説明

オペレータ教育支援装置、オペレータ教育支援方法およびオペレータ教育支援プログラム

【課題】コールセンタのオペレータに対するOJTを効率的におこなうこと。
【解決手段】第1交換機111と、第1交換機111が接続可能な複数のオペレータ端末装置112を備えたコールセンタシステムに接続されるサーバ100において、識別番号問い合わせ情報受付部301が、第1交換機111に対して顧客からの着信があった場合に、顧客の識別番号情報および顧客からの問い合わせ情報の入力を受け付け、オペレータ群決定部302が、受け付けられた情報に基づいて、オペレータの経験値および能力値の少なくともいずれかに基づいて分類されたオペレータ群のうち、対応可能なオペレータ群を決定し、接続制御部303が、第1交換機111を制御して、決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ着信を接続し、OJTをさせるべき最適のオペレータを特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交換機と、前記交換機が接続可能な複数のオペレータ端末装置を備えたコールセンタシステムに接続される、オペレータの教育を支援するオペレータ教育支援装置、上記コールセンタシステムにおけるオペレータ教育支援方法およびオペレータ教育支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、多くの業種がコールセンタを設置し、顧客からの多種多様な問い合わせに対応している。そのため、多数のオペレータによって問い合わせを効率よく処理し、顧客に不具合を感じさせないために、顧客に関する情報や顧客の要望に応じて担当者(オペレータ)を決定する技術が存在する(たとえば、特許文献1、2を参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−358410号公報
【特許文献2】特開2002−312566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、オペレータの対応の悪さによる、顧客が感じる不具合を軽減することができるが、反面、対応が難しい処理は比較的能力の高いオペレータがその多くに対応してしまうため、比較的能力の低いオペレータには対応が難しい処理を担当する機会が少なく、それらの対応が難しい処理をおこなうことができる能力がなかなか身に付かないという問題点があった。
【0005】
そもそも、コールセンタのオペレータは、最初に一般的な教育を受けた後は、実際に顧客と電話対応させて、その経験を通じて能力を向上させる、いわゆるOJT(On the Job Training)によるところが多く、実際の業務の中で顧客と接することによってその能力を向上させるのがよいと考えられている。すなわち、同様の処理を繰り返しおこなわせることで、経験、能力とも向上することが経験的にわかっている。
【0006】
したがって、上記の従来技術では、OJTを効率的におこなうことができない。そのため、コールセンタ全体の能力を向上させることができず、比較的能力の高いオペレータに対する負荷が増加してしまい、結果として顧客に対して十分な対応ができないという問題点があった。
【0007】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、コールセンタのオペレータに対するOJTを効率的におこなうことを可能にするオペレータ教育支援装置、オペレータ教育支援方法、およびオペレータ教育支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明にかかるオペレータ教育支援装置は、交換機と、前記交換機が接続可能な複数のオペレータ端末装置を備えたコールセンタシステムに接続される、オペレータの教育を支援するオペレータ教育支援装置において、前記交換機に対して顧客からの着信があった場合に、前記顧客の識別番号情報および前記顧客からの問い合わせ内容に関する情報(以下「問い合わせ情報」という)の入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって受け付けられた情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうち、対応可能なオペレータ群を決定する決定手段と、前記交換機を制御して、前記決定手段によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ前記着信を接続する接続制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明にかかるオペレータ教育支援装置は、請求項1に記載の発明において、前記受付手段によって受け付けられた前記顧客の識別番号に対応する前記顧客に関する情報(以下「顧客情報」という)を取得する取得手段を備え、前記決定手段が、前記顧客情報および前記問い合わせ情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明にかかるオペレータ教育支援装置は、請求項1または2に記載の発明において、前記オペレータ群を、オペレータの経験値および能力値の少なくともいずれかに基づいて分類して登録する登録手段を備え、前記決定手段が、前記受付手段によって受け付けられた情報に基づいて、前記登録手段によって登録されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明にかかるオペレータ教育支援装置は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、前記交換機に対して顧客からの着信があった場合に、音声ガイダンスを出力する音声ガイダンス出力手段を備え、前記受付手段が、前記音声ガイダンス出力手段によって出力された音声ガイダンスにしたがって前記顧客が入力するトーン信号を受け付けることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明にかかるオペレータ教育支援装置は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記コールセンタシステムが、前記交換機と接続される前記交換機とは別の交換機(以下「第2の交換機」という)と、前記第2の交換機が接続可能な複数のオペレータ端末装置(以下「第2のオペレータ端末装置」という)をさらに備え、前記接続制御手段が、前記交換機および前記第2の交換機を制御して、前記交換機に対する顧客からの着信に対して、前記第2の交換機を介して、前記第2のオペレータ端末装置のうち、前記決定手段によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ接続することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明にかかるオペレータ教育支援方法は、交換機と、前記交換機が接続可能な複数のオペレータ端末装置を備えたコールセンタシステムにおいてオペレータの教育を支援するオペレータ教育支援方法であって、前記交換機に対して顧客からの着信があった場合に、前記顧客の識別番号情報および前記顧客からの問い合わせ内容に関する情報(以下「問い合わせ情報」という)の入力を受け付ける受付工程と、前記受付工程によって受け付けられた情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうち、対応可能なオペレータ群を決定する決定工程と、前記交換機を制御して、前記決定工程によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ前記着信を接続する接続工程と、を含んだことを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明にかかるオペレータ教育支援方法は、請求項6に記載の発明において、前記受付工程によって受け付けられた前記顧客の識別番号に対応する前記顧客に関する情報(以下「顧客情報」という)を取得する取得工程を含み、前記決定工程が、前記顧客情報および前記問い合わせ情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定することを特徴とする。
【0015】
また、請求項8に記載の発明にかかるオペレータ教育支援方法は、請求項6または7に記載の発明において、前記オペレータ群を、オペレータの経験値および能力値の少なくともいずれかに基づいて分類して登録する登録工程を含み、前記決定工程が、前記受付工程によって受け付けられた情報に基づいて、前記登録工程によって登録されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定することを特徴とする。
【0016】
また、請求項9に記載の発明にかかるオペレータ教育支援方法は、請求項6〜8のいずれか一つに記載の発明において、前記コールセンタシステムが、前記交換機と接続される前記交換機とは別の交換機(以下「第2の交換機」という)と、前記第2の交換機が接続可能な複数のオペレータ端末装置(以下「第2のオペレータ端末装置」という)をさらに備え、前記接続工程が、前記交換機および前記第2の交換機を制御して、前記交換機に対する顧客からの着信に対して、前記第2の交換機を介して、前記第2のオペレータ端末装置のうち、前記決定工程によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ接続することを特徴とする。
【0017】
また、請求項10に記載のオペレータ教育支援プログラムは、請求項6〜9のいずれか一つに記載のオペレータ教育支援方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、顧客に不具合を感じさせることなく、効率的にOJTをおこなうことが可能なオペレータ教育支援装置、オペレータ教育支援方法およびオペレータ教育支援プログラムが得られるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるオペレータ教育支援装置、オペレータ教育支援方法およびオペレータ教育支援プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
(システムの概要)
まず、この発明にかかるオペレータ教育支援装置およびコールセンタシステムを含む全体システムについて説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる全体システムの概要を示すブロック図である。図1において、全体システムは、オペレータ教育支援装置としてのサーバ100と、顧客データベース101と、サーバ100および顧客データベース101を接続するネットワーク102と、東京コールセンタ(システム)110と、大阪コールセンタ(システム)120とを備える。ただし、コールセンタは2つには限定されず、1つでもよく、また3つ以上であってもよい。
【0021】
東京コールセンタ110は、第1交換機111と、第1交換機111によって接続を制御される複数のオペレータ端末装置112から構成される。大阪コールセンタ120も同様に、第2交換機121と、第2交換機121によって接続を制御される複数のオペレータ端末装置122から構成される。
【0022】
第1交換機111と第2交換機121とは専用回線にて接続されているとともに、第1交換機111および第2交換機121は、専用回線またはネットワーク102を介してサーバ100に接続されている。各コールセンタの端末装置112、122はネットワーク102を介してサーバ100に接続されている。
【0023】
サーバ100は、オペレータ教育支援装置の機能を実現し、かつ、全体システムの制御を司る。特に、第1交換機111および第2交換機121を制御して、顧客からの着信を各交換機に接続可能なオペレータ端末装置112,122へ接続する。また、サーバ100は、ネットワーク102を介して、オペレータ端末装置112,122のうち、着信が接続されたオペレータ端末装置へ、顧客データベース101から取得した上記顧客に関する情報を送信する。また、サーバ100は、オペレータ端末装置112,122から送信された顧客との更新状況に関する履歴情報を登録する。
【0024】
また、サーバ100は、インストラクターの支援が必要な着信があることを、接続されたオペレータ端末装置112,122の近傍のインストラクターに通知する。図示を省略するインストラクターの端末に何らかのメッセージを表示することによって通知してもよく、また、図示を省略するインストラクターの携帯型の端末を振動させるなどによって通知するとよい。
【0025】
顧客データベース101は、顧客情報を蓄積する。顧客情報は、顧客の識別番号によって特定することが可能であり、具体的には、たとえば、顧客の個人情報(氏名、住所、電話番号)や、カードの種類、保有枚数、限度額、利用状況などが含まれる。顧客データベース101は、サーバ100内に設けられていてもよい。
【0026】
オペレータ端末装置112または122は、第1交換機111または第2交換機121に接続される会話機能を備えた、たとえばハンドセット、マイクロフォン付きのヘッドセットなどと、ネットワーク102を介してサーバ100に接続される表示機能および入力機能を備えた、たとえばパーソナルコンピュータ端末装置とによって構成される。表示装置には、着信中の顧客に関する情報が表示される。また、入力装置(たとえばキーボードやマウスなど)によって、上記顧客に関する各種情報や上記顧客からの依頼事項などを入力する。
【0027】
(オペレータ教育支援装置のハードウエア構成)
図2は、本実施の形態にかかるオペレータ教育支援装置のハードウエア構成を示すブロック図である。図2において、このオペレータ教育支援装置であるサーバ100は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)206と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)207と、ディスプレイ208と、I/F(インタフェース)209と、キーボード210と、ポインティングデバイス211と、スキャナ212と、プリンタ213を備えている。そして、上記各構成部はバス200によってそれぞれ接続されている。
【0028】
CPU201は、サーバ100の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0029】
FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、FD207に記録されたデータを情報処理装置へ読み取らせたりする。着脱可能な記録媒体として、FD207のほか、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカードなどであってもよい。ディスプレイ208は、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。たとえば、TFT液晶ディスプレイのほか、CRTやプラズマディスプレイなどであってもよい。
【0030】
I/F(インタフェース)209は、通信回線を通じてネットワーク102に接続され(または第1交換機111、第2交換機121に直接接続され)、ネットワーク102を介して、他のサーバ、オペレータ端末装置112,122を含む他の情報処理装置、顧客データベース101を含む各種データベースなどに接続される。そして、I/F209は、ネットワーク102と装置内部とのインタフェースを司り、他のサーバ、他の情報処理装置、各種データベースからのデータの入出力を制御する。I/F209は、たとえばモデムやLANアダプタなどである。またI/F209は、USBなどの外部入出力としても用いることができる。そのほか、顧客情報を含む各種データ入力をするためのキーボード210、ポインティングデバイス211、スキャナ212と、各種データを出力するためのプリンタ213と、を備えていてもよい。
【0031】
(オペレータ教育支援装置の機能的構成)
つぎに、オペレータ教育支援装置の機能的構成について説明する。図3は、本実施の形態にかかるオペレータ教育支援装置の機能的構成を示すブロック図である。図3において、本実施の形態にかかるオペレータ教育支援装置(サーバ100)は、識別番号問い合わせ情報受付部301と、オペレータ群決定部302、接続制御部303と、顧客情報取得部304と、オペレータ群登録部305と、音声ガイダンス出力部306と、を含む構成となっている。
【0032】
なお、図3においては、第1交換機111に対する機能的構成を示しており、図示を省略するが、実際には第2交換機121に対しても同様の機能的構成を有する。そして、ROM202、RAM203、HD205、FD207に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって各構成部の機能を実現することができる。
【0033】
ここで、識別番号問い合わせ情報受付部301は、第1交換機111に対して顧客からの着信があった場合に、顧客の識別番号情報および顧客からの問い合わせ内容に関する情報(問い合わせ情報)の入力を受け付ける。識別番号問い合わせ情報受付部301は、具体的には、たとえば図2に示すI/F209によってその機能を実現する。
【0034】
オペレータ群決定部302は、識別番号問い合わせ情報受付部301によって受け付けられた情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうち、対応可能なオペレータ群を決定する。特に、対応可能なオペレータのうち、OJTの習得が必要なオペレータ群を決定するようにしてもよい。さらに、混雑状況に対応し、インストラクター(あるいはスーパーバイザー)が立ち会えるかなどを考慮し、OJTの習得が必要なオペレータ群にするか、OJTの習得が必要ないオペレータ群にするかを判断するようにしてもよい。ただし、決定の際、対応ができないオペレータ群に対して接続されないようにする。オペレータ群決定部302は、ROM202、RAM203、HD205、FD207に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによってその機能を実現する。
【0035】
接続制御部303は、第1交換機111を制御して、オペレータ端末装置112のうち、オペレータ群決定部302によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ上記顧客からの着信を接続する。また、接続制御部303は、第1交換機111および第2交換機121を制御して、第1交換機111に対する顧客からの着信に対して、第2交換機121を介して、オペレータ端末装置122のうち、オペレータ群決定部302によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ上記顧客からの着信を接続する。
【0036】
したがって、この場合、東京コールセンタ110へ架電した顧客に対して、大阪コールセンタ120のオペレータが対応することになる。接続制御部303は、具体的には、たとえば図2に示すROM202、RAM203、HD205、FD207に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、さらにI/F209によってその機能を実現する。
【0037】
顧客情報取得部304は、識別番号問い合わせ情報受付部301によって受け付けられた顧客の識別番号に対応する顧客情報を、たとえば顧客データベース101から取得する。その際、オペレータ群決定部302は、顧客情報および問い合わせ情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定する。顧客情報取得部304は、たとえば図2に示すROM202、RAM203、HD205、FD207に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、さらにI/F209によってその機能を実現する。
【0038】
オペレータ群登録部305は、オペレータ群を、オペレータの経験値および能力値の少なくともいずれかに基づいて分類して登録する。すなわち、オペレータの経験値のみに基づいて分類してもよく、オペレータの能力値のみに基づいて分類してもよく、また、オペレータの経験値および能力値の両方に基づいて分類してもよい。この分類は、各オペレータの経験値または能力値が変わることによって逐次変更できるようにするとよい。上記分類についての詳細は後述する(図9、図10を参照)。
【0039】
その際、オペレータ群決定部302は、識別番号問い合わせ情報受付部301によって受け付けられた情報に基づいて、オペレータ群登録部305によって登録されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定する。オペレータ群登録部305は、具体的には、たとえば図2に示したRAM203、HD205、FD207などによってその機能を実現する。オペレータ群登録部305に登録される情報の具体的内容については後述する(たとえば図9などを参照)。
【0040】
音声ガイダンス出力部306は、第1交換機111に対して顧客からの着信があった場合に、音声ガイダンスを出力する。その際、識別番号問い合わせ情報受付部301は、音声ガイダンス出力部306によって出力された音声ガイダンスにしたがって顧客が入力するトーン信号を受け付ける。音声ガイダンス出力部306は、たとえば図2に示すROM202、RAM203、HD205、FD207に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、さらにI/F209によってその機能を実現する。また、音声ガイダンス出力部306は、サーバ100に備える代わりに、第1交換機111または第2交換機121にそれぞれ備えるようにしてもよい。
【0041】
(交換機の処理手順)
図4は、本実施の形態にかかる交換機(第1交換機111)の処理の手順を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、まず、第1交換機111は、顧客からの着信があったか否かを判断する(ステップS401)。ここで、着信があるのを待って、着信があった場合(ステップS401:Yes)は、音声ガイダンスを出力する(ステップS402)。音声ガイダンスの出力は、サーバ100からの指示に基づいておこなうようにしてもよく、サーバ100からの指示に基づかずに、第1交換機111が独自におこなうようにしてもよい。
【0042】
その後、音声ガイダンスに対応する識別番号・問い合わせ内容の入力があったか否かを判断する(ステップS403)。識別番号は、たとえばクレジットカード番号や会員番号などである。さらにパスワードを入力させるようにしてもよい。問い合わせ内容の入力についての詳細は後述する。
【0043】
ステップS403において、識別番号・問い合わせ内容の入力が(所定時間が経過したにもかかわらず)なかった場合(ステップS403:No)は、何もせずに一連の処理を終了する。一方、ステップS403において、識別番号・問い合わせ内容の入力があった場合(ステップS403:Yes)は、入力された識別番号・問い合わせ内容に関するデータをサーバ100へ送信する(ステップS404)。
【0044】
その後、接続先のオペレータ端末装置112の指示に関する情報をサーバ100から受信したか否かを判断する(ステップS405)。ここで、指示を受信した場合(ステップS405:Yes)は、接続処理をおこない(ステップS406)、一連の処理を終了する。
【0045】
一方、指示を受信しない場合(ステップS405:No)は、別の交換機、すなわち第2交換機121への転送指示をサーバ100から受信したか否かを判断する(ステップS407)。ここで、転送指示を受信しない場合(ステップS407:No)は、ステップS405へ戻る。一方、転送指示を受信した場合(ステップS407:Yes)は、第2交換機121への転送処理をおこない(ステップS408)、一連の処理を終了する。説明を省略するが、第2交換機121に着信があった場合にも上記と同様の処理をおこなう。
【0046】
(オペレータ教育支援装置の処理手順)
図5は、本実施の形態にかかるオペレータ教育支援装置(サーバ100)の処理の手順を示すフローチャートである。図5のフローチャートにおいて、まず、サーバ100は、識別番号・問い合わせ内容(に関するデータ)を第1交換機111から受信したか否かを判断する(ステップS501)。ここで、識別番号・問い合わせ内容に関するデータを受信するのを待って、受信した場合(ステップ501:Yes)は、顧客データベース101から顧客情報を取得する(ステップS502)。
【0047】
そして、取得した顧客情報と問い合わせ内容から、対応可能なオペレータ群を決定する(ステップS503)。つぎに、決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置が接続可能か否かを判断する(ステップS504)。接続ができない状態とは、たとえば、他の顧客との通話中である場合、オペレータ端末装置112が稼動していない(休み)場合、稼動しているが一時休止中である(休憩)場合などである。
【0048】
ここで、接続可能な場合(ステップS504:Yes)は、第1交換機111に対して接続先の指示に関する情報を送信し(ステップS507)、一連の処理を終了する。一方、接続可能でない場合(ステップS504:No)は、別のコールセンタ、すなわち大阪コールセンタ120において、接続可能か否かを判断する(ステップS505)。ここで、大阪コールセンタ120において接続可能な場合(ステップS505:Yes)は、第1交換機111に対して、第2交換機121へ転送する指示に関する情報を送信する(ステップS506)とともに、第2交換機121へ接続先の指示に関する情報を送信し(ステップS507)、一連の処理を終了する。
【0049】
一方、ステップS505において、大阪コールセンタ120においても接続可能でない場合(ステップS505:No)は、ステップS504へ戻って、再度(東京コールセンタ110において)接続可能であるか否かを判断する。以降、ステップS504およびS505を繰り返しおこない、先に接続が可能になったコールセンタのオペレータ端末装置へ接続するように指示を出す。ただし、あらかじめ定めた所定時間を経過した場合は、顧客に対して、『ただいま混み合っております。このままお待ちいただくか、しばらくたってからお掛け直しください。』などのメッセージを出力し(図示を省略)、接続するまでに時間を要することを顧客に伝えるようにするとよい。
【0050】
(問い合わせ情報の内容)
つぎに、問い合わせ情報の内容の一例を説明する。図6は、問い合わせ情報の内容の一例を示す説明図である。図6に示す問い合わせの内容は、クレジットカード会社のコールセンタにおける内容の一例である。図6において、問い合わせ情報は、音声ガイダンスの指示の便宜上、2階層に分かれている。すなわち、最初の音声ガイダンスで、『変更、解約、紛失・盗難の方はダイヤル1番を押してください。』とアナウンスし、1番が押下された場合に、『変更の方は1番、解約の方は2番、紛失・盗難の方はダイヤル3番を押してください。』とアナウンスする。このように、第1階層の項目を減らすことで、たとえアナウンスが遅い番号であっても、より短時間で所望の項目を選択させることができる。
【0051】
したがって、音声ガイダンスでは、まず顧客の識別番号(たとえば、カード番号など)をダイヤルボタンで入力させ、識別番号の入力が終了後、問い合わせ情報のうち第1階層をダイヤルボタンで選択させ、引き続き第2階層を選択させる。それにより、顧客からの入力情報が『1』『1』である場合は、問い合わせ内容が「変更」に関するものであり、『2』である場合は、問い合わせ内容が「プレゼント」に関するものであることを認識する。
【0052】
(経験値および能力値の内容)
つぎに、経験値および能力値の内容について説明する。図7は、経験値とその内容の一例を示す説明図である。図7において、本実施の形態では説明の都合上、経験値と音声ガイダンスの第1階層とが一致するようにしたが、これには限定されず、経験値をより詳細に分類してもよい。
【0053】
図8は、能力値とその内容の一例を示す説明図である。図8において、本実施の形態では説明の都合上、「上級」、「中級」、「初級」の3つの能力値の項目にわけ、それぞれのオペレータの能力に応じていずれかの能力値の項目に該当するかで分類する。能力は変動するので、その都度各オペレータの分類を変更する。
【0054】
具体的には、「上級」は「OJTを受ける処理はない」、すなわち、すべての処理を習得しており、すべての処理をおこなうことができる。「中級」は「特定の処理のみOJTを習得する必要があり、それ以外はOJTを受ける必要はない」、すなわち、できない処理のみ、OJTによって習得する必要がある。
【0055】
「初級」は「特定の処理のみOJTを習得する必要があり、特定の処理以外は処理をおこなうことができない」、すなわち、できる処理が限定されており、その処理についてもOJTによって習得する必要がある。ここで、OJTを習得する必要がある場合は、インストラクターの立ち会いを必要とし、OJTを受ける必要がない場合は、インストラクターの立ち会いは不要である。処理をおこなうことができない場合は、インストラクターの立ち会いがあったとしても処理をすることができない。
【0056】
たとえば、カードの解約の場合、単独カードであれば、解約申請書の送付先の確認などで済み、初級のオペレータで処理が可能である。提携カードである場合は、提携先での処理の説明など、初級のオペレータでは処理ができない。また、複数枚カードを保有している場合なども同様である。したがって、中級か上級のオペレータが対応する。ただし、中級の場合はOJTの習得が必要となり、したがってインストラクターの立ち会いが必要となる。さらに、解約の際に未払い金がある場合には、さらにその対処についての説明など、より高度で複雑な説明が必要なため、OJTの習得の対象とはせず、中級では処理をすることができず、上級のオペレータのみが処理をおこなうことができる。
【0057】
初級・中級のオペレータは、簡易な処理を繰り返しおこなうことでスキルを向上させる。あるいは、同じ内容の処理を繰り返しおこなわせることで経験値を上げることができる。そして、上級のオペレータになった時点で教育は完了する。
【0058】
たとえば能力値については、対応作業項目(住所変更など)ごとに図示を省略する「作業別必要能力テーブル」を設定することによって判断するとよい。具体的には、たとえば住所変更や電話番号の変更は2ポイント。解約処理は15点ポイント、提携カードに関する問い合わせは25ポイント、・・・とあらかじめ設定しておき、そのポイントによって、能力値を判断する。一方、図示を省略する「必要能力判断テーブル」を設けて、1ポイント〜10ポイントを初級とし、11ポイント〜20ポイントを中級とし、21ポイント以上を上級とする。
【0059】
そして、電話をかけてきた顧客の依頼について、対応すべき作業を特定し、上記必要能力テーブルを参照して、作業別必要能力値を求め、次に、上記「必要能力判断テーブル」を参照して、オペレータ選択のための条件(初級、中級、上級)を決定する。また、経験値も経験した回数などを経験値としておき、同様に判定させるようにするとよい。
【0060】
(オペレータ群の登録の内容)
図9は、オペレータ群登録部305に登録されるデータの内容の一例を示す説明図である。本実施の形態では説明の都合上、オペレータは、「オペレータA」、「オペレータB」、「オペレータC」、「オペレータD」の4名のみにて説明をする(実際は、数十名のオペレータ数を想定している)。
【0061】
図9において、「オペレータA」は、経験値が『3』について能力値が『初級』である。これによって、「オペレータA」は、暗証番号処理業務のうち特定の処理(たとえば、比較的簡易な、通常会員で暗証番号を変更するための書類の発送処理)しかおこなうことができず、しかも、その処理についてOJTによって習得する必要がある(すなわち、インストラクターの立ち会いが必要となる)。「オペレータA」は、その他(『1』、『2』)は初級に登録されていない(処理の経験がない)ので、処理をすることができない。
【0062】
同様に、「オペレータB」は、経験値が『2』と『3』について能力値が『中級』である。これによって、「オペレータB」は、プレゼント案内業務および暗証番号処理業務のうち特定の処理(たとえば、暗証番号処理業務のうちの比較的簡易な、通常会員で暗証番号を変更するための書類の発送処理)をおこなうことができる。さらに、提携カードを備えた会員で暗証番号の変更の際、提携先への連絡など、比較的複雑な処理もおこなうことができる。ただし、その処理(比較的複雑な処理)については、OJTによって習得する必要がある(すなわち、インストラクターの立ち会いが必要となる)。「オペレータB」は、『1』については初級に登録されていない(処理の経験がない)ので、処理をすることができない。
【0063】
同様に、「オペレータC」は、経験値が『1』について能力値が『上級』で、かつ、経験値が『2』と『3』について能力値が『初級』である。これによって、「オペレータC」は、変更、解約、紛失・盗難業務については、単独で(インストラクターの立ち会いなしで)すべての処理をすることができる。さらに、プレゼント案内業務および暗証番号処理業務については、特定の処理(たとえば、比較的簡易な、通常会員で暗証番号を変更するための書類の発送処理)しかおこなうことができず、しかも、その処理についてOJTによって習得する必要がある(すなわち、インストラクターの立ち会いが必要となる)。「オペレータC」は、『1』のみを専門として処理を経験してきているので、『1』について能力値が高くなっているのに対し、『2』、『3』については、教育を受ける必要がある。
【0064】
同様に、「オペレータD」は、経験値『1』、『2』、『3』のすべてについて、能力値が『上級』であるので、単独で(インストラクターの立ち会いなしで)すべての処理をすることができる。「オペレータD」は、すでに教育を受ける必要がないオペレータである。
【0065】
これらのオペレータを分類したものを図10に示す。図10は、オペレータ群登録部に登録されるデータの内容の一例を示す説明図である。図10において、『1』、『2』、『3』の3つの経験値を有するもの、3つのうちのいずれか2つの経験値を有するもの、3つのうちのいずれか一つの経験値を有するものを『上級』、『中級』、『初級』のそれぞれに該当するオペレータを分類している。
【0066】
(オペレータ群決定部の具体的処理の内容)
つぎに、オペレータ群決定部302の具体的処理の内容について説明する。図11−1〜図11−3は、図10を用いた、オペレータ群決定部の決定処理の内容を示す説明図である。識別番号および問い合わせ情報から、単独カードを所有する通常会員による暗証番号変更の依頼の場合、経験値が『3』で能力値が『初級』の処理となるので、図11−1の斜線で示すオペレータが処理可能なオペレータ群として決定される。
【0067】
具体的には、オペレータA〜オペレータDの全員が処理可能となる。このように、複数のオペレータが処理可能な場合、できるだけ能力値が低い(『上級』よりは『中級』、『中級』よりは『初級』)オペレータに処理させるように、オペレータ端末装置112を決定するとよい。そうすることによって、よりOJTの効果を上げることができる。したがって、『オペレータA』→『オペレータC』→『オペレータB』→『オペレータD』の優先順位でオペレータ端末装置112に接続する。
【0068】
同様に、識別番号および問い合わせ情報から、複数カードを所有する通常会員による暗証番号変更の依頼の場合、経験値が『3』で能力値が『中級』の処理となるので、図11−2の斜線で示すオペレータが処理可能なオペレータ群として決定される。
【0069】
具体的には、オペレータBとオペレータDのみが処理可能となる。このように、複数のオペレータが処理可能な場合、できるだけ能力値が低いオペレータに処理させるように、オペレータ端末装置112を決定するとよい。したがって、『オペレータB』→『オペレータD』の優先順位でオペレータ端末装置112に接続し、『オペレータA』および『オペレータC』には接続しない。
【0070】
同様に、識別番号および問い合わせ情報から、提携カードを所有する特別会員による解約の依頼の場合、経験値が『1』で能力値が『上級』の処理となるので、図11−3の斜線で示すオペレータが処理可能なオペレータ群として決定される。具体的には、オペレータCとオペレータDのみが処理可能となる。
【0071】
以上説明したように、本実施の形態によれば、第1交換機111と、第1交換機111が接続可能な複数のオペレータ端末装置112を備えたコールセンタシステムに接続されるサーバ100において、識別番号問い合わせ情報受付部301が、第1交換機111に対して顧客からの着信があった場合に、顧客の識別番号情報および顧客からの問い合わせ情報の入力を受け付け、オペレータ群決定部302が、受け付けられた情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうち、対応可能なオペレータ群を決定し、接続制御部303が、第1交換機111を制御して、決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ着信を接続する。
【0072】
したがって、顧客の状況と問い合わせ内容とに基づいてOJTをさせるべき最適のオペレータを特定することができ、顧客に不具合を感じさせることなく、効率的にOJTをおこなうことができる。OJTを効率的におこなうことで、コールセンタ全体の顧客対応能力を恒常的に向上させることができる。
【0073】
また、本実施の形態によれば、さらに、顧客情報取得部304が、受け付けられた顧客の識別番号に対応する顧客情報を取得し、オペレータ群決定部302が、顧客情報および問い合わせ情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定するので、顧客の状況を迅速かつ効率的に取得することができる。
【0074】
また、本実施の形態によれば、さらに、オペレータ群登録部305が、オペレータ群を、オペレータの経験値および能力値の少なくともいずれかに基づいて分類して登録し、オペレータ群決定部302が、受け付けられた情報に基づいて、登録されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定するので、OJTをさせるべき最適のオペレータを迅速にかつ効率的に選択することができる。
【0075】
また、本実施の形態によれば、さらに、音声ガイダンス出力部306が、第1交換機111に対して顧客からの着信があった場合に、音声ガイダンスを出力し、識別番号問い合わせ情報受付部301が、音声ガイダンス出力部306によって出力された音声ガイダンスにしたがって顧客が入力するトーン信号を受け付けるので、顧客に負荷をかけることなく、顧客の識別番号および問い合わせ情報を容易に取得することができる。
【0076】
また、本実施の形態によれば、第1交換機111と接続される第2交換機121と、第2交換機121が接続可能な複数のオペレータ端末装置122をさらに備え、接続制御部303が、第1交換機111および第2交換機121を制御して、第1交換機111に対する顧客からの着信に対して、第2交換機121を介して、オペレータ端末装置122のうち、決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ接続するので、顧客からの着信があったコールセンタ以外のコールセンタにおいても、着信を接続することができ、どこのコールセンタにいても、同様のOJTを習得することができる。
【0077】
なお、本実施の形態で説明したオペレータ教育支援方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上のように、本発明にかかるオペレータ教育支援装置、オペレータ教育支援方法およびオペレータ教育支援プログラムは、コールセンタのオペレータのOJTに用いるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施の形態にかかる全体システムの概要を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかるオペレータ教育支援装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態にかかるオペレータ教育支援装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態にかかる交換機の処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本実施の形態にかかるオペレータ教育支援装置の処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】問い合わせ情報の内容の一例を示す説明図である。
【図7】経験値とその内容の一例を示す説明図である。
【図8】能力値とその内容の一例を示す説明図である。
【図9】オペレータ群登録部に登録されるデータの内容の一例を示す説明図である。
【図10】オペレータ群登録部に登録されるデータの内容の一例を示す説明図である。
【図11−1】オペレータ群決定部の決定処理の内容を示す説明図(その1)である。
【図11−2】オペレータ群決定部の決定処理の内容を示す説明図(その2)である。
【図11−3】オペレータ群決定部の決定処理の内容を示す説明図(その3)である。
【符号の説明】
【0080】
100 オペレータ教育支援装置(サーバ)
101 顧客データベース
102 ネットワーク
110 東京コールセンタ
111 第1交換機
112 オペレータ端末装置
120 大阪コールセンタ
121 第2交換機
122 オペレータ端末装置
301 識別番号問い合わせ情報受付部
302 オペレータ群決定部
303 接続制御部
304 顧客情報取得部
305 オペレータ群登録部
306 音声ガイダンス出力部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換機と、前記交換機が接続可能な複数のオペレータ端末装置を備えたコールセンタシステムに接続される、オペレータの教育を支援するオペレータ教育支援装置において、
前記交換機に対して顧客からの着信があった場合に、前記顧客の識別番号情報および前記顧客からの問い合わせ内容に関する情報(以下「問い合わせ情報」という)の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって受け付けられた情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうち、対応可能なオペレータ群を決定する決定手段と、
前記交換機を制御して、前記決定手段によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ前記着信を接続する接続制御手段と、
を備えたことを特徴とするオペレータ教育支援装置。
【請求項2】
前記受付手段によって受け付けられた前記顧客の識別番号に対応する前記顧客に関する情報(以下「顧客情報」という)を取得する取得手段を備え、
前記決定手段は、前記顧客情報および前記問い合わせ情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定することを特徴とする請求項1に記載のオペレータ教育支援装置。
【請求項3】
前記オペレータ群を、オペレータの経験値および能力値の少なくともいずれかに基づいて分類して登録する登録手段を備え、
前記決定手段は、前記受付手段によって受け付けられた情報に基づいて、前記登録手段によって登録されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定することを特徴とする請求項1または2に記載のオペレータ教育支援装置。
【請求項4】
前記交換機に対して顧客からの着信があった場合に、音声ガイダンスを出力する音声ガイダンス出力手段を備え、
前記受付手段は、前記音声ガイダンス出力手段によって出力された音声ガイダンスにしたがって前記顧客が入力するトーン信号を受け付けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のオペレータ教育支援装置。
【請求項5】
前記コールセンタシステムは、前記交換機と接続される前記交換機とは別の交換機(以下「第2の交換機」という)と、前記第2の交換機が接続可能な複数のオペレータ端末装置(以下「第2のオペレータ端末装置」という)をさらに備え、
前記接続制御手段は、前記交換機および前記第2の交換機を制御して、前記交換機に対する顧客からの着信に対して、前記第2の交換機を介して、前記第2のオペレータ端末装置のうち、前記決定手段によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ接続することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のオペレータ教育支援装置。
【請求項6】
交換機と、前記交換機が接続可能な複数のオペレータ端末装置を備えたコールセンタシステムにおいてオペレータの教育を支援するオペレータ教育支援方法であって、
前記交換機に対して顧客からの着信があった場合に、前記顧客の識別番号情報および前記顧客からの問い合わせ内容に関する情報(以下「問い合わせ情報」という)の入力を受け付ける受付工程と、
前記受付工程によって受け付けられた情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうち、対応可能なオペレータ群を決定する決定工程と、
前記交換機を制御して、前記決定工程によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ前記着信を接続する接続工程と、
を含んだことを特徴とするオペレータ教育支援方法。
【請求項7】
前記受付工程によって受け付けられた前記顧客の識別番号に対応する前記顧客に関する情報(以下「顧客情報」という)を取得する取得工程を含み、
前記決定工程は、前記顧客情報および前記問い合わせ情報に基づいて、あらかじめ分類されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定することを特徴とする請求項6に記載のオペレータ教育支援方法。
【請求項8】
前記オペレータ群を、オペレータの経験値および能力値の少なくともいずれかに基づいて分類して登録する登録工程を含み、
前記決定工程は、前記受付工程によって受け付けられた情報に基づいて、前記登録工程によって登録されたオペレータ群のうちの、対応可能なオペレータ群を決定することを特徴とする請求項6または7に記載のオペレータ教育支援方法。
【請求項9】
前記コールセンタシステムは、前記交換機と接続される前記交換機とは別の交換機(以下「第2の交換機」という)と、前記第2の交換機が接続可能な複数のオペレータ端末装置(以下「第2のオペレータ端末装置」という)をさらに備え、
前記接続工程は、前記交換機および前記第2の交換機を制御して、前記交換機に対する顧客からの着信に対して、前記第2の交換機を介して、前記第2のオペレータ端末装置のうち、前記決定工程によって決定されたオペレータ群のいずれかのオペレータ端末装置へ接続することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載のオペレータ教育支援方法。
【請求項10】
請求項6〜9のいずれか一つに記載のオペレータ教育支援方法をコンピュータに実行させることを特徴とするオペレータ教育支援プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【図11−3】
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【公開番号】特開2006−243065(P2006−243065A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−55078(P2005−55078)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【出願人】(594103301)三井住友カード株式会社 (39)
【Fターム(参考)】