、
プロファイルを基づいて、望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換え、
ウェブページの選択された領域内に代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示されたウェブページを再表示する、
ように作動可能なコンピュータ・インフラストラクチャを準備するステップを含む、方法に向けられる。
【0010】
本発明の第5の様態は、ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するための伝搬信号で実現されるコンピュータ・ソフトウェアであって、該コンピュータ・ソフトウェアは、
望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択するステップと、
プロファイルに基づいて、望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換えるステップと、
ウェブページの選択された領域内に代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示されたウェブページを再表示するステップと
をコンピュータ・システムに実行させるためのプログラム・コードを含む、コンピュータ・ソフトウェアに向けられる。
【0011】
本発明の例示的な様態は、ここに説明される問題及び述べられていない他の問題を解決することを目的としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次の図面を参照して、本発明の実施形態を例証としてのみ説明する。
【0013】
ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するための方法、システム及びコンピュータ・プログラムが提供される。
【0014】
本発明の実施形態に従った方法のフロー図30が、図2に示される。ステップS1において、ユーザは、望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域(例えば、バナー広告、ポップアップ・ウィンドウ等)を選択する。図3に示されるように、例えば、ユーザは、バナー広告14の上にマウス・ポインタ32を配置し、マウス上の指定されたボタンを作動させる(例えば、右クリックする)ことによって、ウェブページ10上のバナー広告14を選択した。他の選択方法も可能である。これに応答して、ステップS2において、コンテキスト・メニュー34が表示される。例えば、ファンクション・キー、キーボード・ショートカット等の作動に応じて、コンテキスト・メニュー34を表示することもできる。ステップS3において、ユーザは、コンテキスト・メニュー34から、「このサイトからのコンテンツを回避する」というコマンド36を選択する。
【0015】
ステップS4において、コンテキスト・メニュー34からの「このサイトからのコンテンツを回避する」コマンド36のユーザ選択に応答して、本発明の実施形態は、望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なIPアドレスに置き換える。例えば、図4に示されるように、ブラウザ・モジュール/プラグ・イン38は、ローカルDNSサーバ42(又は、ホスト・ファイル)において、望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名(例えば、adsite1.com)を、代替的なIPアドレス40(例えば、xxx.xxx.x.x)に置き換える。この置き換えは、プロファイル44に基づいたものである。この例において、代替的なIPアドレス40は、バナー広告14内の表示のために、より望ましいコンテンツを提供するウェブサイト(例えば、desirable−contentsite.com)をポイントする。1つ又は複数のプロファイル44を各々のユーザと関連付け、選択的にアクセスすることができる。
【0016】
ステップS5において、ユーザは、後でウェブページ10をロード又は再ロードする。ステップS6において、代替的なIPアドレス40と関連したウェブサイトからのコンテンツが、ステップS1においてユーザにより選択された領域内に表示される。上記の例においては、図5に示されるように、ウェブサイトadsite1.comからのコンテンツの要求が、ローカルDNSサーバ42(又は、ホスト・ファイル)により受け取られると、ローカルDNSサーバ42(又はホストファイル)は、ここで、ブラウザ・モジュール/プラグ・イン38によって提供された代替的なIPアドレス(xxx.xxx.x.x)に対応するウェブサイト(desirable−contentsite.com)をポイントする。結果として、ウェブサイトadsite1.comが以前に提供した望ましくないコンテンツの代わりに、ウェブサイトdesirable−contentsite.comからの望ましいコンテンツ(この例においては、株価)が、バナー広告14内に表示される。
【0017】
望ましくないコンテンツの代わりに、ウェブページの選択された領域(例えば、バナー広告、ポップアップ・ウィンドウ等)にロードされたコンテンツを制御するために、プロファイル44(図4)が使用される。コンテンツをロードする動作を駆動させるために、ユーザにより、プロファイル44を作成することができる。予め設定されたプロファイル44も可能である。事実上、本発明の実施形態の実施において、如何なるタイプのプロファイル44を用いることもできる。例えば、プロファイル44は、
−望ましくないコンテンツの代わりに、1つ又は複数の選択されたウェブサイトからのコンテンツ(例えば、画像、グラフィックス、テキスト、ポートレットからのコンテンツ等)を表示し、
−望ましくないコンテンツの代わりに、1つ又は複数のタイプの選択された主題に関するコンテンツを表示し、
−望ましくないコンテンツの代わりに、1つ又は複数の選択されたエンティティ(例えば、会社、組織、小売業者等)のウェブサイトからのコンテンツ(広告、製品情報等)を表示し、
−ポップアップ・ウィンドウ内の望ましくないコンテンツを置き換え、バナー広告内のものは置き換えず(或いは、その逆も同様である)、
−特別のウェブサイトに由来する望ましくないコンテンツを、より望ましいコンテンツに置き換え、
−特別のエンティティ(例えば、会社、組織、小売業者等)と関連した、又は特定のタイプの主題(例えば、ポルノグラフィ)を含む望ましくないコンテンツを、他のより望ましいコンテンツに置き換え、
−企業イントラネット内又はサービス・プロバイダのドメイン内で使用されるとき、サービスが提供されるユーザの組全体に対して、望ましくないコンテンツをより望ましいコンテンツに置き換えるために、
ユーザ・インターフェース(UI)48(図4)を介して、ユーザ46によって構成することができる。
【0018】
本発明の実施形態に従った、ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するためのコンピュータ・システム100が、図6に示される。コンピュータ・インフラストラクチャ102において、コンピュータ・システム100が提供される。コンピュータ・システム100は、本発明の実施形態と共に用いるのに適した任意のタイプのコンピュータ・システムを表すように意図されている。例えば、コンピュータ・システム100は、ラップトップ・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、ワークステーション、手持ち式装置、サーバ、コンピュータのクラスタ等とすることができる。加えて、以下にさらに説明されるように、コンピュータ・システム100は、本発明の実施形態に従った、ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するためにサービスを提供するサービス・プロバイダによって、コンピュータ・システム100をデプロイ及び/又は操作することができる。ユーザ46は、コンピュータ・システム100に直接アクセスすることができ、又はネットワーク106(例えば、インターネット、広域エリア・ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)等)によってコンピュータ・システム100と通信するコンピュータ・システムを操作できることを理解すべきである。後者の場合、コンピュータ・システム100とユーザが操作するコンピュータ・システムとの間の通信は、種々のタイプの通信リンクの任意の組み合わせを介して行なわれる。例えば、通信リンクは、有線及び/又は無線伝送方法の任意の組み合わせを使用することができるアドレス指定可能な接続を含むことができる。通信がインターネットを介して行なわれる場合には、従来のTCP/IPソケット・ベースのプロトコルによって、接続を提供することができ、インターネット・サービス・プロバイダを用いて、インターネットへの接続を確立することができる。
【0019】
処理ユニット108、メモリ110、バス112及び入力/出力(I/O)インターフェース114を含むコンピュータ・システム100が、示される。さらに、コンピュータ・システム100は、外部デバイス/リソース116及び1つ又は複数のストレージ・ユニット118と通信した状態で示される。一般に、処理ユニット108は、メモリ110及び/又はストレージ・ユニット118に格納された、コンテンツ制御システム130のようなコンピュータ・プログラム・コードを実行する。コンピュータ・プログラム・コードを実行しながら、処理ユニット108は、メモリ110、ストレージ・ユニット118、及び/又は、I/Oインターフェース114との間で、データを読み取り及び/又は書き込みすることができる。バス112は、コンピュータ・システム100内のコンポーネントの各々の間の通信リンクを提供する。外部デバイス/リソース116は、ユーザが、コンピュータ・システム100と対話するのを可能にするいずれかの装置(例えば、キーボード、ポインティング装置、ディスプレイ(例えば、ディスプレイ120)、プリンタ等)、及び/又は、コンピュータ・システム100が、1つ又は複数の他のコンピュータ装置と通信するのを可能にするいずれかの装置(例えば、ネットワーク・カード、モデム等)を含むことができる。
【0020】
コンピュータ・インフラストラクチャ102は、本発明の実施形態を実施するために用いることができる種々のタイプのコンピュータ・インフラストラクチャを例証するものにすぎない。例えば、一実施形態において、コンピュータ・インフラストラクチャ102は、本発明の好ましい実施形態の種々のプロセス・ステップを実行するために、ネットワーク(例えば、ネットワーク106)によって通信する2つ又はそれ以上のコンピュータ装置(例えば、サーバ・クラスタ)を含むことができる。さらに、コンピュータ・システム100は、本発明の実施形態の実施において用いることができる多くのタイプのコンピュータ・システムを示すものにすぎず、その各々は、ハードウェア/ソフトウェアの多数の組み合わせを含むことができる。例えば、処理ユニット108は、単一の処理ユニットを含むことができ、或いは、例えば、クライアント及びサーバ上の1つ又は複数の位置において1つ又は複数の処理ユニットにわたって分散させることができる。同様に、メモリ110及び/又はストレージ・ユニット118は、1つ又は複数の物理的位置にある種々のタイプのデータ・ストレージ及び/又は伝送媒体のいずれかの組み合わせを含むことができる。さらに、I/Oインターフェース114は、1つ又は複数の外部デバイス/リソース116と情報を交換するためのいずれかのシステムを含むことができる。さらに、図6に示されていない1つ又は複数の付加的なコンポーネント(例えば、システム・ソフトウェア、通信システム、キャッシュ・メモリ等)を、コンピュータ・システム100内に含ませ得ることが理解される。しかしながら、コンピュータ・システム100が手持ち式装置等を含む場合には、1つ又は複数の外部デバイス/リソース116(例えば、ディスプレイ)及び/又は1つ又は複数のストレージ・ユニット118を、示されるように外部に含めるのではなく、コンピュータ・システム100内に含め得ることが理解される。
【0021】
本発明の実施形態においては、ストレージ・ユニット118は、情報を格納することができるいずれかのタイプのシステム(例えば、データベース)とすることができる。この点で、ストレージ・ユニット118は、磁気ディスク・ドライブ又は光ディスク・ドライブのような1つ又は複数のストレージ・ユニットを含むことができる。別の実施形態においては、ストレージ・ユニット118は、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域エリア・ネットワーク(WAN)、又はストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)(図示せず)にわたって分散されるデータを含むことができる。さらに、図示されていないが、ユーザ46により操作されるコンピュータ・システムは、コンピュータ・システム100に関して上述されたものに類似したコンピュータ化されたコンポーネントを含むことができる。
【0022】
本発明の実施形態に従った、ウェブブラウザ132が望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するためのコンテンツ制御システム130が、メモリ110(例えば、コンピュータ・プログラムのような)内に示される。コンテンツ制御システム130は、望ましくないコンテンツを含むウェブページ10の領域を(ユーザによって)選択するための選択システム134を含む。望ましくないコンテンツを含むウェブページ10の領域を選択することに応答して、「このサイトからのコンテンツを回避する」といったコマンドを含むコンテキスト・メニュー34(図3)が表示される。このコマンドの選択時に、ブラウザ・モジュール/プラグ・イン38は、ローカルDNSサーバ42(又は、ホスト・ファイル)において、望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なIPアドレスに置き換える。代替的なIPアドレスの提供は、プロファイル44において与えられたプロファイル情報に基づくものである。上述のように、続いてウェブページ10がロード/再ロードされると、ウェブページ10の選択された領域内に、代替的なIPアドレスと関連したウェブサイトからのコンテンツが表示される。
【0023】
本発明の実施形態は、サブスクリプション(subscription)ベース又は料金(fee)ベースのビジネス方法として提供することができる。例えば、顧客に対してここに述べられた機能を提供するサービス・プロバイダによって、1つ又は複数のコンポーネントを作成し、保持し、サポートし、及び/又はデプロイすることができる。すなわち、上述のように、サービス・プロバイダを用いて、ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するためのサービスを提供することができる。
【0024】
本発明の実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、伝搬信号、又はそれらのいずれかの組み合わせで実現できることも理解すべきである。あらゆる種類のコンピュータ/サーバ・システム、又はここに説明される方法を実行するように適合された他の装置が適している。ハードウェア及びソフトウェアの典型的な組み合わせは、ロードされ、実行されたときに、ここに説明されたそれぞれの方法を実行するコンピュータ・プログラムを備える汎用コンピュータ・システムを含むことができる。或いは、本発明の実施形態の機能タスクの1つ又は複数を実行するための専用ハードウェアを含む特殊用途コンピュータを用いることもできる。本発明の実施形態はまた、ここで説明される方法の実施を可能にするそれぞれの特徴の全てを含み、かつ、コンピュータ・システムにロードされるとき、これらの方法を実行することが可能である、コンピュータ・プログラム又は伝搬信号内に組み込むこともできる。
【0025】
本発明の実施形態は、完全なハードウェアの形態、完全なソフトウェアの形態、又はハードウェア要素及びソフトウェア要素の両方を含む実施形態の形態をとることができる。
【0026】
本発明の実施形態は、コンピュータ又はいずれかの命令実行システムによって、又はこれらと接続して用いるためのプログラム・コードを提供する、コンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ可読媒体からアクセス可能なコンピュータ・プログラムの形態をとることができる。この説明のために、コンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによって、或いはこれらと接続して用いるためのプログラムを含み、格納し、通信し、伝搬し、又は転送することが可能な任意の装置とすることができる。
【0027】
媒体は、電子システム、磁気システム、光学システム、電磁気システム、赤外線システム、若しくは半導体システム(又は装置若しくはデバイス)、或いは伝搬媒体とすることができる。コンピュータ可読媒体の例には、半導体又はソリッド・ステート・メモリ、磁気テープ、取り外し可能コンピュータ・ディスケット、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、剛性磁気ディスク及び光ディスクが挙げられる。現時点における光ディスクの例には、コンパクトディスク−読み出し専用メモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク−読み取り/書き込み(CD−R/W)及びDVDが挙げられる。
【0028】
本文脈におけるコンピュータ・プログラム、伝搬信号、ソフトウェア・プログラム、プログラム、又はソフトウェアとは、直接的に、又は以下の
(a)別の言語、コード、又は表記への変換、及び/又は
(b)異なる材料形態での再生
のいずれか又は両方の後に、情報処理能力を有するシステムに特定の機能を実行させることを意図する1組の命令の、任意の言語、コード又は表記における任意の表現を意味する。
【0029】
本発明の好ましい実施形態の上記の説明は、例証及び説明のために与えられたものである。これらは、網羅的なものであること、又は本発明を開示された正確な形態に制限することを意図するものではなく、明らかに多くの変更及び変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】バナー広告及びポップアップ・ウィンドウを含む例示的なウェブページを示す。
【図2】本発明の実施形態による方法の例示的なフロー図を示す。
【図3】本発明の実施形態による例示的な作動例を示す。
【図4】本発明の実施形態による例示的な作動例を示す。
【図5】本発明の実施形態による例示的な作動例を示す。
【図6】本発明の実施形態を実施する例示的なコンピュータ・システムを示す。
【符号の説明】
【0031】
10:ウェブページ
14:バナー広告
34:コンテキスト・メニュー
36:コマンド
38:ブラウザ・モジュール/プラグ・イン
40:IPアドレス
42:ローカルDNSサーバ/ホスト・ファイル
44:プロファイル
46:ユーザ
100:コンピュータ・システム
102:コンピュータ・インスラストラクチャ
106:ネットワーク
108:処理ユニット
110:メモリ
112:バス
114:I/Oインターフェース
116:外部デバイス
118:ストレージ・ユニット
130:コンテンツ制御システム
132:ウェブブラウザ
134:選択システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止する方法であって、
望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択するステップと、
プロファイルに基づいて、前記望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換えるステップと、
前記ウェブページの前記選択された領域内に前記代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示された前記ウェブページを再表示するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記ウェブページの前記領域は、バナー及びポップアップ・ウィンドウから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ウェブページの前記領域を選択するステップは、
コンテキスト・メニューを表示するステップと、
前記望ましくないコンテンツを提供した前記ウェブサイトからのコンテンツを回避するように、前記コンテキスト・メニューからコマンドを選択するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記代替的なIPアドレスに置き換えるステップは、
前記代替的なIPアドレスをドメイン名サービス(DNS)に提供するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記代替的なIPアドレスに置き換えるステップは、
前記代替的なIPアドレスをホスト・ファイルに提供するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記プロファイルは、前記望ましくないコンテンツの代わりに、選択されたウェブサイトからのコンテンツを表示させる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記プロファイルは、前記望ましくないコンテンツの代わりに、特定の主題に関するコンテンツを表示させる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記プロファイルは、前記望ましくないコンテンツの代わりに、選択されたエンティティのウェブサイトからのコンテンツを表示させる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記プロファイルは、特定のウェブサイトに由来する望ましくないコンテンツを、前記代替的なIPアドレスからのコンテンツに置き換えさせる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記プロファイルは、特定のエンティティと関連した望ましくないコンテンツを、前記代替的なIPアドレスからのコンテンツに置き換えさせる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するためのシステムであって、
望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択するためのシステムと、
プロファイルに基づいて、前記望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換えるためのシステムと、
前記ウェブページの前記選択された領域内に前記代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示された前記ウェブページを表示するためのシステムと
を備えるシステム。
【請求項12】
前記ウェブページの前記領域は、バナー及びポップアップ・ウィンドウから成る群から選択される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ウェブページの前記領域を選択するためのシステムは、
コンテキスト・メニューを表示するためのシステムと、
前記望ましくないコンテンツを提供した前記ウェブサイトからのコンテンツを回避するように、前記コンテキスト・メニューからコマンドを選択するためのシステムと
をさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記代替的なIPアドレスに置き換えるためのシステムは、
前記代替的なIPアドレスをドメイン名サービス(DNS)に提供するためのシステムをさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記代替的なIPアドレスに置き換えるためのシステムは、
前記代替的なIPアドレスをホスト・ファイルに提供するためのシステムをさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記プロファイルは、前記望ましくないコンテンツの代わりに、選択されたウェブサイトからのコンテンツを表示させる、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記プロファイルは、前記望ましくないコンテンツの代わりに、特定の主題に関するコンテンツを表示させる、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記プロファイルは、前記望ましくないコンテンツの代わりに、選択されたエンティティのウェブサイトからのコンテンツを表示させる、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記プロファイルは、特定のウェブサイトに由来する望ましくないコンテンツを、前記代替的なIPアドレスからのコンテンツに置き換えさせる、請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記プロファイルは、特定のエンティティと関連した望ましくないコンテンツを、前記代替的なIPアドレスからのコンテンツに置き換えさせる、請求項11に記載のシステム。
【請求項21】
ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するための、コンピュータ可読媒体上に格納されたプログラム製品であって、前記コンピュータ可読媒体は、
望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択するステップと、
プロファイルに基づいて、前記望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換えるステップと、
前記ウェブページの前記選択された領域内に前記代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示された前記ウェブページを再表示するステップと
を実行するためのプログラム・コードを含む、プログラム製品。
【請求項22】
ウェブブラウザが望ましくないソースからコンテンツをロードするのを防止するためのアプリケーションをデプロイする方法であって、
望ましくないコンテンツを含むウェブページの領域を選択し、
プロファイルに基づいて、前記望ましくないコンテンツを提供したウェブサイトのホスト名を、代替的なインターネット・プロトコル(IP)アドレスに置き換え、
前記ウェブページの前記選択された領域内に前記代替的なIPアドレスからのコンテンツが表示された前記ウェブページを再表示する、
ように作動可能なコンピュータ・インフラストラクチャを準備するステップを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−527032(P2009−527032A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553760(P2008−553760)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際出願番号】PCT/EP2007/051208
【国際公開番号】WO2007/093550
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】