説明

ウォータポンプ

【課題】駆動軸を樹脂材によって形成しつつも、当該駆動軸とインペラの相対回転を十分に抑制し得るウォータポンプを提供する。
【解決手段】このウォータポンプ1では、駆動軸3を樹脂材によって成形すると共に、インペラ5が固定される駆動軸3の他端側外周に金属材からなる有底円筒状のインサート20を設けることにより、インペラ5と駆動軸3を金属材同士で結合させると共に、インサート20の底部である端壁部20aに設けた単一の円形でない貫通孔21に、駆動軸3の他端面に設けた嵌合係止突起22を嵌合係止させる構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車のエンジン冷却装置等に適用され、当該冷却装置内における冷却水の循環に供されるウォータポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のウォータポンプとしては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
【0003】
概略を説明すれば、このウォータポンプは、その一端部がエンジンブロックの側端部に固定されるほぼ円筒状のポンプハウジングと、該ポンプハウジングの他端部外周に軸受を介して回転自在に支持されるプーリとポンプハウジング内周側に軸線方向に沿って挿通配置される駆動軸とからなる駆動力伝達部材と、駆動軸の先端部外周に固定され、エンジンブロック内に収容されるインペラと、を備え、プーリの外周に巻回されるベルトを介して伝達されるエンジンの動力をもってインペラが回転することにより、エンジンブロック内の冷却水を循環させるものである。
【0004】
そして、かかるウォータポンプでは、前記構成部材であるポンプハウジング、駆動力伝達部材及びインペラを全て樹脂材によって形成することにより、当該各部材に係る加工上の制約を低減し、多岐にわたるエンジンの要求仕様に対応させることを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002−349481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来のウォータポンプでは、前記駆動力伝達部材(駆動軸)とインペラとを溶着により固定する構造となっていることから、前記特許文献の従来技術として開示されているような前記両者を金属材により形成して圧入固定する場合に比べ、前記両者の固定強度を十分に確保できないおそれがある。
【0007】
そこで、前記特許文献の第2実施例に開示されているように、前記駆動時の先端部外周及びインペラの内周部にそれぞれ金属インサートを配置することによって駆動軸にインペラを圧入固定する方法も考えられるが、この場合、樹脂材と金属材の線膨張係数の相違から、駆動軸ないしインペラが金属インサートとの間で相対回転してしまうおそれがある。
【0008】
本発明は、前記従来のウォータポンプの実情に鑑みて案出されたものであり、駆動軸を樹脂材により形成しつつも、当該駆動軸とインペラの相対回転を十分に抑制し得るウォータポンプを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、とりわけ、駆動軸を樹脂材によって成形すると共に、インペラが固定される駆動軸の他端側外周に金属材からなる有底円筒状のインサートを設けることにより、インペラと駆動軸とを金属材同士で結合させると共に、インサートの底壁に設けた単一の円形でない形状からなる貫通孔に、駆動軸の他端面(駆動軸先端)に設けた突起を嵌合させる構成としたことを特徴としている。
【0010】
なお、本発明は、前述の構成のほか、前記貫通孔を前記インサートの周壁に設けると共に、前記突部を駆動軸の他端側外周に設けることによって、両者を嵌合させる構成としてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、インペラと駆動軸とを金属材を介して結合する構成としたため、これら両者を十分な強度をもって結合させることができることは勿論、インサート底部に設けた単一の円形でない前記所定形状を有する貫通孔に駆動軸先端に設けた突起を嵌合させる構成としたことで、駆動軸とインサートとの間における回転方向の相対移動を規制することが可能となる。これによって、駆動軸を樹脂材により形成しつつも、駆動軸とインサートの線膨張係数差から当該両者間に径方向隙間が生じてしまった場合における駆動軸とインサートの相対回転を十分に抑制することができる。この結果、駆動軸とインペラの相対回転の十分な抑制が図れる。
【0012】
また、前記嵌合構造を駆動軸とインサートの径方向間に設けることで、駆動軸の突起をインサートの貫通孔に係止させることが可能となり、当該係止構造により、駆動軸とインサートとの間における相対移動を、回転方向のみならず軸方向についても抑制することができる。しかも、本構成の場合には、貫通孔がいかなる形状であっても、前記回り止め及び抜け止めの両効果を発揮させることができるため、貫通孔の加工性が良好となり、ポンプの生産性の向上にも供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係るウォータポンプの正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2に示す駆動軸単体の縦断面図であって当該駆動軸先端部の要部拡大図である。
【図4】本発明に係る突起と貫通孔との嵌合状態を示す図3のB−B線断面図であって、(a)は本発明の第1実施形態に係る当該嵌合状態を表した図、(b)〜(j)は当該嵌合状態のその他のバリエーションを表した図である。
【図5】図3に示す駆動軸の成形方法を表した縦断面図である。
【図6】(a)は本発明の第2実施形態を示す図3に相当する駆動軸単体の縦断面図であり、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係るウォータポンプの各実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、下記の各実施形態では、本発明に係るウォータポンプを、従来と同様に、自動車用エンジンの冷却装置に適用したものであって、このウォータポンプは、エンジンブロック側面に配置され、エンジンのクランクシャフトの回転駆動力を動力源として、冷却水をエンジンブロック内において循環させるものである。
【0015】
図1は、本発明に係るウォータポンプをエンジンブロックとの対向面側から見た図であり、図2は、図1のA−A線に沿った縦断面図であって、本発明の第1実施形態に係るウォータポンプの内部構成を表した図である。
【0016】
すなわち、このウォータポンプ1は、その軸方向一端側に段差縮径状に形成された筒状部11を有し、その他端部に有するフランジ部2aを介して図外のエンジンブロック側面に固定されることで当該エンジンブロックとの間にいわゆるボリュート室であるポンプ室10を画成するほぼ円筒状に形成された金属材からなるポンプハウジング2と、該ポンプハウジング2の内周側に軸線方向に沿って挿通配置される駆動軸3と該駆動軸3の一端部外周側に延設され図外のベルトを介して伝達されるクランクシャフトの回転駆動力によって回転するプーリ4とからなり、これらが樹脂材により一体成形されてなる動力伝達部材と、ポンプハウジング2の他端側から前記エンジンブロック内へ臨む駆動軸3の他端側外周部に嵌着固定され、前記エンジンブロック(ポンプ室10)内において回転自在に収容されるインペラ5と、ポンプハウジング2の一端部外周においてプーリ4との間に介装され、該プーリ4を回転自在に支持すると共に駆動軸3を間接的に支持する軸受6と、を備えている。
【0017】
前記ポンプハウジング2は、アルミダイキャストによって一体に形成されており、筒状部11は、フランジ部2aにほぼ隣接して設けられた大径部11aと、該大径部11aに接続され、当該筒状部11の軸方向中間部に形成された中径部11bと、該中径部11bに段差部11dを介して接続され、当該筒状部11の先端側に向かって内径が漸次縮小するように構成された小径部11cとを有し、中径部11bの下部には、その下端が栓部材7によって封止されることにより画成されて後記のドレン孔13を介して当該中径部11b内と連通するドレン室12が設けられている。
【0018】
そして、前記中径部11bには、大径部11a側の端部において、その内周面とこれに対向する駆動軸3の外周面との間にメカニカルシール8が介装され、該メカニカルシール8によって、ポンプ室10内の冷却水の侵入が抑制されている。しかしながら、このメカニカルシール8のみではポンプ室10側からの冷却水の侵入を完全には抑止できないことから、中径部11bの周壁の鉛直最下方となる位置には、当該中径部11b内とドレン室12とを連通するドレン孔13が図2中のY軸方向に沿って貫通形成されていて、このドレン孔13により、メカニカルシール8では抑止できず中径部11b内に流入してしまった冷却水をドレン室12へと排出して、当該冷却水を小径部11c側へ流出させないようになっている。さらに、この中径部11bの周壁には、前記ドレン孔13と対向する位置に、当該中径部11b(ポンプハウジング2)の内外を連通する連通孔14が図2中のY軸方向に沿って貫通形成されていて、該連通孔14により、ドレン室12内で蒸発した冷却水を外部へ排出するようになっている。
【0019】
前記駆動軸3は、その一端部がポンプハウジング2の一端から外部へ臨むと共に、その他端部がポンプハウジング2の他端から外部へ臨むように構成されている。そして、この駆動軸3の他端部には、有底円筒状に形成された金属製のインサート20が一体に設けられている。また、この駆動軸3には、メカニカルシール8の嵌着位置よりも一端側であって前記ドレン孔13や連通孔14に対応する軸方向位置に、所定の軸方向幅を有する環状の切欠溝3aが周方向に沿って設けられている。このような切欠溝3aを設けることによって、前記メカニカルシール8を超えて中径部11b内に流入した冷却水のうち、駆動軸3の外周面を伝い流れるものについては、当該切欠溝3aによってその流れを堰き止めることが可能となっている。ここで、この駆動軸3の前記切欠溝3aよりも一端側は他端側と比べて若干大径状に形成されていて、当該切欠溝3aによる前記堰き止め作用がより効果的に発揮されるようになっている。かかる構成から、ポンプハウジング2の小径部11cの内径が漸次縮小する前記構成と相俟って、前記メカニカルシール8を超えて中径部11b内に流入した冷却水が軸受6まで及んでしまう不具合がより一層抑制されることとなる。
【0020】
前記プーリ4は、ポンプハウジング2の一端から外部へ臨む駆動軸3の一端部に、小径部11cの外周に軸受6を介して回転支持されるように設けられている。すなわち、このプーリ4は、駆動軸3の一端部に小径部11cの外周を囲繞するように延設されて軸受6を介してポンプハウジング2(小径部11c)に回転自在に支持される筒状基部4aと、該筒状基部4aの外周側に延設されて前記ベルトが巻回されるベルト巻回部4bとから主として構成されている。そして、前記筒状基部4aは、ポンプハウジング2外へ臨む駆動軸3の一端部に径方向に沿って延設された端壁部4cと、該端壁部4cの先端から図2中のX軸正方向に沿って延設されることにより筒状に形成され、軸受6による支持に供する軸受支持部4dとを有し、この軸受支持部4dの内周部には、金属材からなる筒状のインサート15が一体に設けられている。
【0021】
このインサート15を設けるにあたっては、軸受支持部4dの内形を長円等の非円形状に形成し、当該インサート15の外形をこれに対応する形状に形成することが望ましく、これによって、当該インサート15と軸受支持部4dとの間の線膨張係数差に基づく回転方向の相対移動(相対回転)を抑制することが可能となる。さらに、軸受支持部4dの内端部(図2中のX正方向側の端部)には、内周側へ突出する環状突部4eを設け、この環状突部4eと端壁部4cとの間でインサート15を挟持する構成とすることにより、前記線膨張係数差に基づく軸方向の相対移動についても抑制可能となる。また、このインサート15には、端壁部4cとの対向端部に、内周側へ突出する環状突部15aが周方向に連続して設けられ、この環状突部15aにより軸受6に対するプーリ4(動力伝達部材)の嵌入量が規制されるようになっており、かかる構成により、端壁部4cに対向するポンプハウジング2及び軸受6の端面と当該端壁部4cの内側面との間には、所定の空間部Sが形成されている。
【0022】
ここで、前記軸受6は、いわゆるシール付きの玉軸受であって、小径部11cの外周面と軸受支持部4d(インサート15)の内周面との間に介装されていて、小径部11cの外周面に圧入固定される内輪6aと、インサート15の内周面に圧入固定される外輪6bと、内外輪6a,6bに相互に対向して設けられる一対の保持溝に保持される複数の転動体であるボール6cと、外輪6bの両端部内周縁にそれぞれカシメ固定され、内外輪6a,6bの径方向間に画成される筒状空間部と外部との連通を遮断する円環状の第1、第2軸受シール6d,6eと、から構成されている。このように、本実施形態では、外輪6bに圧入固定される軸受支持部4d内周に金属製のインサート15を設けることにより、軸受支持部4dにおいて前記圧入に係る大荷重を受けることが可能になると共に、金属材からなる外輪6bとの間における線膨張係数差をなくして当該外輪6bと軸受支持部4dの相対移動を常時抑制することが可能となっている。また、この軸受6においては、その一端部に配設された第1軸受シール6dによって、中径部11bから小径部11c内に流入した冷却水の当該軸受6内部への侵入が抑制されている一方、その他端側には、第2軸受シール6eに加えて、当該他端側のほぼ全面を覆う遮蔽板9が隣接配置されることにより、これら直列配置された第2軸受シール6e及び遮蔽板9によって、外部からの当該軸受6内部への雨水等の異物の侵入が抑制されている。
【0023】
前記インペラ5は、金属板をプレス加工することによって一体に成形されており、ほぼ円板状に形成された基部5aと、該基部5aの周方向の所定箇所において外周側がそれぞれ切り起こされて軸方向へ折曲形成された複数の羽根部5bと、基部5aの中心部にポンプハウジング2側から前記エンジンブロック側へ軸線方向に沿って窪み形成された筒状の軸部5cとを有し、この軸部5cが駆動軸3の他端部(インサート20)外周に圧入されることで、該駆動軸3に固定されている。なお、この際、前記軸部5cの端壁部には、ほぼ円形状の突起収容孔5dが設けられていて、これによって、当該軸部5cを駆動軸3へ嵌挿した際に、駆動軸3に設けられた後記の嵌合係止突起22の先端部が当該突起収容孔5d内に収容されるようになっている。
【0024】
図3は、図2に示す駆動軸の他端側を拡大した図であって、図4は、図3のB−B線に沿う横断面図であって本発明に係る突起と貫通孔との嵌合状態を表した図である。なお、図4においては、(a)が本実施形態に係る当該嵌合状態を表した図であり、(b)〜(j)は当該嵌合状態のその他のバリエーションを表した図である。
【0025】
すなわち、前記インサート20は、鉄やステンレス等の所定の金属材により有底円筒状に形成されると共に、その外径が、駆動軸3の他端側における当該インサート20が配置されない部位の外径と同じに設定されていて、駆動軸3の他端側における当該インサート20の装着部と非装着部との間に段差が生じないように構成されている。また、このインサート20の底部に相当する端壁部20aには、単一の円形でない所定の形状を有する貫通孔21が軸線方向に沿って貫通形成されている。なお、本実施形態では、この貫通孔21は、図4(a)に示すような長円形状に構成されている。
【0026】
一方、かかるインサート20が外嵌される駆動軸3の他端部には、その先端に、段差状に形成されてインサート20の貫通孔21に嵌合係止する嵌合係止突起22(本発明に係る突起に相当)が軸線方向に沿って当該駆動軸3と一体に設けられており、当該嵌合係止突起22と前記貫通孔21とにより、本発明に係る相対移動規制手段が構成されている。そして、この嵌合係止突起22は、貫通孔21に対応する形状に形成されて当該貫通孔21に嵌合する嵌合部23と、該嵌合部23の先端に段差拡径状に設けられ、その内側部が端壁部20a外側面における貫通孔21の外周域(以下、「貫通孔21の孔縁」という。)に係止する横断面ほぼ円形状の係止部24と、から構成されている。
【0027】
前記嵌合部23は、貫通孔21に樹脂材が充填されることによって、その横断面が当該貫通孔21と同じ長円形状に形成されている。このように、駆動軸3では、嵌合部23が貫通孔21に嵌合する前記長円形状に形成されることにより、駆動軸3本体とインサート20との間における回転方向の相対移動が規制されるようになっている(図4(a)参照)。ここで、この嵌合部23による相対回転規制作用(いわゆる回り止め作用)は、インサート20の貫通孔21が図4(a)に示すような長円形状に形成されている場合にのみ得られるものではない。換言すれば、貫通孔21が単一の円形でない形状に構成されてさえいれば、前記長円形状のほかに、例えば半円形や四角形、三角形等の非円形状(図4(b)〜(e)、(i)及び(j)参照)、或いは複数の円形状(図4(f)、(g)、(h)参照)に構成されているような場合であっても、前記嵌合部23による相対回転規制作用を得ることができる。
【0028】
前記係止部24は、少なくとも嵌合部23に隣接する基端部24aの外径Dが嵌合部23の最小幅X(図4(a)参照)よりも大きくなるように構成され、これによって、前記基端部24aが貫通孔21の孔縁に係止可能となっている。このように、前記駆動軸3では、前記回り止め効果に加えて、基端部24aが貫通孔21の孔縁に係止することにより、駆動軸3とインサート20との間における軸方向の相対移動が規制されるようになっている。さらに、この係止部24は、その外径が先端側へ向かって漸次縮径するように構成され、その外周域に円錐状のテーパ部24bが設けられていて、このテーパ部24bによって、後述する駆動軸3の成形時における良好な型抜き性が確保されている。
【0029】
図5は、前記動力伝達部材のうち駆動軸部分の成型方法を表した縦断面図である。
【0030】
同図に示すように、前記動力伝達部材のうち駆動軸3部分を成型するには、まず、その内部に図3に示すような駆動軸3の外形に相当するキャビティ31が画成された金型30を用意し、キャビティ31内にインサート20を端壁部20a側から挿入する。その後、この金型30を閉じた後、図外のゲート等を通じキャビティ31内に加熱溶融した樹脂材Pを加圧充填する。そして、当該樹脂材Pを固化させた後、金型30を開き、当該金型30から駆動軸3部分を引き抜いて完成する。これにより、嵌合係止突起22が貫通孔21に嵌合係止した状態で、駆動軸3にインサート20が一体成形されることとなる。
【0031】
以上のように構成されたウォータポンプ1では、インペラ5の複数の羽根部5bに揚力を発生させることによって冷却水を圧送するといったポンプの構造から、とりわけ、インペラ5と駆動軸3の固定部(結合部)には、前記ポンプ作用に伴いモーメントが作用することとなる。
【0032】
そこで、本実施形態では、金属材を介して駆動軸3とインペラ5を結合する、具体的には、インペラ5が結合される駆動軸3の他端部に金属製のインサート20を設け、このインサート20に金属製のインペラ5の軸部5cを圧入固定する構成としたため、前記インサート20を介して駆動軸3とインペラ5とを十分な強度をもって結合させることができる。
【0033】
したがって、かかる構成によれば、インペラ5もインサート20も同じ金属材であって当該両者5,20間には大きな線膨張係数差は生じないことから、少なくともインペラ5とインサート20との間で前記モーメントに基づく相対回転が生じるおそれはなくなる。ところが、駆動軸3本体は樹脂材により形成されていることから、当該駆動軸3本体とインサート20との間には、大きな線膨張係数差があり、前記モーメントに基づく相対回転が生じてしまうおそれがある。
【0034】
そこで、本実施形態では、インサート20の端壁部20aに、単一の円形でない前記長円形状を有する貫通孔21を設けると共に、駆動軸3の他端部に、前記貫通孔21に対応する横断面形状を有する嵌合部23を突設して、貫通孔21に嵌合部23を嵌合させることによって駆動軸3本体とインサート20の相対回転を規制したことにより、この駆動軸3本体とインサート20の線膨張係数差から当該両者3,20間に径方向隙間が生じてしまった場合でも、前記モーメントに基づく駆動軸3本体とインサート20の相対回転の十分な抑制が図れる。
【0035】
また、前記ウォータポンプ1では、前記ポンプ作用時に、前記各羽根部5bが反力を受けることにより、インペラ5には図2中のX軸正方向へアキシアル荷重が発生することとなるため、駆動軸3本体とインサート20との間では、軸方向における相対移動も懸念される。
【0036】
そこで、さらに、本実施形態では、嵌合部23の先端に、貫通孔21の孔縁の最小幅Xより大きな外径Dに設定した係止部24を設けて、該係止部24を貫通孔21の孔縁に係止させることによって駆動軸3本体とインサート20の軸方向の相対移動を規制したことにより、この駆動軸3本体とインサート20の線膨張係数差から当該両者3,20間に径方向隙間が生じてしまった場合における前記アキシアル荷重に基づく駆動軸3本体とインサート20の軸方向の相対移動についても、十分に抑制することができる。
【0037】
以上のことから、本実施形態に係るウォータポンプ1によれば、前記駆動軸3本体とインサート20との嵌合係止構造によって、駆動軸3本体を樹脂材によって形成しつつも、駆動軸3とインペラ5との結合強度の確保と、駆動軸3とインペラ5の相対移動の抑制と、の両立を図ることができる。しかも、インサート20は駆動軸3の成形時に当該駆動軸3と一体に成形されることから、インサート20を駆動軸3に別途組み付ける必要もなく、良好な生産性を維持しつつ、さらには簡易的な構造をもって、上記強度確保と相対移動抑制の両立が図れる。
【0038】
また、前記ウォータポンプ1では、前記貫通孔21から外部へ突出する前記係止部24をインペラ5の突起収容孔5d内に収容する構成としたことから、係止部24がインペラ5の軸部5cの端壁部から外部へと突出することがなく、これによって、係止部24が冷却水の流れを阻害してしまう不具合を抑制することができる。この結果、当該ポンプ1における冷却水の円滑な流れの確保に供される。
【0039】
図6は本発明の第2実施形態を示し、(a)は駆動軸単体の縦断面図であり、(b)は(a)のC−C線に沿う横断面図である。なお、本実施形態は、前記第1実施形態に係る貫通孔21と嵌合係止突起22による嵌合係止構造を変更したものである。したがって、本実施形態においても、ウォータポンプとしての基本的な構成については、前記第1実施形態に係るものと同様であるため、前記第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0040】
同図に示すように、本実施形態では、インサート20の端壁部20aが完全に閉塞され、その反対側(開口端側)の周壁に、当該インサート20の内外周を連通するほぼ円形の貫通孔25が径方向に沿って貫通形成されている一方、かかるインサート20が外嵌される駆動軸3の他端部には、前記貫通孔25に嵌合係止する嵌合係止突起26が径方向に沿って突出形成されている。
【0041】
この嵌合係止突起26も、前記第1実施形態に係る嵌合係止突起22と同様、貫通孔25に対応する形状をもって当該貫通孔25に嵌合する嵌合部27と、該嵌合部27の先端に段差拡径状に設けられ、その内側部がインサート20の外周面における貫通孔25の外周域(以下、「貫通孔25の孔縁」という。)に係止する横断面ほぼ円形状の係止部28と、から構成されている。
【0042】
そして、前記貫通孔25及び嵌合係止突起26は、インサート20の外端縁から係止部28の基端部28a端縁までの軸方向距離Lが、インペラ5の軸部5cの軸方向長さよりも長くなるように設定され、インペラ5の組み付け時に、前記軸部5cが前記係止部28に干渉することなく、前記軸部5cの端壁部の内側面とインサート20の端壁部20aの外側面とが隙間なく当接するようになっている。
【0043】
なお、上述したような構成を有する本実施形態に係る駆動軸3についても、前記第1実施形態にて説明した方法(手順)をもって、射出成形により成形される。
【0044】
このように、本実施形態によれば、前記貫通孔25と嵌合係止突起26とによる嵌合係止構造を駆動軸3本体とインサート20との径方向間に設けたことで、前記モーメント及びアキシアル荷重の双方を、嵌合部27を介して貫通孔25の内周面により一括して受け止めることができる。
【0045】
したがって、本実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果が奏せられるのは勿論のこと、特に本実施形態の場合には、係止部28によらず少なくとも嵌合部27を貫通孔25に嵌合させるのみによって駆動軸3本体とインサート20との間における軸方向及び回転方向の両方向に係る相対移動を一括して規制できることから、前記第1実施形態に比べ、より簡易的な構造をもって、駆動軸3とインペラ5との結合強度の確保と、駆動軸3とインペラ5の相対移動の抑制と、の両立を図ることができる。
【0046】
しかも、本実施形態の場合は、前記貫通孔25の形状によらず、たとえ当該貫通孔25が単一の円形であっても前記相対移動規制を行えることから、当該貫通孔25の良好な加工性が確保でき、ポンプ1の生産性の向上にも供される。
【0047】
また、前記相対移動規制に関しては、前記係止部28は必須の構成ではないが、当該係止部28を設けたことで、前述のように駆動軸3本体とインサート20の線膨張係数差から当該両者3,20間に径方向隙間が生じてしまった場合でも、当該係止部28の基端部28aが貫通孔25の孔縁に係止することにより、当該係止部28が貫通孔25に対する前記嵌合部27の抜け止めとして作用して、この嵌合部27の貫通孔25への確実な嵌合状態が維持されることとなる。これにより、当該嵌合部27が貫通孔25から脱落してしまうおそれがなくなり、その結果、駆動軸3本体とインサート20の相対移動、すなわち駆動軸3とインペラ5の相対移動が確実に抑制されることとなる。
【0048】
本発明は前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記相対移動規制手段については、前述の凹凸嵌合の関係を逆に設定することも可能である。すなわち、前記第1実施形態でいえば、インサート20の端壁部20の内側面に、単一の円形でない所定の形状を有する突部を設け、また、第2実施形態でいえば、インサート20の内周面に突部を設けることとして、駆動軸3本体側に、当該各突部に対応する凹部を設けることとしてもよい。
【0049】
さらに、インペラ5についても、前記各実施形態のように、全体が金属材によって形成するほか、駆動軸3との結合部に相当する前記軸部5cのみを金属材により形成し、その他の部分を樹脂材により形成することも可能であって、金属材同士による圧入構造が確保されていればよい。
【0050】
また、本発明において駆動軸3本体とインサート20が相対回転してしまうといった前記技術的課題を解決するにあたっては、前記各嵌合係止突起22,26のうち、前記各係止部24,28は必ずしも必要でないことは言うまでもない。そこで、これら係止部24,28を設けない場合、前記各嵌合部23,27については、これを前記各貫通孔21,25の内周面全体に当接するように嵌合させることのみならず、当該各貫通孔21,25の内周面の一部に当接するかたちで嵌合させるような構成としてもよい。この場合であっても、前述のような駆動軸3本体とインサート20との間における相対回転の抑制を図ることができる。
【0051】
一方、前記各係止部24,28を設ける代わりに、前記各嵌合部23,27をそのまま延長し、これら嵌合部23,27が前記各貫通孔21,25に挿通するかたちで当該各貫通孔21,25の外部まで延出する構成としてもよい。かかる構成の場合には、前記各嵌合部23,27と前記各貫通孔21,25との接触面積を最大限に確保することが可能となり、駆動軸3本体とインサート20の相対移動を、より効果的に、かつ、確実に規制することができる。これにより、駆動軸3本体とインサート20の線膨張係数差から当該両者3,20間に径方向隙間が生じた場合でも、前記各貫通孔21,25から前記各嵌合部23,27が脱落しにくくなり、当該嵌合状態の維持に供される。この結果、前記各嵌合部23,27を前記各貫通孔21,25内に収容する場合に比べて、駆動軸3本体とインサート20の相対回転をより確実に抑制することができる。
【0052】
言い換えれば、前記各貫通孔21,25に対する前記各嵌合部23,27の嵌合量及び前記各係止部24,28の有無については、前記ウォータポンプ1の仕様等に応じて自由に変更することができ、かかる設定の如何に関わらず、前記駆動軸3本体とインサート20の相対回転抑制効果を得ることができる。
【0053】
以下、前記各実施形態から把握される特許請求の範囲に記載した発明以外の技術的思想について説明する。
【0054】
(a)請求項3に記載のウォータポンプにおいて、
前記相対移動規制手段は、前記インサートの底壁に設けられ、非円形又は複数の円形に形成された貫通孔と、前記駆動軸の他端面に該駆動軸と一体成形され、前記貫通孔に嵌合する突起と、から構成されることを特徴とするウォータポンプ。
【0055】
かかる構成によれば、非円形又は複数の円形に形成した貫通孔に突起が嵌合することによって、駆動軸とインサートとの間における回転方向の相対移動を規制することが可能となる。これによって、駆動軸を樹脂材により形成しつつも、駆動軸とインサートの線膨張係数差から当該両者間に径方向隙間が生じてしまった場合における駆動軸とインサートの相対回転を十分に抑制することができ、この結果、駆動軸とインペラの相対回転の十分な抑制が図れる。
【0056】
(b)請求項3に記載のウォータポンプにおいて、
前記相対移動規制手段は、前記インサートの周壁に設けられ、その内外周を連通する貫通孔と、前記駆動軸の他端側外周に該駆動軸と一体成形され、前記貫通孔に嵌合する突起と、から構成されることを特徴とするウォータポンプ。
【0057】
かかる構成によれば、駆動軸の突起をインサートの貫通孔に係止させることが可能となり、当該係止構造によって、駆動軸とインサートとの間における軸方向及び回転方向の両方向に係る相対移動を一括して規制可能となる。これによって、駆動軸を樹脂材により形成しつつも、駆動軸とインサートの線膨張係数差から当該両者間に径方向隙間が生じてしまった場合における駆動軸とインサートの相対移動を、より簡易な構造をもって効果的に抑制することができる。
【0058】
(c)請求項1若しくは2又は前記(a)若しくは(b)に記載のウォータポンプにおいて、
前記突起は、前記貫通孔に挿通され、その先端部が前記貫通孔を通じて前記インサートの外部に突出するように構成されていることを特徴とするウォータポンプ。
【0059】
かかる構成によれば、貫通孔の内周面全体で突起を受けることになるため、駆動軸とインサートの相対回転等をより確実に抑制することができる。
【0060】
(d)前記(c)に記載のウォータポンプにおいて、
前記インサートの外部へ突出する前記突起の先端部は、少なくとも前記貫通孔に隣接する端部の外径が、前記貫通孔の最小幅よりも大きくなるように構成されていることを特徴とするウォータポンプ。
【0061】
かかる構成によれば、インサートの外部へ突出する突起の先端部を貫通孔の外端縁に係止させることが可能となる。これにより、インサートの底壁に貫通孔を設けた場合は、上記係止構造により、駆動軸とインサートとの間における軸方向の相対移動についても抑制することが可能となり、また、インサートの周壁に貫通孔を設けた場合については、駆動軸とインサートの相対移動をより一層効果的に抑制することが可能となる。
【0062】
(e)請求項1又は前記(a)に記載のウォータポンプにおいて、
前記突起は、その先端部が前記貫通孔を通じて前記インサートの外部へ突出するように構成されると共に、
前記インペラの固定部は、その底壁に前記突起の先端部を収容する突起収容孔を有する有底円筒状に形成され、
前記インペラは、前記突起の先端部が前記突起収容孔内に収容されるかたちで、前記固定部を介して前記インサートの外周に嵌着されることを特徴とするウォータポンプ。
【0063】
かかる構成によれば、突部は突起収容孔に収容されることとなってインペラの固定部から外部へ突出することがなくなる。これにより、突起が水の流れを阻害してしまう不具合を抑制でき、ポンプにおける円滑な水流が確保される。
【0064】
(f)請求項1若しくは2又は前記(a)若しくは(b)に記載のウォータポンプにおいて、
前記駆動軸と前記プーリとは、前記駆動軸を構成する樹脂材によって一体に成形されていることを特徴とするウォータポンプ。
【0065】
かかる構成によれば、駆動軸とプーリとを容易に形成することが可能となる。さらには、ポンプの部品点数の削減が図れ、生産性の向上に供される。
【0066】
(g)ポンプハウジング内に挿通配置され、樹脂材により成形された駆動軸と、
前記駆動軸の一端側に一体回転可能に設けられ、駆動源から動力が伝達されて回転するプーリと、
前記駆動軸の他端側外周に設けられ、金属材により有底円筒状に形成されたインサートと、
前記インサートに固定され、少なくとも当該固定部が金属材により形成されたインペラと、
前記インサートの底壁に貫通形成され、非円形又は複数の円形に形成された貫通孔と、
前記駆動軸の他端面に該駆動軸と一体成形され、前記貫通孔に嵌合する突起と、を備え、
前記インサートは、前記駆動軸と一緒に鋳込まれることによって該駆動軸の他端側外周部に一体に型成形されると共に、
前記突起は、その先端部が前記貫通孔を通じて前記インサートの外部へ突出するように構成されていることを特徴とするウォータポンプ。
【0067】
かかる構成によれば、非円形又は複数の円形に形成した貫通孔に突起が嵌合することによって、駆動軸とインサートとの間における回転方向の相対移動を規制することが可能となる。これによって、駆動軸を樹脂材により形成しつつも、駆動軸とインサートの線膨張係数差から当該両者間に径方向隙間が生じてしまった場合における駆動軸とインサートの相対回転を十分に抑制することができ、この結果、駆動軸とインペラの相対回転の十分な抑制が図れる。
【0068】
また、かかる構成の場合は、特に、貫通孔の内周面全体で突起を受けることになるため、前記駆動軸とインサートの相対移動をより確実に抑制することができる。
【0069】
さらには、インサートは駆動軸の成形時に一緒に鋳込まれることから、これら両者の組み付け作業も不要となり、生産性の向上にも供される。
【0070】
(h)ポンプハウジング内に挿通配置され、樹脂材により成形された駆動軸と、
前記駆動軸の一端側に一体回転可能に設けられ、駆動源から動力が伝達されて回転するプーリと、
前記駆動軸の他端側外周に設けられ、金属材により有底円筒状に形成されたインサートと、
前記インサートに固定され、少なくとも当該固定部が金属材により形成されたインペラと、
前記インサートの周壁に設けられ、その内外周を連通する貫通孔と、
前記駆動軸の他端側外周に該駆動軸と一体成形され、前記貫通孔に嵌合する突起と、を備え、
前記インサートは、前記駆動軸と一緒に鋳込まれることによって該駆動軸の他端側外周部に一体に型成形されると共に、
前記突起は、その先端部が前記貫通孔を通じて前記インサートの外部へ突出するように構成されていることを特徴とするウォータポンプ。
【0071】
かかる構成によれば、貫通孔に突起が嵌合することによって、駆動軸とインサートとの間における軸方向及び回転方向の両方向に係る相対移動を一括して規制可能となる。これによって、駆動軸を樹脂材により形成しつつも、駆動軸とインサートの線膨張係数差から当該両者間に径方向隙間が生じてしまった場合における駆動軸とインサートの相対移動を、より簡易な構造をもって効果的に抑制することができる。
【0072】
また、かかる構成の場合は、特に、貫通孔の内周面全体で突起を受けることになるため、前記駆動軸とインサートの相対移動をより確実に抑制することができる。
【0073】
さらには、インサートは駆動軸の成形時に一緒に鋳込まれることから、これら両者の組み付け作業も不要となり、生産性の向上にも供される。
【符号の説明】
【0074】
2…ポンプハウジング
3…駆動軸
4…プーリ
5…インペラ
20…インサート
20a…端壁部(インサートの底壁)
21…貫通孔
22…嵌合係止突起(突起)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプハウジング内に挿通配置され、樹脂材により成形された駆動軸と、
前記駆動軸の一端側に一体回転可能に設けられ、駆動源から動力が伝達されて回転するプーリと、
前記駆動軸の他端側外周に設けられ、金属材により有底円筒状に形成されたインサートと、
前記インサートに固定され、少なくとも該固定部が金属材により形成されたインペラと、
前記インサートの底壁に設けられ、非円形又は複数の円形に形成された貫通孔と、
前記駆動軸の他端面に該駆動軸と一体成形され、前記貫通孔に嵌合する突起と、を備えたことを特徴とするウォータポンプ。
【請求項2】
ポンプハウジング内に挿通配置され、樹脂材により成形された駆動軸と、
前記駆動軸の一端側に一体回転可能に設けられ、駆動源から動力が伝達されて回転するプーリと、
前記駆動軸の他端側外周に設けられ、金属材により有底円筒状に形成されたインサートと、
前記インサートに固定され、少なくとも該固定部が金属材により形成されたインペラと、
前記インサートの周壁に設けられ、その内外周を連通する貫通孔と、
前記駆動軸の他端側外周に該駆動軸と一体成形され、前記貫通孔に嵌合する突起と、を備えたことを特徴とするウォータポンプ。
【請求項3】
ポンプハウジング内に挿通配置され、樹脂材により成形された駆動軸と、
前記駆動軸の一端側に一体回転可能に設けられ、駆動源から動力が伝達されて回転するプーリと、
前記駆動軸の他端側外周に設けられ、金属材により有底円筒状に形成されたインサートと、
前記インサートに固定され、少なくとも該固定部が金属材により形成されたインペラと、
前記駆動軸と前記インサートの間に設けられ、前記駆動軸と前記インサートとの間における少なくとも回転方向の相対移動を規制する相対移動規制手段と、を備えたことを特徴とするウォータポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−112341(P2012−112341A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263387(P2010−263387)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Fターム(参考)】