説明

カプセル化されたマイクロカプセルの集塊およびその製造

【課題】良好な破壊強度および酸化障壁性を有するマイクロカプセルの製造法を提供する。
【解決手段】生物学的に活性な装填物質、並びに殻物質となる第1および第2のポリマー成分から構成される水性混合物を、pH、温度、濃度および/または混合速度を調整しながら混合することより装填物質の周囲に一次殻を形成し、ついで、一次殻が集塊となり、且つ殻材料の外殻が当該集塊の周囲に形成されるまで、当該水性混合物を冷却した後、水溶性混合物をスプレードライする。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、マイクロカプセル、マイクロカプセルを製造する方法、およびその使用に関する。
【発明の背景】
【0002】
マイクロカプセルは、例えば、蝋密、デンプン、ゼラチンまたはポリアクリル酸などの殻材料の薄いコーティングに包まれた小さな固体粒子または液体の小滴として定義される。それらを使用することにより、例えば、液体を自由に流動する粉末(free-flowing powders)または圧縮された固体(compressed solids)として調製すること、複数の活性材料を分離すること、毒性を減少すること、酸化から保護することおよび/または酵素、香味料、栄養素、薬物などの物質の放出速度を制御することが可能になる。
【0003】
過去50年に亘り、従来技術は、所謂「シングルコア(single-core)」マイクロカプセルに集中してきた。しかしながら、シングルコアマイクロカプセルの問題の1つは、それらが破壊され易いことである。マイクロカプセルの強度を増加するために、当該技術分野では当該マイクロカプセル壁の厚みを増加することが知られている。しかしながら、これは、マイクロカプセルの装填容量(loading capacity)の減少を招く。他のアプローチとして、所謂「マルチコア(multi-core)」マイクロカプセルが作り出されて来た。例えば、米国特許5,780,056は、殻材料としてゼラチンを有する「マルチコア」マイクロカプセルを開示している。これらのマイクロカプセルは、油脂またはカロチノイド顆粒の水性乳剤を噴霧冷却(spray cooling)し、当該ゼラチンを当該油脂またはカロチノイド粒子の「コア」の周囲で硬化させることによって形成される。ヨシダら(Yoshida et al.)は、マイクロカプセルの製造のための複合コアセルベーション法(complex coacervation process)であって、ゼラチンとパラフィン蝋の乳剤をアラビアゴム溶液に添加し、次に界面活性剤と混合し、「マルチコア」マイクロカプセルを形成する方法を開示している(Chemical Abstract 1990: 140735 または 日本特許公表 JP 01-148338, 1989年6月9日発行)。イジチら(Ijichi et al.)は、複合コアセルベーション法を使用して大型の水滴のビフェニルをマイクロカプセル化し、マルチレイヤー・マイクロカプセル(multi-layered microcapsules)を形成した(J. Chem. Eng.Jpn. (1997) 30 (5): 793-798)。米国特許4,219,439および同4,222,891は、「マルチヌクレウス」、即ち、油脂含有マイクロカプセルを開示しており、これは平均直径3-20μmで、1-10μmの大きさの油脂小滴を含み、感圧性コピー用紙(pressure-sensitive copying papers)および感熱性記録用紙(pressure-sensitive copying papers)において使用される。マイクロカプセルの強度における幾つかの改良がこのような方法を用いることにより実現され得る一方で、マイクロカプセルには、好ましくは高装填量との関係において、良好な破壊強度および封入物質に対する良好な酸化障壁性を有することの必要性が依然として残っている。この必要性の実例は、現在、商業的に入手できる「マルチコア」マイクロカプセルが存在しないことである。
【発明の概要】
【0004】
マイクロカプセルであって、一次マイクロカプセル(primary microcapsule)の集塊(agglomeration)を具備し、夫々個々の一次マイクロカプセルが一次殻(primary shell)を有し、更に当該集塊が外殻(outer shell)によりカプセル化されているマイクロカプセルが提供される。
【0005】
更に、マイクロカプセルを製造する方法であって、以下の工程を具備する方法が提供される:
(a) 装填物質(loading substance)の水性混合物、殻材料の第一のポリマー成分および殻材料の第二のポリマー成分を提供すること:
(b) pH、温度、濃度、混合速度またはその組み合わせを調整し、殻材料を形成すること、ここで、殻材料は第一および第二のポリマー成分を具備し、当該殻材料は当該装填物質の周囲に一次殻を形成する:
(c) 当該一次殻が集塊を形成するまで、当該水性混合物を当該殻材料のゲル化点を越える温度にまで冷却すること;および
(d) 更に、当該水混合物を冷却し、当該集塊の周囲に殻材料の外殻を形成すること。
【0006】
更にまた、マイクロカプセルを製造する方法が提供され、当該方法は以下を具備する:
(a) 殻材料の第一のポリマー成分の水性混合物を提供すること:
(b) 当該水性混合物に装填物質を分散すること:
(c) 次に、当該水性混合物に殻材料の第二のポリマー成分を添加すること:
(d) pH、温度、濃度、混合速度またはその組み合わせを調整し、殻材料を形成すること、ここで、殻材料は、当該第一および第二のポリマー成分を含有し、当該殻材料は一次殻を当該装填物質の周囲に形成する:
(e) 当該一次殻が集塊を形成するまで、当該水性混合物を当該殻材料のゲル化点を越える温度にまで冷却すること:
(f) 更に当該水性混合物を冷却し、当該集塊の周囲に殻材料の外殻を形成すること。
【0007】
本発明のマイクロカプセルは、多様な適用のための装填物質を含有させるために使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は本発明に従うカプセル化されたマイクロカプセルの集塊の光学顕微鏡写真(400X)である。
【図2】図2は、本発明に従うカプセル化されたマイクロカプセルの集塊の第二の光学顕微鏡写真(400X)である。
【詳細な説明】
【0009】
<組成物>:
当該装填物質は、当該水溶性混合物に不完全に溶解される略如何なる物質であってよい。好ましくは、当該装填物質は固体、疎水性液体または固体および疎水性液体の混合物である。当該装填物質は、より好ましくは疎水性液体、例えば、グリース(grease)、油脂(oil)またはその混合物である。典型的な油脂は、魚油、植物油、鉱物油、その誘導体、またはその混合物であってよい。当該装填物質は、精製または部分的に精製された油状物質、例えば、脂肪酸、トリグリセリドまたはその混合物を含んでよい。オメガ-3 脂肪酸、例えば、α-リノレン酸(18:3n3)、オクタデカテトラエン酸(octadecatetraenoic acid)(18:4n3)、エイコサペンタエン酸(20:5n3)(EPA)およびドコサヘキサエン酸(22:6n3)(DHA)、並びにその誘導体およびその混合物が好ましい。多くの種類の誘導体が、当該分野の当業者に周知である。例えば、適切な誘導体は、エステル、例えば、植物ステロールエステル、枝分かれしているか、若しくは枝分かれのないCl-C30 アルキルエステル、枝分かれしているか、若しくは枝分かれのないC2-C30アルケニルエステル、または 枝分かれしているか、若しくは枝分かれのないC3-C30シクロアルキルエステル、特に、植物ステロールエステルおよびC1-C6アルキルエステルである。好ましい油脂の供給源は、水中生物{例えば、カタクチイワシ(anchovies)、カラフトシシャモ(capelin)、大西洋タラ(Atlantic cod)、大西洋ニシン(Atlantic herring)、大西洋サバ(Atlantic mackerel)、大西洋メンハーデン(Atlantic menhaden)、サーモン(salmonids)、イワシ(sardines)、サメ(shark)、マグロ(tuna)など}および植物{例えば、アマ(flax)、野菜(vegetables)、藻類(algae)など}に由来する油脂である。当該装填物質は、生物学的活性物質であってもよく、または生物学的活性物質でなくてもよいが、本発明の当該マイクロカプセルは、特に、生物学的活性物質、例えば、薬物、栄養学的な補助剤、香味料、またはその混合物などに都合がよい。特に好ましい装填物質は、抗酸化剤、例えば、CoQ10およびビタミンEなどを含む。
【0010】
当該殻材料は、問題の当該装填物質の周囲にマイクロカプセルを形成することが可能な何れの材料であってもよい。当該殻材料は、典型的に少なくとも1のポリマー成分を含有する。ポリマー成分の例は、これに限定するものではないが、ゼラチン、ポリホスフェート、ポリサッカライドおよびその混合物などを含む。好ましいポリマー成分は、Aゼラチン、Bゼラチン、ポリホスフェート、アラビアゴム、アルギネート(alginate)、キトサン、カラギーナン、ペクチン、カルボキシメチルセルロース(CMC)またはその混合物である。特に好ましいAタイプゼラチンの形態は、ブルーム(Bloom)の強度が50-350、より好ましくはブルームの強度が275である。
【0011】
当該殻材料は、好ましくは、異なるタイプのポリマー成分の混合物から生成された2成分系である。より好ましくは、当該殻材料は、2以上のポリマー成分間での複合コアセルベート(complex coacervate)である。成分Aは、好ましくはAタイプゼラチンであるが、他のポリマーもまた、成分Aとして意図される。成分Bは、好ましくはBタイプゼラチン、ポリホスフェート、アラビアゴム、アルギネート、キトサン、カラギーナン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースまたはその混合物である。使用される成分A:成分Bのモル比は、成分の種類に依存するが、典型的には、1:5ないし15:1である。例えば、Aタイプゼラチンとポリホスフェートを成分AおよびBとして夫々に使用する場合、成分A:成分Bのモル比は、好ましくは8:1ないし12:1であり;AタイプゼラチンとBタイプゼラチンを成分AとBに夫々使用した場合、成分A:成分Bのモル比は、好ましくは2:1ないし1:2であり;更に、Aタイプゼラチンとアルギネートが成分AとBとして夫々に使用される場合、成分A:成分Bのモル比は好ましくは3:1ないし8:1である。
【0012】
加工補助剤(processing aids)が当該殻材料に含まれてもよい。加工補助剤は多様な理由のために使用されてよい。例えば、それらが使用されることによって、当該一次マイクロカプセルの集塊を促進しても、マイクロカプセルのサイズを制御しても、および/または抗酸化剤として作用させてもよい。抗酸化剤の性質は、加工中(例えば、コアセルベーションおよび/またはスプレードライ(spray drying)中など)に、並びにそれらが形成された後のマイクロカプセルにおいて(即ち、貯蔵寿命の延長など)など、両方において有用である。好ましくは多くの機能を成す少量の加工補助剤が使用される。例えば、アスコルビン酸またはその塩を使用すると、当該一次マイクロカプセルの集塊が促進され、マイ
クロカプセルサイズが制御され、更に抗酸化剤として作用する。当該アスコルビン酸またはその塩は、好ましくは約100ppmないし約12,000ppm、より好ましくは約1000ppmないし約5000ppmの量で使用される。アスコルビン酸の塩、例えば、アスコルビン酸ナトリウムまたはカリウムは、この能力において特に好ましい。
【0013】
本発明に従うカプセル化されたマイクロカプセルの集塊の構造を、図1および2に示すことが可能であるが、それらには、より小さい(一次)マイクロカプセルが一団となって集塊となること、当該集塊は殻材料により取り囲まれてより大きなマイクロカプセルを形成することを示す。各々個々の一次マイクロカプセルは、一次殻と称されるそれ自身の別個の殻を有する。更に、そのより小さいマイクロカプセルの間にあり得る何れの空間は、更なる殻材料によって満たされて、当該より小さいマイクロカプセルを支持し、且つ取り囲み、それによって、より大きなマイクロカプセルに含まれるより小さなマイクロカプセルを形成する一次殻に加えて、当該より大きなマイクロカプセルの非常に強力な外殻が提供される。ある意味において、当該カプセル化されたマイクロカプセルの集塊は殻材料のマトリックス(matrix)に懸濁された壁のある泡の集塊、即ち、「泡様」構造として観察され得る。そのようなカプセル化されたマイクロカプセルの集塊は、当該分野に公知の従来のものに比べて、より強固で、より破壊抵抗性の構造を提供し、それと同時に、装填物質の高装填量が達成される。
【0014】
当該一次マイクロカプセル(一次殻)は典型的に、平均直径が約40nmないし約10μm、より詳しくは約0.1μmないし約5μm、更に詳しくは1μmである。当該カプセル化された集塊(外殻)は平均直径が約1μmないし約2000μm、より典型的には約20μmないし約1000μm、より詳しくは約20μmないし約100μm、更に詳しくは約50μmないし約100μmである。
【0015】
本発明の方法により製造された当該マイクロカプセルのカプセル化集塊は、典型的に、従来のマルチコアマイクロカプセルよりも優れた有効装填量(payloads)と構造的な強度を組み合わせて有する。例えば、装填物質の有効装填量は、外殻の平均サイズが約50μm、且つ一次殻の平均サイズが約1μmである本発明のマイクロカプセルの約70重量%に等しい。
【0016】
<方法>:
マイクロカプセルを製造するための方法において、装填物質の水性混合物、当該殻材料の第一のポリマー成分および当該殻材料の第二のポリマー成分が形成される。当該水性混合物は、物理的混合物(mechanical mixture)、懸濁物または乳剤であってよい。液体装填物質が使用される場合、特に、疎水性の液体では、当該水性混合物は好ましくは当該装填物質とポリマー成分の乳剤である。
【0017】
更に好ましい側面において、第一のポリマー成分は、水性溶液中に、好ましくは加工補助剤、例えば、抗酸化剤などと共に提供される。装填物質は次に、当該水性混合物に、例えば、ホモジナイザーを使用することにより分散されてよい。仮に当該装填物質が疎水性の液体である場合、乳剤が形成され、そこにおいて当該第一のポリマー成分のフラクションは、装填物質の個々の小滴を取り囲む堆積を開始し、一次殻の形成が始まる。仮に当該装填物質が固体粒子である場合、懸濁物が形成され、そこにおいて第一のポリマー成分のフラクションは、個々の粒子を取り囲む堆積を開始し、一次殻の形成が始まる。この時点で、第二のポリマー成分であるもう一つの水性溶液が当該水性混合物に添加されてもよい。
【0018】
当該水性混合物中の装填物質の小滴または粒子は、好ましくは平均直径が100μm未満、より好ましくは50μm未満、更により好ましくは25μ未満である。平均直径10μm未満または5μm未満または3μmまたは1μm未満の当該装填物質の小滴または粒子が使用されてもよい。粒子サイズは、何れかの典型的な当該分野に公知の装置、例えば、コールター(登録商標) LS230 粒子サイズ分析器(Coulter(登録商標) LS230 Particle Size Analyzer, Miami, Florida, USA)を使用して測定してもよい。
【0019】
当該水性混合物中に提供される殻材料のポリマー成分の量は、典型的に当該カプセル化されたマイクロカプセルの集塊の一次殻および当該外殻の両方を形成するために十分な量である。好ましくは当該装填物質は、当該水性混合物の約1重量%ないし約5重量%、より好ましくは約3重量%ないし約8重量%、更により好ましくは約6重量%の量で適用される。
【0020】
次いで、pH、温度、濃度、混合速度またはその組み合わせが調整され、当該装填物質の小滴または粒子を取り囲む当該一次殻の形成を促進する。仮に、1種類以上のポリマー成分が存在する場合、複合コアセルベーション(complex coacervation)が、当該成分間で生じ、コアセルベートが形成され、更に当該装填物質を取り囲んで堆積し、殻材料の一次殻が形成される。当該pH調整は形成されるべき殻材料の種類に依存する。例えば、Aタイプゼラチンがポリマー成分である場合、pH値は3.5-5.0、好ましくは4.0-5.0に調整されてもよい。仮に当該混合物のpHが、始めから望ましい範囲にある場合には、若干のpH調整がなされても、またはpH調整が全くなされなくてもよい。当該水性混合物の初期温度は、好ましくは約40℃ないし約60℃、より好ましくは約50℃の値に設定される。混合は、好ましくは調整されることにより、それらの形成するマイクロカプセルを壊すことがないように良好に混合がなされる。詳しい混合パラメーターは使用される装置の種類に依存する。当該分野において公知の多様な種類の何れの混合装置も使用されてよい。特に有用なのは、軸性流動渦巻きポンプ(axial flow impeller)、例えば、ライトニン(登録商標)(Lightnin(登録商標)) A310またはA510などである。
【0021】
当該水性混合物は、次に制御された冷却率と混合パラメータの下で冷却され、当該一次殻の集塊が可能となり、カプセル化された一次殻の集塊が形成される。当該カプセル化された集塊は、それら自身分離している粒子である。当該殻材料のゲル化点を越える温度でカプセル化された集塊を形成することが制御すること、および過剰な殻材料でより厚い外殻を形成させることが有利である。また、この段階で、更なるポリマー成分、同じ種類または異なる種類の任意のポリマー成分を添加することによって、当該外殻を厚くすることおよび/または異なる組成物の一次および外殻を有するマイクロカプセルを製造することも可能である。約5℃ないし約10℃、好ましくは約5℃の温度に到達するまでは、当該温度は好ましくは10分間に1℃の割合で下げられる。当該外殻は、一次殻の集塊をカプセル化し、硬くカプセル化されたマイクロカプセルの集塊を形成する。
【0022】
この段階で、架橋剤を添加し、外殻および一次殻両方における殻材料を架橋することによって、更に当該マクロカプセルの硬度を上げることも可能であり、並びに当該殻を水性および油性媒体のどちらにも溶解しないようにすることも可能である。何れの適切な架橋剤を使用してよく、架橋剤の選択は殻材料の選択に多少依存する。好ましい架橋剤は、酵素的架橋剤(例えば、トランスグルタミナーゼなど)、アルデヒド類(例えば、ホルムアルデヒドまたはグルタールアルデヒドなど)、タンニン酸、明礬またはその混合物である。当該マイクロカプセルが、生物学的活性物質を生体に送達するために使用されるべきとき、当該架橋剤は好ましくは無毒性または十分に低毒性である。使用される架橋剤の量は、殻材料の種類に依存し、所望に応じた大凡の構造的硬度を提供するように調整されてもよい。例えば、Aタイプゼラチンを当該殻材料において使用する場合、当該架橋剤は都合よく、当該Aタイプゼラチンの約1.0重量%ないし約5.0重量%、好ましくは約2.5重量%の量で使用されてよい。一般的に、当業者は、何れの問題となる場合においても所望の量は簡単な実験によって極普通に決定することが可能である。
【0023】
最後に、当該マイクロカプセルは、水で洗浄され、および/または乾燥されて自由に流動する粉末(free-flowing powder)で提供されてもよい。乾燥は、当該分野において公知の多くの方法、例えば、凍結乾燥、エタノールによる乾燥またはスプレードライなどによって達成されてもよい。スプレードライは、当該マイクロカプセルを乾燥するために特に好ましい方法である。スプレードライ技術は、「スプレードライ・ハンドブック」("Spray Drying Handbook", K. Masters, 5th edition, Longman Scientific Technical UK, 1991)に開示され、それに開示される事柄は引用することによってここに組み込まれる。
【0024】
<使用>:
本発明の方法により製造された当該マイクロカプセルを使用して、液体を自由に流動する粉末または圧縮された固体として調製すること、物質を貯蔵すること、反応物質を分離すること、物質の毒性を減少すること、物質を酸化から保護すること、物質を特定の環境に送達すること、および/または物質の放出速度を制御することが可能である。特に、当該マイクロカプセルを使用して、生物学的活性物質を生体に対して栄養学的または医学的目的のために送達してもよい。当該生物学的活性物質は、例えば、栄養学的補助剤、香味料、薬物および/または酵素などであってもよい。当該生体は好ましくは哺乳類、より好ましくはヒトである。当該生物学的活性物質を含むマイクロカプセルは、例えば、食料若しくは飲料、または薬物送達システムに含有されてもよい。ヒトの食料に対する栄養学的補助剤を製造するために本発明のマイクロカプセルを使用することは特に好ましいことである。
【0025】
本発明のマイクロカプセルは、破壊に対して良好な強度を有しているので、食料または他の製造物(formulations)への混和の際の当該マイクロカプセルの破壊を減少または防止するのに役立つ。更に、当該マイクロカプセルの殻は水性および油性媒体の両方に不溶性であり、当該マイクロカプセルの製造中、長期貯蔵中、および/または当該マイクロカプセルの製造物ビヒクル、例えば、食料、飲料、栄養学的製造物または薬学的製造物などへの混合中における、当該装填物質の酸化および/または劣化を減少または防止するのに役立つ。
【実施例】
【0026】
例1:
54.5グラムのゼラチン 275 ブルーム・タイプ・A(Bloom type A)(等電点は約9)を0.5%アスコルビン酸ナトリウムを含有する600グラムの脱イオン水と攪拌しながら50℃で完全に溶解するまで混合した。5.45グラムのポリホスフェートナトリウムを0.5%アスコルビン酸ナトリウムを含有する104グラムの脱イオン水に溶解した。30%のエイコサペンタエン酸エチルエステル(EPA)と20% ドコサヘキサエン酸エチルエステル (DHA)(Ocean Nutrition Canada Ltd.から入手可能)を含有する90グラムの魚油を、1.0%の抗酸化剤(天然香味料、トコフェロールおよびクエン酸を混合したDuralox(登録商標)としてKalsec(登録商標)から入手可能)と共に当該ゼラチン溶液に高速ポリトロン(登録商標)ホモジナイザーを用いて拡散した。水中油型乳剤を形成した。当該油脂小滴サイズは、平均サイズ約1μmで狭い範囲に分布していることがコールター(登録商標)LS230粒子サイズ分析器(Coulter LS230 Particle Size Analyzer)により測定された。当該乳剤を0.5%のアスコルビン酸ナトリウムを含有する700グラムの脱イオン水で50℃で希釈した。当該ポリホスフェートナトリウム溶液を次に当該乳剤に添加し、ライトニン攪拌器(Lightnin(登録商標))を用いて600rpmで混合した。当該pHを次に4.5に10%の酢酸水溶液で調整した。pH調整とpH調整後の冷却工程の間に、当該ゼラチンとポリホスフェートから形成されたコアセルベートが当該油脂小滴をコートし、一次マイクロカプセルを形成した。冷却は、当該ゼラチンとポリホスフェートのゲル化点を越える温度まで実施され、当該一次マイクロカプセルは集塊を形成し始めて、攪拌の下で塊が形成された。更なる当該混合物の冷却において、当該水相に残留するポリマーが更に当該一次マイクロカプセルの塊をコートし、外殻を有し且つ平均サイズが50μmのマイクロカプセルのカプセル化された集塊が形成された。一旦、当該温度が5℃にまで冷却された後、2.7グラムの50%グルタールアルデヒドを当該混合物に添加し、更に当該殻を強化した。当該混合物は次に、室温にまで温めて、12時間に亘り攪拌を維持した。最後に、当該マイクロカプセル懸濁液を水で洗浄した。当該洗浄された懸濁液は次にスプレードライされ、自由に流動する粉末が得られた。60%の有効装填量が得られえた。
【0027】
例2:
マイクロカプセルのカプセル化された集塊は、0.25%のアスコルビン酸ナトリウムが使用されたこと以外は例1の方法に従って形成された。60%の有効装填量が得られた。
【0028】
例3:
マイクロカプセルのカプセル化された集塊は、アスコルビン酸を使用しなかったこと以外は例1の方法に従って形成された。60%の有効装填量が得られた。
【0029】
例4:
マイクロカプセルのカプセル化された集塊は、105グラムの魚油純化物(fish oil concentrate)が使用されたこと以外は例1の方法に従って形成され、70%の装填量が得られた。
【0030】
例5:
マイクロカプセルのカプセル化された集塊は、エチルエステル魚油ではなくトリグリセリド(TG)魚油(オーシャン・ニューリション・カナダ・Ltd.から入手可能)を適用したことを除いて例1の方法に従って形成した。
【0031】
例6:
マイクロカプセルンのカプセル化された集塊は、ゼラチン(タイプA)およびアラビアゴムを当該殻材料のポリマー成分として使用したこと以外は例1の方法に従って形成した。
【0032】
例7:
マイクロカプセルのカプセル化された集塊は、150ブルームゼラチン(タイプA)とポリホスフェートを当該殻材料のポリマー成分として使用し、105グラムの魚油純化物(fish oil concentrate)を使用すること以外は例1の方法に従って形成され、有効装填量70%を得た。
【0033】
例8:
マイクロカプセルのカプセル化された集塊は、トランスグルタミナーゼが使用されて当該殻材料を架橋したことを除いて例1の方法に従って形成した。
【0034】
例9:マイクロカプセルの評価
例1-8の当該マイクロカプセルは、物理学的強度、カプセル化された油脂の質および酸化的安定性について評価された。
【0035】
マイクロカプセル殻の強度は、各々の当該例1-8から製造されたマイクロカプセル粉末の一定量を、34,541gで25℃で30分間に亘り、Sorvall(登録商標) スーパー T-21 遠心機において遠心分離することにより評価した。当該本来および当該遠心分離した粉末はヘキサンで洗浄し、殻破壊が遠心力の下で生じる殻破壊に由来して当該マイクロカプセルから放出された油脂が抽出された。当該遠心分離された粉末の遊離した油脂の、当該本来の粉末に対する百分率による割合は、当該殻強度の指標として使用する。当該割合がより低ければ低いほど、当該マイクロカプセルの殻はより強固である。
【0036】
マイクロカプセル中の油脂の質は、各々例1-8で製造されたマイクロカプセル粉末の当該殻をグラインダーを用いて粉砕することにより評価された。当該カプセル化された油脂を次にヘキサンで抽出した。過酸化物物価(PV)は、アメリカン・オイル・ケミスト・ソサイエティ・メソッド(PV)(AOCS Official Method Cd 8-53: Peroxide value)を用いて分析した。高いPVは、カプセル化された油脂における主な酸化産物のより高い濃度を示す。
【0037】
酸化の安定性の発展は、各々例1-8から製造された当該マイクロカプセル粉末をオキシジェン・ボム(oxygen bomb(Oxipres(登録商標), MIKROLAB AARHUS A/S, デンマーク))中に配置し、初期酸素圧が5barで65℃の一定温度で評価した。当該カプセル化された魚油の酸化が開始されたとき、当該酸素圧は低下した。当該酸素圧の低下が始まる時期を、誘導期(Induction period)と称する。より長い誘導期は、当該マイクロカプセルの内容物がより良好に酸化から保護されることを意味する。
【0038】
結果を表1に示す。当該結果は、本発明に従って製造された集塊したマイクロカプセルが優れた強度と、当該カプセル化された装填物質の酸化に対する抵抗性を有することを示す。
【表1】

【0039】
明白な、本発明に固有の他の利点は、当該分野の当業者には歴然としているであろう。
【0040】
確かな特徴と従属する組み合わせは有益なものであり、且つ他の特徴および従属する組み合わせを考慮することをなしに使用され得ることが理解されるであろう。これは、当該請求項に意図され、且つ当該請求項の範囲内にある。多くの可能な態様が、本発明から、その範囲から逸脱することなく達成され得ることから、ここで説明されまたは添付された図面に示される全ての内容が、説明的な例であると解釈されるべきであって、制限的な意味に解釈されるべきものではない、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次マイクロカプセルの集塊を含むマイクロカプセルであって、夫々の個々の一次マイクロカプセルが一次殻を有し、前記集塊が一つの外殻によってカプセル化されているマイクロカプセル。
【請求項2】
請求項1に記載のマイクロカプセルであって、前記外殻が、当該集塊を取り囲んで泡様構造を形成する殻材料のマトリックスであるマイクロカプセル。
【請求項3】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記殻材料が、ゼラチン、ポリホスフェート、ポリサッカライド、またはその混合物を含んでなるマイクロカプセル。
【請求項4】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記殻材料が、Aタイプゼラチン、Bタイプゼラチン、ポリホスフェート、アラビアゴム、アルギネート、キトサン、カラギーナン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースまたはその混合物を含んでなるマイクロカプセル。
【請求項5】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記殻材料が、複合コアセルベートであるマイクロカプセル。
【請求項6】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記殻材料が、Aタイプゼラチンと、Bタイプゼラチン、ポリホスフェート、アラビアゴム、アルギネート、キトサン、カラギーナン、ペプチンおよびカルボキシメチルセルロースからなる群より選択される1以上のポリマー成分との間の複合コアセルベートであるマイクロカプセル。
【請求項7】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記殻材料が、Aタイプゼラチンとポリホスフェートとの複合コアセルベートであるマイクロカプセル。
【請求項8】
請求項3に記載のマイクロカプセルであって、前記殻材料が更に抗酸化剤を含むマイクロカプセル。
【請求項9】
請求項8に記載のマイクロカプセルであって、前記抗酸化剤がアスコルビン酸またはその塩であるマイクロカプセル。
【請求項10】
請求項8に記載のマイクロカプセルであって、前記抗酸化剤がアスコルビン酸ナトリウムであるマイクロカプセル。
【請求項11】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記外殻の平均直径が約1μmないし約2000μmであるマイクロカプセル。
【請求項12】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記外殻の平均直径が約20μmないし約1000μmであるマイクロカプセル。
【請求項13】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記外殻の平均直径が約20μmないし約100μmであるマイクロカプセル。
【請求項14】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記外殻の平均直径が約50μmないし約100μmであるマイクロカプセル。
【請求項15】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記一次殻の平均直径が約40nmないし約10μmであるマイクロカプセル。
【請求項16】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記一次殻の平均直径が約0.1μmないし約5μmであるマイクロカプセル。
【請求項17】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記一次殻の平均直径が約1μmであるマイクロカプセル。
【請求項18】
約70重量%以下の有効装填量の装填物質を有する、請求項2に記載のマイクロカプセル。
【請求項19】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記装填物質が固体、液体またはその混合物であるマイクロカプセル。
【請求項20】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記装填物質がグリース、油脂またはその混合物であるマイクロカプセル。
【請求項21】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記装填物質が生物学的活性物質であるマイクロカプセル。
【請求項22】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記装填物質が栄養学的補助剤であるマイクロカプセル。
【請求項23】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記装填物質がトリグリセリド、オメガ-3 脂肪酸、オメガ-3 脂肪酸のエステルおよび/またはその混合物であるマイクロカプセル。
【請求項24】
請求項2に記載のマイクロカプセルであって、前記装填物質がドコサヘキサエン酸および/またはエイコサペンタエン酸の植物ステロールエステル、ドコサヘキサエン酸および/またはエイコサペンタエン酸のC1-C6アルキルエステルおよび/またはその混合物であるマイクロカプセル。
【請求項25】
マイクロカプセルの製造方法において:
(a) 装填物質、殻材料の第1のポリマー成分および殻材料の第二のポリマー成分の水性混合物を準備することと;
(b) pH、温度、濃度、混合速度またはその組み合わせを調整することにより、第1および第二のポリマー成分を含有する殻材料を形成し、ここでの殻材料は前記装填物質を取り囲む一次殻を形成することと;
(c) 前記一次殻が集塊を形成するまで、当該水性混合物を前記殻材料のゲル化点を越える温度に冷却することと;
(d) 前記水性混合物を更に冷却して、前記集塊を取り囲む殻材料の外殻を形成することと;
を含んでなる方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、前記第1のポリマー成分がAタイプゼラチンである方法。
【請求項27】
請求項25に記載の方法であって、第2のポリマー成分が、Bタイプゼラチン、ポリホスフェート、アラビアゴム、アルギネート、キトサン、カラギーナン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースまたはその混合物である方法。
【請求項28】
請求項25に記載の方法であって、第2のポリマー成分が、ポリホスフェートである方法。
【請求項29】
請求項25に記載の方法であって、前記装填物質が、グリース、油脂またはその混合物であり、前記水性混合物中に乳剤として分散される方法。
【請求項30】
請求項25に記載の方法であって、前記装填物質が、トリグリセリド、オメガ-3 脂肪酸、オメガ-3 脂肪酸のエステルおよび/またはその混合物である方法。
【請求項31】
請求項25に記載の方法であって、前記装填物質が、前記水性混合物の約1重量%ないし約15重量%の量で提供される方法。
【請求項32】
請求項25に記載の方法であって、抗酸化剤が(a)の部分において前記水性混合物に添加される方法。
【請求項33】
請求項25に記載の方法であって、アスコルビン酸またはその塩が(a)の部分において前記水性混合物に対して添加される方法。
【請求項34】
請求項25に記載の方法であって、アスコルビン酸ナトリウムが(a)の部分において前記水性混合物に添加される方法。
【請求項35】
請求項25に記載の方法であって、前記pH値が3.5-5.0に調整される方法。
【請求項36】
請求項25に記載の方法であって、前記pH値が4.0-5.0に調整される方法。
【請求項37】
請求項25に記載の方法であって、前記温度が最初に約40℃ないし約60℃である方法。
【請求項38】
請求項25に記載の方法であって、前記温度が最初に約50℃である方法。
【請求項39】
請求項25に記載の方法であって、前記混合物が10分間に1℃の割合で冷却される方法。
【請求項40】
請求項25に記載の方法であって、前記混合物が約5℃ないし約10℃の温度に到達するまで冷却される方法。
【請求項41】
請求項25に記載の方法であって、前記混合物が約5℃の温度に到達するまで冷却される方法。
【請求項42】
請求項25に記載の方法であって、更に、工程(g) 架橋剤を添加して前記殻材料を架橋化することを具備する方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法であって、前記架橋剤が、酵素的架橋剤、アルデヒド、タンニン酸、明礬またはその混合物である方法。
【請求項44】
請求項42に記載の方法であって、前記架橋剤がグルタールアルデヒドである方法。
【請求項45】
請求項42に記載の方法であって、前記架橋剤がトランスグルタミナーゼである方法。
【請求項46】
請求項25に記載の方法であって、更に前記マイクロカプセルを乾燥する工程を具備する方法。
【請求項47】
マイクロカプセルを製造する方法において:
(a) 殻材料の第一のポリマー成分の水性混合物を提供することと;
(b) 前記水性混合物に装填物質を分散することと;
(c) 次に、殻材料の第二ポリマー成分を前記水性混合物に添加することと;
(d) pH、温度、濃度、混合速度またはその組み合わせを調整し、第一および第二のポリマー成分を含有する殻材料を形成し、ここで、前記殻材料は前記装填物質を取り囲む一次殻を形成することと;
(e) 前記一次殻が集塊を形成するまで、前記水性混合物を前記殻材料のゲル化点を越える温度にまで冷却することと:
(f) 更に前記水性混合物を冷却し、殻材料の外殻を前記集塊の周囲に形成することと;
を含んでなる方法。
【請求項48】
請求項47に記載の方法であって、前記第1のポリマー成分がAタイプゼラチンである方法。
【請求項49】
請求項47に記載の方法であって、第2のポリマー成分がBタイプゼラチン、ポリホスフェート、アラビアゴム、アルギネート、キトサン、カラギーナン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースまたはその混合物である方法。
【請求項50】
請求項47に記載の方法であって、第2のポリマー成分がポリホスフェートである方法。
【請求項51】
請求項47に記載の方法であって、更に(e)部分において、より多くのポリマー成分を前記水性混合物に添加することを具備する方法。
【請求項52】
請求項47に記載の方法であって、前記装填物質がグリース、油脂またはその混合物であり、前記水性混合物中に乳剤として分散される方法。
【請求項53】
請求項47に記載の方法であって、前記装填物質がトリグリセリド、オメガ-3 脂肪酸、オメガ-3 脂肪酸のエステルおよび/またはその混合物である方法。
【請求項54】
請求項47に記載の方法であって、前記装填物質が、前記水性混合物の約1重量%ないし約15重量%の量で提供される方法。
【請求項55】
請求項47に記載の方法であって、抗酸化剤が(a)の部分において前記水性混合物に添加される方法。
【請求項56】
請求項47に記載の方法であって、アスコルビン酸またはその塩が(a)の部分において前記水性混合物に添加される方法。
【請求項57】
請求項47に記載の方法であって、アスコルビン酸ナトリウムが(a)の部分において前記水性混合物に添加される方法。
【請求項58】
請求項47に記載の方法であって、前記pH値が3.5-5.0に調整される方法。
【請求項59】
請求項47に記載の方法であって、前記pH値が4.0-5.0に調整される方法。
【請求項60】
請求項47に記載の方法であって、前記温度が最初に約40℃ないし約60℃である方法。
【請求項61】
請求項47に記載の方法であって、前記温度が最初に約50℃である方法。
【請求項62】
請求項47に記載の方法であって、前記混合物が10分間当たり1℃の割合で冷却される方法。
【請求項63】
請求項47に記載の方法であって、前記混合物が約5℃ないし約10℃の温度に到達するまで冷却される方法。
【請求項64】
請求項47に記載の方法であって、前記混合物が約5℃の温度に到達するまで冷却される方法。
【請求項65】
請求項47に記載の方法であって、更に、工程(g)架橋剤を添加し前記殻材料を架橋することを具備する方法。
【請求項66】
請求項65に記載の方法であって、前記架橋剤が酵素的な架橋剤、アルデヒド、タンニン酸、明礬またはその混合物である方法。
【請求項67】
請求項65に記載の方法であって、前記架橋剤がグルタールアルデヒドである方法。
【請求項68】
請求項65に記載の方法であって、前記架橋剤がトランスグルタミナーゼである方法。
【請求項69】
請求項47に記載の方法であって、更に、前記マイクロカプセルを乾燥する工程を具備する方法。
【請求項70】
請求項25に記載の方法により製造されたマイクロカプセル。
【請求項71】
請求項47に記載の方法により製造されたマイクロカプセル。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−25242(P2011−25242A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−190957(P2010−190957)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【分割の表示】特願2003−583137(P2003−583137)の分割
【原出願日】平成15年4月8日(2003.4.8)
【出願人】(502390201)オーシャン・ニュートリション・カナダ・リミテッド (7)
【Fターム(参考)】