説明

カスケード電圧増幅器およびカスケード電子管を起動する方法

【課題】
パルス又は連続波形で増幅出力を発生する改良型のカスケード電圧増幅器を提供する。
【解決手段】
本発明による増幅器は、スイッチング増幅およびクラスA又はC増幅構造として構成された電子管を用いる少なくとも一つの非最終ステージを含む。最終ステージはクラスA又はC増幅構造として構成された電子管を含む。前記少なくとも一つの非最終ステージと前記最終ステージは直列に接続してあり、増幅された出力は少なくとも1000ボルトの電圧を有する。更に共通の真空エンクロージャ内部で複数のカスケード電子管ステージを起動させる方法を開示する。有利にも、充分な量のエネルギーが第1ステージに供給されると何らかの中間ステージを通って最終ステージまで直列に伝搬し全部の真空間断の起動が容易に行なえる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、パルス又は連続波形で増幅出力を発生するクラスA又はクラスCカスケード電圧増幅器に関係する。本発明はまたカスケード構造の複数の電子管ステージを起動する方法にも関係する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
高エネルギー高電圧パルスの生成は多くの近代的な電子用途で基本的な条件である。従来技術においてこの種のパルスを実現する回路としては以下のようなものが挙げられる:
1.コッククロフト−ウォルトン電圧増倍回路
2.マルクス発電機
3.パルスモジュレータ
前述の従来技術の回路は全て改良が望ましい問題を内包している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コッククロフト−ウォルトン電圧増倍回路はもっとも簡単な種類の電圧増倍回路である。これは核物理実験用としてコッククロフトとウォルトンにより1932年に最初に作成され、コンデンサとダイオードによる電圧増倍回路はしご形ネットワークから形成されて高電圧を生成する。トランスとは異なり、コッククロフト−ウォルトン電圧増倍回路は鉄芯トランスを使用していない。発振回路、コンデンサ、ダイオードだけを使用しているこの電圧増倍回路は比較的低い電圧から超高電圧値までステップアップすることが可能で、その一方同時にトランスより軽量かつ安価である。このような電圧増倍回路では、カスケードの各ステージに掛かる電圧はピーク入力電圧の2倍だけに等しく、これによって比較的低コストのコンポーネントを使用することができる利点を有している。
【0004】
しかしコッククロフト−ウォルトン電圧増倍回路は多数の欠点を有している。ステージ数が増加する程、高次ステージでの電圧に「サグ(sag)」が発生し始め、これは低次ステージでのコンデンサの交流インピーダンスが主たる原因である。出力電流を供給する場合、電圧リップルはステージ数が増えるほど急激に増加する。こうした理由から、超多ステージのコッククロフト−ウォルトン電圧増倍回路は比較的低い出力電流しか要求されない場合にのみ使用されるのが普通である。したがってこのような欠点を回避し高電圧パルスを実現する回路を提供することが望まれる。
【0005】
マルクス発電機はもっと進化した種類の電圧増倍回路で、並列の複数のコンデンサを充電して、これらのコンデンサを直列に放電させることで成立している。並列−直列の切り替え動作は通常スパークギャップをスイッチとして使用することにより実現されている。高電圧および航空機用機器の試験中に雷の効果をシミュレーションするために広く使用されている。スパークギャップは最小限のジッタで(アークにより放射される)これらの間の最大紫外光(UV)交換のため可能な限り相互に接近させて配置される。
【0006】
周知のマルクス発電機欠点としては、スパークギャップ・スイッチの損耗による信頼性の問題を抱えており、これにより動作が不安定になりジッタ量が増加する。これらの問題は重大な欠点である。前述の信頼性とジッタの問題を回避しつつ高電圧パルスを実現する回路を提供することが望ましい。
【0007】
高電圧パルスを発生する第3の従来技術の回路はパルスモジュレータとして知られている。これは本来第2次世界大戦中にレーダーシステムの電源として開発されたものである。パルスモジュレータはパルス形成ネットワーク(PFN)を含み、これが比較的長時間にわたって電気エネルギーを蓄積し、貯蔵したエネルギーを比較的短い持続時間の公称方形波パルスの形で解放することで、様々なパルス出力用途に使用される。具体的には、PFNは高電圧電源を用いて充電され、ついで高電圧スイッチ例えばスパークギャップ又は水素熱陰極グリッド制御放電管(サイラトロン)などを介して負荷へ急速放電する。PFNは通常一連の高電圧エネルギー貯蔵コンデンサとインダクタで構成されるが、1つまたはそれ以上のコンデンサだけで構成することも可能である。これらのコンポーネントは「はしご状ネットワーク」として相互接続されており、長い伝送線と同様の挙動を示す。指令時に高電圧スイッチはPFN内部に蓄えられているエネルギーを負荷へ転送する。スイッチが「発射する」(閉じる)と、PFN内部のコンデンサとインダクタによるネットワークが持続時間の短い高出力の公称方形波出力パルスを発生する。この高出力パルスが負荷に対する高電圧の短時間供給源になる。多くのパルスモジュレータ回路では、特別設計のパルストランスがPFNと負荷の間に接続されてPFNと負荷の間のインピーダンス整合を改善し、電力伝達効率を改善するようにしてある。例えばこれのようなパルストランスは例えばPFNからクライストロンや又はマグネトロンなどの高インピーダンス・デバイスを駆動する場合に典型的に必要とされる。PFNは比較的長い時間にわたって充電され非常に短時間の間に放電されるので、出力パルスのピーク電力はメガワット級になることがある。
【0008】
パルスモジュレータはパルストランスの条件による制限を受け、これは低速で大型であり飽和し易い。このような欠点を回避して高電圧パルスを実現する回路を提供するのが望ましい。
【0009】
従来技術においてクラスA増幅器は連続波(例えば正弦波)RF信号として使用するためにカスケード接続することがあることも公知となっている。しかし、このような従来技術のカスケード接続増幅器は大型で非能率であると言う欠点を有している。もっと小型かつ更に効率の良いカスケード接続クラスA増幅器を提供することが望ましい。
【0010】
電子管の起動はカソードが製造された時の状態から機能する電子放射器へと変換されるプロセスである。典型的には、このプロセスはカソードからアノードを経由して電流を引き出すことによるが、電子管は真空ポンプシステムへ接続されたままである。特定の実施は使用されるカソードの種類で変化する。起動には電子管の動作で通常遭遇する電圧と等しいか又はこれより大きな動作電圧を供給することが必要である。電子管が外部の真空ポンプシステムに接続されたままの状態で作動を行なう。これは起動プロセスによりカソードから放出される不純物の除去を容易にするために行なわれるものである。超高電圧電子管の場合、好適な電源のコストは非常に高いものになる。したがって、高電圧電源のコストを最小限に抑えることと製造プロセスを簡略化して促進させることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の簡単な要約
本発明の1つの態様はパルス又は連続波形で増幅出力を発生するカスケード電圧増幅器を提供する。増幅器はスイッチング手段兼クラスA又はC増幅手段として構成された電子管を有する少なくとも一つの非最終ステージを含む。最終ステージはクラスA又はC増幅手段として構成された電子管を含む。少なくとも一つの非最終ステージと最終ステージは直列に接続され、増幅出力は少なくとも1000ボルトの電圧を有する。
【0012】
前述のカスケード電圧増幅器はコッククロフト−ウォルトン電圧増倍回路の欠点である数ステージで出力電流を供給する場合の電圧リップルを回避する。これはまたはマルクス発電機の信頼性とジッタの問題を回避する。これはさらにパルスモジュレータの欠点である低速で大型のパルストランスを含むこととこれの飽和し易いことに関連する問題を回避する。
【0013】
本発明の別の態様は共通の真空エンクロージャ内にある複数のカスケード接続電子管ステージを起動させる方法を提供する。本方法は複数のカスケード接続電子管ステージを直列に相互接続し、非最終ステージから最終ステージへ各々の非最終ステージにおいて電極が次のステージの電極へ各々の電気的相互接続線により接続されるような方法で相互接続することを含む。前記各々の電気接続線の少なくとも一つは電気的機械的に前ステージの電極を後続ステージの電極に連結するためのリンク構造を含む。複数のカスケード接続電子管ステージは真空エンクロージャ内部に配設されエンクロージャから空気を排気する。電気的電圧が第1の直列接続ステージのカソードとアノードの間に提供され第1ステージに電気エネルギーを供給する。充分な量の前記エネルギーが全ての中間ステージを通って最終ステージへと直列に伝搬し全部の電子管ステージの作動を容易に行なえるようにする。
【0014】
前述の方法は従来技術による前述した個別の電子管を作動させる方法に見られる欠点を回避する。これは好適な態様において単一の電源のみを使用してカスケード接続された電子管ステージの全てのステージをほぼ同時に作動させることにより実現される。電源は初ステージ電子管の電圧条件に適合することだけが要求されるが、これは各々の後続ステージで要求される昇圧された電圧はその前ステージの電圧利得により提供されるためである。これは後続ステージのための大型であってなおかつ更にコストの高い電源の必要性を回避し、また例えば大型のフィードスルー(feedthrough)を用いると更に大きな真空エンクロージャが必要になりまた真空ポンプ動作の増加および加熱条件を要求する大型で実質的に更に複雑な排気装置の必要性を回避する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
発明の詳細な説明
説明においては(1)回路トポロジー、(2)好適な回路実装、(3)カスケード接続電子管を起動させる方法、の3点について説明する。
【0016】
1.回路トポロジー
図1はスイッチング回路としてまた改良クラスA増幅回路として構成されたカスケード接続電圧増幅器(CVA)10を図示している。クラスA増幅器動作については後述する。CVA10は入力12と出力14端子および良好なRF設計手法による接地16を含む。以下の説明の目的で、CVA10は1000ボルトを超える出力を提供するように設計される。
【0017】
図示したCVA10の特定のバージョンは3つのステージ18a、18b、18cから構成される。最初のステージ18aは三極管構造の冷陰極電界放射管20aを含み、抵抗27aによりスタンドオフ状態にバイアスされたグリッドを有する。抵抗は可変が望ましい。インダクタ21は、アンチキックバックチョークとして知られているもので逆パルスを阻止しマイナスの高電圧コンデンサ28に到達したり入力端子12に接続された電源(図示していない)を充電したりするのを抑制する。ブロッキングダイオード(図示していない)はこの機能を増加できる。抵抗24aとコンデンサ26aがRCネットワークを構成し電子管20aの導通をサポートする時定数を設定する。
【0018】
動作において、エネルギー貯蔵コンデンサ28は入力端子12とRF接地16の間の電圧により充電される。電子管20aとの関連でインダクタ22a、抵抗24a、コンデンサ26a、可変抵抗27aが二つの機能を実行する。これらの電子管はパルスを形成するためと、パルスを電子管20aが製造された利得にしたがい3dBから10dBの間のどこかまで増幅するためとの両方に使用される。波形ペア19a、19b、19c、19dはCVA10の各ステージの利得を示す。波形ペア19a〜19dの各々において、上側の波形は正弦波信号を表わしたもので、これはCVA10の動作の1つのモードであり、下側の波形はパルス信号を表わし、こちらは別の動作モードである。波形ペア19aはCVA10への入力を表わす。ペア19bは第2ステージの入力に給電する最初のステージの出力を表わし、ペア19cは最終ステージの入力に給電する第2ステージの出力を表わし、ペア19dはCVA10の出力を表わす。
【0019】
後続ステージ18bと18cは前述のステージ18aと機能において同様であり各々がクラスA増幅回路として動作するように構成されている。重要な相違点は、各々のステージで電圧定格が異なる点である。CVA10のコンポーネントの電圧定格は増幅器の各ステージで想定している電圧に適合したものである必要がある。同様に、電子管18bと18cは電圧増加に対応して寸法が段々大きなものになっている。
【0020】
回路の全ステージは良好なRF設計手法にしたがい共通のRF接地16へ接続される。
【0021】
追加のステージを主回路と直列に追加することで更に高電圧に到達することが可能なことは特筆されるべきである。電圧定格と絶縁しようが遭遇する電圧に適合したものになることを確実にするよう注意を払う必要がある。各ステージの主な寸法はアークを発生させることなく高電圧に対応するように直線的に増加する。主な寸法としては電極間の間隔と電極の長さおよび直径が含まれる。2ステージ以上を使用することの結果として、CVA10の立ち上がり時間がステージ数の増加に従い劣化する。
【0022】
この種の回路を絶縁油タンクに入れたり、又は高圧絶縁性ガスタンクに入れて高い信頼性を得ようとするのは一般的ではない。好適なトランス絶縁油はテキサス州ヒューストンのシェル石油から入手可能なシェルディアラAXまたはこれと同等品である。好適なトランス絶縁ガスはペンシルバニア州アレンタウンのエアプロダクツアンドケミカルズ社から入手可能な6フッ化硫黄(SF6)又はこれと同等品である。
【0023】
三極管構造の冷陰極電界放射型電子管の性能に関して電子管それ自体の製造中に各ステージの利得を設定することによりCVAのオーバー利得を制御することが可能である。CVA回路では、3dBから10dBの範囲にある個々の電子管の利得が極めて安定した動作を提供する。電子管は20dBまで個々の利得が高くなるように製造できるが、回路が発振したりリンギングしたりしないようにするのは困難である。これは注意深い回路設計により克服できるが、部品点数が増加し、回路インダクタンスの増加の結果として最大立ち上がり時間の相応の減少が発生する。
【0024】
冷陰極電界放射管20a、20b、20cは相互に直列に直截接続されるように図示してあるが、直截直列接続は必ずしも望ましくない。例えば、中間回路素子例えばインダクタンスを電子管20a、20b、20cの間に間置できる。例えば、ステージ間にインダクタンスを追加することでもっと長いパルスが得られ、これにはレーダー、医用画像、砕石等の用途がある。インダクタンスを追加する1つの方法は中空フェライトチョーク(図示していない)をCVA10のステージ間の電気的相互接続に配置することである。これは回路内の同じ点に従来のインダクタを挿入するのと電気的に等価である。
【0025】
図1のCVA10の各ステージ18a〜18cのクラスA動作の詳細は以下の通りである。クラスA増幅器は入力信号の極性変化がカットオフと飽和の限界内で発生するようにバイアスされる。三極管電子管の場合、例えば、グリッドがカソードよりプラス側になると、電子はグリッドにより阻止されアノード回路には電流が流れない。この状態はカットオフとして知られている。グリッドがエミッタに対してマイナスになると飽和が起こり、信号の変化がアノード電流に反映されなくなる。
【0026】
このように増幅器をバイアスすることでカットオフと飽和の間にDC動作点が置かれることになり、入力信号の全サイクル(360度)の間アノード電流が流れ、入力の複製である出力が提供される。この増幅器からの出力は入力に対して180度位相がずれるが、出力電流は入力の全持続時間にわたって流れる。
【0027】
クラスA増幅器は典型的には正弦波回路などの連続波(CW)回路で使用する場合に高能率回路と見なされない。クラスA増幅器は入力信号の高精度増幅が特徴である。超短時間パルス増幅で使用する場合、例えば本発明で見られるような場合、能率は増加する。これはCWとパルス動作の差に起因している。CW動作において、出力ステージは連続導通状態になり、結果として回路は連続的に出力を引き出している。超短時間パルス動作において、状況は異なっている。出力ステージはパルスが存在する時間間隔の間だけ導通状態になり、結果的に回路能率は非常に高い。広帯域超短時間パルス設計において、DC結合動作はこの種の回路で共通に見られる大型コンデンサを必要としないのが現実的である。本明細書で用いているように、超短時間パルスはほぼ10〜20ナノ秒を超える立ち上がり時間を有するパルスである。
【0028】
前述のパラグラフの特性の組み合わせにより、クラスA増幅器はパルス増幅用途に特に好適なクラスA増幅器となる。歴史的にはレーダー回路で使用されて来たが、これらの回路のパルスは本発明で企図しているパルスより実質的に長いものである。
【0029】
CVAに冷陰極電界放射技術を使用することに加えて、熱イオンカソードとフィラメント電子供給源を具備する電子管を使用するCVAを実装することが可能である。この種の電子管の使用で、主として電流の取り扱いと全体としての電圧取り扱いの仕様に関して、回路性能に対して有意な制限が加わる。
【0030】
前述の説明は高電圧パルスの作成を参照したものであるが、連続波(例えば正弦波)信号に対してカスケード接続電圧増幅器を作動させることが可能である。この場合連続高利得出力信号がコンパクトかつ効率的な方法で実現可能である。
【0031】
2.好適な回路実装
図2Aおよび図2Bは高電圧冷陰極電界放射型三極管30の基本構造を示したもので、これは図1の回路の冷陰極電界放射管20a〜20cを実装するために好適に使用される。三極管30は本発明の発明者らによる米国特許第4,950,962号に説明されているようにパルサトロンとしても知られている。パルサトロンは所望の電圧で連続モードにて動作するように寸法を加減することができる。三極管30は円筒状の形状のカソード32を含み、これが円筒状の形状のグリッド34に取り囲まれ、グリッドは更に円筒状の形状のアノード36に取り囲まれる。グリッド34は破線で図示してあり電子がここを貫通移動するのに適した孔を有することを表わす。アノード36、グリッド34、カソード32は共通の主軸(図示していない)を共有する。半径方向にカソード32からグリッド34への間隔は横断方向の電磁モード(TEM)をサポートする円形ウェーブガイドをこれらの間に作成するようにしてある。図2Aと図2Bにおいて、例として、カソード32はグラファイト材料で作成され、グリッド34は導電性金属例えばニッケル合金から作成され、アノード36は耐熱性金属例えばタングステンから作成される。
【0032】
図2Cおよび図2Dは図2Cの別の高電圧冷陰極電界放射型三極管40の基本構造を示し、図1の回路の冷陰極電界放射型電子管20a〜20cを実装するものである。このような三極管は本発明の発明者らによる米国特許第4,950,962号に記載されているように、パルサトロンとしても知られている。三極管40は円筒状の形状のアノード42を含む。アノード42を取り囲んでいるのは円筒状の形状のグリッド44で、これがさらに円筒状の形状の中空カソード46により取り囲まれる。グリッド44は破線で図示し電子がここを通過するのに好適な孔を有することを表わしている。アノード42とカソード46とグリッド44は共通の主軸を共有する(図示していない)。カソード46からグリッド44までの半径方向の間隔は横断方向電磁モード(TEM)をサポートする円形ウェーブガイドをこれらの間に作成できるようになっている。図2Cおよび図2Dにおいて、カソード46はグラファイト材料から構成され、アノード42とグリッド44は導電性金属例えば高含有度ニッケル合金等から構成される。
【0033】
冷陰極電界放射型電子管のグリッドを設計する際に適合させるべき幾つかの必須条件が存在する。これは、
(1)グリッド−カソード間又はグリッド−アノード間の間隔はグリッドの全長にわたって一定であること。これは通常グリッドに高い張力をかけて配置する、または堅固な構造体で構築することにより実現される。
(2)グリッドの素子数は充分に多くしてグリッド−カソード領域に又はグリッド−アノード領域に一定かつ均一な電場を確保できるようにする。
(3)グリッド構造体のどこにもバリの鋭利なエッジがないこと、個々の素子は丸めるか、平坦か、又は高い縦横比の楕円形状とすることができる。全てのエッジは完全に丸める必要がある。この意味で、完全に丸めるというのは問題となるエッジが部材の厚みの半分に等しい半径を有すると言うことである。
【0034】
これらの設計ルールの現実の実施は製造されるグリッドのサイズで決定される。
【0035】
図3と図4は本発明の態様によるカスケード接続電圧増幅器(CVA)50の重要部品を示す。両方の図面を参照すると、ニッケル合金製の真空エンクロージャ52は例えば増幅器50の非最終ステージ54と56および最終ステージ58を封入する。図4で最も良く図示してあるように、CVA50は初ステージカソード入力59aとこれに付属する絶縁体59b、および最終ステージアノード出力59cとこれに付属する誘電性絶縁体53の絶縁体部分59dを含む。
【0036】
3ステージ全部に対して共通の真空エンクロージャ52を使用する利点は製造効率、コンパクトな寸法、低いコストを含む。しかし、共通の真空エンクロージャ内に電子管を配置することが望ましくない、必要ではない、又は有用ではない幾つかの状況が存在する。共通の真空エンクロージャを排除することが適当な条件としては:高速の立ち上がり時間が問題にならないような回路、超高電圧が発生しそのために超大型エンクロージャを必要とするような回路、線形レイアウトが望ましくないような回路、およびプロトタイプ回路を含み、又これらに限定されない。
【0037】
非最終ステージ56はアノード56a、グリッド56b、および内側がねじ切りしてあるカソード56cを含み、これらは図2Aと図2Bのアノード36、グリッド34、内側にねじ切りしてあるカソード32に対応する。非最終ステージリンク構造62は非最終ステージ56のアノード56aを支持し、又後続ステージ58のカソード58cも支持する。リンク構造62は一般に一方の端部が二股フォークの形状を有し両方の股62aと62bが図4に図示してあり、カソードを取り付けるためのねじピンの形状をしたカソード支持62dと、図5で最も良く分かるねじピン62dにカソードを保持するための導電性で高融点の半球62eを有する。導電性で高融点の半球62eはカソードからの端部放射を阻止する第2の機能を有する。図2Cと図2Dのカソード46、グリッド44,アノード42を使用する別の一体型CVAでは、中心に配置されたアノード42がリンク構造62へギャップを生じないように一体化される。これは個別のコンポーネント同士を溶接することによりリンク構造を組み立てるのではなく、リンク構造62とアノード42を鋳造することで実現可能できる。
【0038】
リンク構造62の一方の軸端(カソード56cの軸に沿って)では、リンク構造62はリング62cに接続されており、望ましくはモールド型でほぼ最終的な形状に近い形に一体鋳造して後に最終寸法へ機械加工することによる。一体として鋳造することにより有利にも入力信号に対して高忠実度の出力信号を高速動作で得ることができる。別の製造方法としてはバルク材料から旋盤加工する股は旋盤加工した部材から組み立てることが挙げられ、組み立ての場合は通常溶接が必要で得られた表面の欠陥と不均一部分を機械加工で除去する必要がある。
【0039】
リング62cは典型的にはセンチメートルあたり35本の内ねじを有し、これにアノード56aがねじ込まれる。リンク構造62の右手側端部は最終ステージ58のカソード支持62dに終止する。望ましくは、リング62cとカソード支持62dとを含むリンク構造62がモールド型による一体成形の結果として一体型でギャップの無い連続構造を形成する。リング62cとカソード支持構造62dを含むリンク構造62は望ましくはニッケル合金から形成する。望ましくは、リンク構造62はその全長にわたり電気的伝送線とする。これはリンク構造62の電気的伝送線部分がパルスの波長の1/10より大きいことを意味する。この長さがあると位相遅延および伝送線上の何らかの反射による干渉が重要になりシステムとして予想不可能な挙動を示すことがあるが、伝送線理論を用いて注意深く設計することはこれまでできなかった。
【0040】
図4に最も良く図示してあるように、一般に半球形の形状のセラミック製インシュレータ68は右手に面した側に溝68aがありリンク構造62の突起部分を受け入れ、アノード56aの右手側端部の内側周辺に重なり合うリップ68bを有する。
【0041】
図3および図4を参照すると、真空エンクロージャ52を通る非最終手段56への電気的接続は以下のように行なわれる:ステージ56のカソード56c(図3)へ(またステージ54のアノード54aへも)接続される中間フィードスルー72a、グリッドフィードスルー72b、およびステージ56のアノード56aへ(またステージ58のカソード58cへも)接続される中間フィードスルー72c。グリッドフィードスルー74により最終ステージ58のグリッド58bへの電気的アクセスが可能になり、グリッドフィードスルー76によりグリッド54b(図3)への電気的アクセスが可能になる。ケミカルゲッターポンプ78とこれに関連するフィードスルーも図4に図示してある。通例の通り、全てのフィードスルーは真空封止され誘電材料により電気的に絶縁されている。一体型CVA10は全ての真空管に共通のその他の特徴例えば排気管79を含み、必要なら能動型真空ポンプを含めることができる。
【0042】
図3では例えば図4に図示してある全てのフィードスルーの代わりにグリッドフィードスルー72bだけを図示するなど、簡略化のために各種部材を省略している。図3と図4で簡略化のために更に省略されている部材としては、電子管内部の各種部材の正確な位置決めと支持のための誘電性支持部材である。これらの支持部材を含めるのが当業者には日常的であろう。
【0043】
通常、CVA10の立ち上がり時間は最終ステージ58の立ち上がり時間だけで決定される。しかし、意図的に入力パルスを低速化するか又は入力パルスのパルス幅を延長するのが望ましいような回路用途においては相互接続伝送線要素にフェライトチョークを配置することが可能である。例えば、図5に図示してあるように、対84a、84bの間に間置されたフェライトチョーク82は、カソード支持構造62d上に配置可能である。フェライトチョークの更なる詳細については後述する。
【0044】
フェライトチョークは非抵抗性電気回路素子であって鉄磁性化合物で形成されており、これには鉄と微量のニッケル、亜鉛、又は酸化マンガンを含む。フェライトチョークのインピーダンス特性のため高周波信号に対しては高抵抗として動作し低い周波数の信号に対しては低抵抗として動作する。このようにすると、高周波雑音が抑圧され吸収されたエネルギーが非常に小さい量の熱に変換される。ビーズに使用されるフェライト材料の種類で動作周波数が決定し、フェライトチョークの物理的寸法形状により可能なパルス変化量が決まる。
【0045】
一体型カスケード接続電圧増幅器50(図3〜図4)をクラスC増幅器回路で、また同様にクラスA増幅器回路で、使用することが可能である。
【0046】
図3と図4の前述の説明は非最終ステージである第2ステージ56に焦点を当てている。第1ステージ54と最終ステージ58は第2ステージ56と共通に大半の部材を共有し、幾つかの主な相違点は次の通りである。第2ステージ56とは異なり、第1ステージ54はカソードが第1ステージカソード入力59aにより支持され、前ステージからのリンク構造(例えば60等)によるものではない。最終ステージは最終ステージアノード出力59cに終止するリンク構造64を含み、これは後続ステージのカソード支持構造(例えば第2ステージ56の62d)ではない。最終ステージ58は誘電性インシュレータ53により真空エンクロージャ52から電気的に絶縁されている。更に、各ステージ54、56、58の相対的寸法は第1ステージ54から最終ステージ58へ向かって増大する。最後に、本仕様においては同様な参照番号が同様な部材を図示しているので、例えば、第2ステージ56のアノード56aの前述の説明は第1ステージ54の参照番号54aと第3ステージ58の参照番号58aにも適用される。
【0047】
3.カスケード接続電子管の起動方法
電子管の起動は電子管製造において最後から2番目の処理ステップで、排気管を閉止する直前である。起動の目的は製造されたままのカソードを機能する電子放射素子へ変更することである。典型的には、この処理は電子管を真空ポンプシステムに接続したまま、アノードを通してカソードから電流を取り出すことによる。特定の実施は使用するカソードの種類により変化する。起動処理は電子管の電極ジオメトリや電子管ステージとは完全に独立していることを理解することが重要である。
【0048】
本発明は図3および図4との関連で前述したように電子管の一体接続の性質において一体的に直列接続される電子管に関係する。熱イオンカソードの起動は主としてカソードの放射表面の化学的状態を変化させ、一方で冷陰極の起動を用いてカソードから不純物を除去する。
【0049】
本発明の1つの態様は単一の電源を用いて連続するステージ18a、18b、18c(図3〜図4)を起動させることで、段階的に増加する電圧の3個の独立した電源を使用することに対向する。高電圧電源のコストは出力電圧定格が増加するにつれ急激に増加するので、超高電圧ステージを比較的低い電圧の電源で起動できる能力が望ましい。これは各ステージ(18a、18b、18c)で提供される本質的な増幅を利用することにより実現する。最初のステージ18aは第2ステージ18bを正しく起動するための正確なレベルまで電圧を昇圧する。同じプロセスが各々後続ステージでも繰り返される。最終ステージ(例えば18c又はもっと高次のステージ)では、増幅処理はまだ要求されるが内部的に使用されてそのステージを起動させるために使用される。
【0050】
図6は一体型カスケード接続電圧増幅器(CVA)92を起動するための方法90を示している。増幅器92は真空エンクロージャ91内部で破線で図示してあり、図3および図4との関連で前述したCVAを好適に含む。可変高電圧電源94は増幅器92の入力端子12に給電する。負荷抵抗96が一端で出力端子14に接続されシャント抵抗98が他端に接続されている。シャント抵抗98の他方の側は共通の接地100に接続される。同軸ジャック102の中心動態は負荷抵抗96とシャント抵抗98の共通端子へ接続される。同軸ジャック102の接地接続はシャント抵抗接地接続104へ接続される。排気手段106は模式的に図示してあり、これを使用して真空エンクロージャ91から空気と不純物を排気する。
【0051】
CVA92を起動するためには、真空エンクロージャ91から排気手段106により空気を排気する。可変高電圧電源94からの電気電圧をCVA92内部で第1の直列接続された直列接続電子管ステージのアノードとカソードの間に印加する。電源94から充分な量のエネルギーが何らかの中間ステージ(ここでは第2ステージ)を通って直列に最終ステージまで伝搬することで全ステージの起動を容易にする。望ましくは、電源94により第1ステージのアノードとカソードへ供給されるエネルギーは全ステージの起動を行なわせるのに充分なものとする。有利にも、各ステージは入力起動電圧をその設計のおかげで先行する二つのセンテンスで説明したように起動レベルに正しい値まで増幅する。
【0052】
図6と、暗示的に図3および図4も3ステージのカスケード接続電圧増幅器(CVA)を図示しているが、4ステージ又はそれ以上のステージ数をCVAに組み込むことも可能である。そして、図7では入力12と出力14の間に、ステージ110a、110b、110cと鎖線で示したステージ110nまで中間の無数のステージ階が模式的に示している。これら4ステージ又はそれ以上のステージで図3と図4と図6の3ステージ構成に置き換えることが可能である。図7の各ステージの相互関係は図3と図4に図示してある連続ステージ間の相互関係から理解できる。特に詳しく説明すると、ステージ110a(図7)は第1ステージ54(図3および図4)に対応し、図7のステージ110b、110cおよびそれ以上の中間ステージは図3と図4の第2ステージ56に対応し、図7の最終ステージ110nは図3と図4の最終ステージ58に対応する。追加ステージを更に追加する結果として完成したCVAの立ち上がり時間にわずかな減少が見られるようになるが、これは最終ステージの立ち上がり時間で管理されスルーレート(dv/dt)の問題に影響されない。
【0053】
本発明は図示した特定の実施例に関連して説明したが、当業者により幾多の変更および変化をなすことができよう。したがって添付の請求の範囲はこれらの変更および変化が本発明の真の範囲と精神に全て包含されることを意図していることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図面において同様の参照番号は同様の部材を表わす。
【図1】図1はパルス又は連続波形で増幅出力を提供する本発明の態様に係るカスケード電圧増幅器の模式図である。
【図2】図2Aと図2Bは本発明で使用可能な高電圧冷陰極電界放射型三極管の略上面図とこれに関連する断面図で、図2Bは図2Aの矢印2B〜2Bで見たものである。 図2Cと図2Dは図2Aと図2Bに類似した略図で、本発明で使用可能な高電圧冷陰極電界放射電子管の変更を示し、図2Dは図2Cの矢印2D〜2Dで見たものである。
【図3】図3は本発明の態様に係る一体型3ステージカスケード電圧増幅器の重要部材の部分断面略斜視図で、簡略化のため各種部材を省略してある。
【図4】図4は図3の矢印4〜4で取った図3のカスケード電圧増幅器の重要部材について部分断面略側面平面図で、簡略化のため各種部材を省略してある。
【図5】図5は図3と図4に図示したリンク構造と、追加のステージ間フェライトチョークを合わせた詳細側面平面図である。
【図6】図6は一体型カスケード電圧増幅器を起動させる方法のブロック図である。
【図7】図7は本発明に係る可変ステージ数式のカスケード電圧増幅器のブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス又は連続波形で増幅出力を発生するカスケード電圧増幅器であって、
a)少なくとも一つの非最終ステージはスイッチング手段兼クラスA又はC増幅手段として構成された電子管を含むことと、
b)最終ステージはスイッチング手段兼クラスA又はC増幅手段として構成された電子管を含むことと、
c)前記少なくとも一つの非最終ステージと前記最終ステージは直列接続されることと、
d)前記増幅出力は少なくとも1000ボルトの電圧を有する
ことを特徴とするカスケード電圧増幅器。
【請求項2】
前記少なくとも一つの非最終ステージと前記最終ステージは共通の真空エンクロージャ内に物理的に収容される
ことを特徴とする請求項1に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項3】
前記少なくとも一つの非最終ステージと前記最終ステージは3ステージ構成からなる
ことを特徴とする請求項1に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項4】
前記少なくとも一つの最終ステージと前記最終ステージは4ステージ構成からなる
ことを特徴とする請求項1に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項5】
a)各ステージは円筒状の外側電極を含み、これが少なくとも一つの同心円状で円筒状のグリッドを包囲し、これが更に同心円状の円筒状の内側電極を包囲するように構成することと、
b)前記円筒状の内側電極から前記円筒状のグリッドまでの半径方向の間隔は、横断方向電磁モードを支持する円形のウェーブガイドをこれらの間に作成するように構成することと、
c)各非最終ステージは前ステージの前記外側電極と後ステージの内側電極とを電気的に結合しまた主な機械的支持であるするリンク構造を含み、前記リンク構造は第1と第2の端部を有し、以下を含む:
i.前記第1と第2の間に含まれる電気的相互接続、
ii.前記第1の端部は前記前ステージの前記外側電極を支持するための手段を含むこと、
iii.前記第2の端部は後続ステージの内側電極を支持するための手段を含むこと、および
iv.全ステージのための共通の真空エンクロージャ、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項6】
前記少なくとも一つの非最終ステージと前記非最終ステージは各々が冷陰極電界放射電子管を含む
ことを特徴とする請求項5に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項7】
各非最終ステージの前記リンク構造は一体型でギャップの無い連続構造である
ことを特徴とする請求項5に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項8】
前記電気的相互接続は電気的伝送線を含む
ことを特徴とする請求項5に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項9】
前記最終ステージは前記前ステージの前記外側電極と外部回路を電気的に結合しこれの主たる機械的支持であるリンク構造を含み、前記リンク構造は第1と第2の端部を有し、以下を含む:
a)前記第1と第2の端部の間に含まれる電気的伝送線、
b)前記第1の端部は前記前ステージの前記外側電極を支持するための手段を含むこと、
c)前記第2の端部は外部回路へ接続するための手段を含む
ことを特徴とする請求項5に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項10】
前記非最終ステージの前記リンク構造は一体型でギャップの無い連続構造である
ことを特徴とする請求項9に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項11】
前記外側電極はアノードであり前記内側電極はカソードである
ことを特徴とする請求項5に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項12】
前記外側電極はカソードであり前記内側電極はアノードである
ことを特徴とする請求項5に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項13】
前記非最終ステージの個数は2である
ことを特徴とする請求項5に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項14】
前記非最終ステージの個数が3である
ことを特徴とする請求項5に記載のカスケード電圧増幅器。
【請求項15】
共通の真空エンクロージャ内部にある複数のカスケード接続電子管ステージを起動する方法であって、前記方法は、
a)前記複数のカスケード接続電子管ステージを直列に、非最終ステージから最終ステージへ、各非最終ステージにおいて電極が各々の電気的相互接続線により後続ステージの電極へ、相互接続するステップと、
b)前記各々の電気的接続線の少なくとも一つは前ステージの電極を後続ステージの電極へ電気的に結合し主たる機械的支持であるリンク構造を含むステップと、
c)前記真空エンクロージャ内部に前記複数のカスケード接続電子管ステージを配置し前記エンクロージャから空気を排気するステップと、
d)第1の直列接続ステージのカソードとアノードの間に電圧を提供して前記第1ステージへ電気的エネルギーを供給するようにし、充分な量の前記エネルギーが何らかの中間ステージを通って前記最終ステージへ直列に伝搬し全電子管ステージの起動を容易にするようにするステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記第1の直列接続ステージの前記外側と前記内側の電極の間に電気的電圧を提供する前記ステップは充分なエネルギーを供給して全ステージの起動が行なわれるようにする
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
各リンク構造の全長は電気的伝送線を形成する
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記電子管は冷陰極電界放射電子管である
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記電気的相互接続は電気的伝送線を含む
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
複数のカスケード接続電子管ステージはステージ数が3である
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項21】
複数のカスケード接続電子管ステージはステージ数が4である
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−511165(P2013−511165A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−511799(P2012−511799)
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/064619
【国際公開番号】WO2010/134935
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(511186952)アドバンスト フュージョン システムズ エルエルシー (5)
【Fターム(参考)】