説明

オキシトシンアンタゴニストとしての置換トリアゾール誘導体

本発明は、式(I)の置換トリアゾール、その使用、その製造の方法、及び前記化合物を含有する医薬組成物に関する。これらの阻害剤は、性機能不全が含まれる多様な治療領域で有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中:
mは、1〜4の範囲にあり、nは、1又は2であり(但し、m+nは、2〜5の範囲にある);
Xは、O、NH、N(C−C)アルキル、NC(O)(C−C)アルキル、N(SO(C−C)アルキル)、S、及びSOより選択され;
は:
(i)フェニル又はナフチル環;
(ii)N、O、及びSより独立して選択される1〜3のヘテロ原子を含有する5〜6員の芳香族複素環式環とそのN−オキシド;
(iii)N、O、及びSより独立して選択される1〜4のヘテロ原子を含有する9〜10員の二環系芳香族複素環式環とそのN−オキシド;及び
(iv)2−ピリドニルより選択され;
このそれぞれは、ハロ、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、シアノ、CF、NH(C−C)アルキル、N((C−C)アルキル)、CO(C−C)アルキル、C(O)O(C−C)アルキル、C(O)NH(C−C)アルキル、C(O)N((C−C)アルキル)、C(O)OH、及びC(O)NHより独立して選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
は:
(i)H及びヒドロキシ;
(ii)O(C−C)アルキル又はフェニルにより置換されていてもよい(C−C)アルキル;
(iii)O(C−C)アルキルにより置換されていてもよいO(C−C)アルキル;
(iv)NH(C−C)アルキル{前記アルキル基は、O(C−C)アルキルにより置換されていてもよい};
(v)N((C−C)アルキル){前記アルキル基の一方又は両方は、O(C−C)アルキルにより置換されていてもよい};
(vi)N、O、及びSよりそれぞれ独立して選択される1〜3のヘテロ原子を含有する、5〜8員のN連結飽和又は一部飽和複素環{ここで少なくとも1つのヘテロ原子はNであり、前記環は、1又は2のカルボニル基を取り込んでいてよく;前記環は、CN、ハロ、(C−C)アルキル、O(C−C)アルキル、NH(C−C)アルキル、N((C−C)アルキル)、C(O)(C−C)アルキル、C(O)O(C−C)アルキル、C(O)NH(C−C)アルキル、C(O)N((C−C)アルキル)、C(O)OH、C(O)NH、及びC(O)OCHPhより選択される1以上の基で置換されていてもよい};及び
(vii)N、O、及びSよりそれぞれ独立して選択される1〜3のヘテロ原子を含有する、5〜7員のN連結芳香族複素環{ここで少なくとも1つのヘテロ原子はNであり、前記環は、CN、ハロ、(C−C)アルキル、O(C−C)アルキル、NH(C−C)アルキル、N((C−C)アルキル)、C(O)(C−C)アルキル、C(O)O(C−C)アルキル、C(O)NH(C−C)アルキル、C(O)N((C−C)アルキル)、C(O)OH、C(O)NH、及びC(O)OCHPhより選択される1以上の基で置換されていてもよい}より選択され;
は、H、(C−C)アルキル、及び(C−C)アルコキシ(C−C)アルキルより選択され;
、R、R、及びRは、H、ハロ、ヒドロキシ、CN、(C−C)アルキル、NH(C−C)アルキル、N((C−C)アルキル)、及びO(C−C)アルキルよりそれぞれ独立して選択され;
は、H、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、CHOH、CHNH、CHNH(C−C)アルキル、CHN((C−C)アルキル)、CN、C(O)NH、C(O)NH(C−C)アルキル、及びC(O)N((C−C)アルキル)より選択される]の化合物、その互変異性体、又は前記化合物又は互変異性体の医薬的に許容される塩、溶媒和物、又は多形。
【請求項2】
mが1又は2であり、nが1又は2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
mとnがともに1である、又はmとnがともに2である、又はmが1でありnが2である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
Xが、O、NH、N(C−C)アルキル、及びN(SO(C−C)アルキル)より選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
XがO又はNCHである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
が:
(i)フェニル又はナフチル環;
(ii)N、O、及びSより独立して選択される1〜3のヘテロ原子を含有する5〜6員の芳香族複素環式環とそのN−オキシド;
(iii)1〜4の窒素原子を含有する9〜10員の二環系芳香族複素環式環;及び
(iv)2−ピリドニルより選択され;
このそれぞれは、ハロ、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、シアノ、CF、NH(C−C)アルキル、N((C−C)アルキル)、CO(C−C)アルキル、C(O)O(C−C)アルキル、C(O)NH(C−C)アルキル、C(O)N((C−C)アルキル)、C(O)OH、及びC(O)NHより独立して選択される1以上の置換基で置換されていてもよい、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
が:
(i)フェニル環;
(ii)1〜3の窒素原子を含有する5〜6員の芳香族複素環式環;及び
(iii)2−ピリドニルより選択され;
このそれぞれは、ハロ、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、シアノ、CF、N((C−C)アルキル)、C(O)N((C−C)アルキル)、及びC(O)NHより独立して選択される1以上の置換基で置換されていてもよい、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、及び2−ピリドニルより選択され、そのそれぞれは、ハロ、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、シアノ、CF、N((C−C)アルキル)、C(O)N((C−C)アルキル)、及びC(O)NHより独立して選択される1以上の置換基で置換されていてもよい、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
が、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、及び2−ピリドニルより選択され、そのそれぞれは、クロロ、フルオロ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、シアノ、CF、N(CH、C(O)N(CH、及びC(O)NHより独立して選択される1〜3の置換基で置換されていてもよい、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
が:
(i)H又はヒドロキシ;
(ii)O(C−C)アルキルにより置換されていてもよい(C−C)アルキル;
(iii)O(C−C)アルキルにより置換されていてもよいO(C−C)アルキル;
(iv)NH(C−C)アルキル{前記アルキル基は、O(C−C)アルキルにより置換されていてもよい};
(v)N((C−C)アルキル){前記アルキル基の一方又は両方は、O(C−C)アルキルにより置換されていてもよい};
(vi)1〜2の窒素原子を含有する、5〜6員のN連結飽和複素環{前記環は、1又は2のカルボニル基を取り込んでいてよく;前記環は、C(O)NH又はC(O)OCHPhにより置換されていてもよい};及び
(vii)N、O、及びSよりそれぞれ独立して選択される1〜3のヘテロ原子(ここで少なくとも1つのヘテロ原子は、Nである)を含有する、5〜6員のN連結芳香族複素環より選択される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
が:
(i)H又はヒドロキシ;
(ii)O(C−C)アルキルにより置換されていてもよい(C−C)アルキル;及び
(iii)O(C−C)アルキルにより置換されていてもよいO(C−C)アルキルより選択される、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
が、H、ヒドロキシ、メチル、メトキシ及びエトキシより選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
がH又は(C−C)アルキルである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
がH又はCHである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
、R、R及びRが、H、ハロ、ヒドロキシ、(C−C)アルキル、及びO(C−C)アルキルよりそれぞれ独立して選択される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
がH又はメチルであり;Rがヒドロキシ又はメトキシであり;そして、RとRがともにHである、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
が、H、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシメチル、メトキシエチル、CHOH、CHNH、CHNHCH、CHN(CH、CN、C(O)NH、C(O)NHCH及びC(O)N(CHより選択される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
が、H、メチル、エチル、メトキシメチル、メトキシエチル及びCNより選択される、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
5−[3−[4−(3−フルオロ−2−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2−メトキシピリジン;
2−メトキシ−5−{3−(メトキシメチル)−5−[4−(2−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}ピリジン;
5−[3−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2−メトキシピリジン;
5−{3−[4−(3−フルオロ−2−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}−2−メトキシピリジン;
5−[3−[4−(2−クロロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2−メトキシピリジン;
3−{3−[3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)アゼチジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}−6−メトキシ−2−メチルピリジン;
5−[3−[4−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2−メトキシピリジン;
5−{3−[4−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}−2−メトキシピリジン;
2−メトキシ−5−{3−メチル−5−[4−(2−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}ピリジン;
5−{3−[4−(2−クロロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}−2−メトキシピリジン;
5−[3−[4−(3,4−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2−メトキシピリジン;
5−{3−[3−(2−エチル−4−フルオロフェノキシ)アゼチジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}−2−メトキシピリジン;
5−[3−[3−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)アゼチジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2−メトキシピリジン;
5−{3−[4−(3,5−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}−2−メトキシピリジン;
5−[3−[3−(2,3−ジメチルフェノキシ)アゼチジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2−メトキシピリジン;
5−[3−[4−(3,5−ジフルオロフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2−メトキシピリジン;
5−{3−[3−(4−フルオロ−2−メチルフェノキシ)アゼチジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}−2−メトキシピリジン;
5−{3−[3−(2,3−ジメチルフェノキシ)アゼチジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}−2−メトキシピリジン;
2−メトキシ−5−(3−(メトキシメチル)−5−{3−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]アゼチジン−1−イル}−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル)ピリジン;
5−{3−[3−(2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)アゼチジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}−2−メトキシピリジン;
2−メトキシ−5−(3−(メトキシメチル)−5−{4−[(3−メチルピリジン−4−イル)オキシ]ピペリジン−1−イル}−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル)ピリジン;
3−({1−[4−(6−メトキシピリジン−3−イル)−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]ピペリジン−4−イル}オキシ)−2−メチルベンゾニトリル;
2−メトキシ−5−{3−[4−(3−メトキシ−2−メチルフェノキシ)ピペリジン−1−イル]−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル}ピリジン;及び
5−[3−[3−(3−クロロフェノキシ)アゼチジン−1−イル]−5−(メトキシメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−4−イル]−2−メトキシピリジンより選択される請求項1に記載の化合物、その互変異性体;及び、前記化合物又は互変異性体の医薬的に許容される塩、溶媒和物、及び多形。
【請求項20】
式(I):
【化2】

[式中:
mは、1又は2であり、nは、1又は2であり;
Xは、O及びN(C−C)アルキルより選択され;
は:
(i)フェニル環;
(ii)1〜3の窒素原子を含有する5〜6員の芳香族複素環式環;及び
(iii)2−ピリドニルより選択され;
このそれぞれは、ハロ、(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルコキシ(C−C)アルキル、シアノ、CF、C(O)N((C−C)アルキル)、及びC(O)NHより独立して選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
は、H、ヒドロキシル、(C−C)アルキル、及びO(C−C)アルキルより選択され;
は、H及び(C−C)アルキルより選択され;
、R、R、及びRは、H、(C−C)アルキル、及びO(C−C)アルキルよりそれぞれ独立して選択され;
は、H及び(C−C)アルキルより選択される]の化合物、その互変異性体、又は、前記化合物又は互変異性体の医薬的に許容される塩、溶媒和物、又は多形。
【請求項21】
式:
【化3】

の化合物、その互変異性体、又は、前記化合物又は互変異性体の医薬的に許容される塩、溶媒和物、又は多形。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、又は多形と、医薬的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物。
【請求項23】
医薬品として使用するための、請求項1〜21のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、又は多形。
【請求項24】
オキシトシンの阻害が有益な効果をもたらすことが知られているか、又は示すことができる障害又は状態の哺乳動物における治療の方法であって、請求項1〜20のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、又は多形の治療有効量を前記哺乳動物へ投与することを含んでなる、前記方法。
【請求項25】
オキシトシンの阻害が有益な効果をもたらすことが知られているか、又は示すことができる障害又は状態の哺乳動物における治療の方法であって、請求項21に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、又は多形の治療有効量を前記哺乳動物へ投与することを含んでなる、前記方法。
【請求項26】
オキシトシンの阻害が有益な効果をもたらすことが知られているか、又は示すことができる障害又は状態の治療用医薬品の製造における、請求項1〜20のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、又は多形の使用。
【請求項27】
請求項21に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、又は多形の、オキシトシンの阻害が有益な効果をもたらすことが知られているか、又は示すことができる障害又は状態の治療のための医薬品の製造における使用。
【請求項28】
障害又は状態が、性機能不全、男性の性機能不全、女性の性機能不全、性欲低下障害、性的興奮障害、オルガスム障害、性的疼痛障害、早漏、早期分娩、出産合併症、食欲及び摂食障害、良性前立腺肥大症、早産、月経困難症、鬱血性心不全、動脈高血圧、肝硬変、腎性高血圧、眼圧亢進、強迫異常症、及び神経精神系障害より選択される、請求項24又は25に記載の方法、又は請求項26又は27に記載の使用。
【請求項29】
障害又は状態が、性的興奮障害、オルガスム障害、性的疼痛障害、及び早漏より選択される、請求項28に記載の方法又は使用。

【図1】
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【公表番号】特表2008−528476(P2008−528476A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551766(P2007−551766)
【出願日】平成18年1月11日(2006.1.11)
【特許番号】特許第4124805号(P4124805)
【特許公報発行日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【国際出願番号】PCT/IB2006/000118
【国際公開番号】WO2006/077496
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(597014501)ファイザー・リミテッド (107)
【氏名又は名称原語表記】Pfizer Limited
【住所又は居所原語表記】Ramsgate Road, Sandwich, Kent, England
【Fターム(参考)】