説明

ウエルトの取付構造とその取付構造を用いたウェザーストリップ

【課題】取付作業の容易さと外れにくさとの両立を図ったウエルトの取付構造を提供する。
【解決手段】断面略U字状のウエルト部9が嵌合する車体側のフランジ部7に、そのフランジ部7の長手方向で複数の取付穴21をそれぞれ貫通形成する一方、ウエルト部9には当該ウエルト部9の一方の側壁10から他方の側壁11に向けて突出する係止突部22をフランジ部7側の各取付穴21に対応するピッチで複数形成する。そして、ウエルト部9を拡開させつつフランジ部7に被せた上で、ウエルト部9のうち一方の側壁10をその根元部に形成した薄肉部14を中心としてフランジ部7に回動させることにより、各係止突部22をフランジ部7側の各取付穴21にそれぞれ挿入しつつ、各係止突部22の頭部25をもって各係止突部22を抜け止めする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体側のフランジ部に嵌合保持される断面略U字状のウエルトの取付構造およびその取付構造を用いたウェザーストリップに関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、例えば自動車用ドアによって開閉される車体側開口部の開口縁に取り付けられるウェザーストリップや自動車用ドアのうちドアガラスによって開閉されるウインドウ開口部の下縁に取り付けられるウェザーストリップとして、断面略U字状のウエルトを取付基部として車体パネル側またはドアパネル側のフランジ部に装着されるものがある。この種のウェザーストリップとしては例えば特許文献1に記載のものが提案されている。
【0003】
特許文献1に記載のウェザーストリップは自動車用ドアのうちウインドウ開口部の下縁に装着されるものであって、断面略U字状のウエルトである装着部に金属材料からなる断面略U字状の芯材を埋設するとともに、その装着部のうち一方の側壁の内面に舌片状の弾性保持片を、他方の側壁の内面に突条部をそれぞれ突設したものである。そして、上記弾性保持片と突条部との間にドアパネル側のフランジ部を挟持するとともに、上記芯材が上記弾性保持片の撓み変形に基づくリップ反力に抗して上記装着部の口開きを防止するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−298239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この種のウェザーストリップでは、ドアパネル側のフランジ部に上記装着部を押し込んでウェザーストリップを装着する際に、上記弾性保持片を撓み変形させながら押し込むことになるが、その装着作業性を高めるべく、ウェザーストリップ装着状態における上記弾性保持片の撓み変形量、すなわちリップ反力が比較的小さくなるように上記芯材の断面形状を設定すると、上記装着部の嵌合保持力が低下してフランジ部から脱落し易くなってしまう。一方で、上記装着部の嵌合保持力を高めるべく、ウェザーストリップ装着状態における上記弾性保持片の撓み変形量が比較的大きくなるように上記芯材の断面形状を設定すると、当然のことながら上記装着部をフランジ部に押し込む際に大きな押込力が必要となり、車体側のフランジ部に対する装着作業性が低下してしまうことになる。
【0006】
また、特に特許文献1に記載のウェザーストリップのように金属製の芯材を用いる場合、ウェザーストリップの重量が増加してしまうばかりでなく、ウェザーストリップの他の部分が可撓性のゴムまたは樹脂をもって形成されているためにリサイクル性の面でも好ましくない。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、特に、ウエルトに芯材を埋設することなく、車体側のフランジ部からのウエルトの脱落を確実に防止できるようにすることにより、取付作業の容易さと外れにくさとの両立を図ったウエルトの取付構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、可撓性材料をもって形成された断面略U字状のウエルトを車体側のフランジ部に取り付けるウエルトの取付構造において、フランジ部側に当該フランジ部の長手方向で複数の取付穴が貫通形成されている一方、ウエルトのうちフランジ部を挟んで一方の側壁側の位置に形成され、フランジ部に対する接離方向で揺動変位可能な揺動壁部と、フランジ部側の各取付穴に対応するピッチで揺動壁部からフランジ部側に向けて複数突設された係止突部と、それらの各係止突部の先端にそれぞれ形成された抜け止め用の頭部と、がウエルト側にそれぞれ形成されていて、ウエルトをフランジ部に被せた上で揺動壁部をフランジ部側に揺動させることにより、各係止突部がフランジ部側の各取付穴にそれぞれ挿入されているとともに、各係止突部の頭部と上記一方の側壁との間にフランジ部を保持していることを特徴としている。
【0009】
ここで、周知のように、ウエルトは一般に押出成形によって形成されるものであるから、請求項2に記載のように、頭部を含む各係止突部は、均一断面形状の押出成形品のうち上記各係止突部に相当する断面形状の部分を上記各係止突部となるべき部位を残して切り欠くことにより、ウエルトの長手方向で断続的に形成されていることが、ウエルトの生産性を向上させる上で望ましい。この場合には、各係止突部に相当する断面形状を含む均一断面形状の押出成形品を押し出した上で、その押出成形後の二次加工として押出成形品の一部を切り欠くことで上記各係止突部が形成されることになる。
【0010】
また、ウエルトの取付作業性を向上させる上では、請求項3に記載の発明のように、揺動壁部の根元部にその揺動変位の中心となる変形容易部が形成されていることが望ましい。
【0011】
さらに、請求項3に記載のウエルトの取付構造を前提としてウエルトの構造を簡素化する上では、請求項4に記載の発明のように、ウエルトのうち一方の側壁と底壁とのなすコーナー部に変形容易部を形成することにより、その一方の側壁が揺動壁部として揺動変位可能になっていることが望ましい。この場合には、ウエルトの取付作業時に、ウエルトを拡開させつつフランジ部に被せた上で、変形容易部を中心として上記一方の側壁をフランジ部側に揺動させることになる。
【0012】
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、ウエルトをフランジ部に被せた状態で、可動壁部をフランジ部側に揺動させるだけでウエルトの取付作業が完了することになる。そして、ウエルトをフランジ部に装着した後には、各係止突部の頭部と上記一方の側壁との間にフランジ部を保持することにより、ウエルトの脱落が防止されることになる。
【0013】
また、請求項1〜4のいずれかに記載のウエルトの取付構造を前提としてウエルトとフランジ部との間のシール性を高める上では、請求項5に記載の発明のように、ウエルトの底壁側および開口端側からウエルトの内側へ向けてそれぞれ延出し、所定の間隔を隔てて対向する一対の保持リップがウエルトと一体に形成され、それら両保持リップがフランジ部のうちウエルトの他方の側壁側の壁面に弾接しているとともに、各係止突部のそれぞれがフランジ部側の各取付穴に加えて両保持リップの先端同士の間を挿通し、各係止突部の頭部が両保持リップとの引っ掛かりをもって抜け止めされていることが望ましい。つまり、この請求項5に記載の発明では、各係止突部の頭部と上記一方の側壁との間で両保持リップがフランジ部に押し付けられ、それら両保持リップとフランジ部との間がシールされることになる。
【0014】
ここで、請求項5に記載の発明では、ウエルトの取付作業時に、各係止突部の頭部によって両保持リップを拡開させつつ各係止突部を両保持リップ間に挿入することになるから、請求項6に記載の発明のように、両保持リップにフランジ部から離間する方向の撓み変形を容易にするためのノッチをそれぞれ形成し、ウエルトの取付作業時により小さな押圧力をもって各係止突部を両保持リップ間に挿入できるようにすることが望ましい。
【0015】
一方、ウエルトの取付作業性をより重視する場合には、請求項7に記載の発明の発明のように、請求項1〜4のいずれかに記載のウエルトの取付構造を前提とした上で、各係止突部の頭部がフランジ部との引っ掛かりをもって抜け止めされていることが望ましい。つまり、この請求項7に記載の発明では、各係止突部の頭部が比較的高剛性なフランジ部に引っ掛かるようになっているから、フランジ部にウエルトを取り付けるべく揺動壁部をフランジ部側に揺動させたときに、各係止突部の頭部がフランジ部側の各取付穴を乗り越えたときのいわゆる節度感を作業者がその手応えをもって感知し易くなる上、上述した請求項5,6に記載の発明と比較して、上記フランジ部側の各取付穴へ各係止突部を挿入する際の押込量が小さくなる。
【0016】
ここで、請求項5〜7のいずれかに記載のウエルトの取付構造では、上記他方の側壁とフランジ部との間に各係止突部の頭部を挿入するための空間が形成されることになるため、例えば車両の走行時や自動車用ドアの開閉時に上記他方の側壁が振動することを防止する上では、請求項8に記載の発明のように、上記他方の側壁の内面に各係止突部の頭部をそれぞれ当接させることにより、それら各係止突部の頭部をもって上記他方の側壁をバックアップすることが望ましい。
【0017】
他方、請求項1〜4のいずれかに記載のウエルトの取付構造を前提とした請求項9に記載の発明のように、ウエルトのうち他方の側壁にフランジ部側の各取付穴に対応するピッチで複数の貫通穴が形成されていて、各係止突部がフランジ部側の各取付穴に加えて上記各貫通穴をそれぞれ挿通し、各係止突部の頭部が上記他方の側壁との引っ掛かりをもって抜け止めされていてもよい。そして、この請求項9に記載の発明では、各係止突部の頭部と上記他方の側壁との引っ掛かりをもってウエルトの口開きが防止されることになる。
【0018】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の取付構造をもって車体側のフランジ部に装着されるウェザーストリップであって、相手側部材に弾接することになるシールリップが上記他方の側壁の外面から突設されていることを特徴としている。
【0019】
そして、請求項10に記載の発明では、各係止突部の頭部と上記一方の側壁との間にフランジ部を保持することで、上記一方の側壁の口開きが防止される一方、シールリップの相手側部材への弾接に基づくリップ反力によってウエルトのうち他方の側壁の口開きが防止されることになる。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の発明によれば、ウエルトをフランジ部に被せた状態で可動壁部をフランジ部側に揺動させるだけでウエルトをフランジ部に対して容易に取り付けることができる上に、各係止突部の頭部と上記一方の側壁との間にフランジ部を保持することで、従来必要としていた芯材を用いることなくウエルトの脱落を確実に防止できるようになる。これにより、ウエルトの取付作業性と外れにくさとを両立できる。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、頭部を含む各係止突部のそれぞれがウエルトの長手方向で均一断面形状のものとして形成されていることから、押出成形後の二次加工として押出成形品の一部を切り欠くことで容易にウエルトを形成できるようになり、その生産性が向上する。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、ウエルトの取付作業時に、上記変形容易部を中心として揺動壁部を回動させることにより、各係止突部のそれぞれがフランジ部側の各取付穴にそれぞれ挿入されることになるから、フランジ部に対するウエルトの取付作業をさらに容易に且つ確実に行うことができるようになる。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、ウエルトの構造が簡素化されてコスト的に有利になるメリットがある。
【0024】
請求項5に記載の発明によれば、各係止突部の頭部とフランジ部との間に両保持リップが介在しているため、両保持リップがフランジ部に弾接することでシール性が向上するのは勿論のこと、両保持リップの撓み変形をもってフランジ部の厚みの変化に柔軟に対応できるようになるメリットがある。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、ウエルトをフランジ部に取り付けるべく各係止突部の頭部を両保持リップの先端同士の間にそれぞれ押し込むときに、両保持リップがフランジ部から離間する方向に撓み変形することでより小さな押圧力をもって各係止突部の頭部を両保持リップ間に挿入できるようになるから、ウエルトの取付作業性がさらに向上するメリットがある。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、ウエルトの取付作業時に各係止突部の頭部がフランジ部側の各取付穴を乗り越えたことが作業者の手応えによって感知し易くなる上、上述した請求項5,6に記載の発明と比較して、上記フランジ部側の各取付穴へ各係止突部を挿入する際の押込量が小さくなるから、ウエルトの取付作業性がより一層向上することになる。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、上記他方の側壁を各係止突部の頭部をもってバックアップすることにより、その他方の側壁の振動による異音の発生を防止できる。
【0028】
請求項9に記載の発明によれば、各係止突部の頭部と上記他方の側壁との引っ掛かりによってウエルトのうち両側壁の口開きが防止されることになるから、ウエルトの脱落をより確実に防止できるようになる。
【0029】
また、請求項10に記載の発明によれば、各係止突部の頭部と上記一方の側壁との間にフランジ部を保持することで、上記一方の側壁の口開きが防止される一方、シールリップの相手側部材への弾接に基づくリップ反力によってウエルトのうち他方の側壁の口開きが防止されることになるから、ウエルトの脱落をさらに確実に防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施の形態として自動車のフロントドアを示す側面図。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】図1のB−B線に沿った断面図。
【図4】図2,3に示すウェザーストリップの要部を示す斜視図。
【図5】第1の実施の形態の変形例を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態として自動車の車体を示す側面図。
【図7】図6のC−C線に沿った断面図。
【図8】図6のD−D線に沿った断面図。
【図9】図7,8のウェザーストリップを単体で示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1〜4は、本発明の好適な第1の実施の形態として、本発明に係るウエルトの取付構造を自動車のフロントドアに装着されるウェザーストリップに適用した例を示している。そのうち図1は本発明に係るウエルトの取付構造が適用された自動車のフロントドアを示す側面図、図2は図1のA−A線に沿った断面図、図3は図1のB−B線に沿った断面図、図4は図2,3に示すウェザーストリップの要部を示す斜視図である。
【0032】
図1に示すように、自動車用ドアであるフロントドア1は、図示外のウインドウレギュレータを収容するドア本体2と、そのドア本体2のウエスト部2aとの間にウインドウ開口部1aを形成する側面視略アーチ状のサッシュ3とを有するいわゆるサッシュドアであって、昇降動作可能なドアガラス4によってウインドウ開口部1aを開閉するようになっている。
【0033】
図1のほか図2に示すように、フロントドア1のうちウインドウ開口部1aの下縁、すなわちドア本体2のウエスト部2aには、金属材料をもって形成されたドアインナーパネル5およびドアアウターパネル6を重合させてなる上向きのフランジ部7が車体前後方向に沿って形成されている。その車体側のフランジ部7には、当該フランジ部7を隠蔽しつつ当該フランジ部7とドアガラス4との間をシールするウェザーストリップ8がそのフランジ部7を嵌合保持部として取り付けられている。なお、ウェザーストリップ8は、周知の押出成形法をもって形成された長尺状のものである。
【0034】
図2,3に示すように、ウェザーストリップ8は、フランジ部7に嵌合する取付基部としてのウエルト部9を中心として形成されている。ウエルト部9は、車室内外方向で相互に対向する一対の側壁10,11の上端部同士をそれらの間に介在する底壁12をもって相互に接続することにより、底壁12と正対する位置を開口部13とした断面略U字状のものであって、可撓性材料であるソリッド状のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPOまたはTPV)をもっていわゆる芯材レス構造のものとして形成されている。
【0035】
また、車室外側の側壁10と底壁12とのなすコーナー部には、その内面にノッチを凹設してなる薄肉部14がウエルト部9の他の部位よりも剛性の低い低剛性部または変形容易部として形成されている。これにより、ウエルト部9のうち車室外側の側壁10がフランジ部7に対する接離方向で揺動可能な揺動壁部として機能するようになっている、
ウエルト部9のうち車室内側の側壁11の外面には、斜め上方に向けて延出して相手側部材であるドアガラス4に弾接する舌片状のシールリップ15,16が上下二段に形成されている。両シールリップ15,16はウエルト部9よりも軟質な可撓性材料であるスポンジ状のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPOまたはTPV)をもって形成されている。
【0036】
そして、ウエルト部9の底壁12側および開口部13側からウエルト部9の内側に向けて一対の保持リップ17,18がそれぞれ突設されている一方、ウエルト部9のうち車室外側の側壁10内面には上下二段の保持ビード19,20が形成されている。両保持リップ17,18はウエルト部9のうち車室内側の側壁11との間に所定の間隔を隔てて形成されており、それらの両保持リップ17,18と両保持ビード19,20とがフランジ部7の表裏両面にそれぞれ弾接してそのフランジ部9を挟持することにより、ウエルト部9とフランジ部7との間をシールしている。なお、両保持ビード19,20は、両シールリップ15,16と同様の材料をもって形成されている一方、両保持リップ17,18はウエルト部9と同様の材料をもって形成されている。
【0037】
両保持リップ18,19のうちウエルト部9の開口部13側から上方に向けて延びる一方の保持リップ17は、ウエルト部9のうち車室内側の側壁11の先端からフランジ部7側に向けて延びる壁体状の基端部17bと、その基端部17bの先端から上方に向けて延びる舌片状のリップ本体17cとからなる断面略L字状を呈している。また、他方の保持リップ18は、ウエルト部9の底壁12のうち一方の保持リップ17のリップ本体17bと対向する位置から下方に向けて突設された舌片状のものであって、それら両保持リップ17,18の先端同士が所定の間隔を隔てて対向している。そして、両保持リップ17,18のうちフランジ部7に対する当接面には、フランジ部7から離間する方向の撓み変形を容易にするためのノッチ17a,18aがそれぞれ凹設されている。
【0038】
他方、図1,2に示すように、フランジ部7には当該フランジ部7の長手方向に延びる側面視略矩形状の取付穴21がフランジ部7の長手方向で等ピッチに複数貫通形成されていて、図2,4に示すように、ウエルト部9の車室外側の側壁10のうち両保持ビード19,20間の領域から車室内側の側壁11に向けて突出する複数の係止突部22が、フランジ部7側の各取付穴21にそれぞれ挿入されている。そして、それら各係止突部22のうち後述する頭部25と車室外側の側壁10との間にフランジ部7を保持することにより、ウェザーストリップ8がフランジ部7に対して相対位置決めされつつそのフランジ部7からの脱落が防止されている。
【0039】
ここで、各係止突部22は、それら各係止突部22に相当する断面形状を含む均一断面形状の押出成形品を押出成形した後に、その押出成形品のうち各係止突部22に相当する断面形状の部分を、長手方向で各係止突部22となるべき部位を残して切り欠くことにより形成されたものである。すなわち、図3に示すように、ウエルト部9のうちフランジ部7側に取付穴21が存在しない長手方向領域においては、上記押出成形品のうち各係止突部22に相当する断面形状の部分を切り欠くことにより、各係止突部22とフランジ部7との干渉を回避している。その結果、図4に示すように各係止突部22は、ウエルト部9の長手方向において、フランジ部7側の各取付穴21に対応するピッチで断続的に形成されている。
【0040】
各係止突部22は、図2,4に示すように、フランジ部7側の各取付穴21に合致する形状に形成され、それらの各取付穴21に嵌合する基部23と、その基部23から車室内側の側壁11に向けて延出し、両保持リップ17,18の先端同士の間を挿通する脚部24と、その脚部24の先端に形成され、ウエルト部9の口開き方向で両保持リップ17,18と引っ掛かりの関係となる断面略三角形状または断面略矢じり形状の頭部25と、を備え、ウェザーストリップ8の長手方向で均一断面形状のものとしてフランジ部7側の各取付穴21に対応するピッチで断続的にそれぞれ形成されている。なお、各係止突部22は、ウエルト部9と同様の材料をもって形成されている。
【0041】
また、各係止突部22の頭部25は、フランジ部7側を向いた上下一対の係止面25a,25bを有している。両係止面25a,25bはフランジ部7側に向かって凸となる断面略円弧状を呈していて、それらの両係止面25a,25bが両保持リップ17,18の先端にそれぞれ当接している。
【0042】
つまり、各係止突部22の基部23とフランジ部7側の各取付穴21との嵌合により、ウェザーストリップ8がフランジ部7に対して長手方向および上下方向で相対位置決めされているとともに、両保持リップ17,18と車室外側の側壁10との間の空間に挿入された各係止突部22の頭部25が、ウエルト部9のうち車室内側の側壁11の内面に当接してその側壁11をバックアップしつつ、各係止突部22を抜け止めしてウエルト部9の口開きを防止している。
【0043】
したがって、以上のように構成したウェザーストリップ8をフランジ部7に装着する際には、まず、図2に仮想線で示すウェザーストリップ8の自由状態、すなわち車室外側の側壁10が車室内側の側壁11から離間してウエルト部9が拡開した状態で、各係止突部22とフランジ部7との干渉を避けつつそのフランジ部7にウエルト部9を上方から被せ、その上で、図2に矢印Eで示すように、ウエルト部9の薄肉部14を中心として車室外側の側壁10をフランジ部7側に向けて回動させることになる。これにより、各係止突部22がフランジ部7側の各取付穴21および両保持リップ17,18間をそれぞれ挿通し、それら各係止突部22の頭部25が両保持リップ17,18と車室内側の側壁11との間の空間に押し込まれ、ウェザーストリップ8の取付作業が完了することになる。
【0044】
より詳しくは、ウェザーストリップ8をフランジ部7に取り付ける作業者は、フランジ部7に自由状態のウエルト部9を被せた後、自らの手または図示外の治具をもって両側壁10,11を寄せ集めるようにウエルト部9の長手方向一端部を挟圧し、その手または治具をウエルト部9の長手方向他端側に向けてスライドさせることにより、各係止突部22の頭部25を両保持リップ17,18と車室内側の側壁11との間の空間に順次押し込むことになる。
【0045】
このとき、両保持リップ17,18はノッチ17a,18aによってフランジ部7から離間する方向に容易に撓み変形するようになっていることから、ウエルト部9を挟圧する力が比較的小さいものであっても、各係止突部22の頭部25は両保持リップ17,18との傾斜面接触をもってそれら両保持リップ17,18を押し広げつつ、両保持リップ17,18と車室内側の側壁11との間の空間に進入することになる。これにより、ウェザーストリップ8がフランジ部7に対して確実に装着される。
【0046】
したがって、本実施の形態によれば、各係止突部22の頭部25と両保持リップ17,18との引っ掛かりにより、ウエルト部9を芯材レス構造としつつも当該ウエルト部9の口開きを防止できるため、ウェザーストリップ8の取付作業の容易さと外れにくさとを両立することができる。
【0047】
また、従来ウエルト部に埋設していた芯材を廃止することでリサイクル性が向上する上に、ウェザーストリップ8の軽量化の上で有利となるメリットもある。
【0048】
その上、両保持リップ17,18にノッチ17a,18aをそれぞれ形成することにより、各係止突部22の頭部25を比較的小さな押圧力によって両保持リップ17,18間に挿入できるようになり、ウェザーストリップ8の取付作業性がさらに向上するメリットがある。
【0049】
さらに、各係止突部22の頭部25とフランジ部7との間に両保持リップ17,18が介在していることから、両保持リップ17,18の撓み変形をもってフランジ部7の厚みの変化にも柔軟に対応することができる。
【0050】
加えて、車室内側の側壁11を各係止突部22の頭部25によってバックアップすることにより、フロントドア1の開閉時や自動車の走行時における車室内側の側壁11の振動を防止し、その側壁11からの異音の発生を防止することができる。
【0051】
なお、この第1の実施の形態では本発明を自動車のフロントドアに適用した例を示したが、本発明は自動車のリアドアにも同様に適用可能であることは言うまでもない。
【0052】
図5は図1〜4に示した第1の実施の形態の変形例を示す図であって、第1の実施の形態における図2に相当する断面図である。なお、図5において図1〜4に示した第1の実施の形態と同等または相当する部分には同一の符号を付してある。
【0053】
図5に示す変形例は、ウェザーストリップ26のウエルト部27のうち車室内側の側壁28に、フランジ部7側の各取付穴21に対応するピッチで複数の貫通穴28aを形成する一方、各係止突部29がそれらの各貫通穴28aを挿通するように、それら各係止突部29の脚部30をそれぞれ延長したものである。つまり、各係止突部29の頭部31が車室内側の側壁28の外面に係合していて、それら各係止突部29の頭部31と車室内側の側壁28との引っ掛かりをもって各係止突部29が抜け止めされることで、ウエルト部27の口開きが防止されている。なお、このウェザーストリップ26のフランジ部7に対する取付作業は、上述した第1の実施の形態と同様に行われることになる。
【0054】
したがって、この変形例によれば、上述した第1の実施の形態と略同様の効果が得られるのは勿論のこと、各係止突部29の頭部31がウエルト部27のうち車室内側の側壁28との引っ掛かりをもって各係止突部29を抜け止めすることにより、ウェザーストリップ26の脱落をより確実に防止できるようになるメリットがある。
【0055】
図6〜9は、本発明の第2の実施の形態として、本発明に係るウエルトの取付構造を自動車用ドアによって開閉される車体側開口部の開口縁に適用した例を示す図である。そのうち図6は本発明に係るウエルトの取付構造が適用された自動車の車体を示す側面図、図7は図6のC−C線に沿った断面図、図8は図6のD−D線に沿った断面図、図9は図6,7に示すボディサイドウェザーストリップを単体で且つ自由状態で示す斜視図である。
【0056】
図6〜8に示すように、車体33のうち自動車用ドアであるリアドア32によって開閉されるドア開口部34の開口縁には、金属材料をもって形成されたボディサイドインナパネル35とボディサイドアウタパネル36とを重合してなるフランジ部37が形成されていて、車体33とリアドア32との間をシールするウェザーストリップ38が、そのフランジ部37を嵌合保持部として当該フランジ部37を隠蔽しつつ装着されている。なお、図示は省略しているが、車体33側のフランジ部37およびウェザーストリップ38は周知のようにいずれも閉ループ状に形成されている。
【0057】
図7,8のほか図9に示すように、ウェザーストリップ38は、フランジ部37に嵌合する取付基部としてのウエルト部39を中心として形成されている。ウエルト部39は、上述した第1の実施の形態と同様に、車室内外方向で相互に対向する一対の側壁40,41の端部同士をそれらの間に介在する底壁42をもって相互に接続することにより、底壁42と正対する位置を開口部43とした断面略U字状のものであって、可撓性材料であるソリッド状のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPOまたはTPV)をもっていわゆる芯材レス構造のものとして形成されている。
【0058】
ウエルト部39のうち車室外側の側壁40の外面には、ウエルト部39よりも軟質な可撓性材料であるスポンジ状のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPOまたはTPV)をもって形成され、相手側部材であるリアドア32の閉時にそのリアドア32に弾接することになる中空状のシールリップ44が形成されている一方、ウエルト部39のうち車室外側の側壁40の内面には、ウエルト部39と同様の材料をもって形成された上下一対の保持リップ45,46が突設されている。そして、ウエルト部39のうち車室内側の側壁41と両保持リップ45,46とがフランジ部37を挟持することにより、ウエルト部39とフランジ部37との間をシールしている。
【0059】
ウエルト部39のうち車室内側の側壁41と底壁42とのなすコーナー部には、車室内側に向かって上方に湾曲しつつ延びるカバーリップ47が形成されている。なお、カバーリップ47の外面およびウエルト部39のうち底壁42の外面は、シールリップ44と同様の材料をもってそのシールリップ44と連続するように形成された軟質層50をもってそれぞれ被覆されている。
【0060】
また、カバーリップ47の根元部には、その内面にノッチを凹設してなる薄肉部49がカバーリップ47の他の部位よりも剛性が低い低剛性部または変形容易部として形成されている。これにより、カバーリップ47はフランジ部37に対する接離方向で揺動可能な揺動壁部として機能するようになっている。
【0061】
そして、カバーリップ47の内面には、フランジ部37側に向かって曲折した断面略L字状のブリッジ部48がカバーリップ47によって隠蔽されつつ突設されていて、当該ブリッジ部48の先端がウエルト部39のうち車室内側の側壁41の外面に当接している。
【0062】
図6に示すように、フランジ部37には当該フランジ部37の長手方向に延びる側面視略矩形状の取付穴51がフランジ部37の長手方向で等ピッチに複数貫通形成されている一方、図7〜図9に示すように、ウエルト部39のうち車室内側の側壁41には複数の貫通穴41aがフランジ部37側の各取付穴51に対応するピッチで複数形成されていて、ウェザーストリップ38のうちブリッジ部48の先端からフランジ部37側に向けて突設された複数の係止突部52が、車室内側の側壁41の各貫通穴41aおよびフランジ部37側の各取付穴51をそれぞれ挿通している。そして、これら各係止突部52のうち後述する頭部54と車室内側の側壁41との間にフランジ部37を保持することにより、ウェザーストリップ38をフランジ部37に対して相対位置決めしつつそのフランジ部7からの脱落を防止するようになっている。
【0063】
ここで、各係止突部52は、上述した第1の実施の形態と同様に、それらの各係止突部52に相当する断面形状を含む均一断面形状の押出成形品を押出成形した後に、その押出成形品のうち各係止突部52に相当する断面形状の部分を、長手方向で各係止突部52となるべき部位を残して切り欠くことにより形成されたものである。なお、各貫通穴41aも同様に、上記押出成形品を切り欠くことによってそれぞれ形成されている。
【0064】
すなわち、図8に示すように、ウエルト部39のうちフランジ部37側に取付穴51が存在しない長手方向領域においては、上記押出成形品のうち各係止突部52に相当する断面形状の部分を切り欠くことにより、各係止突部52とフランジ部37との干渉を回避している。その結果、図9に示すように各係止突部52は、ウエルト部39の長手方向において、フランジ部37側の各取付穴51に対応するピッチで断続的に形成されている。
【0065】
より具体的には、各係止突部52は、ブリッジ部48の先端から車室内側の側壁41の各貫通穴41aおよびフランジ部37側の各取付穴51を挿通しつつ延びる脚部53と、その脚部53の先端に形成された断面略偏平半円形状の頭部54と、を備え、ウェザーストリップ38の長手方向で均一断面形状のものとしてフランジ部37側の各取付穴51に対応するピッチで断続的に形成されている。なお、各係止突部52は、ウエルト部39と同様の材料をもって構成されているものである。
【0066】
つまり、各係止突部52の脚部53とフランジ部37側の各取付穴51との嵌合により、ウェザーストリップ38がその長手方向およびフランジ部37の突出方向でフランジ部37に対して相対位置決めされているとともに、両保持リップ45,46と車室外側の側壁40およびフランジ部37とのなす空間に挿入された各係止突部52の頭部54が、ウエルト部39のうち車室外側の側壁40の内面に当接してその側壁40をバックアップしつつ、各係止突部52を抜け止めしてウエルト部39の口開きを防止している。詳細には、ブリッジ部48の先端とフランジ部37との間に車室内側の側壁41を挟持することにより、その側壁41の口開きを防止している一方、シールリップ44のリアドア32との当接に基づくリップ反力により、ウエルト部39のうち車室外側の側壁40の口開きが防止されることになる。
【0067】
以上のように構成したウェザーストリップ38をフランジ部37に取り付ける際には、まず、図7に仮想線で示すウェザーストリップ38の自由状態、すなわちカバーリップ47およびブリッジ部48をウエルト部39から離間するように拡開させた状態で、ウエルト部39をフランジ部37に嵌合させた上で、図7の矢印Fで示すように、カバーリップ47およびブリッジ部48を薄肉部49を中心としてウエルト部39側に向けて回動させることになる。これにより、各係止突部52が車室内側の側壁41に形成された各貫通穴41aおよびフランジ部37側の各取付穴51をそれぞれ挿通し、それら各係止突部52の頭部53が両保持リップ45,46と車室外側の側壁40およびフランジ部37とのなす空間に押し込まれることになる。
【0068】
より詳しくは、ウェザーストリップ38をフランジ部37に取り付ける作業者は、ウエルト部39をフランジ部37に嵌合させた後、自らの手または図示外の治具によってカバーリップ47のうち長手方向の一部をフランジ部37側へ押圧しつつ、その手または治具をカバーリップ47の長手方向にスライドさせることになる。これにより、各係止突部52の頭部54が、両保持リップ45,46と車室外側の側壁41およびフランジ部37とのなす空間に順次押し込まれる。
【0069】
このとき、各係止突部52の頭部54がウェザーストリップ38よりも高剛性な金属材料からなるフランジ部37に引っ掛かるようになっていて、各係止突部52の頭部54がフランジ部37側の各取付穴51を乗り越えたときのいわゆる節度感を作業者が比較的強く感じることができるから、作業者は各係止突部52の頭部54がフランジ部37側の各取付穴51を乗り越えたことをその手応えをもって感知しつつ、ウェザーストリップ38をフランジ部37に対して確実に装着することができる。
【0070】
したがって、この第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と略同様の効果が得られるのは勿論のこと、ウェザーストリップ38の取付作業時において、上述したように各係止突部52の頭部54がフランジ部37側の各取付穴51を乗り越えたときのいわゆる節度感を作業者が比較的強く感じることができる上に、フランジ部37側の各取付穴51に各係止突部52の頭部54を押し込む押込量が上述した第1の実施の形態と比較して小さくなることから、ウェザーストリップ38の取付作業をより容易に且つ確実に行うことができるようになる。
【0071】
さらに、各係止突部52の頭部54がフランジ部37に直接係合するようになっているから、ウエルト部39のうち車室外側の側壁40とフランジ部37との間の空間を狭めて省スペース化を図ることができるメリットもある。
【0072】
ここで、上記各実施の形態においては、シールリップを備えた自動車用ウェザーストリップを例にとって説明したが、シールリップを備えておらずいわゆるウエルトボディサイド等として断面略U字状のウエルト単体で加飾または装飾の目的で用いられるものにも本発明を適用可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0073】
4…ドアガラス(相手側部材)
7…フランジ部
8…ウエザーストリップ
9…ウエルト部
10…車室外側の側壁(揺動壁部)
11…車室内側の側壁
12…底壁
14…薄肉部(変形容易部)
15,16…シールリップ
17,18…保持リップ
17a,18a…保持リップのノッチ
21…フランジ部の取付穴
22…係止突部
25…係止突部の頭部
26…ウェザーストリップ
27…ウエルト部
28…車室内側の側壁
28a…車室内側の側壁の貫通穴
29…係止突部
31…係止突部の頭部
32…リアドア(相手側部材)
37…フランジ部
38…ウェザーストリップ
39…ウエルト部
40…車室外側の側壁
41…車室内側の側壁
44…シールリップ
47…カバーリップ(揺動壁部)
49…薄肉部(変形容易部)
51…フランジ部の取付穴
52…係止突部
54…係止突部の頭部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性材料をもって形成された断面略U字状のウエルトを車体側のフランジ部に取り付けるウエルトの取付構造において、
フランジ部側に当該フランジ部の長手方向で複数の取付穴が貫通形成されている一方、ウエルトのうちフランジ部を挟んで一方の側壁側の位置に形成され、フランジ部に対する接離方向で揺動変位可能な揺動壁部と、フランジ部側の各取付穴に対応するピッチで揺動壁部からフランジ部側に向けて複数突設された係止突部と、それらの各係止突部の先端にそれぞれ形成された抜け止め用の頭部と、がウエルト側にそれぞれ形成されていて、
ウエルトをフランジ部に被せた上で揺動壁部をフランジ部側に揺動させることにより、各係止突部がフランジ部側の各取付穴にそれぞれ挿入されているとともに、各係止突部の頭部と上記一方の側壁との間にフランジ部を保持していることを特徴とするウエルトの取付構造。
【請求項2】
頭部を含む各係止突部は、均一断面形状の押出成形品のうち上記各係止突部に相当する断面形状の部分を上記各係止突部となるべき部位を残して切り欠くことにより、ウエルトの長手方向で断続的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のウエルトの取付構造。
【請求項3】
揺動壁部の根元部には、その揺動変位の中心となる変形容易部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のウエルトの取付構造。
【請求項4】
ウエルトのうち一方の側壁と底壁とのなすコーナー部に変形容易部を形成することにより、その一方の側壁が揺動壁部として揺動変位可能になっていることを特徴とする請求項3に記載のウエルトの取付構造。
【請求項5】
ウエルトの底壁側および開口端側からウエルトの内側へ向けてそれぞれ延出し、所定の間隔を隔てて対向する一対の保持リップがウエルトと一体に形成されていて、それら両保持リップがフランジ部のうちウエルトの他方の側壁側の壁面に弾接しているとともに、
各係止突部のそれぞれがフランジ部側の各取付穴に加えて両保持リップの先端同士の間を挿通し、各係止突部の頭部が両保持リップとの引っ掛かりをもって抜け止めされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のウエルトの取付構造。
【請求項6】
両保持リップは、フランジ部から離間する方向の撓み変形を容易にするためのノッチをそれぞれ有していることを特徴とする請求項5に記載のウエルトの取付構造。
【請求項7】
各係止突部の頭部は、フランジ部との引っ掛かりをもって各係止突部を抜け止めするようになっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のウエルトの取付構造。
【請求項8】
ウエルトのうち他方の側壁の内面に各係止突部の頭部をそれぞれ当接させることにより、それら各係止突部の頭部をもって上記他方の側壁をバックアップしていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のウエルトの取付構造。
【請求項9】
ウエルトのうち他方の側壁にフランジ部側の各取付穴に対応するピッチで複数の貫通穴が形成されていて、各係止突部がフランジ部側の各取付穴に加えて上記各貫通穴をそれぞれ挿通し、各係止突部の頭部が上記他方の側壁との引っ掛かりをもって各係止突部を抜け止めするようになっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のウエルトの取付構造。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の取付構造をもって車体側のフランジ部に装着されるウェザーストリップであって、
相手側部材に弾接することになるシールリップが上記他方の側壁の外面から突設されていることを特徴とするウェザーストリップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−30754(P2012−30754A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−174095(P2010−174095)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【出願人】(000158840)鬼怒川ゴム工業株式会社 (171)
【Fターム(参考)】