説明

カメラ照明制御装置

【課題】 瞳孔抽出に最適な光源投光量にすることが、コストの増加を抑制しつつできるカメラ照明制御装置を提供すること。
【解決手段】 近赤外線カメラ部61の光軸を算出するステップS1の処理と、ドライバの体軸を算出するステップS2の処理と、ドライバの顔位置を演算するステップS3の処理と、近赤外線カメラ部61とドライバ顔位置との距離を演算するステップS4の処理と、外光強度を日射センサ8から得る情報に基づいて算出するステップS5の処理と、撮像距離と外光強度に基づいて近赤外線投光器3の出力を演算するステップS6の処理を行う出力計算部2を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両におけるドライバの視線を検知するために用いられるカメラのカメラ照明制御装置の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来においては、瞳孔反射像を撮像する際、カメラの光軸上にない光源を用いて暗瞳孔反射像を撮像し、カメラの光軸上に光源を配置して明瞳孔反射像を撮像し、この2つの像の処理により、ドライバの視線を検出している(例えば、特許文献1参照。)。
また、明瞳孔画像と暗瞳孔画像の差分画像により、マーカー等を用いることなく瞳孔位置を検出しているものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開平11−263145号公報(第2−5頁、全図)
【特許文献2】特開2005−348832号公報(第2−9頁、全図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のカメラ照明制御装置にあっては、光源の投光量を適切にすることが充分ではなかった。
【0004】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、瞳孔抽出に最適な光源投光量にすることが、コストの増加を抑制しつつできるカメラ照明制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では、ドライバの視線検出を行うために、ドライバ瞳孔の明瞳孔画像と暗瞳孔画像を撮像するカメラの近傍からドライバの瞳孔へ近赤外線の投光を行うカメラ照明の制御を行うカメラ照明制御装置において、前記カメラの光軸を車両装置から得る情報に基づいて算出するカメラ光軸演算手段と、前記ドライバの体軸を車両装置から得る情報に基づいて算出するドライバ体軸演算手段と、前記カメラ光軸と前記ドライバ体軸からドライバの顔位置を演算するドライバ顔位置演算手段と、前記カメラと前記ドライバ顔位置との距離を演算する撮像距離演算手段と、外光強度を車両装置から得る情報に基づいて算出する外光強度算出手段と、前記撮像距離と前記外光強度に基づいて前記カメラ照明の出力を演算する出力演算手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
よって、本発明にあっては、瞳孔抽出に最適な光源投光量にすることが、コストの増加を抑制しつつできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明のカメラ照明制御装置を実現する実施の形態を、請求項1,2,3に係る発明に対応する実施例1に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
まず、構成を説明する。
図1は実施例1のカメラ照明制御装置のブロック構成を示す図である。
実施例1のカメラ照明制御装置1は、出力計算部2、近赤外線投光器3、ステアリング調整機構部4、シート調整機構部5を主要な構成としている。
出力計算部2は、運転席のパワーシートの状態、ステアリング位置、それぞれの位置関係からドライバの体軸を算出し、カメラからドライバまでの距離を算出する。そして、日射の外光強度を得て、最適な赤外線投光量を算出し、出力する。
近赤外線投光器3は、入力された最適な赤外線投光量の算出値に従って、瞳孔検出用カメラにおける近赤外線の投光を行う。詳細は後述する。
【0009】
ステアリング調整機構部4は、チルト角出力部41と、テレスコピック部42を備え、ステアリング位置の情報を出力計算部2へ出力する。
チルト角出力部41は、ステアリング位置として調整するチルト角の調整位置を出力計算部2へ出力する。
テレスコピック部42は、ステアリング位置として調整するステアリング前後位置の調整位置を出力計算部2へ出力する。
【0010】
シート調整機構部5は、シート前後位置出力部51とリクライニング角出力部52を備え、パワーシートの状態の情報を出力計算部2へ出力する。
シート前後位置出力部51は、パワーシートの調整として、シート前後位置の情報を出力計算部2へ出力する。
リクライニング角出力部52は、パワーシートの調整として、シートのリクライニング角の情報を出力計算部2へ出力する。
【0011】
次に、近赤外線投光器を用いているカメラの概略構造について説明する。
図2は、近赤外線カメラの概略構造を示す説明図である。
実施例1のカメラ照明制御装置1が照明制御を行う近赤外線カメラ部6は、近赤外線カメラ部61と、2つの近赤外線光源を組合せたカメラである。
近赤外線カメラ部61には、可視光カットフィルタを備えたカメラ部分の周囲を囲むように、近赤外線を発光するLEDを複数配置する。これにより、インナーLED部31を形成する。インナーLED部31は、近赤外線カメラ部61と同軸での投光を行う。つまり、明瞳孔画像を撮像するための光源となる。
【0012】
次に、2つの近赤外線光源は、近赤外線カメラ部61と別体に設けられた光源であり、それぞれに複数LEDを配置して、アウターLED部32a、32bを構成する。アウターLED部32a、32bは、近赤外線カメラ部61と離れた別の光軸での投光を行う。つまり、暗瞳孔画像を撮像するための光源となる。
なお、近赤外線カメラ部61の出力映像は、NTSC方式によるものとし、これを受ける視線検知装置12により、画像を処理して視線検出を行う。
【0013】
次に、近赤外線カメラ、近赤外線投光器等の車両設置状態を説明する。
図3は車両の設置状態を示す説明図である。
ドライバhが着座するシートは、いわゆるパワーシート7であり、位置調整は電動で行われる。パワーシート7は、上記説明したシート調整機構部5を備えている。
インストパネル9の上面には、エアコンシステムが用いるセンサとして、日射センサ8が設けられている。
ステアリングホイール10の配置部分は、調整のために上記説明したステアリング調整機構部4を備えている。そして、ステアリングホイール10の前後に貫通した部分を通して、ドライバhの目近傍の画像を撮像するよう近赤外線カメラ部6が、ステアリングコラム11の上面に配置されている。
【0014】
ここで、パワーシート7、日射センサ8、ステアリングホイール10、に関する位置、状態情報は、他の装置で本来使用されるものであり、コストを増加させることなく、本実施例1の出力計算部2は情報を得ることが可能となる。
【0015】
作用を説明する。
[ドライバ視線検知用のカメラ照明制御]
図4に示すのは、実施例1のカメラ照明制御装置の出力計算部で実行されるドライバ視線検知用のカメラ照明制御処理の流れを示すフローチャートで、以下各ステップについて説明する。
【0016】
ステップS1では、ステアリング調整機構部4のチルト角情報、テレスコピック情報から、近赤外線カメラ部61のカメラ光軸を算出する。
【0017】
ステップS2では、シート調整機構部5のシート前後位置情報、リクライニング角情報から、ドライバの体軸、つまり、体から頭を通るよう設定したものであり、ドライバの視線を決定するためのドライバの中心線を算出する。
【0018】
ステップS3では、近赤外線カメラ部61のカメラ光軸と、ドライバ体軸からドライバの顔の位置を算出する。
【0019】
ステップS4では、ドライバの顔の位置と近赤外線カメラ部61の位置との距離を算出する。
【0020】
ステップS5では、日射センサ8からの情報により外光強度を検出する。
【0021】
ステップS6では、近赤外線投光器3が投光する近赤外線の強度を算出し、出力する。
【0022】
[瞳孔検出作用]
図5は明瞳孔状態と暗瞳孔状態の説明図である。図6は瞳孔検出の各状態の説明図である。
実施例1のカメラ照明制御装置を用いるドライバの視線検出では、明瞳孔状態と暗瞳孔状態の画像を用いる。
明瞳孔状態(明瞳孔現象)は、近赤外線カメラ部61の光軸の近くに光源として、インナーLED部31を配置することにより、撮像される瞳孔(角膜)が光って見える状態である(図5(a)参照)。これは可視光カメラ撮影時のいわゆる赤目現象と同様の発生原理である。このようにして撮像した画像を明瞳孔画像101とする。
【0023】
これに対し、暗瞳孔状態(暗瞳孔現象)は、近赤外線カメラ部61の光軸から離れた位置に光源として、アウターLED部32a、32bを配置する。これにより撮像される瞳孔(角膜)は暗く写って見える状態となる(図5(b)参照)。このようにして撮像した画像を暗瞳孔画像102とする。
【0024】
実施例1のドライバの視線検出では、明瞳孔画像101、暗瞳孔画像102の差画像103を近赤外線カメラ部6によりそれぞれ、ほぼ同時刻、同位置で撮像し、視線検知装置12に入力する。
視線検知装置12では、明瞳孔画像101と暗瞳孔画像102からそのデータの差、つまり、瞳孔が光っている画像と瞳孔が暗い画像のように変化分(差分)を抽出した差画像103を生成する。
そして、この差画像103を所定のしきい値で二値化処理して二値化画像104を生成する。すると、明瞳孔画像101と暗瞳孔画像102の差が、2つの画像の主な差であるので、瞳孔の候補が検出されることになる。ここから、さらに、近接する2点のみを瞳孔とするなどの処理を行って瞳孔位置が検出される。固定されたカメラ位置と瞳孔位置の関係から視線は確定する。これにより、例えば、ドライバのよそ見などを検知することが可能になる。
【0025】
[カメラ照明制御作用]
明/暗瞳孔法と呼ばれるこの視線検出は、比較的シンプルである。この視線検出では、適切な光量の赤外線の投光が行われることが必要である。
例えば、赤外線の投光量が強すぎれば、撮影画像が白くなりすぎる(白く飛ぶ)画像となり、瞳孔が抽出できない。逆に近赤外線の投光量が弱すぎれば、近赤外線投光が外光(外乱)に負けてしまい、明瞳孔状態(明瞳孔現象)を得ることができなくなる。
【0026】
図7はドライバの顔位置の説明図である。図8、図9はドライバの顔位置の算出に関する説明図である。
近赤外線カメラ部6は、ステアリングコラム11の上面に固定されている。そのため、ステアリング調整機構部4の調整と一体となってカメラ位置が移動することになる。
つまり、ドライバがステアリングの調整位置を扱いやすい位置に調整すれば、同時にカメラ位置もドライバに合わせた位置に調整される。
【0027】
そのため、実施例1では、ステアリング調整機構部4のチルト角出力部41からのチルト角情報(チルト角α)、テレスコピック部42からのステアリング前後位置情報(調整位置A)を得る。そして、この情報から近赤外線カメラ部6の近赤外線カメラ部61のカメラ光軸201を算出する(ステップS1の処理、図8、図9参照)。
なお、近赤外線カメラ部61はステアリングコラム11の上面に固定されているため、カメラ光軸の角度は、チルト角αと同じ角度になる。異なる角度とした場合には、調整されたチルト角αにその差を加減した角度となる。
つまり、実施例1では、ステアリング調整の位置の記憶、又は位置変更の制御のために検出されるチルト角、前後位置からコストを抑制してカメラ光軸201を算出する。
【0028】
次に、シート調整機構部5のシート前後位置出力部51からのシートの前後位置(調整位置B)と、リクライニング角出力部52からのリクライニング角βの情報を得る。
そして、この情報からドライバの体軸202を算出する(ステップS2の処理、図8、図9参照)。
【0029】
ドライバの体軸202、及びドライバの顔位置は、パワーシートのシート前後位置、リクライニング角により、図7(a),(b)のように変化する。実施例1では、広く普及しているパワーシートがドライバ位置を記憶することや、位置変更制御のために検出するシート前後位置、リクライニング角βを得てドライバの体軸202を、コストを抑制して算出する。
【0030】
次に、図6に示すように、カメラ光軸201とドライバ体軸202の交点位置を求め、ドライバ顔位置203とする(ステップS3、図9参照)。
そして、ドライバ顔位置203と、近赤外線カメラ部61との距離Cを算出する(ステップS4)。
さらに、空調システムのために設けられる日射センサ8からの外光強度(ステップS5)と、ドライバ顔位置203と近赤外線カメラ部61との距離Cから、近赤外線投光器3として設けられたインナーLED部31、アウターLED部32a、32bの近赤外線の投光強度を算出する。
【0031】
これにより、外光の状態とドライバの顔までの距離Cを正確に得て、近赤外線の投光強度を決定することになり、確実に、明瞳孔画像と暗瞳孔画像を得ることができる。さらに、既存の装置から得る情報によって、コストが非常に抑制される。
【0032】
さらに説明する。
ドライバ顔位置203と近赤外線カメラ部61との距離が近い場合には、近赤外線投光器3の出力はダウンさせる。これは、ドライバの顔に投光が届くよう出力レベルを調整するものである。距離が近いことによる強い投光により画像が白とび(真っ白な画像になる)しないように出力を下げる。
【0033】
次に、ドライバ顔位置203と近赤外線カメラ部61との距離が遠い場合は、近赤外線投光器3の出力はアップさせる。これは、ドライバの顔に投光が届くよう出力レベルを調整するものである。距離が遠いことにより投光が減衰してしまうので、その分出力を上げる。
【0034】
次に、外光強度が弱い場合には、近赤外線投光器3の出力はダウンさせる。lこれは、外光に投光が負けてしまい、外光に投光がまぎれて明瞳孔画像が生じないことがないように出力レベルを調整するものである。つまり、この場合には投光が外光にまぎれてしまうことがないので出力を下げる。
【0035】
次に、外光強度が強い場合には、近赤外線投光器3の出力はアップさせる。これは、外光に投光が負けてしまい、外光に投光がまぎれて明瞳孔画像が生じないことがないように出力レベルを調整するものである。つまり、この場合には投光が外光にまぎれてしまうことを防ぐために出力を上げる。
なお、これらの出力調整は人体への影響を配慮した範囲で行われる。
【0036】
実施例1のカメラ照明制御装置に対して、別の距離測定用のセンサを設けることを考える。すると、例えば、助手席の荷物を探ろうとしてかがんでいた場合、ヘッドレストまでの距離を顔までの距離と認識してしまう。
これに対し、実施例1では、シートに対して、図7(a),(b)に示すような適度な位置に、ドライバ体軸202があるとする。そうすれば、ヘッドレストまでの距離を顔までの距離と認識するようなことはない。
【0037】
また、実施例1のカメラ照明制御装置に対して、撮像した画像の輝度から自動補正を行うことを考える。すると、カメラの映像が遮られ、画面が真っ暗になると、その度に補正が必要になり画像の変動が大きなものになってしまう。
実施例1では、このように自動補正を行うものではないため、カメラの映像が遮られるようなことがあっても、算出され、出力される近赤外線に大きな変動が生じることはない。
【0038】
また、このような自動補正では、実施例1のようなカメラ位置にすると、ステアリング操作時にステアリングホイール10の回転軸からの支持部が、頻繁にカメラを遮ることになる。実施例1では、このような現象があっても問題は生じない。
【0039】
また、実施例1のカメラ照明制御装置に対して、現在の撮像画像の明るさから計算し、次のフレームの画像で投光出力を変更するフィードバック方式を考える。フィードバック方式では、画像が明るければ出力を弱くし、画像が暗ければ出力を強くすることになる。このフィードバック方式では、フレームごとに段階的に出力を調整するために最適な出力値となるまでに時間がかかることになる。
【0040】
また、カメラをステアリングコラムに搭載した場合には、ステアリング操作によりカメラ視界が遮られ真っ暗になることが頻繁に生じる。また、操作中の手が近赤外線投光器の近くに来た場合、手に強い投光が当たって画面が真っ白になることなどが頻繁に生じる。こういった極端な明るさの画像から、通常の画像に復帰する際に単純なフィードバック制御を行うと時間がかかってしまう。
実施例1では、あらかじめ顔までの距離、外光強度から投光量の最適値を求めるため、通常の状態への復帰は非常に速くなる。
【0041】
次に、効果を説明する。
実施例1のカメラ照明制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0042】
(1)ドライバの視線検出を行うために、ドライバ瞳孔の明瞳孔画像と暗瞳孔画像を撮像する近赤外線カメラ部61の近傍からドライバの瞳孔へ近赤外線の投光を行う近赤外線投光器3の制御を行うカメラ照明制御装置1において、近赤外線カメラ部61の光軸をステアリング調整機構部4から得る情報に基づいて算出するステップS1の処理と、ドライバの体軸をシート調整機構部5から得る情報に基づいて算出するステップS2の処理と、カメラ光軸とドライバ体軸からドライバの顔位置を演算するステップS3の処理と、近赤外線カメラ部61とドライバ顔位置との距離を演算するステップS4の処理と、外光強度を日射センサ8から得る情報に基づいて算出するステップS5の処理と、撮像距離と外光強度に基づいて近赤外線投光器3の出力を演算するステップS6の処理を行う出力計算部2を備えたため、瞳孔抽出に最適な光源投光量にすることが、コストの増加を抑制しつつできる。
【0043】
(2)近赤外線カメラ部61はステアリングコラム11に取付けるようにし、出力計算部2によるステップS1の処理は、ステアリング調整機構部4のチルト角出力部41からのチルト角、テレスコピック部42からのステアリングの前後位置に基づいてカメラ光軸を算出するため、既存のステアリング調整機構部4からの情報によりコストを抑制して、瞳孔抽出に最適な光源投光量にすることができる。
【0044】
(3)出力計算部2によるステップS2の処理は、パワーシートのシート調整機構部5のシート前後位置出力部51からのシート前後位置、リクライニング角出力部52からのリクライニング角に基づいてドライバ体軸を算出するため、既存のシート調整機構部5からの情報によりコストを抑制して、瞳孔抽出に最適な光源投光量にすることができる。
【0045】
以上、本発明のカメラ照明制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
カメラ光軸、ドライバ体軸の演算には、さらに他の車両装置からの情報を得て演算するようにしてもよい。その場合、車両装置は既存の装置であることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例1のカメラ照明制御装置のブロック構成を示す図である。
【図2】近赤外線カメラの概略構造を示す説明図である。
【図3】車両の設置状態を示す説明図である。
【図4】実施例1のカメラ照明制御装置の出力計算部で実行されるドライバ視線検知用のカメラ照明制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】明瞳孔状態と暗瞳孔状態の説明図である。
【図6】瞳孔検出の各状態の説明図である。
【図7】ドライバの顔位置の説明図である。
【図8】ドライバの顔位置の算出に関する説明図である。
【図9】ドライバの顔位置の算出に関する説明図である。
【符号の説明】
【0047】
1 カメラ照明制御装置
2 出力計算部
3 近赤外線投光器
31 インナーLED部
32a アウターLED部
32b アウターLED部
4 ステアリング調整機構部
41 チルト角出力部
42 テレスコピック部
5 シート調整機構部
51 シート前後位置出力部
52 リクライニング角出力部
6 近赤外線カメラ部
61 近赤外線カメラ
7 パワーシート
8 日射センサ
9 インストパネル
10 ステアリングホイール
11 ステアリングコラム
12 視線検知装置
101 明瞳孔画像
102 暗瞳孔画像
103 差画像
104 二値化画像
201 カメラ光軸
202 ドライバ体軸
203 ドライバ顔位置
A (ステアリング)調整位置
B (シート)調整位置
C (カメラと顔の)距離
h ドライバ
α チルト角
β リクライニング角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライバの視線検出を行うために、ドライバ瞳孔の明瞳孔画像と暗瞳孔画像を撮像するカメラの近傍からドライバの瞳孔へ近赤外線の投光を行うカメラ照明の制御を行うカメラ照明制御装置において、
前記カメラの光軸を車両装置から得る情報に基づいて算出するカメラ光軸演算手段と、
前記ドライバの体軸を車両装置から得る情報に基づいて算出するドライバ体軸演算手段と、
前記カメラ光軸と前記ドライバ体軸からドライバの顔位置を演算するドライバ顔位置演算手段と、
前記カメラと前記ドライバ顔位置との距離を演算する撮像距離演算手段と、
外光強度を車両装置から得る情報に基づいて算出する外光強度算出手段と、
前記撮像距離と前記外光強度に基づいて前記カメラ照明の出力を演算する出力演算手段と、
を備えたことを特徴とするカメラ照明制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載のカメラ照明制御装置において、
前記カメラをステアリングコラムに取付けるようにし、
前記カメラ光軸演算手段は、
ステアリング調整装置からのチルト角、ステアリングの前後位置に基づいてカメラ光軸を算出する、
ことを特徴とするカメラ照明制御装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のカメラ照明制御装置において、
前記ドライバ体軸演算手段は、
パワーシートからのシート前後位置、リクライニング角に基づいてドライバ体軸を算出する、
ことを特徴とするカメラ照明制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−96323(P2009−96323A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−269752(P2007−269752)
【出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】