説明

エアバッグ装置

【課題】 車両に搭載される車両用のエアバッグ装置において、予め折り畳まれたエアバッグの折り畳み形状を確実に保持するとともに、当該エアバッグの展開性能の適正化を図るのに有効な技術を提供する。
【解決手段】 車両に搭載されるエアバッグ装置100は、リテーナー140に収容された折り畳み状態のエアバッグ110の外表面に被着状に配設したエアバッグ保持体160によってエアバッグ110の折り畳み形状を保持する構成とされる。このエアバッグ保持体160は、複数の樹脂層がシート断面方向に関し積層状とされたフィルムシートが、折り畳み状態のエアバッグ110の外表面全体を包む袋形状とされるとともに、当該フィルムシートの各部位のうち、予め設定された所定箇所においてシート断面方向に関する厚みが他のシート部位の厚みよりも薄肉化されたテアラインを備えるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載される車両用のエアバッグ装置の構築技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両事故の際にエアバッグが乗員拘束領域において展開膨張するエアバッグ装置の構成が公知である。また、下記特許文献1には、この種のエアバッグ装置において、予め折り畳まれたエアバッグに対し、布によって構成されたエアバッグ保持体を被着させることによって、当該エアバッグの折り畳み形状を保持する可能性が提示されているが、このようなエアバッグ保持体を用いるエアバッグ装置の設計に際しては、エアバッグが収容部に収容された状態において当該エアバッグの折り畳み形状を確実に保持する保持性能に加えて、車両事故発生の際のエアバッグの展開性能をも考慮したうえで、エアバッグ保持体を構築する要請がある。
【特許文献1】特開平11−28997号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、車両に搭載される車両用のエアバッグ装置において、予め折り畳まれたエアバッグの折り畳み形状を確実に保持するとともに、当該エアバッグの展開性能の適正化を図るのに有効な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決するために、本発明が構成される。なお、本発明は、自動車車両をはじめ、トラック、バス、電車、船舶、オートバイ等の各種の車両に搭載されるエアバッグ装置の構築技術に適用され得る。
【0005】
(本発明の第1発明)
前記課題を解決する本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりのエアバッグ装置である。請求項1に記載のこのエアバッグ装置は、エアバッグ、エアバッグ収容部、エアバッグカバー、ガス供給部、エアバッグ保持体、薄肉部を少なくとも備える。
【0006】
本発明のエアバッグは、車両事故の際に所定の展開膨張領域に展開しつつ膨張し、車両内外の人を拘束するエアバッグとして構成される。このエアバッグによって拘束される拘束対象には、運転席に着座する乗員をはじめ、助手席に着座する乗員、後部席のように運転席や助手席以外の席に着座する乗員、或いは車外の歩行者などが含まれる。従って、本発明のエアバッグが展開膨張する展開膨張領域には、拘束対象である乗員が存在する車内領域のみならず、拘束対象である歩行者が存在する車外領域が広く包含される。
【0007】
本発明のエアバッグ収容部は、所定の態様で折り畳まれた折り畳み状態のエアバッグを収容するとともに、このエアバッグの展開膨張を許容するエアバッグ開口を有する構成とされる。ここでいう「所定の態様」としては、エアバッグをロール状に巻き取るようなロール折り態様、エアバッグを蛇腹状に折り畳むような蛇腹折り態様、またこれらを複合した折り態様等が挙げられる。エアバッグ収容部に収容されたエアバッグは、その展開膨張時においてエアバッグ開口を通じてエアバッグ収容部外へと突出する。このエアバッグ開口が、本発明のエアバッグカバーによって覆われる。
【0008】
本発明のガス供給部は、車両事故発生の際、エアバッグを展開膨張領域に展開膨張させるべく、当該エアバッグにエアバッグ膨張用ガスを供給する機能を有する。このガス供給部は、具体的には、車両事故発生の検知によってエアバッグ膨張用ガスを発生させて、当該エアバッグ膨張用ガスをエアバッグの内部へと誘導する構成を有する。
【0009】
本発明のエアバッグ保持体は、複数の樹脂層がシート断面方向に関し積層状とされたフィルムシートが、折り畳み状態のエアバッグの外表面全体を包む袋形状とされる。また、このエアバッグ保持体は、エアバッグ収容部とエアバッグカバーとによって区画される区画領域内において、エアバッグ収容部に収容された折り畳み状態のエアバッグの外表面に被着されて、当該エアバッグの折り畳み形状を保持する機能を有する。これにより、折り畳み状態のエアバッグは、フィルムシートによって密封状に梱包されることとなる。このフィルムシートとしては、透光性のフィルムシート、透光性を有していないフィルムシート等を適宜用いることができる。本発明において、フィルムシートを折り畳み状態のエアバッグの外表面全体を包む袋形状とする構成に関しては、折り畳み状態のエアバッグを1または複数のフィルムシート片にて挟み込んだうえで、フィルムシート片の対向する外縁部同士を熱溶着や接着などによって接合して密封する構成、予め準備された開口袋状或いはチューブ状(筒状)のフィルムシート体の開口を通じて折り畳み状態のエアバッグを投入したうえで開口部分を束ねて留め具にて密封する構成などを適宜採用することができる。また、本発明において、複数の樹脂層をシート断面方向に関し積層状とする構成に関しては、複数の樹脂層を有する一体成形状の単一のフィルムシートを用いてもよいし、或いは各樹脂層からなるフィルムシートの複数を互いに積層状に重ね合わせた構成を用いてもよい。
【0010】
本発明の薄肉部は、エアバッグ保持体のフィルムシートの各部位のうち、予め設定された所定箇所においてシート断面方向に関する厚みが他のシート部位の厚みよりも薄肉化された部位として構成される。典型的には、この薄肉部がフィルムシートのシート平面に沿って連続的或いは断続的に線状に形成された構成とされる。この薄肉部は、テアライン(線状溝)或いは脆弱部と称呼される。このような構成の薄肉部を備えるエアバッグ保持体は、車両事故発生の際、ガス供給部から供給されたエアバッグ膨張用ガスによって展開膨張するエアバッグの展開膨張力を受けて薄肉部にて開裂し、これによって当該エアバッグの折り畳み形状の保持を解除しつつ当該エアバッグの展開膨張動作を許容する構成とされる。
【0011】
請求項1に記載のエアバッグ装置のこのような構成によれば、折り畳み状態のエアバッグの外表面全体を包む袋形状とされたフィルムシートからなるエアバッグ保持体を用いることによって、折り畳み状態のエアバッグの折り畳み形状が形崩れするのを防止して、この折り畳み形状を確実に保持することが可能となる。これにより、エアバッグの折り畳み形状の保持に関し品質の安定化を図ることが可能となる。また、本発明では、エアバッグの外表面全体をフィルムシートが包む構成ゆえ、エアバッグ保持体側の構造に影響されてエアバッグの折り畳み態様が制限されるようなことがない。また、折り畳み状態のエアバッグを袋形状とされたフィルムシートによって密封することによって、エアバッグの劣化を抑えることが可能となる。
更に、本発明では、エアバッグ保持体の予め規定された位置に薄肉部を設け、この薄肉部にて当該エアバッグ保持体が開裂するように構成しているため、エアバッグ保持体が不特定な箇所にて開裂してエアバッグの展開性能に悪影響を及ぼすのを抑え、これによってエアバッグの展開性能の適正化を図ることが可能とされる。
また、本発明によれば、フィルムシートの複数の樹脂層に対し種々の機能を付与した構成が実現される。例えば、フィルムシートの複数の樹脂層のうち、第1の樹脂層を透光性であり且つ高強度性の樹脂層とし、第2の樹脂層を透光性であり且つ耐環境劣化性の樹脂層とすることができる。このような構成によれば、エアバッグ保持体を構成するフィルムシートに対し更なる機能を付与することができ合理的である。
【0012】
(本発明の第2発明)
前記課題を解決する本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりのエアバッグ装置である。請求項2に記載のこのエアバッグ装置では、請求項1に記載のエアバッグ保持体は、薄肉部にて開裂する際に要する力が、折り畳み状態のエアバッグの折り畳み形状を保持する力を下回るように構成されている。
請求項2に記載のエアバッグ装置のこのような構成によれば、車両事故の際にガス供給部からエアバッグにエアバッグ膨張用ガスが供給されたとき、エアバッグ保持体が薄肉部にて開裂するまでの間は、折り畳み状態のエアバッグの折り畳み形状を確実に保持することが可能となる。
【0013】
(本発明の第3発明)
前記課題を解決する本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりのエアバッグ装置である。請求項3に記載のこのエアバッグ装置では、請求項1または請求項2に記載のエアバッグ保持体は、折り畳み状態のエアバッグがエアバッグ収容部に収容されたときに当該エアバッグ保持体のエアバッグ開口側に薄肉部が位置するように構成される。
請求項3に記載のエアバッグ装置のこのような構成によれば、エアバッグ保持体はエアバッグ開口に近い近接位置において開裂し、エアバッグはこの近接位置からエアバッグ開口を通じてエアバッグ収容部の外部へと突出することとなるため、エアバッグの動作が規制されるのを抑えることができ、これによってエアバッグの展開性能の円滑化が図られる。
【0014】
(本発明の第4発明)
前記課題を解決する本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりのエアバッグ装置である。請求項4に記載のこのエアバッグ装置では、請求項3に記載のエアバッグ保持体は、エアバッグ保持体のエアバッグ開口側に位置する薄肉部が所定の色に着色された構成とされる。ここでいう「薄肉部の着色」に関しては、薄肉部自体を塗色することによって当該薄肉部の着色がなされてもよいし、或いは薄肉部に有色のテープやシールを被着させることによって当該薄肉部の着色がなされてもよい。典型的には、作業者が薄肉部の位置や向き(延在方向)などを認識し易いように、暖色系の色や目立ち易い色を用いるのが好ましい。
請求項4に記載のエアバッグ装置のこのような構成によれば、折り畳み状態のエアバッグを保持したエアバッグ保持体をエアバッグ収容部に収容する組み付け作業において、作業者が薄肉部の位置等を容易に認識することができ、誤った組み付け作業の発生を防止することが可能となる。
【0015】
(本発明の第5発明)
前記課題を解決する本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりのエアバッグ装置である。請求項5に記載のこのエアバッグ装置では、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のエアバッグ保持体は、フィルムシートとして、透光性の樹脂層、高強度性の樹脂層、耐環境劣化性の樹脂層のうちの少なくとも一つの樹脂層を含むフィルムシートを用いた構成とされる。透光性の樹脂層は、エアバッグの折り畳み状態を視認可能とする機能を有する樹脂層として規定される。この透光性の樹脂層に関しては、その透光度合いの大小は問わず、その樹脂層を透して視認が可能であればよい。この樹脂層としては、透明の樹脂層をはじめ半透明の樹脂層(乳白色状や着色状のもの)を適宜用いることができる。高強度性の樹脂層は、一旦折り畳まれた状態のエアバッグがその折り畳みを解除しようとする力に抗して、当該エアバッグの折り畳み形状を保持することが可能な強度を有する樹脂層として規定される。耐環境劣化性の樹脂層は、耐熱性、耐湿性、耐光性などの耐候性能に優れた樹脂層として規定される。
【0016】
請求項5に記載のエアバッグ装置のこのような構成によれば、エアバッグの折り畳み形状を確実に保持するとともに、更に折り畳み状態のエアバッグの視認性をはじめ、エアバッグ保持体の強度や耐環境劣化性にまで配慮したエアバッグ装置を提供することが可能となる。
【0017】
(本発明の第6発明)
前記課題を解決する本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりのエアバッグ装置である。請求項6に記載のこのエアバッグ装置では、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のエアバッグ保持体は、折り畳み状態のエアバッグを当該エアバッグの外方から袋形状のフィルムシートを介して圧縮することによって当該エアバッグを減容化させた構成とされる。折り畳み状態のエアバッグの圧縮に関しては、当該エアバッグを袋形状のフィルムシートに収容した状態でこのフィルムシート内を真空引きによってエアバッグ容量を減圧化したり、或いはこのフィルムシート自体を外部から加圧することによって可能とされる。
【0018】
請求項6に記載のエアバッグ装置のこのような構成によれば、エアバッグ保持体によって保持された折り畳み状態のエアバッグが占める大きさを抑えることができ、エアバッグ装置全体のコンパクト化が図られる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によれば、車両に搭載される車両用のエアバッグ装置において、特に複数の樹脂層がシート断面方向に関し積層状とされたフィルムシートが折り畳み状態のエアバッグの外表面全体を包む袋形状とされた構成のエアバッグ保持体を用い、このエアバッグ保持体を、エアバッグ収容部とエアバッグカバーとによって区画される区画領域内において、エアバッグ収容部に収容された折り畳み状態のエアバッグの外表面に被着状に配設することによって、予め折り畳まれたエアバッグの折り畳み形状を確実に保持することが可能とされる。更に、このエアバッグ保持体のフィルムシートの各部位のうち、予め設定された所定箇所においてシート断面方向に関する厚みが他のシート部位の厚みよりも薄肉化された薄肉部を設けることによって、車両事故発生の際、このエアバッグ保持体が、展開膨張するエアバッグの展開膨張力を受けて薄肉部にて開裂し、これによって当該エアバッグの折り畳み形状の保持を解除しつつ当該エアバッグの展開膨張動作を許容するため、エアバッグの展開性能の適正化を図ることが可能とされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1〜図4を参照しながら、本実施の形態のエアバッグ装置100の構成を説明する。このエアバッグ装置100は、特に図示しないものの、自動車車両の運転席に着座する乗員(以下、「車両乗員」という)に対応して装着されるエアバッグ装置であり、車両操舵用のステアリングホイールに組み込まれる構成とされる。
【0021】
本発明における「エアバッグ装置」の一実施の形態であるエアバッグ装置100の断面構造が図1に示される。このエアバッグ装置100は、その基本的な構成要素として、エアバッグ110、インフレータ120、制御ユニット130、リテーナー140、エアバッグカバー150、エアバッグ保持体160を少なくとも備える。
【0022】
エアバッグ110は、車両事故発生の際に車両乗員を拘束するべく展開膨張する袋状のバッグであり、合成繊維からなるエアバッグ基布の1片または複数片を袋状に縫製することによって形成される。また、このエアバッグ110は、予め所定の態様にて折り畳まれた折り畳み状態でリテーナー140に収容される。ここでいう「所定の態様」としては、エアバッグ110をロール状に巻き取るようなロール折り態様、エアバッグ110を蛇腹状に折り畳むような蛇腹折り態様、またこれらを複合した折り態様等が典型的である。ここでいうエアバッグ110が、本発明における「エアバッグ」に相当する。
【0023】
インフレータ120は、袋状に構成されたエアバッグ110の内部空間に展開膨張用のガスを発生するガス発生部122を内蔵する。ガス発生部122は、ハーネス124を介して制御ユニット130と接続されており、制御ユニット130からの制御信号の出力によって作動して展開膨張用のガスを発生させる。このガス発生部122にて発生したこの展開膨張用のガスは、ガス流通経路(図示省略)を通じてエアバッグ110の内部に供給されることとなる。この制御ユニット130は、既知の構成のCPU(演算装置)、ROM、RAM、入出力装置及び周辺装置(いずれも図示省略)等を用いて構成される。また、この制御ユニット130は、車両側の構成要素である車両情報検知手段170に接続されており、この車両情報検知手段170からの情報に基づいてガス発生部122に対し制御信号を出力する。車両情報検知手段170として典型的には、車両に作用する加速度等に基づいて車両衝突発生を検知する衝突検知センサが用いられる。ここでいうインフレータ120が、本発明における「ガス供給部」に相当する。
【0024】
リテーナー140は、前記構成のエアバッグ110及びインフレータ120を収容する機能を有する有底箱状のケース体として構成される。具体的には、リテーナー140の収容空間142において、その下部にインフレータ120が収容され、収容されたこのインフレータ120の上方にエアバッグ110が収容される。このリテーナー140の上部には、収容状態のエアバッグ110の展開膨張を許容するべく開口するエアバッグ開口144が形成され、当該エアバッグ110は、車両事故発生の際にこのエアバッグ開口144を通じて展開膨張しつつ図1中の矢印10方向へと突出する。このリテーナー140は、金属材料や樹脂材料からなる成形品を用いて構成される。ここでいうリテーナー140が、本発明における「エアバッグ収容部」に相当し、このリテーナー140のエアバッグ開口144が、本発明における「エアバッグ開口」に相当する。
【0025】
エアバッグカバー150は、エアバッグ110がリテーナー140に収容された収容状態において、このリテーナー140のエアバッグ開口144を上方から覆う樹脂材料製の部材として構成とされる。これにより、エアバッグ110の車両乗員側がエアバッグカバー150によって覆われる。このエアバッグカバー150は、具体的には、エアバッグ開口144の開口平面に沿って水平状に延在する平板部152と、この平板部152からリテーナー140の壁部分に沿って立設する立設部154を備え、立設部154にてリテーナー140側に取り付け固定される。また、特に図示しないものの、このエアバッグカバー150には、平板部152或いは立設部154における板厚が相対的に減肉された減肉部分、いわゆるテアラインが設けられている。このエアバッグカバー150は、車両衝突のような車両事故の際、エアバッグ110の展開膨張時の加重によってテアラインにて開裂してエアバッグ開口144を開放状態とし、エアバッグ110がこのエアバッグ開口144を通じてリテーナー140外へと突出するのを許容する。このエアバッグカバー150が、本発明における「エアバッグカバー」に相当する。
【0026】
エアバッグ保持体160は、所定の態様にて折り畳まれた折り畳み状態のエアバッグ110の外表面に透光性のフィルムシートを被着状に設けることで、このエアバッグ110の折り畳み形状を保持(「維持」ともいう)する機能を有する部材である。ここでいうエアバッグ保持体160が、本発明における「エアバッグ保持体」に相当する。このエアバッグ保持体160は、下部フィルムシート161及び上部フィルムシート162を互いに接合して袋状とし、これら下部フィルムシート161と上部フィルムシート162との間に折り畳み状態のエアバッグ110を挟み込むことによって構成される。ここで、本実施の形態の折り畳み状態のエアバッグ110の折り畳み形状がエアバッグ保持体160によって保持される様子が図2に示される。また、図2中のエアバッグ保持体160のA−A線に関する断面構造が図3に示され、図2中のエアバッグ保持体160のB−B線に関する断面構造が図4に示される。
【0027】
図2に示すように、本実施の形態のエアバッグ保持体160を構成する二片の下部フィルムシート161及び上部フィルムシート162は、いずれも透光性を有するシート状のフィルムシートからなる。このエアバッグ保持体160は、下部フィルムシート161の外周縁部と上部フィルムシート162の外周縁部とが互いに重ね合わせられ熱溶着部163にて互いに熱溶着(接合)されて袋形状とされる。本実施の形態では、折り畳み状態のエアバッグ110をこれら下部フィルムシート161及び上部フィルムシート162にて挟み込んだうえで、各フィルムシートの外縁部同士を熱溶着して密封する。これによって、エアバッグ保持体160は、これら下部フィルムシート161及び上部フィルムシート162が、折り畳み状態のエアバッグ110の外表面全体を包んだエアバッグ梱包状態(「密封状態」、「密閉状態」、「パック状態」ともいう)とされる。このエアバッグ保持体160によるエアバッグ梱包状態においては、折り畳み状態のエアバッグ110の折り畳み形状がエアバッグ保持体160によって確実に保持されることとなる。
【0028】
なお、このエアバッグ梱包状態に関しては、折り畳み状態のエアバッグ110をその外方から袋形状のフィルムシートを介して圧縮することによって当該エアバッグ110を減容化させるように構成するのが好ましい。折り畳み状態のエアバッグ110の圧縮に関しては、当該エアバッグ110を袋形状のフィルムシートに収容した状態でこのフィルムシート内を真空引きによって減圧化したり、或いはこのフィルムシート自体を外部から加圧することによって可能とされる。このような構成によれば、エアバッグ保持体160によって保持された折り畳み状態のエアバッグ110が占める大きさを抑えることができ、エアバッグ装置100全体のコンパクト化が図られる。
【0029】
図3に示すように、本実施の形態のエアバッグ保持体160では、下部フィルムシート161及び上部フィルムシート162は、いずれもそのフィルム断面方向或いはシート断面方向に関し第1樹脂層及び第2樹脂層が積層状に配された二層構造のフィルムシートとされる。また、このエアバッグ保持体160では、下部フィルムシート161及び上部フィルムシート162は、下部フィルムシート161側の第1樹脂層161aと、上部フィルムシート162の第1樹脂層162aが対向するように配設される。
【0030】
第1樹脂層161a,162aは、エアバッグ110が直に接触するエアバッグ側の樹脂層であり、成形状態において透光性であり、且つ熱溶着性の樹脂層として構成される。一方、第2樹脂層161b,162bは、第1樹脂層161a,162aの外側に設けられてエアバッグ110とは直接的に接触しない樹脂層であり、成形状態において透光性であり、且つ高強度性の樹脂層として構成される。なお、本実施の形態のエアバッグ保持体160としてのフィルムシートは、第1樹脂層160aの部位と、第2樹脂層160bの部位を有する一体成形状の単一のフィルムシートであってもよいし、或いは第1樹脂層160aからなるフィルムシートと、第2樹脂層160bからなるフィルムシートを互いに積層状に重ね合わせた構成のものであってもよい。
【0031】
また、本実施の形態では、図2に示すようにリテーナー140にて収容状態のエアバッグ110の上方に位置する上部フィルムシート162の上面に、断面方向に関する薄肉部分(「脆弱部分」或いは「減肉部分」ともいう)が連続線状或いは断続線状に形成された部位、いわゆるテアライン164が設けられる構成になっている。このテアライン164が、本発明における「薄肉部」に相当する。このテアライン164は、エアバッグ保持体160平面の両端側に延在する第1テア部164a及び第2テア部164b、これら第1テア部164aと第2テア部164bとの間に延在する第3テア部164cによって構成され、エアバッグ保持体160を上方から視たときのテアライン形状が略H字形とされる。略H字形であるこのテアライン形状はH開きタイプとも称呼される。図4に示すように、このテアライン164を構成する第3テア部164c及び他のテア部は、いずれも典型的には上部フィルムシート162の第1樹脂層162a及び第2樹脂層162bのうちの第2樹脂層162bに形成される。図4においてこのテアライン164の断面形状を半円弧状ないし曲線状としているが、テアライン断面形状に関しては、半円弧状、曲線状以外に、方形状、V字状等、種々の形状を採用することができる。
【0032】
テアライン164の形成方法に関しては、第2樹脂層162bにレーザー加工を施すことによってフィルムを脆弱化させる方法、アイロンなどによる加熱によって第2樹脂層162bを脆弱化させる方法、上部フィルムシート162自体を部分的に薄肉化させる方法、上部フィルムシート162に対しミシン目加工、スリット加工、エンボス加工などを施す方法等を適宜採用することができる。この場合、テアライン164のフィルム断面方向に関する減肉深さは、第2樹脂層162bの肉厚の範囲内で適宜設定することが可能である。例えば、テアライン164における強度、すなわちテアライン164における開裂に要する力が、折り畳み状態のエアバッグ110に対するエアバッグ保持体160のエアバッグ保持力(実質的には熱溶着部163における溶着強度)を下回るように、テアライン164のフィルム断面方向に関する減肉深さを設定するのが好ましい。
【0033】
なお、エアバッグ保持体160におけるテアライン164の位置に関しては、折り畳み状態のエアバッグ110を収容したエアバッグ保持体160がリテーナー140に収容されたときにエアバッグ保持体160のエアバッグ開口144側にテアライン164が位置するように構成されるのが好ましい。このような構成によれば、エアバッグ保持体160はエアバッグ開口144に近い近接位置において開裂し、エアバッグ110はこの近接位置からエアバッグ開口144を通じてリテーナー140の外部へと突出することとなるため、エアバッグ110の動作が規制されるのを抑えることができ、これによってエアバッグ110の展開性能の円滑化が図られる。
【0034】
また、エアバッグ保持体160におけるこのテアライン164に関しては、当該テアライン164が所定の色に着色された構成を用いるのが好ましい。ここでいう「テアライン164の着色」に関しては、テアライン164自体を塗色することによって当該テアライン164の着色がなされてもよいし、或いはテアライン164に有色のテープやシールを被着させることによって当該テアライン164の着色がなされてもよい。典型的には、作業者がテアライン164の位置や向き(延在方向)などを認識し易いように、暖色系の色や目立ち易い色を用いるのが好ましい。このような構成によれば、折り畳み状態のエアバッグ110を保持したエアバッグ保持体160をリテーナー140に収容する組み付け作業において、作業者がテアライン164の位置等を容易に認識することができ、誤った組み付け作業の発生を防止することが可能となる。
【0035】
上記の構成のエアバッグ保持体160は、車両事故発生時にエアバッグ110が展開膨張する際、この展開膨張力がエアバッグ保持体160の内周面に作用することでテアライン164にて開裂する。ここで、図2中のエアバッグ保持体160がテアライン164にて開裂した様子が図5に示される。図5に示すように、エアバッグ保持体160は、上部フィルムシート162のテアライン164にて開裂した一対の開裂片165,165が、外方へと観音開き状に展開することによって、エアバッグ110の折り畳み形状の保持を解除するとともに、エアバッグカバー150側へと向かうこのエアバッグ110の展開膨張動作及び突出動作を許容することとなる。
【0036】
上記構成のエアバッグ装置100によれば、折り畳み状態のエアバッグ110の外表面全体を包む袋形状とされたフィルムシートからなるエアバッグ保持体160を用いることによって、折り畳み状態のエアバッグ110の折り畳み形状が形崩れするのを防止して、この折り畳み形状を確実に保持することが可能となる。これにより、エアバッグ110の折り畳み形状の保持に関し品質の安定化を図ることが可能となる。また、本実施の形態では、エアバッグ110の外表面全体をフィルムシートが包む構成ゆえ、エアバッグ保持体側の構造に影響されてエアバッグ110の折り畳み態様が制限されるようなことがない。また、折り畳み状態のエアバッグ110を袋形状とされたフィルムシートによって密封することによって、エアバッグ110の劣化を抑えることが可能となる。
【0037】
また、本実施の形態によれば、エアバッグ保持体160の予め規定された位置に薄肉部であるテアライン164を設け、このテアライン164にて当該エアバッグ保持体160が開裂するように構成しているため、エアバッグ保持体160が不特定な箇所にて開裂してエアバッグ110の展開性能に悪影響を及ぼすのを抑え、これによってエアバッグ110の展開性能の適正化を図ることが可能とされる。
【0038】
また、本実施の形態では、エアバッグ保持体160が透光性のフィルムシートからなるため、折り畳み状態のエアバッグ110の折り畳み形状を保持する本来の機能に加えて、エアバッグ保持体160の装着時及び装着後にて当該エアバッグ110の折り畳み状態を視認可能とする機能を併せ持つ。フィルムシートの透光性に関しては、その透光度合いの大小は問わず、そのフィルムシートを透して視認が可能であればよい。このフィルムシートとしては、透明のフィルムシートをはじめ半透明のフィルムシート(乳白色状や着色状のもの)を適宜用いることができる。エアバッグ装置100のこのような構成によれば、折り畳み状態のエアバッグ110の折り畳み形状が形崩れすることなく保持(維持)されているかを必要に応じエアバッグ保持体160を透して視認することができるため、このエアバッグ110の折り畳み形状の保持に関し品質の安定化を図ることが可能となる。
【0039】
また、上記構成のエアバッグ装置100において、車両事故発生時にエアバッグ110が展開膨張する際、この展開膨張力がエアバッグ保持体160の内周面に作用する。この場合、エアバッグ保持体160のテアライン164における強度が、折り畳み状態のエアバッグ110に対するフィルムシートの保持力を下回るように構成することによって、当該エアバッグ保持体160はテアライン164にて開裂してエアバッグ110の折り畳み形状の保持を解除するとともに、エアバッグカバー150側へと向かうこのエアバッグ110の展開膨張動作及び突出動作を許容する。このような構成によれば、エアバッグ保持体160がテアライン164にて開裂するまでの間は、折り畳み状態のエアバッグ110の折り畳み形状を確実に保持することが可能となる。また、本実施の形態のエアバッグ保持体160では、外側に高強度性の第2樹脂層161b及び第2樹脂層162bを配することによってエアバッグ保持体160自体のフィルム強度を確保することが可能となるため、エアバッグ保持体160の装着後においても折り畳み状態のエアバッグ110の折り畳み形状を、より確実に保持するのに効果的である。
このように本実施の形態では、エアバッグ保持体160を構成するフィルムシートの第1樹脂層161a,162a及び第2樹脂層161b,162bに対し、透光性に加えて強度に関する更なる機能を付与することができ合理的である。
【0040】
そして、エアバッグ110は、その展開膨張時の加重によってエアバッグカバー150をテアラインにて開裂させて、エアバッグ開口144を通じてリテーナー140外へと突出する。かくして、予定の乗員拘束領域にて展開膨張したエアバッグ110が車両乗員を拘束することとなる。
【0041】
なお、図2に示すエアバッグ保持体160におけるテアライン形状に関しては、図2に示すような略H字形とする以外の形状を採用することもできる。例えば、エアバッグ110の展開膨張動作が規制されるのを抑えることができるようなテアライン形状を種々選択可能である。本実施の形態のエアバッグ保持体160におけるテアライン形状に関し別の形態が図6に示され、図6中のエアバッグ保持体160がテアライン166にて開裂した様子が図7に示される。
【0042】
図6に示すテアライン166は、本発明における「薄肉部」に相当する薄肉部分であり、エアバッグ保持体160平面上に延在する第1テア部166a、第2テア部166b及び第3テア部166cによって構成されている。これら第1テア部166a、第2テア部166b及び第3テア部166cは、エアバッグ開口144のほぼ中心領域にて互いに交差する形状とされ、クロスタイプとも称呼される。
図7に示すように、エアバッグ保持体160は、上部フィルムシート162のテアライン166にて開裂した計8片の開裂片167が、外方へと展開することによって、エアバッグ110の折り畳み形状の保持を解除するとともに、エアバッグカバー150側へと向かうこのエアバッグ110の展開膨張動作及び突出動作を許容することとなる。本構成によれば、特に開裂片の数を増やすことによって、エアバッグ110の展開膨張動作が開裂片によって規制されにくい構成が実現される。
【0043】
(他の実施の形態)
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
【0044】
上記実施の形態では、第1樹脂層及び第2樹脂層が積層状に配された二層構造のフィルムシートを用いてエアバッグ保持体160を構成する場合について記載したが、本発明では、この二層構造のフィルムシートに更に別の樹脂層が積層状に配された多層構造のフィルムシートを用いてエアバッグ保持体を構成してもよい。この場合、追加される樹脂層として、透光性であり、且つ耐環境劣化性の樹脂層を用いることができる。ここでいう耐環境劣化性の樹脂層とは、耐熱性、耐湿性、耐光性などの耐候性能に優れた樹脂層として規制される。このような耐環境劣化性の樹脂層は、車両のように屋外環境に曝され易い箇所に設置されるエアバッグ装置において特に効果的である。
【0045】
また、上記実施の形態では、折り畳み状態のエアバッグ110を下部フィルムシート161及び上部フィルムシート162にて挟み込んだうえで、各フィルムシートの外縁部同士を熱溶着して密封する構成について記載したが、本発明ではこの構成にかえて、予め準備された開口袋状のフィルムシート体の開口を通じて折り畳み状態のエアバッグを投入したうえで開口部分を束ねて留め具にて密封する構成を採用することもできる。
【0046】
また、上記実施の形態では、自動車の運転席に着座する車両乗員に対応して装備されるエアバッグ装置について記載したが、運転席以外の車両乗員、例えば助手席や後部席に着座する車両乗員、更には車外の歩行者に対応して装備されるエアバッグ装置の構成に対して本発明を適用することもできる。車外の歩行者を拘束するエアバッグ装置に関しては、典型的には当該エアバッグ装置を車両ボンネット部やカウル部、Aピラー部等に装着することができる。
【0047】
また、上記実施の形態では、自動車車両に搭載されるエアバッグ装置について記載したが、自動車以外の車両、例えばトラック、バス、電車、船舶、オートバイ等におけるエアバッグ装置の構成に対して本発明を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明における「エアバッグ装置」の一実施の形態であるエアバッグ装置100の断面構造を示す図である。
【図2】本実施の形態の折り畳み状態のエアバッグ110がエアバッグ保持体160によって保持される様子を示す図である。
【図3】図2中のエアバッグ保持体160のA−A線に関する断面構造を示す図である。
【図4】図2中のエアバッグ保持体160のB−B線に関する断面構造を示す図である。
【図5】図2中のエアバッグ保持体160がテアライン164にて開裂した様子を示す図である。
【図6】本実施の形態のエアバッグ保持体160におけるテアライン形状に関し別の形態を示す図である。
【図7】図6中のエアバッグ保持体160がテアライン166にて開裂した様子を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
100 エアバッグ装置
110 エアバッグ
120 インフレータ
122 ガス発生部
124 ハーネス
130 制御ユニット
140 リテーナー
142 収容空間
144 エアバッグ開口
150 エアバッグカバー
152 平板部
154 立設部
160,260,360 エアバッグ保持体
161 下部フィルムシート
161a,162a 第1樹脂層
161b,162b 第2樹脂層
162 上部フィルムシート
163 熱溶着部
164,166 テアライン
164a,166a 第1テア部
164b,166b 第2テア部
164c,166c 第3テア部
165,167 開裂片
170 車両情報検知手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるエアバッグ装置であって、
エアバッグと、
所定の態様で折り畳まれた折り畳み状態の前記エアバッグを収容するとともに、このエアバッグの展開膨張を許容するエアバッグ開口を有するエアバッグ収容部と、
前記エアバッグ開口を覆うエアバッグカバーと、
車両事故発生の際、前記エアバッグを展開膨張領域に展開膨張させるべく、当該エアバッグにエアバッグ膨張用ガスを供給するガス供給部と、
複数の樹脂層がシート断面方向に関し積層状とされたフィルムシートが、折り畳み状態の前記エアバッグの外表面全体を包む袋形状とされたエアバッグ保持体と、
前記エアバッグ保持体のフィルムシートの各部位のうち、予め設定された所定箇所においてシート断面方向に関する厚みが他のシート部位の厚みよりも薄肉化された薄肉部と、
を備え、
前記エアバッグ保持体は、前記エアバッグ収容部と前記エアバッグカバーとによって区画される区画領域内において、前記エアバッグ収容部に収容された折り畳み状態の前記エアバッグの外表面に被着されて当該エアバッグの折り畳み形状を保持する一方、車両事故発生の際、前記ガス供給部から供給されたエアバッグ膨張用ガスによって展開膨張する前記エアバッグの展開膨張力を受けて前記薄肉部にて開裂し、これによって当該エアバッグの折り畳み形状の保持を解除しつつ当該エアバッグの展開膨張動作を許容する構成であることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエアバッグ装置であって、
前記エアバッグ保持体は、前記薄肉部にて開裂する際に要する力が、折り畳み状態の前記エアバッグの折り畳み形状を保持する力を下回るように構成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のエアバッグ装置であって、
前記エアバッグ保持体は、折り畳み状態の前記エアバッグが前記エアバッグ収容部に収容されたとき、当該エアバッグ保持体のエアバッグ開口側に前記薄肉部が位置するように構成されることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のエアバッグ装置であって、
前記エアバッグ保持体は、当該エアバッグ保持体のエアバッグ開口側に位置する前記薄肉部が所定の色に着色された構成であることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のエアバッグ装置であって、
前記エアバッグ保持体は、前記フィルムシートとして、透光性の樹脂層、高強度性の樹脂層、耐環境劣化性の樹脂層のうちの少なくとも一つの樹脂層を含むフィルムシートを用いた構成であることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のエアバッグ装置であって、
前記エアバッグ保持体は、折り畳み状態の前記エアバッグを当該エアバッグの外方から袋形状の前記フィルムシートを介して圧縮することによって当該エアバッグを減容化させた構成であることを特徴とするエアバッグ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−168604(P2007−168604A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−368742(P2005−368742)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【出願人】(306009581)タカタ株式会社 (812)
【Fターム(参考)】