説明

カッパオピオイド受容体リガンド

【課題】本発明の目的は、カッパオピオイド受容体に高い親和性で結合する化合物を提供することである。
【解決手段】カッパオピオイド受容体への機能性結合アッセイで、nor-BNIに比較して有意の改善が得られるカッパオピオイド受容体拮抗剤、およびヘロインまたはコカイン嗜癖などの、カッパオピオイド受容体への結合によって回復する病状の治療に、これらの拮抗剤の使用を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い親和性および/または特異性でカッパオピオイド受容体に結合する化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
オピオイド受容体系を介してその作用を発揮する化合物の研究が、約80年間続けられてきた。このことには広範な努力が含まれるが、この努力の基本的な推進力は、最もしばしば使用されまたは乱用されるアヘン剤、図1のモルヒネ(1)およびヘロイン(2)によって生じる副作用プロフィールの除去または軽減に関する。化合物1および2によって生じる多くの副作用の中でも、ヘロイン乱用を考慮した場合の、嗜癖、耐性、および呼吸抑制が最も重要である。これは70年後半に警告されたが、この薬物の純度と利用可能性が共に増大したので、深刻な不法使用の復活が助長されてきた。物質乱用の研究および治療では、ナルトレクソン(3)(図1)のようなオピオイド受容体に対する拮抗剤が顕著な役割を果たしてきた。最近、嗜癖の根底にある生理学的メカニズムを研究する学者は、3種類のオピオイド受容体サブタイプ、ミュー、デルタ、およびカッパの各々に対する選択的拮抗剤を捜してきた。この線に沿った広範な研究の努力により、例えばサイプロディム(cyprodime)(ミュー、4)、ナルトリンドール(デルタ、5)、およびノル-ビナルトルフィミン(カッパ、6)(図1)を含むいくつかのこうした化合物が発見された。3種の中でカッパ受容体には、得られにくい拮抗剤しかなく、知られている例は、すべてプロトタイプであるノル-ビナルトルフィミン(nor-BNI、6)の改変によるものである。
【0003】
Portogheseは彼の先駆的な研究の中で、第2、第3世代のカッパ拮抗剤5'-[(N2-ブチルアミジノ)メチル]ナルトリンドール(7)、およびC5'-グアニジニルナルトリンドール(GNTI、8)だけでなく、カッパ受容体の膜貫通ヘリックス6のGlu297残基が、化合物6〜8(図1)に見出されるカッパ選択性に影響する本質的なアドレス部位であることを確信させる証拠も提供した。Portogheseが、オピオイドの小分子に適用したメッセージアドレス概念から見ると、カッパ受容体には存在するがミュー受容体には存在しないGlu297残基と相互反応してカッパアドレス要素として機能するのは6〜8中に存在する懸垂アミン官能基(図表中にアステリスクにより注をつけた)である。
【0004】
物質乱用の治療という点では、カッパ受容体に対して選択性のある拮抗剤は、主として6およびその類似体の生物学的利用能が限定されているために、あまり研究されていない。しかし、内因性カッパオピオイドシステムが、2のようなミュー作用薬の作用を妨害するという証拠が増えたことは、カッパ受容体システムに対して選択的な拮抗剤は、カッパ受容体システムが活動し過ぎることから起こる禁断症状を抑制または除去でき、それによって節制を助長し再発を防止することができることを示唆している。したがって、改善された薬物動態プロフィールを持つ、新規のカッパ拮抗剤の開発には大きな価値がある。
【0005】
上記の例から明らかなように、3のモルフィナン下部構造は、選択的拮抗剤が構成された優れた鋳型として役立っている。これらの努力に反して、本発明者等のこの分野における研究は、比較的研究されていない、Zimmerman等によって発見されたN置換型trans-(3,4)-ジメチル-4-(3-ヒドロキシフェニル)ピペリジンクラスのオピオイド拮抗剤から出発した。9aおよび9b(図1)のような化合物は、新規のオピオイド拮抗剤であった。なぜならそれらの固有の拮抗剤活性は、そのN-置換基の構造によって影響されなかった(すなわち、フェニルピペリジンシリーズのN-メチル(9a)、およびN-シクロプロピルメチル(9b)類似体は共に純粋な拮抗剤である)。実際、このシリーズの化合物を作用薬に変換するN-置換基は発見されていない。化合物10〜12(図1)は現在までに試みられた構造を示す。これに関連しては、最近本発明者等は、trans-シンナミルN-置換基を有する13(図1)に見られる化合物が、フレキシブルなN置換類似体(10〜12)のミューオピオイド受容体における効力を非常に忠実に再現したことを実証した。実際、trans-シンナミル部分を有する類似体trans-(3,4)-ジメチル-4-(3-ヒドロキシフェニル)ピペリジンによって実証された、匹敵するミュー受容体への効力から、それらの生物学的活性なコンフォメーションでは、10〜12などの化合物が、13に見られるようなtrans-シンナミル骨格に合致して、ピペリジン窒素から伸びるそのN-置換基に連結鎖および付属する環を有することが推測される。
【0006】
これらのシリーズの拮抗剤のN置換基の変化に対する、オピオイド受容体の能力および選択性を比較するより最近の研究では、本発明者等は14〜21(図1)を発見した。これらの化合物は、各リガンド中にtrans-(3,4)-ジメチル-4-(3-ヒドロキシフェニル)ピペリジンを取込むことによりオピオイド拮抗剤活性を変化させた化合物ライブラリのスクリーニングから得られた。生物学的試験において、これらの化合物(14〜21)は、結合アッセイでカッパオピオイド受容体サブタイプ選択性を有することが分かった。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】化合物(1)〜(21)の化学構造を示す図である。
【図1B】化合物(1)〜(21)の化学構造を示す図である。
【図2】化合物(14〜20)合成のルートを示す図である。
【図3】化合物21の合成のルートを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、カッパオピオイド受容体に高い親和性と選択性で結合する、カッパオピオイド拮抗剤を提供する。本発明の化合物は式(1)によって示される。
【0015】
【化1】

【0016】
[式中、Qが、HまたはCOC1〜8アルキルであり;
R1が、C1〜8アルキル、または以下の構造の1つであり:
【0017】
【化2】

【0018】
Y1が、H、OH、Br、Cl、F、CN、CF3、NO2、N3、OR8、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH20H、CH20R8、COCH2R9であり;
Y3が、H、OH、Br、Cl、F、CN、CF3、NO2、N3、OR8、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHC02R12、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
R2が、H、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
R3が、H、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
ただし、R2およびR3が一緒になって結合してC2〜8アルキル基を形成してもよく;
R4が、水素、C1〜8アルキル、1個または複数の基Y1によって置換されているCO2C1〜8アルキルアリール、1個または複数の基Y1またはCO2C1〜8アルキルによって置換されているCH2アリールであり;
Zが、N、0、またはSであり;ただし、R5がない場合はZがOまたはSであり、
R5がH、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、CH2CO2C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;(ZがOまたはSのとき、R5はなく)
nが0、1、2、または3であり;
R6が、構造(a)〜(bbb)からなる群から選択した基であり:
【0019】
【化3A】

【0020】
【化3B】

【0021】
【化3C】

【0022】
【化3D】

【0023】
【化3E】

【0024】
【化3F】

【0025】
X1が、水素、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニルであり;
X2が、水素、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニルであり;
または、X1およびX2が一緒になって=0、=S、=NHを形成し;
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、CH2(CH2)nY2、C(=NH)NR16R17であり;
R8が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
R9が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R10が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R11が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R12が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R13が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R14が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R15が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R16が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R17が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2である。]
【0026】
好ましくは、本発明の化合物は上記で示した通りの式Iで表されるものであり、式中、R1、R4、R5、Y1、Y2、Z、n、X1、X2、およびR7〜R17が上記に示された通りであり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立にH、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
R6が、構造(a)〜(cc)からなる群から選択した式を有する基である。
【0027】
より好ましくは、本発明の化合物は上記で示した通りの式Iで表されるものであり、式中、Y1、Y2、R4、R5、Z、n、X1、X2、およびR8〜R15が上記に示された通りであり;
R1がC1〜8アルキル、
【0028】
【化4】

【0029】
であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立に、HまたはC1〜8アルキルであり、ただしR2およびR3の両方が同時にHであることはできず;
R6が、上記の構造(a)〜(r)から選択した式であり;および
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、またはCH2(CH2)nY2である。
【0030】
さらにより好ましくは、本発明の化合物は上記で示した通りの式Iで表されるものであり、式中、Y1、Z、n、X1、X2、およびR8〜R15が上記に示された通りであり;
R1がC1〜8アルキルであり、
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2OH、CH2OR8、COCH2R9であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立に、Hまたはメチルであり、ただしR2およびR3の両方が同時にHであることはできず;
R4が、H、C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているアリールであり、R4に隣接する立体中心が(S)立体配置になっており;
R5が、H、C1〜8アルキル、CH2CO2C1〜8アルキルであり;
R6が、構造(a)〜(c)および(h)〜(o)からなる群から選択した式を有する基であり;
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、またはCH2(CH2)nY2である。
【0031】
最も好ましくは、本発明の化合物は上記で示した通りの式Iで表されるものであり、式中、Y1、Z、n、X1、X2、およびR8〜R14が上記に示された通りであり;
R1がメチルであり、
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2OH、CH2OR8、COCH2R9であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、R2がHの場合、R3がメチルであり、逆の場合も同様になるように、各々Hまたはメチルであり;
R4が、C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキルであり、R4に隣接する立体中心が(S)立体配置を有しており;
R5がHであり;
R6が、構造(a)および(b)からなる群から選択した式を有する基であり;および
R7がH、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、またはCH2(CH2)nY2である。
【0032】
最も好ましい化合物のセットは、図1に示した式14〜21の化合物である。
【0033】
この開示を通して使用されている「アルキル基」または「アルキルラジカル」という用語は、直鎖、分枝鎖、および環状アルキル基およびアルキル部分などの、そのすべての構造異性体を包含する。別段の指示がなければ、本明細書に記載されたすべてのアルキル基は1〜8個の炭素原子を有し、2、3、4、5、6、または7個の炭素原子などのすべての特定の値およびその間の部分領域を含む。
【0034】
アルケニル基またはアルキニル基は、1個または複数の二重結合または三重結合を有することができる。容易に分かることであるが、アルケニルまたはアルキニル基がヘテロ原子に結合すると、ヘテロ原子に直接結合している炭素原子と二重結合または三重結合は形成されない。
【0035】
アリール基とは、フェニル、ナフチル、フェナントリル、アントラセニル基などの炭化水素アリール基であり、1個または複数のC1〜4アルキル置換基を有してもよい。
【0036】
本発明による化合物は、好ましくはカッパ受容体に対して選択的である拮抗剤であるアヘン剤である。κ/μ選択性は、少なくとも2:1であってよいが、より高い、たとえば少なくとも5:1、10:1、25:1、50:1、100:1、200:1または500:1でさえ好ましい。κ/δ選択性は、少なくとも2:1であってよく、より高い、たとえば少なくとも5:1、10:1、25:1、50:1、100:1、200:1、250:1、500:1または1000:1でさえ好ましい。
【0037】
本発明による化合物は、たとえば図2および図3に示された反応シーケンスに従って合成し得る。
【0038】
本発明による化合物は、アミンを適当な酸でプロトン化することにより、薬剤として許容される塩の形態をとってもよい。酸は、無機酸でも有機酸でもよい。適当な酸としては、たとえば塩酸、ヨウ素酸、臭素酸、硫酸、リン酸、クエン酸、酢酸、フマル酸、ギ酸がある。
【0039】
上記で論じた受容体選択性は、指示した受容体への結合親和性、またはオピオイドの機能アッセイでのそれらの選択性に基づいて判定される。
【0040】
本発明による化合物は、オピオイド受容体に結合するために使用し得る。こうした結合は、本発明の化合物の有効量を受容体と接触させることによって達成され得る。もちろん、こうした接触は、好ましくは水性媒体中、好ましくは生理学的に適切なイオン強度、pH、等で実施される。
【0041】
本発明の化合物はまた、オピオイド受容体に結合することによって回復する病状を有する患者を治療するために、またはカッパオピオイド受容体系の一時的な抑制が望ましい任意の治療に使用する。こうした病状としては、アヘン剤嗜癖(ヘロイン嗜癖など)またはコカイン嗜癖がある。本発明による化合物はまた、細胞増殖抑制剤として、抗片頭痛剤として、免疫調節薬として、免疫抑制薬として、抗関節炎剤として、抗アレルギー剤として、抗ウイルス剤として、下痢を治療するために、抗精神病薬として、抗精神分裂病薬として、抗うつ剤として、尿路疾患剤として、鎮咳薬として、抗習慣性医薬品剤として、禁煙剤として、アルコール症を治療するために、降圧剤として、外傷性虚血から生じる麻痺を治療および/または予防するために、虚血性外傷に対する一般的な神経保護、痛覚過敏および神経移植片の神経成長因子治療の補助剤として、抗利尿薬として、興奮薬として、抗痙攣薬として、または肥満症を治療するために使用し得る。さらに、本発明の化合物は、L-ドーパ治療に伴って生じる運動障害の治療のために、L-ドーパの補助剤としてパーキンソン病の治療に使用することができる。
【0042】
この化合物は、医薬分野で十分確立した任意の従来技法によって、有効量を投与してもよい。たとえば、この化合物を経口で、静脈内に、または筋肉内に投与してもよい。このように投与する場合、本発明の化合物を、こうした薬剤組成物に通常使用している任意のよく知られている薬剤担体および添加剤と組み合わせてもよい。剤形、担体、添加剤、薬力学等の考察には、参照によって本明細書に組込まれている、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第4版、18巻、1996、480-590頁を参照されたい。患者は哺乳類が好ましく、ヒトの患者が特に好ましい。有効量は、通常の当業者によって容易に決定される。本発明者等の研究では、マウスで300mg/kgまでの量の本発明化合物で毒性および致死性が現れていない。
【0043】
本発明による化合物は、1日当たり単回投与でも、1日当たり複数回投与でも投与できる。複数回投与として投与する場合は、用量は、等量でも、投与間の時間に応じて異なる用量とする(すなわち、就寝の間一晩など、投与の間隔が長い場合は、投与量を多くして、化合物が患者の血液流中に長時間有効なレベルで存在するようにする)こともできる。好ましくは、この化合物、および化合物を含む組成物を、1日当たり単回投与として、または2〜4回の等用量を投与する。
【0044】
本発明の化合物を含む適当な組成物はさらに、水または従来の固体薬剤の担体などの生理学的に許容される担体、および、望むなら1個または複数の緩衝剤、ならびにその他の賦形剤を含む。
【実施例】
【0045】
本発明を広く説明してきたが、いくつかの具体的な実施例を参照することによってさらに理解することができる。実施例は、例証の目的でのみ本明細書に提供されており、他に別段の指定がない限り、制限されることは意図していない。
【0046】
化学反応
(3R,4R)-ジメチル-4-(3-ヒドロキシフェニル)ピペリジン(22)を、THF中のベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス-(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(BOP試薬)を用いて、t-ブトキシカルボニルで保護したL-バリン(Bocで保護した)と結合させ、塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸(TFA)でBoc保護基を除去し、続いてボラン-ジメチルスルファイド錯体のテトラヒドロフラン(THF)溶液を用いて還元することにより、中間体アミン3-[1-(2S-アミノ-3-メチルブチル)-3R,4R-ジメチル-4-ピペリジニル]フェノール(23)を74%の収率で得る(図2)。この多用途の中間体から、初めにそれぞれBoc-D-7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸(14に対して)、Boc-L-7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸(15に対して)、またはBoc-D-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸(16に対して)と反応させ、続いて上記のようにTFAでBoc保護基を除去して、(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(14)、(3S)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(15)、および(3R)-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(16)が誘導された。中間体化合物(3R)-7-ヒドロキシ-3-{[((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-l-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]カルボニル}-3,4-ジヒドロヒドロ-2(1H)-イソキノリンカルボン酸t-ブチル(24)を、THF還流中に水素化リチウムアルミニウムで処理し、続いて基本的な後処理を行って、(3R)-3-{[((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]メチル}-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-7-イソキノリノール(20)を得る。化合物(3R)-2-(N,N-ジメチルグリシル)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-l-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(17)、(3S)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(18)、および(3R)-3-{[((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]メチル}-1,2,3,4-テトラヒドロ-7-イソキノリノール(19)がそれぞれ、(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(14)から異なる合成経路により誘導された。たとえば、化合物19は、上述のように、14をTHF中のボランにより還元することによって調製した。化合物18は、14をホルマリンおよびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムで処理し、続いて基本的な後処理によって調製した。化合物17は、14とN,N-ジメチルグリシンとのBOPを仲介する結合により調製された。図3に示すように、化合物(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3S,4S)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(21)は、14を得るために使用した同じ合成経路に従って調製した。すなわち、(-)-(3S,4S)-ジメチル-4-(3-ヒドロキシフェニル)ピペリジン(25)を、THF中のBOP試薬を用いてt-ブトキシカルボニルで保護したL-バリンと結合させ、TFAによりBoc保護基を除去し、続いてボラン還元によって、中間体アミン3-[1-(2S-アミノ-3-メチルブチル)-3S,4S-ジメチル-4-ピペリジニル]フェノール(26)を得た。Boc-D-7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸と結合させて、(3R)-7-ヒドロキシ-3-{[((1S)-1-{[(3S,4S)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]カルボニル}-3,4-ジヒドロヒドロ-2(1H)-イソキノリンカルボン酸t-ブチル(27)を得、次いでこれより、上記のようにTFAによるBoc保護基の除去に続いて、(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3S,4S)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(21)を得た。
【0047】
生物学的作用
新規のカッパ拮抗剤14〜21および標準カッパ拮抗剤nor-BNI(6)の、ミュー、デルタ、およびカッパオピオイド受容体における結合親和性を、上記の手順に従った競合的結合アッセイを用いて測定した(表1)。拮抗作用の測定値は、モルモット尾状核の受容体(表2)およびクローン化ヒト受容体で(表3)、選択的作用薬(D-Ala2、MePhe4、Gly-ol5)エンケファリン(DAMGO、ミュー受容体)、(+)-4[(αR)-α-(2S,5R)-4-アリル-2,5-ジメチル-1-ピペラジニル)-3-メトキシベンジル]-N,N-ジエチルベンズアミド(SNC-80、デルタ)、および5α,7α,8β-(-)-N-メチル-N-[7-(1-ピロリジニル)-1-オキサスピロ[4,5]デシ-8-イル]ベンゼンアトアミド(U69,593、カッパ)により生じた[35S]GTP-γ-S結合の刺激を、選択した試験化合物が阻害する能力をモニターすることによって得られた。
【0048】
結果および考察
標準的な拮抗剤nor-BNI(6)に対する表1の結合データを考察すると、カッパ受容体に対しては、ミュー受容体(Ki=65)またはデルタ受容体(Ki=86)に比べて、はるかに高い親和性(Ki=1.09)を有することを示す。すなわちこのアッセイでは、この標準的なカッパ拮抗剤は期待された通りに、カッパ対ミュー受容体は60倍の選択性、およびカッパ対デルタ受容体は79倍の選択性を示す。新規の化合物14〜21に対するデータを比較すると、これらすべての化合物が6に比べて優れたデルタ/カッパ選択性を有し、多くは優れたミュー/カッパ選択性を有することが判明する。カッパ受容体への結合親和性という点では、新規の化合物の多くは、たとえば14および18〜20は、標準カッパ拮抗剤nor-BNI(6)よりはるかに大きな親和性を有する。さらに、18〜20は、ミューおよびデルタに比べて、カッパ受容体に一層選択的である。化合物16は、カッパ受容体のKi値が2.1nMであり、nor-BNI(6)より効力がやや弱いが、これもカッパ受容体に対しては一層選択的である。14のジアステレオ異性体である化合物15および21は、カッパ受容体に対して弱い親和性、または低い選択性を有する。これらの知見は、14およびその類似体の斬新さを示す。
【0049】
モルモットの膜を用いた機能アッセイ(表2)では、標準拮抗剤nor-BNI(6)は、結合アッセイで示したものに比べて28倍高いKiを示す。しかし、ミューおよびデルタ受容体では、6のKiは、16.7nMおよび10.2nMで、それぞれ4および8.5倍の増加しか示さない。これは全体としては、この試験のミュー対カッパおよびデルタ対カッパ選択性が、結合アッセイでのそのパフォーマンスに比べてかなり増加すると言い換えられる。新規の化合物14も、この試験のカッパ受容体に対するそのKiが、結合アッセイ(Ki=0.02nM)に比べて改善されることを示す。化合物(14)に対するミューまたはデルタ受容体のKiは、実質上増加していないという知見を合わせると、100倍を超えるミュー対カッパ選択性、およびデルタ対カッパ受容体に対する前例のない>15,000倍の選択性となる。
【0050】
クローン化ヒトオピオイド受容体を用いたより関連性のある機能アッセイでは、新規の拮抗剤14では、カッパ受容体親和性が、モルモット膜を用いた機能アッセイに比較して3.4倍増加することを実証される。このことは、カッパ受容体のK1が、結合アッセイに比較して53倍改善され、前記のようにミューまたはデルタ受容体に対しては、K1はほとんど変わらないことを示す。このことは、化合物14の選択性を、ミュー対カッパおよびデルタ対カッパそれぞれに対して、570および>16,000倍に効果的に引き上げる。この試験では、新規の拮抗剤14は、ミュー対カッパおよびデルタ対カッパ選択性がそれぞれ225および172倍にしかすぎない標準拮抗剤or-BNI(6)に比べて、より選択的でありおよびより効力が高いことか共に認めらる。したがって、化合物14はこの試験では、今のところ最も効力が高く、カッパオピオイド受容体の選択的拮抗剤であることが確認される。
【0051】
結論
化合物14〜21のオピオイド受容体結合データは、カッパオピオイド受容体に対して新規の予想外に高い親和性および選択性を示した。たとえば、nor-BNIとは完全に異なる構造を持つ化合物18が、参照化合物nor-BNI(6)より20倍効力が高く、より大きな選択性を有する。さらに重要なことには、2種類の機能アッセイで14をnor-BNIと比較すると、この新規のクラスのカッパ拮抗剤も、これらの試験でカッパ受容体に対してさらに大きな程度の予想外の高親和性および選択性を示す。化合物14〜21の新規の構造、およびカッパ受容体に対するこの新しいクラスの化合物によって実証された予想外に高い親和性および選択性は、さらに効力が高く選択的なカッパ拮抗剤を設計するために使用が可能なプロトタイプの構造として、14およびその類似体の定義を保証するのに十分である。
【0052】
【表1】

【0053】
【表2】

【0054】
【表3】

【0055】
実験
3-[1-(2S-アミノ-3-メチルブチル)-3R,4R-ジメチル-4-ピペリジニルフェノール(23)。室温で(+)-(3R,4R)ジメチル-4-(3-ヒドロキシフェニル)ピペリジン(22)(11.5mmol)、t-ブトキシカルボニル保護したL-バリン(11.5mmol)およびBOP試薬(11.5mmol)をTHF(150mL)中で合わせ、直ちにこれにトリエチルアミン(TEA)またはジイソプロピルエチルアミン(25.3mmol)を加えた。1h攪拌後、この反応混合物を分液漏斗中のエチルエーテル(500mL)および水(150mL)中に注いだ。混合物を振とうし、水性層を除去した。この操作を150mL飽和NaHC03および150mLブラインを用いて反復した。濁るまで有機層をヘキサンで希釈し、乾燥し(Na2S04)、減圧下で濃縮し、次いで100mLクロロホルム(K2CO3上に貯蔵した)中に溶解させ、再び濃縮した。これを高真空システムに置き、残留する溶媒を除き泡沫状の黄白色固体を得た。
【0056】
一晩減圧して真空下に置いた後、この未精製材料を塩化メチレン45mLに溶解し、-20℃に冷却(メタノール/氷)した。これに純トリフルオロ酢酸を加えた。10mLを2分間かけて加え、合計30ml添加した。混合物全体を正確に30分間攪拌し、次いで正確に30分間冷却浴を外した。この時点で、大きな攪拌子、および急速に攪拌された飽和炭酸水素塩溶液(400mL)およびクロロホルム(150mL)混合物を含む1Lビーカー中に、この反応混合物を注いだ。添加が完了後、混合物pHが10であることを確認し、必要なら固体炭酸水素ナトリウムにより調整した。この混合物を分液漏斗に注いだ。有機化合物のいかなる沈殿も、少量のメタノールを用いて分液漏斗中にすすぎ込んだ。次いでビーカーを少量の水ですすぎ、分液漏斗中に加えた。この層を振とうし、分離させ、水層を3:1塩化メチレン:THFを用いてさらに5回抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で溶媒を除去した。次いでこの物質を高真空ポンプに置き、黄色の泡沫状固体を得た。
【0057】
脱保護基ステップからの未精製物質をTHF(150mL)に溶解し、-20℃(メタノール/氷)に冷却した。この攪拌した混合物に、THF中2M(150mmol)のボラン/ジメチルスルフィド錯体の溶液を滴下で加えた。次いで加熱還流を3h維持し、その後溶液を-20℃に冷却し、これにメタノール(72mL)を滴下で注意深く加えた。この混合物を室温で1h攪拌し、エチルエーテル中の1M HCl16.4mLを加え、この溶液を30分間攪拌し、ロータリー蒸発器で溶媒を除去させた。得られた残留物を3:1塩化メチレン:テトラヒドロフランおよび水の間に分割させ、飽和炭酸水素ナトリウムでpHを10に調整し、水性層を塩化ナトリウムで飽和させ、3:1塩化メチレン:テトラヒドロフランで数回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。この物質を、クロロホルムでスラリーを充填して調製したシリカゲルカラムのフラシュクロマトグラフィーによって精製した。不純な化合物をクロロホルム溶液としてカラムに添加した。溶離は純クロロホルムで初め、続いて所望の化合物を溶離するため必要に応じて、クロロホルム中3%から、最高で10%のメタノールで行った。生成物の画分を合わせて、ロータリー蒸発器で溶媒を除去した。この物質を最少量の熱酢酸エチルに溶解し、結晶化させた。結晶物質をろ過によって単離し、続いて少量の氷で冷却した酢酸エチルで洗浄し、真空オーブンで一晩乾燥後、直接次ぎのステップに使用する。
【0058】
【数1】

【0059】
(3R)-7-ヒドロキシ-3-{[((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル)-2-メチルプロピル)アミノ]カルボニル}-3,4-ジヒドロヒドロ-2(1H)-イソキノリンカルボン酸t-ブチル(24)。固体BOP試薬(1.65g、3.75mmol)を、23(0.943g、3.25mmol)、Boc-D-7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸(1.00g、3.41mmol)、およびトリエチルアミン(1.57mL、11.2mmol)の無水THF(100mL)溶液に加えた。この反応混合物をN2の下で室温で2h攪拌した。混合物をEt2O(100mL)で希釈し、飽和NaHCO3で、続いて水で洗浄し、次いで有機層を収集し、乾燥し(Na2SO4)、減圧下で溶媒を除去した。次いでこの生成物をフラシュクロマトグラフィー(CHCl3中50%(80% CHCl3:18% CH30H:2% NH40H))によって精製して、24を白色の泡として得た(1.52g、83%)。
【0060】
【数2】

【0061】
(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-1[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(14)。トリフルオロ酢酸(16.4mL、212mmol)を24(1.00g、1.77mmol)の無水CH2C12(50mL)溶液に、-20℃で10分間にわたり滴下した。この反応物を室温に温め、減圧下で溶媒を除去した。この生成物をフラシュクロマトグラフィー(CHCl3中50%(80% CHCl3:18% CH3OH:2% NH4OH))で精製して、14を白色の泡として得た(0.801g、97%)。
【0062】
【数3】

【0063】
(3S)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(15)。Boc-L-7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸(107mg、1.364mmol)を、3-[l-(2S-アミノ-3-メチルブチル)-3R,4R-ジメチル-4-ピペリジニル]フェノール(23、100mg、0.364mmol)の10mL無水THF溶液に加え、続いてBOP試薬(177mg、0.4mmol)およびTEA(0.166mL、1.194mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、次いで15mLのエーテルを加え、混合物を飽和NaHCO3、次いで水で洗浄した。有機層を集め、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を除去した。粗製生成物(220mg)を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(グラジエント:純CHCl3からCHCl3中50%(CHCl3:MeOH:NH4OH、80:18:2))を用いて精製した。この物質を5mLの無水CH2Cl2に溶解し、-20℃冷却し、そこでTFA(2.7mL、0.035mol)を滴下した。反応フラスコをMeOH/氷浴中に10分間おき、次いで室温に放置して温めた。減圧下で溶媒を除去し、残留物をCH2Cl2で希釈し、これに飽和NaHCO3を加えた。有機層を分離し、減圧下で溶媒を除去して、120mgの純粋な(3S)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-l-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(15)を得る。
【0064】
【数4】

【0065】
(3R)-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-l-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(16)。3-[1-(2S-アミノ-3-メチルブチル)-3R,4R-ジメチル-4-ピペリジニル]フェノール(23)を、化合物15で説明したように、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸と結合させ、上記のようにTFAで脱保護して、粗製生成物を得、これをシリカ分取薄層クロマトグラフィー(CHCl3中50%(CHCl3:MeOH:NH4OH、80:18:2))により精製して、0.028g(3R)-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(16)を得た。
【0066】
【数5】

【0067】
(3R)-2-(N,N-ジメチルグリシル)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-l-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(17)。(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(14、0.100g、0.285mmol)を、上記のようにN,N-ジメチルグリシンと結合させて、粗製生成物を得て、これをフラシュクロマトグラフィー(CHCl3中50%(CHCl3:MeOH:NH40H、80:18:2))によって精製して、(3R)-2-(N,N-ジメチルグリシル)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(17、0.101g、86%)を白色の泡として得る。LRMS(ES)m/z551.4(M+H)+。
【0068】
(3S)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-l-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(18)。ホルマリン(0.02mL、0.215mmol)を、(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(14、100mg、0.215mmol)の5mLの無水DCEに溶解した溶液に攪拌しながら加えた。この混合物にNa(OAc)3BH(205mg、0.97mmol)を加えた。反応混合物を室温で1.5時間攪拌し、次いで飽和NaHCO3を添加して、泡が沈静化するまでクエンチした。次いでこれを3:1 CH2Cl2:THF溶液で3回抽出し、残留物をCHCl3中60%(CHCl3:MeOH:NH4OH、80:18:2)のシリカゲル分取薄層クロマトグラフィーを用いて精製して、純粋な(3S)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(18)を得た。
【0069】
【数6】

【0070】
(3R)-3-{[((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]メチル}-1,2,3,4-テトラヒドロ-7-イソキノリノール(19)。2M BH3・SMe2のTHF溶液(0.495mL、0.99mmol)を、14(46mg、0.099mmol)の-20℃の5mL無水THF溶液に滴下した。この反応物を一晩還流した。再び-20℃に冷却し、0.647mLのMeOHを加えた。内容物を室温で1時間攪拌した。室温で1M HClエーテル溶液(0.142mL、0.142mmol)を加え、30分間攪拌した。次いで減圧下で溶媒を除去した。次いでこのオイルを3:1 CH2Cl2:THF中に溶解した。次いでpHを10に上昇させるのに十分な飽和NaHCO3を加えた。有機層を分離してとり除いておいた。水層を3:1 CH2Cl2:THFで5回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を除去して、黄色泡を得た。この粗製生成物(0.03g)を、溶媒グラジエント、CHCl3中25%(CHCl3:MeOH:NH4OH、80:18:2)で出発し、次いで40%、最後に65%を用いたシリカ分取薄層クロマトグラフィーによって精製した。これによって0.006gの(3R)-3-{[((lS)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]メチル}-1,2,3,4-テトラヒドロ-7-イソキノリノール(19)を得た。
【0071】
【数7】

【0072】
(3R)-3-{[((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]メチル}-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-7-イソキノリノール(20)。(3R)-7-ヒドロキシ-3-{[((1S)-1-{[(3R,4R)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]カルボニル}-3,4-ジヒドロヒドロ-2(1H)-イソキノリンカルボン酸t-ブチル(24)(57mg、0.119mmol)を10mLの無水THFに溶解し、(-)20℃に冷却した水素化リチウムアルミニウム(30mg)のTHFスラリーに滴下した。この反応物を一晩還流加熱し、次いで(-)20℃で1mLで綿状白色沈殿が認められ、泡立ちがやむまで1N NaOHを加えた。これをろ過し、ケークをエチルエーテルで洗浄した。合わせた有機層を水で洗浄し、MgSO4で乾燥した。溶媒を除去した後、粗製物質(40mg)を、CHCl3中40%(CHCl3:MeOH:NH4OH、80:18:2)を用いたシリカゲル分取薄層クロマトグラフィーを用いて精製する。LRMS(ES)m/z480.3(M+H)+
【0073】
3-[1-(2S-アミノ-3-メチルブチル)-3S,4S-ジメチル-4-ピペリジニル]フェノール(26)。(+)-(3S,4S)-ジメチル-4-(3-ヒドロキシフェニル)ピペリジン(25)(0.500g、2.44mmol)、BOC-L-バリン(0.5292g、2.44mmol)、BOP試薬(1.109g、2.44mmol)、およびTEA(0.74mL、5.36mmol)をTHF(31mL)と一緒にし、室温で1hr攪拌した。この混合物をエーテル(100mL)および水(31mL)中に注ぎ、振とうした。有機層を飽和NaHCO3(30mL)で1回、およびブライン(30mL)で1回洗浄した。濁るまで有機層にヘキサンを加えた。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を除去した。これをジクロロメタン(9mL)に溶解し、-20℃に冷却した。トリフルオロ酢酸(6mL)を2分間かけて滴下した。反応物を-20℃で30分間攪拌し、続いて冷却浴を除去した後30分間攪拌した。この混合物を、飽和NaHCO3(83mL)およびクロロホルム(31mL)に注いだ。この溶液を固体NaHCO3でpH10に調整した。この混合物を少量のMeOHで分液漏斗中にすすぎ、水層を3:1 CH2Cl2/THFで5回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を除去した。これをTHF(31mL)に溶解し、-20℃に冷却した。ボラン-メチルスルフィド錯体(11.65mL、0.0233mo1)を滴下し、混合物を3hr還流した。この反応物を-20℃に冷却し、そこでメタノール(15mL)を滴下し、混合物を室温で1hr攪拌した。1M HCl(3.42mL)を加え、この反応物を室温で30分間攪拌した。減圧下で溶媒を除去し、次いで3:1 CH2Cl2/THF(20mL)および水(20mL)を加えた。飽和NaHCO3をpH9まで加えた。次いで有機層を除去し、水層をNaClで飽和にした。水層を3:1 CH2Cl2/THFで3回抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を除去した。この黄白色泡を、CHCl3中0〜10% MeOHのグラジエントを用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、3-[1-(2S-アミノ-3-メチルブチル)-3S,4S-ジメチル-4-ピペリジニル]フェノール(26)(0.5420g、1.87mmol、76.6%)を黄白色の泡として得た。
【0074】
【数8】

【0075】
(3R)-7-ヒドロキシ-3-{[((1S)-1-{[(3S,4S)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]カルボニル}-3,4-ジヒドロヒドロ-2(1H)-イソキノリンカルボン酸t-ブチル(27)。3-[l-(2S-アミノ-3-メチルブチル)-3S,4S-ジメチル-4-ピペリジニル]フェノール(26)(0.200g、0.69mmol)、Boc-D-7-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸(0.2119g、0.72mmol)、TEA(0.331mL、2.37mmol)、およびBOP試薬(0.351g、0.80mmol)をTHF(21mL)中に一緒にし、室温で2hr攪拌した。エーテル(21mL)を加え、飽和NaHCO3で1回および水で1回洗浄した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を除去した。この粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。濁ったバンドが収集されるまでCHCl3中25%(CHCl3:MeOH:NH40H、80:18:2)を使用し、次いでCHCl3中33%(CHCl3:MeOH:NH4OH、80:18:2)を使用して、(3S)-7-ヒドロキシ-3-{[((1S)-1-{[(3S,4S)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]カルボニル}-3,4-ジヒドロヒドロ-2(1H)-イソキノリンカルボン酸t-ブチル(27)(0.2768g、0.49mmol、71.1%)を収集した。
【0076】
【数9】

【0077】
(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3S,4S)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(21)。(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3S,4S)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(21)。Tert-ブチル-(3S)-7-ヒドロキシ-3-{[((1S)-1-{[(3S,4S)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)アミノ]カルボニル}-3,4-ジヒドロヒドロ-2(1H)-イソキノリンカルボン酸t-ブチル(27)(0.2088g、0.37mmol)をジクロロメタン(11mL)に溶解し、-20℃に冷却した。TFA(3.50mL)を10分間かけて滴下した。反応物を-20℃で10分間攪拌し、次いで冷却浴を除去した後、30分間攪拌した。減圧下で溶媒を除去し、残留するオイルを窒素雰囲気下に5分間静置させた。ジクロロメタン(11mL)および飽和NaHCO3(11mL)を加え、振とう後、水層をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層には所望生成物が含まれていないので後に廃棄した。次いで水層を3:1 CH2CI2/THFで3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒除去して、純粋な(3R)-7-ヒドロキシ-N-((1S)-1-{[(3S,4S)-4-(3-ヒドロキシフェニル)-3,4-ジメチル-1-ピペリジニル]メチル}-2-メチルプロピル)-1,2,3,4-テトラヒドロ-3-イソキノリンカルボキサミド(21)(0.120g、0.26mmol、69.8%)を得た。
【0078】
【数10】

【0079】
明らかに、上記の教示に照らして、本発明の多数の修正形態および変形形態が可能である。したがって、本発明は、頭記の特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書に具体的に説明したものとは別に実施されてもよいことを理解されたい。
[参考文献]




【特許請求の範囲】
【請求項1】
カッパオピオイド受容体の結合を必要としている対象でそれの受容体を結合させる方法であって、前記対象にカッパオピオイド受容体拮抗剤および生理学的に許容される担体を含む組成物を投与することを含み、カッパオピオイド受容体拮抗剤が式(1)の化合物である方法。
【化1】

[式中、Qが、HまたはCOC1〜8アルキルであり;
R1が、C1〜8アルキル、または以下の構造の1つであり:
【化2】

Y1が、H、OH、Br、Cl、F、CN、CF3、NO2、N3、OR8、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH20H、CH20R8、COCH2R9であり;
Y3が、H、OH、Br、Cl、F、CN、CF3、NO2、N3、OR8、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHC02R12、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
R2が、H、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
R3が、H、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
ただし、R2およびR3が一緒になって結合してC2〜8アルキル基を形成してもよく;
R4が、水素、C1〜8アルキル、1個または複数の基Y1によって置換されているCO2C1〜8アルキルアリール、1個または複数の基Y1またはCO2C1〜8アルキルによって置換されているCH2アリールであり;
Zが、N、0、またはSであり;ただし、R5がない場合はZがOまたはSであり、
R5がH、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、CH2CO2C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
nが0、1、2、または3であり;
R6が、構造(a)〜(bbb)からなる群から選択した基であり:
【化3A】

【化3B】

【化3C】

【化3D】

【化3E】

【化3F】

X1が、水素、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニルであり;
X2が、水素、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニルであり;
または、X1およびX2が一緒になって=0、=S、=NHを形成し;
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、CH2(CH2)nY2、C(=NH)NR16R17であり;
R8が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
R9が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R10が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R11が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R12が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R13が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R14が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R15が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R16が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R17が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2である]
【請求項2】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、式(I)の化合物、
[式中、R1、R4、R5、Y1、Y2、Z、n、X1、X2、およびR7〜R17が上記に示された通りであり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立にH、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
R6が、構造(a)〜(cc)からなる群から選択した式を有する基である]
および薬剤として許容されるそれらの塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、式(I)の化合物である、請求項1に記載の方法。
[式中、Y1、Y2、R4、R5、Z、n、X1、X2、およびR8〜R15が上記に示された通りであり;
R1がC1〜8アルキル、
【化4】

であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立に、HまたはC1〜8アルキルであり、ただしR2およびR3の両方が同時にHであることはできず;
R6が、構造(a)〜(r)から選択した式であり;および
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、またはCH2(CH2)nY2である]
【請求項4】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、式(I)の化合物である、請求項1に記載の方法。
[式中、Y1、Z、n、X1、X2、およびR8〜R15が上記に示された通りであり;
R1がC1〜8アルキルであり、
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2OH、CH2OR8、COCH2R9であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立に、Hまたはメチルであり、ただしR2およびR3の両方が同時にHであることはできず;
R4が、H、C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているアリールであり、R4に隣接する立体中心が(S)立体配置になっており;
R5が、H、C1〜8アルキル、CH2CO2C1〜8アルキルであり;
R6が、構造(a)〜(c)および(h)〜(o)からなる群から選択した式を有する基であり;
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、またはCH2(CH2)nY2である]
【請求項5】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、式(I)の化合物である、請求項1に記載の方法。
[式中、Y1、Z、n、X1、X2、およびR8〜R14が上記に示された通りであり;
R1がメチルであり、
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2OH、CH2OR8、COCH2R9であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、R2がHの場合、R3がメチルであり、逆の場合も同様になるように、各々Hまたはメチルであり;
R4が、C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキルであり、R4に隣接する立体中心が(S)立体配置を有しており;
R5がHであり;
R6が、構造(a)および(b)からなる群から選択した式を有する基であり;および
R7がH、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、またはCH2(CH2)nY2である]
【請求項6】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、図1の式14〜21から選択した化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
式(1)で表されるカッパオピオイド受容体拮抗剤化合物、
【化5】

[式中、Qが、HまたはCOC1〜8アルキルであり;
R1が、C1〜8アルキル、または以下の構造の1つであり:
【化6】

Y1が、H、OH、Br、Cl、F、CN、CF3、NO2、N3、OR8、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH20H、CH20R8、COCH2R9であり;
Y3が、H、OH、Br、Cl、F、CN、CF3、NO2、N3、OR8、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHC02R12、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
R2が、H、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
R3が、H、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
ただし、R2およびR3が一緒になって結合してC2〜8アルキル基を形成してもよく;
R4が、水素、C1〜8アルキル、1個または複数の基Y1によって置換されているCO2C1〜8アルキルアリール、1個または複数の基Y1またはCO2C1〜8アルキルによって置換されているCH2アリールであり;
Zが、N、0、またはSであり;ただし、R5がない場合はZがOまたはSであり、
R5がH、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、CH2CO2C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
nが0、1、2、または3であり;
R6が、構造(a)〜(bbb)からなる群から選択した基であり:
【化7A】

【化7B】

【化7C】

【化7D】

【化7E】

【化7F】

X1が、水素、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニルであり;
X2が、水素、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニルであり;
または、X1およびX2が一緒になって=0、=S、=NHを形成し;
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、CH2(CH2)nY2、C(=NH)NR16R17であり;
R8が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
R9が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R10が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R11が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R12が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R13が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R14が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R15が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R16が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R17が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2である]
および薬剤として許容されるそれらの塩。
【請求項8】
請求項7に記載のカッパオピオイド受容体拮抗剤化合物。
[式中、R1、R4、R5、Y1、Y2、Z、n、X1、X2、およびR7〜R17が上記に示された通りであり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立にH、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
R6が、構造(a)〜(cc)からなる群から選択した式を有する基である]
【請求項9】
請求項7に記載のカッパオピオイド受容体拮抗剤化合物。
[式中、Y1、Y2、R4、R5、Z、n、X1、X2、およびR8〜R15が上記に示された通りであり;
R1がC1〜8アルキル、
【化8】

であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立に、HまたはC1〜8アルキルであり、ただしR2およびR3の両方が同時にHであることはできず;
R6が、上記の構造(a)〜(r)から選択した式であり;および
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、またはCH2(CH2)nY2である]
【請求項10】
請求項7に記載のカッパオピオイド受容体拮抗剤化合物。
[式中、Y1、Z、n、X1、X2、およびR8〜R15が上記に示された通りであり;
R1がC1〜8アルキルであり、
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2OH、CH2OR8、COCH2R9であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立に、Hまたはメチルであり、ただしR2およびR3の両方が同時にHであることはできず;
R4が、H、C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているアリールであり、R4に隣接する立体中心が(S)立体配置になっており;
R5が、H、C1〜8アルキル、CH2CO2C1〜8アルキルであり;
R6が、構造(a)〜(c)および(h)〜(o)からなる群から選択した式を有する基であり;
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、またはCH2(CH2)nY2である]
【請求項11】
請求項7に記載のカッパオピオイド受容体拮抗剤化合物。
[式中、Y1、Z、n、X1、X2、およびR8〜R14が上記に示された通りであり;
R1がメチルであり、
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2OH、CH2OR8、COCH2R9であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、R2がHの場合、R3がメチルであり、逆の場合も同様になるように、各々Hまたはメチルであり;
R4が、C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキルであり、R4に隣接する立体中心が(S)立体配置を有しており;
R5がHであり;
R6が、構造(a)および(b)からなる群から選択した式を有する基であり;および
R7がH、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、またはCH2(CH2)nY2である]
【請求項12】
前記化合物が、図1の式14〜21から選択した化合物である、請求項7に記載のカッパオピオイド受容体拮抗剤。
【請求項13】
有効量のカッパオピオイド受容体拮抗剤および生理学的に許容される担体を含む薬剤組成物であって、カッパオピオイド受容体拮抗剤が式(1)の化合物である組成物、または薬剤として許容されるそれらの塩。
【化9】

[式中、Qが、HまたはCOC1〜8アルキルであり;
R1が、C1〜8アルキル、または以下の構造の1つであり:
【化10】

Y1が、H、OH、Br、Cl、F、CN、CF3、NO2、N3、OR8、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH20H、CH20R8、COCH2R9であり;
Y3が、H、OH、Br、Cl、F、CN、CF3、NO2、N3、OR8、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHC02R12、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
R2が、H、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
R3が、H、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
ただし、R2およびR3が一緒になって結合してC2〜8アルキル基を形成してもよく;
R4が、水素、C1〜8アルキル、1個または複数の基Y1によって置換されているCO2C1〜8アルキルアリール、1個または複数の基Y1またはCO2C1〜8アルキルによって置換されているCH2アリールであり;
Zが、N、0、またはSであり;ただし、R5がない場合はZがOまたはSであり、
R5がH、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、CH2CO2C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキル、または1個または複数の基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
nが0、1、2、または3であり;
R6が、構造(a)〜(bbb)からなる群から選択した基であり:
【化11A】

【化11B】

【化11C】

【化11D】

【化11E】

【化11F】

X1が、水素、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニルであり;
X2が、水素、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニルであり;
または、X1およびX2が一緒になって=0、=S、=NHを形成し;
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、CH2(CH2)nY2、C(=NH)NR16R17であり;
R8が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CONR13R14、CH2(CH2)nY2であり;
R9が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R10が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R11が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R12が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R13が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R14が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R15が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R16が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2であり;
R17が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、CH2(CH2)nY2である]
【請求項14】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、式(I)の化合物、
[式中、R1、R4、R5、Y1、Y2、Z、n、X1、X2、およびR7〜R17が上記に示された通りであり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立にH、C1〜8アルキル、C3〜8アルケニル、C3〜8アルキニル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリールであり;
R6が、構造(a)〜(cc)からなる群から選択した式を有する基である]
である、請求項13に記載の薬剤組成物。
【請求項15】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、式(I)の化合物である、請求項13に記載の薬剤組成物。
[式中、Y1、Y2、R4、R5、Z、n、X1、X2、およびR8〜R15が上記に示された通りであり;
R1がC1〜8アルキル、
【化12】

であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立に、HまたはC1〜8アルキルであり、ただしR2およびR3の両方が同時にHであることはできず;
R6が、上記の構造(a)〜(r)から選択した式であり;および
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、またはCH2(CH2)nY2である]
【請求項16】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、式(I)の化合物である、請求項13に記載の薬剤組成物。
[式中、Y1、Z、n、X1、X2、およびR8〜R15が上記に示された通りであり;
R1がC1〜8アルキルであり、
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2OH、CH2OR8、COCH2R9であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、それぞれ独立に、Hまたはメチルであり、ただしR2およびR3の両方が同時にHであることはできず;
R4が、H、C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているアリールであり、R4に隣接する立体中心が(S)立体配置になっており;
R5が、H、C1〜8アルキル、CH2CO2C1〜8アルキルであり;
R6が、構造(a)〜(c)および(h)〜(o)からなる群から選択した式を有する基であり;
R7が、H、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R13、CONR14R15、またはCH2(CH2)nY2である]
【請求項17】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、式(I)の化合物である、請求項13に記載の薬剤組成物。
[式中、Y1、Z、n、X1、X2、およびR8〜R14が上記に示された通りであり;
R1がメチルであり、
Y2が、H、CF3、CO2R9、C1〜6アルキル、NR10R11、NHCOR12、NHCO2R12、CONR13R14、CH2OH、CH2OR8、COCH2R9であり;
Y3がHであり;
R2およびR3が、R2がHの場合、R3がメチルであり、逆の場合も同様になるように、各々Hまたはメチルであり;
R4が、C1〜8アルキル、CO2C1〜8アルキルであり、R4に隣接する立体中心が(S)立体配置を有しており;
R5がHであり;
R6が、構造(a)および(b)からなる群から選択した式を有する基であり;および
R7がH、C1〜8アルキル、1個または複数の置換基Y1によって置換されているCH2アリール、またはCH2(CH2)nY2である]
【請求項18】
前記カッパオピオイド受容体拮抗剤が、図1の式14〜21から選択した化合物である、請求項13に記載の薬剤組成物。
【請求項19】
前記組成物が注射可能な組成物である、請求項13に記載の薬剤組成物。
【請求項20】
前記組成物が経口投与可能な組成物である、請求項13に記載の薬剤組成物。
【請求項21】
前記経口投与可能な組成物が、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、散剤、溶液、分散液、乳濁液、および懸濁液からなる群から選択された形態である、請求項20に記載の薬剤組成物。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−286807(P2009−286807A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213451(P2009−213451)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【分割の表示】特願2002−554652(P2002−554652)の分割
【原出願日】平成14年1月7日(2002.1.7)
【出願人】(500240896)リサーチ・トライアングル・インスティチュート (36)
【Fターム(参考)】