説明

エレクトロルミネッセンス装置および電子機器

【課題】 陰極と陽極との短絡による発光不良を防ぐことができるとともに、水分の浸入による発光層の劣化が生じにくい信頼性に優れたEL装置を提供する。
【解決手段】 画素領域26と周辺領域とが形成され、発光層20および第2電極21が、全ての画素領域26と周辺領域に連続して配置され、第1電極19が、各画素領域26に配置されるとともに、各画素領域26から各画素領域に対応するコンタクトホール23上まで延在して配置され、コンタクトホール23上であって第1電極19上に、コンタクトホール23を充填するように絶縁層24が配置され、コンタクトホール23および絶縁層24が、画素領域26と離間して周辺領域に配置されているEL装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトロルミネッセンス装置および電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、有機EL(ElectroLuminescent)材料などの発光材料からなる発光層を陰極と陽極との間に介在させたEL素子が基板上に配列されたEL装置が提案されている。
【0003】
このようなEL装置においては、発光層が断絶されることにより陰極と陽極との間で短絡が生じ、陰極と陽極の間に電流が集中して流れて発光層を介する電流がほとんど流れなくなることによって、発光不良が生じる場合があった。
この問題を解決するために、例えば特許文献1には、電極ホールや画素電極の隙間に有機樹脂膜からなる保護部を設けた自発光装置が開示されている。
【特許文献1】特開2001−312223号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、電極ホールに設けられた保護部が吸水した場合に、EL層に水分が浸入してEL層を劣化させることが問題となっていた。さらに、特許文献1に記載の技術では、画素電極の隙間に設けられた保護部が吸水した場合、保護部を介して複数の画素のEL層に水分が浸入して、複数の画素のEL層の劣化を促すことが問題となっていた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、陰極と陽極との短絡による発光不良を防ぐことができるとともに、水分の浸入による発光層の劣化が生じにくい信頼性に優れたEL装置およびそのEL装置を備え、発光不良や発光層の劣化による表示欠陥が生じにくい電子機器を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するために、本発明に係るEL装置は、基板上に第1電極と発光層と第2電極とが順に配置され、前記基板上に前記発光層からの出射光が出射される複数の画素領域と、各画素領域を囲む周辺領域とが形成されたエレクトロルミネッセンス装置であって、前記発光層および前記第2電極が、全ての前記画素領域と前記周辺領域に連続して配置され、前記第1電極が、各画素領域に配置されるとともに、前記各画素領域から各画素領域に対応するコンタクトホール上まで延在して配置され、前記コンタクトホール上であって、前記第1電極上に絶縁層が配置され、前記コンタクトホールおよび前記絶縁層が、前記画素領域と離間して前記周辺領域に配置されていることを特徴とする。
【0007】
このようなEL装置では、前記コンタクトホールおよび前記絶縁層が、前記画素領域と離間して前記周辺領域に配置されているので、例え、コンタクトホールに充填される絶縁層が吸水したとしても、画素領域の発光層に水分が浸入しにくく、絶縁層が吸水した場合の影響の少ないものとなる。
また、コンタクトホール上の第1電極上は、第1電極上の段差が最も大きい部分であり、第1電極上に配置される発光層の断絶は、第1電極上の段差が大きいほど発生しやすい。本発明のEL装置では、前記コンタクトホール上の前記第1電極上に、前記コンタクトホールを充填する絶縁層が配置されているので、前記第1電極上の最も段差が大きい部分が絶縁層によって平坦化される。よって、発光層の断絶に起因する第1電極と第2電極との短絡による発光不良を効果的に防止できる。
したがって、本発明のEL装置は、信頼性に優れたものとなる。
【0008】
この課題を解決するために、本発明に係るEL装置は、基板上に第1電極と発光層と第2電極とが順に配置され、前記基板上に前記発光層からの出射光が出射される複数の画素領域と、各画素領域を囲む周辺領域とが形成されたエレクトロルミネッセンス装置であって、前記発光層および前記第2電極が、全ての前記画素領域と前記周辺領域に連続して配置され、前記第1電極が、各画素領域に配置されるとともに、前記各画素領域から各画素領域に対応するコンタクトホール上まで延在して配置され、各画素領域を露出する開口を有し、前記周辺領域に端部が配置されることにより前記画素領域を個別に離間して取り囲み、前記第1電極の膜厚によって前記第1電極の端部に形成された段差と前記コンタクトホール上の前記第1電極上とを覆って、前記コンタクトホールに充填される絶縁層が配置されていることを特徴とする。
【0009】
このようなEL装置においては、各画素領域を露出する開口を有し、前記周辺領域に端部が配置されることにより前記画素領域を個別に離間して取り囲む絶縁層が配置されているものであるので、例え、絶縁層が吸水したとしても、絶縁層を介して隣接する画素領域の発光層に水分が浸入することがなく、絶縁層が吸水した場合の影響の少ない信頼性に優れたものとなる。
また、このようなEL装置においては、第1電極の膜厚によって前記第1電極の端部に形成された段差と前記コンタクトホール上の前記第1電極上とを覆い、前記コンタクトホールを充填するように絶縁層が配置されているので、前記第1電極上の段差が大きい部分が絶縁層によって平坦化される。よって、発光層の断絶に起因する第1電極と第2電極との短絡による発光不良を効果的に防止でき、信頼性に優れたものとなる。
【0010】
また、本発明のEL装置では、前記画素領域に配置された前記発光層の前記基板側に、前記発光層からの出射光を反射する光反射層が配置されているものとすることができる。
このようなEL装置とすることで、発光層からの出射光を基板と反対側に向かって効率よく出射するトップエミッション型のEL装置を実現できる。
【0011】
また、本発明のEL装置では、前記光反射層上にパシベーション層を介して前記第1電極が設けられているものとすることができる。
このようなEL装置とすることで、第1電極のパターニングの際に光反射層がエッチング液に晒されて浸食するのを防止することができ、信頼性の優れたものになる。
また、特に、第1電極を複数回パターニングすることで共振構造を構成する場合には、パシベーション層は光反射層を保護するために不可欠なものとして機能する。
【0012】
また、本発明のEL装置では、前記絶縁層が、樹脂層であるものとすることができる。
このようなEL装置とすることで、第1電極上の最も段差が大きい部分であるコンタクトホール上の第1電極上を容易に高い信頼性で覆うことができる。
【0013】
本発明の電子機器は、上記のいずれかに記載のEL装置を具備することを特徴とする。
このような電子機器によれば、信頼性の高いEL装置を備え、発光不良や発光層の劣化による表示欠陥が生じにくい電子機器を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を例に挙げて説明する。なお、以降の説明では図面を用いて各種の構造を例示するが、これらの図面に示される構造は特徴的な部分を分かり易く示すために実際の構造に対して寸法を異ならせて示す場合がある。
【0015】
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係るEL装置について説明する。
図1は、本実施形態に係るEL装置の断面構造を示した断面図である。また、図2は、図1に示すEL装置の平面構造を示した図であり、基板上における絶縁層の配置を説明するための図である。なお、図1は、図2に示す線分A−A’で切断した線視断面図である。また、図2においては、図面を見やすくするために、基板上における絶縁層の配置を説明するために必要な部材のみを示し、他の部材の記載を省略して示している。
【0016】
図1および図2において、符号11は基板を示している。本実施形態におけるEL装置は、発光層20で発生した光が基板11と反対側に向かって出射するトップエミッション型である。したがって、基板11として、ガラスなどの光透過性を有する板材のほか、セラミックスや金属のシートなど不透明な板材を採用することができる。
また、図2に示すように、基板11上には、図1に示す発光層20からの出射光の出射される複数の画素領域26がマトリクス状に形成されている。なお、本実施形態においては、図1に示す光反射層17の形成領域と平面的に重なり合う領域が画素領域26となっている。さらに、基板11上には、各画素領域26を囲む周辺領域28が形成されている。周辺領域28は、隣り合う画素領域26間に位置する中間領域28aと、画素領域26と基板11の端部11aとの間に位置する外周領域28bとからなる。
【0017】
また、図1において、符号12は下地層を示している。下地層12は、例えば酸化珪素(SiOx)や窒化珪素(SiNx)などの絶縁材料によって形成された膜体である。
下地層12の上には、TFT30、40が設けられている。TFT30、40は、ゲート電極31、41と、ドレイン電極に接続されたドレイン配線32、42と、ソース電極に接続されたソース配線33、43と、半導体層34、44とを備えている。また、符号13はゲート絶縁膜、符号14は層間絶縁膜を示している。
【0018】
TFT30、40の上には、酸化珪素(SiOx)や窒化珪素(SiNx)などの絶縁材料からなる第1パッシベーション層15がTFT30、40の形状に沿って形成されている。また、第1パッシベーション層15の上には、TFT30、40が形成された基板11上を平坦化する平坦化層16が設けられている。平坦化層16としては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの有機樹脂材料を用いることができる。
平坦化層16が形成された基板11の表面上には、各画素領域26に対応する位置に、光反射層17が形成されている。光反射層17は、発光層20からの出射光を反射するものであり、アルミニウムや銀などの単体金属、またはアルミニウムや銀を主成分とする合金といった様々な光反射性を有する材料からなる。
【0019】
また、平坦化層16が形成された基板11の表面上には、第2パッシベーション層18が表面形状に沿って形成されている。第2パッシベーション層18は、例えば酸化珪素(SiOx)や窒化珪素(SiNx)といった光透過性を有する絶縁材料によって形成される。
【0020】
第2パッシベーション層18上には、ITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)といった光透過性の導電材料からなる画素電極(第1電極)19が形成されている。画素電極19は、図1に示すように各画素領域26に配置されるとともに、各画素領域26から各画素領域26に対応するコンタクトホール23上まで延在して配置されている。
【0021】
コンタクトホール23は、第1パッシベーション層15と平坦化層16と第2パッシベーション層18とを貫通して露出されたTFT40のドレイン配線42と、画素電極19とを電気的に接続するためのものである。本実施形態では、コンタクトホール23は、図1および図2に示すように、画素領域26と離間して中間領域28aまたは外周領域28bに形成されている。
【0022】
また、図1および図2に示すように、コンタクトホール23上の画素電極19上には、コンタクトホール23を充填する絶縁層24が配置されている。絶縁層24は、画素領域26と離間して中間領域28aまたは外周領域28bに平面視島状に配置されているとともに、各画素領域26の近傍に形成されたコンタクトホールに付随してそれぞれ独立して形成されている。絶縁層24としては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの有機樹脂材料を用いることができるが、平坦化層16と同じ材料を用いることが望ましい。絶縁層24を平坦化層16と同じ材料からなるものとする場合、材料を効率よく用いることができる。また、絶縁層24は、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術や、インクジェット法等の液滴吐出法によって形成することができるが、インクジェット法等の液滴吐出法によって形成した場合、製造工程の簡略化を図ることができる。
【0023】
絶縁層24が形成された基板11の表面上には、発光層20および第2電極21が、全ての画素領域26と中間領域28aに連続して配置されている。
発光層20は、有機EL材料からなる発光層を含む複数の機能層を積層した構造となっている。画素電極19は、発光層20に電気エネルギーを付与するための陽極として機能する。一方、各発光層20の表面には、発光層20の陰極として機能する第2電極21が形成されている。ただし、画素電極19が陰極として機能するとともに第2電極21が陽極として機能する構成としてもよい。
【0024】
本実施形態における発光層20は、正孔輸送層と発光機能層と電子輸送層という3種類の機能層を基板11側から第2電極21側に向かってこの順番に積層した構造となっている。ただし、発光層20の構造はこの例示に限定されない。例えば、正孔輸送層と画素電極19との間に正孔注入層を介在させた構成や、電子輸送層と第2電極21との間に電子注入層を介在させた構成としてもよい。すなわち、画素電極19と第2電極21との間に発光機能層が介在する構成であれば足りる。
【0025】
第2電極21は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの光透過性を有する材料によって形成される。第2電極21の表面上には、全面を覆うように第3パッシベーション層22が形成されている。第3パッシベーション層22は、例えば酸化珪素(SiOx)や窒化珪素(SiNx)といった光透過性を有する絶縁材料によって形成される。
【0026】
ここで、上述した本実施形態のEL装置の効果について以下に、対比例を挙げて詳述する。
図5は、対比例に係るEL装置の平面構造を示した図であり、上述した第1実施形態における図2に対応する図である。なお、図5において、図2と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0027】
図5に示すEL装置が、図2に示すEL装置と異なるところは、基板上における絶縁層の配置のみである。具体的には、図2に示すEL装置では、絶縁層24が、中間領域28aまたは外周領域28bに平面視島状に配置されているとともに、各画素領域26の近傍に形成されたコンタクトホール23に付随してそれぞれ独立して形成されている。
これに対し、図5に示すEL装置では、絶縁層240が、中間領域28aおよび外周領域28bの全面および光反射層17の形成領域の周縁部と平面的に重なり合う領域上に配置されており、絶縁層240に、光反射層17の中央部と平面的に重なり合う領域である各画素領域26のみを露出する開口280が設けられている点である。
なお、図5に示すEL装置においては、光反射層17の形成領域の周縁部と平面的に重なり合う領域にも絶縁層240が設けられていることにより画素領域26が開口280の形成領域となっている。
【0028】
図5に示すEL装置では、絶縁層240が吸水した場合、水分が画素領域26の発光層に容易に到達してしまう。また、絶縁層240が吸水した部分が絶縁層240の全体でなく一部であったとしても、吸水した部分から最も近い画素領域26だけでなく、その画素領域26に隣接する画素領域26の発光層に、絶縁層240を介して容易に水分が浸入してしまう。このため、絶縁層240が吸水した場合の影響は広い範囲に及ぶ。
【0029】
これに対し、図2に示すEL装置では、絶縁層24が、画素領域26と離間して中間領域28aまたは外周領域28bに平面視島状に配置されているとともに、各画素領域26の近傍に形成されたコンタクトホール23に付随してそれぞれ独立して形成されているので、例え、絶縁層24が吸水したとしても、画素領域26の発光層に水分が浸入しにくいし、絶縁層24を介して隣接する画素領域26の発光層に水分が浸入することもない。よって、図2に示すEL装置は、絶縁層24が吸水した場合の影響が非常に少ない信頼性に優れたものとなる。
【0030】
また、図2に示すEL装置では、図1に示すように、コンタクトホール23上であって画素電極19上に、コンタクトホール23を充填するように絶縁層24が配置されているので、画素電極19上の最も段差が大きい部分が絶縁層24によって平坦化される。よって、発光層20の断絶に起因する画素電極19と第2電極21との短絡による発光不良を効果的に防止できる。
【0031】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るEL装置について説明する。
図3は、本実施形態に係るEL装置の断面構造を示した断面図である。また、図4は、図3に示すEL装置の平面構造を示した図であり、基板上における絶縁層の配置を説明するための図である。なお、図3は、図4に示す線分B−B’で切断した線視断面図である。また、図4においては、図面を見やすくするために、基板上における絶縁層の配置を説明するために必要な部材のみを示し、他の部材の記載を省略して示している。
なお、図3および図4において、図1および図2と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0032】
図3および図4に示すEL装置が、図1および図2に示すEL装置と異なるところは、基板上における絶縁層の配置のみである。
本実施形態のEL装置では、図3および図4に示すように、絶縁層25が、各画素領域27を露出する開口25bを有し、中間領域28aに(または中間領域28aと外周領域28bとに)端部25aが配置されることにより複数の画素領域27を個別に離間して取り囲み、図3に示すように、画素電極19の膜厚によって画素電極19の端部に形成された段差と、光反射層17の膜厚によって光反射層17の端部に形成された段差と、コンタクトホール23上の画素電極19上とを覆い、且つ、コンタクトホール23に充填された構成としている。
なお、図3および図4に示すように、本実施形態のEL装置においては、光反射層17の形成領域の周縁部と平面的に重なり合う領域にも絶縁層25が設けられていることにより画素領域27が開口25bの形成領域となっている。
【0033】
図3および図4に示すEL装置では、絶縁層25が、各画素領域27を露出する開口25bを有し、周辺領域28に端部25aが配置されることにより複数の画素領域27を個別に離間して取り囲んでそれぞれ独立して形成されているので、例え、絶縁層25が吸水したとしても、絶縁層25を介して隣接する画素領域27の発光層に水分が浸入することはない。よって、絶縁層25が吸水した場合の影響が非常に少ない信頼性に優れたEL装置となる。
また、図3および図4に示すEL装置においては、絶縁層25が、画素電極19の膜厚によって画素電極19の端部に形成された段差と、光反射層17の膜厚によって光反射層17の端部に形成された段差と、コンタクトホール23上の画素電極19上とを覆い、コンタクトホール23に充填されているので、画素電極19上の段差が大きい部分が絶縁層25によって平坦化される。よって、発光層20の断絶に起因する画素電極19と第2電極21との短絡による発光不良を効果的に防止でき、信頼性に優れたものとなる。
【0034】
なお、上述した実施形態には様々な変形を加えることができる。
例えば、上述した実施形態においては、光反射層17が形成されたものを例に挙げて説明したが、光反射層17はなくてもよい。
【0035】
<電子機器>
次に、本発明に係る発光装置を利用した電子機器について説明する。
図6は、図1に示すEL装置を表示装置として適用した携帯電話機の構成を示す。携帯電話機1000は、複数の操作ボタン1001およびスクロールボタン1002、ならびに表示装置としてのEL装置1004を備える。
【0036】
なお、本発明に係る発光装置が適用される電子機器としては、図6に示したもののほか、パーソナルコンピュータ、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、プリンタ、スキャナ、複写機、ビデオプレーヤ、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。
また、本発明に係る発光装置の用途は画像の表示に限定されない。例えば、液晶パネルのバックライトとして本発明の発光装置を利用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、本実施形態に係るEL装置の断面構造を示した断面図である。
【図2】図2は、図1に示すEL装置の平面構造を示した図であり、基板上における絶縁層の配置を説明するための図である。
【図3】図3は、本実施形態に係るEL装置の断面構造を示した断面図である。
【図4】図4は、図3に示すEL装置の平面構造を示した図であり、基板上における絶縁層の配置を説明するための図である。
【図5】図5は、対比例に係るEL装置の平面構造を示した図であり、上述した第1実施形態における図2に対応する図である。
【図6】本発明に係る電子機器の一例を示した斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
11…基板、12…下地層、13…ゲート絶縁膜、14…層間絶縁膜、15…第1パッシベーション層、16…平坦化層、17…光反射層、18…第2パッシベーション層、19…画素電極(第1電極)、20…発光層、21…第2電極、22…第3パッシベーション層、23…コンタクトホール、24、25、240…絶縁層、25a…端部、25b、280…開口、26、27…画素領域、28…周辺領域、28a…中間領域、28b…外周領域、30、40…TFT、31、41…ゲート電極、32、42…ドレイン配線、33、43…ソース配線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に第1電極と発光層と第2電極とが順に配置され、
前記基板上に前記発光層からの出射光が出射される複数の画素領域と、各画素領域を囲む周辺領域とが形成されたエレクトロルミネッセンス装置であって、
前記発光層および前記第2電極が、全ての前記画素領域と前記周辺領域に連続して配置され、
前記第1電極が、各画素領域に配置されるとともに、前記各画素領域から各画素領域に対応するコンタクトホール上まで延在して配置され、
前記コンタクトホール上であって、前記第1電極上に絶縁層が配置され、
前記コンタクトホールおよび前記絶縁層が、前記画素領域と離間して前記周辺領域に配置されていることを特徴とするエレクトロルミネッセンス装置。
【請求項2】
基板上に第1電極と発光層と第2電極とが順に配置され、
前記基板上に前記発光層からの出射光が出射される複数の画素領域と、各画素領域を囲む周辺領域とが形成されたエレクトロルミネッセンス装置であって、
前記発光層および前記第2電極が、全ての前記画素領域と前記周辺領域に連続して配置され、
前記第1電極が、各画素領域に配置されるとともに、前記各画素領域から各画素領域に対応するコンタクトホール上まで延在して配置され、
各画素領域を露出する開口を有し、
前記周辺領域に端部が配置されることにより前記画素領域を個別に離間して取り囲み、
前記第1電極の膜厚によって前記第1電極の端部に形成された段差と前記コンタクトホール上の前記第1電極上とを覆って、前記コンタクトホールに充填される、絶縁層が配置されていることを特徴とするエレクトロルミネッセンス装置。
【請求項3】
前記画素領域に配置された前記発光層の前記基板側に、前記発光層からの出射光を反射する光反射層が配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレクトロルミネッセンス装置。
【請求項4】
前記光反射層上にパシベーション層を介して前記第1電極が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のエレクトロルミネッセンス装置。
【請求項5】
前記絶縁層が、樹脂層であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のエレクトロルミネッセンス装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載のエレクトロルミネッセンス装置を具備する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−95733(P2007−95733A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−279380(P2005−279380)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】