説明

オゾン水濃度計用脱泡装置

【課題】オゾン水濃度計に供給されるサンプリングされたオゾン水に含まれる極微小な泡を取り去り、オゾン水濃度計の測定精度の向上を図るオゾン水濃度計用脱泡装置を提供する。
【解決手段】オゾン水による機器の殺菌洗浄装置において、該殺菌洗浄装置に供給されるオゾン水の濃度を測定するオゾン水濃度計(29)を付設し、オゾン水供給経路からオゾン水をサンプリングして、オゾン水濃度計(29)に供給し測定する構成において、該サンプリングしたオゾン水を、オゾン水濃度計(29)に供給する経路に、オゾン水濃度計用脱泡装置(A)を設け、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、濾紙により構成したフィルタ(55)をオゾン水が通過する経路に介装した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾン水による種々の殺菌対象物の殺菌装置において、オゾン水濃度計の精度を向上させるオゾン水濃度計用脱泡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1に開示されるように、オゾン水による内視鏡殺菌装置に関する技術は公知である。
【0003】
また、特許文献1のオゾン水による内視鏡殺菌装置においても、オゾン水の濃度の低下を監視する為のオゾン水濃度計が設けられているのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−068095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1においては、オゾン水濃度計による測定値を表示したり、警告を発したりすることが行われていた。しかし、オゾン水は、オゾン水生成ユニットで生成される際において、オゾンガスと水が混合されることにより生成されるので、その生成に際して、非常に微小の泡がオゾン水に混入するのを回避することは出来ないのである。この極微小な泡が混入した状態で、オゾン水をサンプリングして、UV光によるオゾン水濃度計に供給すると、UV光の減衰値が極微小な泡の影響を受けて、測定値が一定しないという不具合が発生するのである。
【0006】
オゾン水の中の泡に対しては、通常の水の中の泡とは相違し、その除去装置が確立されていなかったのである。本発明は、簡単な構成により、オゾン水濃度計用脱泡装置を設けて、該オゾン水濃度計用脱泡装置にオゾン水を通過させることにより、オゾン水中の極微小な泡を大きめの泡に纏めて、取り除くものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1においては、オゾン水による機器の殺菌洗浄装置において、該殺菌洗浄装置に供給されるオゾン水の濃度を測定するオゾン水濃度計(29)を付設し、オゾン水供給経路からオゾン水をサンプリングして、オゾン水濃度計(29)に供給し測定する構成において、該サンプリングしたオゾン水をオゾン水濃度計(29)に供給する経路に、オゾン水濃度計用脱泡装置(A)を設け、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、濾紙により構成したフィルタ(55)をオゾン水が通過する経路に介装したものである。
【0008】
請求項2においては、請求項1記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、殺菌洗浄装置を構成する殺菌槽(2)の殺菌槽壁(2a)に付設固定したものである。
【0009】
請求項3においては、請求項2記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)により構成し、該フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)により、前記殺菌槽壁(2a)を挟持して固定し、該フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)の間に、濾紙により構成したフィルタ(55)を介装したものである。
【0010】
請求項4においては、請求項3記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、前記フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)の間に、濾紙により構成したフィルタ(55)と共にパンチングプレート(56)を介装したものである。
【0011】
請求項5においては、請求項1記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、前記濾紙により構成したフィルタ(55)は、「疎水性樹脂」で構成した「PTFE濾紙」により構成したものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の如く、オゾン水による機器の殺菌洗浄装置において、該殺菌洗浄装置に供給されるオゾン水の濃度を測定するオゾン水濃度計(29)を付設し、オゾン水供給経路からオゾン水をサンプリングして、オゾン水濃度計(29)に供給し測定する構成において、該サンプリングしたオゾン水をオゾン水濃度計(29)に供給する経路に、オゾン水濃度計用脱泡装置(A)を設け、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、濾紙により構成したフィルタ(55)をオゾン水が通過する経路に介装したので、サンプリングされてオゾン水濃度計(29)に供給されるオゾン水に含まれる極微小な泡を取り去ることが可能となり、オゾン水濃度計(29)の測定精度を向上することが出来るのである。
また、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)を、フィルタ(55)をオゾン水が通過する経路に介装することにより構成したので、簡単な構成で、極微小な泡を取り去ることが可能となる。
【0013】
請求項2に記載の如く、請求項1記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、殺菌洗浄装置を構成する殺菌槽(2)の殺菌槽壁(2a)に付設固定したので、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)の部分において、オゾン水が洩れたとしても、該洩れたオゾン水は殺菌槽(2)の内部に落下することとなり、殺菌洗浄装置の外部にオゾン水が洩れることが無いのである。
故に、オゾン水が洩れた場合の、フェイルセーフの構造とすることが出来たのである。
【0014】
請求項3に記載の如く、請求項2記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)により構成し、該フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)により、前記殺菌槽壁(2a)を挟持して固定し、該フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)の間に、濾紙により構成したフィルタ(55)を介装したので、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)を取り付ける為のブラケット等を別に構成することなく、殺菌槽壁(2a)により、ブラケットを兼用することが出来るのである。フィルタカバー(52)の外周にはシリコンパッキン(54)を介装して、殺菌槽壁(2a)との間の密閉度を向上させることが出来るのである。
また、フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)により殺菌槽壁(2a)を挟持するだけで、フィルタ(55)とパンチングプレート(56)とシリコンパッキン(54)を固定する構成とすることが簡単に出来るのである。
また、「疎水性樹脂」で構成した「PTFE濾紙」により構成したフィルタ(55)の脱着や交換を容易に行うことが出来るのである。
【0015】
請求項4に記載の如く、請求項3記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、前記フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)の間に、濾紙により構成したフィルタ(55)と共にパンチングプレート(56)を介装したので、フィルタ(55)自体がフレキシブルな部材であっても、フィルタ(55)をパンチングプレート(56)により支えることが可能となり、フィルタ(55)に強度を持たせる必要がなく、廉価にオゾン水濃度計用脱泡装置(A)を構成することが出来るのである。
【0016】
請求項5に記載の如く、請求項1記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、濾紙により構成したフィルタ(55)は、「疎水性樹脂」で構成した「PTFE濾紙」により構成したので、従来から化学プラントにおいて用いられている「PTFE濾紙」をオゾン水濃度計用脱泡装置に用いて、フィルタ(55)に濾過と極微小な泡を纏めて大きな泡として除外する役目との両方を果たさせることが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】オゾン水濃度計用脱泡装置を装着したオゾン水による内視鏡殺菌装置の前面図。
【図2】同じくオゾン水による内視鏡殺菌装置の平面図。
【図3】同じくオゾン水による内視鏡殺菌装置の右側面図。
【図4】同じくオゾン水による内視鏡殺菌装置の背面図。
【図5】オゾン水濃度計用脱泡装置を装着したオゾン水による内視鏡殺菌装置の内部の構成を示す前面図。
【図6】同じくオゾン水による内視鏡殺菌装置の内部の構成を示す右側面図。
【図7】オゾン水による殺菌装置において、殺菌槽(2)内に配置したオゾン水濃度計用脱泡装置(A)の斜視図。
【図8】オゾン水による殺菌装置において、殺菌槽(2)内のオゾン水濃度計用脱泡装置(A)のフィルタカバー(52)とフィルタ(55)を外した状態の斜視図。
【図9】オゾン水による殺菌装置内に配置したオゾン水濃度計(29)の側面図。
【図10】オゾン水濃度計用脱泡装置(A)の側面断面図。
【図11】フィルタカバー(52)の背面図。
【図12】オゾン水濃度計用脱泡装置(A)を構成するフィルタケース(53)の前面図。
【図13】同じくフィルタケース(53)の側面断面図。
【図14】オゾン水濃度計用脱泡装置(A)を構成するフィルタ(55)の図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1から図5において、オゾン水による機器の殺菌洗浄装置の一例である内視鏡殺菌装置の構成について説明する。
【0019】
オゾン水による内視鏡殺菌装置は、オゾン水を満たした殺菌槽(2)の内部に、消毒対象物品である内視鏡(B)を浸漬して、オゾン水により内視鏡(B)の内部に至るまで、殺菌消毒するものである。本体は、外装(1)を有しており、該外装(1)は、前板(1a)と側板(1b・1b)と背板(1c)と蓋体(3)等により構成されている。蓋体(3)は、内視鏡(B)を支持した状態のトレーを出し入れする際に開閉する部分であり、殺菌処理中は、該蓋体(3)が開くことのないように、蓋ロック機構によりロックしている。該外装(1)の内側に殺菌槽(2)が構成されており、トレーに設置された状態の内視鏡(B)を、殺菌槽(2)内に浸漬して、殺菌処理を行う。
【0020】
オゾン水による内視鏡殺菌装置の上面には、蓋体(3)の他に、開閉不可能な部分に、タッチパネル(4)と水流確認窓(5)が設けられている。該タッチパネル(4)は、タッチパネル操作盤と状態表示用の液晶表示盤を兼用しており、該タッチパネル(4)に表示された操作内容を、タッチすることにより、殺菌消毒の操作が実行され、また現在の作業の進行状態が表示される構成となっている。また、水流確認窓(5)は、殺菌処理中に水が正常に流れていることを確認する為の窓であり、配置されたパイプの内部において水流が流れているかを、目視により確認することが出来る構成となっている。
【0021】
図4に示す如く、(7)は電源スイッチである。(9)は電源インレットであり、電源を入力する端子である。
【0022】
外装(1)の背面部分に給水口(6)が設けられており、水道から水道水が供給されるように構成されている。外装(1)の背面には、更に排水口(12)が設けられており、殺菌処理後の水を排出すべく構成している。(13)は、オゾン水による内視鏡殺菌装置の移動を可能とするキャスタである。
【0023】
次に、図4から図6において、オゾン水による内視鏡殺菌装置の内部の詳細について説明する。
【0024】
殺菌槽(2)の内部には、内視鏡接続口(14)が設けられている。該内視鏡接続口(14)に、殺菌用チューブ(50)を介して、内視鏡(B)を取り付ける。オゾン水は、該内視鏡接続口(14)から、殺菌用チューブ(50)を介して、内視鏡(B)のチャンネル内に噴出されるように構成している。
【0025】
本体内には、オゾン水による内視鏡殺菌装置の為にオゾンガスを生成するオゾンガス生成ユニットが配置されている。該オゾンガス生成ユニットの内部には、オゾンガスを生成する為のオゾナイザが内包されている。酸素ボンベの酸素ガスがオゾンガス生成ユニットへ酸素供給口(41)から供給されて、オゾンガスが該酸素ガスからオゾナイザにより生成される。該生成されたオゾンガスが本体内のオゾン水生成ユニットにおいて水と混合されて、オゾン水が生成される。
【0026】
オゾン水生成ユニットにおいて生成されたオゾン水は、本体内の内視鏡殺菌ユニットから、内視鏡接続口(14)を介して、内視鏡(B)のチャンネルの内部に流し込まれる。本体内の中段には、水供給ポンプ(37)が設けられている。該水供給ポンプ(37)により、オゾン水生成ユニットと、オゾン水濃度計(29)と、内視鏡殺菌ユニットへ送水が行われる。
【0027】
また、本体の内下段に、オゾン分解ユニットが設けられている。該オゾン分解ユニットは、殺菌槽(2)内においてオゾン水から分離したオゾンガスを安全な酸素ガスに分解して、外部に排出する為の装置である。
【0028】
このような構成において、図6に示す如く、水供給ポンプ(37)によりオゾン水生成ユニットからオゾン水供給経路を介して送られるオゾン水の一部を連続的にサンプリングして、処理中のオゾン水の濃度を検出し続ける為のオゾン水濃度計(29)が、本体内の上段に配置されている。図9に示す如く、該オゾン水濃度計(29)は、UV光源部(57)とUV受光部(58)とオゾン水注入口(59)とオゾン水排出口(60)とエア排出口(67)とから構成されている。オゾン水濃度計(29)は、サンプリングしたオゾン水をオゾン水注入口(59)に供給して、UV光源部(57)からのUVをオゾン水に照射して、UV受光部(58)により受光し、このUV光の減衰度により、オゾン水濃度を決定する。
【0029】
しかし、このオゾン水濃度計(29)においては、オゾン水の内部に空気が泡となって混入していると、UV光による測定時に、測定誤差が発生しやすいのである。故に、該オゾン水注入口(59)に所定の経路を介して供給するオゾン水は、泡を含まないオゾン水であることが必要である。本発明においては、このオゾン水濃度計(29)に供給するためにサンプリングしたオゾン水から出来るだけ泡を取り去るオゾン水濃度計用脱泡装置(A)を、殺菌槽(2)の内部の壁面に付設したものである。該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)の配置については、図7において示されている。
【0030】
また、図7と図8に示す如く、オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、殺菌槽(2)の内部の、オゾン水の溢流口(62)よりも下方の壁面に配置している。図7においては、オゾン水濃度計用脱泡装置(A)を構成するフィルタカバー(52)を装着した状態を図示しており、図8においては、殺菌槽(2)の内部の壁面に付設されるフィルタカバー(52)と、フィルタ(55)とを取り外した状態を示している。
【0031】
オゾン水濃度計用脱泡装置(A)の構成について説明する。図10から図12に示す如く、オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、殺菌槽(2)のオゾン水の溢流口(62)を設けた側の殺菌槽壁(2a)を、前後から挟持する形状で取り付けた構成としている。殺菌槽壁(2a)には、まずフィルタケース(53)を殺菌槽(2)外側から付着し、つづいてフィルタカバー(52)を殺菌槽(2)内側、即ちフィルタケース(53)と当該殺菌槽壁(2a)を挟んで反対側から当接させる。そして、4本のボルトを、それぞれフィルタカバー(52)の周囲に形成された取付け孔(52c)を介して殺菌槽壁(2a)に貫通させて、フィルタケース(53)の周囲に形成された取付け孔(53c)に螺合する。こうして、フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)とを、殺菌槽壁(2a)を両側から挟持するように、当該殺菌槽壁(2a)に対して固定している。フィルタカバー(52)の外周にはシリコンパッキン(54)を設けて、殺菌槽壁(2a)との間の密閉度を向上させている。
【0032】
該フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)の間であって、サンプリングしたオゾン水がオゾン水濃度計(29)に向かって通過する所定の経路に脱泡作用を発揮するフィルタ(55)を介装する。該フィルタ(55)は、一例として、疎水性樹脂で構成した「PTFE濾紙」からなる。「PTFE濾紙」は、フィルタ(55)を構成する一実施例であり、通常は、フィルタとして、夾雑物の濾過作用を有するものであるが、本発明においては、濾過作用を有すると共に、該微小な泡を纏めて大きな泡として、オゾン水濃度計(29)に供給し、該大きな泡をオゾン水濃度計(29)のエア排出口(67)からスムーズに排出させるという役目も有する。
【0033】
故に、通常は濾過作用を有する「PTFE濾紙」をフィルタ(55)として、オゾン水濃度計用脱泡装置(A)に使用することが出来るのである。即ち、オゾン水中に微小な泡が混入すると、オゾン水濃度計(29)の測定精度が低下するので、サンプリングしたオゾン水が前記所定の経路を通過する際に、フィルタ(55)を有するオゾン水濃度計用脱泡装置(A)により微小な泡の通過を阻止して、該微小な泡を大きな泡とし、該大きな泡をエア排出口(67)から速やかに排出させて、オゾン水濃度計(29)の測定精度を向上させるのである。
【0034】
図10に示す如く、フィルタケース(53)側の面の中で、殺菌槽(2)に面した側に、まず円板状の孔開き板であるパンチングプレート(56)をフィルタケース(53)の接当開口部(53e)に嵌装して配置し、更に該フィルタケース(53)の殺菌槽(2)内側で、図14に示した四角形のフィルタ(55)の位置決め孔(55a・55a)に、フィルタケース(53)の位置決め突起(53d・53d)を嵌入して固定し、該フィルタ(55)の下部の開口(55b)をフィルタケース(53)のオゾン水注入口(53b)に合致させた状態で、フィルタ(55)をフィルタカバー(52)とフィルタケース(53)の間に介装する。
【0035】
フィルタケース(53)には、図13に示す如く、下部の中央にオゾン水注入口(53b)が開口されており、該オゾン水注入口(53b)には、オゾン水生成ユニットから内視鏡殺菌ユニットにオゾン水供給経路を介して供給されるオゾン水の一部がサンプリングされて供給されている。該オゾン水注入口(53b)によりフィルタ(55)のフィルタカバー(52)側に吐出されたオゾン水は、該フィルタカバー(52)の内部空間(52e)から、切欠通路(52a)を通過して、筒状通路(52b)に入り、該筒状通路(52b)から、介装されたフィルタ(55)とパンチングプレート(56)の孔を通過し、つづいてフィルタケース(53)の筒状通路(53f)を通過してオゾン水排出口(53a)から排出され、次に、前記オゾン水濃度計(29)に供給される。
【0036】
オゾン水濃度計用脱泡装置(A)において泡が取り去られた後のオゾン水がオゾン水濃度計(29)に供給されることにより、測定精度が向上するのである。該オゾン水濃度計(29)により測定されたオゾン水濃度が、タッチパネル(4)の部分に表示されており、操作者がこのオゾン水濃度をチェックして、オゾン水による殺菌力の低下を監視することが出来るのである。また、オゾン水濃度が所定値よりも低下した場合には、警報を発することも出来るのである。
【符号の説明】
【0037】
A オゾン水濃度計用脱泡装置
B 内視鏡
1 外装
2 殺菌槽
2a 殺菌槽壁
3 蓋体
4 タッチパネル
5 水流確認窓
6 給水口
14 内視鏡接続口
29 オゾン水濃度計
37 水供給ポンプ
39 排水ポンプ
50 殺菌用チューブ
52 フィルタカバー
53 フィルタケース
54 シリコンパッキン
55 フィルタ
56 パンチングプレート
57 UV光源部
58 UV受光部
59 オゾン水注入口
62 オゾン水の溢流口
67 エア排出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾン水による機器の殺菌洗浄装置において、該殺菌洗浄装置に供給されるオゾン水の濃度を測定するオゾン水濃度計(29)を付設し、オゾン水供給経路からオゾン水をサンプリングして、オゾン水濃度計(29)に供給し測定する構成において、該サンプリングしたオゾン水をオゾン水濃度計(29)に供給する経路に、オゾン水濃度計用脱泡装置(A)を設け、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、濾紙により構成したフィルタ(55)をオゾン水が通過する経路に介装したことを特徴とするオゾン水濃度計用脱泡装置。
【請求項2】
請求項1記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、殺菌洗浄装置を構成する殺菌槽(2)の殺菌槽壁(2a)に付設固定したことを特徴とするオゾン水濃度計用脱泡装置。
【請求項3】
請求項2記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、該オゾン水濃度計用脱泡装置(A)は、フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)により構成し、該フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)により、前記殺菌槽壁(2a)を挟持して固定し、該フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)の間に、濾紙により構成したフィルタ(55)を介装したことを特徴とするオゾン水濃度計用脱泡装置。
【請求項4】
請求項3記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、前記フィルタカバー(52)とフィルタケース(53)の間に、濾紙により構成したフィルタ(55)と共にパンチングプレート(56)を介装したことを特徴とするオゾン水濃度計用脱泡装置。
【請求項5】
請求項1記載のオゾン水濃度計用脱泡装置において、前記濾紙により構成したフィルタ(55)は、「疎水性樹脂」で構成した「PTFE濾紙」により構成したことを特徴とするオゾン水濃度計用脱泡装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−58948(P2011−58948A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−208630(P2009−208630)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(000198330)株式会社IHIシバウラ (74)
【Fターム(参考)】